「中国は経済成長すれば、やがて中国人民が豊かになって民主化する」という言説と「沖縄はもともと中国の領土だ」という言説の真偽

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     今日は中国の民主化の可能性と琉球王国について論じたいと思います。

     

     よくある言説で「中国は経済成長すれば、中国人民が豊かになって、民主化する!」という言説がありました。また中国人の中には「沖縄はもともと中国の領土だ」と考える人もいるようです。私は、この言説について真っ向から反対し、絶対に民主主義にならないということ、琉球王国が中国の領土だと断定することはできないことを断言したく、下記の順で論説させていただきます。

     

    1.封建制度を経験している国とそうではない国

    2.中国が民主主義に移行する可能性について

    3.琉球王国が中国領土であった可能性は極めて低い

     

     

     

    1.封建制度を経験している国とそうではない国

     

     世界には次の2種類の国しかありません。

    <封建領主国(封建制度を経験している国)>

     封建制度を経験し、議会制民主主義と資本主義を発展させた西洋と日本とその後継国が該当します。米国は英国の後継国であり、カナダもオーストラリアも同様です。西側先進諸国は100%封建制度を経験しています。

     米国は封建制度の経験はありませんが、英国内で進化した議会制民主主義を受け入れた人々が米国に渡りました。そういう意味で米国は英国の後継国といえます。

     欧州では中世において封建制度を経験しています。

     

    <独裁帝国(封建制度を経験していない国)>

     言論統制し、多民族、多言語、多宗教国家であることが特徴的です。それを皇帝という絶対権力者がいて、その皇帝が独裁政治をやります。

     そうしないと国家としてまとめられないからなのですが、そうした歴史を積み重ねてきた国が独裁帝国です。

     

     

     いま、米中貿易戦争と呼ばれるものは、民主国家と独裁帝国国家の対立であるといえます。日米共同声明では、日米欧VS中国という構図であることが読み取れますが、まさに民主国家と独裁帝国国家の対立です。この2軸の対立が軸となっていると考えた場合、米中貿易戦争というのは、あくまでも米国が仕掛けた手段であって、数年で終わるような話にはならないでしょう。

     

     帝国国家は、今まで民主主義を経験していないというより、経験できませんでした。なぜならば、封建制度で権力が分散すると、もともと国王が持っていた絶対権限は、各封建領主に分散していくことになります。封建とは、そういうことです。

     

     鎌倉時代の鎌倉武士はその典型で、源頼朝が絶対権力を持っていたわけではありません。御家人も権力を持っていました。そうした人々が力をもって議会が生まれ、議会が民主主義になったという歴史を辿りました。

     

    明治維新になってから日本が瞬く間に議会制民主主義になったのは、封建制度を経験しているため、ある意味で当たり前でした。

     

     

     

    2.中国が民主主義に移行する可能性について

     

     では、封建制度を経験していない中国は、標題にもある通り、経済成長すれば、人々が豊かになり、果たして民主主義になるでしょうか?

     

     封建制度を経験していない中国は民主主義になることはないでしょう。中国は過去何十年もの間、経済成長すれば中国人民が豊かになって民主化するとする言説が今も存続するのですが、歴史的に封建制度を経験できなかった中国が民主主義になることはあり得ません。

     

     常に皇帝の絶対権力の下で、人民が虐げられるという国家でないと存続ができません。ただし皇帝は倒れることがあります。病死だけでなく殺されるということもあり得ます。そうすると民主化するのか?といえば、民主化するのではなく、殺した人が皇帝になります。このことを易姓革命と呼んでいます。

     

     易姓革命とは中国古来の政治思想で、「天子は天命によってその地位を与えられて天下を治めるが、もし天命に背くならば、天はその地位を奪い、他姓の有徳者を天子とする」という思想で、この易姓革命をずっと繰り返してきたのが中国です。

     

     「中国は経済成長すれば、やがて中国人民が豊かになって民主化する」という言説は、初めから民主主義=いい仕組みという結論があり、必ず中国にとってもいい仕組みになるはずということで、経済的に豊かになったら民主化するというように、後からシナリオができた可能性が高いのでは?と思います。

     

     また中国共産党は、西側諸国と決定的な違いがあります。中国という国家の上に中国共産党があるのです。

     

     習近平国家主席は、国家主席である以上に、中国共産党の総書記でもあるわけですが、中国の場合は中国共産党の方が国家より上ですので、総書記という地位の方が偉いのです。

     

     例えばナチスドイツは、ドイツ民族と国家社会主義ドイツ労働者党が一体化しましたが、一党独裁といえども、ドイツ国家の上にナチスがあるという構図ではありませんでした。あくまでもナチスは同一民族の一体化という位置づけです。

     

     ところが、中国共産党は明らかに中華人民共和国の上に立ちます。ということは中華人民共和国以外の国家も、中国共産党の下に入れてしまうことになるのです。

     

     例えば、モンゴル、朝鮮半島、東南アジア、中央アジア(キルギス、カザフスタンなど)は、中国の属国ではなく、中国共産党の支配下に入る形で冊封体制が復活するという可能性があります。

     

     というより中華帝国の冊封体制復活を習近平は狙っているのでは?とも考えられます。冊封体制とは、中国皇帝を頂点とし、周辺諸国の支配者との間に君臣関係を結ぶ国際秩序のことをいうのですが、この根底は中国の中華思想です。中華思想とは、中国が長い間、高度な文明を築いてきた広大な国家であるとし、天命を受けて中国に君臨する皇帝を頂点として、その他周辺諸国の中国文明を教化しているという考え方です。

     

     室町時代の足利義満は明と交易したかったのですが、中国は冊封体制に入らない限り交易できないとしたため、足利義満は日本国王ということで明と交易しました。こうした冊封体制における中国との交易のことを朝貢貿易とも呼びます。この朝貢貿易は、ヨーロッパの産業革命後に、欧州諸国が交易の自由を中国に認めさせるべく、不平等条約を締結してアヘン戦争になるまで続きます。

     

     

    3.琉球王国が中国領土であった可能性は極めて低い

     

     中国が領土問題を主張する際、琉球王国が大秦帝国の冊封体制に入っていたため、中国の領土だと主張する言説があります。これについては2点あげて完全否定します。

     

     まず1点目、日本が清と交易したいため、琉球に出島という役割で清と交易をしたということです。長崎がオランダとの交易で出島になったのと同様に、清と交易するために冊封体制に入ったということ。

     

     2点目は、琉球王国は人種的にアイヌと近いと言われています。日本本土は、もともとの縄文人と大陸から渡来してきた弥生人が入ってきて交流してしまいましたが、琉球王国はアイヌに近いという言説があります。これは血液型で免疫グロブリンGの標識遺伝子の分布が、琉球王国とアイヌが似ているというものです。

     

    <免疫グロブリンG(Gm)の標識遺伝子の分布>

    (出典:丸地三郎氏の「DNAから導きだされる日本人の起源」の資料から抜粋)

     

     上記資料の通り、日本列島と中国大陸で比較した場合、日本列島は「ab3st(円グラフの黄色い部分)」の割合が多く「afb1b3(円グラフの赤い部分)」の割合が少ないのですが、中国大陸は「afb1b3(円グラフの赤い部分)」の割合が多く「ab3st(円グラフの黄色い部分)」の割合が少ないです。

     

     また「琉球王国と北海道のアイヌ」と「日本列島の本州から九州にかけて」で比較した場合、琉球王国とアイヌは分布がほぼ等しいことがわかるとともに、本州から九州にかけては「afb1b3(円グラフの赤い部分)」の割合がやや多めになっています。

     

     何がいいたいかと言えば、琉球王国はもともと中国大陸のものではないということです。この2点をもって、中国が主張する琉球王国がかつて中国の領土だったとする説は、デタラメであると主張したいと思います。

     

     

     というわけで今日は中国の民主化の可能性と琉球王国について述べました。

     私たちが理解すべきことは、中国という国は、中国共産党が中国という国家の上にあるということが重要です。冊封体制の延長で、モンゴル、朝鮮半島に限らず、一帯一路、中国製造2025によって、東南アジア諸国、中央アジア諸国、アフリカ諸国にまで触手を伸ばし、軍事拠点を築こうとしています。スリランカのハンバントタ港にしろ、ギリシャのピレウス港にしろ、領土を増やしているわけではなく、租借しているだけです。

     そうやって支配下にある属国を増やしているだけであって、領土拡大をしているわけではないと主張する可能性は大きいのは、冊封体制というものが根底にあるから。その冊封体制の裏には中華思想が働いているということ。

     その中国の価値観と、西側諸国の民主主義国の国民主権、自由平等、民主主義という価値観は、全く相いれないということが理解できるかと思います。こうした目で米中貿易戦争をみた場合、これが数年で終わるものとは思えず、第三次世界大戦などの戦争にまで発展する可能性ですらあり得ると思われます。これを回避するためには、中国の力を抑制するため、日本がデフレ脱却と軍事力強化を図り、日中の軍事バランスを均衡させる必要があるものと私は思うのです。


    徴用工問題における最高裁判決は日本にはいっさい関係ありません!

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      JUGEMテーマ:韓国ニュース

       

       今日は「徴用工問題における最高裁判決は日本関係ありません!」と題して、韓国の徴用工問題を取り上げます。

       

       産経新聞の記事をご紹介します。

      『産経新聞 2018/11/01 19:40 河野外相、徴用工問題は「100%韓国側の責任」

      自民党の外交関係部会・調査会の幹部らは1日、元徴用工をめぐる訴訟で韓国最高裁が日本企業に賠償を命じる確定判決を出した問題について、日韓請求権協定に基づく協議や仲裁を韓国側に申し入れるよう政府に求める決議文を外務省で河野太郎外相に手渡した。

       河野氏は「韓国側がこの問題を重視していないということが見受けられる」とし、「韓国側から『お互いに知恵を出そう』という話があったが、百パーセント韓国側の責任において考えることだ」と強調した。河野氏と面会した松下新平外交部会長が記者団に明らかにした。

       河野氏は在外公館を通じ、各国に日本の立場を正確に発信するよう指示したとも説明したという。』

       

       

       上記の通り、韓国の徴用工問題について、河野外務大臣の対応についての報道です。河野外務大臣の対応内容は、極めて適切です。

       河野外務大臣は、韓国の外務大臣に対して、韓国の徴用工を巡る訴訟で、日本企業に賠償を命じた韓国の最高裁判決について、日本と韓国の法的基盤が根本から損なわれたことを、日本として重く見ているとして、改めて抗議しました。

       

       記事には、在外公館を通じ、各国に日本の立場を正確に発信するよう指示したというのは、大変適切であると考えます。従軍慰安婦問題は難しい問題があるかもしれませんが、正しい事実を正確に発信し続けるということを、日本政府や外務省は怠ってきたのでは?と私は常々思っていまして、今回の徴用工問題については、河野外務大臣は適切な指示を出して対応していると思います。

       

       日本は韓国と1965年に日韓請求権協定というものを締結しています。

       

       その際、今回のような請求はしてはいけないということが取り決められました。

       

       もし、この取り決めが不当ということであるならば、日韓で協定を締結し直すということは、あり得るのかもしれません。とはいえ、今は日韓請求権協定が存在します。

       

       加えて重要なことは次の事実です。

       

       なぜ、今回の請求のように、韓国国内の個人が日本の企業に請求ができないか?

       

       日本側は1965年に、根拠のある請求権について個人への直接支払いを提案しました。ところが韓国側(=韓国政府)が個人を含むすべての請求権に関わる資金を韓国政府に一括して支払うことを要求し、日本側が韓国政府の要求を受け入れ、無償で3億ドル韓国政府に支払いました。

       

       つまり韓国政府が「個人に支払わず、全額を国に払って欲しい!」と言ったから、日本政府は3億ドル払ったのです。その代わりに請求権は全部放棄したというのが、日韓請求権協定です。

       

       なぜ韓国の最高裁判所がこのような判決を出したのか?という疑問はあります。とはいえ、韓国政府という国家権力が日本政府と約束しているのです。

       

       仮にも韓国国内で、このような請求権が存在するとして、最高裁で存在を認める判決を出したとしても、1965年の日韓請求権協定があるわけですから、本来であれば韓国政府は「日本と交わした1965年の日韓請求権協定があるので、最高裁で判決が出たとしても、韓国政府として日本に迷惑かけず、全額韓国政府が払いますよ!だから心配しないでください!」と日本政府に言うべきではないでしょうか?

       

       にもかかわらず日本政府に「お互いに知恵を出し合おう!」などとは、どんな顔で発言しているのか?厚顔無恥にもほどがあるといえます。

       

       

       というわけで今日は韓国の徴用工問題を取り上げました。

       この問題は、絶対に妥協してはいけません。何しろ、日本政府が個人に払ってもいいと提案しているのに、韓国政府が「韓国政府に3億ドルを払って欲しい!これで韓国国民を黙らせるから!」として日本は3億ドルを韓国政府に支払ったわけです。

       韓国国内の最高裁判決がどうであろうと、日本政府は関係ありません。韓国政府に対して、ちゃんと対応してくださいと言い続けること、それを他国に対して日本の立場を正確に情報発信すること、これに尽きるものと私は思います。

       


      中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア

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         今日は「中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア」と題し、先月2018/10/26(金)に中国の北京市・人民大会堂で開催された「日中第三国市場協力フォーラム」について取り上げ、一帯一路の問題点と、”今だけ金だけ自分だけ”の発想で、それをビジネスチャンスととらえる日本企業の愚かさを指摘したいと思います。

         

        1.日本企業が一帯一路に協力することは日本の国際的地位の凋落につながる!

        2.中国に港を取られてしまったスリランカと、中国と距離を置くことに転換したマレーシアのマハティール首相

         

         上記2つを小題として、論説いたします。

         

         

        1.日本企業が一帯一路に協力することは日本の国際的地位の凋落につながる!

         

         10/26(金)に安倍首相が中国を訪問し、李克強首相と会談しました。日中両首脳は、経済と安全保障で日中協力を新たな段階に進める考えで一致したとして、経済分野の協力で先端技術や知的財産保護を協議する枠組み新設で合意しました。

         

         この合意で、日本側は中国の広域経済圏構想の「一帯一路」に協力姿勢を示すこととなりました。

         

         具体的には、日本通運とシノトランス(中国外運)、みずほフィナンシャルグループとシノペック(中国石油化工業団)・中国海南省商務庁などなど、いろんな分野で52ものプロジェクトで協力覚書を交わしたのです。

         

        <中国の「一帯一路」構想>

        (出典:中国中央電視台”CCTV”などから引用)

         

         

         先々月2018/9/26(水)に日米首脳会談を行い、翌日27に公表された声明文で、グローバリズムルールを守らない中国に対して日米欧が連携を取って中国に対して強硬な姿勢を打ち出していたにもかかわらず、翌月の10/26(金)に経済分野で協力覚書を交わすというのは、さすがにトランプ大統領を愚弄している行為だと思います。中国との経済分野の協力を口実に、日米FTA(二国間協定)で、「農産品の関税をゼロにしろ!」とか、アベノミクスの金融緩和が「為替操作国認定する!」など、無茶苦茶を言ってくる可能性があります。

         

         日本が自国の主権に基づき、米国の要求を拒否することができたとしても、協力覚書を中国と交わすこと自体、日本の安全保障が危機に晒さられることになる点からも私はネガティブに考えます。

         

         そうしたことを踏まえ、2点指摘します。

         

         1点目は、日本政府がずっとここ10年以上すすめているインフラ輸出の延長線で、今回の覚書が締結されたという見方はあるかもしれません。

         

         インフラ輸出とは、そもそもどういうことなのでしょうか?

         

         国内の大手建設会社が十分に受注できていないという状況があり、それは日本国内に建設需要がないことを意味します。「日本国内には建設需要はないよ!だから生き残りたいなら海外で仕事をしなさい!」これをインフラ輸出という言葉でやってきました。

         

         もともと国内に十分な建設需要があれば、こうしたことをしなくて済んだということでもあります。では、日本国内に建設需要が本当にないのか?というと、いくらでも需要はあります。災害大国日本では、防波堤防潮堤、砂防ダム、耐震補強、校舎冷房設置など、インフラを海外に輸出する前に、日本の国土強靭化をまず最初にやるべきです。あるいは地方創生というのであれば、地方の新幹線整備や高速道路や港湾の整備も、災害時のパックアップルートとしても活用できる点からやるべきでしょう。

         

         日本には建設需要は無限にあって、いくらでもたくさんあるため、インフラ輸出なんてする暇がないはずです。普通に「建設国債」を発行してこうした需要を政府が創出すればいいだけの話であり、政府が内需を重視すれば解決することというのが1点目。

         

         2点目は、もし日本政府が内需を重視した経済政策を実施することで、中国の一帯一路に賛成しない場合、中国の一帯一路にブレーキがかかるかもしれません。一帯一路が完成すればするほど、日本と中国の国力の差は相対的に拡大します。ある意味で自ら自分の首を絞める事業ともいえます。

         

         インフラ輸出によって小銭とまではいいませんが、日本国家としてお金が一部入って少し儲かるかもしれませんが、世界全体あるいはアジア全体でみた場合、日本の国際的地位の低下を導きかねないものであるということも十分に配慮すべきでしょう。

         

         一帯一路は、世界的に評判がよくありません。なぜならば、第三国にインフラ整備を協力するものの、過剰に多額な債務を背負わせて、それが返済できなければ港を長期にわたって賃借する長期契約を締結させられるという手法を取ります。

         

         こうした中国の手法に日本企業が側面的に支援することになりかねないだけではなく、日本の国際的地位の低下を導きかねない点も踏まえますと、中国の一帯一路に積極的に協力するという姿勢は、改められるべきであると思うのです。

         

         

         

        2.中国に港を取られてしまったスリランカと、中国と距離を置くことに転換したマレーシアのマハティール首相

         

         中国の一帯一路の手法が国際的に批判される事例として、スリランカのハンバントタ港があげられます。

         

         スリランカはハンバントタ港を中国に整備してもらったものの、中国からの多額の債務に追い詰められ、港の運営権を中国に差し出すことになってしまいました。スリランカは、中国が進める一帯一路の被害国といえるでしょう。何しろ、長期契約でなんと99年間もハンバントタ港を中国に運営されることになってしまっているのです。

         

         少し古い記事ですが、産経新聞の記事です。

        『産経新聞 2018/01/18 11:50 中国に運営権「植民地同然」スリランカのハンバントタ港 融資→多額の債務→99年間貸与

         中国の援助で建設されたスリランカ南部ハンバントタ港。中国からの多額の債務に追い詰められたスリランカが運営権を中国に差し出したいわく付きの港だ。一帯では解雇を懸念する労働者によるストライキが断続的に起きており、異様なまでの警戒態勢が敷かれている。港は地域に何をもたらしたのか。中国が進める現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」が生み出す摩擦の現場を歩いた。(ハンバントタ 森浩)

        (中略)

         高台から港の全景をカメラに収めて離れようとした際、警備員が近づいてきた。「ここは敏感なエリアだ。写真を撮ることは受け入れられない」と、強い口調で迫られ写真を削除せざるを得なかった。中国とスリランカが主張する「商業的な港」とはかけ離れた実態がうかがい知れた。

         5カ所ほどの出入り口があるが、どこにも警備員が立ち、目を光らせている。「かつて港は誰でも自由に入れたんだ。小さい頃はよく魚釣りをした。中国が来てから窮屈になった」と話すのはタクシー運転手のハトタさん(50)だ。海岸沿いに立ち並ぶ住居は空き家が目立ち、すべて港の拡大計画に伴って立ち退きを要求されたという。(後略)』

         

         このようにしてスリランカの港は、スリランカ人のものではなくなってしまいました。

         

         こうした中国のやり方に、国際社会は批判の声が強くなってきています。マレーシアでも中国寄りの政策を推進していたナジブが、汚職を一掃すると公約したマハティール敗れました。その後、2018/07/03にナジブ元大統領は中国から賄賂を受け取ったなどの疑惑で、マレーシアの捜査当局によって逮捕されています。

         マハティール首相は、中国と強い関係を持ったナジブ政権が汚職で腐敗していたため、汚職を一掃すると公約していました。そして前首相を逮捕するとそのあと中国を訪問し、中国と共同のプロジェクトをすべて中止にしてしまいました。

         

         具体的には、マハティール氏は中国を訪問して「新植民地主義は望まない」とし、東海岸鉄道など大型鉄道整備事業、天然ガスのパイプラインプロジェクトなど、「中国主導の大型インフラ事業中止」を明言したのです。

         

         

         というわけで今日は「中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア」と題して論説しました。

         米国だけでなく、東南アジアからも批判の声が出ている一帯一路構想ですが、日本はそこに協力することになってしまいました。「自分だけが金儲けできればいいという発想」「金だけ今だけ自分だけ」という発想がいかに愚かしいか?ご理解できるのではないでしょうか?

         こうした企業のせいで、米国から「コメの関税をゼロにしろ!」「米国に日本が輸出する乗用車だけじゃなく自動車部品も含めて関税を引き上げる」とか、日米FTAでも対応に苦慮する場面があるかもしれません。

         それだけでなく、一帯一路が成功すれば、中国の国際的地位が上がり、日中格差、政治的経済的格差が拡大して、日本の国際的地位がさらに凋落するということも容易に予想できます。

         安倍政権はそうしたことも配慮して外交すべきでしたが、中国に協力する結果を残した外交となってしまったのは、誠に遺憾なことと私は思うのです。

         

         

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           今日は米中貿易戦争について取り上げたく、「中国の公平でないグローバリズムに強硬な姿勢をとる米国と、製造2025をビジネスチャンスと考えるアホな国」と題して論説します。

           

           米中貿易戦争は、どう終着するのか?日本への影響はどうなるのか?これは読者の皆さんも大変気になることでしょう。

           

           米国がここまで中国に対して強硬な態度をとる理由の一つに、ピーター・ナヴァロ氏の影響があげられると考えられます。

           

           ピーター・ナヴァロ氏は、2017/01/20にドナルド・トランプ大統領から指名を受け、ホワイトハウス国家通商会議ディレクターという役職です。このナヴァロ氏は、中国について猛烈に批判しています。

           ナヴァロ氏は、具体的には中国共産党政府主導の中国経済と、市場主導の米国経済とでは、全くモデルが異なるとしています。

           

           中国は2001年12月にWTOに加盟しましたが、ナヴァロ氏は、中国はWTOに加盟したものの、経済開放が進まない状態で今日に至ったと指摘。2015年時点で、世界の自動車の3割、船舶の4割、テレビの6割、コンピュータの8割を生産して、世界の製造業を支配するに至ったとし、人工知能(AI)やロボット工学でも脅威になりつつある中国の知的財産権問題などの不公正な貿易慣行に対して、米国として早急に強硬に対処すべきであると主張してきました。

           

           そして、ナヴァロ氏は、2018年4月16日のウォール・ストリート・ジャーナル紙で、「中国の比較優位は偽物」とする寄稿文が掲載されました。

           

           「比較優位」というのは経済用語の一つであり、イギリスの経済学者のデビット・リカード氏が提唱した「比較優位論」というのがあります。

           比較優位論は端的にいえば、関税障壁をなくして自由貿易を推進すれば、自由な交易によって双方で生産が増えて、両国とも豊かになれるというものです。以前、私も「比較優位論」を取り上げたことがありますので、詳細は、「「リカードの比較優位論」の欺瞞と国際貿易(池上彰の間違った解説!)」をご参照ください。

           

           なぜナヴァロ氏は「中国の比較優位は偽物」即ち、中国が礼讃する自由貿易が偽物であると主張したのか?その理由として下記を指摘しています。

           

          ●知的財産権の侵害

          ●国内市場へのアクセスを交換条件とした外国企業に対する技術移転強要

          ●高い関税障壁(例えば自動車関税は米国の10倍です。)

          ●外国に厄介な事業免許要件や出資比率規制を課す

          ●国有企業や政府が資金支援する企業に土地や資本を助成する

          ●国内企業に対する無数の輸出補助金や寛大な税制優遇措置

          ●為替介入による為替レート調整

          ●政府系ファンドの活用

           

           これら列挙されたことは、おおよそグローバリズムとは相反し、むしろ自国保護の政策です。中国はグローバリズムを礼讃している一方で、不公正に自国を保護してきたのが実態といえます。

           

           トランプ大統領がなぜ米中貿易戦争を仕掛けたのか?それは、ナヴァロ氏が主張する中国アンフェアなグローバリズム批判の考えに基づき、中国に強硬な対策として米中貿易戦争に打って出たと考えることができるでしょう。

           

           米国が関税を引き上げる一方、中国は内需主導の経済成長へシフトしようとし、中国製造2025といった新たな政策を打ち出して、国力増強によって外需依存を引き下げようとしています。

           その一つは鉄道投資について今年8/14、中国共産党政府が毎年6〜7兆円程度(日本の新幹線投資は毎年750億円程度)の投資額を1兆円積み増すと、日本経済新聞が報じました。

           

           その後、9/27に日米首脳会談が行われ、日米共同声明を出しています。その内容は下記の通りです。

           

          <2018年9月27日に行われた日米共同声明の全文>

          (出典:外務省ホームページ)

           

           上記の赤枠で囲った6項がポイントです。「日米両国は、第三国の非市場志向型の政策や慣行から・・・」というくだりにある”第三国”がどこの国を指すのか?ご理解できるでしょう。もちろん中国です。

           

           さすがに名指しで中国とはせず、”第三国”という表現にしています。さらに注目すべきは、「知的財産の収奪」「強制的技術移転」「貿易歪曲的な産業補助金」「国有企業によって創り出される歪曲化」「過剰生産を含む不公正な貿易慣行」に対処するとしており、対処すべき5つの課題は、すべてナヴァロ氏の寄稿文で取り上げたものと一致します。

           

           そしてこうした課題に対して、日米または日米欧三極の協力を通じて緊密に作業すると締めています。

           

           要は米国は不公正なグローバリズムを続ける中国に対して、日本と欧州を巻き込んで一緒になってつぶしにかかるというのが目的であり、その内容が日米共同声明でうたわれているといえるでしょう。

           

           中国は2001年にWTOに加盟して以来、17年間もの間、不公正なグローバリズムで経済成長し、軍事力を強化させてきただけでなく、知的財産権を守らなかったりしてきました。それだけでなく、中国製品はどんどん輸出する一方、他国の製品は買わずに関税で守る。中国は日本や米国の土地は買えるが、日本と米国は中国の土地を買えない。中国で仕事をしたいなら技術供与しなさい。これが不公正なグローバリズムの概要です。

           

           これに対して米国が限界に達し、怒り心頭に達したと考えられるでしょう。中国は、中国製造2025という軍事力強化に結び付く製造力強化を宣言し、一帯一路のように帝国主義的なインフラ整備を進めていますが、こうした動きについて、米国は軍事目的と断定して攻撃し始めたのです。

           

           マスコミが米中貿易戦争を取り上げるときは、関税の部分だけを報道することがよくあるのですが、これまで知的財産権をどれだけ侵害したか?は、マスコミはほとんど報じていません。

           

           AIIBも流れが完全に変わりました。欧州でさえもAIIBから手を引き始めているのです。なぜそうした動きになったかといえば、AIIBから出てきた案件は、すべて中国企業が受注します。

           

           2018/08/20付のみずほ銀行のシンクタンク、みずほ総合研究所のレポートによれば、中国と経済関係を強化してきたドイツ政府は、中国企業によるドイツ企業の買収が自国の安全保障を危険に晒すとの警戒感を強めるようになり、外国企業によるドイツ企業買収の審査制度が強化されたそうです。

           

          <ドイツの対中直接投資残高>

          (出典:みずほリポートから引用)

           

           上記グラフは、中国からドイツへの投資、ドイツから中国への直接投資残高の推移です。中国→ドイツの直接投資は、2011年頃から急速に急増し、2016年度で50億ユーロを超えています。50億ユーロは現在の日本円換算で約6兆5000億円です。こうした数字を把握した上での審査制度の強化だ考えれば、ドイツですら対中警戒状況に入っているといえるでしょう。

           

           そんな中で「アホな国」があります。「今こそ!ビジネスチャンス!」と意気込んだ大企業などの要職幹部700人ほどが、2018/10/26に北京市で、経済プロジェクトで52もの覚書を交わしました。

           

           2018/09/27の日米首脳会談での日米共同声明の中身をみれば、「対中国規制が必要!」と声を上げるべきなのですが、「今だけ、カネだけ、自分たちの代だけ」という経団連企業の幹部たちは、なんと中国の企業や政府関係機関や経済団体と協力覚書を52件も締結したのでした。

           

           

           というわけで「アホな国」は日本といいたいわけですが、理由がわかるでしょうか?ナヴァロ氏の中国批判を考えれば、普通に「対中国規制が必要!」となるべきところ、真逆のことをやっているからです。

           この52の協力覚書の締結を、トランプ政権がどのように思うか?

