東京五輪の特需を取り込めないセメント業界

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    JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

     

     今日は「東京五輪の特需を取り込めないセメント業界」と題して論説させていただきたく、まずは2つの新聞記事(日本経済新聞とセメント新聞)を紹介します。

     

     

     一つ目は日本経済新聞の記事です。

    『日本経済新聞 2019/01/30 五輪特需 浮かぬセメント 人手不足で流通・工事が停滞 販売伸びず、先月1%減

     東京オリンピックを2020年に控え、セメント消費が思わぬ伸び悩みに直面している。大手メーカーでは前年度より5%程度増えると見込んでいた18年度の国内セメント販売量は、2%増にとどまる見通し。人手不足で建設工事の先延ばしが続出、トラックなどの運転手も足りず流通も滞る。自然災害で供給網もダメージを受けた。各社は積み上がる在庫のはけ口を海外に求めている。 

     「全国的に五輪需要を十分に取り込めていない」。セメント協会の関根福一会長(住友大阪セメント社長)は顔を曇らせる。

     同協会がこのほど発表した18年12月のセメント国内販売量は前年同月比1%減の375万トン。3カ月ぶりの前年割れだ。さらに18年度の販売は4250万トンにとどまるとの見通しも公表した。不死原正文副会長(太平洋セメント社長)は「本来なら4400万トン近い販売量になっているはず」と肩を落とす。

     五輪開幕が1年後に迫る中、コンクリートの主要原料であるセメントの供給が伸び悩むのには3つの理由がある。

     1つ目の理由は建設工事の相次ぐ遅れだ。深刻な人手不足になっている建設現場では小・中規模な受注案件を中心に作業に遅れが生じるケースが散見されている。ゼネコン各社は総事業費が数百億円規模で、事前に綿密な施工計画を策定する優先度の高い大型案件に作業員を振り向けている。急がない公共工事や規模の小さいホテル建設は20年以降へ延期されるケースが相次ぐ。

     「五輪前にインフラ補修を進めたかったが、入札後に工期を延長したケースもある」と国土交通省の担当者。ビジネスホテルの大手チェーン関係者は「一部で完成予定が遅れている」と話す。

     五輪特需を取り込みきれない2つ目の理由は、セメント業界側にある。コンクリート工場にセメントを運び入れるトラックや、建設現場にコンクリートを届けるミキサー車などの運転手が足りていない。

     ミキサー車は前日手配が当たり前だったが「1週間前にしか手配できないことも」(準大手ゼネコン関係者)あり、現場の作業遅れにつながっている。全国生コンクリート工業組合連合会の関係者は「07年の法改正で、大型免許の取得が難しくなったことも運転手不足につながっている」と話す。

     3つ目には不運もある。18年に地震や台風などの自然災害が列島を襲来。セメントを生産拠点から全国の貯蔵施設に運ぶ航路や陸路など供給網を寸断した。

     住友大阪セメントは、9月に上陸した台風21号の影響で、全国6カ所の物流拠点の機能が1〜3日間停止。大阪市港区の拠点は完全復旧に至っていない。

     セメントの国内販売量が当初予定を下回ったことで、18年末のセメント在庫は400万トンと、前年末に比べ3%近く増えた。

     値上げの動きも滞っている。太平洋セメントや住友大阪セメントなどは石炭価格の上昇などを転嫁する狙いで、18年4月出荷分から1トンあたり1000円の値上げを打ち出していた。ただ18年秋までで同300〜500円ほどの浸透にとどまり、依然として交渉が続いている。』

     

     

     次に二つ目は、セメント新聞の記事です。

    『セメント新聞 2019/04/01 セメント国内販売 2月は3.2%増の340万トン

     2月のセメント国内販売量は前年同月比3・2%増の340万2千鼎如■殴月連続のプラスとなった。セメント協会の集計。3月は25日現在で1日当たり4・2%増となっている。東京地区では2020年東京オリンピック・パラリンピック関連工事が17年秋口以降本格化し、熊本地震の復興工事や各地区の新幹線関連工事向け需要も旺盛で、大型再開発工事を抱える地域もある。18年度上期は自然災害の影響を受けて伸び悩んだが、下期に入ると持ち直しプラス基調が続いている。』

     

     

     1/30に日本経済新聞が報じている通り、セメント業界は3つの理由で東京五輪の特需を取り込めていないと報じ、セメントの販売量が伸び悩んでいるとしています。その後、4/1にセメント業界の報道によれば、2月のセメント販売量が340万トンで3.2%増となり、2カ月連続プラスになったと報じています。

     

     特に2018年度の前半戦は3つの理由で苦戦したと報じられていますが、その理由の一つとして、総じて深刻な人手不足になっている建設現場において、中小規模の受注案件中心に作業に遅れが生じるケースがあるとしています。

     

     この人手不足がどのくらい影響を及ぼしているものなのか?といえば、オリンピックは期限が決まっているため、オリンピック関連の工事を先に優先し、期限が決まっていないものを先延ばしにすることで、結果的にセメントの消費量が伸び悩むことになり、全体の仕事量・セメント量が減ってしまっているのです。

     

     人手不足と呼ばれて久しくなりますが、もともと過去の統計、現在の統計でも明らかになっているのは、建設需要に対する公共事業量と人材量は、きれいに相関します。下記は建設投資と建設業就業者数の推移をグラフにしたものです。 

     

    <建設投資と建設業就業者数の推移>

     

    (出典:国交省「建設業及び建設工事従事者の現状」と総務省「労働力調査」から引用)

     

     

     上記のグラフから読み取れることは下記のとおりです。

    ●建設投資のピークは1992年度(平成4年度)で、政府投資額32兆円+民間投資額52兆円=84兆円

    ●投資額ピーク時の建設業就業者数619万人

    ●就業者数のピークは1997年度(平成9年度)で、685万人

    ●2016年度は建設投資ピーク時84兆円から比べて52兆円へ減少(ピーク時比▲38.1%)

    ●就業者数はピーク時685万人から2015年度で500万人へ減少(ピーク時比▲185万人)

     

     総じて、青い棒グラフと灰色の折れ線グラフが、きれいに動きが一致しています。これは何を物語るか?といえば、公共事業費の増減によって建設業就業者数は増減するということです。要はたくさん予算をつけて公共事業をやれば、人が増えるということでもあるのです。

     

     民主党時代と今とでは、公共事業関係の労働賃金は40%増えましたが、民主党時代に無駄な公共事業を削減するとやって、労働賃金が安くなりすぎました。中には「40%増えれば、十分に増えているといえるのでは?」と思われる方がおられるかもしれません。ところが昔はもっと高かったのです。

     

     だから過剰に安くなっているから人がほとんど就業しなくなり、建設業就業者数は下落の一途を辿りました。途中で品質確保法という法律ができて、賃金を一生懸命引き上げる環境作りが始まり、ようやく40%程度、全国平均で増えたのでした。

     

     ところがまだまだ伸びが不足しているため、人が集まりません。しっかりと昔くらいに賃金が伸びていくようになれば、人を確実に確保でき、建設業従事者数は増加に転じていくことになるでしょう。もっとも生産年齢人口の減少があるため、少しずつの上昇にとどまるかもしれませんが、その間に技術革新で生産性向上が図られれば、普通に賃金UPの原資が生み出されます。

     

     しかしながら公共事業関係費は、プライマリーバランス黒字化目標があるために、一定程度の水準に抑えられます。そのため、賃金UPの圧力が十分に高くなく、さらなる賃金UPがしにくい環境になっています。

     

     その結果、本当は人がもっと集められるはずなのに賃金が安いから人を集めることができなくなり、結果的にセメント量の消費量が伸び悩んでいるというのが、セメント業界の現状ではないでしょうか?

     

     これはちゃんと予算をつけて公共事業を高く発注すれば、高い賃金で人を集めたり、生産性向上の投資に充てて一人当たりの生産性を向上させるなどすることで、セメント消費量が結果的に増えていくはずです。

     

     要するに建設業界から他業界に流れた人の労働者の流れを取り戻すために、しっかりとした賃金を労働者側に提供できるように公共事業を発注すべきです。そのうえで建設業者も労働者側にちゃんとした賃金を提供しなければならないでしょう。「賃金をいくら上げてもなかなか人が集まらない」というのは、賃金のUP幅が不十分というだけのことでもあります。

     

     またセメント量が伸び悩む理由として、トラックや建設現場にコンクリートを届けるミキサー車の運転手の不足や、自然災害もその理由に挙げられています。

     

     2018年度は確かに西日本集中豪雨や台風21号、24号といった自然災害が相次ぎました。とはいえ、ミキサー車の運転手の不足というのも、昔は大型車のドライバーの賃金が、平均賃金よりも高かったのに、ものすごく安くなっていることが原因といえます。そのため、ミキサー車の運転手の不足というのも、賃金をしっかりと引き上げれば人が集まってくるというそれだけの話です。

     

     

     というわけで今日は「東京五輪の特需を取り込めないセメント業界」と題して論説しました。

     「公共事業が無駄だ!」という言説が蔓延し、デフレで財政出動で公共事業を増やさなければいけないのに、それができずにいる。その結果、東京五輪という公共事業においても、予算を少なくしようと支出削減しようとしており、結果的に名目の需要を削減していることに気付いていないというのが日本の現状です。

     名目の需要が削減されている状況では、賃金を引き上げるのは難しい。法律で賃金を上げようと規制しても、余裕のない企業は倒産してしまいます。

     一番いい対策は、高い値段で発注することです。そうすれば名目の需要が引き上げられ、賃金UPの原資も生まれますし、高い値段の公共事業の数が増えれば、生産性向上のための技術開発投資を誘発することにもつながります。投資=支出=分配で、GDP3面等価の原則により、経済成長につながって税収増にも貢献するのです。

     「公共事業は無駄だ!」という言説がいかに罪深いものか?セメント業界のニュースを見ていますと、改めてそう思った次第です。


    マグニチュード7クラスの発生確率90%とされた宮城県沖地震と鳩山元総理のツイッター

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      JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

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       今日は「マグニチュード7クラスの発生確率90%とされた宮城県沖地震と鳩山元総理のツイッター」と題して論説します。

       

      下記は朝日新聞の記事です。

      『朝日新聞 2019/02/26 17:01 宮城県沖、M7級の地震確率は「90%」 30年以内に

       政府の地震調査研究推進本部は26日、青森県東方沖から房総沖にかけての日本海溝沿いで、今後30年以内に地震が発生する確率を公表した。宮城県沖などでマグニチュード(M)7級の地震が発生する確率は90%で、東日本大震災より小規模でも被害が出る恐れのある地震には、引き続き注意が必要としている。

       この海域の評価は、2011年11月以来。今回は、その後の地震活動や地殻変動、過去の津波堆積(たいせき)物の情報を活用。現在の科学的知見の範囲で、発生し得る超巨大地震などを評価し直した。

       東日本大震災のように、岩手県沖南部から茨城県沖まで連動するような超巨大地震(M9級)は、津波堆積物の痕跡から過去約3千年間に5回発生したとして平均発生間隔を推定。直近の発生から8年しか経過していないため、確率はほぼ0%。津波から地震規模を推定する方法で、大きな揺れを伴わずに津波が発生する明治三陸地震(1896年)のような「津波地震」の規模は最大でM9、確率は30%とした。

       一方、M7級の地震は「青森県東方沖及び岩手県沖北部」で90%以上、「宮城県沖」は90%、「茨城県沖」は80%など、広い範囲で高い値になっている。

       「宮城県沖」のうち、震災前に確率が99%とされていた陸の近くで起こる地震は50%とした。この領域は前回は「不明」としたが、地殻変動の観測結果などから、次の地震発生サイクルに入ったと判断した。

       M7級の地震は、過去に観測された津波は高さ数十センチ程度が多い。M9級(10メートル超)や、M8級(数メートル)に比べて小さいが、波打ち際ではさらわれる危険がある。1978年の宮城県沖地震(M7・4)では、ブロック塀の倒壊などで28人が死亡し、安全基準が見直されるきっかけとなった。(後略)』

       

       

       上記記事の通り、政府の地震調査研究推進本部が青森県東方沖から房総沖にかけての日本海溝沿いで、今後30年以内で地震が発生する確率を公表しました。宮城県沖などでマグニチュード7クラスの地震が発生する確率は90%とし、東日本大震災より小規模でも被害が出る恐れのある可能性がある地震に引き続き注意を促しています。

       

       新しい地震予測について、30年以内というのは聞いたことがある人もいるかもしれません。例えば南海トラフ地震と首都直下型地震でいえば、30年以内に発生する確率は70%〜80%といわれています。

       

       このどちらかが発生する確率はもっと高いことでしょう。仮に70%確率の地震が2つあるとして、どちらか一つが発生する確率は91%です。これは2つ発生しない確率が30%×30%=9%となるため、100%−9%=91%と計算します。因みに宮城県沖地震の90%は、2011年にもあったのですが、その時は99%でした。

       

       そう考えるとこの辺で宮城県沖地震が発生しても不思議ではありません。本来は90%超の確率であるところ、東日本大震災がマグニチュード9クラスと巨大だったことから、マグニチュード9クラスが再来することはないかもしれませんが、マグニチュード7クラスの地震の発生確率は90%ということなのでしょう。

       

       地震の発生現象は、数学物理では非線形現象といわれており、規則性はありません。マグニチュード7といっても、7の前半なのか?広範なのか?それによっても違うでしょうし、宮城県沖が北プレートや南プレートと連動してさらに巨大になるのか?記事では読み取れませんが、宮城県沖辺りということしか判明していません。

       

       この地震について、鳩山元総理の発言が物議を醸しました。昨年2018/09/06に発生した北海道地震の震度は7でした。山が崩れて大規模停電が発生し、大変な思いをした人が多かったはずで、41名の方が亡くなりました。

       

       その北海道地震の後、今年2019/02/21に震度6弱の地震がありました。このとき、鳩山元総理が「苫小牧沖で行われている二酸化炭素の地中貯蔵が原因の人災だ!」とツイートしました。

       

       問題のツイートは下記のとおりです。

       

       

       CCSとは、Carbon dioxide Capture and Storage の略称で、工場や発電所等から排出される二酸化炭素(Carbon dioxide)を大. 気放散する前に回収し(Capture)、地下へ貯留(Storage)する技術をいいます。地球温暖化防止のため、工場などで発生したCO2を地下に閉じ込めるわけですが、経産省主導の国家プロジェクトとして実証実験を行っています。

       

       この鳩山元総理のツイートに即座に反応したのは、北海道庁と北海道県警で、鳩山元総理の発言を「流言飛語(デマ)」の事例として公表し、デマの書き込みに対する注意喚起を行いました。

       

       私は鳩山由紀夫氏は大嫌いな政治家の一人であり、日本人を辞めていただきたいレベルで嫌悪感があります。このツイートについても普通に考えて鼻で笑うレベルで「オマエ、何言ってんの?」という話です。

       

       貯蔵場所は1000mで、震源の深さは33舛任△蝓∪簑个砲覆い箸いΔ海箸話把蠅任ないかもしれないが、普通に考えてあり得ないと考えてよいでしょう。

       

       総理経験者が警察のリストに載るというのは、何とも情けない話であり、日本人を辞めて海外に出て行っていただきたいというのが私の気持ちです。

       

       経済産業省の地球環境連係室の担当者は、苫小牧沖では断層の有無を綿密に調査して着手したとし、プロジェクトの安全性を強調しています。

       

       鳩山元総理は自身のツイッターをデマ認定したことについて、北海道警は科学的データを調べもせずに地震とCCS実験は無関係でデマと断定したが、北海道警は北海道民の命を守って欲しいとする反論を、ツイッターで展開したとされています。

       

       東日本大震災でも「地震兵器だ!」などとするデマがありました。東日本大震災が地震兵器使用の可能性も科学的に否定できないとなれば、私自身も宇宙人の回し者かもしれないし、45歳ではなく10,000歳かもしれません。とはいえ、そんなのとはわかっているということにして生きていこうという話であって、科学は全部疑義があり、厚労省の毎月勤労統計の件も隠蔽の意図は無かったかもしれないし、真相はわかりません。

       

       余談と偏見で生きているとしても、常識的な予断と偏見と常識の中で考えて、ダメでしょう!という予断と偏見があり、そこを峻別しながら生きているというのが、人間の普通の生きざまではないでしょうか?

       

       

       というわけで今日は「マグニチュード7クラスの発生確率90%とされた宮城県沖地震と鳩山元総理のツイッター」と題して論説しました。


      安倍政権は民主党と同じ「コンクリートから人へ!」内閣です!

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        JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

         

         今日は安倍政権が公共事業を増やしていない事実について論説し、建設国債や科学技術国債など4条公債をもっと多く発行すべきであることを改めて主張したいと思います。

         

         安倍政権は民主党政権の「コンクリートから人へ!」から大きく舵を切り、公共事業を拡充させたとする言説がおおく、マスコミ報道もまたそうした論調が多くみられます。

         

         朝日新聞や毎日新聞では、安倍内閣は「公共事業のバラマキ内閣だ!」という類の言説もあります。公共事業も古い自民党時代のように増やしていると思われている方も多いかもしれませんが、実は増やしていません。

         

         下記に2つのグラフを掲載していますが、これらは公債発行額の推移です。補正予算は含まれず、あくまでも当初予算ベースです。

         

        <図 Ц債発行額の推移(2008年〜2017年)>

        (出典:内閣ホームページ掲載資料「平成29年度予算のポイント」から引用)

         

         

        <図◆Ц債発行額の推移(1989年〜2017年)>

        (出典:内閣ホームページ掲載資料「平成29年度予算のポイント」から引用)

         

         

         4条公債とは、公共事業の財源として財政法第4条で認められている公債で、建設国債などが該当します。特例公債は赤字国債です。

         

         バブルが崩壊して以降、税収が減収し、1996年から赤字国債を当初予算から発行し始めました。その後、赤字国債発行額は増えていますが、安倍政権になってからは赤字国債の発行額を当初予算ベースで抑制しています。

         

         では公共事業を増やしているといわれている4条公債はどうでしょうか?

         

         水色の棒グラフが4条公債の推移ですが、ほとんど増やしていません。2009年は麻生太郎政権のときに、リーマンショックが発生したため、国内需要を創出するためにプライマリーバランス黒字化を棚上げにし、4条公債を当初予算で7.6兆円(前年比△2.4兆円)まで増やしました。

         

         この時のプライマリーバランス黒字化の棚上げは、経世済民としては正しい政策なのですが、財務省的には財政規律の棚上げということで許せなかったのでしょう。マスコミらが、100万円のバーで夜飲み歩いているだとか、漢字が読めないなど、麻生太郎の政策とは関係ないところで支持率を下げる報道が相次ぎ、財務省の目論見通り麻生太郎を引きずり降ろそうとして、総選挙で麻生太郎は敗北、民主党政権が誕生しました。

         

         この図,反洵△2つのグラフから読み取れることは下記の通りです。

        ●当初予算ベースではあるものの小泉政権期よりも公共事業費が少ない

        ●4条公債(=建設国債)は1994年の10.5兆円をピークに減少している

        ●安倍政権期では、2013年度が特例公債(=赤字国債)を含め、37.1兆円でピークだが、民主党政権期よりも増やしていない

         

         要は、安倍政権は公共事業を増やしていないのです。

         

         にもかかわらず、朝日新聞や毎日新聞などの公共事業にアレルギーを持つ人、アンチ安倍の人々は、何を根拠に「安倍政権は公共事業のバラマキ内閣だ!」と言っているのでしょうか?私は正直、理解に苦しみます。

         

         国土強靭化で政府支出を増やそうとしたことをもって「バラマキ内閣だ!」というレッテルを貼ったとしても、それは2013年度がピークであるため、2014年度以降は公共事業をほとんど増やしておらず、民主党政権期よりも当初予算ベースでは少ない額になっているのです。

         

         上記グラフには出てこないのですが、2014年までは社会資本特別会計というものがあり、治水や港湾や空港別に予算が付いていたものがあり、それらは社会資本特別会計というカテゴリーで、4000億〜5000億円程度計上されていました。

         

         この社会資本特別会計が統計上、公共事業関係費に繰り入れられて公表されるようになりました。どういうことかというと、特別会計で別会計だったものを一般会計に入るようにしたのです。

         

         一般会計でみれば、数字が4000億円〜5000億円程度増えるため、それで新聞各社は「公共事業が増えた!バラマキだ!」と報じているのでしょう。

         

         民主党政権のときにも、社会資本特別会計は存在していて、同じ基準で民主党政権と安倍政権を比べた場合、むしろ安倍政権の方が公共事業関連費は減っているのです。

         

         図,離哀薀佞播初予算ベース4条公債の平均をみてみましょう。

         

         安倍政権期と民主党政権期の4条公債発行額の平均

         

         2009年7.6兆円(麻生太郎政権)

         2010年6.4兆円(民主党政権)

         2011年6.1兆円(民主党政権)

         2012年5.9兆円(民主党政権)

         2013年5.8兆円(安倍政権)

         2014年6.0兆円(安倍政権)

         2015年6.0兆円(安倍政権)

         2016年6.1兆円(安倍政権)

         2017年6.1兆円(安倍政権)

         

         民主党政権期(2010年〜2012年)の平均:6.1兆円

         安倍政権期(2013年〜2017年)の平均:6.0兆円

         

         どうでしょうか?民主党政権期の方が、安倍政権期よりも0.1兆円多く予算を付けています。もちろんこれは当初予算であり、補正予算で増額することはあるかもしれませんが、デフレ脱却を標榜して国土強靭化を主張するならば、当然当初予算で4条公債がより多く発行されるべきであり、より多くの予算を付けるべきではないでしょうか?

         

         しかも社会資本特別会計で4000億円〜5000億円の下駄を履いていることを考慮すれば、5000億円程度民主党政権期よりも4条公債発行額は少ないこととなり、公共事業を増やしている、ばら撒いているという表現とは程遠いと思うのは私だけでしょうか?

         

         特例公債(=赤字国債)でいえば、東日本大震災が発生した2011年、そして翌年の2012年でみても、大幅に増やしているわけではありません。

         

         鳩山由紀夫内閣のとき、公共事業を大幅に削減し、事業仕分けでも7000億円ほど削減。地方に激震が走って、建設業界のみならず、地域社会にものすごい悪影響が発生し、「コンクリートから人へ!」内閣の典型的な政策とおりましたが、鳩山由紀夫内閣のときよりも増やしていないことが明白です。

         

         もし、安倍政権がデフレ脱却を標榜して、国土強靭化を真に実行に移すのであれば、4条公債を本当に増やしていなければならないでしょう。

         

         4条公債は建設国債でなくても、科学技術国債でも構いません。国際リニアコライダーで4000億円の需要があるのですが、4000億円のお金が惜しいのか?未だ岩手県北上市への招致する意思表示をしておらず、むしろ4000億円が無駄だという主張に屈し、何もしていません。

         

         2019年度こそ当初予算で1兆円公共事業費が増え、鳩山由紀夫内閣を抜けますが、それでも麻生政権より全然少ない水準です。

         

         だから「公共事業を増やしたバラマキ内閣だ!」といわれると、それはウソ偽りであると言わざるを得ません。

         

         この話で極めて重要なのは、「安倍内閣は公共事業を増やした内閣」という印象があると、財務省は絶対に予算を削減する方向で予算を組むということです。

         

         実際は少ないのに「バラマキ内閣だ!」とマスコミを使って情宣して濡れ衣を着せることで、ただでさえ少ない公共事業費を、さらに削減されてしまうでしょう。

         

         そのため、安倍政権は「コンクリートから人へ!」で民主党と同じであるということを言い続けることは、日本国内で公共投資を増やしていく上で絶対に必要であると思うのです。

         

         日本の全国では、道路の老朽化、補修しなければならない橋・トンネル、防波堤防潮堤・砂防ダム建設、国際リニアコライダー、新幹線整備など高速鉄道、高速道路、港湾整備など、公共事業費が予算計上されるのを待っている場所はたくさんあるはずです。

         

         地震が来て崩壊する橋脚、津波や洪水が襲来する地域が山ほどあり、公共事業をやらないと公共事業費のお金以上に大損を被る地域がたくさんありますし、公共事業がないためにダメになっていった地域もたくさんあります。

         

         国益のためにお金を使うことがより一層の富を生むということは事実であり、公共事業を増やせば国は豊かになれるのです。

         

         

         

         というわけで今日は4条公債を増刷すべく、公共事業の重要性について改めて申し上げました。

         日本は災害大国であるがゆえに、ロシアンルーレットがすべての日本国民に、その銃口が頭に突き付けられている状態です。このロシアンルーレットゲームを一つでも多く潰していかなければなりません。

         それには多くの費用が掛かりますが、マクロ経済的には政府支出増=企業の生産増=従業員の給料増となり、経済成長に資しますのでデフレ脱却の一除ともなるのです。人口が減少しようが日本には需要が無限にあって経済成長も可能であるということもご理解いただけるのではないでしょうか?

