消費税を引き上げれば引き上げるほど財政は悪化します!

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     今日は消費税について述べます。5/1に報道された日本経済新聞の記事では、10%への消費増税について、家計負担が「2兆円どまり」という試算結果が出たとされる記事について、論説します。

     

    『2018/05/01 20:00 10%への消費税率上げ、家計負担「2兆円どまり」 日銀試算

    日銀は、2019年10月に予定される消費税率の引き上げ前後に増える実質的な家計負担が、2兆円程度にとどまるとの分析をまとめた。1997年、14年の増税時と比べて約4分の1だ。軽減税率の導入や教育の無償化で家計の負担が軽減されるとしている。

     19年10月は現行の8%から10%への消費税率の引き上げが予定される。2ポイント上げの負担増は5兆6000億円と試算した。一方、軽減税率(1兆円分)や教育無償化(1兆4000億円分)、年金額改定(6000億円分)など計3兆5000億円分の負担軽減措置が同じ時期に取られる。日銀は「家計の差し引きの負担増は小幅」(調査統計局)とみている。

     5%から8%に消費税率があがった14年は、家計の実質的な負担増は8兆円だったとも算出。この時は税率の上げ幅が3ポイントと大きく、軽減措置も少なかった。3%から5%に上がった97年は、8兆5000億円。当時は、消費税以外にも所得減税の打ち切りや医療費の自己負担増額なども重なった。

     日銀は14年の消費増税後の需要の弱さが物価低迷の一因だと分析。19年も「経済状況によって消費者心理に与える影響は大きく異なる」とし、不確実性が大きいとも指摘している。』

     

     

     私は、日経新聞の記事にある日銀の試算は、正確でない可能性が高いと考えております。まず、10%になることの特別な効果、今回の試算には一切考慮されていないと思われます。8%→10%という2%上がることの効果を説明していますが、実際は消費税の精神的・心理学的インパクトについて触れられておらず、5%→8%と、8%→10%では、全く異なると言われているのです。

     

     どういうことか?例えば、8,270円という定価のモノを買うとき、10%だと827円と税金が瞬時に計算できます。この逆効果、心理的マイナス効果によって、買い控え行動が出る可能性が高いのですが、その影響が反映されておらず、単に2%増えた試算をしただけになっているのです。

     

     おそらく破壊的な結果となると考えるべきであり、影響が2.2兆円で留まるとは、到底思えません。

     

     日銀の試算では、消費増税8%→10%で、1年間の家計負担は5.6兆円増えるとして、軽減税率導入、教育無償化で、2.2兆円に留まるとしていますが、社会保険料の負担増は考慮されていません。いずれにしても8%よりも10%の方が計算しやすいという点で、負の効果があるとおもわれるのですが、この影響を無視し、「2.2兆円に留まる!」なんて報道されれば、「じゃぁ、増税してもイイのでは?」と世論が誘導されます。

     

     経済同友会の小林代表幹事は、インタビューで、日本にとって持続的な国家を構築するために、大事なのは財政再建とコメントしています。その上で、来年10月の消費増税は予定通り8%→10%に引き上げ、基礎的財政収支を2024年までに黒字化するには、消費税は14%まで引き上げなければならないともコメントを続けています。

     

     大変に残念なのですが、小林代表の主張は、間違っています。消費税を引き上げれば引き上げるほど、国民経済は冷え込み、消費税以外の税収が冷え込みます。引き上げれば引き上げるほど財政は悪化するのです。それを理解していない全く残念なコメントといえるでしょう。

     

     小林代表幹事に限りませんが、経団連の会員企業の社長や、アナリスト・エコノミスト・経済学者でもこうした論説の方々が多く、日本がデフレ脱却できないのは、彼ら言論人の責任であると私は思います。

     

     財政のことを考えるのであれば、税収を確保しようという発想ではなく、名目GDPをいかに増やすか?を考えるのが正しいのに、家計簿発想で考えるから、このようなコメントになってしまうのでしょう。

     

     下記は内閣官房参与の藤井聡氏が、分析したもので、消費増税を5%→8%にした後、名目GDPの成長率は大きく低迷していることを示した資料です。

    (出典:内閣官房参与の藤井聡氏のフェイスブックより)

     

     総税収という観点でみれば、一件消費税で税収UP分、増収できたように見えますが、名目GDPの減少により、法人税、所得税が大きく落ち込んでしまうのです。名目GDPと税収は相関関係にあります。

     

    GDP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出(※)

    ※純輸出=輸出−輸入

    税収=名目GDP×税率

     

     税収を確保するために消費増税という発想が、いかに愚策か?ご理解いただけるのではないでしょうか?

     

     

     というわけで、今日は消費増税10%の影響について報じた日本経済新聞の記事について、過小評価している旨、批判的に論説させていただきました。

     

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    林業は、自由貿易の犠牲になった業者の一つです!

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       今日は日本の林業について述べたいと思います。林業と深い関係がある産業として真っ先に思い浮かぶのは住宅建設業です。近年は首都圏を中心に鉄骨造やRC造がほとんどとなっていますが、木造住宅こそ、日本の文化を受け継ぐ重要な建築物の一つと言っていいでしょう。もちろん鉄骨造、RC造の建物でも、中に入れば内装は木造を使っているという建物も多くあります。

       

       その住宅建設業に関連して、一般社団法人日本建築構造技術者協会というのがありまして、今日は、そのホームページのコラムの記事をご紹介し、意見したいと思います。

       

      『日本の林業と木造住宅 山辺豊彦(資格問題ワーキンググループ主査)

       

       わが国は緑の多い国です。森林面積は国土の67%もあり、世界でもトップレベルの森の国と言っても良いと思います。
      ただ、この森の国にも大きな問題があります。太平洋戦争で荒廃した国土を元に戻そうと盛んに植林が行なわれ、何処も彼処も杉林だらけになりました。森林全体の4割が人工林であり、自然の森のような自活力が無い森ですので、人間が手を貸してやらなければならないのですが、とても十分な管理がなされているとは言いがたい状況にあるのです。

       

       日本の住宅は木造住宅が今でも過半を占めますし、コンクリート造や鐵骨造の家でも、一歩家の中に入ると、居間も廊下も何処も彼処も木の雰囲気で一杯です。こんなに木が使われるのですから、国産木材がどんどん活用されれば問題は無いのですが、外国産の木材が多く使われており、国産材のしめる割合はほんのわずかなものです。日本の木の成長具合に比べ、東南アジアやアメリカではずっと早く成長しますし、それを加工したりする費用も人件費も安い分だけ、輸送費を考えても日本で作るよりもずっと安いというのが主な理由です。

       

       このように外材にとって代わられると、日本の森林経営が立ちいかなくなり、いままで森を守り育ててきた人たちがやむなく山村を去らざるを得なくなり、その結果、森林はさらに荒廃するという悪循環に陥ってしまいかねません。    

       木々がなくなり禿山になると、森の保水力が低下するので、雨が降ると一気に水が川を下ってしまい、雨が降らないと川はからから状態が続くことになり、町への水の定常供給も危うくなってしまいます。また、禿山ともなれば、単に土埃に悩まされて洗濯物も干せないと言うだけでなく、がけ崩れや鉄砲水・雪崩などが起きやすくなり、町全体が自然災害の危機にさらされるという事態にもなりかねません。しかも、木を使わなくなったのではなく、外材を輸入し続けるわけですから「日本は世界の緑を消滅させ、地球環境破壊に加担している」と言われそうです。

      と言うわけで、このまま外材頼りでいくと、何か未来のない暗い暗い世界に入っていくのではないかと心配です。

       

       国土や地球環境保護の見地からみると、“国産材の優先活用”は私たち国民すべてに課せられた「社会的使命」と受け止めるべきではないでしょうか。

       

       つい先ごろ、木造建築を設計する機会に恵まれ、ぜひ地域に根ざした材料をおおいに使って、と、国産材活用に取り組んでみました。コストを考えると間伐材の活用しか出来ない事がわかりましたし、材のばらつきが大きくて品質確保が大問題である事もわかりました。又、均質なものをある一定量確保するのも難しいですし、仕口部のディテールも多種多様である事もわかりました。
      鉄やコンクリートなどの材料と比べ、木材が建築材料として使いにくい面が多々あることを感じました。

       

       その反面、生産者の方々が下枝取りをはじめとした大変な苦労をされて、山や木を育て、伐採して調達してくださっていることも、加工業者の方々は、整備されていない工場の貧しい機械設備で加工して出荷されておられることもわかりました

       

        長い歴史をもつ、日本の林業は、今、あらゆる面で機能不全に陥っているということができます。「品質、量、価格の安定」という、本来、素材供給産業が果たすべき役割が果たせ無くなりつつあります。
       この瀕死の日本林業を再建し、外材に対する競争力をつけていくためには、多くの課題を解決していく必要があります。問題の根は深く多岐に渡るので、川上(山側)の木の生産者と、川下(町側)の木の消費者との協力が欠かせません。
      山側(生産者)と町側(消費者)が連携し、地域ネットワークを組んで「“国産材活用”による家づくり運動」が行なわれています。まだ町おこし運動に近い状況ですが、このネットワークを全国的に展開し、社会的な広がりを持った大きな流れになってほしいと思っています。

       

       木材は我々日本人の心に染み付いた建築材料です。使いづらい点があれば改善して使っていけばいいのです。誰もが国産材に目を向けてくれるようアピールする事も大事でしょうが、国産材でも外材でも木は木ですから、国産材が外材に比べて安く、良質で、使い易くなければなりません。
      新しい品質基準をつくり、誰でもが使えるよう設計施工に関する基準類が整備される事が望まれます。伐採制度も確立しなければなりません。森林を持っている人が森林を管理していないケースが多いので、所有者に代わって地域の森林を運営していく仕組みを考える必要もあります。伐採から加工・流通までを一体として考えていくことで、コスト削減・合理化・体力増強を図る必要もあります。今までのように個々の会社がばらばらに活動するのではなく、「日本全体が外国に対抗できる社会システムの構築」に向けて踏み出すべき段階に来ているように思われます。(後略)』

       

       

       上記の記事の通り、林業は瀕死の状態となっています。記事にある日本の森林率の67%という数字を見て、皆様はどうお考えでしょうか?

       実に国土の2/3が森林ということになります。安倍政権のアベノミクス第二の矢で掲げた国土強靭化の国土とは何か?といえば、森林が該当するといってもいい状態です。森林をしっかり保全するということが国土強靭化につながるともいえます。

       

       その視点で林業をみますと、山辺さんのコメントは悲鳴に思えてきます。斜陽産業という状況を越えているひどい状況といえます。

       

       もともと林業従事者というのは、戦後がピークでした。一時的にピーク時に労働者が多過ぎたという状況はあったかもしれませんが、定量的にはピーク時の10分の一となり、90%が他産業にいってしまいました。

       

       それだけではありません。高齢化率も過去10年で急激に上昇しており、通常の高齢化率よりも3倍〜4倍のスピードで高齢化が進んでいます。若い人が林業の仕事をしないのです。

       

       近年では山が疲弊しているといわれ、誰も手入れをしておらず、間伐をしない山があるといわれています。そうした山では洪水が起きやすく、土砂崩れも起きやすいのです。このような災害から身を守るためには、林業を復活させるしかないのですが、実情はほったらかしに近い状況です。

       

       コラムの記事を書いておられる山辺さんの仰る通り、急速に日本の国土が病んでいるという状態です。

       

       なぜ放置されているのか?といえば、木材価格が低迷しているからです。

       

      <日本の木材価格の推移>

      (出典:林野庁のホームページから)

       

       上記資料の通りですが、ヒノキ中丸太、スギ中丸太、カラマツ中丸太は1980年がピーク、ヒノキ正角(乾燥材)、スギ正角(乾燥材)は1998年がピークとなっています。

       特にヒノキ中丸太は、屬△燭76,400円→17,600円と4分の1程度、スギ中丸太は、屬△燭39,600円→12,700円と3分の1程度と、大変な値崩れで価格が落ち込んでいます。これは林業が儲からないということです。

       

       林業が儲からなくなった原因としては、東南アジアの安い木材、チーク材などを大量に輸入していることが原因です。自給率が90%ぐらいあった昔の頃は、輸入はほとんどありませんでした。もともとそうやって輸入木材に頼らず、日本国は成り立っていたのです。

       

       日本の建築資材というより昔の日本の家屋は木と紙からできていたわけで、全部森林から取れるものでした。そのため、働く人もたくさんいて、日本の木を使って家を建てて暮らしていました。

       

       戦後急速に海外産の安い木材が入ってきたため、価格競争となって林業が儲からなくなったため、離職しているという構造があるわけです。

       

       山辺さんは「日本全体が外国に対抗できる社会システムの構築」が必要と訴えておられますが、自由貿易で関税なしでは不可能と言っていいでしょう。私は、森林保全・林業保全・国土保全のために、海外の木材に対して関税をかけるべきではないか?と思うのです。

       

       戦後の日本は経済合理至上主義で、中長期的に国益を考えず、とにかく儲かればいいということで、自由競争を是として、儲かりにくい安全保障にかかわる産業にまで関税を掛けず、自由競争の晒らしてきました。これでは価格が下がって儲かりにくくなって離職率が増大し、林業がダメになっていくのは誰が考えても当たり前です。

       

       木というのは間伐するという手入れが必要なのですが、理由は太陽の陽が当たらなくなったりして森林が保全できなくなるからです。私たちが地方の山々をみるときに、目で見ている森林はほとんど戦後植林されたものです。本当の自然林は北海道くらいです。本州の山々はほとんど林業の方が植えていってくださったものです。

       

       山辺さんのコラムにある通り、戦後直後、日本は森林政策に力を入れました。その結果、森林量は、ものすごく増えました。30年〜40年かかって出来上がったころに、安くなって売っても生活ができないから刈り取るのやめたということであり、めちゃくちゃであるといえます。

       

       今後、林業を活性化するためには、先ほど申し上げた通り、関税が一つ重要なポイントとして挙げられます。

       

       二つ目は森林の国内需要を増やしていくことです。もちろんRC造が増えていて、木材需要は減少していますが、森林の国内需要を増やすことを通じて、自給率が30%くらいまで減少しているのを、政府は50%にまで引き上げようとしています。過去数年間で少し改善してきているのですが、理由はCLTという間伐材を使って家を建てるという建築資材の技術開発があったからです。CLTはクロスラミネートティンバーの略で、中高層の建物にも使われています。

       

       安倍政権の第二の矢である国土強靭化政策の中で、強力に推進されたものでした。国土強靭化が始まったころは、CLTを取り扱う業者は2社程度だったのですが、今ではかなり業者が増えています。

       

       CLTの普及で間伐材を使い始めて捨てる物を安く使うことで、木材マーケットが一定程度持ち直していますが、それでもまだ目標まで到達していないというのが現状です。

       

       こうした技術開発はさらに続けることも重要ですし、できれば関税を高くするべきではないか?と思います。

       

       

       というわけで、今日は林業が瀕死の状態に陥っている惨状と、その解決策を論説しました。「リカードの比較優位論」でも自由貿易について取り上げましたが、自由貿易を是とする人々からすれば、儲からない木材に従事する人々が悪く、自己責任と考える人もいるでしょう。

       それは安全保障や国家の国力強化を理解していない人々です。儲かりにくいものこそ、国家が積極的に関与していく必要があり、具体的には財政出動すべきだと考えます。ところがプライマリーバランス黒字化があると、仮に林野政策に財政出動した場合は、他を削減するか増税という話になってしまいまして、他の産業が疲弊するか、増税で消費全体が落ち込んで全産業が疲弊するかということになるでしょう。

       自由貿易の犠牲となった産業は、いろいろとありますが、特に林業は安全保障にかかわる重要な業種ですので、まずは関税をかけることから検討してもよいのでは?と思った次第です。関税をかけたうえで政府支出によって木材需要の創出と、技術開発に力を入れていくことで、林業が復活するものと、私は思うのであります。


      サイバー攻撃への反撃は、通常兵器などによる物理的攻撃を受けた場合に限るそうです!

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        JUGEMテーマ:安全保障

         

         今日は、5/3に読売新聞で報じられたサイバー攻撃の反撃に対する我が国の自衛隊の対応について意見します。

         

         読売新聞の記事です。

        『読売新聞 2018/05/03 自衛隊、サイバー攻撃に反撃力を整備へ!

         政府は、自衛隊にサイバー攻撃への反撃能力を持たせる方向で調整に入った。
         反撃するのは、通常兵器などによる物理的な攻撃も受けた場合に限定する。敵の攻撃拠点となるサーバーに大量のデータを送りつけ、まひさせるDDoS(ディードス)攻撃を駆使する案が有力だ。政府は今年末にまとめる防衛政策の基本指針「防衛計画の大綱」への明記を検討している。
         政府はサイバー攻撃能力について、中期防衛力整備計画(2014〜18年度)に「相手方によるサイバー空間の利用を妨げる能力の保有の可能性についても視野に入れる」と記し、保有の可否を検討してきた。その結果、「国家の意思に基づく我が国に対する組織的・計画的な武力の行使」と認められるサイバー攻撃への反撃能力は、専守防衛の原則に矛盾しないと判断した。

         

         

         このニュースで考えさせられること、それは「自衛」とは何なのか?ということです。

         

         例えば、海から陸上に侵略してくるのを海上線で防衛するというのは大変分かりやすく、実際に日本の自衛隊はそうしたオペレーション訓練をしています。

         

         またミサイルに対する防衛でいえば、パトリオットミサイルで迎撃したり、イージス艦で迎撃するなど、これも理解しやすいです。

         

         ところがサイバー攻撃の場合は、物理的な攻撃は来ません。サイバー攻撃から自衛するためには、サイバー攻撃をしているITシステム自体に攻撃する以外、止める方法がありません。なぜならば、どれだけ防御したとしても、そのファイアーウォールを越えてくるのが、サイバー攻撃だからです。

         

         サイバー攻撃から日本を守るためには、サイバー攻撃能力を持つ以外にないでしょう。

         

         読売新聞の記事をみて、私が違和感を覚えるのは、自衛のための自衛隊だから軍隊ではないということなのか、通常兵器などによる物理的攻撃を受けた場合に限るという厳しい条件をつけるようです。即ち、戦争が始まってから初めてサイバー攻撃するということであり、これで本当に日本を守ることができるのか?という疑問を持つのです。

         

         もっともサイバー攻撃の定義が何なのか?今回は大量のデータを送り付けるDDos攻撃を駆使するとしていますが、既に海上での戦いにおいては、妨害電波を発するという方法がシミュレーションされています。

         

         その妨害電波のことを、ECM(Electronic Counter Measures)といい、電子的妨害装置と呼んでいます。

         ECMがどのように使われるのか?イージス艦「ひゅうが」を例にとってご紹介します。

         

        ●「ひゅうが」を中心に護衛艦と潜水艦で艦隊を組みます。

         

        ●艦隊の陣形の外側で、イージス艦から飛び立った対潜水艦ヘリコプターが、敵潜水艦を警戒して飛び回ります。

         

        ●「P-3C」哨戒機が、ソノブイを投下します。

        ソノブイとは、無線浮標で音波探知機と呼ばれるものです。

        音波探知機のソノブイにより、水面下に潜る敵潜水艦を捉えます。

         

        ●水中からも水上からも敵機が入れないように結界を作ります。

         

         

         

         

        この状態で、敵艦隊がはるか遠く、数百キロ離れた場所で敵艦隊がミサイルを発射したとします。

        これに対して、まず電子戦というのが始まります。

        このとき、まずはレーダーよりも先に「ECM」でミサイルの姿を捉えます。

        ミサイルを誘導している電波を数百マイルで探知できます。

         

        次にイージス艦のSPY-1レーダーが登場しまして、艦隊の目となります。

        その後「ECM」がパッシブモードという電波受信モードから、アクティブモードという電波発信モードに切り替わります。

         

        ●飛んでくるミサイルに対して「ECM」で強力な妨害電波を発して、そのミサイルに浴びせます。

         

        ●飛んでくるミサイルが「ECM」による妨害電波で水面にいきます。

         

        ●妨害電波の攻撃をすり抜けたミサイルがぐっと低空飛行となり、艦隊に向かって飛翔してきます。

        時速970km程の音速に迫るスピードで向かってきます。

        こうしたミサイルに対して、さらに妨害電波発信を続けますが、効かない場合、いよいよミサイルによる迎撃となります。

         

        ●艦隊が一斉に迎撃ミサイルを発射します。

         

        ●敵の攻撃ミサイルと、艦隊の迎撃ミサイルが互いに激突し合います。

         

        これらの「ECM」による妨害電波発射と、迎撃ミサイル攻撃は、あらかじめ護衛艦同士で役割を決めておきます。

        電子戦担当、ミサイル発射担当、対潜水艦担当といった具合です。

         

        ●ミサイルが20km圏内まで来たものは、主砲で迎撃します。

         

         主砲の準備して敵攻撃ミサイルに照準を合わせると、目標まで14000メートル程度という状況になります。

         大体1分程度で到着するという緊迫した状況です。

         主砲で撃ち落とした後、なお飛翔してくるミサイルに対しては、CIWS(Close In Weapon System)という至近距離で迎撃します。CIWSの有効射程は数キロに及びますが、超高速で迫るミサイルに対処できる時間は、およそ10秒程度と言われています。

         

        ●CIWSで迎撃しているとき、チャフと呼ばれるレーダー誘導のミサイルをかく乱させる防御兵器(煙幕のようなもの)を使って船体の回避行動も同時に取ります。

         

         もし、敵潜水艦がミサイルを撃ってきたら、今度は対潜水艦担当の護衛艦が迎撃ミサイルで迎撃し、同時に魚雷攻撃によって敵潜水艦を撃破します。

         

         これが現代の海上での戦闘です。かつて海上における戦争では、看板が厚くミサイルが一発被弾しても大丈夫なぐらいでした。現代の海上における戦争では、ミサイルを一発受けたら終わり。いかに敵のミサイルをレーダーで早く捉え、迎撃するか?という戦いなのです。

         

         こうしてみると、海上における戦闘として、「ECM」による妨害電波を発する行為が攻撃になるのか?と言われれば、敵ミサイル発射後なので自衛のためといえるでしょう。

         とはいえ、ミサイル発射後の電子戦ではなく、ミサイル発射前にサイバー攻撃を受け、上述のような防衛体制が取れなくなることは十分に考えられます。現在はシミュレーションでできることが、実践においてサイバー攻撃を受けてできなくなるということもあり得るのです。

         

         そう考えますと、物理的に攻撃を受けた場合に限って、サイバー攻撃ができるとする今回の検討は、間違っているのでは?と思います。具体的には、物理的攻撃を受けなくても、専守防衛でサイバー攻撃ができるようにするべきであると思うのは私だけでしょうか?

         

         

         というわけで、「我が国のサイバー攻撃の反撃は、通常兵器などによる物理的攻撃を受けた場合に限るそうです!」と題して、論説しました。

         最近の戦闘では、まず相手の機能を失わせるために、レーダーなどインターネットでつながっているものを全部麻痺させるということを実施します。それ以外では例えば、首都圏全体をブラックアウトさせたり、電源を遮断させるなど、こうしたことは普通にできる話です。

         これらの攻撃が通常の物理的攻撃でないというのならば、我が国は一回こうした攻撃を受けなければダメなの?ということになってしまいます。自衛権を持つということを、私たちは真剣に考える必要があると思うのです。


        外国人フリーライド(日本の社会保険制度のタダ乗り)問題

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           今日は「外国人フリーライド(日本の社会保険制度のタダ乗り)問題」と題して、意見します。

           

           まず、2つの記事を紹介します。

           

           一つ目の記事は2018/05/03の産経新聞の記事です。

          『産経新聞 2018/05/03 05:00 生活保護受給の外国人4万7058世帯 過去最多 背景に無年金や語学力不足も

          生活保護を受けている外国人が平成28年度に月平均で4万7058世帯に上り、過去最多に達したとみられることが2日、政府の調べで分かった。日本語能力の不足で職につけない外国人が多いことなどが理由とみられる。人手不足が深刻化する中、政府は2月の経済財政諮問会議で、外国人労働者の受け入れ拡大方針を示したが、福祉のあり方まで含めた的確な議論や対策が求められる。

           厚生労働省によると、28年度の外国人が世帯主の生活保護受給世帯数は月平均で前年度比0・4%増。景気が上向いているここ数年は伸びが鈍化しているが、18年度(3万174世帯)からの10年間で56・0%増えた。

           また人数ベースでみても外国人が世帯主の世帯による生活保護の受給は大幅に増えている。28年度は月平均7万2014人と、18年度の4万8418人から48・7%多くなった。一方、在留外国人全体の人数の増加率は19年末から29年末にかけての10年間で23・8%にとどまっている。

           外国人の生活保護受給が増えているのは、バブル期の人手不足で労働者として大量に入ってきた日系南米人などがリーマン・ショックなどによる景気悪化で解雇され、日本語が話せず、再就職が難しいためとされる。また、昭和57年の難民条約発効に伴う国民年金法の国籍条項撤廃で、老齢年金の支給対象から外された在日外国人が高齢化し無年金状態であることも大きいとみられる。』 

           

           二つ目の記事は2018/05/20の現代ビジネスです。

          『現代ビジネス 2018/05/20 13:00 海を渡って日本に治療を受けに来る 「タダ乗り患者」が増殖中

          「週刊現代」が外国人による国民皆保険の「不当利用問題」について、キャンペーンを行っている。第一回目は、入国制度の盲点を突き、日本の健康保険に加入し、高額治療を安く受ける外国人の実態に迫っている。

          「留学ビザ」で国保に加入

           「最近、日本語がまったく話せない70代の患者が、日本に住んでいるという息子と一緒に来院し、脳動脈瘤の手術をしました。
           本来なら100万〜200万円の治療費がかかりますが、健康保険証を持っていたので、高額療養費制度を使って自己負担は8万円ほど。

           日常会話もできないので、日本で暮らしているとはとても考えられませんでした。どうやって保険証を入手したのかわかりませんが、病院としては保険証さえあれば、根掘り葉掘り確認することはありません」
           こう明かすのは都内の総合病院で働く看護師。

          いま日本の医療保険制度を揺るがしかねない事態が起きている。ビザを使ってやってきた外国人が日本の公的保険制度を使い、日本人と同じ「3割負担」で高額治療を受けるケースが続出している、というのだ。

           厚生労働省が発表する最新のデータによると、日本の年間医療費は9年連続で最高を記録し、42兆円('15年度)を突破した。
           とくに75歳以上の後期高齢者の医療費は全体の35%を占め、その額はおよそ15兆円にのぼる。「団塊の世代」が75歳以上となる'25年には、全体の医療費が年間54兆円に達する見込みだ。
           4月25日、増え続ける医療費を抑制するため、財務省は75歳以上の高齢者(現役並み所得者以下の人)が病院の窓口で支払う自己負担額を1割から2割に引き上げる案を示した。
           日本の医療費は危機的状況にある。その要因が高齢者医療費の高騰であることは論を俟たないが、冒頭のように日本で暮らしているわけでもない外国人によって崩壊寸前の医療費が「タダ乗り」されているとなると、見過ごすわけにはいかない。
           法務省によれば、日本の在留外国人の総数は247万人('17年6月時点)。
           東京23区内でもっとも外国人が多い新宿区を例にとれば、国民健康保険の加入者数は10万3782人で、そのうち外国人は2万5326人('15年度)。多い地域では、国保を利用している4人に1人が外国人、というわけだ。もちろん、まっとうな利用ならなにも咎めることはない。だが、実態をつぶさに見ていくと、問題が浮かび上がってくる。
           そもそも医療目的(医療滞在ビザ)で日本を訪れた外国人は、国保に入ることができない。
           たとえば、昨今の「爆買い」に続き、特に中国の富裕層の間では、日本でクオリティの高い高額な健康診断を受ける「医療ツーリズム」が人気となっているが、こうしたツアー参加者が日本で治療を受ける場合は全額自腹(自由診療)で治療費を支払う必要がある。保険料を負担していないのだから当然であるが、相応のおカネを払って日本の医療を受けるなら、何の問題もない。

           深刻なのは、医療目的を隠して来日し、国保に加入して不当に安く治療する「招かれざる客」たちだ。
           なぜ彼らは国保に入ることができるのか。
           一つは「留学ビザ」を利用して入国する方法だ。
           日本では3ヵ月以上の在留資格を持つ外国人は、国保に加入する義務がある(かつては1年間の在留が条件だったが、'12年に3ヵ月に短縮された)。つまり医療目的ではなく、留学目的で来日すれば合法的に医療保険が使えるのである。

           多くの在留外国人が治療に訪れる国立国際医療研究センター病院の堀成美氏が語る。
           「うちの病院で調査をしたところ、明らかに観光で日本に来ているはずなのに保険証を持っているなど、不整合なケースが少なくとも年間140件ほどありました。
           国保の場合、住民登録をして保険料を支払えば、国籍は関係なく、だれでも健康保険証をもらえます。そうすると保険証をもらったその日から保険が使えるわけです。
           来日してすぐの留学生が保険証を持って病院を訪れ、しかも高額な医療を受けるケースがありますが、普通に考えれば、深刻な病気を抱えている人は留学してきません。
           来日してすぐに、もともと患っていた病気の高額な治療を求めて受診するケースでは、治療目的なのかと考える事例もあります」
           さきほど「医療ツーリズム」の話に触れたが、日本の病院を訪れる中国人の間で、とりわけ需要が高いのがC型肝炎の治療である。特効薬のハーボニーは465万円(3ヵ月の投与)かかるが、国保に加入し、医療費助成制度を活用すれば月額2万円が上限となる。
           肺がんなどの治療に使われる高額抗がん剤のオプジーボは、点滴静脈注射100mgで28万円。患者の状態にもよるが、1年間でおよそ1300万円の医療費がかかる計算になる。


           仮に100人が国保を利用し、オプジーボを使えば1300万円×100人=13億円の医療費が使われることになる。ところが、国保に入っていさえすれば高額療養費制度が使えるので、実質負担は月5万円程度(年間60万円)。たとえ70歳や80歳の「ニセ留学生」でも保険証さえあれば、日本人と同じ値段で医療サービスを受けられるのだ。

           だが現実問題として医療目的の偽装留学かどうかを見抜くのは難しい。外国人の入国管理を専門に取り扱う平島秀剛行政書士が言う。
           「申請書類が揃っていれば年齢に関係なく、留学ビザを取ることができます。実際、高齢でも本当に日本語を学びたいという人もいますからね。厳しくやり過ぎると、外国人を不当に排除しているととられかねない」(後略)』

           

           

           上記2つの記事を紹介しました。日本国民のために日本人が積み立てをしている社会保険料である生活保護費や健康保険、これが外国人のために使われているという記事です。

           

           産経新聞の記事によれば、生活保護を受けている外国人は平成28年度、月平均で47,058世帯で、過去最高に達したとみられていることが政府の調査で判明したと報じています。

           

           生活保護を受けている外国人、あるいは健康保険で高額な治療を受けている外国人が、こんなに多いんだ!と思われた方、びっくりするのではないでしょうか?

           

           生活保護でいえば日本語能力が不足して仕事に就けない外国人が多いということが理由になっています。なぜ、日本語ができない人が日本に居るのか?外国人生活保護者が増えた理由としてバブル時にリーマンショックで景気が悪くなり、日系の南米人が解雇され、日本語が流暢でなくてもできた仕事が、日本語が流暢でなければ就けない状況となって生活保護を受ける外国人が増えたと報じられています。

           

           法律的には日本のビザの発給を受けて永住している人もいるでしょう。ビザの発給を受けた外国人は、「日本に来ていいですよ!」と認められたわけであり、そうした外国人は、警察などの司法の庇護を受けることができます。

           

           「ビザを発給して永住していいですよ!」ということは、日本国家が持っているインフラストラクチャーを使うことを認めるということです。当然、生活保護を受ける権利があることとなり、失業したら「どうぞ!生活保護費を受けてください!」ということになります。

           

           このニュース、まさに欧州や米国で問題になっている事象です。普通の日本人からみれば、普通のドイツ人・フランス人からみれば、なんで自国民が困っているのに外国人にお金を援助するのか?ということです。

           

           今回のニュースでいえば、なんで日本人だって困っているのに、日本人のために積み立てた社会保険料を外国人に使うのか?フランス人のために積み立てた社会保険料をシリアなどから来国した移民のために使うのか?ドイツ人のために積み立てた社会保険料をシリアなどから移民のために使うのか?アメリカ人のために積み立てた社会保険料をメキシコ人のために使うのか?ということです。

           

           欧州で起きている移民問題、トランプ大統領がメキシコに壁を作るとしている移民排除問題の本質です。自国民ファーストであれば、こうした発想はごく普通。そして自国民ファーストが世界の標準、国家成立の標準です。

           

           にもかかわらず、日本では「労働者が足りないから外国人の皆さん!どうぞ来てください!」とやっています。そうして利益を稼ぐ人材派遣会社にしろ、雇用する事業会社にしろ、不景気になれば外国人労働者を解雇します。そうして解雇された外国人労働者は、生活保護費を受給するのです。

           

           日本国内で生活保護費をもらいながら暮らすというのは、海外で自分の祖国で住むことに比べれば、はるかに過ごしやすいでしょう。だから、ビザ発給緩和となれば、大勢の外国人が押し寄せてくるでしょう。

           

           ドイツのメルケル首相は、移民受入に制限はないと発言して当時称賛されましたが、レイプ事件などが横行して支持率が下がりました。2015年大晦日から2016年の元旦に発生したケルン事件(1000人ものアラブ人・北アフリカ人による女性に対する3件の強姦事件を含む集団強盗・性的暴行事件)は、日本では大きく報道されていません。グローバリズム推進を是とする日本のマスコミにとって、ケルン事件を報道するのは都合が悪いからとしか言いようがありません。

           

           生活保護費需給だけでなく、医療費も同じです。健康保険をタダ乗りされ、そのために増大する医療費のために、75歳以上の健康保険の自己負担額を10%から20%に引き上げるとか、おかしいと思いませんでしょうか?

           

           プライマリーバランス黒字化目標を是とする財務省の考え方で行けば、そのうちサラリーマンの健康保険の自己負担も30%→40%へ引上げを検討なんてニュースも飛び出してくるかもしれません。

           

           

           というわけで、今日は「外国人フリーライド(日本の社会保険制度のタダ乗り)問題」を論説しました。このように、日本国民のために積み立てられてきた社会保険を外国人がタダ乗りすることをフリーライド問題と言っています。

           2016年5月に、私はインドのデリーに行きました。デリーはムンバイと同様に首都で栄えていまして、住民登録・戸籍があり、彼らはregist(=登録)と言っていました。デリーにはregistがあるが、ネパールとの国境近辺やヒマラヤの山岳地帯では、そうした制度がない場所もあるとのこと。そうした人々はインド人として扱われず、制度を利用できないと説明を受けました。

           日本の社会保険制度は日本人のために日本人がお金を積み立てて相互扶助の機能をはたしている仕組みです。それを突然ビザ発給を受けたからといって、日本人が積み立てたお金が、いとも簡単に外国人に制度を利用されるということについて、腹立たしく思うのは私だけでしょうか?

           「私は地球市民です。」とか「私は日本人ではなくグローバル語を話す非国民です。」という輩にとっては、何とも思わないのかもしれません。とはいえ、私はそうした価値観にはとても賛同ができないのです。

           なぜならば、日本人のための制度を守りたいから。私は日本国で生まれ育ちました。これからも日本で生きて、日本で死にます。そして日本の良さ、素晴らしさを後世に伝えて守り続けていきたい。日本の社会保険制度は世界にも稀にみる素晴らしい制度です。それを守るためには、外国人労働者の受入は、絶対に許してはならないと思うのであります。

           

           

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          プライマリーバランス黒字化目標導入という罪とは別のもう一つの罪

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            JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

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            JUGEMテーマ:経済全般

            JUGEMテーマ:年金/財政

             

             今日は「プライマリーバランス黒字化目標導入という罪とは別のもう一つの罪」と題して意見します。

             

            1.プライマリーバランス黒字化目標導入は、いつ?誰なのか?

            2.「最大概念」から「平均概念」に定義変更された潜在GDP

            3.デフレギャップが小さく見えるように細工されてしまった日本

             

            上記の順でご説明し、潜在GDPの定義変更についてお話いたします。

             

             

            1.プライマリーバランス黒字化目標導入は、いつ?誰なのか?

             

             私はプライマリーバランス黒字化目標に対して批判的な立場です。デフレ脱却のためには、「国債増刷」と「財政出動」のセットの政策以外に、有効な方法がありません。

             

             もし、国家の財政運営を家計簿や企業経営と同じように考えて、「政府の政策は税収の範囲内で行うべき!」という人が居られれば、それはGDP3面等価の原則を知らない人でしょう。知っていても理解していない人でしょう。

             なぜならば、支出=生産=所得であって、支出するのは、家計(個人)でなくても企業(法人)でなくてもよく、政府が支出するでも全く問題がないからです。実際、内閣府のホームページで公表されるGDPの1次速報、2次速報、確報値では、政府最終消費支出という項目があります。個人消費や企業設備投資の他に、公務員(警察官・消防官・救急隊・自衛隊・学校の先生・役所省庁職員など)の給料や公共事業投資もまた支出であることに変わりありません。

             

             国債を増刷してその財源を元に公務員を増やした結果、公務員に払う給料が増えた場合、政府支出増=政府サービス(医療・介護・防衛・防犯・災害救助・教育などなど)の生産増加=公務員の所得増加となりまして、経済成長(GDP拡大)に貢献するのです。

             

             さて、そもそもこのプライマリーバランス黒字化を導入されたのはいつか?そしてそれは誰が主導したのか?2001年に竹中平蔵氏がプライマリーバランス黒字化を言い出しました。その結果、日本は景気が悪くなって財政出動をしなければならない状況に陥ったとしても、財政出動ができなくなってしまったのです。

             

             「いや財政出動はできるでのは!」と思われる方、例えば介護や医療に財政出動することは可能です。現実は医療介護費は報酬削減されています。とはいえ、高齢化の進行によって医療費は増え続けており、医療介護費への財政出動は続いています。

             また2018年度の一般会計予算では、朝鮮半島情勢も影響して、防衛費は5兆1,911億円で1.3%増えています。とはいえ、1.3%の増額というのは実額にして500億程度です。

             最新鋭の戦闘機F35を1機購入するのに150億といわれています。従来の防衛費に加えてF35戦闘機を20機買おうとすれば、3000億円は必要という計算になります。

             

             財務省職員の発想は、伸びゆくものは抑制し、他の分野の支出を削減して、収入の範囲内に抑える。これこそ、家計簿の発想、企業経営の発想です。

             

             このようにプライマリーバランス黒字化が導入によって、政府支出増という需要を抑制され続けてしまった結果、経済成長がストップしてしまったのです。

             

             例えば、小泉政権のとき、徹底的に削られたのは公共事業です。インフラ整備に留まらず科学技術費予算を含め、小泉純一郎政権下では、毎年7000億円ずつ削減しました。これは毎年7000億円ずつ需要を削減してきたことを意味します。

             

             1997年、橋本政権時に制定された構造改革基本法が制定されず、小泉政権での7000億円ずつの財政支出削減がされなかった場合、経済成長率が5%程度は成長できていたでしょう。その場合、5%成長が20年続いたとして、1997年時の一人当たりGDP42000ドルを起点として、1.05を20乗しますと、約12万ドルになります。これは日本人一人当たりの年収が直近のドル円為替レートに換算して約1300万円にまでなっていたことを意味します。

             

             橋本政権時の1997年の構造改革基本法制定と、2001年小泉政権のプライマリーバランス黒字化目標導入によって、いかに日本経済を低迷させてきたか?国益を損ね続けてきたか?よく理解ができるのではないでしょうか。

             

             もし日本がインフレ環境で、需要を削減する必要がある場合、プライマリーバランス黒字化も1手段としてあり得ます。「何が何でもプライマリーバランス黒字化していかなければ財政破綻が免れない」という論説は、家計簿の発想そのもので、国家の財政運営を考える場合は、明らかに間違っています。

             

             このようにプライマリーバランス黒字化目標を導入した竹中平蔵氏は罪深いと思うわけですが、彼が犯したもう1つの罪について指摘しておきたいと思います。

             

             

             

            2.「最大概念」から「平均概念」に定義変更された潜在GDP

             

             竹中平蔵氏が犯したもう一つの罪とは、デフレの主因であるデフレギャップ(「供給>需要」の状態)を算出するための潜在GDPが「最大概念」から「平均概念」に変えたことです。この変更により、デフレギャップが現実よりも小さく見えるようになってしまったのです。

             

             そしてこの変更によって、日本の需給ギャップが「インフレギャップが計算できる」という現実的にあり得ない状況になっています。

             

             2018/03/09の産経新聞の記事を紹介します。

            『産経新聞 2018/03/09 29年の需給ギャップ、9年ぶりプラス デフレ脱却判断に環境整う

            日本経済の需給の差を示す平成29年の需給ギャップが0.4%となり、リーマン・ショックの起きた20年以来9年ぶりに、需要が供給を上回る「プラス」に転じたことが18日、分かった。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」を追い風に、消費や設備投資といった需要の回復が進んだためだ。政府によるデフレ脱却判断の環境が整いつつあり、市場の期待も高まる。

             試算は、今月8日に29年10〜12月期の国内総生産(GDP)改定値が発表され、全4四半期のデータが出そろったことを踏まえて内閣府が行った。29年の実質GDPは531兆4042億円で、供給力を示す潜在GDPは529兆円程度と推計した。この結果、需給ギャップは28年のマイナス0.3%からプラスに転じた。

             需給ギャップは、リーマン・ショックの影響による景気後退で21年にマイナス5.1%と大きく落ち込んだ。その後もマイナスが続いたが、24年12月に第2次安倍政権が発足すると、日銀の大規模な金融緩和策で円安、株高がもたらされて輸出が増加、企業業績が改善し設備投資や個人消費が回復に向かった。25年以降は、マイナス幅が1%未満に縮小していた。(後略)』

             

             

             上記記事は、需給ギャップが9年ぶりにプラスになったということで、デフレ脱却を宣言するか?判断の環境が整ったとされる記事です。需給ギャップという言葉は聞きなれないかもしれませんが、需給ギャップ=デフレギャップとご理解ください。

             

             デフレギャップとは、「需要<供給」の状態における「供給−需要」の大きさです。一方でインフレギャップとは、「需要>供給」の状態における「需要−供給」の大きさです。

             

             デフレギャップ、インフレギャップは、いずれも概念図で説明することは可能なのですが、論理的にインフレギャップを計算することは不可能です。

             

             下記は内閣府の試算を元に作成された産経新聞の記事から抜粋したものです。

             

            <需給ギャップの推移>

            (出典:産経新聞の記事から引用)

             

             

             デフレ・インフレを判断する指標としては、

            ●GDPデフレーターがプラス2%以上を継続的に推移していること

            ●コアコアCPI(生鮮食品・エネルギーの価格変動を除く消費者物価指数)が2%以上を継続的に推移していること

            ●実質GDPの年換算成長率が2%以上を継続に推移していること

             というように、上述が複数組み合わさった場合に、デフレから脱却しているという目安になります。

             

             もう一つ、デフレ・インフレを判断する指標の中に、需給ギャップと呼ばれるものがあります。本ブログでもインフレギャップ、デフレギャップという概念をご説明することがありますが、あくまでも概念図として説明しています。

             

             何が言いたいか?といえば、インフレギャップというのは、本来概念でしか説明ができず、論理的に計算して数値を公表することはできないということです。

             

             インフレギャップ、デフレギャップは、いずれも概念図で説明することは可能です。

             

            <デフレギャップの概念図>

             

            <インフレギャップの概念図>

             

             

             上記の図の通り、デフレギャップは「潜在GDP>名目GDP」の状態におけるギャップを指します。インフレギャップは「名目GDP>潜在GDP」の状態におけるギャップを指します。

             

             インフレギャップがプラスになったという産経新聞の記事は、「インフレギャップが計算された」ということになります。

             

             この「インフレギャップが計算される」というのは、実はあり得ない話です。その理由が、「潜在GDP=本来の供給能力」の定義にあるのです。

             

             

             

            3.デフレギャップが小さく見えるように細工されてしまった日本

             

             従来の潜在GDPの定義は、失業者が「完全雇用」状態で、国内の全ての設備がフル稼働した際に生産可能なGDPとされていました。即ち、「最大概念の潜在GDP」だったのです。国内の全ての工場や人員などのリソースが稼働した時点のGDPと、現実に統計された名目GDPとの差がデフレギャップだったのです。

             

             ところが、竹中平蔵氏が「潜在GDP」定義を、「過去の長期トレンドで生産可能なGDP」という「平均概念」のGDPに変更されてしまいました。

             即ち「平均概念」という定義変更によって、「完全雇用」状態ではなく、「過去の失業者の平均」時点でのGDPに変更されてしまったのです。

             

            <従来の「最大概念」の潜在GDPと名目GDPを元にしたデフレギャップのイメージ>

             

            <「平均概念」に変えられた潜在GDPと名目GDPを元にしたデフレギャップのイメージ>

             

             

             産経新聞の記事では、デフレギャップがプラスになったと報じられており、内閣府の資料が元になっています。即ち内閣府もまた潜在GDPを過去の長期トレンドで生産可能なGDPという定義で、指標発表しているのです。

             

             ここからは、ぜひ頭を柔らかくしてお読みいただきたいのですが、繰り返し申し上げる通り、デフレギャップ、インフレギャップいずれも概念を説明することは可能です。

             

             数値としてインフレギャップが計算されるということは、何を意味するのか?総需要が本来の供給能力を上回ったという話になってしまうのです。

             

             これはよくよく考えれば、計算できるはずがありません。何しろ総需要が供給能力を上回るということは、「生産することが不可能な物・サービスに対して、消費・投資として支出された」ということになるのです。

             

             この世の中、「生産されない」製品・サービスを購入することは物理的に不可能な話です。

             

             内閣府は潜在GDPについて「経済の過去のトレンドからみて平均的な水準で生産要素を投入したときに実現可能なGDP」と定義しています。これは平均概念の潜在GDPそのものです。

             即ち、内閣府の潜在GDPは、現実の日本国の「本来の供給能力(最大概念の供給能力)」でもなんでもないことを表していることになります。

             

             結果として、日本はデフレギャップではなくインフレギャップが計算されてしまい、デフレ脱却か?などと新聞の見出しに出てしまうことになるのです。

             

             

             というわけで、今日は竹中平蔵氏の罪ということで、プライマリーバランス黒字化導入以外にもう一つ、潜在GDPの定義変更ということを指摘させていただきました。

             現時点でも日銀や内閣府が潜在GDPについて「平均概念」を使い続けている以上、デフレギャップが小さく見え、デフレという需要不足の経済現象が「軽く見える」という結果を招いています。それどころか、デフレギャップがプラスという生産することが不可能な物・サービスまで買ったことになっているという現実的にあり得ない状態を、何ら疑問もなく報じられているのが今の日本です。多くの人が思考停止に陥り、漫然とテレビ新聞の報道を目にして耳にしていますと、騙されてしまう国民が増えます。

             竹中平蔵氏が犯した罪に対して、私たちは何をすべきでしょうか?私は、経世済民を目的とした政策が施行されるよう、多くの日本国民が経済の正しい知識を知り、知見を高めていただくことで世論を形成していくしかないものと考えます。

             少しでも本ブログの読者の皆さまには、テレビ新聞の記事と実際は異なるという現実を知っていただきたいと思うのであります。


            「リカードの比較優位論」の欺瞞と国際貿易(池上彰の間違った解説!)

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               今日はアカデミックに、経済理論の一つである「リカードの比較優位論」について述べたいと思います。頑張って付いてきていただきたく思います。

               

               よく通商政策において、TPPや二国間協定(FTA)を締結すべきであるという論説の根拠に、経済理論の一つ「リカードの比較優位論」を持ち出す人がいます。「池上彰のやさしい経済学」においても、「リカードの比較優位論」を根拠に、TPPに参加すべきと結論付けていたため、これに対して理論的に反論したいと思うのであります。

               

               

               

              1.リカードの比較優位論とは?

               

               リカードとは人の名前です。イギリス人の経済学者、デビット・リカード氏が発見したとされる貿易の大原理です。コンセプトは自国の得意とする生産に特化して、それ以外は貿易によって供給すれば、貿易している国同士が各財について、最大の生産ができるので貿易を推進するべきだ!という考え方に基づきます。

               

               リカードはアダム・スミスの『国富論』に影響を受け、自由貿易を唱えました。2国間で貿易すると両国に非常に大きなメリットがあるということを発見したとされています。

               

               もし皆さんが、「リカードの比較優位論によれば、自由貿易は常に正しい」と言われた場合に、比較優位論を理解していない人は、全く反論することができないでしょう。

               

               「リカードの比較優位論」とは、各国が比較優位にある財・サービスの生産に特化して輸出入をすることで、労働生産性が高まり、各国国民がより多くの財・サービスを消費することが可能になるので両国にメリットがあるというものです。

               

               比較優位論を理解するためのポイントは、「比較優位」という言葉にあります。比較優位というのは「日本は中国に比べて、自動車の生産性が高い」という話ではありません。

               

               例えば損害保険業界の営業現場の仕事で考えた場合、大雑把に下記2種類の仕事があります。

              営業=保険を売るトーク・企画を含めたスキル全般

              事務=保険契約の申込書を正しく作成して計上を行うスキル全般

               

               例えば私が、営業も事務も業務プロセス全般を把握していて、営業も事務も事務職の女性よりも生産性が高い、即ち「得意」だったとしましょう。その場合、私は事務員を雇用せず、営業と事務の2つの仕事を自分でこなすべきでしょうか?

               

               そうはなりません。雇われた事務員は、事務業務をこなすことはできても、営業することは全くできません。この場合、営業という仕事を基準にすると、事務員は事務業務に対して私よりも「比較優位にある」という話になります。

               

               結果、私は営業に専念し、事務は事務員に任せた方が、全体の「仕事の生産量」が増える、即ち労働生産性が高まるということになります。これが比較優位論です。

               

               これを国の話に戻しましょう。比較優位論の際に頻繁に例として出されるのは、イギリスとポルトガルの貿易例です。イギリスは綿製品、ワインという2つの財の生産について、共にポルトガルよりも生産性が高いです。ポルトガルは綿製品よりもワインは得意分野であり、日本で初めてワインを飲んだのは織田信長なのですが、ポルトガル産のワインだったと伝えられています。

               

               この場合、綿製品を基準にしますと、ポルトガルはワインの生産についてイギリスよりも比較優位にあります。イギリスが綿製品、ポルトガルがワインの生産に特化して、互いに生産された財を輸出入し合うことで、イギリス・ポルトガルの両国民の綿製品・ワインに対する生産量=消費量が最大化されるのです。

               

               

               

              2.比較優位論をケーススタディで理解を深める

               

               比較優位論について、ケーススタディで考えてみましょう。

               

               

               上記は、日本と中国の2か国で、コメと自動車をそれぞれ生産しているということで作ったケーススタディです。

               

               上表を解説すると以下の通りです。

              ●日本はコメについて、労働者100人で1000の生産をしている。自動車については、労働者100人で500の生産をしている。

              ●中国はコメについて、労働者100人で900の生産をしている。自動車については、労働者100人で300の生産をしている。

              ●日本と中国で生産水準を比較すると、中国は自動車生産において日本の60%、コメ生産において日本の90%の水準の生産量となっている。中国はコメ生産を基準にした場合、自動車生産と比較して優位にある。

              ●中国は比較優位にあるコメ生産に労働者100人をシフトし、日本はコメ生産の労働者100人のうち80人を自動車生産にシフトする。

              ●中国は自動車生産量が300減少する一方でコメ生産量が900増加する。

              ●日本はコメ生産が800減少する一方で自動車生産が400増加する。

              ●日中両国合計でみると、コメ生産で労働者が20人増加してコメ生産量が100増加し、自動車生産で労働者が20人減少する一方で自動車生産量が100増加した。

              ●結果、生産量は、合計でそれぞれ100ずつ増加することができた。(コメ生産量:1900→2000、自動車生産量:800→900)

               

               このように比較優位論によれば、日中がお互いに比較優位にある財の生産に特化して、貿易を推進すれば、生産量も消費量も増えてハッピーになるというわけです。

               

               

               

              3.「リカードの比較優位論」の決定的な欠陥

               

               一見すると、生産量が増えて消費が増える点で素晴らしく思える「比較優位論」ですが、複数の決定的な欠陥が存在します。

               

               例えば、イギリスとポルトガルが、それぞれ比較優位にある「綿製品」「ワイン」の生産に特化します。あるいは日本と中国が、それぞれ比較優位にある「自動車」「コメ」の生産に特化します。そして互いに輸出入します。この場合、確かにイギリス・ポルトガルの両国が消費する「綿製品」「ワイン」は増え、日本・中国の両国が消費する「自動車」「コメ」は増えます。

               

               とはいえ、2国間同士の比較優位が「国民の豊かさ」に貢献するためには、複数の条件を満たす必要があるのです。

               

               一つ目はイギリス・ポルトガル、あるいは日本・中国で、「完全雇用」が成立しているということです。そもそも比較優位論は「非・自発的失業者」の存在を前提にしていません。失業者は自発的失業者だけで、完全雇用が成立しているという場合、自由貿易は比較優位論により「失業者の増加」というデメリットは生じません。とはいえ、現実の世界で完全雇用が成立している国は、どれだけあるでしょうか?

               

               二つ目は特定の財・サービスの生産に従事している労働者が、自由貿易の影響で失業したとしても、「次の瞬間」に別の職業に就業できるという前提です。労働者という「生産要素」が国内の産業間っを自由に移動できて、そのための調整費用が掛からないことが前提になっています。例えばイギリスでワイン生産に従事していた労働者が、自由貿易で廃業したとしても、次の日から綿製品の工場で働き、生産力を発揮できるという仮定になっているのです。当たり前の話として、どのような職業であっても、個々の生産者が生産性を最大限に発揮するためには、ある程度の技術・ノウハウの蓄積が必要です。自動車生産にしても、コメ生産にしても同様で、「良い製品を、安く生産する」ためには、生産者各人が働き続け、自身にいろんなノウハウ・技術・技能・スキル等を蓄積する必要があります。「リカードの比較優位論」では、こうした「人材のノウハウ・技術の蓄積」というものを無視しているのです。

               

               三つ目は各国間の資本移動が「ない」というもので、イギリスの綿製品製造企業がポルトガルなどの他国に工場を移転することはなく、逆も然りで、ポルトガルのワイン製造メーカーが、他国に拠点を移転させることもないという前提になっています。資本移動の自由が規制できない今日の世界において、これは決して成立し得ません。

               

               四つ目は一番重要な欠陥なのですが、「国民の消費が増えることが正しいこと」という前提に立っていることです。GDP3面等価の原則でいえば、国民の消費が増える=国民の生産量が増える=国民の所得が増えるなのですが、それはすべて国内で賄われた場合に限定されます。一番初めに例を挙げた保険の仕事でいえば、同じ組織内であれば有効で利益追求の観点からも正しいため、ワインと綿製品もイギリス国内で、コメも自動車生産も日本国内でやれば、正しいかもしれません。しかしながら国家で考えた場合、輸入した分は、自国民の生産ではなく、自国民の所得にもなりません。GDPは輸出入は、純輸出のみカウントされます。それだけでなく、日本のように財・サービスを生産する供給能力が、需要に対して過剰になっているデフレギャップが生じている場合、重要なのは「雇用」「所得」を増やすことであって、財・サービスの生産能力を拡大することではないのです。

               

               フランス人の経済学者でジャンパティスト・セイが、市場の価格調整機能によって「生産能力」が「需要」を創出するといういわゆる「セイの法則」というものを唱えましたが、常に物が売れるという状態の「セイの法則」が成立している場合、比較優位論は正しいです。とはいえ、デフレ期にはそもそも「セイの法則」が成立していません。この世に「生産を増やすことが善にはならないデフレという時期」が存在するという現実を、自由貿易や「リカードの比較優位論」を信奉する経済学者らは、決して理解しようとしないのです。

               

               このように「リカードの比較優位論」の決定的な欠陥は、「供給能力が過剰になり、生産量増加が『善』にならないデフレ期が存在する」という事実を前提にしていない点が、最大の欠陥です。「セイの法則」が成立しない時期があるということを改めて認識する必要があるのです。

               

               

               というわけで、今日は「リカードの比較優位論」について述べました。需要<供給というデフレギャップで、需要不足に悩む国が「生産量」を増やしてしまうと、デフレが深刻化するだけです。TPP推進派の人々は、TPPのメリットについて、農産物の価格が下がることであると、口を揃えていいます。デフレ環境下にある日本が、自由貿易で農産物の価格を引き下げたら、デフレが悪化するだけです。

               ところがTPP推進派は「個別物価と一般の全体物価は異なるため、TPPで農産物の価格が下がっても、全体的な物価が下がるわけではないため、デフレ悪化することはない」と反論します。彼らは「自由貿易」で消費者が農産物を安く買ったとしても、余ったお金を必ず別のモノ・サービスの購入に回るから、自由貿易によって物価水準を引き下げることにはならず、デフレを深刻化させることはならない旨の反論をするのです。

               こうした人たちには、誠に申し訳ないのですが、この世の中には、預金や借金返済という貯蓄というものがあります。1000円のコメをTPP締結後に300円で買ったとして、余った700円で全てのモノ・サービスの購入に必ず充当されるというのであれば、全体的な物価が下がることはありません。とはいえ、700円の一部または全部を預金に回してしまうと間違いなく一般物価は下がり、デフレが悪化します。

               またTPPで外国から農産物の攻勢を受けて、国内の農業が廃業していったとして、失業した農家が次の瞬間には別の職業に就くことができるということも、現実的な話ではありません。

               安全保障という観点からも国力強化という点でも、食糧、医療、防災、エネルギーなどは他国からの輸入ではなく、自国で賄うべきでもあります。

               こうしたことから「リカードの比較優位論」を根拠に自由貿易が正しいとする論説は、徹底的に反論したくなるのです。

               

              〜関連記事〜

              「価格下落は、需要の拡大をもたらす!」は、本当か?(ミクロ経済の「部分均衡分析」の問題点)

               


              的外れな朝日新聞の公共事業評価批判

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                 今日は4/23付の朝日新聞の公共事業を批判する記事について意見したいと思います。

                 

                『朝日新聞 2018/04/23 公共事業評価、4分の1に問題 効果水増し、費用過小に

                公共事業を実施するか否かの妥当性が、多くの事業で不適切に評価されていることがわかった。将来の人口減少を考慮せずに事業効果を水増ししたり、維持管理費を無視して費用を過小評価したり。総務省がサンプル調査した各省庁の532事業の評価のうち、約4分の1に問題があった。
                公共事業は国の政策評価法令上、(1)10億円以上の新規(2)政策決定後5年経っても未着工(3)決定から10年経っても継続中――の場合、所管する各省庁は着工や継続の妥当性を評価しなければならない。妥当性判断のポイントは、事業で得られる効果「便益」を金額にして算出し、投じる費用で割った「費用対効果」の推計結果が「1・0以上」になるかどうかだ。
                総務省は毎年、国土交通省や農林水産省、厚生労働省などが自らの公共事業や補助事業の妥当性を評価した結果について、抽出してチェックしている。朝日新聞が2010〜17年度の結果を入手して集計したところ、抽出された532事業のうち、総務省が各省庁の評価に疑義を呈していた事例が127件あった。
                多いのは便益を過大に見込む手法だ。
                例えば長崎県の有喜漁港(諫早市)から国道への連絡道路を追加する事業では、実際は遠回りになるのに距離短縮の効果を見込んだり、運転手・同乗者の移動時間が減る効果を二重計上したりしていた。
                分母となる費用を小さく見込む例もある。国有林の治山、地滑り防止、工業用水道などの整備事業では、長期間必要になる維持管理費が考慮されていない例が相次いで見つかった。
                各省庁が作成する評価マニュアル自体が不適切なものもあった。税金を投じる意義を判断する根拠がゆがむとして、総務省は改善を求めている。(赤井陽介)』

                 

                 

                 朝日新聞という新聞は、とにかく公共事業を否定する論調が多いです。この記事について2点指摘したいと思います。

                 

                 1つ目は、「将来の人口減少を考慮せず・・・」のくだりです。よくある公共事業の否定論説として、「人口が減少するから高速道路、高速鉄道を作っても、利用する人が少なくなるわけだから、作るのが無駄だ!」という論説です。

                 

                 これは日本の人口減少問題の認識を間違えています。毎年20万人減少して市町村が消滅するなどと報じられることもありますが、そもそも日本の人口は1億3000万人です。毎年20万人が亡くなったとしても、人口減少率は0.15%と1%にも満たないです。

                 

                 日本の人口問題を語るとき、人口減少が問題なのではありません。生産年齢人口の減少が喫緊の課題です。なぜならば、日本は医療水準が高いために、高齢者は長生きします。長生きする以上、衣食住にまつわる需要に加え、医療介護の需要もうなぎ上りです。

                 

                 要はインフレギャップが生じやすいのです。

                この少ない供給力で需要をどうカバーするか?即ち「供給<需要」というインフレギャップをどうやってカバーするか?生産性向上か外国人労働者で穴埋めしかありません。

                 

                 

                 仮に外国人労働者でインフレギャップ解消となると、生産性向上の投資が抑制され、日本人の一人当たりの賃金UPが抑制されて、消費が伸び悩むことになるでしょう。逆に生産性向上によってインフレギャップ解消となれば、日本人の一人当たりの賃金UPにつながります。

                 

                 外国人労働者を受け入れて、みんなで低賃金の状況でいる状態の場合は、一人当たりの購買力が高まらず、消費が増えにくい。一人当たりの賃金の伸びが抑制されれば、どうしても物・サービスは値下げしないと売れにくくなります。

                 

                 外国人労働者の受入をやめて、生産性向上でインフレギャップを解消すれば、一人当たりの賃金UPにつながることで、購買力が高まって消費が増えます。

                 

                 生産=分配=消費ですから、消費が増えれば、またまた需要が増えてインフレギャップが発生します。このインフレギャップをどうやって解消するべきでしょうか?

                 

                 やはり生産性向上に尽きます。こうして好循環になる環境を、日本は迎えようとしているのです。いわば高度経済成長の到来のチャンスが今訪れようとしているのです。その高度経済成長のチャンスをぶち壊すのは、外国人労働者の受入です。

                 

                 ところで生産性向上というのは、何をすればいいのでしょうか?民間企業でいえば、能力開発費を増やして人材育成したり、最新鋭の機械を導入するということになります。政府は民間企業が生産性向上しやすいように、インフラの整備をする必要があります。

                 

                 渋滞解消のための高速道路は、まだまだ必要です。インフラが整備されていない道府県においては、高速鉄道や港湾の整備も必要です。物流のロジスティクス、営業マンの人員輸送、これらを効率よくするためには、高速道路・高速鉄道のみならず、コンテナヤードなどの港湾整備のインフラ整備が必要です。食糧であれば穀物エレベーターも必要でしょう。

                 

                 インフラ整備というのは利益追求で行うべきものではありません。利益が出なくても、都道府県のインフラ格差解消のためにインフラ整備しても構いません。利益追求となると、太平洋側に比べて日本海側は、人口が少ないからやらなくていいということになります。

                 

                 日本は災害大国ですので、複数の物流網を持つ必要があります。小学校の社会科で習う太平洋ベルト地帯を、人口が少なくて儲かりにくい日本海側でも、インフラ格差解消のために日本海ベルト地帯を作るためには、政府が率先してインフラ整備をする必要があるのです。

                 

                 2つ目に妥当性の判断で、費用対効果の推計数値「1.0以上」とは、B/C(Benefit per Cost)を指すと理解しています。欧米や豪州においても、B/Cは使われていますが、1.0未満でも公共事業は実施します。あくまでもプライオリティの判断に過ぎないという位置づけです。

                 

                 日本は「1.0未満の場合は、コストに比較して利益がないから作らない!」となっています。そもそもBenefitの分子に該当する項目も他国に比べて少なく、公共事業を過小評価されやすい仕組みになっているのです。

                 

                 朝日新聞はこうした実情を知っていて報道しているのでしょうか?知らないで報道しているのでしょうか?それとも朝日新聞特有の政府がやることはすべて反対という理念の下、公共事業を否定しているのでしょうか?

                 

                 いずれにしても知見のない記者が書いた読むに値しない記事であると思うのです。

                 

                 

                 というわけで、今日は朝日新聞の公共事業の評価批判について、逆反論させていただきました。

                 

                〜関連記事〜

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                   本ブログの更新ができず、楽しみにしてくださっていた読者の皆さまには申し訳ありません。

                   「杉っ子の独り言」は、GMOペパボ社のブログサービスのJUGEMによるサブドメイン「toshiaki4386.jugem.jp」と独自ドメイン「chiba-jp.work」でアクセスができるようにしていたのですが、独自ドメインが不安定な状態となり、アクセスができなくなっています。

                   

                   未だ独自ドメインについては復旧のめどが立たず、現在GMOペパボ社、GMOインターネット社に対して、解決策をメールで照会です。復旧しましたら改めて皆様にお伝えいたします。

                   なお、サブドメイン「toshiaki4386.jugemu.jp」はアクセス可能となっております。

                   

                   さて、今日は「クールビズ」について、経済的な影響と、そもそも必要があったのか?

                   

                  1.需要が激減したネクタイ

                  2.人材における技能・ノウハウの蓄積を無視する経済学者たち

                  3.堀場製作所の堀場社長が語る仕事の装い

                   

                   上記の順で、世界のビジネスマナーという観点からも意見したいと思います。

                   

                   

                   下記は、ヤフーニュースです。

                  『ヤフーニュース 2018/05/03(木)20:10 投信1 ネクタイ業界の窮地〜クールビズ本格導入から13年目の夏が来る

                   

                  早くも5月1日からクールビズがスタート!

                   現在真っ只中のゴールデンウィークが終わると新緑の季節となり、ここから初夏に向かうまでの数週間が1年で一番過ごしやすい季節と言われています。しかし、今年は桜の開花も例年になく早く、4月後半は全国各地で連日のように夏日となるなど、(4月としては)記録的な“暑さ”になったようです。
                   そして、5月1日からは環境省を中心に早くもクールビズがスタートしました。6月1日から導入する企業も少なくないようですが、そこから10月末までクールビズが続くことになります。
                   クールビズが始まると、あの暑苦しい真夏を思い起こす人も多いのではないでしょうか。

                   

                  クールビズの正式な定義・内容はあるのか?

                   ところで、クールビズって何のことでしょうか? 
                   実は、クールビズにはガチガチに決められた定義はありません。一応、夏期に行われる環境対策などを目的とした衣服の軽装化キャンペーンを意味しているようですが、実態としては“ノーネクタイ、ノージャケットのカジュアルなビジネスウェア”と考えていいでしょう。そして、実質的には男性のみが対象になっていると思われます。
                  10数年前は真夏でもネクタイをキチッと締めるのが当然だった
                   男性サラリーマンの中には、“クールビズのおかげで、昔に比べれば夏の暑さもしのぎやすくなった”と感じている方も多いと推察されます。
                   今から10数年前までは、どんな酷暑でも社内・社外を問わず、男性会社員はネクタイ着用が当然でした。誰一人、少なくとも表立っては愚痴一つこぼさずにネクタイを着用していたのです。
                   真夏に喉元を締め付けるネクタイのあの苦しさは、女性に理解してもらうのは難しいかもしれません。あの苦しさから解放されるだけで、少なくとも気分的には涼しくなるのは確かでしょう。
                  クールビズの本格導入は小泉政権が旗振り役となって2005年から
                   さて、今では当たり前となった夏季期間のクールビズですが、本格導入されたのは2005年(平成17年)からです。当時の小泉政権が旗振り役となり、多くの国会議員や地方議員にも“奨励”したことで、日本社会に根付くきっかけとなりました。
                   しかし、この新しいドレスコード(服装基準)が認知されようとした2005年6月、日本ネクタイ組合連合会が当時の小泉首相、および各閣僚に抗議声明文を提出しています。
                   ご記憶にある方もいらっしゃるでしょう。声明内容は正確に覚えていませんが、“クールビズの影響でネクタイの売上が減少する”というものだったと記憶しています。すると、小泉首相は“これをビジネスチャンスに変えてほしい”という内容の返答をしたと、筆者は鮮明に覚えています。
                   いずれにせよ、日本ネクタイ組合連合会が、クールビズの浸透に深刻な危機感を持ったことは確かです。あれから12年強が経過していますが、実際にネクタイの需要はどうなったのでしょうか。
                   クールビズ導入後、ネクタイ需要は恐ろしいほど激減
                   結論から言うと、ネクタイ需要は恐ろしいほどに激減しています。
                   日本ネクタイ組合連合会を構成する大組織の東京ネクタイ協同組合によれば、ネクタイの国内生産本数は、平成17年の約1,164万本から平成27年には約470万本へと▲60%減っています。また、輸入品を含めた本数で見ても、同じく4,026万本から2,205万本へ▲45%以上の減少です。
                   平成27年を最後にデータ更新はありませんが、平成28年以降に急回復しているとは考え難い状況です。
                   これだけ需要が激減して、何の影響もないはずがありません。しかも、国産ネクタイの需要激減が著しいことを勘案すると、ネクタイ業界では廃業に追い込まれた業者も少なくないと推察されます。
                   結果として社会ニーズの変化に対応できなかったネクタイ業界
                   実は、民主党政権が本格始動した2010年、日本ネクタイ組合連合会は当時の環境大臣にクールビズの廃止を陳情しています。自民党が無理でも、民主党なら理解してもらえると考えたのでしょうか。
                   心情的には理解できないことはありません。しかし、クールビズ導入から5年も経過してなお、新たな一手を打てなかったところに、ネクタイ業界の限界を感じます。
                  結果として、ネクタイ業界は社会ニーズの変化に対応できなったと言えるかもしれません。
                   今後も、こうした些細なことで始まる社会ニーズの変化により、消滅する業界、淘汰される業界、そして、新たに興隆してくる業界があるでしょう。それをじっと注目してきたいと思います。』

                   

                   

                  1.需要が激減したネクタイ

                   

                   ご承知の通り、クールビズが始まりました。私は、どちらかと言いますと上着を脱がず、どれだけ暑くてもネクタイも締めていたいと思うため、クールビズは自分で勝手に遅くしています。ネクタイをしないとだらしなく思うからです。

                   

                   今回のこのニュースでは、「ネクタイ業界が社会ニーズの変化に対応できなかったネクタイ業界」ということで、ネクタイ業界が時代の流れに対応できなかった旨の論説となっています。

                   

                   社会ニーズとは何でしょうか?暑い夏にネクタイをする必要がないということでしょうか?小泉純一郎政権のときに始まったクールビズについて、私の考え方は古臭いかもしれませんが、ネクタイは必要であると思うのです。

                   

                   もともとクールビズは、小池百合子(現在の東京都知事)が環境大臣のときに、小泉純一郎氏から「夏場の軽装による冷房の節約」をキャッチフレーズにしたらどうか?というアドバイスを受けたことがきっかけとされています。

                   

                   ネクタイをしなくてもだらしなく見えないワイシャツの開発など、新たな需要を生み出しましたが、ネクタイは間違いなく需要が激減しました。

                   

                  <ネクタイの日本国内での生産本数と海外からの輸入本数(左縦軸)の推移と2006年を1とした場合の指数(右縦軸)の推移>

                  (出典:東京ネクタイ協同組合)

                   

                   ネクタイの需要激減幅が、ワイシャツの需要増加で補えたか?までは不明なのですが、はっきり言えることは、ネクタイの販売本数は激減しています。2006年時の生産本数・輸入本数で、2015年は2006年当時にくらべ、国産で60%減少、海外輸入で40%の減少です。

                   

                   これだけの需要減少となれば、廃業するネクタイ生産業者がたくさんいても不思議ではありません。デフレで賃金が伸び悩む状態で、ネクタイ生産でノウハウを積み上げた個人・業者が、いきなり別の事業を営んだとしても、成功するとは限らず、酷なこととしか言いようがありません。

                   

                   小泉純一郎氏に陳情をお願いするも、冷酷に「ビジネスチャンスに変えて欲しい!」と答えるだけでは、ネクタイ業者の人々には大変酷なことだったに違いありません。

                   

                   マクロ経済的に雇用問題を考えれば、インフレギャップの状態でGDPが伸びている状況であるならば、すぐに他の業種で仕事が見つかったかもしれません。

                   

                   1997年の構造改革基本法以降、小泉純一郎政権では公共事業を毎年7000億円レベルで削減していた他、プライマリーバランス黒字化によって医療費の抑制やら、科学技術振興予算についても抑制していました。

                   

                   こうしたデフレの状態に加え、デフレを深刻化させる経済政策の下では、高賃金の職業に就けるとは限らず、小泉政権後の民主党政権に陳情するというのも理解できます。

                   

                   

                   

                  2.人材における技能・ノウハウの蓄積を無視する経済学者たち

                   

                   経済学者やアナリスト・エコノミストが誤解していることが2つあります。

                   

                   1つ目は、特定の財・サービスの生産に従事している労働者、今回のケースでいえばネクタイの生産に従事している労働者が、クールビズの影響で失業したとしても、「次の瞬間」には別の職に就けるという前提で物事を考えていることです。

                   

                   専門的な言葉を使いますと、労働という生産要素が日本国内の産業間とりわけ、衣料・アパレル業界を自由に移動でき、そのための調整費用もかからないと考えていることです。

                   

                   ある日突然ネクタイ業者が倒産したとして、その労働者は次の日から別の産業の工場で働き、生産力を発揮できるという前提で物事を考えているのです。

                   

                   当たり前の話として、いかなる職業であっても、ここの「生産者」が生産性を発揮するためには、ある程度のノウハウの蓄積が必要になります。どんな財・サービスを生産するとしても、生産者各人が働き続け、自身に様々なノウハウ、技術・技能、スキル等を蓄積する必要があるのです。


                   2つ目は自発的失業者の存在を無視していることです。もちろん、衣料・アパレル業界に限定すれば、自由に移動できるのかもしれませんが、十分な賃金を得られるか?