           9/27に共同声明を出した後の10/26に経済協力の覚書締結をしたとなれば、トランプ政権は、日本が中国の不正なグローバリズムに手を貸しているということで、しっぺ返しをするのでは?と危惧しています。

           例えば二国間協定で、コメの関税をゼロにしろとか、無茶苦茶に言ってくる可能性が十分にあり得ます。だから経団連の企業幹部が52もの協力覚書を締結したという行為は、米国の怒りを買う可能性がある愚弄した行為というだけでなく、仮想敵国中国に対して技術供与を含めて敵に塩を送る行為でもあり、愚かなことだと私は思うのです。

           

           

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             今日は「中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!」と題して論説します。

             

             皆さんは、AIIBというものを聞いたことがあるでしょうか?

             

             AIIBとはアジアインフラ投資銀行のことで、「Asian Infrastructure Investment Bank」の略称で、中国が主導する国際開発銀行です。

             

             2015年12月25日に発足して、2016年1月16日に開業式典を行いました。発足当時、日本と米国は参加を見送りましたが、その後自民党の二階俊博氏が2017/05/15に「日本も大きく後れを取らないうちに参加するべきだ」という考えを示しました。

             

             日本は、AIIBへは絶対に参加するべきでないと思っています。日本は既にアジア開発銀行(Asian Development Bank=ADB)で発言権を持っています。下図の通り、ドナー拠出額で約1兆2000億円(≒11.197百万米ドル)でシェア36%は世界1位です。中国の拠出額は日本の100分の1にも満たず、シェアは1%も満たしません。

             

             

            <ADBドナー拠出額の国別拠出額とシェア(単位:百万ドル)>

            (出典:アジア開発銀行 2016年 年次報告)

             

             

             中国は自国主導で新たにAIIBを設立。当初、英国、ドイツ、イタリアなどが参加表明しましたが、中国の融資の可否の意思決定に、中国側が拒否権を行使しないと伝えました。しかしながら中国主導で融資が実行される構図であることは明白で、採算度外視の融資で巨額の焦げ付きが出る可能性も懸念されていました。

             

             中国側は、融資の可否の意思決定で拒否権を行使しないと表明することで、警戒感を示していた欧州側のガードを下げ、欧州各国が米国の制止を振り切る形で相次ぎ参加表明したのです。

             

             とはいえ、中国が拒否権を行使しなくても強い影響力を持つことは間違いありません。しかも中国は事実上のスポンサーでありながら先進国でもありません。アジア開発銀行のような透明性の高い融資基準で運営されているわけではなく、中国が推進している「一帯一路構想」を資金面から支える金融機関という側面が実態に近いのです。

             

             当時の日本のマスコミはAIIB発足の際、日本も欧州諸国と同様にAIIBに参加するべきであるという報道が多かったのですが、最近ではそうした論説は少ないです。とはいうものの一部のシンクタンク、例えば大和総研や日本総研といったシンクタンクが、ビジネスチャンス拡大のためにAIIB加盟すべきという論説を掲載しています。

             

             日本としてはアジア開発銀行で発言権を持つため、AIIBが国際援助の仕組みとして本当に機能するのか否か?中国の意図はどこにあるのか?を見極めながら、様子見に徹底し、距離を置くという方針でよいかと考えます。

             

             むしろ警戒すべき論調としては、「日本は人口減少するから経済成長できず、アジアの人口拡大による経済成長の恩恵を受けるためにも、アジアへの進出の足掛かりをより強く持つべきだ!」などというような論調です。

             

             私は人口減少についてのテーマで記事も書いていますが、人口の増減と経済成長は相関関係ないという立場です。たとえ人口が多くなったとしても一人当たりの購買力が小さければ、全体の需要もまた小さくなります。人口が減少していても、政府支出によって需要を創出したり、一人当たり生産性の向上によって一人当たりの賃金UPがされていれば、経済成長することは可能です。経済成長という言葉の定義をGDPと定義すれば、上述は理解できるでしょう。

             

             話を戻しますが、AIIBについては事態がややこしことになっていまして、その理由はムーディーズ、フィッチ、スタンダードプアーズら、格付3社がAIIBに「トリプルA」の格付けを付与したことです。

             

             下記は1年以上前の古い記事で恐縮ですが、2017/06/29に産経新聞が報じた記事です。

             

            『産経新聞 2017/06/29 19:52 中国主導のAIIB、最上位の格付け獲得 日米ADBと同格

            【北京=藤本欣也】中国が主導する国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)は29日、米格付け大手、ムーディーズ・インベスターズ・サービスから最上位の格付け「Aaa(トリプルA)」を取得したと発表した。

             大手格付け会社によるAIIBの格付けは初めてで、Aaaは世界銀行やアジア開発銀行(ADB)と同格。日米などAIIB未加盟国の間で参加を求める声が高まる可能性もある。

             ただムーディーズは、経済成長鈍化と債務負担増の見通しから5月下旬、中国の長期国債格付けを上から5番目に引き下げている。その中国が最大出資国のAIIBに対し、最上位の格付けを付与する妥当性をめぐって論議を呼びそうだ。

             ムーディーズはAIIBについて「ガバナンス(統治)の枠組みがしっかりしている」などと評価した。

             AIIBには、中国が掲げる現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」を資金面で支える役割がある。今回、AIIBが最上位の格付けを取得したことで、その信用力をバックに国際金融市場において安い金利で債券を発行、資金調達規模を拡大できる。途上国への低利融資も可能となる。』

             

             上記記事の通り2017/06/29にムーディーズに続き、その後7/13にはフィッチ、7/18にはスタンダードプアーズがそれぞれ「トリプルA」の格付けを付与しています。こうした格付け会社の「トリプルA」格付けの付与によって、AIIBが将来ドル建て、円建ての債券を発行する可能性が出てきたのです。

             

             AIIBの融資基準は非常にあいまいであり、発展途上国に対して過大な貸し込みをして返済不能となるや否や、インド南部のスリランカで港を中国が租借することになるという事件まで発生しています。この事件は、スリランカの南部のハンバントタ港が中国から年利7%弱の融資を受けて建設されました。ところが船舶の利用がすくないため、ゴースト・ポートと化してしまいました。財政難にあえぐスリランカ政府は2016年、11億ドルで港湾管理企業の80%を「99年間」中国企業に貸し出すことになってしまったのです。

             

             この99年間の意味は、英国がアヘン戦争後の1898年に香港を清朝政府に割譲させて「99年間の租借」を決めた数値と一致します。香港は99年後の1997年に中国に返還されましたが、それまで99年もの間、英国の統治下におかれました。

             

             このように発展途上国に貸し付けて、返さなければ国土の支配権を得るという手法に、マイナス金利で貸付先に悩む邦銀がAIIBの円建て債券を購入することで手を貸してしまうというシナリオの危険性が出てきたのです。

             

             その理由はもう一つあります。AIIBが格付け会社から「トリプルA」の格付けを付与されたことで、円建て債やドル建て債の発行に踏み切る可能性がある旨を説明しました。

             

             アジア開発銀行とAIIBのそれぞれのバランスシートを見比べてみましょう。

            (出典:アジア開発銀行 2016年年次報告から杉っ子が作成)

             

             

             

             

            (出典:アジアインフラ投資銀行レポート 2017年9月30日から杉っ子が作成)

             

             

             アジア開発銀行は融資残高がソブリンとノンソブリンの合計で約10兆円程度ある一方、AIIBは約700億円程度です。総資産でみてもアジア開発銀行が約16兆円で、AIIBは約2兆円です。アジア開発銀行は16兆円のうち10兆円が貸出していますが、AIIBは2兆円のうち700億円しか貸出がありません。

             

             しかしながら、格付け会社の高格付け付与をきっかけとして円建て債を発行した場合、マイナス金利で貸出先がないことで苦しむ邦銀がAIIBの円建て国債を買う可能性があるのでは?との疑義があり、政府は規制を検討することすらしていないのです。

             

             銀行には世界ルールで自己資本比率規制というのがあり、BIS規制ともいわれています。

             

             BIS規制=自己資本/リスクの大きさ

             

             具体的には国際的に活動する銀行は8%以上とし、海外拠点を持たない銀行は4%以上としています。この規制を自己資本比率規制といい、「バーゼル規制」などともいいます。

             

             このリスクの大きさについては、2018年2月に金融庁と日本銀行が連名で発信している”「信用リスク(標準的手法)」の概要”という資料に記載されています。

             

             例えば銀行向け債権かつ長期債券のリスクウェイトは、AAA〜AA−=20%、A+〜A−=30%、BBB+〜BBB−=50%、BB+〜B−=100% というように格付けが下がるにつれてリスクウェイトは大きくなります。

             

             同様に事業法人向け債権は、AAA〜AA−=20%、A+〜A−=50%、無格付=100% などとなっています。

             

             リスクウェイトが大きい場合、リスクが大きいということになりますので、銀行がリスクウェイトの大きい債券ばかりを保有すると分母が大きくなって、8%以上、4%以上の規制を守るためには、それぞれその分の自己資本が必要となるのです。

             

             もし、AIIBの円建て債券が格付けAAAとなった場合、無格付の中小企業のリスクウェイトが100%であるのに対し、AIIBの円建て債券のリスクウェイトは20%となり、日本の銀行が中小企業の融資ではなく、相対的にAIIBの債権を購入しようとするインセンティブが働く可能性があります。

             

             マイナス金利に苦しむ邦銀が日本の企業に融資せずAIIBに融資する。そのお金で中国共産党政府がAIIBを使って発展途上国に無理に貸し込み、返済できなければ領土を奪っていくというやり方で発展途上国への侵略に手を貸す。

             金融庁は、邦銀がAIIBの債権を購入しないように、規制するべきではないでしょうか?

             

             資本移動の自由で、銀行のビジネスモデルも自由だから放置が正しいという発想は、おかしいのではないでしょうか?と私は思うのです。

             

             日本国内の貸出需要が伸びないのはデフレを放置しているからです。デフレを放置しておき、銀行のバランスシートを痛めつけ、それを自己責任という名の下、AIIBへの資金提供について、米国の格付け会社がAAAを格付けしたからといって、そのリスクウェイトを適用して、銀行のBIS規制のリスクウェイトを低く評価するというのは、誠に遺憾としかいいようがありません。

             

             

             というわけで今日は「中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!」と題して論説しました。

             一帯一路にしろ、中国製造2025にしろ、ビジネスチャンス拡大とばかりに報道する日本のマスコミには腹立たしい限りです。中国のグローバリズムに手を貸すだけでなく、日本の企業機密の流出など、国益を損ねることが多いからです。

             AIIBは不透明な世界銀行組織です。その一方、アジア開発銀行は厳格な融資基準であり、日本企業といえども常に受注できるわけではないくらい透明性が高いです。

             AIIBは何しろ中国共産党政府が融資先をコントロールできます。鉄鋼を中心に余剰供給力に苦しむ中国が輸出で需要を創出しつつ、土地を強奪していく上述のシナリオに手を貸さないようにして欲しいと思います。具体的には、AIIBや一帯一路に日本企業・邦銀は参加させないということを徹底する必要があるものと私は思います。

             

             

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            悔しいですが、あまりにも正しすぎる中国の鉄道建設を中心とした内需拡大政策

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               今日は、「悔しいですが、あまりにも正しすぎる中国の鉄道建設を中心とした内需拡大政策」と題し、中国が鉄道投資を1兆円上積みしたというニュースについてご紹介します。

               

               下記は日本経済新聞の記事です。

              『日本経済新聞 2018/08/14 18:00 中国、鉄道投資1兆円上積み 貿易戦争受け内需創出  

              【北京=多部田俊輔】中国政府は2018年の鉄道建設投資を1兆円超上積みする方針だ。計画している四川省とチベット自治区を結ぶ鉄道路線などの建設工事を増やす。地下鉄の新規建設の認可も再開した。鉄道建設は08年の景気対策の柱だった。米中貿易戦争で鉄鋼などの需要低迷の恐れがあるため、鉄道建設で国内需要を創出し、国内経済を下支えする。

               中国国有の鉄道会社、中国鉄路総公司がこのほど中国の経済政策をかじ取りする国家発展改革委員会との共同会議で決めた。鉄道建設投資は18年は年初計画の7320億元(約12兆円)から1割増に相当する680億元超を上積みし、8000億元超にする。

               中国の鉄道建設計画を巡っては、李克強(リー・クォーチャン)首相が7月下旬にチベット自治区の鉄道建設現場を視察し「内陸部のインフラの不足を速やかに補う必要がある」と発言。中国鉄路総公司は省ごとの子会社に追加投資の候補を挙げるよう通達を出していた。

               上積みする投資は20年以降に着工する予定だった鉄道建設の前倒しに充てるのが柱で、李首相が指摘した四川省とチベット自治区を結ぶ鉄道など内陸部の鉄道整備などが対象となる見通し。米中貿易戦争の影響を受けている山東省や江蘇省などの鉄道整備を優先する案も浮上している。

               地下鉄の新規建設計画の承認も再開する。地下鉄は地方政府が投資主体となる仕組みで、地方財政健全化を目的に、許認可権を握る国家発展改革委員会は17年に新規承認を凍結した。このほど吉林省長春市の地下鉄の新規計画に承認を出した。

              中国の鉄道関係者によると、高速鉄道の投資1億元につき、橋梁や線路などに鋼材3300トン使うことが多い。今回の投資上積みで鋼材の需要は200万トン以上増える見通し。17年の中国から米国への輸出量118万トンを上回っており、貿易戦争で減少する輸出カバーを狙うとみられる。

               一方、鉄道事業を運営する中国鉄路総公司の経営実態は厳しい。17年の総収入は1兆元を超え、税引き後利益も18億元で過去最高を更新したが、負債総額は約5兆元で、支払った利息は760億元にのぼる。18年は当初、投資減で財務改善をめざしていたが、政府の要請に応えて後回しになった格好だ。(後略)』

               

               

               上述の日本経済新聞の記事の通り、中国政府は、2018年の鉄道建設投資を1兆円上積みするとのニュースです。

               四川省とチベット自治区を結ぶ鉄道路線や地下鉄の新規建設の認可を再開するそうです。背景としては、米中貿易戦争で鉄鋼などの需要低迷の恐れがあるために、鉄道建設で国内需要を創出して国内経済を下支えするとのこと。

               

               私は、高校時代に中国武術の南拳を学び、大学で第二外国語を中国語を学び、社会人になって2002年に中国株を買い(江蘇高速道路有限公司:HK0177 で今も保有継続しています。)、2010年には上海万博にも行きました。そして2011年にはハノイから国境を越えて中国入りする観光に行き、2017年9月には湖北省の武漢を往訪、十堰市の武当山に登山しました。

               

               かつては中国が好きだったのですが、歴史を調べていくうちに、仮想敵国であることを知り、2010年9月7日の尖閣諸島中国漁船衝突事件が発生して以来、嫌中となりました。

               

               日本のマスコミは北京に支局を置くため、中国のネガティブな記事が書けません。実際は国際法違反であるエスニッククレンジング(民族洗国)を公然とやっており、とんでもない国家なのですが、そのことを記事にすることができないのです。

               

               日本は中国の属国になったことはありませんが、朝鮮半島は常に属国の歴史です。日本がデフレを放置して、自国の発展途上国化を進めていくと、やがて中国とGDPで10倍程度の差が付き、軍事費で20倍程度の差がつくことでしょう。

               

               そういう意味では日本は早くデフレ脱却をするべきなのですが、中国の鉄道建設投資1兆円上積みするというこの政策は、大変悔しいのですが、極めて正しい政策です。中国政府は正しすぎます。

               

               もともと経済成長するためには需要がなければいけません。

               

               では、需要とは何でしょうか?人口でしょうか?

               

               経済成長の言葉の定義は、GDP拡大なのです。

               

               GDP拡大のためには、GDPの算出式を理解する必要があります。

               

               GDP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出(※)

               ※純輸出=輸出−輸入

               税収=名目GDP×税率

               

               上記式の通り、個人消費といえば人口かもしれませんが、何も経済成長は個人消費でなくても政府支出で拡大することが可能なのです。

               

               本来は外需依存ではなく、内需中心に経済成長していくと、これは強靭な経済になります。何しろ、他国の影響を受けにくくするからです。

               

               内需中心の経済成長であれば、米国とトルコの貿易戦争のように「何かあれば関税を引き上げるぞ!」と外交カードを持たれて脅される心配がなくなります。自力の力で他力本願とならずに経済成長することができるという点で、本来は内需主導で経済成長するのが望ましいわけです。

               

               とはいえ、現実的には内需だけでなく外需も合わせて経済成長していくわけですが、外需がダメなら内需を増やさなければならないというのは、当たり前の話です。

               

               これから貿易戦争が起きるという状況下では、中国は内需シフトを強めていくことでしょう。しかも鉄道を作るというのが今回のニュースです。

               

               鉄道を作るということは、単に内需拡大するだけでなく、完成した鉄道インフラが生産性を高め、さらなる成長を促します。このことをストック効果といいます。

               

               もし、中国政府が単に中国人民にお金を配るだけなら、需要が増えるだけでストック効果が発生しません。中国はストック効果が生まれる鉄道インフラ投資をやるということなので、単に内需主導で需要拡大のフロー効果を享受するのみならず、ストック効果の拡大をもたらすという意味で、あまりにも正しすぎる政策です。

               

               ではなぜ、中国が正しい政策をやる一方で、日本にはそれができないのでしょうか?

               

               原因は、プライマリーバランス黒字化目標を是とする緊縮財政です。

               

               プライマリーバランス黒字化目標があって、政府は支出を増やせないのです。

               

               特にこの過去3年間は、社会保障費以外は年間300億円しか増やしておらず、中国政府が1兆円鉄道投資をやるという報道があっても、おそらく日本で鉄道投資を1兆円増やすという発想は出てこないでしょう。

               

               中国の新幹線投資はもともと年6〜7兆円程度投資しているのに比べ、日本の新幹線投資は年間750億円程度なのです。日本の新幹線投資額年間750億円は、今回の中国政府の鉄道投資上積み分1兆円の7.5%程度にしかなりません。

               

               日本は消費増税をして個人消費を削減し、代わりに外需を増やして埋め合わせをしているという状況。これはこれで経済成長していたとしても、強靭な経済成長とはいえません。むしろ外需依存という国力弱体化の最悪な方向に向かっているといえます。

               

               仮想敵国の中国ですが、経済政策は正しすぎます。日本の政治家は見習って欲しい、そう思うのであります。

               

              <中国湖北省の十堰駅から出発して終点の漢口駅に到着した特急列車>

              (2017/09/17に杉っ子が漢口駅で撮影)

               

              <杉っ子が漢口から乗車した特急列車(右)と上海・広州から来た寝台特急列車(左)>

              (2017/09/16に杉っ子が十堰駅で撮影)

               

               

               

               というわけで今日は「悔しいですが、あまりにも正しすぎる中国の鉄道建設を中心とした内需拡大政策」と題して論説しました。

              外需よりも内需シフトすること、日本も同じことが求められているのに、全くそうした声が出ないことに、私は危機感を覚えるのです。

               このままですとインフラ整備で後れを取り、中国に後塵を拝し、中国の属国化する可能性が極めて高いです。中国人に日本人が使われるなどということを、私たちの先祖は望んでいたでしょうか?

               存在しない財政問題や公共事業は無駄という間違った論説に加え、日本は小国だったなどという自虐的な歴史観が原因で、現代人は正しい知見を持つことができないでいることが、解決を困難にしているとしかいいようがありません。

               我が国が未来をもってさらに発展するのか、発展途上国化に気付かず凋落して中国の属国になるのか?私たちの現在の世代の人々が真剣に考え、知見を高めて正しい政策を議論していく必要があるものと、私は考えます。

               

               

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              「貧すれば鈍する」「安物買いの銭失い」のラオスのダム決壊事故と、韓国企業に一切触れない関口宏のサンデーモーニング

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                 今日は東南アジアの国の一つ、ラオスという国で起きているダム決壊事故について論説します。

                 

                 下記はブルームバーグの記事です。

                『ブルームバーグ 2018/07/25 11:25 ラオスで建設中の水力発電用ダム決壊−数百人が行方不明

                 ラオス南部で建設中の水力発電用ダムが決壊し、数人の死者が出たほか、数百人が行方不明となっている。国営パテト・ラオ通信(KPL)が報じた。

                 KPLによると、ダムは現地時間23日夜に決壊し、50億立方メートルの水が流出。近隣の6つの村が水浸しとなり、6600人余りの住民が家を失った。

                 10億ドル(約1100億円)規模の水力発電所建設プロジェクトを手掛けていたセピエン・セナムノイ(PNPC)はラオス政府と、タイのラチャブリ・エレクトリシティー・ジェネレーティング・ホールディング、韓国のSKエンジニアリング・アンド・コンストラクション、韓国西部発電の合弁。2019年までに商業運転を開始する予定だった。ラチャブリによると、プロジェクト全体の約90%が完成していた。』

                 

                 

                 上記の通り、ラオスでダムが決壊し、6つの村が水浸しとなり、6600人余りの住民が家を失ったというニュースです。施工したのは、セピエン・セナムノイ(PNPC)という特別目的会社で、そこに出資していたのが、出資比率順に韓国SK建設(26%)、西武発電(25%)、タイ電力会社(25%)、ラオス政府(24%)です。

                 

                 SK建設はダムの設計・建設をやっていたのですが、このダムがダムとしての機能を有さず、今回の事故は人災ではないかと言われています。各紙が報道する事故現場の写真などをみると、構造物はダムとなっているが、ほとんど盛土で堰き止めていたのでは?本当にダムとしての機能を有していたのか?と思えるくらいの現場の写真でした。

                 

                 このダムは東南アジアの電源として、ラオスにとっては水力発電所を稼働させてベトナムやカンボジアなどから収益を得る国家を上げた大変重要なプロジェクトでしたが、大惨事となってしまいました。

                 

                 

                 本件で、朝鮮日報の記事もご紹介します。

                『朝鮮日報 2018/08/02 21:12 ラオス政府「ダム事故は人災」、SK建設に補償要求か

                 韓国のSK建設が参画してラオス南東部で建設中だった水力発電用ダムが決壊した事故をめぐり、ラオス政府が「自然災害ではなく人災」との立場を表明したと現地の国営メディアが2日、報じた。

                 ラオス国営メディア、ビエンチャン・タイムズによると、ラオスのシーパンドン副首相は先ごろ、事故処理のための特別委員会会議で「洪水はダムにできた亀裂が原因で発生したもので、被害者への補償も一般的な自然災害とは違う形になるべき」と言及した。つまり「特別補償」が必要というわけだ。エネルギー鉱業省のポンケオ局長も「われわれには被災者に対する補償規定があるが、この規定は今回の事故には適用されないだろう。今回の事故が自然災害ではないからだ」と述べた。

                 ラオス当局が発表した現時点での人命被害は死者13人、行方不明者118人。周辺の村や田畑の浸水に伴う物的被害の規模はまだ具体的に明らかにされていない。

                 SK建設、韓国西部発電、タイのラチャブリ電力、ラオスのLHSE社による合弁会社、PMPC側は、6億8000万ドル(約700億円)規模の建設工事保険に加入している。工事保険は、工事の目的物であるダム自体の損害などを補償するもので、一般住民の被害については特約事項となっている。

                 SK建設は「工事に関連して事故が発生した場合、第三者に対する被害まで補償する保険にも入っている」と説明した。しかし、事故原因が施工上の問題と判明し、民間人の被害金額が保険で設定された金額を上回る場合、SK建設が大規模な被害補償を行わなければならなくなるというのが業界の分析だ。』

                 

                 

                 上記の通り、ラオス政府はSK建設に責任があるという立場を明確にしています。安値落札した韓国のSK建設ではダム建設の技術力が本当にあったのか?疑義があります。

                 

                <日本のゼネコンが作るダムと、韓国のゼネコンが作るダムの違いのイメージ図>

                 

                 

                 上図の通りですが、写真をみる限り、表面はアスファルトで覆われていますが、中身が盛土になっているとしか思えません。これでは当然水圧に耐え切れず、決壊するのは当たり前です。

                 

                 実は同じような話が、同じアジアの国のパラオでもありました。パラオで橋を建設する際、日本と韓国で競争入札となり、韓国が安値落札しました。結果は、橋が崩落して死者が出てしまったとのこと。

                 

                 そのあと、日本のゼネコン大手の1つの鹿島と、日本政府が無償ODAで資金援助して、友好橋というものを架けました。当然、橋は崩落することなく今でも使われています。

                 

                 私はパラオに行ったことはありませんが、カンボジアで日本が作った友好橋というのを見たことがあります。

                 

                <カンボジアのプノンペン市内の日本との友好橋>

                 

                (出典:2013年9月17日に杉っ子が撮影)

                 

                 

                 このように、日本のインフラは作れば長く使われ、すぐ壊れるようなことはありません。ところが、お金をケチって安い方を選ぶと、大体において中国や韓国の企業が多いのですが、後で失うものは大きい。

                 

                 インドネシアの新幹線建設における中国の受注もそうですし、インドネシアのジャカルタのモノレール建設も韓国企業がトンズラしたと現地のガイドから聞いています。

                 

                 また2013年9月にカンボジアのプノンペンに行ったときに、日本が作る道路は長く使えるが、中国が作る道路は、すぐにベコベコになってしまうというのを現地のガイドに言われたこともあります。東南アジア諸国の人々は、日本が作るものに絶大な信頼を寄せているということを実感しました。

                 

                 今回のラオスのダムでいえば表面的にはわかりません。当たり前です。表面的な部分まで明らかにみすぼらしければ、すぐに手抜きがバレてしまいます。表面的にはコンクリートで覆われて、その中身がどうであるか?耐震性は?耐久性は?わかりません。

                 

                 とはいえ、安値落札するということは、そうした技術力が伴っているのか?安全・安心は大丈夫なのか?貧すれば鈍するということにならないのか?ということを、本来は気にするべきです。ところが、発展途上国は外貨が不足しているため、品質よりも値段を優先し、つい安値を出す中国・韓国企業を採用してしまうのです。

                 

                 因みに偏向報道のレッテルを貼られている番組で、関口宏のサンデーモーニングという番組があります。この中で、司会者の関口宏と、コメンテーターの安田菜津紀のやり取りがあり、韓国企業(SK建設)の技術力の拙劣には一切触れず、ラオス政府が電力ビジネスを急いだことが悪いかのようなコメントをしていました。即ちラオス政府が拙速だったのでは?とコメントし、あたかも完成を急いだラオス政府が悪いかの如く、印象操作されていました。

                 

                 もちろん、報道の自由、言論の自由があるとはいえ、肝心な韓国企業の技術力や、危機発生前とその後の対応に問題があった点については一切触れていません。これではTBSのサンデーモーニングが、偏向報道のレッテルを貼られても仕方がないものと思います。

                 

                 

                 

                 というわけで今日はラオスで起きたダム決壊事故について論説しました。「安物買いの銭失い」「貧すれば鈍する」という言葉は、あらゆる場面で共通するのでは?と思います。

                 航空業界でいえば、本当はLCCも危ないのでは?と思うことがあります。日本でもあまりにも価格競争が続くようだと資金が不足してきて安全の品質へのコストが削減される可能性が普通にあり得ます。

                 私はJALの株式を300株保有しますが、本当はLCC事業には手を出して欲しくない。ライバル社のANAにしてもピーチなんてやめて欲しいと思っています。海外のLCCなんて無視すればいいだけ。

                 安全面を考えれば、日本ではLCCは飛んで欲しくないですし、LCCがあることでJALもANAも運賃を値下げ追随せざるを得なくなり、十分な利益の確保がしにくくなると思うのです。

                 安心や安全はお金では買えないと思い、高い値段でもJALやANAに乗る、医薬品はジェネリックは使わない、どれだけ安くても仮想敵国中国の製品、不良品質の韓国製品は買わない。こうした取り組みを多くの国民ができるように、政府にはデフレ脱却のため「躊躇なき国債増刷」「躊躇なき政府支出増」の実施を急いでいただきたいと改めて思うのです。


                リビアで韓国人4人拉致に対抗し、文在寅大統領が軍艦派遣を決断!

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                   今日は「リビアで韓国人4人拉致に対抗し、文在寅大統領が軍艦派遣を決断!」と題して論説します。

                   

                  下記はAFP通信の記事です。

                  『AFP通信 2018年8月2日 16:44 発信地:ソウル/韓国 リビアで韓国人ら4人拉致、韓国が軍艦「文武大王」を派遣

                  【8月2日 AFP】韓国政府は2日、北アフリカのリビアに軍艦を派遣したことを明らかにした。リビアで武装集団に拉致された韓国人ら4人が助けを求める動画が今週公開されたことから、身柄解放を目指した示威行為とみられる。

                   当局筋によると、派遣されたのはソマリア沖アデン湾(Gulf of Aden)で海賊の警戒に当たっている駆逐艦「文武大王(Munmu the Great)」。韓国国防省の報道官は「文武大王」について、「商船の護衛任務を遂行するとともに、軍事支援の必要性を含むあらゆる事態に備えている」とAFPに説明したが、詳細は明らかにしなかった。

                   韓国人1人とフィリピン人技師3人は、リビア西部の水利事業の現場で先月6日に拉致された。韓国・フィリピン両政府は、今週ソーシャルメディアに公開された動画に映っているのがこの4人だと確認した。

                   米テロ組織監視団体SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)も同じ動画を公開した。

                   動画の中で4人はカメラに向かって英語で呼び掛けている。背後には武装した見張りの男が砂地にしゃがんでいるのが映っている。撮影日は不明。4人を拉致したグループは特定できておらず、犯行声明も出ていない。

                   韓国大統領府(青瓦台、Blue House)の金宜謙(キム・ウィギョム、Kim Eui-kyeom)報道官は、「わが国の持てる資源全てを使って全力を尽くしている」との声明を発表。拉致された韓国人について「韓国と韓国大統領は、一瞬たりとも彼を忘れていない」と述べた。

                   また、韓国政府が事件発生直後からリビアに加えフィリピン、米国など同盟諸国と緊密に連携し、被害者の安全と解放のため尽力していることを強調した。

                   リビアでは、独裁体制を長年敷いてきたムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐が2011年に失脚し殺害された後、イスラム国(IS)をはじめとするイスラム過激派組織や民兵組織が外国人労働者や外交官を狙う事件が相次いでいる。(c)AFP』

                   

                   

                   

                   上記AFP通信の通り、リビアで韓国人4人が拉致されたというニュースです。

                   

                   リビアといえば、今年のGWで私はリビアの西の隣国のチュニジアを往訪しています。チュニジアは北部のチェニスなどは治安がいいですが、南部のサハラ砂漠の近辺は、アルカイダなどの武装集団がいて危ないと言われています。リビアはカダフィー大佐が殺害されて以降、無政府状態となっていまして、大変危険な状況です。

                   

                   私は嫌中・嫌韓であること公言しておりますが、中国にせよ韓国にせよ、日本が政策的に見習うべき部分もあると思うことがあります。

                   

                   韓国と韓国大統領は、「一瞬たりとも拉致された彼らを忘れていない」という声明を出しています。ISに殺害された日本人の後藤健二さん、湯川遥菜さんの拘束時や、今アルカイダに拘束されている安田純平さんのように、日本政府もいろんな策を講じました。とはいえ、決定的に違うのは自衛隊を派遣しないことです。なぜならば、憲法9条で交戦権を否定しているため、自衛隊を派遣することができないのです。

                   

                   ウソが多い韓国ですから、また敵前逃亡もする韓国ですから、救援活動がどこまで現実的であるか?は別にしても、自国民が拉致されたならば、軍艦を派遣するということは、国民を守ることの意思表示であり、日本も見習うべきであると思うのです。

                   

                   私は「憲法9条が日本を守っている」と思っている人々、一般人であってもですが、怒りを感じることがあります。憲法9条の存在のために、韓国に竹島を奪われ、北朝鮮による拉致被害者を奪還できず、東京都の小笠原の赤サンゴは壊滅状態となり、沖縄県の尖閣諸島では漁業関係者が漁をできないでいます。「憲法9条が日本を守っている」は一種の思考停止と言えるでしょう。

                   

                   結果、一般国民も含め、無知と現実の逃避によって、頭の中がお花畑いっぱいとなり、日本を亡国の危機に晒しているのが、今の日本ではないかと危惧しています。だから、後藤健二さん、湯川遥菜さん、安田純平さんがISやアルカイダに拉致されても”自己責任”と切り捨てることができるのです。

                   

                   北朝鮮に拉致された後藤めぐみさんについて”自己責任”と思う人は、さすがにいないでしょう。とはいえ、どこかで同情を装っているだけで自分には関係がないと思っている人がほとんどであるように思えます。

                   

                   もし、憲法9条の交戦権否定の縛りがなければ、堂々と自衛隊を派遣して救援することができたかもしれません。殺されずに救出できて日本に帰国したら改めて「バカヤロー!人騒がせ!」などの罵声を浴びせればいいだけの話。仮に殺されたとしても、日本国籍である以上、日本政府は日本人の生命を守るというメッセージが全ての日本国民に伝わるはずです。

                   

                   因みに自衛隊派遣のためにかかる費用は、政府最終消費支出でGDP拡大に寄与します。具体的にいえば危険手当などの支払いで、自衛隊員の給料が増えますので、個人消費が増える乗数効果も期待できます。

                   

                   経済効果はさておき、憲法9条があることで、人々の頭の中はお花畑となり、”自己責任”、”自分とは無関係”、で終わってしまっているのが今の日本です。

                   

                   それに比べれば、中国と同様に、ウソで塗り固められた国家と揶揄される韓国ですが、自国民を守ろうと軍艦を派遣するというのは、国民を守るということを明確にメッセージとして発信することになるわけで、日本も見習うべきことだと思います。

                   

                   韓国は経済でも見習うべき政策があります。例えば、2017/05/12に文在寅大統領は、政府や公共機関で働く非正規職をゼロにするための工程表づくりを各機関に指示し、非正規社員ゼロ、雇用81万人創出を掲げました。

                   

                   韓国嫌いの人からすれば、韓国のやっていることすべて否定しがちになるかもしれませんが、冷静に客観的に起きている事象を見なければ、単にレッテル貼りで思考停止しているのと同じです。

                   

                   韓国は日本よりも国力が弱い発展途上国です。非正規職ゼロで公務員を増やす政策は、内需主導にシフトすることを意味します。韓国は輸出がGDPの50%以上を占める典型的な外需国です。そのため世界経済の変動をまともに受ける脆弱な経済体質となっています。

                   

                   加えて、1990年代後半のアジア通貨危機でIMFからの支援を受け、通貨暴落時に欧米の資本が入り込みました。特に、財閥企業(サムスン電子、現代自動車、新韓銀行など)は、株式が暴落した際に欧米資本が入り込んだことから、外国人投資比率が50%を超えるという事態になってしまったのです。外国人投資比率で50%超ということは、財閥企業のサムスン電子にしろ、現代自動車にしろ韓国企業とはいえません。変な意味でグローバル企業になってしまっているのです。

                   

                   グローバル企業というと、聞こえがいいかもしませんが、実情はひどい。利益を配当で持っていかれるため、従業員への分配原資は限られます。また将来の生産性向上のための設備投資も制約を受けます。韓国人のために会社が存在しているのではなく、韓国外の資本投資家に配当を払うために存在している会社に落ちぶれているのです。

                   

                   

                   

                   というわけで今日は「リビアで韓国人4人拉致に対抗し、文在寅大統領が軍艦派遣を決断!」と題して論説しました。経済では通貨危機を経験してボロボロな韓国ですが、自国民ファーストという点からは、韓国がやっていることは部分的に正しいと思います。日本も韓国や中国を好む好まないにかかわらず、見習うべきことがあれば見習ってもいいのでは?と私は思うのです。

                   

                   

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                     今日は、”「日本人が中国人を安い賃金で雇う」ではなく「中国人が日本人を安い賃金で雇う」時代へ!”と題して論説します。

                     

                     日本企業を代表するソニーやパナソニックの大卒初任給は、ここ20年間ずっと横ばいで、今も21万円台にとどまります。ところが衝撃的なことに、昨年の夏、中国大手通信機器メーカーのファーウェイ日本支社が大卒求人で「初任給40万円」と発表したのです。

                     

                     下記は昨年2017年に掲載された日本経済新聞社の記事です。

                    『日本経済新聞 2017/09/07 華為の日本法人「新卒40万円」、理系離れを救うか

                    中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の日本法人が40万円の初任給で新卒者を募集していたニュースが中国で報道された。日本人は日本企業の倍の初任給に驚かされるが、中国では逆に「日本企業の給料は低いね」といぶかる見方も出ている。日本では文系、理系にかかわらず初任給はほぼ同じだが、中国では技術者の高給が当たり前だからだ。中国流の理系学生の高給採用が根づけば理科離れがいわれる日本も変わるのだろうか… 編集委員 村山宏』

                     

                     ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)は、中国の深センで設立された民間企業で、世界170か国以上に進出し、授業員数は18万人以上に上ります。このファーウェイの日本支社の求人広告を見てみましょうということで、下記はリクナビ2018というサイトで掲載されている内容を抜粋です。

                     

                    (出典:リクナビ2018から抜粋)

                     

                     

                     リクナビ2018に掲載されているのは、「給与・福利厚生(待遇)」は下の方にあるのですが、敢えて上に掲載しました。

                     その「給与・福利厚生(待遇)」を見ていただけますと、お分かりの通り、大卒で40.1万円、大学院卒で43.0万円となっています。「初任給は20万円」が長年の常識になってしまった日本人にとっては、衝撃的ではないでしょうか?

                     

                     それ以上にショッキングなことをお伝えしますと、ファーウェイの中国本社は新卒の学生に83万円の初任給を支払っています。年収換算すると年収1000万円です。日本で大卒に募集している初任給の約2倍を払っているのです。もちろん、求められている技量の程度は同じ。中国本社と日本支社という違いとはいえ、技術者の生産性は日本は中国に比べて半分程度しかないというのでしょうか?単位労働コストが同じだとすれば、これは日本人が安く雇用されているという大変バカにされている話です。

                     

                     ソニーやパナソニックといった超有名で技術力がある企業の大卒の初任給が今も21万円台に留まる一方で、ファーウェイの中国本社では4倍の給料が支払われています。日本人が中国人に安い賃金で働かされる時代は、もうすぐそこまで来ているといえます。

                     

                     この状況を放置するとどうなるか?デフレに苦しむ日本において、賃金が伸び悩む若者は、ファーウェイをはじめとする中国系企業への就業が増えていく可能性があります。初任給で比べれば、何しろ日本の大企業の2倍であり、魅力的に映るでしょう。生きていくのに背に腹を変えられないということで、中国系企業を就職に選ぶ日本人学生を非難することは難しい。

                     とはいえ、中国本社は、さらにその2倍の80万です。これは、中国人に日本人が安い賃金で働かされるということを意味することが、誰でも理解できるのではないでしょうか?

                     

                     では、この状況を打破するためにはどうするか?安倍総理が大企業に対して「初任給を上げてください!」と経団連企業にお願いすることでしょうか?安倍総理は、しきりにベースアップやら賃上げを大企業に要請していますが、政府自らが緊縮財政をしておいて、企業に賃上げを依頼するというのは、根本マクロ経済が理解できていないことの証左です。デフレを脱却して国民を豊かにし、国力強化のため、供給力を維持・保持させるために、政府が需要を作ることです。

                     

                     長期間デフレに苦しめられた日本において、需要の先行きの見通しが不明な状況で、ベースアップなどの賃上げをする経営者は少ないのは当たり前のこと。また外国人労働者を簡単に受け入れられる土壌も問題で、企業が競争の中でコストを下げて、価格面で優位に立とうとして、外国人労働者を雇ってしまえば、日本人の賃金は抑制せざるを得ません。だから外国人労働者の雇い入れを阻止して、デフレ脱却のために政府支出増が必要なわけです。

                     

                     政府支出増となれば、一人当たり生産性向上のための投資も行われます。結果、GDP3面等価の原則で、生産=支出=分配となり、労働分配率の問題を考えなければ、賃金は上昇せざるを得ないのです。生産性向上すれば、労働単位コストを下げることもでき、海外企業とのし烈な競争においても、おつりがくるくらい勝てます。

                     

                     一方で日本の企業が生産性向上のための投資(=支出)をしたくても、物・サービスが安く買われてしまうデフレ環境では、投資したくてもできず、投資は抑制されます。投資もまたGDPにカウントされますので、投資抑制は経済成長を抑制することに他なりません。

                     

                     ファーウェイ日本支社が40万で新卒者を募る一方、中国本社は80万。日本の大企業は20万。なぜこんなことになったか?原因は20年間デフレを放置してきたから以外に理由はありません。デフレ・インフレは貨幣現象ではなく需要の過不足現象であり、デフレは需要の不足です。

                     

                     なぜ需要が不足したか?は、1997年の橋本政権の構造改革基本法が制定されて以来、公共事業削減、無駄削減、消費増税3%→5%と5%→8%、ずっと需要削減政策のインフレ対策をやってきたことです。需要を削減すれば、供給>需要となります。

                     例えば、医療・介護費の増大というのは、本来は需要増大ですが、医療・介護費でさえも報酬削減や自己負担率UPなど、需要を削ってきました。医療・介護費が伸びることは需要拡大で何ら問題がないのに、家計簿・企業経営の発想で財政を考えるプライマリーバランス黒字化目標を導入してしまったことで、さらに緊縮財政に拍車がかかってしまったのです。

                     

                     こんなことを20年間もやっているのは日本だけです。ケチケチのドイツでさえ公共事業は増やしています。中国は公共事業は1997年代と比べて8倍にも増やしています。これでは、いつの日か来るであろう日本人が中国人に安く雇われる日がくるのは必然であるといえます。

                     

                    <1996年と2015年比で主な国の公共投資額>

                    日本:約▲56% 45兆円→20兆円と44%程度にまで削減

                    米国:約△200%で約3倍

                    イギリス:約△200%で約3倍

                    中国:約△700%で約8倍

                    ドイツ:約△30%

                     

                     

                     というわけで、”「日本人が中国人を安い賃金で雇う」ではなく「中国人が日本人を安い賃金で雇う」時代へ!”と題し、長期間デフレ放置した結果、日本人が中国人に安い賃金で働かされようとしている現実が、すぐ目の前に来ているということをお伝えしました。

                     存在しない財政問題、デフレインフレが貨幣現象であるとの誤った論説、公共事業は無駄だというウソ・デタラメの論説、日本は経済成長しないから海外の需要を取り込まなければならない・インバウンドで稼がなければならないという論説、こうしたウソ・デタラメの論説が蔓延して、日本が本当にヤバイ状況になっていっているということを、ぜひとも皆さんに知っていただきたいと思います。


                    韓国は相手にしてはいけない国の一つ(2015年慰安婦合意は、安倍政権の汚点の1つ)

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                       今日は、慰安婦問題に関連して、2015年12月末に合意した日韓合意ついて述べます。岸田外務大臣が朴槿恵政権のときだった2015年12月28日に日韓合意に調印し、日本政府が10億円を拠出することとなりました。この合意は不可逆的で、将来に向けて韓国政府が日本に対して、追加要求することをお互いに認めないとするものだったのですが、文在寅大統領が追加要求を求めていたニュースです。

                       

                       まずは読売新聞の2018/01/10の記事を紹介します。

                      『【ソウル=中島健太郎】韓国の康京和カンギョンファ外相は9日、2015年の慰安婦問題を巡る日韓合意への対応方針を発表した。

                       「合意が両国の公式合意だった事実は否定できない」として、日本に「再交渉を要求しない」と明言した。

                       一方で「日本自ら、被害者の名誉と尊厳の回復に努力を続けてくれると期待する」と語り、「(元慰安婦の)被害者が望んでいるのは、自発的な真の謝罪だ」と指摘した。

                       一部の元慰安婦や支援団体が合意の受け入れを拒否していることを踏まえ、日本側に事実上の追加措置を求めるものだ。再交渉を求めないのは現実的判断とはいえ、日韓の新たな摩擦要因となりそうだ。

                       日韓合意で日本側は、安倍首相の「心からのおわびと反省の気持ち」を表明。合意には、慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」が盛り込まれた。しかし、康氏は、合意が元慰安婦の「意思を適切に反映していない」と主張し、「真の問題解決にならない」と断言した。(後略)』

                       

                       

                       韓国は、2015年12月28日に調印した日韓合意で、2017年7月末から韓国の外交省の作業部会において検証を続けていました。検証結果に対して、元慰安婦や世論の反応を見て、2015年12月に合意した日韓合意への対応を、文在寅大統領として正式に決めるとしていたのです。

                       

                       日本政府は合意の再交渉には応じない方針を繰り返し韓国側に伝えていました。何しろ不可逆的としているわけですから当たり前です。

                       韓国のカンギョンファ外相は、2017/12/25の記者会見で「検証の焦点は日韓合意前に、当時の政府(朴槿恵政権)がどのくらい元慰安婦と意思疎通を図ったか?」と述べており、その上で韓国政府と慰安婦との意思疎通が相当不足していたとの結論に至ったと明言していました。

                       

                       私は慰安婦は史実と異なるという立場ですが、それとは別に、なぜ2015年に安倍首相・岸田外務大臣は日韓合意をやったのか?ということを指摘したい。そもそもこの合意はすべきではありませんでした。安倍政権の失策の一つと言って過言ではありません。

                       朴槿恵政権と合意したとしても、政権が変わったら必ず難癖付けてくることが目に見えていたのです。

                       

                       それはなぜか?歴史的に朝鮮人とはそういう人種だからです。侮蔑した言い方ですが、これは仕方がありません。劣等感の塊で、西郷隆盛の征韓論も、言ってみれば韓国とはどうしようもない国家だから併合すべきとする主張で、今も昔も変わっていないのです。

                       

                       中国には中華思想といって、中国が世界で一番という考え方があります。そして小中華思想といって朝鮮半島の人々の考え方で、朝鮮半島の人からすれば、中国大国が上で、日本列島は下だと。朝鮮半島の朝鮮人は中国に次いでいて、日本よりも自分たちの方が優れているという考え方です。実際は、技術面(産業や防衛など)でも文化も歴史の深さも、日本に叶わないのですが・・・・。

                       

                       中国の歴史でいえば、革命で王朝が変わると、基本的に前の王朝を悪く書きます。韓国もまたその延長線上で、朴槿恵政権が日本政府と、どれだけ誠意をもって日韓合意を調印したとしても、次の政権の文在寅大統領は、必ず朴槿恵政権を批判しなければなりません。そうしないと文在寅政権は正当化されないのです。

                       

                       日本だと考えられませんが、文在寅政権は、自らの政権を正当化するために朴槿恵政権を批判しなければならないという事実。韓国は、そういう国だと理解して、本来は日韓合意の調印は、すべきでなかったのです。

                       

                       そもそも韓国と仲良くしなければならないとする論説も多い。知見のない無能な識者の中には、日本は経済成長しないから、韓国や中国と互恵的関係を結ぶべき!的な発言をする人がいます。互恵的関係って何でしょうか?非常に抽象的です。

                       

                       数字で見た場合、日本にとって韓国はどうでもいい国です。JETRO(日本貿易振興機構)によれば、2016年の数値で、日韓の輸出入の数値は以下の通りです。

                       

                      2016年の日韓の輸出入の金額(通関ベース)

                      韓国の対日輸出額:243億5500万ドル

                      韓国の対日輸入額:474億6700万ドル

                       

                       日本のGDPからみれば、輸出額474億6700万ドル−輸入額243億5500万ドル=純輸出額231億1200万ドル≒2兆5000億円です。(1ドル=111円で試算)日本のGDPが500兆円だとすれば、たったの2兆5000億円で割合にして0.5%です。貿易総額は、輸出額+輸入額=8兆円弱あります。

                       もし今この瞬間、韓国と国交を断絶したとしても、日本人の年収は以降将来にわたって0.5%しか減りません。韓国から輸入してかつ韓国に輸出もしているというような商社は、輸出と輸入の双方の貿易取引を失いますので、0.5%以上年収が下がるでしょう。とはいえ、日本人の平均でみた場合で、たったの0.5%しか減らないのです。

                       

                       貿易品目の中身をみますと、日韓国交断絶した場合の経済の影響は韓国の方がはるかにダメージが大きい。韓国は日本から絶対に買わなければならない資本財(工業燃料やセラミックコンデンサやシリコンウェハーやセミコンダクターなど)を買っています。これらの品目について、日本が輸出を止めた場合、サムスン電子や現代自動車は工場の稼働ができないのです。逆に日本が韓国から輸入しているとすれば、キムチやマッコリや辛(ラーメン)がメイン。パネルとか安い粗悪なものを買わなくても、日本で高品質なものを作っています。国力が違いすぎており、正直いって、日本にとって韓国はどうでもいい国家です。

                       

                       

                       というわけで、今日は慰安婦問題に関連して、日韓合意について述べました。正直なところ、日韓関係がこじれても日本経済にはほとんど影響ありません。日本のマスコミや、頭がお花畑な政治家の中には、日韓の経済関係に影響が出るという人もいます。実際は影響が小さい。

                       むしろ、歴史の史実を捻じ曲げ、ウソも100回言えば本当になるとして、世界各地に慰安婦を建造する行為は許すべきでなく、断じて抗議すべきです。ウィーン条約22条2項では、外交活動の妨害をしてはいけないとしており、釜山の日本領事館の前に慰安婦像を置くことなど、国際法に則って抗議し続けなければなりません。

                       史実でないものを史実とされ、日本が貶められることは、将来世代に禍根を残します。慰安婦像を設置するのであれば、ベトナムのライタイハンの像でも設置すべきです。ベトナムのライタイハンは現実に合った悲しい出来事です。外務省職員が正しい情報を発信しないのは怠慢ですし、マスコミがベトナムのライタイハンのことや慰安婦像設置がジュネーブ条約違反であることなどを伝えないことは、極めて罪深いと私は思うのです。


                      韓国の日本産水産物の輸入規制問題について(放射線と放射能の区別もつかないアホ国家)

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                        JUGEMテーマ:日韓問題

                        JUGEMテーマ:朝鮮半島 政治・軍事・経済

                         

                         今日は、「韓国の日本産水産物の輸入規制問題について」と題し、2017/10/17の時事通信の記事「韓国、WTO敗訴=日本産の水産物輸入禁止」について取り上げます。記事の概要は下記の通りです。

                         

                        『 2017/10/18-12:29  韓国、WTO敗訴=日本産の水産物輸入禁止

                         韓国が東京電力福島第1原発事故後に実施している日本産水産物の輸入禁止措置について、世界貿易機関(WTO)の紛争処理小委員会は韓国敗訴の判断を示す報告書をまとめた。関係筋が18日、明らかにした。今回の判断は裁判の一審判決に相当する。

                        報告書は17日までに両国政府に届いたが、公表には数カ月かかる見通し。判断に不服の場合、最終審に相当する上級委員会に上訴できる。韓国側が上訴する可能性が高そうだ。日本の水産庁は今回の判断について「わが国の主張を踏まえた内容だった」(幹部)としている。
                         2011年3月の原発事故後、韓国は青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の8県からの水産物の輸入を一部禁止。13年9月に8県の全ての水産物の輸入を禁止した。日本政府は「韓国の措置は過剰で、不当な差別に当たる」として、15年5月にWTOに提訴していた。』

                         

                         

                         この問題は、韓国が日本からの水産物について輸入規制しているのは不当だとして、日本政府がWTO(世界貿易機関)に提訴している問題です。記事に記載の通り、WTOは10/17までに両国の一審判決を通知し、日本側の勝訴を通知しました。

                         

                         韓国側としては、ルール上では、一審で敗訴しても最終審というのがあり、上訴することは可能です。日本側からみれば、2011/03に発生した福島第一原発事故による水産物の輸入規制解除に向けて一歩前進したことになります。

                         

                         敗訴が濃厚となった韓国側は、韓国国民の健康のために上訴する予定と表明しています。同時に放射能に汚染された物質は絶対に通関の段階で管理し、韓国国民の食卓に上がることがないよう基準を強化すると強調しました。

                         韓国のマスコミの聯合ニュースによれば、少なくても2019年までは規制が解除されないとの見通しと伝えており、先行き不透明感は、まだまだ拭えていません。

                         世界的にみれば、3.11の原発事故以降、日本食品の輸入を規制している国は、韓国だけではなく少なくありません。そのため、WTOでの日韓の紛争結果は、他国にも影響すると指摘されています。

                         

                         私が思うところ、韓国の単なる嫌がらせです。なぜならば、韓国は群馬県や栃木県の海産物も輸入禁止としています。こうした動きに対して、2013/9/7の産経新聞では、海もないのに困惑の声と伝えています。

                         群馬県と栃木県は太平洋に面していません。福島第一原発の汚染水による直接の影響といっても、そもそも海産物が存在しません。韓国というのは、コピー紛いで歴史をねつ造するのデタラメ適当な国というイメージを、私は持っていますが、こうした記事を見ていても、デタラメ国家と思うわけです。

                         

                         そして日本人は、韓国はデタラメな根拠を元に規制している国であることと、EUは徐々に規制を解除しているという実態を理解する必要があります。

                         

                         放射線は、もともと科学(サイエンス)の問題なのですが、韓国は感情的になっています。そもそも「放射能に汚染された物質」といっていますが、食品が汚染されるのは放射線であり、言い方が変なのです。なぜなら放射能は飛びません。放射能とは放射線を出す能力のことを言うのです。

                         

                         

                         というわけで、「韓国の日本産水産物の輸入規制問題」を取り上げました。放射線と放射能の違いがよく分からないというのは、何も韓国に限りません。日本人でさえも正しく理解していない人が多くいます。

                         ですが、韓国という国が如何にウソデタラメな国家であるか?そのことを理解しつつ、隣国とは揉めるものだということが理解できれば、「韓国と仲良くやらなければ!」という発想が間違っていることに気付くと、私は思うのです。


                        北朝鮮で暴動が起きる可能性について

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                          JUGEMテーマ:朝鮮半島 政治・軍事・経済

                           

                           今日は、2017/10/18に報じられた日本経済新聞の”北朝鮮亡命幹部「制裁、完全に市場閉鎖」 米で講演”という記事について触れます。記事の概要は下記の通りです。

                           

                          『2017/10/17 15:00 北朝鮮亡命幹部「制裁、完全に市場閉鎖」 米で講演 中国との関係「過去最悪」

                          【ニューヨーク=高橋里奈】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の統治資金を管理する部署「39号室」の元幹部、李正浩(リ・ジョンホ)氏は16日、ニューヨーク市内で講演し、国連安全保障理事会の制裁について「中国などが貿易を続けた過去の制裁と全く次元が異なる」と指摘し、「北朝鮮が1年乗り切れるかどうかは分からない」との見方を示した。

                           李氏は金正恩氏による幹部粛清を機に、2014年10月に韓国に亡命した。脱北前は39号室傘下の企業のトップなど要職を歴任。貿易業務など手がけ、北朝鮮経済に精通している。

                           李氏は国連安保理が9月に採択した石油製品の供給や原油輸出に上限を設ける新制裁決議について「北朝鮮の市場を完全に封鎖した」と分析。「北朝鮮は今回の制裁を脅威に感じている」と話した。金正恩氏が就任して以降、中国との関係が悪化。中国が貿易を遮断したことで過去最悪な状況だとも指摘した。

                           核・ミサイル開発などの挑発が続いている背景について「北朝鮮は米国との関係を必死に欲しながら、米国に向けてミサイルを配置するなど挑発行為をしている」と解説した。金正恩氏は長期政権を維持するためには米国との関係が不可欠だと考えているという。』

                           

                           

                           上記の通り、北朝鮮指導者の秘密資金を管理する朝鮮労働党「39号室」の元幹部で、3年前の2014年に脱北し、米国に滞在する李正浩(リ・ジョンホ)さんが、ニューヨーク市内で講演したというニュースです。

                           

                           報道によれば、国連安全保障理事会で、米国による新たな制裁は、過去の制裁とレベルが全く違う指摘しています。私は国連でどれだけ貿易を規制したとしても、北朝鮮と国交のある国すべてが、制裁を忠実に守るとは考えにくく、李正浩(リ・ジョンホ)さんの指摘・分析があったとしても、経済制裁の効果は懐疑的にみています。

                           

                           李正浩(リ・ジョンホ)によれば、北朝鮮が1年間持ちこたえられるか?わからず、北朝鮮人民の多くの人々が死ぬだろうと述べ、国民生活に大きな影響が出るとしています。

                           

                           過去の独裁政権を見てみると、最後の最後まで粘るケースが多く、アフリカの独裁国の崩壊などを見てもそうでした。非常事態が起きているという認識をする必要はあると思いますが、だからといってすぐに、北朝鮮人民が暴動を起こせるか?といえば、私は懐疑的に思うのです。

                           

                           なぜならば、実際に暴動を起こして失敗したら、家族は皆殺しになります。それでも暴動を起こすことはできるでしょうか?拉致被害者の蓮池薫さんは、同じく拉致被害者の日本人拉致被害者の奥土祐木子さんと結婚し、二人の子供ができます。その蓮池薫さんは、2002年に日本に戻ってきました。蓮池さんは、「家族がいて、自分だけではないという恐怖感が常にあった。」と述べています。

                           

                           最後の最後で飢えて死ぬとなれば、暴動になるかもしれません。とはいえ、実際は国交がある国々が存在し、経済制裁実施国以外の国から、様々な供給を受けていて、飢えて死ぬとまで行かない状態だとすれば、家族など一族に危害が及ぶ危険性から、簡単に暴動を起こすということには、ならないと思うのです。

                           

                           

                           というわけで、今日は朝鮮労働党「39号室」の元幹部の李正浩(リ・ジョンホ)さんが講演したことについて取り上げ、北朝鮮での暴動が起きるか否か?について、私見を述べさせていただきました。


                          北朝鮮が世界的に孤立しているというのは、ウソです!

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                            JUGEMテーマ:北朝鮮問題について

                            JUGEMテーマ:北朝鮮

                             

                             今日は、日本経済新聞の記事「正恩氏、経済専門家を登用 北朝鮮党創建72年、苦境打開の姿勢」という記事について取り上げ、日本のTVマスコミが報道するような「北朝鮮が世界的に孤立している」という論説はウソであることを述べます。

                             

                             記事の概要は下記の通りです。

                            『2017/10/11付 日本経済新聞 朝刊 正恩氏、経済専門家を登用 北朝鮮党創建72年、苦境打開の姿勢

                            【ソウル=峯岸博】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は、経済専門家や自身の妹を重用するなど朝鮮労働党の大幅な人事に踏み切った。同党は10日、創建72年の記念日を迎え、米国や日本、韓国は新たな挑発への警戒を続ける。正恩氏は人事の断行で経済や外交をてこ入れし、国際社会の制裁下での苦境を乗り切ろうとする姿勢を鮮明にした。(後略)』

                             

                             

                             金正恩委員長は、経済専門家や自身の妹を重用するなどして大幅な人事に踏み切り、経済や外交の国際社会の制裁の苦境を乗り切ろうとする姿勢を鮮明にしました。

                             経済に力を入れるということを考えた場合、ここでいう経済とは資金とかお金の問題ではなく、輸入の問題を指しています。国力がない北朝鮮からすれば、技術がないために国内需要を自力で賄えないということなので、必要な物を輸入しなければ経済が成り立たないわけです。

                             

                             とはいえ、例えば中国が対北朝鮮に対して、輸出を全面禁止したとしても、北朝鮮側から見れば輸入の代替案が存在します。日本のTVマスコミは、北朝鮮が世界的に孤立しているかの如く、報道をしていますが、実際はロシアやアフリカ諸国など、100か国以上と国交があります。

                             

                             2016年12月時点で、国連加盟国は192か国ありますが、26か国が北朝鮮と国交を結んでいません。国交のない国の26か国の主な国としては、日本をはじめ、韓国、米国、フランス、サウジアラビアなど26か国です。逆に国交を結んでいる国は166か国あり、ロシア、中国、ドイツ、イギリス、イランなどがあります。

                             

                             私たち日本人は、北朝鮮が世界的に孤立していると思い込んでいないでしょうか?国連の経済制裁だの言ってみたところで、所詮国連が北朝鮮と国交がある166か国をコントロールすることは絶対にできません。「国連がなんとかしてくれる!トランプだって強硬姿勢だから、国連と連携して北朝鮮を懲らしめてくれるはず!」なんて思っている日本人が多いのでは?と思います。理由は、マスコミが国連の経済制裁を強化という報道を流すのはイイのですが、実際は効果がないという真実を報道しないからです。

                             

                             北朝鮮と韓国の国境付近に開城工業団地というのがあります。ここは、北朝鮮の領域ですが、韓国の現代自動車が投資していました。ところが、北朝鮮が勝手に工場施設を使っています。そこで生産したものをどこにもっていくか?といえば、166か国の国々ということになるわけです。

                             

                             国連で経済制裁を強化という決議をしたところで、北朝鮮と国交を結んでいる国から見れば、安く入るものを手に入れたいという気持ちがあり、国益を考えれば貿易を継続していた方がメリットがあります。100か国以上の国々が同じように北朝鮮と貿易を継続していたら、国連は文句が言えません。要はみんなで渡れば怖くないというやつです。

                             

                             この北朝鮮問題を解決するためには、国連で縛るというのは絶対に不可能です。日本自身が軍事力を強化し、核武装でも敵基地攻撃能力を認めるなどしない限り、解決はしません。

                             

                             

                             というわけで、今日は北朝鮮問題について触れ、マスコミどもが報道するような「北朝鮮が世界的に孤立している」というのは嘘であり、実際は北朝鮮と貿易を継続した方が国益になる海外他国が数多く存在するということをお伝えしました。

                             一方で北朝鮮問題は、トランプ大統領が何とかしてくれるということでもありません。ICBMが核弾頭を装着して米国に届くようになるとすれば、米国ですら先制攻撃ができるか?微妙です。何しろ米国本土に核攻撃による反撃が可能な状態で、本当に米国が先制攻撃できるのか?というわけです。では、日本列島が一発核弾頭を受けたら反撃するのでしょうか?米国はきっと反撃するでしょう。ですが、日本列島が一発核弾頭を受けるというのは、国家が日本国民の生命や財産を守るということができないということでもあります。

                             日本の国は日本自身で守る、これを私たちが自覚しなければ日本の安全保障の確立はないということを改めて申し上げたい。ついでにデフレ脱却というマクロ経済の観点からも軍事力強化のための政府支出は理に適っています。デフレの今こそ安全保障強化のために政府支出増による積極的な財政出動がされることを願ってやみません。


                            韓国大ピンチ!日本に続いて中国との通貨スワップが終了か?

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                               今日は、中央日報の社説記事「韓国経済:【社説】米国・日本に続いて中国との通貨スワップまで終われば…」について触れます。

                               このニュース、韓国にとっては一大事です。何しろ反日運動やりすぎて、日韓通貨スワップ協定の延長を終了。その後、中国経済にすり寄り、人民元スワップを増額しました。

                               ハードカレンシーの日本円と、ローカルカレンシーの人民元では、後ろ盾になる通貨として、天と地の開きがあるのですが、それでも国力がない韓国にとっては、通貨スワップは韓国経済の安定に必要でした。

                               その後ろ盾となってくれていた中国が、THAAD配備を理由に、中韓通貨スワップ協定を延長せず中止するという話が出ているのです。

                               

                               下記は中央日報の社説の概要です。

                              『中央日報 2017/10/9(月) 7:55配信

                               10日に満期を迎える韓中通貨スワップの延長が危機という。韓国と中国は金融危機直後の2008年12月に3600億元(約560億ドル、約6兆円)規模のウォン・人民元通貨スワップ契約を締結し、その後2回延長している。しかし今回はTHAAD(高高度防衛ミサイル)をめぐる両国間の問題で追加の延長が不透明になっている。
                               通貨スワップはそれぞれ異なる通貨をあらかじめ約定された為替レートで交換できる協定だ。通貨スワップが外貨準備高と共に外国為替市場の2大安全弁に挙げられる理由だ。現在、韓国が他国と締結した通貨スワップ規模は米ドル換算基準で約1220億ドル。韓中通貨スワップはこの半分を占めるほど規模が大きい。さらに最近の中国経済の地位まで考えると、通貨スワップが延長されない場合、衝撃は予想以上に大きくなるおそれがある。
                               両国は昨年、通貨スワップ延長に原則的に合意したが、今年に入ってTHAAD問題で状況が変わった。深刻なのは中国との通貨スワップが終了する場合、韓国は米国、日本、中国のどの国とも通貨スワップを結んでいない状況になるという点だ。一時700億ドル規模だった韓日通貨スワップは両国間の問題で2015年に終了した後、再開交渉も中断した。300億ドル規模だった韓米通貨スワップは歴史の中に消えて久しい。
                               北朝鮮の相次ぐ挑発とトランプ米大統領の「嵐の前の静けさ」発言などで韓半島(朝鮮半島)リスクがいつよりも高まっている。今まで国内の金融市場や実物経済に大きな衝撃がなかったのは、韓半島危機が最悪の状況にはならないという一種の「学習効果」のためだった。しかし、あるきっかけで資金の離脱が始まれば、金融および為替市場に大きな混乱を招くだろう。秋夕(チュソク、中秋)連休直前に外国人が債券を売ったのもこのためだ。米国発の緊縮ムードはこうした状況をさらに悪化させる可能性もある。
                               この場合、外貨準備高3800億ドルでは十分でないかもしれない。政府と韓国銀行(韓銀)が追加で金融安全網を急いで構築しなければいけない理由だ。為替市場への対応はいくら強調してもしすぎることはない。』

                               

                               

                               

                              1.中韓スワップ契約延長中止の背景と日韓通貨スワップ

                               

                               上記の記事は、中韓スワップ契約が、継続更改されない可能性に触れた社説です。理由は、韓国が米国のTHAAD配備を受け入れたこと。もちろん韓国は自国の防衛力でターミナル状態に入った加速度のついたミサイルの迎撃が困難として、米国のTHAAD配備に踏み切りました。韓国の国益でみれば、地政学的にソウルに砲弾が届く以上、韓国国民を守るためには当然ともいえます。

                               

                               中韓スワップ契約を締結するに至ったそれまでの経緯の前に、もともと韓国は日韓通貨スワップ協定というのを締結していました。日韓通貨スワップについて歴史的事実を編年体で記載しますと下記の通りです。

                               

                              (1)日韓通貨スワップの締結から終了まで

                              ●2008/12

                              リーマン・ショックにより、韓国でウォン通貨危機が浮上したため、引出限度額を30億ドル相当から200億ドルに増額する。

                              ●2010/04

                              為替相場が安定化したとして増額措置を終了し、引出限度額を30億ドルに戻す。

                              ●2010/06

                              日韓通貨スワップ協定の期限を3年延長し、期限を2013年7月までとする。

                              ●2011/10

                              欧州金融市場の不安定化の中、引出限度額を30億ドルから700億ドルに増額する。期限は2012年10月末までとする。

                              ●2012/10

                              引出額700億ドルの増額措置を終了とし、引出限度額を30億ドルに戻す。

                              ●2013/07/03

                              日韓通貨スワップ協定満期終了する。

                               

                              (2)チェンマイ・イニシアティブによる通貨スワップの締結から終了まで

                              ●2001/07/04

                              チェンマイ・イニシアティブの下での日本の財務省(外国為替特別会計)と韓国銀行間の通貨スワップとして、上限20億ドルとするドルウォン間一方向スワップ(日本から韓国へドルを供与すること)取り極めを締結する。

                              ●2006/02/24

                              それまでの取り極めを変更して、日本が100億ドル、韓国は50億ドルの双方スワップを締結し、期限を2015年2月までとする。

                              ●2015/02/16

                              日韓両政府は「日韓スワップ協定を延長せず、終了する」と発表し、100億ドルの融資枠は延長しないことが決定される。

                              ●2015/02/23

                              チェンマイ・イニシアティブ下で締結された日韓通貨スワップ協定が満期終了する。

                               

                               

                               朴槿恵政権のときに、日韓通貨スワップ協定は廃止になりました。朴槿恵政権は反日姿勢が、日韓双方に影響したとも言われています。もともと日本にメリットのない日韓通貨スワップ協定でしたので、反日を続ける朴槿恵政権相手に、日韓通貨スワップ協定を中止した当時の安倍政権・麻生財務相の判断は正しいと考えます。

                               

                               一方、日韓通貨スワップ協定を延長せず、朴槿恵政権は中国経済にすり寄り、人民元スワップを増額します。

                               

                               

                               

                              2.通貨スワップとは?(企業の資金調達手法で使われる金利スワップを考える)

                               

                               通貨スワップとは、もともとデリバティブの一種です。デリバティブの世界では、大きなカテゴリーとして、「先物取引」「オプション取引」「スワップ取引」という3つがあります。通貨スワップは、3つのうち「スワップ取引」の部類に入ります。

                               

                               例えば、企業の資金調達の手法として、過去に借り入れた固定金利の銀行借入金について、変動金利への借り換えるという手法が取られることがあります。この場合、固定金利の銀行借入金の元金を一括返済し、新たに変動金利で借り入れるという手法がわかりやすいでしょう。

                               

                               これと同じ効果を生み出す方法として、固定金利→変動金利とする金利スワップを締結するという手法があるのです。金利スワップを使う場合、スワップ契約を締結した銀行から、固定金利を受け取り、受け取った固定金利は借り入れた銀行に支払います。また変動金利相当分は、スワップ契約締結銀行へ支払います。こうすることで、企業サイドから見た場合、固定金利の借入金を変動金利への借入金にスワップ(=交換)できてしまうのです。

                               

                               固定金利→変動金利の例をあげましたが、逆の変動金利→固定金利というパターンもあります。過去に変動金利で借り入れていたが、今後の金利上昇を睨み、金利上昇のリスクヘッジとして、変動金利→固定金利とする金利スワップを締結するというシナリオです。この場合は、スワップ契約を締結した銀行から変動金利を受け取り、受け取った変動金利を借り入れた銀行に支払います。一方で固定金利相当分を、スワップ契約締結銀行に支払います。こうすることで、企業サイドから見た場合、変動金利の借入金を固定金利への借入金にスワップ(=交換)できてしまうのです。

                               

                               上述の金利スワップでご説明の通り、スワップ取引とは、あらかじめルールを決めて「交換する」という取引なのです。

                               では、通貨スワップとは?となると、一定の価格で異なる通貨について交換を事前に取り決め、為替相場がどれだけ乱高下しても、当初取り決めた一定の価格で通貨を交換するという契約になります。

                               

                              <日韓通貨スワップの図解>

                              (出典:3.bp.blogspot.com)

                               

                               

                               この通貨スワップですが、日本には全くメリットがありません。韓国は経済が不安定ですので、何か大きなショックがあればウォンが暴落しやすいという状況があります。ウォンが暴落した場合、外貨建て債務が暴騰することとなるため、政府も民間も外貨建て債務の返済に窮してしまい、デフォルトする可能性があるのです。

                               日本の場合、政府は外貨建て債務はゼロですので、政府がデフォルトする心配はありません。民間は外貨で借りるケースがありますが、そもそも円が対ドルや対ユーロで暴落するということは起こり得ません。むしろ金融緩和強制終了で、円が暴騰することはあり得ます。(ブログ記事”「国債増刷」「政府支出増」が必要な理由”において、2015年1月15日に発生したスイスフランショックと同様に円が暴騰するリスクについて説明しています。)

                               韓国は輸出がGDPの50%超を占める輸出国で、かつ対外債務も多い国です。ウォンは他国通貨と比べて脆弱であり、本来であれば、日本円、人民元の通貨スワップ、とりわけ日韓通貨スワップ協定は継続するべきでした。

                               ところが朴槿恵政権は、反日を繰り返し、自ら日韓通貨スワップを継続しない道を選択し、人民元スワップの増額へと踏み切ったのです。韓国の朴槿恵大統領が如何に愚かだったか?お分かりいただけるのではないでしょうか?

                               

                               

                               

                              3.国力が弱い国は外交でも強く出られない

                               

                               国力が弱い国は外交でも強く出られません。本来、韓国は内需を強くして、自国経済を強くする方法が取られるべきでした。ところが、輸出攻勢を強める一方、日本との外交では反日を繰り返して中国経済にのめり込んでいったのです。

                               

                               今、韓国の明洞では、中国人観光客が激減したといわれています。理由は、韓国がTHAADを配備したことで、中国共産党政府が嫌がらせとして、中国人民の韓国への旅行に規制しており、観光客が激減しています。日本人観光客も戻りません。東南アジア諸国に観光PRをしているようですが、朝鮮半島問題のため思うように観光客が伸びていないというのが実情です。

                               

                               もともとインバウンドに頼り、輸出に頼るという、自国で需要のコントロールが効かない分野で、経済を活性化を図ろうとしている点で、韓国経済がいかに貧弱であるか?がよくわかります。何しろ日本の場合はGDPの60%の300兆円が国内需要で賄われているのに対し、韓国はGDPの50%以上が輸出に頼っているという状況です。

                               

                               よく日本国内において、「これからはグローバリズムだ!日本は人口減少だから経済成長しないから外に出て輸出を増やしていかなければならない!」という論説が、こうした韓国を見れば明らかに間違っているということがわかると思うのです。

                               

                               真に国力の強い国とは、需要=支出=消費を、国内で多く占められる国こそ、国力が強いといえます。自国に技術がない、自国民に購買力がない(一人当たりGDPが低い)という状況は、経済的に豊かでなく、技術的にも自国で賄えず他国からの援助を必要とする点で、発展途上国といえるのです。

                               

                               その意味でいえば、韓国には現代自動車やポスコやサムスン電子などがありますが、これらの企業は組立がメインです。電子部品やそれらを製造するための基礎化学品、機能性化学品、工業原料といった資本財は、韓国は自らで賄うことができず、日本からの輸出に頼っているのです。漢江の軌跡といって、韓国の経済の発展を称賛する人もいますが、資本財の大部分を他国特に日本から輸入に頼っている時点で、国力が弱い国=発展途上国としかいえません。

                               

                               

                               というわけで、今日は韓日通貨スワップ協定中止の恐れに触れ、スワップ取引についてご説明させていただき、韓国経済に触れました。本来であれば韓国は反日なんてやってはいけないのです。国力がないのですから。とはいえ、朝鮮半島の民族は反日をやめることはないでしょう。もともと朝鮮人はコンプレックスの塊のような人種であるといえます。私たち日本人は、このような韓国人と仲良くやろうと考えてはいけません。もちろんビジネスとしてお付き合いすることはあっても、情けや遠慮は不要なのです。

                               特に外交では、例えば北朝鮮問題で、韓国と同盟を結ぶことは不可能です。韓国にとっては北朝鮮と融和政策を取り、連邦国家となって核保有国になった方が、韓国国民にとってもハッピーな可能性があるからです。

                               そのような韓国と仲良くしなければ・・・という政治家がいたとすれば、その人は安全保障を何もわかっていない愚者といえるでしょう。


                              中国の対国外投資が46%(482億ドル)減少!

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                                 今日は、ロイター通信の記事「中国の対外投資、上期は45.8%減 資本流出規制が影響」について考察したいと思います。

                                 

                                 下記が該当の記事です。

                                『ロイター通信 2017年 07月 13日 13:50 JST 中国の対外投資、上期は45.8%減 資本流出規制が影響

                                [北京 13日 ロイター] - 中国商務省によると、1─6月の中国の対外直接投資(ODI)は、金融を除くベースで、前年比45.8%減の481億9000万ドルとなった。

                                資本流出規制が背景。中国当局は、人民元安の進行を受けて、昨年末以降、国外への資金流出を抑制している。

                                商務省は「理不尽な対外投資が効果的に抑制された」と表明。不動産、ホテル、映画館、娯楽分野への対外投資が、軒並み大幅に減少したことを明らかにした。

                                1─6月の海外不動産への投資は、前年同期比82.1%減。対外投資全体のわずか2%にとどまったという。

                                6月単月のODIは11.3%減の136億ドルだった。

                                同省は、国内経済の回復と対外貿易環境の不安定化も、対外投資急減の原因となったと指摘。「一部の国が、海外資本による市場アクセスを厳格化した」と表明した。

                                1─6月の中国への海外直接投資(FDI)は前年同期比0.1%減の4415億4000万元(650億7000万ドル)だった。

                                6月単月のFDIは、前年比2.3%増の1004億5000万元。』

                                 

                                 上記記事の通り、中国企業による対外投資(中国企業による中国国外への投資)の落ち込みが鮮明になったというニュースです。2017年1月〜2017年6月にかけ、前年比で45.8%減、金額にして5兆3000億円と大幅に減少したということです。

                                 原因は、資本流出と人民元安の進行を食い止めようとして、中国企業による海外企業の買収を制限したためと報じています。

                                 

                                 この中国企業の対外投資の落ち込みは、何を意味するか?中国共産党は2015年12月頃から爆買い規制を行い、さらに2016年度に入り資本移動の制限をしています。具体的には、中国人や中国企業が人民元を外貨に両替することを禁止しています。

                                 

                                 例えばM&Aでも工場新設でも、中国国外でやろうと思えば、決済通貨は米ドル、欧州ユーロ、スイスフラン、英国ポンド、日本円といったハードカレンシーになります。ですが、それらをやるたびに、人民元売り外貨買いということになるわけで、人民元が安くなっていくわけです。

                                 

                                 中国共産党は人民元安を食い止めようとしているのは、外貨準備高の減少で分かります。(参照記事:中国の爆買い規制と400兆円の外貨準備高の中身について )昨年の2016年3月、中国共産党政府は外貨準備高を取り崩し、通貨防衛をしていることを認めています。その後、トランプから為替操作国認定を受ける恐れもありましたが、北朝鮮問題で習近平が北朝鮮を押さえることを期待して、トランプ大統領は為替操作国認定に「待った!」を掛けました。

                                 

                                 とはいえ、資本移動を制限していますので、例えば日本企業が中国企業で稼いだ場合も、日本円に変えられないということが起こり得ます。そういう国であることを知った上で中国に進出している企業ってあるのでしょうか?

                                 

                                 IMFはSDR(通貨特別引出権)の通貨バスケットに人民元を入れようとしましたが、本当にいいんですか?と思います。自由に売買できる為替でないのにSDRに入れようとしている、これは中国系アメリカ人によるロビー活動によるものだと思うのです。

                                 

                                 こうしたロビー活動を否定して大統領になったのがトランプです。北朝鮮問題対応について中国に対して不信感を持っていると思われます。今後も中国の外貨準備高の動向を含め、中国の経済状況は注視していきたいと思うのであります。

                                 

                                 

                                 というわけで、今日は中国の対外投資が大幅減少している状況について取り上げました。中国の人民元が、今後世界通貨になるなんていう人もいますが、ありえません。人民元はローカルカレンシーです。ハードカレンシーの日本円・米ドル・英国ポンド・スイスフラン・ユーロとは根本が異なります。SDRもいいですが、まずハードカレンシーになるべく、為替取引を変動相場制にするべきです。ところが、実際は為替介入を行っているわけで、そんな通貨が世界の基軸通貨になるわけがないのです。


                                "中国のGDPは必ず7%前後になる"の不思議

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                                  JUGEMテーマ:中国ニュース

                                   

                                   今日は7/18に掲載された毎日新聞の記事「中国GDP6.9%増 金融リスク警戒 当局引き締め」について取り上げ、中国のGDPが常に7%前後になってしまう背景について述べます。

                                   

                                  記事の概要は以下の通りです。

                                  『毎日新聞

                                  【北京・赤間清広】中国経済が安定飛行に入っている。17日発表された今年4〜6月期の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質で前年同期比6.9%増と1〜3月期から横ばいだった。習近平指導部は今秋の党大会に向け経済の安定を演出しているが、足元では膨らむ金融リスクの抑制に神経をとがらせている。

                                   「上半期の国民経済は着実な前進をとげ、経済目標の達成に向けた確かな基礎を築いた」。中国国家統計局の邢志宏報道官は17日の記者会見で強い自信を示した。

                                   上半期は個人消費など内需が改善したほか、輸出も大幅に伸びた。政府主導のインフラ投資が景気を底上げしている面は否めないが、減速基調が続いた中国経済が持ち直しているのは間違いない。

                                   しかし、市場では「下半期は経済の減速が避けられない」との見方が広がる。景気をあおってきた当局がここにきて不動産や金融分野の引き締めにかじを切っているためだ。

                                   「運用期間2カ月なら利回りは4.8%、4カ月なら5.2%」。中国経済の中心地、上海。街のいたるところに資産運用商品「理財」の看板が目立つ。

                                   当局は市場に大量のマネーを供給する一方で、国内資産の流出を防ぐため海外投資を厳しく規制している。行き場を失ったマネーは有利な運用先を求め、高利回りの理財に殺到している。(後略)』

                                   

                                   

                                   「理財」という言葉、皆さん聞きなれないと思います。これは中国国内で販売されている高利回りの資産運用商品です。

                                  野村證券の用語解説を下記の通り記載します。

                                  『中国国内で販売されている高利回りの資産運用商品。元本保証されていないものも多い。「理財」は中国語で資産運用を指す。
                                  上限規制がある中国の預金金利より高い利回りが提示されていることから、中国国内の投資家や国有企業などの巨額の資金が流入している。
                                  国債や社債などの安定的な資産のほか、銀行の正規融資を受けられない中国の中小企業や不動産開発会社、地方政府などに対し資金を供給し、投融資先の債券や貸出債権を小口化して販売するなど、シャドーバンキングの代表的な商品となっている。
                                  理財商品の債務不履行(デフォルト)等をきっかけにシャドーバンキングの資金の流れが止まり、中国の実体経済に波及するリスクが懸念されている。』

                                   

                                   上記野村証券の用語解説の通り、「理財」は中国語で元本保証されていないものがほとんどの資産運用商品を指します。日本と異なり、国民皆保険制度がない中国では、万一の病気などのアクシデントに備える意味でも、銀行預金ではなくこの「理財」という資産運用商品にお金を突っ込む人は多いです。

                                   ですが、理財商品の債務不履行(デフォルト)事件をきっかけに、資金の流れが止まって中国の実体経済に対する波及リスクを指摘する声があります。習近平はバブルを恐れ、見せしめに理財商品をデフォルトさせたこともありました。そうしたこともあり、上記記事のような「金融リスク警戒」といった論説になっているのでしょう。

                                   

                                   最近の中国経済は民間の投資・消費が縮小し、あまり伸びなくなってきています。その民間投資の縮小分を政府主導でインフラ投資で底上げしようとしています。マクロ経済的には、財政出動をしていて、正しい政策をやっており、変な話ですが日本が見習う点は多いです。

                                   

                                   毎日新聞の記事にある「中国経済が安定期に入る」という言い方、これは聞こえはいいかもしれません。中国のGDPは、月末閉めてからたったの2週間程度で速報値が出ます。(因みに日本のGDPは、1次速報、2次速報、確報値と、確報値が出るまでに2か月程度の時間がかかっています。)

                                   わずか2週間程度で出される速報値の6.9%増という数字自体怪しいということはさておき、経済が安定期に入るということであれば6.9%なんて高い成長はあり得ないです。欧米先進国並みの3%くらいとかなら、安定期に入ったといえるでしょう。

                                   

                                   とはいえ、もし3%だった場合、習近平は2010年時点で、目標に掲げた10年間で2020年までにGDPを倍にするという目標が達成できなくなってしまうため、GDP成長率は常に7%前後でなければなりません。

                                   

                                   ぜひ、電卓をたたいて皆様にご確認いただきたいのですが、1.07を10乗しますと、2以上になります。よく資産運用の世界で、元金を10年で倍にするためには、何%の利回りで資産運用しなければならないでしょう?というような問いかけがあります。答えは7%です。

                                   投資元金を7%で10年間運用を続けますと、元金は2倍になります。

                                   

                                   というわけで、習近平は10年でGDPを2倍にすると公言していますので、実体経済がどうであろうと、必ず中国の経済成長率は7%前後で発表されます。おそらく目標の2020年まで必ず7%前後となるでしょう。

                                   下記のグラフは毎日新聞の記事の抜粋なのですが、ずっと7%前後の経済成長率が続いています。

                                   

                                   

                                  (出典:毎日新聞の記事)

                                   

                                   記事では、中国の家計当局が、上半期の国民経済は着実に前進を遂げ、経済目標達成に向けた確かな基礎を築いたと自信を示しています。では、AIIB(アジアインフラ投資開発銀行)や一帯一路は、何のためにやるのでしょう?

                                   中国は、国内の供給能力が、ものすごい過剰な状態(デフレギャップ=「需要<供給」の状態)になっています。供給した製品あるいは過剰な供給力そのもの(設備)の使い道がないため、AIIBやら一帯一路といった戦略を打ち出しているのです。

                                   

                                   とはいえ、そうした政策の方向性・考え方は正しいです。なぜならば、AIIBや一帯一路で西側の国々にインフラ投資をして、そのインフラ誰が作るんですか?となれば、中国企業が作ることになるでしょう。中国は政府支出を増やすだけでなく、インフラ整備を通じた民間の政府支出増に力を入れようとしており、こうした政策は中国の経済成長(=GDP成長)に繋がります。

                                   こうした中国政府のこのような戦略的にやっている点については、日本も見習うべきだと考えます。

                                   

                                   中国経済について、2017年の下期に懸念することがあるとすれば、中国国内の不動産市況です。下記はSANKEI.BIZの記事の抜粋です。

                                  『SANKEI.BIZ 2017.4.8 16:03 中国の不動産バブル「なかなか崩壊しない」逆に危惧する声 経済発展の未来を奪う金融機関

                                  中国では以前から、不動産バブルの崩壊を憂慮し、Xデーの到来に戦々恐々としている人が多い一方で、「バブルがなかなか崩壊しない」という現実を逆に危惧してやまない声もある。

                                  いわゆる「不動産バブルによる中国経済の人質論」というものだ。例えば、昨年9月15日付の中国青年報に、社会科学院の魯洲研究員が登場して、「不動産市場は中国の実体経済を確実に人質に取ってしまった」と論じたのが一例である。あるいは今年3月に、香港環球経済通信社の首席経済学者である江濡山氏が「不動産は経済だけでなく政府と民衆をも人質に取った」と訴えている。

                                  「不動産が中国経済を人質にとってダメにした」という彼らの論調の根拠は、バブルが膨らんできている中で、中国経済に占める不動産業と不動産投資の比重が、あまりにも大きくなりすぎたということである。

                                  2016年、中国の国内総生産(GDP)に占める不動産投資額の比率は何と23・7%(国際通貨基金試算)に上っている。日本の場合、同じ16年における不動産投資の総額はせいぜい4兆円程度で、GDPの1%にも満たない。この対比から見ても、中国における不動産業の異常な肥大さがよく分かる。

                                  不動産業がそこまで肥大化してしまうと、それが伝統的な製造業やIT産業などの新興産業の生存と発展の余地を奪ってしまう。問題をさらに深刻化させているのは、産業の「血液」ともいうべき銀行からの融資も、もっぱら、不動産市場へと流れていくことである。(後略)』

                                   

                                   上記記事の通り、不動産への投資額がGDPの23.7%を占め、猛烈に不動産価格が高騰しています。

                                   この高騰をどこかで止めるべきなのですが、中国政府が歯止めをかけないため、不動産価格が人民が反乱を起こすレベルにまで上昇し、一般人は買えないレベルになってしまっているのです。そのため、どこかのタイミングで不動産は引締めせざるを得ないと思います。

                                   ただ、日本のバブル退治のように、1992年に実施した土地の総量規制など、急激な引締めをしない政策手法は賢いとも言えます。

                                   ですが、中国の不動産市況を含め、中国経済は引き続き注視していく必要があると思います。

                                   

                                   

                                   というわけで、今日は中国のGDPが、必ず7%前後になってしまう理由をご説明しました。


                                  韓国の文在寅大統領、「非正規社員ゼロに!」雇用81万人創出

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                                    JUGEMテーマ:韓国ニュース

                                     

                                    今日は、韓国の新大統領文在寅が、81万人の雇用を創出するとした報道について、意見したいと思います。

                                     

                                    日本経済新聞の記事です。

                                    『日本経済新聞【ソウル=鈴木壮太郎】2017/05/13 文在寅政権「非正規ゼロに」まず公共部門、民間波及狙う

                                     韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は12日、政府や公共機関で働く非正規職をゼロにするための工程表づくりを各機関に指示した。韓国では正規職に比べて賃金が低く、労働環境も劣悪な非正規職の増加が社会問題になっている。文氏は政府が率先して非正規職の問題に取り組むことで民間企業への波及を狙うが、企業には人件費増加につながりかねない政策に当惑が広がっている。

                                     文氏は12日、仁川国際空港公社を訪問し、「任期内に公共部門の非正規職ゼロ時代を開く」と宣言。政府や公共機関に対し、下半期までに非正規職の実態を調査して問題解消のロードマップを作成するよう指示した。

                                     同公社の職員は1400人だが、第2ターミナルが開業する今秋には協力会社を含め約1万人が非正規職として働く。保安検査なども含め業務の8割以上が外部委託で、文氏はかねて正規職への転換を主張してきた。文氏の発言を受け、同公社の鄭日永(チョン・イルヨン)社長は「間接雇用の非正規職を含め、1万人を正規職に転換する」と応じた。

                                     統計庁によると、韓国では勤労者の約33%、3人に1人が非正規職だ。1997年の通貨危機をきっかけに企業のリストラが加速。非正規職への転換が進んだ。非正規職の賃金は正規職の6割程度とされ、格差拡大の一因になっている。

                                     文氏は大統領選の公約順位の最初に「雇用拡大」を掲げて当選した。「民間任せでは雇用は増えない」と公共部門で81万人の雇用を創出すると宣言した。仁川空港公社の訪問は政策実現に向けた第一歩といえる。

                                     雇用創出は韓国では長年の課題だ。朴槿恵(パク・クネ)前政権は、解雇条件の緩和や非正規職の雇用期間延長など、労働の柔軟性を高めることで企業が人を採用しやすい環境をつくることに主眼を置いてきた。文政権はこうした民間主導の政策を否定し、政府主導の労働政策を打ち出した。

                                     朴前政権で与党だった自由韓国党は早速、反発している。「国民の税金で公務員を養う国になっては絶対にいけない」と批判。「雇用は政府ではなく、民間主導でつくらなければならない」と主張した。

                                     企業は表だっての批判を避けているが、文政権が公約に掲げる非正規職の縮小や労働時間の短縮に戸惑いを隠せないでいる。ある中小企業経営者は「労働時間を短縮すれば納期が遅れかねない。(与党の)共に民主党は親労組の傾向が強く、労使間の対立が深まるのではないか」と懸念する。

                                     前政権から転換するのは労働問題だけではない。文氏は12日、朴前政権時に策定された国定教科書の廃止を指示した。

                                     朴氏は現在の検定教科書が左派偏重だとして2017年3月から国定教科書に一本化する方針を決めた。ただ、共に民主党や市民団体は国定化に強く反発していた。「歴史教育を政治利用してはいけないとの大統領の確固たる意思」(現政権の大統領府)で18年から従来の検定制度に戻す。』

                                     

                                     

                                     韓国の文在寅大統領は、賃金などの格差問題を是正するとし、81万人の雇用創出を掲げました。

                                     具体的には、

                                    ●警察官、消防士、医療、保育の公共機関の職員を新たに51万人採用する

                                    ●公共機関30万人の間接雇用を直接雇用に改める

                                    として、81万人の雇用創出を掲げています。

                                     

                                     記事の後半では、朴槿恵政権で与党だった自由韓国党が「国民の税金で公務員を養う国になっては絶対にいけない」と批判し、「雇用は政府ではなく、民間主導でつくらなければならない」と主張していると掲載しています。

                                    マクロ経済的に言えば、デフレで苦しんでいる状態の時、税金で公務員を増やすことは正しいですし、デフレの状態では民間主導で雇用創出は困難です。

                                     

                                     非合理的にお金が使える政府が、支出を増やす!これは、イギリスのメイ首相、アメリカのトランプ大統領、オーストラリアのターンブル首相、フランスのルペン氏らが訴えていたことと同じ。いわば、文在寅が唱える経済政策は、経世済民という観点から、理に適っているのです。

                                     

                                    2兆1000億円の支出を見込み、財源は歳入の自然増と不要な予算の見直しと、大企業高所得者層の増税で、対応するとしています。

                                    若い世代の雇用を創出すると言っているので、苦しんでいる若者を中心に文在寅を支持したわけです。

                                    韓国の若年層失業率は10%を超えています。

                                     

                                     

                                     朴槿恵も経済民主化といって、経済の立て直しをしようとしましたが、結局、財閥主導のサムスン電子を中心とした財閥に取り込まれ、構造改革ばかりやった。韓国の若者は「ヘル・コリア(=地獄のコリア)」と叫ぶようになりました。

                                     

                                     今回、文在寅を当選させた力は若者です。高齢者で朝鮮戦争を引きずっている人は、文在寅には投票していません。

                                     最後の最後で北朝鮮危機が深刻化してしまった結果、保守層が分裂してしまいました。

                                     

                                     文在寅大統領は、革命とか改革ではなく、「既存の秩序をひっくり返しますよ!」と言っています。

                                     そのあたりに若者が共感したのだと思われます。

                                     

                                     なぜならば、韓国は1997年のアジア通貨危機になって、財政破たん直前まで行って、日本が融資して助かりました。

                                     ですが、IMF管理になって構造改革が進んで、グローバリズムの優等生として、自由競争で経済成長してきました。

                                     結局、勝ち組と負け組がきれいにはっきり分かれて、財閥の家族とオーナーと役員が勝ち組、そうでない負け組となった人々は、 恋愛とか結婚とか出産とか夢をあきらめなければいけない世代が増加していったのです。

                                     そんな若者世代が現状に不満を持ち、ルサンチマンを貯め込んで、革命チックな文在寅を支持したというわけです。

                                     

                                     とはいえ、私から見れば、経済政策は確かにまともです。

                                     「既存の秩序をひっくり返す」は、財閥改革も入っています。

                                     

                                     韓国には4大財閥と呼ばれる財閥がありますが、それは次の通りです。

                                    4大財閥:「サムスン電子」「現代自動車」「SKハイニックス」「LG電子」

                                    文在寅大統領は、特に4大財閥の改革に集中したいとしています。もし、4大財閥の改革をした場合、経済は混乱するでしょう。

                                     

                                     文在寅大統領は、廬武鉉政権下で最側近の秘書室長を務めた人物と言われています。

                                     北朝鮮との関係は、選挙期間中から話し合うとしていまして、融和的な路線と言っていますが、どうなるでしょう?

