リスクアクセプタンス

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     今日は「リスクアクセプタンス」リスクアクセプタンスと題して論説します。

     

     先月、7/22からGOTOトラベルが始まって連休が終わり、以降、全国で新型コロナウイルスの感染者が拡大して8月を迎えました。

     

     東京都内では7月の4連休で外出する場合は、感染予防、感染対策を万全にして欲しい、外出はできるだけ控えて欲しいという発言がありました。

     

     外出時に注意するのは、不要・不急というと言いすぎということで、「外出時に注意しましょう!」という表現なのかもしれません。

     

     出かける際に、マスクをして、目・鼻・口を触らないようにし、食事の時は飛沫が飛ばないように注意するというこれだけを実行するだけで、経済被害はゼロで対策できます。

     

     コストゼロ円だったら、これを徹底的に呼びかければいいと思うのですが、緊急事態宣言を再発動すべきなどとする言説は、経済被害=経済コストがものすごくかかります。

     

     コロナウイルスについての情報は3月〜4月と比べれば、いろんな情報が集まっており、単なるカゼといえるほど、情報が浸透しています。

     

     にもかかわらず、マスコミだけが煽っているように思うのは私だけでしょうか?

     

     粗利益無き自粛要請で、緊急事態宣言を発動することは、そのこと自体「死ね!」と言っているようなものです。

     

     ましてや飲食店で感染者が出た場合、その飲食店を公表するなどと西村大臣は述べています。

     

     こうした考えは、あくまでも補償はしない!自粛に協力してください!ということなのでしょうが、収入を得る権利を封じられたとして、その封じられた人は、どうやって生きていくのでしょうか?

     

     それがニューノーマルだとか、後出しじゃんけんの象徴の”ダーウィンの進化論”などを持ち出し、あたかもそうした職業についている人の自己責任などと、政府が手を差し伸べることを否定する人らは、私は人間のクズであると思うのです。

     

     確かに飲食を辞めろ!となれば感染者数は減少するでしょうが、表現としては「飛沫を飛ばさないように注意しましょう!」ぐらいでいいのでは?と思います。

     

     自粛要請は経済コストがかかりすぎるということを改めて考えていただきたいもの。それでも感染者が増加していく状況ならば、高い経済コストを払って自粛要請、緊急事態宣言をするのもよいのですが、当然粗利益補償とセットで行うべきです。

     

     そもそも健康被害に関して、普通に経済対策をする際、コストの安い対策は多く行い、コストの高い政策は少しずつ行うものです。

     

     しかしながらコロナに関しては、いきなり副作用が強い緊急事態宣言、自粛要請をやっても許される、コロナは命に関わることだから許される、この言説は私にはどうしても理解ができません。

     

     生命に関わる、健康にかかわるといって最悪のケースを想定するならば、全員車に乗るな!という話になります。なぜならば時速20キロで走っていても、トラックなどの大型車両が後ろから突っ込んでくることは普通にあり得る事故です。歩道を歩いていたとしても、歩道に乗用車が突っ込むという交通事故もあり得ます。

     

     生命に関わることだったら、どんなコストを払ってもいいという考えは、おおよそ偏っているものであり、しかも生命に関わるとされる事象が、デマだとするならば、パンデミックならぬインフォデミックによる二次災害で人が死ぬということを想定していただきたいと思います。

     

     日本は災害大国です。たとえコロナウイルス感染を回避させるために自宅にいるようにといったところで、地震が発生したら家が崩壊して人が死ぬかもしれません。

     

     すべてのリスクを回避することはできないため、リスクをある程度受け入れながら生きていくしかありません。

     

     これをリスクを許容するということで、英語ではリスクアクセプタンスといいます。

     

     このリスクアクセプタンスというものを私は心がけていく必要があるものと思うのです。

     

     

     というわけで今日は「リスクアクセプタンス」と題して論説しました。


    台湾の李登輝逝去について

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       先月7/30、台湾の李登輝元総統がお亡くなりになりました。今日はこのことを取り上げ、台湾は中国の一部ではないという史実に触れながら「台湾の李登輝逝去について」と題して論説します。

       

       李登輝とはどのような人物だったのか?をひとことで言いますと、台湾の偉大な政治家で、民主主義と自由を台湾に根付かせ、中国からの脅威を守るべく、台湾の独立に大きく貢献した人といえます。

       

       李登輝の政治思想は「民主主義と自由」であり、民主主義と自由は、社会に繁栄と進歩をもたらす基盤となるというお考えをお持ちでした。

       

       李登輝は、人類の文明にとって民主主義と自由は最も重要な価値観としながら、台湾に和平と安定、繁栄と進歩をもたらす基盤となったとし、逆に中国は富と軍事力によるかりそめの繁栄を喧伝してきただけで、中国共産党政府の目的は独裁体制の維持に過ぎないと述べられました。

       

       李登輝が登場するまでの台湾とは、いったいどのような国だったのでしょうか?

       

       台湾では1996年、初めて総統を国民が直接選ぶことができる直接選挙が行われていますが、これは米国の大統領選挙のようなものです。

       

       李登輝が総統に就任する前の台湾は、国家よりも国民党という政党が上位に位置していました。これは現在の中国に似ています。中国では中国共産党が国家の上に位置します。そのため、国家の首相である李克強首相よりも、習近平国家主席の方が、権力が上になります。

       

       李登輝は、1996年の総統選挙を行って、総統に就任以来、4年間をかけて国家が国民党の上に位置させることに成功しました。国民党に属していた軍隊も、国家に属する軍隊にすることができました。

       

       李登輝のこうした活躍は政治分野に限らず、文化でも成果に現れ、具体的には台湾語(ホーロー語)が復権。台湾語のテレビ番組やホーロー語歌謡が人気を博すようになったといわれています。

       

       1997年からは台湾で初めて台湾史の歴史教育が行われ、しかも日本の植民地時代を客観的に評価するなど、中国の反日教育とは全く異なる歴史観からの解放も見られる歴史教育が行われました。

       

       李登輝氏の民主化、平和への戦いは、総統退任後も続きます。

       

       意外なことに、独裁国家が段階的な改革を経て民主化する例は台湾以外に私は知りません。多くは革命や暴動、独立戦争によって達成されますが、李登輝のように12年の歳月をかけて独裁国家から民主国家にしたという手腕は、世界史上で見ても異例です。

       

       先述の通り、李登輝が総統になる前までは、国民党の独裁政権だったのですが、有名な事件は2.28事件と呼ばれる事件です。

       

       この事件は、第二次世界大戦で日本が1945年に敗戦した後、1947年2月28日に起きた事件です。1947年、台北市で闇たばこを売っていた台湾人女性に対して、国民党政権の役人が暴行。翌日の1947年2月28日に、それに対する抗議デモが発生します。

       

       このとき憲兵隊が抗議デモに対して発砲したため、抗争が台湾全土に広がることになりました。その抗争に参加している台湾人に対して、陳儀行政長官は、紳士的に応じるようにふるまう一方で、中国大陸の蒋介石に救援を求める電報を打ちました。

       

       蒋介石はすぐに軍隊を台湾に差し向け、1947年3月8日には、中国人が台湾人を無差別に殺人。わずか1ヶ月の間に、市民生活の場で3万人弱の台湾人が惨殺されました。

       

       その中には、将来を担うリーダーとなるべき人、医者や弁護士、教師、青年、学生らが、見せしめのために残虐な方法で殺されています。

       

       台湾の北部の基隆では、街頭で検問所を設置し、市民に対して北京語をうまく話せない台湾人を全て逮捕。逮捕された台湾人は、手のひらに針金を差し込まれて縛って束ねられ、トラックに乗せられて基隆という港にそのまま投げ込まれたそうです。

       

      <基隆港とターミナルと基隆駅>

      (出典:2015/09/21に杉っ子が撮影)

       

       多くの人が知らないこと、それは台湾が終戦後、国民党の中国人に植民地統治されたという史実です。

       

       ここで改めて史実を抑えておきたいと思います。

       

       1945年08月15日 太平洋戦争が終戦

       1947年02月27日 台北市内で闇たばこを売っていた女性に国民党政権の役人が暴行

       1947年02月28日 228事件発生

       1947年03月08日 蒋介石が援軍として派遣した第21師団、憲兵隊が台湾に到着 陳儀行政長官の部隊とともに反撃する

       1948年11月06日 淮海戦役(わいかいせんえき)発生 中国共産党と国民党との戦争が始まる

       1949年10月01日 中国共産党が国民党の軍50万人近くを殲滅し、中国共産党政府が勝利を宣言し、毛沢東が中華人民共和国建国

       1949年12月   蒋介石が台湾に逃れる

       

       蒋介石らが逃れてきたのは、1948/11/06に勃発した淮海戦役で毛沢東と戦って負けてからの話です。それまでは1945/08/10以降、日本は去り、中国の国民党が統治していたということ。その後、淮海戦役で敗走した蒋介石が台湾に来て、毛沢東は1949/10/01に中華人民共和国を建国します。2019/10/01こそが中国の建国記念日で70周年記念日になるのですが、中国共産党政府は2015/10/01に抗日戦争勝利70周年という行事・式典を習近平がやっています。

       

       これらは歴史を全く知らないか、もしくはウソの歴史を世界中に刷り込む許されない行為です。当時安倍総理は、当然ながらこの式典に参加しませんでしたが、その判断は正しいです。

       

       少し話を戻しまして、228事件が発生する前のエピソードとして面白い話があります。

       

       「犬去りて、豚来たる(狗去豬來)」という言葉です。

       

       日本人が去った後、台湾人が祖国復帰を喜び、中国大陸から来た国民党政府の官僚や軍人らを港で歓迎したものの、やがて彼らの汚職のすさまじさに驚き失望したとのこと。また国民党の軍人、官僚らは素行が悪く、強姦、強盗、殺人を犯すものも多かったとされ、しかも処罰されないケースもあったとされています。

       

       このようにして、当時の台湾人は、「犬去りて、豚来たる=イヌのあとにブタが来た」という言葉で揶揄します。イヌは日本軍で、ブタは国民党軍を指し、規律正しかった日本兵に比べて、服は汚くだらしなく、教育水準も低く暴行事件を起こすのが国民党軍というわけです。

       

       台湾人は当然反感を持ち、そのきっかけが1947/11/06に発生した高官による台湾人女性に対する暴行だったのでしょう。

       

       衝突後、鎮圧されますが、228事件の後も、蒋介石による台湾人の虐殺は続き、特に知識人やリーダー級の人らが拷問・虐殺されました。

       

       国民党軍からすれば、知識人やリーダー級の人らがいると統治しにくくなります。この知識人排除という発想は、欧米列強がアジア諸国を植民地にしたときの愚民化政策、スペイン人のアメリカ大陸でやってきた愚民化政策、1975年〜1979年にカンボジアで発生したポルポト派によるプノンペンでの虐殺行為に似ています。

       

       台湾でよくある昔話として、日本がインフラを整備したので蛇口から水が出るのですが、それを見た国民党軍の人が、水道の蛇口だけを買ってきて、壁につけたが「水が出ないぞ!」と怒ったというほど、教育水準が低かったとされています。

       

       このようにして国民党が国家の上にある体制がずっと続いてきた台湾は、国民党の独裁政権であり、自由と民主主義といった概念がそこにはありませんでしたが、1996年に初めて総統選挙を行い、総統に就任した李登輝は、自由と民主主義という政治思想を持ち込みました。

       

       さらに李登輝は複数政党による民主主義体制を敷き、一党独裁も終わらせました。

       

       このアジア発の無血での民主化の実現というのは、史実としては稀であり、これは今、香港の人らが目指しているものであるともいえます。

       

       今の台湾の体制を香港の人たちが目指しており、そしてそれを成し遂げたのは李登輝だったということ。

       

       ここまで聞くと、李登輝が総統選挙をやって簡単に民主化できたのか?といえば、そうでもありません。

       

       1995年7月〜1996年3月の8カ月にわたり、台湾海峡危機ということで、中国共産党の人民解放軍が台湾に向かってミサイルを撃ち続けています。

       

       このミサイルは台湾初の総統選挙の投票日まで続き、ミサイルは台湾南部の高雄の近海にまで撃ち込まれました。

       

       それでも李登輝はこうした中国の脅しに屈することなく、民主化のための民主化の選挙を推し進めたのです。

       

       台湾海峡危機は、中国が台湾人に恐怖を与えることが目的だったのですが、台湾人は恐怖どころかこの行為に怒り、中国共産党による脅しに屈しない李登輝総統のリーダーとしての姿、そこに台湾人の支持が集まり、台湾初の総統選挙で李登輝が過半数の票を得ることができたのです。

       

       李登輝が血を流さず、民主化を実現できた理由は、政治思想の「民主主義と自由」にあったと先述しましたが、その政治思想はミサイルの脅威に打ち勝ったとするならば、これはノーベル平和賞受賞にも相当すべき偉業だったといえるでしょう。

       

       今の台湾に李登輝の政治思想は受け継がれているか?といえば、蔡英文総統は、李登輝の弟子です。

       

       蔡英文総統は、中国の覇権主義を最小限にするため、台湾人は共に「民主主義と自由」の価値を再確認しなければならないと述べ、抽象的な論理で述べているのではなく、「民主主義と自由」という価値観、重要さを強く思想として持つこと自体が、中国共産党の覇権主義や暴力に対して打ち勝てるというのが李登輝の精神であり、蔡英文総統はそれを受け継いでいると言えるでしょう。

       

       

       

       というわけで今日は「台湾の李登輝逝去について」と題して論説しました。

       李登輝の精神の原点にあるもの、それは日本の精神であると李登輝自身が述べています。李登輝は京都大学を卒業し、親日であるということは言うまでもありませんが、尖閣諸島問題についても、尖閣諸島は日本のモノであるとも主張しておられました。

       李登輝が無血で独裁政権から民主化できたという偉業は、お亡くなりになられた後も引き継がれるべきお話です。そのような素晴らしい偉業を成し遂げられた李登輝氏につきまして、僭越ながら改めて哀悼の意を表明したいと私は思います。

       

       

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      球磨川が決壊しているのに財政の骨太の方針に国土強靭化を記述させない財務省職員は人間のクズです!

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         今月1日、財政の骨太の方針についての記事を書きました。(◆プライマリーバランス黒字化の撤廃されなかった2020年の財政運営”骨太の方針”

         政府は、2020年度の財政の骨太の方針を策定する過程で、財務省職員が”国土強靭化”の記述を削除していました。今日はこの財務省の人間のクズっぷりを皆様に知っていただきたく、「球磨川が決壊しているのに財政の骨太の方針に国土強靭化を記述させない財務省職員は人間のクズです!」と題して論説します。

         

         下記は日本経済新聞の記事です。

        『日本経済新聞 2020/07/17 10:30 骨太方針、今夕閣議決定 国土強靱化も柱に

         政府は17日夕、経済財政運営の基本方針(骨太の方針)を閣議決定する。九州豪雨を踏まえ国土強靱(きょうじん)化や防災・減災を柱の一つに加えた。新型コロナウイルスへの対応で問題になった行政手続きのデジタル化を最優先課題としている。

         国土強靱化や防災・減災は頻発する豪雨災害を受け、8日にまとめた原案から一部追記した。2020年度末が期限の国土強靱化対策について「中長期的視点に立って計画的に取り組む」と盛り込んだ。

         行政手続きのオンライン化に関しては「一丁目一番地の最優先政策課題」と指摘した。21年度予算や施策への反映に向け工程の具体化を急ぐ。

         自民党は17日午前の総務会で骨太方針を了承した。これを受けて自民、公明両党は同日午後に与党政策責任者会議を開き、党内手続きを終える。

         未来投資会議の成長戦略も17日に閣議決定する。少額決済の増加に対応し手数料が安い専用決済システムの構築を検討する。既存の銀行間決済システムは手数料が高くキャッシュレス普及を妨げているため、全国銀行協会を中心に具体的な議論を始める。』

         

         記事の通り、先月の7/17、2020年度の財政の骨太の方針に、九州豪雨を踏まえて国土強靭化や防災・減災が柱の一つとして加えられたと報じられています。

         

         九州を中心に豪雨災害が頻発していることを踏まえ、国民の生命と財産を守るために国土強靭化と防災減災を大きな柱として位置付けると述べました。

         

         経済財政諮問会議で示された原案では、新型コロナウイルス感染対策やデジタル化の加速を柱に掲げていました。ところが、自民党、公明党から、防災現在に関する記述が不十分との注文が相次ぎました。

         

         改めて骨太の方針について原案と実際に出されたものとを比較してみました。

         

         

        <Before>

        <経済財政運営と改革の基本方針2020(原案)>

        第1章 新型コロナウイルス感染症の下での危機克服と新しい未来に向けて

        1.新型コロナウイルス感染症拡大を受けた現下の経済財政状況

        2.ポストコロナ時代の新しい未来

        3.感染症拡大への対応と経済活動の段階的引上げ−「ウィズコロナ」の経済戦略

        4.「新たな日常」の実現

        5.感染症拡大を踏まえた当面の経済財政運営と経済・財政一体改革

        第2章 感染症拡大への対応と経済活動の段階的引上げ

        1.医療提供体制等の強化

        2.雇用の維持と生活の下支え

        3.事業の継続と金融システムの安定維持

        4.消費など国内需要の喚起

        第3章 「新たな日常」の実現

        1.「新たな日常」構築の原動力となるデジタル化への集中投資・実装とその環境整備(デジタルニューディール)

        2.「新たな日常」が実現される地域社会づくり、安全・安心の確保

        (中略)

        (3)激甚化・複合化する災害への対応

         )漂辧Ω査辧国土強靭化

         東日本大震災等からの復興

        (中略)

        3.「人」への投資の強化−「新たな日常」を支える生産性向上

        4.「新たな日常」を支える包括的な社会の実現

        5.新たな世界実所の下での活力ある日本経済の実現

         

        <After>

        <経済財政運営と改革の基本方針2020>

        第1章 新型コロナウイルス感染症の下での危機克服と新しい未来に向けて

        1.新型コロナウイルス感染症拡大を受けた現下の経済財政状況

        2.ポストコロナ時代の新しい未来

        3.国民の生命・生活・雇用・事業を守り抜く

        4.「新たな日常」の実現

        5.感染症拡大を踏まえた当面の経済財政運営と経済・財政一体改革

        第2章 国民の生命・生活・雇用・事業を守り抜く

        1.感染症拡大への対応と経済活動の段階的引上げ

        2.防災・減災、国土強靭化

        3.東日本大震災等からの復興

        第3章 「新たな日常」の実現

        1.「新たな日常」構築の原動力となるデジタル化への集中投資・実装とその環境整備(デジタルニューディール)」

        2.「新たな日常」が実現される地方創生

        3.「人」・イノベーションへの投資の強化

        4.「新たな日常」を支える包括的な社会の実現

        5.新たな世界秩序の下での活力ある日本経済の実現

         

         上記の通り、Beforeが原案で、Afterが実際に公布されたものなのですが、”国土強靭化”のキーワードをよく探してみてください。

         

         原案では、下記の通りです。

        ”第3章「新たな日常」の実現”

        ”2.「新たな日常」が実現される地域社会づくり、安全・安心の確保”

        ”(3)激甚化・複合化する災害への対応”

        ” )漂辧Ω査辧国土強靭化

        ここでやっと国土強靭化のキーワードが出てきます。

         

         

         実際に出されたものは、下記の通りです。

        第2章 国民の生命・生活・雇用・事業を守り抜く

        ”2.防災・減災、国土強靭化

         

         第3章2(3),4階層目で出てきた国土強靭化が、2階層UPして、第2章2と2階層目で記述が出てきています。

         

         原案とは異なり、実際に公布された骨太の方針では、国土強靭化、防災減災の強化を重要施策として盛り込んでいます。

         

         しかしながら、これはふざけた話であり、ある意味で異例のことと言わざるを得ません。

         

         なぜならば骨太の方針は、内閣の仕事、政府の仕事の中でもトップランクで重要な仕事、重要な会議、重要な文書です。

         

         その文書の原案では、大事なことを書き、大事ではないものは書かないということで、記述したり削除したりする際、国土強靭化を4階層目で控えめに記述していました。

         

         なんで重要施策として削除するのか?という注文が相次ぐのもいわば当然のことといえるでしょう。

         

         そういう意味では自民党も公明党も、与党議員は頑張っていると言えるかもしれません。ダメなものを突き返したからです。

         

         一方で突き返されるような骨太の方針の原案を出すな!ということもいえます。

         

         もし自民党・公明党両党のダメ出しがなければ、原案のままスルーし、国土強靭化で財政出動する道を阻まれた可能性があります。

         

         財務省は国土強靭化を目の敵にしているのは間違いなく、国土強靭化を言ううるさい奴らの口を封じる意味で、重要施策から削除したものと考えられるのです。

         

         財務省が国土強靭化を重要施策から削除することに成功すれば、財務省は財政出動を抑制し、国債発行額を削減できると考えているに間違いありません。

         

         今回、熊本県の球磨川が決壊しているにもかかわらず、その発想を持ち続けている財務省職員というのは、人間のクズと言わずして何と例えればいいのでしょうか?

