小池都知事の「豊洲移転問題」における”ごまかし”隠し!
JUGEMテーマ:首長・地方議会議員選挙!
今日は、「小池都知事の「豊洲移転問題」における”ごまかし”隠し!」と題し、豊洲移転問題について触れたいと思います。
今日は東京都議会議員選挙の投票日ですが、私は棄権します。マクロ経済を正しく理解できる政治家が、国会議員を含めイナイというのがその理由です。東京都知事選挙の時は、消去法的に小池氏に投票しました。それは、鳥越とか増田のような中国に媚びを売る売国奴が都知事になるよりはマシと思ったからです。
とはいえ、当選する前から「オリンピックは見直す!」と言っていたのが気になり、本来は東京都は地方交付税交付金をもらっていない黒字地方自治体なので、デフレ脱却のために積極的にお金を使うべきなのですが、「オリンピックの予算を見直す!」という緊縮財政っぽい発言が、私には引っかかっていたのです。(参照ブログ:東京オリンピックに緊縮財政の考え方は不要!)
そして、この豊洲問題もまた、小池知事の狡猾さが出ていると思える問題です。
というわけで、「豊洲移転問題」をどうごまかしているのか?その狙いや問題点について意見いたします。
2017/6/20の日本経済新聞の記事です。
『日本経済新聞2017/6/20 16:00 小池都知事、豊洲移転を表明 築地も再開発
東京都の小池百合子知事は20日、臨時記者会見を開き、築地市場を豊洲市場に移転した上で築地跡地を再開発する方針を正式に表明した。築地跡地は売却せず、食文化や観光の拠点などとして有効活用する方針だ。市場移転が決まらないために停滞していた五輪道路の建設など街づくりも再始動する。(中略)
築地市場は5年後をメドに再開発する。20年五輪までに跡地に幹線道路の環状2号を開通させ、当面は五輪用の輸送拠点として活用する。大会後は「食のテーマパーク」として発展させる。(後略)』
この記事の通り、築地市場を豊洲に移転した後、5年後に築地の跡地を再開発して市場機能を持たせるとのことですが、端的に言えば、一旦豊洲に移転して、築地ブランドを維持すべく、築地も活用するという話です。
これ、はっきり言って空論もいいところです。できるはずがないと言えます。なぜならば、豊洲市場の建築費の約6,000億円のうち、4,500億円は築地市場の売却代金で賄うことになっています。
もし、築地市場を売り切らず、活用するとなれば収益を得なければならないことになります。この場合、4,000億円もの不動産投資による利益のねん出を、東京都ができるのでしょうか?
豊洲移転延期は政治判断として間違っていたにもかかわらず、それをごまかしているに過ぎません。
豊洲にも築地にも市場機能を持たせるということは、市場が分散されます。
築地の方が豊洲より安全ではないのに、そこになぜ市場をやるのでしょうか?
また、2016年の秋口に豊洲移転の延期を決めた際、東京都議会に諮っていません。小池都知事が議会に諮らず、個人的に決めた結果、200億円近い損失が発生していますが、その責任を小池氏は、どのように認識しているのでしょうか?是非聞いてみたいものです。
というわけで、私は空論と申し上げましたが、別の言い方をすれば、非現実的と言いたい。
豊洲市場の新設費用である6,000億円のうち、4,500億円は築地市場の売却で賄うということでやってきました。
もし、食の文化のテーマパークでも何でもいいですが、築地市場を売却しないで残すとすれば、4,500億円分をどう回収するのか?ということになります。築地のテーマパークごときで、4,500億円の回収なんてできるのでしょうか?