         こうした何十年に一度の大災害の需要に対応するのは、民間企業ではなかなか難しく、政府しか対応ができません。2019年度こそ安倍政権には政策転換を図っていただき、政府支出増と国債増刷を実行に移していただきたいものと私は思います。


        グローバルの勘違い

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          JUGEMテーマ:グローバル化

          JUGEMテーマ:難民受け入れ

           

           私はどちらかといえば、保守派だと自認します。ところが、保守派でグローバル化を支持する人は多い。そこで今日はグローバル化とは何なのか?を考えたく、「グローバルの勘違い」と題して論説します。

           

           グローバル礼讃の人は、ダイバーシティやら価値観の多様性といったキーワードを好んでよく使いますが、文化や国状や伝統を破壊するのがグローバルの特徴と理解しています。

           

           まず価値観の多様性という考えが先にあり、外国人労働者受入も普通に容認できるということになるものと推察いたします。EUでは価値観の多様性やら文化共生などと称し、受け入れた移民について自国の言語・文化を強制しません。

           

           他国では、その結果、何が発生したか?といえば、大量の無職者が生まれることになります。例えば、メルケル首相が難民を無制限に受け入れると表明したのが、2015年9月です。

           

           ナチスというネガティブな古傷を持つドイツのメルケル首相は、人道の模範国になろうと考える一方、産業界からはドイツ国民よりもより安い労働力が手に入れらるとして後押しし、政府も少子化対策として、難民受入無制限を決めたのでした。

           

           私は、このニュースについて、徹底的にメルケル首相を批判しました。仮にも難民受入無制限をするのであれば、全てドイツ語教育を行うべきです。ドイツ語を覚えない、あるいは文化の強要は好ましくないなどと、文化の多様性を受け入れるべきとした結果何が起きたか?といえば、ドイツ語を話せない難民は就業できなかったのです。

           

           経済評論家の三橋貴明氏によれば、2017年6月のドイツ当局の発表として、ドイツの難民(偽装難民の移民を含む)の75%が長期失業と生活保護になることを認めたとしています。今後数年を経たとしても、4分の1〜3分の1程度しか労働市場に参入できず、残りはドイツ国民の税金にぶら下がって生きていくことになると指摘しています。

           

           さらに連邦労働省の統計では難民の就業者は僅か17%にすぎず、ドイツ国内にいる200万人もの外国人が失業保険を受け取っているとのことです。

           

           こうしたドイツのネガティブな情報は、マスコミはほとんど報道しません。グローバルとは資金力にものを言わせて利益追求する、そのためにはクロスボーダーで税制の抜け道を作り、株主配当を多く配分するという考え方を是とします。

           

           グローバル化を礼讃する人をグローバリストと私は定義しますが、彼らは自国民がどうなるか?投資先の他国の国民生活がどうなるか?は関係ありません。だからトランプ大統領の自国民ファーストと称して推し進めようとする関税引き上げやメキシコ国境の壁創設やらは、当然反対になります。自分たちのビジネス上の利益を失うからです。

           

           安倍政権が改正出入国管理法を制定させ、2019年4月から外国人受入拡大に本格的に乗り出すことになります。

           

           移民の大量受入で勝手に期待する勘違いについて3つ指摘したいと思います。

           

          ●移民街ができることでいろんな国の料理が食べられる

          ●価値が多様化して明るい未来が開けて閉塞感を打開できる

          ●移民が来れば国際化が進む

           

           まず一つ目、移民街ができることでいろんな国の料理を食べられるという声です。

           

           これはまず日本人の給料が伸び悩むから外国に行けないという状況があることを「オカシイ」と思うべきです。またいろんな料理を食べられるといっても、交通機関などのアクセスが悪ければ、お店は継続して営業することができません。何が言いたいかといえば、インフラが充実している大都市圏以外は、他国の料理を食べられるという恩恵を受けられないということです。

           

           そんなことせずともデフレ脱却で日本人の一人当たりのGDPが増大して実質賃金が上昇し、その日本人が海外に出てその地の食を楽しめるようにするべきではないでしょうか?

           

           

           二つ目として、価値が多様化して明るい未来が開けるというような、価値観の多様性で、日本の閉塞感を打開するみたいな声もあります。

           

           そもそも外国人労働者を受け入れるにせよ、外国人観光客を大勢受け入れるにせよ、日本国民の税金を使って作ったインフラが外国人のために使われるというのは、どうなのでしょうか?

           

           私は2018年7月に世田谷区に引っ越しし、現在通勤電車は東急田園都市線です。その前は杉並区に住んでいたのですが、山手線で新宿から渋谷に行くにしても、朝の通勤ラッシュや、土日祝日に山手線に乗る際、大声でしゃべる中国人が大きなスーツケースをもって満員の通勤ラッシュの列車に乗り込んできます。

           

           私はとっさに「この人たちは税金を納めていないのに、なんでこんなラッシュの時間に乗ってくるの?」と思いました。もちろん観光客だから税金を納めないということはありますが、免税店で税金を払わずに日本製品を買い、日本のインフラを使っていくというのが、”オカシイ”と私は直感します。

           

           しかしながら価値観の多様性を認めようとか、寛容になろうとかなると、要は「我慢せよ!」となります。これでは、何ともやりきれないと思います。

           

           三つ目は、移民が来て国際化が進むという声です。

           

           これは移民の出生率が高いため、ミニ中国、ミニベトナムといった地域が日本のあちこちで発生してくることでしょう。これは単なる日本の崩壊です。日本という国家の中に別の国が生まれるということです。

           

           マスコミが高福祉と礼讃するスウェーデンでも移民受入でドイツと同様に困った状況が発生しています。魔女の宅急便でモデルとなった有名なストックホルム中心部は問題ありませんが、郊外のヒューズビーに加え、南部都市のマルメ郊外のローゼンゴードなどでは、住民の9割が移民となり、失業率は平均の2倍超で、若年層の失業率も高い状況にあります。

           

           警察官ですら一人で入ることはできず、消防車は警察の護衛なしでは出動できないという具合に、移民によって乗っ取られてしまっているのです。

           

           このスウェーデンの状況を日本に当てはめた場合、日本の場合は圧倒的に中国人が多い状況です。中国人観光客の流入だけではなく、外国人労働者としても中国人は圧倒しています。

           

           

           

           

           中国人が恐ろしいのは、国防動員法という法律です。日本のマスコミは中国共産党政府を刺激する記事として取り上げないため、ほとんどの人が知らないと思うのですが、「中国国防動員法」という法律があります。

           

           これは2010年7月1日に制定された法律で、中国が有事の際に全国民が祖国を防御し、侵略に抵抗するため、金融機関、陸海空の交通手段、港湾施設、報道・インターネットなど、あらゆる分野を中国共産党政府の統制下に置き、モノ・ヒト資源を徴用できるという法律です。

           

           これは明らかに戦争に備えて国家の権力を強力にすることを保証する法律です。怖いのは国防動員法第31条です。

           

          (出典:国立国会図書館の「中国国防動員法の制定」から引用)

           

           国防動員法第31条によって、日本にいる中国国籍の男性や女性が徴用されるとしたら、戦地に送られるのではなく、兵站などの後方支援や情報収集任務が与えらえる可能性があり、仮に基本企業が雇用している中国人が予備役に徴用された場合でも、企業は給与支給を続ける義務が生じ、しかも社内機密は当局に筒抜けになったとしても阻止する手段はありません。これは第31条の前後の条文をみても、海外在住者を例外とする扱いを取り決める条文が全くありません。

           

           イスラム教やISといったテロリストは「グループ」単位のテロですが、中国人の場合、中国人自体が国家単位のテロ組織に生まれ変わってしまうのです。

           

           このように外国人技能実習生拡大で入国してきた外国人の7割超が中国人となっている状況を鑑みれば、私たち日本人は警戒しなければならないと思うのですが、皆様はどう思われるでしょうか?

           

           移民街が観光名所になって町が活性化するという声もありますが、これも勘違いであり、横浜や神戸のチャイナタウンは既に日本になじんでおり、いわば歴史が違います。

           

           今後は、そのような横浜中華街どころではなく、邪心を持った中国人街が日本のあちこちにできてしまう可能性も十二分にあるのです。

           

           

           というわけで今日は「グローバルの勘違い」と題して論説しました。

           

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          国土強靭化への緊急対策7兆円について

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             今日は「国土強靭化への緊急対策7兆円について」と題して論説します。

             

             下記は産経新聞の記事です。

            『産経新聞 2018/12/12 19:54 国土強靱化の緊急対策に7兆円 政府、14日に閣議決定

             安倍晋三首相が策定を指示していた平成32(2020)年度までの3年間で集中的に実施する国土強靱(きょうじん)化のための重要インフラの緊急対策の全容が12日、分かった。総事業費は約7兆円で、河川の氾濫を防ぐための堤防強化や空港の浸水対策など緊急性の高い160項目が対象となる。土砂災害や救助など防災対策に3・6兆円、電力供給やサプライチェーンの確保など生活基盤の整備に3・4兆円を計上する。

             緊急対策は14日開催の国土強靱化推進本部と関係閣僚会議で提示され、政府は同日中に閣議決定する。

             緊急対策は、改定される国土強靱化基本計画に基づき、住宅や交通施設の倒壊による多数の死傷者発生や、被災者支援のルート途絶など計45項目の「起きてはならない最悪の事態」から緊急に取り組むべき20項目に絞った。

             具体的には、7月の西日本豪雨を教訓に、水位が高まった川が支流の流れをせき止める「バックウオーター現象」による被害の防止のため、国や都道府県が管理する全国約120河川の堤防強化を急ぐ。

             9月の台風21号で関西国際空港の滑走路やターミナルビルが浸水し空港機能がまひしたことから空港周辺の護岸のかさ上げを行う。

             「ブラックアウト」(大規模停電)が生じた同月の北海道地震を念頭に、企業などを対象に約55万キロワット分の自家用発電設備や蓄電システムの導入を支援することも明記された。』

             

             上記の通り、政府は防災・減災、国土強靭化に向けた2022年までの3か年緊急対策として、財政投融資を含む事業規模を7兆円程度とする方針とすることとしています。全国120の河川を対象に堤防を強化し、関西国際空港を含む7つの空港で浸水対策も念頭に入れているとも報じられています。

             

             私は7兆円という金額について、経済効果とか副次的にあるだろうということは否定しません。しかしながら、本来は危ない箇所をチェックし、危険と判定できるならば全部やるべき話であって、予算で金額がどうとか、お金のことは後で考えるべきことではないでしょうか?

             

             7兆円にするために積み上げたものではないでしょうし、7兆円以下にするために調整したわけでもないでしょう。今回の緊急点検で調整して7兆円となったと理解すべきですが、果たしてこの7兆円で十分なのか?ということを、むしろ問題視すべきです。

             

             どういうことか?といえば、例えば南海トラフ地震の発生に備えた対策費は、今回の7兆円に入っているのでしょうか?首都直下型地震が発生した場合の対策費は、今回の7兆円に入っているのでしょうか?荒川付近で550个旅濘緡未梁膠が降った場合の災害対策費は今回の7兆円に入っているのでしょうか?

             

             記事によれば、今回は特定の災害に限定されており、今年発生した災害と同じようなバックウォーター現象による被害など、それらを積み上げてチェックして7兆円になっただけであって、全然7兆円では不足しているのでは?と考えられます。

             

             また政府の方針では、重要なインフラだけを点検しているとしていますが、”重要な”ということは、どこかで線引きしている可能性も十分にあります。

             

             例えばB/Cで1.00未満の公共事業は、日本では実施されません。B/Cが1.00に満たない場合、その公共事業は本当にやらなくていいのでしょうか?

             

             同様に”重要な”という線引きをした場合、例えば100個中50個までが重要だとして、51個目は本当にやらなくていいのでしょうか?

             

             何がいいたいかと言えば、7兆円という金額の前に、政府のインフラチェックが十分なのか否か?を問うべきだということです。

             

             日本は自然災害大国であり、今年の大阪北部地震、北海道胆振地震、西日本豪雨、酷暑、台風21号、台風24号で発生した災害の再発防止策は言うまでもありませんが、今日明日、南海トラフ地震、首都直下型地震や高潮・津波といった自然災害が発生する可能性が十分にあり、そうした対策も含めて7兆円で本当に大丈夫なの?という議論がされるべきであると私は思うのです。

             

             

             というわけで今日は「国土強靭化への緊急対策7兆円について」と題して論説しました。相変わらず公共事業を否定したり、我が国には存在しない財政問題が論じられ、「政府支出増」という風潮が全くありません。

             例えばILC(国際リニアコライダー)など、中国も参加を表明しているにもかかわらず、「カネカネカネ」とお金が大事なのか、岩手県北上市の招致のための5000億の支出決定ですら、躊躇している有様です。

             政府支出増をしない限り、経済成長ができないばかりか、いざという時に国民を守ることもできず、最先端技術への投資を怠ることで、中国などの近隣諸国にも科学技術力で実力差を埋められ、やがては追い越されていく。

             緊縮財政思想や「カネカネカネ」というお金についての間違った発想が、日本を発展途上国化させることに拍車をかけているということを、多くの人々に気付いていただきたいと思うのであります。

             

             

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            人手不足だから公共事業は増やさなくてよいというのは完全な間違い

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               今日は「人手不足だから公共事業は増やさなくてよいというのは完全な間違い」と題して論説します。

               

               下記はロイター通信の記事です。

              『ロイター通信 2018/11/12 12:12 社会資本整備遅れるとチャンス失う=諮問会議で安倍首相

              [東京 12日 ロイター] - 内閣府幹部によると、12日の経済財政諮問会議後では石井啓一国土交通相が、首都圏で年間約100万回の発着容量を実現する重要性を強調。これらを受けて安倍晋三首相が、財源を考えることも重要ではあるが、生産性向上のための社会資本整備が遅れると日本としてチャンスを失うとコメントしたという。

               茂木敏充経済再生相も、訪日外国人の拡大に備えて空港整備が重要と会見で説明した。』

               

               この記事は、2018/11/12(月)の経済財政諮問会議の後、石井国交相が年間100万回の発着容量を実現する空港整備の重要性を強調したというニュースです。

               

               実際に石井国交相が発言したのは、空港だけではなく、新幹線や高速道路や港も重要であると仰っており、安倍総理もそうしたものは全て大事であると仰いました。

               

               これは極めて重要な発言です。

               

               この発言はロイター通信で報道されている一方、日本経済新聞は、安倍総理の発言の以前に、財政諮問会議の民間議員らが、社会資本整備や国土強靭化や防災対策は大事だが、お金を使いすぎるのはいけないとし、財源問題があるのでお金を使う使うという発想はいかがなものか?という発言が山ほどありました。

               

               経済財政諮問会議は、国会議員だけでなく民間議員も構成員になっています。民間議員がお金を使いすぎるのはいかがなものか?と言い、その発言に対しての安倍総理のメッセージであるから重要な発言です。

               

               生産性向上を怠れば、社会保障整備が遅れるだけでなく、お金をケチることでお金儲けもできなくなって結果的に損をする。そのため、しっかり必要なものにインフラを作ればビジネス上も儲かって財政も豊かになるという趣旨のことを安倍総理はメッセージとして述べられたのです。

               

               なぜ民間人はそう思わないのか?財務省職員らは、そう考えないのか?安物買いの銭失いという言葉がありますが、投資というのは未来に回収するために投資するのであり、資本主義とは投資して資本を形成して回収するというものです。そうした態度がないとなれば、これはもうずっと縄文時代のようなもので、発展途上国へ逆戻りしてしまいます。

               

               資本主義で経済成長するためには、お金を使って短期的に赤字を拡大し、長期的に黒字を得ていくということで、これが王道です。投資の拡大は許さない、赤字は許さないとなれば、その社会は経済成長できません。

               

               プライマリーバランス黒字化が正義だといっている人は、頭が悪いアホです。社会は投資があって成り立つものだからです。

               

               それでは、社会資本整備はどうやって進めていくべきでしょうか?

               

               安倍総理が仰っていることは、道路をたくさん作れば工場がたくさんでき、生産性向上によって物流コストが下げられます。さらに新幹線も同じ効果があるのと同時に、国土強靭化をやれば、次年度以降襲来するであろう自然災害で、どこかで人が亡くなる、工場が破損するなど、生産基盤を毀損して、法人が法人税を払えなくなるという状況を回避できます。

               

               だから財務省職員は、税収を全体的に上げようとするのであれば、一定程度の防災投資・国土強靭化投資をしておく方が、結果的に生産性向上に加えて景気浮揚につながり、財政が黒字になるという話です。

               

               また、そうした投資をしないとチャンスを失うこととなるため、防災だけでなく前向きな道路整備・新幹線整備も含めて大事なことであると安倍総理は仰ったのでしょう。

               

               単年度ごとに目先の財政収支を考えるのではなく、5年、10年、20年、100年という時間をみて、国家とは投資して社会資本を整備したほうが、整備しないよりも国は豊かになって、財政も豊かになるというのが、安倍総理が言いたかったメッセージではないでしょうか?

               

               いま国土強靭化で、例えば公共投資をしようとすれば、推進するには人手が必要で、建設現場では人手不足という問題が目の前にあります。

               

              <建設業における投資額、許認可数、就業者数の推移(平成2年〜平成28年)>

              (出典:国土交通省が作成した資料から引用)

               

               

               上記は棒グラフが建設業従事者数で、黄緑色の折れ線グラフは公共投資の金額の推移です。

               

               平成9年(1997年)の685万人をピークに、就業者数は減少に転じました。1997年以降、緊縮財政が始まりましたが、それ以降も緊縮財政で公共事業を削減し続け、平成21年(2009年)の517万人を底に緩やかな上昇に転じています。

               

               一方で公共投資のピークは、平成8年(1996年)の34.6兆円です。2002年以降、小泉政権下において、猛烈に公共投資を削減してきたことがわかります。「コンクリートより人へ」を標榜した民主党政権以上に、公共投資を削減してきたのが小泉純一郎政権です。

               

               公共投資を削減すれば建設業事業者数は減少し、公共投資を増やせば建設業従事者は増加します。これは外国人労働者を受け入れようと受け入れなかろうと、そうなります。

               

               そのため人手不足だったとしても公共投資を継続的に増加させていく体制を整えれば、そしてそれを2年、3年、4年と続ければ、100%公共事業で働く人は増えてくるでしょう。

               

               2017年の台風の水害対策もできていないところに、2018年は西日本豪雨、台風21号、台風24号が来て、災害の上塗りになり、しかも復興事業が一向に進まないのは、建設業の働き手がいないからです。

               

               それは予算が付かないからというのもあるでしょうし、働き手がいないからという理由もあるでしょうが、予算が潤沢に付けられれば、高いお金で入札をかけられるため、絶対に落札する人が出てくるはずです。

               

               昨年被害にあったものが1年間何もされず放置されているのは、要するに財政問題なんか存在しないのに、お金がないからと考えているからです。普通に建設国債を増やせばいいだけの話なのに、それに気づかないのは本当に愚かしい話です。

               

               前向きな投資は道路も作り、新幹線も作り、港湾整備も行い、かつ後ろ向きな投資というと失礼ではありますが、復旧は1日も早く直さないとそこでの人々の生業も産業も廃れ、税金を払うことでさえもできなくなります。

               

               私たち日本人は、中長期的にそうしたことを見据えて物事を考えるようにならないと、自然災害でインフラがどんどん蝕まれ、前向きなチャンスをどんどん失って、このままだとやがて韓国やインドにも経済成長で抜かれてしまうことになることは当然の帰結といえるでしょう。

               

               

               というわけで今日は「人手不足だから公共事業は増やさなくてよいというのは完全な間違い」と題して論説しました。

               人手不足が発生するのは、公共工事の場合は単価の問題です。例えば1キロの道路を作る上での単価、1か所の土砂災害を復旧するための単価、過剰に安いということをマーケットがメッセージとして発しているということであり、人手不足があるから公共事業を増やさなくていいというのは、完全な間違いです。

               公共事業費を増やせば人手不足は解消する、賃金を十分に引き上げるだけの介護報酬を引き上げれば人手不足は解消する、こうした当たり前のことを皆様にもご理解いただきたいものと私は思うのです。


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                 今日は「最大4兆円の国土強靭化は、真に積み上げられた金額の合計なのか?」と題して論説します。

                 

                 下記は産経新聞の記事です。

                『産経新聞 2018/11/21 23:48 国土強靱化 最大4兆円 政府想定 30年度2次補正に1兆円超 

                災害に強い国土づくりのため、政府が今後3年間で集中して行う「国土強靱(きょうじん)化」の緊急対策として、3兆5千億〜4兆円程度の財政支出を想定していることが21日、分かった。初年度となる平成30年度第2次補正予算案には、1兆円以上を盛り込む方向だ。防災、減災のためのインフラ整備を進めると同時に、来年10月の消費税率10%への引き上げにあわせ、景気浮揚策としても役立てる。

                 西日本豪雨や大阪、北海道の大地震を踏まえ、安倍晋三首相は今年10月24日の所信表明演説で「防災・減災、国土強靱化を3年間集中で実施する」と述べ、緊急対策を年内にまとめる考えを示した。今月20日には、防災・減災のための公共事業を柱とする30年度第2次補正予算案の編成を指示している。

                 政府は緊急対策に、老朽化した道路橋、公共施設の改修のほか、空港の浸水対策、堤防の強化といった公共事業を盛り込む。台風に備えた鉄道の計画運休といった、ソフト対策の促進も提案する方向だ。

                 国内のインフラを災害に対して強くし、物流網や生産設備が大きな打撃を受けないようにして、日本経済の生産性を底上げする。内需を刺激し、消費税増税後の需要減退や、米中貿易摩擦による世界経済失速の悪影響が及ぶリスクにも備える。

                 必要な支出は、12月に政府案をまとめる30年度第2次補正予算と31、32年度の各予算で手当てする。合計支出額は最大4兆円程度を見込み、各年度の予算にそれぞれ1兆数千億円規模を振り分けたい考えだ。

                 30年度第2次補正予算の財源に関しては、前年度の剰余金や建設国債の追加発行で賄う可能性がある。今後、政府内で調整し、最終的な金額を詰める。』

                 

                 

                 上記の通り、政府が今後3年間で集中して行う国土強靭化の緊急対策として、災害に強い国土作りのため、政府が今後3年間で集中して行う国土強靭化の緊急対策として、3兆5000億円〜最大4兆円程度の財政支出を検討しているというニュースです。

                 

                 初年度は今年度第二次補正予算で1兆円以上を盛り込む方針ですが、この4兆円という金額についていえば、本当にこの額で足りているのか?ということを吟味する必要があると考えます。

                 

                 以前にも本ブログで取り上げましたが、11月中旬までに各自治体、各地方部署、各省庁に対して緊急点検が指示されました。それらの情報を全部集め、集計した後、どれから着手するか?という話になりますが、本来はもっとたくさん集まるべきなどという状況になっていないか?私は大変疑念を持っています。

                 

                 本当に必要な額は、もっとあるはずなのに、削減されて4兆円になっているのでは?という疑義を持っているのです。

                 

                 今年7月の西日本集中豪雨で、岡山県真備町の小田川のように、予算をしっかり付けて堤防整備をしていさえすれば助かった命があったはずなのに、予算を付けなかったために人命が自然災害で奪われたということは無いでしょうか?

                 

                 まずちゃんと具に拾って積み上げられたか否か?というのが1点目。2点目は、積み上げられた金額が整理されて4兆円となったと思われるのですが、整理されて削減されたものの中に、岡山県真備町のような人命を助けることができるものは、本当に存在しないのでしょうか?例えば予算を決める際、プライマリーバランスや財政規律という基準で金額を決めたりはしていないでしょうか?

                 

                 プライマリーバランスや財政規律は、とりあえず無視して棚上げにし、国民の生命を守ることができるのか?否か?という基準だけで金額が決まるべきです。

                 

                 財源的あるいは規律的整理となっていないか?技術的に整理されたものなのか?政府与党や国会でしっかりとチェックをしていただきたいと願いますが、仮にもその結果が4兆円というのならば、それに越したことはありません。

                 

                 国土強靭化には、まずは今破損しているものを復旧させるための費用がもれなく入っているか?京都では御所の木が倒れたま間になっているという話もあります。そうしたものの復旧費用も含まれているのか?

                 あるいは将来に向けて災害から日本国民を守るために、防波堤防潮堤の新設も入っているのか?土砂災害に備えた砂防ダムの新設の予算は?小中学校のエアコン設置も入っているか?危険なブロック塀対策などの予算も入っているのか?などなど。

                 

                 マスコミ報道だけでは、4兆円が多いとか少ないとか判断ができず、にわかに言うことはできません。日本国民の生命を守るためには、一体いくらかかるのか?だけを真剣に考え、積み上げられた金額に対して、躊躇なく国債を発行して実行に移していただきたいものと思います。

                 

                 

                 というわけで「最大4兆円の国土強靭化は、真に積み上げられた金額の合計なのか?」と題して論説しました。

                 新聞記事では、消費増税後の需要減退リスクにも備える旨の言説がありますが、経済効果は副次的にそういう効果があるという話であって、経済対策ではなく命を守るというのが、国土強靭化におけるインフラ緊急点検の趣旨です。

                 ぜひとも国会議員の人は、4兆円が具に一つ一つの被害を積み重ねてきたものの合計なのか否か?国会を通じて議論をしていただきたいものと私は思います。

                 

                 

                〜関連記事〜

                2018年度の第一次補正予算9,400億円をどう見るか?

                第一次補正予算(2018年度)について


                漁師・漁業を救い、日本の食文化を守り、水産業の発展が期待できる海洋山脈造成工事

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                   今日は「漁師・漁業を救い、日本の食文化を守り、水産業の発展が期待できる海洋山脈造成工事」と題して論説します。

                   

                   下記は日本経済新聞の記事です。

                  『日本経済新聞 2018/11/07 鳥取のズワイガニ 初セリで過去最高の1杯200万円     

                   鳥取市の鳥取港で7日、ズワイガニの初セリが行われた。この日同港では鳥取のトップブランド「五輝星(いつきぼし)」の認定を受けた松葉ガニ(雄のズワイガニ)が3杯水揚げされ、1杯に過去最高となる200万円の値が付いた。2016年の初セリで競り落とされたカニの最高額130万円を更新した。

                   6日のズワイガニ漁解禁に向け、県漁協などに所属する沖合底引き網漁船23隻が5日、県内3つの港から出漁。7日早朝から初水揚げされた。7日は3漁港で合計9杯が五輝星の認定を受けた。松葉ガニの漁は来年3月20日まで続く。

                   初セリの式典で、鳥取県漁業協同組合の船本源司副組合長理事が「我々にとって待ちに待った正月が来た。全国の皆さんのために一生懸命とりたい」とあいさつした。鳥取県の平井伸治知事は過去最高額のカニを前に「とにかく立派。きれいで身もしっかり詰まっている。今年はいい年になりそう」と話した。

                   水産試験場の調査によると、調査海域の松葉ガニは88万7000匹と推測され、前年の1.6倍に上る。資源量は近年では多い見込みだが、漁業者は昨年同様に11月に3日間の休漁日を設けるなどして資源保護も進める。同試験場の担当者は「資源保護の観点でも全体の漁獲量は前年並みとなる見込み」と話す。

                   五輝星は15年の漁期から始めた認定制度。13.5センチ以上という甲羅の幅や鮮やかな色合いなど5つの基準で漁協や魚市場のセリ人が目利きとなって認定する。17年の漁期での認定は45杯にとどまり、出現率は0.01%と希少性が高い。』

                   

                   

                   上記記事の通り、ズワイガニの初セリが鳥取市の鳥取港で行われ、トップブランドの「五輝星」が3杯水揚げされて1杯200万で競り落とされたというニュースです。日本海の冬の味覚のズワイガニは、記事の通り11/6に解禁されましたが、五輝星が大変希少性が高いということを、私はこの記事で初めて知りました。

                   

                   一方で、来年以降そもそもズワイガニの漁獲量が減少傾向になるそうです。日本海区水産研究所の研究チームによりますと、原因は不明ですが、生後3〜4年まで生き残る個体数が減少しているため、3年後には漁獲量が現在の半分に落ち込むと予想しています。

                   

                   ズワイガニに限ったことではありませんが、近年は海洋資源が枯れているということがよく言われます。理由の一つとしては、北朝鮮や中国が乱獲で勝手に取っていくということもあり得るでしょう。

                   

                   ただ、今年の異常気象の原因の一つである海水温の上昇こそ、真の理由ではないか?とも思います。

                   

                   主因がどちらであったとしても、ズワイガニ以外の海洋資源も減少していますし、漁師も減少しています。

                   

                   もともと日本は海洋国家で、寿司や焼き魚など魚を食べる文化です。ユーラシア大陸の遊牧民族は、放牧する家畜と一緒に生活し、食生活も魚ではなく肉がメインでした。家畜の放牧で生産性を上げるために去勢の技術が発展する一方、家畜をコントロールするという文化から、奴隷という文化の醸成にもつながりました。

                   

                   島国で海洋国家の日本には奴隷文化はありません。キリシタンの大友宗麟や大村純忠らが、火薬や武器と引き換えに自国領の女性や子供を海外に売り飛ばしたという史実は存在します。この史実は日本の記録ではなく、イエズス会のルイス・フロイスという人が書いた書物「日本史」に記載されているものです。

                   

                   それをみた天正遣欧使節の千々石ミゲルという人物がいますが、彼は旅行先でそして売り飛ばされた日本人奴隷を見て、こう述べています。

                  「(前略)このたびの旅行の先々で、売られて奴隷の境涯に落ちた日本人を親しく見たときには、道義をいっさい忘れて、血と言語を同じうする同国人をさながら家畜か野獣かのように、こんな安い値で手放す我が民族への激しい怒りに燃え立たざるを得なかった。」千々石ミゲルは、天正遣欧使節4人のうちの一人でしたが、唯一キリスト教を棄教した人物として知られています。

                   

                   豊臣秀吉は、九州征伐のときに、大友宗麟や大村純忠らが火薬などと引き換えに、自国領の女性や子供を奴隷として売り飛ばした事実を知りました。激怒した豊臣秀吉は、ガスパール・コエリョに使者を出して、自分が銀子(お金)を払うから、すぐ放免しろ!とコエリョに指示を出しますが、コエリョはキリシタンらが勝手にやっていることだとして言い逃れをして、豊臣秀吉の怒りを買ったとされています。この歴史については、記事「教科書で語られない16世紀の日本人奴隷(豊臣秀吉の「伴天連追放令」の理由)」でも取り上げていますのでご参照いただければ幸いです。

                   

                   話を少し戻しますと、異常気象の原因ともされる海水温度の上昇をきっかけに、漁業資源が枯渇するという状況は、極めて残念であると思うのです。何しろ、日本は海洋国家として、魚を食べる文化が継続してきたわけです。今でこそ養殖という技術が発達していますが、かつて養殖という技術が出てくるまでは、家畜のように収穫をコントロールすることはできませんでした。

                   

                   もともと日本は寿司や焼き魚を食べる食文化を持ちます。海洋資源が枯渇するということは魚を食べる文化が廃れる可能性があり、何とかしたいところではあります。

                   

                   実は、日本にはマリコン(マリーンコンストラクチャー)の青木マリーン蠅筝淪侶設蠅箸い辰寝饉劼、「海洋山脈造成工事」という技術を持っています。

                   

                  <長崎県の五島列島での海洋山脈造成工事>

                  (出典:青木マリーン蠅離曄璽爛據璽犬粒ね了殻造成工事を利用した施工実績から引用)

                   

                   

                   上記は青木マリーン蠅施工した海洋山脈造成工事実績です。この技術は、読んで字のごとく海底に山脈を作る技術です。

                   

                   広大な土木技術によって、海洋の底流に巨大な漁礁を作ります。すると、上昇海流が発生してプランクトンがたくさん発生し、魚がたくさん来るのです。

                   

                   日本の漁業を守り、さらに発展させるためにも、こうした「海洋山脈造成工事」への投資を、国が率先してやれば、漁師・漁業を救い、日本の食文化を守り、水産業の発展が期待できるものと私は思います。

                   

                   

                   というわけで今日は「漁師・漁業を救い、日本の食文化を守り、水産業の発展が期待できる海洋山脈造成工事」と題して論説しました。

                   青木マリーン蠅箸いΣ饉劼竜蚕僂法皆様も驚かれるでしょうが、実は青木マリーン蠅蓮経営難に陥った会社の一つです。株式にお詳しい方であれば、かつて青木建設というのがあったのをご存知でしょうか?

                   転換社債がデフォルトしたということで有名な会社で青木建設というのがありました。満期まであと半年という転換社債が100円額面で50円ということで、倒産を予測して価格が低迷していたのです。

                   折しも1997年の構造改革基本法制定、1998年の消費増税をはじめとする緊縮財政が始まり、公共事業削減のあおりを受け、バブル期に将来の建設受注を見込んで土地を先行取得する「造注」戦略がバブル崩壊でプロジェクトそのものがとん挫し、未開発の不動産と多額の借金が残って、2001年12月6日に民事再生法を申請したのでした。

                   とはいえ、青木建設は海洋土木において高い技術力を持っていた会社です。経営難に陥った高い技術力を持った会社を、供給力として温存できたことで、五島列島における「海洋山脈造成工事」という供給が自国でできるのです。

                   本来ならば、五島列島だけでなく、駿河湾とか他でもやればいいのですが、例の財務省が公共事業を増やすことに反対しているため、こうした投資も困難にしているのです。その原因は結局のところ、財務省の家計簿発想が原因だということも、改めて知っていただきたいと思います。


                  電力サービス、空港サービスなど、大災害時にサービスを維持するために赤字になっても復旧作業できるのは、どういう場合か?

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                     今日は「電力サービス、空港サービスなど、大災害時にサービスを維持するために赤字になっても復旧作業できるのは、どういう場合か?」と題して論説します。

                     

                    1.発送電分離とは?

                    2.できない理由を並べる関西国際空港の運営会社「関西エアポート」に官邸が激怒!

                     

                     上記の2つの小題に分け、2020年4月から始まる発送電分離と、コンセッション方式で民営化された関西エアポートについて、取り上げたいと思います。

                     

                     

                     

                    1.発送電分離とは?

                     

                     そもそも発送電分離とは何か?ご存知でしょうか?

                     

                     発送電分離とは、発電会社と送電会社を分離させるということで、今の電力会社、例えば東京電力や北海道電力などの電力会社から発電所を切り離して別会社にし、送電会社は発電所を持たせないというルールのことをいいます。

                     

                     重要なことは「発電所を持ってはいけない」という法律になっているという点、即ち法的に発電会社と送電会社を分離しているということが重要な点です。また適正な競争関係を確保するためという理由で、取締役の兼業禁止等の行為規制も課せられています。

                     

                     この発送電分離によって、2020年4月以降、電力会社は「発電所を持たない」ということになります。

                     発電部門と送電部門が、それぞれ別会社になった場合、台風や大地震で停電した際に、速やかに復旧できるのでしょうか?という問題があります。

                     

                     私は3.11のとき、福島県いわき市に住んでいました。福島県といえば福島原発事故が起きたわけですが、福島県いわき市は3.11のときに震度6弱、4.11にも震度6弱が発生しました。3.11のときは小名浜で10メートルの津波が来て亡くなった人々がいましたが、4.11のときも土砂崩れが発生して亡くなった人がいました。そんな経験もした私ではありますが、記憶ベースでは、停電があったか?記憶が定かでないくらいであり、停電については北海道胆振地震による全域ブラックアウトほどの印象は薄いです。むしろ水道が何回も断水したという記憶があり、風呂場に水を何回も貯めたりといった記憶はあります。それとて、復旧はスピーディーでした。東北では、断水の記憶はあっても停電の記憶はないくらい電力サービスは強靭だったといえるかもしれません。

                     

                     電力の話に戻しますが、仮にも発電会社と送電会社が別々に存在しているという状態で、発電会社が倒れてしまった場合、送電会社は真剣に復旧活動をしてくれるのでしょうか?

                     

                     残念ながら復旧活動はスピーディーにはできなくなるでしょう。なぜならば、今は電力会社が発電会社と送電会社の両方をもって経営しているため、電力がギリギリで安定的に供給して需要に応じている状況です。復旧がスピーディーなのは、発電所から配電盤まで一つの会社で統合されているため、コントロールしやすく、電力マンがプライドを持って復旧作業をすることが可能です。要は電力会社の社内で何とかしているというわけなのですが、発送電分離が始まりますと社内で何とかなるというレベルではなくなります。何しろ、電力会社が発電会社と送電会社に分離されてしまうからです。

                     

                     これは原発再稼働問題と同様に、大変な問題です。そして2年後の2020年4月ということで、もう間もなく始まる状況であり、差し迫っているといえるでしょう。

                     

                     

                    2.できない理由を並べる関西国際空港の運営会社「関西エアポート」に官邸が激怒!

                     

                     台風21号で関西国際空港が浸水したのは記憶に新しいかと思います。空港の島と本州を結ぶ連絡橋にタンカーが衝突して往来不能となり、3000人近い人々が孤立した事件です。

                     

                     関西国際空港はコンセッション方式で、商流で一番上の事業の部分を民間企業が運営しています。民間は利益追求の株式会社組織であるため、あのような被害が発生したら、撤退を選択する可能性も十分にあり得ます。「頑張って連絡橋を復旧したとしても、それって利益になるの?」といわれたら、かなり困る話になることは容易かと思います。

                     

                     参考までに、関西国際空港の民営化で運営権を受託したのは、フランス系の外資企業でヴァンシ・エアポート・ジャパン社とオリックスです。

                     

                     外資系企業のヴァンシ・エアポート・ジャパン社は、災害発生時であっても日本の空港サービスを維持するために、赤字になってもお金をたくさんつぎ込んで頑張って復旧作業をするのでしょうか?普通に考えたら株式会社の立場であれば、損切撤退です。オリックスだって、日本企業とはいえ、損切撤退の選択肢があり得ます。

                     

                     台風21号では、こうしたコンセッション方式やらPFIで「水道法改正」などの公部門を民営化させることにおける問題点が一気に噴出したといえるでしょう。

                     

                     関西国際空港の大災害時における孤立状態は、以前から想定されていましたが、予算がないということで放置されていたものです。(関連記事「想定されていた関西国際空港の被害」)

                     

                     事故当時直後は、政府が一日も早い暫定再開を求めたものの、ヴァンシ・エアポート・ジャパン社とオリックスの合弁会社の関西エアポートからは、スピーディーな暫定再開ができない理由ばかりが述べられたとのこと。当時、オリックス出身の山谷佳之社長は大量輸送できる鉄道の早期回復が必要と主張しましたが、鉄道の再開は早くて1か月以上はかかるとみられていました。実際は2週間程度で再開したものの、できない理由しか並べない政府がしびれを切らし、政府主導で早期復旧させたのです。

                     

                     関西国際空港はインバウンドを担うインフラとなっていたこともあり、アベノミクスの成果に影響を与えかねないという懸念が政府主導となった理由です。

                     

                     

                     というわけで今日は「電力サービス、空港サービスなど、大災害時にサービスを維持するために赤字になっても復旧作業できるのは、どういう場合か?」と題して論説しました。

                     政府主導で早期回復となるならば、そもそも関西国際空港の運営を民間にやらせる必要はあったのでしょうか?関西国際空港のコンセッション方式も電力サービスの発送電分離も、災害がない、非常事態がないということを前提にしたものとしか言いようがありません。もし、災害がない、非常事態がないという前提に立つならば、ビジネスとして成り立つともいえますが、日本は世界屈指の自然災害大国です。

                     よくある論説に「民間の血を入れたらよくなる」という論説がありますが、そもそも「公務員がダメ!民間人は正しい!」というのは正しくありません。単に緊縮財政で予算が削減されて公務員が何もできないところに、民間企業や外資系企業が「私たちならば、〇〇なこともできますよ!」と営業しに来ただけの話。商業力だけの話であり、大災害時に赤字を覚悟で資金を投じてでもスピーディーな復旧ができるか?となれば、株式会社組織の利益追求では困難なのです。

                     竹中平蔵氏らが推奨したPFIやコンセッション方式は、まさにそこが盲点でした。と同時に「公務員がダメ!民間人が正しい!」という論調も緊縮財政の結果であって正しくないことを、多くの人々に気付いて欲しいと私は思うのです。

                     

                     

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                    過去5年間で日本の国土は強靭化されていなかったという事実

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                       今日は「過去5年間で日本の国土は強靭化されていなかったという事実」と題して国土強靭化について述べたいと思います。

                       

                      1.リーマンショック以前の水準にすら及ばない公共事業費の安倍政権

                      2.国土強靭化基本計画改定案のポイント

                      3.まんべんなく国土全体を使っていくことこそ、自然災害大国日本における国土強靭化の真の意味

                       

                       上記の順に論説し、国土強靭化のためには躊躇なく予算を付けて対応することのほか、災害大国日本においては、国土全体をまんべんなく使っていくことが必要であり、そのためには地方の高速鉄道・高速道路網の整備が必要である旨を論じたいと思います。

                       

                       

                       

                      1.リーマンショック以前の水準にすら及ばない公共事業費の安倍政権

                       

                       国土強靭化という語彙が出てきたのは、2013年に発足した第二次安倍政権発足後、アベノミクス第二の矢で出てきたものです。安倍政権は、2013年度こそ、国土強靭化で公共事業を増やしたため、名目GDPで△1.9%、税収で△6.9%増収させました。

                       

                       ところが2014年度以降、消費を削減する消費増税8%の他、公共事業を増やさなくなり、補正予算を減らすなどして緊縮財政を推進してきました。

                       

                      <1997年以降の公共事業費の推移>

                      (出典:財務省の予算資料、国交省の予算資料、内閣府のホームページなど)

                       

                       2016年度は、補正予算で公共事業費が増えていますが、それでも本予算と補正予算を合わせた合計値では、リーマンショック以前の水準以下に留まっています。

                       

                       過去安倍政権の下では、国土が強靭化されていなかったということが分かったと受け止めるべきです。

                       

                       日本は災害大国です。特に今年は大阪北部地震、西日本豪雨、台風21号、台風24号、北海道胆振地震、さらには地震で北海道全域が電力でブラックアウト。さらには国際線が入航する関西国際空港、千歳国際空港の2空港が完全閉鎖になりました。

                       

                       日本の国土が強靭化されていないのは、それだけではありません。全国のいろんな場所で、橋やトンネルのメンテナンスに十分な予算を付けないため、通行止めになっているところがあちこちで発生しているのです。

                       

                      <2014年から始めた道路橋一斉点検で、2016年3月までに終えた点検結果>

                       

                      <通行止めとなった橋>

                       

                       

                      2.国土強靭化基本計画改定案のポイント

                       

                       国土強靭化基本計画改定案のポイントは、北海道地震で発生したブラックアウトに備え、火力発電、太陽光発電などの発電の多様化と地域内での発電設備の分散化推進を明記しています。

                       

                       北海道のブラックアウトは、事実だけいえば泊原子力発電所さえ稼働していれば、北海道全域停電は発生しなかった可能性が極めて高かったであろうといえます。

                       

                       もちろん泊原発を動かさなくてもブラックアウトを回避できた方法は他にもあったと思いますが、少なくとも泊原発が稼働していれば、発電の分散化ができていたということになり、ブラックアウトは発生しなかったのです。

                       

                       同じように原子力発電所が動いていない他のエリアも同様です。南海トラフ地震が発生したとき、多くの原子力発電所が稼働していない状態では、北海道と同じように特定の火力発電所による集中発電の状態になっています。もし集中発電の状態の火力発電所が止まってしまえば、同じようにブラックアウトの危機が発生します。

                       

                       今、原子力発電所が止まっているという状況において、日本の電力システムは極めて脆弱であるといえます。

                       

                       電力システムをどうするのか?ということは、電力強靭化の基本方針になるわけですが、原子力発電行政の問題として、8万年〜9万年に1回起きる起きないというシビア事故の議論をしています。

                       30年以内に南海トラフ地震、首都直下型地震が70%の確率で発生するという話と、原発のシビア事故で8万年〜9万年に1回という話というように、いわば国土強靭化行政と原子力行政を別々に議論しているのです。

                       そのため、原子力行政で原子力発電所は稼働できないということを前提に、国土強靭化計画を策定するしかないというのが今の状況です。

                       

                       国土強靭化では防災行政という言葉も出ていて防災省創設という議論もあるようです。防災省を創設するまでせずとも、防災行政は、耐震強化、津波・高潮対策など、国土強靭化行政そのものです。

                       

                       しかしながら国土強靭化という場合、耐震強化、津波・高潮対策といった防災だけでなく、マクロで考えれば「東京一極集中の是正」や「高速鉄道・高速道路網整備を中心とした地方創生」というのも国土強靭化に資します。東京都で首都直下型地震が発生しても、地方の都市の人々が東京都の人々を助けることができるようになるという点で、「東京一極集中の是正」や「高速鉄道・高速道路網整備を中心とした地方創生」は必須であると思います。

                       

                       何しろ日本という国家の機能の中心が、日本列島の30%〜40%近くも東京圏に集中しています。ここで首都直下型地震が発生したり、高潮が発生するとなれば、大勢の人々が命を落とし、日本が崩壊してしまうからです。

                       

                       

                      3.まんべんなく国土全体を使っていくことこそ、自然災害大国日本における国土強靭化の真の意味

                       

                       電力の話に戻しますが、原子力発電所を含めた電力が一極集中している自体、国土の利用の脆弱化をもたらしているのが、今の日本です。

                       

                       日本海側の国土を含めた原子力発電所の再稼働を含め、まんべんなく国土全体を使っていくことこそ、自然災害大国日本における国土強靭化の真の意味であるといえます。

                       

                       したがって、そうした議論抜きの議論であれば、それは防災です。永遠に国土強靭化を成し遂げることはできないでしょう。

                       

                       だから「国土全体をまんべんなく使うために分散しましょう!」という議論が完全に隠蔽されて議論が進んでいると思うのです。

                       

                       国土全体をまんべんなく使うとなれば、地方に新幹線を作るしかないですし、高速道路を作る必要も出てきます。

                       

                       一極集中緩和税制などやっても、しょせんマイナーな政策であって本道ではありません。

                       

                       かつて田中角栄は列島改造論を唱え高速鉄道・高速道路網の整備を進めてまいりました。国土全体をまんべんなく使うというのは、まさに国土の分散化であり、それは地方におけるインフラ投資であって、それ以外に他の策はありません。

                       

                       それが隠蔽されている限り、国土強靭化基本方針をどれだけ立派なものを改定案として策定しても、うまくいかないのでは?と私は考えます。

                       

                       

                       というわけで今日は「過去5年間で日本の国土は強靭化されていなかったという事実」と題して論説しました。

                       アベノミクス第二の矢で産声を上げた「国土強靭化」という言葉ですが、第2次安倍政権が2013年に誕生して以降、残念ながら日本の国土は強靭化されませんでした。災害大国オンパレード国の日本にとっては、防災は大事ですが、そもそもそれ以上に国土構造を分散化させる必要があるものと思うのです。

                       諸外国のフランスのパリ、ドイツのベルリン、イギリスのロンドンのように、東京への集中を20%以内に抑えておくような国土構造にしておくこと以外に、物理的に首都直下型地震の被害を抑制する方法は存在しません。

                       だから分散が重要であり、地方に新幹線を作る、高速道路を作る、地方の都市開発をすることが重要です。そうすれば地方でも仕事が十分にできて東京に引けを取らず快適に生活ができるようになり、東京に住んでいる人が地方でもビジネスができるということで分散して住むことができるようになります。こうしたことを推し進めていくためには、お金を使うことを嫌う財務省職員の意識改革が必要で、プライマリーバランス黒字化は間違っていると認識していただき、改めてもらう必要があるものと私は思います。


                      インフラ点検での生産性の向上について

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                         今日は「インフラ点検での生産性の向上について」と題して論説します。

                         

                         下記は読売新聞の記事です。

                        『読売新聞 2018/10/04 08:57 橋・トンネル点検に赤外線…精度向上で効率化

                         国土交通省は、国や自治体が管理する橋やトンネルなどの老朽化対策について、赤外線を使ってコンクリートのひび割れの有無などを確認する調査を本格的に導入する。異常が疑われる場合は目視による再確認も行い、事故の未然防止の効果を高める。老朽化したインフラ(社会基盤)の改修が全国的な課題となる中、人手が不足する地方自治体で点検の精度を向上させる狙いもある。

                         国や高速道路会社、地方自治体が管理する橋やトンネル、歩道橋は全国に77万か所ある。9人が死亡した2012年12月の中央道・笹子トンネル天井板崩落事故の後、管理者による5年に1度の点検が義務付けられている。道路法施行規則に基づく「点検要領」に従い、コンクリートの状況などは原則、技術者が目視でチェックしたり、ハンマーでたたいたりして確認しなければならない。(後略)』

                         

                         上記記事の通り、国や地方自治体が管理する橋やトンネルの老朽化対策について、赤外線を使ってコンクリートのひび割れの有無を確認する検査を本格的に導入するということで、事故の未然防止の効果を高められるだけでなく、人手不足が顕著な地方自治体で点検の精度を向上させる狙いがあると報じられたニュースです。

                         

                         国交省は最近フリーゲージトレインを断念したり、いいニュースが多い。このニュースも生産性の向上につながる素晴らしいニュースです。

                         

                         具体的には赤外線を使った非破壊検査というものがあります。赤外線サーモグラフィーを使えば、文字通り叩いたり破壊せずとも検査することが可能です。例えば橋梁の床版やトンネル覆工のコンクリートのうき・剥離や、コンクリート構造物の凍害・漏水箇所の調査や補修・補強箇所の健全度を調査することが可能です。

                         

                        (出典:土木管理総合試験所(証券コード:6171)のホームページから) 

                         

                         

                         上記写真の赤外線サーモグラフィーを使って検査をする場合、人手が不足していたとしても、たくさんの仕事ができるようになります。一人当たりの生産性が向上しますので、効率性が上がります。

                         

                         赤外線以外にも効率性が上がる技術はたくさんあるのですが、政府としてどの技術を採用するか?決まっていませんでした。今回ようやく赤外線を使ったコンクリートのひび割れの有無を確認する調査を本格的に導入することとなりました。国交省は2018年度中に、原則目視に限っていた点検要領を緩和し、2019年度以降赤外線による状況調査を認める方針です。

                         

                         今年は8/15にイタリア北部で、高速道路の高架橋崩落事故が発生しました。緊縮財政でインフラにお金をかけてこなかった日本で、今後イタリアのような事故が日本でも起きないとは限りません。特に日本では市町村が管轄する橋がチェックされず、交通止めになったまま放置されてるところも多くあります。

                         

                         こうした赤外線を使った技術でチェックするようになれば、橋が崩落するリスクを削減できますので、すぐに始めるべきです。と同時に十分に予算付けし、作業の効率化と同時に進めていく必要があるものと考えます。

                         

                         また、土木管理総合試験所では、AIを活用して道路・軌道の異常度診断ビックデータ共有システムのROAD−Sを開発しました。このROAD−Sを使えば、地中レーダ探査で「橋梁床版異常度診断データ」「舗装体の異常度診断データ」「路面下の空洞診断データ」「埋設物の敷設状況データ」のほか、「舗装表面ひび割れ」「舗装表面のわだち掘れ」を検出することができるとのこと。国立研究開発法人の科学技術振興機構のホームページの戦略的イノベーション創造プログラムのサイトに掲載されています。

                         

                        <土木管理総合試験所のROAD−S>

                         

                        (出典:科学技術振興機構のホームページから)

                         

                         

                         土木管理総合試験所のROAD−Sは、3Dレーダーを使って橋梁や橋の強度を自動的に分析する技術が特徴です。従来は1キロメートル分の分析に1か月程度かかっていたのですが、ROAD−Sを使えば、数秒で完了してしまうのです。この技術もまた人手不足の解消につながる一人当たり生産性向上になる素晴らしいシステムです。

                         

                         ぜひとも赤外線の技術や、3Dレーダーを使ったROAD−Sが活躍し、さらなる技術の向上を促すことができるようにするために、日本政府は十分な予算付けと躊躇なき国債発行を同時に行っていただきたいと思います。

                         

                         

                         というわけで今日は「インフラ点検での生産性の向上について」と題して論説しました。

                         

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                        ”祝!値幅制限変えてのまたまたストップ高”(株)土木管理総合試験所(証券コード:6171)


                        スマトラ地震を教訓に津波対策で設置したブイを維持・管理できなかったインドネシア

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                           今日は「スマトラ地震を教訓に津波対策で設置したブイを維持・管理できなかったインドネシア」と題して論説します。

                           

                           産経新聞の記事を紹介します。

                          『産経新聞 2018/10/08 18:13 インドネシア地震、死者2千人に迫る 残る未捜索地域、なお増加の恐れ

                           インドネシア国家災害対策庁は8日、スラウェシ島を襲った地震と津波による死者が185人増え、1948人になったと発表した。液状化現象で泥に埋まった家屋が多い地区など捜索が進んでいない被災地も残っており、犠牲者数はさらに増える見通し。

                           対策庁は、生存者の捜索活動を地震発生から約2週間となる11日まで続け、その後は行わない方針も明らかにした。液状化現象の被災地などで約5千人が行方不明との未確認情報があるが、多くの行方不明者の生死が分からないまま、捜索が終了する可能性がある。

                           対策庁によると、8日時点で行方不明者は835人。1万679人が大けがを負った。避難者数は7万4千人を超えた。

                           スラウェシ島を9月28日に襲った地震では、沿岸部で津波被害があったほか、内陸部では数キロ四方に及ぶとみられる広範囲の液状化現象が発生した。地面の陥没で多数の家屋が沈み、泥に埋まったままで、正確な行方不明者数の把握は難航している。(共同)』

                           

                           

                           上述の産経新聞の記事は、先月2018/09/28に発生したインドネシアのスラウェシ島を襲った地震と津波のニュースです。地震発生の当初、ニューズウィークの記事では、死者384人、行方不明者29人、負傷者540人と報じられていました。それが被害が拡大していることが判明して、死者が185人増えて1948人になったというニュースです。

                           

                           インドネシアの全体地図とスラウェシ島がどのあたりか?下記の地図で確認しておきましょう。

                           

                          <インドネシアの地図>

                          (出典:ヤフー地図)

                           

                           赤いピンで数字の「1」とあるのが、ジャワ島で首都のジャカルタです。青いピンで「レ」とあるのがスラウェシ島です。日本も地震が多い国ですが、インドネシアもまた地震が多い国です。2004年にはスマトラ島地震で大津波が発生し、たくさんの人々が命を落としました。当時は日本人観光客も亡くなった人がいました。

                           

                           今回、国家災害対策庁の報道官によれば、周辺に設置された22基の津波観測用のブイがすべて作動しなかったことを明らかにしています。周辺の海上には津波観測用のブイが22基あったのですが、残念ながら稼働しなかったのです。

                           

                           このブイとは、どういうものでしょうか?