         

         GOTOトラベルキャンペーンが半年前に決めたからということで実行しているのと同じ話で、財務省は今回の骨太の方針で国土強靭化を抑え込み、国債発行額を抑制するために国土強靭化をつぶそうと考えたとしか考えられず、財務省職員は人間のクズといえます。

         

         2020年度の骨太の方針では、自民党・公明党議員の頑張りで、なんとか2019年度と同じレベルの記述で重要政策として残りました。

         

         実際には、同じレベルになったところで、大した効果はありません。

         

         もし今後10年で200兆円(年間20兆円)の国土強靭化による財政出動をしますというならば、素晴らしい判断となりますが、2019年のときに、緊急インフラ対策というこで3年で7兆円増やしますと”せこい話”をしていました。

         

         3年で7兆円で大丈夫なのでしょうか?2019年10月の消費増税以降、コロナの影響が全くなかった2019年10月〜12月期の実質GDPは年率換算▲7.1%と年率換算ベース35兆円で、四半期ベースでは8兆円は軽く吹っ飛んでいます。

         

         そもそも3年7兆円という金額は、日本国民の生命・財産を守ろうとする意志は感じられず、財政破綻するから財政支出は少なめにしなければ・・・というバイアスが思いっきりかかっています。

         

         しかも3年間で20兆円という話も出ている状況下で、財政の骨太の方針の原案で重要施策から削除するというのは、もはや人間のクズという表現以外にふさわしい表現が思いつかないのです。

         

         

         

         というわけで今日は「球磨川が決壊しているのに財政の骨太の方針に国土強靭化を記述させない財務省職員は人間のクズです!」と題して論説しました。

         今回の骨太の方針では、与党議員の自民党と公明党議員が怒って突き返し、2019年度と同じレベルになりました。

         とはいえそれでも全然不足しているということが皆さんもご理解できるものと思います。

         何しろ球磨川が決壊して人吉市の市民を中心に大勢の方が亡くなりました。球磨川に限らず全国の土砂災害危険地帯で人が亡くなっています。

         これはBCPとか危険回避以前に日本が自然災害大国であってどこに住んでいてもそのリスクから回避することはできないということでもあります。

         そして目の前で災害で死ぬ人がいても、そこに目配りがなされず、財政出動にブレーキをかけるように国土強靭化を重要施策から削除した財務省職員の人間のクズっぷりには、ただ呆れると私は思うのです。

         

         

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        よくぞ言った!経団連の山内副会長”熊本豪雨災害は一種の人災”発言の真意について!

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           経団連の山内副会長が、九州豪雨2020で人吉市が水没した災害について、蒲島知事がダム建設をやめていたとし、豪雨災害は一種の人災の面があることを承知しておかなければならないと述べられました。今日はその発言を取り上げ、「よくぞ言った!経団連の山内副会長”熊本豪雨災害は一種の人災”発言の真意について!」と題し、ニュース記事をご紹介した後、下記の順で論説します。

           

          1.山内副会長とはどのような人物なのか?

          2.2008年に知事になって以来、何もしてこなかった蒲島知事

          3.ダム以外の治水対策とは一体蒲島知事は何をやりたいの?

           

           

           まず、テレ朝▶Newsの記事をご紹介します。

          『テレ朝▶News 2020/07/17 08:25 “熊本豪雨災害は一種の人災”経団連・山内副会長

           経団連の山内隆司副会長は熊本の豪雨災害について、知事がダムの建設を取りやめていたとして「一種の人災」という見方を示しました。

           経団連の副会長を務める大手ゼネコン「大成建設」の山内会長は「ダムをやめるならそれに代わる治水対策を立てるべきなのにやっていなかった」と指摘しました。豪雨被害のあった熊本県の蒲島知事は2008年に川辺川ダム計画の「白紙撤回」を表明していました。経団連は検査のため再入院した中西会長が不在のなか、大企業のトップが集まる会合を開催して「デジタル革新で日本経済社会を加速する」とする声明を取りまとめました。』

           

           

           

          1.山内副会長とはどのような人物なのか?

           

           このニュースは大きく報道されていませんが、建設業界に携わる人にとっては、非常に意味のあるニュースです。

           

           そもそも山内副会長という人は、大手ゼネコンの大成建設の代表取締役会長(2015年4月〜)に就いておられる方で、経団連の副会長をやっておられます。

           

           山内氏は、いわばゼネコンのトップであり そのトップが”ダムを造らなかったことは人災である”と批判した場合、日本国民の中には、「大成建設でダムを受注したいから、そう批判しているのでは?」と思われる人がいるかもしれません。

           

           しかしながらこれは全く違います。なぜならばゼネコンのトップが政府を批判するということは絶対にないからです。

           

           ゼネコンにとって、政府や都道府県庁・市区町村などの地方自治体は施主であって、発注者でもあり、お金を出す側です。

           

           たとえスーパーゼネコンの大成建設と言えども、一業者であって、感情的に”熊本県知事よ!ふざけるな!”という怒りの感情が湧いたとしても、お客様のことを悪く言うことはありません。

           

           ところがこの山内副会長の発言は、お客様である熊本県庁トップの蒲島知事に対して悪く言っています。ビジネス上のことだけを考えるならば、この発言は絶対に言わない方がいいに決まっています。

           

           他のゼネコンからみれば、「これはこれは!私たちゼネコンは一業者に過ぎないのに、よくそんな発言したなぁ!」という驚きか、もしくは「一業者に過ぎない私たちは言えないが、よくぞ言ってくれた!」という称賛する話であると私は思います。

           

           山内副会長のことを調べていますと、この方は東京大学の工学部建築学科を卒業されています。建設業界の建築学の最高府出身の技術者で、単なる経営者ではなく、技術者としてたたき上げで大成建設で社長になった人であります。

           

           したがって、「熊本豪雨災害は一種の人災」という発言の真意は、熊本県の財政運営、大成建設の経営の話ではなく、技術者として技術的に許せないという立場でのご発言と推測されます。

           

           経営者だったら絶対に言わない方がいいことであって、例えば熊本県は今後、公共事業発注の際、大成建設ではなく、清水建設や鹿島を使うとかなるかもしれません。

           

           

           

          2.2008年に知事になって以来、何もしてこなかった蒲島知事

           

           山内副会長は、熊本県の豪雨災害の被害について、ダム建設をやらないのであれば、それに代替する治水対策を実施すべきところ、何もやらなかったと指摘しました。

           

           2008年から熊本県知事に就任した蒲島知事は、就任してすぐ、川辺川ダムの建設の白紙撤回を表明しています。

           

           今年の九州豪雨の後の2020/07/05、球磨川の治水対策について問われ、ダムに寄らない治水を極限まで検討したいと発言し、自分が知事である限り、その方向でやっていくと強調していました。

           

           ところが翌日2020/07/06、今回の災害対応で、国や流域市町村と検証し、どういう治水対策をやるべきか?新しいダムの在り方についても考えると発言を変えました。

           

           私から見て、発言を変えたことは立派だと思いますが、当初発言した”ダムに寄らない治水”については痛烈に批判したく思います。

           

           なぜならば蒲島知事が2008年に熊本県知事選挙に当選して就任した際、既に川辺川ダム工事は7割程度進捗しており、完成まで10年で、費用は1000億円〜1200億円かかるという状況でした。

           

           読者の皆様の中には、高い費用で工期も長いと思うかもしれません。

           

           では、ダム以外の治水対策だったらどうなるでしょうか?

           

           京都大学の藤井聡教授によれば、一番有力な対策であるのが放水路で、これはいわば川パート2を作るという話であるとのこと。

           

           この放水路は工期が45年と、今から川辺川ダムを完成させるために再開した場合が10年であることと比べれば、4.5倍もの工期があります。

           

           必要な費用は8200億円ということで、これまた川辺川ダムの7〜8倍の費用が掛かります。というより、45年もかかるとなれば、それは治水対策をやらないと言っているに等しいといえます。

           

           また引提という川幅を広げるという治水対策の場合、工期は200年かかるとのこと。さらに遊水地といってダムの代わりに広い池を作るという方法もありますが、これは工期100年で、費用は川辺川ダムの約10倍で1兆2000億円とのことです。

           

           

           

          3.ダム以外の治水対策とは一体蒲島知事は何をやりたいの?

           

           ”ダムに頼らない治水対策”を極限まで検討するとの勇ましい発言はいいのですが、それはいつできるのでしょうか?

           

           100年とか早くて45年とか、どれだけお金をかけてもいいと言っても、費用は7・8倍〜10倍です。

           

           もし自然破壊ということをいうのであれば、遊水地は土地をものすごく水の底に落とすため、ダムよりも自然破壊が進む可能性があります。

           

           ”ダム以外の治水対策”が、カネはかかり、時間はかかり、自然破壊が加速する可能性すらあるとなれば、蒲島知事は一体何をやりたいの?と私は言いたい。

           

           もちろんダム以外のすべての対策にデメリットは存在しますので、ダムはデメリットがゼロであるというつもりはありません。

           

           ただ蒲島知事が、なんだかんだ言いながら、何もしなかったという事実は、事実であり、その結果、水没した人吉市を中心に76名が命を落とし、家屋が1万棟以上倒壊しました。

           

           県民・市民の生命や財産を守れなかったのは、蒲島知事の”ダムに寄らない治水対策”にこだわり、あるいは財政出動そのものを悪と考える緊縮財政の発想が頭にあって、要は治水よりもお金が大事という発想で県政をやってきたことの当然の帰結だと言えるのではないでしょうか?

           

           そういう意味では経団連副会長の山内氏の”これは一種の人災だ”という言説は、全くをもってその通りであると私は思うのです。

           

           

           

           というわけで今日は「よくぞ言った!経団連の山内副会長”熊本豪雨災害は一種の人災”発言の真意について!」と題して論説しました。

           蒲島知事のことばかり書きましたが、東京都知事選挙に出馬した小野氏は東京大学もゼミの恩師ということで、副知事をされてきましたが、小野氏も蒲島知事に仕えたという意味では同罪だと思います。

           そしてそのような治水対策について素人な小野氏が東京都知事に当選しなかったことは、東京都民にとって良かったかもしれません。決して小池都知事がいいとは思いませんが、小野氏もまた緊縮財政を是として公共事業を否定する輩であることを改めて多くの人々に知っていただきたいと私は思います。

           

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             昨日は韓国の外貨準備高について、中身が空っぽの張りぼてなのでは?という趣旨の記事を書きましたが、今日も韓国経済について取り上げ、「日韓通貨スワップを継続せず全く役に立たない人民元スワップを締結した韓国経済の悲劇」と題して論説します。

             

             デイリー新潮の記事をご紹介します。

            『デイリー新潮 2020/07/17 通貨スワップ終了を嘆く韓国…政府・中銀の無策、外貨不足で財閥に泣きついた国策銀行

             中央銀行に当たる韓国銀行は6月末の外貨準備高が過去最高の4107億5000万ドルになったと発表した。中央銀行は、為替介入や輸入代金の支払いが困難になったときなどに備えて外貨を準備する。韓国銀行は今年1月末、外貨準備高がそれまでで最高の4096億5000万ドルに達したと発表したが、3月末には4002億1000万ドルまで減少した。

             その一方で、国策銀行の韓国輸出入銀行は流動性外貨がショートし、今年3月、サムスン電子に泣きついて借金を申し入れてもいる。韓国の金融界と財界はことあるごとに日韓スワップを口にして嘆くという。時の政権の人気取りと中銀の無策のツケを払い続ける悲劇である。

             韓国銀行は、外貨準備高が減った理由として、ドル高が進行し、ドル以外の外貨建て資産のドル換算価額が目減りしたことを挙げた。6月末には過去最高を更新したというわけだが、これもドルが下がった影響で外貨資産のドル換算価額が上がったからだという可能性があり、実際に増えたとは限らない。

             6月末の発表に際して政府は、大規模な外国為替平衡基金債券(外平債)を発行することも明らかにしている。

             この外平債は、ドル高ウォン安が進行したときにドルを売ってウォンを買い支えるなど、為替介入の原資を確保する韓国特有の債権だ。日本はもちろん先進国にはない。政府や中央銀行が為替に介入するとき、通貨スワップ(中央銀行間の協定、後に詳述)を背景に準備している外貨を利用するからだ。

             日本銀行は潤沢な外貨を保有しており、さらに日本は、米国、ユーロ圏、英国、カナダ、スイスと無期限かつ無制限の基軸通貨スワップのネットワークを形成している。市場は日銀が必要な外貨を必要なだけ引き出すことができることを知っており、日本政府が介入を口にするだけでアナウンス効果がある。実際、投機的な円買いで円高が進んだ2016年、麻生太郎財務相が為替介入を示唆すると為替は安定した。日本は2011年11月29日以降、為替介入を行っていない。

             他方、韓国はアナウンス効果を得られるだけの信頼もスワップ協定もなく、外貨を自力で準備する必要がある。外国為替平衡基金債券(外平債)はその原資を得る手段だが、外貨準備に屋上屋を架すものであり、十分な外貨準備があるならそもそも必要ない。

             韓国企画財政部は7-9月期に15億ドル規模の外平債の発行を計画し、国内外の証券会社に入札提案要請書(RFP)を発送した。韓国政府の外平債発行残高は約9兆8000億ウォン(81億5800万ドル)で、年3000億ウォンの利子を負担している。計画通りに15億ドルを調達すると発行残高は11兆6000億ウォンに膨れ上がる。

             先に触れたように、日本の最後の為替介入は2011年10月28日から2011年11月28日までで、1か月間で9兆916億円を使うなど、2011年には年間約14兆円の為替介入費を使っている。韓国ウォンは日本円に比べてはるかに市場規模が小さいとはいえ、介入原資が一度の介入で枯渇する可能性は否定できない。

             韓国の金融界と財界はことあるごとに日韓スワップを口にする。しかし、これはすでに終わってしまったものだ。(後略)』

             

             上記デイリー新潮の記事に記載の通り、昨日ご紹介した外平債の発行について触れています。

             

             外平債というのは、”外国為替平衡基金債券”と呼ばれるもので、債券(Bond)の一種で、韓国政府が発行する債券です。

             

             何のために外平債を発行するか?といえば、韓国政府が自国通貨ウォンの下落を買い支えるため、ウォン買いドル売りをする際のドルを調達するために発行します。

             

             記事にもありますが、日本のような先進国では、為替介入資金のドルを調達する為に政府が発行する債券はありませんが、韓国政府には存在します。

             

             それどころか、韓国の国策銀行の韓国輸出入銀行は、民間企業のサムスン電子にドルを借りると報じられています。

             

             日本政府の場合、外貨準備高は世界第2位で、韓国の3倍強にあたる1兆3000億ドルも貯め込むのみならず、いざという時に備えてハードカレンシー通貨の米ドル、ユーロ、英国ポンド、スイスフランなど、期限なしで無制限の通貨スワップを締結しており、韓国ウォンと比べれば、”月と鼈(すっぽん)”、”クジラとイワシ”レベルで、日本円は最強通貨です。

             

             もちろん韓国にも通貨スワップネットワークはあります。ただし、通貨スワップネットワークがどのような通貨で構築されているか?が問題です。

             

             ウィキペディアによれば、韓国は現在、中国、オーストラリア、インドネシア、マレーシア、スイス、カナダと通貨スワップを締結。カナダと米国とは為替スワップを締結しているとのこと。

             

             ここで、通貨スワップと為替スワップという言葉がありますので、少しだけ違いをお話ししますと、下記の通りです。

             

            【通貨スワップ】

            <民間のデリバティブ取引>

            金融商品取引法上のデリバティブ取引の一種で、元本交換によって金利交換をするスワップ取引をいいます。Cross Currency Swapと呼ばれ、通称”CCS”といいます。

            <国家間のスワップネットワーク>

            デリバティブ取引とは別で、自国通貨が暴落するときに外貨を調達して暴落を買い支えるために事前に二国間で取り交わす協定をいいます。"Bilateral Swap Agreement"と呼ばれ、通称”BSA”といいます。

             

            【為替スワップ】

            <民間の先物外国為替売買取引>

            為替取引の一種で、為替時価物取引と為替先渡取引を逆方向で同時に行う取引をいいます。

            <国家間の取引>

            デリバティブ取引とは別で、自国通貨が暴落するときに外貨を調達して暴落を買い支えるために短期的に二国間で同意のうえ、外貨を融通する協定をいいます。"Bilateral Liquidity Swap Agreement"と呼ばれ、通称”BLA”といいます。

             

             

             通貨スワップと為替スワップの違いについては、民間取引は別にして、国家間の取引のおいては、いざという時に外貨を供給できるように事前に協定しておくのが通貨スワップ、短期的な資金融通をするのが為替スワップであると、お考え下さい。

             

             韓国は米国と為替スワップによって米ドルを調達していますが、為替スワップは短期取引であり返済期日が早いです。特に暴落しやすい韓国ウォンの場合は、米ドルや日本円などの通貨スワップ協定があればいいのですが、かつて協定していた日韓通貨スワップは、朴槿恵政権のときに韓国側から日本円の通貨スワップは不要であるとして、一時期総額700億ドル枠があった日韓通貨スワップ協定は2015年に終了しました。

             

             その代わりといっては何ですが、人民元スワップを締結。朴槿恵政権は、中国と通貨スワップ協定を締結したので、日韓通貨スワップは不要であるとして日本と協定せず、あろうことか?中国にすり寄りました。

             

             その結果、中国、オーストラリア、インドネシア、マレーシア、スイス、カナダなど通貨スワップネットワークを構築していて、1,932億ドルの枠を持つものの、その50%以上、大半が人民元スワップとなっています。

             

             しかしながら中国と通貨スワップ協定をしても、借りられるのは人民元です。

             

             人民元はハードカレンシーではなく、ローカルカレンシーで信用が低いため、人民元をどれだけ借り入れることができたとしても、人民元で韓国ウォンを買い支えることなどできるわけがありません。

             

             人民元スワップは、自国通貨韓国ウォンの買い支えとして何の役にも立たないのです。

             

             こうした状況下、今年に入って新型コロナウイルスのパンデミックが発生し、世界経済が大混乱になる中、米国の中央銀行のFRBがドルを必要とする発展途上国向けに、緊急の為替スワップを締結して、ドルを供給しています。

             

             韓国もそのおかげで、緊急為替スワップを締結することができたため、短期的な米ドル資金を調達することができました。

             

             ところが通貨スワップと異なり、為替スワップは期間が短く、すぐに返済期日を迎えます。その上、枠を目いっぱい使っていて米ドルをさらに調達しなければならない環境に置かれています。

             

             そこで韓国政府は外平債を発行して、民間企業のサムスン電子から米ドルを調達するに至っているのです。

             

             韓国政府が外平債を発行するというのは、為替介入に必要な米ドルが不足をしていることに他なりません。外貨準備高4000億円が、すぐに換金できる米国国債や日本円、金地金などではなく、すぐに換金できないジャンク債で保有しているとなれば、流動性が不足しているために、外平債の発行が必要になっていると考えることもできます。

             

             ただし、外平債を発行すればするほど、外貨建て債務を抱えることなり、韓国政府・韓国経済は、さらに苦しくなります。

             

             具体的には今回外平債を15億ドル発行して、既に発行している81億5000ドルと合わせて約96億ドルの外貨建て債務となれば、その利息だけでも数千万ドルとなり、利子負担が半端なくなっていくのです。

             

             先述した日韓通貨スワップがあれば、ここまで韓国経済は苦しむことはありませんでした。

             

             2015年までは総額700億ドルの枠の日韓通貨スワップがありました。

             

             実際に通貨スワップを国家間で締結する場合、通常は対等な立場で締結しますが、日韓通貨スワップは、日本が韓国から韓国ウォンを借りる必要性は全くなく、日本が韓国を金融支援するために締結しているようなものです。

             

             この日韓通貨スワップがあったとき、韓国の李明博が竹島に上陸するという事件が発生し、日韓関係は悪化。ちょうどそのタイミングで、日韓通貨スワップの満期が到来しました。

             

             韓国は絶対に日韓通貨スワップを継続する必要があったのですが、当時朴槿恵政権は、強がって延長せず、中国と通貨スワップがあるからとして、日韓通貨スワップを継続しませんでした。

             

             先ほども述べた通り、中国と通貨スワップ協定を結んでも、借りられるのは人民元であり、韓国ウォンの買い支えに全く役に立ちません。

             

             朴槿恵政権は、日本が望むなら日韓通貨スワップを延長してもいいという態度だったのですが、これは明らかに間違いで、今、そのツケを払わされているといえるでしょう。

             

             今後、韓国経済はどうなるか?といえば、外貨準備高の米ドルがどんどん減少し、為替介入ができなくなります。

             

             一方で、日韓貿易で日本企業への支払いは円建てです。そのため、韓国経済にとっては日本円も必要なのですが、日韓通貨スワップがないので日本円も手に入りません。

             

             となれば米ドルを売って円を調達する必要があり、その円で日本企業への決済をする必要があることになります。

             

             米ドル売り日本円買いをしたくても、そもそも米ドルがないとなれば、そのドルを他から調達しなければならず、どんどん悪循環に嵌っていきます。ましてや円高になれば、韓国経済にとっては大打撃になることでしょう。

             

             

             

             というわけで今日は「日韓通貨スワップを継続せず全く役に立たない人民元スワップを締結した韓国経済の悲劇」と題して論説しました。

             1997年のアジア通貨危機のとき、韓国経済は破綻しましたが、この時もドルがありませんでした。当時、外貨準備高が十分にあると言っていたにもかかわらず、実際はドルを持っていなかったのです。

             まさに、当時と同じ状況が今の韓国経済であり、韓国企業との取引は、大変リスキーであると私は思います。

             

             

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            外貨準備高9位の韓国だが、外貨準備高の中身はジャンク債か?

