ブレグジットがドイツ経済に与える影響について

0

    JUGEMテーマ:経済成長

    JUGEMテーマ:グローバル化

    JUGEMテーマ:英国に関するニュース

    JUGEMテーマ:ドイツ

     

     ここのところ、ドイツ経済について連日記事を書いている一方、ブレグジットについても動きが出始めました。そこで今日は「ブレグジットがドイツ経済に与える影響について」と題して論説します。

     

     前回、ユーロ加盟国は、国際金融のトリレンマで、「為替レートの安定」「資本移動の自由」「自由な金融政策」のうち、「自由な金融政策」を放棄してユーロに加盟していると述べました。

     

     ところが「自由な金融政策」を放棄するデメリットはたくさんあるというより、日本でいえば憲法第83条の財政民主主義に基づき、自国民の意思で財政政策を行うことは可能なのですが、ユーロ加盟国は「自由な金融政策」を放棄しているため、財政民主主義が存在しません。これは致命的なデメリットといえるでしょう。

     

     その予備知識を持ったうえで、ブレグジットについてはどう考えるべきか?読者の皆様はどう思われるでしょうか?

     

     ブレグジットの最大の問題は、アイルランドと北アイルランドの国境問題です。

     

     そこに一気に検問所を2カ月弱で作る必要があり、その数は250か所にも上るといわれています。

     

     そしてブレグジット後は、いきなりそこに国境が生まれるのです。

     

     もし、国境を作らない場合、バックストップ条項によって、北アイルランドをアイルランド共和国および欧州連合の関税同盟に残すこととなり、国境がない代わりに、国境線がアイルランド島とブリテン島の間に移動することになります。

     

    <国境線がアイルランド島とブリテン島にひかれた場合のイメージ図(オレンジ色の点線)>

     

     

     今は黄色の点線が国境線です。アイルランドはユーロ加盟国かつEU加盟国で、北アイルランドは英国に属し、ユーロには加盟しておらず、EUには加盟していますが、今度ブレグジットでどうなるか?というところ。

     

     仮にも国境線を黄色で引くことができず、バックストップ条項が発動されるとなれば、北アイルランドは欧州の関税同盟に残るため、国境線はオレンジ色の線に移動します。

     

     これは日本でいえば、北海道と本州の津軽海峡に国境線ができたようなものです。

     

     本州と北海道が別の関税同盟です!というのと同じこの状況を、さすがに英国の保守派やEU離脱派が許すとは思えません。

     

     そこで何が何でも急遽国境に検問所を作る必要があります。もちろん、これには英国経済や英国国民にとって短期的に混乱を生じますが、将来的に英国国民にとっては、いいことです。

     

     ドイツは、その英国に対して、猛烈な貿易黒字になっています。

     

    <英国からユーロ圏への輸出額・輸入額・純輸出額>

    (出典:ジェトロ)

     

     この状況で英国がEUを離脱し、関税同盟から外れて、お互いに関税を元に戻して、関税を双方で掛け合った場合、損をするのは間違いなくドイツになります。

     

     なぜならば貿易黒字を失うのはドイツだからです。ドイツにとって英国は大得意様なのです。

     

     本来は、「英国さん!関税同盟を維持したまま、EUから離脱してくださいね!」とやっていればよかったのですが、この場合、英国は何の負担もなくEUを離脱できたことになります。

     

     そうすると欧州から離脱したい他の欧州国がたくさん出てくる可能性が高く、本来ならば関税の税率を維持したままブレグジットの容認をすべきところ、それができないのです。

     

     今でも欧州連合側は、「合意なき離脱の場合、5兆円の違約金を払え!」といっていますが、そんなことをいっても英国のブレグジット派が反発するだけでしょう。

     

     いずれにしても短期的に混乱しても、長期的には英国側に利があります。

     

     英国がEUを離脱後、欧州連合側が対英国に対して関税を引き上げれば、当然英国も関税を引き上げます。一方的に英国だけが関税を引き上げしないということはあり得ません。結果的にドイツが困ることになるでしょう。

     

     

     というわけで今日は「ブレグジットがドイツ経済に与える影響について」と題して論説しました。

     英国との貿易黒字が減少するドイツが、この苦境から脱するには、EUから離脱し、ユーロからも離脱する以外に道がありません。

     結局ユーロやEUは、自国民を豊かにできず、自国民を豊かにしようにも政策が国民主権でできない点で矛盾を抱えており、やがて崩壊するしかないものと私は予測しています。

     引き続きブレグジットと合わせて欧州経済、特にドイツ経済には日本の市場関係者も注目しておいた方がいいと私は思います。

     

     

    〜関連記事〜

    EU離脱案が2度も否決された理由の一つである北アイルランドとアイルランドの国境のバックストップ問題


    租税貨幣論を参考にユーロ加盟国がユーロから離脱する方法を考える

    0

      JUGEMテーマ:通商政策

      JUGEMテーマ:グローバル化

       

       

       今日は「租税貨幣論を参考にユーロ加盟国がユーロから離脱する方法を考える」と題して論説します。

       

       租税貨幣論とは何か?といえば、端的に言えば、通貨を通貨たらしめるための理論であり、具体的には、税金という債務を弁済するために日本国内では日本円を使わざるを得ない、日本円が流通せざるを得ないとされています。

       

       何しろ、政府は日本円以外での納税を認めてくれません。世界の基軸通貨ドルをたくさん持っていたとしても、日本国民である限り、税金は日本円で支払わなければならないのです。

       

       ではドイツのようなユーロ加盟国というのは、どう考えるべきなのでしょうか?

       

       ドイツのような共通通貨ユーロは、あくまでも利用者ということになります。自国の意思で金融政策はできないため、通貨発行も公定歩合の上げ下げも何もできません。その代わりドイツ以外のユーロ加盟国で個人間や企業間の取引で決済することができます。

       

       ところが最大のデメリットは自国の意思で金融政策ができないということ。

       

       国際金融のトリレンマというのがあるのですが、「為替の安定」「資本移動の自由」「自由な金融政策」の3つは同時に手に入れることはできないとされるものなのですが、ユーロ加盟国は「自由な金融政策」を放棄して、ユーロに加盟していることになります。

       

       即ち、ドイツは米中貿易戦争で外需が伸び悩むからといって、内需拡大の政策をやることができません。ユーロに加盟しているがゆえに金融政策で国債の発行ができず、財政政策はEUのマーストリヒト条約で政府支出の拡大すらできないのです。

       

       ユーロ加盟国のドイツが助かるためには、ユーロ離脱か、ユーロそのものが解体する以外にありません。

       

       例えば財政危機になったギリシャが、財政出動したいと思っても、ユーロから離脱するしかありません。景気後退に陥ったドイツがユーロに加盟していると、MMTができないので離脱したいと思っても、やはりユーロから離脱するしかありません。

       

       では、具体的にユーロから離脱する方法というのはあるのでしょうか?

       

       例えばドイツの場合、マルク紙幣をドイツ政府が発行し、ドイツ政府が「税金はマルク以外では受取らない。ユーロは受け取らない。」と宣言すればいいだけです。

       

       そうすればドイツ国内で流通する通貨は、ユーロではなく、あっという間にマルクに変わることでしょう。

       

       これはMMTでいう租税貨幣論と呼ばれるもので、実際にそうなるはずです。

       

       なぜならば我々がなぜ日本円を使っているのか?といえば、日本政府が税金を日本円でしか受け取ってくれないからです。

       

       Tポイントやナナコポイントやビットコインでの支払いは受け付けてくれませんし、日本円の税金を払わない場合は逮捕されます。

       

       ギリシャも同じで、ドラクマを発行して公務員などの年金支払いに充当すれば解決します。

       

       そもそもそんなドラクマなどという通貨に信用があるのかと思われるかもしれませんが、ギリシャ政府が税金をドラクマ以外では受取らないと宣言すればいいだけの話です。

       

       ユーロ加盟国は、上述の方法でなければ、ユーロが解体する以外に助かる道がありません。

       

      <世界主要国のGDPの伸び率>

      (出典:世界経済のネタ帳)

       

       

       上記は1996年〜2016年にかけてGDPの伸び率を高い順に並べたものです。

       

       日本は過去10年間、GDPの伸び率が1.0%となっていて、全く伸びていません。

       ドイツもイタリアと同じでブービー賞を競っていて1.4%となっています。

       

       こうした国々はユーロに加盟しているため、金融政策も財政政策も自国の意思で自由にできないのですが、日本は違います。共通通貨ではなく自国通貨であり、財政政策についても縛りはありません。

       

       自民党の議員の中には、憲法草案に財政規律条項を入れようとしている連中がいますが、私はこれには猛烈に反対です。間違いなく後世にツケを残すことになるからです。何しろデフレで財政出動したい、あるいはスロートレードで貿易も悪いので内需拡大で財政出動したいという局面になった際に、憲法に財政規律条項があるから、財政出動ができないということになってしまうからです。

       

       日本はデフレや不況から助かる道があるのですが、ドイツにはデフレや不況から助かる道がない、これが現実です。

       

       ドイツが助かるには、ユーロから離脱するしかないでしょう。

       

       その意味で、最近躍進が続くAfD(ドイツのための選択肢)は、ユーロからの離脱を掲げていまして、ドイツ国民ファースト真剣に考えている政党であると私は思っています。

       

       

       というわけで今日は「租税貨幣論を参考にユーロ加盟国がユーロから離脱する方法を考える」と題して論説しました。

       

       

      〜関連記事(ドイツ経済)〜

      首の皮一枚で景気後退を回避したドイツ経済

      ナチスドイツと高橋是清の経済政策

      EUの優等生ドイツ国内の反グローバル旋風とドイツメルケル首相率いる与党の大敗北

      ドイツをはじめとしたユーロ圏の経済失速と、ドイツよりバカであることが確定した我が国

      ドイツ銀行の経営危機で、メルケル首相に強烈なブーメランが炸裂!

      CoCo債(偶発転換社債)という資金調達手法

      トランプ大統領が検討するグラススティーガル法(銀行法の通称)の復活について

      ドイツで起きている2つの問題

      男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

      「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

      ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件

       

       

      〜関連記事(ドイツ以外の欧州関連)〜

      ケチケチのフランス、マクロン大統領が緊縮財政を転換して大減税へ!

      財政赤字を増やそうとしたイタリア政府

      決して他人事ではないイタリアで発生した高架橋崩落事故について

      デフレ脱却のためには財政赤字の拡大が必要です!

      EUは、このままだと解体か?

      「自国で通貨発行・政府支出ができる日本」と「EUに加盟しているためにできないフランス」どっちが愚かなのか?

      「政府の債務残高対GDP比率3%以下」という”3%”に根拠なし!

      フランスでも始まるか?日本で猛威を振るうデフレ長期化をもたらした緊縮財政!

      イギリスのメイ首相のEU離脱宣言について!


      首の皮一枚で景気後退を回避したドイツ経済

      0

        JUGEMテーマ:グローバル化

        JUGEMテーマ:ドイツ

        JUGEMテーマ:経済成長

         

         ドイツの第3四半期のGDP速報値が発表され、前期比+0.1%と辛うじてプラスを維持できました。第2四半期が輸出の落ち込みなどで前期比▲0.1%だったため、景気後退に突入か?と危惧されていたのですが、辛うじて首の皮一枚で景気後退にはならず、ドイツの市場関係者はホッと胸をなでおろしたことでしょう。

         そこで今日は「首の皮一枚で景気後退を回避したドイツ経済」と題し、ドイツ経済について論説します。

         

         下記はロイター通信の記事です。

        『ロイター通信 2019/11/14 17:42 第3四半期の独GDP速報値、前期比+0.1% 景気後退回避

        [ベルリン 14日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)速報値は前期比0.1%増となり、景気後退(リセッション)を回避した。市場予想の0.1%減を上回った。

         第3・四半期のGDPは前年同期比(季節調整後)では0.5%増。第2・四半期は0.3%増だった。

         第3・四半期は、家計消費が前期比で増加。政府支出も拡大した。建設業も経済成長を支えた。

        アルトマイヤー経済相は「景気後退には陥っていないが、経済成長率はまだ低すぎる」と指摘。ただ、米国との通商問題や英国の欧州連合(EU)離脱などに関連する「暗雲」はやや解消したとの見方を示した。

        ショルツ財務相は、来年の独経済は勢いを取り戻すとの見方を表明。経済は減速しているが、危機に陥っているわけではないとし、「慎重ながらも楽観的な見方を持っている。来年の成長率は上向く」と述べた。

        輸出は小幅に増加したが、輸入は前四半期とほぼ同水準。純輸出は経済成長に寄与したとみられる。』

         

        <ドイツのGDP>

        (出典:株式会社フジトミのホームページのコラムから引用)

         

         

         

        1.ドイツの第3四半期GDPは辛うじてプラス成長

         

         ドイツ経済について冒頭でもご説明の通り、景気後退が危惧されていたのですが、何とか0.1%のプラス成長ということで景気後退は回避できました。

         

         内需国の日本と異なり、ドイツは輸出依存国です。輸出依存度というのは下記式で算出されます。

         

         輸出依存度(%)=財の輸出÷GDP

         

         ドイツは40%弱で、日本は約14%程度です。よくある言説で、”日本は輸出で稼いでいる”という言説がありますが、これは果たして本当にそう言えるのか?少なくても、ドイツと日本で相対的なことをいえば日本は内需国であり、輸出国ではないといえるでしょう。

         

         日本がかつて輸出依存国だったことはありません。輸出依存国という言葉に定義がないため、絶対的な依存か否か?は断定できないものの、日本は他国と比べて相対的に輸出依存国ではないといえます。

         

         一方でドイツはバリバリの輸出依存国であり、ドイツの輸出先は欧州と中国になります。

         

         ところが米中貿易戦争の影響で、中国の景気は明らかに輸出を中心に失速しています。特に中国からの米国への輸出は激減していますが、これは関税を引き上げられているから当然の帰結といえるでしょう。

         

         それを受けてドイツの中国向け輸出が減少し、ユーロ全体が景気失速しています。ユーロで今起きているのは、””デフレ真っただ中の日本化”です。

         

         全体的に支出を削減し、需要が落ち込むので、結果的に資金需要が落ち込み、お金を借りる人がいなくなります。その当然の帰結として国債金利が急低下して、金利がゼロに近い状況になっているのです。

         

         

         

        2.悲惨な状態になっているドイツの自動車産業とドイツ銀行問題

         

         

         特にドイツでは、自動車産業が悲惨な状態になっています。

         

         皆さんもご存知でしょうか?フォルクスワーゲン車の排ガス規制検査を不正に届出していたことを見抜いた機械を作成していたのは、日本企業の衙拆貔什扈蝓幣攘凜魁璽鼻6856)です。

         

         この排ガス問題は訴訟にまで発展して、フォルクスワーゲン社の経営に地味に効いています。

         

         理由は金額が大きいからです。

         

         ディーゼル車の排ガス規制を無理やり超えるために書類をねつ造し、事実を捻じ曲げたというもので、これは絶対に許されないこと。既に300億ユーロ(日本円で約4兆円弱)も費用が発生していますが、今のところ倒産せずにいます。

         

         ダイムラーベンツについてもディーゼルの問題でリコールをドイツ政府から始動されているため、ドイツ国内における自動車産業は軒並み失速しています。

         

         この自動車産業が失速しているところに加えて、ドイツ銀行問題があります。

         

         銀行という業態は、MMT理論でも散々取り上げていますが、お金を貸すことでお金を生み出すことができます。

         

         そして銀行のバランスシート上では、預金は負債勘定であり、預金の反対には借用証書として貸付金という資産があります。

         

         この貸付金について与信審査が誤っていて返してもらえなくなるのが不良債権です。

         

         不良債権が増加すれば普通に銀行は倒産します。

         

         どこの国の銀行も、多少の不良債権は抱えていますが、ドイツ銀行が問題なのは中国にお金を多額に貸し付けていることです。

         

         中国に貸し付けているお金は、相当傷んでいるのでは?と私は思っていまして、ドイツ銀行問題というのは、中国の経済問題とリンクするものと考えています。

         

         今まで中国市場は常に永遠に順調に拡大発展するという感覚で与信を行い、自動車など輸出拡大をしてきました。

         

         そしてその幻想の中国の経済拡大の恩恵を受けてきたのがドイツといえるでしょう。

         

         

         

        3.米中貿易戦争が与える影響について

         

         中国共産党政府は、共産党支配が凋落して崩壊すると考えたことはないと考えられます。

         

         もし中国共産党政府が推し進める中国製造2025に対抗して、米国が半導体の製造装置を中国に売却するのを辞めるとなった場合、中国側はどう出てくるでしょうか?

         

         私は中国は自国で開発できるようにするものと予想します。期間は1年でできると思いませんが、数年間かけてでも、半導体製造に必要な工作機械や資材を自分たちで開発するでしょう。

         

         中国共産党政府はMMTを理解していると思われ、兆円単位で政府支出をします。その上、他国から技術を盗みます。

         

         そのため、米国が供給させまいとしても、中国は自国で本当の意味での自国での供給力を持つ可能性も私は否定できないと思っています。

         

         米中貿易戦争でトランプ大統領が「習近平政権をやっつけてくれる!」みたいな考えは辞めて、もっと日本国民はリアルに物事を考えるべきです。

         

         具体的には日本はデフレ脱却を急ぎ、中国以上に政府支出を拡大して、技術力を高めて供給力を高めていかなければなりません。

         

         その上で米国と対等になって、パートナーシップを強化し、日米安保を改定して、日米共に太平洋とアジアを守るという方向性で行かなければ、人類の文明が中国共産党政府によって侵されると私は危惧します。

         

         ”デフレ真っただ中の日本化”は、プラスの側面もあります。それは金利が低くてインフレ率が低いということは、その分だけ財政出動ができるということでもある点です。インフレにならないため、自国通貨をガンガン発行して、軍事分野の供給力を強化したり、生産性向上のための投資や、安全保障強化のための支出など、需要に応えることができるのです。

         

         ところがドイツの場合、ユーロに加盟しているため、自国民の意思で財政出動することができません。さらにEUに加盟しているため、マーストリヒト条約によって、政府の負債対GDP比率を3%以下にするという縛りがあるため、ユーロ建ての債務を発行して財政出動するということもできません。

         

         即ち、ユーロ加盟国のような共通通貨加盟国では、MMTが通用しないのです。

         

         となれば米中貿易戦争でトランプ大統領に歯向かうか?トランプ大統領やバーニーサンダースのような自国民ファーストの反グローバリズムの政治家がいなくなるか?ですが、反グローバリズムは米国のみならず、欧州でもその動きは加速していくことでしょう。

         

         ドイツでもAfD(ドイツのための選択肢)という政党が躍進し、反グローバリズムの政党の躍進は、日本を除き、世界の潮流になっています。

         

         ドイツも反グローバリズムの潮流に乗り、ユーロを解体するか?ユーロから離脱するか?しか助かる道はないかもしれません。

         

         

         というわけで今日は「首の皮一枚で景気後退を回避したドイツ経済」と題して論説しました。

         

         

        〜関連記事〜

        ナチスドイツと高橋是清の経済政策

        EUの優等生ドイツ国内の反グローバル旋風とドイツメルケル首相率いる与党の大敗北

        ドイツをはじめとしたユーロ圏の経済失速と、ドイツよりバカであることが確定した我が国

        ドイツ銀行の経営危機で、メルケル首相に強烈なブーメランが炸裂!

        CoCo債(偶発転換社債)という資金調達手法

        トランプ大統領が検討するグラススティーガル法(銀行法の通称)の復活について

        EUは、このままだと解体か?

        ドイツで起きている2つの問題

        男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

        「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

        ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件


        EUの優等生ドイツ国内の反グローバル旋風とドイツメルケル首相率いる与党の大敗北

        0

          JUGEMテーマ:グローバル化

          JUGEMテーマ:ドイツ

           

           10/27にドイツのチューリンゲン州で行われた地方選挙で、メルケル首相が率いる与党のCDUが大敗しました。

           今日はそのチューリンゲン州の選挙結果を取り上げて、「EUの優等生ドイツ国内の反グローバル旋風とドイツメルケル首相率いる与党の大敗北」と題し、下記の順で論説します。

           

          1.ドイツで行われたチューリンゲン州の議会選挙の結果

          2.なぜAfDが躍進したのか?

          3.負けに負けを重ねて負け続けるメルケル首相率いるCDUと対照的に得票率を伸ばすAFD

           

           

           

          1.ドイツで行われたチューリンゲン州の議会選挙の結果

           

           私はEUは数年後に崩壊するとみています。なぜならばEUは矛盾が多い制度だからです。そしてそのEUのニュースといえば、英国のブレグジットの再延期のニュースが続いていました。

           

           今回取り上げるドイツは、どちらかといえば、EUの優等生。しかも首相は女性のメルケル首相です。先日、ウクライナのゼレンスキーはEUは何もしてくれないとし、トランプ大統領は、ドイツのメルケル首相についてもウクライナの支援について、口だけで何もしない、即ち軍事支援もお金も出さないと酷評していました。

           

           まさにドイツこそ、今の日本と同じでカネカネカネとやって、EUを礼賛しているダメ国家でして、そのドイツでも遂に反グローバル旋風が吹こうしています。

           

           下記はNHKNEWSWEBの記事です。

          『NHKNESWEB 2019/10/28 08:20 ドイツ州議会選 メルケル首相の政党 第3党に転落

           ドイツではチューリンゲン州の議会選挙が行われ、メルケル首相の政党が東西ドイツ統一以降維持してきた第1党の座を奪われ、第3党に転落しました。一方で難民の受け入れに反対する右派政党が第2党となり今後、国政での政権運営にどのような影響が及ぶのかに注目が集まっています。

           ドイツでは旧東ドイツのチューリンゲン州で27日、州議会選挙が行われ、暫定の開票結果によりますと、メルケル首相の「キリスト教民主同盟」の得票率は21.8%と前回をおよそ12ポイント下回り、東西ドイツ統一以降維持してきた第1党の座を奪われて、第3党に転落しました。

           一方、難民の受け入れに反対する右派政党「ドイツのための選択肢」は前回の選挙の2倍を超える23.4%を獲得し、連立与党を担う左派党に続いて、第2党に躍進しました。
           「ドイツのための選択肢」は先月、旧東ドイツの2つの州で行われた議会選挙でも第2党に躍進していて、旧西ドイツとの経済格差がいまだに解消されない現状や、難民の受け入れをめぐるメルケル政権の政策への不満を受け皿に支持を広げているとみられます。
           メルケル政権としては得票率の下落に歯止めがかからない状況が続いていて今後、国政での政権運営にどのような影響が及ぶのかに注目が集まっています。

           

           上記記事の通り、チューリンゲン州の議会選挙で、第1党でメルケル首相の政党のCDU(ドイツキリスト教民主同盟)が第1党の座を奪われ、第3党に転落しました。

           

           その一方で、反EU政党のAFD(ドイツのための選択肢)が第2党となったと報じています。ドイツの政党でAFDは、米国ではトランプ大統領、英国ではジョンソン首相、フランスではマリーヌルペン氏、日本では山本太郎氏、マレーシアではマハティール首相らと同じ、反グローバリズムを掲げています。

           

           今回の選挙結果は、地方選挙とはいえ、非常に重要な結果であると思っています。

           チューリンゲン州は、もともと左翼が強く、第1党は左翼党というのが第1党です。今回の選挙結果を受け、下記の通りとなりました。

           

          第1党:左翼党

          第2党:AfD

          第3党:CDU

          第4号:SPD

           

           チューリンゲン州で3位CDUと、4位SPDになってしまった2党が連立を組んで与党になっているのですが、この2党の政党は地方選挙で負け続けている一方、躍進しているのがAfDです。

           

           

           

          2.なぜAfDが躍進したのか?

           

           なぜ、AfDは躍進を続けているのでしょうか?

           

           AfDは2013年に反EU政党として発足し、当初からドイツはEUから離脱すべきと主張していました。

           

           英国はEUに加盟したもののユーロには加盟せず、通貨は自国通貨の英国ポンドが流通するものの、ドイツはEUに加盟してかつユーロにも加盟しているため、ドイツ国内で流通する通貨は、欧州共通通貨のユーロです。

           

           AfDは、ドイツがEUのみならずユーロからも抜けるべきであると主張していました。その後、大きな方針転換で反移民を主張しています。

           

           2015年、過激派組織「イスラム国」が支配するシリア北部から逃れてくるシリア難民を中心としたイスラム教徒がたくさん流入しました。このことを欧州移民危機と呼んでいますが、メルケル首相は、オバマ政権の「Yes we can!」を真似て「政治難民受入に上限はない。私たちはできる!」と、スローガンを連呼して難民受入路線を突き進みました。

           

           下記は、そのメルケルが大量の移民受入の決断をした1枚の写真です。

           

           

           上記の写真は大変ショッキングな記事ですが、当時は世界中のマスメディアが取り上げ、難民の無制限受入を表明したメルケル首相を称賛したのです。

           

           その後、メルケル首相は2016/09/19に記者会見を行い、難民政策は誤っていたとし、時計の針を戻したいと言いました。

           

           難民の無制限受入を始める前と後で、2015年に11万4238件だったのが、2016年に17万4438件(前年比52.7%増)と、犯罪件数が急増したのです。

           

           ウォールストリートジャーナルなどの海外メディア各紙は、ドイツで移民による犯罪の急増を報じ、犯罪の種類は、窃盗犯、財産犯罪・文書偽造、身体危害・強盗・違法監禁に加え、麻薬関連や性的犯罪も増えていると報じました。

           

           メルケル首相の記者会見の3か月前には、ドイツの大量移民受入の混乱がきっかけとなり、英国ではブレグジット(=EU離脱)が決議されましたが、ドイツでも同じことが起きていたのです。

           

           その政党が反移民でドイツ人の支持を受けたAfDでした。

           

           

           

          3.負けに負けを重ねて負け続けるメルケル首相率いるCDUと対照的に得票率を伸ばすAFD

           

           ドイツ人の支持を受けたとはいえ、AfDの得票率は5%程度でしたが、チューリンゲン州の議会選挙はチューリンゲン州に限定されているとはいえ、得票率は21.8%です。

           

           AfDは反エスタブリッシュメントの政党で、いわば米国でいえばトランプ大統領に近い。2017年の国政選挙でも、12.6%の得票で、ドイツの連邦議会の議席を獲得しています。

           

           今回のチューリンゲン州に留まらず、9/1にはザクセン州、ブランデンブルグ州でも議会選挙が行われていまして、ザクセン州では前回選挙の2014年に比べて3倍増の27.5%の得票率、ブランデンブルグ州でも前回選挙の2014年と比べて11.3%増の23.5%と倍以上に得票率を伸ばしています。

           

           AfDの政党イメージカラーは青なのですが、チューリンゲン州の代表を務めるビョルン・フッケ氏は、「ドイツ東部を青で染めた。あと数年もすれば、私たちドイツ国民のすべての政党になるだろう!」と述べていまして、まさにその勢いで勢力を伸ばしています。

           

           一方で、負けに負け続けているのがメルケル首相率いるCDU。どこの選挙でも負け続け、負けに負けを重ねています。次の総選挙では政権交代されかねない勢いで負け続けています。

           

           メルケル首相は、選挙の敗北の責任を取って党首から辞任し、現在CDUの党首はアンネグレート・クランプ=カレンバウアーという女性が党首です。

           

           メルケル首相は党首を降りたものの首相に居座っていますが、2021年にメルケル首相は、首相を辞任すると公言しているため、このままいけばアンネグレート・クランプ=カレンバウアー氏が次の首相になるということなのですが、そもそもCDUが第1党を維持できるのか?と疑問視されている状況です。

           

           実際に地方選挙で負け続けている状況で、次の総選挙をアンネグレート・クランプ=カレンバウアー氏に任せていいのか?という声が出ており、今後の行方に注視したいと私は思っています。

           

           

           というわけで今日は「EUの優等生ドイツ国内の反グローバル旋風とドイツメルケル首相率いる与党の大敗北」と題して論説しました。

           

           

           

          〜関連記事(ドイツの関連記事)〜

          ドイツをはじめとしたユーロ圏の経済失速と、ドイツよりバカであることが確定した我が国

          ドイツ銀行の経営危機で、メルケル首相に強烈なブーメランが炸裂!

          CoCo債(偶発転換社債)という資金調達手法

          トランプ大統領が検討するグラススティーガル法(銀行法の通称)の復活について

          EUは、このままだと解体か?

          ドイツで起きている2つの問題

          男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

          「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

          ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件

           

           

          〜関連記事(他の欧州の記事)〜

          注目される英国のEU離脱の行方について

          ケチケチのフランス、マクロン大統領が緊縮財政を転換して大減税へ!

          ブレグジットが英国国民の雇用創出・賃金UPによる内需拡大をもたらすことに気付かず、マスコミに騙された日本企業

          ブレグジットでホンダが出て行くことは、ユーロに加盟していない英国には関係のない話です!