                                     

                                     私たち日本人と韓国人には、価値観・認識の違いがあります。

                                     北朝鮮問題は、日本にとってまごうことなき危機であり、どう対処すべきか?という話です。

                                     

                                     しかし韓国にとっては北朝鮮と対立するよりも融和的にやった方が平和になっていいのでは?という考え方があります。

                                     この考え方は、私たち北朝鮮のミサイルで狙われている状況の日本人には、理解ができるわけないのです。

                                     

                                     現実的な話でいれば、北朝鮮は次に核実験をやれば、米国は軍事行動を取らざるを得ません。

                                     北朝鮮が本当に深刻化したら一番危ないのは日本ではなく、ソウルです。砲弾が届くからです。

                                     その現実から目を反らして融和的にと言っている韓国人が多い。

                                     

                                     自分たちが一番狙われているのにも関わらず、軍事的な技術がないから、主体的にできないということのストレスもあるのかもしれません。結果、日本に対しては厳しい発言が目立ちます。

                                     

                                     こうした韓国の態度については、日本は放っておくべきです。日本が譲歩する形での合意をするべきではありません。

                                     韓国はすぐに反故にします。端的に言えば、まともに付き合える国家ではありません。

                                     日本としては、地球が亡びるまで敵対する現実路線が望ましいと思います。

                                     

                                     

                                     というわけで、今日は韓国の文在寅大統領の雇用を創出するという政策は、韓国の経済成長につながるマクロ経済的に理に適って政策である旨をお伝えしました。後半は外交面での韓国の問題点を取り上げ、日本として取るべき対応を意見させていただきました。

                                     世界で見れば、隣国と仲の良い国はありません。一般家庭で考えれば町内会とかで仲良くするということはあるかもしれません。

                                    しかしながら、国家は違います。米国とメキシコ、ギリシャとトルコ、でも戦争にならないでギリギリの関係を続けて、やっているんですよ!ということを私たち日本人は理解すべきだと思うのです。


                                    米韓FTAの悲惨な実態を報道しない日本経済新聞

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                                      JUGEMテーマ:TPP

                                       

                                      実は、4/29〜5/1の日程で、愛媛県伊方原子力発電所を訪問することになっていまして、今日は高知県からホテルでPCを借りて、記事を作成しています。

                                       

                                        さて、今日のテーマですが、私は「日本経済新聞を読むとバカになる!」と、よく知人に話します。

                                        その典型例として、2012年に締結された米韓FTAについての記事について取り上げ、FTA(二国間貿易協定)の問題点について、意見を述べさせていただきます。

                                       

                                        FTAやTPPはマスコミが報道しているような農業の問題ではありません。関税という主権を行使させず、自由貿易を推進するための貿易・投資のルール作りが真髄です。ですが、今日は農業を中心に取り上げ、米韓FTAで韓国農業が強くなったのか?日本経済新聞の主張どおりになったのか?検証したいと思います。

                                       

                                        まずは古いですが、日本経済新聞の次の記事です。

                                      『2012/03/16 日本経済新聞「米韓FTAに学び農業を強くする道を」

                                      米国と韓国の自由貿易協定(FTA)が発効した。世界で最も大きい米国市場で韓国製品の関税が撤廃され、関税が課され続ける日本製品はライバルの韓国製に比べて大幅に不利になる。

                                      韓国は欧州連合(EU)ともFTAを結び、既に昨年7月に発効済みだ。通商政策の遅れで、日本経済の要である輸出産業の競争力が制約されている。この状況を打開するには、まず米国を含む環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加を急ぐ必要がある。

                                      米韓交渉が妥結した要因の一つは、韓国の国内農業への対策だ。日本と同様に韓国でも農家は自由化に激しく反対した。同国の経験から日本が学ぶべき教訓がある。

                                      第一は農業の構造改革である。韓国政府は2008年から10年間で21兆1000億ウォン(約1兆5000億円)を投入する手厚い農業対策を打ち出した。このうち約9割は品目別の農業の競争力強化、農家年齢の若返り、専業農家への集中に割り当てた。

                                      市場開放に備え、自由化に耐えられるように農家の経営体質を強化する政策だ。こうした政策の後押しで競争力をつけ、香辛料原料のパプリカなどで対日輸出を伸ばす農家も一部に現れ始めた。

                                      零細を含めた全農家を支援対象とする日本の所得補償政策には、農業の生産性を高める力はない。自由化と農業強化は表裏一体であるはずだ。TPPに早急に参加すべきだが、そのために必要な農業改革のシナリオができていない。

                                      第二の教訓は、米韓交渉で韓国内に残った政治的なしこりだ。韓国政府は「自由化を望む多数派の意見に従うのが民主主義の原則」(外交通商省)と主張するが、一部の農家や議会内には「農業切り捨て」との不満が残り、李明博政権の基盤を揺るがしている。

                                      構造改革には一時的な痛みが伴う。政策の丁寧な説明と、急激な変化を緩和する手立てが欠かせない。米韓FTAで韓国内の世論は二分し、その後の構造改革の実行が難しくなっている。日本は同じ道をたどってはならない。

                                      製造業と農業の二項対立は分かりやすいが、変化を嫌い既得権を守りたい勢力が政治的に利用しやすい構図でもある。貿易自由化には、輸出入の拡大と同時に、製造業、農業を含めて国内経済の生産性を底上げする効果がある。長期的な視野に立ち、建設的な議論を導くのが政治指導者の責務だ。

                                       

                                       

                                       

                                      ◆「強い農業」の定義

                                       

                                       日本経済新聞の上記の記事の主張は、「所得補償政策では生産性が高まらない」は正しいです。

                                       マクロ経済的にいえば、生産性の向上は「設備投資」「人材投資」「公共投資」「技術開発投資」以外に起こりえず、ただ農家にお金を配る所得補償政策では生産性向上しないからです。

                                       

                                       とはいえ、自由貿易のTPPに加盟すべきで、そのために農業を改革すべきであるとしています。この手の「改革」という言葉、本テーマの農業に限らず、欺瞞であるといわざるを得ません。何をどう改革すべきなのでしょうか?抽象的な言い方しかしないので、問題です。

                                       強い農業とは「付加価値の高い農産物を輸出する」という意味ではありません。国民の生命を繋ぐ「必需品」を自国で自給でき、「余った分」を輸出することこそが、強い農業なのです。自国の穀物需要を満たしたうえで、余った穀物を輸出に回すのが強い農業です。穀物を輸入に依存し、利益率の高いパプリカやコーヒーの輸出が増えたとして、GDPは増えるかもしれませんが、それは「強い農業」とは言えません。穀物はパプリカやコーヒーと比べて利益が少ないかもしれませんが、必需品です。必需品を輸入に頼ることがあれば、これは食糧安全保障の崩壊につながり、日米FTAで言えば政治的に米国の言いなりにならざるを得なくなります。

                                       

                                       近年、気候変動による干ばつや洪水、水不足が懸念。世界不況で各国が金融緩和をすることで、余剰資金が商品市場にまで投機資金が入り込み、食糧価格を押し上げています。食糧価格の上昇は、消費者にとって負担増ですが、農家の収入は増えます。

                                       とはいえ、自由貿易による国際的な分業で食糧を生産国と消費国に分けてしまうと、食料品価格の上昇は貿易を通じて、消費国の富を生産国に移転させます。その結果、食糧輸出国は富が増え、インフレになる場合すらありますが、食糧輸入国は家計が苦しくなるだけです。結果、家計が苦しくなって物を買えなくなってデフレが進行するのに、食料品価格は上昇して不況になるというスタグフレーションに陥ります。

                                       

                                       もちろん貿易自由化で、安い食料品が輸入されれば消費者は恩恵を受けます。一方で安い輸入品が入ってくると競合する国産品は淘汰され、国内の雇用が失われます。例えば、国産のコメや牛肉が、安い米国産との競争で駆逐され、コメ農家や畜産農家の多くが失業します。例えば吉野家やすき家や松屋の牛丼が安くなれば、競合する他の食品産業は人件費カットで対抗し、雇用削減します。農家や食品関連産業で失業者が増えれば、ますます供給がおぼつかなくなり、輸入に頼らざるを得なくなります。

                                       

                                       「必需品を輸入に頼る!」これはもう国力低下で、発展途上国化なのです。

                                       

                                       

                                       

                                      ◆米韓FTA後の韓国畜産農家の悲惨な顛末

                                       

                                       韓国メディアで2013年2月、韓国南西部の全羅北道(チョルラプクト)で、50代の牛農家が牛を餓死させたというニュースがあり、牛農家がバッシングを受けたとの報道がありました。実際は資料を買うために水田を売り、自らの保険を解約して借金までした後の悲劇だったようです。何しろ54頭の牛を飼育するムン・トンヨンさん(当時57歳)は、飼料高騰、価格暴落に耐え切れず、経営は赤字に赤字を重ねました。牛に飼料を与えることができず、水だけを供与する羽目になった。結局、餓死した牛の悪臭・異臭で、近隣からの通報で発覚したとのことです。

                                       

                                       この事件、急速に進められた貿易自由化で生まれた”歪み”とされ、その要因が2012年3月15日に発行した米韓FTAだったとされています。

                                       

                                       米韓FTA(二国間貿易協定)によって、乗用車などの工業製品では5年以内に95%以上の品目で、果物や生肉などの農畜産品でも一定期間後にほとんどの品目で、それぞれ関税が撤廃され、投資や知的財産などの分野で残る非関税障壁(関税以外に政策や法制度で貿易を制限すること)を取り除くことも合意されました。

                                       

                                       大規模で機械化された米国の生産性の高い畜産業が、割安な牛肉を低い関税で韓国に売りまくろうとした米国の思惑が想像できます。そうなれば、「韓牛」の売れ行きが鈍るのは明らかです。

                                       農協新聞の2013年8月30日に、ある農家の取材に訪れた記事が掲載されていました。そこにはキム・ミョンキルさん(当時56歳)のことが掲載されています。

                                       キムさんは18年前に国際金融危機(アジア通貨危機)の波に晒されて会社が倒産したため、故郷に帰って両親とともに農業を始めたとのこと。資金がなく、貯金がまかなえる範囲の1頭のメス子牛からスタート。それから徐々に自家繁殖・肥育を繰り返し、ようやく肥育牛40頭、繁殖牛30頭を飼育する中小規模の畜産農家となったようです。

                                       ところが、急変する経済環境がキムさんを廃業に追い込みました。まず、家計の柱である牛の価格が暴落して経営を直撃。800キロの生体牛の卸売価格は、米韓FTA発行前と比べて30%ダウン。反対側で飼料価格が40%も高くなったとのこと。自家製の粗飼料などを使ってコスト削減をしたが赤字額が続き、2014年の赤字額は1億ウォン(日本円で約1000万の赤字)、借金は2億ウォンにのぼったとのこと。キムさんは、先述の餓死事件について、「自由貿易が進み、中国とFTAを結べば、私も同じ境遇になる」とコメントしています。 

                                       

                                       飼料価格高騰で安い輸入牛肉に押され、関税という盾・武器がなければ、韓国の酪農家は壊滅するしかなかったでしょう。米国産の安い肉が入ってよかったというメリット以上に、食糧安全保障について、牛肉について言えば、韓国の酪農家が牛肉を生産しなくなり、いわば供給力を既存し、米国の輸入に頼るという構図になってしまったことは、大きく韓国の国益を損ねたといえます。

                                       

                                       まずマクロ経済的に言えば、国内供給ができなくなり、輸入に頼る時点で、GDPが減ります。さらに、いざ米国国内で天候不順などが発生すれば、米国民の需要に供給力が振り向けられ、牛肉が高騰するリスクに晒される環境になってしまうこともリスクです。

                                        

                                       食糧安全保障が崩壊するといってもピンと来ないかもしれませんが、普通に飢えます。まだ日本は国力があり、供給力が温存されているので、3.11でさえもスピーディーに道路を復旧して、物資を送り届けることができました。とはいえ、自由競争を推進して供給力を毀損し続けると、将来日本では大災害が発生しても、地場のゼネコン業者が減ってスピーディーにロジスティクス復旧ができず復興がおぼつかない、ネパール地震後のカトマンズのように発展途上国化していくことになるでしょう。

                                       

                                       日本経済新聞が決して掲載しないFTAの負の側面について、農協新聞は記載しています。「業界だから当たり前だろう!」と思われる方、そうです。当たり前です。

                                       農協は日本の食糧安全保障を長年守り続けてきたのです。それを既得権だとか何とか批判するのはおかしい。安全保障にかかわる分野は、規制を強化して保護しなければ国家が存続できないのです。農業や医療や介護といった分野は、品質の悪い国内業者を排除するためには自由化を推進してはならず、私はむしろ規制を強化するべきであり、大切な日本の胃袋を守ってくださる農家を保護すべきであると考えます。

                                        

                                       そんなわけで、今日はマスコミが報道しないTPPやFTAの問題点を農業問題を中心に食料安全保障の観点でお伝えし、米韓FTAで韓国の酪農家の悲劇を取り上げさせていただきました。


                                      日本の単位労働コストを2013年以降上回ってしまった中国の供給能力過剰問題

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                                        JUGEMテーマ:経済全般

                                         

                                        今日は、単位労働コストが上昇し続けてきた中国、その中国の単位労働コストが日本の単位労働コストを上回ったことについて意見いたします。

                                         

                                        イギリスで産業革命が起きたのは世界史にお詳しい方ならご存知でしょう。

                                        資本主義国の経済を成長させるためにもっとも重要なのは「投資」です。

                                        ここでいう投資は、株式投資や不動産投資といったGDPが直接カウントされない投資(物・サービスがお金と対価で交換されない取引=GDPカウントされない取引)ではなく、工場の設備を更新して生産性向上に貢献するなどの投資です。機械を新しくして一人当たりの生産量を増やすというイメージのことを指します。

                                         

                                        産業革命自体、インドの綿製品に対し、イギリスが自国産の「単位労働コスト」を引き下げるために行った技術開発投資と設備投資への総称なのです。

                                         

                                         

                                         

                                        1.単位労働コストとは?

                                         

                                        単位労働コストとは、ひとつの製品を生産するために必要な労働コストを意味します。

                                         

                                        綿製品を例にとって、下記のケーススタディを考えてみましょう!

                                        A国:労働者一人の人件費10万円、労働者の1日生産枚数10枚

                                        B国:労働者一人の人件費20万円、労働者の1日生産枚数40枚

                                         

                                         一見するとA国のほうが人件費は安く見え、生産拠点を置くのであればB国よりもA国のほうが有利に見えますが実際は異なります。B国のほうが人件費は高いものの労働者一人が1日に生産する綿製品の枚数が多いです。つまり生産性が高いのはどちらか?といえば、B国のほうが生産性は高いのです。

                                         

                                        A国:10枚÷10万=1枚

                                        B国:40枚÷20万=2枚

                                        この数式で言えることは、A国は1万円当たり1枚の生産量、B国は1万円当たり2枚の生産量となり、B国のほうが生産性は2倍高いということになります。

                                         

                                        1枚あたりの綿製品の単位労働コストで見た場合、

                                        A国:10万÷10枚=1万円

                                        B国:20万÷40枚=0.5万円

                                        すなわち1枚の単位労働コストは、A国=1日1万円、B国=1日5000円となるのです。

                                         

                                        上述のケーススタディで言えば、B国のほうが単位労働コストは低いといえるのです。

                                         

                                        ではなぜ、B国のほうがA国と比較して1日に4倍もの綿製品の生産が可能なのでしょうか?

                                        これは、B国がA国よりも、「資本」「労働」「技術」への投資が蓄積されているためです。

                                         

                                        「資本」=機械や設備を購入する・更新する

                                        「労働」=能力開発や人材教育などに力を入れる

                                        「技術」=品質を維持しながらスピーディーに生産できるよう技術開発にお金をかける

                                         

                                        すなわち、上述の蓄積量について、B国>A国であるがゆえに、B国の生産性が高いのです。

                                        このように生産性向上のための投資を実行することで、単位労働コストを引き下げれば、「人件費」が高い国であっても、価格競争力を保つことは決して不可能ではありません。

                                         

                                         

                                         

                                        2.人件費が上昇傾向にある中国

                                         

                                        現在の中国は、中国共産党の意向もあり、人件費が上昇する局面にあります。日本の単位労働コストは、1995年時点では、中国の3倍でしたが、2013年には逆転してしまいました。すなわち、日本の単位労働コストが、中国の単位労働コストを下回ってしまったのです。

                                         

                                        下記は、単位労働コストについて中国が日本を追い抜いていった推移がわかる資料です。

                                        紫色が中国で緑色が日本ですが、2012年を境に日中の単位労働コストが逆転しています。

                                         

                                        (出典:経済産業省ホームページ 2016年6月事業分野別指針における概要について)

                                         

                                         

                                        また、「オックスフォードエコノミクス」のレポートによれば、2016年時点で中国の製造業の単位労働コストがアメリカに対して保持している優位性は、すでに4%まで縮小しているとのこと。2016年の中国の実質賃金引き上げ幅は6.3%と予測されていますので、ひょっとすると2016年の中国の単位労働コストは米国までをも上回ってしまっている可能性があるのです。

                                         

                                         

                                         

                                        3.中国バブル崩壊の真相

                                         

                                         中国バブル崩壊について、株式市場が下落やら不動産市況の不調など論じているエコノミスト・アナリストらがいますが、中国バブル崩壊の真相は、供給能力過剰の問題です。

                                         

                                         上述で述べたとおり、中国は人件費が上昇し続けた結果、単位労働コストが上昇を続けました。国家全体のマクロ経済で見れば、生産性を向上させるには、「設備投資」「公共投資」「人材投資」「技術開発投資」という4投資を蓄積していくしかありません。

                                         

                                        税収=名目GDP×税率×税収弾性値
                                        DP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出
                                         純輸出=輸出−輸入

                                         

                                         「投資」はGDP統計上、「民間企業設備(設備投資)」「民間住宅(住宅投資)」「公的固定資本形成(公共投資)」の3つの需要項目として計上されます。2000年以降の中国の経済成長は、主に「投資」の拡大で達成されたものでした。

                                         

                                         中国の「民間企業設備(設備投資)」「民間住宅(住宅投資)」「公的固定資本形成(公共投資)」について2000年と2014年で数値を比較しますと、下記のとおり。

                                         2000年:  5000億ドル(総固定資本形成対名目GDP比率35%)

                                         2014年:4兆5000億ドル(総固定資本形成対名目GDP比率45%)

                                         

                                         この数字が何を意味するか?現在の中国のGDP成長は、明らかに投資依存で、行き過ぎているといえます。日本の場合、高度経済成長期でさえ総固定資本形成対名目GDP比率は35%程度、現在は20%程度です。

                                         

                                         「投資」とは、生産能力強化のために行われますが、最終需要(消費)があろうがなかろうが、投資をすればGDPは拡大し、経済成長することは可能です。

                                         

                                         中国という国は、最終需要と無関係に、ひたすら投資拡大し、GDPをかさ上げすることを続けてきたといえます。とはいえ、投資を増やせば解決されるという問題ではありません。日本は投資不足ですが、中国の過剰投資にいたっては、もはや世界経済のリスク要因になっています。

                                         

                                         中国の鉄鋼生産能力は2004年に年間4億トン弱でしたが、2015年には12億トンにまで拡大しました。ところが最終需要は12億トンに満たなく、4億トン近い過剰生産能力が発生してしまったのです。

                                         この結果、鉄鋼産業の稼働率は70%近くに下落し、過剰な鉄鋼の生産能力は当然、世界中に振り向けられて、ダンピング輸出が各国の鉄鋼産業(新日鉄やJFEホールディングスや神戸製鋼など)に打撃を与える深刻な事態になっているのです。

                                         

                                         

                                         というわけで、今日は「労働単位コスト」という概念を取り上げ、人件費が高くても、人材に投資したり、設備投資に力を入れることで、結果的に生産性向上が図られて単位当り労働コストを引き下げることができ、価格競争力を保てるというお話をさせていただきました。また、中国の単位労働コストが上昇している現状も触れました。

                                         

                                         日本の企業に今必要なのは、中国人などの人件費の安い労働者を雇用することではなく、「設備投資」「人材投資」「技術開発投資」です。とはいえ、デフレで物・サービスが値段を下げないと売れない、個数を少なく買われるデフレ環境ではリスクが高く投資しにくい環境であるため、利益追求の必要がない通貨発行券を持つ国家こそが率先して「公共投資」をすることが必要なのです。

                                         政府が「公共投資」を継続することで、民間企業の「設備投資」「人材投資」「技術開発投資」をしていけば、さらに単位労働コストが引き下がり、日本人の人件費が高くても日本製品の国際競争力を向上維持することを可能にするのです。

                                         

                                         


                                        グローバリズムは終焉へ!(北朝鮮情勢とフランス大統領選挙)

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                                          JUGEMテーマ:グローバル化

                                           

                                           今日は北朝鮮情勢とフランス大統領選挙の関係についてというテーマで意見させていただきます。読者の皆様の中には、あれ?北朝鮮とフランスって関係あるんだっけ?と思われる方もいることでしょう。いずれもグローバリズム終焉という点で共通点があるため、このテーマとさせていただきました。

                                           

                                           

                                           

                                          1.北朝鮮に対する米国が考えるデッドライン

                                           

                                           世界は北朝鮮の動きについて、米国をはじめとして警戒感を強めています。

                                           この北朝鮮の動きについて、どう考えるべきでしょうか?

                                           

                                           ●ICBM(=intercontinental ballistic missile:大陸弾道弾ミサイル)

                                           ●核の小型化

                                           

                                           この2つは、米国側の問題として、絶対に認めるわけにはいかないでしょう。なぜならば北朝鮮のミサイルの脅威について、地政学的に東アジアの国だけ脅威だったものが、米国側にまで脅威が及ぶことになるからです。

                                           

                                          具体的に言えば、

                                           ●ICBMが完成されれば、米国本土に直接ミサイルが届く

                                           ●核の小型化が成功すると日本・韓国を米国が守ることができない

                                          ということになるのです。

                                           

                                           そのため米国としては、上記2つは「絶対に許さない!」といういわばデッドラインであり、今の北朝鮮情勢は、北朝鮮が実験した途端に、米国は「北朝鮮を攻撃しますよ!」という状況なのです。

                                           

                                           新聞テレビ報道で、米国が原子力空母のカールビンソンを朝鮮半島に送り込んだのもそうした金正恩への警告であると伝えられています。

                                           

                                           そのような状況の中で金正恩は、どんどん外交カードを切って、トランプ大統領を挑発しています。私が直近で本当に危ないと思ったのは、4/15の金日成の生誕105周年記念日です。

                                           報道を見ていて、この日に核実験を実施するかもしれない!と恐れていましたが、結局核実験は実施しなかったものの、翌日にミサイルを発射しました。このミサイル発射は失敗しましたが、明らかに米国トランプ大統領への挑発です。

                                           

                                           

                                           

                                          2.一枚岩ではない中国という国家

                                           

                                           米国としては北朝鮮を抑えられるのは中国だとして、習近平に圧力を掛けていますが、今のところ効果は見られません。

                                           中国というと一枚岩に見えますが、実際はそうではないのです。

                                           

                                           もともと中国軍は7つの軍区がありましたが、2016年2月1日に、習近平は5つの線区に改変したと発表しました。7つの軍区とは、「瀋陽軍区」「北京軍区」「済南軍区」「南京軍区」「広州軍区」「成都軍区」「蘭州軍区」だったのですが、これを「北部線区」「中部線区」「東部線区」「南部線区」「西部線区」に改変ました。改編後の線区を5線区と呼んでいます。

                                           

                                          <中国5線区地図と管轄エリア>

                                           

                                           

                                           実際に北朝鮮のバックにいる中国は、朝鮮半島と陸続きでつながっている北部線区で、北部線区には巨大な満州と南モンゴルと山東半島までを含める線区です。このエリア、実は習近平の支配下にありません。北京政府が中国全土に指示を出したとしても、北部線区が動かない限り、経済制裁とか言っても実際に禁輸(輸出入を禁止)することができません。

                                           

                                          以下はCNNニュースの記事です。

                                          『CNN.co.jp 4/22(土) 15:36配信「北朝鮮の石炭貨物船が中国に入港、禁輸宣言後に」

                                           国連安全保障理事会の制裁決議に基づき北朝鮮産石炭の全面的な輸入停止を今年2月に打ち出した中国の港湾に、石炭を積んだ北朝鮮の船舶6隻が入港していたことが22日までにわかった。

                                           中国北部の河北省唐山港への入港は今月20日と21日に行われた。唐山市は北京に近い。
                                           同港の公式サイトに載った接岸情報によると、6隻は全て無煙炭を積み、荷揚げの時間は最長で6時間と記されていた。ただ、実際に荷揚げされたものの詳細は不明。
                                           6隻のうちの3隻は今年2月以降の入港が予定されていた。既に出港したという。
                                           今回の入港情報に関連し中国外務省報道官は21日、北朝鮮産石炭の輸入停止の政策に変更はないと主張。制裁決議への違反行為は起きていないとも述べた。
                                           「複数の石炭貨物船が入港したとの一部情報があった」とし、「これらの船が港から離れ、海上にとどまっているのなら我々は乗組員への何らかの人道的配慮に留意しなければならない」とも語った。
                                           石炭は北朝鮮の主要輸出品で、重要な外貨獲得源。輸出先は大半が北朝鮮の唯一の同盟国とされる中国となっている。(後略)』

                                           

                                           上記ニュースとは別に、産経新聞が今年2月22日に、中国が北朝鮮からの石炭輸入を今年末まで停止すると発表。同じくヤフーニュースで2月22日、ロシアが北朝鮮に対して船舶売却や鉱物資源輸入禁止を検討というニュースがありました。

                                           日本は北朝鮮への経済措置として、外国為替・外国貿易法に基づいて、北朝鮮への輸出入禁止措置を実施しています。習近平政権が北部線区を含めた中国全土を掌握していれば、同様に北朝鮮の禁輸が可能と思われますが、上述のニュースの流れを追っていくと、習近平政権は北部線区を掌握できていないと思われるのです。これは習近平政権は北朝鮮の金正恩を抑えることができないという状況であり、極めて危険と言えるでしょう。

                                           

                                           朝鮮半島を平穏に収める方法はあるのか?といえば、私見ですが「ない!」というのが私の意見です。

                                           理由は、最終的に金正恩が何を求めているか?と言えば金王朝の存続であり、端的に言えば「自分たち(金正恩)をずっと支配者にさせてくれ!」という話です。そうであれば最終的な切り札は、「米国との国境正常化と核ミサイル・大陸弾道弾の放棄をすることを引き換えに、米国軍は金王朝を守ってください!」というのが落しどころだと思います。

                                           さもなければ北朝鮮としては米国に対して、ミサイル開発・核兵器開発を続けていくことになるでしょう。そうだとすればいつか米国のデッドラインを越えていく可能性あるわけで、今の状況は、デッドラインがこの4月〜5月なのか、数年先に延びただけと言えると考えているからです。

                                           

                                           4/15の金日成生誕105周年記念日に核実験は行われませんでしたが、次は4/25(火)の朝鮮人民軍創設記念85周年で、この時が危ないです。この時に核実験をやれば、米国は普通にデッドラインを超えたとして、北朝鮮を攻撃することになると思います。

                                           

                                           

                                           

                                          3.フランス大統領選挙と朝鮮半島情勢をどう見るか?