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               今日は「外貨準備高9位の韓国だが、外貨準備高の中身はジャンク債か?」と題して論説します。

               

               日本経済新聞の記事をご紹介します。

              『日本経済新聞 2020/07/23 10:12 韓国GDP3.3%減 4〜6月、通貨危機以来の下げ幅

               【ソウル=細川幸太郎】韓国銀行(中央銀行)が23日発表した2020年4〜6月期の国内総生産(GDP、速報値)は物価の変動を除いた実質ベースで前期比3.3%減となった。新型コロナウイルスの感染拡大で輸出が大きく落ち込んだ。マイナス幅は1998年のアジア通貨危機以降で最大となった。

               項目別では、輸出が16.6%減と1963年以降で過去最大の落ち込みを記録した。自動車や石化製品の落ち込みが激しかった。米国など主要市場の都市封鎖で自動車販売がストップしたほか、海外の自動車工場の生産停止の余波で自動車部品の輸出も落ち込んだ。主要品目の中では、比較的好調な半導体以外は総崩れの様相だ。

               半導体や自動車、造船、鉄鋼などを主要産業に持つ韓国はGDPに占める輸出の割合が4割程度と大きい。輸出の大幅な減少がGDP成長率を押し下げた。設備投資は2.9%減、建設投資は1.3%減となった。

               一方で消費は1.4%増と回復に転じた。全国民対象の政府の「緊急災難支援金」(4人世帯で約9万円)の支給が5月中旬から始まり、民間消費を押し上げた。支援金は8月末までの有効期限があるため貯金に回りにくく、外食需要のほか家電、高級食材の売れ行きが堅調だった。

               4〜6月期の3.3%減は、1〜3月期の1.3%減からさらに悪化した。韓国政府の事前予想(2%台半ばの減少)を下回った。

               23日の新型コロナ対策の経済閣僚会議で、洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼企画財政相は「前例ない世界経済のシャットダウンによる景気後退の影響を避けることができなかった」と言及。「感染症が落ち着く第3四半期には、中国のような景気反発も可能になる」とやや楽観的な見通しを示した。』

               

               上記記事の通り、韓国の4〜6月期のGDPが発表され、実質GDPで前期比▲3.3%となりました。 韓国政府の事前予想では2%台半ばの減少であったため、▲3.3%は思った以上に相当悪い結果が出てきたということになります。

               

               いずれにしても、1〜3月期が▲1.3%と2期連続でマイナスとなったことから、韓国は景気後退入りしたということです。

               

               日本は1〜3月期のGDPは、2次速報ベースで▲2.2%、10〜12月期の▲7.1からさらに落ち込んでの▲2.2%なのでこれもひどい指標で、4〜6月期は緊急事態宣言の影響もあり、さらなるひどい落ち込みが予想されます。4〜6月期の数字が公表されるのは、8/17(月)に1次速報、9/8(火)に2次速報という予定ですが、韓国はいち早く4〜6月期の発表です。

               

               因みに韓国のGDPは約100兆円強と、日本のGDPの約1/5です。この規模で▲3.3%というのは非常に痛手です。

               

               一方で、韓国は外貨準備高が2020年6月末時点で、4,107億ドルとなり、過去最高となったことが報じられています。4,000億ドル以上の外貨準備高というのは、世界ランキングで10位に位置し、ある意味では優秀であるともいえます。

               

              <外貨準備高ランキング>

              (出典:グローバルノート)

               

               上記記事の通り、9位の香港に次いで韓国は10位です。参考までに日本は2位です。

               

               日本の1/3弱の外貨準備高を保有する韓国ですが、表題の通り、その中身が問題です。

               

               そもそも外貨準備高とは何なのか?

               

               日本は外貨準備高世界第2位ですが、日本の外貨準備高は、米ドル債やユーロ債などのハードカレンシー通貨の国債のほか、外国中央銀行への預金や金地金などで、ほぼ100%近くを占めています。

               

               外貨準備高というものは、自国の通貨を守るために、自国通貨の暴落を防ぐために為替介入したり、貿易で輸入代金の支払いができなくなることを回避する為に準備しておく外貨のことを指します。

               

               通常は国際貿易で、米ドル、日本円、欧州ユーロ、英国ポンド、スイスフランといったハードカレンシーと呼ばれる主要通貨が決済通貨として利用されます。

               

               特に韓国はGDPの5割以上が輸出で占める貿易立国です。

               

               よく日本も輸出で貿易が経済を支えているという言い方をしますが、それは間違いです。なぜならば日本のGDPは純輸出額では2019年度の数字で名目で1兆円程度(0.2%)で、輸出額、輸入額とも90兆円弱です。2018年で見た倍、輸出額だけとってみても、OECD加盟国中、輸出依存度は2番目に低い14.8%となっています。

               

               完全な内需国の日本と、外需国の韓国では、同じGDPがマイナスであっても、外需に依存できない分、厳しい状況といえるでしょう。

               

               しかしながら外貨準備高だけをみれば、韓国は4,000億ドル以上を貯め込み、立派といえます。にもかかわらず、韓国にデフォルトのうわさが消えないのはなぜか?

               

               それは韓国ウォンが国際金融市場の中で、弱い通貨であるためです。

               

               韓国ウォンが弱い通貨ということは、ドル高ウォン安になりやすいのです。

               

               端的にいえば、韓国ウォンは国際金融市場で信用がないため、売られやすく、暴落しやすい通貨です。

               

               韓国はドル建ての負債を抱えるため、ウォン建てで借金をしているならば、内国通貨建て債務で問題が無いものの、ドル建ての外貨建て債務を抱えるとなれば、ドル建て債務で財政破綻したアルゼンチンや、ユーロ建て債務で財政破綻したアイスランドと同じ道を辿る可能性が十分にあり得ます。

               

               外貨建て債務の問題は、例えば韓国のようにドル建て債務を抱えている場合、ドル高ウォン安になってしまえば、それだけで借金が膨れ上がることになるのです。

               

               内国通貨建て債務、即ち自国通貨建て債務ならば、中央銀行がお金を刷って返済したり、市場で買い取れば済みますが、外貨建て債務はそうはいきません。

               

               そのため、韓国政府の場合は、米ドルに対して韓国ウォンが下落するのを防ぐため、ウォン買い介入の為替介入をし続けなければならないという構図があります。

               

              <韓国ウォンと米ドルの為替相場チャート>

              (出典:インヴェスティングドットコム)

               

               上記チャートは、2020/07/31時点の韓国ウォンと米ドルの為替レートのチャートです。

               

               1米ドルに対して、韓国ウォンがいくらか?を示していまして、だいたい1,200ウォン前後を推移していました。

               

               チャート上で山になっている点が2か所ありますが、1つ目はリーマンショックの2008年の時で、1,500ウォンまで暴落しました。2つ目は、1998年アジア通貨危機で、韓国ウォンも通貨危機となり、1,700ウォンまで暴落して、韓国経済は崩壊。IMFが融資するに至りました。

               

               韓国政府は、ウォンの暴落を防ぐため、為替介入によってウォンを買い支えています。このウォンの買い支えには、外貨のドルが必要ですが、世界第10位の外貨準備高を貯め込んでいるため、韓国政府がデフォルトする可能性は低いのかもしれません。

               

               ところが気になるニュースがありまして、1つ記事をご紹介します。

              『中央日報 2020/06/25 08:11 韓経:韓国、外貨準備高4000億ドル超えるのに…外平債また発行

               韓国政府が今年も大規模な外国為替平衡基金債券(外平債)発行を推進する。これに伴い、外平債発行残高はこの13年で最大に増える見通しだ。市場では政府の頻繁な外平債発行が民間企業の海外債券発行環境を悪化させかねないという指摘が出ている。

               23日の投資銀行業界によると、企画財政部は7−9月期に15億ドル規模の外平債を発行する計画だ。最近内外の証券会社にこうした計画を盛り込んだ入札提案要請書(RFP)を発送し発行準備を始めた。外平債は政府が為替相場の安定を目的に運用する外国為替平衡基金の財源を調達するために発行する外貨建て債券だ。

               現在韓国政府の外平債発行残高は約9兆8000億ウォンだ。計画通りに15億ドルを調達すれば発行残高は11兆6000億ウォンに増える。外平債発行残高が10兆ウォンを超えるのは2006年の14兆7000億ウォンから13年ぶりだ。政府がこの7年間に6回にわたり8兆2000億ウォン相当を発行した結果だ。

               外平債発行残高が急増して利子負担はますます大きくなっている。現在の外平債の年間利子は約3000億ウォンだ。これに対し外平債を発行して作る外国為替平衡基金の運用収益率は下落すると予想される。政府が外国為替平衡基金の大部分を米国債など確定金利型安全資産に投資しているためだ。

               資本市場では政府が昨年末に国会から15億ドルを限度に外平債の発行承認を受けた時から「名分のない外貨負債拡大」という批判が出ていた。今年は満期を迎える外平債がなく借り換えする必要もない。その上先月末基準で外貨準備高は4073億ドルに達する。外国為替確保と為替相場安定という草創期の外平債発行の意味ももう大きく薄くなったと評価される。

               政府の外平債発行が民間企業の外貨調達に否定的影響を与えるという懸念も提起される。外平債発行時期に押されて最適な資金調達のタイミングを逃しかねないためだ。格付けが高い外平債が社債と投資需要確保競争を行う構図が繰り広げられることにある。ある証券会社の債券運用担当者は「大量の外平債が民間企業の債券需要を吸い込む『駆逐効果』が現れる可能性がある」と指摘した。

               これに対して企画財政部関係者は「国会で外平債発行承認を受けた状態なので準備をしておく次元で主幹事証券会社選定手続きに入ったもの。いまのところ今年外平債を発行する計画はない」と話した。続けて「外貨建て債券市場で政府の外平債が占める割合は5%前後のため外平債による駆逐効果があるとみるのは難しい」と付け加えた。』

               

               中央日報は、朝鮮日報などと並ぶ大手韓国メディアの一つですが、この記事の中に”外国為替平衡基金債券(外平債)”という語彙があります。

               

               これは韓国政府が発行する債券であり、韓国政府がウォン買い米ドル売りの為替介入をするための米ドルを調達する債券です。

               

               日本には、このような外平債というものは存在しませんが、韓国ではウォンが弱いため、外平債を普通に発行して、米ドルの調達をします。

               

               外貨準備高世界第10位で4000億ドル以上も貯め込んでいるはずなのに、なぜこのような債券を発行するのでしょうか?

               

               想像し得るに、1997年の韓国通貨危機の時もそうだったのですが、外貨準備高の中身が実はすぐに売却換金できる資産ではないのでは?ということが考えられます。

               

               例えば高金利を狙ってハイイールド債やジャンク債などの有価証券で外貨準備高を保有しているとなれば、簡単に売ることができず、ましてや含み損を抱えている状況では損することが確定しまいます。

               

               4000億ドルの外貨準備があるならば、少し取り崩してウォンを買い支えればいいだけなのに、外平債を発行してドルを調達するとなれば、そうせざるを得ない事情、即ち外貨準備の大部分が米ドル債券などではないジャンク債なのでは?という疑義が生じるのです。

               

               

               というわけで今日は「外貨準備高9位の韓国だが、外貨準備高の中身はジャンク債か?」と題して論説しました。

               韓国経済は、日本のマスメディアが報じている以上に深刻な状況になっている可能性があります。輸出しても輸出代金が回収できないなど、不測の事態が想定され、韓国とのビジネスは極めてリスキーであるといえるでしょう。

               ビジネスに限らず、資産運用においても、韓国の金融市場とは関わらない方がいいものと、改めて私は思います。

               

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              プライマリーバランス黒字化の撤廃されなかった2020年の財政運営”骨太の方針”

              0

                JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                JUGEMテーマ:プライマリーバランス

                 

                 今日は2020/07/17に閣議決定された経済財政運営「骨太の方針」について取り上げ、「プライマリーバランス黒字化の撤廃されなかった2020年の財政運営”骨太の方針”」と題して論説します。

                 

                 政府は先月7/17に2020年骨太の方針を閣議決定しました。

                 

                 新型コロナウイルス感染拡大への対応と、社会経済活動を両立する新たな日常に向け、デジタル化推進や医療体制の整備、東京一極集中の是正などを挙げてます。

                 

                 安倍首相は世界的な時代の転換にあって、この数年間で思い切った社会変革を実行していくか否か?が、我が国の未来を左右すると強調しました。

                 

                 その中身は、 「経済財政運営と改革の基本方針2020について」の別紙「経済財政運営と改革の基本方針2020について 〜危機の克服、そして新しい未来へ〜」に37ページにわたってまとめられています。

                 

                 その中では、一番初めの第1章に、新型コロナウイルス感染拡大防止と経済活動水準の引き上げを同時に進めるため、戦略的に検査能力を拡充することが明記されています。

                 

                 コロナウイルス感染拡大の第2波が来ている言われる中、検査能力を拡大するというのは、それはそれで結構なことだと思いますが、経済財政運営で一番大切なのは、医療崩壊を防ぐ意味でも、雇用・賃金を守るためにデフレ脱却するためにも、自然災害で死者を出さないようにするためにも、プライマリーバランス黒字化の破棄です。

                 

                 要するに財政支出額の上限の撤廃ができるか否か?それが一番大事なことです。即ち37ページにわたってまとめられた「経済財政運営と改革の基本方針2020について 〜危機の克服、そして新しい未来へ〜」に、プライマリーバランス規律を守るというような文言があるか否か?が重要です。

                 

                 税収以下しかお金を使わないという発想がプライマリーバランス規律であり、ミクロ経済学の予算制約を国家の財政運営に当てはめるという発想。もっと身近な言い方をすれば、企業経営や家計簿の発想と同じように国家の財政運営を考えるという非常に間違った発想が、記載されているか否か?ということです。

                 

                 これがある限り、新型コロナウイルス対策も、医療崩壊対策も、自然災害から国民を守る防災対策も、全部できなくなります。一番重要なデフレ脱却対策も、新型コロナウイルスで粗利補償などの損失補償対策や、一律10万円を2回目、3回目といった対策ができない理由は、このプライマリーバランス規律という考えがあるからです。

                 

                 このプライマリーバランス規律を守るという記述が少しでも変わって、プライマリーバランスは撤廃するなどとなれば、上述の対策は全て行うことができ、日本は繁栄の道を歩むことになります。

                 

                 ところが今回はプライマリーバランス規律の記述は一切書いていません。であるならばプライマリーバランス規律は、消し去られたのでしょうか?

                 

                 「経済財政運営と改革の基本方針2020について 〜危機の克服、そして新しい未来へ〜」の抜粋をご紹介します。

                 

                <財政骨太の方針の目次の一番下の部分>

                (出典:「経済財政運営と改革の基本方針2020について 〜危機の克服、そして新しい未来へ〜」から引用)

                 

                 

                 「経済財政運営と改革の基本方針2020について 〜危機の克服、そして新しい未来へ〜」は、目次があり、第1章〜第3章まであります。

                 

                 第1章 新型コロナウイルス感染症の下での危機克服と新しい未来に向けて

                 第2章 国民の生命・生活・雇用・事業を守り抜く

                 第3章 「新たな日常」の実現

                 

                 上記の3章で構成されていますが、目次では上記3章の一番下に、四角い枠で囲ったフレーズがあります。

                 

                 上記赤線部分を見ますと、”本基本方針に記載が無い項目についても、引き続き着実に実施する”とあり、2019年にプライマリーバランス規律の文言が、そのまま2020年も引き継がれるということになるのです。

                 

                 さすがに今年は新型コロナウイルス騒動もあり、2回の補正予算(1回目25.7兆円、2回目31.9兆円)で60兆円弱の真水の予算を付けたため、財務省も少しは反省したのかな?人間の屑っぷりを理解したのかな?と思いきや、それは間違いでした。

                 

                 この内容を見て「おぉー!財務省も少しは、やるな!政府もやるじゃないか!」と思われた方、「”本基本方針に記載が無い項目についても、引き続き着実に実施する”」で思いっきり裏切られています。

                 

                 この1行によって緊縮財政の免罪符が与えられ、麻生大臣を中心に緊縮財政が継続されて日本人が殺されまくるのです。

                 

                 新型コロナウイルスで直接的に感染して死ぬ人のみならず、職を失って自殺する人が増え、台風や水害で殺され、デフレで自殺する人が増え、それでも「国民を甘やかしてはいけない」などと緊縮財政に邁進する姿は、人間ではないと私は思います。

                 

                 

                 

                 というわけで今日は「プライマリーバランス黒字化の撤廃されなかった2020年の財政運営”骨太の方針”」と題して論説しました。

                 

                 

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                〜関連記事(税金の役割)〜

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                ”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!

                3種類の負債

                政府の税収が安定している必要は全くありません!

                税金の役割とは何なのか?

                「所得税を減税しないと富裕層が逃げていく!」は本当か?

                税金がなくても政府を運営することは可能だが、税金が重要である理由について

                租税は財源確保の手段ではなく、経済を調整する手段でもある!


                熊本県を襲った豪雨を通じて国民の生命を守るインフラについて考える

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                  JUGEMテーマ:プライマリーバランス

                  JUGEMテーマ:年金/財政

                  JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

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                  JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                   

                   先月7月、九州の熊本県では記録的な豪雨で甚大な被害が発生しました。死者は76人で、浸水した家屋は1万棟超ということで、多くの人が被害を受ける大惨事となりました。

                   

                   特に一級河川の球磨川の氾濫で、川沿い一体が飲み込まれた熊本県南部の人吉市と球磨村の被害が甚大です。

                   

                   私は東京都内に住みますが、球磨川という名前は今回の九州豪雨で知りました。しかしながら土木関係者らにとっては、ものすごく有名な川のようで、洪水が頻繁に発生するため、暴れ川とも言われているようです。

                   

                   日本には3大急流と呼ばれる川があり、球磨川はそのうちの一つでもあります。因みに球磨川の他の川は、富士川(長野県、山梨県、静岡県)と最上川(山形県)の2つです。

                   

                   急流というのは水量がものすごい多い川のことで、普段ですら水量が多いため、ちょっと雨が降れば、すぐ溢れ出す場所として有名であり、ゼネコンなどの土木関係者らは、この洪水を回避するためにはどうしたらいいか?常々考えていることでしょう。

                   

                   1997年の構造改革基本法以降、公共事業費は削減され、2003年には竹中平蔵氏がプライマリーバランス黒字化なるものを持ち込んできたため、財政に制約があるかの如く、政府も地方自治体もケチケチになりました。

                   

                   そのため球磨川の氾濫を回避する方法を検討するのに、最初は安く作ることを考えます。

                   

                   例えば「川の底を掘る」「弱い部分だけ堤防を作る」「川幅が細いところを広くする」など、一見もっともらしくコスパが良さそうに見えますが、コスパが良さそうに見えるこれらの手法では全然無理です。

                   

                   私はこの球磨川の氾濫を防ぐには、いろんなサイト・資料を見まして、結論から申し上げますと、川辺川ダムを作る以外に、一番いい方法はないというのが私の持論です。

                   

                   八ッ場ダムの「八ッ場あしたの会」では、ダムを作れば洪水から守られるというものではないなどと、毎日新聞の記者や市民運動に携わる人らが、ダムは不要であるとし、代替として新たな河川整備基本方針と河川整備計画を作って・・・と、川をもう一つ作る方法を述べて、八ッ場ダムが洪水から守ったという事実をとにかく認めず、川辺川ダムは不要という言説を展開しています。

                   

                   熊本県の蒲島郁夫知事は、2008年9月に川辺川ダムの計画を白紙とし、ダムに頼らない治水対策を追求すべきだとして、川辺川ダムの建築に反対し続けてきました。

                   

                   その後、政府と熊本県と流域市町村が治水代替策を検討し、2019年に代替策がまとまったものの、2800億円〜1兆2000億円と費用が巨額で工期が45年〜200年と長い計画でした。

                    

                   徳川家康が今の東京湾に流れる江戸川を東遷させて霞ケ浦に引っ張り、江戸の町に洪水が来なくなったという話は有名なのですが、徳川家康の江戸川の東選事業は60年かかったと言われています。

                   

                   費用が巨額なのは政府が建設国債(4条公債)を発行すればよく、デフレ脱却につながるため、問題ありませんが、期間が長いのは問題です。なぜならば、45年〜200年となれば、その間に球磨川で大洪水が起きないなどという保証はありません。一方で川辺川ダムは70%作ってきたところで2008年に工事が中止されました。今の熊本県知事の蒲島知事がダム工事を止めさせたのです。

                   

                   蒲島知事だけでなく市民運動家の人や一般人も含め、ダムについての理解が浸透せず、環境が破壊されるなどといって、民主党の「コンクリートから人へ」のスローガンのもと、脱ダム宣言で、建設を中止したのです。

                   

                   球磨川の氾濫を防ぐためには、技術的な話をすれば、川の水量を4/7にする、即ち水量を3/7カットする必要があります。

                   

                   このとき1番危険な場所は人吉市で、人吉市のエリアを流れる水量を4/7にしなければならないということになります。

                   

                   水量を4/7にするために3/7をカットするとなれば、コスパが良さそうな「川の底を掘る」「弱い部分だけ堤防を作る」「川幅が細いところを広くする」では全く歯が立ちません。

                   

                   球磨川水系の上流の川辺川の水を止めれば、4/7までカットできなくても、4/7カット作戦において超強力な作戦であったといえるでしょう。

                   

                   そこで川辺川ダムを作って70%完成させたのに、蒲島知事は建設を中止させました。これを人災と言わずして何と呼べばいいのでしょうか?私は無念でならないと思います。

                   

                   何しろ方法としてはダムを作るか?放水路として川をもう1つ作るしかありません。しかしながら放水路を作るのは極めて大変で環境にも負荷がかかります。

                   

                   「八ッ場あしたの会」が主張する”ダム以外の治水”とはいったい何なのでしょうか?