読者の皆さんの中には、築地の食のテーマパークで毎月少しずつ発生する黒字で、数十年後に回収ができるのでは?と思われる方も居られるでしょう。それはそれで一つの考え方ですが、なぜそんなことしないといけないのでしょうか?私は普通に売却するでいいと思うわけです。
要は、小池都知事が「豊洲移転を延期する」という判断ミスをしたわけで、その責任を取りたくないし、追及もされたくないし、批判されたくもない。だから、こういう”ごまかし”をやっているとしか、私には思えません。
私は本ブログで、築地は早期に豊洲に移転すべきという意見をずっと主張し続けてきました。過去の豊洲移転問題に関する参考ブログは下記の通りです。
●認知的不協和に陥る人々(豊洲移転問題とTPP批准問題について)
なんでそもそも豊洲に移転しなかったのでしょうか?豊洲市場は最新の耐震化設備でしかも密室式です。築地と異なり、密室式なので豊洲より圧倒的に衛生的なのです。
そこで出てきた汚染水がどうのこうのという話は、共産党が東京都を攻撃するためのプロパガンダだったのですが、そこに小池都知事が乗ったのでしょう。
大体、豊洲市場で使われる水は、清掃する水を含めて全部水道水です。
仮に地下から汚染水が滲み出したとしても、地下空間と呼ばれる「地下水管理システム」があり、地下管理モニタリング空間があって、そこで汚染水を排出する仕組みとなっているため、フロアーに汚染水は出てきません。
何が問題なの?という感じなんですが、マスコミ(テレビ・新聞)は、「地下空洞が発見された!」と報道していました。
最初から地下モニタリング空間であることを知っていれば、こんな報道は、しなかったと思います。
そこで、次に出た話題がベンゼンとかヒ素とか六価クロムとかいう恐怖プロパガンダです。人々の恐怖に訴えかけて、事を混乱させるという共産党が得意とする方式ですが、そこに小池都知事が乗ったのでしょう。
本来、2016年11月に移転の予定だったのですが、1日500万掛かっている経費や、業者に対する補償を含め、既に200億円近い損失が発生しています。その責任を小池都知事はどう取るのでしょうか?
当初小池都知事は、安全性の問題を主張していましたが、築地市場の安全性は、明らかに豊洲市場より落ちます。
なぜ、安全性が落ちる築地市場を再利用するのでしょうか?食のテーマパークとか本当に作るのでしょうか?で一部の方々に豊洲移転後、築地に戻ってきてくださいって、そもそも築地は安全なのでしょうか?
豊洲は安全ですが、小池都知事の狡猾なのは、故意に安全と安心をごちゃ混ぜにしたことです。で、最後に豊洲は安全だけど安心でないと言ってのけています。とはいえ、安心でなくしたのは小池都知事本人です。
まさに小池都知事は、都議会の自民党との政治抗争に豊洲問題を使ったわけなのです。結果的に豊洲移転せず、豊洲ブランドに傷も付きました。既に200億円近い損害が東京都民の税金から払われていますが、これどうやって責任を取るのでしょう?
自分の政治抗争のために莫大な迷惑を、東京都民や豊洲や築地の市場関係者にかけているのですが、それらを明らかにごまかそうとしているのです。
多くの東京都民は、小池都知事が豊洲移転延期を発表した際、喝采したはずです。(私は喝采していません。)
素晴らしい判断ができる都知事だと、喝采した東京都民は多い。ところが、実際いろいろ調べた結果、豊洲の方が安全となった。築地も問題を抱えていることを知って、豊洲に移転がベストというのが答え。
東京都民は判断ミスをしたのは小池都知事だと知ったとき、小池都知事の判断に喝采を送ったことを否定しなければなりません。ところが、自分の判断ミスを認めることは、東京都民だけでなく小池都知事もできない。いわゆる認知的不協和に陥って、「いや!私の判断は間違っていないはずだ!」となって、「豊洲に移転しますが、築地も使います!」というグレーな決着を付けようとしているのです。
おそらく多くの東京都民にとって、「豊洲に移転しますが、築地も使います!」という決着は、慰める意味で納得できる結論でしょう。だからこそ問題であるとも言えます。4,500億円の築地の売却益なしで、本当にそれが回収できるのか?情報も与えられず、数十年後に回収するというごまかしで、数十年後には小池は既に都知事を辞めているという状況になることが目に見えています。
というわけで、今日は東京都議会議員選挙の投票日ですが、改めて豊洲移転問題を取り上げ、小池都知事の対応について批判の論説を述べさせていただきました。
- 2017.07.02 Sunday
- その他(マスコミ報道の在り方・言論統制)
- 09:51
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- by 杉っ子