香港の自治権を侵害した香港高官や中国高官に対するトランプ政権による鉄槌

0

    JUGEMテーマ:アメリカに関するニュース

    JUGEMテーマ:ドナルド・トランプ

    JUGEMテーマ:香港に関するニュース

    JUGEMテーマ:中国

    JUGEMテーマ:中国ニュース

     

     

     今日は「香港の自治権を侵害した香港高官や中国高官に対するトランプ政権による鉄槌」と題して論説します。

     

     中国が香港に対して国家安全維持法を制定して以降、アグネス・チョウさんや、ジミー・ライさんが逮捕され、その後すぐに釈放されるというニュースがありました。

     

     一説によれば、ジミー・ライさんが社長を務めるアップル・デイリー社の親会社のネクスト・デジタル社の株価が急上昇し、その株価急上昇に香港の民主化を訴える人らが、中国共産党に対する反発で買い支えた結果であるという説もあります。

     

     そうしたこともあってか、中国共産党政府は、民主化のリーダーのアグネス・チョウ、ジミー・ライらを逮捕して香港の民主化運動を弾圧させようとしたのでしょうが、急遽釈放しました。

     

     しかしながら国家安全法を制定した中国共産党は、一国二制度を反故にしたことに変わりありません。

     

     このような状況下で、2020/08/07に米国財務省から、大きなニュースが出てきました。

     

    <米国財務省のホームページ>

    (出典:米国の財務省のホームページ)

     

     上記は米国の財務省のホームページですが、「Treasury Sanctions Individuals for Undermining Hong Kong's Autonomy」と題されています。

     

     これは和訳しますと「香港の自治権を侵害した政府高官らに制裁を与える」という意味です。

     政府高官らというのは、具体的に11人います。

     

    ●キャリー・ラム(香港行政庁長官)

    ●クリス・タン(香港警察の最高責任者)

    ●ステフェン・ロ(香港警察の前最高責任者)

    ●ジョン・リー・カーチウ(香港行政庁保安長官)

    ●テレサ・チェン(香港行政庁法務長官)

    等の名前が、上記米国の財務省のホームページに思いっきり出ています。

     

     この動き自体、ずっと予想されていたものではありますが、ついに出てきた!という印象を受けます。

     

     トランプ政権は、香港の高度な自治を犯すものに対して、制裁を加えるという準備をしてきて、明確な制裁を与えるため、これが発信されたと考えられます。

     

     その前に、ウイグルの人権侵害で中国政府高官に対する制裁の発表がありましたが、今回は香港で対象になったのが先述のキャリーラム香港行政庁長官を筆頭に11名です。

     

     制限の内容は、米国内の全ての資産を凍結し、米国への入国を禁止するという内容で、明らかに2020/07/01に香港に施行された香港国家安全維持法への米国の反撃といえるでしょう。

     

     制裁を喰らったキャリー・ラム行政庁長官も反撃を示唆しています。下記はAFP通信の記事です。

    『AFP通信 2020/08/08 12:05 香港政府、米制裁は「無礼で理不尽」 報復を示唆

     【8月8日 AFP】香港政府は8日、林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官らに制裁を科すとの米政府の決定について「無礼で理不尽」だと非難し、香港に拠点を置く米企業に対する報復の可能性を示唆した。

     香港政府の邱騰華(エドワード・ヤウ、Edward Yau)商務経済発展局長は報道陣に対し、「こうした制裁が他の国のトップや当局者を標的とするのであれば、無礼で不相応で理不尽だ」と指摘。「もし米国がこうした理不尽な行為を一方的にすれば、結果的に米企業に影響が及ぶことになる」と述べた。(c)AFP』

     

     どんな反撃が出てくるのか?予想としては、香港在住の米国企業に対しての制裁か、もしくは反中国活動を強力に推進している共和党上院議員のマルコ・ルビオ氏や、ジョシュ・ホーリー氏など個人への制裁が考えられます。

     

     個人への制裁で考えた場合、マルコ・ルビオ氏、ジョシュ・ホーリー氏ら、中国国内の銀行に口座でもない限り、困ることはないでしょう。

     

     逆に香港高官は、中国高官と同様に米国の金融機関に口座を持ってドルを保有している場合、こうした金融資産がトランプ政権の資産凍結の狙い撃ちの対象になっていて米国への入国も禁じられ、中国高官の多くは実害が発生していると考えられるため、中国高官と同様に実害が発生することになります。

     

     一説にはキャリー・ラム氏は米国に資産を持っておらず、米国への入国の意思もないので、米国がビザを出さなければ米国に行かなければいいだけなどとタカをくくっていました。

     

     キャリー・ラム氏には全く影響がないというのは本当なのか?というと、キャリー・ラム氏個人への影響はわかりかねますが、2020/08/07付のニューヨークタイムズ紙によれば、中国共産党寄りの香港高官に対しては、この制裁が明確なメッセージであってポジティブに評価しています。

     

     また同じ日付で英国のBBCも米国に資産がなければ効果は限定的としながらも、米国を中心とした西側諸国が中国を取り込んで中国共産党から中国人民を解放させようと同時に、中国と儲けようというグローバリズムの発想があったわけですが、これを完全に断ち切る象徴的な行為が、今回のトランプ政権の財務省が発表した制裁であると報じています。

     

     キャリーラムは、もともと1957年生まれの純香港育ちで、香港のトップに上り詰めたエリート中のエリートで、家族は英国市民権を持ち、自身は香港の公務員になるということで英国市民権を放棄しています。

     

     英国は米国と対中国政策では連携を深めているため、米国が制裁を発表したとなれば、英国も同じような制裁を下すかもしれません。

     

     そうなれば英国市民権を持つキャリーラムの家族にも影響が出るのは確実であり、トランプ政権は、英国のみならず日本を含めたすべての同盟国に同じような制裁をするよう働きかけをするでしょう。

     

     キャリーラムの家族は、香港上海銀行など英国に口座を持っているのは確実と思われるため、英国の口座を凍結されないようにするために他国に口座を作る必要が出てくるかもしれません。

     

     また先述の11人とは別に、同じ8/7付で制裁の対象となった中国人がいます。その名も駱恵寧(ラクケイネイ)と呼ばれる中国人です。駱恵寧氏は、中国政府の香港の出先機関の「香港連絡弁公室」という部署のトップの方ですが中国人の人です。

     

     先ほどのような反撃を示唆したのは、ウイグル問題とは別に香港問題で中国人高官にまで制裁を加えたことに対して、中国共産党のプライドにダメ―ジを与えたからだと思われます。駱恵寧氏は、確実に米国にドル資産を持っていると思われ、口座凍結と米国入国禁止で実害が発生していると考えられるのです。

     

     さらにトランプ政権は、2020/08/06にも、大統領令を発令していまして、日本経済新聞の記事を紹介します。

    『日本経済新聞 2020/08/07 テンセントとバイトダンス、米と取引禁止 大統領令、45日後に

    【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は6日、中国の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」に関わる取引を45日後に禁じる大統領令に署名した。米企業に売却させるため圧力を強めた。対話アプリ「微信(ウィーチャット)」も同時に禁じると表明し、標的を拡大した。

     ティックトックを運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)、ウィーチャットを手掛ける騰訊控股(テンセント)それぞれと米国人の取引を禁じる。商務長官が具体的な禁止対象を決めるが、米国内でアプリの提供が止まる可能性がある。

     大統領令は、緊急時に大統領権限で民間の経済活動を制限できる「国際緊急経済権限法(IEEPA)」に基づく。中国製アプリを使えば米国人の個人情報が中国政府に流出し「安全保障上の脅威になる」と指摘した。

     トランプ氏は3日、9月15日までに米子会社のティックトックを米企業に売却しなければ米国内の利用を禁じると表明した。大統領令で正式に期限を設けることで、米国側に優位な条件で早期決着するよう促す狙いとみられる。米マイクロソフトが買収に名乗りを上げており、同日までの交渉完了を目指している。

     ウィーチャットは米国内では利用者が少ないものの、大統領令では「米国を訪問する中国人から集めた情報を中国政府が活用している」と警戒感を表した。

     ポンペオ国務長官は5日、ティックトックやウィーチャットを名指しして中国製アプリを使わないよう求めるとともに、他国にも同調を求めた。日本も具体的な対策を求められる公算が大きい。』

     

     トランプ大統領は8/6、バイトダンス、テンセントなどの中国企業と取引を禁止するという内容の大統領令に署名しています。こうした報道の後に、香港政府の報復示唆の報道があったわけですが、トランプ政権はさらに制裁を検討。

     

     具体的には米国の株式市場に上場させている中国企業について、米国の会計検査官を監査させない企業については、上場を取り消すかもしれないと発表しています。

     

     今そうした準備をしているということですが、これは2019年度からこうしたことが検討され始めていました。

     

     これまでの米国は中国企業に対して甘く、中国と一緒にお金を儲けるという立場だったため、中国企業が特殊な会計制度だったとしても、それを許しただけではなく、株式市場に上場の誘致をしていたという状況でした。

     

     これが全く逆となり、米国の厳しい会計基準に合致しなければ上場を取り消すということで、ほとんどの中国企業は上場取消になるのでは?と私は思っております。

     

     

     

     というわけで今日は「香港の自治権を侵害した香港高官や中国高官に対するトランプ政権による鉄槌」と題して論説しました。

     中国が香港に対してやっている国家安全法の制定は、一国二制度という香港の高度な自治を守るという約束を白昼堂々と反故にするものであり、絶対に許してはいけないことです。

     ウイグルやチベットで行われている人権弾圧が、香港でも行われかねず、香港が中国共産党の手に落ちれば、次は台湾、尖閣諸島を狙って日本にも触手が伸びてくるでしょう。

     「中国と、仲良くしていればそんなことはしないのでは?・・・」と思っている人は、頭がお花畑としか言いようがありません。中国とは対等に仲良くなることはあり得ず、属国もしくは衛星国を作って勢力を拡大する共産主義国家であり、ロシア・旧ソビエト連邦と何ら変わらず、共産主義が人々を幸せにすることはないということも改めて認識するべきであると私は思います。

     

    〜関連記事(中国による人権弾圧)〜

    ブルームバーグ紙が報じる香港への人民解放軍動員の可能性

    国際社会は香港問題について、英国と約束した一国二制度を、中国に守らせるべき!

    香港で起きているデモの本当の狙いとは?

    中国ウイグル自治区の再教育キャンプで行われているウイグル人への拷問

    中国共産党によって人権と民主主義が脅かされている香港を支援する米国と何もしない日本

    ”逃亡犯条例改正案”に反対している香港のデモ活動は日本人にとって他人事ではない!

    トランプ大統領の国連の武器規制条約からの撤退の意味とは?

    「高度な能力や資質を有する外国人を受け入れる」の欺瞞と「中国による洗国(せんこく)」の恐怖

     

    〜関連記事(米中覇権戦争)〜

    マイクロソフトのTikTok買収について

    5GでHuaweiの排除を決定した英国と、Huaweiから1兆円を受注する村田製作所

    動画アプリ”TikTok”は中国共産党政府の不都合な事実(香港デモや天安門事件)を閲覧制限か?

    米国トランプ政権のHuaweiへの禁輸措置強化について

    中国に対して資本規制に踏み切るトランプ政権

    米国の4〜6月GDPの予想値は最大▲40%という衝撃的な数字と日本の経済対策について

    米中貿易戦争が核戦争につながる可能性について

    制海権や制空権ならぬサイバー空間を制するために5G覇権を戦っている米国と中国戦争は、トランプ大統領に勝算あり!

    米国務省による台湾への大量の武器売却について

    トランプ政権が米国証券取引所に上場する中国株の上場廃止を検討!

    台湾の地政学上の重要性を理解している米国と、カネ儲け優先で理解しない愚かな日本

    台湾を国家承認する運動が起きているドイツを、日本も学ぶべきでは?

    米国トランプ政権が中国を為替操作国に認定

    中国と欧州を為替操作ゲームを楽しんでいると皮肉ったトランプ大統領

    農産物の大量購入の約束を守らない中国に対して、トランプ大統領の関税第四弾の鉄槌が下る

    なぜトランプ大統領は対中国に対して強気に出ることができるのか?

    トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制

    日本はトランプ大統領の関税カードの使い方を学ぶべきです!

    トランプ大統領の中国製品の関税25%引き上げの真の狙いは何か?

    米国債残高1位の中国は米国債売却で反撃するという言説について

    米中貿易戦争で中国は勝てません!

    中国Huawei・ZTE問題と、国家安全保障にかかわる次世代通信システム5Gサービスについて

    米国による同盟国への中国ファーウェイ製品の使用中止要請について

    覇権挑戦国に伸し上がろうとする中国をつぶそうとしている米国

    米中貿易戦争の報復関税合戦の行き着くところは、新たなリーマンショックの予兆か?

    米国の対中国貿易戦争は、トランプ大統領に勝算あり!

     

    〜関連記事(日本の対中政策)〜

    日中通貨スワップは誰のため?

    米国債残高1位の中国は米国債売却で反撃するという言説について

    中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア

    中国の公平でないグローバリズムに強硬な姿勢をとる米国と、製造2025をビジネスチャンスと考えるアホな国

    中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!

    血税3,500億円を突っ込んだジャパンディスプレイ社を800億円で中国企業に売ろうとしている日本の官民ファンド

     

    〜関連記事(戦闘機のスペック)〜

    F35戦闘機よりもF22戦闘機の性能は優れているのか?

    ”真珠湾攻撃で活躍したゼロ戦1万機”と”マレー沖海戦で活躍した隼5千機”を製造した日本の航空技術力

    敵味方識別装置と韓国軍の戦闘機

    軍事研究と民生技術

     

     


    コメント
    コメントする








       

    calendar

    S M T W T F S
        123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    25262728293031
    << October 2020 >>

    スポンサーリンク

    ブログ村

    ブログランキング・にほんブログ村へ
    にほんブログ村

    recent comment

    • 大阪都構想とは大阪市役所を廃止するのではなく大阪市という政令市を廃止することです!
      Ode (09/19)
    • 政治主導よりも官僚主導・族議員の昭和時代に戻ることが日本を強くする
      Ode (09/15)
    • 京都大学の上久保靖彦教授による新型コロナウイルスの日本人集団免疫獲得説について
      Ode (08/25)
    • 最高益となった41社が巣ごもり需要を取り込んだとするどうでもいい報道と粗利益補償の必要性
      Ode (08/21)
    • よくぞ言った!経団連の山内副会長”熊本豪雨災害は一種の人災”発言の真意について!
      Ode (08/04)
    • 日本国民の人命よりも”オリンピック開催”と”財政再建”を優先する安倍政権
      棚木随心 (03/16)
    • 地獄と化した武漢の真実が日本に伝わらない理由(日中記者交換協定について)
      アホでもわかるから書く必要はない (02/04)
    • レバノンのベイルートとビブロス遺跡
      棚木随心 (01/22)
    • 四国新幹線の署名活動について
      ・・・ (12/14)
    • サムスン電子について
      あ (10/20)

    profile

    search this site.

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM