国債発行残高減少?国債が尽きるXデーが早まる!

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    JUGEMテーマ:借金問題

     

     今日は、お馴染みのいわゆる「国の借金問題」を取り上げます。敢えて”いわゆる”を付けるのは、このブログ読者のほとんどの皆さんは、日本において「国の借金問題」が存在しないことをご理解いただいていると思いますが、存在しえないので「いわゆる」を付けさせていただいております。

     

     お題の国債の発行残高減少についてですが、日銀ホームページの資金統計循環からCSVファイルを取り出し、表にしてグラフを作成しました。

     

    <2016年12月末速報>

     

     

    <2016年9月末速報>

     

     

    注目していただきたいのは下記の3点です。

     

    【注目 2016年12月末の中央銀行が39.1%にまで達している

    【注目◆2016年12月末の発行残高が、971兆円→958兆円と13兆円発行残高が減少している

    【注目】2016年12月末の預金取扱機関の保有残高が20.0%を割り込んだ

     

     

     

    1.日銀の国債保有残高が39.1%に!

     

     日銀の国債保有残高は、2016年9月末37.9%→2016年12月末39.1%にまで上昇しました。おそらくこのブログを作成している4月では40%を超えていると思います。おそらく約400兆円程度になっていることでしょう。

     

     日本銀行が保有する国債残高約400兆円前後については返済が不要です。よく日銀が国債を買い取ることについて「財政ファイナンスに該当する!」などとして財政法第5条を持ち出して反論する人がいます。ブログで取り上げたことがありますが、以前民主党の前原氏が、安倍政権の金融緩和が財政ファイナンスに該当すると指摘していました。(「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論)政治家のみならずアナリスト・エコノミストでさえも同様の指摘をする人がいます。

     

     そもそもこの財政ファイナンスという用語、私見ですがネガティブな意味で使われることが多い気がします。財政ファイナンスの定義について抽象的な説明をしている人が多く、私は今一つ理解できません。おそらく定義は不明確で、政府の負債が増えることをネガティブに印象操作するための造語であると私は思っています。

     

     とはいえ、国債を増刷すること自体に何か問題があるわけではありません。この「財政ファイナンス」という語彙が、財政ファイナンス=借金で国家財政をやり取りする=悪、という思考プロセスに誘導される危険性があると思っていまして、そもそも借金が増えること自体=悪という発想は、信用創造の否定=資本主義の否定です。

     

     また、この話題で財政法第5条を持ち出す人がいると話しましたが、財政法第5条の条文は以下の通りです。

     

    <財政法第5条抜粋>

    すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。」

     

     この法律は、国債を直接日銀に引き受けさせることを禁ずるという法律で、国会の承認を得れば直接引き受けすることも可能というものです。ですが、上述のグラフで中央銀行の所有シェアが拡大しているのは、政府が国債を発行して日銀に引き受けさせているのではなく、預金取扱機関(銀行・信金・信組)が保有している国債を買い上げているにすぎません。財政法第5条と全く関係がないのです。

     

     デフレ放置は日本の国力を削ぎ取り、国益を損ねます。安全保障が成り立たなくなり、国家として存続できず、中国の属国になることにつながることさえあり得ます。もし、財政ファイナンスの定義が、「国債を増刷して中央銀行の所有シェアが増えること」を意味するならば、デフレ脱却のために逆にどんどん財政ファイナンスを推進するべきだと思うのであります。もちろん金融政策だけでデフレ脱却することは困難ですので、積極的な財政出動とパッケージで、公共投資増などの政府支出増もどんどんやるべきです。

     

     

     

    2.市中の国債が尽きるXデーが早まる!

     

     国債発行残高が971兆円→958兆円と、四半期で発行残高が13兆円と減っています。もしや政府の負債を返済したのでは?と思うのですが、日本政府が「借金返済」をやった可能性は高いです。これは、借金=悪という企業経営・家計と同じ感覚で、考えているから。円建ての内国通貨建ての国債残高が増加することは何ら問題がないという事実を、政府・日銀関係者は知らないのではないでしょうか?