                   

                   2008年から何もせず、2019年にやっと放水路を作ることをまとめ上げたものの、工期は45年〜200年です。

                   

                   少し川を掘ったり、少し木を切ったりするぐらいでは、何もやらなかったのと同じであり、ダム工事を反対した人、ダムによる治水に頼らず放水路を作るべきだと言った人、そうした人々は全員間接的な殺人者と言えると私は思います。

                   

                   結局ダムを造らず、治水を2008年以降10年以上放置し、お金を出さない姿勢や環境を大事にするとか、住民の合意が必要など、ケチって財政出動をしなかったことが原因です。

                   

                   想定外という人らは恥を知れ!と言いたい。

                   

                   球磨川の洪水は想定されたものであり、降水量は確かにすごいが、決壊するということは水量がたくさん溢れて、溢れ倒して決壊するのであって、ダムが完成されていれば川が決壊しない可能性は極めて高いといえるでしょう。

                   

                   川の決壊さえなければ、死ぬ人の数は全然違うものになったはずです。

                   

                   2019年の台風19号では八ッ場ダムが間に合って6500万立米の水を貯め、埼玉県戸田市の貯水池が3900万立米の水を貯めて水を堰き止めたからこそ、台風19号で首都圏が大惨事とならずに済みました。

                   

                   川辺川ダムの工事を蒲島知事が止めた時、いつかは球磨川が決壊して大惨事になると警告していた人もいたはずです。

                   

                   自然を守ることは大事ですが、人の命を守ることの方がもっと大事なのではないでしょうか?

                   

                   そう考えますと球磨川の決壊で川辺川ダムが完成せず、76名もの人がお亡くなりになったことは、本当に悔しい残念な気持ちになります。

                   

                   

                   

                   というわけで今日は「熊本県を襲った豪雨を通じて国民の生命を守るインフラについて考える」と題して論説しました。

                   私が小さかったころと比べて気象状況が全く変わってしまったため、緊縮財政や環境保護などという大義名分で、治水事業が止まり、自然災害で大惨事となってしまう光景が増えてきました。

                   もはや想定外といったことはあり得ず、普通に治水事業に予算を付けて実行しなければ、気象の変化に治水能力が追い付かず、今後もこうした自然災害による大惨事は増えていくことになるでしょう。

                   決して想定外ではなく、公共事業を否定した人災であるということを私たちは理解し、公共事業を拡大せよ!と政治家に声を上げていく必要があるものと私は思うのです。

                   

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                     今日は「カナダ産丸太の日本への輸出のTPP違反」と題して論説します。

                     

                     日本経済新聞の記事を紹介します。

                    『日本経済新聞 2020/07/16 カナダ産の丸太、輸入できず 初のTPP違反の恐れ 日本、問題提起へ

                     環太平洋経済連携協定(TPP)で増やすはずだったカナダからの丸太輸入が逆に急減している。カナダ側は2国間の取り決めを記した交換公文(サイドレター)に「日本向け輸出を許可する」と明記したが、2020年4月の入荷はゼロ。現地企業のストライキなどの影響が出たもようだが、農林水産省や関係者は事態を重くみている。

                     日本は木材の6割強を輸入に頼る。林野庁によると、合板などに使う丸太の輸入数量(19年)はカナダからが28%を占め、米国の50%に次いで多い。輸入丸太は国産材と組み合わせる合板づくりに欠かせず、強度を保つのに役立つ。輸入を増やせれば、国内製材業や林業の振興につながる。

                     TPPは18年12月に発効した。農産品や工業品、資材などの関税率は参加11カ国で共通して適用するほか、個別の品目に関して2国間で取り決めたものがある。

                     日本とカナダは輸入合板の関税引き下げを認めることにしたが、丸太を加工した合板の輸入が大幅に増えると、国産材の利用促進につながらない。このため、サイドレターでは丸太について「手続きに従った日本向けの丸太輸出について、申請を受けた場合は許可証を発給する」と明記した。

                     カナダは国内に買い手がない場合に輸出を認める許可制を導入しており、TPPでは一歩踏み込み、日本側が安定調達できる仕組みを整えた。

                     輸入減は統計に表れている。日本木材輸入協会(東京・江東)によると、カナダ産の丸太は今年1〜5月の累計で9万7380立方メートルと前年同期比77%減。4月はゼロで、5月も6493立方メートルと前年同月の5%にすぎない。木材大手のストライキなどで昨年から供給量は減少。カナダ国内の需要を賄えず、輸出に回せなかったとみられる。ただ、日本が求める輸出を認めなければ、初のTPP違反となる恐れがある。

                     カナダの企業からすると、輸出向けのほうが価格が高く、輸出許可が出ないと採算が悪化する。カナダの木材輸出大手、モザイクフォレストマネジメント社は19年11月から操業を停止。現在は規模を縮小して営業する。

                     大手合板メーカー、セイホク(東京・文京)の井上篤博社長は「カナダからの輸入が滞れば、国産材の利用も阻害されかねない」と懸念。農林水産省も実態調査に乗り出し、許可を出さない明確な理由がない場合、カナダ側に公式に問題提起することも視野に入れる。

                     輸入縮小を受け、商社や国内メーカーは米国産丸太に切り替えるなどの手を打ちつつある。だが、カナダ産は米国産より質が高いとされ、代替の調達先を見つけるのは容易でないという。

                     日本政府はTPPのほか、欧州連合(EU)や米国と相次ぎ貿易協定を結んだ。TPP交渉に関わった政府関係者は「今後、協定内容が適切に履行されないケースが出る可能性がある」とみる。取り決めた後の監視も政府の重要な任務だ。』

                     

                     上記記事は、TPPで増やすはずだったカナダ産の丸太の輸入が、逆に減少しているというニュースです。

                     

                     交換公文では、日本向け輸出を許可すると明記したものの、2020/04の入荷はゼロだったと報じられています。カナダ国内の現地企業のストライキの影響が出たとも報じられていますが、農林水産省ら関係者は事態を重く見ている模様です。

                     

                     記事には、カナダ産丸太は、米国産より質が高いとありますが、日本にも高品質な木材があります。

                     

                     例えば京都府では、北山丸太という有名な北山杉を作っています。

                     

                     北山杉は歴史が古く、室町時代の1400年前後から作り始めたといわれ、この北山杉の皮をむき、加工して作られる北山丸太は、千利休による「茶の湯」文化を支える茶屋や数寄屋の建築用材として使われ、今日まで600年近い歴史があります。

                     

                     桂離宮や修学院離宮といった文化財は、この北山杉の北山丸太で建築されたといわれています。

                     

                     このような有名な杉山丸太ですが、年々不況で売れなくなっており、必死になって北山杉を使ったテーブル、椅子や、家を建築しようとするものの、景気が悪くて売れないため、産業振興ができず、厳しい状況になっています。

                     

                     政府は北山丸太の産業振興や雇用・賃金を守り、資源を絶やさないための植林事業など公共事業としてやればいいと思うのですが、何をしているか?といえば、カナダ産の丸太を輸入しているのです。

                     

                     カナダ産の木など輸入しなくても、京都の北山杉だけではなく、北海道には道南杉という木材もありますし、東北にも青森や岩手や宮城など、木材を植林して伐採する業者はいくらでも存在します。

                     

                     にもかかわらず、国産の製造業者を大事にせず、カナダ産の木材を輸入するというのは、どういう発想なのか?疑問に思います。

                     

                     日本列島は脊梁山脈で、列島の真ん中を背骨のように山脈が存在し、中国などと比べれば、植林しやすい地形です。

                     

                     日本の国内産業の育成、振興を考えるならば、輸入に頼るのではなく、自国で供給できるように産業を育成していくことこそ、国力の強化につながるものと考えます。

                     

                     自由貿易で関税をかけられないとなれば、自国の産業を育成するのは難しく、改めてTPPというのは問題がある通商協定であると私は思います。

                     

                     

                     というわけで今日は「カナダ産丸太の日本への輸出のTPP違反」と題して論説しました。

                     

                     

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                       今日は「トヨタ自動車も日本政府のデフレ放置によるデフレ圧力に屈して10万円値引きへ!」と題して論説します。

                       

                       下記は日本経済新聞の記事です。

                      『日本経済新聞 2020/07/15 18:00 トヨタ、最大10万円値下げ 国内販売店に原資

                       トヨタ自動車は国内で売る小型車「アクア」や高級車「レクサス」など一部新車の価格を実質5万〜10万円引き下げる。値下げ原資を販売店ではなくメーカーが負担する措置で、トヨタは金融危機時なども実施してこなかったとみられる。新型コロナウイルスの感染問題で停滞する新車販売をてこ入れし国内生産を維持する。他社も値下げで追随する可能性がある。

                       売った台数に応じて販売店に一定額の値下げ原資を渡す販売奨励金制度を6〜9月末までの期間限定で導入した。販売店独自の新車価格の引き下げは一般的だが、メーカーのトヨタが主導する形では珍しい。奨励金の使途は販売店が判断する。

                       対象は小型車「アクア」(182万円から)や多目的スポーツ車(SUV)「C-HR」(237万円から)、レクサスのSUV「UX」(397万円から)、「NX」(451万円から)などだ。

                       値引きを踏まえ、2020年の販売計画を19年実績と比べて13%減の140万台とする。トヨタは年初には、国内販社に20年の販売計画を159万台と提示していた。その後、新型コロナの影響を考慮して130万台まで下方修正していたが、10万台を積み増す。

                       トヨタは国内に約4万社ある取引先の稼働を守るため国内で年間300万台の車を生産し、そのうち半分を国内市場で売る戦略を掲げている。足元での販売落ち込みが続けば「国内300万台体制」が揺らぎかねず、てこ入れが必要と判断したもようだ。

                       販売奨励金を使った販促は競合が激しい北米では「インセンティブ」と呼ばれトヨタを含めた各メーカーが多用してきた。民間調査会社によると、新型コロナの影響で米国での奨励金は急増している。5月の奨励金の業界平均額は、前年同月比11%増の4142ドル(約44万円)だった。

                       収益性を落とすため、日本では敬遠されてきた手法だが、「140万台は力ずくで売る」(トヨタ幹部)との声が社内で強まっており方針転換に踏み切る。

                       トヨタの6月の国内新車販売台数(軽自動車含む)は前年同月比23%減の10万台だった。33%減だった5月からは改善しつつあるが「09年のリーマン危機よりも厳しい」(豊田章男社長)状況はなお続く。他社も販売低迷に直面しており、国内で値下げ競争が始まる可能性がある。

                       

                       上記の記事の通り、トヨタ自動車は、日本国内で販売される「アクア」「レクサス」などの新車の価格について、5万〜10万値下げをするとのこと。新型コロナウイルス感染問題で、停滞する新車の販売をテコ入れするのが目的です。

                       

                       今回の値下げについて、その原資を販売店ではなく、メーカーが負担する措置としており、金融危機の時も実施しなかったメーカー負担による値下げをトヨタ自動車が実施することとなりました。

                       

                       自動車の販売台数は、ものすごい勢いで減少しています。

                       

                      <2019年10月〜12月期から3四半期ごとの自動車販売台数実績と前年比(台数「台」、前年比「%」)>

                      (出典:自工会のホームページ)

                       

                       上表は自工会のホームページから数値を引用したものなのですが、2020年1月〜3月期の合計の前年比89.8%(▲10.2%)という数字もひどいですが、2020年4月〜6月は前年比68.2%(▲31.8%)と尋常でない数字になってます。

                       

                       リーマンショック直後の2008年10月〜12月期は、1,054,566台で前年比86.1%(▲13.9%)でしたので、リーマンショックをはるかに上回るダメージがあったといえます。

                       

                       因みに、2019年10月の消費増税直後の2019年10月〜12月期は、上表に記載の通り、1,045,531台で前年比83.7%(▲16.3%)ですので、2019年10月の消費増税10%は、たったの2%の引き上げ幅であったにもかかわらず、政府があれだけ消費増税対策をやると言っていたにもかかわらず、コロナと関係なく自動車産業はリーマンショック以上のダメージを受けていたということになります。

                       

                       そこに2020年1月〜3月のコロナ騒動で、2020年4月〜6月では4/7から緊急事態宣言となり、さらにダメージを受けて▲31.8%です。

                       

                       販売台数がものすごい勢いで減少していて、値下げをしないと販売台数が維持できないというのは、大変なデフレ圧力がかかっていることの証左です。

                       

                       これで販売台数の減少が止まらない場合、トヨタ自動車としては、さらなる値下げに踏み込むことになるでしょう。

                       

                       となればトヨタ自動車の従業員の給料が下がるのは言うまでもなく、関連産業に従事する従業員の賃金にも影響が出てくるのは、当然の帰結といえます。

                       

                       自動車産業はピラミッド構造で、トヨタ自動車を頂点として裾野が広く、産業・工場、供給者が存在します。

                       

                       ピラミッドの一番上のトヨタ自動車が値下げすれば、全部値下げすることとなり、賃金引下げ圧力がかかっていくことになるでしょう。

                       

                       コロナ禍は第一義的には健康被害とはいえ、経済被害も甚大で、経済被害は今後じわじわと実体化してくるでしょうが、さっそく自動車産業にも影響が出てきて実体化してきたことの象徴といえます。

                       

                       日本経済新聞の記事では、トヨタ自動車の動きを受け、他メーカーも値下げに追随する可能性があると報じています。

                       

                       民間企業の値下げで経済を回すぐらいならば、普通に政府が消費税を下げればいいということが私には思い付きます。

                       

                       もし消費税10%→0%となれば、100万円の自動車は10万円値下げになります。

                       

                       この場合、10万円の値下げをしたとしても、トヨタ自動車の従業員や関連産業に従事する人らの賃金からは1円も奪わず、財務省に入るお金が減るだけです。財務省に入るお金が減ったとしても、財務省職員の給料が下がるわけではありません。また財務省に入るお金が増えたとしても、財務省職員の給料が増えるわけでもありません。

                       

                       そのため、財務省は消費税でお金を日本国民から掠め取るのではなく、むしろ消費減税をした方が、消費が増加して、不安定財源といわれている法人税や所得税がたくさん入ってきます。

                       

                       税収弾性値という言葉がありますが、GDPの伸び率≠税収の伸び率です。日本の場合は赤字企業が多く、大企業、グローバル企業であっても、赤字企業をM&Aで買収するなどして、連結決算、連結納税で実効税率は30%も満たないのです。

                       

                       もし消費減税をして景気が良くなれば、赤字企業は黒字に転換し、法人税を納める側に回りますし、個人も失業していた人が仕事に従事することになれば所得税を納める側に回ります。

                       

                       こうして景気が良くなることで、GDPの伸び率以上に、税収が増えるということにもなり、社会保障費など十分におつりが出るほどの税収が入ってくることになるでしょう。

                       

                       

                       というわけで今日は「トヨタ自動車も日本政府のデフレ放置によるデフレ圧力に屈して10万円値引きへ!」と題して論説しました。

                       デフレを放置していいことはありません。デフレから脱却しようと真に考えるのであれば、GOTOトラベルよりも消費税ゼロが遥かに効果があり、安定税収の消費税が減収しても、不安定税収の法人税・所得税の税収が増加します。

                       今の日本経済は、あのトヨタ自動車ですら、値引きしなければいけないというほど、ダメージを受けているということであり、速やかに緊縮財政から転換することを私は望みます。


                      GOTOトラベルキャンペーンの経済効果とコロナ病床を持つ病院への資金支援について

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                         コロナ騒動によって私こと、杉っ子も海外への視察・取材は中止を余儀なくされました。特に今年GWは、エチオピアのアジスアベバに行く予定にしていたのですが、当然キャンセル。7月の連休もどこに行くこともなく、むしろ国内の取材・視察計画を練っております。今後、海外視察・取材の予定はないものの、国内の視察・取材したことについては、このブログでご紹介します。

                         

                         この7月の連休前の7/22(水)から、GOTOトラベルキャンペーンが始まりました。”東京外し”についてマスメディアが取り上げておりますが、今日は「GOTOトラベルキャンペーンの経済効果とコロナ病床を持つ病院への資金支援について」と題して論説したいと思います。

                         

                         下記は時事通信の記事です。

                        『時事通信 2020/07/23 07:12 「東京外し」で1.5兆円減 GoTo経済効果―民間試算

                         22日に始まった政府の観光需要喚起策「Go To トラベル」キャンペーンは、東京発着分が適用対象から外れた。民間では、消費の押し上げ効果が年1兆5000億円余り減るとの試算が浮上。また新型コロナウイルスの感染拡大の要因にもなりかねず、「需要を喚起しようとしながら、逆に冷やしている」(第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミスト)との批判もある。
                         キャンペーンは1泊2万円(日帰り1万円)を上限に国内旅行代金の5割を事実上割り引く。予算額は1兆3500億円。当初は全国が対象だったが、政府は感染拡大が続く東京を外し、キャンセル料の補償方針を決めた。
                         野所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは、宿泊や交通・飲食費といった消費の押し上げ効果について、当初は年8兆7000億円と試算していたが、東京外しにより1兆5400億円分が減るとみる。「感染が拡大している時期にやるべきではなかった」と強調する。
                         永浜氏は、需要創出効果は当初の6割程度にとどまる可能性があると予想。「人の移動で感染が広がり、再び経済活動を抑制することになれば、かえって大きな損失が生じる」と述べ、旅行促進より、ドイツなどのように期限付きで全品目に軽減税率を導入すべきだと訴えた。
                         一方、大和総研の鈴木雄大郎エコノミストは、「感染が拡大していない地域では、地元の魅力を発見する『マイクロツーリズム』を自家用車で楽しむなど新しい旅の形を模索する方法もある」と話している。』

                         

                         なかなか梅雨が明けない状況下で、上記の時事通信の記事の通り、GOTOトラベルキャンペーンが始まりました。

                         

                         このキャンペーンでは、業界団体などで構成されるツーリズム産業共同提案体が1,895億円の委託費を得ており、この組織の中核をなすのが自民党の二階幹事長が会長を務める全国旅行業協会という組織です。

                         

                         先月2020/06/29、二階幹事長は地元和歌山県の後援会事務所で会見を行い、観光振興のGOTOキャンペーンをできる限り、早期に実施すると力強く述べました。批判が高まった中、開始されたGOTOキャンペーンですが、二階幹事長の影響力は大きいといえるでしょう。

                         

                         東京では新型コロナウイルスの感染が拡大しており、東京のみならず大阪、京都、兵庫の関西圏のほか、他の都道府県でもクラスターが発生するなど、全国各地でコロナウイルスの感染が拡大しています。特に東京は感染者も多いため、東京都の人々の往来が多いと、全国により飛び火するという構造があります。

                         

                         そうした状況下において、GOTOトラベルキャンペーンは、どう考えるべきなのでしょうか?

                         

                         確かに国会で決めたとはいえ、Withコロナの状況で感染拡大を抑制する作戦を展開している最中に、「何か月か前に決めたことなので、当然やります!」というのは完全に間違っていると私は考えます。なぜならば、感染拡大の状況に応じて、自粛を辞めたり、半自粛したりする必要があると考えるからです。

                         

                         さらにいえば、GOTOトラベルキャンペーンでそもそもどれだけの経済効果があるのでしょうか?

                         

                         野村総研の試算では”東京外し”がなければ、8.7兆円の経済効果があり、”東京外し”によって当初見込まれていた経済効果から1.54兆円の経済効果が失われるとのことです。

                         

                         政府がGOTOトラベル事業につけた予算額は、1兆6,794億円であるため、この野村総研の試算の8.7兆円は乗数効果(下記関連記事をご参照ください。)を見込んでいるといえます。即ちGOTOトラベル事業の真水の経済効果は、約1.7兆円(=1兆6,794億円)です。

                         

                         日本のGDPは、2019年10月の消費増税で、実質GDPで▲7.1%のマイナスで、これだけで35兆円吹っ飛んでおり、その後のコロナの影響も合わせると、10%以上のGDPが吹っ飛んでいるのでは?ということで、50兆円近いGDPが消滅してます。

                         

                         となれば、真水で100兆円と消費税減税を5%とか0%とかする必要があるくらい日本経済はダメージを受けている状況であり、真水の1.7兆円など、ゴミみたいな数字で、やらないよりやった方がいいと言えますが、コロナの感染拡大を考えれば、感染拡大という諸刃の剣のGOTOトラベル事業を実施するよりも、遥かに消費税減税と粗利益補償をする方が遥かに経済効果は大きいです。

                         

                         GOTOトラベル事業は、経済対策としてもショボく、感染症対策としてもロクでもないといえます。

                         

                         そこにお金をかけるくらいならば、他にもお金を使うべきところがあるのでは?という意見もあります。

                         

                         例えば今、医療関係者、病院の経営が大変なことになってます。

                         

                         病院に人がいかなくなってしまい、経営が立ち行かなくなって、例えば東京女子医大では看護師がボーナスがもらえず、ストライキや大量退職といった報道がありました。

                         

                         コロナの治療に協力して、せっかくコロナの病床を作ったが、重症患者がおらず、軽症の患者を喜んで受け入れているという状況は、病院経営としては赤字にならなくて済みますが、重症患者が増加した場合に医療崩壊のリスクが高まるという懸念が出てきます。

                         

                         そのため、GOTOトラベルに1.7兆円のお金をかけて観光事業を支えるという考えが思いつくくらいならば、普通に観光関連産業の事業者に粗利益補償を行い、医療機関に対してもっと手厚く補助し、観光産業も医療産業も救済するという考え方もあるはずです。

                         

                         軽症患者を受け入れて医療事情がひっ迫するなど、アホらしい話だと私は思います。

                         

                         これも結局、財務省の緊縮財政、コロナに対するお金を使わない緊縮財政が、軽症患者をコロナ病床を埋めるということに繋がっているのです。

                         

                         コロナ病床があるところは、たとえ軽症患者を受け入れなくても、どんどんお金を補助して注ぎ込めば、安心して病院経営者はコロナ病床を増床できます。

                         

                         そこに軽症患者を入れなければ、ずっと病床が余ってキャパシティが温存でき、医療崩壊を防ぐことができます。

                         

                         医療崩壊のリスクがなければ、ロックダウン、緊急事態宣言も遠のくため、経済大被害も回避することが可能です。

                         

                         ということで、財務省の緊縮財政が医療崩壊を招き、経済崩壊を導く原因になっているといえるのでは?と私は考えます。

                         

                         

                         というわけで今日は「GOTOトラベルキャンペーンの経済効果とコロナ病床を持つ病院への資金支援について」と題して論説しました。

                         新型コロナウイルス感染拡大で、気を付けるべきは医療崩壊ですが、財務省が緊縮財政でケチケチしていては、普通に医療崩壊もあり得るし、緊急事態宣言で自粛要請で経済被害も出ます。

                         看護師のボーナスが減ったなど、彼女彼らも医療崩壊を防ぐために頑張っているのに・・・ということで、多くの人も理解できると思うのですが、社場の人間の苦しみ、悲しみ、そうした人への思いを財務省の職員、政府の要人らは、少しでも感じろ!と私は言いたいです。

                         諸外国の人間であれば、普通に暴動が起きるレベルですが、なぜか日本では自己責任論が蔓延し、政府から助けを求めるのは良くないと考える人が多い。これもまた問題解決を困難にしているということを、多くの人々に知っていただきたいと私は思うのです。

                         

                         

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                        黒人のカニエ・ウエスト氏の大統領選挙出馬と黒人女性のキャンディス・オーウェンズ氏

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                          JUGEMテーマ:アメリカに関するニュース

                           

                           今日は「黒人のカニエ・ウエスト氏の大統領選挙出馬と黒人女性のキャンディス・オーウェンズ氏」と題して、米国の大統領選挙について論説します。

                           

                           BBCニュースの記事をご紹介します。

                          『BBC 2020/07/06 米ラッパーのカニエ・ウェスト氏、大統領選出馬を表明

                           米ラッパーのカニエ・ウェスト氏(43)は4日、11月の米大統領選への立候補を表明した。自身が尊敬していると語るドナルド・トランプ大統領と対決する可能性がある。

                           ウェスト氏は「神を信じ、我々のビジョンをひとつにして未来を築くことで、アメリカの約束を実現しなければならない」とし、「合衆国大統領に立候補する!」とツイートした。

                           妻キム・カーダシアン・ウェスト氏と米起業家イーロン・マスク氏が支持を表明。マスク氏は「全面的に支持する!」とツイートした。

                           しかしウェスト氏が実際に立候補に向けて動いているのかは不明。

                           11月の大統領選に向けて、米連邦選挙委員会(FEC)にウェスト氏の名前は登録されていないとみられる。FECのデータベース上の一番近い名前は、2015年に緑の党で登録された「カニエ・ディーズ・ナッツ・ウェスト」。住所は「1977 Golddigger Avenue, Suite Yeezus」で、資金調達はしていないようだ。

                           ウェスト氏は4日のツイートで、特定の政党に所属して立候補するのかは言及しなかった。

                           いずれにせよ、選挙まで4カ月しかない現段階で、主要政党の指名を争うのは不可能だ。

                           無所属候補として投票用紙に名前を載せるには、一定数の署名を集めて期限までに各州で登録しなければならない。一部の州ではすでに締め切りが過ぎているが、そのほかの多くの州で登録する時間は残されている。

                           今年の大統領選は現職のトランプ氏(共和党)と民主党のジョー・バイデン前副大統領の一騎打ちとなる可能性が高い。(後略)』

                           

                           カニエ・ウェストという人物について、多くの人がご存知ないと思いますが、2020年11月の大統領選挙に立候補した黒人です。

                           

                           米国ではラッパー・ミュージシャンとして人気があり、トランプ大統領を支持してる人なのですが、トランプ大統領に挑戦するとして大統領選挙に立候補しました。

                           

                           カニエ・ウェスト氏は黒人であるため、黒人有権者の票を取り込もうとしていると思われますが、その戦略でジョー・バイデン候補に痛手を負わせることを狙っているとの見方は、カニエ・ウエスト氏本人が否定しています。その一方で、全ての黒人が民主党を支持するという考えは、「人種差別的で白人至上主義的である」と批判しました。

                           

                           カニエ・ウェスト氏は、ラッパー・ミュージシャンとしてのみならず、音楽プロデューサー、ファッションデザイナーとしても活躍しています。

                           

                           自身のソロ活動でヒット曲を多く生み出し、2019年時点でグラミー賞に69回ノミネートし、そのうち21回もグラミー賞を受賞しています。

                           

                           そのカニエ・ウェスト氏は、もともとトランプ大統領の支持者です。

                           

                           カニエ・ウェスト氏は、オバマ政権は黒人のためにいろいろとやってくれると期待したが、黒人に対して何もやらなかったが、トランプ大統領は黒人に雇用を与えてくれたと述べ、今でこそコロナ・ウイルスのパンデミックで、好調だった経済がひどく落ち込み、雇用が失われてしまったものの、その直前までは黒人の失業率は史上最低だったとして、黒人のためにトランプ大統領は尽くしてくれたと持ち上げています。

                           

                           そのカニエ・ウェスト氏が、米国大統領選挙に出馬し、テスラモーターズのCEOのイーロン・マスク氏が支持を表明したとBBCの記事では報じられています。

                           

                           もしカニエ・ウェスト氏がこのまま立候補すれば、間違いなくバイデン候補に入るはずの黒人票がカニエ・ウエスト氏に流れるでしょう。

                           

                           カニエ・ウェスト氏は、自身の出馬が、大統領選挙で黒人の票田を持つ民主党の妨害につながるとの見方は、それこそが人種差別であって白人の傲慢であると批判しています。

                           

                           黒人票は前回2016年の大統領選挙で、ヒラリー・クリントン氏は思ったほど黒人票が取れませんでした。オバマが大統領選挙で勝利したときは、黒人初の大統領ということで黒人票は圧倒的にオバマに投じられたのですが、ヒラリー・クリントン氏は、それを継ぐことができず、トランプ大統領に屈しました。

                           

                           今回、黒人がバイデンを支持しているのか?というと、BBCの記事などを見ていると、必ずしも黒人はバイデンを支持していないのでは?と私は思います。

                           

                           では共和党は黒人票について、何か対策をしているのでしょうか?実は共和党は黒人票が取れない弱点を持っているのですが、対策を打っていまして、”Black Voices for Trump”というホームページを作りました。

                           

                          <Black Voices for Trump のホームページ>

                          (出典:https://blackvoices.donaldjtrump.com/

                           

                           これはトランプ大統領を支持する黒人の声ということで、共和党のトランプ陣営が黒人票を取り込むために作ったサイトです。

                           

                           以上は、黒人のカニエ・ウェスト氏について述べましたが、もう1人、黒人でトランプ大統領を支持している有名人がいます。

                           

                           それはキャンディス・オーウェンズという女性です。

                           

                           米国はもともと移民問題や人種間の衝突を抱える国で、トランプ大統領は反米的なコメントを繰り返す民主党の移民系議員に対して、「この国がイヤならば出ていけばいい!」とツイートしたところ、メディアがこぞって「人種差別だ!」とトランプ大統領を批判しました。

                           

                           手厚い社会保障制度を掲げる左派の民主党は、共和党と比較して黒人の支持者が多いといわれていますが、その中でキャンディス・オーウェンズ氏は、「あえて民主党と決別しよう!」と強く訴えています。

                           

                           キャンディス・オーウェンズ氏は保守系の親トランプで、反民主党のコメンテーターなのですが、キャンディス・オーウェンズ氏は民主党議員が人々に被害者意識を植え付けていると批判しています。一般的に左翼思想の世界観は、被害者意識であり、この意識を何世代にもわたって植え付けられた黒人がそこから抜け出すのは容易くなく、彼女自身もリベラルで民主党派だったのですが、数年前から保守派に転身したようです。

                           

                           またキャンディス・オーウェンズ氏は”Black Lives Matter(黒人差別反対運動)”の問題でも、黒人は自分たちが虐げられているとフリをして、それを民主党が煽って黒人を利用していると批判しています。

                           

                           黒人は政府に依存しすぎており、被害者意識に伴うのは怒りや恨みであって、良い価値観に基づいた生活と自助努力こそが大切だとも語り、黒人が弱い立場で政府に依存した方がいいと洗脳されていると指摘しています。

                           

                           今回、黒人のジョージ・フロイド氏が警察官に暴行を受けて殺害されましたが、それは人種差別と全く関係がないと言い切っています。

                           

                          <キャンディス・オーウェンズ氏のツイッター>

                           

                           上記は、キャンディス・オーウェンズ氏が、2020/05/09に発したツイッターです。

                           

                           和訳しますと「私たち黒人は、暴力犯罪の85%を占め、全ての殺人事件の50%を占めている。事件に巻き込まれて殺害される黒人の90%以上が、他の黒人に殺されている。」です。

                           

                           黒人が殺害される事件のほとんどが別の黒人によって殺されているのに、白人が黒人を殺すと人種差別と叫んでいるとして批判をしています。

                           

                           またキャンディス・オーウェンズ氏は、ジョージ・フロイド事件について、過去に強盗などで長期の服役を余儀なくされ、今回の事件のきっかけは偽札の使用した疑いがあったものだとして、白人警官に殺されたジョージ・フロイド氏が殉教者のように扱われることはあり得ないと語っています。

                           

                           このようにトランプを支持している黒人も少なからずいて、彼ら彼女らは、黒人差別運動には与せず、保守系のメディアのFOXニュースなどに出演し、トランプ支持の言説を展開しているのです。

                           

                           

                           というわけで今日は「黒人のカニエ・ウエスト氏の大統領選挙出馬と黒人女性のキャンディス・オーウェンズ氏」と題して論説しました。

                           私は日本の政治について特定の党を支持しておりません。米国は野党で民主党という政党があるわけですが、BLM問題の対応などを見ていると、米国の民主党は偽善的であり、黒人の被害者意識を煽って黒人票を取り込むという戦略は失敗して欲しいと思います。

                           米国の民主党の中には反中国で支持できる言説もありますが、中国に甘いバイデンが大統領選挙で勝つことになれば、世界は再びグローバリズムに戻ってしまうことでしょう。どのくらい揺り戻るのかわかりませんが、少なくてもグローバリズムは人々を幸せにするとは思えず、トランプ大統領が再選されることを私は願っております。


                          5GでHuaweiの排除を決定した英国と、Huaweiから1兆円を受注する村田製作所

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                            JUGEMテーマ:国際金融情勢

                            JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                            JUGEMテーマ:経済全般

                             

                             私は今年3月中旬、スマートフォンが故障したため、新しくシャープ製のAQUOSのSHV47という機種をビックカメラで8万円弱で購入しました。4月以降ですと5Gの機種を買うことになっていたのですが、スマートフォンが壊れたままでは不便であるため、5Gを待つことなく、4Gの最新鋭の機種を買いました。

                             そこで今日は5Gについて世界情勢についてお伝えしたく、「5GでHuaweiを排除を決定した英国と、Huaweiから1兆円を受注する村田製作所」と題して論説します。

                             

                             ブルームバーグとロイター通信の記事をご紹介した後、下記の順で論説します。

                             

                            1.5GでHuawei排除を決定した英国

                            2.Huawei問題でトランプ政権より危機感を持っている米国議会の超党派議員

                            3.Huaweiの5Gを採用するか否か?お金儲けか?国益か?という選択に他ならない

                             

                             

                             

                            『ブルームバーグ 2020/07/15 01:00 英国、5G通信網からファーウェイを排除−2027年までに完全撤去

                             英国は、第5世代(5G)移動通信網から中国の通信機器メーカー、華為技術(ファーウェイ)を排除する。これにより英国の5G開始は遅れ、多くの企業が巨額の追加経費を迫られることになる。

                             ジョンソン首相が合意した政府計画によれば、英通信事業者は来年から5G向けにファーウェイ製品を購入できなくなるだけでなく、すでに導入済みのファーウェイ製品についても2027年までに5Gのインフラから撤去しなければならない。この内容について、ブルームバーグ・ニュースは13日報じていた。

                             政府によると、ファーウェイ製品の排除に伴い英通信事業者が被るコストは最大で20億ポンド(約2680億円)に上るほか、5Gの開始は2−3年遅れる見通しだ。

                             英通信網からのファーウェイ排除はジョンソン首相にとって大きな方向転換であり、非常に慎重さが求められるこの時期に英中間の対立を一段とあおる恐れがある。中国はジョンソン首相に対し、英国が中国を「敵対するパートナー」として扱うのであれば、「その報い」を受けることになると警告している。

                             ジョンソン首相や閣僚、安全保障担当責任者らが、14日の国家安全保障会議(NSC)会合で同計画に署名した。ダウデン英デジタル・文化・メディア・スポーツ相は会合後に計画の詳細を説明し、5Gは英国にとって「変革をもたらす」一方で、「基盤となるインフラの安全性や耐性に対する信頼感」は重要だと指摘した。

                             トランプ米政権は今年5月、米国の技術を使っていれば米国外で生産した半導体製品でもファーウェイへの販売を禁止すると決定。これにより英当局は、5G通信網で同社製品を利用する安全性と持続可能性を再評価せざるを得なくなった。

                             

                            『ロイター通信 2020/07/23 02:55 仏、5Gからファーウェイ事実上排除 免許更新せず=関係筋

                             [パリ 22日 ロイター] - フランス当局が国内通信業者に対し、中国の通信機器最大手華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]から次世代通信規格「5G」に関連する機器を調達する場合、使用免許の更新はできないと非公式に通達したことが複数の関係筋の話で明らかになった。ファーウェイ製品の事実上の排除に当たるとみられる。

                             英国は14日、2027年までに5Gからファーウェイ製品を排除することを決定。関係筋は「フランスも英国に類似した対応を取る。政府の伝達の仕方が異なるだけだ」と述べた。

                             フランスの国家情報システムセキュリティー庁(ANSSI)は今月に入り国内通信業者に対し、ファーウェイ製を含めた機器について、免許を取得すれば3─8年間は使用できると通達。ただファーウェイ製品を現時点で使用していない通信業者には、ファーウェイ製品を新たに採用することは避けるよう呼び掛けた。

                             関係筋によると、使用免許の期限はスウェーデンのエリクソン(ERICb.ST)やフィンランドのノキア(NOKIA.HE)など欧州メーカーの製品に対してはおおむね8年となっているのに対し、ファーウェイ製品は3─5年。ANSSIは通信業者に対し、ファーウェイ製品の免許期限が切れた後は更新されないと非公式に伝えたとしている。

                             この件に関してANSSIはコメントを控えている。』

                             

                             

                            1.5GでHuawei排除を決定した英国

                             

                             上記2つの記事の通り、5Gについて英国がHuawei排除を決定し、フランスがHuawei排除を追随することとなりました。

                             

                             実は英国は、本来英国国内の5GのネットワークはHuaweiを採用することを昨年2019年に正式に決めていたのですが、それが完全に排除という真逆の方針となりました。

                             

                             英国はHuaweiとの取引が長く、Huawei自体も欧州の中では特に英国に投資をしてきたため、5Gの前の4Gでは様々な設備が既にHuawei製の通信機器によって、インフラ整備が着々と進んでいました。

                             

                             そのため米国がHuawei排除、ZTE排除という状況下、英国は5Gに関して今さらHuaweiを排除することなどできないという事情だったのですが、急遽英国政府は5GでHuaweiを年内に排除すると発表したのです。

                             

                             ブルームバーグの記事にある通り、英国は5GではHuawei製以外のモノを他メーカーでインフラの再構築をしなければならず、20億ポンド(約2,680億円)のコスト高になるだけではなく、5Gのサービス開始が大幅に遅れ、2〜3年遅れると報じられています。

                             

                             本来Huawei製のインフラを使えば、今後2〜3年の間で、ダウンロード速度が今の10〜20倍となって、IoTや自動車の自動運転や建設機械の遠隔操作など、あらゆる場面で技術の進化が進むはずのものが、英国国内では2〜3年の間、すべて止まってしまうことになります。

                             

                             しかしながらなぜ20億ポンドもコストが新たに発生して社会の進化が遅れるという状況に陥るにもかかわらず、英国政府は5GでHuawei排除を決定したのでしょうか?

                             

                             それは英国政府、ボリス・ジョンソン首相が、自国で5Gを採用することは後々に高いツケを払うことになろうことを悟ったからと考えられます。

                             

                             

                             

                            2.Huawei問題でトランプ政権より危機感を持っている米国議会の超党派議員

                             

                             Huaweiの問題に関して、一番危機感を持って問題視してきたのは、米国議会でした。

                             

                             日本のマスコミの報道を見ていると、Huawei問題はトランプ大統領が見当外れなめちゃくちゃをやっていると報じられ、全く真実が伝わっていません。

                             

                             Huawei問題は、トランプ政権よりも米国議会の方がより厳しく問題視して対応しています。その中心人物は、ピーター・ナヴァロ氏をはじめ、上院議員のマルコ・ルビオ氏で共和党の議員らが、反中国の先頭に立ち、Huaweiの問題について様々な角度から調べて問題を提起し続けてきました。

                             

                             政府関係者や与党共和党だけではありません。野党民主党には中国問題に甘いジョー・バイデンのような人もいますが、野党の民主党の議員の中には、トランプ大統領よりもHuawei問題に厳しい人がいます。

                             

                             例えばトランプ大統領と同じ、ニューヨーク選出の下院議員でチャック・シューマーという議員がいます。彼はトランプ大統領のやることなすことに反対ばかりしているのですが、対中国政策については、トランプを応援すると明言。むしろトランプの対中国政策は手緩いとまで批判しているくらいなのです。

                             

                             チャック・シューマーは野党議員の代表的な議員ですが、このように米国議会は、超党派で共和党も民主党も関係なく、反Huaweiで一致団結しており、トランプ政権よりもはるかに強固にHuaweiの5Gについても問題視し続けているのです。

                             

                             もちろん与党共和党には、テッド・クルーズ上院議員、トム・コットン上院議員ら、マルコ・ルビオ氏と同様に積極的に反Huaweiを推進しています。

                             

                             トム・コットン上院議員は、英国議会を説得しに行っていき、英国議会の委員会でHuawei問題について討論しました。

                             

                            <トム・コットン上院議員>

                            (出典:英国メディアのガーディアン)

                             

                             

                             上記はガーディアンという英国の保守系のメディアが報じているのですが、見出しに「5GでHuaweiを採用することは、西側諸国の潜水艦をソビエト連邦共和国に建造させるのに等しい!」と題して、トム・コットン氏の言説を紹介しています。

                             

                             トム・コットン氏は、5GでHuaweiを採用することについて、もし今が冷戦状態だったとして、敵国のソビエト連邦共和国に対して、西側諸国が潜水艦の建造を発注するのと同じであると、述べています。

                             

                             中国人民解放軍には約13万人とも言われるサイバー部隊がおり、その数は米国の20倍以上の人数です。

                             

                             なぜ彼らサイバー部隊が他国でハッキングできるのか?といえば、Huaweiが納品した企業の機器に、中国人民解放軍のサイバー部隊がアクセスできるようにしているからです。

                             

                             そのため、HuaweiやZTE(中興通訊)が採用されれば、サイバー部隊は好きなだけハッキングが可能になります。これは安全保障上、大変な脅威です。なぜならば、例えばHuaweiが5Gを通して、米国の戦闘機F35を監視することもできるようになるからです。

                             

                             トム・コットン氏は、Huawei製の5Gを使用している国に対して、F35を装備した部隊展開を禁止する法律を制定しようとしており、2021年国防権限法の修正案で、「5Gや6Gのネットワークにリスクのあるベンダーが進出している国の基地に新たな航空機の駐留を禁止する」ことを求めていますが、ここで指摘している”ベンダー”とは、具体的にはHuaweiを指しています。

                             

                             Huaweiを採用した国で、米国のF35を配備してしまった場合、米国のF35の空軍兵士らが危険にさらされる可能性があるため、トム・コットン氏は英国議会の議員らに、そうした議論を持ちかけているのです。

                             

                             

                             

                            3.Huaweiの5Gを採用するか否か?お金儲けか?国益か?という選択に他ならない

                             

                             ロイター通信の記事では、フランスもHuawei排除することに追随する旨を報じています。

                             

                             5GでHuawei製品を採用するか否か?という問題は、コストや中国ビジネスのことだけを見るとHuaweiを採用した方が遥かに中国ビジネスでお金を稼ぐことができるため、合理的です。

                             

                             しかしながら、HuaweiやZTE(中興通訊)などのハイテク企業は、ウイグルにある強制収容所の監視システムで使う機材を供給している企業であり、人権弾圧に加担している企業であって、経済的合理性はあっても、倫理的には存在を許してはいけない企業であると私は思います。

                             

                             「いや、お金が儲かるのならば別にいいのでは?仲良くやれば、お金が儲けられて中国企業も日本企業もお互いにWin-Win!」というこの発想こそ、グローバリズムの発想です。

                             

                             米国議会は、この発想こそ問題があるとして、Huaweiを問題視しているのです。

                             

                             Huaweiの問題は、本質的には中国のスパイ活動の問題であり、他国に納品された機器を通じて、中国共産党がハッキングし、技術や情報を盗みます。特に軍事技術や軍事情報を盗み、その国の安全保障を脅かしているのです。

                             

                             国家の安全保障などどうでもよく、それよりもお金を儲けることが大事だ!という発想こそ、これまでの各国の反応であり、企業の反応でした。特に日本の場合、経団連や政府がそうした反応でした。

                             

                             米国ではHuaweiについて2012年頃からスパイ行為を発見し、気付いていたのですが、当時のオバマ政権、バイデン副大統領が、この問題に対して消極的であったため、規制できずにいました。そこで2016年にトランプ政権が誕生し、やっと米国議会は厳しく規制をすることができるようになったのです。

                             

                             具体的には2020/03/12、トランプ大統領は5GのネットワークでHuaweiを排除する法律に署名しましたが、これはある意味でスパイを防止する法律に署名したことに他なりません。米国政府が中国と貿易交渉で妥協することも許されず、米国議会は米国政府に対して規制したともいえるのです。

                             

                             来月2020/08には、ZTE(中興通訊:世界4位の通信機器メーカー)、ハイテラ(海能達:世界最大の無線メーカー)、ハイクビジョン(海康威視:世界最大の防犯カメラメーカー)、ダーファ(大華:世界2位の防犯カメラメーカー)とHuawei(華為:世界最大の通信機器メーカー)を加えた5社と取引する外国企業は、米国政府と取引ができなくなります。

                             

                             Huaweiと取引があるような企業と、米国政府は取引しないということです。

                             

                             そうした状況下にあるにもかかわらず、2020/06/30付、ウォールストリートジャーナルが「日本企業のHuawei取引に目を光らせる米国政府」という表題で記事を出しており、村田製作所(証券コード:6981)の村田恒夫会長のコメントとして、「中国政府は5G網の拡張を積極的に後押ししており、 同社の部品にとっては極めて有望な市場だと話す。」というコメントを紹介しています。

                             

                             中国政府は自国内に5G網の基地局を作るために16兆円の投資をして、基地局をたくさん作ろうとしています。このときに米国企業はHuaweiに製品供給をしませんが、そのスキを突いて外国企業、具体的には村田製作所のような米国以外の企業が部品供給するとするならば、米国政府はその企業についても規制が必要と考えています。

                             

                             村田製作所といえば、ブルートゥースなどの技術に必要な通信モジュールやコンデンサーを製造していて、Huaweiと取引があります。

                             

                             Huaweiは村田製作所に対して、5Gの基地局設置で50%発注額を増加させて、約1兆円発注しました。

                             

                             日本政府が日本経済のデフレを放置して消費増税を強行し、その後コロナ禍の到来という不況の中で、2018年春から開始された米中貿易戦争激化のスロートレード(貿易量の減少)の継続も相まって、50%も受注が増加するというのは、大変喜ばしいニュースに聞こえます。このような世界的に不況下にあっても50%も発注額を増加してくれるとなれば、村田製作所にとってHuaweiはお得意様の存在といえるでしょう。

                             

                             これこそ、グローバリズムの象徴。儲かれば何でもいい、利益が出せるのであれば国益などどうでもよく、倫理とか考えず、自社の利益を優先するこの発想こそ、グローバリズムの正体です。

                             

                             Huaweiは、生きたままのウイグル人から臓器を摘出するというウイグル人の人権弾圧に加担し、そのウイグル人を強制収容所の監視システムの機器に製品を供給している代表的な企業の一つであることを、私たちは忘れてはいけないのではないでしょうか?

                             

                             

                             

                             というわけで今日は「5GでHuaweiを排除を決定した英国と、Huaweiから1兆円を受注する村田製作所」と題して論説しました。

                             日本は米ソ冷戦時代から西側諸国の一員として経済発展をし続けてきましたが、1997年の橋本政権の構造改革基本法が施行されてから緊縮財政が継続し、デフレに苦しむ中で、倫理や国益を考える余裕がなくなってきてしまっているといえます。

                             1997年以来の日本政府の無策ぶりに、私たちは気付かなければならないのは言うまでもありませんが、私たち一般国民ですら緊縮が正しいと思っている人が多いわけで、このままでは米英を始めとする西側諸国から見切りを付けられるのではないか?と私は危惧しております。

                             速やかにデフレ脱却し、中国企業と取引しなくても企業が経営しやすい環境を日本政府には整えていただきたいものと私は思います。

                             

                             

                            〜関連記事(米中覇権戦争)〜

                            米国トランプ政権のHuaweiへの禁輸措置強化について

                            中国に対して資本規制に踏み切るトランプ政権

                            米国の4〜6月GDPの予想値は最大▲40%という衝撃的な数字と日本の経済対策について

                            米中貿易戦争が核戦争につながる可能性について

                            制海権や制空権ならぬサイバー空間を制するために5G覇権を戦っている米国と中国戦争は、トランプ大統領に勝算あり!

                            動画アプリ”TikTok”は中国共産党政府の不都合な事実(香港デモや天安門事件)を閲覧制限か?

                            米国務省による台湾への大量の武器売却について

                            トランプ政権が米国証券取引所に上場する中国株の上場廃止を検討!

                            台湾の地政学上の重要性を理解している米国と、カネ儲け優先で理解しない愚かな日本

                            台湾を国家承認する運動が起きているドイツを、日本も学ぶべきでは?

                            米国トランプ政権が中国を為替操作国に認定

                            中国と欧州を為替操作ゲームを楽しんでいると皮肉ったトランプ大統領

                            農産物の大量購入の約束を守らない中国に対して、トランプ大統領の関税第四弾の鉄槌が下る

                            なぜトランプ大統領は対中国に対して強気に出ることができるのか?

                            トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制

                            日本はトランプ大統領の関税カードの使い方を学ぶべきです!

                            トランプ大統領の中国製品の関税25%引き上げの真の狙いは何か?

                            米国債残高1位の中国は米国債売却で反撃するという言説について

                            米中貿易戦争で中国は勝てません!

                            中国Huawei・ZTE問題と、国家安全保障にかかわる次世代通信システム5Gサービスについて

                            米国による同盟国への中国ファーウェイ製品の使用中止要請について

                            覇権挑戦国に伸し上がろうとする中国をつぶそうとしている米国

                            米中貿易戦争の報復関税合戦の行き着くところは、新たなリーマンショックの予兆か?

                            米国の対中国貿易戦争は、トランプ大統領に勝算あり!

                             

                            〜関連記事(中国による人権弾圧)〜

                            ブルームバーグ紙が報じる香港への人民解放軍動員の可能性

                            国際社会は香港問題について、英国と約束した一国二制度を、中国に守らせるべき!

                            香港で起きているデモの本当の狙いとは?

                            中国ウイグル自治区の再教育キャンプで行われているウイグル人への拷問

                            中国共産党によって人権と民主主義が脅かされている香港を支援する米国と何もしない日本

                            ”逃亡犯条例改正案”に反対している香港のデモ活動は日本人にとって他人事ではない!

                            トランプ大統領の国連の武器規制条約からの撤退の意味とは?

                            「高度な能力や資質を有する外国人を受け入れる」の欺瞞と「中国による洗国(せんこく)」の恐怖

                             

                            〜関連記事(日本の対中政策)〜

                            日中通貨スワップは誰のため?

                            米国債残高1位の中国は米国債売却で反撃するという言説について

                            中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア

                            中国の公平でないグローバリズムに強硬な姿勢をとる米国と、製造2025をビジネスチャンスと考えるアホな国

                            中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!

                            血税3,500億円を突っ込んだジャパンディスプレイ社を800億円で中国企業に売ろうとしている日本の官民ファンド

                             

                            〜関連記事(戦闘機のスペック)〜

                            F35戦闘機よりもF22戦闘機の性能は優れているのか?

                            ”真珠湾攻撃で活躍したゼロ戦1万機”と”マレー沖海戦で活躍した隼5千機”を製造した日本の航空技術力

                            敵味方識別装置と韓国軍の戦闘機

                            軍事研究と民生技術

                             


                            トランプ大統領のサウスダコタ州のラシュモア山スピーチ

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                              JUGEMテーマ:ドナルド・トランプ

                              JUGEMテーマ:アメリカに関するニュース

                               

                               今日は「トランプ大統領のサウスダコタ州のラシュモア山スピーチ」と題して論説します。

                               

                               AFP通信の記事をご紹介します。

                              『AFP通信 2020/07/04 19:44 トランプ氏、ラシュモア山での独立記念日式典に出席 過激な抗議運動を非難

                               【7月4日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は3日、サウスダコタ州ブラックヒルズ(Black Hills)のラシュモア山(Mount Rushmore)の麓で開催された、花火を打ち上げて独立記念日を祝う式典に出席した。密集した大勢の支持者の前で、人種間の平等を求める抗議運動は「暴力的な騒乱」だと批判する一方で、新型コロナウイルスの感染が再び急速に拡大している事態についてはほとんどコメントしなかった。

                               大統領選の本選を4か月後に控えたトランプ氏は、国内で新型ウイルス感染症をめぐって悪化する事態への対応について非難を浴びているが、7月4日の独立記念日の前夜となるこの日、びっしりと集まった大勢の人々の前でスピーチ。多くの参加者が「もう4年」とシュプレヒコールを上げて応じたが、マスクをしている人はほとんどいなかった。

                               ラシュモア山の花こう岩に刻まれたジョージ・ワシントン(George Washington)初代大統領、トーマス・ジェファソン(Thomas Jefferson)第3代大統領、セオドア・ルーズベルト(Theodore Roosevelt)第26代大統領、エーブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)第16代大統領の巨大な顔の影の下で、トランプ氏は支持者に対し演説。

                               人種間の平等を求める抗議運動の参加者について、「私たちの歴史を無にし、私たちの英雄をおとしめ、私たちの価値観を消し去り、子どもたちを洗脳する冷酷な運動」だと非難し、「私たちが通りや街で目にした暴力的な騒乱は…教育やジャーナリズム、その他の文化的な組織が何年もの間、過激な洗脳と偏向を続けてきたことを思えば、当然の結果だ」と付け加えた。

                               抗議デモへの対応についても批判されているトランプ氏は、ラシュモア山を汚させたり、警察を解体したり、武装する権利を廃止したりすることはないと約束。歓声を上げる聴衆に、「彼らは私たちを黙らせたいのだろうが、私たちは黙らない」と訴え、「これまで以上に大声で、激しく、パワフルに発言して、私たちの国の高潔さを守る時だ」と付け加えた。(c)AFP/Jerome CARTILLIER』

                               

                               上記は、今月2020/07/03、トランプ大統領がサウスダコタ州のラシュモア山の麓で開催された独立記念日を祝う式典に出席してスピーチしたとする記事です。

                               

                               ラシュモア山という場所は、ジョージ・ワシントン、セオドア・ルーズベルト、エーブラハム・リンカーン、トーマス・ジェファソンら、4人の顔を刻んでいる記念碑がある場所です。

                               

                               トランプ大統領はラシュモア山でスピーチし、その中で黒人差別反対運動(BLM=Black Lives Matter)に参加する人々について、米国の歴史を書き換えようとしているとして批判しました。

                               

                               黒人差別反対運動に参加する群衆は、米国歴代の大統領、英雄、ヒーローの銅像を次々倒し、米国の歴史を書き換えようと破壊活動を行っており、そうした連中を尊敬してはいけないと主張していまして、この演説で聴衆からは歓声があがったと報じています。

                               

                               ここでもう一つ記事をご紹介します。昨日も紹介したメディアSUNDAY-XPRESSの記事です。

                              『SUNDAY-EXPRESS 2020/07/07 09:51 Trump SHOCK election poll: Black Lives Matter protests will get Trump re-elected

                              (前略)

                              The findings come as the US President went to the iconic Mount Rushmore to make a speech attacking “the angry mobs” who want to erase America’s history.

                              He told the crowd of supporters: “There is a new far-left fascism that demands absolute allegiance. If you do not speak its language, perform its rituals, recite its mantras, and follow its commandments then you will be censored, banished, blacklisted, persecuted, and punished. Not gonna happen to us."

                              According to the poll, the concerns over the effects of the protests appear to be boosting Mr Trump’s chances even though his campaign is believed to be flagging.

                              Given a choice between which phrases identified their views 71 percent chose “all lives matter” while 29 percent picked “black lives matter”.

                              Meanwhile, with statues of presidents and other historic figures being attacked and pulled down across the US, 74 percent said they disapproved of the actions while 77 percent disagreed with the assertion supported by many Democrat politicians that Mount Rushmore with the faces of four US Presidents carved on it “is racist”.(後略)』

                               

                               黒人差別反対運動では、トランプ大統領が劣勢と思いきや、再選につながるだろうと報じ、ラシュモア山でトランプ大統領が、破壊行為、米国の歴史を書き換える行為に対して、批判しています。

                               

                               世論調査によれば、黒人差別に反対する人は29%と約3割に過ぎず、71%は“all lives matter”ということで、黒人だけではなくすべての人々の生命が大事であるという人が7割以上にもなっています。

                               

                               日本のマスメディアは、77歳の高齢のバイデンが優勢であると報じ続けています。さらに、バイデンは高齢で痴ほう症なのでは?ということで健康問題についてトランプ大統領が攻撃をしているものの、トランプ大統領自身も74歳だとして、あくまでも健康問題は劣勢にならないとバイデン優勢を報じています。

                               

                               トランプ大統領の支持者は熱狂的な人が多く、バイデン候補は熱狂的な支持者というより消極的な支持者が多いといわれ、さらにトランプ大統領の支持者は、サイレントサポーター(沈黙の支持者)が多いと言われています。

                               

                               このことはトランプ大統領自身も認めており、トランプ大統領を支持するというと変な目で見られるため、言えないがトランプを支持するという沈黙の隠れ支持者が多いのです。

                               

                               恐らく今回も2020年11月の本番の大統領選挙で、こうした沈黙の支持者の影響が出てくるでしょう。

                               

                               英国のメディア”デイリーメール”は、黒人差別反対運動について、米国国内で猛威を振るい、破壊活動が全米の各地で行われているものの、その活動自体トランプ再選をつぶすためにやっていたが、実際は逆効果となってむしろトランプ再選の最大のチャンスになっていると報じています。

                               

                               今年の大統領選挙がどうなるのか?非常に興味深いのですが、日本のメジャーメディアの情報だけを鵜呑みにしていると、間違ってバイデン圧倒的勝利と思いきや、違う結果が出てくるのでは?と、私は改めて思うのです。

                               

                               

                               というわけで今日は「トランプ大統領のサウスダコタ州のラシュモア山スピーチ」と題して論説しました。


                              CNNなどのメディアが報じる事実と異なり、トランプが優勢か?

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                                JUGEMテーマ:ドナルド・トランプ

                                 

                                 今日は「CNNなどのメディアが報じる事実と異なり、トランプが優勢か?」と題して、米国の大統領選挙について論説します。

                                 

                                 毎日新聞の記事を2つご紹介します。

                                『毎日新聞 2020/07/20 12:00 トランプ氏、大統領選の結果「受け入れないかも」 敗れた場合に向けた布石か

                                 11月の米大統領選で再選を目指すドナルド・トランプ大統領(74)は19日に放映されたFOXニュースのインタビューで、選挙で敗れた際は「結果を受け入れるか」と問われ「その時になってみないと分からない。状況次第だ」と繰り返した。新型コロナウイルスの影響で拡大する見込みの郵便投票によって「不正が横行する」とも語った。

                                 予備選を含めると、1年超にわたって激しい党派対立の続く米大統領選では、選挙結果を敗者が即座に受け入れて、勝者を祝福することが通例となっている。平和裏に権力移行を実現するためのものだが、トランプ氏は2016年の前回選でも、選挙期間中から「不正が行われている」などと主張して結果を受け入れる意思を明言せず、「民主主義の根幹を揺るがした」と批判を浴びた。』

                                 

                                『毎日新聞 2020/07/04 トランプ氏再選に黄信号 世論調査は当たるのか?

                                 11月の米大統領選に向けた各種の世論調査で、野党・民主党の大統領候補に内定しているジョー・バイデン前副大統領(77)が、現職の共和党のドナルド・トランプ大統領(74)をリードする傾向が強まっている。だが、トランプ氏は「サイレントマジョリティー(声を上げない多数派)」は自分を支持していると訴えている。前回の2016年大統領選では事前の世論調査は、民主党のヒラリー・クリントン元国務長官が勝利すると予想していたが、トランプ氏はそれを覆した。同じような展開になることはありえるのだろうか。

                                 6月30日に地元の東部デラウェア州で、記者から久しぶりに質問を受けたバイデン氏は、選挙戦の現状をどう見ているか問われ、「世論調査のデータはとてもよい。しかし、まだ判断するには早すぎる。まだまだ、たくさんやらなくてはならないことがある」と述べるにとどめた。

                                 ニューヨーク・タイムズ紙とシエナ大の調査(6月17〜22日実施、有権者1337人が回答)では、「バイデン氏に投票する」と答えた人は50%で、トランプ氏の36%を大きく上回った。男性有権者の間では大きな差はないが、女性の間ではバイデン氏が55%、トランプ氏が33%と22ポイントの大差が付いた。18年中間選挙では大都市の郊外に住む高学歴の女性の「トランプ離れ」が起きたと言われたが、その傾向が続いている可能性が高い。また、黒人の79%、中南米系の64%が「バイデン氏に投票する」と回答しており、非白人の支持がバイデン氏に偏っていることも改めて浮き彫りになった。

                                 米国の大統領選は、実際には州単位で実施されるため、全体の傾向だけではなく、接戦となる州の結果が重要だ。各州に割り当てられた選挙人(計538人)の獲得数の多い方が勝者となるが、ほとんどの州が勝者総取り方式をとっているため、得票総数では負けても、選挙人獲得数で勝つことがある。(後略)』

                                 

                                 日米共に大手マスメディアは、今年11月に実施される米国の大統領選挙について、トランプ大統領が劣勢であることを伝えています。

                                 

                                 前者の記事は、トランプ大統領へのインタビューで、選挙結果を受け入れるか?という問いに対して、トランプ大統領が回答している記事です。

                                 

                                 FOXニュースというのは、米国のメディアの中では保守的なメディアで、トランプ政権の政策運営にポジティブな報道が多いです。

                                 

                                 その一方で、メジャーメディアのCNNなどは、中国の資本(チャイナマネー)が入っていることもあって、基本的に民主党支持、即ちトランプ大統領本人、トランプ政権を批判的に報じることが多いです。

                                 

                                 後者の記事は、ニューヨーク・タイムズ紙とシエナ大学の世論調査で、バイデン候補の指示が50%、トランプ大統領が36%と大きく上回ってトランプ大統領が劣勢である一方で、前回2016年の大統領選挙で、世論調査で圧倒的にヒラリー・クリントンが有利だったという予想を覆して、トランプ大統領が勝ちました。今回も、その可能性があるのか?否か?ということを論説しています。

                                 

                                 このように、日米大手マスメディアは、ずっとトランプ大統領が劣勢であり、バイデン候補の勝利が確定しているかの如く情報発信しているのですが、果たしてどうなのでしょうか?

                                 

                                 読者の皆さんに、一つ紹介したいメディアがありまして、米国メディアでマイナーなメディアですが、”Democracy Institute”というメディアをご紹介します。このメディアは、ワシントンDCにある世論調査で、保守系メディアです。

                                 

                                『SUNDAY EXPRESS 2020/07/10 Read the Democracy Institute's latest US presidential poll

                                7 July 2020

                                Read the Democracy Institute’s latest US presidential poll for the Sunday Express newspaper
                                Trump SHOCK election poll: Black Lives Matter protests will get Trump re-elected
                                THE FALLOUT from the Black Lives Matter protests in the US offers Donald Trump his best chance of winning the Presidential election, a shock poll for the Sunday Express has revealed.
                                Click to read the full story.

                                According to the poll conducted by the Washington based thinktank the Democracy Institute, President Trump is neck and neck with his rival Joe Biden on 47 percent. However, Mr Trump would win in the electoral college system by 309 to 229 delegates because he is on course to win the crucial swing states including Florida, Iowa, Michigan, Minnesota, Pennsylvania and Wisconsin where he outpolls Vice President Biden by 48 percent to 44 percent.

                                The findings come as the US President went to the iconic Mount Rushmore to make a speech attacking “the angry mobs” who want to erase America’s history.

                                He told the crowd of supporters: “There is a new far-left fascism that demands absolute allegiance. If you do not speak its language, perform its rituals, recite its mantras, and follow its commandments then you will be censored, banished, blacklisted, persecuted, and punished. Not gonna happen to us.”』

                                 

                                 上記は、”Democracy Institute”のSUNDAY-EXPRESSという新聞記事なのですが、赤字のところを和訳すると、次の通りです。

                                 

                                 ワシントンのシンクタンク”Democracy Institute”が実施した世論調査によれば、トランプ大統領が、ライバルのバイデン候補と支持率47%で拮抗している。しかしながら、トランプ大統領が選挙人で309人の票を獲得し、バイデン候補229人の票を上回って勝利するだろう。なぜならば、フロリダ州、アイオワ州、ミシガン州、ミネソタ州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州を含む重要なスイングステートにおいて、トランプ大統領は48%の支持率で、バイデン候補の44%を上回って順調に推移しているからである。

                                 

                                 フロリダ州、アイオワ州、ミシガン州、ミネソタ州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州は、スイングステートと呼ばれる州なのですが、このスイングステートというのは、トランプ大統領率いる共和党と、バイデン候補が所属する民主党が拮抗している州で、このスイングステートのスイングという名前の由来は、選挙をやってみないとわからず、選挙のたびに共和党が勝ったり、民主党が勝ったりするということで、結果が”揺れる=スイングする”ということからきています。

                                 

                                 また赤字で書いた文章の上の部分(青い太字部分)では、黒人差別反対運動問題(Black Lives Matter)は、トランプ大統領再選を後押しするとも報じています。

                                 

                                 多くの日本人は、米国における黒人差別反対運動の盛り上がりは、劣勢のトランプ大統領に対して、さらに支持率低下につながっていると思う人が多いと思いますし、実際に日米の大手マスメディアは、そのように報じていました。

                                 

                                 ところが米国のSUNDAY-EXPRESSは、その逆の結果となることを報じています。黒人差別反対運動で破壊活動をして大騒ぎしていることが、逆にトランプ大統領の支持率を上げているとしているのです。

                                 

                                 そもそも米国の大統領選挙の仕組みは、50州ある選挙人538人から過半数の270人の票を取った人が勝つという単純な仕組みではなく、勝者総取り方式と呼ばれる方式を採用しています。

                                 

                                 例えばカリフォルニア州の場合は、人口が多いため、選挙人は全米で最大の55人が割り当てられますが、人口が少ない田舎の州、モンタナ州、ワイオミング州、ノースダコタ州、サウスダコタ州の4州は選挙人が最小の3人です。

                                 55人の選挙人のうち共和党に過半数が票を投じると、共和党が勝つわけですが、このときに勝者総取りで55人の得票を得たと計算します。そうやって計算した人数で270人の票を取った候補者が大統領になるのです。

                                 

                                 選挙人が多い州は、最大55人のカリフォルニア州に次いで、テキサス州38人、ニューヨーク州29人、フロリダ州29人、ペンシルベニア州20人、アイオワ州20人です。

                                 

                                 2016年の大統領選挙では、スイングステートと呼ばれるフロリダ州、アイオワ州、ミシガン州、ミネソタ州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州は激戦だったのですが、全てトランプ大統領が取りました。

                                 

                                 今年2020年11月の大統領選挙では、大手メディアは、スイングステートを全てバイデン候補が取ると予測しているのに対して、Democracy Instituteの世論調査では、トランプ大統領が前回と同様に全て取り、トランプ大統領が勝つと報じているのです。

                                 

                                  海外のビジネス、海外の株式投資をされる皆様におかれましては、トランプ大統領再選のシナリオでポジショニングした方がよいのではないか?と私は考えます。

                                 

                                 

                                 というわけで今日は「CNNなどのメディアが報じる事実と異なり、トランプが優勢か?」と題して論説しました。

                                 米国の大統領選挙の仕組みは、日本人には、馴染みにくいと思いますが、大統領選挙の仕組みに加え、スイングステートが結果を左右するという特徴、そして米国における黒人差別反対運動の盛り上がりがトランプ再選を支持するという論説が事実だとするならば、今回もトランプ大統領が再選されるものと思います。

                                 そしてその結果は、英国のボリス・ジョンソン首相の反グローバリズム政策の更なる推進と共鳴し、米国国内でも反グローバリズムが進展することによって、行き過ぎたグローバリズムがいよいよ終焉に向かうことを後押しするものと私は思います。 


                                11年ぶりの低水準となった6月の全国企業短期経済観測調査について

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                                  JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                                  JUGEMテーマ:年金/財政

                                   

                                   

                                   先々週から、仕事の方がめちゃくちゃ忙しく、なかなか記事がかけませんでしたが、久しぶりに記事を書きます。

                                   今日は経済問題について取り上げ「11年ぶりの低水準となった全国企業短期経済観測調査について」と題して論説します。

                                   

                                   下記は日本経済新聞の記事です。

                                  『日本経済新聞 2020/07/01 08:54 大企業製造業の景況感、11年ぶり低水準 日銀6月短観

                                   日銀が1日発表した6月の全国企業短期経済観測調査(短観)で、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)はマイナス34になった。リーマン危機後の2009年6月以来11年ぶりの低水準だ。3月の調査から26ポイントの落ち込みで、悪化幅は過去2番目の大きさ。新型コロナウイルスの感染拡大で世界的に経済活動が停滞している影響がくっきり表れた。

                                   業況判断DIは景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いた値。大企業製造業のDIはQUICKが事前に集計した民間予測の中心値(マイナス31)を下回った。マイナスは2四半期連続、悪化は6四半期連続になる。かねて米中貿易摩擦で業況が悪化していたところに新型コロナの世界的な流行が追い打ちをかけた。

                                   非製造業はマイナス17で25ポイント悪化した。過去最大の悪化幅だ。中小企業の景況感も悪化した。製造業はマイナス45で30ポイント下がった。

                                   大企業の景況感は小売りだけが改善し、他の業種は軒並み悪化した。DIが最も低かったのはコロナ禍が直撃する宿泊・飲食サービスでマイナス91だった。過去最低を更新した。入国制限や外出自粛で観光客が「蒸発した」(日銀)。レジャー施設などを含む対個人サービスは64ポイント下がり、マイナス70で過去最低だ。感染防止のために長期間の営業自粛を迫られた。

                                   製造業で最もDIが悪かったのは基幹産業である自動車だ。55ポイントも落ち込み、マイナス72となった。09年6月(マイナス79)以来の低い水準だ。世界的な需要の急減で生産調整を余儀なくされている。鉄鋼や生産用機械の悪化も目立った。

                                   小売りはプラス2で9ポイント上昇した。食品スーパーやホームセンターで「巣ごもり需要が好調だった」(日銀)という。

                                   業況悪化で企業の資金繰りは悪化している。全産業の資金繰り判断DIは3で10ポイント低下した。コマーシャルペーパー(CP)の発行環境判断も22ポイント低下し、8となった。人手不足が続いてきた雇用は、製造業で一転して「過剰」となった。非正規雇用を中心に雇用が減る恐れがある。

                                   先行きは改善を見込む。大企業(全産業)の業況判断DIはマイナス21で、5ポイント上昇する。ただ、新型コロナの感染者はブラジルやインドなど新興国で増加に歯止めがかからず、経済活動を再開した米国でも再び増えている。不透明感は強い。』

                                   

                                   

                                   上記の記事は、日銀が発表した6月の短観についての記事で、リーマンショックの2009年以来、11年ぶりの低水準となったと報じられています。

                                   

                                   新型コロナウイルス感染拡大により、輸出や個人消費が急速に落ち込み、企業心理を冷やしたということで、特に自動車産業は55ポイントも悪化しているとのことです。

                                   

                                  <短観>

                                  (出典:日銀のホームページ)

                                   

                                   上記は日銀のホームページから引用したものですが、日本経済新聞の記事の通り、2020年6月調査分で、直近の製造業の大企業では、マイナス34と大幅に悪化していますが、先行きも大企業でマイナス27となっています。

                                   

                                   とはいえ、新型コロナウイルスで世界大恐慌が来るといわれていたわけなので、こうなるのは目に見えていたことです。

                                   

                                   むしろなぜこうなったのか?人災の疑義も含めて考えていかなければならないものと思います。

                                   

                                   なぜ景況感が大きく落ち込んだのか?を具体的にいえば、それは社会活動、経済活動を自粛したからに他なりません。

                                   

                                   活動がどれだけ自粛されたのか?元内閣官房参与で京都大学の教授の藤井聡氏は、ツイッターで次の図を公表しています。

                                   

                                  <グーグルによる各国の交通利用状況推移と藤井聡氏による注釈>

                                  (出典:藤井聡氏のツイッター)

                                   

                                   時系列でみると、小池都知事は、3/25に自粛を要請し、4/7に緊急事態宣言を出しました。小池都知事が自粛要請した3/25〜4/7までは他国との比較で活動が行われていましたが、GW後に活動が欧米並みに縮退しています。

                                   

                                   JAPANとTokyoの赤いグラフを見ていただきたいのですが、3/25までは他国との比較では活動していたことがよくわかるかと思います。

                                   

                                   一方でGW過ぎには活動量が半減し、日本の経済活動も欧米並みに衰退していることが一目で分かります。

                                   

                                   3/25といえば、小池都知事が「オーバーシュート、ロックダウン、感染爆発、都市封鎖」といった語彙を発言しました。となれば、小池都知事が発言してから経済活動が停滞したといえます。

                                   

                                   小池都知事の発言から日本の空気が変わったのです。

                                   

                                   もちろん最初は北海道で外出自粛というものありました。とはいえ札幌は北海道の地方都市です。

                                   

                                   東京という大都市の首都で小池都知事が「オーバーシュート」「ロックダウン」と言い出すとさすがにヤバイということになり、経済活動が凹んでいったと私は考えます。

                                   

                                   海外からの往来自粛さえやっておけば、感染は収束していたということが最近になってわかってきており、単に経済にダメージを与えて感染拡大に影響がなかったということで、景況感がめちゃくちゃ悪くなっているのは、小池都知事に責任があると考えることもできます。

                                   

                                   あのとき、小池都知事が騒がなければ、ここまでにならなかったのでは?という疑義が濃厚です。

                                   

                                   感染拡大しているのが、感染収束となれば、100歩譲ってその発言は許せますが、おそらく都知事選挙対策で、「コロナに立ち向かうリーダー」として発言していたのでは?と私は勝手に思っています。

                                   

                                   東京都内では感染者数が拡大していますが、当時とはCPR検査を受診できる環境がまるで異なるため、一概に恐れる必要はないと私は考えます。

                                   

                                   それどころか、コロナで死亡する人は少なくただの風邪であり、そのコロナで死亡する人と、その他で死亡する人をここまで差別しなければならない合理的な理由は見出せません。

                                   

                                   3.11の東日本大震災でも、放射能と放射線の区別すらつかない有識者と呼ばれる白痴者らが恐怖をあおり、菅直人政権は年間50ミリシーベルト累積する地域に対して避難命令を出しましたが、実際には逃げる必要はありませんでした。

                                   

                                   今の状況はパンデミックならぬインフォデミックといえます。間違った情報に怯え、冷静な行動、冷静な言説ができない人々が、残念ながら国会議員が多数いて、有識者と呼ばれる人らも実効再生産数などのデータを無視して緊急事態宣言の再発を訴えることで、再び経済にダメージを与えるのみならず、感染者拡大を防止することもできないでいるのです。

                                   

                                   いたずらに恐怖をあおる小池都知事のような政治家や、科学的な根拠を無視した言説を発する有識者らに騙されないようにしなければ、日本はコロナ禍と、消費増税10%で大打撃を与えた自国の経済を元通りに戻すことはできず、貧困化した日本を次世代に引き継ぐことになるでしょう。

                                   

                                   それこそ、将来世代へツケを残すことであると私は思います。

                                   

                                   

                                   というわけで今日は「11年ぶりの低水準となった6月の全国企業短期経済観測調査について」と題して論説しました。


                                  安倍政権やバイデンと異なり、トランプ大統領は自国民の雇用を増やす大統領です!

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                                    JUGEMテーマ:ドナルド・トランプ

                                    JUGEMテーマ:アメリカに関するニュース

                                     

                                     米国大統領選挙が4か月後に迫ってまいりましたが、日本のメディアでは、ボルトン元補佐官のトランプ大統領暴露本やバイデン候補が優勢であることを盛んに報じています。

                                     そんな米国大統領選挙の行方について論じたく、今日は「安倍政権やバイデンと異なり、トランプ大統領は自国民の雇用を増やす大統領です!」と題して論説します。

                                     

                                     まずは日本経済新聞の記事をご紹介します。

                                    『日本経済新聞 2020/07/01 16:26 優勢バイデン氏、3カ月ぶり会見 打倒トランプに自信

                                     【ワシントン=永沢毅】米大統領選で民主党候補の指名が確定しているバイデン前副大統領(77)は30日、約3カ月ぶりの記者会見でトランプ大統領(74)の打倒に自信を示した。各種世論調査では優位に立つが、トランプ氏の「自滅」に助けられている面がある。これから地力を問われる。

                                     「私と彼の認知能力が比べられるのが待ち切れない」。地元の東部デラウェア州で会見に臨んだバイデン氏は笑みを浮かべながらこう述べた。米メディアは演説でしばしば言いよどんだり、言い間違えたりするバイデン氏を「認知能力に問題がある」などとトランプ氏があげつらっていたと伝えていた。

                                     漂う余裕には支持率でトランプ氏に水をあけている事情がある。米紙ニューヨーク・タイムズの直近の世論調査では、大統領選を左右する6つの激戦州すべてで10ポイント前後の差でバイデン氏が優位にある。2016年はトランプ氏が全て接戦で制した。全米でも14ポイント差でバイデン氏が優勢だ。

                                     両氏の選挙戦は好対照をなす。トランプ氏は新型コロナウイルスの収束のメドがたたないなかで大規模な集会を強行したが、バイデン氏は今も「集会はやらない」と明言する。大統領の公務として地方出張や行事を公開してメディアへの露出が多いトランプ氏に対し、バイデン氏はオンラインでの活動に力点を置き、露出は控え気味だ。

                                     バイデン氏への追い風は、トランプ氏による新型コロナや黒人暴行死への抗議デモへの不適切な対応という敵失が大きく作用している。「トランプが外に出れば出るほど、彼は事態を悪くする。だから彼が活動を活発にするのはいいことだ」。バイデン氏もこう認める。

                                     バイデン氏にはかねて失言が多く、トランプ氏の陣営には通常の選挙戦に戻れば挽回が可能との期待が大きい。当面の焦点は女性を選ぶと明言している副大統領候補の選定だ。人種差別問題に焦点があたり、民主党内にはハリス上院議員ら黒人女性を選ぶべきだとの声が高まっている。

                                     「党の結束をめざすなら、彼女が副大統領にふさわしい」。30日にはリベラル系の団体が、穏健派のバイデン氏はリベラル系である白人のウォーレン上院議員を選ぶべきだとの書簡をバイデン氏に送った。同氏は8月上旬までに決めると説明している。』

                                     

                                     上記記事は、米国大統領選挙で、バイデン候補が優勢となっている状況を伝えている記事です。日本のマスメディアの報道を見ていると、トランプ劣勢で、このままでは再選ができないのでは?と思われる人がほとんどかと思います。

                                     

                                     確かに米国の世論調査では、数字的にはトランプ大統領が劣勢である数字が出ていまして、日本経済新聞ではニューヨークタイムズ紙の世論調査を紹介し、14ポイント差でバイデンがリードしていると報じています。

                                     

                                     日本経済新聞が紹介しているニューヨークタイムズ紙以外では、例えばCNNの調査でも、バイデンの支持率が55%に対して、トランプ大統領の支持率は41%に留まっていて劣勢な状況になっています。

                                     

                                    <CNNの世論調査結果>

                                    (出典:CNNのホームページ)

                                     

                                     こうした米国のマスメディアが、一貫してバイデン候補の優勢を報じ、日本のマスメディアもそれに乗っかってトランプ大統領の劣勢を報じています。特にCNNはトランプ大統領は地滑り的な敗北(landslide loss)をするだろう!という記事を出しています。

                                     

                                     CNNはもともと反トランプであるため、こうした報道はある意味で当たり前と言えるかもしれません。

                                     

                                     各紙が報じているようにトランプ大統領が劣勢になっている理由としてよく指摘されているのは、新型コロナウイルスのパンデミック対策の失策です。

                                     

                                     初期対応に加え、ツイッターで発進した内容に失言があるとマスメディアは報じ、バイデン候補がリードしているのは、オウンゴールであるとしています。

                                     

                                    <バイデン候補とトランプ大統領のスイング・ステートにおける支持率の状況>

                                    (出典:CNNのホームページ)

                                     

                                     CNNは大統領の勝敗を分けるスイング・ステートについても状況を報じ、具体的にはアリゾナ州、フロリダ州、ミシガン州、ノース・カロライナ州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州の6州について説明しています。

                                     

                                     スイング・ステートというのは、バイデン候補を支持する民主党支持者と、トランプ大統領を支持する共和党支持者が拮抗している州をいいます。

                                     

                                     この6州の勝敗が大統領選挙の結果を決めると言われていて、その6州すべてがバイデン候補優勢、トランプ大統領劣勢となっています。

                                     

                                     そのため、CNNはバイデン勝利で決まった!という見方をしているのです。

                                     

                                     とはいえ、果たして本当にそうなのでしょうか?