                           

                           国交省のホームページに説明がありますので、ご紹介します。

                           

                          <ブイの写真とGPS波浪計システムの概要>

                           

                          (出典:国交省ホームページから引用)

                           

                           上記写真の通り、ブイとは海上に浮かぶ波浪観測するための機材です。インドネシアでは2004年に発生したスマトラ島の巨大津波を受け、このブイを設置しました。

                           

                           ところが2012年以降、どのブイも作動しない状態が続いていたとのことです。

                           

                           その理由はなぜか?

                           

                           予算不足でブイの稼働の維持ができていなかったとのことでした。要は維持管理にかけるお金がなかったため、設置したまま放置していたというわけです。

                           

                           緊縮財政をよしとする財務省職員や、東大教授の吉川洋らは、どのように思うでしょうか?海外のこうした事例をみても、他山の石と思わないでしょうか?

                           

                           日本はインドネシアと異なり、世界最大の純資産大国です。にもかかわらず、すさまじい緊縮財政をやっています。

                           

                           とにかく無駄削減、小さな政府を目指すために民営化、規制緩和をやっていき、イノベーションを誘発させるなどと主張する有識者が多いのが今の日本です。

                           

                           新技術を入れようとしてイノベーションといっておきながら、緊縮財政をやるとどうなるか?インドネシアのブイがすべて作動しなかったということは、日本でも起き得るのではないでしょうか?

                           

                           結局、イノベーションで新しい技術を創出しても、十分に予算を付けないとなれば、放置されてしまうのです。

                           

                           ではインドネシアの場合、ブイを設置したのは全部無駄だったのか?というと話は複雑で、ブイがあったために安心して津波から非難することが遅れて、死者が増えてしまったと言えなくもありません。だからといってブイを設置するべきではなかったということではないことは明白です。普通にブイの維持・管理にお金をかければいいだけの話です。

                           

                           緊縮路線を突き進むためにイノベーションというのは、金の無駄であり、人殺しにすらなるということを、財務省職員や日本政府の関係者は教訓にするべきでしょう。

                           

                           一度設置したブイを維持管理するために予算を付けるということ自体、政府支出増=ブイの維持管理サービスの生産=生産者の所得ということで、GDP3面等価の原則的には経済成長に貢献します。日本の場合は純資産大国ですので、普通に政府支出増で維持管理すればいいだけの話です。

                           

                           インフラの補修を含め、使うべきところにお金を使わないと人命が失われます。

                           

                           インドネシアの今回の事故から何を学ぶか?といえば、日本でも導入している津波のブイの維持管理について、しっかりと予算を付けていただきたいということです。

                           

                           

                           というわけで今日は「スマトラ地震を教訓に津波対策で設置したブイを維持・管理できなかったインドネシア」と題して論説しました。

                           緊縮財政とイノベーションの組み合わせは、金の無駄と人殺しにすらなると申し上げました。例えば新幹線のフリーゲージトレインの計画も同じだと思うのです。財務省は、フル規格新幹線を作るとお金がたくさんかかるため、フル規格新幹線を不要にするためにフリーゲージトレインの開発を後押ししていました。何しろケチケチの財務省がフリーゲージトレインのために20年間にわたり500億円もの予算を付けていたのです。

                           仮想敵国中国の新幹線への投資は毎年6兆円です。日本もフリーゲージトレインで中途半端に緊縮財政のためのイノベーションをやると、人の命が危険に晒されます。何しろフリーゲージトレインはJR各社が安全性を担保できないという理由で拒否しているのです。

                           また今回のブイでいえば、しっかりと予算を付けて維持管理をしていれば、2000人近くもの死者を出さずに済んだかもしれません。緊縮財政がいかに人を殺してしまうのか?日本政府は一例として教訓にすべきであると私は思います。


                          大規模な国債発行で国土強靭化をしよう!

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                             この土日は台風24号が日本列島を襲い、大規模な自然災害が相次いでいます。今週末には台風25号も来るかもしれません。

                             

                             改めて日本は自然災害国家であることを十分に認識します。

                             

                            ●2018年度の大自然災害

                             6月には大阪観測史上最大の震度を観測した大阪北部地震

                             7月には200人以上の犠牲者を出した西日本豪雨

                             8月に入ってからは危険な暑さによる熱中症で多くの死者が発生

                             9月に入ってから台風21号、北海道南西部地震、台風24号

                             

                            ●安政元年(1854年)〜安政3年(1856年)にかけて発生した大自然災害

                             1854年 安政の南海地震

                             1855年 安政の江戸地震

                             1856年 安政3年の大風災

                             などなど

                             

                             江戸時代の日本も毎年のように大自然災害が連続発生しました。

                             さすがに今年のように大地震と大きな台風は連続発生するのは稀ですが、今年は連続発生してしまいました。そもそも地震や台風の発生確率が高い国が日本であり、災害大国であることの証左です。

                             

                             海水温の上昇、地球の温暖化に伴う海水温の上昇による大気中の水蒸気の圧倒的な格段の増加によって、台風や豪雨が増えているという指摘はきっと正しいでしょう。

                             

                             地震は東日本大震災に象徴される通り、日本列島の地盤地殻の活動が活発化しています。大阪や北海道で地震が発生しましたが、これから地震が連発する時期に入ってきているかもしれません。

                             

                             首都直下型地震、南海トラフ地震が秒読みの可能性があります。どこかで起きたらしばらく発生しないということはあり得ません。

                             

                             今後この災害が相次ぐと日本はどうなるか?といえば、土木学会の試算によりますと南海トラフ地震で1400兆円、首都直下型地震で800兆円、地震が来なくても高潮被害では、大阪・東京でそれぞれ120兆円の被害といわれています。大きな台風がきて荒川が決壊した場合の被害額は60兆円ともいわれています。

                             

                             洪水や高潮が派生するとそれぞれの都市が壊滅していく。首都直下型地震、南海トラフ地震が発生すると、日本自体が巨大被害を受けるわけですが、今年は連続発生しています。

                             

                             大阪でメガ台風が来て、首都直下型地震がくるとか、そのあと半年後くらいに南海トラフ地震が発生するなど、全然あり得る話ですが、仮にそうなれば日本はインフラがボロボロになってアジアの最貧国になるかもしれません。

                             

                             それを防ぐためには、耐震補強するというのが、まず当たり前といえます。防潮堤を作れば、普通の高潮被害は全部防げるでしょう。荒川も1兆円とかお金を使って荒川決壊を防ぐための防潮堤を作れば、60兆円の被害はゼロにできるかもしれません。

                             

                             大阪の淀川や名古屋の庄内川も同様です。全国各地で防潮堤で数兆円使えば、洪水・高潮のリスクを激減させることが可能です。

                             

                             何よりも首都直下型地震が発生したときに、被害は地震だから完全に防ぐことはできません。東京に30%の人口と経済が集中しているから、これを分散させる必要があります。そのためには地方に新幹線、高速道路を作るという当たり前のインフラ整備をすればいいだけの話です。

                             

                             堤防を作り、ダムを作り、耐震補強を行い、地方に人々が分散化しやすいようにするための地方への投資をすることを徹底的に続けていけば、被害は激減させることが可能だと考えられます。

                             

                             では、堤防にしろダムにしろ耐震補強にしろ、公共投資になるわけですが、この財源をどうするのか?という話になります。税金でやる必要は全くなく、というより公共投資は基本的には建設国債でやればいいだけの話です。

                             

                             財務省が国土強靭化をやると決めて、建設国債発行を徹底的にやると決めればいいだけです。躊躇なく大量の建設国債を発行し、それを財源に国土強靭化していけば、それ以降はどんな大きい台風が来ても誰も死ななくなるかもしれませんし、どんな大きな地震が来ても電力もブラックアウトしなくなるかもしれません。だからそれを実行に移せばいいだけの話です。

                             

                             財務省が国債発行するかどうかを判断するだけの話です。1兆円という金額だけを考えると、それを何に使うのか?どうするのか?と思われる人が多いでしょう。

                             

                             とはいえ、日本銀行は金融緩和で年間80兆円規模の国債を買い入れています。日銀という円を発行する組織が、政府に毎年80兆円貸し付け続けているということであり、政府には大量のお金があるのです。

                             

                             国債を80兆円を買っているため、81兆円になったとしても80兆円と比べれば、大した割合ではありません。それが日本政府の実力ともいえます。デフレであるがゆえに政府はお金をたくさん使えるのです。

                             

                             例えばミクロネシアの小国のトンガや、東南アジアの発展途上国であれば、1兆円という金額は大変なことかもしれません。管理通貨制度のもとでは、お金の価値は物・サービスの供給力というやや抽象的な国力が裏付けとなります。発展途上国は物・サービスを十分に供給する力が先進国と比べて劣るため、1兆円という金額を使うのは大変なことです。

                             

                             日本は経済大国であるため、5兆円とか10兆円とか普通に調達できます。だから建設国債を躊躇なく発行して速やかに防災対策、強靭化策をやれば、20年〜30年くらいは安全度が増すといえるでしょう。

                             

                             

                             というわけで今日は「大規模な国債発行で国土強靭化をしよう!」と題して論説しました。

                             資本主義における経済成長とは、負債を増やしていきながら経済の規模を拡大していくことに他なりません。国土強靭化のために大規模な国債発行でこれを行うことは、経済成長に資します。GDP3面等価の原則により、国土強靭化のための生産=支出=所得となるからです。

                             家計は負債は相続し、企業は負債は債務超過で経営破綻があり得ます。政府は利益追求する必要もなければ、内国建て債務で破綻することはあり得ず、建設国債発行は内国建て通貨債券であり、大量発行して何ら問題がありません。

                             今度こそ安倍政権には、日本国民を自然災害から守るための国土強靭化を着実に実行に移していただきたいと思います。

                             

                             

                            〜関連記事〜

                            堤防建設という公共工事の経済効果(物語「稲むらの火」の主人公、濱口梧陵の偉業)

                            公共工事B/C(ビーバイシー)基準と宮城県釜石市の「釜石・山田道路(通称:命の道)」


                            祝!財務省の罠を駆逐!国交省が北陸新幹線フリーゲージトレイン導入を断念!

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                              JUGEMテーマ:新幹線

                               

                               今日は「祝!財務省の罠を駆逐!国交省が北陸新幹線フリーゲージトレイン導入を断念!」と題し、論説します。

                               

                               みなさんは、フリーゲージトレインというものを聞いたことがあるでしょうか?FGTとも略されるのですが、車輪の幅が広くなったり狭くなったりできる車両のことをフリーゲージトレインといいます。以前も「祝!JR九州、JR西日本の反対により、フリーゲージトレイン計画が崩壊!」ということで、長崎新幹線にフリーゲージトレインを導入しようとして計画が崩壊したことについて、大変喜ばしいこととして本ブログでも取り上げています。

                               

                               今回のニュースもまた、大変すばらしいことであり、公共事業費を削減を目論む財務省職員には猛省を促していただきたいと思うのです。(多分猛省しないでしょうね!プライマリーバランス黒字化目標が正しいという考えが根っこにある以上、考えを翻すことはないかもしれません。)

                               

                               下記は朝日新聞の記事です。

                              『朝日新聞 2018/08/28 フリーゲージトレイン、北陸新幹線も断念 国交省が方針

                               車輪の間の幅を変えて新幹線と在来線の両方を走れる新型車両フリーゲージトレイン(FGT)について、国土交通省は27日、北陸新幹線(東京―金沢―新大阪間)への導入を断念する方針を与党側に説明した。JR西日本から24日に導入断念の意向について報告を受けたという。

                               FGTをめぐってはJR九州も九州新幹線西九州ルート(長崎新幹線)への導入をあきらめており、国内新幹線へのFGT導入計画はいずれも頓挫したことになる。

                               27日にあった与党の整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)で国交省が報告した。JR西の広報担当者は「耐久性とコストの問題。この二つの課題が解決していない中で導入は難しい」と説明している。一方、PTの座長を務める自民党の岸田文雄政調会長は会合終了後、「地元への説明など、しっかり丁寧な対応を国交省に求めた。その上でPTとしての結論を出す」と話した。(後略)』

                               

                               

                               上記記事の通り、国交省側が新幹線と在来線を直通運転できるフリーゲージトレインについて、北陸新幹線への導入を断念する方針を与党側に説明しました。先ほども申し上げた通り、フリーゲージトレインというのは、左右のレール幅に合わせて車両の間隔を変えることができる特殊な台車の列車のことを指します。

                               

                               国交省がJR西日本から導入断念の意向を受けましたが、主な理由は下記の通り。

                              ●車体の耐久性の検証に時間がかかる

                              ●車両コストが高額になる

                               

                               記事によれば、自民党の岸田政調会長が今後住民と調整して正式に断念するか否かを決めると話したと報じています。

                               

                               読者の皆様は、このフリーゲージトレインについてどう思われるでしょうか?一見すると素晴らしいアイデアに見えます。なぜならば新幹線と普通の在来線の区間を行ったり来たりできるためです。新幹線の線路幅は1435个派現犁阿噺討个譟∈瀝萓の線路幅は1067个廼控阿噺討个譴討い泙后このことなる線路幅を、行ったり来たりできるのがフリーゲージトレインです。

                               

                               因みに、山形新幹線はミニ新幹線と呼ばれていますが、福島〜山形間の在来線の線路を標準軌に改軌して1435个砲靴燭發里任后山形新幹線が在来線を走っているというのは、そういうことなのです。余談で捕捉すると蔵王〜山形間は貨物列車が入線するため、下り線のみ三線軌道になっています。

                               

                               秋田新幹線も同様ミニ新幹線ですが、秋田新幹線の場合は、峰吉川〜神宮寺菅の区間は三線軌道にして在来線列車も新幹線列車も走れるようにしています。三線軌道というのは全国的にも珍しく、山形・秋田新幹線以外では京急なども三線軌道となっているようです。

                               

                               本来の新幹線は、カーブと勾配を緩くして道路と立体交差にして踏切を無くす新線を建設し、ひたすら高速化を目指すのがコンセプトです。ところが山形新幹線も秋田新幹線も、建設コスト抑制と早期完成のため、そうしませんでした。普通の新幹線をフル規格新幹線といい、山形・秋田新幹線のことをミニ新幹線といいます。北陸新幹線、北海道新幹線、九州新幹線は、フル規格新幹線であり、ミニ新幹線は、山形・秋田新幹線のみです。

                               

                               建設コスト抑制と早期完成と引き換えに、高速化を目指さなかったことのツケは大きいです。なぜならば生産性向上のパフォーマンスが落ちてしまっているからです。高速鉄道は時間の短縮をどれだけできるか?で、当たり前ですが生産性向上のパフォーマンスが変わります。結果、秋田県と山形県は、インフラ格差がついたままの状態になったといえるのです。

                               

                              <秋田新幹線の三線軌道>

                              (出典:秋建時報 平成24年11月11日(第1222号)の「三線軌条」から引用)

                               

                               フリーゲージトレインの話に戻します。線路幅の違いについて、普通の軌道は狭軌、新幹線は広軌ともいいます。狭軌と広軌で幅に差があるため、日本の新幹線は三線軌道の山形・秋田新幹線以外に、在来線を走ることは不可能です。

                               

                               ところがフリーゲージトレインとなれば、その在来線も走ることができるようになります。ですが、これは罠です。

                               

                               なぜ、今まで500億円という大金がフリーゲージトレインの研究開発に使われたのか?といえば、フリーゲージトレインができたら、2度とフル規格新幹線を作る必要がなくなるからです。

                               

                               財政削減したい人、国家にお金を貯め込むことをよしとする人、緊縮財政をよしとする人の価値観からみれば、フル規格新幹線を作る必要はありません。フリーゲージトレインで走れるから、コストが高いフル規格新幹線は不要だろうという話なのです。さもなければ緊縮財政をよしとする財務省が、500億円もの研究開発費を出すとは思えません。

                               

                               フリーゲージトレインは、いわば新しいフル規格新幹線を作らせないための罠という側面が強いのです。実際のところ、国交省側の役人が財務省の罠だと思っていて研究開発していないというわけではなく、技術的に本当に無理だから研究開発していいないのです。何しろ新幹線は一番早いところで時速320舛覗ります。そのため、数ミリずれるだけで命取りとなって乗客に危険が生じるのです。

                               

                               高速化というコンセプトを捨て去り、ゆっくり走る分にはフリーゲージトレインはOKです。例えば、奈良の近鉄、東京の京急といった私鉄であれば導入の検討もできるでしょう。実際に導入を検討していた近畿鉄道では、北陸新幹線でのフリーゲージトレイン導入が断念され、開発費が単独で高くついたとしても、導入を引き続き検討するとのことです。

                               

                               近鉄の場合、観光地の京都と吉野山を結ぶ移動では、京都〜橿原神宮前間は標準機、樫原神宮前〜吉野間は狭軌となっているために、列車の乗り換えが必須になっています。フリーゲージトレインを導入すれば乗り換えなしで移動できるようになります。

                               

                               近畿鉄道の場合は新幹線と異なり、スピードが遅いからそれほど危なくないと考えられますが、スピードの速いところで導入すると、少しずれただけで大事故を引き起こして乗客がみんな死亡してしまうから無理なのです。

                               

                               仮に導入できたとしても、車体の重量はかなり重くなります。新幹線は精密機械でものすごい規格でできた車両であるため、広軌と狭軌の2系統に備えた精密機械となると、さらに車体重量が重くなるわけです。そのような重い車両で走られたらメンテナンスが困難であり、車両も線路もメンテナンスが必要になります。

                               

                               大幅な出費を伴うフル規格新幹線計画を止めさせたい財務省側は、フリーゲージトレインができれば、企画を担当した財務省職員は出世するでしょう。とはいえ、新しいフル規格新幹線を作る必要がなくなり、財政支出が将来削減できることになるかもしれませんが、技術者サイドからみたらこれは無理・無謀ということなのです。

                               

                               だから日本に新幹線を走らせるのであれば、フル規格新幹線にした方がいいに決まっています。北陸新幹線でいえば、2023年春に金沢〜敦賀間、2046年には敦賀〜新大阪間が開通する見通しです。

                               

                               JR西日本は敦賀開業に合わせてフリーゲージトレインを導入する予定でしたが、今回の判断で無理となり、フル規格新幹線になります。そのため、早く敦賀〜新大阪間を開通させる必要があります。

                               金沢〜敦賀間までの工事が終わったら、その工事部隊は即座に敦賀〜大阪間に新幹線整備に人を回し、政府もしっかりと躊躇なく予算を付けるべきです。

                               

                               だいたい2046年に開通などというのは、あと25年以上もかかるというわけで、のんびりしすぎです。実際に関西経済連合会によれば、2031年くらいまでに作って欲しいとの声があるようで、今から13年くらいで完成を目指して欲しいという要望になるわけですが、これはある意味で当然の声です。

                               

                               完成時期の2046年というのは、JR西日本が時間軸を決めて計画しているのではなく、今の政府の予算の枠組みで作るとすれば、2046年くらいに完成するということです。日本の新幹線整備の予算は毎年755億円ですが、中国では年間6〜7兆円と100倍近い予算が付いています。しかも中国はトランプとの貿易戦争で輸出が伸び悩むことを予測して、内需拡大のためにさらに1兆円積み増す方針ということが、2018/08/14の日本経済新聞の記事で報じられました。

                               

                               日本も中国のように、鉄道建設への予算がちゃんと多くつくならば、時間軸の話は全く変わってきます。実際は2030年以降の財源スキームは全く決まっておらず、その財源スキームを今から議論するというような”眠い”段階です。

                               

                               与党自民党の新幹線プロジェクトチームで、予算の枠組みについて改めて考え直す動きが出ており、その議論が始まって予算の枠組みが決まれば、2046年完成という話はなくなって、完成時期をもっと早くできる可能性があるのです。

                               

                               

                               というわけで今日は「祝!財務省の罠を駆逐!国交省が北陸新幹線フリーゲージトレイン導入を断念!」と題し、論説しました。

                               改めて整理しますと、フリーゲージトレインのデメリットとしては、財政出動を抑制するという意味での名目GDPの縮小に加え、高速化というコンセプトを捨てることによる将来の生産性向上のチャンスを捨ててしまうということでインフラ格差が決定的になってしまうことだといえます。

                               財務省職員が猛省できるよう、財務省職員の人事給与制度を見直して、緊縮や増税をする人が出世するのではなく、名目GDPを増やした人が出世するような組織に変えていかなければ、彼らが発想を変えるとは思えません。

                               とはいえ目の前のインフラ整備は、待ったなしで急ぐ必要がありますので、とりあえず北陸新幹線でのフリーゲージトレイン導入断念というニュースは、日本の国益を守ることができたという意味で、大変喜ばしいニュースであると思うのです。

                               

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                              関西空港閉鎖がもたらした日本経済への影響について

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                                 関西空港は台風21号によって一時閉鎖に追い込まれました。今日は関西空港閉鎖による日本経済への影響について論じたいと思います。

                                 

                                 下記は日本経済新聞の記事です。

                                『日本経済新聞 2018/9/12 19:27 伊丹・神戸 受け入れ決定 関空代替、1日計70便     

                                 台風21号で大きな被害を受けた関西国際空港の機能の一部補完について、大阪国際(伊丹)、神戸の両空港が臨時に1日最大で合計70便を受け入れることが決まった。内訳は伊丹40便、神戸30便で国際線を含む。伊丹空港の周辺10市でつくる大阪国際空港周辺都市対策協議会(10市協)と神戸市は12日、国土交通省からの要請をおおむね受け入れると同省に回答した。

                                 10市協は伊丹空港の運用時間を現行の午前7時〜午後9時から午後10時まで1時間延長することは認めなかったが、これまで認めなかった遅延便を弾力的に受け入れる姿勢に大きく転換した。

                                 1日当たりの最大便数は従来の370から410まで拡大することも容認。増便の際の低騒音機の優先導入や、今回の臨時措置が2カ月を超える場合の再協議も求めた。

                                 神戸空港の施設所有者である神戸市の久元喜造市長は「大阪府知事から要請のあった運用時間の延長についても対応する用意がある」とコメントした。大阪府知事は同空港について、午前7時〜午後10時から午前6時〜午後11時までの延長を要請している。』

                                 

                                 上記記事の通り、台風21号の被害で大幅に減少している関西空港の発着便について、伊丹空港と神戸空港の関係自治体が、2つの空港で国際便を含めた増便を受け入れる方針を正式に表明しました。

                                 

                                 関西空港の機能縮小で日本経済への影響が心配される中、国内線のみ就航させる取り組みだった2つの空港の伊丹空港、神戸空港が国際線を含めて補完するという異例の対応です。

                                 

                                 9/14には第一ターミナルが再開されましたが、関西空港には入国する外国人の3割が利用しているとのことで、国際線の再開が1か月遅れるだけで600億円の被害との試算も出ています。

                                 

                                 空港が止まった場合の経済被害は大きいのですが、多くの人々は、それがどのくらい大きいのか?イメージができないかもしれません。

                                 

                                 関西空港は、実は超巨大物流空港であるということが意外と知られていないのです。24時間空港という便利さもあって、物流空港としても重要な空港だったのですが、これが閉鎖する・機能が縮小するというのは、相当なダメージです。仮に成田空港を代替したとしても、成田空港から大阪に運ぶ手間があるわけです。

                                 

                                 被害額600億円との試算は、旅客移動だけを考慮した試算である可能性もあり、物流移動を含めたら被害がもっと大きい可能性があります。

                                 

                                 また、関西空港の運営会社の関西エアポートは、9/14に第一ターミナルを再開したものの、災害は訪日客に影響を与えました。下表の通り、7月の訪日客数は推計値で前年同月比で4.7%増と、伸び率は1ケタ台になってしまいました。

                                 

                                <過去5か年の訪日外国人数の6月と7月の比較>

                                (出典:JTB総合研究所作成の訪日外国人の推移を引用 2018年度は推計値)

                                 

                                 6月に大阪北部地震、7月の西日本豪雨で、風評被害も広がっているかと思います。とはいえ、それ以上にダメージを受けたものとしては、日本の先進国としての威信が傷付いたことであると思うのです。

                                 

                                 関西空港の閉鎖、タンカーが橋げたに激突するという映像は、先進国としていかがなものでしょうか?橋が一本しかないということはあり得るのでしょうか?普通にもう1本橋を架けるのか、地下にトンネルで道路をつなぐなどすれば、関西空港の閉鎖は避けられたでしょうが、実際は橋が1本しか架けていなかったために空港閉鎖に追い込まれました。

                                 

                                 たとえ無駄であっても、緊急時には活躍する道路というのは、日本では普通に需要があるのです。大阪維新の会の人たちは、もともと無駄削減を注力してきた政党ですので、彼らが大阪府で基盤が強い状況では、橋をもう1本架けるとか、地下に道路をトンネルでつなげるなどという発想は出ないでしょう。

                                 

                                 

                                 というわけで今日は「関西空港閉鎖がもたらした日本経済への影響について」と題して論説しました。9月の北海道胆振地方の地震では、新千歳空港も一時閉鎖したり、苫東火力発電所が損傷して電力がブラックアウトしてしまいました。

                                 東日本大震災で福島原発事故で傷付いた日本が、関西空港閉鎖、北海道ブラックアウトで、さらに威信が傷付いてしまったと言えると思うのです。スピーディーに復旧できれば「さすが、先進国日本!」となるでしょうが、全面復旧には相当の時間がかかるでしょう。

                                 私たち日本は、発展途上国化してそこまで落ちぶれてしまっているという認識を持たなければなりません。日本の威信を回復するためには改革や緊縮財政ではなく、躊躇なき建設国債の発行によってインフラ整備・国土強靭化に邁進する以外に方法はないものと、私は思います。


                                ”公共事業が無駄だ”と嫌うマスコミが報じない「大阪湾の防潮堤投資の功績」

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                                   今日は「大阪湾の防潮堤投資の功績」について取り上げ、高潮の恐ろしさについても改めてお伝えしたいと思います。

                                   

                                   高潮の恐ろしさについては、以前にも述べました。日本列島で高潮が発生する地域は、下記の図の通り、大阪湾、東京湾、伊勢湾、有明湾があげられます。

                                   

                                  <高潮の多い地域>

                                  (出典:大阪湾高潮対策危機管理行動計画(案)から引用)

                                   

                                   

                                   東京を高潮が直撃する場合の恐ろしさについて、あまり知られていないと思われます。大阪の場合は南側に紀伊半島があるため、弱まってから高潮が上陸するのですが、東京湾は太平洋に直接接しているため、弱まらずそのままダイレクトに襲います。そのため、東京で高潮が発生した場合、相当に恐ろしいことが起こり得るのです。

                                   

                                   では、大被害を防ぐためには、何をすればいいでしょうか?個々にはソフト面の対策でBCP策定して、止水板や土嚢を準備するなどやればいいですが、そもそもハード面の対策が必要です。具体的に言えば防潮堤をしっかり作るということです。

                                   

                                   下記は大阪湾における高潮対策の基本的な考え方ということで、3mの防潮堤のイメージ図です。

                                  (出典:大阪湾高潮対策危機管理行動計画(案)から引用)

                                   

                                   

                                   上記は大阪湾高潮危機管理行動計画(案)から引用していますが、大阪の港湾行政が対策に注力した結果3mの防潮堤を作りました。このきっかけは、1961年に襲来した第二室戸台風です。第二室戸台風の潮位は293僂箸い錣譴討い泙靴董∪萋の台風21号は潮位が329僂世辰燭里如第二室戸台風よりも30センチ以上も高い高潮だったことになります。

                                   

                                   かつて1961年に襲来した第二室戸台風では、防潮堤が低かったため、200人前後の人々が命を落としました。

                                   

                                   今回の台風21号では、潮位が第二室戸台風よりも30儖幣綛發ったにもかかわらず、そこまでの被害とはなっていません。

                                   

                                   何十年もかけて、防潮堤投資を継続してきたため、第二室戸台風のときのように、200人近くの命が奪われずに済んだともいえます。それどころか、1961年よりも人口密度が高いため、実際は200人よりもはるかに多くの人々の命を救ったかもしれません。

                                   

                                   そういう意味では、国家のインフラ投資が人命を救ったといえるでしょう。

                                   

                                   しかしながら、329僂茲蠅100儿發す眥だった場合は、防げないといわれ、その被害想定額は121兆円との試算が土木学会から出ています。

                                   

                                   大阪湾は5000億円もあれば、十分でない部分を補強するなどして、被害額は35兆円〜50兆円へ半減できるというシミュレーションもあります。もし、5000億円で50兆円損失を回避できるとして、必ず来るとわかっていれば、100倍の投資効果があることになります。

                                   

                                   一方で早く作るべきところ、我が国には存在しない財政問題を理由に放置して、高潮の被害が発生してからでは、復旧・復興で何兆円も払う羽目になります。

                                   

                                   財務省の緊縮という発想で考えた場合でも、速やかに防潮堤投資を実行していた方が、100年〜200年くらいの期間、大阪も名古屋も東京も安全になるでしょう。

                                   

                                   では、その財源はどうすればいいのでしょうか?いうまでもなく、国債を発行すればいいのです。室戸台風の対策では、何十年も前に実行され、今回の台風21号では大阪が救われたといえます。

                                   

                                   今回しっかりと国債を発行して防潮堤対策をやれば、大阪市民、名古屋市民、東京都民の命を救えるのです。

                                   

                                   

                                   というわけで今日は、「大阪湾の防潮堤投資の功績」について取り上げ、高潮の恐ろしさについて改めてお伝えしました。

                                   

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                                  国土強靭化を理解しない政治家は、選挙で落選させるしかありません!

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                                     今日は「国土強靭化を理解しない政治家は、選挙で落選させるしかありません!」と題して論説します。

                                     

                                     台風21号は大変な爪痕を残しましたが、そのあと北海道の胆振地方を震源とするマグニチュード6.7、震度6強の大きな地震が発生しました。住宅の倒壊も相次ぎ、厚真町では山体崩壊で山が崩れ、大きな土砂災害で家が何件も押しつぶされました。

                                     

                                     台風21号が来てその後の地震ということもあり、改めて日本は災害大国であることを、まざまざと見せつけられました。

                                     

                                     被害状況の全貌を把握し、インフラの速やかな復旧を躊躇なく政府は実行に移すべきです。財源は普通に建設国債で問題ありません。財政法第4条でも、インフラについては国債発行を財源にすることを認めています。

                                     

                                     東日本大震災では当時の民主党の菅直人政権は、復興税を新たに創設して、集めた税金を被災地の復興に充てる方針を打ち出しましたが、今もなお復興税は続いています。

                                     

                                     これは完全に家計簿の発想で誤りです。お金を集めてから支出するという発想は、「信用創造」というものを理解していないといえます。資本主義の否定であり、家計簿の発想で考える政治家は、すぐにその職を辞していただきたいです。

                                     

                                     夏場は台風がいくつも来ましたが、その前に大阪北部地震が発生し、西日本豪雨では200人以上の人々が命を落とし、関東でも大水害があって、9月に入って台風21号が襲来した後に、北海道の地震です。

                                     

                                     2か月間でこれだけの大災害が発生しているわけで、台風22号は日本列島を通りませんでしたが、今後同じような台風が上陸することは十分にあり得ます。

                                     

                                     日本国内で人が生活するということは、災害対策をしっかりやるということが大前提であり、景気がよかろうが悪いかろうが、こうした対策をしないと、人々の生命を守ることができません。仮に自分が助かったとしても、家族や親せきや友人が命を落とすかもしれないのです。

                                     

                                     それだけではありません。家が倒壊して財産を失うかもしれませんし、仕事がなくなる可能性もあります。しかもどこで起きるかわかりません。いわばロシアンルーレットと同じです。

                                     

                                     ロシアンルーレットの弾が当たっても大丈夫なように、日本人は保険に入るつもりで、どこに住んでいても地震が発生しても、ちゃんとすぐに復旧・復興してくれるという保証を、政府が与える必要があります。

                                     

                                     その復旧・復興はもちろんですが、防災対策も行い、災害安全保障を強化するということが、日本国民が税金を払う見返りといえます。したがって、政府は国土強靭感を断固としてやらなければなりません。

                                     

                                     昔の人が一生懸命防災対策をしてくれたので、私たちは安全に暮らせます。だから、その過去の対策分のお金を負担するという意味でも防災対策に政府はお金を払うべきです。

                                     

                                     要は災害大国日本で生活するということは、防災対策について負担しなければならないという認識が必要です。

                                     

                                     しかも防災対策をやれば、それ自体が経済対策になり、経済成長にもなり、民間投資も誘発してGDP拡大に資します。にもかかわらず、なぜ政府は国土強靭化を徹底してやると言わないのでしょうか?

                                     

                                     国土強靭化を言わない政治家は、私たち国民が選挙で落とすしかありません。

                                     

                                     

                                     というわけで今日は「国土強靭化を理解しない政治家は、選挙で落選させるしかありません!」と題して論説しました。

                                     

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                                    借入金の否定=資本主義の否定です!(信用創造機能とは何か?)

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                                    想定されていた関西国際空港の被害

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                                       今日は、台風21号で被害を受けた関西国際空港について述べます。

                                       

                                       下記は読売新聞の記事です。

                                      『読売新聞 2018年09月08日 12時43分 関空国際線、一部再開…B滑走路使用し14便

                                       台風21号の影響で欠航が続いていた関西空港の国際線が8日、部分的に再開された。7日に一部で再開された国内線と同様、被害の少なかったB滑走路と第2ターミナルを使用し、関空を拠点とする格安航空会社(LCC)「ピーチ・アビエーション」などが計14便を発着する予定。

                                       この日正午過ぎ、全日空の上海便が国際線再開後、初めて離陸した。関空を運営する「関西エアポート」によると、8日はピーチのソウル、台北、香港行きなど12便と、全日空の上海の1往復2便を運航。貨物便も計6便が発着する予定。

                                       また国内線は7日よりも増便し、ピーチが31便、日本航空が2便を運航する。

                                       一方、閉鎖されているA滑走路と、大手航空会社などが拠点とする第1ターミナルは、7日に浸水が解消された。電気設備や機械類などの修復を進めており、関西エアは1週間以内に使用を再開させる方針を示している。(後略)』

                                       

                                      <関西国際空港>

                                      (出典:清水建設のホームページ)

                                       

                                       

                                       台風21号の影響で閉鎖された関西空港を運営する関西エアポートがB滑走路を使って一部再開したというニュースです。

                                       

                                       上記の写真は清水建設のホームページから抜粋ですが、台風21号によって高潮被害で海水が流れ込み、滑走路や駐機場で最大50儡Э紊靴燭畔鵑犬蕕譴泙靴拭また左側に連絡橋がみえますが、そこにはタンカーが衝突し、アクセス手段が絶たれて一時旅行客ら8,000人が取り残されました。

                                       

                                       関西空港は沖合5キロほどの場所で1994年9月4日に開港した空港ですが、実はこれまでも冠水被害や地盤沈下など、海上空港特有のもろさを指摘されていました。

                                       

                                       何しろ、水深18mの軟弱な地層に作られ、地盤沈下が課題となっていて、開港時と比べて場所によっては3m以上沈下したといわれています。

                                       

                                       そのため、高潮で50冂度のものが来れば、水に浸かるというのは最初から分かっていたことで想定通りの展開だったといえます。どちらかといえば、冠水後にどのくらい早期に復旧できるか?という課題を抱えた空港なのです。

                                       

                                       このように関西空港は高潮危険に晒されている危ない地域であるため、津波が来た場合の想定として、漂流物が建物に衝突して損壊したり、タンカーが漂流、コンテナが漂流するリスクがあったわけですが、それがまさに起きたといえます。

                                       

                                       たとえ津波が来ても流れる程度で、建物は頑丈に作られているため、津波で建物そのものが損壊することはあまり想定されず、大きな損害を受けるとすれば、漂流物による被害であることは予想されていました。今回は、タンカーが連絡橋に激突しましたが、これは残念ながら想定される事態だったのです。

                                       

                                       関西空港と陸を結ぶ橋は一本しかないため、タンカーが停泊するのは危ないのです。台風が来るのを事前に知りながら、アンカーをやっていても、こうした橋との衝突事故を起こしてしまったわけであり、今後、賠償責任問題などの議論が始まることでしょう。

                                       

                                       不幸中の幸いは、燃料を移した後で燃料が空だったことです。もし、燃料が入った状態で橋に激突していたら、火災が発生して大変な被害になっていたことでしょう。

                                       

                                       連絡橋は真ん中に鉄道の線路が走る左右を2車線の道路が左右にあるのですが、タンカー激突事故によって、片方の道路がずれてしまっています。片側だけが残ったため、取り残された人々は、緊急でシャトルバスで輸送避難できました。

                                       

                                       一方で鉄道はどのくらいの被害か?わかりません。鉄道は精密機械の塊であるため、道路と違って精密インフラなので復旧にも時間がかかることでしょう。そのため、どのくらいの被害か?まだわかりません。

                                       

                                       また関西空港が再開したものの、滑走路は1本しか使えず、旅行客の影響は避けられないことでしょう。何しろ人が往来できなくなるからです。

                                       

                                       日本経済全体からみれば、インバウンドの需要は大したことありませんが、関西エリアはインバウンドに頼ったビジネスがたくさんあるため、そうした産業は大打撃を受けることになるでしょう。

                                       

                                       

                                       というわけで、今日は「想定されていた関西国際空港の被害」と題して論説しました。もともと橋が1本だったとはいえ、海上空港のもろさを露呈したといえます。だからといって、関西空港を作るべきでなかったというのではなく、高潮対策、津波対策、地盤沈下対策を講ずればいいだけのこと。災害がなければ利便性はあるわけですから、関西空港は作った意味があります。

                                       あえていうならば橋が1本だけだったため、今回は空港にいる人々が取り残されるリスクを露呈したわけですが、逆に橋を2本作るとか、海底トンネルで鉄道と道路を作るなどしていれば、そうしたリスクの軽減になることでしょう。

                                       海底トンネルで鉄道と道路をつなぐこと自体が、経済成長になり、デフレ脱却にも資します。財源はどうしたらいいのか?いうまでもなく建設国債を発行すればいいだけのこと。デフレであるがゆえに、企業や家計はお金を貯めざるを得ませんが、政府はお金を貯める必要は全くなく、安全保障や将来の生産性向上のために、すぐに利益が出にくい分野であるインフラ投資こそ、政府の出番なのです。(インフレの場合は、政府がお金を貯めて需要を抑制するのもありです。)

                                       「借金は何が何でも悪」と考える人は、資本主義を否定しているのと同じです。資本主義とは借入金で信用創造によって経済成長していくものであり、こうしたインフラ投資こそ政府の出番であることを、私たち国民が理解する必要があるものと考えます。


                                      マスコミが報じない兵庫県の六甲砂防ダムの活躍(六甲山系グリーンベルト)

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                                         今日は「マスコミが報じない兵庫県の六甲砂防ダムの活躍(六甲山系グリーンベルト)」と題して論説します。

                                         

                                         またまた大型台風が近づいていますが、日本は本当に自然災害大国であることを身にしみて感じます。もちろん温暖化の影響という指摘もありますが、それ以前に台風や地震や火山噴火や冬には豪雪もあるわけで、自然災害オンパレード国であることに違いありません。

                                         今年7月に起きた西日本豪雨では多くの人々が亡くなりました。特に真備町の小田川の決壊は、本来治水・治山事業に予算をちゃんと配分していれば防げた可能性が高く、小田川の決壊で多くの人々が命を落としたことについて、政府関係者には猛省していただきたいと思うのです。

                                         

                                         毎日新聞の記事では、西日本豪雨で決壊した一部の砂防ダムを取り上げていました。その一方で兵庫県では、六甲山脈の六甲砂防ダムがあったおかげで死者が2名に留まりました。

                                         

                                         死者行方不明者は多い順に広島県(114人)、岡山県(64人)、愛媛県(27人)の3件とされています。

                                         

                                         広島県では住宅の裏山が崩壊して斜面沿いに土砂が住宅に押し寄せたり、斜面を切り開いて作られた造成地での被害など、2014年の土砂災害と似た被害状況だったとのこと。また砂防ダムが決壊して大量の土砂が住宅を襲って15人の方が命を落としています。

                                         

                                         岡山県では倉敷市真備町で小田川が決壊し、43名のほとんどの方が水死で命を落としました。

                                         

                                         上述の通り、広島県、岡山県を中心に多くの方が命を落とした西日本豪雨でしたが、兵庫県でも西日本豪雨があったにもかかわらず、死者がなぜ2名に留まったか?を報じている記事はあるのでしょうか?

                                         

                                         六甲山麓の兵庫県神戸市では、過去80年で3回ほど集中豪雨が発生し、1938年、1967年、2018年(今年)と、1時間に400个鯆兇┐觸乎羚覬が六甲山脈に降った歴史があるのです。

                                         

                                        <六甲山の災害史の抜粋>

                                        年号(西暦) 詳細
                                        昭和13年(1938年)

                                        阪神大水害

                                        7/3 49.6

                                        7/4 141.8

                                        7/5 270.4

                                        総降雨量461.8

                                        死者671名、行方不明24名、堤防決壊14、道路決壊69、橋梁流失57

                                        昭和42年(1967年)

                                        7月豪雨

                                        7/7 10.1

                                        7/8 41.7

                                        7/9 319.4

                                        総降雨量371.2

                                        死者90名、行方不明8名、河川決壊29、橋梁流失37、山崩れ141、がけくずれ168、道路崩壊162

                                        平成30年(2018年)

                                        西日本豪雨

                                        総降雨量483.0

                                        死者2名、行方不明者2名

                                        (出典:国交省ホームページ 近畿地方整備局のサイトから引用)

                                         

                                         1938年のときは、砂防堤防が整備されておらず、671人の方が亡くなっています。これは大変だということで、砂防ダムを174基整備し、1967年の豪雨のときには、死者行方不明者98人にまで激減しました。治水事業にお金をかけたことで、死者が7分の1程度にまで減少しました。

                                         

                                         それでも98人もの命が奪われたということで、そこからまた半世紀以上ずっと努力しました。平成7年には阪神淡路大震災があったこともあり、山の斜面の崩壊や地割れが多数発生したため、その後の豪雨災害を予見して、六甲山地を一連の樹林帯(グリーンベルト)として守り育て、土砂災害に対する安全性を高める取り組みをしてきたのです。

                                         

                                         この取り組みは「六甲山系グリーンベルト整備事業」と呼ばれ、整備の目的として下記の4つを掲げていました。

                                        ・土砂災害の防止

                                        ・良好な都市環境、風致景観、生態系および種の多様性の保全・育成

                                        ・都市のスクロール化(無秩序な市街化)

                                        ・健全なレクリエーションの場の提供

                                         

                                        <六甲山系グリーンベルト整備事業のイメージ>

                                        (出典:国交省のホームページ 近畿地方整備局のサイトから引用)

                                         

                                         

                                         上述の取り組みが功を制し、過去100年で483个箸い集中豪雨が襲来した今年、兵庫県での死者行方不明者は4人です。兵庫県の被害状況は、それほど報道されていませんでしたが、もし治水・治山事業をやっていなかった場合、普通に800人くらい死亡者が発生していてもおかしくなかったでしょう。

                                         

                                         こういう情報こそ、公共の電波でテレビやラジオや新聞といったマスコミが報道し、共有しなければならないと私は思います。

                                         

                                         

                                         というわけで、今日は「マスコミが報じない兵庫県の六甲砂防ダムの活躍(六甲山系グリーンベルト)」と題し、論説しました。

                                         そもそも土石流というのは、谷筋でしか発生しません。谷筋に砂防ダムを作れば、土砂災害はゼロにまでできるというのが、この六甲山脈の事例であるといえます。このことは災害対策におけるプライオリティの高い事業とは何か?の答えそのものです。

                                         ハザードマップを作り、避難のための避難所を作るとか、そうした対策も必要ですが、本当に必要なのは事前防災です。治水・治山事業は、砂防ダムがないところには新たに建造し、既設の砂防ダムであれば頑強に作られているか?調査して頑強でなければ補強するなどを、まずやるべきです。そうした技術的な対策があって初めて被害はゼロにできます。

                                         上述をすべて完了していた場合、実際に豪雨が発生しても、逃げる必要はなく、完全に守ることができます。こうした治水・治山事業に限らず、防波堤防潮堤などの公共事業には、躊躇なく建設国債を発行して予算をつけるべきであると、改めて思うのです。

                                         

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                                        決して他人事ではないイタリアで発生した高架橋崩落事故について

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                                           今日は、先月発生したイタリアの高速道路の高架橋崩落のニュースを取り上げ、論説したいと思います。

                                           

                                           まずはBBCとロイター通信のニュース記事をご紹介します。

                                           

                                          『BBC 2018/08/15 イタリアの橋崩落、死者少なくとも37人に 犠牲者には子どもも

                                           イタリア北西部のジェノバで14日、高架橋が崩落し通行中の車数十台が巻きこまれた事故で、生存者の救出活動が続いている。

                                          マッテオ・サルビーニ内相は、巻き込まれた車は45メートルの高さから落下しており、少なくとも37人が死亡したと発表した。これには8歳と12歳、13歳の子どもが含まれている。

                                           また、これまでに16人が負傷し、行方不明者は4〜12人とされている。

                                           イタリア各地から約250人の消防隊員がクライミング装備を使い、捜索犬と共に生存者を探している。

                                          救助隊員のエマニュエレ・ジッフィ氏はAFP通信に対し、「希望は捨てていない」と話し、救助隊は「最後の犠牲者を確保するまで昼夜を問わず」活動すると述べた。

                                           高架橋の別の部分がさらに崩落する危険があり、近隣からは400人以上が避難した。

                                           大雨の中で起きた橋の崩落の原因は現時点で明らかになっていないが、構造の安全性に問題があった可能性が指摘されている。

                                          サルビーニ内相は、崩落の責任の所在を必ず明らかにすると表明した。

                                           崩落が起きたモランディ橋は1960年代に建造され、有料道路A10が通っている。近くの港からイタリアの保養地リビエラやフランス南部の地中海沿岸地域に物資を運ぶ重要なルートとなっている。(後略)』

                                           

                                          『ロイター通信 2018/08/17 02:48 イタリア橋崩落事故、EUの歳出規制とは無関係=欧州委

                                          [ブリュッセル 16日 ロイター] - 欧州連合(EU)執行機関の欧州委員会は16日、イタリアの高速道路橋崩落を巡り、歳出制限と無関係との認識を示した。

                                           イタリアのサルビーニ副首相兼内相は、EUの歳出規制がなければインフラをより良好に保つことができたとの見方を示唆している。

                                           欧州委報道官は、イタリアが2014─20年の間に交通網インフラ向けにEUから25億ユーロを受け取っていると反論。4月には同国の高速道路向けに約85億ユーロの投資計画を承認したという。

                                           報道官は「合意された財政規律には、加盟各国が特定の政策優先課題を設定できる柔軟性を持たせてあり、インフラの開発や維持管理を優先課題にすることも可能だ」と指摘。

                                           EU規則に基づくと、高架橋を運営するアトランティア(ATL.MI)傘下のアウトストラーデ・ペル・イタリアが安全維持面の責任、イタリア当局は監督責任が問われるとも述べた。』

                                           

                                           

                                           上記のニュースは、イタリアの高速道路の高架橋の一部がおよそ200メートルにわたって崩落し、自動車30台が巻き込まれて、37人が死亡したというニュースです。高架橋の下に人が埋まって亡くなった方もおられるということで、大変な大惨事でした。

                                           

                                           この高架橋はモランディ橋とかポルチェヴェーラ高架橋(以下「モランディ橋」)などと呼ばれ、1960年代に建設されたものです。これまでも老朽化による危険性が何度か指摘されていたようで、おととし2016年にイタリア議会で構造やコンクリートの強度巡って議論が行われていました。

                                           

                                           今回のモランディ橋の崩落した原因について、専門家によれば橋を上に吊り上げるケーブルが腐っていて切れてしまったのでは?と指摘しています。

                                           

                                           過去の補修工事が実施され、問題が認識されていたと考えられるのですが、政府支出が十分に行われず、対策が取られなかったのでは?という指摘があります。

                                           

                                           引っ張り上げているケーブルが切れて床板が落ちてしまったという状況は、決して他人事ではありません。1960年代になると50年から60年くらい経っています。もともとコンクリート構造物の寿命は、およそ50年程度といわれているため、寿命が来て崩落したという普通の話です。

                                           

                                           アメリカでは、1930年代にたくさんの橋梁を作り、50年ほど経った1980年代に、今回のイタリアの橋の崩落事故と同じような状況が訪れました。ニューヨーク市内のブルックリン橋、ウェストバージニア州とオハイオ州を結ぶシルバー橋など、巨大な橋がたくさん崩落したり潰れたという時期があったのです。

                                           

                                          <ニューヨーク市のマンハッタンのブルックリン橋>

                                           

                                          (2014年12月31日に杉っ子がニューヨークを訪問した際、ハドソン川クルージングに参加したときに撮影したもの)

                                           

                                           上記の写真はブルックリン橋ですが、このブルックリン橋は、1981年にケーブルが破断して、橋を通行していた日本人カメラマンが死亡するという事故が発生しました。その他、米国では1973年にマンハッタンでウエストサイドハイウェイが部分崩落したり、1983年にもコネチカット州でマイアナス橋という橋が崩落しています。

                                           

                                           こうして橋の崩落事故が相次いだ米国は、ガソリン税を高くして、橋の維持更新を徹底的にやりました。その結果、今回のイタリアのような痛ましい事故はなくなりました。

                                           

                                           日本は1950年〜1960年の高度成長期に、インフラをたくさん作っています。ちょうど50年以上経過している頃であり、イタリアと同じような状況になっていると考えられます。コンクリートの場合、中身が見えないため、中が腐食しているか否か?外から見てもわかりません。大丈夫と思ってもダメな橋もあるかもしれません。今回のイタリアの高架橋崩落事故が、日本でも発生する可能性は、十分にあるでしょう。

                                           

                                           イタリアのモランディ橋のケーブルは、外がコンクリートで覆われていたため、中がどうなっているか?全部の状況を把握できませんでした。

                                           

                                           もし、今ちゃんと予算をつければ、コンクリートの中を診断する検査もできます。日本では東証一部上場企業で、土木管理総合試験所(証券コード:6171)という会社が、「Road-S(ロードス)」というソフトを開発しました。この「Road-S」は、3Dレーダーを使い、コンクリートや橋の強度を自動で分析します。特徴としては、従来1卻析するのに1か月ほどかかったのですが、この「Road-S」を使えば、数秒で完了してしまうのです。このソフトが使えば、コンクリートや橋の強度を分析する作業が効率的に行うことができ、補強を着手すべき優先順位がスピーディーに判明してコスト削減につながります。

                                           

                                           もちろん日本企業の「Road-S」を使わなければいけないというわけではありませんが、きちんと予算をかけて維持更新のコストをしっかりかければ、インフラは守ることができます。いうまでもなく、そのコストもまたGDPにカウントされます。GDP3面等価の原則で「政府支出=生産=所得」となるからです。所得も発生するのでコストをかけた分、税収増にもなります。

                                           

                                           ところがイタリアも加盟するEUでは、マーストリヒト条約により、「財政赤字対GDP比3%以下」もしくは「政府の負債対GDP比率60%以下」を満たさない場合、報告書を作成して是正するという決まりがあります。

                                           

                                           ロイター通信の記事では、EUの報道委員の発言として、財政規律はあっても支出の内容までは踏み込んでなく各国の判断に委ねる柔軟性があると主張しています。とはいえ、財政規律がある以上、仮にイタリアが高架橋などのインフラの補強にばかり支出してしまえば、ダブリン協定に基づくアフリカ難民(南アフリカ→サハラ砂漠→無政府状態のリビア→地中海→イタリアのルートで来る難民)の対策費や、将来生産性向上のための投資にお金を使うことができなくなってしまいます。

                                           

                                           そもそも「財政赤字対GDP比3%以下にせよ!」の3%には、学術的な根拠がありません。金融危機が発生して世界経済が混乱するような場面では、むしろプライマリーバランス赤字化させ、赤字幅を増やさなければなりません。イタリア政府が真にイタリア国民の幸せを願うのであれば、主権が縛られる国際協定EUからの離脱しか方法はないでしょう。既にイギリスがEUを離脱を決意したのは、こうした財政における内政干渉が国家を弱体化させるという判断があったからだと思われます。

                                           

                                           日本でも「公共事業は無駄だ!」「借金は将来世代にツケを残す!」として予算削減に邁進しています。民主党政権が「コンクリートから人へ!」で削減したのは事実ですが、安倍政権ですらプライマリーバランス黒字化が残っているために、公共事業を削減しているのです。

                                           

                                           その日本では過去に、中央自動車道の笹子トンネル事故で9人が亡くなった事故が発生しました。維持更新コストにしっかり予算を付けない場合、1980年代に相次いで橋が崩落した米国のように、笹子トンネル事故のような事故も今後多発していくということが予想されるでしょう。

                                           

                                           笹子トンネル事故も、検査して維持更新コストをかけていれば、発生しえなかったはずです。2012年以降、あれほどの大きな事故が発生していないため、多くの日本人は忘れているかもしれませんが、公共事業削減を続け散る日本においても、そうした危険性が年々高まっているといえます。

                                           

                                           減価償却という概念があるため、投資したものは一定のコストを払わなければ維持できないという常識を知っていただくと同時に、その維持コストそのものが、GDP3面等価の原則により「維持コストの支出=維持コストのためのサービスの生産=サービスを提供した事業者の所得」で、経済成長につながるということをも合わせて知っていただきたいです。

                                           

                                           

                                           

                                           というわけで、今日は先月発生したイタリアの高架橋崩落事故を取り上げました。笹子トンネル事故では、民営化が影響したのでは?という指摘があります。なぜならば民営化したときに予算を30%も削減しました。というより、予算を30%削減することを条件に民営化したのです。

                                           その結果、検査がされなかったのでは?という疑義が濃厚であり、もし国家水準で十分に費用をかけて検査をすれば、笹子トンネルの事故は発生しなかった可能性があるわけです。

                                           なぜ民営化したのか?となれば、それは言うまでもなく緊縮財政です。小さな政府論を推進し、政府の事業をどんどん民営化していきました。その結果、コスト削減自体が、GDP3面等価の原則で、コスト削減=生産削減=所得削減で、経済成長を抑制します。

                                           さらには、緊縮財政がデフレ脱却を阻害するというだけではなく、トンネルや橋を崩落させて人を殺すこともあるということ。そのことを私たちは忘れてはならないと思います。


                                          治水事業費を削減したのは民主党政権だが、安倍政権も治水事業費を増やしていない!という事実

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                                             今日は、相次ぐ異常気象で、国家としてはどういう対策が必要なのか?検証しながら、「治水事業費を削減したのは民主党政権だが、安倍政権も治水事業費を増やしていない!という事実」と題して論説します。

                                             

                                             世界的な異常気象の話題が絶えない今年の夏ですが、日本では海水温の異常な上昇により、西日本豪雨に象徴されるような災害が頻するようになりました。

                                             

                                             そこで今日は

                                            1.災害対策費を政府は増やしているのか?

