ビットコインが将来、実物紙幣(日本円)を駆逐することはありません!

0

    JUGEMテーマ:経済全般

    JUGEMテーマ:経済成長

    JUGEMテーマ:ビットコイン

     

     今日はビットコインについて取り上げます。

     皆様は、次のようなフレーズを耳にしたことありませんでしょうか?「将来、ビットコインが日本円を駆逐して主流通貨になる!」なんて話、聞いたことありませんでしょうか?そのことがあり得ないことを、ご説明したいと思います。

     

     

     

    1.意外と高い海外送金手数料

     

     ビットコインが流行った理由は、海外決済で使えるからです。私は、海外送金の経験があります。ケーススタディとして取り上げます。

     

    <ケーススタディ 筺

    杉っ子名義のシティバンク銀行(現SMBC信託銀行)の円預金口座→杉っ子名義のベトナム投資開発銀行のドル預金口座へ 5000ドルを送金する

     

    シティバンクの海外送金の手数料の概要は下記の通りです。

    ●口座を持っている人(窓口):4,000円(手数料2,000円 電信料2,000円)

    ●口座を持っている人(PCオンライン):3,500円(手数料1,500円 電信料2,000円)

    ●口座を持っている人で預金残高100万円以上(PCオンライン):2,000円(手数料無料 電信料2,000円)

    ●口座を持っている人で預金残高1000万円以上(窓口・PCオンライン):無料(手数料も電信料も無料)

     

    預金残高が1000万円以上の場合、海外送金手数料は無料で、シティバンク銀行に払うものはありません。

    預金残高が100万円以上で適用される海外送金手数料2,000円もまた、他の銀行と比べると安いです。

     

    とはいえ、中継手数料(コルレスチャージ)と、受取手数料(リフティングチャージ)は無料になりません。

    また、中継手数料と受取手数料がいくらか?は、送金時にはわかりません。

    おおよそですが5%くらいは、かかっていたと記憶しています。

    50万円をベトナム投資開発銀行の杉っ子名義のドル預金口座に送金するのに、7500円程度かかっていたかと記憶しています。

     

    シティバンク銀行の場合、必ずCitybank−USAを経由して、Citybank−USAが中継手数料を徴収します。

    また受取手数料はベトナム投資開発銀行が徴収します。

    7500円程度の手数料は、Citybank-USAとベトナム投資開発銀行に支払ったことになります。

     

     

    <ケーススタディ◆

    杉っ子名義のSMBC信託銀行の円預金口座→旅行代理店会社名義のBank-of-China(中国銀行)のドル預金口座へ 800ドル送金する

     

    シティバンク銀行はリテール部門をSMBCフィナンシャルグループに売却し、SMBC信託銀行という社名に変わりました。ですが、海外送金業務についてはCitybankに業務委託しているため、ドルに換えるためにCitybank-USAを中継することは、今も変わりません。

     

    というわけで、中継手数料はCitybank-USAが徴収し、受取手数料はBank-of-Chinaが徴収します。

     

     

     

    2.ドル建ての口座に送金する場合は、必ず米国国内の銀行を中継する!

     

     上述のように、ドル建ての口座に送金する場合は、必ず米国国内の銀行を中継し、中継手数料が徴収されます。

     この「ドル建ての口座」というのがポイントです。なぜならば、例えば英国国内のRBS(ロイヤル・バンクオブ・スコットランド)やHSBC(香港上海銀行)で、「ドル建ての口座」となれば、米国国内の銀行を必ず中継します。

     もし、「ユーロ建ての口座」となれば、米国国内の銀行を経由することはありません。例えば私が、RBSの英国国内の支店にユーロ建ての口座を持っていたとします。この場合は、欧州域内の銀行を経由します。

     

    杉っ子名義のSMBC信託銀行の円預金口座→杉っ子名義のRBS銀行のユーロ預金口座へ 100€送金する

     

     このときは、英国国内のCitybankの銀行を経由しますので、Citybank−London?が中継手数料を徴収し、RBS銀行が受取手数料を徴収します。

     