                   

                   例えば介護業界は年収が一般産業と比較して月給ベースで10万円程度低いとされています。ネクタイ業界に従事していた人が、クールビズの影響で職を失ったとして、介護業界に就業しようとするでしょうか?

                   

                   極端な例をいえば、空き缶拾いという仕事があったとしても、その仕事で食べていくことは不可能です。食べていくことができない職業など、最初から選択する人はほとんどいないでしょう。結果、日本では自発的失業者というのが大勢います。

                   

                   特に建設業界で顕著で、公共事業削減によって建設業界は1999年をピーク時の60万社から47万社へと、20%近くの業者が自主廃業などで減少し、建設業従事者数では685万人→500万人と、30%近くの業界従事者が建設業界を去りました。

                   

                   こうした人々がコンビニのバイトをやったり、生活に困窮して生活保護者になっているという人もいます。小泉純一郎氏は、そうした供給力を毀損することが国力を低下させるということを理解していなかったのではないでしょうか?

                   

                   もともとグローバリズム推進政策で、業界の変化に対応できない人は自己責任という発想自体、インフレならまだしも、デフレ環境下において、デフレを促進させ、社会を不安にさせるだけだったのでは?と思うのです。

                   

                   クールビズ導入においても、その後、雇用がどうなるのか?など、十分な政府の支援があったとは、私には思えません。経済学では、当人が職業を選んでいるということで、自発的失業者は存在しないことになっていまして、小泉氏の「ビジネスチャンスに変えてください!」という発言の通り、特段の配慮があったとは考えられないのです。

                   

                   十分なインフレ環境にあるならまだしも、自ら率先して無駄削減・公共事業削減をしてきたわけですから、このクールビズによって需要削減で、よりデフレが深刻化したのでは?と考えられます。

                   

                   

                   

                  3.堀場製作所の堀場社長が語る仕事の装い

                   

                   堀場製作所という会社をご存知でしょうか?

                   

                   堀場製作所は、ドイツの自動車メーカーのフォルクスワーゲンの排ガス不正を見抜いた装置を作っている会社で、東京証券取引所第一部に上場している測量器メーカーです。

                   

                   堀場製作所の堀場社長が日経スタイルというライフスタイルコンテンツにて、クールビズについてコメントしています。

                   

                  『日経スタイル 2017/08/20 堀場製作所会長兼社長 堀場厚氏

                  ◆◆スーツにノータイ? 世界ではあまり見かけませんね◆◆

                  分析・計測機器大手の堀場製作所は、エンジン排ガス計測システムや半導体製造装置用のガス制御機器で世界トップのシェアを誇る。創業者である父、故堀場雅夫氏から会社を受け継いだ2代目、堀場厚会長兼社長は「おもしろおかしく」を社是とする個性的な企業風土を守りながら、積極的な買収戦略を展開、グローバル化を進めてきた。若いころから海外勢と競ってきた堀場氏に、世界を相手にする際の「装い」について聞いた。

                  ――スーツに強いこだわりを持たれているとうかがいました。

                   「スーツはビジネスの世界のいわば戦闘服のようなものですね。提携や買収、顧客訪問などで海外出張の機会が多いのですが、やはり相手が着ているスーツは気になりますね。海外のエグゼクティブ、特に欧州の方は身だしなみをきちんとしています。ネクタイひとつとってもそうです。だから逆にいうと日本のクールビズは、少し違和感があります」

                   「その省エネという精神自体は良いのですが、『それならネクタイを外す前に上着を脱ぐべきではないか』と思います。スーツを着てノーネクタイというのはグローバルではだらしない印象を与える恐れがあります。少なくとも欧州ではビジネスの世界でそのようにネクタイを外している人はあまり見かけません。米国のカリフォルニアでは、上着やネクタイはせず本当のクールビズを実施しています」

                   「ネクタイを外して、上着は着用しなさいという。やはり日本人というのは、何か教科書的なルールに安心したり、言葉に踊らされるところがあって、実質的な意味を考えるところで弱いと感じますよね」

                  「プロトコルというのが分かっていない。例えば、暑い時期に着物を着るために、腰紐(ひも)だけ結んで、『帯をしたら汗をかくからしません』と言っているのとほぼ一緒ですよね。それならまず、それらしい夏物の着物を着るか、浴衣にするでしょう、という話ですね」

                   「人と会うときには、やはり言葉遣いや服装など、TPO(時・場所・場合)に応じてのマナーというものがありますよね。それをルーズな方向に、真のマナーの意味を分かっていない人たちがスタンドプレー的にルール化を進めているという感じがしますね」

                  「だから京都に本社を置き、グローバル展開する当社では基本的にクールビズはしていません。ただし、郷に入れば郷に従えで東京地区の拠点の社員は東京ではあたり前になった、クールビズスタイルにしたらいいと言っていますが。社内を見ていただいたらお分かりになるかと思いますが、ネクタイをしなくもいい夏用の制服を作り、単にノーネクタイではない着こなしを奨励しています」

                  (中略)

                  「この前、顧客であるイタリアの有名なスポーツカーのメーカーに行ってきましたが、工場見学でも幹部は全員きちんとネクタイをしていました。こっちは暑いし、『上着、脱がせてくれないかな』と思ったくらいですが、我々のお客さんがスーツを着て案内してくれるのですから、脱げなかったですよ。このような人たちが日本式のクールビズを見たら、どう感じるでしょうか。『文化のないやつらだ』と思われるかもしれません。まあ、洋服文化は西洋ですから、もともと日本にないのは事実ですけども」

                   

                  ◆◆服装もマネージできずに、人をマネージできますか?◆◆

                  (前略)

                  「父(堀場製作所創業者の故堀場雅夫氏)はすごくお洒落でした。私はむしろ疎い方でしたね。でもだんだん、歳を重ねるごとに、また海外のいろいろな人と接していくうちに、負けないな、と感じるんですよ。いま我々のグループの従業員約7000人のうち海外の社員が約4200人、日本人の割合は4割を切っています。でも海外の人たちをマネージしていくには、仕事だけではオペレートできないんですね。服装も彼らに見劣りしてはいけない。特に衆目されるトップはそうですね。だから弊社の幹部はみんな服装もきちんとしていると思います」

                   「というのも、幹部の彼らも子会社の社長を務めたりするなどの海外経験で、自然と肌で感じているんだと思います。何もお金をかけるとか、ブランド物でそろえることではなくて、身だしなみを整えていないと結局、会社のトップや、きちんとした相手に会ったときに、軽く見られたり、あるいは相手にしてもらえないということを何度も経験をしているんだと思います」(後略)』

                   

                   

                   堀場製作所は、私も株式投資で有望な企業とみて、ウォッチしている企業の1つです。その堀場製作所の社長は、身だしなみとし世界基準で日本のクールビズに対してネガティブに感じておられるようです。

                   

                   価値観の問題はあると思いますが、私もどちらかといえばネクタイなしで上着を着るのは違和感を感じることが多い。暑い夏であっても上着を着る、それもネクタイを締めてということで、確かに暑いのですが・・・。

                   

                   室内温度を高く設定してクールビズを推奨するというのが当たり前になった日本ですが、マクロ経済的には電力需要を削減し、ネクタイ業者の生産供給力を破壊したといえます。

                   

                   ネクタイ業者に従事する人々が、従来と同等の賃金がもらえる職に就ければいいですが、就けなかった場合は賃金DOWNした分、普通に消費を削減するでしょう。

                   

                   クールビズが始まった2006年以降は、輸出は増えていますが、個人消費は増えていません。「努力して輸出で稼げばいい!輸出できるものを努力して創作するべきだ!」といっても、デフレ環境で、物・サービスの値段を下げないと売れにくい状況では厳しいでしょう。

                   需要が大きい介護業界に転職するとしても、介護報酬を引き下げているようでは、実質の需要が増えても名目需要が不足しているという状況なので、忙しいけど稼げないということになってしまいます。

                   

                   

                   

                   というわけで、クールビズについて意見しました。クールビズの是非については価値観の問題もあるので、一概には言えませんが、私は堀場製作所の堀場社長の意見に近いです。またマクロ経済的にいえば、デフレ化の状況でネクタイの需要と電力の需要を削減する必要があったのか?という論点もあります。

                   需要削減した分、他の需要を日本国内で創出したか?と言われれば、もともと公共事業を7000億円も削減していた状況です。その上、プライマリーバランス黒字化のために、医療・介護費も抑制方向となれば、クールビズはデフレを促進するだけの政策だったのでは?と思えるのです。

                   冷房をガンガンつければ電力業界が潤います。ネクタイとワイシャツでいえば、ワイシャツ業界は需要が増えますが、ネクタイ業界は需要減少です。もっともGDP500兆円で経済成長していないため、ネクタイ業界の需要減少を有り余ってワイシャツ業界の需要で埋めたとは言い切れないでしょう。

                   マクロ経済を理解しますと、クールビズについても本当に正しかったのか?と疑問を持つ人も増えるのでは?と思うのです。


                  チュニジアのチェニス往訪記(グローバリズムのトリニティの一つ「人の移動の自由」についての考察)

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                     このGWに4/30〜5/3にチュニジア共和国を往訪し、チェニス市内を視察いたしました。そのため、今日は撮影した写真をご紹介し、チュニジア共和国の往訪記として記事を書きます。

                     

                     チュニジア共和国の場所は下記の通りです。リビアとアルジェリアに挟まれて地中海沿いにあります。

                     

                     全行程4/29〜5/4でして概要は下記の通りです。飛行機は全てターキッシュ・エアラインです。

                     

                    【初日:04/29(日)】

                     東京・成田国際空港21:25発 ⇒TK0053便⇒ イスタンブール・アタチュルク国際空港03:35着

                     機内泊

                     

                    【2日目:04/30(月)】

                     イスタンブール・アタチュルク国際空港08:30発 ⇒TK0661便⇒ チェニス・カルタゴ国際空港09:25着

                     カルタゴタラソリゾートホテル迫

                     

                    【3日目:05/01(火)】

                     チェニス市内視察(ケルクアン遺跡とボン岬半島)

                     「国際文化センター」「ハンマメットの旧市街地メディナ」「ビザンチンの城塞」「ケルクアン遺跡」

                     カルタゴタラソリゾートホテル迫

                     

                    【4日目:05/02(水)】

                     チェニス市内視察(バルドー博物館と旧市街地メディナとカルタゴ遺跡)

                     「バルドー博物館」「世界遺産旧市街地メディナ」「ビュルサの丘」「アントニヌスの共同浴場」「フェニキアの聖地トフェ」「古代カルタゴ時代の港」「シディ・ブ・サイド」

                     カルタゴタラソリゾートホテル迫

                     

                    【5日目:05/03(木)】

                     チェニス・カルタゴ国際空港17:00発 ⇒TK0664便⇒ イスタンブール・アタチュルク国際空港21:45着

                     機内泊

                     

                    【6日目:05/04(金)】

                     イスタンブール・アタチュルク国際空港01:40発 ⇒TK0052便⇒ 東京・成田国際空港19:10着

                     

                     

                     全部で5泊ですが機内泊が2回あり、移動時間が多く、実質的には2日間だけフルに視察しました。現地では、日本人ガイドに案内をしていただきまして、チュニジア国内の情勢についてヒアリングした内容を下記の通り取りまとめました。

                     

                    ●治安

                    ・日本の外務省の渡航レベルで、チュニジアはレベル1(※)となり、安全になった。

                    ※レベル1:十分注意してください。その国・地域への渡航、滞在に当たって危険を避けていただくため、特別な注意が必要です。

                    ・チュニジア市内の街中ではスリが多い。

                    ・東側のリビアとの国境は危ないと言われているが、それほど治安が悪いというわけではない。西側のアルジェリアとの国境も同様。

                    ・かつてチュニジア市内のバルドー博物館では、アルカイダの人が乱入して発砲し、3人の日本人女性が犠牲になった。

                    ・賄賂が横行して、警察に賄賂を払って見逃してもらうということが頻繁にある。

                     

                    ●物価

                    ・タクシーの初乗り料金は40円くらい。

                    ・物価は、日本の物価の約半分くらい。

                    ・チュニジア人の月給は600TND〜800TND(26,000円〜28,000円で、年収で31万〜33万)。中央銀行で働く人の月給が2000TNDくらい。

                     

                    ●言語

                    ・チュニジア訛のイスラム語。

                     

                    ●宗教

                    ・9割がイスラム教だが、他宗教も認めている。

                     

                    ●教育

                    ・チュニジア国内では教育の重要性を認識されており、教育費の大部分が国が負担している。

                     

                    ●家電製品

                    ・スマートフォーンは、韓国のサムスン電子か中国のファーウェイの製品が多く流通している。

                     

                    ●資源関連

                    ・隣国のリビア、アルジェリアとは異なり、石油・LNGは採れない。エネルギー資源は輸入している。

                     

                    ●農業関連

                    ・オリーブは輸出している。加工してオリーブ油も輸出している。オリーブの実からオリーブ油を精製する機械・設備もチュニジア国内にある。

                    ・オレンジ、ナツメヤシの実は余剰生産しており、他国に輸出している。

                    ・バナナは輸入していて、意外と高い。

                    ・チュニジア米を作っているが、輸出するまでの余剰生産はしていない。

                    ・畜産では牛や羊があって、羊は家族で1匹買って、父親が締めて家族みんなで食すという習慣がある。

                     

                    ●水産漁業関連

                    ・鯛など魚を中心に漁業資源は多く漁獲でき、タコも獲れる。

                    ・チュニジア産のマグロは、日本にも輸出している。

                     

                    ●交通インフラ

                    ・チュニジアのプロジェクトにおいて日本のゼネコンの大成建設が参画している。

                    ・道路では信号が少なく、立体交差の交差点も少ない。

                    ・チェニス市内で、地下鉄導入の検討があったが、路面電車になってしまった。チェニス市内を走る路面電車はドイツ製。

                    ・路面電車も渋滞に巻き込まれる。

                    ・チュニジアの国鉄の列車があり、チュニジアから南部のサハラ砂漠の近くまで走っている。一応、時刻表があるものの、時間通りに列車が来ない。そのため鉄道を使った現地ツアーが組みにくく、ツアーがない。

                    ・港湾整備が遅れていて、コンテナヤードなどの設備が不十分。

                     

                    ●その他

                    ・チュニジア人の多くがチュニジアから出たいと思っている。

                    ・医師の資格を持った人などは、ドイツなどに行く。

                    ・チュニジアからイタリアに移民として地中海を船で渡ろうとする人がいて、船が沈んで命を落とすか、イタリアに上陸したとしても、ISやアルカイダのようなテロ組織と接触して洗脳されてしまう人もいる。

                    ・日本人を見かけると「ニーハオ!」と声を掛けるが、チュニジア人からみて、日本人と中国人との見分けがつかず、とりあえず「ニーハオ!」と語りかけているだけ。中国人と日本人が仲が悪いということは知られておらず、悪気はない。

                     

                     

                     以下、写真を掲載いたします。

                     

                    【初日04/29(日)〜2日目04/30(月)】

                    TK53便に搭乗します。

                    出発時刻が20分早まっていまして、21:05になっています。

                    出発時刻が遅れるということはあっても、早まるなんてことはあるのでしょうか?

                     

                    TK53便の機内食です。

                    牛肉ハンバーグがメインディッシュです。

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                    到着前の食事です。

                    和食で白身魚(スズキ?ORサワラ?)がメインディッシュです。

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                    イスタンブール・アタチュルク国際空港に到着しまして、飛行機を降ります。

                     

                    バスで移動して、イスタンブール・アタチュルク国際空港に着きました。

                     

                    イスタンブール・アタチュルク国際空港の中の様子です。

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                    ダイナースクラブカードのクレジットカードの特典の海外空港で無料利用できるラウンジです。

                     

                    深夜・明朝ですが、多くの利用者がいます。

                     

                    食事・飲み物を自由に取れます。

                     

                    出発時刻が近づいてきましたので、ラウンジを出てゲートに向かいます。

                     

                    TK661便でチェニス・カルタゴ国際空港に到着しました。

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                    TK661便です。

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                    チェニス・カルタゴ国際空港の様子です。

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                    イスラム語と写真が掲示されています。イスラム語を見て、ついにアフリカに来たと思いました。

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                    入国審査です。

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                    イミグレーションを通過するのに、1時間近くかかりました。

                    日本ですと、どれだけ人が並んでもスムーズですが、海外では時間がかかるというのは、よくあることです。

                     

                    空港内の様子です。

                     

                     

                    空港の外に出ました。

                     

                     

                     

                    カルタゴ・タラソ・リゾートホテルの客室の様子です。

                     

                     

                     充電のコネクターがないため、借りられるか?ホテルのロビーに聞いたところ、スーパーマーケットで売っているとのこと。

                    スーパーマーケットというと、日本では西友とかイトーヨーカドーとかイオンのイメージがありまして、リゾートホテルだから敷地内に何でも揃っているのか!と感心したのですが、ホテル内になく、敷地にもスーパーマーケットらしき建物が見当たらないため、改めてホテルのロビーに聞いたところ、建物の中にあるということで、なんと下記の写真の「SHOP」のことを、スーパーマーケットと言っていたのです。

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                     ぱっと見た感じは、お土産屋さんって感じで、こんな小さなお店をスーパーマーケットと言われても・・・と思いましたが、あとこんなお店にコネクターなんて売っているのか?と思いましたが、売っていました。

                     40TNDで2000円程度かかりましたが、充電のコネクターを手に入れることができました。

                     

                     ところで、初日の往路は移動に大変な時間がかかりました。成田空港→アタチュルク空港で12時間強、アタチュルク空港→カルタゴ空港で3時間30分程度。15時間以上飛行機に乗って大変疲れました。復路もほぼ同じくらいの時間がかかるのですが、アフリカに行くというのは、かなりエネルギーが必要と感じました。

                     

                     イスタンブールへは日本人の乗客が相当いまして、70%くらいは日本人の乗客だったと思います。一方で、イスタンブールからチェニスへは、日本人の乗客は私一人でした。

                     

                     トルコは人気都市ですが、チュニジアは人気がないということなのか?この日に日本人を見ることはありませんでした。

                     

                     

                    【3日目:05/01(火)】

                     

                    この日は、「国際文化センター」「ハンマメットの旧市街地メディナ」「ビザンチンの城塞」「ケルクアン遺跡」を往訪します。

                     

                    朝食会場のレストランです。

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                    06:30の開場してすぐだったため、ほとんど人がいなくて、薄暗いです。

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                    玉子焼きやオムレツをその場で作る場所です。

                    ですが、コックさんがいません。

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                    とりあえず、適当に食べ物をとりました。

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                    目の前でクレープを焼いてくれています。

                    2017年の元旦に亡くなった母親は、私が小さい頃、誕生日というとクレープを作ってくれまして、思わず母が作ったクレープを思い出してしまいます。

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                    以上リゾートホテルの朝食バイキングでした。シェラトンやヒルトンと比べると、品数などで見劣りします。

                     

                     

                    部屋に戻って外出の準備をしますが、カルタゴタラソリゾートホテルのエレベーターです。

                    おしゃれな造りで、パッと見た感じ、12人くらい乗れるくらいの広さなのですが、なぜか4人までしか乗れないと書かれています。

                    日本製のエレベーターでないです。

                     

                     

                     

                    さて、「国際文化センター」という場所を往訪です。

                    1927年に建てられたルーマニア人の大富豪のジョルジュ・セバスチャンの別荘です。

                    ローマ式風呂やアーケードに囲まれたプールがあり、洗練された建築物です。     

                     

                     

                     

                    これが風呂場です。

                     

                    ジョルジュ・セバスチャンの顔です。

                     

                    部屋から地中海が見えます。

                     

                    日本人のガイドの方と休憩です。ガイドさんはコーヒーを、私は紅茶を飲んでいます。

                     

                    庭を散策します。

                     

                     

                     

                    ローマ劇場のような(ローマ劇場ではありません。)広場がありました。

                     

                     

                    続いては、ハマメットという場所ににある「旧市街地メディナ」を往訪しました。

                     

                     

                    旧市街地の様子です。メディナという市街地が最初に作られたのは904年ですが、1236年に今の広さに拡張されたとのことです。

                     

                     

                     

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                     途中で、ペンキ塗りをやっているおじさんがいまして、そのおじさんが自分の作業の手を止めて、「ペンキ塗りをやってみろ!」ということで、ペンキ塗りやりました。当然、予定にはないアクティビティです。

                     

                     

                    メディナの海岸沿いの様子です。地中海が見えます。

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                    カフェなどもあって大変おしゃれな場所でした。

                     

                     

                     続いては、ケリビアという街にある「ビザンチンの城塞」です。ビザンチンというのは、ローマ帝国が亡びた後の6世紀〜7世紀の時代で、ビザンチン時代といいます。「ビザンチンの城塞」の入り口です。

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                    「ビザンチンの城塞」です。

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                    入り口から城塞に入ります。

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                    見取り図です。

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                    城塞内の様子です。

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                    城塞からも地中海が見えます。

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                    年号についての説明です。

                    紀元前1000年〜紀元前146年がフェニキュア時代。

                    紀元前146年〜439年がローマ帝国の時代。

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                    513年〜698年がビザンチン時代。「ビザンチンの城塞」は、この時代のときにできた建築物です。

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                    1492年〜1881年はオスマン朝時代。

                    1881年〜1956年はフランスの保護下におかれますが、第二次大戦終了後、植民地支配下にあった国々の独立戦争によって、チュニジアも1957年にフランスからの独立を果たしました。

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                    昼食会場です。「エル・ハワリア」という地中海を眺めながら食事ができる屋外のレストランです。

                     

                     

                     

                    席からは、地中海を眺めることができます。

                     

                     

                     

                    ガイドさんと食事です。

                    左側の白い皿にあるやつですが、一番右側はコチュジャンみたいな辛い調味料。真ん中はオリーブ。左はピクルスみたいなやつ。

                    フランスパンのバケットと一緒に食べます。

                     

                     

                    チュニジアビールというのを飲みました。

                     

                    鯛です。小ぶりで白身はおいしい。

                    骨とか皮とか残しましたが、ガイドさんは、大変綺麗に食べておられました。

                     

                     

                    最後の往訪先は、「ケルクアン遺跡」です。ローマ帝国に滅ばされる前のフェニキア人の時代の遺跡です。

                    遺跡の敷地内に入ろうとするところです。

                     

                    猫を発見しました。

                     

                     

                    遺跡に向かいます。

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                    ここからが遺跡の現場です。1952年に近くで釣りをしていた考古学者によって発見されたとしています。

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                    フェニキア人の遺跡を再現した模型です。

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                    【4日目05/02(水)】

                     

                    この日は、 「バルドー博物館」「世界遺産旧市街地メディナ」「ビュルサの丘」「アントニヌスの共同浴場」「フェニキアの聖地トフェ」「古代カルタゴ時代の港」「シディ・ブ・サイド」を往訪します。

                     

                     

                    またまたホテルの朝食会場です。

                    ナツメヤシの実、みかん、リンゴがあります。

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                    ジュースは、オレンジジュースとストロベリージュースです。

                    日本ではストロベリージュースは、あまり見かけません。

                    ストロベリージュースばかり飲んでしまいました。

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                    この日は、ピラフみたいなのがメニューにありました。

                    チュニジア産のお米です。意外とおいしい。普通に食べられます。

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                    またまたクレープ焼いてもらいました。

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                    オムレツも作ってもらいました。

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                    以上がこの日の朝食バイキングの様子です。

                     

                     

                    さて、まずこの日は「バルドー博物館」を往訪します。

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                    中に入るとロビーは広いです。

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                     実は、このバルドー博物館ですが、3年前の2015年3月18日に、武装集団が乱入して外国人観光客を襲撃したという事件があった博物館です。

                     下記は、犠牲者となった22人の方の名前と国籍です。日本人の女性3人も犠牲になりました。ウィキペディアによれば、東京都荒川区の66歳の女性、埼玉県狭山市の49歳と22歳の女性の合計3人です。

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                     ご冥福をお祈りします。

                     

                     

                     バルドー博物館は、なんといってもモザイク画家が数多くありまして、写真たくさん取りましたが、そのうちのいくつかを掲載します。

                     

                    ◆「ユリウス卿のモザイク」

                     

                    ◆「ヴェルギリウスの肖像」

                    「地球の歩き方」にも載っていますが、ローマの詩人ヴェルギリウスの肖像画で、世界最古の肖像画とされているようです

                     

                    ◆「オデュッセウスとセイレーン」

                     これも「地球の歩き方」に載っています。地中海航海の最大の難所のセイレーンの島で、美しい歌声に惑わされ、岩礁を通過できた船がないということで、主人公のオデュッセウスは、帆柱に身を縛り付け、飛び降りることのないようにして歌声を聞きながら岩礁を通過しようと試みます。その様子が描かれたものです。

                     

                    ◆ケリビアの初期キリスト教の洗礼水盤

                     これもまた「地球の歩き方」に載っています。バルドー博物館の秘宝の一つとされています。セバスチャンの別荘にあったお風呂と似た形をしています。

                     

                    ◆その他

                     これは「地球の歩き方」に載っていませんが、セバスチャンの別荘にあったお風呂に似た形のがありましたので、写真撮ってしまいました。

                     

                    ◆その他のモザイク画(一部タイル画もあり)と館内の様子

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                    以上バルドー博物館でした。

                    3年前、この建物の中に乱入した武装集団のテロ行為により、多くの犠牲者が発生したとは、驚きです。この建物に突然テロ組織が入ってきたとすれば、どうやって隠れるのか?逃げられるのか?考えさせられました。

                     

                     

                    続いて、「世界遺産旧市街地メディナ」です。

                     

                     

                     

                     

                     

                     

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                    この建物はモスクです。

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                    レストランが12:30開店で、それまで時間つぶしで、市街地内にある高級ホテルを見学することになりました。

                    DAR EL MEDINA」という4つ星の高級ホテルです。

                     

                    <「DAR EL MEDINA」ホテルのホームページ(http://www.darelmedina.com/)>

                     

                    高級ホテルの入り口です。

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                     

                    アンティークでモダンな高級ホテルです。冷暖房も完備で、トイレ・バスもきれいです。

                    ただ日本人が宿泊しようとすると、場所探すのに大変。車が近くまで入れないため、大きなスーツケースを引き歩きながらということで、不便かもしれません。

                     

                     

                    12:30を過ぎたため、旧市街地メディナの中にあるレストランで昼食をします。

                    レストランの入り口です。

                     

                    メニューは3品選びます。前菜とメインディッシュとデザートです。

                     

                    またまたバケットと辛い調味料が出ました。

                     

                    私の選んだ前菜はスープです。

                     

                    ミント入りのレモネードと、メインディッシュの牛肉を煮込んだもの。

                     

                    デザートはプリンです。

                     

                    ガイドさんとメニュー違うものを頼みまして、半分ずつ食べようとしたのですが、あまりにも量が多すぎて。

                    自分が頼んだメインディッシュが食べられず。プリンも少し残してしまいました。

                    ガイドさんが注文したのは、羊の内臓でレバーなどが腸詰になったものでした。日本でホルモン焼きとかよく食べる私にとっては臓物系は何ら問題ありません。大変おいしかったです。

                     

                     

                    続いて「ビュルサの丘」です。フェニキアの遺跡とローマの遺跡が混在する不思議な遺跡です。

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                    地中海が見えます。

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                    続いて、「アントニヌスの共同浴場」です。

                    ローマ帝国時代の共同浴場です。

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                    共同浴場の跡といってもイメージしにくいかもしれませんが、水源があって灌漑があって、ちゃんと水が流れるように設計されているとガイドさんから説明を受けました。ローマ帝国で大浴場があったとは、驚きです。何しろこの頃、日本はまだ卑弥呼の時代です。

                     

                     

                    続いて、「フェニキアの聖地トフェ」です。フェニキア人の赤ちゃんや子どものお墓とされています。

                    たくさんの墓石が並んでいます。

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                    洞窟の中にも入りました。

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                    続いて、「古代カルタゴ時代の港」です。今は漁港として使われていません。

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                    釣りをやっている人が一人いました。

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                    「シディ・ブ・サイド」を往訪します。

                    入ってすぐにある喫茶店に入りました。

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                    喫茶店の中の様子です。

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                    「シディ・ブ・サイド」の街中の様子です。

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                    この建物は、高級レストランだそうです。

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                    地中海が見えてきました。

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                    青い屋根は、「カフェ・シディ・シャバーン」という喫茶店で、大変おしゃれなカフェです。

                    地中海を見ながら喫茶できます。

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                    この建物は、ホテルだそうです。地中海がすぐ目の前という素晴らしいロケーションです。

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                    地中海がみえます。

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                    以上が、「シディ・ブ・サイド」です。

                    カルタゴ遺跡群を十分に満喫できました。

                     

                     

                    【5日目05/03(木)〜最終日05/04(金)】

                     

                     ついに最終日。いよいよチュニジア共和国ともお別れです。

                     ホテルの中の写真を改めて撮りました。

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                    バスルームです。

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                    客室の窓からの景色です。

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                    またまた朝食です。ストローベリージュースが気に入ってしまい、毎日3杯〜4杯は飲みました。

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                    この日もクレープ焼いてもらいました。

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                    こんな感じです。

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                    朝食のレストラン会場です。

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                    ホテルの中の様子です。

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                    以上ホテルの館内の様子です。

                     

                     

                    タクシーでホテルを出まして、チェニス・カルタゴ国際空港です。

                     

                     


                    出発口がめちゃくちゃ混んでいます。

                     

                     

                    空港施設内に入りまして、電光掲示板でTK664便を探しましたら、ありました。

                    イスラム語だと、よくわかりません。

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                    英語でTK664便イスタンブール行きとあります。

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                    ターキッシュエアラインズの預け荷物の受付です。

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                    29番窓口で受け付けてもらいました。

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                    出国審査を終えまして、ダイナースクラブカードで無料利用できるラウンジで一休みします。

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                    上から5番目がダイナースクラブカードの目印です。

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                    PCも使えると思って、ブログの記事が書けると思ったのですが、キーボードの配列が違います。

                    しかもエンコードでチュニジア語か英語しか入力できず、日本語入力にできなかったため、ブログ記事を書くのは、あきらめました。

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                    サンドイッチとジュースです。

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                    財政の骨太方針でプライマリーバランス黒字化目標を破棄できるか?(6月の財政の骨太方針に注目!)

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                       GW直前とGW中、本業が多忙であったこと、チュニジアに視察・取材していたこと、が理由で記事が書けませんでした。昨日5/4にチュニジアから帰国しまして、今日は久しぶりに書きます。チュニジアの旅行記は後日掲載しますが、今日は「財政の骨太方針でプライマリーバランス黒字化目標を破棄できるか?」と題し、プライマリーバランスについて取り上げたいと思います。

                       

                       

                       

                       記事を1つ紹介します。今年の2月なので少し古い記事ですが、財務省職員って本当にマクロ経済・ミクロ経済について何ひとつ理解していない連中であることを示す記事です。

                       

                      『現代ビジネス 2018/02/10 日本の再高級官僚たちが極秘に明かした「世界でこれから起こること」米中は「価値観の競争」の時代に

                       

                       今週、外務省と財務省のトップ級高官と相次いで食事を交えて長時間、話す機会を得た。
                       オフレコ懇談なので、当然ながら相手の名前を記すことはできない。
                       だが、実に興味深い内容だったので、そのまま引用しないが概略を紹介したい。であれば、当該の高官も許してくれるはずだ。

                       まず、外務省高官から。トランプ米政権についての分析が際立っていたので、以下箇条書きする。(中略)

                       

                       次は、財務省高官の話。先に安倍首相が発表した2019年10月予定の消費増税の税収使途変更と所得税の見直しについては熱弁を振るった。以下、発言要旨。

                      (1)プライマリーバランス(基礎的財政収支)の2020年度黒字化という財政再建の達成時期を取り下げたが、安倍政権ではかなり思い切った歳出削減を進めている。
                       過去2回大きな歳出削減を実行している。橋本龍太郎政権時に梶山静六官房長官主導で成立させた財政構造改革法には数字まで書き込んだ。また小泉純一郎政権では中川秀直政調会長主導で打ち出した「骨太改革2006」で10兆円超の歳出削減案が盛り込まれた。
                      (2)安倍政権は、社会保障が占める割合は33%超の一般会計歳出のなかで、特に医療・介護制度の診療報酬と介護報酬の適正化を目指している。こうした歳出削減努力の一方で消費税率引き上げを同時に実施したのは橋本政権と安倍政権だけだ。

                      (3)金融市場関係者が注目する日銀の黒田東彦総裁の再任はほぼ間違いないと思うが、焦点の副総裁人事は雨宮正佳理事の昇格は確定的だとして、残る1人はご本人に意欲がある本田悦朗駐スイス大使(旧大蔵省出身・前内閣官房参与)の可能性が高い。
                      (4)正直言って現下の厳しい株安・円高状況考えると、日本経済の先行きに不透明感が増してきて、本当に2019年の消費増税が実施できるのかと、一抹の不安を覚える。(後略)』

                       

                       

                       上記の記事は、「インサイドライン」の編集長の歳川隆雄氏によるものです。財務省高官の話として、赤字を書かせていただいた箇所をみますと、財務省高官は「消費増税ありき!」の発想になっていることが理解できるのではないでしょうか?