                                            2.民主党政権が治水事業費を削減したのは事実だが、安倍政権も治水事業費は増やしていないという事実

                                            3.今後対応すべき課題

                                            の順に論説したいと思います。

                                             

                                             

                                             

                                             

                                            1.災害対策費を政府は増やしているのか?

                                             

                                             そもそも政府は災害対策費を増やしているのでしょうか?

                                             

                                             豪雨は、30年前比で1.7倍にまで発生頻度が増えているため、普通に考えるならば単純に災害対策費も1.7倍以上に増やさなければならないでしょう。

                                             

                                             ところが日本は災害対策費を減らしています。

                                             

                                             それはなぜか?プライマリーバランス黒字化目標があるからです。1997年に構造改革基本法が制定されて以来、公共事業の削減を始めました。そこに竹中平蔵氏がプライマリーバランス黒字化目標というコンセプトを、国家の財政運営に持ち込み、日本はデフレ対策ができないどころか、安全保障のための十分な支出ができなくなってしまったのです。

                                             

                                             これだけ豪雨が激甚化しても、予算は削減され続け、対策は一向に進みません。

                                             

                                             作るべき砂防ダムは作られないため、今もなお、土砂災害で大勢の人が命を失う危険にさらされているのです。

                                             

                                             今回の西日本豪雨もまた、作るべき砂防ダムの設置計画はあったものの、財政問題を理由に作ることを留保、または着工開始が遅れました。その結果、西日本豪雨では岡山県の小田川が決壊したり、古い砂防ダムが決壊したりするなどして、大勢の人々が亡くなりました。岡山県の小田川の堤防決壊では50人近くの人が亡くなったのが、象徴的です。

                                             

                                             もし堤防強化などの治水事業に予算が付けられ、対策を早期に着手していれば、今回の事故で命を落とした人々が助かった可能性は濃厚です。

                                             

                                             実は、計画された治水対策はたくさんありました。それらに予算をつけて早期着手していれば、死者は普通に半分以下になっていたことが想像できます。

                                             

                                             

                                             

                                             

                                            2.民主党政権が治水事業費を削減したのは事実だが、安倍政権も治水事業費は増やしていないという事実

                                             

                                             下記は、公共事業費と治水事業費の推移のグラフです。

                                             

                                            (出典:財務省の予算資料、国交省の予算資料、内閣府のホームページなど)

                                             

                                             

                                             上記グラフを作ってみますと、下記の通り分析ができます。

                                            ●総じて公共事業費は1998年をピークに減少傾向にある

                                            ●治水対策費も1998年をピークに減少傾向にあり、2008年に40%近く削減されて、それ以降2016年まで横ばい

                                            ●現在の治水対策費の水準はピークの約半分程度である

                                            ●金融危機が発生した1998年は小渕恵三政権が第二次補正予算で公共事業費を増額した

                                            ●小泉純一郎政権は支持率が高かったが、公共事業費を毎年削減してきた

                                            ●リーマンショックが発生した2009年に麻生太郎政権が、一時的にプライマリーバランス黒字化目標を棚上げし、公共事業費を増やした

                                            ●民主党政権になって2010年、公共事業を削減し、治水事業も削減した

                                            ●民主党政権は、2011年においても3.11の東日本大震災が発生したにもかかわらず、公共事業を削減している

                                            ※2011年度は菅直人内閣は、第4次補正予算(第1次補正予算2011/05/02成立、第2次補正予算2011/07/25成立、第3次補正予算2011/11/21、第4次補正予算2012/02/08)まで組んだが、実額にしてわずか0.3兆円と低い水準の支出に留まっている

                                            ●2012年度は補正予算が前年比2.1兆円増加の2.4兆円を組んだが、これは安倍政権が誕生して2013/02/26に成立したもの

                                            ●2013年度以降の第2次安倍政権下においても、治水事業はピークの半分程度のトレンドを踏襲している

                                             

                                             

                                             治水事業費だけでグラフを見てみると下記のとおりです。

                                            (出典:国交省のホームページに掲載の公表数値)

                                             

                                             

                                             上記の通り、2009年の麻生政権で1兆3,192億円の治水事業費が、2010年の民主党政権で8,073億円にまで減少しています。確かに民主党政権で激減させたことは事実です。

                                             

                                             とはいえ、2002年〜2009年にかけて、少しずつ右肩下がりで治水事業費が削減されており、2013年度以降においても低水準の8,000億円前後で安倍政権も治水事業を増やしていません。

                                             

                                             もし、安倍政権が治水事業を1兆5,000億円〜2兆円程度の予算をつけているならば、批判を免れると考えてもいいと思いますが、安倍政権ですら8,000億円前後で治水事業を増やしていないのです。

                                             

                                             

                                             

                                            3.今後対応すべき課題

                                             

                                             異常気象に対して、どういう対策をとればいいか?といえば、治水事業を徹底的に実施するしかありません。多くの人々が、次の台風で洪水などで命を落とすかもしれないからです。そしてその台風は、来週来るかもしれないですし、来月来るかもしれない、何しろ日本は、海外の他国と比べて、屈指の自然災害のオンパレード国であり、災害安全保障のための需要は無限です。

                                             

                                             2年前の2016年、台風がこないとされていた北海道でさえ、4つの台風(7号、11号、9号、10号)が来ました。特に2016年8月29日〜8月31日北海道に接近した台風10号では、上陸こそしなかったものの、爆風と爆雨をもたらし、南富良野町で空知川の堤防が決壊、帯広市でも札内川の堤防が決壊、そして芽室町でも芽室川が氾濫して道路や住宅が浸水、JR線や道路も壊滅状態になっただけでなく、道東の十勝総合振興局で新得町と大樹町で二人が死亡、清水町でも行方不明者が出ました。

                                             

                                             この2016年8月の北海道で大被害をもたらした台風10号は、複雑な動きをした台風ということで1951年(昭和26年)に気象庁が統計を取り始めて以来、初めて東北地方の太平洋側に上陸した珍しい進路ということで取り上げられました。

                                             

                                             この夏の酷暑に限らず、”気象庁が統計を取り始めて以来”が増えつつあり、過去のトレンドとは異なるトレンドになっている点で注意が必要です。何しろ北海道でも台風が4つも襲来して、人が亡くなってしまうということが起きる時代です。

                                             

                                             異常気象の緊急対応をすべきということが、誰が見ても明らかです。

                                             

                                             では具体的には何をすべきでしょうか?

                                             

                                             短期的な視点と、長期的な視点での対策の両方が必要と考えます。

                                             

                                             短期的な対策でいえば、今年から2年くらいのスパンでみて、小田川の堤防のような治水事業は、可及的に速やかにすべて着手・実行に移すべきです。合わせて砂防ダムの治山事業も同様に行うことが必要です。

                                             

                                             その際、国債が発行できないから予備費の範囲内とか、余っている財源を充当するとか、そういう家計簿発想、企業経営の発想ではなく、必要なお金はいくらなのか?必要額を開示させ、不足する財源は、躊躇なく国債発行する、これが最大のポイントであり、最適の解決策です。

                                             

                                             国債を発行したら借金が増えると思われる方、おられるかもしれませんが、円建て国債でマイナス金利でタダ同然で借りられる状況です。国債不足に陥っている債券市場も正常化します。財政法第4条では公共事業について赤字国債は認められませんが、建設国債は普通に認められます。例えば国会で治水事業・治山事業で20兆円必要と決まれば、20兆円国債発行することは普通に可能なことです。

                                             

                                             中長期的な対策としては、江戸時代の徳川家康の利根川東遷は60年かかりましたが、そのくらいの中長期スパンでのスーパー堤防の建設や防波堤防潮堤の設置、火山噴火予測など、これらの先行きが長い対策については、財政出動で行うために臨時に特別措置法を制定するなどの対応も検討課題です。

                                             

                                             短中期の対策、中長期の対策の両方を議論し、とにかく躊躇なく国債を発行すること、これが大事です。

                                             

                                             今年の夏は大阪北部地震、西日本豪雨、酷暑による熱中症などで、大勢の方が亡くなっています。また次の自然災害がいつ発生するか誰にも予測できません。このような過酷な自然環境にある日本だからこそ、災害安全保障に対する需要は無限にあり、プライマリーバランスを赤字化して躊躇なく国債発行することが必要であると私は考えます。

                                             

                                             

                                             

                                             というわけで今日は「治水事業費を削減したのは民主党政権だが、安倍政権も治水事業費を増やしていない!という事実」と題して、民主党政権だけが治水事業費を削減したというのは、間違っているということと、喫緊の課題としての解決策について論説しました。

                                             

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                                               今日は、「小中学校のエアコン設置を国の補助でやることは、経済成長に寄与します!」と題して論説します。

                                               

                                               

                                               下記は日本経済新聞の記事です。

                                              『日本経済新聞 2018/07/25 08:33 世界の異常気象「地球温暖化と関係」 国際機関

                                               【ジュネーブ=細川倫太郎】世界気象機関(WMO)は24日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で記者会見し、世界各地で記録的な猛暑が広がっていると発表した。北極圏では30度、米国では50度を超えた。今月に西日本を襲った豪雨災害も含め、WMOは一連の異常気象は「温暖化ガスの増加による長期的な地球温暖化の傾向と関係している」と分析した。

                                                欧州では特に北部で高気圧が停滞し、例年より高温の日が続く。WMOによると、ノルウェー北部バルドゥフォスでは17日に33.5度を記録。スウェーデンでは今月半ばに50カ所以上で森林火災が発生。WMOはスカンディナビアとバルカンの両地域では、高温と乾燥で森林火災の危険性が高まっていると警戒を呼びかけた。ギリシャのアテネ近郊でも山火事が発生し、死傷者が出た。

                                              一方、米国カリフォルニア州のデスバレー国立公園で8日、52度を観測。同公園では、1913年7月に最高気温56.7度を記録している。ロサンゼルス近郊のチノでも48.9度に達した。

                                               中東ではオマーンの首都マスカット近郊で6月28日、1日を通して気温が42.6度までしか下がらず、強烈な猛暑日となった。北アフリカでも各地で熱波が襲い、アルジェリアのサハラ砂漠では5日に51.3度を記録し、モロッコでも史上最高となる43.4度を観測した。

                                               WMOの記者会見では気象研究担当のパオロ・ルティ氏が説明。WMOの今後の見通しとして「極端な異常気象はしばらく続く」と予測。「人の健康や農業、生態系など様々な分野に影響が広がっている」と懸念を表明した。一部地域では雨も降らないため、水不足への懸念も強まっている。(後略)』

                                               

                                               

                                               

                                               上述の通り、異常気象は世界的に広がっております。日本でも連日危険な暑さが続いており、7/22には埼玉県熊谷市で国内観測史上最高の41.1度を記録しました。

                                               

                                               異常気象というのは、これまで30年の歴史で一度もないくらいの暑さ、寒さということで、記事によれば、WMOが今後もこのトレンドが続くことを予測している旨を報じています。

                                               

                                               日本では熱中症対策で菅官房長官が全国の小中学校のエアコン設置のための政府の補助を検討する考えを示しています。何しろ今年は、洪水・豪雨災害で500人以上の人が亡くなっており、東京都23区では7月だけで70人以上の方が亡くなっています。全国でいえば200人超の人々が猛暑で亡くなっています。

                                               

                                               

                                               西日本豪雨級の熱中症被害が、今年の酷暑で発生していると捉えることもできるため、菅官房長官のエアコン設置のための国の補助というのは、正しい判断といえます。

                                               

                                               昔はエアコンを稼働させず、汗をかく方が健康であるという考え方もあったかもしれません。エアコンを設置ていても稼働させなかったりする家庭も多かったでしょう。

                                               

                                               今年はエアコンをつけないと熱中症で命を落とす可能性があるため、エアコンが設置されているならば稼働させ、設置されていないのであれば設置を急ぐ必要があるものと考えます。

                                               

                                              (出典:nippon.comが文科省の資料を基に作成したものを引用)

                                               

                                               

                                               上記は、全国公立小・中学校の冷房設備率の2017年までの推移です。グラフの通り2017年度時点で、普通教室で約50%、特別教室で30%強となっており、普通教室と特別教室で合わせて41.7%程度に留まっています。

                                               

                                               昔はゼロに近かったでしょう。私の小中学校ではどうだったか?1978年〜1989年が該当しますが、記憶はありません。ですが、上記グラフからみる限り、1978年〜1989年では、おそらく設置されていなかったと思われます。

                                               

                                               そういう意味では「41%も設置されているんだ!」という見方もあるかもしれませんが、今後もこの酷暑がトレンドとして続くということであれば、極力100%設置を目指すべきであると考えます。

                                               

                                               これを国の補助でやることは、何ら問題ありません。政府最終消費支出でGDP成長に寄与します。なぜならば、政府最終消費出=生産=所得で、GDP3面等価の原則により、例外なく必ずGDPが拡大して経済成長します。そして所得が発生すれば、税収増にも寄与する。そして所得を得た人は、消費を増やすことができる。これは所得を得た人がどのくらい消費か?は不確実ですが、すべて貯金や借金返済になることはないでしょう。とはいえ、財政支出額以上に所得を創出するのは、間違いありません。

                                               

                                               経済効果はいうまでもありませんが、酷暑という自然災害から子供たちの命を守ることができます。何よりも学校の先生も含め、快適な環境で教育サービスが供給できることにもなるわけです。

                                               

                                               

                                               

                                               というわけで、今日は「小中学校のエアコン設置を国の補助でやることは、経済成長に寄与します!」と題し、論説しました。ぜひ、政府には躊躇なく国債を発行していただき、エアコン設置プロジェクトを実行に移していただきたいです。それ以外のプロジェクト、例えば国際リニアコライダーなどもあります。デフレですので、この際政府がそうした長期プロジェクトをすべて政府支出で実行に移せば、普通にデフレ脱却することができます。

                                               日本には財政問題は存在しませんから、躊躇なく国債を発行して政府支出によって公共事業を行う、これがいま日本政府に求められているのです。

                                               

                                               

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                                                 以前、財政法第5条について取り上げたことがありますが、今日は財政法第4条という法律について取り上げ、公共事業の支出の財源として国債発行することは、何ら問題がないことをご説明したいと思います。

                                                 

                                                 読者の皆様の中には、公共事業へのアレルギー反応を持つ人がいるかもしれませんが、利益の出にくい事業や成果が出るのに時間がかかるが将来の技術革新につながるような科学技術投資など、民間企業がやるにはリスクが高いものこそ、公共事業でやるべきものであり、公共事業=悪と考えるのは全くの誤りです。

                                                 

                                                 公共事業の例でいえば、橋脚・トンネル・防波堤防潮堤・高速鉄道・高速道路・一般道路・港湾などなど、民主党的にいえば、いわゆるコンクリート分野であったり、CNT(カーボンナノチューブ)やCNF(セルロースナノファイバー)などの新素材や、IPS細胞などの医療分野や、国際リニアコライダー事業やスパコン事業など、いろいろあります。

                                                 

                                                 どれ1つとっても重要です。民主党政権のときのスローガンである「コンクリートより人へ」で公共事業を削減して人にお金を配るというのは、公共事業削減=需要削減=経済成長抑制です。お金を配ってもデフレ下では消費に使われるか否か?が不明であるため、消費伸長とならないということで経済成長効果も限定的であることから、インフレ時以外にはマクロ経済的に間違っている政策です。

                                                 

                                                 経済学的観点からみなくても、日本は自然災害オンパレード国です。今年の台風・豪雨のみならず酷暑に加え、地震・火山噴火もあれば山津波や洪水はもちろんのこと、日本の国土の50%が豪雪地帯もしくは特別豪雪地帯に該当するという、海外の国々と比較した場合、とんでもない自然災害国です。治安はいいかもしれませんが、たとえ人に殺されることはなくても、自然災害で人が殺されます。

                                                 

                                                 そのため洪水を防ぐためのスーパー堤防やダム建設は必要です。津波対策として防波堤防潮堤も必要です。山津波対策として砂防ダムも必要です。豪雪に備えて除雪車の配備は万一に備えてふんだんに配備する必要もあります。地震に備えて耐震強化も必要。火山に備えて噴火予知ができるようにする研究も必要。

                                                 

                                                 こうしたことは、マクロ経済学的には、すべて需要です。安全保障対策でみれば、自然災害対策の需要は日本では無限にあります。そこに資金を躊躇なく投ずれば経済成長ができ、自然災害から日本国民を守ることができるのです。

                                                 

                                                 需要があるならば、民間企業がやればよいのでは?と思われる方、100年に1回のために備えるという経営者は普通に存在しません。中期経営計画ですら3年〜5年程度。GMOインターネットの熊谷社長は50年スパンでインターネットビジネスを見ていると株主総会で発言されておられましたが、そうした経営者は極稀です。

                                                 

                                                 なぜならば、成果が出るのに時間がかかるというのは、利益追求組織の株式会社では難しい。株式会社組織で利益を追求しようとすれば、すぐに成果が出るものにこそ、他よりもプライオリティを高く人・物・カネを投じざるを得ません。

                                                 

                                                 しかしながら、民間の投資を促してそれらを待っていたとしても、自然災害は待ったなしです。待っている間に手をこまねいていれば、その間に自然災害が発生したら日本国民が殺されるかもしれないのです。

                                                 

                                                 であるがゆえに、成果が出るのに時間がかかるもの、利益は出ないが安全保障上必要であるもの、そうした資金の源泉は、国債で何ら問題がありません。

                                                 

                                                 よくある間違いは、プライマリーバランス黒字化目標を推進し、政府の中に内部留保のごとく税金を貯め込んでから支出するとお考えの方、いるかもしれません。これこそ、国家の財政運営を家計簿の発想、企業経営の発想で考えるという典型的な誤りです。

                                                 

                                                 国家の財政運営は、家計簿や企業経営と異なり、通貨発行権があるということ、そもそも政府の存在は「民を治め世を救う=経世済民」を目的としたNPO法人であって利益追求組織ではないことから、税金を貯め込んでから支出するなんて考える必要がないのです。

                                                 

                                                 自然災害で人が死ぬことが予測できるとするならば、それがたとえ100年に1度かもしれなかろうが、200年に1度かもしれなかろうが、甚大な被害が人々を苦しめるということが想定されるのであれば、政府は躊躇なく国債を発行して財政出動によって、その対策をするべきですし、財政法第4条という法律によって国債発行で公共事業することは、普通に認められています。

                                                 

                                                 財政法第4条には次のように書かれています。

                                                財政法第4条
                                                 1.国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。
                                                 2.前項但書の規定により公債を発行し又は借入金をなす場合においては、その償還の計画を国会に提出しなければならない。
                                                 3.第1項に規定する公共事業費の範囲については、毎会計年度、国会の議決を経なければならない。
                                                 
                                                 いかがでしょうか?国債発行したら借金が増えるからダメと思う人がおられるかもしれませんが、財政法第4条1項では、公共事業に関しては国債発行が認められることが書かれているのです。しかも国会の決議だけでできます。財務省職員からアドバイスを受けたとしても、従う必要はありません。

                                                 

                                                 というより、財務省は国債発行を抑制しようとしています。そのうえ、デフレ脱却が果たせず、資金需要が不足して国債を日銀が買い上げているという状態です。市中には国債が不足しており、そのために国債の価格が上昇して、金利は低下してマイナス金利を導入するまでに至っているのが、今の日本の実情です。

                                                 

                                                 バカげていると思いませんでしょうか?

                                                 

                                                 普通に国債を発行すれば、国債不足という状況は解決します。生命保険会社や損害保険会社といった100%安全な国債で運用しなければいけない保険会社の経営も収益が安定します。銀行にしても資金需要が高まるインフレになるまでは、国債購入によって金利収入を得ることができます。

                                                 

                                                 旧民主党時代の前原氏がかつて、アベノミクス第一の矢に対して、財政ファイナンスに該当し、財政法第5条に違反すると国会で指摘したことがありました。

                                                 

                                                 ついでなので財政法第5条も見ておきましょう。

                                                 

                                                 

                                                 財政法第5条

                                                「すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。」

                                                 

                                                 

                                                 

                                                 財政法第5条は国債発行に際して、直接日銀が引き受けることを禁ずるというものです。ところが但し書きがあり、国会の承認を得れば直接引き受けすることは可能です。

                                                 

                                                 しかしながら、黒田日銀総裁がアベノミクスでやっていることは、日銀が政府の国債を直接引き受けているわけではなく市中の国債、即ち三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行といったメガバンクや地銀、信金信組といった金融機関が保有する国債を買い取っているのであり、財政法第5条と全く関係がありません。

                                                 

                                                 

                                                 というわけで、今日は「財政法第4条について(公共事業の費用は国債発行して何ら問題なし!)」と題して論説しました。

                                                 家計簿発想で国家財政運営を考えること、企業経営の発想で国家財政運営を考えること、これらは価値観の問題とかではなく、明確に誤りなのですが、誤っていることに気付いていない日本国民が多くいるため、デフレ脱却の解決策である「国債増刷」「政府支出増」という政策に踏み切れない、もしくは政治家ですら誤解していてそもそも考えていない、というのが日本の状況です。

                                                 「国の借金問題」が典型的ですが、日本には財政問題は存在しません。日本国民の多くがそうした事実を知らないということが、解決を困難にしている側面もあるといえます。

                                                 そのためには、経済学者であろうがアナリスト・エコノミストに関係なく、一般国民が経済に対する正しい知見を持つこと、これ以外に方法がないものと、私は思っております。

                                                 

                                                 

                                                〜関連ブログ〜

                                                「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論


                                                蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について

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                                                   今日は「蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について」と題し、治山・治水事業について論説したいと思います。

                                                   

                                                   治山・治水という言葉は、あまり聞きなれないかもしれません。治山事業とは山津波(土砂災害)に備える事業をいい、治水事業とは河川の決壊(洪水災害)に備える事業です。

                                                   

                                                   今年7月の西日本豪雨は、平成史上最悪という被害をもたらしました。そのため、国土強靭化が改めて強く求められています。豪雨に関していえば、東京都の荒川、愛知県の庄内川、大阪府の大和川・淀川という大河川があります。荒川の場合、流域平均雨量が550ミリを超えると決壊する恐れがあるといわれています。

                                                   

                                                   国交省は、荒川が決壊した場合の被害シミュレーションを試算しています。荒川周辺は、人口・資産が集積しているため、一度氾濫すると被害は甚大であるしています。

                                                   

                                                  <荒川決壊時の想定被害シミュレーションの試算>

                                                  ●浸水区域は約7,800ha

                                                  ●浸水想定区域内の人口は約116万人

                                                  ●被害家屋数が約47万

                                                  ●想定被害額が約22兆円

                                                   

                                                   上記の想定被害額22兆円という金額は、日本のGDPを500兆円とした場合の4%に相当します。また浸水想定区域内の人口116万人という規模は、地方自治法第252条19項にある政令指定都市の要件の人口基準50万人の2倍以上に相当します。

                                                   

                                                   もちろん、550ミリの降雨量をもたらす大雨は、そう頻繁に発生するものではありません。とはいえ、今回の西日本豪雨では、高知県で800ミリ台、1,000ミリ台という大雨が降ったのです。

                                                   だから、東京で550ミリ超の大雨が絶対に発生しないとは、必ずしも言い切れないと考えられます。西日本豪雨では、たまたま東京が被害に遭わずに済んだだけで、今度発生する大雨は、東京かもしれないのです。

                                                   

                                                   荒川の治水事業は、過去遡りますと江戸時代から行われていました。今の日本人は、現在のことだけを考えている人が多く、治水事業についての理解がほとんどないといえるでしょう。

                                                   

                                                   例えば、江戸という町、東京都という町があるのは、徳川家康が今の江戸川のところに流れていた利根川を銚子まで引っ張ったからと言ってもいいかもしれません。

                                                   

                                                  <1000年前の利根川と現在の利根川>

                                                  (出典:国交省関東地方整備局、江戸川河川事務所のホームページより引用)

                                                   

                                                   上図の通り、現在の江戸川は、かつて太日川(ふといがわ)と呼ばれていました。そして太日川の西側を並走する形で利根川が流れ、東京湾に水が注がれていたのです。

                                                   時は江戸時代で徳川家康が1594年に利根川東遷(利根川の流れを東側に移動して変えること)を命じ、60年の月日を経て大工事を完了させました。具体的には、現在の千葉県銚子市まで、川を掘って水を引いたのです。

                                                   そうすることで、上流から来る水の流れを、江戸の真ん中を通る川の水量を減らすことができ、そのまま太平洋にぶち抜くようにしたため、江戸では洪水がほとんどなくなったのです。