    ※余談ですが、直近では、先述の通り私は中国国内の旅行代理店に800ドルを送金しています。旅行代理店からの指示では、人民元口座の指定もありました。ところがSMBC信託銀行は、取扱対象通貨に、人民元がないため、円預金口座から人民元預金口座へ送金することができません。Citybank銀行だったときも、人民元の取扱はありませんでした。

     

     

     

    3.ビットコインが急騰している理由

     

     ビットコインは、各通貨とレートが変動します。下記はビットコインと日本円のチャートです。

     

     

     上記の通り、2015年くらいまで、ビットコインは1BTC=3万〜4万で取引されていましたが、直近では40万円超で取引されています。この1〜2年で10倍にまでなったため、注目を浴びているのです。

     

     なぜここまで上昇しているか?

     

     1つ目は、先ほどの送金手数料がかからないという点です。

     日本から欧州の銀行にドルを送金する場合、米国の銀行を経由してから欧州の銀行に送金されます。この時にかかる中継手数料と受取手数料と、日本の銀行に払う海外送金手数料が無料になります。

     ビットコインと日本円のレートは変動しますので、時間をかけて送金をした場合は、価格変動による損得が発生しますが、10分程度でやっていれば、基本的に価格変動損益は発生しません。

     

     2つ目は、ビットコインが好きな人たちがいます。特に中国人。なぜならば、中国共産党政府は、人民元の送金制限をしたり、外貨に換えることを制限しています。即ち資本移動の制限をしているのです。理由は人民元対他国通貨安を食い止めるためです。

    (参考ブログ:「中国人の爆買い需要を狙った三越の失敗(日本人客を大事せず中国人向けシフトにしたツケと百貨店の苦境)」「打つ手なしの中国経済(爆買い規制と供給力過剰問題)」「中国の外貨準備高3兆ドル割れ」「中国人民銀行が人民元の海外流出額を制限!」)

     

     ところが、人民元とビットコインの変換は、今のところ規制がありません。そのため、中国人の富裕層が外貨を手に入れようとした場合、人民元売り外貨買いが規制で制限されているということで、ビットコインを買って、ビットコインを外貨に変換するということをやっているのです。

     例えば、人民元を大量に売ってビットコインを買い、買ったビットコインを売って日本円を買うということをするわけです。

     

     

     

    4.ビットコインが世界の基軸通貨になることはできません!

     

     私たちは、なぜ日本円という紙幣を買い物に使っているのでしょうか?意識していないと思いますが、納税が可能だからだと言えます。

     ドル紙幣で買い物をしないのは、なぜでしょうか?世界の基軸通貨なのに、なぜ日本の商店では、代金をドル紙幣で受け取ってくれないのでしょうか?

     理由は、ドルで納税することはできないからです。納税は必ず日本円で納税する必要があります。日本円で納税する必要がある以上、ドルで持っていた場合は、ドル円レートが変動し、円ベースで見た納税額が不足してしまうことがあり得ます。

     

     人間は個人で生きることはできません。道路などのインフラは必要ですし、公的なサービスも必要です。他人と揉めたら公に解決する司法というサービスのシステムも必要です。さらにいえば、安全のために警察や消防や軍隊も必要です。

     

     こうした公的サービス、社会全体が供給するサービスは、国内で生きていくのに必要なものばかり。無政府状態になった北アフリカのリビアで、いくら大金を持っていたとしても、そのお金持ちの方はビジネスをすることは難しいでしょう。無政府状態となれば、自由に取引できますが、何しろインフラが整っていないリビアで、購買力も低いリビア国民を相手に、ビジネスができる可能性は極めて低いわけです。

     

     リビアの悲惨な状況を見れば、公的サービスは人間には必要であると理解できます。その公的サービスは、私たちが税金を納めて、政府が支出するというシステムになっています。その税金は何で払うでしょうか?米ドルでしょうか?欧州ユーロでしょうか?はたまたビットコインでしょうか?

     日本円で払うしかありません。ビットコインで納税することはできません。

     

     例えば1ビットコインが今40万円以上しています。ビットコインで納税した場合、ビットコイン自体が価格変動が激しいですから、対日本円で大幅に下落することもあり得ます。だから絶対に日本円での支払いしか認められないでしょう。

     裁判官や警察官や消防員や自衛隊の給料は、日本円で支払われます。納税が認められないビットコインでもらうことはあり得ません。

     

     ビットコインと日本円のチャートでいえば、ビットコインが投機で買われて高騰しているだけです。ビットコインが日本円紙幣を駆逐するということは、納税が認められない限りあり得ず、政府が給料を円で払う以上、納税にビットコインでの支払いを認めることもできません。

     結局、円紙幣をビットコインが駆逐することはあり得ないということです。

     

     

     というわけで、今日はビットコインについて取り上げました。私が取引している某メガバンクで、仕方なく投資信託の購入をお付き合いしていますが、その窓口の方もビットコインへの投資についての話題が出ていました。銀行員であっても、日本政府が通貨発行権を持つことや、ビットコインが納税として認められない背景や、バンクとノンバンクの違い(参照:国民の金融資産を政府の負債が超えると破綻する!」は本当か?」の2.準備預金制度の意味とバンク・ノンバンクの違いなど、知らない人は多いと思います。

     一般人であれば、なおのこと知らない人が多いでしょう。結果的に政策が間違えやすい。よくあるデフレ対策で、お金を現金紙幣を増やせばインフレになるという人がいます。

     もし、「日本のお金が紙幣しかない」「預金することは禁止」「給料をもらったら絶対に使わなければならない」という3条件が揃っていれば、現金紙幣を増やすことで、インフレにするということは可能です。

     実際は、お金は紙幣だけではなく、預金があり、貯金もありますし、稼いだ所得を使わないという選択肢もあります。預金や貯金など、お金を使わないという行動は、他の人の所得を生み出しませんので、経済成長に貢献しません。それが理解できれば、政府までもがお金を使わないという緊縮財政をやればデフレになるのは当たり前ということも理解できるでしょう。

     紙幣を貯めることが国力強化に繋がるわけではない。にもかかわらず、紙幣を貯めるこそ豊かさと思うから、ビットコインを貯める、価値が高騰するビットコインを貯めるという発想が出てくるのでしょう。

     ですが、紙幣にもビットコインにも、それ自体には価値がありません。紙幣自体は、印刷代を考えて1万円札なんて100円もかからないで印刷できると思います。紙幣やビットコイン自体に価値はないのです。

     だから、ビットコインで儲けようと思われている方がおられたとすれば、金地金やプラチナ地金と同じで、金地金相場やプラチナ地金相場で投機をしているのと同じであるといえるのです。

     

     


    コメント
    コメントする








       

    calendar

    S M T W T F S
          1
    2345678
    9101112131415
    16171819202122
    23242526272829
    3031     
    << December 2018 >>

    スポンサーリンク

    ブログ村

    ブログランキング・にほんブログ村へ
    にほんブログ村

    recent comment

    • 英語教育について(トランプ大統領の演説を誤訳したNHK)
      永井津記夫 (12/07)
    • ハロウィーンは日本のお祭りとは違います!
      ユーロン (11/12)
    • オプジーボが医療財政の大きな負担であるため保険の適用外にしたいと思っている財務省
      SSST. (10/13)
    • サムスン電子について
      故人凍死家 (09/26)
    • 財務省の役人は、なぜ緊縮財政なのか?
      吉住公洋 (09/26)
    • 生乳流通改革という欺瞞と、イギリスのミルク・マーケティング・ボード
      富山の大学生 (06/05)
    • オランダ人の物理学者、ヘイケ・カメルリング・オネス
      師子乃 (10/02)
    • オランダ人の物理学者、ヘイケ・カメルリング・オネス
      mikky (12/01)

    profile

    search this site.

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM