米国のガソリン税引き上げと共和党の医療保険制度改革

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    JUGEMテーマ:経済全般

     

     今日はブルームバーグの記事で、トランプ大統領が、「インフラ建設の原資として、連邦ガソリン税を引き上げること、これを排除しない」と発言したことと、共和党の医療保険制度改革について取り上げます。

     

     下記はロイター通信の記事です。

    『ロイター通信 ワシントン 2017/05/01 トランプ米大統領、インフラ原資確保へガソリン税増税

    トランプ米大統領は1日、インフラ開発の原資を手当てするため、連邦ガソリン税の引き上げを検討するとの考えを明らかにした。ブルームバーグ通信とのインタビューで述べた。

    大統領は「高速道路向け資金を確保できれば、私に何らかの行動を望むと運送業者は話している」とし、ガソリン税増税は「もちろん検討事項だ」と述べた。

    ガソリン税を引き上げれば家計への影響も大きく、トランプ政権が先週公表した税制改革案では、ガソリン税に関する言及はなかった。

    トランプ大統領は、税制改革案は議論を開始するための出発点に過ぎないとし、詳細は明言しなかったが、譲歩する用意があるとの立場を示した。(後略)』

     

     私は今まで、どちらかと言えば、トランプ大統領の政策が、米国民にとって国益につながる政策を取られていると思っておりまして、マクロ経済的には正しい政策をやってきていると思ってきていましたが、ガソリン税の引上げの発言、これは大きい話です。

     

     なぜながらば、米国は日本と比べ物にならないほど車社会なので、支持率を間違いなく下げるでしょう。

     本来ならば「普通に国債を発行すればいいのに」と思うわけであります。

     

     日本に財政問題がないことは、このブログでよく取り上げますが、米国もまた純負債800兆円であるにもかかわらず、財政問題は存在しません。通貨発行権を持つ自国通貨の負債だからです。だからガソリン税の引き上げなどしなくても、普通に国債発行でOKなわけです。

     

     なぜ、支持を下げるような発言をするのか?

     一般国民は、日本もそうですが、米国民もまた「政府が負債を増やしてインフラ投資する」と言われてもピンとこないのでしょう。国民の声として「また借金を増やすのか!」と言われれば、「じゃぁ、ガソリン税を!」となってしまうのではないでしょうか?

     

     自国通貨建ての負債ではデフォルトを起こし得ないということについて、世界中ワールドワイドに理解していない人々が多いのです。だからドイツが、ギリシャに対して緊縮財政を要求したり、フランスのマクロン大統領もフランス経済において財政出動が必要なのに公務員大幅削減などと緊縮財政をしようとする。デフレで経済が傷んでいるというのは、需要が不足しているということ。にもかかわらず、公務員大幅削減=需要削減なわけです。

     

     ワールドワイドで国民もリーダーも、自国通貨建ての負債で破たんすることはあり得ないことを知らないのに人がほとんどであることに加え、多くの人々がデフレ・インフレについても正しく理解していないのです。

     

     

     さて、共和党の医療保険制度改革に話を移しますが、オバマケアの代替法案とされています。

     少なくても、オバマケアと同程度。持病がある米国民を守る内容になっているとも言われています。とはいえ、その発言は微妙です。メディケア法という低所得者層向けの公的保険がありますが、それを小さくしていく、補助金を減らしていく、というのが入っていまして、どちらかと言えば、米国民を守るというコンセプトから逆行しています。

     

     一つだけいいところがあります。それは、オバマケアの問題として、強制保険であるがゆえに、保険に入っていないと罰金を取られます。本来、公的保険=国民健康保険は、米国民全員が入りなさいというのが正しいと思いますが、「入らなければ罰金」を撤廃するというのは、いいところだと思います。

     

     上述はトランプ大統領の案ですが、共和党は「これでは生ぬるい!」と言っており、もっと元に戻して政府の関与を減らしてというバイアスを掛けています。かといって、保険に入らないと罰金という発想自体そのようなオバマ大統領的なものは、共和党の議員、米国民にとって、絶対に納得ができないということなのだと思います。だから罰金というのをちょっと緩めましょうという話です。

     とはいえ、共和党としては、より小さな政府にしていこうとしています。だからトランプ大統領がやろうとしている案も生ぬるいと、甘いということになってしまうのでしょう。

     

     「小さな政府」とは、日本でも口にする政治家がいます。「政府を小さくする=需要を小さくする=需要を削減する」です。インフレギャプならまだしも、世界的にスロートレードが継続してさらに深刻化し、デフレになろうとしている状況で「小さな政府」にして緊縮財政をやれば、景気がさらに悪くなるのに、です。

     デフレ・インフレを理解していない政治家や国民は、何も日本だけではないのです。

     

     

     そんなわけで、今日は米国の経済政策で、ガソリン税引き上げ発言と医療保険制度改革について触れさせていただきました。


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