                                                   結果的に、江戸の町から洪水を守り、銚子から江戸までの交通路を開き、田畑を広げ、普通の都会を作ることができたのです。

                                                   江戸時代は車などありませんから、この川によって船で物を運ぶことができるようになり、河川輸送も盛んになって江戸時代の江戸が繁栄しました。

                                                   

                                                   もし、徳川家康が利根川東遷をやっていなければ、江戸の町は頻繁に洪水に襲われ、江戸文化の開花は無かったでしょう。とはいえ、利根川東遷には実に60年もの年月を費やしているのです。 

                                                   

                                                   中長期的に時間がかかる大事業だったことには間違いありませんが、まさに徳川家康は、洪水から守る治水事業、さらに河川輸送を発達させるためのインフラ整備を行ったということです。

                                                   

                                                   大阪にしても江戸と同じです。安治川などの河川を作って関を作り、何十年・何百年をかけて大阪という町が守られるようになりました。本来治水事業というのは、そのくらいの期間単位で行うべきものであるということが、歴史を遡れば理解できるかと思います。

                                                   

                                                   これは、スーパー堤防を批判した蓮舫だけでなく、公共事業を無駄だと思っている自民党議員や財務省職員にも知っていただきたいことです。

                                                   

                                                   そして、治水事業には時間だけでなくお金もかかります。街づくりそのものともいえます。荒川の堤防決壊が想定されるのであれば、すぐにでも堤防建設をやるべきです。もちろん財源は、建設国債の増刷で構いません。デフレでマイナス金利でタダ同然で借りられるお金です。デフレ脱却に寄与することは、間違いないのです。

                                                   

                                                   

                                                   かつて旧民主党の蓮舫が、スーパー堤防に関して事業仕分けで、大洪水の被害想定額以上の建設コストがかかるので「廃止」にしてしまいました。当時はマスコミをはじめ、多くの国民が「無駄削減ができた!さすがは民主党!」と胸がスーッとしたかもしれません。

                                                   

                                                  <事業仕分けを推進してスーパー堤防を廃止にした蓮舫をはじめとする民主党議員ら>

                                                   

                                                   

                                                    私は、事業仕分け自体反対でしたので、逆に「なんてことするんだ!」と思っていました。

                                                   上記写真で出ている民主党議員は、現在の西日本豪雨災害などをみて、かつての事業仕分けが誤りだったことを認めるメッセージを発した人っているのでしょうか?多くの人が死んでいるのに、あたかも何もなかったように装い、口を噤む。これが日本をダメにしている主因であると思うのです。

                                                   

                                                   そもそも公共事業について、経済学的に正しい知見を持つ人が少なすぎます。

                                                   

                                                   公共事業でコストがかかるという言葉を聞けば、当時のマスコミや多くの国民が、「無駄なお金!もったいない!」と思ったに違いありません。しかしながらマクロ経済的にいえば、コストがかかる=高いお金がかかる=高い名目需要がある=高い経済成長ができるチャンスがある です。

                                                   

                                                   日本には財政問題がありませんから、多くの人々が正しい知見を持っていれば、本来ならば躊躇なく「国債増刷」「政府支出増」によって、スーパー堤防建設が着手されていたことでしょう。

                                                   

                                                   財政問題について正しい知見を持たない日本国民が多いことは、あらゆる問題の解決策を困難にしている根本理由といえるのです。財政問題について正しい知見を持てさえすれば、公共事業でかかるコストを、家計簿や企業経営のように「もったいないから削減すべき!」とはならず、「躊躇なくやりましょう!」という発想を持つことができます。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                   というわけで、今日は「蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について」と題して論説しました。

                                                   第二次安倍政権誕生後のアベノミクスでも第二の矢で国土強靭化をあげていました。ところが、いつしか国土強靭化の旗が下りてしまいました。プライマリーバランス黒字化目標があるために、思い切った財政出動ができないのです。

                                                   2013年こそ財政出動によって名目GDPで△1.9%上昇し、税収も△6.9%増えて、デフレ脱却機運が高まったのですが、プライマリーバランス黒字化目標を重視し始めて、2014年8%への消費増税を皮切りに、補正予算の減額もはじめました。

                                                   皆様の中には、豪雨災害の被害拡大について民主堂が治水対策費などの公共事業を減らしたためだと思われている方、いないでしょうか?

                                                   確かに民主党は「コンクリートから人へ!」スローガンで、公共事業を削減しました。とはいえ、安倍政権ですら、2013年度こそ公共事業を増やしましたが、以降は補正予算を減額して公共事業を削減しています。支持率の高かった小泉純一郎政権でさえ、毎年7000億円ずつ公共事業を削減していました。

                                                   こうした無駄削減にまい進してきた人々は、西日本豪雨などの自然災害でお亡くなりになった被害者の加害者と言っても過言ではないと私は思うのです。

                                                   

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                                                  西日本豪雨で1か所、砂防ダムが決壊してしまったその理由とは?

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                                                     今日は「西日本豪雨で1か所、砂防ダムが決壊してしまったその理由とは?」と題し、国が行う治山事業・治水事業について論説したいと思います。

                                                     

                                                     ロイター通信の記事をご紹介します。

                                                    『ロイター通信 2018/07/25 18:10 7月の土砂災害1350件

                                                     西日本豪雨を含む7月の大雨により全国で発生した土砂災害が25日時点で1350件に達したことが国土交通省の集計で分かった。最近10年間の年間平均約1100件を1カ月で上回り、短期間に災害が集中した実態が鮮明になった。被害は31道府県に及び、土砂災害による犠牲者は100人に達した。国交省の担当者は「土砂災害としては平成最大の広域災害」としている。

                                                     西日本豪雨の被害の全貌は把握できておらず、件数はさらに上積みされる見通しだ。今後の台風襲来などによる二次被害も懸念され、国交省は危険箇所に安易に近づかないよう注意を呼び掛けている。』

                                                     

                                                     上記の記事の通り、土砂災害が1350件にも達したということで、最近10年間の年平均1,100件を1か月足らずで上回ったというニュースです。

                                                     

                                                     7月時点での1350件という件数は、とんでもない状況です。何しろ、まだ8月・9月・10月と台風シーズンが訪れます。

                                                     

                                                     通常は、そのシーズンに台風被害が増えるのですが、梅雨の時期だけでこの状況とは、今年は異常と言わざるを得ないでしょう。

                                                     

                                                     多くの人々に知られていないことなのですが、東日本災害のような超激甚災害を除き、自然災害で最も人が亡くなるのは何でしょうか?毎年毎年コンスタントに人命が奪われる自然災害は、実は土砂災害です。

                                                     

                                                     よく皆さんがニュースで見聞きする大雨の被害では、裏山が崩壊して生き埋めになるというニュースをお聞きなることがあるでしょう。水の場合は助かる確率はそれなりに高いのですが、土砂の場合は助かる確率は低いです。端的にいえば、山津波は水津波よりも助かる確率は低いのです。

                                                     

                                                     そのため、昔から治山治水といっていますが、治水治山とはいいません。治山=山津波対策=土砂災害対策です。これがきちんとできていない領主は、そこに住む民が安定的な暮らしができず、政治が乱れるということになります。

                                                     

                                                     今年の西日本豪雨をみると治山もダメですが、岡山県の小田川の被害など、治水もダメであることが明白です。治山も治水も両方できていないという状況は、普通に政治がダメということです。

                                                     

                                                     そもそも土砂災害を防ぐためには、どうすればいいのか?それは砂防ダム・砂防堤防の建設で、これが一番効果があります。

                                                     

                                                     なぜならば治水を考えた場合、洪水の場合は川がどこで決壊するか?予測がつきにくい点がある一方、山津波=土石流というのは、発生する場所は決まっています。

                                                     

                                                     小学生のころ、皆さんは社会科で地理を習ったと思いますが、山には谷筋と尾根筋があります。土石流は山に必ずある谷筋で発生します。そのため、谷筋に砂防ダムを作って起きさえすれば、ほぼ100%土石流を防ぐことができるのです。しかしながら砂防ダムがないところでは、多くの人が命を落としています。

                                                     

                                                     2014年8月に発生した広島県の土砂災害では、砂防ダムの建設予定があったのですが、財政に余裕がないという理由で、そのままになっていました。本来は財政に余裕がないという理由はあり得ず、マイナス金利でタダも同然の金利で政府が建設国債を発行するなどして、政府が主導して予算をつぎ込めば砂防ダムを作ることは可能だったでしょう。

                                                     

                                                     財政的にも技術的にも可能であるにもかかわらず、プライマリーバランス黒字化すべきという間違った家計簿発想を持つ政治家や財務省職員らのせいで、作らなかった。

                                                     

                                                     結果、砂防ダムがあった場所は、砂防ダムが土砂を受け止めて人々が救われたのですが、砂防ダム建設が留保された場所は、土砂がなだれ込んできて多くの人々が命を落としました。

                                                     

                                                     ぜひ一度皆さんには、広島県内の地図を見ていただきたいのですが、下記は安佐南区というエリアの周辺地図です。

                                                     

                                                    <広島県広島市安佐南区の周辺地図>

                                                    (出典:広島市都市整備局の「八木・緑井地区の概要」資料から引用)

                                                     

                                                     

                                                     水色の部分が土砂流出範囲となっています。この安佐南区だけでなく、広島県には谷筋がたくさんあり、そこは土砂災害で人が命を落とすのです。

                                                     

                                                     ただそこに砂防ダムさえ作ればいいので、広島県内は砂防ダムが多くありますが、ありもし得ない財政難を理由に完成されていない砂防ダムもたくさんあります。

                                                     

                                                     広島県坂町で1か所、今年になって砂防ダムが決壊したというニュースがあり、毎日新聞などのマスコミの報道は「コンクリートの砂防ダムを作っても意味がない」というトーンで報道していました。この坂町の砂防ダム決壊は、古い石積みの砂防ダムであったため、早く建築し直す必要があったのですが、財政難で放置していたというのが真実です。

                                                     

                                                     ちゃんとした砂防ダムを造れば、土砂災害は100%防げるのに、日本では存在しえない財政難を理由に放置するというのは、これはもう国家による殺人と言ってもいいのではないでしょうか?

                                                     

                                                     

                                                     

                                                     というわけで「西日本豪雨で1か所、砂防ダムが決壊してしまったその理由とは?」と題し、砂防ダムについて論説しました。自然災害大国であるがゆえに、日本は人口減少に関係なく、災害対策の需要は旺盛です。

                                                     にもかかわらず、家計簿発想のプライマリーバランス黒字化のために、需要に応じずにいるのです。マイナス金利でデフレなのですから、躊躇なく普通に「建設国債」を発行して、政府支出によって砂防ダム建設を各地でやれば、そのこと自体が経済成長し、GDP増加に貢献するだけでなく、人々の安全保障強化に寄与します。結果的に多くの日本人が恩恵を受けるわけです。

                                                     ところが、お金に対する間違った考え方、人口が減少するから無駄だと、公共事業を否定する輩は多い。こういう人々が真実を理解しない限り、日本は亡国へと突き進んでいくことになるでしょう。

                                                     そのうち、土砂災害や道路崩落や上下水道菅破裂事故など各地で発生する件数が多すぎて、ニュースにもならなくなるような日が来るような気がします。

                                                     そうならないためには、私たち国民が正しい知見を持ち、政治家を動かすことが必要と思うのです。


                                                    JR北海道がレール計測データを改ざんした真の理由とは?

                                                    0

                                                      JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

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                                                       今日は、国交省がJR北海道に対して監督命令を出した真の理由について論説します。

                                                       

                                                       下記はNHKニュースウェブの記事です。

                                                      『NHK 2018/07/26 13:21 国交省 JR北海道に監督命令へ 収益力改善求める

                                                       国土交通省は、厳しい経営が続くJR北海道に対し、27日にも収益力の改善に努めるよう求める監督命令を出す方針を固めました。国が来年度以降、新たに財政的な支援を行うことに伴う措置です。

                                                       JR北海道は、人口減少に伴う利用者の落ち込みなどから、グループ全体の経常損益が2期連続で100億円を超える赤字となるなど厳しい経営が続いていて、国や道などに支援を求めています。
                                                       国は、来年度と再来年度の2年間、合わせて400億円程度の財政的な支援に応じる方針ですが、これに合わせて国土交通省はJR会社法に基づく監督命令を出す方針を固めました。
                                                       この中では、不動産事業など鉄道以外の事業にも積極的に取り組むとともに、経営コストの削減を進めるなどして、会社の収益力の改善に努めるよう求めることにしています。
                                                       JR北海道に監督命令が出されるのは、4年前、レールの検査データの改ざんが発覚した際に続いて、2度目となります。
                                                       国土交通省では、27日にも財政的な支援を正式に表明するとともに、JR北海道の社長を呼んで監督命令を出すことにしています。』

                                                       

                                                       上記記事の通り、厳しい経営が続くJR北海道に対して監督命令を出して、400億円を財政支援するという内容です。

                                                       

                                                       今回のJR北海道の監督命令について、普通の常識で考えれば、「400億円も支援するわけだから経営基盤をしっかりさせろ!」ということになるでしょう。

                                                       

                                                       しかしこれは完全に間違っている発想です。

                                                       

                                                       例えば、IMFが財政に苦しむ国家に対してお金を貸すかわりに、「プライマリーバランスを黒字しなさい!」と言っているに等しいです。

                                                       

                                                       

                                                      <IMF(ワシントン)>

                                                       

                                                      (2014/12/31 杉っ子がワシントンで撮影)

                                                       

                                                       

                                                       ギリシャの場合、ユーロに参加して共通通貨建て国債しか発行できず、その発行の権限はECB(欧州中央銀行)にあり、ギリシャ政府には通貨発行権がありません。ドイツからの輸入攻勢に苦しむ一方、ユーロに参加しているために関税もかけられず。ただ財政赤字を積み上げていきました。

                                                       

                                                       本来、ギリシャはユーロ離脱して、新通貨で「新ドラクマ」を発行するなどして財政出動し、ドイツの輸入に対しては関税をかけることで自国産業を育成するという方法がとれたのですが、ユーロを離脱せず、IMFからお金を借り入れました。

                                                       

                                                       IMFは「プライマリーバランス黒字化して増税して返済するように財政基盤をしっかりしろ!」とやった結果、余計に景気が悪くなって経済成長できず、結果ギリシャは財政破綻しました。

                                                       

                                                       今回のJR北海道についても、IMFのように財政支援したからといって、JR北海道をギリギリ締め上げたら、JR北海道の経営はさらに苦しくなるでしょう。

                                                       

                                                       そもそも、なぜJR北海道がデータ改ざんをしたのか?

                                                       

                                                       理由は、儲からないからです。

                                                       

                                                       もちろんJR北海道が組織として経営として悪いということもあるかもしれません。とはいえ、儲からない・貧乏・収入が少ないという環境が主な原因であるといえるでしょう。

                                                       

                                                       したがって解決策は、JR北海道の収入基盤を強化してあげることが最適な解決策です。

                                                       

                                                       同じJRでありながら、なぜJR東海は儲かるのでしょうか?

                                                       

                                                       それは新幹線があるからです。

                                                       

                                                       もちろんJR東海の組織が立派ということもあるかもしれませんが、それ以前に新幹線という儲かる基盤があるからこそ、組織も立派になると言える側面があると思うのです。

                                                       

                                                       JR東日本も同様に、インフラ整備が整って国の中枢機関である霞が関があり、結果として本社機能も東京に置く企業が多いこともあって、人口がたくさん集まります。

                                                       その人口がたくさん集まる東京23区内をぐるぐる回る環状線の山手線があるのですから、何してもお金が儲かります。

                                                       

                                                       JR北海道と比べて、JR東海、JR東日本は財政基盤が強いのです。

                                                       

                                                       JR九州も九州新幹線ができてから、経営基盤が良くなっています。

                                                       

                                                       にもかかわらず、記事では不動産事業などの鉄道事業以外の収益源を強化させて、コスト削減して会社の収益力を改善するよう指導すると言っており、これは完全に間違っていると言わざるを得ません。

                                                       

                                                       JR北海道の経営基盤が強化される最善策は、一刻も早く、早期の新幹線整備に着手し、新幹線を完成させることに他なりません。だから、JR北海道に対しては新幹線整備をいち早く完了してあげるというのが国交省の本当の仕事ではないでしょうか?

                                                       

                                                       なのに今755億円しかお金がないから、ゆっくり新幹線整備するとなると、十数年かかります。新幹線整備には費用もかかり、札幌まで新幹線がつながるのは、全然先の話です。

                                                       

                                                       それを急いでやる。特に函館北斗→札幌→旭川を急いで完成させること。そうすれば、ほっておいてもJR北海道は儲かります。

                                                       

                                                       

                                                       というわけで、今日は「JR北海道がレール計測データを改ざんした真の理由とは?」と題し、JR北海道の経営基盤について論説しました。

                                                       私は北海道新幹線は、函館北斗〜札幌間は言うまでもなく、旭川まで延伸し、そこから北方は旭川→稚内、南東へは旭川→富良野→帯広→釧路→根室まで、延伸すべきであり、急げば急ぐほど日本経済に好影響を及ぼすと考えています。

                                                       また経済だけでなく、日本人同士が地政学的に高速鉄道で結ばれるということで、国民の結束力も高まります。新幹線整備という内需拡大策は、こうした国民の結束力強化と、デフレ脱却につながるだけでなく、生産性向上にも寄与します。

                                                       このような一石が二鳥三鳥にもなる内需拡大政策を、躊躇なく国債増刷によって早く着手していただきたい、私はそう願っております。

                                                       

                                                       

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                                                         今日は「冷房が効いた部屋で血眼になって経費削減にまい進する想像力が欠如した緊縮財政主義者!」と題して論説します。

                                                         

                                                         先週末から台風12号が発生して、日本列島に大きな傷跡を残しました。西日本豪雨が発生して、その前は大阪北部地震も発生しています。それだけではありません。今年は熱中症で搬送された人が多く、エアコンをつけないために命を落とす人も増えています。

                                                         

                                                         

                                                         下記は読売新聞のニュースです。

                                                        『読売新聞 2018/07/24 13:44 熱中症死者、最悪の65人…搬送は2万2千人超

                                                         記録的猛暑が続く中、総務省消防庁は24日、16〜22日の1週間に熱中症で救急搬送された人が全国で2万2647人(速報値)に上ったと発表した。週単位の搬送者数は統計を取り始めた2008年以降、最多という。死者数も65人(同)で、過去最多だった。気象庁は「気温の高い状態は今後2週間は続く」として、警戒を呼びかけている。

                                                         総務省消防庁によると、65歳以上の高齢者が1万525人で、搬送者の46・5%を占めた。

                                                         日別では、岐阜県多治見市で40・7度を記録した18日の搬送者が3736人で最も多く、19日が3711人。全国237地点で最高気温が35度以上の猛暑日となった22日は、搬送者は3224人だったが、死者数は12人で最も多かった。

                                                         1週間の搬送者数は、9〜15日の9956人から約2・3倍に急増。これまで最多だった15年7月27日〜8月2日の1万2064人を大幅に上回った。

                                                         都道府県別では、東京が1979人で最多。愛知1954人、大阪1779人、埼玉1617人の順で、都市部での搬送が目立った。

                                                         23日以降も、埼玉県熊谷市で国内観測史上最高の41・1度を記録するなど猛暑が続いており、埼玉県八潮市では23日夜、自宅にいた男性(86)が熱中症とみられる症状で死亡した。

                                                         一方、東京都監察医務院によると、東京23区では7月1〜23日に計52人が熱中症で死亡。昨年7月の1か月間(25人)をすでに大幅に上回っており、84・6%が60歳以上だった。

                                                         気象庁によると、日本列島は24日も高気圧に覆われ、関東から九州を中心に気温が上昇。正午現在、岐阜県多治見市38度、三重県桑名市37・7度、大阪府豊中市37・2度で、東京都心も34・3度に達した。同庁は、35度以上の猛暑日と予想される39都府県に「高温注意情報」を発表し、熱中症への注意を呼びかけている。』

                                                         

                                                         

                                                         上記記事の通り、全国で2万2000人強もの人が熱中症またはその疑いで病院搬送されています。死者も65人で過去最高とのこと。東京都内でも80歳の姉妹とみられる二人がエアコンをつけない部屋で亡くなっているのが発見されました。

                                                         特に都内23区内では、7月に入ってから7/23時点で52人の方が熱中症で死亡し、昨年度の1か月25人を既に大幅に上回っている状況となっています。

                                                         

                                                         台風や洪水の場合は家屋の損壊という被害がありますが、熱中症の場合はそうした被害がありません。とはいえ、命の危険という暑さが続いており、記事によれば今後2週間続くとされていますので、西日本豪雨以上に死者が出るかもしれません。

                                                         

                                                         この高温や熱波の状況は、日本だけではなく、ヨーロッパでも観測されています。北欧のノルウェー北部の北極圏で7月として最高の33.5度を記録しました。ノルウェーの最高気温は夏で平均21度くらいなのですが、ノルウェーは、もともとエアコンがなくても生活できる気温であるため、今年7月の33.5度という気温は大変な状況のはずです。

                                                         

                                                         それ以外でも、高温・乾燥による森林火災が50件程度発生しており、世界的な地球温暖化が原因としています。

                                                         

                                                         2018/07/23でちょうど2年となった東京オリンピックですが、ここまで暑いのならば開催時期を変えたほうがいいのでは?という声も出ています。

                                                         

                                                         前回の東京オリンピックは「スポーツの秋」ということで1964年10月に行われました。その経済効果も、新幹線や首都高などの巨大インフラが整備されるなど、莫大な生産性向上効果をもたらしましたが、今年はリニア新幹線でさえ、完成することができず、それも期待できません。

                                                         

                                                         私たちの先祖は、東海道新幹線を着工から6年足らずで完成させています。1959年4月20日に東海道新幹線工事を着工し、1959年5月に、1964年東京オリンピック開催が決定されました。そして、1961年に世界銀行から8000万ドルものお金を借り入れています。そして1964年10月1日に、東海道新幹線の東京〜新大阪間が開業し、1964年10月10日〜1964年10月24日に東京オリンピックが開催されたのです。

                                                         

                                                         以上を編年体で記載すると下記のとおりです。

                                                         

                                                         1959年4月20日 東海道新幹線着工

                                                         1959年5月   東京オリンピック開催決定

                                                         1961年    世界銀行から8000万ドルの借入に調印

                                                         1964年10月1日 東海道新幹線の東京〜新大阪間が開業

                                                         1964年10月10日 東京オリンピック開催

                                                         

                                                         

                                                         1960年代は、JRは株式会社組織でなく国鉄であったため、政府の関与で普通に6年足らずで新幹線を完成させることができました。私たちの先祖は、たった6年足らずで東海道新幹線の東京〜東大阪間を完成したという事実を、ぜひ知っていただきたい。

                                                         

                                                         であるならば、本来はリニア中央新幹線も6年足らずで完成させることができたのでは?と思いますが、国鉄でなくJR東海という株式会社組織で上場しているために、キャッシュフローの中から投資費用をねん出するため、2027年完成というスケジュールになっているのです。

                                                         

                                                         仮にJR東海のままだったとしても、建設国債を発行してJR東海に資金援助する形で、とにかく2020年までにリニア中央新幹線を開業させていたら、どれだけの経済効果があったことか?

                                                         

                                                         リニア中央新幹線の東京〜大阪間の総工費は10兆円程度です。その10兆円のうち、土地の買収費用分は経済効果が発生しないとはいえ、乗数効果を除いても数兆円程度は、普通に経済成長・デフレ脱却に貢献したことでしょう。

                                                         

                                                         新幹線だけではありません。公立の小中学校の冷房設備の設置率は5割弱で、都道府県によっては2割未満のところもあり、千葉県千葉市ではゼロとのこと。下記の冷房設置率推移をご参照ください。

                                                         

                                                        (出典:nippon.comが文科省の資料を基に作成したものを引用)

                                                         

                                                         上記グラフの通り、2017年度時点で普通教室と特別教室を合わせても50%未満という状況です。

                                                         

                                                         

                                                         さらにいえば、東京オリンピックで使われる新国立競技場では、観客席の冷房設備の費用をカットしたため、冷房が設置されません。ミストシャワーなどで熱中症対策をとるなどという案もあるようですが、経費削減・コストカットという発想が原因で冷房が設備されないことに変わりありません。

                                                         

                                                         本来であれば、お金をかけて後世に残るものを作る。利益追求しなくても公務員が運営に当たれば、公務員という雇用も生まれる。そうした経済効果があるはずなのに、家計簿発想で考えてプライマリーバランス黒字化が日本のためになると考え、必死で財政支出を抑制しようとして、それが経済成長を阻害するということに気付かずにいる。

                                                         

                                                         エアコンが効いた涼しい部屋で緊縮財政しか頭にない政府関係者や財務省職員とは、いったい何のために存在しているのでしょうか?