                                           

                                           この2つ地政学的には関係ないように思えますが、グローバリゼーションの限界という点で共通します。

                                           朝鮮半島が緊張する中で、フランスの大統領選挙の第一回投票が行われています。EU離脱を唱える国民戦線の党首のルペン氏が善戦しているということで、今日のテレビニュースでもフランスがEUを離脱する可能性について触れていました。

                                           

                                           グローバリゼーションとは、人・物・カネの国境を越えた移動を自由にするという政策であり、それは常に正しく善であるとする考え方です。それは、世界が常に平和であることが前提になっています。考えてみれば、戦争になれば実際に人・物・カネの国境を越えた移動の自由なんて、現実的にはできないことが容易に想像できるでしょう。

                                           

                                           というわけで、グローバリゼーションとは、竹中平蔵(慶応大学教授)的な「自由に取引できるのは素晴らしいじゃないですか。だから自由なんです!みんなで自由にやりましょう!」という話ではありません。

                                           「みんな人・物・カネの国境を越えて自由にしますよ!」というのを誰かが強制しなければならないという話です。それを強制する国が覇権国になるのですが、覇権国は何をもって覇権を取るかと言えば、もちろん軍事力ということになります。今は米国であり、米国の前は英国でした。

                                           フランス大統領候補の国民戦線の党首ルペン氏が「平和というのは力で!」と語っていますが、まさにその通りです。

                                           

                                          <マリーヌ・ルペン氏の写真>

                                           

                                           フランス大統領選挙について、4月17日に行われた調査で、EU離脱の是非を問う国民投票の実施を掲げる国民戦線のルペン党首と、EU枠組み維持を訴える無所属のマクロン元経済大臣の二人の候補者が、支持率22%前後で争っています。

                                           

                                           NHKなど日本のマスコミどもは、ルペン氏を極右政権とレッテル貼をしますが、いい加減にこの種のレッテル貼を辞めるべきだと思います。世界は、グローバリズムで競争に疲れた国民が、競争でなく自国民の保護を訴える政治家を押し上げるという潮流が生まれているのです。

                                           

                                           なぜフランス大統領選挙で、日本のマスコミが極右などとレッテル貼するルペン氏が支持率で上位に来ているか?まさにフランス国民がグローバリゼーションによる過激な自由競争と移民の増加などに、疲れてしまったということです。フランス大統領選挙でルペン氏が善戦しているというのは、グローバリズムの限界がきていることの証左と言えるのです。

                                           

                                           またイギリスではメイ首相が6月8日に下院の総選挙を前倒しで行うと宣言しました。英国はフランスよりも先に、グローバリズムに疲れた国民が政治を動かしてしまいました。それが2016年6月のブレグジット(Brexit=英国のEU離脱)につながったのです。ヨーロッパで起きているのは、民主主義が動き、グローバリズムに疲れた国民による自国民保護(アメリカンファースト、ブリティッシュファースト、フランスファースト、オーストラリアファースト)へと路線の変更が行われようとしているのです。

                                           

                                           では、東アジアで起きている事象はどうでしょうか?米国の覇権力が相対的に弱まった結果、地域紛争が勃発してグローバリゼーションが通用しなくなっているということです。例えば日本企業は、韓国のソウルに支社をたくさん置いています。

                                           

                                           なぜ日本の企業は、あれだけの支社をソウルに置くことができるのでしょうか?

                                           それは「戦争がない!」ということが前提だからです。もし、北朝鮮危機が深刻になれば、ソウルは砲撃されます。「戦争がない!」という前提は崩れてきてしまっているのです。

                                           

                                           そうした意味で、北朝鮮情勢もフランス大統領選挙もグローバリズムの限界が来た!と言えるものと、思うのであります。

                                           

                                           

                                           そんなわけで、今日は北朝鮮情勢に絡み、フランス大統領選挙との関係、ヨーロッパで起きていること、覇権国の米国の力が弱まってグローバリズムの前提条件である「平和=戦争がない」が崩れてきたことをご説明しました。

                                           私の知人の旦那さんが、このGWにソウルに行くということで、知人には今のソウルは中東よりも危ないと教えてあげています。

                                           ここで私が危惧した4/25について、結果杞憂となり「なんだ!杉っ子の言っていること違うじゃん!ソウル安全だったじゃん!」となれば、私はゴメンナサイをするだけです。とはいえ、デッドラインがこの4月〜5月か、数年先に延びたに過ぎないという現状は変わらないと思いますので、これから韓国、特にソウルに渡航される方は、ニュース等の報道に十分にご注意ください。

                                           

                                           

                                           


                                          朴槿恵大統領逮捕と韓国経済の行方

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                                            JUGEMテーマ:韓国ニュース

                                             

                                            今日は朴槿恵大統領逮捕について意見します。

                                             

                                            朴槿恵大統領に対する取り調べが4月4日に行われました。

                                            朴槿恵容疑者の収賄容疑の共犯とされる親友の崔順実(チェスンシル)容疑者との共謀を裏付ける証拠を確保することが目的でしたが、朴槿恵容疑者は、全て容疑を否認したとのことです。

                                             

                                            もし容疑の全部が有罪になると45年の刑と言われている朴槿恵容疑者ですが、今焦点になっているのは、サムスン電子の副会長で李在鎔(イジェヨン)容疑者がサムスン物産を買収しようとしたときに、うまくいかなかったのを朴槿恵容疑者の周辺の人々が助けたという疑惑が焦点になっています。

                                            助けた見返りとして43億円もの大金を崔順実(チェスンシル)容疑者が持っているドイツの会社に送金したというこの容疑で逮捕されたのです。

                                             

                                             

                                             

                                            1.循環出資のサムスングループ

                                             

                                            実はサムスン電子という会社は、グループ会社で出資しあうという循環出資をしています。

                                            循環出資というのは、

                                            A社→B社に出資 B社→C社に出資 C社→D社に出資 D社→A社に出資

                                            というような出資形態を言います。

                                             

                                             サムスングループで言えば、サムスン電子が一番大きいですが、サムスン物産の子会社になっています。サムスングループ全体を支配下にしようとするならば、サムスン物産を傘下に収めないと、サムスン電子の株式だけ持っていても全体を支配することはできません。

                                             李在鎔(イジェヨン)が40%以上の株式を保有している会社に、第一毛織というのがありまして、李在鎔(イジェヨン)は第一毛織に巨大なサムスン物産を買収させて、サムスン電子全体を支配しようとしていました。

                                             ところが、サムスン物産の株主に米国系ファンドの株主がいて、なぜ第一毛織のような小さい会社にサムスン電子を買収させるのか?と反対しました。

                                             そこで、サムスン物産の大株主の韓国の「国民年金公団」に、第一毛織がサムスン物産を買収する議案について、賛成させるよう李在鎔(イジェヨン)が、朴槿恵大統領経由で圧力をかけて賛成させるよう働きかけたのです。

                                             

                                             結果的に第一毛織はサムスン電子を買収できました。そのお礼として43億円を崔順実(チェスンシル)が経営するドイツの会社に送金したというのが、贈収賄容疑です。

                                             

                                             サムスン電子の李在鎔(イジェヨン)は副会長であり、サムスン電子の権力を持っているのでは?と思われる方もいるでしょうが、循環出資構造なので、そうではないのです。

                                             

                                             普通の日本の企業形態で言えば、サムスン電子が一番大きな会社であれば、その下にサムスン物産やらサムスン火災保険やらをぶら下げるのが一般的です。ですが、韓国は循環出資という企業のガバナンスが有効に果たせるのか?疑問を持たざるを得ない形態で、韓国を代表する企業が存在しているのです。

                                             

                                             

                                             

                                            2.李在鎔(イジェヨン)の逮捕状請求棄却について

                                             

                                             この事件で、一番まずいと思うのは、サムスン電子の副会長の李在鎔(イジェヨン)の逮捕の際、ソウル中央地方裁判所が証拠不十分として1月19日に逮捕状の請求を棄却したときのことです。

                                             

                                             韓国のネットでは「司法は最も腐敗した集団」「カネの前に法は存在しない」など、大変な騒ぎになったと言われています。裁判所の前でデモが行われたり、抗議電話が殺到したりと。裁判所の前でデモというのは日本で起こったことはないのではないでしょうか?

                                             はたまた逮捕状の請求を棄却した判事が、「学生時代にサムスン電子の奨学金を受けていた」「判事の息子がサムスン電子の就職を確約されている」など、これらはデマですが拡散されました。

                                             

                                             結果的に、ソウル中央地方裁判所は、2月17日に態度を一転して李在鎔(イジェヨン)に逮捕状を発行しました。

                                             

                                             これは絶対にあってはならないことです。なぜならば司法は独立していなければならないからです。

                                             

                                             今の韓国は、朴槿恵の退任もそうですが、この地裁の司法判断変更もそうですが、韓国国民のルサンチマンによる妬みや怒りで政治が動いているという風にしか見えません。何が悪で何が正義なのか?わからない。即ち大衆の気持ちで政治が動くという、いわば典型的な衆愚政治です。

                                             

                                             民主主義は、一般人の気持ちや世論も大切ですが、それはそれとして、伝統とか国際関係とか秩序とかを維持するために、民衆と大衆、司法行政立法、マスコミを含め、みんながバランスして調整していくのが民主主義の在り方であり、本来の民主主義国家であると、私は思います。

                                             

                                             ところが今の韓国は、ルサンチマンにまみれた韓国国民が圧倒的なパワーを持っています。朴槿恵の退任もルサンチマンによるものが大きい。本来、朴槿恵は退任するべきではないのです。

                                             

                                             

                                             

                                            3.朴槿恵大統領逮捕後の韓国経済の行方

                                             

                                             朴槿恵逮捕で、韓国は今後どうなっていくでしょうか?国連事務総長の潘基文(パンギムン)が大統領選挙を辞退することになったため、誰が大統領になっても親北朝鮮派の人が大統領になると予想されています。おそらく廬武鉉大統領以上に極左的な政治が行われるかもしれません。

                                             もちろん朴槿恵的なハンナラ派の親北朝鮮派ではない人たちもいますが、韓国国民は分裂する可能性が高いです。おそらくルサンチマンを貯めた国民同士がぶつかり合って攻撃しあい、国家として統合できなくなるのでは?と思います。

                                             従来、反日を掲げて国民統合をしてきましたが、今回は韓国国民の分裂は避けられないでしょう。

                                             

                                             大統領候補選考が5月9日に行われますが、革新か保守か?いずれも日韓合意の「従軍慰安婦問題」については見直しという流れになっています。そう言わないと大統領候補になれないくらい、理が通らない政治になっているからです。

                                             元々そういう国だったのですが、今はかなりひどい国になっています。典型的な衆愚政治、衆愚国家と言えるでしょう。

                                             

                                             釜山の総領事館の前に慰安婦像設置の対抗措置として、3か月間一時帰国していた長峰大使が4月4日に帰任しました。この政府の対応についていえば、大元のの問題である慰安婦像が設置されたままなので、本来帰任するべきでないです。

                                             帰任の理由としては、「大統領が変わった」「情報分析・収集」「北朝鮮問題」「慰安婦像問題に引き続き働き掛け」などがあるようですが、そうした忖度する必要は一般人には不要です。慰安婦像が撤去されず、設置されたままという事実がある以上、帰任は反対と言わざるを得ません。

                                             

                                             菅官房長官が、日韓通貨スワップについて「緊急時に通貨を融通しあう通貨スワップ協定について個別に判断すると思うが、現時点で協議を再開する考えは持っていない」とする旨の発言をされています。

                                             

                                             通貨スワップについてよく誤解している人がいますが、「韓国が通貨危機になったとき、日本がお金をあげて助ける」ではありません。一定の固定為替レートでの通貨交換を保証するというのが、通貨スワップです。

                                             

                                             韓国は過去2回通貨危機を経験しています。1回目は1997年のアジア通貨危機、2回目は2008年のリーマンショックです。2回目の通貨危機の時、1ドル=2000ウォン、3000ウォンと暴落した結果、対外債務でデフォルトする可能性がありました。その時、デフォルトから救ったのが日韓通貨スワップ協定です。

                                             日韓通貨スワップ協定が発動されて、強制的に高い値段でドルと交換できたのでデフォルトを免れました。ハードカレンシーでかつ世界的に強い日本円での通貨スワップだからこそ、韓国のデフォルト危機に対して有効な防衛手段でした。

                                             

                                             民主党政権の時に通貨スワップの想定元本額を増強しましたが、安倍政権の時に減額し、増額分でない根っこの通貨スワップ協定についても、朴槿恵大統領が反日親中をするために更改を辞めてしまいました。結果、現時点で日韓通貨スワップ協定はありませんが、これを復活すべきだという人が日韓の識者間で論じる人がいます。

                                             

                                             私は日韓通貨スワップに反対です。そもそも根っこの通貨スワップ協定を破棄したのは朴槿恵大統領です。しかも従軍慰安婦像設置を放置し、挙句の果てに人民元との通貨スワップ協定を締結しました。ローカルカレンシーである人民元の通貨スワップなど、糞の役にも立たないのですが、しかもTHADD配備で習近平政権から、中国人に韓国旅行を控えさせるというイジメも受けています。

                                             

                                             はっきり言って人民元通貨スワップを締結すること自体、経済音痴と言わざるを得ません。ある意味、自業自得であり、日本に全くメリットがない日韓通貨スワップの復活には私は反対です。

                                             

                                             そんなわけで、私は韓国とはこれまで以上に距離を置いた方がいいと思うのであります。今後の経済の行方がどうなるか?ジェトロ掲載の貿易統計の数字で見る限り、日本から韓国への輸出は6兆円、日本から韓国への輸入は4兆円。しかも輸出の大半は資本財で、輸入の大半はマッコリとかそんな感じです。はっきり言って、韓国と国境が断絶しても、日本は全く困らない、国益に影響しないと言えます。数字上で言えば、純輸出額は6兆円−4兆円=2兆円ですので、日本のGDP500兆円から見れば、僅か0.4%です。即ち韓国と国交を断絶しても日本人の給料は0.4%しか減らないということです。

                                             もちろん、輸出と輸入の両方に関わる会社、例えば商社は影響を受けるかもしれません。とはいえ貿易規模は輸出入合算で10兆円程度です。

                                             

                                             韓国から見れば、資本財の輸入が滞れば、サムスン電子も現代自動車も工場を止めざるを得なくなります。そのくらい日本の方が国力が強く、立場的に強いのです。

                                             

                                             こうしたことを理解すれば、日本が韓国に対してもっと強い態度に出るべきで、仲良くしましょうなどとする必要はないと私は思っています。


                                            サムスン電子について

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                                              JUGEMテーマ:海外投資

                                               

                                               今日は韓国の企業であるサムスン電子について取り上げます。

                                               サムスン電子と言えば、世界を代表するグローバル企業で、日本企業もサムスン電子を見習え!という論説が流行ったときがありました。サムスン電子は、確かに半導体のWindowsパソコンで使われるDRAM(記憶保持動作が随時必要な読み出し書き込みメモリー)やスマートフォンで使われるNAND(電気的一括消去が可能なメモリー)で世界一のシェアを誇ります。

                                               しかしながら、DRAMを作るために必要な、高純度のレアーガスや、セラミックチップ、コンデンサー、シリコンウエハー、セミコンダクターといった電子部品といった資本財については、京セラ(証券コード:6971)や村田製作所(証券コード:6981)などから輸入に頼っているのです。

                                               確かに消費財ではシャープや東芝やパナソニックと競合します。とはいえ資本財は日本からの輸入に頼っているのです。

                                               マクロ経済全体から見れば、サムスン電子が潤えば潤うほど、資本財を生産輸出する日本のGDPが増えるという構図になります。また、サムスンが破たんしたとしても、京セラと村田製作所は、シャープやパナソニックに販売先を変えるだけですので、影響はほとんどないと考えられます。

                                               

                                               またサムスン電子は、外国人投資家が多くを占め、配当要求が高いために、サムスン電子が儲かっても従業員への分配よりも、株主への分配の割合が多い。即ち配当性向が高い会社であるとも言えます。

                                               

                                               そうした点を踏まえ、サムスン電子という会社がどんな会社なのか?について知っていただこうと思います。

                                               

                                               以下はサムスン電子のホームページのIR(投資家情報)から、私が和訳したものです。

                                               

                                               

                                              <2016年6月末時点 サムスン電子の株式構成:普通株と優先株の比率>

                                               

                                               

                                              サムスン電子株の発行済株式数内訳

                                              優先配当株:12.7%

                                              普通配当株:87.3%

                                               

                                               

                                               

                                               

                                              <2016年6月末時点での普通株と優先株の合計で見た株式所有シェア>

                                              〜発行済み株式の内訳〜

                                              外国人株主    :54%

                                              大株主関係株主  :16%

                                              韓国国内機関投資家:15%

                                              韓国国内法人   : 2%

                                              自社株      :13%

                                               

                                               

                                               

                                              <2016年12月末時点での普通株の株式所有シェア>

                                              〜発行済み株式の内訳〜

                                              外国人株主    :51%

                                              大株主関係株主  :18%

                                              韓国国内機関投資家:16%

                                              自社株      :13%

                                              韓国国内法人   : 2%

                                               

                                               

                                               

                                               

                                              <2016年12月末時点での優先株の株式所有シェア>

                                              〜発行済み株式の内訳〜

                                              外国人株主    :77%

                                              自社株      :16%

                                              韓国国内機関投資家: 5%

                                              韓国国内法人   : 2%

                                              大株主関係株主  : 0.3%

                                               

                                               

                                               以上はサムスン電子のホームページ(http://www.samsung.com/global/ir/stock-info/ownership-structure/)から抜粋いたしました。

                                               

                                               この情報から読み取れることは、サムスン電子の株式の54%が外国人が所有しているということです。つまり株主の50%以上が外国人投資家によって占められています。これには歴史的経緯がありまして、1997年の通貨危機の時に、韓国はIMFから融資を受けて国家の破たんを免れました。その際、通貨危機で暴落したウォンの株価を、安値で徹底的に拾い上げたのが外国人投資家だったのです。ウォンの通貨危機で韓国株は大バーゲンセールだった時に、多くの株式を外国人投資家に握られてしまったのです。

                                               

                                               この結果、サムスン電子が儲かっても、従業員の給料が上がらず、外国人投資家の株式配当で資金が流出するという構図が出来上がってしまいました。

                                               

                                               日本でも外国人投資家が多くの所有シェアを占められれば、利益が薄利であっても株式配当を要求されるということがあり得えます。外国人投資家は基本的に日本人の生活が豊かになろうが貧乏になろうが知ったことではありません。配当がもらえればそれでいい。多くの配当をよりもらえればそれでよし!それが外国人投資家なのです。

                                               

                                               私自身も外国株と日本株をやっていますが、日本株は配当を増やさなくてよいと思う時がよくあります。自分は日本で生まれ、日本で育っています。日本企業が未来永劫健全な発展を願うのであれば、配当性向が高い会社は先々投資の制約を受けて成長が伸び悩む可能性があると思うからです。たこ足配当なんてとんでもないですし、配当性向は30%以下であることが銘柄選択の指標にしています。理由は利益を従業員への配分と将来への設備投資をやっていただきたいという思いがあるからです。

                                               

                                               話題をサムスン電子に戻しまして、こうしてみますと韓国一の企業であるサムスン電子は外国人投資家が50%を占める会社であることを説明しました。トヨタ自動車(証券コード:7203)でさえ、外国人投資家比率は24.5%です。れっきとした日本を代表する日本企業です。サムスン電子は韓国企業と言えるのでしょうか?甚だ疑問を持ちます。

                                               

                                               また資料はありませんが、サムスン電子は売上高の75%が海外販売、25%が国内販売という売上構成です。売上高営業利益率で言えば、海外が1.5%、国内は50%の水準です。売上高営業利益率1.5%といえば、製造原価+販管費=10000円の携帯電話を10150円で売っているということになります。国内の売上高営業利益率50%といえば、製造原価+販管費=10000円の携帯電話を20000円で売っている計算になります。

                                               要するに韓国国内では国内競争がないため、韓国国民は値段が高い携帯電話をサムスン電子に買わされている一方で、海外にはウォン安誘導の金融政策の後押しもあって、ダンピングで海外市場にめちゃくちゃ安く携帯電話を売っているのです。結果、海外事業での売上高営業利益率は1.5%と超薄利多売である一方、国内は50%の売上高営業利益率となるのです。

                                               

                                               日本で売上高営業利益率50%の製造業といえば、キーエンス(証券コード:6861)くらいしか思い当たりません。家電業界も自動車業界も日本の場合は、まず国内競争が厳しい。家電でいえば、ソニー、シャープ、東芝、NEC、富士通、日立などなどがありますし、自動車業界でいえば、トヨタ自動車だけでなく日産自動車、本田技研、富士重工、スズキなどがあるわけです。

                                               

                                               韓国は家電でいえばサムスン電子、自動車でいえば現代自動車だけで、韓国国内での競争がないため、韓国国民は高いお金を払ってそれらを買うしかありません。

                                               

                                               私は海外に行ったとき、ウズベキスタン、ミャンマー、カンボジアといった国々では、一人当たりGDPが1000ドル台でして、いわば年収10万円の人が日本のスマートフォーンを買えるはずがなく、サムスンの安いスマートフォンを買うしかないのだと思った時があります。

                                               

                                               

                                               というわけで、サムスン電子が本当にすごい会社なのか?と言えば、私は薄利多売の安売りの組立しかできない会社と断定します。これは中国のシャオミーも同様です。サムスン電子は韓国企業ではなく外国企業であると言えますし、技術力では日本の家電メーカーに叶わないのです。

                                               日本の家電メーカーがなぜ苦戦しているか?と言えば、単にデフレで国内で価格引き下げ競争を強いられ、技術開発に投資が増やせず、投資しても儲かりにくい環境を日本政府が20年続けてきたためです。サムスン電子の技術力が優れているというわけではないのです。

                                               今日はサムスン電子について取り上げ、改めて技術力では日本の家電業界が圧倒的に高いことをお伝えしたいと思い、論説しました。


                                              中国依存問題と我が国の安全保障

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                                                JUGEMテーマ:経済全般

                                                 

                                                 人件費の安い中国で工場を作り、その工場で作った製品を日本に輸入することの問題点を述べます。

                                                 

                                                 この問題は、トランプ大統領が指摘する逆輸入問題、即ち米国とメキシコの関係に非常によく似ています。日本は、対中国投資と対中輸入を同時に増やしてきました。これは大変な問題であると言わざるを得ません。(米国で言えば対メキシコ投資、対メキシコ製品輸入を同時に増やしてきたことを意味します。)

                                                 なぜならば、対中直接投資を増やすことで、本来日本の雇用になるべき求人が、中国人の雇用になります。中国からの輸入=安い中国製品を輸入することで、日本のデフレが促進され、低価格の輸入品で名目需要(値下げ圧力)と実質需要(物・サービスの稼働率低下)が奪われたからです。端的に言えば、対中国直接投資と対中国製品輸入拡大により、我が国はデフレが促進されたと言えます。デフレ化はバブル崩壊が原因ですが、対中依存が深まったことでより我が国のデフレが促進されたのです。

                                                 もっと重要な問題は、仮想敵国中国の経済成長を助けたということです。かつて中国と言えば、技術も資本もなく、いるのは大勢の中国人という人間だけ、そういう国でした。

                                                 日本企業が続々進出して工場を作って港を整備して生産能力を与えて資本を強化して、GDPがどんどん増えて財政規模が拡大して軍事力が大きくなりました。対中国直接投資と対中国製品輸入拡大により、仮想敵国中国を日本自らが育ててしまったということなのです。

                                                 

                                                 せめて中国が民主主義国家であればまだ理解できるのですが、現実問題として中国は共産党独裁国家です。かつて「今は中国は貧しいけど、豊かになれば民主化されます!」といった論説が流行りました。現実は違い、共産党軍事国家です。

                                                 

                                                 トランプ大統領は、メキシコに工場を作るフォードやGMに文句を言い、メキシコへの投資を辞めさせて、米国に工場を作らせました。フォードもGMも米国企業で米国政府が助けたこともあります。米国が本社の企業であるから、当然大統領の意向に沿ったのです。

                                                 

                                                 「企業に国境はない」「資本に国境はない」こうしたグローバリズムの発想は、逆に経済成長を低成長とし、貧富の差が拡大して国全体を弱くします。逆に日本の企業であれば日本の安全保障に貢献しましょうというのが本来であると思いますが、皆さんいかがでしょうか?経済成長=GDP成長は、国自体を強くし、安全保障を強化できます。

                                                 

                                                 昨今、シャープやら東芝やら、グローバリズムの発想で言えば、負け組自己責任として助けない風潮があります。シャープで言えば、フラットディスプレイパネルを戦闘機の部品で納める。東芝で言えば原発の最新技術を持った技術者を抱え、技術力を保有しています。こうした安全保障と密接にかかわる企業が、資本の理論で負け組として、外国資本に買われるというのを、みすみす見過せること(なんとも思わないこと)自体、頭の中がお花畑、思考停止と言えるのです。

                                                 

                                                 東芝で言えば、税金を投入しても救済すべきです。原発問題を今後ブログで取り上げていき、その理由について掲載していきたいと思います。

                                                 

                                                 

                                                 


                                                米中対立と日本の中国依存の問題

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                                                  JUGEMテーマ:経済全般

                                                   

                                                   

                                                  今日は米中の対立問題と我が国の経済が中国に依存していることの問題点を取り上げます。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                  1.米中の対立と覇権国米国の凋落

                                                   

                                                  今、トランプ大統領は中国に対して強硬な姿勢を取っています。米国はグローバリストの覇権国、中国はグローバリストの恩恵国であり、活用して覇権国に対して挑戦する国でもあります。

                                                   

                                                  ところで米国の国力の凋落を指摘する論説が出始めたのは、ここ2〜3年間からでしょうか?オバマ前大統領が、2014年のシリアがデッドラインを超えたら(=化学兵器を使ったら)・・・と警告したにもかかわらず、シリアは化学兵器を使用。そのときオバマ政権は何もしなかったのです。ここから、米国が世界の警察官ではなくなってしまったと言えます。

                                                   

                                                  そしてトランプ大統領が登場してからの米国の通商政策について、中国からの輸入品に対して最大45%の関税をかけると宣言し、中国は為替操作国に認定しようとしています。(中国が為替操作国であることは事実です。)

                                                   

                                                  もし、中国製品に45%の関税をかけるとなれば、WTO違反になります。米国はどうやってこれを切り抜けるのでしょうか?