                       

                       この世の中、経済政策において、常に万能な政策というのはありません。インフレであれば、消費増税も検討できる政策の一つであるといえるわけですが、日本は20年間デフレに苦しんでおり、消費増税する必要がありませんし、そもそも財政を黒字にする必要もありません。政府の財政が黒字の場合は、反対側で民間が赤字になります。

                       

                       第一に財務省高官の発言からみるところ、国力増強・安全保障強化の発想が皆無です。歳出削減を称賛し、消費増税を果たした政治家、歳出削減努力をした政治家を持ち上げていますが、こうした姿勢こそ、国力=お金と間違ったドグマに囚われていることの証左です。

                       

                       この外務省と財務省の高官との話す機会を持った歳川氏が、この発言をどういう意図で記事に書き、何を伝えたかったのか?意図は不明ですが、上記発言が事実だとすれば、財務省高官というのは、本当にヤバイと思います。日本のためになると思って間違った政策をやっているわけですから。

                       

                       言葉尻を取って、私なりにコメントしてみたいと思います。

                       

                       

                      ●安倍政権のプライマリーバランス黒字化の達成時期を取り下げたが、安倍政権が思い切った歳出削減を進めている・・・

                       

                       その分、デフレが促進します。それでもGDPが大幅にマイナスにならないのは、少子高齢化とりわけ高齢者人口の増加で、医療・介護費が増大しているからです。医療・介護費の増大=GDPの増大=経済成長です。

                       本来歳出削減しなければ、普通に経済成長してデフレ脱却できるはずが、歳出削減をしているために、医療・介護費の経済成長分を帳消しにしてしまっているのです。

                       国家の財政を、家計簿や企業経営と同じように黒字にしなければならないと考える点が間違っているということを知らないのでしょう。財務省高官って相当に頭が悪いです。

                       

                       ついでに言えば、「プライマリーバランス黒字化の達成時期を取り下げたが・・・」という時点で、プライマリーバランス黒字化があたかも目標になっています。

                       

                       政府の存在意義って何でしょうか?プライマリーバランスを黒字化することが目的でしょうか?お金をどれだけため込んでも、「お金を貯め込む」は誰の所得にも、生産にも、支出にもなっていません。所得=生産=支出でGDP3面等価の原則にある通り、「お金を貯める」=「借金を返済する」=[所得でも生産でも支出でもない」=「経済成長に貢献しない」=「国力維持増強に貢献しない」です。

                       

                       政府の目的は「経世済民」です。「世を經(おさ)め、民を濟(すく)う」が政府の目的であり、政府組織の中にお金を貯め込むことなど全く不要。いうまでもなくプライマリーバランス黒字化も、目的ではありません。プライマリーバランス黒字化を敢えて言えば、インフレを放置して国民生活が苦しい時に検討できる政策手段の一つにすぎません。

                       

                       だから「(黒字化の)達成が延期された」という時点で、財務省高官は目的と手段が混在しているか、もしくは国家の財政を家計簿と同じ発想で考えているバカ・アホとしか言いようがありません。

                       

                       

                       ●小泉政権時に中川秀直政調会長主導が打ち出した「骨太財政改革」で10兆円超の歳出削減・・・

                       

                       これも同じです。10兆円歳出削減を持ち上げていますが、デフレ期はむしろ10兆円の支出増加でなければいけません。にもかかわらず、10兆円歳出削減しているとしています。政府の目的が「経世済民」であることが理解している人であれば、10兆円削減について厳しい意見があってしかるべきですが、そもそも財務省高官の頭の中に「経世済民」を理解している人はイナイのでしょう。政府にお金を貯め込むことが目的とは言わないまでも、支出削減・借金返済が目的になっているとしか、言いようがありません。

                       

                       借金が外貨建てである場合は問題ですが、日本の国債は100%円建てです。円建てである以上、政府の負債の債権者は私たち日本国民です。

                       

                       支出削減=日本国民の所得削減=日本国民の生産の削減

                       借金減少=日本国民の資産の減少

                       

                       支出増加=日本国民の所得増加=日本国民の生産の増加

                       借金増加=日本国民の資産の増加

                       

                       財務省高官は上記が理解できていないのでは?歳川氏は単に日本の官僚のトップエリートと会談したということを自慢したいだけなのか?記事の真意は不明ですが、高官の発言に対して、批判論説がない点を考えれば、歳川氏もまたマクロ経済の理解が不足しているジャーナリストといえるでしょう。

                       

                       

                       ●安倍政権は、社会保障が占める割合は33%超の一般会計歳出のなかで、特に医療・介護制度の診療報酬と介護報酬の適正化を目指している。こうした歳出削減努力の一方で消費税率引き上げを同時に実施したのは橋本政権と安倍政権だけだ。

                       

                       診療報酬、介護報酬の適正化とは、なんでしょうか?適正化という曖昧な言葉を使い、結局支出削減を推進しているのです。その証拠に、歳出削減努力という言葉を使い、消費増税引上げと同時実施した内閣は橋本龍太郎政権と安倍晋三政権の2内閣だけと持ち上げています。

                       

                       消費増税は需要削減ですし、医療介護報酬の削減もまた需要削減です。バブル崩壊で個人も企業も借金返済、預金内部留保を増やすという環境の中で、政府自体が医療介護報酬削減し、さらに民間消費を冷え込ませる消費増税をやったからこそ、日本は長期に渡って深刻なデフレが継続しているのです。

                       

                       GDPが500兆円で横這いになっているのは、辛うじて高齢化によって医療介護費が増大しているからです。需要が増大している介護医療費の増加を抑制し、消費増税をやっているというのは、デフレ環境においては全くの落第点なのですが、財務省高官は2内閣を持ち上げているのです。

                       

                       

                       ●正直言って現下の厳しい株安・円高状況考えると、日本経済の先行きに不透明感が増してきて、本当に2019年の消費増税が実施できるのかと、一抹の不安を覚える。

                       

                       このフレーズも変です。日本はデフレであるがゆえに、消費増税は凍結もしくは減税してもいい。経世済民が目的である以上、消費増税も消費減税も政策の一手段に過ぎません。なのに、この高官の発言は、2019年の消費増税がさも当たり前で、株安・円高状況を考えると消費増税ができる環境なのか?一抹の不安を覚えるということで、「消費増税できないのでは?という不安に思う」という時点で、消費増税することが目的になっていると思われます。

                       

                       2018年2月の株安とは、仮想通貨暴落などの要因で株安だったわけですが、もし株高だったら消費増税するのか?と言いたい。おそらく、デフレ・インフレというのがどういうことなのか?マクロ経済を知らないことの証左と言えます。

                       

                       

                       上述の通り、コメントをさせていただきました。財務省高官って本当に頭が悪いと思います。と同時に、エリート中のエリートと会談できたことを自慢したかったのか?批判的論説がない歳川氏というジャーナリストも同様です。

                       

                       

                       その一方で、「経世済民」を理解している国会議員もいます。下記は日本経済新聞と京都新聞の記事です。

                       

                      『日本経済新聞 2018/05/02 消費増税「凍結を」自民若手 黒字目標撤回も、政府に提言へ

                      自民党の若手議員のグループが来年10月の消費増税凍結や基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)黒字化目標の撤回を求める提言をまとめた。「デフレから完全に脱却できなければ自民党政権の信任に関わる」として財政出動の拡大を訴えた。今月中旬にも政府と党執行部に申し入れ6月にまとめる経済財政運営の基本方針(骨太の方針)に反映を求める。(後略)』

                       

                      『京都新聞 2018/05/01 自民若手「消費税増税凍結を」 官邸や党に提言へ

                      自民党の若手議員による「日本の未来を考える勉強会」は1日、デフレからの完全脱却に向けた経済政策として、消費税の10%への増税凍結などを求める提言を明らかにした。大型連休後に首相官邸や党に提出し、政策への反映を目指す。
                      提言ではアベノミクスで名目GDP(国内総生産)が増加したものの、2014年の消費税増税で消費が縮小して「再デフレ化に直面している」と分析。「この状況のままでは自民党政権の信任にも関わると危惧(きぐ)される」と指摘する。
                      19年10月に予定される10%への増税については「かえって税収を縮小させ、財政を悪化させるリスクが大きい」と強調し、「減税を視野に、最低でも増税凍結が必要」と盛り込んだ。また基礎的財政収支の黒字化目標は大規模な財政出動を妨げているとして撤回を求めている。

                      勉強会は同党の安藤裕衆院議員(京都6区)が呼び掛けて主宰し、当選3回までの衆院議員と当選1回の参院議員が参加している。』

                       

                       政治家といえば、当選回数が多い議員が著名で実力があると思われるでしょう。重鎮議員と比べて当選回数が多くない自民党の若手議員が政府に消費税の凍結もしくは減税を提言するという記事です。

                       

                       この記事でも気になる点があります。アベノミクスで名目GDPが増加したというのは正しくありません。アベノミクスに関係なく、高齢化の進行によって医療・介護のGDPが勝手に増大しているという点です。むしろ増大している医療介護費を削減して伸び率を抑制しようとしている点で、アベノミクスのおかげでGDPが増加したという表現は、正確な表現とは言えないと考えます。

                       また、2016年12月にはGDPの統計方法について研究開発費を含むという改定を行っています。そのため、アベノミクスでGDPが増えたというのは、少なくても2014年以降は正しくないです。

                       なぜ2014年以降という言い方をしたか?2013年度は逆にアベノミクスのおかげで名目GDPで1.9%プラス成長し、税収は6.9%増えました。これは、金融緩和と国土強靭化による財政支出増をしたことが原因です。

                       

                       少なくても2013年度に限ってはアベノミクスのおかげで名目GDPが増えて税収が増えたということだけは事実です。

                       

                       少し話を戻しまして、経済学者や政治家や財務省官僚など、消費増税すべきという人は多い。私は何が何でも消費税に反対しているわけではありません。消費税はインフレ対策であるため、例えば物価上昇率7%くらいがずっと続くというのであれば、消費増税も選択肢の一つとして視野に入れられるという程度のものです。

                       

                       ところが先に挙げた人々は、財政規律、即ち「財政の改善」のために消費増税が必要と論じます。もし、真の財政改善を考えるのであれば、消費増税は採用すべきではない施策です。理由は消費増税を行うとGDPが伸び悩み、却って税収が縮小していくことになるからです。

                       

                       その税収減の傾向は、さらに続く可能性があります。消費税による税収増があっても、それを上回って法人税、所得税が減少します。理由は「消費が減る→企業の売上高が減少する→給料が減少する→消費が減る」という負のスパイラルが少しずつ進行していくからです。

                       

                       財務省は2017年6月頃、2016年度の税収が7年ぶりに前年度を下回ったと発表しましたと毎日新聞などが報じています。

                       

                       このときの財務省が理由として挙げた要因は下記の通りです。

                      )/誉埜詐の理由として、2016年度前半に円高が進行して企業業績に陰りが出た。特にイギリスのEU離脱などの影響で、円高になったため、企業の輸出が減った。

                      ⊇蠧誓埜詐の理由として、株価が伸び悩んで譲渡所得が減った。

                       

                       イギリス向けの輸出にしろ、株価の譲渡所得にしろ、税収が減収した理由としては、大した割合ではありません。イギリス向けの日本の輸出がGDPに占める割合は1%未満。所得税に占める株式譲渡所得の割合は5%程度。

                       

                       一方で個人消費は日本のGDPの6割で300兆円にものぼります。年間消費支出額は下記の図の通り、3%もマイナスしています。GDPのうち6割を占める個人消費で3%のマイナスというのは、当然税収の減収要素として一番に挙げられるべきことです。

                       

                      (出典:総務省の統計データを元に作成)

                       

                       

                       消費増税が目的になっている財務省からみれば、消費増税の結果、消費が落ち込んで税収が減収したという事実は、絶対に知られたくないことでしょう。

                       だからこそ、株安や円高やGDPに占める割合が1%も満たないイギリスへの輸出減少を理由にし、事実を隠ぺいしていると私は考えます。森友学園における偽装公文書作成と同じ。財務省という組織は、佐川長官の偽装公文書作成や、福田事務次官自身のセクハラ事実隠蔽など、都合の悪いことは公表せずコンプライアンスを犯しても隠ぺいするという体質であるという疑義が極めて濃厚であると考えます。

                       

                       

                       

                       というわけで、「財政の骨太方針でプライマリーバランス黒字化目標を破棄できるか?(6月の財政の骨太方針に注目!)」と題し、論説しました。僭越ながら、自民党の若手議員の方は、よく勉強されていると思います。

                       私も彼らに託し、ぜひとも今年の財政の骨太方針で、プライマリーバランス黒字化を破棄していただきたい。その上で、プライマリーバランスを赤字にすることを目標にすること。そのためには国債増刷と財政出動の組み合わせによって、再び日本を経済成長の軌道に乗せること、これが日本にとっての最善策であると考えるからです。

                       私は、周りで日本の株式投資をやっている方に対して、プライマリーバランス黒字化が破棄されない場合は、悲惨なデフレに突入することから、内需関連を中心に株式保有を減らした方がいい旨を話していますが、GW中に消費税凍結もしくは減税を自民党若手議員が内閣府に提起というニュースをみて、株式保有を減らすのは早いと思いました。

                       中長期的な株式相場環境にも大きく影響を与えますので、株式投資をやっている皆様におかれましても、こうした環境・動きに注視していただければと思います。

                       

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                      「朝鮮半島の非核化」は実現するのか?

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                        JUGEMテーマ:北朝鮮

                        JUGEMテーマ:朝鮮問題について

                         

                         今日は朝鮮半島情勢で、板門店宣言について取り上げたいと思います。日本のマスコミは、金正恩が「朝鮮半島の非核化」を宣言したことを取り上げ、朝鮮半島に平和が訪れる旨の報道をしています。私は、そんなに簡単にはいかないと思っておりまして、私見を述べたいと思います。

                         

                         下記は日本経済新聞の記事です。

                        『日本経済新聞 2018/04/27 19:26 「完全な非核化実現」「年内に終戦表明」南北共同宣言

                        【ソウル=恩地洋介】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は27日、軍事境界線のある板門店で会談し「板門店宣言」に署名した。南北共通の目標として、朝鮮半島の「完全な非核化」を実現すると明記したものの、その道筋や方法は示さなかった。年内に、休戦状態にある朝鮮戦争の終戦宣言をすると表明。南北首脳会談の定例化で合意し、文大統領は今年秋に平壌を訪れる。

                         金正恩氏は北朝鮮の指導者として初めて軍事境界線を徒歩で越え、韓国側に足を踏み入れた。午前は韓国側施設「平和の家」で同席者を交えて1時間40分会談。午後にも屋外を散策する途中で約40分間2人だけで会談し、その後で共同記者発表に臨んだ。

                         文大統領は記者発表で「北朝鮮がまず行った核凍結措置はとても重要な意味がある。完全な非核化に向け貴重な出発となる」と強調した。金正恩氏は「合意が必ず履行されるよう努力する。徹底履行していくことで南北の関係を改善する」と述べたものの、非核化や平和協定には直接言及しなかった。

                         宣言は非核化に関して「国際社会の支持と協力へ積極努力する」とも明記した。ただ、非核化の道筋や時期については触れておらず、具体策は米国と北朝鮮の間の協議に持ち越した。

                         朝鮮半島の平和構築に関しては「非正常的な現在の停戦状態を終息させ、確固たる平和体制を樹立することは歴史的課題」と指摘した。年内に朝鮮戦争の終戦を宣言したうえで、1953年に締結した休戦協定を平和協定に転換するため、南北米の3者または中国を加えた4者による会談を進めると明記した。

                         南北の緊張緩和のため、互いに武力を使用せず1992年の南北基本合意書で約束した「不可侵」の合意を再確認し順守するとした。5月1日から南北の軍事境界線付近で拡声器を使って流してきた北朝鮮の住民向けの宣伝放送を中止し「すべての敵対行為を中止する」と宣言した。

                         南北は相互交流の拡大のため、北朝鮮の開城に南北共同連絡事務所を設ける方針も確認。経済協力に関しては、2007年の南北首脳会談で触れた事項を積極的に進めるとうたった。宣言には、鉄道や道路などの整備に関して対策を講じるとも明記した。

                         南北首脳会談は2000年、07年に続き3回目。過去2回は平壌で開催した。北朝鮮側は金正恩氏の妹、金与正(キム・ヨジョン)氏や金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長ら9人が同行した。夜に開かれた晩さん会には正恩氏の夫人、李雪主(リ・ソルジュ)氏も出席した。』

                         

                         

                         北朝鮮にとってというより、金正恩にとって核開発は、金一族の体制保障を米国に認めさせるための外交カードの一つです。その外交カードの価値を高める=核開発の継続です。核開発を辞める条件としては、米国から金正恩体制の維持・保障が必須です。それを米国側から引き出して実現しない限り、核兵器開発をやめることはないでしょう。これが北朝鮮の国益というより、権威主義国家である北朝鮮のトップの金正恩の狙いです。

                         

                         北朝鮮は「朝鮮半島非核化」の条件として「在韓米軍撤退」を主張し続けていました。仮に在韓米軍が撤退して、連邦国家として南北が統一した場合、核武装した状態での朝鮮半島国家というシナリオがありえるのです。

                         

                         韓国は国力が弱く、自国で核兵器を保有することなど、技術的に能力がありません。韓国民からすれば、北朝鮮と連邦国家で統一されれば、核保有国になることができるのです。

                         

                         そうなった場合、竹島を占有している状況で、既に日本の安全保障を脅かしている状況で、本来であればWTO違反にならないため、資本財の輸出停止するなど、韓国経済にダメージを与える経済政策が取れるのですが、核兵器保有国となった場合に、果たして資本財の輸出停止ができるでしょうか?

                         

                         かつての日本はシーレーンを封鎖され、資源のない日本にとって極めて致命的で、米国や西側諸国と開戦せざるを得ない状況だったということがあったわけですが、同じように核を持った連邦国家となった韓国・北朝鮮が、資本財の供給ストップで日本に核兵器をチラつかせて外交圧力をかけてくるということは、普通にありえる話です。

                         

                         朝鮮半島の非核化でいえば、日本は韓国と味方になることは有り得ないのです。韓国は今もなお半日教育を繰り返し、世界の各国に慰安婦増なるものを設置して、日本からお金をむしりとろうとしています。なぜそんなことをするのか?国力のない韓国からすれば、お金を得るには手っ取り早いからです。

                         

                         「ウソも100回言えば、本当になる!」として史実を捻じ曲げて、日本や世界が認めれば、未来永劫賠償金などの名目でお金を掠め取っていくことでしょう。

                         

                         国力を強化するというのは、一朝一夕にはいきません。今から核兵器を製造できるようにする、イージス艦を造船できるようにする、戦闘機を作れるようにするなどの軍事産業は言うまでもなく、高品質のシリコンウエハーやセミコンダクターなどの電子部品や半導体チップといった資本財を作ることも、一朝一夕にできるようになるものではありません。何事も技術をノウハウの蓄積が必要だからです。

                         

                         韓国はGDPの50%以上を輸出が占めている典型的な外需国であり、サムスン電子や現代自動車や新韓銀行などの大財閥にしても株式資本の50%以上を外国人投資家が占める状態です。

                         

                         日本でいえば、あのトヨタ自動車でさえ、2017年9月末時点での外国人株主比率は22.5%です。韓国企業は国家のGDPの大半を占める大企業の外国人株主比率が50%を超えており、どれだけ稼いで儲けたとしても株主配当という形で流出して、韓国国民の従業員の給料も上がりにくく、将来への設備投資にも制約が出やすい環境です。

                         

                         韓国の国益を考えますと、韓国が日本や中国と対等に外交できるようにするためには、北朝鮮と融和政策で連邦国家になって核兵器保有国になるというのは、金正恩から対話を求めている状況まで考えますと、極めて現実的に有り得るということであろうかと考えます。

                         

                         無論、そういう状況であっても米国は日本の核の傘を外すことはないでしょう。とはいえ、核の傘を外さないことを引き換えに、日米FTA(二国間協定)の締結を条件とされ、仮に日米FTAを締結するなどという事態になれば、日本の国内産業を保護する関税がかけられないということになって、日本の国力は弱体化するのです。

                         

                         私は、金正恩が非核化を実現するためには、欧米諸国が金正恩体制を保障する必要があると思うわけですが、簡単にできると思わないのです。

                         

                         安全体制を保障することが本当にできるのか?かつてのリビアのカダフィ大佐が核兵器を廃棄した後、反カダフィ体制が反乱を蜂起して、カダフィ大佐が銃殺されたという歴史を知っている金正恩が、核兵器開発を完全にやめて朝鮮半島を非核化するのは難しいと思うのです。

                         

                         そうなれば、日本も核武装の議論を本格的に始める必要があるのですが、日本は頭がお花畑な人が多く、核兵器という言葉だけでアレルギーがあって、思考停止してしまう人が多い。このままだと、韓国・北朝鮮だけでなく、中国や米国など、あらゆる他国から搾取されまくって小国化していく。日本が滅びてしまうと思うのであります。

                         

                         だから今回のニュースで、「あぁ!これで朝鮮半島が平和になる!真の平和が訪れる!」などと考えるのは早計で、日本は日本として国力強化のためにしなければならないことを考えて実行に移していく必要があると思うのです。

                         

                         

                         というわけで、”「朝鮮半島の非核化」は実現するのか?”と題して論説しました。このように中国が台頭してきたり、中東諸国を抑えることができなくなっている状況の理由としては、覇権国米国の力が落ちてきているという指摘があります。世界の警察官だったということを米国国民が望んでいない。そうしたことも背景にあるようです。

                         となれば、日米安全保障があるから安心なんてことは、今後はなくなっていくと考えるべきで、日本は米国に頼らなくても、各種安全保障が自国で賄えるようにする必要があります。お金をどれだけ貯め込んで、他国から買うとしても、その他国の外交カードにされてしまい、言うことを聞かざるを得なくなるか、一方的に高い値段を吹っかけられることでしょう。

                         そうならないためにも、安い輸入品で国内産業が毀損しないように関税をかけ、自国の産業を育成していくことこそ、日本を真に守ることができるものと私は考えます。


                        需要を中国に頼ることは亡国への道か?(対中国向け輸出が米国向けを逆転!)

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                           今日は、「需要を中国に頼ることは亡国への道か?(対中国向け輸出が米国向けを逆転!)」題し、日本の海外への輸出について、中国向けの輸出が、米国向けの輸出を逆転したことについて触れます。

                           

                           下記は日本経済新聞の記事です。

                          『日本経済新聞 2018/04/18 16:59 対中輸出、6年ぶり対米逆転 17年度、先端投資けん引

                           日本の輸出相手として中国の存在感が強まっている。2017年度の輸出額は中国向けが過去最高を更新し、米国向けを6年ぶりに逆転した。あらゆるモノがネットにつながる「IoT」などの需要拡大を受け、半導体製造装置の輸出がけん引した。米国向けは主力の自動車が伸び悩んで勢いに差が出た。日本の輸出先の構図の変化が浮かび上がった。

                          財務省が18日発表した貿易統計速報(通関ベース)によると、中国向けの輸出額は前の年度と比べて18.3%増の15兆1871億円。半導体製造装置は5割増えた。習近平(シー・ジンピン)指導部の国家戦略「中国製造2025」で産業高度化を掲げる中で「先端投資が拡大している」(BNPパリバ証券の河野龍太郎氏)という。大幅な人件費増を背景に省人化投資も活発で、金属加工機械は7割増だ。

                           ファナックは中国向けの産業用ロボットや制御装置などの輸出が好調で、1月に前期3度目となる業績見通しの上方修正をした。半導体製造装置メーカーも増産を急いでおり、東京エレクトロン宮城(宮城県大和町)は18年10月までに生産能力を約2倍に増やす計画だ。

                           米国向け輸出も15兆1819億円と7.5%増えた。3000cc超の大型車が好調だった自動車が2年ぶりに増加に転じた。ただ、伸び率は5.7%と1桁にとどまり、全体の輸出額でわずかに中国向けが上回った。

                           17年度の輸出総額は10.8%増の79兆2219億円。過去最高だったリーマン・ショック前の07年度以来、10年ぶりの大きさだ。この10年前の水準と比較すると、米国向け輸出額が8.5%減ったのに対し、中国向けは16.4%増と、構図が変わってきている。

                           中国向けについては、過去も09年度から11年度までの3年間、米国向けを上回っていた。リーマン・ショックで米国経済が落ち込む一方、中国は政府による4兆元の景気対策で需要を底上げしていた時期だ。しかし12年度には経済の減速や沖縄県の尖閣諸島の国有化を巡る摩擦などで伸びず、米国向けが中国向けを追い抜いた。

                           再び逆転した17年度は、米中ともに経済が堅調な状態で起きており、日本の輸出で中国の存在感がより大きくなっていることを浮き彫りにしている。SMBC日興証券の丸山義正氏は「中国経済の成長が当面続くだけに、輸出企業は今まで以上に中国のニーズを把握する動きが求められる」と指摘する。

                           懸念材料はトランプ米大統領の保護主義に端を発する米中貿易摩擦だ。中国から米国への製品輸出が減ると、輸出製品を作る中国工場の投資意欲が減退しかねない。製造装置やロボットなど日本から中国向けの輸出製品の需要も減る悪循環が起きうる。米国経済も下振れすると、米・中という日本の「輸出2本柱」が揺らぐ危険がある。

                           財務省が18日発表した3月の輸出額は2.1%増の7兆3819億円、輸入額は0.6%減の6兆5845億円だった。1〜3月でならして昨年10〜12月と比べると、輸出が伸び悩み、「1〜3月の国内総生産(GDP)の外需の押し上げ効果はほぼゼロ」との見方が多い。』

                           

                           

                           日本の輸出相手として、中国の存在感が強まっているという記事です。

                           

                           2017年度の日本の輸出額は、中国向けが過去最高を更新して6年ぶりに米国向けを逆転したと報じされています。特にIoT(モノのインターネット)の普及拡大を受け、東京エレクトロンなどの半導体装置メーカーで、中国向け輸出が増えているとしています。

                           

                            皆さんは、この記事をお読みになり、どう思うでしょうか?私は仮想敵国である中国に需要を依存するのは、日本にとっては危険なことであると考えています。

                           

                           記事の元になっている財務省の貿易統計とやらを見ましたが、CSVファイルで大変見にくいため、JETROのサイトから地域別貿易概況というデータを加工したものを皆さんにご紹介します。

                           

                          (出典:JETRO)

                           

                           JETROと財務省の貿易統計で、若干数値が合わず、どちらが正しいか?原因がわかりません。

                           

                           しかしながら、JETROの資料においても、輸出が中国は16.5%、米国は3.5%となっており、輸出額は米国が上回っているものの差が肉薄していることがわかります。

                           

                           米国をみると下記の通りです。

                          輸出:134,594,897千ドル(約14兆4000億円)

                          輸入:72,038,001千ドル(約7兆7000億円)

                          純輸出:62,556,896千ドル(約6兆7000億円)

                          ※いずれも1ドル=107円で日本円換算

                           

                           中国は下記の通り。

                          輸出:132,650,750千ドル(約14兆2000億円)

                          輸入:164,255,540千ドル(約17兆5800億円)

                          純輸出:▲31,604,790千ドル(約3兆3800億円)

                          ※いずれも1ドル=107円で日本円換算

                           

                           GDPでカウントされるのは純輸出ですので、GDPを500兆円とすれば、米国との貿易での寄与度は1%強に過ぎず、中国に至っては貿易赤字です。

                           

                           日中貿易の数字は横に置き、日米でいえば米国から見て貿易赤字が6兆7000億円なので、これを貿易不均衡として是正したいというトランプ大統領の言い分もわかります。何しろ日本はデフレ放置で消費増税をやってきたため、米国製品をより多く買うということは日本国民にとってはできないのです。

                           日本国民の購買力を引き上げるための財政出動が必要であることは、こうした数値からも理解ができるでしょう。

                           

                           ただし、購買力を引き上げる=現金を付与する、ではありません。現金を日本国民に与えたところで、将来不安がある以上貯蓄に回る額が多い。公共事業であれば予算を付ければ必ず年度内に費消します。トランプ大統領が公共事業を増やすように求めるということは、マクロ経済的に財政問題を考えますと、極めて合理的です。

                           

                           一方で、中国は輸出額で米国と肉薄し、しかも日本からみれば対中貿易赤字です。中国に頼らなければならない品目など、ほとんどないでしょう。単に安いというだけで輸入しているものが多い。なぜならば日本は資源がない以外は、基本的に自国で賄える国力の強い供給力のある工業先進国だからです。つまり中国とこの瞬間国交を断絶して貿易を一切しなくなったとしても、日本人の年収は平均で減ることはありません。

                           

                           ただし中国へ輸出をしている企業や、売上高に占める中国向けの割合が多い企業や、輸出と輸入の双方のビジネスに関わって口銭を得ている商社は、打撃を受けるでしょう。とはいえ、繰り返しになりますが、GDPにカウントされるのは純輸出である以上、500兆円のGDPで約3.5兆円の貿易赤字であることを考えれば、日本人の年収は平均で下がることはありません。

                           

                           上述はマクロ経済的に論じましたが、安全保障面でいえば、中国の場合、需要を頼ることで外交上、恫喝するカードとして使ってくることがあります。韓国と台湾は、中国人観光客でそれをやられました。

                           

                           台湾でいえば、一つの中国に反対への報復として、中国人観光客の台湾行きを規制されました。また韓国では、米国のTHAAD配備への報復として、中国人観光客の韓国行きを規制されました。こうした中国の対応をみますと、インバウンドに頼るということの愚かさも理解できるのではないでしょうか?仮に中国にけしからんと咎めたところで、中国は自国の国益のためにやっていることで、内政干渉です。

                           

                           日本は日米同盟があるわけですが、これは日米関係が一定程度有効であるという前提で、従属的である問題はあるものの、安全保障問題上は尖閣問題のような問題も、日米が一定程度安定的な関係であればこそ解決できます。

                           米国向けの輸出は今年も13兆円強あって、これはほぼ横ばいですが、日米関係において、この貿易を外交上恫喝の道具にされることはないでしょう。

                           

                           一方で中国は2000年頃は3兆円〜3.5兆円程度だったのが、17年間で13兆円にまで拡大したということになります。これは日本製品をたくさん買ってもらっているということで、商売をやっている人からみれば上客なわけです。

                           

                           ところが日中は尖閣問題を抱えています。中国という極めて好戦的な側面を持ち、民主主義国家ではない中国共産党政府が牛耳って、かつ領土問題まで抱えている中国が上客となるという構図は、日本にとっては極めて恐ろしいことであり、ヤバい状況であるという認識を持つことが、良識を持った判断であるといえます。

                           

                           

                           というわけで、今日は「需要を中国に頼ることは亡国への道か?(対中国向け輸出が米国向けを逆転!)」と題して論説しました。中国に需要など頼らなくても、日本はデフレで財政出動できる余地が十二分にあるため、普通に財政出動して国内の需要を喚起すればいいだけです。

                           東京エレクトロンやファナックといった産業用ロボットにしても、そのロボットの元になっている資本財メーカーの電子部品会社(京セラ、村田製作所、日東電工など)にしても、中国向け輸出を辞める代わりに、日本の需要を取り込めばいいだけのこと。

                           デフレで苦しむ日本は、企業や個人が需要増となりにくいので、需要増が継続的に維持されるまで、政府が財政出動を継続して需要を創出すればいいわけです。そのためには財務省のプライマリーバランス黒字化目標は破棄しなければ、どうにもならないと思います。安倍総理にぜひとも、来たる2018年6月の財政骨太方針で、プライマリーバランス黒字化目標が破棄されることを心から願っています。


                          日銀総裁に再任した黒田氏は、財務官僚の発想なのか?不明!

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                             今日は2018/04/20に報じたロイター通信の「保護主義、世界経済に大きなマイナスになり得る=黒田日銀総裁」という記事を取り上げ、黒田日銀総裁が財政問題について、どう考えているのか?考察したいと思います。

                             

                             

                             下記はロイター通信の記事です。

                            『ロイター通信 2018/04/20 07:36 保護主義、世界経済に大きなマイナスになり得る=黒田日銀総裁

                            [ワシントン/東京 19/20日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は19日午後(日本時間20日午前)20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を前に記者団に対し、保護主義の動きが「日本経済に大きな影響を与えているとは思わない」と語った。同時に「保護主義に走ることは世界貿易・経済にとって大きなマイナスになり得る」とし、「そこは十分注意していかなければならない」と強調。会議で議論するリスクの1つになるとの認識を示した。
                            また国際通貨基金(IMF)の指摘するリスクとして、1)保護主義、2)地政学的リスク━━に加えて「金融が予想以上に急速に引き締まるリスクが指摘されている」と述べた。』

                             

                             

                             米国のトランプ大統領がきっかけとする保護貿易について、黒田日銀総裁の認識が報じられたニュースです。

                             

                             「日本経済に大きな影響を与えるとは思わない」というのは、いかなる理由か?私は日本が財政出動すれば、外需に振り回される必要がなくなるため、鉄鋼やアルミニウムなどに高関税がかけられても、国内で十分な名目需要、実質需要を創出すれば、日本経済に影響がないと考えます。そういう意味では、黒田日銀総裁と同じ意見です。

                             

                             IMFが指摘するリスクで、「保護主義」「地政学リスク」「各国の金融引締めリスク」があげられておりますが、「保護主義」「金融引締めリスク」は、いずれも自国の主権を持つ国であれば、普通に「保護主義」と「財政出動」と行い、他国の金融引締めリスクについては、自国がインフレで適切な物価上昇が継続するまで金融緩和を継続すればいいだけのことです。

                             「地政学リスク」は防衛問題と絡むため、防衛サービスの供給力を強化するということなのですが、これは一朝一夕には強化できるものではありません。継続的に財政出動によって防衛費を増額することで、供給力を強化していく必要があります。

                             

                             さて、黒田日銀総裁の発言とは裏腹に、経済評論家の三橋貴明氏が、安倍総理と内閣官房参与藤井聡氏、京都選出参議院議員の西田昌司氏らと4人で会談したときに、安倍総理が言っていたことがあります。

                             

                             それは、黒田日銀総裁が「ここからはオフレコでお願いしたい」といった発言の内容で、欧米の金融機関が、日本の国債購入を控えることを検討したいとするものでした。

                             

                             日本の財政悪化がマーケットに織り込まれるということで、今後欧米が国債を売却する、もしくは借り換えに応じてくれない可能性があるということを示唆したのです。

                             

                             安倍総理は、このコメントに反論したとのこと。日本の国債は100%円建てであり、財政破綻はあり得ず、黒田氏自身がIMFや格付け会社に対して、日本国債の格下げについて反論してきたではないか!というものです。

                             

                             安倍総理は、プライマリーバランス黒字化目標を破棄したがっており、緊縮財政は自分の総理の代で辞めたいと発言されているそうです。その一方で、石破、岸田、小泉といった総裁候補者は、みんな財務省職員によって洗脳されていて、消費増税8%→10%は避けらない、このままだと財政破綻するという考えを持っているとのこと。緊縮財政を辞めたがってプライマリーバランス黒字化目標を破棄したがっている安倍総理からみれば、こうした候補者が総理になることは、決して望んでいないと考えられます。

                             

                             とはいえ、多くの国民が消費増税をはじめとする緊縮財政に賛成しているとすれば、独裁政権ではないため、安倍総理もどうすることもできないというわけです。

                             

                             日銀の黒田総裁は財政問題をどう考えているのか?私は個人的に聞いてみたい。財政破綻すると考えている時点で、「この人、やっぱり財務官僚だ!終わりだ!」ということになります。

                             

                             もし、黒田総裁が「金融緩和だけではデフレ脱却は困難で、政府に財政出動もぜひお願いしたい!日銀の金融緩和は継続するが、国債も尽きようとしているので、早く政府には財政出動の決断をしていただきたい!」と考えているのであれば、黒田氏が日銀総裁に再任したことは、日本にとって大変イイことであると思います。

                             

                             もっといえば、国債の増刷が必要です。ついに日銀の保有シェアが40%超となりました。

                             

                            <2017年12月末 日本国債の所有者シェア>

                             

                            <2016年12月末 日本国債の所有者シェア>

                            (出典:日銀ホームページの資金統計循環から)

                             

                             

                             上記はお馴染みの「”いわゆる”国の借金問題」というやつをウソ・デタラメであることを説明するときに使う資料です。2017年12月末速報をグラフ化し、2016年12月末と並べてみました。

                             

                             指摘したい点は3点あります。

                            ‘銀の所有シェア 39.1%→41.1%へ

                            ⇒其蘯莪卦ヾ悄淵瓮バンク・地銀・信金信組など)の所有シェア 19.4%→16,8%

                            3こ阿僚衢シェア 10.5%→11.2%

                             

                             3点のうち´△2点は、まさに金融緩和を継続していることの証左です。日銀が市中の金融機関(三菱UFJ、みずほ、三井住友などのメガバンクなど)から国債を買い上げ、結果、日銀の保有シェアが上昇していることの証左です。

                             

                             日銀が市中から国債を買うことを”禁じ手”という人がいます。財政法第5条において、確かに日銀が国債を直接引き受けすることは禁じられていますが、それとて国会の決議を経た場合はこの限りではないとしています。というより、そもそも日銀が国債を直接引き受けしているわけでも何でもなく、日銀がやっているのは、市中から国債を買っているので、財政法第5条とは関係がありません。

                             

                             ついでにいえば、日銀が所有する国債が増えているということが意味することとして、実質的に返済する借金が減少しているということです。

                             

                             なぜならば、日銀と政府は資本関係があります。日銀はJASDAQに上場している株式会社組織であり、55%を日本政府が株式を保有しているのです。そのため、連結決算で連結貸借対照表、連結損益計算書、すべて親子間取引は相殺されます。

                             

                             アベノミクスの金融緩和のおかげで、実質的に返済すべき借金が減っているという事実を、マスコミは報じませんし、増税したがっている財務省にとっても不都合な真実です。

                             

                             については海外が保有しているといっても、これも100%円建てですので、何ら心配不要です。彼らがすべて売却してきたところで、そのお金を円で持ったままだとすれば銀行預金に預けます。銀行預金に預けても、デフレでお金を借りてくれる人がいなければ、結局銀行は円建国債を買わざるを得ません。

                             

                             実際は海外の金融機関や政府系ファンドらは、日本の銀行が法律でペイオフで1000万円までしか保証しないため、米ドルなどに換金するでしょう。この米ドルに換金する場合も、円取扱の日本の銀行で交換します。交換に応じた銀行は、デフレでお金を借りてくれる人がいなければ、やはり円建国債を買うしかありません。

                             

                             「市場の信認」だの「ヘッジファンドがカラ売りを浴びせる」などの論説は、全てウソ・デタラメです。安倍総理は、このことを理解していると思われる節があるのですが、石破、岸田、小泉といった総裁候補者らは、理解していない可能性があり、大変危険です。

                             

                             なぜならば、デフレなのに間違った政策である増税や無駄削減や国力を低下してデフレを継続させる貿易自由化などを推し進める可能性があるからです。

                             

                             

                             というわけで、黒田総裁のオフレコ発言の真意は不明ですが、日本の財政が破綻することは100%あり得ませんので、黒田総裁には自信をもって金融緩和を継続していただくと同時に、政府への財政出動の要請を強く望みます。

                             

                            〜関連記事〜

                            「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論


                            カダフィー大佐死後のリビアと北朝鮮の核問題(北朝鮮の不可逆的な非核化は、本当に実現するのか?)

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                               今日も引き続き、日米首脳会談について取り上げます。前回は通商問題に関連して論説しましたが、今日は「カダフィー大佐死後のリビアと北朝鮮の核問題(北朝鮮の不可逆的な非核化は、本当に実現するのか?)」と題し、そもそも不可逆的な非核化の可能性について論じたいと思います。

                               

                               下記は朝日新聞の記事です。

                              『朝日新聞 2018/04/18 07:22 米朝会談で拉致問題提起 日米首脳、圧力維持で一致

                              訪米中の安倍晋三首相は17日午後(日本時間18日未明)、米フロリダ州のパームビーチでトランプ米大統領と会談した。北朝鮮の核・ミサイルの検証可能で不可逆的な廃棄を目指す方針と最大限の圧力を維持していくことを改めて確認。日米間の貿易赤字問題についても議論した。

                               6回目となる会談はトランプ大統領の別荘「マール・ア・ラーゴ」で行われた。

                               首相はまず、通訳のみを入れ、大統領と2人だけで約55分間会談。安倍首相は冒頭、南北、米朝首脳会談が行われることを念頭に「日米が国際社会をリードして圧力を最大限に高めた結果、北朝鮮から話し合いを求めてきた。私たちのアプローチは成果を上げている。米朝首脳会談を決断した大統領の勇気に対して称賛したい」と述べた。

                               これに対し、トランプ氏は「日本と米国は北朝鮮問題で、しっかりと手を携え、まったく意見は一致している。金正恩・朝鮮労働党委員長との会談が6月の初旬かその前にあるかもしれない。うまくいかない可能性もあるし、会談が開かれない可能性もある」とした上で、「これまで取ってきた非常に強い姿勢で臨みたい」と応じた

                               両首脳はその後、少人数の両政府関係者らを加えてさらに約70分間会談。安倍首相は「史上初の米朝首脳会談で核の問題、ミサイルの問題、さらには日本にとって重要な拉致問題が解決に向かって進んでいく歴史的な会談となることを期待している」と述べた。

                               これに対し、トランプ氏は、首相が米朝会談の議題にするよう求めた日本人拉致問題については「拉致問題を(米朝首脳会談で)取り上げることになる。いまこそ、対話の時であり、問題を解決する時だと思う。(拉致問題は)首相にとってとても重要な点であることを理解している」と応じた。

                               また、トランプ氏は「米国は北朝鮮と直接、かなり高いレベルの政府高官が連絡を取り合っている」と述べ、首脳会談に向けて準備交渉を進めていることを明らかにした。米朝首脳会談が開かれる場所については、「まだ決めていないが、(米国以外の)5カ所の候補を選定している」と明らかにした。

                               貿易問題についてトランプ氏は「日本は米国から膨大な防衛装備品を買っており、それはいいことだが、我々も車やその他のものをたくさん買っている。お互いに多くを買っているが、やはり貿易についても話さなければいけない」と述べた。

                               トランプ氏は「時間が許せば、ゴルフをする」とも発言。両首脳は2日目となる18日の会談前に、ゴルフをプレーする方向で調整している。(パームビーチ〈米フロリダ州〉=小野甲太郎、園田耕司)』

                               

                               朝日新聞の記事では、貿易問題についても触れていますが、今日は朝鮮半島非核化の実現の可能性に絞って論じます。

                               

                               トランプ大統領は、米日関係は非常に強く、北朝鮮について意見はすべて一致しているとし、6月初旬にも金正恩と会談があるかもしれないとし、「うまくいかなかったら強い姿勢で臨みたい!」と応じたとしています。

                               

                               この「強い姿勢」とは何か?結局、米朝開戦になるのでは?と考えます。その理由は、国家安全保障問題担当の補佐官に就任したジョン・ボルトン氏の存在です。彼は「超タカ派」と言われており、核・ミサイル開発を辞めようとしない北朝鮮に対して「先制攻撃」と唱えています。

                               

                               先日、米英仏によるシリアへの軍事攻撃がありましたが、その決断には新たに国家安全保障問題担当の補佐官に就任したジョン・ボルトン氏が影響を与えたと言われておりました。

                               

                               日本のマスコミは、米朝首脳会談開催によって、北朝鮮が非核化して平和が来るという、頭の中がお花畑的な報道をしていますが、現実がそれほど甘いはずがありません。

                               

                               なぜならば、北朝鮮が核を「放棄」することなど、到底考えられないからです。金正恩体制の保障と引き換えに核開発を放棄するというのが、金正恩の狙いです。そう考えた場合、体制の保障なしに、核兵器の開発を簡単に放棄するとは思えません。

                               

                               北朝鮮の金正恩にとって核兵器は「大貧民」というカードゲームでいえば、”2”や”A”や”ジョーカー”であり、「UNO」というカードゲーム「Draw Three(3枚カードを引いて色を自分で選べる)」級のカード、即ちゲームで自分が有利に進められるスーパーカードです。

                               

                               では、トランプ大統領がなぜこのタイミングで、ボルトン氏を大統領補佐官に据えたか?

                               

                               米国は北朝鮮に対して、リビアでやってきた核放棄を要求すると考えられてます。もともとジョン・ボルトン氏は、従来から北朝鮮に対して「リビア方式」の非核化を訴えてきました。

                                ボルトン氏が推奨している「リビア方式」の非核化とは、2年間で米国本土に解体のために核兵器を検証と解体のために送ったという方法です。

                               

                               2003年、リビアのカダフィ大佐は、米国や英国との秘密交渉を経て、核を含む大量破壊兵器の放棄を宣言した後、IAEAの核査察を受け入れ、核開発関連のすべての情報を公開し、弾道ミサイルも廃棄しました。

                               

                               まさに「後戻り不可能な非核化」「不可逆的な非核化」であるといえるのですが、アラブの春を経て、カダフィ大佐は、2011年10月20日に69歳で、反カダフィ勢力の連合体(国民評議会)の兵士らに銃撃にあって殺害されました。

                               

                               リビアはカダフィ政権の時代に、大量破壊兵器を製造しており、化学・生物兵器に加え、核兵器も製造していました。カダフィ大佐は1970年代に中国から核技術を密輸しようとして失敗し、その後1974年にはアルゼンチンとウラン濃縮で連携協定を締結。1977年にはパキスタンと、1978年にはインドと、それぞれ各協定を締結します。その後、ついに1979年にチュニジアの近くのトリポリの南西にあるタジュラという場所で、研究炉を建設しました。

                               

                               ところが1988年にパンナム機爆破テロ、1989年にはニジェール上空のフランス民間機爆破テロにより、原油輸出停止などの経済制裁をかけられます。リビアにとって原油輸出を唯一の財源にしてきたため、原油輸出停止によってリビアは困窮しました。

                               

                               北朝鮮の場合は、輸出品目は、石炭や若干の鉱物に加え、海産物程度ですので、いわば北朝鮮の国民生活の水準は最貧国といってよく、リビアと比べて庶民から奪うものがないため、原油で高い生活水準を保証してきた国ではないため、ある意味で強靭です。

                               

                               2018/04/09の日本経済新聞の記事でも、この「リビア方式」について取り上げられています。下記がその記事の抜粋です。

                              『日本経済新聞 2018/04/09 20:10 非核化の手法が焦点に 米「リビア式」視野 北朝鮮は反発必至

                              【ワシントン=永沢毅、ソウル=恩地洋介】トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長による初の首脳会談で、北朝鮮側が非核化を話し合う意向を伝達したことが分かった。協議への前向きな姿勢と見る向きもあるが、焦点となる非核化の手法では米国は圧力でリビアに核放棄を決断させた成功例を念頭に置く。北朝鮮は「段階的な非核化」を主張し、米朝間の隔たりは依然大きい。

                               「金委員長は朝鮮半島の非核化について議論する意向がある」。米政府高官は8日、水面下の米朝協議で北朝鮮側の意向を確認したと明らかにした。首脳会談に関して米朝間での協議が明らかになるのは初めてで、非核化の意思を米側に伝えたのも初めてだ。

                               とはいえ米国内では楽観視する向きは少ない。現地時間の9日には対外強硬派のボルトン元国連大使が安全保障担当の大統領補佐官に就任する。ボルトン氏はかねて北朝鮮に関し「リビア方式」による非核化を唱えてきた。完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄(CVID)を先行し、核放棄を確認して初めて経済制裁を緩和し国交正常化に至る手法だ。

                               リビアのカダフィ大佐は2003年、米英両国との秘密交渉を経て、核を含む大量破壊兵器の放棄を宣言した。国際原子力機関(IAEA)の核査察を受け入れ、核開発に関するすべての活動の公開や、射程300キロメートル以上の弾道ミサイル廃棄に応じた。米などの経済・軍事的圧力による国際的孤立を回避しようという力学が働いた。

                               しかし北朝鮮はリビアの事例を「失敗の教訓」と見る。カダフィ氏は11年、米欧が支援する反政府勢力によって殺害された。朝鮮労働党機関紙、労働新聞は昨年10月に「米国の誘惑と軍事的恐喝によって銃床を下ろすことが、どれほど残酷な結果を招くかはイラクとリビアの悲劇的現実が物語る」と指摘した。

                               金正恩氏は3月下旬の中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席との会談で、中国が議長を務める非核化の議論の枠組みである6カ国協議に復帰する意向を伝えた。米主導による「リビア方式」を警戒し、中国を巻き込んで段階的な核放棄を探る意向との見方が多い。(後略)』

                               

                               北朝鮮の労働新聞では、「米国の誘惑と軍事的恐喝によって銃床を下ろすことが、どれほど残酷な結果を招くかはイラクとリビアの悲劇的な現実が物語る」と報じています。即ち、米国からの誘いで非核化に踏み切ったら、いずれ金正恩体制は、反体制派に転覆されたり、それを支援する欧米諸国によって体制が崩壊するということを予想しているわけです。

                               

                               金正恩が核開発をする目的は何か?それは米国と戦争をするためではありません。米国から金正恩ファミリー体制について安全を保障してもらうことが目的です。そのために外交カードの価値を高めるため、核兵器の開発をやっているのです。

                               

                               イラクのフセイン大統領の最後、リビアのカダフィ大佐の最後を知る金正恩が簡単に非核化に応じるとは思えないと私が思うのは、こうした背景があるからです。

                               

                               

                               というわけで、今日は日米首脳会談を取り上げ、非核化の可能性について論説しました。トランプ(ゲームのトランプでトランプ大統領ではない)ゲームの大貧民や、UNOというカードゲームをやったことがある人ならば、理解できると思うのですが、外交とはどれだけ強いカードを持っているか?です。

                               国力が強い国、人・物・カネといった自国の供給力に加え、需要を含めて自国ですべて賄える状態であれば、その国家は強いカードをたくさん持っていることになります。

                               一方で、人・物・金に加え、需要を海外に頼るということは、それだけ相手に強いカードを持たれているので、交渉では不利になりやすくなります。

                               そう考えると、金正恩にとって国力が弱い北朝鮮が核兵器開発という強いカードを捨てる、即ち簡単に「不可逆的な非核羽化」に応じるとは思えません。事態の推移をしっかり見守り、日本は日本の国益を考えて対応していく必要があるものと思うのであります。


                              TPPもFTAでもなく日本の内需拡大政策こそ、貿易不均衡是正の最大の経済政策です!

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                                 今日は、「TPPもFTAでもなく日本の内需拡大政策こそ、貿易不均衡是正の最大の経済政策です!」と題し、日米首脳会談について意見します。

                                 

                                 下記は読売新聞の記事です。

                                『読売新聞 2018/04/18 11:56 米朝会談で「拉致」提起、首相にトランプ氏約束

                                【パームビーチ(米フロリダ州)=海谷道隆、田島大志】安倍首相とトランプ米大統領による日米首脳会談が17日(日本時間18日)、行われた。

                                 両首脳は対北朝鮮で連携を確認、トランプ氏は首相に対し、6月初旬までに開催予定の米朝首脳会談での日本人拉致問題の提起を約束した。トランプ氏は米朝が極めて高いレベルで協議していることを明らかにし、休戦状態にある朝鮮戦争の「終戦」にも意欲を示した。

                                 日米両首脳の会談は6回目で、昨年2月と同じく米南部フロリダ州パームビーチにあるトランプ氏の別荘「マール・ア・ラーゴ」で行われた。通訳だけを交えて約55分話し合った後、日本側から西村康稔官房副長官、谷内正太郎国家安全保障局長、杉山晋輔駐米大使ら、米側からサリバン国務長官代行、ケリー大統領首席補佐官、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)らが加わり少人数会合を約1時間10分行った。(後略)』

                                 

                                 上記記事の通り、安倍首相がトランプ大統領と会談し、北朝鮮の核弾道ミサイルについて、完全検証可能なかつ不可逆的な廃棄を目指し、最大限の圧力を維持していくことを確認したとの記事です。

                                 

                                 トランプ大統領は、韓国と北朝鮮が朝鮮戦争の終戦について議論することについて、賛同している模様です。ご存知の通り、現在韓国と北朝鮮は休戦中ですが、終戦の議論をする時が来たと述べ、休戦状態の朝鮮戦争の終戦実現に意欲を示しているとのこと。トランプ大統領は日本人拉致問題を取り上げることを約束し、核ミサイル問題を含めて、日本のためになる最善のベストを尽くすと強調しています。

                                 

                                 日本は米国と100%行動を共にする旨を、安倍総理の口から何度も言ってきたわけですが、それが確認されたといえます。100%行動を共にするんだという言質があるからこそ、これを解決すると公言している米国側も、当然こういう発言をすることを追い込まれ、日本人拉致問題を取り上げていると考えられます。

                                 

                                 いわば拉致問題を人質にとり、100%米国と行動を共にするという構造があって、今回それが確認されたというわけです。

                                 

                                 一方、米国の北朝鮮に対する態度、交渉のプロセスというのは、この会談を経ていようがいなかろうが、それほど変わらないという見方もあります。

                                 

                                 日米首脳会談は、経済通商分野も議論になっており、対日貿易赤字の削減を求めるトランプ大統領に対して、安倍総理はTPPへの復帰を促したとみられます。

                                 

                                 ただトランプ大統領は会談の後、ツイッターで日本はTPP復帰を望んでいるが、自分は米国にとって好ましくないと思っていると述べ、二国間協定(FTA)の方が効率的で有益だと述べています。

                                 

                                 もともと米国は何十年にもわたり、二国間協定の締結を訴え続けてきたのですが、日本側が国益の観点からこれを拒否し続けてきた経緯があります。ところが米国は相変わらずFTA締結を訴えているのです。

                                 

                                 今回の日米首脳会談で、公表されているか否か?不明ですが、日米FTA締結の要望の圧力が、北朝鮮問題と絡められ、例えばFTAを締結しないならば、北朝鮮問題について協力しないと言われた場合、即ちバーターにされた場合、日本政府としてこれをしのぐことができるのか?ということが問われます。

                                 

                                 日本政府としては、貿易問題は貿易問題、軍事問題は軍事問題、地政学問題は地政学問題、安全保障問題は安全保障問題として、北朝鮮問題と絡められないように貫く努力をすべきですが、貫けない場合にFTAを締結せざるを得ないという最悪の事態が起こるかもしれません。

                                 

                                 そうならないように、安倍総理には日本の国益を守る交渉をしていただきたいと思います。具体的に言えば、FTAやTPPといった関税障壁を失くす貿易自由化ではなく、日本国内の内需拡大を通して、自然に自動的に日本人が米国製品を買う量が増え、その結果、自然と対日貿易赤字を解消していくというシナリオがベストです。

                                 

                                 即ち、内需拡大のための財政出動を約束することこそ、トランプ大統領への最高のプレゼントといえるでしょう。そのためには金額ベースで、10兆円〜20兆円規模の財政拡大を宣言するのが、トランプ大統領へのお土産として最高なのです。

                                 

                                 

                                 というわけで、今日は日米首脳会談を取り上げ、安全保障問題と通商問題を絡めてくるトランプ大統領に対して、日本はどう立ち回るべきか?という観点で論説しました。

                                 内需拡大をすれば、おのずと輸入が増えます。消費増税をした場合、日本製品の買う量が減るのは言うまでもありませんが、米国製品を買う量も減ります。日米同盟が安定したものとするには、通商問題をないがしろにするわけにはいかず、だからといって二国間協定(FTA)を締結するのでは、日本の供給力を毀損して国力を弱体化させるだけです。

                                 供給力を維持して国力強化をさせ、デフレ脱却を急ぎ、そして日米貿易不均衡を是正するためにも、財政出動を望みます。財務省の「財政出動は経済効果がない!」というウソ・デタラメに対しては、安倍首相・総理官邸ともども、正論で論破していただきたいと思います。私たち日本国民も経済について理解を深め、後押ししていく必要があるものと思うのです。

                                 

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                                加計学園問題で、安倍首相の働きかけの有無について!

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                                   今日は、「加計学園問題で、安倍首相の働きかけの有無について!」と題して意見します。

                                   

                                   下記は読売新聞の記事です。

                                  『読売新聞 2018/04/11 13:55 首相「加計」関与否定、自公は柳瀬氏招致も視野

                                  国家戦略特区を活用した学校法人「加計かけ学園」の愛媛県今治市への獣医学部新設を巡り、安倍首相は11日午前の衆院予算委員会の集中審議で、「私から指示を受けた人はいない」と述べ、自身の関与を改めて否定した。

                                   特区指定前に県や市の職員らが柳瀬唯夫首相秘書官(当時)に面会したとする記録文書についてはコメントを避けた。一方、自民、公明両党は11日午前、野党が求める柳瀬氏の国会招致について、必要に応じて是非を判断する方針を確認した。

                                   衆院予算委で首相は、獣医学部新設を認めた行政手続きについて、「プロセスに関わった(国家戦略特区諮問会議の)民間議員からは『一点の曇りもない』との明確な発言があった」として、適切だったとの認識を重ねて強調した。(後略)』

                                   

                                   上記の記事の通り、安倍総理は、4/11の衆議院予算委員会の集中審議で、国家戦略特区を活用した加計学園の獣医学部新設について、家計の理事長から、相談や依頼があったことはないとして、働きかけを否定しました。

                                   

                                   愛媛県職員らが当時の柳瀬総理秘書官に面会したとする記録文書の真偽については、コメントできないと語っています。今後は、柳瀬秘書官の国会招致に応じるか?が焦点となっています。

                                   

                                   この問題を考える際、論点を3つに分ける必要があると考えます。

                                   

                                   1つ目は、家計学園が総理案件であって、国家戦略特区を活用して安倍総理主導で決定されたとして、そのこと自体に違法性はありません。

                                   

                                   そもそも国家戦略特区は、総理がトップダウンで決めるということが法律で決まっています。総理案件でやったとして、法律上は何ら問題がありません。

                                   

                                   2つ目は、安倍総理は、加計学園が国家戦略特区に応募していることを2017年1月20日に初めて知ったと国会で答弁しています。メモでは、その1年前か2年前に知っているかのような内容であり、国会の答弁と食い違うという問題です。

                                   

                                   3つ目は、国家戦略特区は、総理がトップダウンで決めるわけですが、そもそもそのような法律自体が存在していいのか?ということです。

                                   

                                   この3つの問題を整理せずに批判していると、何が良くて何が悪いのか?がよくわからなくなるわけです。だから国会議員にしろ、マスコミなどのメディアにしても、3つの問題点(総理トップ案件だったとして法律上違法性がないこと、総理の国会の答弁が食い違っていること、国家戦略特区の法律自体がそもそも問題がないのか議論すべきであること)を整理して、議論していく必要があると考えます。

                                   

                                   読売新聞の報道によれば、愛媛県と今治市の課長が、国家戦略特区提案前の2015年4月2日に総理官邸で柳瀬氏と面会し、柳瀬氏が獣医学部新設について、本件が首相案件で自治体が、とにかく実現したいという意識を強く持つことが重要であると語ったとされています。

                                   

                                   一方で柳瀬氏は、そもそも愛媛県職員、今治市職員と会っていない答弁しており、安倍総理・柳瀬氏の証言について、何が正しいのか?わからなくなっているわけです。

                                   

                                   国家戦略特区というのは、首相がトップダウンで決めることに、何ら違法性がないのですが、後ろめたいと思っているのでしょうか?そもそも、後ろめたいと思ってしまうような法律なのでしょうか?

                                   

                                   3つ目の問題として述べた国家戦略特区の法律そのものが、これでいいのか?という論点も重要です。法律的に問題がなく違法性がないとはいえ、首相と仲良しであれば、なんでも通ってしまうということが果たしでいいのか?という論点です。

                                   

                                   

                                  下記は国家戦略特別区域法の抜粋です。

                                   

                                  <第31条>

                                  会議は、議長及び議員十人以内をもって組織する。

                                   

                                  <第32条>

                                  議長は、内閣総理大臣をもって充てる。

                                   

                                  <第33条>

                                  議員は、次に掲げる者をもって充てる。

                                  一 内閣官房長官

                                  二 国家戦略特別区域担当大臣

                                  三 第二号に掲げる者のほか、国務大臣のうちから、内閣総理大臣が指定する者

                                  四 経済社会の構造改革の推進による産業の国際競争力の強化又は国際的な経済活動の拠点の形成に関して優れた識見を有する者のうちから、内閣総理大臣が任命する者

                                  (後略)

                                   

                                   

                                   この第33条四項で、内閣総理大臣が任命する者というのがあるため、総理と仲良しの民間人が組織のメンバーに入り、規制を緩和するための法律を作ってしまうということが合法的に可能になってしまっているのです。

                                   

                                   仮に一部の特定の人だけが利益を得て、他の国民の所得が削減されるような規制緩和型の法律が作られたとしても、違法性はありません。

                                   

                                   

                                   というわけで、今日は加計学園の問題を取り上げました。この問題を論ずる場合は、上述の3つの問題に整理したうえで、論説する必要があるのですが、どの論評もごちゃまぜになって論じているのがほとんどです。これでは、何が問題なのか?真の問題点を見失ってしまいます。マスコミにしても与野党の政治家にしても、そうしたことを踏まえて議論を進めていって欲しいと思うのであります。


                                  警官が発砲事件を起こすほど、無秩序になってしまった日本!

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                                     今日は「警官が発砲事件を起こすほど、無秩序になってしまった日本!」と題し、論説します。

                                     

                                     下記は産経新聞の記事です。

                                    『産経新聞 2018/04/13 07:13 19歳巡査、逮捕時に50万円所持 逃走の際には交番を施錠、発覚遅らせるためか

                                    滋賀県彦根市の河瀬駅前交番で男性巡査(19)=殺人容疑で逮捕=が貸与された拳銃で上司の井本光(あきら)巡査部長(41)を射殺した事件で、巡査が逮捕時に現金約50万円を所持していたことが12日、滋賀県警への取材で分かった。逃走する際には、交番を完全に施錠していたことも判明。県警は巡査が事件の発覚を遅らせ、逃走を図った疑いがあるとみて詳しい経緯を調べている。

                                    パトカーで逃走か

                                     捜査関係者によると、巡査は「(井本巡査部長は)いすに座ったまま前に倒れ、ぴくりともしなかったので死んだと思った」と供述。11日の犯行後、交番の扉や窓を施錠した上で、パトカーで逃走したとみられる。

                                     巡査は12日午前1時35分ごろ、交番から南に約4キロ離れた同県愛荘(あいしょう)町内の線路上で身柄を確保され、逮捕されたが、この際に現金約50万円が入った財布や携帯電話を所持。事件後にコンビニエンスストアに立ち寄ったとの情報もあり、県警は逃走資金を用意した疑いもあるとみて足取りを調べている。

                                     県警によると、巡査と井本巡査部長は3月26日から同交番で一緒に働き始めたばかりで、井本巡査部長は巡査の「教育係」を務めていた。

                                     事件があった11日は午前8時半から2人で勤務。同交番に設置された防犯カメラの映像には、同日午後7時47分ごろ、机に向かって事務作業中の井本巡査部長が突然前方に倒れ、直後に巡査が正面のドアから出ていく様子が写っていた。司法解剖の結果、井本巡査部長の主な死因は頭部を撃たれたことによる脳幹部損傷で、ほぼ即死状態だった。(後略)』

                                     

                                     

                                     上記記事に記載の通り、事件の概要は、滋賀県彦根市の河瀬駅前の交番で、41歳の警察官が射殺されたということで、41歳の警察官を撃った人物が、同じ交番で勤務していた19歳男性とのこと。この19歳の男性警察官は殺人罪で逮捕されました。

                                     

                                     日本は言わば、無秩序状態、無規制状態になろうとしているような気がしまして、大変ショッキングな事件です。

                                     

                                     なぜならば、北アフリカのリビアのような無政府状態になった国のようにならない限り、人間社会では必ずルールがあります。どんな国でも地域でも、そしてどんな時代でもルールが存在します。例えば廊下は右側を歩く、自動車は左側通行とするなどなど。そういう規制をしないと事故が起こるため、ルールや規制が存在するのです。

                                     

                                     それが自由が素晴らしくて、結果は自己責任みたいなグローバリズムの論調が蔓延し、社会秩序が無くなってしまっている状態に陥っているのでは?と思うのです。

                                     

                                     社会秩序が無くなっているという具体的事例でいえば、

                                    ●(今回の事件のように)警察官が自分の利益のためにピストルを撃つ

                                    ●公務員が偽装公文書を作成する

                                    ●国会で政治家がウソをつく

                                    といった具合です。

                                     

                                     中国や韓国なんかでいえば、平気でウソをつく、ニセモノを作るなんてことはあるでしょう。日本は中国や韓国と異なり、秩序正しい社会であることをアジアの先進国として誇りに思ってきた人が多いと思うのですが、このような事件が発生したことを目の当たりにしますと、世も末と思ってしまうわけです。

                                     

                                     「日本という国が滅びていく!」と思うのは私だけでしょうか?

                                     

                                     無秩序状態というこの現象は、日本社会全体の問題で、あらゆる場面で出てきています。例えば、偽装公文書作成がどれだけヤバい話か?という説明をするとき、比喩で「警官が自分のためにピストルを撃つとしたら、多くの国民が困るでしょ?」と。それと同じように「財務省の役人が、自分のために、財務省という組織を守るために公文書を偽装したら、多くの国民が困るでしょ?」と。

                                     

                                     偽装公文書作成罪がどれだけヤバいことかを説明するのに、こうした比喩を使って「そのくらい大変な話です!」ということなのですが、まさか「警察官が自分のためにピストルを撃っちゃった!」という比喩が現実のものになってしまったという話です。

                                     

                                     財務省職員が消費増税をしたいがためにウソをつく。緊縮財政をするために税収弾性値が1.1程度であるとウソをつく。公共事業は乗数効果が低いとウソをつく。政治家やコメンテーターや経済評論家やアナリスト・エコノミストらが、自分の立場を守るためにウソをつく。

                                     

                                     みんながこんなことをやっていれば、「そりゃ警察官も自分のためにピストルを撃ったとしても不思議ではないでしょ!」ということになってしまうのです。

                                     

                                     

                                     というわけで、「警官が発砲事件を起こすほど、無秩序になってしまった日本!」と題し、滋賀県彦根市で発生した警官発砲事件を紹介しました。私はこの事件が単に19歳男性の個人的な問題とは思えません。デフレが継続し、秩序を守れないほどにまで、日本が落ちぶれていると考えますと、本当にヤバイと思うわけです。

                                     まだ見ぬ子供や孫の世代に、こうした日本を引き継ぐことこそ、大きなツケを残すことになるものと考えます。一刻も早く秩序を取り戻すために、多くの日本国民が豊かさを取り戻せるよう、デフレ脱却をはじめとするしっかりとした経済政策を打っていただきたい。そう思うのであります。


                                    加計学園問題と国家戦略特別区域法

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                                      JUGEMテーマ:獣医学生

                                       

                                       今日も加計問題について取り上げ、国家戦略特別区域法の問題点を述べたいと思います。

                                       

                                       安倍総理は、2018/04/11に行われた衆議院予算委員会で、学校法人加計学園の獣医学部新設の計画について、愛媛県が作成した文書の中で、安倍総理が加計学園の理事長と会食の場で計画を話題にしたという記述について、否定しました。

                                       

                                       また柳瀬経済産業審議官が、総理秘書官時代に、獣医学部新設計画を首相案件と発言したという記述について、柳瀬氏が否定したということについても柳瀬氏の証言を支持したとされています。

                                       

                                       愛媛県の中村県知事は、2015/04/02に柳瀬氏と面会した愛媛県職員が、柳瀬氏から首相案件と説明を受けたと、備忘録の中で認めているとのこと。

                                       

                                       安倍総理は、昨年の衆議院予算委員会で、計画を知った時期について2017/01/20と説明していたのですが、もし今回の愛媛県が作成した文書が事実だとすれば、2015/04/02以降に計画を認知していたことになります。

                                       

                                       これらの備忘録が本当だとすれば、安倍総理の国会での発言と食い違うこととなり、ウソをついていたのか?ということになってしまうのです。

                                       

                                       仮に、メモに書いてあることが本当だったとしても、国家戦略特区とは、総理がトップダウンで決めることができる制度であるため、法律上は違法性がありません。

                                       

                                       首相官邸は、法律違反しているかどうか?を説明しているのではなく、発言をしていないと言っている点が気になります。

                                       

                                       国家戦略特区は、総理主導のトップダウンで、テーマ・地域が決まるため、これまでも恣意性や不透明さが指摘されてきましたが、恣意性や不透明さがあったとしても、違法性はありません。国家戦略特別区域法とは、そういう法律なのです。

                                       

                                       愛媛県と今治市は、2007年から2014年まで、小泉政権のときに導入した構造改革特区で、獣医学部開校について15回申請してきましたが却下されてきました。

                                       

                                       それが安倍政権の国家戦略特区になった途端に承認が下りたということで、違和感を持つ人が多いかもしれません。とはいえ、国家戦略特別区域法は、総理が議長となってすすめられるものであることから、それまで否定されていたものが、総理が変わったら急に決まったとしても、法律上は何ら問題がありません。違法性がないのです。

                                       

                                       国家戦略特区という制度が適正つに運営されるためには、トップダウンのトップである総理の判断が適正であるということが最低限の前提条件です。結局、官邸側の意向が非常に効くため、官邸の判断が公明正大か?誰が効いても納得できるか?ということが前提になります。

                                       

                                       それがある限り、国家戦略特区という制度は問題がないのですが、なぜ違和感があるのでしょうか?

                                       

                                       多くの国民が違和感を持ち、そのために総理が嘘をつかなければならないような状況になるのであれば、国家戦略特区という制度は廃止した方がいいと思います。

                                       

                                       私はもともと国家戦略特区は反対の立場なのですが、それは加計問題や森友学園問題があったからということではありません。そもそも構成員の中に、国民から選ばれた議員でない人を、総理が任命できる点を問題視しています。

                                       

                                       議院内閣制とは、本来国民から選挙で選ばれた議員が立法するわけですが、議員でない人が構成員となると、その責任を取らせることができません。具体的には議員だったら選挙で落選させればいいのですが、民間の構成員は、それができません。

                                       

                                       その民間議員が、公益を考えず、私的にビジネスのために有利な規制緩和となるようなテーマを選定したとします。通常ならば、憲法や法律が規制してできないことも、国家戦略特区では、それが可能になってしまうのです。

                                       

                                       民泊の規制緩和は、その典型例です。ホテルや旅館業の経営が苦しくなるのに、自分のビジネスのために既存の業者の経営が苦しくなっても自己責任とか片づけ、治安が悪くなる可能性がある民泊を推進する輩というのは、国会議員ではなく、民泊をやりたい民間人です。

                                       

                                       こうしたことがまかり通ると、憲法やら法律やら骨抜きとなり、自由にビジネスができるようになっていきます。その一方で既存の業者が割を食う。その業者らは自己責任と片付けられ、廃業するなどしかなくなります。こうした事象は、私の価値観である経世済民や公益資本主義という観点からみて、受け入れがたいと思うのです。

                                       

                                       

                                       というわけで、今日も加計学園問題を取り上げ、国家戦略特別区域法の問題点を述べさせていただきました。民間人が構成員となれる国家戦略特別区域法は、レントシーキングを生み出しやすく、私は断固として反対の立場です。とはいえ、加計学園や森友学園の問題は、首相がトップダウンで決めるという点で違法性はないと認識しています。

                                       国家戦略特区について、違法性はないが、そもそも民間人が自分のビジネスのために公益性を失う規制緩和が実現してしまうという点が問題であるということ。これについては、考え方を整理すれば、多くの人々が共感していただけるのでは?と思うのです。


                                      大阪府が凋落したのは大阪維新の会の緊縮財政が原因です!(大阪府の県内総生産が愛知県に抜かれた理由とは?)

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                                        JUGEMテーマ:大阪維新の会

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                                         今日は大阪府が愛知県に県内総生産(国家でいうGDP)で抜かれて3位になったことについて論説します。

                                         

                                         下記は朝日新聞の記事です。

                                        『朝日新聞 2018年3月12日 10:27 都道府県版GDP、大阪は3位に転落 愛知に抜かれる

                                         国内総生産(GDP)の都道府県版「県内総生産」で、東京都に次いで全国2位を維持してきた大阪府が初めて愛知県に抜かれた。GDPの算出基準が変わった影響が大きいという。

                                         大阪府が9日に発表した2015年度の府内総生産は39兆1069億円。前年度比2・4%増だが、愛知県の県内総生産39兆5593億円と比べると、約4500億円下回った。

                                         内閣府によると、今回の15年度の発表分から県内総生産の算出基準が国際基準に合わせて改定され、新たに企業の研究開発費用などが算入された。このため、トヨタ自動車をはじめ、製造業が盛んな愛知の数値が大幅に伸びたとみられる。

                                         大阪府によると、統計を取り始めた1950年度以降、大阪は東京に次ぐ2位の座を守ってきた。府幹部は「ショッキングだ。大企業が中心の愛知と、中小企業が多い大阪の違いが出てしまった」と語った。

                                         新基準でさかのぼると、愛知は07年度には大阪を上回っていた。リーマン・ショックで製造業が低迷した08〜12年度は大阪が2位に戻ったが、13年度からは愛知が2位を維持していた。』

                                         

                                        <都府県別総生産の比較>

                                        (出典:内閣府ホームページの県民経済計算から数値を引用)

                                         

                                         今日はこの記事を取り上げ、「大阪府が凋落したのは大阪維新の会の緊縮財政が原因です!(大阪府の県内総生産が愛知県に抜かれた理由とは?)」と題し、以下の順で論説します。

                                         

                                        1.県内総生産で大阪府が2位に転落したという歴史的な転換を迎えた日本

                                        2.大阪府が愛知県に抜かれた真因は?

                                        3.激しい緊縮財政をして却って財政を悪化させた大阪府に対して愛知県は何していたか?

                                         

                                         

                                         

                                        1.県内総生産で大阪府が2位に転落したという歴史的な転換を迎えた日本

                                         

                                         さきほどの記事の通り、大阪府が愛知県に抜かれて県内総生産で3位に転落しました。大阪府が2018/04/10月曜日に発表した2015年度の大阪府の府内総生産は、39兆1069億円で前年比2.4%増だったのですが、愛知県の県内総生産は、39兆5,593億円とくらべて、4,500億円下回ったと報じられています。

                                         

                                         内閣府によれば、理由は2015年度発表分から県内総生産の算出基準が国際基準に合わせて改訂され、企業の研究開発費用などが算入されたためとしています。

                                         

                                         もともと日本国全体のGDPについても2016年12月に算出基準が改定され、研究開発費が含められるようになりました。この改定自体は、私は賛成の立場です。何しろGDPは、物・サービスとお金が交換されていれば、生産=支出=所得となるため、GDPに入れて何ら問題がないことです。内閣府は県内総生産についても2015年度発表分から研究開発費を含めて算出することにしたとしています。

                                         

                                         こうした改定という計算上の理由があるとはいえ、大阪府が3位に転落したのか?愛知県が2位に浮上したのか?どう考えるべきでしょうか?この問題を理解するうえでは、大阪が3位に転落したということ自体が、日本において歴史的に重大な転換であると考えるべきです。

                                         

                                         なぜならば、東京と大阪は日本における2トップで、いわば東京都は東の横綱、大阪府は西の横綱です。その大阪府が横綱から転落してしまったということだからです。西日本全体を背負っていた大阪府が3位に転落したということは、西日本全体が凋落していったということを意味します。

                                         

                                         明治時代、大阪は商都といわれていました。いわば商売の中心地はずっと大阪だったのです。戦後、数十年でダメになってきて、特にこの10年で加速度的に凋落していったと理解すべきです。

                                         

                                         読者の皆さんの中には、数字の算出基準が変わったから、名古屋が数字上2位になっただけで、大阪が3位に落ちたわけではないという意見もあるかもしれませんが、私は違うと思います。

                                         

                                         グラフを見ればお分かりの通り、東京都と大阪府では県内総生産で2.5倍前後の2倍以上の開きがあります。もともとは商都だったのにもかかわらず、大阪は凋落を続けてきました。これは大阪府が努力をしてこなかったということではなく、東京都が首都でインフラ整備が進んだからです。

                                         

                                         高速鉄道をみれば明々白々で、東京都は東海道山陽新幹線、東北山形秋田北海道新幹線、上越新幹線、北陸長野新幹線の発着駅ですが、大阪府は九州新幹線の発着駅ではあるものの、東海道山陽新幹線では単なる通過駅に過ぎません。

                                         

                                         結果、算出基準が変わったら愛知県に抜かれてしまう程度にまで、大阪府がダメになったといえます。例えば算出基準が変わったからといって、鳥取県が2位に浮上することはあり得ません。

                                         

                                         だから大阪府がダメになったというのが真実であり、算出基準が変わろうが、2位になっていなければならないのに、ダメになったということです。

                                         

                                         大阪府の幹部は、愛知県は大企業が多く、大阪府は中小企業が多いため、違いが出たとコメントしていますが、もともと大阪府は大企業が多かったのです。東京よりも大阪の方が一部上場企業が多く、関西経済連合会の方が、全国組織の経団連よりも発言力が強かったとされています。

                                         

                                         例えば、シャープがありましたが、シャープは身売りされてしまいました。いろんな企業が大阪にあって、大阪の方が商いの中心だったのですが、そうではなくなってしまったと理解すべきです。

                                         

                                         

                                         

                                        2.大阪府が愛知県に抜かれた真因は?

                                         

                                         では、なぜ大阪府が県内総生産で愛知県に抜かれてしまったのでしょうか?

                                         

                                         その理由は、日本維新の会の政治に本質的な問題があると考えます。

                                         

                                         大阪維新の会の橋下徹氏が大阪府知事になってから、この10年間でダメになっていったのです。もともと凋落傾向にあった大阪が、橋下徹氏が大阪府知事になってからの10年間で特にダメになっていきました。

                                         

                                         要は日本維新の会の政策に問題があったのです。

                                         

                                         その問題とは何でしょうか?日本維新の会の政策のどこに問題があるのか?それは、徹底的な緊縮財政を推進する政党であるということです。日本維新の会は、改革が必要だとして、政府の公共事業を忌み嫌う風潮があります。

                                         

                                         日本政府自体も財務省職員のアホなプライマリーバランス黒字化目標で緊縮財政になっていますが、大阪府の緊縮財政は特に激しくヒドイ緊縮です。

                                         

                                         日本維新の会は、大阪府の財政についてプライマリーバランスを改善するため、負債の発行額を減らすことを徹底してきました。

                                         

                                         具体的にやってきた主なものは下記の通りです。

                                        ●地震関連11事業を6割カット

                                        ●密集住宅市外地整備補助金を大幅削減

                                        ●教育関連費を大幅削減

                                        ●福祉・医療関係費の大幅カット

                                        ●環境農林水産総合研究所・産業技術総合研究所を独立行政法人化

                                        ●中小企業対策費を削減

                                        ●農業費を削減

                                        ●水産業費を削減

                                         

                                         橋下徹氏が大阪府知事選で公約した一つに、新規に負債を発行しないということを掲げていました。上記の徹底した緊縮財政をやった結果、税収が減り、結果的に新発府債を増発せざるを得なくなってしまうくらい財政が悪化したのです。

                                         

                                         橋下徹氏が大阪市長になって、松井大阪府知事になっても同様です。とにかく改革が必要だ!と称して、切り詰める緊縮財政を徹底します。切り詰めをやって政府の事業を削減することと並行して、自由市場を作って経済を活性化させるということをやってきました。

                                         

                                         そもそも「自由市場を作れば経済が活性化するという件(くだり)」について、皆さんはどう思われるでしょうか?これは明確にウソ話です。自由市場にすればするほど、価格競争に晒され、デフレ圧力が高まります。

                                         

                                         このウソ話は、日本維新の会が信じているというわけではありません。世の中、小泉政権も安倍政権も民主党も立憲民進党も共産党も、とにかく改革という革命的なことをやれば、日本は変わるんだ!としてやってきました。

                                         

                                         そして、このウソ話を最も急進的にやってきたのが、大阪維新の会であり、大阪府民・大阪市民は、その犠牲者になってしまったといえるでしょう。

                                         

                                         

                                         

                                        3.激しい緊縮財政をして却って財政を悪化させた大阪府に対して愛知県は何していたか?

                                         

                                         大阪維新の会が緊縮財政で却って財政悪化して凋落ぶりが加速度を増していたとき、愛知県はどうしていたのでしょうか?

                                         

                                         名古屋市長の河村たかし氏は、減税をやっていました。もちろん、河村市長の減税だけで愛知県が浮上したとは言いません。トヨタ自動車がグローバル経営で強くなったという一面もあるでしょう。

                                         

                                         とはいえ、大阪維新の会がやっていたような猛烈過激な緊縮財政は、愛知県内ではやりませんでした。大阪府に象徴される過激な緊縮財政をやらなかっただけで、それをやってきた大阪府とで、差が縮まり、ついに逆転してしまったということなのです。

                                         

                                         もともと地盤沈下していた大阪に、過激な緊縮財政によって大阪の経済が凋落し、徹底的に地盤沈下の速度が速くなって、あろうことか、愛知県に抜かれてしまったというのが、今回の事象であることを理解するべきです。

                                         

                                         にもかかわらず、懲りずに日本維新の会は、大阪都構想について賛否を問う住民投票を、今年の9月か10月にやるといっています。これが大阪府民にとって、大阪市民にとって、プラスか?マイナスか?といえば、明確にマイナスです。

                                         

                                         大阪都構想とは、東京都のようになるようなイメージで語られることが多くて、私もうんざりするのですが、実体は最強の権限を持つ政令指定都市という権限を捨てて、権限のない特別区に移行するというものです。

                                         

                                         大阪市政は政令指定都市であるということ自体が最大の権限です。その権限があればこそ、政令指定都市は発展してきました。神奈川県の横浜市然り、川崎市然り、北海道の札幌市然りです。

                                         

                                         地方自治法第252条19項で規定する政令指定都市は、特別区よりも権限が多い。だからこそ、自治体が大きくなれるのです。東京が弱小権限の23区でも発展できたのは、単に首都であるということでインフラ整備が大阪よりも格段に進んでいるからであり、都区制度があって豊かになっているわけではないことを理解すべきです。

                                         

                                         そのため、大阪市が政令指定都市という強力な権限を捨ててしまい、特別区になったとすれば、目も当てられないくらいもっと激しいスピードで凋落していくことになるでしょう。

                                         

                                         愛知県は、大阪維新の会に代表されるような緊縮財政をやらなかったから、緊縮財政を激しくやってきた大阪が凋落したということが、ご理解いただけたのではないでしょうか?

                                         

                                         

                                         というわけで、今日は「大阪府が凋落したのは日本維新の会の緊縮財政が原因です!(大阪府の県内総生産が愛知県に抜かれた理由とは?)」と題して論説しました。歴史的に愛知県には、江戸時代に尾張藩主で、徳川宗春という人物がいました。時は徳川吉宗が享保の改革で緊縮財政を推進し、極度のデフレ経済となって、物価下落と増税による庶民の困窮と貧富の格差拡大と人口増加のストップという、現在の日本と同じような状況に陥っていたところ、徳川宗春は財政出動によって、尾張経済を立て直した人物とされています。

                                         徳川吉宗が緊縮を好み、徳川宗春は財政出動を推進する。まさに大阪府と愛知県がやってきた経済政策は、江戸時代でも見られた事象と同じです。

                                         緊縮財政を是とするのは、家計や企業経営ではいいでしょうが、政府までもが緊縮してしまうと、合成の誤謬で却ってダメになるのです。このことを徳川宗春という人物が証明しているといえます。同じように愛知県政、名古屋市政、いずれも大阪維新の会が好む改革や緊縮財政をやってこなかったからこそ、大阪府の凋落ほど、愛知県は凋落しなかったと理解すべきなのです。

                                         

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                                        デフレギャップが埋まらないと税収は減るという事実を知らない財務官僚!

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                                           今日は「デフレギャップが埋まらないと税収は減るという事実を知らない財務官僚!」と題し、名目GDPと税収の関係について述べます。

                                           

                                           GDPには名目GDPと実質GDPの2種類があります。名目GDPとは金額で見たGDPです。また、単なる物価上昇分を控除して、実質的に豊かになったか?を示すことができるのが実質GDPです。

                                           

                                           例えば、給料が2倍になっても、物価が2倍になってしまっていては、物を買う個数、サービスを買う回数は増えません。この場合、豊かになっているとは言えないでしょう。単に物価の目方が変わっただけであるため、実質的に数を多く買ったわけではないために豊かさを実感できません。

                                           

                                           とはいえ、仮に給料が2倍になって物価が2倍になった場合は、税収は2倍以上増えます。なぜならば、税金は所得の金額額面によって左右されるからです。

                                           

                                           そのため、名目GDPは税収と相関関係があります。一方で実質GDPは雇用に影響します。物の個数が実質的に売れる、サービスの回数が実質的に増えるという状況の場合、忙しくなります。そのため、人を解雇しにくくなり、むしろ人を採用しようとするでしょう。

                                           

                                           こうしてみますと、名目GDPは所得と税収に関係し、実質GDPは雇用の影響に直結するといえるでしょう。

                                           

                                           医療介護費が増えるという場合、お年寄りの数が増えて実質的な需要が増加する反面、薬価基準引き下げ、医療報酬・介護報酬引き下げをすれば、名目GDPは減少していきます。名目GDPが減少しても、お年寄りの数は増えるでしょうから、忙しくなって賃金が伸び悩むということになってしまいます。

                                           

                                           逆に医療報酬・介護報酬を引き上げれば、賃金UPの原資になることから、忙しくても医療介護従事者の賃金が上がります。さらに医療法人、介護福祉法人が設備投資をすれば、生産性が高まり、ラクラクな職場環境となって、しかも一人当たりの生産性向上により賃金UPするという状況が生まれます。

                                           

                                           インフレギャップ幅が拡大する状態であれば、もっと稼げるということで、忙しさは変わらないかもしれません。とはいえ、それに見合った以上の賃金を得ることができる可能性があるわけです。

                                           

                                           賃金が増えれば、当然税収は増えます。私たちは所得から税金を払うからです。

                                           

                                           ところが財務官僚は、こうしたことを理解していないのでは?という疑義を私は持っております。即ち、「誰かの支出=誰かの所得になる」ということを財務官僚は理解していないのでは?と思うのです。誰かの支出とは、何も個人である必要がありません。「富裕層にお金を使ってもらわなければ・・・・」という発想自体、GDP3面等価の原則を理解していない人の発想です。

                                           

                                           支出は個人でなくても、企業でも政府でもいいのです。企業は個人と同様、通貨発行ができませんが、政府は通貨発行ができます。政府は基本的には経世済民を達成するためであれば、政府の負債をどれだけ増やしたとしても、何ら問題がないのです。

                                           

                                           もちろん、政府の負債がドル建てなどの外貨だった場合は、外貨で返さなければならないため、将来世代にツケを残す形になりますが、円建で通貨発行する場合は、何ら問題がありません。

                                           

                                           ところがこうしたことを理解していないために、年金・医療・介護の費用が増えるから、その分、他を削減するか、増税しなければ!と財務官僚は考えます。

                                           

                                           こうして法律で制定されたのが、財政構造改革基本法という1997年に橋本政権のときに成立した法律です。そのあと、竹中平蔵氏がプライマリーバランス黒字化目標というものを持ち込み、閣議決定されてしまいました。

                                           

                                           その結果、医療費は抑制しようとするし、何か増やすのであれば他を削減するという家計簿の発想を国家の財政運営に持ち込むことになってしまいました。

                                           

                                           小泉純一郎政権のときは、公共事業を毎年7000億規模で削減してきました。

                                           

                                           日本は災害大国です。地震だけではなく、国土の2分の1が豪雪地帯という大雪の被害に加え、台風や水害や土砂崩れなど、あらゆる災害のオンパレード国です。

                                           

                                           もし、1996年度分くらいの公共投資を維持し続けていれば、日本のGDPは今頃1500兆円程度にはなっていたことでしょう。平均年収は1500万程度にはなっていたことでしょう。

                                           

                                           誰もが普通に家を購入し、高い生産性で仕事をして高い賃金をもらうということが普通にできていたことでしょう。

                                           

                                           結果的に軍事費にもお金をたくさん使うことができて、仮想敵国中国に対する防衛費も確保できて、尖閣諸島にちょっかいを出されずに済んだかもしれません。

                                           

                                           ところが実際は、1997年に財政構造改革基本法が制定されて以来、1998年に消費増税3%→5%をはじめ、防衛費、教育費など、すべて削減してきました。科学技術予算は減少とまでいかなくても、増やしていません。結果、世界の被引用度の高い論文数のシェアで、日本は減少の一途を辿ってきました。

                                           

                                           

                                           下記は少し古い新聞記事ですが、日本経済新聞の記事をご紹介します。

                                          『2017/06/02 09:05 被引用多い論文数、国別10位に後退 科技白書で指摘

                                          政府は2日、2017年版の科学技術白書を閣議決定した。研究価値が高いとされる被引用件数の多い論文の国別順位で日本は10位まで下がり、基礎研究力の低下が著しいと指摘。若手研究者の雇用安定や企業の資金を大学などに呼び込む施策などを進め、研究力向上につなげる必要があると訴えた。

                                           研究の各分野で被引用件数が上位10%に入る論文数から、各国のシェアを分析した文部科学省傘下の科学技術・学術政策研究所のデータを引用した。

                                           12〜14年の平均でみると日本のシェアは5%。トップは米国の39.5%で中国、英国、ドイツ、フランスが続いた。日本はカナダ、イタリア、オーストラリア、スペインより下の10位だった。

                                           日本は02〜04年にシェア7.2%で米英独に次ぐ4位だった。その後、順位を徐々に下げ、調査可能な1980年以降で初めて2桁台に落ち込んだ。

                                           白書では研究力が低下した原因として、雇用が不安定な若手研究者の増加や海外の研究者との連携が少ない点などを挙げた。政府の研究開発投資が伸び悩む中で、企業など外部の経営資源を活用して成果を生む「オープンイノベーション」などを大学や公的研究機関も推進する必要があると強調した。』

                                           

                                           

                                           上記の記事の通り、引用論文数で世界シェアが低下し、順位で上位から10位と二ケタ台にまで落ち込んだとしています。科学技術予算を増やさない緊縮財政の発想が悪いのはもちろんですが、規制緩和で非正規雇用の若手研究者が増加したということも凋落の一因です。何しろ、非正規社員なんてのは限られた業種でしかなかったのですが、今は普通に非正規雇用の若者が大勢います。科学・化学においても、非正規雇用の研究者が増大しているのです。

                                           

                                           京都大学の山中教授のSTAP細胞の研究チームも、多くが非正規雇用で、そうした非正規雇用の職員が、研究成果を短期で出さなければならないとするプレッシャーから、不正してしまうという問題も発生しました。

                                           

                                           もちろん許される行為ではないとはいえ、短期的に研究成果を求めるという仕組み自体に問題があるというのが、真の問題ではないでしょうか?

                                           

                                           こうして発展途上国化するだけではなく、非正規雇用で賃金が抑制されれば、当然税収も減ります。名目GDPは給与額面に近いため、税収は減るのです。その結果、赤字国債を発行せざるを得ません。

                                           

                                           「赤字国債を発行すると借金が増えて大変だぁー!将来世代にツケを残すぅー!緊縮財政だぁー!」となって公共事業を削減すれば、需要削減となってデフレギャップが生じます。

                                           

                                           デフレギャップが生じると、所得が伸び悩み、非正規雇用が増え、消費が伸び悩み、名目GDPが伸び悩みます。すると税収が減少するため、赤字国債を発行せざるを得なくなります。

                                           

                                           すると「赤字国債をまた発行したから借金が増えて大変だぁー!将来世代にツケを残すぅー!緊縮財政だぁー!」となって公共事業を削減すれば、需要削減となってデフレギャップが生じます。

                                           

                                           デフレギャップが生じると、所得が伸び悩み、非正規雇用が増え、消費が伸び悩み、名目GDPが伸び悩みます。すると税収が減少するため、赤字国債を発行せざるを得なくなります。

                                           

                                           すると「赤字国債をまたまた発行したから借金が増えて大変だぁー!将来世代にツケを残すぅー!緊縮財政だぁー!」となって公共事業を削減すれば、需要削減となってデフレギャップが生じます。

                                           

                                           デフレギャップが生じると、所得が伸び悩み、非正規雇用が増え、消費が伸び悩み、名目GDPが伸び悩みます。すると税収が減少するため、赤字国債を発行せざるを得なくなります。

                                           

                                           すると「赤字国債をまたまたまた発行したから借金が増えて大変だぁー!将来世代にツケを残すぅー!緊縮財政だぁー!」となって公共事業を削減すれば、需要削減となってデフレギャップが・・・・・・・

                                           

                                           こうして負のスパイラルが止められないわけです。

                                           

                                           

                                           財務官僚がプライマリーバランス黒字化が正しいと思い込んでいる以上、日本はデフレ脱却できないでしょう。

                                           プライマリーバランス黒字化目標を破棄しない限り、日本は発展途上国と化していくことも止められないでしょう。

                                           

                                           プライマリーバランス黒字化目標というのが、いつから出てきたのか?それは小泉政権のときに竹中平蔵氏が持ち込み、閣議決定されてしまったのです。その時以来、我が国の財政は常にプライマリーバランス黒字化目標に縛られ、足枷となってしまったのです。

                                           

                                           プライマリーバランス黒字化目標が是とする発想の言論人には、名目GDPと税収が相関関係があるという真実を知らないでしょう。だから家計簿と同じように、何かを増やせば何かを削る。結果、GDPが成長せず、経済成長できず、税収が伸び悩むということも知らないわけです。

                                           

                                           

                                           というわけで、今日は財務省職員が、名目GDPと税収に相関関係があることを知らないのでは?と推察し、論説しました。1997年に制定された橋本内閣における構造改革基本法が施行されたから、日本のデフレが始まりました。1995年村山内閣のとき、武村正義元大蔵大臣が「財政破綻」を宣言しているのですが、この宣言も意味不明です。その後、1997年に構造改革基本法が制定され、基礎的財政収支の赤字は毎年3%未満にすること、社会保障費はできる限り抑制すること、公共投資は前年比で93%以下とすること、科学技術予算は1997年度予算の105%を上回ってはいけないなどなど。

                                           このようなことをやっていくうちに、他国は経済成長し、日本だけ立ち遅れるどころか発展途上国化していきます。特に中国が経済成長すれば、たいへん厄介なことに領土侵犯やら軍事攻撃ですらあり得るわけです。

                                           まだ見ぬ私たちの子供・孫の世代にツケを残すというのは、このような日本を引き継いでしまうことこそがツケを残すということにならないでしょうか?その崖っぷちにいるのが今の日本であり、凋落がさらに進むか否か?は、今年6月の財政骨太方針でプライマリーバランス黒字化目標が破棄されること、この1点に尽きるのです。


                                          社会保障費の増加は、何ら問題がないという真実!

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                                             皆さんは増える社会保障費と聞いて、どう思うでしょうか?

                                             

                                             「医療費が国の財政を圧迫して財政破綻するぅー!」

                                             「介護費が国の財政を圧迫して財政破綻するぅー!」

                                             「支払年金が増えて、それを支える若手の負担が増えて、これからの若者は大変だぁー!」

                                             

                                             こうした意見は、すべて正しくありません。その理由をご説明したく、今日は「社会保障費の増加は、何ら問題がないという真実!」と題して意見します。

                                             

                                             皆さんは、下記を見たことありませんでしょうか?

                                             

                                             上記の図は、今後の日本は若者が少なくなり、お年寄りが増えて年金が破綻する、一人当たりの医療介護費が増大するという論説でよく使われる図柄です。

                                             

                                             2030年には、現役世代6,773万人に対して、高齢者が3,685万人となり、1960年のときは、現役世代6,000万人が高齢者535万人を支えていた時と比べて、若者世代の負担が重くなるということを主張します。この主張の最終的な答えは、医療介護費を削減して、消費増税が必要という答えになります。

                                             

                                             ついでに人口減少する日本は経済成長ができないから、経済成長ができるように法人税を減税して、規制緩和して、政府の機能を小さくして・・・・・という論説もあります。

                                             

                                             上記全てウソ・デタラメです。

                                             

                                             医療介護年金の費用が増大するとして何が問題でしょうか?これらを問題と思う人々の頭の中には、「誰かの支出が誰かの所得になる!」という大原則を知らないのでは?と思うのです。

                                             

                                             GDP3面等価の原則でいえば、誰かの消費は、誰かの生産となって、誰かの所得になります。なぜならば、GDP3面等価の原則で、例外なく生産=消費=所得となるからです。

                                             

                                             所得が増えれば、税収が増えます。消費税率をどれだけ引き上げたとしても、消費されなければ税収が減ることは普通にあり得ます。消費増税2%UPしたとして、消費額=消費単価×消費個数ですから、小売価格を値下げしなければ売れないデフレ状況ならば普通に値下がりますし、買う個数が減るということも普通に起こり得る話で、結果税収が減るということも普通の話です。

                                             

                                             医療介護年金の話でいえば、年金だけは別です。なぜならば、年金の費用が増えたとして全額消費になるとは限らず、一部は貯金される可能性があります。とはいえ、医療介護費でいえば、この2つは必ず誰かがサービスを生産し、誰かの所得になります。

                                             

                                             この前提で考えた場合、先ほどの図が次のように理解できないでしょうか?

                                             

                                             1960年 現役世代6,000万人 高齢者535万人

                                             ⇒ 物・サービスを生産する供給力6,000万人 需要6,535万人(535万人+6,000万人)

                                             

                                             1985年 現役世代8,251万人 高齢者1,247万人

                                             ⇒ 物・サービスを生産する供給力8,251万人 需要9,498万人(1,247万人+8,251万人)

                                             

                                             2015年 現役世代7,682万人 高齢者3,395万人

                                             ⇒ 物・サービスを生産する供給力7,682万人 需要11,077万人(3,395万人+7,682万人)

                                             

                                             2030年 現役世代6,773万人 高齢者3,685万人

                                             ⇒ 物・サービスを生産する供給力6,773万人 需要10,458万人

                                             

                                             供給力は1985年をピークに減少し始め、1960年と同水準になった。

                                             一方で衣食住などの需要は535万人から3,685万人へと7倍弱にまで増加した。

                                             結果、インフレギャップ幅が大きくなった。

                                             

                                            <インフレギャップ幅の概念図>

                                             

                                             

                                             いかがでしょうか?インフレギャップ幅が拡大するということがご理解できるかと思います。日本は医療水準が世界的に高いため、平均寿命が長いです。その結果、高齢者は長生きし、一方で少子高齢化で供給力は減少します。少なくても、今この瞬間、出生率が増加に転じたとしても、最低20年間は生産年齢人口は増加に転じません。

                                             

                                             供給力を増強するためにはどうしたらいいでしょうか?外国人労働者を受け入れることでしょうか?

                                             

                                             違います。日本人の生産性向上を高めるために、能力開発費を投じる、最新鋭の設備を購入する、などの投資をすればよいのです。そうした投資もまたGDPにカウントされます。能力開発の費用、設備の購入、いずれも誰かの所得になります。その誰かが生産し、生産性向上を高めるための支出して、生産者の所得になります。GDP3面等価の原則で、生産=支出=所得ですから必ずそうなります。

                                             

                                             概念図では、公共事業を増やすことでインフレギャップ幅が広がるとも指摘させていただきました。仮に政府支出によって医療介護費を増やす、科学技術投資をする、インフラ整備をする、などすれば、人口の増減に関係なく、増えた医療費、科学技術投資による費用、インフラ整備に費やしたお金、いずれも誰かが物・サービスを生産し、それを費消し、誰かの所得になります。生産=消費=所得ですから必ずそうなります。

                                             

                                             何が言いたいかと言えば、少子高齢化社会で日本はインフレギャップ幅が拡大する環境になっているのです。これは安倍政権の政策の良し悪しに関係なく、日銀の金融緩和などの金融政策に関係なく、発生している事象です。デフレが長引き、婚姻数の減少などが原因で少子高齢化が継続し、生産年齢人口減少という事態を引き起こしているのです。

                                             

                                             インフレギャップ幅が拡大するということは、そのギャップを生産性向上により埋めていけば、一人当たりGDPの拡大となり、賃金が増えます。何しろGDPが拡大するということは、GDP3面等価の原則により、賃金=支出=生産だから必ずそうなるのです。

                                             

                                             こうしてみますと、少子高齢化社会で医療介護費が拡大して医療が崩壊する!とか、年金が増大して財政が破綻する!とか、すべてウソ・デタラメだということがご理解いただけるのではないでしょうか?

                                             

                                             むしろ一人当たりのインフレギャップ幅が拡大するという経済成長できるチャンスだといえるわけです。同じ社会保障費でも、年金の場合は、年金が貯蓄に回ったり、孫に小遣いを上げたとして孫がお金を使えばいいですが、孫の銀行口座に預金するなんてことになりますと、これは誰の所得にもなりませんから、GDPは増えず、税収も増えず、経済成長に貢献しません。

                                             

                                             また増大する医療介護費について、健康保険の自己負担率を軽くして、財源を国債によって賄った場合、自己負担率が減ることから多くの高齢者が病院に行くようになって、需要が拡大します。結果、病院は増床やら、看護師・医師の採用増やら、投資が増えます。そして高齢者が病院に行くことで、長生きが継続して、これがまたまた需要増となってインフレギャップ幅が拡大します。

                                             

                                             こうして経済成長が継続的に続き、拡大したインフレギャップ幅を、働き手の一人当たりのGDP拡大のための投資を、企業や国家が主体となってやれば、賃金UPします。賃金UPすれば、消費が増えてまたまたまた需要増となってインフレギャップ幅が拡大します。このとき、当然GDPが増えるということですので、税収も増えます。

                                             

                                             

                                             いかがでしたでしょうか?マスコミの報道に騙され、政治家も正しい政策が打てない。それどころか、政治家ですら間違った知見をもって演説をしている。マスコミの影響がいかに悪影響を及ぼし、日本をダメにしているか?ご理解いただけるのではないでしょうか?

                                             経済について日本国民が知見を持ち、こうした意見を間違っていると指摘し続けられるようにならない限り、日本はいつまで経ってもデフレ脱却できず、仮想敵国中国の属国になってしまうことは避けられないと思うのです。

                                             私は日本が好きです。だから日本を守りたい。そのためにも、デフレ脱却は急がなければならない。経済情報について誰もが理解しやすいように、情報発信を続けていきたいと考えております。


                                            安倍首相の大阪都構想についての否定的な発言について

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                                              JUGEMテーマ:大阪維新の会

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                                               今日は「安倍首相の大阪都構想についての否定的な発言について」と題し、大阪都構想について意見します。

                                               

                                              下記は、産経新聞の記事です。

                                              『産経新聞 2018/04/14 01:46 安倍首相が大阪都構想に否定的 住民投票「しょっちゅうやるものとは違う」

                                              自民党総裁の安倍晋三首相は13日夜、自民党大阪府連の幹部らと大阪市内で会食し、大阪市を廃止して4つの自治体(特別区)を置く「大阪都構想」に否定的な見解を示した。出席した府連幹部が明らかにした。

                                               府連の左藤章会長(衆院議員)や朝倉秀実幹事長(大阪府議)によると、府や大阪市の両議員団の幹事長が、都構想の制度設計を議論する法定協議会の状況を首相に説明。首相は「住民投票はしょっちゅうやるものとは違いますね」などと述べたという。

                                               都構想は、日本維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)が推進。松井知事と首相は2025年国際博覧会(万博)の大阪誘致などで連携しているが、首相は維新の応援についても否定的に語ったという。松井氏は記者団に「(府連への)リップサービスが過ぎるかなと思う」と話した。』

                                               

                                               安倍首相が大阪都構想を標榜する維新の応援について否定的に語ったという記事です。私は大阪都構想については全く反対の立場です。私も当初は、大阪都構想の問題点について理解しておりませんでしたが、内閣官房参与の藤井聡氏と、奈良女子大学の中山徹教授の論説を目にして、明確に反対の立場となりました。

                                               

                                               日本維新の会は、「大阪都構想」を実現するか否か?「住民投票」で行うとしています。この住民投票の対象者は、現在の「大阪市市民」が対象となります。大阪市民は、賛成・反対のどちらに票を投じるべきなのか?について、藤井聡氏が挙げている7つの事実をご紹介いたします。

                                               

                                              <事実1>住民投票で賛成多数となった場合でも「大阪都」にはならない

                                              <事実2>日本維新の会が主張する「都構想」とやらは「大阪市を解体して5つの特別区に分割する」ことを意味する

                                              <事実3>年間2200億円の大阪市民の税金が市外に「流出」する

                                              <事実4>流出した2200億円の多くは、大阪市外に使われる

                                              <事実5>特別区の人口比について東京が70%であるのに比べて大阪は30%である

                                              <事実6>東京23区の人々は、「東京市」がないために損をしてる

                                              <事実7>東京が反映しているのは「都」という仕組みではなく、「一極集中」の賜物である

                                               

                                               

                                               上記は、藤井聡氏が挙げた大阪都構想に関する「7つの事実」です。

                                               

                                               なぜ、大阪市は疲弊していて、東京23区は豊かなのか?といえば、理由は行政の仕組みの問題ではなく、そもそも経済規模が全く違うからというのが理由です。

                                               

                                              <東京都・大阪府・愛知県の都府県別GDP>

                                              (出典:内閣府ホームページの県民経済計算から数値を引用)

                                               

                                               

                                               上記は、都道府県別の名目GDPの上位3都府県である東京都、大阪府、愛知県の名目GDPの数値を2013年度から2015年度までグラフ化したものです。2015年度の数値から、研究開発費を含めたことで、大阪府は愛知県に抜かれて3位になりました。愛知県はトヨタ自動車をはじめ、製造業が盛んで研究開発費が多いため、算出基準改定によって愛知県に抜かれてしまったのです。

                                               

                                               数値を見れば、一目瞭然ですが、トヨタ自動車を中心とした製造業がある愛知県と大阪府が39兆円の水準で、トップの東京は100兆円を超えています。その差は2.5倍程度はあります。

                                               

                                               さらに東京23区と大阪市で比較した場合、大阪市については大阪市役所のホームページで公表されている数値で、2015年度は19.4兆円です。東京23区は公表されている数値がないのですが、三多摩よりも圧倒的に23区内に集中していると想定して104兆円のうち80兆円程度と見た場合で、その差は4倍です。

                                               

                                               20兆円と80兆円もの差がある大阪市と東京23区では、経済規模が4倍もの巨大な格差があります。これは首都東京にあらゆるものが一極集中していることを示しており、これが東京23区の豊かさの理由であるといえます。

                                               

                                               この豊かさは「東京都と23の特別区」という制度によってもたらされたものではなく、「首都」という特殊事情によるインフラ整備がもたらしたものです。さらにいえば、その豊かさは「東京市」という地方自治法第252条19項に定める政令指定都市の保護システムがないことで、自主財源が流出して23区民が損をしたとしても余りあるほどの豊かさだったということなのです。東京23区は、政令指定都市ではないため、固定資産税などの市町村税を徴収しても、いったん東京都に上納されてしまい、財源が自由に使えないという意味で、保護されていません。

                                               

                                               大阪市は、東京23区とは比較できないくらい少ない人口と小さい経済規模です。その結果、23区とは比べものにならないくらいの少ない自主財源しかもっていません。しかしながら地方自治法第252条19項に定める政令指定都市であるため、市町村が徴収する税金について大阪府に上納することなく、大阪市が大阪市民のために使うことが可能です。

                                               

                                               もし、大阪市を解体して特別区にした場合、この保護システムがなくなってしまい、東京23区と同様に大阪市が徴収する税金を大阪市民のために使えなくなってしまうのです。その結果、何が起こるか?といえば、大阪市の自主財源が流出することで、大阪市がさらに疲弊していくということが決定的です。

                                               

                                               安倍首相がこのことをわかって否定的なコメントしたか?どうか?はともかくとして、日本維新の会が推し進める大阪都構想を否定したということは、大阪市民にとっても、大阪府にとっても、決して悪いことではありません。むしろいいことです。

                                               

                                               そもそも、大阪都構想の住民投票とは、法律的に定められる協定書に対して賛否を問うものです。しかしながら、協定書には「大阪都」という言葉は一回も出てきません。表記される言葉は「大阪府」だけです。

                                               

                                               なぜならば、今の法律では東京都以外の道府県を「都」に名称変更することは定められていないからです。そのため、仮に住民投票でこの協定書が認められたとしても、「大阪都」になることはありません。大阪府は大阪府のままです。

                                               

                                               要は日本維新の会が推し進める「大阪都構想」とは、大阪市を解体して5つの特別区(2014年度7月の協定書における区割り案では東区、北区、湾岸区、中央区、南区)に分割するということなのです。

                                               

                                              <参考:2014年7月の協定書における区割り案>

                                              (出典:ウィキペディアから引用)

                                               

                                               上述の通り、「大阪都構想」とは、大阪市を解体することを意味するわけですが、地方自治体法第252条19項に定める政令指定都市の中でも、大阪府はトップランクの権限を持っている政令指定都市です。なぜトップランクの権限なのかといえば、市町村が徴税する財源を使って、強力な都市計画を推し進める力を持っている自治体だからです。この強力に推し進める力こそが、大阪が関西・西日本の中心として発展してきた決定的な理由です。

                                               

                                               大阪の中心である大阪市に強力な権限を与え、キタやミナミなどに集中投資を行い、これを基盤に発展してきたというのが大阪という街であって、関西の活力の源泉だったと言えます。

                                               

                                               もし、「大阪都構想」が実現したとして、大阪市を分割された後の特別区5区には、この強力な権限はありません。その結果、大阪市が集めた税金は、大阪市外に流出することになるのです。

                                               

                                               また東京都が23区の人口比が7割であるのに対し、大阪市は大阪府の人口比は3割程度にしか過ぎません。その結果、東京都知事のように特別区23区の住民の意向に手厚く配慮しながら行政を進めることは難しい。大阪府内でいえば、大阪市民は3割程度なわけですから、たった3割の大阪府民のために、残りの7割の大阪市民への配慮を無視して、大阪市を手厚く行政を進めていくというのは困難であると言えるでしょう。

                                               

                                               何が言いたいかと言えば、議会における数の論理からみて、東京都のように特別区を重視した行政はできないということです。

                                               

                                               

                                               というわけで、今日は安倍首相が大阪都構想について否定的な発言をしたことについて、産経新聞の記事を紹介させていただき、大阪都構想の問題点を述べさせていただきました。大阪市が発展していくためには、東京都並みにインフラ整備をする必要があります。例えば、現在進行している北陸新幹線を新大阪まで延伸することや、リニア中央新幹線を関西国際空港まで延伸することに加え、山陰新幹線、四国新幹線、紀伊新幹線など、東京駅のように大阪駅に複数の新幹線の発着駅とすることが必要であると考えます。

                                               そうした場合、現在進行している新幹線整備計画は、緊縮財政であまりにも時間が遅すぎ。本来であれば国債を増刷し、国は一切口出ししないので、JR東海にはリニア中央新幹線を、他のJR各社には整備計画となっている新幹線を早く作らせることが必要です。

                                               これには地方自治体の支援も必要ですし、各地方選出の国会議員が地方交付税交付金をもっと配分を多くするよう声をあげ、その財源として普通に建設国債の大量発行を政府に求めるといったことが必要です。

                                               マイナス金利でタダ同然で借りられる状況ですし、建設国債の大量発行は、将来世代のツケにはなりません。なぜならば、円建てで借りるから、何ら問題がないのです。

                                               こうしたことも、今年6月の財政骨太方針のプライマリーバランス黒字化目標があると、実行に移しにくいでしょう。安倍政権がプライマリーバランス黒字化目標を今年の6月に破棄すること、大阪の復活も日本の復活も、まずはここから始まるといえるでしょう。

                                               

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                                                 今年になってから、ビットコインの急落、NEM流出事件、米中貿易紛争など、いろんな理由で株価が不安定になっています。直近では、米国株式市場でナスダック相場の下落が日米株式相場に影響し、弱い相場となっています。

                                                 フェイスブックの顧客情報漏洩事件、ウーバーの自動運転車事故、テスラの電気自動車リコール問題などが重なったところで、トランプ大統領がアマゾン批判を続けるということで、ナスダック相場に影響を与えています。

                                                 今日は、トランプ大統領がアマゾン・ドットコムを攻撃している理由・背景について、意見したいと思います。

                                                 

                                                 下記はロイター通信の記事です。

                                                『ロイター通信 2018/04/05

                                                [大統領専用機 5日 ロイター] - トランプ米大統領は5日、ネット通販大手アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>を巡り真剣に政策を検討する考えを示した。大統領は、同社が米郵政公社(USPS)に非常に安い料金で商品を配送させているうえに、税金を十分に支払っていないとして、同社への攻撃を繰り返している。
                                                トランプ氏は大統領専用機上で記者団に対し、アマゾンは公平な環境で事業を行っていないと述べた。
                                                同社を巡り政策の見直しを望むかとの質問に対しては「非常に真剣に検討する」と答えた。
                                                大統領はこれより先、アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)が所有する米紙ワシントン・ポストはアマゾンの「親玉ロビイスト」との批判をツイッターに投稿した。
                                                連日のようにアマゾン攻撃を続けているトランプ大統領だが、この日は攻撃の矛先をワシントン・ポストに向け、「アマゾンの『親玉ロビイスト』であるフェイク(偽)ニュースのワシントン・ポストは、また(多くの)でっち上げ見出しを立てている」とつぶやいた。
                                                アマゾンとワシントン・ポストからコメントは得られていない。
                                                アマゾンの株価は2.9%高で取引を終えたが、政策検討に関する大統領のコメントを受けて引け後の時間外取引でやや下落した。(後略)』

                                                 

                                                 

                                                 本件は、上記のロイター通信の記事に記載の通り、トランプ大統領はアマゾン社が郵政公社に非常に安い料金で配送させているうえに、税金を十分に払っていないと指摘しています。

                                                 

                                                 

                                                 

                                                1.日本における運送業界の規制緩和の流れと3PLの台頭

                                                 

                                                 「アマゾン社が郵政公社に非常に安い料金で配送」という件は、「アマゾン社がヤマト運輸に非常に安い料金で配送」という日本国内で起きた問題とも似ています。日本ではヤマト運輸(証券コード:9064)がアマゾンの仕事を断り、代わりに丸和運輸機関(証券コード:9090)という会社が受注したというニュースがありました。その後、ヤマト運輸の値上げをアマゾンが飲む形で、ヤマト運輸はアマゾンと取引を続けています。

                                                 

                                                 両社について四季報で企業概要を見てみましょう。

                                                 

                                                <ヤマト・ホールディングス(証券コード:9064)の会社概要>

                                                 

                                                <丸和運輸機関(証券コード:9090)の会社概要>

                                                 

                                                 

                                                 上記の通り、ヤマト運輸と丸和運輸機関は、いずれも東証1部上場の会社ですが、陸運業界のリーディングカンパニーであるヤマト運輸、新興企業で3PLを武器に売り上げを伸ばしてきた丸和運輸機関という2社ですが、特に丸和運輸機関は、3PLという運送委託をメインにやってきた会社です。

                                                 

                                                 平均年収をみますと、ヤマト運輸が866万円に対して、丸和運輸機関は460万円となっています。従業員の年齢分布などをみないと一概に言えませんが、この2社でこれだけの年収差があります。 

                                                 

                                                 丸和運輸機関が得意とする3PLは、サードパーティーロジスティクスの略称で、端的にいえば、自社で極力運搬車両を保有せず、ドライバーを保有せず、運送委託契約で下請けの運送会社に委託するというビジネスモデルです。

                                                 

                                                 ところで、運送業界の規制緩和の流れについて簡単に触れますと、下記が時系列の流れです。

                                                 

                                                ●1990年12月

                                                 参入規制が「免許制」から「届出制」に緩和

                                                 運賃も届出制に規制緩和

                                                 

                                                ●1996年4月

                                                 最低車両台数基準の引き下げ

                                                 営業区域の拡大

                                                 

                                                ●2003年4月

                                                 営業区域制の廃止

                                                 運賃・料金のさらなる緩和(原価計算書などの添付廃止)

                                                 運賃事後届出制

                                                 

                                                 運送業界は1990年に規制緩和が始まり、運賃・料金事前届出制や営業区域規制が廃止されました。運賃を事前に届け出なくても自由に設定できるという規制の緩和は、運送料金の価格は下がりました。しかしながら運賃は上昇を続けます。理由はバブルの余波で実需が十分にあったために、価格下落が所得縮小に直接結びつかなかったのです。

                                                 

                                                 そこに1997年に財政構造改革法が制定され、1998年に消費増税3%→5%が実施され、日本はデフレに突入していきます。本来ならば、デフレ突入後に規制を強化すべきだったのですが、規制緩和をやりっぱなしにするどころか、2003年にさらなる規制緩和をします。

                                                 

                                                 名目需要と実質需要の両方が十分にあればいいのですが、規制緩和の影響で名目需要は伸び悩み、仕事の数は増えますが価格は下落するという状況が続きました。これが長期にわたって継続した結果、多くの運送事業者が、仕事の数があっても、働けども働けども運賃が安くて稼げないというブラック企業化してしまっているのです。

                                                 

                                                 

                                                 

                                                 

                                                2.3PLの問題点

                                                 

                                                 大手運送事業者が車両運搬具、ドライバーを抱える中、3PLというビジネスモデルが流行し、車両運搬具、ドライバーを抱えないようになりました。車両運搬具、ドライバーを抱えない代わりに、下請けの運送業者にしわ寄せが来ます。6次下請けくらいにまでなりますと、個人事業主だったりします。この個人事業主は、仕事があれば運転の仕事に従事するということで、生活が不安定になります。

                                                 

                                                 その上、労働者としての保護もされず、厳しい環境で仕事に従事することが多いうえ、1次下請け、2次下請け・・・と利益が中抜きされるため、利益も少なくなりがちです。

                                                 

                                                 このように、アマゾン・ドットコムに限らず、大手スーパーやドラッグストアも含め、バイイングパワーが強すぎて、運送事業者にとっては、泣く泣く仕事を安値で引き受けざるを得なくなっていきました。

                                                 

                                                 こうした安値で運送サービスの仕事を引き受けるというデフレ環境であっても、辛うじて3PL事業者らは利益が出しやすいかもしれません。何しろ、仕事があるかないか不明な状況で、車両運搬具、正社員ドライバーを抱えないので、3PL事業者は利益を確保しやすい。

                                                 

                                                 一方で3PLの下請け中小零細運送業者は悲惨の一言と言っていいでしょう。ある意味、3PLというビジネスモデルは、デフレ放置に加え、運送業界における一連の規制緩和による産物であるともいえます。

                                                 

                                                 デフレ化の中での安値受注競争でも、資金力のある3PL事業者は生き抜きますが、その下請けの業者にしわ寄せが行き、体力消耗戦となっていくことになります。

                                                 

                                                 安値受注が続いても、高齢化でネット販売の仕事は増えていくため、仕事はあれど、競争で安く引き受けるというのが、運送業界のトレンドでした。

                                                 

                                                 そのトレンドを転換させたのが、ヤマト運輸です。ヤマト運輸がアマゾン・ドットコム業務からの撤退表明です。ヤマト運輸としては、「割に合わない仕事はやりません!値上げを飲んでください!」ということです。

                                                 

                                                 

                                                 

                                                3.納税を回避してきたアマゾン・ドットコムが追従課税を受ける!

                                                 

                                                 話をアマゾン・ドットコムに戻しますが、アマゾン・ドットコムは、つい最近まで日本で法人税を払っておりませんでした。脱税とみるか、税法の解釈についての相違とみるか、きわどいのですが、日本では、Amazonジャパン(株)が販売業務を行い、Amazonジャパン・ロジスティクス(株)が物流業務を行っておりまして、親会社のアマゾン・ドットコムは、この2社に手数料を払い、担当業務以外の主要機能は米国に集中させているのです。

                                                 

                                                 Amazonジャパン(株)にせよ、Amazonジャパン・ロジスティクス(株)にせよ、販売業務を行っていないということで、子会社機能がある会社ではないということで、恒久的施設ではないからとの理由で、日本で売り上げた収益を米国の本国で計上していました。即ち日本には法人税を納めていませんでした。

                                                 

                                                 結果、日本の子会社の利益は大半が米国に持っていかれて、日本の会社には利益がほとんど残りません。結果、法人税もかかりません。

                                                 

                                                 恒久的施設ではないという言い分は、そもそも合理性があるのでしょうか?

                                                 

                                                 千葉県市川市に、「アマゾン市川FC(フルフィルメントセンター)」という巨大な施設があります。施設の概要は下記の通り。

                                                 

                                                名称:アマゾン市川FC(フルフィルメントセンター)

                                                所在地:千葉県市川市塩浜

                                                延べ床面積:18,800坪(62,300屐

                                                稼働日:2005年11月1日

                                                供給エリア:国内外

                                                 

                                                 18,800坪もある物流センターが恒久的施設ではないという主張は、果たしてどうなのか。仕入れた商品が置かれ、米国関連会社のPCや機器類が、上記物流センター内で持ち込まれて使用され、物流センター内の配置換えは、米国本社の許可が必要だったとされています。

                                                 

                                                 その上、物流センターと同じ場所に置く、Amazonジャパン・ロジスティクス(株)の職員が米国側から指示をメールで受け、物流業務以外の委託されていない業務の一部を担っていたとされています。

                                                 

                                                 そのため、国税庁は、物流センターは恒久的施設であると主張し、追徴課税するに至ったのです。そして、2016年4月にアマゾン・ドットコムは、日本に法人の実体があることを認めました。

                                                 

                                                 これにより、アマゾン・ドットコムの法人税についての主張が通用しなくなり、日本以外にもEUなどで追徴課税の動きが出るようになりました。

                                                 

                                                 

                                                 

                                                 というわけで、今日はアマゾン・ドットコムを取り上げ、トランプ大統領が批判している旨の報道を紹介しました。私もかつてAmazonを使っていましたが、今は使っていません。日本国内の産業にダメージを与え、供給力を毀損することに手を貸すことになり、国益を損ねると考えるからです。

                                                 トランプ大統領は、米国屈指の不動産王であり、商業用不動産オーナーに支持者が多いとされています。アマゾンが事業拡大すればするほど、店舗型小売店が廃業を強いられ、商業用不動産のテナントが激減したとのこと。また玩具店の大手、トイザラスが2017年10月1日に米国連邦破産法第11条を申請して、経営破たんしています。それは、アマゾンをはじめとするネット産業が原因と言われています。

                                                 こうしてみますと、一見アマゾンは日本でも雇用を作っているように思えますが、他方で地方のリアル店舗を経営している小売店は苦境に立たされてしまいます。トランプ大統領は、この事象を「アマゾンが生み出す雇用よりも、アマゾンによって失った雇用数の方が多い!」と問題視していますが、これが真実だとすれば、国益を損ねるデフレ促進企業であり、米国の経済をデフレ化させるという点で問題があると言わざるを得ないと思うのです。


                                                栃木県の宇都宮市に新設するLRT(ライトレールトランジット)について

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                                                   今日は「栃木県の宇都宮市に新設するLRT(ライトレールトランジット)について」と題して、中型都市における交通機関として世界的にLRTが増えているという実態をお伝えすべく、日本でも富山県富山市以来の施工認可が下りた宇都宮市におけるLRTについて触れたいと思います。

                                                   

                                                   栃木県は、私が社会人になって6年3か月ほどいました。私には4つ下の弟もいるのですが、弟も別の会社で宇都宮支店の配属となり、兄弟で3年間ほど宇都宮に住んでいました。

                                                   

                                                   その宇都宮市と芳賀町とで、次世代型路面電車が軌道敷設で施工を認可したということで、宇都宮市のホームページにも、その計画が掲載されています。

                                                   

                                                  <宇都宮市内を走るLRT路線の計画図>

                                                  (出典:宇都宮市のホームページ「LRTの運行ルート」より引用)

                                                   

                                                   

                                                   宇都宮市のホームページをみますと、LRT導入の経緯について、実にまともな理由が記載されています。なぜLRTが必要なのかという理由については、宇都宮市の交通渋滞の緩和に加え、少子高齢化の人口減少に備えて、人が動きやすくするための公共交通ネットワークの重要な装置として導入をするとしています。

                                                   

                                                   宇都宮市の人口は50万人程度なのですが、5人に1人の高齢化率が、3人に1人にまで上昇するとしており、人口減少を放置した場合に、

                                                  ●買い物などでお金を使う人が減る

                                                  ●宇都宮市内の店舗や企業の売上が減る

                                                  ●業績悪化で市内の企業が減る

                                                  ●暮らしにくくなってさらに人口減少が加速する

                                                  として、これらを解決するために、人が移動しやすい交通環境を作るとしています。

                                                   

                                                   このLRTは、日本では富山県の1例だけですが、世界的には20年前〜30年前から作られ続けてきました。ヨーロッパで37都市、米国で北米でも十数都市、日本を除くアジアでも7都市ということで、導入されています。

                                                   

                                                   LRTは高性能な車両を使った路面電車なのですが、世界の潮流は、このLRTの導入を推進しているにもかかわらず、日本はデフレ化で投資が全くできない国に落ちぶれてしまいました。

                                                   

                                                   皆さんは都市内の交通というと、普通は地下鉄が思い浮かぶかと思います。地下鉄が導入されているところといえば、東京、大阪、名古屋、仙台、札幌、福岡など、人口が100万人以上いる都市です。

                                                   

                                                   宇都宮市のような50万人規模の都市の場合、地下鉄は建設費が高く、費用面などすべてが少し重いイメージです。かといってバスの場合、15万人〜20万人規模の都市ならばいいのですが、40万人〜60万人規模となりますと、地下鉄とバスの間の公共交通として、LRTが輸送量や速度など総合的に考えて一番適切だといわれています。

                                                   

                                                   宇都宮市内は、JR東日本の東北新幹線、東北本線、東武線が南北に走っていますが、こうした鉄道は都市間を結ぶ交通機関です。今回のLRT新設は、これを補足する形で東西にLRTを走らせ、交通の利便性を高めていくというコンセプトです。

                                                   

                                                   LRTの優れているのは、街の魅力が圧倒的に上がるという点です。私は地方でLRTではない路面電車に乗ることがあります。例えば、東京都内を走る路面電車(三ノ輪〜早稲田間)、広島市内を走る路面電車(広島〜宮島口間)、熊本市内を走る路面電車などに乗車した経験があります。LRTは普通の路面電車よりも、より高性能で快適な車両であるとともに、街中の移動の利便性が数段に高まるでしょう。

                                                   

                                                   地下鉄の場合は、階段を下りたり登ったりして、しかも景色が見えず、駅と駅の間は路面電車と比べて長いです。LRTは、気軽に乗車できて駅間が短く、いろんなところに小まめに回ることが可能です。結果、LRTを導入すると街中の魅力が圧倒的に上がります。

                                                   

                                                   鉄道は乗る時間が長いですし、バスは乗る時間は短いですが揺れるので快適性は低いです。バスはバスのいいところがあり、鉄道は都市間を結ぶ意味で必須ですが、その中間としてLRTがあると、圧倒的に街中の利便性が高まって、宇都宮市でも活力が着実に上がることになるはずです。本来ならばLRTはもっと早く導入すべきだったのですが、やっと宇都宮市で導入となり、2022年3月に開業ということになりました。

                                                   

                                                   その宇都宮市のLRTでは、反対運動もものすごいあったとされています。建設費450億円なのですが、国が50%を負担し、県と市が25%ずつを負担します。なので、いつもの通りですが「そんなお金使ってどうする?」「次世代に借金のツケを残すのか?」というお決まりの財政破綻を懸念した反対論に加え、「LRTやったら道路が渋滞するだろう!」という反対の声があったそうです。

                                                   

                                                   宇都宮市のLRT導入のケースで渋滞がどうなるか?はっきり断定はできませんが、一ついえることとして、LRTができることでLRT利用エリアの人々は車を使わなくなるのではないでしょうか?そうなれば交通量が減って環境にも良いわけですし、しかも町が活性化すれば税収も増えるわけで、450億の半分の225億円の投資なんて、すぐに返済完了するのでは?と思うのです。

                                                   

                                                   

                                                   というわけで、今日は宇都宮市で導入が決まったLRTについてご紹介しました。交通インフラが経済成長の基盤であることは言うまでもないのですが、「公共工事は無駄!」「お金を借りてインフラを作るなど、将来世代にツケを残すだけで言語道断!」などという考えを持っている人々は、少なくても経済のことは語って欲しくないです。根拠もないウソ・デタラメです。日本には財政問題は存在しません。インフラはそれ自体が経済成長すると同時に、民間企業の投資を誘発して乗数効果が大きいのです。

                                                   宇都宮市に限らず今後も人口で40万人〜60万人の規模の中堅都市で、こうしたLRT導入のような投資が積極的に行われるよう、安倍総理には今年の財政の骨太方針でプライマリーバランス黒字化目標を破棄していただきたい、そう願っております。


                                                  500億円強程度のショボい増加額の2018年度防衛費予算を、過去最大と大々的に報じるマスコミ

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                                                    JUGEMテーマ:経済全般

                                                     

                                                     2018年度予算が、2018/03/28の夜、参院本会議で自民、公明などの賛成多数で成立しました。今日は2018年度予算について意見したいと思います。

                                                     

                                                     下記は読売新聞の記事です。

                                                    『読売新聞 2018/03/28 18年度予算成立、一般会計97兆円…過去最大

                                                    2018年度予算が28日夜、参院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で成立した。

                                                     政府・与党は、新年度の制度改正への対応などで月内成立が不可欠な法案の処理を急ぐ。安倍首相は同日の参院予算委員会で、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書改ざん問題について、全容解明に全力を挙げる考えを強調した。

                                                     18年度予算の一般会計総額は97兆7128億円。6年連続で過去最大を更新した。安倍内閣が看板政策に位置づける「人づくり革命」や「生産性革命」などの関連予算を盛り込んだ。具体的には、待機児童対策や教育無償化などに力を注ぐ。防衛関連では、北朝鮮による脅威の高まりを踏まえ、ミサイル防衛態勢の強化などで過去最大の5兆1911億円を計上した。(後略)』

                                                     

                                                     

                                                     上記の通り、過去最大の97兆円を超えるとして、2018年度の予算と税制改正関連法案が、3/28に参議院本会議で自民党・公明党などの賛成多数で可決成立しました。一般会計予算の概要は下記の通りです。

                                                     

                                                    (出典:財務省ホームページに掲載資料「平成30年度予算のポイント」のP6「主要経費別内訳」から引用)

                                                     

                                                     

                                                     一般会計の歳出総額は、97兆7128億円で、これは6年続けて過去最高を更新です。2018年度予算は、子育て世代を支援するほか、中小企業の事業継承に対しても税を優遇するとのことです。

                                                     

                                                     また上表の通り、社会保障費は32兆9732憶円で、2017年度比4997億円の増加です。防衛費も5兆4191億円で、社会保障費と同様に過去最高を更新。もちろん、防衛費は北朝鮮情勢を踏まえてのことであり、過去最大更新というのは至極妥当です。

                                                     

                                                     防衛費で重要なのは増加幅です。1.3%増で500億円強の増加なのですが、500億円って本当にこれで十分なのでしょうか?

                                                     

                                                     例えば、F35戦闘機を1機購入するのに150億円程度かかります。ロイター通信の記事では、昨年度日本が値段交渉して値切った結果、150億円切ったとのこと。また2017年5月にはイージスアショアで1基700億円〜800億円、サードで1000億円という記事も出ています。

                                                     もちろん全体は、5兆1911億円ですが、北朝鮮情勢や中国の尖閣諸島・南沙諸島の問題を考えれば、増加幅をもっと大きくしてF35の購入資金に充当して、多くの機数を購入したり、日本が国産の戦闘機を開発できるようにするための研究開発費を増やすなど、いくらでも需要はあります。

                                                     

                                                     にもかかわらず、実際は500億円程度の増加幅で1.3%の増です。これはショボいとしかいいようがありません。

                                                     

                                                    <三菱重工の小牧南工場で組み立てられたF-35Aステルス戦闘機>

                                                     

                                                     F35はマルチロールといわれ、戦闘機としての機能だけでなく爆撃機としての機能も有する戦闘爆撃機です。ステルス性能もあるため、敵機に発見されにくい。日本ではGHQが占領してから、日本で飛行機が作れないようにしたこともあり、かつては航続距離が長く、早さもスピーディーなゼロ戦(三菱零式艦上戦闘機)を作っていたにもかかわらず、現在は戦闘機が作れません。

                                                     

                                                     将来的には日本でも戦闘機が製造できるようにするべきだと思うのですが、自国で作れない以上、米国のロッキード社から買うしかありません。500億円の増加幅となれば、例えばF35を20機買おうとすると1兆円かかることとなり、防衛費予算実績5兆円の中でやり取りしようとして他の予算を削るという話になってしまいます。プライマリーバランス黒字化目標がある限り、必ずそうなります。

                                                     

                                                     500億円という増加幅は、明らかに議論の桁が違う話で、とても理性がある考え方とは思えないという批判があってしかるべきです。ところがマスコミの報じ方は歳出が過去最大と報じるだけ。中身を理解していないのでは?という疑義を持たざるを得ません。

                                                     

                                                     そして歳入の方では、国の財政の多くが借金に依存しているという意見も出てくるでしょう。とはいえ、予算の概要の通り、国債発行額は前年度を下回っています。安倍内閣はもとより、前の内閣から着実にプライマリーバランスを改善し続けているのです。

                                                     

                                                     政府のプライマリーバランスが改善しているということは、民間のプライマリーバランスは悪化します。要は政府が民間からお金を吸い上げ続けているということになるからです。

                                                     

                                                     

                                                     というわけで、2018年度の予算案成立について、マスコミの報じ方の問題点を取り上げ、防衛費予算の増加幅が500億円強というのは、極めてショボいという旨を指摘させていただきました。


                                                    東京一極集中の是正に向けた地方大学復興のための交付金創設について

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                                                      JUGEMテーマ:経済成長

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                                                       今日は「東京一極集中の是正に向けた地方大学復興のための交付金創設について」と題して論説します。

                                                       

                                                       以下は2018/03/29に掲載された産経新聞の記事です。

                                                      『産経新聞 2018/03/29 若者流出止められず? 大学の東京集中是正法案波紋 定員抑制効果、地方も疑念

                                                      東京一極集中の是正に向けて東京23区の大学定員増を禁止し、地方大学振興のための交付金を創設する法案への波紋が広がっている。東京側から国際競争力低下などへの懸念が上がっているだけでなく、地方側からも若年人口流出の歯止め効果に懐疑的な見方が出ているのだ。法案は今国会で成立する見通しが強まっており、全国の大学が行方を注視している。

                                                      ■「人材育成滞る」

                                                       「日本は産業イノベーションで勝っていかなければならない。変な総量規制は考え直してほしい」。23日の参院委員会で野党議員は東京23区限定の大学定員抑制をこう批判した。

                                                       矛先が向けられた法案は地方創生の一環だが、小池百合子知事が「理不尽かつ不合理な規制で改めて反対を表明する」などとする緊急声明を発表したほか、日本私立大学連盟も「学部学科の新設や定員変更を規制すれば人材育成を滞らせる」などと批判した。

                                                       こうした反発に対し、林芳正文部科学相は「地方の多くの人が東京に転入している現状があり、魅力ある地方大学の振興と併せて東京23区の定員抑制に取り組むことが必要だ」と理解を求めている。

                                                      ■「国のかたち」を 

                                                       全国の四年制私大のうち、定員割れは約4割に及び、特に地方で深刻化している。一方、全国の大学生の2割は東京23区に集中し、近年はさらに増加傾向にある。このため地方側では東京23区の大学定員増を禁じる動きに期待感は広がるが、若年人口流出への歯止め効果には懐疑的だ。

                                                       「私学は自由競争が原則だが、東京一極集中がそのまま許されていいわけではない」。愛知県犬山市で地域密着型の教育活動を展開する名古屋経済大の佐分晴夫学長はこう口にする。

                                                       一方で「東京一極集中の是正は東京の大学定員を抑制するだけで解決するような問題ではない」とも指摘。地方大を卒業しても東京で就職すれば効果は薄れるからだ。東京圏への転入超過割合のうち20代後半は約15%で、就職のための上京が主な理由とみられる。

                                                       佐分氏は「地方側には若者が住みたくなるような魅力的なまちづくりへの努力が一層求められるが、国も産業政策など幅広い視点から人口偏在を見直す“国のかたち”をしっかり議論してほしい」と強調した。(後略)』

                                                       

                                                       

                                                       上記記事は大学についての話題で、東京一極集中の是正に向け、東京23区の大学の定員の増加を禁止し、地方大学復興のための交付金を創設する法案についての記事です。法案自体は今国会で成立する見通しのようですが、全国の大学が行方を注目しています。

                                                       

                                                       東京側からは、小池都知事が、国際競争力低下等の懸念を訴え、東京からみれば理不尽、不合理な規制で、改めて反対を表明すると緊急声明を発表しています。

                                                       

                                                       東京一極集中は、昔から課題としていたことは事実であり、総論は合意できているわけですが、大学の定員抑制は各論の問題です。以前から工場誘致など、開発の整備をしようとすると批判するという構図があります。

                                                       

                                                       今回の大学の件でいえば、反対意見も理解できる部分もあり、また地方が懐疑的に思う点も理解できます。とはいえ、東京一極集中は、安全保障を考えた場合、本当によろしくありません。

                                                       

                                                       東京一極集中を解消するためには、何でもやる、全部やる、そういう発想を持っていれば、大学の定員抑制で、ここまでの批判はなかったのでは?と思われます。

                                                       

                                                       例えば、地方を魅力的にする大きな投資事業を国家・政府がたくさんやっていて、その補足的な事業として東京の大学の定員を抑制するというならば、納得感はあるでしょう。

                                                       

                                                       地方を魅力的にする投資事業をやらず、「ふるさと納税」で地方経済が活性化するなど、寝言もいいところです。地方同士を競争させて疲弊しているというのが、現実の地方創生の行政政策です。なぜならば、新幹線も作らない、高速道路も作らない、港湾整備もしないという状況では、地方に工場誘致することはままならず、営業所でさえ大都市圏に営業するのに、高速鉄道・高速道路がなければ、何時間もかけて営業するという極めて非効率なことになります。そのような環境では、仮に土地が安いから、家賃が安いからといっても、工場を作る、営業所を作るなど、経営者としては運営コストがかかりすぎて、投資しにくいのです。

                                                       

                                                       物を作る工場を作ったら、当然ロジスティクスをどうするか?工場誘致の計画段階で検討します。営業所だったら商圏の大きさはもちろん、大都市へのアクセスなども考慮されます。

                                                       

                                                       民間が投資したくてもインフラが整備されず、デフレを放置している状況で、地方に工場や営業所や本社機能を置くなんてことは、経営者としては考えられません。

                                                       

                                                       要は地方の都市投資をせず、東京だけ規制をするとなれば、「ちょっと待った!」となっても致し方ないと思うのです。本来あるべき姿は、地方の都市投資を多く行ったうえで、東京を抑制する!こういう状態であれば、ここまでの批判はなかったのではないでしょうか?

                                                       

                                                       また別の観点ですが、南海トラフ地震と首都直下型地震の被害想定について、大学などの機関が分析をしております。被害額は100兆〜200兆という数値が出る見込みで、従来の想定よりもケタが一桁違うのでは?という声が広がっています。

                                                       例えば南海トラフ地震は、津波被害がメインであり、津波被害は堤防で防ぐことが可能で、堤防建設などの防災対策で40%〜50%は防ぐことが可能です。ところが、首都直下型地震は揺れて建物が損傷するということで、これは道路を作ったり、建物を耐震強化したとしても、ほとんど被害が減ることはなく、20%程度しか被害を防ぐことができないとされているのです。

                                                       

                                                       結局、首都直下型地震は、壊滅的な被害を受けることは間違いなく、どうやっても20%程度しか被害を防げないとされる以上、一極集中緩和以外に、合理的な対策がないというのが実情です。

                                                       

                                                       多くの人々がこの認識を持っていれば、今回のこの取り組みに対する批判は、そんなにないのではないか?と思うのです。

                                                       

                                                       

                                                       というわけで、「東京一極集中の是正に向けた地方大学復興のための交付金創設について」と題して論説しました。この大学定員抑制は、災害安全保障の問題が根っこにあります。地方都市に投資をするべきですが、財務省のプライマリーバランス黒字化目標が残っていますと、「はい!わかりました!地方に公共事業を増やします。」となったとしても、その代わり、他の予算が削られたり、増税するという話になります。それでは意味がありません。

                                                       プライマリーバランス黒字化目標を破棄することができて初めて、インフラ整備を中心とする都市投資、具体的には新幹線を作り、高速道路を作り、港湾整備をする。しかも医療・介護費も抑制せず、国債を増刷して政府支出によってこれを賄う。こうしたことをすべてやって、やっとデフレを脱却できます。

                                                       合わせて地方都市投資を継続的にやっていれば、工場誘致、営業所開設、本社機能移転が進んで、地方でも雇用が増え、地方の若者が東京の大学に来なくてもよくなり、地方創生が真に成し遂げられる結果、一極集中を緩和できるものと思うのです。

                                                       そのためには、安倍政権は2018年6月の財政の骨太方針において、プライマリーバランス黒字化目標を破棄すること、この1点に注目しております。


                                                      森友学園問題!偽装公文書作成を朝日新聞にリークしたのは誰なのか?