     

     まず、財務省の連中は上述の事実を全く知らない無知な連中であることは事実です。内国通貨建ての国債で国家が破綻することは、”限りなく確率が低い”ではなく”破綻したくでも破綻できない!破綻する確率ゼロ”が正しいです。ギリシャのようになることはないのです。(日本をギリシャ化して財政破綻させる方法とは?

     

     国債の発行残高を減少すると何が起きるか?そもそも国債の需給関係を言えば、市中の国債が少なくなってきていて、国債の価格は中長期的に過去20年続いてきた通り、上昇トレンドのままです。ただでさえ国債が増刷されるべきなのに、返済してしまえば、市中の国債が減ることとなり、日本の預金取扱機関(銀行・信金・信組)の保有国債残高は、150兆円前後にまで縮小します。

     

     このままですと以前から私が指摘している強制的な量的緩和の終了、即ち日本発金融危機Xデーが早まることになるのです。ただでさえ、預金取扱機関(銀行・信金・信組)の所有シェアは、20.0%→19.4%へと低下し、金額にして残高200兆を下回っているでしょう。

     黒田日銀総裁のコミットメントの通り、毎年80兆円の金融緩和を継続しても、物価上昇2%が達成されなければ、金融緩和の継続即ち国債を毎年80兆円買い続けることになるわけですが、既に預金取扱機関の残高は200兆円ですので、2年ちょっとで金融緩和自体ができなくなってしまいます。

     もちろん、政府が国債を金融市場に供給すべく、建設国債なり赤字国債なりを増刷すれば済む話ですが、今のところ、こうした報道は出ていません。

     

     理由は簡単で多くの国民が家計・企業経営と同じく政府の負債を悪と考えているために、政治家・官僚も同様の思考を持っており、国債増刷しようとならないのです。

     

     

     

    3.日銀が保有する国債は返済不要です!

     

     そもそも、日銀が保有する国債は返済が不要です。これはわたくし”杉っ子”の意見でも自論でも何でもなく、統計上・法律上・企業会計原則上がそうなので、価値観の相違とかとは全く異なる話です。

     なぜ日銀が保有する国債は返済が不要なのか?それは、日本銀行は株式会社組織で東京証券取引所のJASDAQに上場しています(証券コード:8301)。

     

     日銀は通貨発行権(円を刷る権利)があります。通貨発行権は大切な国民主権の一つであることから、利益追求は不要であり、上場させる必要もなければ、株式会社組織にする必要もないです。一応上場していて、日本政府が55%の株式を保有していますので、外資が買収するという恐れはないですが、政府組織の存在が利益追求する必要がないNPO法人であるので、本来は日銀が株式会社である必要はありません。

     

     そして55%の株式を日本政府が保有しているということであれば、日本政府が親会社で、日銀が子会社という関係、即ち連結親子会社の関係になります。この場合、国債の発行元の政府が、国債を保有する日銀に対して、国債の金利の支払いをしてもしなくてもよくなります。元本の返済ですらしてもしなくてもよくなります。なぜならば連結貸借対照表作成時、親子会社間の取引は相殺されるからです。

     

     一応、律儀に政府は日銀に利息を払っておりまして、日銀が決算をする際に、国庫支出金として利息を政府に戻しています。だったら、最初から利息払わなければ、その分の送金手数料とかもったいないと思うわけですが、政府の負債とやら国債とやらは所詮その程度のものなのです。

     

     

     今日は国債の発行残高が減少していることをお伝えするとともにお馴染みの”いわゆる”国の借金とやらを取り上げました。「日本銀行は日本政府の子会社なので、日銀が国債の40%を保有する以上、日本政府に財政問題は存在しないですよ!」と言われても、戸惑う国民が圧倒的多数であると思われます。国の借金が増えるから減らすべき!と思われている方、間違いなくマスコミ(TV新聞)が報道するウソデマを信じておられます。そうした人々に、ぜひ正しい知識・見分を教えてあげてください。


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