                                                   

                                                  米国民第一(アメリカンファースト)を標榜しているトランプ大統領が公約通りに政策を実施するのであれば、まず先にNAFTA(北米貿易自由協定)を辞め、WTO脱退し、メキシコの輸入品に関税をかけるというシナリオが考えられます。トランプ大統領は既存の秩序を変えてでも、米国民第一(アメリカンファースト)となる政策を打とうとするでしょう。それらの政策は、いずれもグローバリズムに反し、マスコミから猛反撃を受けるでしょう。とはいえ、先にトランプ大統領は、トランプ大統領の政策に批判的な報道を続けるCNNのことを「ニセニュース」と断言するほどです。マスコミの印象操作なんて糞くらえ、米国民ファーストこそが米国民を強くし、国力UPにつながり、米国民すべてが豊かになると考えているのです。そのためには既存の秩序を配慮するとは思えません。既存の秩序がずっと続くとは限られません。即ちWTO自体が崩壊する可能性ですらあり得ます。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                  2.このまま経済成長で差を開けられると日中で軍事費にかけるお金は20倍の差に!

                                                   

                                                   中国共産党政府は、1月20日に2016年度のGDPが1,240兆円(前年比6.7%UP)となったと発表。もちろんこの中身がウソだというのは、このブログの読者の皆さんはご承知と思います。とはいえ、中国のGDPの中身がウソつきであるという話と、日本経済が成長していないという問題を一緒にしてはいけません。

                                                   

                                                   1995年の日本経済は、世界のGDPの17%を占めていました。現在は、中国が15%を占め、日本は5.6%です。このまま低成長でデフレを放置して、経済成長しない場合、2040年くらいには全世界のGDPの中で日本のGDPが占める割合は2%程度になると予想。これは世界で小国になることを意味します。そのころ、中国が世界のGDPを20%占めていたとすれば、GDPで10倍の差がつくこととなり、軍事費では20倍の差がつくことになるでしょう。もし、そうなったら、いくら技術的に未熟な中国とはいえ、失敗を技術の蓄積として後世に技術継承してきたとすれば、我が国は立ち向かうことが困難になろうかと。だからこそ、さっさとデフレ脱却する必要があるのです。

                                                   

                                                   かつて、ブータンの国王が来日し、国会で招待演説を行いました。その際、マスコミはこぞって、国民総幸福指数を取り上げ、「GDPこそ低いがブータンの国民は幸せである!」などと、経済成長ではなく心の成長が必要であるような論説が流行りました。即ち経済成長の否定です。経済成長の否定は、国民の貧困化です。何しろ経済成長という言葉の定義は、私はGDP成長を意味します。GDPが縮小しても心が豊かになれるということかもしれませんが、本当でしょうか?貧困に苦しむ、あるいは無職の人々が凶悪な犯罪事件を引き起こす。すべては貧困問題が背景にあることが多いように思うのです。GDPが縮小しても心が豊かになれると正気で思っているとすれば、それは貧困者の身になって考えたことのない人の考えでしょう。

                                                   もちろん、ブータンという国がGDPが低いのは、日本と異なりインフラをはじめとする国力が日本よりも低いから。しかも日本の場合は、中国という仮想敵国と海を面して接しているため、この発想はあり得ません。地球は一つだから世界は平和である、イイ人しかいない、いい国しかない、現実はそんなことなく米国がルールを強制していたのです。ただ、それに歯向かう国が出てきました。それが中国だと私は考えます。そのような国家、中国が側にある我が国において、対中政策を考える際に、仲良くしましょうなどと言う発想で物事を考えれば、本当に中国にしてやられ、属国になってしますでしょう。

                                                   さっさとデフレ脱却を果たすためにも政府支出増で防衛費の増加ということも求められると考えます。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                  3.中国に頼ってはいけない5つの要素

                                                   

                                                  中国と関係が深いヨーロッパ経済はどうでしょう?中国経済の影響は受けているのでしょうか?答えは、ドイツが一番影響を受けています。中国にのめり込み過ぎて車が売れなくなっています。とはいえ、ヨーロッパから見た中国と、日本から見た中国は異なります。安全保障上の問題で違うのです。

                                                   

                                                  私は、経済は5つの要素(人・物・労働・資源・需要)が基本であると思っております。これらについて、中国へ依存を深めるということを、日本がやってもよいでしょうか?

                                                   

                                                  ●生産拠点を中国に作る(=労働を依存する)

                                                  ●13億人の中国人の爆買いに頼る(=需要に依存する)

                                                  ●南シナ海のスプラットリー諸島問題を放置する(=資源のルート(※)を抑えられる)

                                                  (※)日本の原油タンカー、LNGタンカーの80%が航行すると言われており、南シナ海問題は我が国にとって見過ごせない問題です。

                                                  ●技能実習生の70%が中国人労働者(=人・労働を依存する)

                                                  (右記の記事を参照「外国人実習生の保護強化のための法律が施行」)

                                                   

                                                   例えば、上記のように技術以外の4つの要素について、中国依存が深まっているわけですが、これって国益を考えた場合、皆さんはどのようにお感じになるでしょうか?

                                                   

                                                   確かに日本は技術大国で、これだけデフレが継続しても技術で中国に抜かれることはないでしょう。新幹線はパクリです。とはいえ、日本の10数倍の新幹線を作っています。ロケットについても作ります。いずれ、ほぼ日本に匹敵する技術を身に着けることはあり得ます。

                                                   中国のすごいことは、とにかくやってみる。失敗しても継続して挑戦します。失敗が技術力蓄積、技術力強化に繋がると知っているから、失敗が経験となって技術力がUPしていくからとにかく挑戦し、あきらめずに作る。そのうち気が付けば日本の技術を抜く分野が出てくるかもしれません。中国は共産党政府なので民主主義の日本と比べれば意思決定は早い。「やれ!」って言えばやれます。

                                                   

                                                   そんなわけで、中国に経済の5要素(人・物・労働・資源・需要)を依存することは仮想敵国の中国に塩を送るのに等しいということ。中国依存の危険性と合わせ、さっさとデフレ脱却して国内需要国へと舵を切ることを急いでいただきたいことを願い、意見させていただきました。


                                                  打つ手なしの中国経済(爆買い規制と供給力過剰問題)

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                                                    JUGEMテーマ:経済全般

                                                     

                                                    今日は中国経済について意見いたします。

                                                     

                                                     

                                                     

                                                    1.爆買い規制と減少し続ける中国の外貨準備高

                                                     

                                                     201611日から爆買いに規制が入ったのはご存知の通り。今、銀座は閑古鳥が鳴いている施設もあると言われています。

                                                    爆買いの規制とはどんな内容か?それは、11万元(2017/2/26の為替レートで約16万円)だったのが、年間最高10万元(約160万円)にまで規制されたのです。即ち11万元なら年間365万元と約6,000万円弱の購買力から、160万円の購買力に規制がされたことになるのです。

                                                     通常爆買いした場合、中国人が銀聯カードで日本の秋葉原で家電製品を購入した場合、購入する都度、人民元売り日本円買いという両替が発生します。ところが、中国共産党政府は、この爆買いを規制しなければならないくらい、為替レートのトレンドが変わってしまったのです。

                                                     

                                                     今、中国は人民元高には困っていません。人民元安で困っているのです。20158月に上海バブル崩壊のあと、景気浮揚策として輸出を伸ばそうとするために人民元売り外貨(ドル・ユーロ・円)買いの為替介入に出たところ、外国人投資家らが、人民元を売り始めました。

                                                     

                                                     もともと、外国人投資家らの見立てとして「人口大国かつGDPで日本を抜いて2位に躍り出た中国の需要は、この先無限に広がるに違いない。需要が大きく伸びる中国において、自国通貨の人民元は上昇し続けるだろう。人民元は買い!」というのが外国人投資家の投資スタンスでした。

                                                     

                                                     20158月上海バブル崩壊以降の人民元売り外貨買いの為替介入の結果、こうした見方が外れ、「あ、人民元って下がることもあるの?」ということで、人民元を売り始めるようになりました。

                                                     

                                                     中国人民中央銀行は、外貨準備高400兆円を取り崩し、人民元を買い支える通貨防衛に出ます。即ち人民元売り外貨買いの為替介入から一転し、人民元買い外貨売りの為替介入に打って出たのです。そして、外貨準備高300兆円を切ったという報道がありました。20158月には400兆円あった外貨準備高が、わずか1年半程度で100兆円も減少するという異常なスピードで為替介入をしています。つまり1年半ずっと為替介入を継続していたわけで、今もなお続いているのです。

                                                     

                                                     他の国だったらとっくに通貨危機が発生しているところですが、400兆円もの外貨準備高があるので、買い支えることができます。外貨が減少を続ける理由は、中国人民中央銀行が外貨準備高の中身を公表しないから。

                                                     

                                                     なぜ公表しないのか?普通、外貨準備は米ドル債などで多く保有しますが、中国の場合は300兆円も米ドル債が保有されてなく、別な形で保有されているものが多いのでは?との憶測があります。例えば、アフリカや南米のプロジェクト関連に投資という形です。こうした方法で保有している外貨は、すぐに換金することができないため、外貨準備高を取り崩して人民元を買う通貨の買い支えができません。本来、中国人民中央銀行は、外貨準備高の中身を公表するべきなのですが、それをしないから、世界中から人民元が信用を失う形で、人民元が売られ続けているのです。

                                                     

                                                     

                                                    2.鉄鋼産業に見られる過剰生産能力の問題

                                                     

                                                     中国の経済の問題の大きな柱の一つは、中国の過剰生産能力です。

                                                     GDPには民間設備投資という項目があります。設備投資をすればGDPはUPします。つまり設備投資をすれば、経済成長するのです。

                                                     ところがGDPというものは、需要が十分にあるか?市場が十分にあるか?需要がなくても設備投資を実施すればGDPは増えてしまいます。例えば、需要が全くないエリアに家を建ててしまい、結果誰も住んでいないマンションをたくさん建ててしまったとしても、GDPは増えるのです。

                                                     

                                                     設備投資についても、需要がなくても工場を作れば、GDPは増えます。中国共産党政府は、それに頼った結果、過剰生産能力がとんでもないことになってしまいました。特にひどいのが自動車産業と鉄鋼産業の供給力です。

                                                     例えば、鉄鋼の過剰生産能力だけで4億トンと言われています。4億トンという数字は、日本の生産能力の4倍に相当します。

                                                    中国共産党政府は、各地に鉄鋼の減産を指示しますが、地方は言うことを聞きません。減産するとは端的に言えば、リストラです。工場閉鎖、従業員カットであり、中国共産党政府の指示通りに実行すれば、暴動が起こる可能性があります。

                                                     そのため既にダンピング輸出が始まっており、新日鉄(証券コード:5401)JFEホールディングス(証券コード:5411)といった日本の鉄鋼業の業績にも影響を与えています。

                                                     

                                                     とはいえ、ダンピング輸出しても、供給能力が減るわけではありません。余るものは使わなければならない。そのため、AIIB、インドネシア高速鉄道、シルクロード計画など、海外事業で無茶な受注をして食いつなごうとしているのです。

                                                     

                                                    「過剰生産能力=供給能力が余っている状態」の問題点は、巨大なデフレギャップです。即ち、「極小需要<過剰供給」で供給力があまりにも大きすぎる状態です。この過剰生産能力の解消方法は、工場閉鎖しかありません。

                                                    とはいえ、無理に実施すれば失業者がたくさん増えます。これは株式バブル・不動産バブル以上に重く解決が困難な問題です。

                                                     

                                                     中国の輸入14%マイナス、GDPで言えば普通はマイナス3%くらいですが、いつも中国政府が発表するGDPの数値は7%。なぜか?理由は習近平政権は10年でGDP2倍にすると公約しているからです。資産運用の世界で言えば、7%利回りの金融商品を10年保有すれば、元金は2倍になります。1.0710乗≒2.00です。そのため、本当は経済成長がマイナスである可能性もあるにもかかわらず、経済成長率7%という発表をしているのです。

                                                     

                                                     

                                                     

                                                    3.中国経済に頼ってはいけない

                                                     

                                                     このような中国とお付き合いを深めれば深めるほど、中国経済が崩壊した場合の経済的ダメージは大きい。中国の爆買いに限らず、中国そのものに頼った企業経営・国家運営は極めて危険です。我が国はグローバルが正しいとして中国に頼った経済成長というのは、絶対にやってはいけないのです。

                                                     我が国がとるべきは、一刻も早くデフレ脱却のために政府支出増に転換することです。我が国の政府が政府支出増により需要を作れば、中国向けに輸出や欧州・米国向けの輸出の供給能力を日本国内に振り向けられます。

                                                     今日は中国経済状況について、外貨準備高減少が続く理由背景と合わせ、過剰供給能力問題についても指摘させていただきました。


                                                    中国の外貨準備高3兆ドル割れ

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                                                      JUGEMテーマ:経済全般

                                                       

                                                       

                                                      今日は日経新聞の記事で、中国の外貨準備高3兆ドル割れとの報道を取り上げます。

                                                      まず、世界の外貨準備高ランキングという資料を見てみましょう。

                                                       

                                                       中国人民銀行が発表した外貨準備高は日本円で336兆円となり、2011年2月末以降、5年11か月ぶりに3兆ドルを下回った報道されました。

                                                       

                                                       2/8(水)にこのブログ(中国の爆買い規制と400兆円の外貨準備高の中身について)でも中国の外貨準備について取り上げさせていただいた通り、多くの日本人は勘違いしています。またトランプ大統領でさえ間違った認識を持っている可能性があります。

                                                      いま中国政府は人民元高に困っていません。人民元安に困っているのが事実なのです。

                                                       

                                                       よく中国から資本流出していると聞くこともあるかもしれませんが、これも現状の表現としては正確な表現でなく間違っています。

                                                       「中国から資本が流出している」というキャピタルフライトも発生はしていますが、主因は両替が激増していることです。

                                                      両替とは人民元を売ってドルやユーロや円などに換える両替です。いまの中国ではこの両替が激増しています。

                                                       結果的に人民元の価値がどんどん下がっている状況です。そのため中国人民銀行が外貨準備、主にドル資産を取り崩して売却し、人民元を買い戻して自国通貨の人民元を買い支える通貨防衛をしている状況なのです。

                                                       

                                                       2014年には4兆ドル超あった外貨準備が、2年程度で3兆ドルを切ったという恐ろしいペースで外貨準備高が減少しています。

                                                      しかも、この4兆ドル超の外貨準備高について、中身がわからないとされています。

                                                      普通は米国債なのですが、何で持っているのでしょうか?

                                                       

                                                       中国人民銀行が公表しないので中身が不明なのですが、おそらく米国債を3兆ドルは持っていないのでは?と指摘されています。では何で持っているか?例えばアフリカの鉱山や中国の国有企業に融資するという形で持っていたとしたら、それらは現金にできません。預金化できません。要は簡単に為替介入する原資となり得ません。簡単に換金できず買い支える原資としては役に立たない資産が外貨準備高に含まれているとしたら?と考えますと、大変恐ろしい話です。

                                                       

                                                       もともとニセモノ紛いが多い中国ですが、外貨準備高3兆ドルというのもニセモノなのでは?張り子のトラなのでは?と勘ぐってしまいます。本来、外貨準備の中身を公表してオープンにするべきなのに、できない、やらない。だから人民元が信用されず、人民元から外貨への両替が止まらない、どうにもならない状態になっているのです。

                                                       

                                                       人民元の両替が進んでいるのはなぜでしょうか?

                                                       2015年8月の上海バブル崩壊前は、もともと中国の爆買い(銀聯カードによる人民元売り日本円買い)や、中国の官僚が稼いだ資産を外貨に換えるということが多かったのですが、上海バブル崩壊以降、人民元を切り下げる為替介入を契機に、人民元の両替が止まらなくなりました。だから今、中国はものすごい資本制限をかけているのです。

                                                       

                                                       この結果、日本企業が中国のマーケットで事業に成功し、人民元を稼いだとしても、人民元を日本円に両替する方法がありません。どれだけ中国で稼いでも日本人に円で給料を払いたくても、人民元を円に換える両替に厳しい規制をかけているため、日本人に給料が払えないことが発生しています。

                                                       

                                                       こうして爆買いも規制規制、銀聯カードの使用も規制、そういう形で中国は資本制限をかけています。

                                                       そんな国の通貨である人民元を、SDR(Special Draw Right=特別引出権)というIMFの通貨バスケットに組み込んで、国際通貨にするというのはあり得ません。中国共産党政府の意向で市場の動きを無視して為替操作する国、そんな国の通貨である人民元は通貨バスケットから外すべきです。

                                                       

                                                       そんなわけで今日は、改めて中国の外貨準備高の問題点について指摘させていただきました。

                                                       

                                                       


                                                      中国人民銀行が人民元の海外流出額を制限!

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                                                        JUGEMテーマ:経済全般

                                                         

                                                         今日は2017年2月1日の日経新聞の記事「人民元、海外流出額を制限(中国、資本規制を強化)」というニュースについて取り上げます。

                                                         

                                                        以下が該当のニュースです。

                                                        『【上海=張勇祥】中国が企業や銀行に課している資本規制の全容が明らかになった。2016年末以降、国境をまたぐ人民元取引の制限を強化。外国企業の中国現地法人が本社に資金を貸し付ける「子親ローン」などが難しくなった。外貨中心の従来規制では資本流出を阻止できないと判断したためだが、企業活動に影響が出始めている。(後略)』

                                                         

                                                         

                                                         中国が企業や銀行に課している資本規制の全容が明らかになりました。2016年度以降、国境をまたぐ人民元取引の制限、これを強化しています。2016年1月からの爆買い規制もその一環と言えるでしょう。企業活動で言えば、具体的には外国企業の中国現地法人が本社に貸し付けるローンが難しくなっているようです。

                                                         

                                                         中国は、なぜこの規制をかけるのでしょうか?NHKも今月2月8日に記事を出しました。

                                                        『中国の外貨準備高は、海外への資金の流出を背景にした通貨・人民元のドルに対する急激な値下がりを食い止めるため、当局が引き続き市場介入を行ったと見られることなどから、先月末の時点で5年11か月ぶりに3兆ドルの大台を割り込みました。

                                                         中国人民銀行は、民間銀行への指導として、顧客企業に送金のタイミングを遅らせるよう要請しているとのこと。例えば送金を遅らせるために書類上の不備を指摘し、送金の注文を受け付けないという事例も出ているようです。

                                                         

                                                         日本企業が輸出などで人民元を稼いだとしても、給料が払えないので普通は稼いだ人民元を円に転換するのですが、それができません。なんだかんだ書類が不備などと言って難癖をつけてくるのです。人民元のまま持っているしかないというくらい大変なことになっているくらいの状況で、いわば資本移動を制限しているのです。

                                                         

                                                         

                                                         というわけで今日は、中国人民銀行が人民元の海外流出を制限している旨の記事を紹介しました。私見を述べさせていただければ、こんな国が人民元の国際通貨化とか、おかしすぎです。資本移動を制限し、中国共産党政府の為替介入で操作される通貨が、国際通貨とかあり得ないと思うのです。IMFはSDR(Special Draw Right=特別引出権)への新規採用を辞めるべきであると思います。


                                                        中国の爆買い規制と400兆円の外貨準備高の中身について

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                                                          JUGEMテーマ:経済全般

                                                           

                                                           

                                                          今日は中国経済について意見いたします。

                                                           

                                                           

                                                           

                                                          1.爆買いした場合の人民元と円の関係

                                                           

                                                           よく中国で爆買いの規制が入ったということを耳にする方が居られると思います。具体的に言えば、2016年1月1日から爆買いに規制が入りました。その規制はどんな内容かと言いますと、銀聯カードで買い物をする際、1日1万元という限度額(2/7時点の人民元レートで約16万円)だったのが、年間10万元(2/7時点の人民元レートで約160万円)に規制するというのが規制内容です。1日1万元の限度額の時は、年間365万元で約5,840万円(2/7時点の人民元レート)の買い物ができたのですが、それが年間160万円にまで規制されたのです。

                                                           

                                                           中国はクレジットカードで買い物をするのではなく、銀聯(ぎんれん)デビットカードで買い物をします。銀聯デビットカードで買い物をするときに何が行われるのか?

                                                           例えば、秋葉原で家電製品を中国人が銀聯デビットカードで支払うたびに、人民元から日本円へ円転されます。即ち人民元売り円買いが買い物をする都度行われるのです。

                                                          中国共産党政府が爆買いを放置すればするほど、人民元売り日本円買いとなって、人民元のレートが切り下がっていくのです。

                                                           

                                                           

                                                           

                                                          2.中国政府による2015年8月、人民元安の為替介入の実施

                                                           

                                                          下記は人民元円のチャートです。

                                                           

                                                           2015年8月、人民元を下げるための為替介入をしました。

                                                           理由は、中国で株式バブルが崩壊し、景気が悪くなったためです。中国は日米と異なり、内需国(国内需要が海外需要を大きく上回る国)ではなく外需依存国です。即ち輸出依存国です。日米は輸出依存国ではありません。日本の輸出依存度は14%程度。GDP500兆円のうち、純輸出額は70兆円程度で14%程度。中国は純輸出がGDPの50%を超える輸出依存のため、中国共産党政府は輸出を伸ばして経済成長させようとして人民元を下げる為替介入を行ったのです。

                                                           

                                                           それまでの中国は人民元が高くなることを避けるために、ドルやポンドや円を買って人民元を売り続けていました。それはそれで、輸出依存による外需取り込みという形になって中国経済の成長を伸ばすという結果をもたらしました。中国人民中央銀行が人民元売り外貨買いをしても、経済成長を期待して外国人投資家も人民元高を見越して人民元を買っており、後者の量が大きく人民元は上昇を続けていました。中国政府が上昇を続ける人民元を売って、外貨を買い続けた結果、外貨準備高が世界一になりました。

                                                           外国人投資家らは、人民元が下がるとは思ってもいなかったと思われます。そこで2015年8月に人民元を下げる為替介入を行ったことで、外国人投資家は「人民元って下がるんだ!」となり、人民元を売って、ドルユーロポンド円に両替するようになったのです。その結果、人民元安が続くことになりました。

                                                           

                                                           2015年8月から今に至り、中国は人民元安に悩んでいるのです。

                                                           人民元安で困っていると言われると、「人民元が安くなれば輸出が増えるじゃん!」と思われるかもしれませんが、世界的に需要が減っているスロートレード状態のため、人民元を安くしても輸出は増えません。中国の輸出企業にとって円建ての売上やドル建ての売上が、人民元安にすることで人民元の受取額が増えることはありますが、実需(輸出の数量)は世界経済が低迷していて伸び悩んでいるのです。

                                                           そんなわけで、今中国は景気を良くしようと人民元売りをしたにもかかわらず、世界経済の低迷によって単に人民元が安くなっただけとなり、そこに外国人投資家らが人民元売りを追随して人民元安に拍車がかかってしまっているのです。

                                                           そして拍車がかかった人民元安が止まらず、逆に外貨準備高を取り崩すことになっています。この動き、キャピタルフライト(資産逃避)と言いますが、今もなお続いています。

                                                           

                                                           

                                                           

                                                          3.中国の外貨準備高400兆円について

                                                           

                                                           2016年3月、全国人民代表大会で、通貨防衛をしていることを中国共産党政府は認めました。もちろん通貨防衛をしなければ、通貨危機になります。そこで人民元から外貨へ交換することについて規制強化もしています。

                                                           

                                                           しかしながら世界最大の外貨準備を保有する中国です。その額400兆円。日本の外貨準備高は約140兆円程度ですので、日本の2倍以上の残高です。普通、400兆円も外貨準備があれば、通貨危機が起こる可能性は極めて低いです。ところが、この400兆円の外貨準備について、疑問視する見方があるのです。

                                                           

                                                           通常、外貨準備と言えば国債を買います。銀行預金ではありません。銀行預金には元利1000万円しか保証されないペイオフ制度があるためです。そのため、普通は米国債や円国債を買います。日本も外貨準備の大部分は、米国債それも米国短期証券が占めます。

                                                           

                                                           本来400兆円について、ユーロ国債や米ドル国債や円建て国債が占めていれば問題ないのですが、アフリカや南米のプロジェクトに突っ込んでいるのでは?と言われています。さらに為替差損の未計上という指摘もあります。

                                                           というわけで、中国政府は外貨準備高の中身を公表すべきなのですが、それをしていません。そのため、外国人投資家は人民元について信用できず、人民元売りが止まらないという状況になっているのです。

                                                           

                                                           「人民元が今後世界の基軸通貨になる!」なんて言っていた人もいましたが、そうしたエコノミスト、アナリスト、経済評論家や経済学者の皆さん、ご愁傷さまでした。そもそもハードカレンシーでない人民元が世界の基軸通貨になるなんて100%あり得ません。

                                                           

                                                           というわけで、今日は「人民元売りに困っている中国政府の現状」「爆買い規制の背景」「外貨準備高400兆円の中身が不明という問題点」を述べさせていただきました。


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