予算だけ過去最大を騒ぎ立て、GDPが過去最大であることを触れないのは、国民をミスリードすることにつながる

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     今日は「予算だけ過去最大を騒ぎ立て、GDPが過去最大であることを触れないのは、国民をミスリードすることにつながる」と題して論説します。

     

     下記は産経新聞の記事です。

    『産経新聞 2020/10/07 16:35 概算要求105兆4071億円 3年連続過去最大

     財務省は7日、各省庁が提出した令和3年度予算の概算要求の総額が一般会計で105兆4071億円だったと発表した。2年度予算の要求総額の104兆9998億円を4073億円上回り、3年連続で過去最大となった。新型コロナウイルス対策費を中心に現時点では金額を示さない事項要求が多く、12月にまとめる3年度当初予算案の歳出総額は過去最大だった2年度当初予算案の102兆6580億円を上回る見通しだ。

     財務省の伊藤渉副大臣は同日の記者会見で、安倍晋三前政権の方針を踏襲し、「経済再生と財政健全化の両立をしっかり進める」と述べた。また、予算査定を通じて「新型コロナの危機を乗り越え、次の世代に未来をつなぐ質の高い予算を編成する」と強調した。

     コロナ対策や菅義偉(すが・よしひで)首相肝いりの行政のデジタル化のための費用など、「緊要な経費」は要求段階で金額が明示された分だけで1兆9185億円に上る。新型コロナワクチン接種の実施(厚生労働省)や「デジタル庁」(仮称)の設置にかかる経費(内閣官房)などは事項要求となっており、メリハリを効かせた予算とできるかが問われる。』

     

     

     上記の記事は、2021年度予算の概算要求が過去最大となったと報じている記事です。

     

     厚労省と防衛省の要求額が過去最大となったほか別枠で要求できる新型コロナウイルス対策費を中心に、現時点では金額を示さない「事項要求」というものが相次ぎ、年末に決まる歳出総額は2020年度の当初予算を104兆9,998億円を上回って105兆円台に乗せる可能性が高いということです。

     

     私は、この産経新聞の記事のように”概算要求が毎年過去最大を更新している”と報じることに何の意味があるのか?と思います。

     

     予算が過去最大と騒ぎたてて予算が膨張して大変だ!と報じるメディアの報道の在り方は、非常に問題だと思うのです。

     

     恐らく財務省が公表して、こうした形でマスコミによって”概算要求が過去最大”などと報じられたものと考えられます。

     

     資本主義である以上、財政赤字を拡大することで初めて経済成長するということが理解できていれば、常に過去最大になっていることが正しいという認識になります。

     

     日本の場合はデフレなので経済成長していない状況にありますが、普通の国は経済成長率はゼロを下回らないように政策運営をするのが普通であり、経済の規模自体は常に過去最大になるのが普通です。

     

     そうやってGDPを過去最大に増やし続けるというのが資本主義です。

     

     そのため、GDPが過去最大に拡大することを触れずして、予算の金額を取り上げて過去最大と騒ぎたてることで、国民がミスリードする可能性があります。”概算要求が過去最大”というフレーズを聞くたびに予算が膨張してよくないという発想になるのです。

     

     普通に予算が105兆円になったと報じればいいだけのところ、過去最大を強調する報道の在り方は、果たして適切なのでしょうか?緊縮財政を是とする財務省の思惑そのものであるといえるでしょう。

     

     仮にも2020年の予算が105兆円弱となっていたところ、300兆円とでもなれば、増額した200兆円は何に使うの?と、マスコミが騒ぐのも無理はありません。

     

     しかしながら104兆9,888億円→105兆4,071億円と、4,183億円増額しただけで、この増額幅は日本のGDPを500兆円とするならば、0.1%にも満たない増額幅です。

     

     むしろデフレギャップは20兆円とか言われている状況ですので、105兆4,071億円という予算は少なすぎると騒ぎたてるのが正しい感覚ではないでしょうか?

     

     ミクロ経済学の予算制約を国家の財政運営に当てはめる愚かな発想が、こうした報道に繋がっているものと私は思います。

     

     また菅総理肝いりの施策の行政デジタル化を所管する総務省の要求額は、自治体に配布する地方交付税を含め、16兆8,263億円で、行政手続きのオンライン化、マイナンバーカードの普及が盛り込まれました。

     

     ただ今の日本は、デジタル化以外にも、緊縮財政で予算を付けないためにあらゆるものが遅れています。

     

     本来、一般会計はどのように決めるべきか?といえば、もし名目GDPで3%を狙うのであれば、3%ずつ一般会計を増やすというのが一つの目安です。

     

     第2次安倍政権は、2013年度こそ、国土強靭化を中心に財政出動に転じたため、名目GDPで1.9%のプラス成長を遂げ、税収は6.9%の増収を果たすことができました。

     

     名目GDPは実質GDPと異なり、税収と直結します。

     

     仮に名目GDPで3%の成長を毎年狙うとするならば、常に3%ずつ過去最大にすればいいだけの話です。

     

     本来はデフレギャップが20兆円以上あると言われているので、実額で20兆円予算を増やさなけばデフレギャップが解消しません。

     

     現在の日本の予算規模は70兆円程度ですが、コロナウイルス騒動以前では20兆円のデフレギャップを考慮すれば、日本の適正な予算規模は90兆円ぐらいが適正となります。

     

     70兆円に絞っているためにデフレ脱却ができず、その分だけ政府が支出を抑制してお金を使っていないということです。

     

     インフレ率2%を達成するためには、一般会計は20兆円ぐらい増やさなければ達成は無理ですが、現実は4,183億円しか増やしておらず、デフレ脱却は到底無理ということになります。

     

     もし20兆円予算を増やした上で、デジタル化に十分に予算を付ければ、民間企業の投資を誘発して技術革新が進み、日本は世界に追いつくことができるでしょう。

     

     財務省の緊縮財政もさることながら、緊縮財政を正しいと一般国民の間にもそうした言説が蔓延していることも、日本をダメにしているものと、私はつくづく思います。

     

     デジタルのほか、全国各地で大規模な視線災害が相次ぐ中、国交省は自然災害の対応を「事項要求」で盛り込みました。

     

     この事項要求というのは、現時点で金額を示さないで要求するものです。

     

     それとは別に河川流域の住民や自治体と連携した水害対策として、5,027億円以上を予算化していますが、私に言わせればたったの5,000億円という印象です。

     

     5,000億円の規模で一体何ができるのでしょうか?

     

     5,000億円は大変な金額かもしれませんし、できないことが無いわけではありませんが、20兆円規模でデフレギャップが生じている以上、日本の一般会計で20兆円増額し、水害対策だけでも5兆円とか予算がついても何ら問題がないと私の立場ですが、実際は5,000億円であり、何ともみすぼらしい金額であると私は思うのです。

     

     

     

     というわけで今日は「予算だけ過去最大を騒ぎ立て、GDPが過去最大であることを触れないのは、国民をミスリードすることにつながる」と題して論説しました。

     

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