カジノの入場料の議論と経済効果について

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     今日は2016年12月に法案が制定したカジノ法案について意見します。

     私はカジノに反対の立場です。既に成立して施設を作るということであれば、仕事が少ない地方で作るべきだと考えております。雇用対策になるからです。

     

     ですが、日本人が付加価値を生まないゲーミングにお金を投じるのは、お金の問題もそうですが時間ももったいない。入場料は高めに設定し、日本人が入場できないような価格設定をお願いしたいと、やや感情的ですが、そう思います。

     

     カジノ法案賛成派の意見として、「観光先進国」というキーワードがあります。

     「観光先進国」といえば聞こえがいいですが、観光収入にたよる国家運営というのは発展途上国の発想です。そもそも来日する外国人は、カジノがあるから日本に来るのでしょうか?日本の歴史や文化に触れたくて来日してくるような気がします。仮に日本にカジノがあったとして、カジノ目的で日本に来るなんてのは、中国人が大半じゃないでしょうか?
     また、ギャンブル依存症などの反対論は、それはそれでいいのですが、そもそも経済成長の目玉と報じられることに違和感があります。なぜならばマクロ経済的にゲーミング事業は経済効果がないのです。

     

     下記は宝くじにおけるGDP3面等価の積み上げイメージです。



     宝くじをカジノのポーカーやスロットに置き換えたとしても、考え方は一緒です。

     カジノ事業自体は、付加価値を生み出しません。Aさん、Bさん、Cさんの3人から100円ずつ集めたとして、ディーラーやる従業員(ポーカーでカード配る人、ルーレットで玉を入れる人)に300円以上の給料を払うことはできません。
     仮にディーラーをやる従業員に100円の給料を払ったとして、残りの200円はどうなるか?
     単なる所得移転です。ゲームに勝った人が所得を得ます。
     ディーラーをやる従業員は、カジノを運営するサービスを提供し、そのサービスによる生産金額は100円、支出金額も100円(Aさん、Bさん、Cさんから33.3円ずつ負担)、分配金額(=所得)も100円です。これはGDP3面等価の原則によって、必ず生産=支出=分配となります。
     200円は残念ながら単なる所得移転ですので、生産でもなければ支出でもなければ分配にもなりません。その証拠に、カジノで勝った人が得た200円に対して、税金はかかりません。なぜならば所得じゃないから。
     これは宝くじや競馬やギャンブルすべてに共通することです。
     ギャンブルは、マクロ経済的にいえば、単なる所得の移転に過ぎず、課税所得にならない以上、税収増にも貢献しないのです。
     GDPとは物・サービスがお金と交換されたときに初めてカウントされます。GDPは会計学的にいえば、粗利益に近似しており、課税対象所得にも近似しています。
     だから所得移転分はGDPにカウントされない以上、課税対象所得が増えるわけではありませんので、所得移転分は税収増にも貢献しません。

     

     

     というわけで、今日はカジノの入場料が議論されている中、経済効果はほとんどないということをマクロ経済学的にご説明しました。
     カジノ施設を作るよりも、政府がお金を使うならば、防衛安全保障、災害安全保障、生産性向上のためのインフラ整備、既設インフラの強化など、お金を使うべきプライオリティの高いものはたくさんあります。「政府がたくさんのお金を使う=たくさんのお金で物・サービスの交換」ですので、GDP成長つまり経済成長に貢献します。GDP成長すれば税収も増えます。民間の投資を誘発するという点では、カジノ施設についても、ホテルとか作られる点で同じです。
     とはいえ、安全保障の強化や将来の生産性向上のためのインフラ整備の方が、はるかにプライオリティが高いと思うのです。


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