                                                         

                                                         

                                                         というわけで「冷房が効いた部屋で血眼になって経費削減にまい進する想像力が欠如した緊縮財政主義者!」と題して論説しました。国家の財政運営を家計簿発想で考える政府関係者や財務省職員らは、まさに想像力の欠如と言わざるを得ません。夜でも熱帯夜が続いている状況でありますが、オリンピック競技は日中の炎天下で行われるのです。

                                                         経済効果とは何なのか?マクロ経済のGDP3面等価の原則が理解できれば、普通に「建設国債発行」「政府支出増」という発想が出てくるはず。そして、今からでも冷房設備設置のために予算を増額することはできるわけです。日本には、ダイキン工業や新晃工業といった空調設備の企業はたくさんあり、技術的には何ら問題がありません。

                                                         利権が発生するとか言っている人も改めて考えていただきたいのですが、利権が発生して何か問題あるでしょうか?冷蔵設備装置を付けることで恩恵を最初に受けるのは設備業者です。その設備業者の方は、皆さんのサービスを買っていただく消費者になるかもしれないのです。即ち最終的には、多くの日本人に便益が発生するのです。

                                                         この国民経済への理解、GDP3面等価の原則の理解、お金の価値に対する理解、こうしたことが日本国民に深まらない限り、日本は亡国に突き進んでいくのでは?と大変危惧しています。

                                                         少しでも冷房設置について、国立競技場はもちろん小中学校の校舎もそうですが、躊躇なく国債発行していただき、可及的速やかに実現して欲しいものと、私は思います。


                                                        酷暑続きで小学生が命を落とした学校校舎のエアコン設置問題

                                                        0

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                                                           今日は、愛知県豊田市で、酷暑で小学1年生の男の子が熱射病死した事件について、論説します。

                                                           

                                                           この事件は、愛知県豊田市内の小学校で、小学校1年生の男子児童が校外学習の後、校舎内で熱射病で死亡したという大変痛ましいニュースです。校舎にはエアコンが設置されておらず、耐震性、トイレ洋式化などが優先されて、エアコン設置のための財源が十分に確保できなかったことが理由としています。

                                                           

                                                           中京テレビニュースの記事を2つ紹介します。

                                                           

                                                          【記事 

                                                          『2018/07/18 11:41 熱中症の疑いで小1男児死亡 高温注意情報発令も「これまで大きな問題がなかった」 会見要旨 愛知・豊田市

                                                          17日、愛知県豊田市の梅坪小学校1年生の男児が、校外学習の後、教室で意識を失い、病院に運ばれましたが死亡しました。死因は熱射病とみられるということです。17日の記者会見で、校長は高温注意情報が出ていたにもかかわらず「これまで大きな問題がなかった」ことを理由に、校外学習を実施したと話し、「判断が甘かったことを痛感しています」と謝罪しました。(後略)』

                                                           

                                                          【記事◆

                                                          『2018/07/20 14:43 最高気温40度超え、暑い町なのに教室にエアコンがないその理由とは 岐阜・多治見市

                                                          18日、最高気温40.7度を観測し、全国一の暑さとなった岐阜県多治見市。19日も38度の猛暑日となりました。
                                                          「こんな暑いことは初めて」(多治見市民)
                                                          「クーラーがないとやっていけないです」(多治見市民)

                                                           こんな日本一暑い町の小学校を訪ねてみると。
                                                          「全校の皆さんと先生方に連絡します。きょうも暑い日は続いています。そのため、きょうの昼休みの外遊びを禁止します」(校内放送)
                                                           外で遊べない子どもたちは、クーラーの設置された図書室で本を読んで過ごしていました。さらに…。
                                                          「きょうもプールが入れなくて」(生徒)
                                                           子どもたちが一番楽しみにしていたプールの授業も中止に。19日の水温が33度と、適温とされている25度を大きく上回ったためです。

                                                           そして、教室をのぞいてみると、シャツで汗をぬぐったり、暑そうに授業を受ける子どもたちの姿が。19日の正午ごろの教室の温度は、32.3度。
                                                          「各教室にはエアコンは設置されていません。教室に入るだけでも息苦しい」(脇之島小学校 坂野晃規 生徒指導主事)

                                                           

                                                          <小学校5年生の児童が書いたPTA宛の手紙>
                                                          (出典:中京テレビニュースの記事の写真を引用)


                                                           多治見市では増築された3つの教室を除き、公立の小中学校21校全てで、普段子どもが授業を受ける普通教室にエアコンが設置されていません。

                                                          「全国でもトップクラスの暑さをほこるので、できれば本当にエアコンの対応はしてほしいなと思う」(保護者)
                                                          「異常気象にしてもこの先まだ(暑さが)続くのであれば、命のことを真剣に考えた方がいいなって」(保護者)
                                                           エアコンをつけてほしいという保護者のみなさん。そして、子どもたちからも。
                                                           “学校にエアコンをつけてください。なぜなら愛知県で小学生が亡くなったからです。みんな死亡してほしくないので、よろしくお願いします”という5年生の児童から学校のPTAにあてられた手紙。
                                                           17日、愛知県豊田市の小学校の1年生の男子児童が校外学習のあと、熱射病で死亡した痛ましい出来事について手紙の中で書かれていました。手紙を書いた子どもたちに話を聞くと。
                                                          「熱中症で亡くなる子がかわいそうだから、みんなにも亡くなってほしくないからエアコンをつけてほしい」(手紙を書いた小学生)

                                                          エアコンが設置できない理由とは

                                                           日本一暑い町、多治見。どうして、小中学校にエアコンが設置されていないのでしょうか。
                                                          「これまで多治見市は耐震化、施設の老朽化、トイレの洋式化を中心に推進してまいりました。エアコンも非常に大きい問題として認識してきましたが、比較検討して、どれも重要だが、そちら(耐震化など)を実施し、エアコンを実施していないのが現状です」
                                                          (多治見市教育委員会 山本智基さん)
                                                           1台でも200万円以上かかるという教室のエアコン設置費用。限られた予算の中で、財源の確保は難しかったといいます。 
                                                          「市民からエアコン要望の高まりを受けて、今年3月の議会で市長からエアコン設置に向けて検討を開始するということでした」(多治見市教育委員会 山本智基さん)
                                                           多治見市は、エアコン設置に向けて、今年の秋までにスケジュールを決めるとしています。

                                                           しかし、学校のエアコン問題はここだけの話ではありません。
                                                           全国の公立小中学校の普通教室の半数以上でエアコンが設置されていないのが現状です(文部科学省の調べ)。東海地方では、エアコン設置率は愛知県(35.7%)、三重県(32.8%)と全国平均を大きく下回っています。

                                                           19日、最高気温が36.1度となった名古屋市。西区にあるなごや小学校をのぞいてみると、子どもたちは窓を閉め切った教室で授業を受けていました。


                                                          Q.教室にエアコンは?
                                                          「ついている。めっちゃ涼しい」(なごや小学校の生徒)


                                                           名古屋市では保護者からの要望などを受けて、2015年度に市内すべての小中学校の教室にエアコンの設置を完了しました。
                                                           ちなみに、冷房の効いた教室の中の温度は…27.7度。エアコンのない多治見市の小学校と比べ、5度ほど低い環境です。

                                                           時には死に至る熱中症。そのリスクを避けるためにも、エアコンの設置を進めるべきだと専門家は指摘します。
                                                          「この温暖化の中で、最高気温も上がる。猛暑日も増える。エアコンなしでは過ごせないっていう状況」(名古屋大学教育社会学 内田良 准教授)
                                                           去年、35度を超える日は全国13地点の平均で年間2日あまり。調査を始めた1931年に比べるとこの90年ほどで約4倍に増えてきています。
                                                           エアコンの設置が進まない理由はいったいどういうことなのでしょうか。
                                                          「エアコンをつけるときの大きな課題は、ひとつは財政面。なかなか億単位のお金が準備できない。国の中で(自治体ごとに)格差があることが問題。何よりも、日本全国で。できるだけ同じ教育環境をつくらなくてはいけない」(名古屋大学教育社会学 内田良 准教授)』

                                                           

                                                           

                                                           

                                                           上記の通り、小学校5年生の男子児童が校舎内で意識を失ってそのまま亡くなってしまったとのことで、死因は熱射病です。そもそも校舎にはエアコンが設置されていませんでした。

                                                           

                                                           このニュースを受け、多治見町で気温が上昇しているのに学校校舎にエアコンが設置されていないという問題を取り上げています。

                                                           

                                                           しかもその理由が財政面としています。

                                                           

                                                           本ブログをよくお読みいただいている読者の方であれば、十分にご理解いただいていると思いますが、日本には財政問題が存在しません。

                                                           

                                                           これらの原因は、地方自治体の財政運営を考える政治家(国会議員だけでなく地方議員を含む)、学校関係者、文科省、財務省らの家計簿発想の財政運営が原因といえるでしょう。

                                                           

                                                           日本政府は利益追求しないNPO法人です。学校にエアコンを設置することは、短期的には全く利益を生みません。学校を民営化すれば、経費を削減してエアコンの設置費用が捻出できるというものでもありません。仮に他の経費を削減すれば、削減された分野について品質が下がるのは明々白々です。「貧すれば鈍する」であり、私立学校ならともかく、国公立学校であれば、普通に政府が金銭負担をして問題ありません。

                                                           

                                                           確かに地方自治体には通貨発行権がありませんので、財政破綻することはあり得ます。とはいえ、地方交付税交付金というものがあるわけです。

                                                           

                                                           これには財源があります。そのため、家計簿発想で物事を考えると、エアコン設置のために他を削減するという発想になりかねません。例えば、エアコン設置のために耐震化を後回しにするとか、巨大地震が発生したらどうするのでしょうか?

                                                           学校校舎の耐震化もトイレ洋式化もエアコン設置も、それ自体利益は生みませんが、安心と快適な環境というニーズがある以上、これは利益追求を目的としないNPO法人である政府が率先して行うしかありません。

                                                           

                                                           財源が地方自治体マターだとするならば、その自治体の首長や知事のみならず、その自治体から選出される国会議員らが、地方交付税交付金の上乗せを総務省などを通じて要求すればいいだけの話です。

                                                           

                                                           では、要求受けた総務省やら政府はどうするべきでしょうか?

                                                           

                                                           税収が不足していようが充足していようが関係なく、政府支出すればいいだけの話。建設国債でも特例公債でもなんでもOKです。教育国債という国債でも新たに創設して学校校舎を快適な環境にするというのもありです。

                                                           

                                                           もちろんインフレ環境において、政府支出した場合はさらなる物価上昇となることもありますが、耐震化やエアコン設置が時間的に短期間で対応する必要があるとすれば、インフレによる物価上昇という不利益があっても、実施すべきです。

                                                           この場合は、優先度が低い他の事業の予算執行を遅らせてもいいかもしれないですし、需要削減で家計分野に貯蓄奨励すべく消費増税することも選択肢として入り得ます。

                                                           

                                                           とはいえ、日本はデフレです。デフレを脱却することができず、経済成長できなくて苦しんでいますので、むしろ政府支出増はデフレ脱却の一助となって、一石二鳥といえます。

                                                           

                                                           結局のところ、要は「1000兆円の借金で日本が財政破綻する」「公共事業は無駄だから削減すべきである」という国家の財政運営に家計簿発想を持ち込むという愚考が原因で、エアコン設置が進まないというのが日本の現状です。

                                                           

                                                           こうした窮状を見聞きする財務省職員は、どう思うのでしょうか?プライマリーバランス黒字化が国家のためになるというアホ発想を持っている以上、エアコン設置する代わりに増税するか、他の予算を削減するという愚行に出るでしょう。

                                                           

                                                           マクロ経済的にはエアコン設置という需要がある分、他の需要を削減することを意味し、経済成長できるのに、経済成長ができないということになるのです。

                                                           

                                                           この問題もまた、存在しない財政問題というのが大きな原因であるということが、お分かりになるのではないでしょうか?

                                                           

                                                           

                                                           

                                                           というわけで、今日は「酷暑続きで小学生が命を落とした学校校舎のエアコン設置問題」と題し、論説しました。仮に私の主張通り、「国債増刷」「政府支出増」で対応した場合、合わせて検討するのは外資規制です。

                                                           家計簿発想ですと、安いエアコンを設置するということになりかねません。どうせなら壊れにくいスペックの高いエアコンを設置すべく、デフレ脱却の経済効果を最大限に引き出すためにも、外資を排除することが必要です。普通に指名競争入札や談合によって、エアコン製造、エアコン設置業者は、日本企業だけが受注できるような仕組みにする必要もあります。

                                                           こうした発想は、プライマリーバランス黒字化を是として、国家の財政運営に家計簿発想を持ち込む財務省職員やアホな経済学者・アナリスト・エコノミスト・国会議員らでは、到底持ちえない発想です。

                                                           国会議員は国民の鏡でもありますので、そのような知見を持つ国会議員が増えるためには、私たち国民が知見を高める必要があるものと、改めて思うのであります。


                                                          とんでもない豪雨災害となった西日本豪雨について

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                                                             今日は、被害が拡大している西日本豪雨について論説します。

                                                             

                                                             西日本豪雨は、とんでもない豪雨被害をもたらしました。死者数も拡大しており、2018/07/16付の毎日新聞の記事によれば、西日本豪雨による死者は、7/16(日)PM19:30時点で、14府県で合計214人、行方不明者は4件で合計18人としています。さらに3連休は厳しい暑さが続き、各地で35度以上の猛暑日となって熱中症で救急搬送される人も相次いでいます。

                                                             

                                                             2013年に第2次安倍政権が誕生し、アベノミクスの第二の矢である国土強靭化というキーワードが出て6年目となりますが、国土強靭化が進んでいないと感じるのは、私だけでしょうか?

                                                             

                                                             岡山県の小田川、愛媛県の肱川、いずれも防災・治水事業が計画され、着工しようとしていた矢先に被害を受けました。各地の防災事業・治水事業が完了されていれば、ここまで被害は広がっていなかっただろうと推察できたと思われます。

                                                             

                                                             もちろん避難したり、自助・共助など、事前避難がもう少し徹底されていれば、被害を防げた可能性もあります。

                                                             

                                                             岡山でお亡くなりになった方は、水死が多く高齢者も多い。大雨警報が夜出されたということもありますが、洪水は高さ5〜6メートル程度まで達したとされ、平屋建の建物は完全に浸かり、2F建てでも危ない状況だったでしょう。

                                                             

                                                             天気が持ち直して、雨が降らなくなったとしても、その後に川が氾濫したり、ため池の水が満水になって崩壊する危険性があるということで、今もなお避難指示が出ています。

                                                             

                                                             西日本豪雨で愛媛県の肱川の上流の野村ダムなどの6府県8つのダムの水量が、豪雨当時に満杯に近づいたため、流入量と同じ規模の量を緊急的に放水する異常放水時防災操作が行われたことが、後になってわかりましたが、同じ時期に8つのダムで行われたというのは、まさに異例です。

                                                             

                                                             同時的・広域的に、非常に広い範囲で豪雨が襲ったということで、8つのダムが同時に放水するというのは異常です。

                                                             

                                                             とはいえ、ダムがなかったら、もっと激しい洪水になっていたということでもあり、どれだけ深刻な豪雨だったかが改めて裏付けられた形です。

                                                             

                                                             かつて「ダムなんて無駄だ!」とする公共事業批判をする有識者は、こうした状況をどう思っているのでしょうか?口を噤んでいるだけで、言論の責任を取ることはありません。

                                                             

                                                             日本は災害大国であるがゆえに、自然災害から身を守るための安全保障の需要は無限です。地震以外にも今回の西日本豪雨のような自然災害からの被害を最小限に食い止めるための砂防堰堤(砂防ダム)や、水を堰き止めるための普通のダムなど、需要がたくさんあるにもかかわらず、「公共事業で財政が破綻する!」などとデタラメ・ウソを日本国中に蔓延させて、放置してきたことのツケとしか言いようがありません。

                                                             

                                                             

                                                             というわけで、今日は西日本豪雨について述べました。


                                                            安全でおいしい水を廉価で飲める日本のすばらしさを考える!

                                                            0

                                                              JUGEMテーマ:水道

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                                                               今日は、「安全でおいしい水を廉価で飲める日本のすばらしさを考える!」と題し、2018/07/05に衆院本会議で可決された「水道法改正」について意見したいと思います。

                                                               

                                                              1.水道法改正法案可決の報道について

                                                              2.「コンセッション方式の導入」によって、安全でおいしい水を廉価で供給できなくなる可能性について

                                                              3.水道事業民営化の海外の事例について(再公営化がグローバルのトレンド)

                                                               

                                                               上記の項目の順で、論説します。

                                                               

                                                               

                                                               

                                                              1.水道法改正法案可決の報道について

                                                               

                                                               下記はヤフーニュースからです。

                                                               

                                                              『週プレニュース 2018/07/14 06:30配信

                                                               7月5日、「水道法」の一部改正案が衆議院本会議で可決された。この法案の柱のひとつは水道事業の民営化だ。

                                                               

                                                               日本の水道普及率は97.9%。水道事業は、浄水場や水道管の新設から給水、メンテナンス、水道料金の設定に至るまで、ほぼすべて市町村自治体が担っている。水道法改正について、特に水道事業の民間への開放について反対している立憲民主党の武内則男衆議院議員はこう話す。

                                                               「改正案では水道施設の所有権は公に残したまま、運営権を民間に委ねる"公設民営"(コンセッション)を拡大していこう、という内容が盛り込まれました。しかし、水道料金が電気代やガス代などほかの公共料金と比べて安価なのは公営だからこそ。これが民間企業に売り渡されたら自社の利益を優先され、水道料金がどんどん値上げされる恐れがあります

                                                               では、水道法が改正されたら日本の水はどうなるのか?

                                                               専門家や現場の職員に話を聞くと、法改正の背景に"公営水道"の危機的な状況が浮かび上がってきた。『日本の地下水が危ない』(幻冬新書)の著者で、水ジャーナリストの橋本淳司(じゅんじ)氏が解説する。

                                                               「各自治体の水道事業は、給水から下水処理、施設のメンテナンスに至るまで、すべて市民から徴収する水道料金によって賄われています。ただ、厚労省によると地方公共団体(1273団体)のうち、実に424団体(約33%)が原価割れの"赤字状態"なんです」

                                                               なぜか?

                                                               「人口減によって料金収入が減り、節水型社会が進んでひとり当たりの使用水量も減っているから。例えば、昨今の節水型トイレは10年前の製品と比べて一回当たりの使用水量が半分。これがあらゆる建物に急速に普及し、特にビルやマンションの建設ラッシュが進む都市部の自治体にとっては大問題になっています」

                                                               さらに、今、問題になっているのが水道管の老朽化だ。

                                                               厚労省によると、全国に埋設された水道管の総延長は67万kmで、そのうち法定耐用年数(40年)を超えた水道管は約14%(約9万4000km)。漏水や破裂事故が起きる前に、これだけの長さの老朽管を更新しなければならない時期が来ているのだが......。

                                                               「耐用年数を超えた老朽管のうち、一年間に更新される水道管の割合は13年が0.79%、14年が0.76%、15年が0.74%と超スローペース。このままでは、すべての老朽管を更新するのに『130年以上かかる』と厚労省は推計しており、国も自治体もかなり切羽詰まった状態です」(橋本氏)

                                                               更新の遅れの主な原因はやはり財源不足だ。ただ、それ以外にも大きな原因がある。埼玉県内の水道局職員が打ち明ける。

                                                               

                                                               「水道管の台帳管理がずさんで、いつ、どこに、どんな材質の管が敷設され、その後、どんな修繕が施されたのか? という確実な情報がなく、管の劣化は地面を掘らないとわからないんです。この状況が更新作業をいっそう遅らせる原因になっています。しかも、近年は職員の定数を削減する本庁の方針もあって、小規模なところでは職員ひとりの"ワンオペ"になっている水道局も珍しくありません」』

                                                               

                                                               

                                                               上述の通り、先週の2018/07/05に水道法改正法案が衆院本会議で可決成立しました。延長国会の焦点として取り上げられたこの問題ですが、老朽化する水道施設の更新を急ぐため、事業を複数の自治体で手掛ける広域連携と民間企業参入を促す内容となっています。

                                                               

                                                               大阪北部地震で古い水道管の破損で断水が生じ、西日本豪雨でも水道管が破損して1週間近く経過しているにもかかわらず未だに断水が続いているという状況です。被害地域以外にお住まいの方々は、断水がどれだけ不便か?想像もつかないと思います。

                                                               

                                                               私は3.11のとき、福島県いわき市に住んでいまして、いわき市内が何度も断水したのを記憶しています。断水のためにファミリーレストランの営業時間が22:00閉店となったり、サービスの提供ができないということになったり、家に帰ってもお風呂にも入れず、トイレの水も流せず、大変不便な経験をしたことがあります。

                                                               

                                                               とはいえ、水道局の方々の懸命な復旧作業で、何度も断水してもすぐに復旧したという記憶がありまして、西日本集中豪雨で広島県が1週間も断水が続くというのは、事態が深刻であると想像できます。

                                                               

                                                               大阪北部地震では古い水道管の破損で断水が生じたものの修復は早かったといわれています。これは公であるがゆえに、利益追求組織が運営しているわけではないがゆえに成せることであると私は思います。

                                                               

                                                               政府与党は水道法改正の必要性を訴える中で、今回の法案について水道事業を複数の市町村で経営する広域連携の必要性を主張し、国が基本方針を定めるとしているほか、都道府県は計画を作って関係市町村などによる協議会を設置できるとしています。 

                                                               

                                                               水道事業はインフラ産業の一つであり、基本的には自治体が事業遂行しているもので、国は基本方針を定めているものの、必ずしも法的効力が大きくありませんでした。今回の法案は、国が基本方針を定めるということで介入の度合いを強くするということであり、ポジティブにとらえてもいい部分もあると思っていますが、もう1つの柱である市町村が水道施設の運営権を民間事業者に売却するコンセッション方式の導入を推進するということについては、国益を損ねるものと考えます。

                                                               

                                                               災害復旧の際の責任を明確にして、市町村と民間事業者が共同責任を負うこととして、民間経営のノウハウを取り入れて事業を長く続けることができるようにする狙いがあるとされていますが、この考えには全く賛同できません。

                                                               

                                                               

                                                               

                                                              2.「コンセッション方式」の導入によって、安全でおいしい水を廉価で供給できなくなる可能性について

                                                               

                                                               民間経営のノウハウを取り入れるとする「コンセッション方式」の導入は、真の解決策といえるのでしょうか?

                                                               

                                                               そもそも統計によれば、自治体が運営する水道事業のうち、3分の1が赤字、3分の2が黒字という状況です。

                                                               

                                                               コンセッション方式の導入というのは、民間事業者が参入するという話ですが、赤字の3分の1の水道事業は、民間事業は絶対に参入しません。老朽化が進まないのは3分の1の赤字の水道事業で進まないのです。

                                                               

                                                               民間事業者が参入するとすれば、黒字の儲かる水道事業の3分の2のところに参入することになるでしょう。

                                                               

                                                               自治体が運営して黒字ということは何を意味するか?儲かったお金は誰に還元されているのか?

                                                               

                                                               答えは簡単で、その儲かる黒字を出した水道事業を運営する地方自治体に属する市民に還元されているということになります。

                                                               

                                                               ところが民間事業者がその黒字の地方自治体の水道事業に参入するとなれば、その黒字を民間事業者が吸い上げていくということになります。百歩譲って、その地方自治体に本拠地を構える民間事業者であれば、まだ地方自治体内のその民間事業者に還元されるということになるわけですが、他の地方自治体に本拠地を構える事業者であれば、その黒字は他の地方自治体に流出することになるのです。

                                                               

                                                               老朽化対策を進めるためとはいうものの、普通の一般市民に還元されている黒字の儲けが無くなるという観点と、地方創生・地方の活力維持という観点から、地方自治体同士で利益追求のために黒字を奪い合うということは、負けた地方自治体がなお困窮することになり、過疎化が進んだり、人口の分散化に逆行して首都圏への一極集中を加速する可能性もあると思っておりまして、私はネガティブな立場です。

                                                               

                                                               技術ノウハウの蓄積には時間がかかるため、今からでも遅くありませんので、政府支出増で国交省・総務省が連携して公務員を増やすなどの対応が必要と考えます。公務員が増えれば、消費も増えますし、デフレ脱却の一矢となり得ると思うのです。

                                                               

                                                               

                                                               

                                                              3.水道事業民営化の海外の事例について(再公営化がグローバルのトレンド)

                                                               

                                                               もともと水道事業の民営化は、1980年後半からグローバルに推進されてきました。フランスのスエズグループ、ヴェオリア社、イギリスのテムズ・ウォーター社の3社が水道民営化を開拓し、2000年当時、世界における水道事業の約7割を担っていたとされ、スエズ、ヴェオリア社の売上高は1兆円をはるかに超えていました。

                                                               

                                                               一見すると、世界的にグローバルでみれば、水道事業の民営化が推進されていると思いきや、再公営化の動きも増えています。今回の改正法案で、立憲民主党の尾辻かな子議員が質問をしています

                                                               

                                                              <立憲民主党の尾辻かな子議員が指摘した37か国236水道事業が再公営化されたことについての質問内容>

                                                              (出典:衆議院厚生労働委員会ニュース 第196回国会第32号から抜粋)

                                                               

                                                               

                                                               

                                                               なぜ、37か国235もの水道事業が、民営化された後に、再公営化されたのでしょうか?

                                                               

                                                               再公営化する理由は簡単で安全でおいしい水を廉価に人々に供給するためです。例えば、パリ(フランス)、ベルリン(ドイツ)、アトランタ、インディアナポリス(アメリカ)といった先進国や、ブエノスアイレス(アルゼンチン)、ヨハネスブルク(ミナミアフリカ)、クアラルンプール(マレーシア)、ジャカルタ(インドネシア)といった発展途上国で、再公営化されています。

                                                               

                                                               こうした再公営化する事例に共通する理由は、「事業コストと料金値上げの問題」「水道料金の高騰」「人員削減と劣悪なサービス体制」「財政の透明性の欠如」などがあり、利益追求の株式会社では、安全でおいしい水を廉価に提供することと利益追求というベクトルが一致しないということを再認識したというものです。

                                                               

                                                               だいたい民営化すれば、水道事業のサービス基盤が強化されて老朽化対策が進むというのは、本当なのでしょうか?

                                                               

                                                               フランスのパリの場合は、1984年に民営化後、水道料金が2倍以上となり、2010年に再公営化されていますし、ドイツのベルリンも株主資本利益率(ROE)8%を保証するという利益率を定めた契約によって設備投資が十分にできず、2013年に再公営化しています。

                                                               

                                                               アメリカのアトランタでも1998年に民営化した後、排水阻害、泥水の地上噴出、水への異物混入といった問題が続出した上に、料金が毎年値上がりしたため、アトランタ市民の怒りを呼んで、2003年に再公営化されているのです。 

                                                               

                                                               水道の維持管理をするためには、普通に政府が支出を増やしたり、公務員増員をすればいいだけの話です。確かに老朽化した水道管の更新投資には、莫大なコストがかかるでしょう。しかもそのコストを支出した結果、住民の生活は改善されますが、「利益」は生みません。私には、利益追求の株式会社が、安全でおいしい水を廉価で供給できるとは、とても思えません。

                                                               

                                                               結局、今回の水道法改正法案におけるコンセッション方式導入推進の真因は、プライマリーバランス黒字化目標があるために、「水道管老朽化対策で民営化することで民間のノウハウを取り入れる」という発想であると思うのです。

                                                               

                                                               プライマリーバランス黒字化はデフレ促進させるだけ。デフレ下の日本はプライマリーバランス赤字が正しいということがわかれば、普通に政府支出増と公務員増員で中長期的に解決に向かうということは、誰でも理解ができるのではないでしょうか?

                                                               

                                                               海外の失敗事例がこれだけあっても、水道事業の民営化を推進するというのは、日本ならでは「自国通貨の借金で国家が破綻する」といった間違いや、国家財政を家計簿と同様に考える”プライマリーバランス黒字化”が原因であると、私は考えます。

                                                               

                                                               

                                                               というわけで、今日は「水道法改正」について論説しました。

                                                               

                                                              〜水道法に関連する記事(水道法と食品衛生法の違い)〜

                                                              豊洲の移転延期の判断誤りを認めようとしない小池都知事


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