          メイ首相辞任と英国ポンドの相場の行方について

          本質的に全く同じ現象の”英国のブレグジット問題”と”トランプ大統領のロシア疑惑”

          EU加盟後に国民の所得が激減したイギリス

          地球上の世界は、英国が歴史を動かしてきたという史実

          EU離脱案が2度も否決された理由の一つである北アイルランドとアイルランドの国境のバックストップ問題

          財政赤字を増やそうとしたイタリア政府

          EU加盟のデメリット(主権を失うこと)に気付いたイギリス人

          否決されてしまった英国のEU離脱案

          ”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩


          注目される英国のEU離脱の行方について

          0

            JUGEMテーマ:経済成長

            JUGEMテーマ:英国に関するニュース

             

             今日は「注目される英国のEU離脱の行方について」と題して論説します。

             

             下記はAFP通信の記事です。

            『AFP通信 2019/10/23 05:20 英議会、首相の日程案を否決 EU離脱の延期濃厚に

            【10月23日 AFP】英下院は22日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)に関する採決を行い、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相がまとめた離脱協定案を実行するための法案を大筋で承認したものの、同法案の早期議会通過を目指した首相の日程案を否決した。これにより、離脱日がまたしても延期される可能性が高まった。

             下院は、ジョンソン首相の離脱協定案を実施する法案を賛成329、反対299で大筋で承認。首相にとって大きな勝利となった。

             だが下院はその直後、10月31日のEU離脱期限を守るための措置として同法案を3日以内に議会を通過させることを求めた首相の動議を賛成308、反対322で否決した。

             ジョンソン氏はこれを受け、自身の離脱協定案承認に向けた取り組みを中断すると表明。離脱のさらなる延期についてEU指導部と協議するとしたが、一方で離脱はそれでも予定通り今月末に実施すべきだとも主張した。(c)AFP』

             

             上記はブレグジット関連の記事ですが、記事にある通り10/22(火)英国でジョンソン首相の合意案の大筋が承認されました。一方で、合意案に関連して英国の国内法の整備が必要なのでは?ということで、関連法の整備に関して議会の合意を取れたものの、スケジュールについては否決されました。

             

             ジョンソン首相としては、合意案を3日以内でスピード審議しようとしたのですが、反対多数で否決された形です。日本のマスメディアですと、何か英国は合意を求めて離脱しようとしているとか、改めて国民投票をするとか、相変わらず英国のEU離脱について懐疑的であるように報じていますが、海外のメディアを見る限りにおいていえることとして、スピード離脱することについて反対だったというだけのことであるように思えます。

             

             なぜならばAFP通信の記事を見る限り、合意案大筋の承認を得るのには、賛成329対反対299で賛成多数。ただ3日間でスピード審議するには、賛成308対反対322で否決ということで、肉薄していました。

             

             この投票結果を見る限りにおいていえるのは、法案の趣旨そのものには賛同しているものの、審議にはもう少し時間が欲しいという微妙な判断が議会で下されたということでしょう。

             

             ということで合意案は議会の合意が取れたものの、後はスケジュールの問題です。

             

             何しろ合意案の吟味するのに、百何十ページもある法案であるため、吟味して修正すべき箇所を修正するには、それなりの時間がかかることでしょう。

             

             一方ジョンソン首相は、10月31日離脱を公約していたため、スピード審議しようとしたのかもしれません。

             

             それに対してEU側は、大半の国がやむなしとする一方で、フランスは延期に対して疑問を呈するとしています。一応、EUのトゥスク大統領は、加盟国に延期を受け入れるよう働きかけをしています。

             

             とはいえ27か国が一致して延期を受け入れなければ、EUとして延期を認めることはできないということになります。具体的にはフランスが強烈に反対するとなれば、EU側が延期離脱を拒否するということになります。そうなれば合意なき離脱となる可能性は十分に残っています。

             

             EUが延期をOKした場合、ジョンソン首相は2020年1月末まで延期したいと主張しているようなので、そこまで延長するかもしれません。いずれにしても、ジョンソン首相は公約で10月末離脱を掲げていたため、フランスが反対してEUとして延期を認めなかったとしても、「別に!いいですよ!」ということかもしれません。

             

             なぜならば合意なき離脱をされると困るのはEU側です。下記はジェトロのサイトから引用したもので、英国の2017年と2018年の輸出入額を一覧にし、2018年については輸出額・輸入額・純輸出額をグラフにしてみたものです。

            (出典:ジェトロ)

             

             上表・グラフの通り、英国とEUで貿易量をみた場合、EU側が英国に対して貿易黒字の状況です。

             

             英国がEUに対して輸出するよりも、英国がEUから輸入するものが多くなっています。2017年と2018年の資料を掲載していますが、トレンドは変わっていません。

             

             となれば、合意なき離脱となって、関税が発生して困るのはEU側、特にドイツが困ることになるでしょう。

             

             ドイツにとって英国は超お得意様であり、ただですら経済が悪いドイツにとって、ここで合意なき離脱をされると間違いなく困ることになります。

             

             なのでドイツはEU離脱の延期を認めることになるのでは?と考えられます。

             

             いずれにしましても、今週以降、どのようになるのか?状況を見守りたいと思います。

             

             

             というわけで今日は「注目される英国のEU離脱の行方について」と題して論説しました。

             ジョンソン首相は10月末離脱を公約しているため、強行突破で合意なき離脱もあり得るでしょう。貿易量をみると輸出が多いドイツは弱みを握られているということになっています。

             日本では、内需を拡大せず、外需で経済成長をしなければならない的な論説が多いですが、輸出を増やせば増やすほど、外交や通商政策では弱くなるということがよくわかるのではないでしょうか?

             ドイツの事例をみれば、国力を強化するならば、内需を拡大して輸入超過にした方が、経済は力強くなり、外交も通商政策も強気でいけるということを改めて実感できるものと、私は思うのです。

             

            〜関連記事(EU離脱関連)〜

            ブレグジットが英国国民の雇用創出・賃金UPによる内需拡大をもたらすことに気付かず、マスコミに騙された日本企業

            ブレグジットでホンダが出て行くことは、ユーロに加盟していない英国には関係のない話です!

            メイ首相辞任と英国ポンドの相場の行方について

            本質的に全く同じ現象の”英国のブレグジット問題”と”トランプ大統領のロシア疑惑”

            EU加盟後に国民の所得が激減したイギリス

            地球上の世界は、英国が歴史を動かしてきたという史実

            EU離脱案が2度も否決された理由の一つである北アイルランドとアイルランドの国境のバックストップ問題

            EU加盟のデメリット(主権を失うこと)に気付いたイギリス人

            否決されてしまった英国のEU離脱案

            ”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩

             

            〜関連記事(他の欧州の記事)〜

            ケチケチのフランス、マクロン大統領が緊縮財政を転換して大減税へ!

            ドイツをはじめとしたユーロ圏の経済失速と、ドイツよりバカであることが確定した我が国

            ドイツ銀行の経営危機で、メルケル首相に強烈なブーメランが炸裂!

            CoCo債(偶発転換社債)という資金調達手法

            財政赤字を増やそうとしたイタリア政府


            台湾を国家承認する運動が起きているドイツを、日本も学ぶべきでは?

            0

              JUGEMテーマ:ドイツ

              JUGEMテーマ:台湾

              JUGEMテーマ:台湾ニュース

              JUGEMテーマ:中国ニュース

              JUGEMテーマ:中国

               

               表題の台湾とは全く異なりますが、香港のデモについて、その映像を世界中の人が見ています。世界は今、香港のために何ができるのか?大きなテーマといえるでしょう。

               そんな中、ドイツで起きている台湾を国家承認する運動を取り上げ、「台湾を国家承認する運動が起きているドイツを、日本も学ぶべきでは?」と題して論説します。

               

               中国共産党政府を止める力といえば、米国の政治力しかないように思えます。特に米国の議会はすごい。ワシントンの議会では、香港人権民主主義法という法案の審議で、香港市民のリーダーを招き、中国の人権弾圧を証言してもらって、米国議会が香港を支援する新しい法案の制定を急ピッチで進めています。

               

               その米国議会は、もう一つ進めているのが、台湾支援の法案です。

               

               中国共産党政府は、ソロモン諸島のキリバスに対して、台湾との国交を断絶させて、中国と国交を結ばせる戦略をとっています。

               

               しかしながら中国国内でやっていること、例えばウイグル人の強制収容所、香港の状況を見て、ソロモンもキリバスも中国が人権無視をやっていることを知らないはずがありません。にもかかわらず、それらに目を瞑り、お金をばら撒いてくれるという理由で、このタイミングで中国と国交を結ぼうとする国家が世界には存在します。

               

               そうした国々に対して、米国政府は断固制裁すべきであるとし、中国共産党政府によるお金による侵略を止めるというのが、この台湾支援のための法案といえるでしょう。

               

               台湾支援の法律は、台湾のためでもあり、中国共産党政府の侵略と阻止するためのものでもあります。

               

               そのような流れの中で、新たな流れが発生しました。それがドイツです。

               

               大紀天EPOCH TIMESというサイトの記事をご紹介します。

              『EPOCH TIMES 2019/09/20 15:09 「台湾と国交を」ドイツで請願活動 1万人超が署名

               ドイツ国民が5月、連邦議会に「民主国家の台湾と国交を結ぼう」を求める請願書を提出した。南太平洋のソロモン諸島政府が台湾との断交を発表したのを受け、台湾で同署名活動が注目を集めた。9月18日時点で、1万人以上のドイツ市民が請願書に署名した。

               台湾メディア「自由時報」15日付などによると、台湾との国交締結を呼びかける「第95643請願書」は現在、独連邦議会のウェブサイトに掲載されている。

               同請願書は、「今年は天安門事件発生から30周年にあたる。この虐殺を行った中国はいまも国連の一員で、各国に承認されている。しかし、中国当局は新疆ウィグル自治区で強制収容所を設立し、世界最大の監視システムを作り上げた。南シナ海での蛮行など、中国当局は国際法を無視し続けている」と批判した。

               また、「中華民国(台湾)は民主主義の国家である。ドイツが中華民国を承認しないのは理解しがたい。政府に対して中華民国と正式な外交関係を樹立するよう呼び掛けたい」とした。

               台湾メディアによれば、今月11日以降、ネット上でドイツ国内外から署名が集まっている。外国人も署名できる。10月9日までに、署名者数が5万人を上回れば、連邦議会が審議に入るという。

               9月16日、ソロモン諸島政府は台湾と断交する方針を決定した。米ラジオ・フリー・アジア(RFA)18日付は、中国当局の圧力強化で友邦国を次々と失った台湾の立法院(国会)議員はドイツの陳情活動に励まされ、感謝の意を示したと伝えた。

               

               上記の記事の通り、ドイツでは今、台湾に対して国家承認を求める運動が起きています。

               

               ドイツ国内では、台湾との国交樹立を求める請願書が一般市民からドイツ政府に提出されました。1万人以上のドイツ市民の署名が集まっていると報じられています。

               

               この懇願書では、天安門事件に加え、新疆ウイグル自治区の強制収容所における監視システム、南シナ海での蛮行などの人権弾圧に対して、中国共産党政府を批判しています。

               

               今年2019年で天安門事件から30年が経過し、その大虐殺の責任を取るべき中国が、未だ国連に加盟し、かつ安全保障常任理事国になっています。

               

               そのような中国を認めて、世界中の各国が中国を国家承認し、ドイツ政府もこのような中国を認めています。

               

               その一方で、民主主義国家である中華民国を承認しないということは、理解ができないと、運動で訴えています。

               

               中国は人権を守ることを規定している国際法を完全に違反しているとも主張しています。

               

               懇願所の趣旨は2つあって、1つ目は人権反の中国を許してはいけないということです。

               

               世界が人権を無視しすぎている中国について、30年前の天安門事件から始まって、現在も続いています。

               

               現在のウイグル新疆自治区でウイグル人が強制収容され、拷問・虐殺され、内臓が取られて臓器移植に使われています。このようなひどい人権弾圧が普通に行われています。

               

               2つ目は、香港の状況、中国全体で国民を監視するシステムで覆っていますが、こういう状況は全て国際法違反といえます。これ以上、国際法をこれだけ違反している中国を許し、民主主義を守っている台湾を無視し続けていいのか?ということ。その他、懇願書で著書が主張している主な論点は下記の通りです。

              ●国連は台湾加盟を認めるべきであると謳っている。国連は現在、韓国と北朝鮮の2つの朝鮮を認めている。であるならば、共産主義の中国と同じように、民主主義の台湾の加盟を認めるべきである。

              ●罪もない人々を大虐殺して国際法違反を犯し続けている中国を、ドイツ政府が国家承認して、外交関係を持つことは理解できない。

              ●この運動によって、ドイツの議会も動かざるを得ず、ドイツ政府は台湾を認めて国家承認し、台湾との国交を樹立すべきである。

               

               

               こうしたドイツ国内での運動に比べて日本はどうでしょうか?少なくても日本政府、日本の国会は何もしていません。台湾は地政学的にも日本にとって重要でありますし、歴史的にも台湾を統治していた時代にインフラを整備し、今日の台湾の礎を築いた一面もあり、台湾の日本に対する期待も高く、日台関係は日中関係よりも大切にするべきなのでは?と私は思っています。

               

               2015年9月、私は台湾の嘉義という場所へ行き、鳥山頭ダムや灌漑施設を作った日本人の八田與一のことを知っている台湾人のガイドさんに取材させていただきました。そのガイドさんからは、「日本が台湾を統治してから、日本は台湾に病院を作ってくれたので、赤ちゃんが死ななくなった。台湾人は日本に感謝している。」という話を聞きました。

               

               また皆さんはご存じでしょうか?東日本大震災では義援金29億円と、米国と順位で1位、2位に並ぶ多く義援金を出してくれたのです。

               

               その台湾を守ろうとする国会議員が存在するのか否か?私にはわかりませんが、国会で議論にもなっていないというのは、大変残念なことと私は思います。

               

               

               というわけで今日は「台湾を国家承認する運動が起きているドイツを、日本も学ぶべきでは?」と題して論説しました。

               

               

              〜関連記事(米国の対中政策)〜

              米国務省による台湾への大量の武器売却について

              トランプ政権が米国証券取引所に上場する中国株の上場廃止を検討!

              台湾の地政学上の重要性を理解している米国と、カネ儲け優先で理解しない愚かな日本

              米国トランプ政権が中国を為替操作国に認定

              中国と欧州を為替操作ゲームを楽しんでいると皮肉ったトランプ大統領

              農産物の大量購入の約束を守らない中国に対して、トランプ大統領の関税第四弾の鉄槌が下る

              なぜトランプ大統領は対中国に対して強気に出ることができるのか?

              トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制

              日本はトランプ大統領の関税カードの使い方を学ぶべきです!

              トランプ大統領の中国製品の関税25%引き上げの真の狙いは何か?

              米国債残高1位の中国は米国債売却で反撃するという言説について

              米中貿易戦争で中国は勝てません!

              中国Huawei・ZTE問題と、国家安全保障にかかわる次世代通信システム5Gサービスについて

              米国による同盟国への中国ファーウェイ製品の使用中止要請について

              覇権挑戦国に伸し上がろうとする中国をつぶそうとしている米国

              米中貿易戦争の報復関税合戦の行き着くところは、新たなリーマンショックの予兆か?

              米国の対中国貿易戦争は、トランプ大統領に勝算あり!

               

              〜関連記事(中国による人権弾圧)〜

              ブルームバーグ紙が報じる香港への人民解放軍動員の可能性

              国際社会は香港問題について、英国と約束した一国二制度を、中国に守らせるべき!

              香港で起きているデモの本当の狙いとは?

              中国ウイグル自治区の再教育キャンプで行われているウイグル人への拷問

              中国共産党によって人権と民主主義が脅かされている香港を支援する米国と何もしない日本

              ”逃亡犯条例改正案”に反対している香港のデモ活動は日本人にとって他人事ではない!

              トランプ大統領の国連の武器規制条約からの撤退の意味とは?

              「高度な能力や資質を有する外国人を受け入れる」の欺瞞と「中国による洗国(せんこく)」の恐怖

               

              〜関連記事(日本の対中政策)〜

              日中通貨スワップは誰のため?

              中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア

              中国の公平でないグローバリズムに強硬な姿勢をとる米国と、製造2025をビジネスチャンスと考えるアホな国

              中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!

              血税3,500億円を突っ込んだジャパンディスプレイ社を800億円で中国企業に売ろうとしている日本の官民ファンド

               

              〜関連記事(シーレーン)〜

              有志連合によるシーレーンの防衛について

              安倍外交で”日米同盟が盤石”という評価について

              日本として対応が難しいイラン沖の民間船舶の護衛について

              参議院選挙の争点に”改憲議論を進めることの是非”

              安倍首相のイラン訪問の成果について 

               

              〜関連記事(戦闘機のスペック関連)〜

              F35戦闘機よりもF22戦闘機の性能は優れているのか?

              ”真珠湾攻撃で活躍したゼロ戦1万機”と”マレー沖海戦で活躍した隼5千機”を製造した日本の航空技術力

              敵味方識別装置と韓国軍の戦闘機

              軍事研究と民生技術


              ケチケチのフランス、マクロン大統領が緊縮財政を転換して大減税へ!

              0

                JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                JUGEMテーマ:世界の経済

                JUGEMテーマ:経済全般

                JUGEMテーマ:経済成長

                JUGEMテーマ:消費税増税

                JUGEMテーマ:消費税

                 

                 10/1明日、日本では消費税がついに8%→10%となります。日本以外では、カネカネカネで緊縮財政をやっている国といえば、ドイツであり、フランスでした。

                 ところがそのフランスが、緊縮財政を転換して大減税することになりました。これは非常に大きなニュースであると私は思っています。

                 そこで、このニュースを取り上げ、今日は「ケチケチのフランス、マクロン大統領が緊縮財政を転換して大減税へ!」と題して、下記の順で論説します。

                 

                1.マクロン大統領が大減税に踏み切った経緯

                2.ドイツ経済は製造業を中心にひどい落ち込みで景気後退か?

                3.マイナス金利の債券市場を利用すると主張するマクロン大統領

                 

                 

                  まず新聞記事を2つご紹介します。一つ目は日本経済新聞の記事です。

                『日本経済新聞 2019/09/27 16:43 仏の20年予算、1兆円減税と財政ルール両立  

                【パリ=白石透冴】フランスのマクロン政権は27日、2020年度予算案を公表した。反政権デモに配慮し、93億ユーロ(約1兆950億円)の家計向け大型減税に踏み切る。超低金利による国債の負担減もあり、財政赤字は2年ぶりに欧州連合(EU)ルールである「国内総生産(GDP)比3%内」の水準に抑えた。ただ、公務員数削減などの目玉改革は後退した。

                 「この予算で、人々が政治の恩恵、労働の恩恵を受けられるようになってきている」。ルメール経済・財務相は26日、記者会見で語った。20年度予算案は27日の閣議で承認を受け、議会に提出される。

                今回の予算案の一番の特徴は、93億ユーロの大減税だ。内訳は低所得者層を中心にした所得減税が50億ユーロ分。他に住民税の段階的な廃止などが柱だ。

                 税収が減るなかでも減税措置に踏み切れた背景には、現在の超低金利がある。仏経済・財務省によると、国債の利息支払いが軽減されたことなどで、20年は50億ユーロの歳出抑制につながる。

                 この結果、GDP比の財政赤字を2.2%に抑えた。19年は最低賃金増などの生活支援策をとった結果、赤字幅が3.1%となっていた。

                 ただ、市民の反発を受けた歳出削減策は後退している。例えばマクロン氏は任期中に国家公務員ポスト5万人分を削減して政府の効率化を進めるとしてきたが、このほど目標を1万人に下げた。

                 財政再建も遅れ気味だ。累積債務はGDPの99%に相当する額まで積み上がっている。欧州全体でも各国の累積債務は上昇傾向にあり、次の経済危機の際に財政出動がしにくくなっているとの指摘が出ている。

                 

                 二つ目はロイター通信の記事です。

                『ロイター通信 2019/09/27 12:59 仏、100億ユーロ超の減税を来年実施へ 独も景気刺激策を=財務相

                [パリ 26日 ロイター] - フランスのルメール財務相は26日、100億ユーロ(109億ドル)超の減税を含む来年度予算案を公表した。その上で、ドイツに対し、フランスと同様の財政刺激策を打ち出すよう求めた。

                 ルメール氏は記者会見で、欧州中央銀行(ECB)が最近決定した金融緩和策に触れ、財政余力のある国が公的投資を増やす好機が生まれたと指摘。

                 「低金利が欧州に再び繁栄をもたらすことはない。金融政策は必要だが、十分ではない」と強調。

                 「ドイツは投資する必要があり、早期の投資が望ましい。状況が悪化するのを待つべきではない」と語った。仏政府はこのところ、独政府に財政出動を繰り返し要請している。

                 ルメール氏によると、フランスでは来年、家計の税負担が93億ユーロ減る見通し。このうち50億ユーロは所得税減税によるもの。ダルマナン公会計相は全世帯の95%が所得減税の恩恵を受けると説明した。

                 企業の税負担は10億ユーロ近く軽減される見通し。法人税率を33.3%から5年かけて段階的に引き下げ、25%とする計画の一環。

                 予算案は来年の経済成長率が1.3%と、今年の推定1.4%から若干鈍化するとの見通しを前提にしている。これについて、独立監視機関の財政高等評議会は政府の見通しは妥当で、20年の公的部門財政赤字のGDP(国内総生産)比率が2.2%とする政府予想も「信ぴょう性がある」と評価したことが、ロイターが入手した草案で明らかになった。

                 ダルマナン氏によると、政府は来年、低金利による国債利払いなど費用削減効果が60億ユーロに上ると見込んでいる。』

                 

                 

                 

                1.マクロン大統領が大減税に踏み切った経緯

                 

                 日本のマスコミの記事、海外のマスコミの記事ということで2つの記事をご紹介しましたが、マクロン大統領が大減税に踏み切りました。

                 

                 今回のフランスの大減税について、事の発端は今年2019年8月に、フランスでG7サミットが行われました。このとき、主催国のマクロン大統領は、米中貿易戦争による世界景気の減速に対して、これまでECBの金融緩和政策だけに頼っていたと述べ、G7サミットで経済を再起動させるには、何か新しい手段しかないと主張し、それには減税であると明言していました。

                 

                 まさに日本やってきたアベノミクスと同じで、日本も2014年以降、財政出動を全くやらず、それどころか景気失速のきっかけとなった消費増税8%や、政府支出削減に加えて、明日から消費増税10%と、日本では緊縮財政が推進されており、金融緩和だけでデフレ脱却しようとして無駄な年月を費やしました。

                 

                 案の定、何年経過しても、物価上昇率は目標2%に到達せず、GDPデフレーターなどの指標も弱いまま続き、実質賃金も当たり前のように伸び悩んでいます。

                 

                 そんな中で2019/09/26、フランス政府は2020年の予算で新たな減税をします。規模は総額100億ユーロ≒110億ドルの所得税減税で、かつてない大減税を行うと同時に「イエローベスト運動※(デモ活動)に対する答えだ!(※フランスで発生しているデモ活動について)」としています。

                 

                 マクロン大統領は、2018年末からフランスの低所得者層によるイエローベスト運動によって追い込まれていました。理由は大企業中心の政策をやってきたことがその理由で、それに対する反発と大運動がイエローベスト運動です。

                 

                 既に2019年4月に、マクロン大統領は減税を一度発表し、50億ユーロ相当の所得税減税を発表していましたが、50億ユーロでは足りないのでは?という指摘がありました。

                 

                 そこで今回50億ユーロを追加減税し、合計で100億ユーロの大減税に踏み切ることにしたのです。

                 

                 

                 

                2.ドイツ経済は製造業を中心にひどい落ち込みで景気後退か?

                 

                 これまでマクロン大統領は、その逆をやってきました。ドイツや日本と同じ、ケチケチでカネカネカネと緊縮財政にこだわってきたのがマクロン大統領です。

                 

                 2019/09/22、ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁が、ドイツ政府に対して財政支出拡大をやって欲しいと述べ、低迷するEU経済の後押しをお願いしたいと依頼したのですが、ドイツ政府は反応しませんでした。

                 

                 ECBのドラギ総裁の財政出動要請に対して、全く聞く耳を持たなかったのです。

                 

                <ドイツの四半期GDPの推移>

                (出典:ニッセイアセットマネジメメント)

                 

                <ユーロ圏諸国の製造業PMI(年月)の推移>

                (出典:ニッセイアセットマネジメメント)

                 

                 

                 しかしながら、上記グラフの通り、ドイツ経済は非常に悪いです。何しろ2019年4月〜6月期のGDPは速報値ですが、前期比▲0.1%と、3四半期ぶりのマイナス成長です。ドイツ経済で特徴的なのは、鉱工業生産が非常に悪く、特に基幹産業の自動車の落ち込みが激しいです。

                 ドイツは日本とは比べ物にならない輸出依存国であるため、米中貿易戦争のあおりを受け、輸出・生産で、もろにあおりを受けた格好です。

                 そのため、7月〜9月期のGDPもマイナス予想となっており、2四半期GDPがマイナスということですと、景気後退(リセッション)ということになります。

                 

                 このようにドイツ国内はほぼ確実にリセッションが確実であるにもかかわらず、ドイツ政府は緊縮財政を辞めません。緊縮財政をずっとやってきたことで、ドイツ政府は財政黒字であり、税金は高く、ドイツ政府はそれを誇っています。そして今もなお財政黒字に固執し、しがみついています。

                 

                 カネカネカネとやっているドイツ政府に対して、ECBのドラギ総裁は財政支出をやって欲しい、緊縮財政を辞めて欲しい、今こそドイツが財政出動してくれれば、欧州経済に効果があると述べているにもかかわらず、ドイツ政府は動きそうにありません。

                 

                 そのドイツと同じように緊縮財政をやってきたフランスのマクロン政権は、大減税に転換するということで、これは非常に大きな出来事であると私は思うのです。

                 

                 

                 

                3.マイナス金利の債券市場を利用すると主張するマクロン大統領

                 

                 マクロン大統領は、財源についても興味深いことを主張しています。具体的にはマイナス金利の債券市場を利用すると述べています。

                 

                 マイナス金利は日本だけではなく、欧州もマイナス金利になっていて、欧州では個人口座に手数料を負担させることが検討されるなど、日本以上にひどい状況になっています。

                 

                 マイナス金利でなければ、フランス政府が国債を発行した場合、利息を払うのが普通です。国債の買い手は、機関投資家が多いのですが、マイナス金利ですとマイナス金利分フランス政府が儲かり、機関投資家は損をします。

                 

                 それでもなぜ機関投資家は国債を買うのでしょうか?

                 

                 理由はECBが機関投資家が買った国債を、さらに高い値段で買うからです。マクロン政権は、これを利用すると述べています。

                 

                 さらに大減税の財源として税金の抜け穴を防ぐべく、トランプ政権が大減税を実施した時と同じように、抜け穴を徹底的にふさぐとし、特に税制控除を失くすと主張しています。

                 

                 日本経済新聞の記事では、超低金利の恩恵で利払いが軽減されているとし、2019年度最低賃金増によってGDP対財政赤字比率が3.1%となってしまっていたのが、大減税によって景気を刺激して税収が増えることによって、GDP対財政赤字比率は2.2%になると予想。これはフランスにとっては2001年以来の最低水準になるそうです。

                 

                 このようにマイナス金利を利用して、低コストで政府が財政出動し、結果GDP対財政赤字比率を引き下げるというのは、全くをもって普通の経済政策です。

                 

                 カネカネカネにしがみつき、虎の子の供給力を毀損してまで、お金が優先ですという政策に固執する日本とドイツは異常であり、他国と比較して相対的にも絶対的にも国力弱体化に拍車がかかっていくことでしょう。

                 

                 

                 というわけで今日は「ケチケチのフランス、マクロン大統領が緊縮財政を転換して大減税へ!」と題して論説しました。

                 私は別にお金は大切ではないと言いたいわけではありません。私自身、お金が好きか嫌いか?でいえば、皆様と同様にお金は好きです。

                 しかしながら、それは個人の資産形成でやってもらえればいいだけであって、国家の財政運営にまで当てはめることが私は間違いであると言いたいだけです。

                 デフレ期に緊縮財政を推進する日本がダメダメなのは言うまでもありませんが、ドイツのダメダメさも際立っているといえます。何しろリセッション入りが確実視されているのに、緊縮財政を辞めない。ドイツがそうやってモタモタしている間に、フランスはドイツよりも先に減税に転換し、フランス経済はドイツ経済の上を行くことになるかもしれません。

                 これは日本が緊縮財政を20年も続けてきた結果、中国に経済が抜かれたこと同じであり、カネカネカネにしがみつくドイツと日本は、全く愚かな国です。

                 その一方、世界全体が米中貿易戦争で大きく揺らぐ中、大減税に踏み切ったマクロン大統領の経済政策の大転換は大変素晴らしいことだと、私は改めて思います。

                 

                 

                〜関連記事(MMT理論・銀行のビジネスモデルについて)〜

                エリートと呼ばれる人が正しい経済・MMT理論を理解できない理由

                ”MMT理論よ!お願いだから、引っ込んでくれ!”と恐れる構造改革論者と緊縮財政論者

                政府支出を拡大すればインフレ率が抑制できなくなるという言説に対する反論

                公共事業などの政府支出は銀行預金で借りているわけではありません!

                反論になっていない財務省の”増税不要論”への反論

                MMT理論の批判論に対する反論!

                ゼロからお金を生み出すことができるのが銀行です!

                借入金の否定=資本主義の否定(信用創造機能とは何か?)

                日本には財政問題は存在せず、金融緩和だけでは景気が良くなるわけがありません!

                国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)

                ”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について

                グリーン・ニューディール政策と現代金融理論

                 

                 

                〜関連記事(税金やお金や財政破綻について)〜

                3種類の負債

                政府の税収が安定している必要は全くありません!

                税金の役割とは何なのか?

                2018年度の税制改正の主要テーマに取り上げられた所得税の改革について

                「所得税を減税しないと富裕層が逃げていく!」は本当か?

                お金の本質を理解していた江戸時代の勘定奉行”荻原重秀”

                モンゴル帝国のフビライ・ハンの時代にインフレーションが発生したのはなぜか?

                ジンバブエのハイパーインフレについて

                ”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について

                親日家の投資家ジム・ロジャーズ氏が指摘する日本の財政破綻に反論する!

                ”国債増刷+財政出動で税金を増せる”という言説は無責任なのか?

                国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)

                ミクロ経済学の「予算制約式」について(「政府の負債は税金で返済しなければならない」のウソ)

                憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

                日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!


                ドイツをはじめとしたユーロ圏の経済失速と、ドイツよりバカであることが確定した我が国

                0

                  JUGEMテーマ:グローバル化

                  JUGEMテーマ:ドイツ

                  JUGEMテーマ:経済成長

                   

                   今日は、ドイツが2019年4月〜6月期の第2四半期GDPで、輸出が6年ぶりに大幅減少したことなどでマイナス成長になったことを取り上げ、「ドイツをはじめとしたユーロ圏の経済失速と、ドイツよりバカであることが確定した我が国」と題して論説します。

                   

                   ブルームバーグの記事を2つご紹介します。

                  『ブルームバーグ 2019/08/27 17:43 ドイツ、輸出が足かせでマイナス成長−米国の圧力増す公算も

                   ドイツ経済は輸出の落ち込みが響き、4−6月(第2四半期)がマイナス成長となった。

                   27日の発表によると、第2四半期の輸出は前期比1.3%減と6年余りで最大の落ち込みとなった。国内総生産(GDP)は0.1%減と、過去1年で2回目のマイナス成長。純貿易はGDPに0.5ポイントのマイナス寄与となった。

                   米国が仕掛ける貿易戦争の影響は近く悪化する可能性がある。トランプ米大統領は欧州からの輸入車に関税を課すことを検討しており、今月には欧州連合(EU)が「中国より悪い」と発言した。緊張緩和を図るメルケル首相は26日、EUと米国の貿易協議開始を望むと述べた。』
                  『ブルームバーグ 2019/08/19 12:18 「EUは中国より悪い」とトランプ氏−欧州への不満も忘れていない

                   

                   上記の通り、ドイツの2019年4月〜6月期の第2四半期のGDPがマイナスになったというニュースです。
                   ドイツ経済の落ち込みは顕著であり、記事の通りGDPは▲0.1%と、下記グラフの通り水面下に沈みました。

                  <ユーロ圏の2016年3月〜2019年6月の四半期毎のGDPの推移>

                  (出典:ブルームバーグの記事から引用)

                   

                   ドイツは昨年度、2018年7月〜9月期も前期比で▲0.1%と14四半期ぶりのマイナス成長とであり、続く2018年10月〜12月期はゼロ成長でした。そのため、直近1年間のユーロ圏の経済は、このドイツの不調に引きずられる格好で経済成長の勢いを失っているともいわれています。

                   

                   このドイツのマイナス成長の要因としては、長期的な要因としてリーマンショック以降、長期停滞が続いていることがあげられます。

                   

                   日本ほどではないものの、欧州各国は供給力があるものの需要が伸びず、デフレ気味で低成長率が続いていました。中でも特にドイツの経済成長率は低いです。

                   

                  <世界主要国のGDPの伸び率>

                  (出典:世界経済のネタ帳)

                   

                   上記グラフの通り、ドイツの過去20年間の経済成長率は、OECD加盟国の中では、下から数えて2番目です。

                   

                   〇で囲った国とGDPの伸び率を拾うと下記のとおりです。

                   

                   中国:13.0倍

                   米国:2.3倍

                   英国:1.9倍

                   ドイツ:1.4倍

                   日本:1.0倍

                   

                   ドイツの経済成長率は20年間で40%しか成長していません。米国の経済成長率は130%の成長率、英国の経済成長率は90%の経済成長率となっているにもかかわらず、欧州の国々は経済成長率が相対的に低く、中でもドイツはイタリアと同率で経済成長率が低いです。

                   

                   数値は2016年の数値ですが、イタリアは2018年から財政赤字にしようとしているため、日本と同様に財政赤字は悪と考えるドイツがイタリアよりも経済成長率が低くなるのは間違いないと私は思います。

                   

                   となれば過去20年間の経済成長率でワーストが日本、2番目に悪いのがドイツになるでしょう。この2か国に共通するのは緊縮財政が大好きということ。とにかく税収の範囲内でお金を使うという思考が大好きなアホな国家であることが共通点です。

                   

                   本来ならば、経済成長を見通しながら、国債を増刷して(政府が負債を増やして)政府支出の拡大をすべきであり、他国は普通にそれをやっています。

                   

                   特に中国は国債増刷と政府支出拡大をして、過去20年間の経済成長率は1200%という天文学的な数字をたたき出しています。にもかかわらず、政府支出で国債を増やすことをやらないのが日本とドイツの共通点。そしてそれがドイツ経済が低迷している背景の主因であるといえます。

                   

                   そんな中、ドイツは経済成長するために、ユーロという仕組みを作り、欧州の中で関税を失くして、関税がかけられない欧州の他国の雇用・賃金を奪う形で、ドイツ製品を売り飛ばし、徹底的な外需拡大によって、辛うじて40%成長したというのが、過去20年間のドイツの経済の実態です。

                   

                   ブルームバーグの記事では、米国のトランプ大統領が、欧州各国の関税や通商政策に対して不満を表明しており、中国だけでなく欧州から米国への輸出品に対しても関税を引き上げるかもしれません。

                   

                   そもそも世界経済は米中貿易戦争を通して、スロートレード(貿易量の減少)が鮮明となり、それが直撃して外需は減少しています。しかもドイツは輸出立国で、ドイツのGDPに占める輸出の割合は40%超と日本の3倍近く外需に依存しています。(日本の外需依存度は14%程度)

                   

                   こうした中、欧州の他国に次ぐドイツの貿易相手国の中国も経済が不調となり、中国の購買力が減少することで、中国への輸出で稼ぐことすらできなくなっているのです。

                   

                   日本とやっていることは全く同じです。アホな緊縮財政で経済成長できず、外需依存で経済成長してきたものの、中国がダメになってドイツの2019年第2四半期(4月〜6月)GDPがマイナスに沈んだということで、日本の第1四半期1月〜3月と同じ状況になっているといえるでしょう。

                   

                   ブルームバーグの記事では、ドイツに限らずイタリアが2019年第2四半期(4月〜6月)GDPでゼロ成長、フランスも低成長に甘んじており、欧州の主要国が揃って精彩を欠いているというのが欧州経済の実態です。

                   

                   中国の購買力低下によって中国が外国から物が買えなくなり、中国への輸出依存度が高い欧州のドイツ、フランス、イタリアの3大経済大国が軒並み総崩れになったというのが私の分析です。

                   

                   ドイツの財務大臣は、将来の経済危機に総力を挙げて対処する健全な財政があるとの見方を示し、最大で500億ユーロ(≒5.9兆円)の追加支出が可能である旨を示唆し、具体的には赤字国債の発行を検討しているとのこと。ドイツの財務大臣は、国家とは経済が好調な局面で健全な財政運営を行う必要があると強調しましたが、リセッションに突入しないようにするために財政支出を拡大するということは、緊縮が大好きなドイツですらマクロ経済を理解しているとみることもできます。

                   

                   日本を除けば、世界で一番バカなのは、間違いなくドイツです。そのバカごときドイツですら追加支出をやろうとしているのに、日本は消費増税で6兆円徴収しようとしています。日本がどれだけダメ国家なのか?皆さんもご理解いただけるのではないでしょうか?

                   

                   

                   というわけで今日は「ドイツをはじめとしたユーロ圏の経済失速と、ドイツよりバカであることが確定した我が国」と題して論説しました。

                   緊縮財政が経済成長を抑制してきたことは、過去20年間の経済成長の伸び率を見れば、一目瞭然です。そのドイツですら財政支出をしようとしているのに、日本は増税と支出削減に励むという家計簿発想の国家財政運営を継続しています。

                   このままでは日本は発展途上国に落ちぶれ、中国に蹂躙されてしまうものと、私は本当に危惧するばかりです。

                   私にできることは、ここで情報発信することしかできませんが、脱緊縮財政、脱家計簿発想の国家財政運営を、引き続き訴えていきたいと思います。

                   

                   

                  〜関連記事(ドイツ関連)〜

                  ドイツ銀行の経営危機で、メルケル首相に強烈なブーメランが炸裂!

                  CoCo債(偶発転換社債)という資金調達手法

                  トランプ大統領が検討するグラススティーガル法(銀行法の通称)の復活について

                  EUは、このままだと解体か?

                  ドイツで起きている2つの問題

                  男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

                  「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

                  ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件

                   

                  〜関連記事(その他欧州)〜

                  財政赤字を増やそうとしたイタリア政府

                  決して他人事ではないイタリアで発生した高架橋崩落事故について

                  デフレ脱却のためには財政赤字の拡大が必要です!

                  「自国で通貨発行・政府支出ができる日本」と「EUに加盟しているためにできないフランス」どっちが愚かなのか?

                  「政府の債務残高対GDP比率3%以下」という”3%”に根拠なし!

                  フランスでも始まるか?日本で猛威を振るうデフレ長期化をもたらした緊縮財政!

                  イギリスのメイ首相のEU離脱宣言について!


                  ブレグジットが英国国民の雇用創出・賃金UPによる内需拡大をもたらすことに気付かず、マスコミに騙された日本企業

                  0

                    JUGEMテーマ:経済成長

                     

                     英国の首相がボリス・ジョンソン氏に決まりました。そこで今日はブレグジットを取り上げ、「ブレグジットが英国国民の雇用創出・賃金UPによる内需拡大をもたらすことに気付かず、マスコミに騙された日本企業」と題して論説します。

                     

                     下記はAFP通信の記事です。

                    『AFP通信 2019/07/25 06:36 ジョンソン新首相、EU離脱に向け新内閣 閣僚の大半入れ替え

                    【7月25日 AFP】新英首相に就任したボリス・ジョンソン(Boris Johnson)氏は24日、閣僚の大半を入れ替え、主要ポストに英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)強硬派を置く新内閣を発表した。

                     ジョンソン氏は、ブレグジットを10月31日までに実現させるため、EU側との新たな合意を取り付けるか、それが不可能ならば合意なしで離脱すると宣言。その直後に主要閣僚の交代を発表し、ブレグジットをめぐる新たな方向性を示した。

                     ジョンソン氏はまず、財務相にパキスタン移民の両親を持つサジド・ジャビド(Sajid Javid)内相を指名。前任のフィリップ・ハモンド(Philip Hammond)氏は、「合意なき離脱」も辞さないとするジョンソン氏の方針を繰り返し批判し、合意なき離脱は経済に深刻な打撃をもたらすと警告。ジョンソン首相就任の数時間前に辞任していた。

                     外相には、ジェレミー・ハント(Jeremy Hunt)氏に代わりブレグジット強硬派のドミニク・ラーブ(Dominic Raab)氏が指名された。ラーブ氏はテリーザ・メイ(Theresa May)政権でジョンソン氏と共に閣僚を務めていたが、両者はいずれもメイ氏のブレグジット方針をめぐり辞任していた。

                     内相はブレグジット賛成派の急先鋒(せんぽう)であるプリティ・パテル(Priti Patel)氏が指名された。同氏は国際開発相を務めていた2017年、休暇でイスラエルを訪れた際に同国高官らと非公式の会談を行い、辞任に追い込まれていた。』

                     

                     

                     上記記事の通り、新英国首相に就任したボリス・ジョンソン氏が閣僚の大半を入れ替え、ブレグジット強硬派で固める新内閣を発表しました。

                     

                     そもそもブレグジットとは、英国のEU離脱のことで、ブリティッシュエグジット=ブレグジットです。

                     

                     今から3年前の2016/06/23に英国でEU離脱の国民投票が行われ、その結果、EU離脱=ブレグジットが決まりました。

                     

                     マスコミの事前調査では、EU残留派が圧倒的に勝利するという予想だったのですが、ふたを開けてみたら、まさかのまさか、EU離脱派の勝利となったため、世界中がショックを受けました。

                     

                     当時の世界中のマスコミは、ブレグジットについて経済の観点から、英国経済がどれだけ悪くなるか?ひどくなるか?という論調で占めていました。何しろ当時の世界中の常識では、ブレグジットなど選択肢としてあり得ず、英国の自殺行為であるという論調でした。ところがEU離脱派の勝利という国民投票の結果を受け、英国のメディアが狼狽し、英国経済を崩壊させると大宣伝を始めました。

                     

                     私が思うに、英国にとってブレグジット決定は大変いい結果であり、むしろ英国はEUからもっと早く抜け出すべきだったと思っています。ブレグジットが決定されて、すでに3年以上が経過しましたが、英国経済はどうなったか?といえば、未来に対する不安感は残っていると思われますが、実際にはマイナスの影響はありません。

                     

                     むしろEU残留派の予想とは全く逆で、英国経済は他の先進国よりも調子がいいです。主要国の直近のGDP伸び率と失業率の推移を見てみましょう。

                     

                    <2018年度実質GDPの前年比伸び率>

                    英国 1.40%
                    日本 0.81%
                    イタリア 0.88%
                    フランス 1.52%
                    ドイツ 1.45%
                    米国 2.86%

                     

                    <直近3か年の失業率の推移>

                    (出典:グローバルノート)

                     

                     数字で見ると、英国のGDP成長率は1.4%です。

                     

                     この1.4%という数字は、それほど良い数字に見えないかもしれません。米国の2.86%という数字はフランスやドイツのおよそ2倍であって格別でとてつもなくいい数字であることがわかりますし、日本は0.81%とダメダメです。いずれにしても英国経済に悪影響があったとは思えず、フランスやドイツ並みの経済成長率となっていることがわかります。

                     

                     一方で、失業率でいえば、2018年度の失業率は4.08%で、イタリア10.63%、フランス9.11%に比べれば、圧倒的に調子が良いといえますし、3か年の推移でみても下落傾向のトレンドになっています。

                     

                     このように英国はボリス・ジョンソン氏が新首相となり、合意なきEU離脱に突き進むと予想されますが、すでに国民投票以来、ブレグジットによる経済的効果が悪くなると想定していたよりも逆に出ていて、経済は崩壊に向かっていません。

                     

                     雇用者数も見てみましょう。

                     

                    <英国とドイツの就業者数の推移>

                    (出典:世界経済のネタ帳)

                     

                     上記グラフの通り、就業者数も英国は2016年から2018年にかけてドイツと同じくらいで約70万人の就業者が増加となっています。

                     

                     当初、英国政府財務省の予想では、ブレグジットになれば英国から50万人近い雇用が失われると警鐘を鳴らしていました。その一番の理由が外資系企業が英国から離れるということで、それを恐れて50万人近い雇用が失われると予想していたのですが、雇用が減少するどころか、逆に70万人も就業者数は増加しています。

                     

                     ブレグジットが決定されるまで、外資系企業が英国から逃げ出すといっていたにもかかわらず、この3年間で現実はどうだったか?といえば、事前の予想と異なり、外資系企業の投資は逆に増加しています。投資が減るどころか次々に増え、特に米国企業による英国への投資は6%ほど増加しています。

                     

                     欧州全体でみても、海外からの投資額は欧州全体の中で英国が最も多いのですが、日本の企業は、マスコミの話を鵜呑みにして英国進出企業は引き揚げてしまいました。

                     

                     この判断は果たして正しかったのでしょうか?

                     

                     海外から英国への投資の増加で既に5万人以上の外資系企業による雇用が増加していますが、同じ3年間でもドイツは、わずか19,000人で、ドイツの倍以上の雇用数が増えているのです。

                     

                     海外企業は英国経済が良くなると思って投資を増やしており、日本以外の企業はマスコミに騙されていないということがいえるでしょう。

                     

                     

                     

                     というわけで今日は「ブレグジットが英国国民の雇用創出・賃金UPによる内需拡大をもたらすことに気付かず、マスコミに騙された日本企業」と題して論説しました。

                     世界中が反グローバルに転換し、経済成長による雇用増加と賃金UPを勝ち取っている一方、日本は周回遅れのグローバリズムの推進で負け組のフランス、ドイツに追随しようとしています。その上、2019年10月に消費増税10%を実施しようとしているのですから、絶望的に日本経済は悪くなり、発展途上国への転落は決定的となるでしょう。

                     読者の皆様におかれましても、世界経済がどうなっているのか?マスコミの情報に鵜呑みにされず、ビジネスや投資についてお考えいただきたいものと思います。

                     

                     

                    〜関連記事〜

                    ブレグジットでホンダが出て行くことは、ユーロに加盟していない英国には関係のない話です!

                    メイ首相辞任と英国ポンドの相場の行方について

                    本質的に全く同じ現象の”英国のブレグジット問題”と”トランプ大統領のロシア疑惑”

                    EU加盟後に国民の所得が激減したイギリス

                    地球上の世界は、英国が歴史を動かしてきたという史実

                    EU離脱案が2度も否決された理由の一つである北アイルランドとアイルランドの国境のバックストップ問題

                    EU加盟のデメリット(主権を失うこと)に気付いたイギリス人

                    メキシコの壁の建設により減少した不法入国者

                    否決されてしまった英国のEU離脱案

                    ”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩


                    メイ首相辞任と英国ポンドの相場の行方について

                    0

                      JUGEMテーマ:英国に関するニュース

                      JUGEMテーマ:グローバル化

                       

                       ついに英国のメイ首相が5/24付で辞任を発表しました。まさにブレグジットは最終局面を迎えようとしているのでは?と思っております。そこで今日は「メイ首相辞任と英国ポンドの相場の行方について」と題して論説します。

                       

                       下記はロイター通信の記事です。

                      『ロイター通信 2019/05/24 18:27 メイ英首相、6月7日に党首辞任 EU離脱巡る混迷深まる可能性

                      [ロンドン 24日 ロイター] - メイ英首相は24日、6月7日に保守党党首を辞任すると表明した。欧州連合(EU)離脱を巡る混迷の責任を取った形だが、7月末までに就任するとみられる次期首相はEU離脱に対しメイ氏より強硬な路線をとる公算が大きいため、EUとのあつれきが増すと同時に、政治的な混迷が一段と深まる可能性がある。 

                       保守党はメイ氏の辞任を受け、通常7月下旬に始まる夏季休暇前に新党首を選出すると表明。メイ氏辞任の翌週に新党首の選出に着手する。

                       党首選への立候補をすでに表明し、メイ氏の有力な後任候補と目されているボリス・ジョンソン前外相は訪問先のスイスで、英国は条件などで合意がないままEUから離脱する用意を整えておく必要があるとの考えを示した。

                       ハント外相もメイ首相の辞任表明から数時間後に党首選への出馬を表明。このほか英BBC放送によると、英与党・保守党の議員で構成する「1922委員会」のグラハム・ブレイディ委員長も、党首選への出馬を準備するために委員長を辞任した。

                       最大野党・労働党のジェレミー・コービン党首は、「国民に英国の将来を決定する選択肢を提供する」ために次期首相は総選挙を実施する必要があるとの立場を表明。メイ氏の辞任が早期解散総選挙につながる可能性もある。

                       メイ氏は首相官邸前で「新たな首相がEU離脱に向けた取り組みを率いることが、この国の最善の利益だということが私にははっきりした。そのため、私は本日、保守党党首を6月7日金曜日に辞任することを表明する」と述べた。

                       同氏は涙をこらえながら「私は、自分の人生で名誉だと感じていた職を近く辞任する。2人目の女性首相だが、絶対に私が最後ではないはずだ」と発言。「辞任はするが恨みはない。自分が愛する国に仕える機会を持てたことを心からいつまでも感謝している」とし、「EU離脱を実現できなかったことは非常に心残りであり、これからもずっとそう感じるだろう」と述べた。

                       自身の後任は、2016年の国民投票の結果を尊重するためコンセンサスを見いだす必要があるとも語った。

                       英ポンドは、メイ首相の辞任表明後に一時上昇したが、その後下げに転じた。

                       英国のEU離脱の期日は現在は10月31日。スペインは、英国が条件などで合意しないままEUを離脱する「ハードブレクジット」はほとんど回避できないとの見方を示した。』

                       

                       

                       すでにご承知の通り、そして上記記事の通り、5/24に英国のメイ首相が辞任を表明しました。なぜメイ首相が辞任に追い込まれたのか?そして、次の首相は誰になるのか?注目されています。

                       

                       TVの報道では、メイ首相がダウニングストリート(首相官邸)の前で、涙をこらえながらコメントし、踝を返して背中を向けて首相官邸に入っていく様子が報道されました。

                       

                       もともとメイ首相はブレグジットの日を、3月末から10月末までに延期した後、何をやっていたか?と、野党労働党と妥協するための案を作る協議をやっていました。

                       

                       メイ首相は妥協案について労働党のコービン首相が賛成すると思ったようなのですが、メイ首相の辞任をわかっていたコービン首相は、メイ首相の次の首相がそれを反故にする可能性が高いと思って賛成しませんでした。

                       

                       保守党は保守党でメイ首相に対する怒りが鬱積し、メイ首相の不信任動議案を出す動きが活発化していました。

                       

                       結果的にメイ首相は、労働党との交渉が決裂。その間に英国国内では大変なことが起きていて、具体的には与党保守党の支持者がメイ首相にあきれ返って、新しくできたブレグジット党を支持するようになりました。テレビでは、与党保守党の支持者のイギリス国民がインタビューで「もう二度と保守党は支持しない。だまされた!」と発言していたのを私も見ました。

                       

                       そしてこのブレグジット党は多くの支持を集め、5/26に開票だった欧州議会選挙において、英国ではEUから離脱を掲げるブレグジット党が最多議席を獲得するにまで至るという大躍進を遂げました。一方で保守党と労働党は大きく議席を減らしました。

                       

                       この一連の動き、特にメイ首相の辞任とブレグジット党の大躍進は、グローバリズムと反グローバリズムの戦いにおいて、英国国内における反グローバリズム側の勝利がほぼ確定しようとしている私は思っています。

                       

                       今後展開が予想されることとしては2つあると考えます。

                       

                       一つは英国議会の中ではEU離脱したとしても、関税同盟には残るべきということで、関税同盟に残りつつEU離脱するというものです。二つ目は合意なき離脱です。

                       

                       株式市場などのマーケット関係者は合意無き離脱を恐れていますが、私は個人的には合意無き離脱になる可能性が高いと思っています。

                       

                       なぜならば合意なき離脱というのは、米国のトランプ政権と組むということを意味します。トランプ大統領はメイ首相にこの案を推奨し、EUと何も約束しない形で米国と協定を結ぼうと提案していました。

                       

                       ところがメイ首相はトランプ大統領のおすすめ案の逆をやってしまいました。メイ首相の妥協案とは、一見するとEU離脱の形なのですが、実際はその後もEUに縛られる案で、実質的にブレグジットを骨抜きにする案だったのです。

                       

                       そういう意味では「ちゃんとEUを離脱する」という形をメイ首相が選んでいたら、状況は変わっていた可能性があったのですが、そうはならなかった。それが保守党やイギリス国民からの反発を呼び、結果的に辞任に追い込まれてしまったというわけです。

                       

                       EU離脱については、上述の通り2つの可能性を申し上げましたが、英国ポンドの相場はどうなるか?下記は英国ポンドのチャートです。

                       

                      <英国ポンドのチャート>

                      (出典:ヤフーファイナンス)

                       

                       英国ポンドは、今年5月に入ってから、2.5%ほど下落し、今もなお下落を続けています。3年前の2016/06/23に国民投票でEU離脱が決まった時の暴落時に付けた安値まで入っていませんが、それに近い水準まで下がってきました。

                       

                       マーケットではメイ首相の辞任がほぼ織り込まれ、次は合意なき離脱を織り込もうとしているのでは?と私は推測します。そう考えますと、ここからさらに英国ポンドが下落することは考えにくいものと予想してます。

                       

                       日本株は消費増税が延期・凍結される、もしくは消費減税でもない限り、買うべきではないと思いますが、経済が絶好調でまだまだいける米国株と同様に、英国の為替相場や株式市場においても、反グローバリズム側の勝利の確定がはっきりするにつれ、結果的に内需主導で国力が強化され、経済成長が加速が予想されることから堅調に推移していくのでは?と私は思います。

                       

                       

                       というわけで今日は「メイ首相辞任と英国ポンドの相場の行方について」と題して論説しました。

                       

                      〜関連記事〜

                      本質的に全く同じ現象の”英国のブレグジット問題”と”トランプ大統領のロシア疑惑”

                      ブレグジットでホンダが出て行くことは、ユーロに加盟していない英国には関係のない話です!

                      EU加盟後に国民の所得が激減したイギリス

                      地球上の世界は、英国が歴史を動かしてきたという史実

                      EU離脱案が2度も否決された理由の一つである北アイルランドとアイルランドの国境のバックストップ問題

                      EU加盟のデメリット(主権を失うこと)に気付いたイギリス人

                      メキシコの壁の建設により減少した不法入国者

                      否決されてしまった英国のEU離脱案

                      ”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩


                      本質的に全く同じ現象の”英国のブレグジット問題”と”トランプ大統領のロシア疑惑”

                      0

                        JUGEMテーマ:英国に関するニュース

                        JUGEMテーマ:グローバル化

                         

                         前回、前々回とトランプ大統領のロシア疑惑を中心に論説しましたが、今日は英国のブレグジット問題を取り上げ、「本質的に全く同じ現象の”英国のブレグジット問題”と”トランプ大統領のロシア疑惑”」と題して論説します。

                         

                         2016年11月に米国の大統領選挙で、ドナルド・トランプが勝利することが確実となり、米国でトランプ大統領の大旋風が吹き荒れる中、欧州では英国のブレグジット問題が大騒動になっていたわけですが、トランプ大統領のロシア疑惑、英国のブレグジット問題は、全く同じ現象であるといえます。

                         

                         英国のブレグジットが問題となったのは、英国の国民投票で投票者の51.9%がEUからの離脱を求めたとする結果が出た2016年6月で、ドナルド・トランプが大統領選挙で勝利が確実とされたのは、2016年11月です。

                         

                         グローバル礼賛のマスコミにとっては、いずれも予想外の出来事で、どちらも共通するのは反グローバリズムという現象です。

                         

                         2016年という年は、ブレグジットとトランプ現象という反グローバリズムが起きた年という意味で、象徴的な年でした。

                         

                         しかしその後になってグローバリズム陣営の逆襲が始まりました。それが英国でブレグジットさせないという罠で、2年間続きました。

                         

                         未だにEUと英国の合意ができず、延期に次ぐ延期となっていますが、メイ首相がEU側と合意した合意案に、英国議会が認めればEUからスムーズに離脱できるというのが、その合意案です。

                         

                         ところがその合意案は罠です。なぜならば形だけEUから離脱する一方、英国はEUに実質的にずっと居残ることになるからです。EUにすれば、英国に抜けられて何が一番困るか?それは英国に負担金を払ってもらえなくなることです。

                         

                         

                        <2014年度のEU予算への国別純拠出額>

                        (出典:みずほ総合研究所)

                         

                         EU予算への国別純拠出額において、英国は2014年度の数値で、ドイツ、フランスに次いで3位に位置しています。そのため、EU側とすれば、ブレグジットを骨抜きにして英国に分担金を払い続けてもらう形にしたいのです。

                         

                         英国にとっては、メイ首相の合意案では実質的にEU離脱になっておらず、ちゃんとEUから離脱するため、合意無き離脱の方向に向かっているのですが、合意無き離脱になったら大変だと騒いでいるのは英国のマスコミです。

                         

                         英国のマスコミは、ある日突然、国境がなかったところに国境ができて、ヒトモノカネの移動の自由がなくなり、英国経済が大混乱になって、英国のGDPは10%以上下がるなどの言説を振りまいてきました。

                         

                         「合意なき離脱は危険!」という言説は、グローバリストらが放つ罠です。

                         

                         逆にグローバリストの放った罠である「合意がある離脱」の場合、負担金を払うという点で中途半端な離脱になってしまうわけで、その罠にハマらず、さっさとEUから離脱するのが、英国が主権を取り戻すという観点からもベストシナリオであると私は思います。

                         

                         そしてこの英国のブレグジット問題と同じで、トランプ大統領の当選を未だ納得しないグローバリスト側が仕掛けた罠がロシア疑惑でした。

                         

                         ロシア疑惑という何もないところに疑惑を作り、とにかくトランプ大統領の評判を落とし、あわよくば、ロシア疑惑によって米国議会で大統領弾劾にもっていく、これがグローバリスト側の真の狙いであるに違いありません。ロシア疑惑は、そのための罠にすぎなかったのです。

                         

                         しかしながら懸命なことに、トランプ大統領は、グローバリスト側が仕掛けた罠にかからず、ネズミ一匹すら出ないで終了しました。そしてブレグジットもメイ首相がEUと合意したとされる怪しい合意案は葬られようとしています。

                         

                         結局、英国のブレグジット問題も、米国のロシア疑惑も、マスコミどもがグローバリズム陣営の一員であり、反グローバリズムの台頭を言論・報道でつぶそうとしているといえるでしょう。

                         

                         日本でも報道の自由、言論の自由、表現の自由が憲法21条で定められているため、日本を貶める言論をしようとも、嘘八百を並べた本を書いてそれで印税を稼ごうとも、処罰されることはありません。私こと杉っ子もまた、このブログを通じて言論活動をしているのは、憲法21条の言論の自由に守られているからこそ、できることともいえます。

                         

                         とはいえ、マスコミどもは、特にテレビでいえば、限られた公共電波を使って放映しているわけで、その効果は新聞や本などと比べると比較にならないくらい影響が強いです。そしてマスコミのスポンサーといえば、これまたグローバリズム陣営の一角である大企業がスポンサーになっており、こうした構造は世界共通であるといえるでしょう。

                         

                         だからといって、憲法で守られているからといって、事実が歪曲され、正しい真実を国民が知らされず、国益を失い続けてしまうことになるとしたら、それこそ将来世代にツケを残すといえます。

                         

                         

                         というわけで今日は「本質的に全く同じ現象の”英国のブレグジット問題”と”トランプ大統領のロシア疑惑”」と題して論説しました。

                         世界の覇権国経験国の英国と、現在の覇権国の米国が、ともに反グローバリズムに動こうとしてから2年以上が経過しようとしています。

                         その間も、フランスではマクロン大統領が勝ったとはいえ、マリーヌ・ルペンの台頭や、ドイツでもグローバリストのメルケル首相が人気を落とし、AfD(=ドイツのための選択肢)が台頭しました。また直近ではスペインの総選挙において、VOXという反グローバリズムを掲げた政党が議席を伸ばして躍進したというニュースがありました。

                         日本はどうでしょうか?どう考えても周回遅れのグローバリズム推進で、国力の弱体化が続き、今もなお弱体化しているというのが現状でしょう。

                         グローバリズムの行く先は、経済理論的にも国民の幸せにつながらないということに、多くの人々に理解していただき、政策立案や施行される立場の方には、いち早く政策転換していただきたいですし、これからより一層、世界は反グローバリストの方向に進むであろうと、私は思うのです。

                         

                         

                        〜関連記事〜

                        ブレグジットでホンダが出て行くことは、ユーロに加盟していない英国には関係のない話です!

                        EU加盟後に国民の所得が激減したイギリス

                        地球上の世界は、英国が歴史を動かしてきたという史実

                        EU離脱案が2度も否決された理由の一つである北アイルランドとアイルランドの国境のバックストップ問題

                        EU加盟のデメリット(主権を失うこと)に気付いたイギリス人

                        メキシコの壁の建設により減少した不法入国者

                        否決されてしまった英国のEU離脱案

                        ”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩


                        ノートルダム大聖堂火災について

                        0

                          JUGEMテーマ:フランスに関するニュース

                           

                           今日は「ノートルダム大聖堂火災について」と題して論説したく、2つの新聞記事をご紹介します。

                           

                           まずは一つ目で朝日新聞の記事です。

                          『朝日新聞 2019/04/16 02:57 ノートルダム大聖堂で火災 96mの塔が焼け落ちる

                           フランスのパリ中心部にある世界的な観光名所、ノートルダム大聖堂で15日午後7時ごろ(現地時間)、火災が発生し、教会の尖塔(せんとう)などが燃え落ちるなどの甚大な被害が出た。仏メディアによると、当時は大規模な改修工事が行われており、その足場付近から出火した可能性があるという。

                           AFP通信によると、消防当局は火災は午後6時50分ごろに発生したと説明。現場では、大気汚染で汚れた聖堂をきれいにするための改修工事が数カ月前から行われており、屋根に取り付けられた足場部分から燃え広がった可能性があるという。火は屋根付近を中心に瞬く間に燃え広がり、大聖堂は炎と煙に包まれ、出火から1時間後には、高さ96メートルの尖塔も焼け落ちた。出火から4時間たった午後11時も燃え続けている。同日夜、現場で記者会見したローラン・ヌニェス内務副大臣は、「ノートルダムを救えるのか、現時点では見通しが立たない」と語った。消防士数人が負傷したという。

                           セーヌ川に挟まれたシテ島に立つノートルダム大聖堂は、12世紀に建造が始まり、改修や増築を繰り返した。1991年には周辺の歴史的建築物などとともにユネスコの世界文化遺産に登録された。年間1200万人が訪れるパリ屈指の観光名所として知られ、日本人観光客も多く訪れる。(パリ=疋田多揚)』

                           

                           

                           次に二つ目で東京新聞の記事です。

                          『東京新聞 2019/04/17 ノートルダム大聖堂 尖塔の風見鶏 奇跡の生還

                          【パリ=竹田佳彦】フランス・パリのノートルダム寺院(大聖堂)で十六日、大火災で焼け落ちた尖塔(せんとう)の先を飾る風見鶏が原形をとどめた状態で見つかった。内部にキリスト受難の聖遺物などを納めていた雄鶏(おんどり)で、関係者は「奇跡だ」と喜びを語った。 

                           風見鶏は青銅製で一九三五年、当時の大司教が信者を守る精神的な避雷針として設置。内部には磔刑(たっけい)にされたキリストの頭にかけられた「イバラの冠」のトゲ一本と、パリの守護聖人、聖ドニと聖ジュヌビエーブゆかりの品物が納められた。

                           高さ九十三メートルの尖塔は出火から約一時間後、激しい炎に包まれ崩落。その衝撃と高温で、風見鶏と聖遺物も破壊されたと思われていた。

                           風見鶏は仏建設連盟のチャヌ代表が大聖堂内で見つけた。チャヌ氏は十六日、ツイッターで「信じられない。火災の残骸の中で雄鶏を見つけた」と喜びをはじけさせた。

                           仏文化省関係者は仏紙パリジャンで「雄鶏は救われた。形はゆがんだが、恐らく修復可能だ」と発言。ただ「聖遺物の状態はまだ、はっきりとは言えない」と慎重な姿勢を示した。

                           大聖堂内に保存されていたイバラの冠は消防隊員が運び出して無事だった。』

                           

                           

                           上記2つの記事は、4/15(水)に発生したノートルダム大聖堂の火災事故についての記事です。この火災事故は、4/15(水)PM19:00頃に火災が発生し、みるみる火が広がって大聖堂の屋根を破壊しました。この建物の象徴の先の尖った風見鶏も破壊されたと思われたのですが、無事見つかったとのこと。そしてこの大火災の直後、フランスのマクロン大統領が国際的な募金キャンペーンを始めるということで、それが大変な話題になりました。

                           

                           その後、4/19(日)には日本経済新聞や毎日新聞など、日本のマスコミが、消防士の活躍について報じています。

                           

                           この火災は、大変な大規模の火災であって、発生した当初から教会関係者や専門家が、この火災によって全焼すると発表していたのですが、そうならなかったのです。なぜならば、パリ市の消防士の大活躍によって全焼を免れることができたからとのことです。

                           

                           確かに被害は甚大でノートルダム大聖堂の屋根の2/3ほどが破壊されました。

                           

                          <ノートルダム大寺院>

                          (出典:ロイター通信)

                           

                          <火災の被害にあったノートルダム大聖堂>

                          (出典:2019/05/01 杉っ子が撮影)

                           

                          <火災で崩壊したノートルダム大聖堂の屋根>

                          (出典:2019/05/01 杉っ子が撮影)

                           

                           

                           上記写真の通り、屋根の崩壊被害は、かなりひどい状況ですが、それでも全焼すると予想されていた建物は完全に残っています。

                           

                           実は、パリ市の消防士は限られた時間で大変な任務を背負わされていました。それはノートルダム大聖堂の建物を守るということと同時に、大聖堂の建物の中にある大変貴重な文化財を救出するということです。この2つの任務は、ほぼ不可能と思われていたとのことでした。

                           

                           当日、4/15(月)PM19:00少し前に火災が発生し、ものすごい速さで火が燃え広がりました。PM19:00前に発生した火が、PM19:40には尖塔に燃え移ってPM20:00には尖塔が崩壊し、その直後に天井が崩落しました。この時点で、ロイター通信などメディア各社は、天井がすべて破壊されたと報じ、その報道によってノートルダム寺院の広報担当者も、全て焼き尽くされて何も残らないだろうと発表したのです。

                           

                           このとき、大火災と戦っていた消防士らは、大変危険な作業を短い時間でやらなければならず、それでもパリの消防署はツイッターで、翌日4/16(火)AM03:30頃にはほぼ消し止めたと発表しています。つまり9時間以上の時間を経て、ほぼ消し止めたということになります。

                           

                           それだけではなく、マスコミが報じている通り、貴重な文化財が無事だったことも報じられています。例えば、有名な18世紀の巨大なオルガンや、イエス・キリストが被っていたとされる「いばらの冠」や、十字架、ピエタ像も奇跡的に残りました。

                           

                           このピエタ像というのは、イエス・キリストが十字架上で亡くなった後、聖母マリアがイエス・キリストの遺体を膝に受け、イエス・キリストの苦難を偲んでいるのを表した像で、まさにノートルダム大聖堂の象徴的な文化財なのですが、これも奇跡的に救出できました。

                           

                           火災発生後、パリ市民は讃美歌を謳っていたとも報じられていますが、まさにパリ市民にとってノートルダム大聖堂は象徴であって、その象徴が燃えているとき、パリ市民はただ見ているのではなく、賛美歌を歌っていました。

                           

                           私も大型連休の4/30にノートルダム大聖堂を訪れましたが、ノートルダム大聖堂は毎年1200万人という世界でも多くの人々が訪れ、人気がある教会です。

                           

                           そんなノートルダム大聖堂は古いという歴史だけでなく、美しい場所でもあって、そのような大聖堂が火災で燃えてしまうというのは、フランス人にとって国家的な悲劇だったといえるでしょう。

                           

                           それでも幸いに犠牲者は一人もいませんでした。とはいえ、全焼を免れたもののこれだけの被害を受けたというのは、フランス人にとっては大変な悲しみだと思います。日本でいえば、2016年4月に発生した熊本地震の時に、熊本城が崩壊してしまったのと同じなのでは?と思うからです。

                           

                           そして、多くのフランス人や世界中の多くのリーダーが口にしているのは「連帯」という言葉で、米国のトランプ大統領も、英国のメイ首相も「私たちは連帯している」という旨のメッセージを発しました。

                           

                           私はキリスト教信者ではないのですが、大学がキリスト教系の大学だったので、少しだけキリスト教について触れさせていただきますと、火災が発生した4/15はキリスト教の教会歴の中で、最も重要な四旬節の日とされています。

                           

                           クリスマスやハロウィンのイベントは日本でも有名ですが、4月はイースターというイベントがあることはあまり知られていません。イースターは、復活祭と呼ばれ、イエス・キリストの復活を祝うお祭りです。キリストが復活したのが日曜日ということで、イースターの日は春分の日以降の最初の日曜日と定められ、具体的な日は決まっていません。2019年は4/21がイースターの日で、2020年は4/12がイースターの日になります。

                           

                           今年でいえば2019/04/12のイースターの前の46日前にイエス・キリストが十字架上で亡くなり、その受難を聖母マリアが偲んで祈り、悔い改めて慈善活動を行うということで、キリストの暦の中では大変重要な時期だったのですが、その時期にこのような大規模な火災が発生してしまったということで、多くの人々が「連帯」を口にして祈っていたのです。

                           

                           

                           というわけで今日は「ノートルダム大聖堂火災について」について論説しました。

                           このノートルダム大聖堂が全焼せず奇跡的に残ったのは、言うまでもなくパリ市の消防士らの活躍です。とはいえ、それにプラスしてフランス市民のほか、トランプ大統領やメイ首相ら、世界の人々の祈りも、奇跡に通じたのではないか?と思うのです。

                           

                           


                          移民がどこの国に行くか?を決める要素は失業率である!

                          0

                            JUGEMテーマ:英国に関するニュース

                            JUGEMテーマ:グローバル化

                            JUGEMテーマ:外国人労働者問題

                             

                             今日もブレグジット問題を取り上げ、この4月から始まった日本での外国人労働者受入がヤバイ話で、将来世代にツケを残す話になる旨をお話ししたく、「移民がどこの国に行くか?を決める要素は失業率である!」と題して論説します。

                             

                             昨日はブレグジット問題で、英国がEUを離脱したとして、ホンダが出て行こうがトヨタが出て行こうが、マクロ経済政策を打てばいいだけの話であることを申し上げました。日本企業や米国企業が英国から離れて、GDPが全体的に縮小して経済がマイナス成長が見込まれるというならば、金融政策で自国通貨のポンド債を発行し、財政政策をやって失業対策をやればいいだけなので、長期的にみれば英国にとって国力増強につながるという意味で、何ら問題がなく、むしろ望ましい話であるともいえます。

                             

                             日本にとっては、どうなのか?ホンダやトヨタなどの特定企業の経営動向よりも、もっと深刻な問題があります。なぜならば、英国は完全雇用に近いため、厄介な問題が生じうるのです。下記は2018年度の失業率です。

                             

                            <主要国の2018年度失業率(単位:%)>

                            (出典:グローバルノート)

                             

                             上記グラフの通り、イギリスは相対的にEU主要国と比較して失業率は低く、完全雇用(失業率3.0%)に近い国です。そのため、厄介な問題があります。

                             

                             もし、ブレグジットとなれば、英国は間違いなく移民制限に入ることでしょう。EUとの合意があろうとなかろうと間違いなく移民受入を制限します。既に駆け込みで英国への移民流入が増加しているといわれています。

                             

                             なぜそのような事象が発生しているか?といえば、英国は完全雇用に近い一方、フランスは失業率が10%に近い状況です。そのため、フランスから英国に渡ろうと必死な人々が大勢いるのです。

                             

                             2016年にブレグジットを決めたため、英国の移民の流入数が減少して、日本が英国を抜くと思いきや、OECDの調査では直近の2016年の外国人移住者数(流入数)でみると下記のとおりです。

                             

                            英国:45万4000人(3位)

                            日本:42万7000人(4位)

                             

                             日本は受入拡大しても、まだ英国を抜いていません。というより、こんな競争で追い抜く必要は全くないのですが・・・。

                             

                             2017年も2018年もおそらく日本は4位のままだと予想しますが、2019年度以降は確実に日本は英国を追い抜き、3位に上昇することは確実ではないでしょうか?

                             

                             なぜならば英国はブレグジットで移民制限する一方で、日本は外国人労働者受入を拡大するとやっているからです。この話の何が重大なポイントか?といえば、移民がどこの国に行くか?は、失業率であるということです。

                             

                             英国もフランスも移民に対しては寛容的で、人権意識も社会環境も同じくらいなのですが、それでも移民がフランスから英国に渡ろうとしているのです。

                             

                             理由は簡単で、フランスには職がないが、英国には色があるからというただそれだけです。フランスの失業率9.11と、英国の失業率4.08というのは、そういう意味があるのです。

                             

                             日本はどうでしょうか?生産年齢人口比率の低下を受け、人手不足という素晴らしい環境のおかげで、完全雇用に近づいており、直近の失業率は上記グラフの通り2.4%です。こんな国は主要国で世界に存在しません。実は人手不足を嘆くというのは贅沢な悩みなのです。

                             

                             この状況で移民受入を推進したらどうなるでしょうか?最近は韓国で日本企業に就職しようというキャンペーンをやっています。

                             

                            少し古い記事ですが、下記は産経新聞の記事です。

                            『産経新聞 2018/09/07 07:00 韓国人の日本就職急増…2万人突破 雇用環境悪化で韓国政府も後押し、目標は「今後5年で1万人」

                             外交面では日韓関係の改善が進まないなか、日本企業への就職を目指す韓国の若者が急増している。母国の雇用環境の悪化を背景に、韓国人留学生らの日本での就職者数は昨年、初めて計2万人を突破。韓国政府も後押しし、日本での就職者数の目標を新たに「今後5年で1万人」に設定する支援策を打ち出している。(インターン記者 門間圭祐)

                             「韓国での就職活動は厳しい。(日本で就職をするために)日本語を学んでいる学生も多かった」。9月から早稲田大学で留学生活を始める娘(21)の渡航を控え、夫とともに同大を訪れていた李東教(イ・トンギョ)さん(55)は真剣な表情で語った。李さんは昨年まで韓国南部・全羅南道の国立大付近でカフェを営み、就職難について愚痴をこぼす学生らに接していた。

                             法務省の統計によると、2017年末時点で、大学での専攻などを生かして日本で業務にあたる「技術・人文知識・国際業務」ビザ(査証)を取得した“ホワイトカラー”の韓国人は2万1603人。前年末(1万8936人)比で約14%増加した。

                             日本留学を目指す若者も増えており、日本学生支援機構によると、外国人留学生が日本の大学受験の際に利用する「日本留学試験」(6月実施)で、韓国での受験者数は3669人に上った。過去5年間で3倍に増加し、国外受験者の約6割を占める。

                             日本への進学熱が高まっている背景には、日韓両国の対照的な雇用環境がある。

                             昨年の韓国教育省の発表によると、同国の大卒就職率は、67・7%にとどまった。一方、帝国データバンクの今年4月の調査によると、正社員が不足する日本企業は全体の49・2%(前年同期比5・5ポイント増)で、4月としては過去最高を記録。李さん夫婦は韓国人学生について「(これまでは)日韓の外交関係悪化で中国語を学習するのがブームとなっていたが、(今は)アベノミクスの影響で、再び日本語がブームになっている」と話す。

                             若者の雇用問題が内政面での最重要課題の一つとなっている韓国政府も、日本での就職を積極的に支援する。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、韓国の雇用労働省と外務省は6月、今後5年間で韓国の若者1万人が新たに日本で就職することを目指す「韓日つなぎプロジェクト」を進めると発表。外国人留学生を採用していない日本企業が77・9%(就職情報会社マイナビの16年調査)に上るなか、韓国人留学生の能力をアピールし、求人先の発掘を本格化させる。

                             日韓社会保障制度や雇用政策に詳しいニッセイ基礎研究所の金明中(キム・ミョンジュン)准主任研究員は、両国の雇用環境の違いについて「少子高齢化で人手が不足する日本に比べ、韓国はいまだに人口が増加している」と強調。「大企業への就職を望む傾向が強いことも若者の韓国国内での就職を困難にしている」とし、韓国人学生にとって日本での就職が有力な選択肢になっているとみる。』

                             

                             

                             上記産経新聞の記事の通り、韓国政府が雇用悪化を放置し、日本企業への就業を後押しするという腹立たしいニュースです。仮にも韓国が経済発展しているというならば、雇用は自国で確保できるはずなのですが、韓国もグローバル企業が巣くうグローバル国家です。代表的な企業であるサムスン電子もヒュンダイ自動車もグローバル企業。ただ日本と違うのは組み立てだけであるため、消費財の生産をやっても、資本財(工業燃料やシリコンウエハーやセミコンダクターなど)は日本からの輸入に頼っています。

                             

                             それでも消費財の生産をやるために、組み立てる工場があるわけで、にもかかわらず韓国が日本で就職しようキャンペーンをやっているのは、日本が人手不足で職があり、失業率が2.44%と完全雇用(=失業率3%)を達成しているからです。

                             

                             徴用工問題や従軍慰安婦やら、ただでさえ挑発的な韓国から来る若者ですら、私たち日本は受け入れなければならないのでしょうか?

                             

                             本来韓国人を受け入れなければ、普通に技術開発投資の需要が増え、一人当たり生産性向上の投資によって、日本国民が豊かになるのに、今年の4月からは外国人労働者を大量に受け入れるとなれば、技術開発投資の需要は減少します。なぜならば、目先安い人件費で外国人労働者を雇用する方が、利益を出すのに手っ取り早いからです。

                             

                             英国がブレグジットで移民制限に動き、米国はメキシコに壁を作って移民制限に動く一方で、グローバリゼーションを推し進める国の経済成長率は低迷する。そして英国や米国が移民制限する中、日本は移民受け入れを拡大しますというわけですから、移民がどんどん日本に押し寄せることになるのは明らかです。

                             

                             結果、安い外国人労働者の賃金に引きずられて、日本国民の賃金も伸び悩むこととなるでしょう。受け入れた外国人労働者も高齢になったら、社会保険で面倒をみますが、それも私たち日本国民が納める税金で面倒を見ることになります。いったん移民受け入れを拡大してしまったら、日本列島にいる日本国民が少数民族になっていくことすらあり得ます。そうなれば後戻りすることも難しくなるでしょう。将来世代に大きなツケを残すことになるでしょう。だからこそ、安倍政権が推進する外国人労働者受入拡大は、全くの愚策であり、私は支持ができないのです。

                             

                             

                             というわけで今日は「移民がどこの国に行くか?を決める要素は失業率である!」と題して論説しました。 

                             

                             

                            〜関連記事〜

                            EU加盟後に国民の所得が激減したイギリス

                            地球上の世界は、英国が歴史を動かしてきたという史実

                            EU離脱案が2度も否決された理由の一つである北アイルランドとアイルランドの国境のバックストップ問題

                            EU加盟のデメリット(主権を失うこと)に気付いたイギリス人

                            メキシコの壁の建設により減少した不法入国者

                            否決されてしまった英国のEU離脱案

                            ”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩

                            将来ツケを残すであろう安倍政権が推進する外国人受入拡大問題

                            経済移民を受け入れてしまった欧米諸国の苦悩

                            外国人労働者受入拡大の発想は、今後自分たちは低所得で生きていくことを宣言しているのと同じです!

                            武力行使でなく民族洗浄による中国の日本に対する侵攻を助長する移民政策推進

                            入管難民法改正で、移民大国へ加速化する日本とその問題点

                            生徒の9割が中国人で占める日章学園九州国際高校(宮崎県えびの市)について

                            EUは、このままだと解体か?

                            ドイツ銀行の経営危機で、メルケル首相に強烈なブーメランが炸裂!

                            ドイツで起きている2つの問題

                            財政赤字を増やそうとしたイタリア政府

                            安倍政権の移民受入推進により、中国人らの食い物にされている国民健康保険について

                            外国人フリーライド(日本の社会保険制度のタダ乗り)問題

                            「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

                            メルケル首相の移民無制限受入宣言から方針転換へ!

                            ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件

                            英国メイ政権が関税同盟維持をEUに提案

                            教科書で語られない16世紀の日本人奴隷(豊臣秀吉の「伴天連追放令」の理由)

                            イギリスとフランスの選挙を振り返る

                            フランス・韓国の大統領選挙結果と反グローバリズム

                            男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

                            英国がEU離脱で支払う金額7兆円!

                            イギリスのメイ首相のEU離脱宣言について!

                            フランスでも始まるか?日本で猛威を振るうデフレ長期化をもたらした緊縮財政!


                            ブレグジットでホンダが出て行くことは、ユーロに加盟していない英国には関係のない話です!

                            0

                              JUGEMテーマ:英国に関するニュース

                              JUGEMテーマ:経営

                               

                               英国は、先週4/12を期限としたEU離脱問題について、期限を10月末まで再延期することになりました。今日もブレグジット問題を取り上げ、「ブレグジットでホンダが出て行くことは、ユーロに加盟していない英国には関係のない話です!」と題して論説します。

                               

                               下記はロイター通信の記事です。

                              『ロイター通信 2019/04/11 07:46 英離脱、10月31日まで延期 EU首脳会議     

                              【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)はブリュッセルで開いた臨時首脳会議で11日未明(日本時間同日午前)、英国のEU離脱期限を10月31日まで再延期することで合意した。6月に英国の離脱に向けた進展状況を検証する。経済・社会に混乱をもたらす「合意なき離脱」をひとまず回避し、秩序ある合意に向けた時間を確保する。

                               これまでの期限は4月12日だったが、メイ英首相は首脳会議で離脱を6月30日まで延期するよう要請した。一方、トゥスクEU大統領は最大1年の長期延期案を提示、中間地点で落ち着いた。10月はユンケル欧州委員長ら欧州委執行部の任期期限で、それまでに英離脱問題にめどをつけたいとの思いがある。英議会が離脱協定案を承認すれば、10月を待たず速やかに離脱できる。

                               1年延長案には、英国がEUの将来の政策決定に関わり続けることに難色を示すフランスのマクロン大統領が異論を唱えた。こうした不満に答えるため、合意文には「英国が建設的で責任ある形で行動する」ことを盛り込んだ。「英国がEUの政策決定を阻止しないことを期待する」(ユンケル氏)狙いがある。

                               公表された合意文によると、焦点だった5月23〜26日に予定される欧州議会選の英国の参加について、その期間後もEUにとどまるならば英国は参加する。EU側が延期を認める最低条件として英側に迫り、メイ氏も受けいれた。離脱案を英議会で承認できないまま欧州議会選に参加しなければ、6月1日で「合意なき離脱」に陥るリスクは残る。

                               メイ氏は欧州議会選の参加に慎重で、閉幕後の記者会見でも「できるだけ早く英国を離脱せねばならない。5月の前半に離脱案を承認できれば、欧州議会選に参加する必要はない」と語った。

                               焦点は英議会が離脱協定案を承認できるかどうかに移る。先週から始めた最大野党・労働党との与野党協議は、双方の主張の溝が深い。首脳会議で「6月末までの延期」という英国の要望を通せず、メイ首相の求心力がいっそう低下するのは避けられない。

                               EUは6月20〜21日に首脳会議を開き、英国の離脱案の承認状況やEU加盟国としての行動を検証する。トゥスク氏は閉幕後の記者会見で「英国はこの時間を無駄にしないでほしい」と呼びかけ、英側の事態打開に期待を示した。』

                               

                               

                               上記の通り、EUは英国のEU離脱期限の再延期の是非を協議するため、特別首脳会議をベルギーのブリュッセルにて開催しました。記事の通り、再延期の期限を10月末までとすることで合意し、当面は合意無き離脱をEUも英国も回避した形となりました。

                               

                               とはいえ、英国国内ではハードブレグジットでもいいじゃないか!という声もあり、引き続き流動的であるといえます。何しろ、どのようなブレグジットなのか?どのようにEUから離脱するのか?というコンセンサスが十分でないのです。

                               

                               EUの始まりは、1991年11月のNATO首脳会談で採択された「平和と協力に関するローマ宣言(通称:ローマ宣言)」です。始まった当初は、西ドイツ、フランス、イタリアのほか、ベネルクス3国(オランダ、ルクセンブルク、ベルギー)を加えた6か国であり、英国は入っていませんでした。

                               

                               英国は大英帝国として一つの大きな存在だったのですが、植民地国が次々に独立していき、国力が弱くなったので欧州連合へ参加という話が出てきて、スムーズにいかなかったものの結果的にEUに加盟したという経緯があります。その際、EUには加盟してもユーロには参加せず、加盟しなかったのです。

                               

                               今となってはこの選択は大正解といえます。

                               

                               ユーロに加盟すると金融政策の自由が無くなります。具体的にどうなるか?といえば、中央銀行による国債買取ができなくなります。ユーロという通貨はどこかの国に属する通貨ではなく、ユーロ加盟国における共通通貨であり、通貨発行権は加盟国にはありません。ECB(欧州中央銀行)が通貨発行権を有します。したがって英国がユーロに加盟してしまうと、英国ポンドがユーロとなってしまうため、イングランド銀行はユーロ建て債務を買い取ることができず、英国はユーロから逃げられなかった可能性が極めて高かったといえるのです。

                               

                               また英国は国境でパスポートチェックをしないとするシェンゲン協定にも加盟していません。因みにアイルランドもシェンゲン協定に加盟しておりませんが、ユーロには加盟しています。

                               

                               こうした混乱を受けて、日本の自動車メーカーのホンダが英国工場を閉鎖するというニュースがありました。

                               

                               よくそういう話が出ますと、「それみたことか!EU離脱は間違っている!」という言説が飛び交います。そもそも英国経済は小さくありません。なんで特定企業の海外戦略の動向を、ブレグジットに絡めるのでしょうか?

                               

                               ホンダの連結営業利益は2018年3月期で、8,277億円なのですが、地域別にみますと下記のとおりです。

                               

                              <ホンダの2018年3月期の地域別売上高・営業利益とシェア>

                              (出典:本田技研工業のIR情報から引用)

                               

                               欧州地区は下記のとおりです。

                               

                               売上高:9,172億円

                               営業利益:158億円

                               ※参考までにトヨタ自動車の営業利益は2兆5000億円

                               

                               日本のGDPが530兆円前後で、英国のGDPは300兆円です。欧州のホンダの営業利益の中に、英国の分がどれだけ入っているかは開示されていませんが、仮に100%英国で稼いでいるというあり得ない想定で考えた場合でも158億円程度であり、英国のGDPが300兆円規模であることを考えると、売上高で3%、営業利益で0.5%程度です。日本の場合もGDP500兆円として、トヨタの営業利益2兆5000億円は0.5%ですから、トヨタ自動車一社の営業利益がなくなるインパクトがあるといわれれば、その通りです。

                               

                               しかしながら、韓国で考えればGDP200兆円レベルに対して、75%に相当する150兆円規模が10大財閥の売上高で占めるという状況を考えれば、ホンダが英国から離れたところで、騒ぐほどの話ではありません。本邦の特定企業の動向であるため、勝手にすればいいだけの話です。

                               

                               仮にブレグジットでホンダがEUから出たとして、それで英国経済がおかしくなるというならば、マクロ経済政策を打てばいい!その程度の話です。

                               

                               英国は決して小国ではありません。GDP300兆円レベルの大国であり、医薬品大手のグラクソ・スミスクラインや、石油大手のロイヤル・ダッチ・シェルやインフラを手掛けるナショナル・グリッドといった大企業がたくさんあります。GDPが全体に縮小してマイナス成長するならば、英国はユーロに加盟していないので金融政策の自主権はあるわけですから、国債を発行して需要拡大をやればいいですし、失業対策をやればいいだけのこと。

                               

                               ホンダが出て行こうが、トヨタが出て行こうが、マクロ経済対策で、「通貨発行」と「財政出動」を組み合わせ、失業対策をやればいい、その程度の話です。

                               

                               

                               というわけで今日は「ブレグジットでホンダが出て行くことは、ユーロに加盟していない英国には関係のない話です!」と題して論説しました。

                               

                               

                              〜関連記事〜

                              EU加盟後に国民の所得が激減したイギリス

                              地球上の世界は、英国が歴史を動かしてきたという史実

                              EU離脱案が2度も否決された理由の一つである北アイルランドとアイルランドの国境のバックストップ問題

                              EU加盟のデメリット(主権を失うこと)に気付いたイギリス人

                              メキシコの壁の建設により減少した不法入国者

                              否決されてしまった英国のEU離脱案

                              ”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩

                              将来ツケを残すであろう安倍政権が推進する外国人受入拡大問題

                              経済移民を受け入れてしまった欧米諸国の苦悩

                              外国人労働者受入拡大の発想は、今後自分たちは低所得で生きていくことを宣言しているのと同じです!

                              武力行使でなく民族洗浄による中国の日本に対する侵攻を助長する移民政策推進

                              入管難民法改正で、移民大国へ加速化する日本とその問題点

                              生徒の9割が中国人で占める日章学園九州国際高校(宮崎県えびの市)について

                              EUは、このままだと解体か?

                              ドイツ銀行の経営危機で、メルケル首相に強烈なブーメランが炸裂!

                              ドイツで起きている2つの問題

                              財政赤字を増やそうとしたイタリア政府

                              安倍政権の移民受入推進により、中国人らの食い物にされている国民健康保険について

                              外国人フリーライド(日本の社会保険制度のタダ乗り)問題

                              「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

                              メルケル首相の移民無制限受入宣言から方針転換へ!

                              ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件

                              英国メイ政権が関税同盟維持をEUに提案

                              教科書で語られない16世紀の日本人奴隷(豊臣秀吉の「伴天連追放令」の理由)

                              イギリスとフランスの選挙を振り返る

                              フランス・韓国の大統領選挙結果と反グローバリズム

                              男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

                              英国がEU離脱で支払う金額7兆円!

                              イギリスのメイ首相のEU離脱宣言について!

                              フランスでも始まるか?日本で猛威を振るうデフレ長期化をもたらした緊縮財政!


                              EU加盟後に国民の所得が激減したイギリス

                              0

                                 

                                 今日は「EU加盟後に国民の所得が激減したイギリス」と題して論説します。

                                 

                                 2016年に英国でEUからの離脱を問う国民投票を行い、結果はEUからの離脱ということになりました。これをブレグジットと呼んでいます。ブレグジット問題については、本ブログでも何回もテーマとして取り上げておりますが、ブレグジットという事象が起きた背景について、下記の順で論じたいと思います。

                                 

                                1.EU加盟国間の所得格差の問題

                                2.全く違う文化圏であるイスラム教徒・アフリカ人らの大量入国

                                3.変な法律を押し付けられるデメリットも・・・

                                 

                                 

                                 

                                1.EU加盟国間の所得格差の問題

                                 

                                 EUの最大の問題点であり、かつ英国がEU加盟のデメリットとして気付いたこと、その中で一番大きいデメリットとして考えられるのが「人の移動の自由」です。「人の移動の自由」を妨げてはならないとするルールに加え、そもそもEU加盟国間の所得格差が大きいという状況も問題です。

                                 

                                 その問題となっているEU加盟国間の所得格差を知っていただきたく、下記の一人当たりGDPの表・グラフをご参照ください。

                                 

                                <2007年と2017年の一人当たり名目GDP(単位:USAドル>

                                (出典:グローバルノート)

                                 

                                 上記はバルト三国(リトアニア、ラトビア、エストニア)などの東欧諸国が2004年〜2006年に順次EUに加盟し、東欧諸国のEU加盟が終了し終わった後の2007年のEU主要国の一人当たりGDPについて、10年後どうなったか?を示したグラフです。英国だけが一人当たりGDPが減少しています。

                                 

                                 2007年の数字で見ますと、英国は約50,000ドル、ブルガリアは約6,000ドル、ルーマニアは約8,000ドル、ポーランドは約11,000ドル、ハンガリーが約12,000ドルとなっておりまして、ポーランドと英国の一人当たりGDP(=国民の所得)の差は約5倍であり、ポーランドに至っては10倍近い差があります。

                                 

                                 この状況で英国に低賃金労働者が大量流入しないと思う方が間違っていると言えるのではないでしょうか?なぜならばEU加盟国間では国境の移動の自由があるからです。実際に2017年の数字で見ますと、英国以外の東欧諸国の一人当たりGDPが上昇する一方で、英国は激減しています。

                                 

                                 英国の場合はシェンゲン協定に加盟していないため、パスポートをチェックする国境審査はありますが、EU加盟国間の構成国の人々らは、ビザなしで入国し、そして働くことも可能です。そしてそれを妨げることができない(規制することができない)のがEUの移民の問題なのです。

                                 

                                 結果的に低賃金で働く労働者が大量流入した英国の実質賃金は抑制されます。そのことに対してイギリス国民が反発しても、どうしようもできません。なぜならば移民制限ができないからです。

                                 

                                 そして、このデメリットに気付いたということでブレグジット問題につながりました。

                                 

                                 皆さんは、「移民制限ができない」というデメリットがどれだけストレスがかかることか、想像できるでしょうか?

                                 

                                 例えば、日本の国民が従うべき法律が、東京の霞が関の国会議事堂ではなく、北京とかで決定されるというイメージです。実際にイギリス国民は、ブリュッセルの欧州議会で決定された法律に従い、それに合わせて自国の法律を変えるということをやっています。

                                 

                                 移民について様々な問題が発生したとしても止めることはできません。これがブレグジットの一番の問題なのです。

                                 

                                 メイ首相の前のキャメロン政権時代、欧州からのEU離脱の国民投票をやってもいいと言い放ち、ただ移民制限をするとも言っていたのですが、キャメロン政権は移民制限ができませんでした。というよりEUに加盟している以上、人の移動の自由を妨げてはならないため、移民制限をすることは不可能です。

                                 

                                 

                                 

                                2.全く違う文化圏であるイスラム教徒・アフリカ人らの大量入国

                                 

                                 EUに加盟している限り移民制限は不可能であるという話に加えて、EUだけでなく欧州全域にイスラム教の移民大量に入国しているという問題があります。

                                 

                                 そもそもEU加盟国に移民が入ってくるルートとして主なものは、シリアからギリシャのルートで入国してくるアラブ人、リビアから地中海を渡ってイタリアに入国というルートで入ってくる北アフリカ人・サハラ以南のアフリカ人が多い状況です。

                                 

                                 本来ならばダブリン協定という国際協定があり、EU加盟国は、移民が入国した場合、最初に入国したそのダブリン協定国が面倒を見なければならないというルールがあります。

                                 

                                 ダブリン協定=EU加盟国で難民として庇護を求める者は、最初に到着したEU加盟国で申請を行い、審査が実施される

                                 

                                 地政学的に欧州の南に位置するイタリア、ギリシャらは、非常に不利です。というよりイタリアもギリシャもダブリン協定を守る気がなく、そのため次々にイスラム教徒やアフリカ人らが北上し、ドイツ、スウェーデン、英国に流れ込んでくるのです。

                                 

                                 言葉も文化も異なる国民が一緒に暮らすというのは、なかなかできないことであり、こうしたこともEUという制度の矛盾の一つといえます。

                                 

                                 

                                 

                                3.変な法律を押し付けられるデメリットも・・・

                                 

                                 上述の2つに加え、3つ目として、変な法律をEUが押し付けるという問題です。

                                 

                                 例えば掃除機のワット数は何ワット以内にしなければならないとか、保険を販売する際に、男女の差をつけてはいけないなど・・・。保険の場合、本来は女性が長生きするということで、男女の保険は異なるはずです。例えば料率も異なるはずであり、リスクも変わるため、通常は保険料が異なります。

                                 にもかかわらず、同じにしなければならないとする法律があり、その法律に従わなければなりません。

                                 

                                 仮にも、そのルールを自国で決めているというならともかく、日本でいえば、東アジア共同体とか中国韓国と国境を自由にヒト・モノ・カネの往来が自由にできるとして、北京で決まった法律を、日本でも守らなければならないという状況なのです。

                                 

                                 そのような状況では、共同体から逃げたくなるに決まっているでしょう。共同体に加盟するというのは、共同体を構成する国々と仲良くなるということではなく、主権を失うということであり、主権を失うということは、自国のことを自国で決めることができないということなのです。

                                 

                                 EUでいえば法律が押し付けられ、自国で独自の規制がかけられないということになるわけですが、統一通貨ユーロについても同じことがいえます。ユーロに加盟した場合、通貨発行権を失い、財政政策や金融政策が自国でできません。事実ユーロ加盟国はECB(欧州中央銀行)によって、金融政策が実行されます。財政政策についても、デフレで赤字を増やさなければならなかったとしても、EUに加盟している限り、マーストリヒト条約によって財政赤字対GDP比率は3%以下にしなければならないとされており、十分な財政出動ができません。結果、デフレから脱却できないということがあり得ます。さらに関税もかけることもできないのです。

                                 

                                 このように、EUやユーロというのは、戦争を起こさないようにする仲良しクラブのように、融和的で平和的なイメージがあるかもしれませんが、現実は自国で自国のことを決められず、法律による規制も自国でできなければ、金融政策も自国でできないというのが実態です。

                                 

                                 読者の皆さんは、それでもEUは素晴らしい制度だと思うでしょうか?私は全くそう思えません。矛盾が多い制度ですし、EUは数年後崩壊していくものと思っています。

                                 

                                 

                                 というわけで今日は「EU加盟後に国民の所得が激減したイギリス」と題して論説しました。

                                 EUに加盟している限り、イギリス国民の所得は減少し続けていくことになるでしょう。それは貧困化が進むということと同じです。イギリス国民の所得が減少すれば、内需が低迷し、景気も低迷するということになります。

                                 英国がそうした状況から抜け出すためには、自国の法律で外国人の入国を規制することができるように、EUから抜け出すより方法がありません。EUとは、そうした矛盾の多い制度であるということを、私たち日本国民も認識し、日本国内で起きている人手不足の解消策として外国人労働者の受入れが本当に正しいことなのか?自国のこととしてブレグジット問題を考えるべきであると私は思います。

                                 

                                 

                                〜関連記事〜

                                地球上の世界は、英国が歴史を動かしてきたという史実

                                EU離脱案が2度も否決された理由の一つである北アイルランドとアイルランドの国境のバックストップ問題

                                EU加盟のデメリット(主権を失うこと)に気付いたイギリス人

                                メキシコの壁の建設により減少した不法入国者

                                否決されてしまった英国のEU離脱案

                                ”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩

                                将来ツケを残すであろう安倍政権が推進する外国人受入拡大問題

                                経済移民を受け入れてしまった欧米諸国の苦悩

                                外国人労働者受入拡大の発想は、今後自分たちは低所得で生きていくことを宣言しているのと同じです!

                                武力行使でなく民族洗浄による中国の日本に対する侵攻を助長する移民政策推進

                                入管難民法改正で、移民大国へ加速化する日本とその問題点

                                生徒の9割が中国人で占める日章学園九州国際高校(宮崎県えびの市)について

                                EUは、このままだと解体か?

                                ドイツ銀行の経営危機で、メルケル首相に強烈なブーメランが炸裂!

                                ドイツで起きている2つの問題

                                財政赤字を増やそうとしたイタリア政府

                                安倍政権の移民受入推進により、中国人らの食い物にされている国民健康保険について

                                外国人フリーライド(日本の社会保険制度のタダ乗り)問題

                                「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

                                メルケル首相の移民無制限受入宣言から方針転換へ!

                                ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件

                                英国メイ政権が関税同盟維持をEUに提案

                                教科書で語られない16世紀の日本人奴隷(豊臣秀吉の「伴天連追放令」の理由)

                                イギリスとフランスの選挙を振り返る

                                フランス・韓国の大統領選挙結果と反グローバリズム

                                男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

                                英国がEU離脱で支払う金額7兆円!

                                イギリスのメイ首相のEU離脱宣言について!

                                フランスでも始まるか?日本で猛威を振るうデフレ長期化をもたらした緊縮財政!


                                地球上の世界は、英国が歴史を動かしてきたという史実

                                0

                                  JUGEMテーマ:英国に関するニュース

                                   

                                   2016年に英国では、EUからの離脱の是非を問う国民投票が行われ、EUから離脱することになりました。主権を取り戻すためにグローバリズムに反旗を翻し、その後、米国もトランプ大統領やバーニーサンダースといった政治家が登場し、世界は反グローバリズムの方向に動こうとしてきています。

                                   そこで今日は「地球上の世界は、英国が歴史を動かしてきたという史実」と題し、英国の歴史について取り上げたいと思います。

                                   

                                   まずは編年体で英国の主な歴史的史実を記載いたします。

                                  <英国が主にかかわる歴史的史実>

                                   

                                  1377年 イギリスとフランスの間に100年戦争が始まる(第一次100年戦争)

                                   

                                  1568年 オランダが独立するための80年戦争が始まる

                                   

                                  1618年 ドイツで30年戦争が始まる

                                   

                                  1688年 イギリス名誉革命 

                                  ※権利の章典が採用され「議会の同意を経ない法律の適用免除・執行停止の禁止」等が定められて議会制民主主義が始まる

                                   

                                  1689年 第二次100年戦争が始まる

                                   

                                  1695年 イングランド銀行が設立される

                                   

                                  1760年代 インド産キャラコに対抗するため、綿製品の生産性向上を目的とした産業革命がイギリスで始まる

                                   

                                  1816年 イギリスで貨幣法が成立する

                                  ※1929年の世界大恐慌発生時まで金本位制が続く

                                   

                                  1931年 英マクドナルド内閣が、世界に先駆けて金本位制を停止

                                   

                                  1945年 イギリス労働党のアトリー政権が医療費無料化、雇用保険、救貧制度、公営住宅建設などの福祉国家化を開始する

                                   

                                  1979年 サッチャー政権が新自由主義的構造改革を開始し、福祉国家を破壊する

                                   

                                  2016年6月23日 EUからの離脱の是非を問う国民投票で、離脱派が勝利する

                                   

                                   

                                   

                                   まず1688年のイギリス名誉革命ですが、このときに権利の章典が採択され、議会の同意を経ない法律の適用免除・執行停止の禁止などが定められ、議会制民主主義が始まりました。具体的には国王の上位に議会が立つという考え方がこの時から始まり、国王の王政権を制限し、選ばれた議員らが主権を執行するようになったということです。

                                   

                                   1760年代、英国で決定的ともいえる経済的な動きが始まります。当時、英国国内の洋服市場は、インド産のキャラコ(綿製品)に席巻されていました。キャラコに席巻される前まで、羊から羊毛を取って羊毛製品を着ていたのですが、羊毛製品に比べてキャラコ製品は着心地がよく、インドから大量の綿製品が英国に輸入されることになったのです。その頃のインドは世界最大のキャラコ(以下「綿製品」)の製造大国であり、輸出大国でした。

                                   

                                   そこで英国は自国で綿製品を取り扱えるようにするための政策をやります。具体的にはインドに対して保護貿易を行い、最終的にはインド産の綿製品の輸入を禁止しました。

                                   

                                   英国以外に再輸出することは許されましたが、それ以外の目的で英国に輸入することは認めず、英国国内の市場にインド産綿製品を一切入れてはいけないとしたのです。

                                   

                                   とはいえ、英国には羊毛製品よりも着心地がよいというニーズがあって、英国国内に綿製品のマーケットは存在します。そのマーケットを英国の企業が獲得するため、様々な技術開発投資や設備投資が始まりました。これが産業革命です。

                                   

                                   産業革命というのは、英国の国内企業がインド産綿製品に対抗し、洋服の生産性を高めるために行われて始まったものなのです。

                                   

                                   その産業革命の技術開発の中から、汎用目的技術が生み出されます。汎用目的技術は英訳するとGPT(General Purpose Technology)といい、いろんな目的に使われる基幹技術のことをいいます。例えば蒸気機関なんかも、産業革命の技術開発から生み出された汎用目的技術です。

                                   

                                   最終的には英国は蒸気機関を使った綿製品をエドモンド・カートライト(1743〜1823)という発明家が、1787年に初めて蒸気機関を使った織機の製造に成功しました。

                                   

                                   蒸気機関の技術は、綿製品製造のための織機にとどまらず、蒸気機関車、蒸気船などの分野にも応用され、まさに世界が変わったのでした。

                                   

                                   この蒸気機関の技術は日本にも関わりがあります。江戸末期の1853年にペリーが黒船で来航します。黒船は全部で4隻あり、2隻は帆船で、残り2隻は蒸気船です。

                                   

                                   蒸気船がすごいのは帆船と異なり、風があろうとなかろうとガンガン進んでくるという点です。この鉄製の蒸気船の黒船によって、日本の歴史は大きく動くことになったのですが、この出来事も、元をたどれば英国の産業革命が発端であり、英国の綿製品の生産性向上の話から始まったものなのです。

                                   

                                   世界は意外と小さいことから動きます。英国国内での綿製品で儲けたいという欲望、インド市場を自分たちで席巻したいとする英国の資本家・起業家らによって生産性向上のための技術開発投資を行って綿製品製造の生産を高めていき、その過程で蒸気機関というものが生まれたのです。

                                   

                                   1816年に英国はすでに覇権国家でしたが、貨幣法という法律を成立させます。具体的には英国ポンドの発行に金を裏付けとするようにしました。これが世界で初めての金本位制の始まりなのですが、英国での1816年の貨幣法制定から始まったものです。

                                   

                                   当時の英国ポンドは現在の世界の基軸通貨の米ドルと同じ国際通貨でした。日本は日露戦争を戦うため、英国から「三笠(みかさ)」という軍艦を買い、良質な石炭も一緒に英国から買いました。軍艦「三笠」でいえば、英国の造船会社は、日本円を受け取ってはくれません。当時の日本の信用という問題もあったかもしれませんが、日本円は英国では使えないため、当時は国際通貨の英国ポンドで支払うしかありませんでした。

                                   

                                   日本が綿製品を製造して輸出して外貨である英国ポンドを稼ぐとか、英国に洋服を大量輸出して英国ポンドを受け取っていたとするならば、その英国ポンドで支払うことも可能だったのですが、当時の日本は貿易赤字国であったため、英国ポンドを持っていませんでした。

                                   

                                   そのため、英国ポンドの代わりに日本政府は金で支払ったのですが、そのあと金の流出ということが日本で問題になりました。

                                   

                                   1816年の英国における貨幣法により金本位制が始まり、これが世界で初めて始まった金本位制であると述べましたが、そのあとジョン・メイナード・ケインズが金本位制を批判します。理由は金を裏付けとしているため、非効率な制度だったのです。ただそれに基づいてグローバリズムが全世界を席巻しました。

                                   

                                   1914年に第一次世界大戦が発生して金本位制がいったん中断されるものの、その後、復活して1929年の世界大恐慌が発生するまで、金本位制に基づくグローバリズムが続きました。これを始めたのは1816年に貨幣法を定めた英国だったのです。

                                   

                                   ところが自ら始めた金本位制を真っ先に辞めたのは、なんと英国だったのです。自分で始めておきながら最初に辞めたのが英国なのです。理由はかつての製造大国から転落し、貿易赤字となって英国ポンドが流出したことが原因です。英国にとって英国ポンドの流出は、金本位制のもとでは金の流出と同じです。そのため、「ダメだ!こりゃ!」となって金本位制を抜けたのでした。

                                   

                                   

                                   

                                   というわけで今日は「地球上の世界は、英国が歴史を動かしてきたという史実」と題して論説しました。

                                   産業革命は英国で発生し、世界を変えました。金本位制も英国が1816年貨幣法制定により始まり、金本位制そのものを辞めたは英国でした。

                                   そして今回、主権を取り戻すことを目的に、グローバリズムに終止符を打とうとしているのが英国です。米国もまた英国に続いて、米国民ファーストと掲げるトランプ大統領がグローバリズムを見直そうとしています。

                                   日本はどうでしょうか?この4月からは外国人労働者が大量に入ってきます。外国人労働者が入ってくれば、絶対に日本人の賃金は伸び悩むこととなり、貧困化が進みます。英国のブレグジットも、米国のトランプ大統領のメキシコの壁建設も、自国民ファーストで考えるからこうした政策に出るのですが、それは間違っているのでしょうか?

                                   改めてグローバリズムという動きに対して、日本人も見直さなければならないのでは?と私は思うのです。

                                   

                                   

                                  〜関連記事〜

                                  モンゴル帝国のフビライ・ハンの時代にインフレーションが発生したのはなぜか?

                                  お金の本質を理解していた江戸時代の勘定奉行”荻原重秀”

                                  教科書で語られない16世紀の日本人奴隷(豊臣秀吉の「伴天連追放令」の理由)

                                  国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)


                                  ”英国のEU離脱は間違っている”という言説と”日本人が知らないEU離脱の真相”について

                                  0

                                    JUGEMテーマ:グローバル化

                                    JUGEMテーマ:移民

                                    JUGEMテーマ:英国に関するニュース

                                     

                                     世界の経済圏を大きく欧州、アジア中国韓国、米国、ロシアの4つの経済圏とした場合、欧州経済は大激動しています。

                                     そこで今日はブレグジットについて改めて取り上げたいと思いまして、「”英国のEU離脱は間違っている”という言説と”日本人が知らないEU離脱の真相”について」と題して論説します。

                                     

                                     

                                     2016年に英国では、欧州連合から離脱の是非を問う国民投票で離脱派が勝ち、今年に入ってメイ首相がEU離脱案を採決しようとしたものの、否決されてEU離脱がスムーズにできておりません。以前にもブレグジット問題について論説した際、この問題が英国の主権の問題に起因することを解説いたしました。英国は要するに、英国の主権を取り戻したいと思っているわけで、それがブレグジットの背景の本質です。

                                     

                                     では「英国国民には主権がないのか?」といわれれば、答えは「ない!」ということになります。

                                     

                                     にもかかわらず日本のマスコミに限らず、世界のマスコミが「英国のEU離脱が間違っている」と報じています。これはEUという組織が国際組織であり、英国という国家のみならず、フランスやドイツなどの国家の上に立つという国際法に縛られるということを理解していないマスコミ人が多いことに起因するものと思われます。またマスコミに従事する者自体がグローバリズム礼賛者であるため、その国の憲法よりも上に国際法が来るということで主権を失うということに気付きにくいのでは?とも考えられます。

                                     

                                     EUに加盟していると主権を失うというのはどういうことなのか?改めて申し上げれば、代表的な例とすれば、変な法律を押し付けられることがあげられます。

                                     

                                     例えば保険について、健康保険や生命保険や損害保険など、EUでは男女の差を設けてはいけないというルールがあります。自動車保険で考えれば、男性よりも女性の方が安全運転をします。当然、保険会社サイドとすれば、男性の方の保険料を高くし、女性の方の保険料を安くしたくなるはずですが、EUではそれができません。

                                     

                                     年金保険でいえば、平均寿命は女性の方が男性よりも高いにもかかわらず、男女の区別を設けてはいけないとなっています。そのため本来ならば男性の年金保険料を引き下げたいところだが、EUではそれは認められないのです。

                                     

                                     EUの官僚らは、EUで決めたことについて、EU加盟国に対して強圧的に従わせようとします。その上、超国家組織の欧州議会というのがありますが、言語がバラバラです。英国やドイツなどのEU加盟国各国から議員が欧州議会に来たとしても、言語がバラバラであるために意思統一ができておらず、コントロールが効きません。

                                     

                                     特に問題になっているのは移民の問題です。

                                     

                                     英国は移民を排除しろと主張しているわけではないのですが、制限したいと思っており、ビザ(査証)を制度化して移民を制限したいという意向があるのです。これはシリア難民ではありません。EU加盟国間内の移民について制限したいと思っているのです。

                                     

                                     なぜならば英国に大量の移民が入国してくる一方、制限したくてもEUに加盟している限り、人の移動の自由を制限してはいけないため、制限ができません。ローマ条約(1957年)で欧州連合内の加盟国は、「労働者の移動の自由を妨げてはならない」と書かれているのです。ローマ条約で謳っている人の移動の自由は、マーストリヒト条約、アムステルダム条約へと引き継がれており、英国は移民を制限したくてもできないのです。

                                     

                                     そのため国家主権を取り戻したいという理由で、英国国民の多くがEU離脱に投票したわけですが、これは間違っているのでしょうか?

                                     

                                     日本人は日本国民として日本の主権を持ちます。そのため、日本の制度・法律は、基本的には日本人が投票した国家議員が決めている一方で、英国には主権がありません。これは英国に限らず、フランス国民もドイツ国民も同様です。というよりも国家として自国の主権を放棄するがEUに加盟することに他なりません。

                                     

                                     英国が主権を取り戻したいということでEUから離脱するという話について、一方的に「EU離脱派はバカで短気で労働者階級の中でも低所得者層で・・・」とレッテルを貼って否定します。とはいえ、英国国民が何に対して反発をしているか?といえば、グローバリズムに反対したということです。なぜならばEUは国際協定によるグローバリズムの制度化ともいえるのです。

                                     

                                     グローバリズムの制度化によって、何が困っているか?というと、英国の法律の上にEUがあるため、変な法律を押し付けられても文句は言えず、逆に自国で規制を強化したくても、主権がないので英国が独自で規制強化の法律を作ることができないのです。

                                     

                                     大量の移民が流れ込んでくる状況で英国国民の賃金が下がり、英国国民の不満が溜まっていたわけですが、それを解決すべく、規制を強化したくても、EUに加盟しているために大量移民の流れ込みを防ぐ規制強化ができません。

                                     

                                     だからこそEU離脱(=ブレグジット)なのです。

                                     

                                     

                                     というわけで今日は「”英国のEU離脱は間違っている”という言説と”日本人が知らないEU離脱の真相”について」と題して論説しました。

                                     

                                    〜関連記事〜

                                    EU離脱案が2度も否決された理由の一つである北アイルランドとアイルランドの国境のバックストップ問題

                                    EU加盟のデメリット(主権を失うこと)に気付いたイギリス人

                                    メキシコの壁の建設により減少した不法入国者

                                    否決されてしまった英国のEU離脱案

                                    ”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩

                                    将来ツケを残すであろう安倍政権が推進する外国人受入拡大問題

                                    経済移民を受け入れてしまった欧米諸国の苦悩

                                    外国人労働者受入拡大の発想は、今後自分たちは低所得で生きていくことを宣言しているのと同じです!

                                    武力行使でなく民族洗浄による中国の日本に対する侵攻を助長する移民政策推進

                                    入管難民法改正で、移民大国へ加速化する日本とその問題点

                                    生徒の9割が中国人で占める日章学園九州国際高校(宮崎県えびの市)について

                                    EUは、このままだと解体か?

                                    ドイツ銀行の経営危機で、メルケル首相に強烈なブーメランが炸裂!

                                    ドイツで起きている2つの問題

                                    安倍政権の移民受入推進により、中国人らの食い物にされている国民健康保険について

                                    外国人フリーライド(日本の社会保険制度のタダ乗り)問題

                                    「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

                                    メルケル首相の移民無制限受入宣言から方針転換へ!

                                    ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件

                                    英国メイ政権が関税同盟維持をEUに提案

                                    教科書で語られない16世紀の日本人奴隷(豊臣秀吉の「伴天連追放令」の理由)

                                    イギリスとフランスの選挙を振り返る

                                    フランス・韓国の大統領選挙結果と反グローバリズム

                                    男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

                                    英国がEU離脱で支払う金額7兆円!

                                    イギリスのメイ首相のEU離脱宣言について!


                                    EU離脱案が2度も否決された理由の一つである北アイルランドとアイルランドの国境のバックストップ問題

                                    0

                                      JUGEMテーマ:グローバル化

                                      JUGEMテーマ:移民

                                      JUGEMテーマ:アイルランド

                                       

                                       今日は「EU離脱案が2度も否決された理由の一つである北アイルランドとアイルランドの国境のバックストップ問題」と題して論説します。

                                       

                                      1.北アイルランドとアイルランドの国境問題

                                      2.「バックストップ」について

                                      3.ブレグジット問題=国家主権を取り戻す問題

                                       

                                       上記の順に論説し、私たち日本人は、このニュースをどうとらえるべきか?論説いたします。

                                       

                                       

                                       

                                      1.北アイルランドとアイルランドの国境問題

                                       

                                       昨日もEU離脱問題について取り上げましたが、英国が主権を回復することを意味するということをお伝えしました。

                                       

                                       そのEU離脱案について、2019/01/15に下院議会で歴史的大差で否決されたメイ首相が取りまとめた離脱案を、メイ首相が修正したにもかかわらず、2019/03/12に再び下院議会で否決されてしまったのです。

                                       

                                       なぜ2度も否決されるのでしょうか?

                                       

                                       その象徴的といえるのが北アイルランド問題です。

                                       

                                      <アイルランドとイギリスの北アイルランドの位置>

                                      (出典:ヤフーの地図から)

                                       

                                       

                                       上記の地図をご覧いただきたいのですが、北アイルランドとアイルランドは国境線を挟んで同じ島になっています。北アイルランドは英国の領土ですが、もともと英国に所属すべきか?アイルランドに所属すべきか?武力で争ってきました。

                                       

                                       1960年代〜1990年代まで争われ、1998年にベルファストという和平合意が英国とアイルランドの間で締結されるまで争いは続きました。

                                       

                                       北アイルランド問題では、武装組織がロンドンでテロをやっていたのですが、そのテロによって、命を落としたり、手足を失った人も大勢いたのです。

                                       

                                       ベルファスト合意締結以降は、大きなテロというのはほとんどないようなのですが、現在、英国もアイルランドもEUに所属しているため、地図上では北アイルランドとアイルランドで国境線がありますが、実際には国境がありません。

                                       

                                       この地域の人々は国境がなく自由に往来できるのです。川などで隔てられているわけでもないため、日本でいえば、大阪府と京都府、東京都と山梨県のように自由に往来ができます。EUが「人の移動の自由」を謳っているうえに、国境審査をする施設がないので、当然そうなります。

                                       

                                       しかしながら2017年1月17日にメイ首相がEU離脱を表明し、英国はEUから離脱するという道を選ぶことを宣言しました。

                                       

                                       そうなると英国とアイルランドの間の上記の地図上の国境線で国境ができ、関税がかけられることになります。関税をかけるためには関税検閲所を作らなければならなくなります。

                                       

                                       とはいえ、英国もアイルランドも再びテロ多発を誘発するような国境線を引くことは本意ではありません。そのため、英国はアイルランドとの間で、目に見える国境は作らないようにしようとしているのです。

                                       

                                       実際に英国がEUから離脱した後、英国とEUがどのような関係になるのか?は、新たな協定を作る必要があるのですが、当然この協定を作るには大変な時間がかかります。そのため、英国とEUとの間で離脱移行期間が設けられました。

                                       

                                       2019/03/29がブレグジットの日ですが、3/29以降2020年末までの21か月間を離脱移行期間といい、この移行期間の間に、英国はEUとの間で新たな協定を作るということが決まっています。

                                       

                                       この新たな協定を作るということについて、現実的な見通しをいえば、2年弱で具体的な協定を策定することは困難でしょう。

                                       

                                       となれば離脱移行期間中に新たな協定が策定されずに離脱移行期間は終了することになります。

                                       

                                       「じゃぁ!やっぱり北アイルランドとアイルランドで国境を作るしかないのでは・・・?」となればテロ発生が懸念されるため、一時的な解決策として出てきたのが、この「バックストップ」と呼ばれるもので、北アイルランドとアイルランドの国境は自由に往来できるようにするという緊急一時避難策です。

                                       

                                       

                                       

                                      2.「バックストップ」について

                                       

                                       「バックストップ」とは、離脱移行期間の間に、英国がEUと新たな協定を結ぶまでの間、暫定的にアイルランドと北アイルランドの間に国境を設けず、国境の往来を自由にできるようにしておく緊急一時避難策であると申し上げました。

                                       

                                       私見をいえば「バックストップ」は、ないよりあった方がいいと思う一方、バックストップの問題点として、バックストップが継続する間、英国はEUにそのまま残留するということで、事実上EUに残る点が大問題です。

                                       

                                       このバックストップが継続する間、EUに残ってEUのルールに従うというのが、メイ首相とEUとの間で取り決めた離脱案であったため、英国の下院議員の多くが反対したというのが、2回否決された理由であるといえるでしょう。

                                       

                                       英国の下院議員が反対した理由として、「ちゃんとEUから離脱しろ!メイ首相の法案ではEUから離脱していないのと同じだ!」と主張していることについて、マスメディアが真実を正しく報じないため、多くの日本人は知らないと思われます。特にEU離脱派の保守党の議員が反対しているのです。

                                       

                                       バックストップは、英国がEUとの間で具体的な協定が締結されるまでは良いと思いますが、EUはそもそも本当に英国とそのような協定を結ぶ気があるでしょうか?

                                       

                                       EUからすれば英国の離脱を認めた場合、「こんな風に離脱ができるんだ!」となってEUに加盟する他国においても、主権を取り戻すべく、離脱のドミノ倒しになる可能性は十分にあるため、離脱を認めたくはありません。そのためEUとしては英国からの提案に物言いをつけ、具体的な合意をせずに、ズルズルと何年も続けていくことになるでしょう。

                                       

                                       となればバックスストップは継続し、英国は永遠にEUに留まり続けることになります。つまりブレグジットといっても、メイ首相の修正案では実質的にブレグジットは実現しないのです。そうした懸念がメイ首相のEUとの合意案には含まれているため、英国下院議会は2回も否決したのです。

                                       

                                       

                                       

                                      3.ブレグジット問題=国家主権を取り戻す問題

                                       

                                       ここで大きな問題として皆様にお考えいただきたいのですが、ブレグジット問題は国家主権を取り戻すという問題です。

                                       

                                       そして一度失った国家主権をEUから取り戻すことが、いかに大変なことか?ということ。国家主権がいかに大切か?という教訓をブレグジット問題が国際社会に教えているといえます。

                                       

                                       実は英国以外でEUに所属する国の中にも、国家主権を取り戻したいという国・政党はたくさんあります。もしブレグジットが成就した場合、多くの国がEUを離脱し、最終的にEUは解体されることになるでしょう。

                                       

                                       国家主権の大切さを、日本も英国から学ぶべきです。

                                       

                                       ところが日本は周回遅れでグローバリズム礼賛し、推進しています。今年4月からは外国人労働者が何十万人も入ってきます。

                                       

                                       確実にいえることは、日本人の賃金が下がるということ。自国民の賃金が下がるという問題こそ、グローバリズムの大きな弊害の一つといえるでしょう。

                                       

                                       逆に外国から入ってくる労働者を制限することによって米国人の賃金を引き上げることに成功したのは、トランプ大統領です。そして英国の下院議員らは、米国のトランプ大統領と同じことをやろうとしているともいえるのです。

                                       

                                       ところが日本は、といようり安倍政権でいえば、種子法廃止、水道法改正、電力自由化などなど、グローバリズム礼賛の政策しかやっていません。これでは日本は主権を失い、中国の属国になることですら普通にあり得ます。

                                       

                                       

                                       というわけで今日は「EU離脱案が2度も否決された理由の一つである北アイルランドとアイルランドの国境のバックストップ問題」と題して論説しました。

                                       

                                      〜関連記事〜

                                      EU加盟のデメリット(主権を失うこと)に気付いたイギリス人

                                      メキシコの壁の建設により減少した不法入国者

                                      否決されてしまった英国のEU離脱案

                                      ”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩

                                      将来ツケを残すであろう安倍政権が推進する外国人受入拡大問題

                                      経済移民を受け入れてしまった欧米諸国の苦悩

                                      外国人労働者受入拡大の発想は、今後自分たちは低所得で生きていくことを宣言しているのと同じです!

                                      武力行使でなく民族洗浄による中国の日本に対する侵攻を助長する移民政策推進

                                      入管難民法改正で、移民大国へ加速化する日本とその問題点

                                      生徒の9割が中国人で占める日章学園九州国際高校(宮崎県えびの市)について

                                      EUは、このままだと解体か?

                                      ドイツ銀行の経営危機で、メルケル首相に強烈なブーメランが炸裂!

                                      ドイツで起きている2つの問題

                                      安倍政権の移民受入推進により、中国人らの食い物にされている国民健康保険について

                                      外国人フリーライド(日本の社会保険制度のタダ乗り)問題

                                      「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

                                      メルケル首相の移民無制限受入宣言から方針転換へ!

                                      ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件

                                      英国メイ政権が関税同盟維持をEUに提案

                                      教科書で語られない16世紀の日本人奴隷(豊臣秀吉の「伴天連追放令」の理由)

                                      イギリスとフランスの選挙を振り返る

                                      フランス・韓国の大統領選挙結果と反グローバリズム

                                      男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

                                      英国がEU離脱で支払う金額7兆円!

                                      イギリスのメイ首相のEU離脱宣言について!


                                      EU加盟のデメリット(主権を失うこと)に気付いたイギリス人

                                      0

                                        JUGEMテーマ:グローバル化

                                        JUGEMテーマ:移民

                                         

                                         今日はブレグジットをテーマに「EU加盟のデメリット(=主権を失うこと)に気付いたイギリス人」と題して論説します。

                                         

                                         まずはロイター通信の記事をご紹介します。

                                        『ロイター通信 2019/03/23 03:04 英首相、議会の支持獲得で厳しい舵取り 離脱に2週間の猶予獲得も

                                        [ブリュッセル 22日 ロイター] - メイ英首相は今週の欧州連合(EU)首相会議で、EU離脱(ブレグジット)期日を巡り2週間の猶予を確保した。ただ、離脱協定案を巡り英議会で来週予定される3回目の採決は難航することが予想され、メイ首相は支持獲得に向け厳しい舵取りを迫られる。議会での承認が得られなければ、英国は4月12日にも合意なき離脱を余儀なくされることになる。

                                         EU首脳は英国のEU離脱を巡り、メイ英首相がEUと合意した離脱協定案が英議会で来週承認されない場合、4月12日まで離脱日を2週間延期し、それまでに新たな計画を示すか、合意なき離脱を選ぶか決断するよう求めた。また、英議会が離脱協定案を来週承認した場合には5月22日までの延期に応じることで合意した。

                                         首脳会議から帰国したメイ首相は22日、議員らに対し「私は昨夜苛立ちを表明した。議員の苛立ちも理解しており、議員には厳しい仕事が待ち構えている。全員が合意できることを願っている。決断を下す時に至った」と語り、支持を訴えた。

                                        トゥスクEU大統領は「ブレグジットの運命は英国の手中にある。EUは最善のシナリオを願うと同時に最悪の事態に備える」とし、「希望は最後まで死なない」と述べた。

                                         一方、英国が離脱案を批准できず、新たな計画も提示できなければ、4月12日に「合意なく」EUを離脱すると強硬な構えを示しているフランスのマクロン大統領は「ブレグジット主導者は離脱は容易と公言していた。お見事」とし、離脱派を揶揄(やゆ)した。

                                         EU高官は、英国の合意なき離脱の確率が高まったとし、「EU側の準備は整っているが、延期された数週間の間に合意なき離脱シナリオに備えることになる」と語った。』

                                         

                                         

                                         上記の通り、英国のEU離脱問題に関するニュースです。今月12日、日本時間の3/13未明、メイ首相が取りまとめた英国のEU離脱の修正案を提出したのですが、下院議員が否決しました。

                                         

                                         そこで記事にもありますが、EUと合意した離脱協定案が来週中に承認されない場合、離脱日を3/29→4/12に2週間延期するようEU首脳が求めたとしています。

                                         

                                         なぜメイ首相が提出したEU離脱案が否決されてしまったのか?日本からみていますと、何が起きているのか?わかりにくいかと思います。

                                         

                                         そこで今日は、そもそも何が問題なのか?原点に立って考えてみたいと思います。

                                         

                                         まず2019/03/12の出来事ですが、英国の下院議会が、メイ首相が取りまとめたEU離脱の修正案の提出したところ、それが否決されました。

                                         3/12以前にも、すでにメイ首相がEUと取りまとめた案があったのですが、この合意案は1月に歴史的な大差で否決されました。 そこでメイ首相はEU離脱案を修正するに至りました。

                                         しかしながら、その修正案が2019/03/11の夜に出されたものの、翌日2019/3/12に否決したというのが、2019/03/12の出来事なのです。

                                         

                                         そもそもEU離脱即ちブレグジットとは何なのでしょうか?

                                         

                                         ブレグジットというのは英国がEUに加盟していたことで困ったことが発生していました。それは何か?といいますと、外国人移民問題です。

                                         外国人移民がEUの他国から、たくさん入ってくることにより、イギリス人の職業が奪われ、移民として受け入れられた外国人の賃金が安いために、英国人全体の平均賃金が下落しました。

                                         大量の外国人移民が流入することで、イギリス人の平均賃金が下落したということがEU加盟のデメリットだったということに気付いたのです。

                                         

                                         即ちイギリス人にとってEUの問題とは、イギリス人の給料が下がってしまうということが問題だったのです。

                                         

                                         では、「英国は外国人移民の受入れを規制すればいいじゃん!」と思われる方も居られるでしょう。

                                         

                                         誠に残念なのですが、EUに加盟している限り、外国人移民の受入れを規制することはできません。なぜならば、「人の移動の自由」は、EUの前進ともいえるEEC各国(フランス、西ドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)が1957年に締結されたローマ条約で謳われ、EUになってからの1992年のマーストリヒト条約、1999年のアムステルダム条約を経ても「人の移動の自由」は継続されているのです。

                                         

                                         要は移民や人の移動をコントロールしているのは、英国がEUに加盟している限り、英国政府ではなくEUなのです。

                                         

                                         このことに英国そして英国国民が気付いたのです。自分のことを自分で決められなくなっているということに気付いたのです。

                                         

                                         英国国民は「英国がEUに加盟したことによって、国家主権を失っていた!」ということにようやく気付いたというより、今までそのデメリット(=国家主権を失っていること)に気付いていなかったともいえます。

                                         

                                         

                                         

                                         というわけで今日は「EU加盟のデメリット(主権を失うこと)に気付いたイギリス人」と題して論説しました。

                                         今日の論説の通り、ブレグジットとは英国がEUに譲ってしまった国家主権を取り戻すということを意味します。国家主権という観点で見ると、EUはグローバリズム組織であり、グローバリズム組織とは独立した国家よりもさらに上に位置する組織となります。

                                         そういう意味ではブレグジットとは、反グローバリズムであり、国家主権の奪還という見方もできます。そしてこれは他人事ではなく、日本も関係しています。日本も今、英国と同じ状況にあります。

                                         改正入国管理法により、4/1から大量の外国人労働者が入ってきますが、日本人の賃金が抑制もしくは下落することはEUを見れば確実です。それだけにとどまらず、関税をお互いにかけるのをやめるモノの移動の自由を推進するTPP、また米国から圧力を受けて締結することになるであろう日米FTAなど、こうした国際条約は国家主権の上にくるものであり、主権が奪われていくことに他なりません。

                                         英国と日本との違いは、日本人の多くがこうした国際条約によって主権を失うことに気付いておらず、周回遅れのグローバリズムを推進しているという事実です。

                                         私たちがこうしたことに気付くためには、マスコミの情報を鵜呑みにしてはいけないということを改めて認識する必要があるものと思うのです。

                                         

                                         

                                        〜関連記事〜

                                        否決されてしまった英国のEU離脱案

                                        ”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩

                                        将来ツケを残すであろう安倍政権が推進する外国人受入拡大問題

                                        経済移民を受け入れてしまった欧米諸国の苦悩

                                        外国人労働者受入拡大の発想は、今後自分たちは低所得で生きていくことを宣言しているのと同じです!

                                        武力行使でなく民族洗浄による中国の日本に対する侵攻を助長する移民政策推進

                                        入管難民法改正で、移民大国へ加速化する日本とその問題点

                                        生徒の9割が中国人で占める日章学園九州国際高校(宮崎県えびの市)について

                                        EUは、このままだと解体か?

                                        ドイツ銀行の経営危機で、メルケル首相に強烈なブーメランが炸裂!

                                        ドイツで起きている2つの問題

                                        安倍政権の移民受入推進により、中国人らの食い物にされている国民健康保険について

                                        外国人フリーライド(日本の社会保険制度のタダ乗り)問題

                                        「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

                                        メルケル首相の移民無制限受入宣言から方針転換へ!

                                        ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件

                                        英国メイ政権が関税同盟維持をEUに提案

                                        教科書で語られない16世紀の日本人奴隷(豊臣秀吉の「伴天連追放令」の理由)

                                        イギリスとフランスの選挙を振り返る

                                        フランス・韓国の大統領選挙結果と反グローバリズム

                                        男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

                                        英国がEU離脱で支払う金額7兆円!

                                        イギリスのメイ首相のEU離脱宣言について! 


                                        緊縮財政の結果、撲滅したはずの昔の疫病が流行してしまった英国の現状

                                        0

                                          JUGEMテーマ:グローバル化

                                          JUGEMテーマ:ヨーロッパ

                                          JUGEMテーマ:イギリス

                                          JUGEMテーマ:消費税

                                          JUGEMテーマ:医療崩壊

                                          JUGEMテーマ:年金/財政

                                           

                                           日本では緊縮財政を継続するあまり、統計までも予算をケチったため、統計分野で人材が育成されず毎月勤労統計で不正な調査が行われたニュースが賑わせています。一方で、英国では19世紀〜20世紀初頭にかけて流行した猩紅熱(しょうこうねつ)や栄養不良など、ディケンズ病という疾病が再燃し、患者数が急増しているようです。

                                           

                                           そこで今日は「緊縮財政の結果、撲滅したはずの昔の疫病が流行してしまった英国の現状」と題し、CNNニュースの記事をご紹介します。

                                           

                                          『CNNニュース 2019/02/04 13:19 19世紀の「ディケンズ病」が再燃、猩紅熱などの患者急増 英

                                           ロンドン(CNN) 英国で19世紀から20世紀初頭にかけて流行した猩紅熱(しょうこうねつ)や栄養不良など「ディケンズ病」と呼ばれる疾病が再燃し、患者数が急増している。

                                           専門家が英国民保健サービス(NHS)の統計をもとにまとめた調査によると、2010年以来、猩紅熱や栄養不良、百日咳、痛風のために病院を受診した患者は、年間3000人(52%)のペースで増加した。

                                           1900年代初頭に乳幼児の死亡の筆頭原因だった猩紅熱については、2010〜11年にかけて429人だった患者数が、17〜18年にかけては1321人と208%増加した。

                                           百日咳は、1950年代に英全土で予防接種を推進した結果、英国ではほぼ根絶されたはずだったが、患者数は2010〜18年にかけて59%増となった。

                                           同じ期間に栄養不良の患者は54%、痛風の患者は38%、それぞれ増えている。

                                           今回の調査結果を発表した野党労働党は、こうした疾患が増えているのは緊縮策が原因だとして政府を非難した。

                                           労働党の影の内閣保健相、ジョナサン・アシュワース議員は、「緊縮策のために我々の社会が病んでいる」「これは貧者が若くして死亡するということだ」と強調する。

                                           英看護協会の専門家ヘレン・ドノバン氏も、緊縮策の影響で検査や予防対策などの予算が削減されたと述べ、「過去のものと思われていた疾患は今後も見過ごされ、国民が危険にさらされる」と指摘。「我々は、健康の不平等拡大が国土を荒廃させる国家非常事態に直面している」と危機感を募らせている。

                                           

                                           上記CNNニュースの通り、19世紀〜20世紀初頭にかけて流行したディケンズ病に罹患する患者が増えており、急増しているというニュースです。

                                           

                                           ディケンズ病とは、作家のチャールズ・ディケンズ(1812年〜1870年)の名前に由来し、ディケンズ時代に猩紅熱(しょうこうねつ)や栄養不良や100日咳や痛風が流行ったということで、それらを総称してディケンズ病と呼ぶようです。

                                           

                                           CNNの記事にある通り、猩紅熱や100日咳で受診した患者が年間3000人ペースで増加していると報じられています。1900年代初頭に乳幼児の死亡の筆頭原因だった猩紅熱は、既に撲滅したはずなのに、2010年〜2018年にかけて59%増と、429人→1,321人へ2倍以上にもなりました。

                                           

                                           100日咳も根絶されたはずなのに1.6倍、栄養不良患者が1.5倍、痛風患者が1.4倍となっています。

                                           

                                           こうした一度根絶・撲滅したはずの昔の疫病に罹患する患者が英国国内で急増したのはなぜでしょうか?

                                           

                                           もともとこうした病気(猩紅熱、100日咳)を根絶したのは、予防をしっかりやり、衛生対策・予防対策に英国政府がお金をたくさん使っていたからです。

                                           

                                           ところが、そうした予防対策を緊縮財政で削減しました。

                                           

                                           その結果、ジョナサン・アシュワーズ議員の指摘の通り、緊縮財政で英国社会が病み、貧しいものが若くして死亡するということを主張しています。これは緊縮財政が原因であることは明々白々で、予防対策の費用が削減されてしまったことが原因です。

                                           

                                           英国といえば、EU離脱を控え、3/19までにどうなるか?という状況もあるのですが、緊縮財政の影響が、ディケンズ病と関係があるのか?と言われれば、そこまで影響が及ぶものであるといえるでしょう。

                                           

                                           日本も緊縮財政で医療分野の予算を抑制しようとしているため、将来、結核や水疱瘡や麻疹といった疫病が増える可能性があるかもしれません。それほど緊縮財政は危険で国民を殺すということです。

                                           

                                           ところが日本に蔓延る緊縮思想はヤバイ状況にあると考えます。なぜならば安倍総理が毎月勤労統計の統計不正については、日本国民の大事な賃金の問題なので政府として追加給付対応をするが、その時の予算は増やすどころか、事務費を削減すると仰っていました。これは明確に緊縮思考です。

                                           

                                           追加給付で仕事が増えるならば、それに対応する予算を付けるのが当たり前なのに増やさないと仰っています。これは絶対に問題が発生するでしょう。統計不正問題も構造的な問題として、こうした緊縮財政を推進することにより予算を削減しまくった結果であるということに気付くべきです。

                                           

                                           このままだと英国と同様に、私たちの命に係わる保険の予算も削減されていくことでしょう。なぜならば家計簿発想、企業経営発想で国家の財政運営を考える人の頭の中には、国債増刷という手段が思い浮かばず、というより国債増刷は借金増加だから悪と考え、税収を確保してからという発想で国家の財政運営を考えるからです。

                                           

                                           だからこそ社会保障費の増加分が削減されても、費用が削減されたと喜ぶ。これはもう愚民としか言いようがありません。

                                           

                                           かつて社会保障費は1兆円ずつ増加していったのですが、今は5,000億円しか増えていません。財務省の人事評価制度からすれば、それは成果であったとしても、保健行政・社会保険医療行政は悪化しているということです。

                                           

                                           緊縮財政を続けている我が国日本でも、このまま緊縮財政をやめなければ、英国のディケンズ病のようなことが確実に起こるでしょう。英国で起きたディケンズ病の蔓延は、決して他人事ではありません。緊縮財政は人を殺すと同時に、人々を病からも人命を脅かします。

                                           

                                           英国では明確にこうした議論がされているので、日本も緊縮財政が本当にヤバイということに気付かないと、自分自身の身が危なくなるということを改めて認識する必要があるでしょう。

                                           

                                           

                                           

                                           というわけで今日は「緊縮財政の結果、撲滅したはずの昔の疫病が流行してしまった英国の現状」と題して論説しました。

                                           緊縮や節約という言葉は、浪費や消費と比べてポジティブにとらえがちですが、マクロ経済の「GDP3面等価の原則」を知っている人であれば、経済成長を抑制するものであることが理解できるでしょう。

                                           言葉を置き換えれば、緊縮と節約は「ケチ」ということであり、使うべきものに使わないのは不道徳ともいえます。最低限使わなければならないところをケチった結果、撲滅したはずの疫病が急増しだした英国の現状は、まさに緊縮財政を継続してきたことの当然の帰結であると思うのです。


                                          否決されてしまった英国のEU離脱案

                                          0

                                            JUGEMテーマ:グローバル化

                                            JUGEMテーマ:ヨーロッパ

                                            JUGEMテーマ:イギリス

                                             

                                             今日は「否決されてしまった英国のEU離脱案」と題して論説します。

                                             

                                             下記は日本経済新聞の記事です。

                                            『日本経済新聞 2019/01/17 英離脱 出口なき混迷 合意なしか延期か 議会否決 首相、指導力を喪失  

                                            【ロンドン=中島裕介】3月末に迫る英国の欧州連合(EU)離脱の先行きが混迷してきた。英政府がまとめた離脱案は15日の英議会(総合2面きょうのことば)下院で与野党からの反対で大差で否決。代替案の展望は開けず、経済や社会が混乱する「合意なき離脱」か、離脱時期の数カ月延期かの選択を迫られる可能性が高まった。与党は野党提出の内閣不信任案を16日に否決する構えだが、指導力を失ったメイ首相に残された手立ては限られている。

                                             前身の欧州共同体(EC)時代から約45年続いてきた関係を解消するための離脱案の英議会での採決は202対432だった。与党からも130人近い造反が出たためで、当初は200票以内との予測もあった票差は230票差となり、歴史的大敗となった。

                                             離脱案の否決後、最大野党の労働党のコービン党首は15日、内閣不信任案を提出した。英議会は16日に不信任案を採決する予定で、可決なら首相の退陣や議会の解散・総選挙につながる。解散・総選挙を回避したい与党は不信任案の可決は阻止する構えだ。

                                             次の焦点は21日にも議会に提示される見通しの離脱に関する代替案づくりだ。首相は離脱案否決後に「(EUとの)交渉が可能で、下院の支持が得られるアイデアに的を絞る」と述べ、超党派の合意が得られる代替案を目指す方針を示した。だが与党が大量造反し、野党も退陣を求める中では現実味は薄い。

                                             そもそも反対票を投じた保守党内の造反組の中には経済の混乱を伴う無秩序離脱も辞さない強硬離脱派や、離脱の是非を問う国民投票の再実施を求める残留派など立場の異なる議員が混在する。与党内でさえ落としどころを見いだすのは容易ではない。

                                            首相が超党派の代替案をまとめられるメドが立たない段階ではEU側も首相に譲歩案を示せない。フランスのマクロン大統領は「我々はすでに最大限のことをした」と指摘、大幅な修正には応じられないとの立場をにじませた。

                                             3月末までに代替案がまとまらない状況になれば「合意なき離脱」回避のために唯一残された選択肢は離脱時期の先送りとなる。首相は16日の議会で「合意が得られる見通しがたってはじめてEUは離脱時期を延期する」と、離脱案の合意を前提にした離脱時期の延期の可能性を排除しなかった。

                                             ロイター通信によると、ハモンド財務相らが離脱案の否決直後、英企業幹部と電話会議し「離脱延期の準備が行われている」と伝えた。ただEUでは離脱時期を延期する場合にも欧州議会が5月の選挙を経て新体制を発足させる「7月はじめまで」(EU外交筋)との見方が大勢だ。延期には英を除くEU27加盟国の全会一致の承認が必要で、ハードルは低くはない。

                                             政治の混乱が続く中、経済界のいら立ちは頂点に達している。英産業連盟は「英国の経済を守るための行動を即座に取るべきだ」と議会を批判。企業は物流網の見直しなど、最悪の事態に備えを急ぐ。』

                                             

                                             

                                             上記記事の通り、3月末に迫る英国のEU離脱の先行きが混迷してきました。英国政府がまとめた離脱案は、2019/01/15の議会下院で与野党の反対で大差で否決されてしまったのです。

                                             

                                             保守党から想像以上の造反が130人近くも出たため、202対432の大差で否決されてしまいました。EU離脱は、もともと難易度が高い話だったため、こうしたことは想像できたかもしれません。

                                             

                                             なぜ難易度が高いか?その象徴は、北アイルランド問題です。北アイルランドがEUを離脱する場合は、EUに加盟しているアイルランド共和国と、UK(英国)に属している北アイルランドで、明確に国境を引く必要があります。

                                             

                                            <アイルランドとイギリスの北アイルランドの位置>

                                            (出典:ヤフーの地図から)

                                             

                                             

                                             英国がEUから離脱する場合、UKとアイルランドとEUの3つを同時に立てることができません。即ちUKとアイルランドとEUは同時に成立しえないトリレンマになっています。北アイルランドとアイルランドに国境を引くことができればいいのですが、地図にある通り、同じ島の中で普通に陸続きとなっているのです。

                                             

                                             この北アイルランドとアイルランドに国境を引くという作業は、たとえ話として、いわば東京都と埼玉県で国境を引くという作業に等しいのです。

                                             

                                             まさかUKが北アイルランドを切り離すこともできないでしょうし、EUを完全破棄するか?UKを破棄するか?アイルランドの歴史を破棄するか?どれも難易度が高いのです。

                                             

                                             そうした状況の中で作られたのが、今回のEU離脱案だったのですが、初めから玉虫色にならざるを得ず、中途半端な離脱案となってしまい、議会からすれば「こんな中途半端な離脱案は、離脱案といえない!」という反対論が大勢を占めたのです。

                                             

                                             フランスのマクロン大統領は、一切譲歩はしないとしています。そうであるならば、考え方として長期的に考えれば英国にとってEU離脱する方が絶対にプラスであるため、EUとの合意なき離脱もありなのでは?とも考えられます。

                                             

                                             もちろんその場合は、EUとの貿易を完全に止めてしまうということになるのですが、そんなことができるのか?という問題もあります。

                                             

                                             全く妙案がなく先行きがどうなるか?本当に不透明になってきました。ですが、反グローバルでトランプ大統領よりも早く狼煙を上げたメイ首相を、私は応援したい。なぜならば英国国民にとってもその方が幸せになれるはずですし、他国もグローバリズムの思想が欺瞞であることに気付き、一気に反グローバルの流れが加速することは日本にとってもいいことからです。

                                             

                                             

                                             というわけで今日は「否決されてしまった英国のEU離脱案」と題して論説しました。

                                             マスコミ報道では、再び国民投票をやるという声もあるようですが、メイ首相は民主主義の破壊につながるとして、これを否定しています。だいたい一度国民投票で決めたものを、もう一回やるというのは、意味不明です。じゃんけんで勝つまでやるというのと同じことであり、民主主義発祥の国では、絶対にありえないことでしょう。

                                             日本でも大阪維新の会が、市民投票で一度否決された大阪都構想について、もう一回市民投票をやると主張しています。一度否決されたものを、僅差だったからといって決議されるまで国民投票をやるというのでしょうか?これではもはや「じゃんけんで勝つまでじゃんけんやるの?」という民主主義として到底容認できない話です。

                                             英国でそのような愚かなことは無いと思いますが、今後も事態を注視し、無事EUから離脱できるようにと見守りたいと思います。 

                                             

                                             

                                            〜関連記事〜

                                            ”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩

                                            イギリスのEU離脱交渉の合意案の正式決定で、反グローバルが加速するか?

                                            「プライマリーバランスの黒字化」を破棄せよ!(アイスランドのデフォルトについて)

                                            憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

                                            イギリスのメイ首相のEU離脱宣言について!

                                            英国がEU離脱で支払う金額7兆円!


                                            フランスで発生しているデモ活動について

                                            0

                                              JUGEMテーマ:グローバル化

                                               

                                               今日はフランスで発生しているデモ活動について論じたいと思います。

                                               

                                               下記はロイター通信の記事です。

                                              『ロイター通信 2018/12/11 09:53 マクロン仏大統領、賞与非課税など新たな歳出策発表−抗議デモに対応

                                               フランスのマクロン大統領は10日夜、1カ月にわたる「黄色いベスト運動」と呼ばれる政権への抗議デモに区切りを付けることを目指し、国民の懸念への配慮が欠けていたと認め、新たな歳出策を約束した。

                                               マクロン大統領は同国のテレビ・ラジオを通じた演説で、企業に年末ボーナスの支給を呼び掛け、残業代などとともに非課税にすることを約束。最低賃金を1カ月当たり100ユーロ(約1万2850円)引き上げるための対策や、年金が月額2000ユーロを下回る年金生活者向けの物議を醸している税金の廃止を打ち出した。

                                               同大統領は1週間余りぶりの公式発言で「黄色いベスト運動の怒りは妥当だと私は多くの点で感じている」と述べ、フランスは「社会・経済的な緊急事態」に直面していると付け加えた。

                                               大統領演説を受けた活動家の最初の反応は、政府による一連の取り組みでも抗議デモが継続する見通しを示唆している。黄色いベスト運動幹部のジェレミー・クレマン氏は大統領の発表内容が「前向きで、大きな前進だ」と述べた上で、必要とされる一層の改革に取り組むものではないと指摘した。ストラスブールやトゥールーズ、オルレアン周辺道路を封鎖しているデモ隊は仏メディアの記者団に対し、封鎖を解かない考えを示した。

                                               マクロン大統領は対策の総額に言及しなかったが、最低賃金の引き上げ対象は160万人に達する。残業代の非課税措置とともに来年早々実施されるが、1月1日とは限らない。フランスの来年の財政赤字は燃料税引き上げ計画の撤回前の時点で既に、国内総生産(GDP)比2.8%に到達すると予想されていた。欧州連合(EU)当局者がイタリアに対しGDP比2%未満に財政赤字を抑制させようとしている状況下で、フランスが歳出拡大に動けば厄介な状況になりかねない。

                                               

                                               上記の通り、燃料税引き上げへの反発から始まったフランスの抗議デモについて、マクロン大統領はテレビ演説で、ボーナスと残業代の非課税に加え、最低賃金の引き上げや低年金生活者向けの税金廃止を打ち出しました。

                                               

                                               黄色いベスト運動とも呼ばれる今回のフランスのデモは、車の燃料税増税に反対するトラック運転手らが、ドライバーの安全確保用の黄色いベストを着て抗議したことをきっかけに全土に広がりました。

                                               

                                               このデモはこれまでのデモと違う点があります。それは庶民がグローバリストのマクロンに抗議しているという点です。

                                               

                                               フランスは共和主義国であり、デモは一般的であり、日本ではデモ参加といえば普通でないイメージがありますが、フランスでは普通のことです。何がこれまでと違うか?といえば、左派や右派といった政策論争による闘争ではなく、階級闘争に似ています。高額所得者の税金を減らす一方で、庶民の課税はガソリン税・燃料税を引き上げるといっていました。

                                               

                                               そうした新自由主義・グローバリズム的な政策をずっと推進してきたのがマクロン大統領です。燃料税引上げ表明をきっかけに庶民が多国籍企業、大企業優遇政治に対してマクロン大統領に抗議するというデモが全国に広がったのです。

                                               

                                               ちょうど日本で消費増税をやっている政府、法人税減税をやっている政府、高額所得者の累進課税を緩和している政府、まさに日本とも重なる部分があります。安倍内閣のみならず民主党もTPP参加表明や復興税創設もグローバリズムです。

                                               

                                               政府がお金を使うのではなく、被災地からも幅広く集めて復興を助けるなどというのは、復興という目的を掲げておきながら、被災地からも容赦なく税金を徴収するという点で、欺瞞としか言いようがありません。要は庶民からも取ったほうがいいだろう!という話です。

                                               

                                               この復興税を創設したのは菅直人政権ですが、3.11の東日本大震災の発生がきっかけで、罹災した東北地方からも税金を取るという考えられないことを日本は普通にやってきました。復興税は明らかに増税でインフレ対策です。

                                               

                                               普通に「建設国債増刷」で公共事業強化の「政府支出増」で復興すればいいのに、なぜか庶民からも税金を徴収するということを今もなお続けています。被災地からも容赦なく税金を掠め取ります。

                                               

                                               カネカネカネという考えがいかに間違っているか?虎の子の供給力を維持強化して国力増強を図ることこそ、国益につながります。お金をどれだけ政府が貯めたところで、政府の黒字=民間企業の赤字となり、供給力の毀損で国力は弱体化することに気付いていないのです。東北地方の供給力の維持強化に努めるために東北地方は非課税にするという政治家は日本には存在しないのでしょうか?

                                               

                                               フランスのマクロン大統領の場合は、グローバリズム礼讃でありかつEUに残留してEUにすり寄ることが国益になると考えておられる人です。そのEUではマーストリヒト条約によって、政府の負債対GDP比率で103%以下となるよう定めがあり、デフレ脱却のために大胆な財政支出をしたくても、マーストリヒト条約によってそれができません。

                                               

                                               イタリアもそれで苦労しましたし、英国の場合はEU離脱にまで発展しようとしています。

                                               

                                               ブルームバーグの記事では、フランスの政府の負債対GDP比率が102.8%と報じていますが、これが何か問題なのでしょうか?イタリアは102%以内抑制しようとしているとしてポジティブな言い回しをして、フランスの102.8%はネガティブに報じています。

                                               

                                               だからイタリアもフランスも景気が良くならないのです。景気が悪くデフレから抜け出せないときは、デフレ脱却できるようになるまで政府が負債を増やさなければなりません。

                                               

                                               たとえマクロン大統領が、庶民デモ活動者の懐柔を狙って低所得者の年金やらボーナスやら非課税にしたところで、財政出動しない限り、経済成長は低迷することとなり、豊かになることはできないでしょう。お金持ちの資産家の人々らだけが、グローバリズムで低賃金の外国人労働者を使って稼ぐという状況を改善することにはならないでしょう。

                                               

                                               マクロン大統領は、もともと過半数の得票を得て当選した大統領ではありません。フランスではグローバリズムに疲れたフランス国民が溢れる一方、親庶民で排他的なマリーヌ・ルペンと、親庶民で多様化主義のジャンリュック・メランションという政治家らが台頭しました。ルペンは右派的で過激、メランションは左派的で過激などと、日本のマスコミでも報じられていました。

                                               

                                               ルペンもメランションも過激でも何でもありません。日本のマスコミのこうした報道に私は違和感を覚えます。むしろフランスのデモがこれまでと違う点を、きちんと正しく論じていただきたいものと私は思うのです。

                                               

                                               

                                               というわけで今日は「フランスで発生しているデモ活動について」と題して論説しました。

                                               日本では法人税が引き下げられ、その分消費税が増税されて続けてきました。3%→5%、5%→8%と2019年10月の10%消費増税もすべて社会保障のためなどとの名目で消費増税を受け入れてきました。その結果、社会保障費を捻出できたのでしょうか?残念ながらGDPが500兆円で増えていないということですので、社会保障費を捻出できたとは言えません。消費税は一般会計であり、社会保障費に充当するというのも全くのウソです。

                                               こうしたウソがまかり通っていることに、私たち日本人も早く気付き、声を上げていかなければ、やがて日本は中国の属国となる日が来ることになるでしょう。

                                               そうならないためにも、海外のこうしたニュースについて、現在の日本と照らし合わせ、私たちはどうすべきなのか?考えなければならないと思うのです。

                                               

                                               

                                              〜関連記事〜

                                              「自国で通貨発行・政府支出ができる日本」と「EUに加盟しているためにできないフランス」どっちが愚かなのか?

                                              フランス大統領選挙で垣間見る「フランス国民の分裂」と「欧州経済」

                                              グローバリズムは終焉へ!(北朝鮮情勢とフランス大統領選挙)

                                              フランス大統領選挙!ルペン氏は極右なのか?

                                              フランスのマクロン大統領、徴兵制の導入公約、大幅な後退!

                                              財政赤字を増やそうとしたイタリア政府

                                              緊縮財政ではなく積極財政の方向に進む米国とカナダ


                                              ”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩

                                              0

                                                JUGEMテーマ:グローバル化

                                                JUGEMテーマ:ヨーロッパ

                                                JUGEMテーマ:イギリス

                                                 

                                                 今日は「”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩」と題して論説します。

                                                 

                                                 下記はブルームバーグの記事です。

                                                『ブルームバーグ 2018/12/13 06:06 メイ英首相続投へ、与党信任−党首として次期総選挙は戦わず

                                                 英与党保守党が12日夜実施した下院議員による信任投票の結果、メイ党首(首相)が信任された。勝利したとはいえ、かなりの数の議員が不信任を表明しており、欧州連合(EU)離脱を控えた重大局面で、首相の立場への打撃は避けられない。

                                                 無記名で行われた信任投票ではメイ首相への支持が200票、不支持は117票だった。首相が今回勝利したことで、反対派は少なくとも今後1年は信任投票によってメイ氏の追い落としを目指すことができなくなる。だが同時に3分の1を上回る議員が、メイ氏に首相であってほしくないと考えている状況が浮き彫りになった。ポンド相場は投票を控えて上昇していたが、予想よりも不支持の票数が大きかったと受け止められたことで、上げ幅を縮小した。

                                                 信任投票の実施に伴い、メイ首相もかなりの犠牲を強いられた。首相は自分に批判的な保守党メンバーとの内々の会合で、2022年までに行われる次期総選挙に党首として臨まないと明言したと同席した複数の関係者が明らかにした。このような譲歩は、EU離脱が実現する過程で、メイ氏が引き続き英国のかじ取りを担うことを目指すものといえる。

                                                 メイ首相は首相官邸の前でテレビカメラに向かい、「支持を感謝するが、かなりの数の同僚が私に不信任票を投じた。彼らの主張に私は耳を傾けている」と述べた。

                                                 ハンコック保健・社会福祉相はスカイニューズとのインタビューで、「本心では次期総選挙を戦いたいと望んでいるが、それができないことは承知していると首相は話した。それについて彼女はかなり感情的だった」と発言。メイ政権がいつまでも続かないと批判勢力を安心させるためには必要な譲歩だったと別の閣僚も匿名を条件に語った。

                                                 一方、メイ首相が当面どうなるかという問題が決着したとしても、一時的な猶予で終わる可能性が高い。EUが決定した英国との離脱合意案は議会の厳しい反対に直面し、EUからより良い条件を引き出す試みもこれまでのところ成功していない。

                                                 保守党で離脱推進派のマーカス・フィッシュ下院議員は「首相が勝っても大きな違いはない」と主張。メイ政権を閣外協力で支える北アイルランドのプロテスタント強硬派、民主統一党(DUP)に言及し、「彼女はDUPを制御できず、それは政権に対する信任投票や近い将来の総選挙につながる。われわれは首相の離脱案を支持するつもりはなく、実際問題として彼女は続けることができない」との見方を示した。

                                                 最大野党・労働党は、メイ政権の信任投票を議会で求め、解散・総選挙に追い込むことを目指すかどうか検討しているもようだ。与党保守党内の批判勢力に首相が勝利したことで、逆に野党の攻勢にさらされやすくなるとすれば、皮肉な結果といえよう。』

                                                 

                                                 

                                                 上記の通り、ブレグジット関連の記事なのですが、英国がEUからちゃんと離脱できるのか?注目されている状況下での信任投票でした。

                                                 信任投票は日本時間の午前03:00から投票が始まり、過半数の200票となって続投が決まりましたが、投票前にメイ首相は、英国の将来にリスクと不安定を招く党首選となれば、国益のために離脱に向けて仕事をやり遂げると強気の発言をしていました。そうした中での続投結果ということになります。

                                                 

                                                 ただ今後の流れは、メイ首相がEUと打開策を協議し、2019年1月21日までにイギリス議会でEU離脱を採決しなければならず、その後に、3/29離脱というスケジュールですが、それまでどうなるか?まだ予断を許しません。

                                                 

                                                 なぜメイ首相が不信任といわれているのか?

                                                 

                                                 メイ首相は与党保守党のリーダーであり、普通に考えれば日本でいえば内閣総理大臣が不信任案で否決されるのと同じです。にもかかわらず、不信任が成立するかもしれないという状況になっているという理由は、与党の保守党の中でもメイ首相が間違っているのでは?と思っている人が多いということに他なりません。

                                                 

                                                 その間違いとは、EU離脱することが間違いということではなく「ちゃんと離脱しろ!中途半端な離脱には反対!」という指摘です。

                                                 

                                                 北アイルランドとアイルランドの国境問題が、EUのちゃんとした離脱を困難にしている一番の象徴なのですが、EU離脱という体裁はとったとしても、関税については実質的には現状と変わらない状況になろうとしています。

                                                 

                                                 関税の仕組みは今のままとなるであろうという案をメイ首相は主張しているのですが、それに対して「ちゃんと離脱して、EU諸国からの輸入について英国として関税がかけれるようにしろ!中途半端なEU離脱ではダメだ!」というのが不信任の理由です。

                                                 

                                                 なかなか解決策が難しいのですが、どう難しいのか?

                                                 

                                                 共同体が3つあります。EUという共同体、ユナイテッドキングダム(英国)という共同体、アイルランドという共同体です。

                                                 

                                                 解決策が困難なのは、この3つの共同体のうち、どれを絶てるか?ということであるため、これはメイ首相にとって超難問といえます。

                                                 

                                                 アイルランドと北アイルランドの国境は、普通につながっています。

                                                 

                                                <アイルランドとイギリスの北アイルランドの位置>

                                                (出典:ヤフーの地図から)

                                                 

                                                 

                                                 

                                                 アイルランドと英国の北アイルランドとの間は、国境線はなく往来は自由であるといわれています。これはコモントラベルエリア(CTA)と呼ばれていて、英国とアイルランドの移動では出入国審査を行わないとしているからです。いわば、アイルランドと英国の北アイルランド間の移動は、日本でいえば東京都と神奈川県を移動するのと同じといえるでしょう。

                                                 

                                                 ユナイテッドキングダムとしてはEUからちゃんと離脱するための方策として考えられるのは、アイルランドを分断することです。即ち上記地図上のアイルランドと北アイルランドに国境線を引くということです。

                                                 

                                                 これをアイルランドの人が許すか?という問題がありますが、ユナイテッドキングダムとしては、北アイルランドのみを特別な地区にするなどの工夫が必要です。

                                                 

                                                 

                                                 というわけで今日は「”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩」と題して論説しました。

                                                 アイルランドといえば、ユーロ加盟国であるために通貨はユーロですが、英国はユーロ加盟国ではないので通貨はポンドです。かつてはサブプライムローンショックで財政破綻もしました。そのため、英国の北アイルランドとアイルランドの間で国境線を引けるのか?具体的には現在実施していない出入国審査を行うようにするというのが可能なのか?大変難しい問題です。日本でも東京都と神奈川県とで国境線を引くとなれば、簡単なことではありません。

                                                 とはいえ、EUに加盟していれば、自分たちで規制したい法律を制定することはできず、EUで作られた法律は押し付けられ、自主権がないという状況が続きます。

                                                 困難かもしれませんが、英国がEUからの独立をちゃんと保つためには、北アイルランドとアイルランドの間に、国境線を引く以外に方法はないものと、私は思うのです。

                                                 

                                                 

                                                〜関連記事〜

                                                イギリスのEU離脱交渉の合意案の正式決定で、反グローバルが加速するか?

                                                「プライマリーバランスの黒字化」を破棄せよ!(アイスランドのデフォルトについて)

                                                憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

                                                イギリスのメイ首相のEU離脱宣言について!

                                                英国がEU離脱で支払う金額7兆円!


                                                ゴーン容疑者を告発した日本国がフランスからクーデターと言われる筋合いはありません!

                                                0

                                                  JUGEMテーマ:グローバル化

                                                  JUGEMテーマ:経営

                                                   

                                                   今日は「ゴーン容疑者を告発した日本国がフランスからクーデターと言われる筋合いはありません!」と題して論説します。

                                                   

                                                   下記は朝日新聞の記事です。

                                                  『朝日新聞 2018/11/22 11:09 ゴーン容疑者の姉に年10万ドル 日産、業務の実態なし

                                                   日産自動車が、会長職を解任するカルロス・ゴーン容疑者(64)の姉に対して、2002年から、年10万ドル(約1130万円)前後を支出してきたことが日産関係者の話でわかった。アドバイザー業務の契約に基づく支出だが、社内調査によると、姉に業務の実態はなかった。日産は会社経費の不正支出にあたるとみている。

                                                  02年は、ゴーン容疑者が日産の社長に加えて最高経営責任者(CEO)も兼ねるようになった翌年にあたる。

                                                   関係者によると、日産は02年に結んだ契約に基づき給与などとして年に10万ドル前後を支出してきた。累計すると170万ドル近くにのぼるもようだ。

                                                   ゴーン容疑者に関する内部通報を受けて日産が社内調査を進めたところ、ゴーン容疑者の姉にアドバイザー業務の実績がないことが分かった。

                                                   日産の幹部は22日午前、「確かに払っていたのに、そういう実態はなかったと聞いている」と報道陣に述べた。

                                                   日産の西川(さいかわ)広人社長は19日の記者会見で、ゴーン容疑者の不正行為を三つ挙げた。〔魄報酬の過少記載投資資金の私的支出7佝颪良埓技拿个澄今回明らかになった姉への支出は、7佝颪良埓技拿个乏催するとみられる。』

                                                   

                                                   

                                                   上記は日産自動車の代表取締役会長のゴーン容疑者の役員報酬を巡る有価証券報告書虚偽記載関連の記事ですが、記載の通り日産自動車が2002年以降、ゴーン容疑者の姉とアドバイザー契約を結び、毎年現在のレートでおよそ1,130万円を払っていたとの記事です。

                                                   

                                                   東京地検特捜部は、姉に業務実態がなく、ゴーン容疑者が会社の経費を私的な目的で不正支出していた疑いで捜査しています。姉はブラジルに住んでいるとのことですが、ブラジルで年収1,130万円というのは、日本でもそこそこの生活ができるでしょうから、ブラジルでは相当のお金持ち富裕層として居住しているものと想像できます。

                                                   

                                                   コストカッターの異名を持つカルロス・ゴーン容疑者が、裏では会社を私物化していたという事実が明確になったといえるでしょう。まさにコストカッターと呼ばれたゴーン自身がコストの塊だったというわけです。

                                                   

                                                   かつていつ頃か記憶が定かではないのですが、株主総会シーズンを取り上げていたTVのニュース番組で、カルロス・ゴーン氏の高報酬について、株主にインタビューをし、インタビューを受けた株主がカルロス・ゴーンの高報酬を肯定的に発言していたのを見たことがありました。私は有価証券報告書でトヨタ自動車の豊田社長ですら3億円程度なのに、なぜこんな外国人に10億も払うのか?と、反発と疑問が交錯した記憶があります。

                                                   

                                                   それでも当時は経営手腕が立派ということで、カルロス・ゴーンは名経営者と言われ続けました。日産自動車は経営が厳しかったため、仕方がないという思いで受け入れていた人もいるでしょうが、今回の事件で少し気持ちが変わったのではないでしょうか?

                                                   

                                                   日産自動車は11/22に臨時取締役会を開き、ゴーン容疑者の代表取締役と会長の解任を提案し、提案内容が決裁されました。その一方でフランスのルノーは、会長兼最高経営責任者をと務めるゴーンの解任を見送っています。フランス側とルノー側は、ゴーン氏が今までやってきた日産の経営に対して、どういう容疑をかけられているのか、情報を全部欲しいと要望しているようです。

                                                   

                                                   逮捕前、ルノーは日産との経営統合を考えていたということで、これにはフランス政府が非常に前のめりになっていたとされています。ルノーの筆頭株主がフランス政府でもあることから、今回の事件は、もはや企業問題ではなくなってきました。

                                                   

                                                   フランス紙では、この事件を日本側のクーデターと報じています。クーデターでも何でもいいですが、100億円の収入を50億に虚偽申告していたということであれば、税金が30億円前後、日本政府の国庫から盗んでいたことに等しいわけであり、税金を過少申告するということは、日本国民からお金を盗んでいるという認識で、東京地検特捜部はゴーン容疑者を取り調べようとしているのです。

                                                   

                                                   犯罪者を告発するだけで、たとえそれが何か意図があったとしても、30億円前後も盗まれている日本人から、盗んでいるゴーン容疑者を告発するだけでクーデターと言われる筋合いはありません。

                                                   

                                                   日本が過少申告をでっち上げたというならば、クーデターかもしれません。しかし虚偽申告して盗んでいたという事実がある以上、逮捕せざるを得ません。姉は業務実態がないのに、今のレートで1,130万円も毎年送金していたことなど、言語道断です。

                                                   

                                                   さらには、レバノン、ブラジル、フランスにも家があり、その費用は日産自動車が払っていたということで、これほど舐めた話はないといえるでしょう。多くの日本人から怒りを買って当たり前です。

                                                   

                                                   もともと日産自動車は日本人で経営したかったのですが、日本人が無能で、外国人が有能だからという理由で、仕方なく外国人を不承不承雇っていたわけで、そんな奴に多額のお金をむしり取られていたとすれば、誠に腹立たしい限りです。

                                                   

                                                   

                                                   というわけで今日は「ゴーン容疑者を告発した我が国に、フランスからクーデターと言われる筋合いはありません!」と題して論説しました。

                                                   

                                                   

                                                  〜関連記事〜

                                                  日産自動車のカルロス・ゴーン問題の先にあるものとは?


                                                  イギリスのEU離脱交渉の合意案の正式決定で、反グローバルが加速するか?

                                                  0

                                                    JUGEMテーマ:グローバル化

                                                    JUGEMテーマ:イギリス

                                                     

                                                     今日はブレグジット(=Brexit イギリスのEU離脱)問題について取り上げたいと思います。

                                                     

                                                    下記は日本経済新聞の記事です。

                                                    『日本経済新聞 2018/11/25 05:49 英・EU、離脱合意を正式決定へ  緊急首脳会議 「合意なし」回避を最優先、懸案は先送り

                                                     【ブリュッセル=森本学】欧州連合(EU)と英政府は25日、英国のEU離脱交渉の合意案を正式決定する。2019年3月の英離脱まで残り約4カ月。交渉決裂で「合意なし」のまま離脱に向かう最悪の事態はひとまず回避できる見通しだ。しかし、今後の英・EUの通商関係など離脱の核心部分は不透明なまま。英議会が合意案を否決するリスクは消えておらず、企業活動や国民生活が大混乱する無秩序な離脱の懸念も依然くすぶっている。 

                                                     メイ英首相は24日夜、ブリュッセルのEU本部を訪ね、EUのユンケル欧州委員長、トゥスク大統領と相次いで会談。25日に開くEU緊急首脳会議を前に、最後の調整を進めた。英・EUは25日の首脳会議で(1)英離脱の条件などを定めた「離脱協定案」(2)離脱後の通商など将来関係の大枠を示す「政治宣言」――を二本柱とする離脱交渉合意案を正式決定する。

                                                     協定案を巡っては、英領ジブラルタルの扱いを巡って領有権を主張しているスペインが不満を表明。正式合意へ最後の懸念材料となっていたが、同国のサンチェス首相が24日に「合意に達した」とし、協定案に賛成する考えを示した。懸案が解消したことを受け、EUのトゥスク大統領は24日夜、首脳会議を正式招集した。

                                                     合意案は、交渉が決裂して「合意なし」で離脱する事態を回避するのを最優先し、難題を軒並み先送りした。離脱協定案では離脱後も20年末まで英国をEUの単一市場・関税同盟に残留させる「移行期間」を導入。さらに必要ならば最長2年、一回限りで延長を認めることも盛り込んだ。

                                                     実質的な離脱を先送りした格好で、離脱でEUから国家の主権を取り戻すと訴えてきた英国の強硬離脱派からは「約束違反だ」と反発の声が広がる。移行期間中の英国はEUの法律やルールに従わなければならず、EUへの財政負担も求められる一方、EUの政策決定には口出しできない。

                                                     英国とEUの離脱後の通商関係など「本丸」の交渉でも、本格的な議論は19年3月の離脱後に先送りした。「政治宣言」案は「包括的な自由貿易圏」を目指すとするなど、あいまいな表現に終始。自由貿易協定(FTA)を軸とする関係をめざすEUと、FTAより深い関係を築きたい英国の溝は開いたままだ。将来の通商関係は依然不透明で、英国では「目隠し離脱だ」との批判も根強い。

                                                    離脱交渉が難航したアイルランド国境問題も決着を先送りした。英・EUは離脱後も英領北アイルランドとEU加盟国アイルランドの間で「厳しい国境管理」を避けることで一致。移行期間が終わるまでに具体策が見つからなければ、英国全体をEU関税同盟に事実上残し、税関の復活などを避けることで合意した。

                                                     関税同盟に残れば現状に近い形で物流が確保でき、厳しい国境管理をしなくて済む。しかし英国では、関税同盟への残留が長期化すれば、EU離脱が「名ばかり」になるとの反発が広がる。

                                                     最長2年の延長を認めた移行期間が、22年に総選挙を控えた英国にとって新たな火種となる可能性もある。もともと与党・保守党の強硬離脱派はEUから早く離脱したいのが本音。2年間の延長になれば、次の総選挙でも英国はまだEUを完全離脱できていない状態になる。離脱を約束してきた強硬派らが選挙で逆風を受けるのは必至だ。

                                                     英・EUが離脱合意案を正式決定すれば、次の焦点は英国議会での承認手続きに移る。EUとまとめた合意案か、それとも協定なしでの無秩序な離脱か。二者択一を迫るメイ英首相と強硬離脱派らとの攻防が本格化する。』

                                                     

                                                     

                                                     上記記事は、イギリスのEU離脱暫定合意についてのニュースです。EUヨーロッパ連合からイギリスのEU離脱を巡って、イギリスとEU離脱条件に関する協定案が交渉実務者レベルで合意しました。

                                                     

                                                     直前にスペインが英領ジブラルタルの扱いを巡って強硬に反発するなど、EU側で足並みが乱れているなどとも報じられましたが、何とか協定案に署名しました。

                                                     

                                                     今後、EU離脱に向けて、イギリス議会での承認作業を行い、2019年3月末にはEU離脱。2020年12月末までに自由貿易協定などを交渉する流れとなります。

                                                     

                                                     イギリスのメイ首相が2017/01/17にEU離脱を表明してから、2年が経過しようとするところですが、離脱に向けて順調にこぎ付けたといえるでしょう。

                                                     

                                                     何しろ、頓挫する可能性もあったため、私はずっと注視していました。なぜならば、EU離脱ができなかった場合、EUの未来は全く変わってきます。今回、イギリスがEUから離脱したことによって、「あぁー!こうやればEUって離脱できるんだ!」と、EUから離脱したがっている他国の見本となるのです。

                                                     

                                                     もしイギリスが土壇場でEUから離脱できない場合、そうはならなかったでしょう。きちんと離脱するには、まだ時間がかかりますが、暫定合意でも何でも一旦離脱するという形が取れれば、一歩前進です。

                                                     

                                                     イギリスが本当に離脱できるか?について、私たち日本人は十分に見ておく必要があります。もし離脱できなかった場合、結局歴史を戻すことはできないということになり、EUは歴史的必然で、グローバルも同様に歴史的必然となってしまい、流れを変えられないということになってしまいます。

                                                     

                                                     ところがしっかり離脱ができるとなれば、EUは確立したものではないということで、グローバリズムも逆流することがあるということが実証されたこととなり、反グローバリズムが一気に加速する可能性があるものとみています。

                                                     

                                                     米国の中間選挙では、上院が共和党、下院が民主党となってねじれ状態になり、反グローバリズムの流れが、少しスローダウンした形となったわけですが、イギリスのEU離脱は、欧州で反グローバリズムの動きが加速する可能性が出るといえるでしょう。

                                                     

                                                     今回のイギリスが離脱する理由は、いろいろあるのですが、EUに加盟していると、法律を押し付けられ、自分たちが規制したい法律が自分たちで作れないことがあげられます。例えばギリシャ人がギリシャで取得した自動車運転免許で、イギリス国内で自動車を運転できます。これを規制したくても規制できません。

                                                     

                                                     いわば中国人が中国国内で取得した免許で、日本の道路を運転するということが可能ということです。日本は国際免許証取得制度がありますが、有効期間は1年と決まっています。EU管内では、自国でそうした規制をかけることができないのです。

                                                     

                                                     人の移動の自由では、現時点でイギリス国内で働くEU出身者が国外に強制送還されることはないと予想され、継続雇用にあたっては就労ビザ取得が必要となっていくことでしょう。さらにイギリス国外からのアクセスが自由でなくなることに加え、イギリス国内におけるイギリス以外の国々の企業は、リスボン条約第50条で各国各企業が定めた不測の事態に備える緊急対応プランによって、イギリス国内の雇用者を引き上げる動きも出てくるでしょう。

                                                     

                                                     この結果、人材市場において人手不足が発生することとなり、イギリス国内ではインフレギャップが発生することが確実です。

                                                     

                                                    <インフレギャップのイメージ>

                                                     

                                                     

                                                     財政政策についても、EUに加盟している限り、マーストリヒト条約によって、財政赤字対GDP比率で3%以内と定められています。財政政策において、赤字額とGDPの比率が3%以内という3%に、学術的な根拠はありません。

                                                     

                                                     デフレで苦しんでいれば、3%なんて関係なく、「国債増刷」「財政出動」が必要であり、プライマリーバランスの赤字化の赤字額に、上限を設ける意味は全くありません。デフレ脱却できるまで赤字額を増やし、インフレになったら赤字額を削減もしくは黒字化させればいいだけの話。3%に学術的な根拠はないのです。

                                                     

                                                     

                                                     というわけで今日はブレグジット(=Brexit イギリスのEU離脱)問題について取り上げました。

                                                     私はEUは欠陥が多い制度であると認識しています。と同時に世界人類が豊かになるための方法として、グローバリズムは抑制されるべきであるということが、EUという仕組みの欠陥をみていると、よく理解ができるかと思います。

                                                     そしてEUは歴史的必然でも何でもないことを実証していただきたく、イギリスがちゃんとEUから離脱できるのか?今後の推移を見守っていきたいと思います。


                                                    財政赤字を増やそうとしたイタリア政府

                                                    0

                                                      JUGEMテーマ:年金/財政

                                                      JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                                      JUGEMテーマ:経済成長

                                                      JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                                                      JUGEMテーマ:イタリア

                                                       

                                                       今日は「財政赤字を増やそうとしたイタリア政府」と題して論説します。

                                                       

                                                       財政赤字という言葉を聞いて、皆さんはどんな印象を持つでしょうか?財政赤字というキーワードの赤字という言葉をネガティブにとらえる人は多いと思います。

                                                       

                                                       日本ではプライマリーバランス黒字化目標というものがあります。基礎的財政収支を黒字にするというもので、国家予算の支出を税収の範囲内で収まるようにするというのがコンセプトです。

                                                       

                                                       私はプライマリーバランスを黒字化にすること自体を目標にすることは反対です。なぜならば、プライマリーバランスは常に黒字であることが正しいとか、常に赤字であることが正しいという発想自体がそもそも誤りです。

                                                       

                                                       これは消費増税も当てはまります。デフレの時は消費増税をする必要がなく、むしろ消費税をゼロにすることもあり得ます。一方でGDPデフレーターが10%とか、コアコアCPI(生鮮食品とエネルギーの価格変動を除いた消費者物価指数)が10%とか、インフレ率が高いときは、景気の過熱を抑制することを目的に消費税を実施して税率を引き上げることも政策の一つとしてあり得ます。

                                                       

                                                       経済政策の議論で思うのは、家計簿の発想を国家の財政政策に持ち込み、黒字でなければならないと考えることが一番の大きな過ちです。

                                                       

                                                       日本では相変わらず家計簿発想で「自然災害で出費が増えて”財政ガー”破綻するー!」とか「自然災害に備えるための出費で”財政ガー”破綻するー!」という論説が多いです。そんな中、イタリア政府が財政赤字を増やそうと試みました。下記はブルームバーグの記事です。

                                                       

                                                      『ブルームバーグ 2018年10月4日 04:34 イタリア:2020、21年の財政赤字目標引き下げ−EUに一定の譲歩

                                                       イタリア政府は3日、2019年の財政赤字目標を対国内総生産(GDP)比2.4%とし、20年と21年には同比率を引き下げる方針を表明した。欧州連合(EU)に一部譲歩する形となった。EUはイタリアのトリア財務相に対し、連立与党が要求する歳出予算を抑制するよう圧力をかけていた。

                                                       イタリアは先週、19−21年の財政赤字目標をいずれもGDP比2.4%とする方針を示していた。
                                                       財政赤字目標の当初の発表予定日から5日経過しても、イタリア政府はまだ財政計画の根拠となる経済成長見通しを示していない。政府報道官は、こうした詳細の発表は4日になると述べた。

                                                       コンテ首相は、「われわれは自分たちの約束を尊重する」とした上で、「これは真剣で責任が重く、勇気ある予算だ。イタリアは力強い成長が必要だ」と語った。

                                                       コンテ首相率いるポピュリスト政権の19年の財政赤字目標は、前政権が掲げたGDP比0.8%の3倍に当たる。トリア財務相は0.8%はもはや達成不可能になったと繰り返し述べていた。現政権は20年に同比率を2.1%、21年に1.8%に引き下げることを目指す。

                                                       連立政権はまた、債務残高の対GDP比率を21年に126.5%まで引き下げることも約束した。

                                                       EUの行政執行機関、欧州委員会のモスコビシ委員(経済・財務・税制担当)は、イタリアの財政赤字予測が修正される可能性があるのは「良い兆し」としながらも、19年の目標が修正されなければEU規則に反する恐れがあると指摘した。

                                                       イタリア連立政権の財政政策を巡る同国とEUの争いは、イタリア国債相場を欧州債務危機のピーク時以来の低水準に押し下げていた。イタリア10年債利回りは2日、14年以来の高水準で取引を終了した。その後、イタリア政府のEUへの譲歩が漏れ伝わったことから、14ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下した。』
                                                       イタリア政府は先週財政赤字を拡大しようとして、2019年〜2021年の3年間で0.8%の3倍にあたる2.4%にする旨を表明していました。上述のニュースは、EUとしてはイタリア政府の今後3年間の財政赤字目標をー2.4%にすることを許さないと圧力をかけ、2019年度の財政支出対GDP比率ー2.4%の後は、2020年はー2.1%、2021年度はー1.8%にする方針と、イタリア政府が譲歩したというニュースです。

                                                       

                                                       下図はイタリアのインフレ率の推移とイタリアの10年物国債の金利の推移です。

                                                      (出典:世界経済のネタ帳から引用)

                                                       

                                                      (出典:Investing.comから引用)

                                                       

                                                       2014年度から2016年度にかけて低成長で、2016年度はマイナス0.05%にまで落ち込みました。その後、2017年に1.33%まで上昇しましたが、直近の2018年は1.09%となっています。2017年の1.33%では、まだまだデフレ脱却したとはいえず、しかも2018年度も前年比で落ち込もうとしている状況から、デフレ脱却できていないといえるでしょう。したがって、現在のイタリアは財政出動を拡大すべき局面です。

                                                       2000年からリーマンショックが発生した2009年を除いて2012年まではインフレ率は2%〜3%台を推移していましたが、インフレ率の推移からみて、明らかにイタリアはデフレ化が始まっていると思われます。

                                                       

                                                       日本と異なるのは、金利がやや上昇傾向にあることです。日本ではマイナス金利で国債の増刷の余地が十二分にあるのですが、イタリアの場合は国債の金利が上昇している点が日本と異なります。

                                                       

                                                       イタリアはEUに加盟しているため、金融政策の自主権がありません。もし、イタリアがEUに加盟せず、ユーロに参加していなければ状況が変わります。

                                                       イタリアの中央銀行が国債を買い取って金利を抑制しつつ国債を増刷し、イタリア政府の財政支出増でインフレ率を押し上げるということが可能になるのです。

                                                       

                                                       しかしながらそれができず、しかも今回のブルームバーグのニュースのように、EUに財政赤字幅の抑制を求められてイタリア政府は譲歩してしまいました。

                                                       

                                                       イタリアは共通通貨ユーロに参加している以上、金融政策に自主権はありません。そのため日本のアベノミクス第一の矢のように金融緩和で国債金利をコントロールすることができません。またEUに加盟しているために、マーストリヒト条約で財政赤字対GDP比率を3%にしなければならないとするルールがあるのです。

                                                       

                                                       マーストリヒト条約はEU加盟国に対して、インフレ率の抑制や為替の安定のほか、財政均衡主義を要求しているのです。これらの縛りは、マーストリヒト条約という国際法によって定められているため、イタリア国内の法律よりも優先されます。これは日本でいえば、憲法よりも優先されるという話です。

                                                       

                                                       ブルームバーグの記事では、EUの行政執行機関である欧州委員会のモスコビシ委員が、イタリア政府が2020年と2021年の財政赤字対GDP比率をー2.4%からー2.1%、-1.8%へと引き下げて譲歩したことについて「良い兆し」などといいながら、2019年のー2.4%も引き下げるように求めています。

                                                       

                                                       モスコビシ委員は、明らかにイタリア政府に緊縮財政を迫っているわけですが、露骨な内政干渉です。とはいえ、イタリア政府はEUに加盟しているため、モスコビシ委員の露骨な内政干渉は許されてしまいます。

                                                       

                                                       本来ならばイタリア政府は2021年までー2.4%を継続するべきですし、経済状況によってはさらに赤字を増やしてもいいのですが、イタリアはEUに加盟している以上、財政赤字の額ですら国家主権に基づいて決めることができない状況にあるのが、イタリア政府の置かれている立場です。

                                                       

                                                       

                                                       というわけで今日は「財政赤字を増やそうとしたイタリア政府」と題して論説しました。

                                                       今日の記事をお読みになった読者の皆様は、なぜイギリス国民が国民投票でEUから離脱をしたのか?理解ができるのではないでしょうか?

                                                       イタリア政府が財政赤字対GDP比率を十分に拡大しなければ、イタリアは日本と同様に本格的なデフレーションに突っ込む可能性があります。ユーロやEUという仕組みがイタリア経済を縛り付けていることは明白ですが、イタリア政府だけで解決策することは難しい。EUの中の勝ち組のドイツが、日本の地方交付税交付金のように負け組のイタリアに資金を配るくらいが真の解決策かもしれません。

                                                       ただ日本の地方交付税交付金は日本人同士の助け合い、同胞の助け合いですが、イタリアとドイツは明らかに別々の国民であるため、それは難しいでしょう。となれば、イタリアもイギリスと同じようにEUを離脱するしか方法がないのでは?と私は思うのです。

                                                       

                                                      〜関連記事〜

                                                      決して他人事ではないイタリアで発生した高架橋崩落事故について

                                                      デフレ脱却のためには財政赤字の拡大が必要です!

                                                      「自国で通貨発行・政府支出ができる日本」と「EUに加盟しているためにできないフランス」どっちが愚かなのか?

                                                      「政府の債務残高対GDP比率3%以下」という”3%”に根拠なし!

                                                      フランスでも始まるか?日本で猛威を振るうデフレ長期化をもたらした緊縮財政!

                                                      イギリスのメイ首相のEU離脱宣言について!


                                                      米国とトルコの貿易戦争

                                                      0

                                                        JUGEMテーマ:世界の経済

                                                        JUGEMテーマ:通商政策

                                                        JUGEMテーマ:グローバル化

                                                         

                                                         トルコリラが急落しましたが、今日はトルコの米国に対する報復関税について取り上げます。

                                                         

                                                         下記はロイター通信の記事です。

                                                        『ロイター通信 2018/08/16 04:48 米政府、トルコの報復関税を批判 米国人牧師解放でも関税緩和せず

                                                         [ワシントン 15日 ロイター] - 米ホワイトハウスは15日、トルコ政府が米輸入品に報復関税を課す方針を打ち出したことについて「誤った方向に向けた措置」として批判した。トルコによる米国人牧師拘束やその他の外交問題を背景に、両国の関係は悪化。

                                                         トルコ政府はこの日、乗用車やアルコール、たばこなど一部の米国製品に対する関税を2倍に引き上げた。トランプ大統領が前週、トルコから輸入するアルミニウムと鉄鋼の関税を引き上げることを承認したと発表したことを受けた動き。

                                                         サンダース報道官は記者団に対し「トルコが関税措置を導入したことは実に遺憾であり、間違った方向に向けたステップだ。米国がトルコに課した関税は国家安全保障上の利益を踏まえた決定だったが、トルコの措置は報復に過ぎない」と語った。

                                                         その上で、米政府はトルコの経済情勢とリラ相場の動向を注視しているとした。また、トルコが直面する問題は長期トレンドの一環であり、米国の講じた措置によるものではないと強調した。

                                                         サンダース報道官はまた、トルコが身柄を拘束している米国人牧師のアンドリュー・ブランソン氏を解放したとしても、米国の関税措置の緩和にはつながらないと言明。ただ制裁措置の緩和にはつながる可能性があるとの認識を示した。

                                                         同報道官は「ブランソン氏が解放されても関税措置は解除されない。関税措置は国家安全保障に絡んでいる。ただ制裁措置はブランソン氏を含む、米国が不当に身柄を拘束されていると認識する人々の解放に関連して導入されており、(解放された時点で)解除を検討する」と述べた。』

                                                         

                                                         

                                                         上記の通り、トルコ政府が乗用車やアルコール類などの米国産品に追加関税を課すと発表しました。

                                                         

                                                         トランプ大統領がトルコから輸入するアルミニウム・鉄鋼の関税を倍に引き上げ、トルコの通貨のリラ急落の一因となりましたが、トルコ政府の米国産品追加関税を課す動きは、このトランプ政権の対応に対する報復措置です。

                                                         

                                                         また、米国ホワイトハウスの当局者は、トルコ国内で軟禁状態にある米国人牧師について、一週間以内に何らかの対応を取らない場合は、米国はさらなる行動に出るとして、牧師を解放するまで圧力をかけ続けることを示しています。

                                                         

                                                         もともと今回の米国の対応は、トルコ産のアルミニウム・鉄鋼の関税引き上げは、トルコで軟禁状態にある米国人牧師のアンドリュー・ブランソン氏が拘束されているというのがきっかけの一つとされています。

                                                         

                                                         トルコの通貨リラの急落で世界経済に混乱を引き起こした両国関係が一段と悪化して、対立が泥沼化していく可能性もあるでしょう。

                                                         

                                                         米国はトルコ産のアルミニウム・鉄鋼の関税引き上げに対し、トルコ政府は、乗用車120%、アルコール類140%、タバコ60%などなど、様々なものを追加関税の対象にしています。

                                                         

                                                         こうした両国の動きは、必然的ともいえます。

                                                         

                                                         大きな背景として、グローバリズムが世界中を席巻していたからです。

                                                         

                                                         もし、グローバリズムの進み具合が弱ければ、報復するとかしないとか、貿易戦争などと言われていますが、何されても関係がありません。したがって、報復関税が大きく影響をもたらすということは、米国とトルコの関係が深く結びすぎているからに他なりません。

                                                         

                                                         もともと国家のガバナンス、即ち政治的なコントロール内にグローバリズムを進めていく分には、安定的にグローバリズムの環境が保たれることもあり得ます。

                                                         

                                                         ところが、政治的なコントロール以上に自由貿易を進めてしまった場合、こうした格好で急に引き締めるということが起きて、リスクが大きくなるのです。

                                                         

                                                         グローバリズムで関税を引き下げ、他国と関係を深くしていくと、政権が代わって方針が変わるなど、このようなリスクは普通に存在します。その意味で、今回の両国の対応は、政府の政治的なコントロール以上に自由貿易を進めてしまったことによる当然の結果といえるでしょう。

                                                         

                                                         

                                                         

                                                         というわけで、今日は「米国とトルコの貿易戦争」と題し、ロイター通信の記事を紹介しました。今回の米国とトルコ間のお互いに関税強化する動きは、ある意味で第一次世界大戦や第二次世界大戦が引き起こされた状況と似ています。

                                                         グローバリズムは自国で考えた場合、輸出は射撃であり、相手国に失業増という傷を残す一方、輸入は味方の損害です。グローバリズムは、結果は自己責任としていますが、自己責任となった業種の供給力が崩壊すれば、その業種について他国依存となります。これが何かをきっかけに関税引き上げという形で、外交カードになってしまうのです。外交カードを持たれると、その分言いたいこと、やりたいことができなくなります。即ち国力の弱体化、安全保障の弱体化です。

                                                         この米国とトルコのやり取りを見ていますと、グローバリズムが戦争や紛争を導くきっかけになっていることの一例であり、グローバリズムを過度に推進することは危険であるということが、よく理解できるのでは?と考えます。


                                                        EUは、このままだと解体か?

                                                        0

                                                          JUGEMテーマ:通商政策

                                                          JUGEMテーマ:グローバル化

                                                           

                                                           

                                                           今日は、「EUは、このままだと解体か?」と題して、論説します。

                                                           

                                                           EUといえば、2017年1月17日の英国メイ首相によるEU離脱宣言、スペインカタルーニャ独立問題、フランスにおけるマリーヌ・ルペン氏の台頭、イタリアの南アフリカ難民受入問題、ドイツのドイツ銀行危機とメルケル首相の支持率低下など、EUという体制を維持するにはネガティブなニュースが続いております。

                                                           

                                                           EUは、もともとフランス・ドイツ・イギリスという超大国に加え、イタリア・スペインといった周辺国が集合体となったという構造ですが、この構造そのものが弱体化しているというのが、現在のEUの状況であるといえます。

                                                           

                                                           例えば、ドイツ銀行の経営危機に関していえば、経営危機に陥っているドイツ銀行を、メルケル首相は救済する意思表示をすればいいのですが、かつて自らが他国の銀行の経営危機に対して、国家による救済は許さないとしてきたことから、簡単にドイツ銀行の救済ができない状況です。

                                                           

                                                           ドイツの危機がさらに表面化して、ドイツの危機が深まり、ドイツが瓦解すると、EUも瓦解せざるを得ないでしょう。

                                                           

                                                           また、メルケル政権が崩壊すれば、EUの指導力を持つ大国が消えることになります。短期的にはメルケル首相のような頑固な人がいなくなったほうが、銀行の救済をしやすくし、EU各国にとっては経済政策をやりやすくなってEUとしてまとまる可能性ががあります。

                                                           

                                                           とはいえ、中長期的には指導力を持つ国がいなくなることで、バラバラになっていくこともあり得ます。

                                                           

                                                           どちらに進むにせよ、EUは解体に向かう可能性が高いのでは?と思うのです。

                                                           

                                                           ドイツはEU内では大国であり、GDP的にも人口的にも一番の大国です。もう1つの大国であるイギリスがブレグジットで出ていくことで、EUは組織力・まとめる力が一気に小さくなります。

                                                           

                                                           最近ではトランプ大統領が、フランスのマクロン大統領に対して、「EUを離脱したらどうか?」と提案したことが話題になっています。マクロン大統領はEUと緊密に連携をとるとして、フランスの主権回復を訴えてEU離脱を主張するマリーヌ・ルペン氏と大統領選挙を争って当選しました。マクロン大統領としては、トランプ大統領にEU離脱の提案を受けたとしても、そう簡単に受け入れることはできないでしょう。

                                                           

                                                           ドイツ銀行の株価が下落して、それを買いざさえたのは、中国の海南航空を事業ベースとしている海航集団でした。そして、フォルクスワーゲンの不正排ガス問題でみた場合、フォルクスワーゲンのメインバンクはドイツ銀行です。

                                                           

                                                           ドイツ銀行がおかしくなった場合、フォルクスワーゲンの経営もおかしくなり、世界最大の部品企業であるボッシュの経営もおかしくなって、結果的に中国の製造業の基盤も壊れるというリンク構造があります。

                                                           

                                                           世界経済を考えれば、リーマンショックのような事件が起きる兆候ともいえる事象が既に目の前にあり、メルケル首相はドイツ銀行の救済を急ぐべきなのですが、メルケル首相に救済の意思表示がないため、ドイツ銀行株が株式市場で売られているという状況が

                                                          続いています。

                                                           

                                                           救済しない場合は、中国の経済まで壊れるという波及リスクもあるため、救済以外はどうしようもないのです。

                                                           

                                                           ドイツ銀行の2017年12月末での総資産は、世界金融機関ランキングで17位です。

                                                           

                                                          <世界の金融機関の総資産ランキング(2017年12月末時点)>

                                                           

                                                           上表の通り、17位に位置するドイツ銀行の総資産額は1兆7,668億ドルです。

                                                           

                                                           これは、ゆうちょ銀行1兆8,735億ドル(13位)、みずほフィナンシャルグループ1兆8,501億ドル(14位)、三井住友フィナンシャルグループ1兆8,474億ドル(15位)といった日本の金融機関1行に匹敵します。日本における有力な金融機関1行が経営破綻となれば、これは大変なことで世界経済へ大きな影響があるレベルの規模です。

                                                           

                                                           そして、ドイツ銀行に資金を貸しているアメリカの銀行や、日本の銀行もあります。

                                                           

                                                           こうした構造を踏まえますと、国際金融的に怖いのは、システミックリスクとカウンターパーティーリスクの2つのリスクです。

                                                           例えばドイツ銀行の取引相手、取引銀行のリスクであり、それが連鎖するシステムのリスクです。

                                                           

                                                           このリスクをどうやって排除していくべきか?これをやらないとリーマンショックのような金融危機の発生が現実のものとなる可能性があります。

                                                           

                                                           米国のトランプ大統領のグラス・スティーガル法復活は、商業銀行業務と投資銀行業務の併用を規制することを目的にしていますが、米国の銀行の経営リスクを未然に防ぐという意味で、理に適っています。

                                                           

                                                           米国に限らず、他国もこうしたリスクを認識しながら対策をとる必要があります。なぜならば、放置した場合、実際に金融危機が発生したときのダメージが大きくなるからです。

                                                           

                                                           

                                                           

                                                           というわけで、「EUは、このままだと解体か?」と題して論説しました。日本の場合、需要削減の消費増税8%→10%がスケジュール化されていますが、リーマンショッククラスの問題が発生したら、消費増税しない可能性があります。

                                                           とはいえ、そうなったとしても、それは付け焼刃的な発想であり、もともとのプライマリーバランス黒字化目標が残っている限り、常に消費増税しなければならないという発想から抜けきることはできないでしょう。

                                                           インフレで物価上昇を抑制する必要があるのであれば、消費増税も選択肢の一つとしてあり得ますが、日本はデフレですのでインフレ対策ではなく、デフレ対策が必要です。

                                                           具体的にいえば、「国債増刷」と「政府支出増」の2つの組み合わせなのですが、いつからこの組み合わせに舵を切るのか?EU解体や中国の台頭といった世界情勢を踏まえれば、早く日本を外需依存を引き下げ、国内需要主導の経済にしていく必要があると、私は思うのです。

                                                           


                                                          ドイツ銀行の経営危機で、メルケル首相に強烈なブーメランが炸裂!

                                                          0

                                                            JUGEMテーマ:グローバル化

                                                             

                                                             前回は「ドイツで起きている2つの問題」ということで論説しましたが、今日は2つの問題の中でもドイツ銀行の経営危機に焦点を絞って、CoCo債という仕組み債を発行したことで、経営が深刻な状況になっていることをお伝えしたいと思います。

                                                             

                                                             少し古い記事ですが、ブルームバーグが2018年3月27日に取り上げたドイツ銀行のCoCo債リスクについての記事をご紹介します。

                                                             

                                                            『ブルームバーグ 2018年3月27日 15:35 JST ドイツ連銀がCoCoのリスク警告−トリガー発動なら投資家動揺も

                                                             欧州を中心に発行されてきた偶発転換社債(通称CoCo)は、金融機関が苦境に置かれた際に損失吸収に充当し、公的資金による救済を回避する目的で金融危機後に考案された。銀行の健全性の向上に寄与するはずだったが、新たな危機を引き起こす結果となる恐れがある。

                                                             市場規模が1786億ユーロ(約23兆5000億円)相当に上るCoCoは、ほぼ試練に遭うことのない状態がこれまで続いてきた。ドイツ連邦銀行の3月の月報によれば、規模が拡大する場合は特にそうだが、一定の条件の下で株式に転換されることなどを定めたトリガー条項が実際に発動されれば、投資家を動揺させ、他の金融機関の安定を損なうこともあり得る。

                                                             2016年にはドイツ銀行によるCoCoのクーポン支払い能力を一部のアナリストが疑問視し、投資家は似たような状況を少し経験した。クーポンの支払いは行われたが、不安に駆られた顧客がビジネスを他の取引先に移し、ドイツ銀の収入減少につながった。

                                                             CoCoは発行体の自己資本比率があらかじめ定められた水準を下回った場合、株式への転換や元本の削減が行われるほか、発行体の裁量でクーポンの支払いを停止することもできる。自己資本トリガーの発動基準は現在、CET1(普通株式等ティア1)比率で5.125%に設定されているが、発動を容易にするために欧州の監督当局は引き上げを検討すべきだとドイツ連銀は主張した。』

                                                             

                                                             

                                                             上述のブルームバーグの記事ですが、欧州の金融機関を中心に発行されたCoCo債についてリスクが大きいと警告しているニュースです。

                                                             

                                                             リーマンショック、サブプライムローンショックが発生した際、米国の金融機関は倒産を防ぐために、保有資産の売却を推進しました。ついでに投資銀行業務も縮小させていきました。日本では銀行業務、証券業務は、本体で併営することができません。即ち銀証ファイアーウォールというものがありますが、米国は銀行が証券業務を併用することができます。

                                                             

                                                             投資銀行業務とは証券業務といい、商業銀行業務のことを銀行業務といいます。日本では、みずほ銀行が証券業務を行うことはできないため、みずほ証券という証券会社があります。三井住友銀行でいえば、日興コーディアル証券が証券業務をやっており、日興コーディアル証券は、SMBCグループの一員です。三菱UFJ銀行の場合は、三菱UFJモルガンスタンレー証券が証券業務をやっています。このように日本では商業銀行が投資銀行業務を行うことができないのですが、米国では可能となっています。

                                                             

                                                             銀証ファイアーウォールというのは、銀行が集めた預金で証券業務と行えるとなると、リスクの高い金融商品を買うことがあり得ます。そうしたリスクの高い金融商品に手を出すことで、万一その金融商品が紙くずとなった場合に、預金が戻らなくなる可能性が

                                                            あるため、規制しているものです。

                                                             

                                                             米国国内では、かつてグラス・スティーガル法という法律によって、銀証ファイアーウォールがあったのですが、クリントン大統領が1999年に廃止法案に署名し、商業銀行が投資銀行業務を併営できるようになっているのです。これは日本でいえば、三菱UFJ銀行や三井住友銀行、みずほ銀行などの銀行が直接証券業務ができるようになったことを意味します。預金をリスクの高い有価証券に投資することが可能になり、銀行のリスクが高まることから日本では銀証分離を基本としていましたが、業務分野の規制緩和により、子会社方式での相互参入が認められています。(子会社方式での相互参入の例:みずほ銀行とみずほ証券、三菱東京銀行と三菱UFJモルガンスタンレー証券など)

                                                             

                                                             トランプ大統領は、グラス・スティーガル法を復活させて規制すべきであると主張していますが、米国では今後どうなるか?私は注目しています。

                                                             

                                                             ドイツ銀行の話に戻しましょう。

                                                             

                                                             リーマンショック、サブプライムローンショック発生時に、米国の金融機関は資産売却を進める一方、その資産を逆に買い向かったのがドイツ銀行です。

                                                             

                                                             米国の銀行が規模縮小する中で、逆にドイツ銀行は規模拡大を図りました。今、この時の規模拡大の方法に、大きな問題があったと言われているのです。

                                                             

                                                             米国とは異なり、欧州ではリーマンショック発生時に、資産の時価評価を放棄するという手法を取り入れました。時価評価を放棄するとは、本来であれば保有資産が価格下落で毀損しているにもかかわらず、その評価損を表に出さないで簿価などで評価することを意味します。

                                                             

                                                             欧州の金融機関は、この手法で損失を表面化させることはなかったものの、不良債権を資産内に抱えたまま業務を拡大していきました。

                                                             

                                                             特にドイツ銀行の場合は、米国が売った資産をどんどん買収していきました。本来、必要な資本増強もCoCo債を発行して、ごまかしてきたのですが、この時の本質的な問題解決をしなかったすべての問題が、今表面化してきているという状況なのです。

                                                             

                                                             CoCo債発行の問題自体は、2016年に指摘されており、2年前にドイツ銀行の株価は暴落しました。この暴落したドイツ銀行の株式を買い支えるために出資したのは、中国の海航集団で、HNAインフラストラクチャー(香港株で証券コード:0357)という企業のグループです。海航集団は、海南航空というエアライン事業がベースですが、その海航集団がドイツ銀行を買収したのでした。

                                                             

                                                             今、ドイツ銀行の筆頭株主は、その海航集団です。ところが海航集団もまた11兆円もの巨大な有利子負債を抱え、2018/07/04にはナンバー2がフランスで事故死するなどの混乱もあって国有化の危機になっています。つまりドイツ銀行の筆頭株主が新たな出資ができる状況ではないのです。

                                                             

                                                             この状況であれば、本来ドイツ銀行は規模縮小をするべきですが、保有資産を売却や、融資の貸し剥がしをした場合、高値掴みしたものを投げ売る必要があって、損失が表面化します。

                                                             

                                                             その際、資本増強することも可能なのですが、過去にCoCo債というリスクの高い資金調達をしてきたため、増資で一株当たり利益希薄化によって株価が下がると、どんどん暴落してしまう可能性があるのです。

                                                             

                                                             本来ならば、ドイツ政府やEUが救済に走るべき状況です。ところが、ドイツのメルケル首相は、かつてリーマンショック、サブプライムローンショックのとき、EU域内のドイツ国外の他国の経営に陥った銀行に対して、「国による救済は許されない!まかりならん!」と言っていました。

                                                             

                                                             そのため、メルケル首相としても、ドイツ銀行が瀕死の経営危機に陥ったとしても、手出しができる状態ではありません。他国の銀行に対して「政府の救済は許さない!まかりならん!」と言ってきたメルケルにとって、まさにブーメランとなってメルケル首相を襲ってきたと言えるでしょう。

                                                             

                                                             

                                                             というわけで、今日はドイツ銀行の経営危機についてお伝えしました。EUと経済連携協定を交わした安倍総理ですが、EU発のリーマンショックのようなものが発生する可能性があるため、外需に頼るのではなく、内需に頼る政策をとるべきであると考えます。具体的には、日本国内のインフラ整備をはじめとする内需拡大であり、政府支出増です。

                                                             ドイツ銀行の危機は、中国の海航集団も絡み、解決は難しいでしょう。やがてEUは解体するかもしれません。となれば、7/17にEUとEPA(経済連携協定)に署名した安倍首相ではありますが、そもそもEUと経済の振興を今以上に深めていくこと自体、先行き日本にリスクとなってくるのではないか?と、私は思うのです。

                                                             

                                                            〜関連記事〜

                                                            CoCo債(偶発転換社債)という資金調達手法

                                                            トランプ大統領が検討するグラススティーガル法(銀行法の通称)の復活について


                                                            ドイツで起きている2つの問題

                                                            0

                                                              JUGEMテーマ:グローバル化

                                                               

                                                               今日は「ドイツで起きている2つの問題」と題し、ドイツについて取り上げます。

                                                               

                                                               今、ドイツでは2つの問題が起きていると言われています。

                                                               

                                                               1つ目は、メルケル政権分裂の危機です。

                                                               

                                                               移民問題をめぐる議論で、ドイツのメルケル首相と、ホルスト・ゼーホーファー内相との間で対立が生じています。特に南部のバイエルン州は、難民が入ってくる入り口にあたるのですが、バイエルン州は難民を受け入れたくありません。

                                                               

                                                               一方でメルケル首相は、無制限に移民を受け入れると表明した張本人であり、この移民問題で大きな対立が生じています。

                                                               

                                                               2018/07/06〜2018/07/07にかけてEU首脳会談が行われ、EU圏内で難民に対してどのような解決策があるのか?議論が行われました。一応、議論はまとまったものの、中身的にはあいまいでいい加減なものが多い内容となっています。地政学的に難民受け入れの玄関となっているイタリアは「イタリアだけが多くの移民を受け入れているのは不公平」として、難民受け入れの分担を提案して、なんとか合意したという状況です。

                                                               

                                                               その上、トルコに難民を追い返すという政策をとっていますが、トルコとEUとの関係もおかしくなってきており、トルコがいつまで難民を受け入れ続けられるか?不明な状況です。

                                                               

                                                               このように難民によってヨーロッパがおかしくなってきている中で、ドイツ政権もCDU(ドイツキリスト教民主同盟)、CSU(キリスト教社会同盟)の連立政権となっています。

                                                               

                                                               もし、メルケル首相とゼーホーファー内相との間が完全に決裂すると、連立崩壊となります。

                                                               

                                                               2つ目は、ドイツ銀行の問題です。ドイツ銀行が米国のストレステストと呼ばれる銀行のテストで、重大な脆弱性があるということで、不合格になりました。

                                                               

                                                               FRBによるストレステストでは、資本的な問題と内部の監査状況、具体的にはマネーロンダリングが行われていないか?と、資金が健全に運用されているか?の2つをチェックします。

                                                               

                                                               ドイツ銀行はこの2つが不合格でした。

                                                               

                                                               米国のストレステスト自身は、罰則規定もなければ強制権もありませんが、ストレステストに落ちたということ自体、銀行としてリスクがあるとみなされます。

                                                               

                                                               下記のチャートの通り、現在ドイツ銀行の株価は一時の高値と比べて3分の1以下と、リーマンショック時の株価水準で低迷しています。

                                                               

                                                               

                                                               ドイツ銀行がこのままちゃんと運営できるのか?新たなリーマンショックのような金融危機が発生する可能性もあり、ドイツ銀行の今後の行方を注視したいと思っております。

                                                               

                                                               

                                                               というわけで、今日は「ドイツで起きている2つの問題」をご紹介しました。

                                                               

                                                              〜関連記事〜

                                                              男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

                                                              「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

                                                              ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件

                                                               


                                                              | 1/2PAGES | >>

                                                              calendar

                                                              S M T W T F S
                                                              1234567
                                                              891011121314
                                                              15161718192021
                                                              22232425262728
                                                              293031    
                                                              << December 2019 >>

                                                              スポンサーリンク

                                                              ブログ村

                                                              ブログランキング・にほんブログ村へ
                                                              にほんブログ村

                                                              selected entries

                                                              recent comment

                                                              profile

                                                              search this site.

                                                              mobile

                                                              qrcode

                                                              powered

                                                              無料ブログ作成サービス JUGEM