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                                                        JUGEMテーマ:森友学園

                                                        JUGEMテーマ:年金/財政

                                                         

                                                         今日は「森友学園問題!偽装公文書作成を朝日新聞にリークしたのは誰なのか?」と題し、論説いたします。

                                                         

                                                         私は安倍政権を批判する記事を書くことが多いと認識しています。とはいえ、自民党の総裁選で、後継者とされる石破、岸田、小泉の3人のいずれかが総裁になった場合、日本の発展途上国化は、より深刻なものになると考えております。安倍政権を批判するのは、デフレ脱却を標榜して誕生した政権であるにもかかわらず、デフレ脱却どころか、緊縮財政・グローバリズム推進というインフレ対策をやっているから批判をしているのです。

                                                         

                                                         しかしながら、安倍政権に批判的な記事を書いているからといって、後継者とされる上述の3名を推せるか?と言われれば、答えは「NO!」です。

                                                         

                                                         理由は、安倍政権はプライマリーバランス黒字化目標を破棄したがっている!と思われる一方、上述の3名は財務省職員に緊縮財政を洗脳され、バリバリのグローバリストと考えられるからです。

                                                         

                                                         経済評論家の三橋貴明氏によれば、2017年12月12日に、安倍総理と内閣官房参与の藤井聡氏、京都選出参議院議員の西田昌司氏と三橋貴明氏と、4者による会食が行われました。その時の会談で、安倍総理の課題認識の大きな一つに、プライマリーバランス黒字化目標が、あらゆる政策の壁になっているとする旨の発言があったとのことでした。

                                                         

                                                         

                                                        1.昨年の年末に行われた4者(安倍総理、藤井聡、西田昌司、三橋貴明)による会食

                                                         

                                                         以下は2017年12月12日の日本経済新聞に掲載された首相動静の記事です。

                                                        『日本経済新聞 2017/12/12 安倍首相の動静

                                                        ▽9時5分 東京・富ケ谷の私邸発。21分 党本部。32分 党役員会。56分 官邸。

                                                        ▽10時5分 閣議。17分 宇宙開発戦略本部。29分 石井国交相。33分 麻生財務相。

                                                        ▽11時19分 太田党女性局長。33分 防衛省の豊田次官、高橋官房長。47分 三反園訓鹿児島県知事、県産和牛「鹿児島黒牛」の生産者団体関係者らの表敬。

                                                        ▽13時53分 西村官房副長官、山野内外務省経済局長。

                                                        ▽14時29分 「高知県高校生津波サミット」に向けたビデオメッセージ収録。

                                                        ▽15時4分 世界食糧計画(WFP)のビーズリー事務局長の表敬。34分 梶山行革相。

                                                        ▽16時30分 報道各社のインタビュー。

                                                        ▽17時 北村内閣情報官。29分 長谷川首相補佐官、秋葉外務審議官。

                                                        ▽18時4分 前田防衛省防衛政策局長。31分 公邸。西田昌司参院議員、藤井内閣官房参与、経済評論家の三橋貴明氏と会食。

                                                        ▽21時8分 西田、藤井、三橋各氏出る。宿泊。

                                                         

                                                         

                                                         上記は首相動静といって、その日の総理大臣の予定が掲載されるものなのですが、ここに掲載されるということは、4者会談がオープンにした(公にした)ということでもあります。

                                                         この会談がオープンにするか否か?官邸側の意向でオープンになったとのことです。

                                                         

                                                         これは極めて重要な事実で、4者会食をオープンにするということは、官邸側に何か意図があったものと推察できます。もともと自民党の参議院議員の西田昌司氏、内閣府官房参与の藤井聡氏、この2人が企画したのか?不明ですが、政権与党側のこの2人の働きかけがあって4者会食が実現したと思われます。

                                                         

                                                         官邸側の意向でオープンにしたのは、なぜか?といえば、安倍総理がプライマリーバランス黒字化目標を破棄したがっている。具体的には、プライマリーバランス黒字化と緊縮財政は、自分の代で終わらせたい、という安倍総理の意向が働いているのでは?と考えられるのです。

                                                         

                                                         

                                                        2.いつ、プライマリーバランス黒字化目標と緊縮財政が始まったのか?

                                                         

                                                         プライマリーバランス黒字化目標やら緊縮財政やらが始まったのは、バブル崩壊後の1997年4月の橋本政権のときに法律施行された「財政構造改革法」がきっかけです。

                                                         

                                                         少子高齢化という人口構造の変化が想定されていた当時、年金・医療・介護の費用が増大するとして、それら費用を抑制し、増税と支出削減を同時に始めました。

                                                         

                                                         1997年といえば、バブルが崩壊した後です。バブル崩壊後の1992年以降、1997年頃まで、日本のGDPは右肩上がりでした。バブル崩壊後の1992年以降も、傾きこそ鈍化したとはいえ、右肩上がりに経済成長を続けていたのです。

                                                         

                                                        <日本のGDPの推移>

                                                        (出典:世界経済のネタ帳)

                                                         

                                                         

                                                         ,猟未蝓▲丱屮詈壊までは右肩上がりで、しかも傾きも急です。△隆間、即ちバブル崩壊後、1997年の財政構造改革法制定前までも、実は経済成長していました。バブル崩壊後も経済成長をしていたということが、このグラフで一目瞭然であることがご理解できるでしょう。

                                                         

                                                         は小泉純一郎内閣のときですが、思ったほど経済成長していません。当たり前ですが、毎年7000億規模で公共事業削減をやってきました。小泉政権は支持率が高かったですが、公共事業を削減しまくっていました。その小泉政権のときに、竹中平蔵氏がプライマリーバランス黒字化目標という考え方を導入し、閣議決定されたのです。

                                                         

                                                         い韮韮庁个右肩下がりになっているのは、サブプライムローン、リーマンショックと続いたからです。その後イ悩討啀Ω上がりになったのは、2013年に安倍政権がアベノミクスで財政出動に転じたことによるもの。2013年度は名目GDPで1.9%、税収は6.9%増えました。(税収弾性値≒3.63)

                                                         

                                                         その後、2016年12月にGDPが改定され、これまで研究開発費が含まれていなかったのですが、研究開発費についてもGDPとしてカウントすることになりました。生産=支出=所得というGDP3面等価の原則を考えた場合、研究開発費による支出は、間違いなくお金と物・サービスの交換となりまして、「開発をするために投資してくれた企業による支出」=「開発に関連する物・サービスを生産する企業の生産高」=「開発に関連する物・サービスを生産した企業の所得」であるため、この改定自体は、正しい方向と考えております。

                                                         

                                                         ただ改定後と改定前で算出基準が異なるのに、500兆のGDPが530兆円に増えているので、経済成長しているというのは、正しい論説でないことはご理解できるでしょう。改定前と改定後と同じ基準で論じるべきで、「経済成長している」とは言い切れず、単なる数字のごまかしです。

                                                         

                                                         少し話を戻しまして、グラフから読み取れることは、財政構造改革法制定の1997年からGDPが500兆円で横ばいになっているということです。

                                                         

                                                         

                                                         

                                                        3.バブル崩壊後に絶対にやってはいけない「緊縮財政(消費増税・公共事業削減)」をやってしまった橋本政権

                                                         

                                                         世界中の中で日本だけがなぜデフレで経済成長していないのでしょうか?理由はバブル崩壊を経験しているからです。

                                                         

                                                         人類が初めてバブルを経験しているのは、1637年のオランダにおけるチューリップバブルと呼ばれるものです。チューリップとは皆さんもご存知のお花です。その球根が1個あたり、現在の日本円で2億4000万円まで高騰したのがチューリップバブルです。

                                                         

                                                         チューリップの球根は、足で踏みつぶせば普通につぶれちゃいます。そんなものがなぜそこまで高騰したのか?ある意味で現在におけるBitcoin、バブル期のゴルフ会員権と同じです。

                                                         

                                                         バブル期のゴルフ会員権でいえば、1991年に平均4200万円にまで価格が高騰し、今の平均は110万円とほぼ40分の1にまで下落しました。

                                                         

                                                         私がバブルとは何か?定義するとすれば、キャピタルゲイン目的の投資がたくさんなされる場合と定義します。こうしたキャピタルゲイン目的の投資がたくさんされることを投機と言います。英語でも「Investment(投資)」「Speculation(投機)」と使い分けられます。

                                                         

                                                         投機がたくさんされて価格がつり上がること=バブル、何かのきっかけで値下りが始まって急降下する=バブル崩壊です。

                                                         

                                                         バブル崩壊すると、例えばゴルフ会員券を4200万円、確実に値上がりすると見込んで借金して購入した場合、ゴルフ会員券が110万まで値下がりしたとしても、借金4200万円は値下がりしません。借金の元金4200万円は、そのままです。

                                                         

                                                         すると、将来不安から借金返済、銀行預金をみんながやります。もちろん、バブル崩壊後に、個人や企業が借金返済、銀行預金をすることは極めて合理です。ところがみんなが借金返済、銀行預金をやれば、カタストロフィを引き起こします。これが「合成の誤謬」と呼ばれるものです。

                                                         

                                                         バブル崩壊後の借金返済、銀行預金は個でみれば合理的ですが、マクロでみると誰の所得にもならず、経済成長を抑制します。この状態で、政府までもが緊縮財政をやった場合、確実にデフレに突入するのです。

                                                         

                                                         本来ならば橋本政権は、緊縮財政ではなく、積極財政に転じ、デフレ突入を防ぐべきでしたが、1997年に構造改革基本法を制定以来、1998年に消費増税3%→5%に加え、公共事業削減により建設会社を中心に経営悪化した企業が増大しました。

                                                         

                                                         さらに規制緩和を推進。規制緩和はインフレ対策なのですが、インフレでもないのに規制緩和を推進すれば、値下げ圧力となってこれまたデフレ助長させることになるわけです。

                                                         

                                                         そして小泉純一郎政権が誕生して、竹中平蔵氏がプライマリーバランス黒字化目標という考え方を持ち込み、閣議決定されてしまいました。

                                                         

                                                         建設業者はピーク時、1999年度で60万社ありましたが、2016年度で47万社にまで減少しています。建設業就業者数でみますと、1992年就業者619万人から2015年には500万人と100万人も減少しています。災害復興もままならず、技術継承も困難にしてきたのは、まさにバブル崩壊後の緊縮財政の賜物であるといえるでしょう。

                                                         

                                                         

                                                         

                                                        4.安倍総理はプライマリーバランス黒字化目標を破棄したがっている!

                                                         

                                                         安倍総理は、財務大臣を経験していません。その影響もあると思いますが、財務省職員に洗脳される機会がなく、消費増税をやりたくないというのが本心だと思います。

                                                         

                                                         ところが、多くの国民が、緊縮財政を求めている。具体的に言えば「無駄な工事はするな!」に代表される公共事業否定の論説をはじめ、公務員を削れとする民営化の推進、規制緩和の推進、グローバリズムの推進、これらは、いずれもデフレを助長するということを安倍総理は理解している可能性が高い。にもかかわらず、デフレ脱却と真逆な政策となってしまうのは、ある意味、大多数の国民に加え、自民党の国会議員の中にも、安倍総理に忖度して「緊縮財政を推進している」と思っている議員が多いからと思うのです。

                                                         

                                                         テレビや新聞で、岸田が「消費増税は当たり前」、石原前経済産業省も「消費増税は避けられない」などと、当選回数が多い国会議員がこうしたコメントをしております。

                                                         

                                                         安倍総理は独裁政権ではありませんので、プライマリーバランス黒字化目標を破棄したくても、身内の自民党議員から「道路作って欲しいから予算を付けていただきたい!」といった声が上がらない限り、動きようがありません。

                                                         

                                                         なぜ、多くの国民が緊縮財政を是とし、国会議員までもがそうなのか?マスコミを使った財務省の財政破綻プロパガンダが奏効した結果であると思うのです。中身は全部ウソ・デタラメであるにもかかわらず、情報操作などで事実を捻じ曲げられ、財政破綻論が醸成され、扇情されてきたのです。

                                                         

                                                         私がこのブログを始めたきっかけ、それは財政問題です。本当は財政問題なんて存在しないのに、あたかも財政危機を煽る経済評論家、エコノミスト、アナリストら。彼らが間違っていることを言うはずがないなんて思っていたら大間違い。まったくのウソ・デタラメなことがわかったからこそ、このブログを通じて真実を知って欲しいと思っています。

                                                         

                                                         財務省はマスコミを使って情報操作、世論操作を巧みに行います。公共事業は無駄だという主張のために、乗数効果が1.1程度などと説明したり、税収弾性値も本来2とか3とかあるはずなのに、1.1程度などといい、積極財政を否定しています。

                                                         

                                                         彼らは仮にそれらがウソとわかっても、「いや!経済学者らが言っている!」とうそぶくことでしょう。何しろ、森友学園問題は、偽装公文書作成というとんでもない罪です。緊縮財政で出世するために、「このくらいやってもいいや!」という組織風土が醸成されているとすれば、これは万死に値すること。

                                                         

                                                         こうした財務省の信頼を失墜させるために、今回の森友学園問題を通じ、偽装公文書作成という情報をリークしたのではないか?と思うのです。つまり、財務省の信頼を失墜させ、プライマリーバランス黒字化目標を破棄し、消費増税の中止・凍結・減税・廃止ということを安倍総理が考えているのでは?と思うのです。それが、「私の代で、プライマリーバランス黒字化目標を破棄して、緊縮財政を辞めさせたい!」という発言につながったのではないでしょうか。

                                                         

                                                         

                                                         というわけで、森友学園問題を誰がリークしたか?ということで私見として推論を述べました。仮にリークした人が、官邸サイドでなかったとしても、安倍総理がプライマリーバランス黒字化目標を破棄したいとするならば、私は安倍総理を支持したいと思うのです。その第一歩が、このタイミングで森友問題の偽装公文書作成のリークと、2018年6月に予定されている財政骨太方針です。

                                                         財政の骨太方針でプライマリーバランス黒字化が破棄できるか否か?日本の運命、株式相場にも大きく影響するものと考えており、行方を見守りたいと思っております。

                                                         

                                                         

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                                                           今日は憲法改正について意見したく、2018/03/07に報道された日本経済新聞の記事を紹介します。

                                                           

                                                          下記が当該記事です。

                                                          『日本経済新聞 2018/03/07 23:00 大災害時 政府権限を強化 自民改憲案、緊急政令など

                                                          自民党憲法改正推進本部は7日の全体会合で、大災害時などで特別な措置を講じる「緊急事態条項」の改憲案について細田博之本部長に対応を一任した。執行部は大規模な災害が起きた場合に政府の権限を強化し、緊急の政令制定や財政支出をできるようにする案を軸に絞り込む。国会議員の任期を延長できる規定も盛り込む。私権制限との関係が論点になる。

                                                          執行部は緊急事態条項のほか(1)9条改正(2)参院選の「合区」解消(3)教育充実――を合わせた4項目の改憲案について、3月25日の党大会までの策定をめざす。

                                                           緊急事態条項は「国家緊急権」の思想に基づく。大規模災害や戦争など国家そのものの存立が脅かされる可能性がある場合に、全体の利益のために個人の権利を抑制できるとする考え方だ。欧州を中心に受け入れられ、憲法で明記する国も多い。日本国憲法には明確な規定はない。

                                                          執行部は5つの条文案を示した。大きく2つに分けることができる。1つは詳細な規定を設ける案。2012年にまとめた改憲草案のように、対象範囲を日本への武力攻撃や内乱にも広げ、政府の権限として私権制限や自治体への指示も与える内容だ。

                                                           もう1つは簡潔で限定的な条項を設ける案で、対象を大規模な自然災害に限り、直接の私権制限の規定は盛り込まない。執行部は後者の案でまとめる方向で調整する。

                                                           執行部が有力視する具体的な条文案は、緊急時を「大地震その他の異常かつ大規模な災害」と定義。国会が機能しない場合には「国民の生命、身体及び財産を保護するため、政令を制定し、又は財政上の支出その他の処分を行うことができる」と記した。被災地で国政選挙の実施が難しい場合に備え、国会議員の任期延長特例も盛った。(後略)』

                                                           

                                                           

                                                           自民党憲法改憲本部が、3/7の全体会合で大災害時などで特別な措置を講じる緊急事態条項の改憲案について細田本部長に対応を一任したというニュースです。

                                                           

                                                           執行部は大規模な災害が起きた際、緊急の政令を制定したり、財政支出ができるようにする案を軸に絞り込もうとしています。国会議員の任期を延長できる規定も盛り込むということで、私権制限との関係が論点になっています。

                                                           

                                                           本件は2つの案が議論されているようで、私権制限、自治体への指示を具体的に書き込むべきか否か?が論点になっているとのこと。私は、憲法に具体的に書き込まなくてもイイのでは?と思っています。戦争や内乱など具体的に書き込む方法をポジティブ方式とするならば、書き込まれた以外のことは何もできなくなります。

                                                           

                                                           例えば戦時中の軍隊は、国際法のハーグ条約をベースにそれぞれの国が規律を定めるのですが、ほとんどの国がネガティブ方式であるのに対して、日本はポジティブ方式です。ネガティブ方式というのは、やってはいけないことが書かれて、それ以外のことは何やってもよいという方式。ポジティブ方式とは、やっていいことが書かれていて、それ以外のことはやってはダメということ。

                                                           損害保険の約款でも、オールリスク約款といえば免責事項以外の偶然・不測・突発事故であれば有責とし、限定列挙約款といえば保険金をお支払いできる場合にヒットしたものが有責となります。

                                                           

                                                           何が言いたいか?といえば、日本は災害大国であり、かつ仮想敵国の中国、それ以外の大国でロシアとも国境を接しています。災害安全保障、防衛安全保障の問題を考えたとき、具体的に書き込むというポジティブ方式ですと、いざという時に国会での決議が必要などとなってしまって、迅速な対応ができなくなる可能性があるため、書き込まない方がいいのでは?と思っているのです。

                                                           

                                                           例えば「大地震その他異常かつ大規模な災害の時に・・・」という書きぶりであれば、「大地震その他」ということで、他国からの武力攻撃を含ませることも可能です。「私権制限をやるぞ!」と書かれなくても、「特別な政令を制定する」という中に、私権制限に関わるものを含ませることも可能です。

                                                           

                                                           だから、具体的に事象を書き込むポジティブ方式よりも、より幅広い解釈ができるような言い回しにしておいた方がいいのではないでしょうか?

                                                           

                                                           また、必要最低限な項目については具体的に記載する必要があると考えます。例えば、国会議員の任期が3月31日に切れるというときに、3月31日に地震が発生した場合、今の憲法ですと、4月1日以降は誰も国会で決議ができないという状況になってしまいます。本当に最低限のこととは、どんな最悪の状況であっても、内閣政府が政令と予算を決めることが可能であるとする。まずはこれで最低限のことが整います。あとは具体的にどういう政令を出していくのか?弾力的にできるよう事象を限定して具体的に書き込むことは避けるべきではないかと考えます。

                                                           

                                                           

                                                           ということで今日は憲法改正について意見しました。本件のニュースとは別に、財政規律条項を入れようとする自民党国会議員もいまして、これには断固として反対です。デフレで財政出動が必要な時に、財政出動ができなくなってしまうからです。合わせて関連記事もお読みいただければ幸いです。

                                                           

                                                          〜関連記事〜

                                                          憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

                                                          「自国で通貨発行・政府支出ができる日本」と「EUに加盟しているためにできないフランス」どっちが愚かなのか?

                                                          「政府の債務残高対GDP比率3%以下」という”3%”に根拠なし!

                                                          「ホイッ!」と作られた日本国憲法とハーグ陸戦条約第43条

                                                           


                                                          「株式持ち合い」は本当に悪いことなのか?

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                                                             今日はコーポレートガバナンスについて意見したく、”「株式持ち合い」は本当に悪いことなのか?”と題し、論説します。

                                                             

                                                             昨年2017/08/16に、トヨタ自動車がマツダと株式を500億円持ち合うというニュースが日本経済新聞で報じられました。まずはこのニュースの記事をご紹介します。

                                                             

                                                            『日本経済新聞 2017/08/16 16:34 トヨタとマツダの「持ち合い」

                                                            トヨタ自動車マツダが資本業務提携で合意したと発表したその日、旧知の海外投資家から1通のメールが届いた。

                                                            業務提携は解るが何故500億円の同額の株式持ち合いが必要なのか。アベノミクスでは、コーポレートガバナンス強化のため持ち合い株は削減する方針ではなかったのか。トヨタがマツダ株を5%持つということは、マツダにとっては安定株主が増え、トヨタにとってはマツダを系列化したという意味か」と畳み掛けるような論調である。

                                                             慌てて両社の発表文を読むと「両社の長期的なパートナー関係の発展・強化を目指すとともに、両社の対等、かつ独立性を維持した継続性のある協業を追求する」ことが目的であるとしている。また、出資金の資金使途は、それぞれが米国での生産合弁会社の設備投資資金に充てるという。記者会見でもまず株式持ち合いの意味が問われ「持続性を持った協力関係を構築するための資本提携」と両社長は答えている。

                                                             株式持ち合いには常々、資本の空洞化、株主による経営監視機能の形骸化、企業統治の弱体化などの問題が指摘され、コーポレートガバナンス・コードの議論でも、株主の実質的な平等性の視点から、その弊害が強調されている。また、日本再興戦略に基づき、スチュワードシップ・コードでは機関投資家に「対話を通じた企業の中長期的な成長を促すこと」を求めている。株式持ち合いはこうした活動を空洞化する。

                                                             とりあえず、発表文や記者会見の模様に沿って返信すると、直ちに「日本は系列や株式持ち合いは経済の発展にとってマイナスだと宣言したのではなかったのか。株の持ち合いは日本にしかない慣行で、他の株主の権利を毀損する行為だ。資金使途は互いの株の持ち合いじゃないか。株の持ち合いで希薄化を生じさせるのはおかしい」との返信。その後も提携の全体像を見て判断すべきだなど、何度かメールをやり取りしたが、一向に納得することはなかった。

                                                             ようやく夕食の席につくと妻からの質問。「ねぇ、テレビで見たけど、トヨタとマツダの提携ってなんでお互いに株を持つの?」

                                                             きっと日本を変えるのは外国人と女性に違いない。つくづくそう思えた夕げであった。(万年青)』

                                                             

                                                             

                                                             上記の記事がもとになったのは、2017/08/04に報道されたトヨタ自動車とマツダの500億円の資本提携発表の記事がもとになっています。それを受けて、日本経済新聞社は、この資本提携のための株式持ち合いについて、ネガティブに報じています。赤字で書いている部分が、まさにネガティブな論説です。

                                                             

                                                             このネガティブな論説について反論させていただきます。

                                                             

                                                             私はこの持ち合いは、中長期的に日本の国益を考えた場合、正しいと考えます。

                                                             

                                                             株式の持ち合いが資本の空洞化につながるとの指摘は、そもそもどういうことかといいますと、持ち合った株式は売らないことが大前提になります。

                                                             

                                                             このため、業績が振るわなくなって一株当たり利益が減少するなどして株価が下がったとしても、持ち合われている分の株式は売られないということで売り圧力が、持ち合う場合と持ち合わない場合とで比較して相対的に低いということです。

                                                             

                                                             株主総会で会社側の提案が通りやすくなることもあり、経営に失敗した取締役が選任されて高額報酬を手にするという指摘もあります。

                                                             

                                                             この株式の持ち合いというのは、いつから始まったか?と言いますと、財閥の持ち株会社が様々な株式を保有していた過去があり、戦後にGHQが財閥解体を命じています。財閥の力が軍国主義の背景の一つとGHQは考えていたのです。この財閥解体で放出される株式の受け皿として、政府や証券業界が株式保有を促進し、証券民主化運動の流れで、個人の持ち株も増えていきました。1949年には69%にまで個人の持ち株比率が高まったとされています。

                                                             

                                                             その後、日本企業への投資の自由化があり、外資による日本企業の買収の脅威が浮上し、企業がその対応策として売らないことを前提とした株式持ち合いを始めたのです。1990年代以降バブル崩壊で、持ち合い株で損失が発生し、財務改善のために持ち合い株式が解消されてきたという経緯を辿って今日に至っています。

                                                             

                                                             2000年代に入りデフレ期に突入すると企業業績が伸び悩み、また海外企業と比べて稼げなくなったとされて、コーポレート・ガバナンスの在り方というのが、経済産業省を中心に探ってきました。

                                                             

                                                             ガバナンス強化という観点からは株式の持ち合いはよろしくないとされているわけですが、その理由は株式持ち合いによって業績が振るわなくなっても売り圧力が弱まるので緊張感が和らぎ、経営への規律が整わなくなるとしています。

                                                             

                                                             昨今では、半導体のDRAM専業のエルピーダメモリー、軍事で使われるフラットパネルディスプレイを製造するシャープ、原子力発電所プラントの技術を持つ東芝といった国力を担っている企業が、デフレに苦しみ、経営破たんや外資に株が買われるといった事態が発生しています。

                                                             

                                                             シャープでいえば鴻海は台湾企業だから大丈夫なのでは?という意見を持つ方もいるかもしれませんが、台湾もまた人の移動の自由などの理由で中国人が入り込んでおり、鴻海は中国企業であるとも言われています。日本以外の国の企業に買われるとすれば、仮にアメリカの企業に買われたとしても、その後経営不振で中国企業に買われてしまうということなど、普通にあり得る話です。

                                                             

                                                             何がいいたいかと言えば、マツダは経営が苦しい時期がありました。トヨタとマツダが提携して助け合って、今後進展するであろうEVなどでの投資を一緒にやっていくというのは、決して悪いことではなく、むしろそのために持ち合うというのはよいことであると私は思うのです。あまり想定したくないですが、マツダが経営状態が悪くなったとして、エンジンに技術力があるマツダが外資に買われるとすれば、それは国力の毀損です。それを民間企業であるトヨタが救済しやすくなるという側面があると考えております。

                                                             

                                                             また株の持ち合いが少数株主の権利を希薄化して毀損するとのことですが、今回のトヨタとマツダの資本移動をみますと、マツダに対しては正しいかもしれません。下記はトヨタとマツダのそれぞれの資本移動の状況です。

                                                             

                                                            <2018/03/25時点のトヨタ自動車(証券コード:7203)の資本移動の状況>

                                                             

                                                            <2018/03/25時点のマツダ(証券コード:7261)の資本移動の状況>

                                                             

                                                             上記のうち、マツダの資本移動で、2017年10月に「三社3192万株(1566円)」という表記があります。これは第三者割当増資によって1,566円で31,920千株の株式を新たに発行したということを意味します。

                                                             

                                                             1,566円×31,920千株=49,968,720千円≒50,000百万円=500億円です。

                                                             

                                                             では、トヨタ自動車はなぜ資本移動にその表記がないかといいますと、これは自己株式を原資にしていると報道されています。商法改正で金庫株ができるようになってから、上場企業は自社株買いをした後、いったん金庫株として自己株式とします。自己株式はそのまま金庫株とするか償却するかという選択肢があります。

                                                             

                                                             償却した場合、発行済み株式数が減少する結果、一株当たり利益が上昇しますので、株式の理論価値が上昇します。一方で金庫株の場合は、将来、金庫株を公募で売り出して資金調達したり、M&Aで買収する際の株式交換で使うなどすることができます。昔は企業を買収する場合はキャッシュでしかできなかったのですが、自己株式を対価として買収することが可能になったのです。

                                                             

                                                             自社株買いをするケースとしては、デフレで投資できる環境にないと判断する経営者が、株価が低迷しているときに余ったキャッシュを使って自社株買いをしたりします。自社株買いをして金庫株にしておけば、償却はいつでも可能ですし、いざM&Aが必要ともなれば、金庫株にしている自己株式を株式交換で対価として使うことも可能です。

                                                             

                                                             設備投資しても儲かりにくいデフレ環境においては、設備投資するくらいなら安くなっている自社株を買っておこうとするのは、株主にとってもメリットがあるので悪くない資本政策です。

                                                             

                                                             少し話を戻しまして、トヨタ自動車の場合は、マツダのように新株発行せず、自社株買いをした株式をマツダに特定して500億円分の株式を放出したということが、マツダの資本移動とを見比べてみればわかります。金庫株にしている自己株式をマツダに放出するというファイナンス手法では、発行済み株式数の増減はありませんので、資本移動が発生しないのです。

                                                             

                                                             株式の希薄化とは、企業が資金調達する際、銀行借入や社債発行などの負債勘定による資金調達(デットファイナンス)ではなく、株式発行を伴う自己資本勘定による資金調達(エクイティファイナンス)を実施した場合に起こる事象です。発行済み株式が増えることで、一株当たり利益が減少しますので、それまで保有していた株主からみると、価値が毀損しているということになります。

                                                             

                                                             マツダの場合は希薄化するというのは正しいですが、トヨタ自動車の場合は希薄化も何もありません。確かにマツダの既存の株主にとっては一人当たり利益が減少する点では希薄化というデメリットが出ます。とはいえ、マツダが単独でEVのための投資ができるのか?研究開発費をねん出できるのか?と考えた場合、世界トップのトヨタと提携することは、それなりにメリットがあるとも考えられ、肯定できる提携だと思うのです。

                                                             

                                                             

                                                             というわけで昨年の夏に報道されたトヨタ自動車とマツダの500億円の資本提携について紹介し、株式持ち合いについて私見を述べさせていただきました。コーポレート・ガバナンスという経済産業省の作成する教科書でいえば、株式持ち合いは悪いことなのかもしれません。とはいえ経済産業省が、デフレを放置していることこそが企業業績不振の真因であることに気付かない限り、間違えた教科書を作り続けることになるでしょう。国力強化と技術力・ノウハウの品質向上、技能継承を考えた場合、外資に買われても自己責任とか、市場に委ねるのが正しいなどと、株式持ち合いは悪であるとする論説が正しいとは、私には全く思えないのです。


                                                            「純資産大国=国力が高い」ではありません!

                                                            0

                                                              JUGEMテーマ:年金/財政

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                                                               今日は「純資産大国=国力が高い」ということではない旨を論説します。

                                                               

                                                               日本は純資産大国で世界一のお金持ちであるということは、本ブログでたびたび述べております。先日もご紹介した次のグラフを見ていただきたいと思います。

                                                               

                                                              (出典:財務省のホームページの「参考3,4 主要国の対外純資産、為替相場の推移」から引用)

                                                               

                                                               純資産残高が大きいということは、「資産ー負債」の値が大きいということです。これは個人の比較で、資産1億円・借入金5000万のAさんと、資産1億円・借入金1億5000万のBさんで、二人を比べた場合、Aさんは純資産5000万円、Bさんは純負債5000万となり、Aさんの方がお金持ちであると考えるのと、全く同様です。

                                                               そのため、数値の上でいえば、日本は世界一のお金持ちであり、米国は世界一のお金がない国となります。

                                                               

                                                               とはいえ、皆さんに問いたいのですが、これの純資産額というものは、国力を表していると思うでしょうか?具体的にいえば、純資産残高が多い日本は国力が強く、米国は最も弱いということになってしまうのですが、どう思われるでしょうか?

                                                               

                                                               そんなことあるわけがありませんね!

                                                               

                                                               個人の場合は、お金を稼いだ結果、お金が積み上がって資産を形成していきます。国家の経済力というのは、それとは異なります。

                                                               

                                                               経済力というのはお金をたくさん持っている=純資産大国であるということではありません。私たち日本国民が必要としている需要(物・サービス)をどれだけ自国でできるか?が経済力です。

                                                               

                                                               ご飯を食べなければならない・・・農家

                                                               仮想敵国中国からの軍事攻撃に備える、北朝鮮のミサイルに迎撃できるようにして日本の国土に着弾させない・・・自衛隊・軍隊

                                                               病気になったので治療を受けたい・・・医者

                                                               教育を受けたい・・・学校の先生

                                                               などなどを供給する人々が、私たちが必要としている物・サービスの供給力そのものです。

                                                               

                                                               純負債国の米国は、お金がないから経済力がないのか?というと、そんなことはなく世界最大の経済大国になります。例えば、米国は食料・防衛・エネルギーは、ほとんど自給自足できます。

                                                               

                                                               食料は余剰作物があるがゆえに、日本に穀物を輸出したりしています。日本以外にも輸出しています。

                                                               

                                                               防衛でいえば、ロッキード社がF22ラプター戦闘機やら、F35ライトニング戦闘機(日本はこれを買っています。)やら。ミサイルでいえば、巡航ミサイルトマホーク、迎撃ミサイルパトリオット、敵の地下基地を破壊するバンカースバスター、一瞬で広範囲の敵基地を破壊するクラスター爆弾、サーモバリック爆弾など、いろんな兵器を米国は作っています。

                                                               一部の部品は日本から頼っているので、自力でできるわけではありませんが、組立(アセンブル)やシステムインテグレーションは、全て米国が自国でできます。

                                                               

                                                               エネルギーもシェールガスが出たことで、石油を中東諸国からの輸入に依存しないようにしようとしています。

                                                               

                                                               このように米国は、いざ何かあっても食料・防衛・エネルギーの3分野については何ら問題がありません。

                                                               

                                                               下記は、1961年から2013年にかけての食料自給率の推移です。

                                                               

                                                               

                                                              <食料自給率の推移:1961年→2013年>

                                                              (出典:農水省のホームページ)

                                                               

                                                               

                                                               

                                                               上表・グラフの通り、穀物ベースの自給率は、米国が127%で100%超となっているのに加え、日本は28%です。

                                                               

                                                               コメこそ100%超ですが、カロリーベースで42%で、小麦、大豆、トウモロコシは米国からの輸入に依存しています。いざ何か発生して、米国と仲が悪くなったとして、米国が輸出を止めますよ!と言われると、終わりです。

                                                               

                                                               エネルギーも同様に原発を止めているため、エネルギー自給率は6%程度で、しかも原油の中東依存度は80%です。

                                                               

                                                               もちろん高品質な自動車が生産できる、高品質な家電の生産ができる、資本財(半導体、セラミック、セミコンダクターなど)のほとんどを生産できて、米国より突出している分野があったとしても、全体的に米国より低いです。

                                                               

                                                               例えば教育について、その国の教育の供給能力が不足しているとなれば、子どもたちは他国へ留学するしかありません。

                                                               主要国で留学生が最も少ない国といえば、日本も少ないですが、日本よりはるかに少ないのは米国です。

                                                               

                                                               米国の教育という供給能力は米国人の需要を満たせるレベルの高さで、教育サービスを供給することが可能です。また日本から海外に行く留学生は、デフレの影響で減ったかもしれません。米国のハーバード大学の授業料は3000万円ともいわれており、富裕層の子供を米国に留学させてハーバード大学を卒業させるというのは、デフレの日本では減ることはあっても増えることはないでしょう。

                                                               

                                                               要は自国の国民が求める物・サービスを自国で供給できるか?ということが、経済力であり、純資産残高の大きさではないということが理解できたのではないでしょうか?

                                                               

                                                               例えば、アフリカの砂漠のど真ん中で100億円のスーツケースを持って一人でポツンといたとして、水や食料がなければ生きていくことは不可能です。純資産大国であっても供給力がないということであれば、お金をどれだけたくさん持っていても何の役にも立ちません。

                                                               

                                                               日本は1997年の橋本内閣の構造改革基本法を制定し、1998年に消費増税をしてからずっとデフレが続いています。デフレが続くと大変な問題が今もなお進行しているのです。

                                                               

                                                               デフレは貨幣現象ではなく、需要の過不足現象であり、需要<供給という状態のことを意味します。この場合、政府支出増によって需要↑として需要=供給となればいいのですが、日本政府は政府支出増をせず放置してきました。需要<供給を放置すると企業業績は悪化しますので、結果的に供給能力を削減するしかなくなります。

                                                               

                                                               具体的には、従業員をリストラしましょう!工場を閉鎖しましょう!となり、供給↓として需要=供給となる方向に突き進みます。これをそのまま継続していくと、供給力が削がれることとなり、物・サービスを供給できなくなってしまうのです。

                                                               

                                                               外食産業が24時間営業を辞める、牛丼屋チェーン店が24時間営業を辞める、コンビニが閉店するなどなど、これらは発展途上国に逆戻りしているということなのです。

                                                               

                                                               また、需要<供給となっているのを、供給↓として需要=供給にしようとすると、売上減少で賃金が伸び悩み、結果的にまた需要<供給となります。これがデフレスパイラルであり、発展途上国化していくというプロセスです。

                                                               

                                                               

                                                               というわけで、純資産残高が世界一だったとしても、イコール国力が強いとは限りません。カネカネカネとやることは、個人はやってもイイのですが、国家は違います。場合によっては企業も違います。企業も労働単位コストという概念を考えた場合、損益分岐点が高いことは悪いことではありません。何しろ、設備投資や能力開発にかけるお金が多ければ、それだけ人材は育ちます。技術ノウハウの向上と将来世代への継承もされ、永続的な成長の礎となります。

                                                               もちろんデフレで売り上げが伸び悩む場合、高い損益分岐点ですと損益計算書ですぐ赤字になってしまうため、設備投資はできず、人材育成にもお金がかけにくくなります。それを放置すると人材は育たず、技術ノウハウは継承されず、品質は低下していく。企業の競争力も低下するということになるでしょう。これを国家全体でみた場合、国力の低下、発展途上国化ということになるわけです。

                                                               今、求められているのは国民が知見を持ち、こうしたことを理解する政治家が台頭すること。それがイギリスではメイ首相であり、米国ではトランプ大統領だったと思うのですが、日本にもそうした政治家が早く登場しないと、日本の良さが全部壊され、中国の属国になってしまうのでは?と危惧せざるを得ないのです。


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