                                     

                                     2020/06/27付の経済紙Forbesによれば、ウォール街はバイデン候補が勝つことに警戒しているとのこと。理由はトランプ大統領が法人税減税をしてきたものが、増税になってしまう旨の記事を出しています。

                                     

                                     せっかくトランプ大統領が法人税減税を含めた史上最大の大減税を行い、米国経済の成長率を加速化させたのに、バイデン候補ははっきりと、これを戻して増税する意向を述べており、ウォール街、産業界はバイデン候補の誕生を怖れているようです。

                                     

                                     また、米国の世論調査は当てにならないともいわれています。その理由は前回の2016年の大統領選挙では、トランプ大統領とヒラリー候補で争われたのは、皆さんも記憶にあるかと思います。

                                     

                                     このときはヒラリー候補がはるかにリードしていて、日本では、トランプ大統領が勝つことなど全く考えられなかったでしょう。安倍総理ですら、米国大統領選挙でトランプ大統領当選が決まるまで、外務省の情報筋でヒラリー・クリントン有利という日本のマスメディアの情報がそのまま伝えられていて、安倍総理が外交の実務担当者に怒ったという記事を、私は見たことがあります。

                                     

                                     なぜこのようなことが起きるのか?といえば米国の世論調査は当てにならず、トランプ選挙対策本部は、その理由は調査方法に問題があると指摘しています。

                                     

                                     調査のサンプリングで誰に聞くか?というとき、共和党支持者を意図的に外し、共和党支持者が少ない形にして調査を行っており、これは2016年の時も同様だったことが判明していて、共和党支持者を調査対象にしなければ、バイデン候補が優勢になるに決まっているのです。

                                     

                                     こうした状況を踏まえますと、日米のマスコミの報道の在り方、そのものに問題があるといえるでしょう。

                                     

                                     何しろ客観的な調査になっておらず、自分たちの主張の通りの結果となるような数字を作り、それを報じているのです。

                                     

                                     民主党支持者をより多く調査対象として、質問を誘導すれば、世論調査は作られた数字が出来上がるのは、いわば当然の帰結といえるでしょう。

                                     

                                     憶測の域を出ませんが、日本の安倍政権に対する世論調査も、同じことが行われているかもしれません。

                                     

                                     私はもともとバイデン候補は問題がある候補であると思っておりまして、ウクライナゲートでは、トランプ大統領が真っ白で「大山鳴動して鼠一匹」ならぬ、”ネズミゼロ匹”の完全シロだったことが分かっていますが、むしろバイデン候補の息子がウクライナのブリスマというLNGガスの会社に社外取締役として役員報酬を受け取っており、そのブリスマにUS-AIDという政府機関のお金が流れていたということで、バイデン候補の方が自分の息子が役員をやっている会社に政府機関のお金を流入させるという非常に問題がある行動を起こしているのです。

                                     

                                     またバイデンは、アンティファなどの左翼勢力に依存している部分もあり、トランプ大統領は、アンティファをテロ組織に指定しています。

                                     

                                     それに比べてトランプ大統領は、経済の面でいえば新型コロナウイルスが出てきてロックダウンになるまで、世界最高の経済運営をやってきた大統領でした。

                                     

                                     バイデン候補は先述の通り、増税することを述べていて、この状況で増税すれば米国経済が崩壊する可能性があります。

                                     

                                     私が思うトランプ大統領の素晴らしいところは、米国国民ファーストである点なのですが、トランプ大統領のスタッフで対中国強硬派で有名なピーター・ナヴァロという人物がいます。

                                     

                                     ビーター・ナヴァロ氏は、FOXニュースのインタビューで、トランプ大統領は雇用を増やす大統領であって、コロナ対策のロックダウンで雇用が失われてしまったが、もう一度やり直すとし、具体的には米国企業の国内回帰、特に中国からの国内回帰をやっていく旨を述べています。

                                     

                                     オバマ大統領、バイデン副大統領のラインのオバマ政権では、戦争を続けていてISの時も戦争は継続されていましたが、トランプ政権は戦争を終わらせようとしていて、アフガニスタン戦争など戦争を終わらせることを明確に打ち出すとしています。

                                     

                                     さらに不法移民問題では、オバマ政権、バイデン副大統領のときは、不法移民を容認していました。

                                     

                                     その結果、米国の企業は不法移民を雇用したために、人件費=コストで賃金が抑制され、米国人の雇用が失われてきました。

                                     

                                     トランプ政権は逆で、メキシコに壁を作るなど、不法移民の米国国内への流入を食い止めて、米国人の雇用を増やしました。

                                     

                                     これはトランプ大統領が4年間の大統領選挙でも主張していて、この4年間、第一期目で実行してきたことでもあります。

                                     

                                     新型コロナウイルスのパンデミックで、一時的に不景気になって雇用環境が悪化しましたが、トランプ大統領は、もう1度これを示し、二期目でも雇用を増やすことを公約にするでしょう。

                                     

                                     

                                     

                                     というわけで今日は「安倍政権やバイデンと異なり、トランプ大統領は自国民の雇用を増やす大統領です!」と題して論説しました。

                                     新型コロナウイルスで日本の対応を考えた場合、安倍政権が特に何かやったわけではなく、もともと日本は他国と比べて衛生状態がよく、国民皆保険ですぐに病院で治療を受けることができる環境があるなど、安倍政権の政策に関係なく他国と比べて感染者が少なかったと私は考えております。

                                     一方で、外国人労働者を受け入れて、消費増税を2回も実施して実質賃金を最も下落させた不名誉な記録を出し、この期に及んでも消費減税をしないどころか、第3次補正予算ですらやろうと動かない。取り巻きが緊縮財政の連中ばかりであるため、コロナ不況でつぶれそうになった会社があっても、「自己責任で死ね!」というのが緊縮財政派のコンセプトです。

                                     あまりにも日本国民は不幸ですが、米国はコロナの感染者数が拡大したとしても、負けまいと320兆円の財政赤字を拡大して雇用を復活させようとするトランプ大統領が再選すれば、米国国民は幸せになれるのではないか?と私は考えます。

                                     

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                                       今日は「ハイジャック・電波ジャックならぬ法律ジャック!それがスーパーシティ法です!」と題して論説します。

                                       

                                       下記は日本経済新聞の記事です。

                                      『日本経済新聞 2020/05/27 12:22 スーパーシティ法が成立 まちづくりに先端技術活用

                                       人工知能(AI)やビッグデータなど先端技術を活用した都市「スーパーシティ」構想を実現する改正国家戦略特区法が27日の参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。車の自動運転や遠隔医療などを取り入れたまちづくりを通じ高齢化社会や人手不足の解決につなげる。

                                       スーパーシティ構想は物流、医療、教育などあらゆる分野の先端技術を組み合わせ、その相乗効果で住みやすいまちをめざす。自動運転やキャッシュレス決済、ドローンの自動配送、遠隔診療などのサービス提供を想定する。

                                       改正法で複数の規制改革事項を一括して進めることができる。例えば先端技術を活用した高度な医療機関の設置や通院予約、通院のためのタクシーの配車予約を連動させることなども可能だ。

                                       特区の指定を受けた自治体は国や民間企業と区域会議を設け、必要な規制緩和を含む事業計画書を作成する。住民の同意を得た上で国に申請すると、首相が担当省庁に規制緩和の特例を求める。新たな手続きの導入で迅速な改革を進める。

                                       政府は今夏にもスーパーシティ構想を進めたい自治体などを公募し、早ければ年内に選定する予定だ。すでに大阪府・大阪市は2025年国際博覧会(大阪・関西万博)の会場となる区域で空飛ぶ車やドローンなどの活用を検討する。

                                       多様なデータを集めて利用するため、個人情報の扱いなどに懸念の声もある。政府は昨年の通常国会で成立をめざしていたが実質的な審議が行われず廃案となっていた。』

                                       

                                       上記記事の通り、先々月2020/05/27に参議院本会議で「スーパーシティ法」が可決・成立しました。この法律は、コロナ禍の中でどさくさ紛れに通した法案で、日本人の多くは知っている人は少ないのではないでしょうか?

                                       

                                       私はこの法律は、日本国民の主権を歪める問題のある法律であると思っておりまして、大変憂慮しています。なぜならば種苗法改正と並び、日本国民の主権を脅かす法律だからです。

                                       

                                       そもそもこの法案が審議されているとき、マスメディアは石田純一がコロナウイルスに罹患したニュースで持ちきりでした。そうやって国民の関心が他に向いているときこそ、スピード可決のチャンスということで、火事場泥棒的に通した法案が、スーパーシティ法ともいえます。

                                       

                                       一つのニュースがマスコミで大々的に報じられて関心がそのニュースに一色に向いているときに、裏で重要な法案が審議に十分な時間を費やすことなく、スピード可決させるという状況。まさに新型コロナウイルスの影で、改正種苗法によってゲノム食品が日本の食卓に乗る道を開いたという記事を書いたこともありました。(◆コロナ騒動の裏で通そうとしている種苗法改正で、日本国民はゲノム編集食品の実験台になります!

                                       

                                       2020/04/16、人気俳優の石田純一さんがラジオ番組で、新型コロナウイルスに感染したことを発表しましたが、芸能ニュースは最もオーソドックスな火事場泥棒的に法案を通す癖玉といえます。

                                       

                                       テレビもラジオもスポーツ紙も一斉にこの問題を取り上げ、フェイスブック、ツイッターなどもこの話題で持ちきりで、その間に衆議院会議では、この法案の審議がたったの5時間でスピード可決されたといわれています。

                                       

                                       もともとこの法案は2018年に提出されてから、3回にわたって審議入りすらせず取り下げられた法案です。

                                       

                                       いったいこの法案はいつから出たのでしょうか?

                                       

                                       2013年12月に、国による言論弾圧の恐れがあるとして、特定秘密保護法という法案が可決したのを覚えているでしょうか?

                                       

                                       あのときマスコミが特定秘密保護法案を一色に報じ、その裏で静かに通過したのが国家戦略特別区法案です。

                                       

                                       日本を世界一ビジネスにしやすい国にするために、国内の指定地域内を規制のフリーゾーンとして、特定の企業や外資が参入しやすくするのが国家戦略特別区法案でした。

                                       

                                       スーパーシティ法は、この国家戦略特区法のバージョンアップ版で、2018年に片山さつき地方創生大臣と、竹中平蔵座長が率いる7人の有識者懇談会の席で提案されたものです。

                                       

                                       竹中平蔵氏によれば、国と自治体と企業で構成するミニ独立政府を作り、全ての規制の権限を見に独立政府に与えます。

                                       

                                       ただしインフラは国民の税金で国が作ります。これはもう企業にとっていいとこ取りの未来型デジタル管理都市といえるでしょう。

                                       

                                       海外では、中国の広州市がデジタル管理都市として有名です。

                                       

                                       広州市ではアリババと連携して開発したAIと交通管理システムを導入したおかげで、渋滞がなくなり、車の流れが15%早くなったと言われています。すべてはAIが管理することで、デジタルに管理することが可能になったのです。

                                       

                                       片山さつき氏は、2019年1月に中国を視察し、2019/08/31には中国政府との間で、スーパーシティ構想に関して、中国と強力に情報を共有していく旨の覚書を交わしています。

                                       

                                       例えば、その地域でドローンによる配達や、自動運転車両を開始したいというビジネス計画が出てきた場合、実施する企業と首長と関係者が計画を立て、総理大臣がOKすれば、住民の安全を守るための道路運送法の許可が無くても、ドローン配達や自動運転車両の開始がOKとなります。

                                       

                                       企業が新しいビジネスモデルを構築するとしても、国や法律の規制がネックになっている場合、スーパーシティ法があれば、法律をジャックして自由に早くビジネスができるようになるのです。

                                       

                                       しかしここで問題なのは、住民の合意や賛同はどうやって得たのでしょうか?ということです。

                                       

                                       ビジネスを行うその区域で、4種類のメンバーからなる区域会議というものが作られるのですが、そのメンバーは下記の通りです。

                                       

                                      <4種類のメンバー>

                                      々餡叛鑪特区担当大臣

                                      ⊆治体の首長

                                      事業を実行する企業

                                      ぅ咼献優垢某爾ご愀犬ある人

                                       

                                       上記 銑い涼罎如⊇嗣韻旅膂佞鬚匹Δ笋辰討箸襪里?ということを自由に決めることができます。

                                       

                                       例えば市役所や区役所の外に計画を貼り出しておき、3週間反対が出なければ住民合意完了などとすることができてしまうのです。

                                       

                                       これはもうプライバシーはどうなるのか?も含め、住民自治もあったものではありません。

                                       

                                       2017年10月、カナダのトロントでグーグルの親会社のアルファベット社が、5000万ドルを投資し、ヒトモノカネのすべての動きをグーグルのセンサーで管理するというデジタル都市計画が始まりました。

                                       

                                       街のあらゆる場所に隅々までセンサーを入れ、車両交通の流れや大気汚染や街の騒音や、人々がどこからどこに移動して、いつどこで何を買い、どんな病気に罹患してどこの病院で治療を受けて、どのくらいエネルギーを使ってどんなごみを出すのか?すべてグーグルが管理するというのが、カナダのトロントで始まりました。

                                       

                                       住民に正しい情報が入って反対派の声が広がり、スーパーシティ構想はプライバシーを侵害することがわかって、グーグルは撤退させられました。

                                       

                                       日本ではどうか?といえば、日本共産党の田村智子議員が、新型コロナウイルスで大変な状況なのに、こんな法案を審議するのはいかがなものか?と批判しましたが、内閣府特命担当の北村大臣は「新型コロナウイルスで大変な今だからこそ、スーパーシティ法案をやるべきなんです。」と答弁。この答弁はある意味で正しいです。

                                       

                                       なぜならば多くの国民の関心が他に向いているときこそ、スピード可決のチャンスだからです。

                                       

                                       大阪では2019年12月から、大阪メトロで顔認証を使った改札機の実験が始まりました。

                                       

                                       法案が決まるのは永田町だったとしても、実行される舞台は私たちが住む地域なのです。

                                       

                                       そのとき声を上げるのは、市町村の首長で、自分たちの住む地域で今どんな計画が進められているのか?チェックしておかなければ、知らぬ間に規制の網を潜り抜けて、プライバシーが侵害されるようなビジネスモデルが導入されてしまうということが起こります。

                                       

                                       

                                       というわけで今日は「ハイジャック・電波ジャックならぬ法律ジャック!それがスーパーシティ法です!」と題して論説しました。

                                       いつでもどこでも必要な移動・物流が可能で、キャッシュレスで現金も不要。行政手続きは電子化されて最速となり、個人情報が企業に提供されて医療や介護は在宅サービスがスムーズにできるようになり、子どもは世界最先端のオンライン教育を受け、電気ガス水道も区域内では企業によって管理されるというのが、未来都市の形です。

                                       一見すると便利に見えますが、その代わりに失うもの、それはプライバシーや主権です。気が付かないうちに法律がジャックされて、規制が緩和され、大事なものを失う危険性があるスーパーシティ法について、多くの人が動向を見守り、注視すべきであると私は改めて思うのです。

                                       

                                       

                                      〜関連記事(グローバルビジネス・レントシーキング)〜

                                      財力の乏しい農家を窮地に追い込む改正種苗法について

                                      コロナ騒動の裏で通そうとしている種苗法改正で、日本国民はゲノム編集食品の実験台になります!

                                      権力維持のために日本国民に対して面従腹背している安倍総理は売国奴です!

                                      ”グローバルな社会だから法人税を引き下げなければ企業が海外に逃げていく”のウソ

                                      ”法人税を上げるなら日本を出て海外に出ていく”というのは企業側の単なる脅しに過ぎません!

                                      国際競争力を高めるために法人税を下げなければならないという言説の欺瞞

                                      「法人税が高いと企業が海外に流出してしまう!」というウソ

                                      リフレ派理論について

                                      安全でおいしい水を廉価で飲める日本のすばらしさを考える!

                                      インフラファンドとレントシーキング問題

                                      刑務所の民営化は、正しいのか?

                                      レントシーキングについて!(格差を作る方法とは?)

                                       

                                      〜関連記事(国家戦略特区法)〜

                                      加計学園問題で、安倍首相の働きかけの有無について!

                                      加計学園問題と国家戦略特別区域法

                                      森友学園問題!日本国を亡ぼす財務省の人事評価制度に鉄槌を!

                                      加計学園問題が持つ本当の意味


                                      日本の親は守銭奴で米国の親は良い親か?

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                                        JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                                        JUGEMテーマ:年金/財政

                                         

                                         今日は「日本の親は守銭奴で米国の親は良い親か?」と題して論説します。

                                         

                                         新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ個人消費が、米国や中国で急反転をしています。

                                         

                                         下記は朝日新聞の記事です。

                                        『朝日新聞 2020/06/20 08:00 米中、「リベンジ消費」で小売り急回復 ネット好調

                                         世界2大経済大国の米中で、個人消費が急回復している。新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着き、経済が再開しているためで、「巣ごもり」で広がったネット販売も好調だ。それでも、コロナ前の水準はまだ遠く、感染「第2波」への懸念もくすぶる。

                                         米オレゴン州でトヨタ自動車系ディーラーを営むフィリップ・ドーレンさんは4月、販売台数が普段の35%減となり、従業員の多くを一時帰休させた。だが5月以降、想定を上回るペースで販売が戻り、値下げの必要もなくなった。

                                          「今は在庫不足が最大の問題です」。通常なら130台ある在庫が、いまは50台ほどしかなく、顧客の好みにこたえきれない。他社と在庫をやりくりして、しのいでいるという。

                                         米商務省が16日に発表した5月の小売り売上高(季節調整済み)は、前月比で17・7%も増加。比較可能な1992年以来、最大の伸びとなった。4月に14・7%減と最大の減少を記録した反動もあるが、市場予想(8%程度の増加)を大きく上回る回復ぶりだ。

                                         金額が大きい自動車・同部品が同44%増と全体を押し上げたほか、衣料・装飾品(188%増)、スポーツ用品・書店(88%増)などが目立って伸びた。

                                         コロナ禍でもともと需要が増えていたオンライン販売は、前月比では9%の伸びにとどまったが、前年同月比では30%も増加。米小売り最大手ウォルマートは、ネット販売が前年同期比で7割増のペースだ。

                                         3月半ば以降に全米に広がった外出・営業規制は、徐々に緩和された。携帯電話の位置データから、小売店への人出は前年の9割程度まで戻った、との報告もある。

                                         5月の失業率は13・3%と戦後最悪レベルが続いているが、米政府は1人最大1200ドル(約13万円)の給付金を配ったほか、失業保険も週600ドルを一律に上乗せした。「刺激策がエコノミストの予想を超えて効いた」(米アナリスト)とみられている。

                                         ただ、急回復しているとはいえ、5月の小売り売上高は前年同月と比べると依然6・1%も少ない。ここからの戻りは鈍る、との見方が強い。失業保険の上乗せも、米議会が延長を決めなければ7月末で切れる。政策効果は息切れしかねない。(後略)』

                                        <業種別小売売上高(季節調整済み):単位「100万ドル」「%」「ポイント」>

                                        (出典:ジェトロ)

                                         

                                         上記朝日新聞の記事の通り、5月の米国の小売業の売上高は前月比で17.7%増となりました。

                                         中国もネット通販大手のセール初日の取引高が、前年同月比で7割も増加し、自粛からの反動によるリベンジ消費が起きていますが、補助金や値下げに支えられた側面もあると考えられます。

                                         

                                         自民党執行部は、V字回復をずっと狙っており、こうしたニュースは喜びそうな記事で、景気が悪いときは、どれだけ落ち込んでも知らん顔し、回復の時だけゴーツートラベル、ゴーツーイートなどを投下して消費拡大しようと思っているのが日本ですが、米国と中国では景気悪い時に支えたことで、大きなV字回復につながったと私は思います。

                                         

                                         それでも前年同月比では小売全体で▲6.1%となっており、力強いとは言えないかもしれません。

                                         

                                         日本の場合、米中のようにリベンジ消費が起きるか?もっとわかりません。まだまだ経済が凹んでいる最中で、凹んでいる前からV字回復とか、反転攻勢とか、ゴーツートラベル・イートとか、不道徳な話です。

                                         

                                         日本の場合、松屋銀座店では先月の営業再開以来、高価格帯の寝具、家具が売れていると言われていますが、その事象をもってリベンジ消費が起きているかといわれても、わかりません。

                                         

                                         家具が売れたというだけで、高価格帯の家具や寝具というのは、お金持ちの人が買うものであり、一部の商品でリベンジ消費があったとしても、合計の消費は確実に減るでしょう。

                                         

                                         コメを食べなかった分、おなかが空いたからといって、先月分の食事を今食べるというわけではありません。

                                         

                                         一旦消費が消えてなくなった分は、2度と戻ってこない面があり、そちらの方がより深刻な問題であるといえます。

                                         

                                         特に米国で消費が急増した背景をみると、新型コロナウイルス対策による政府支援の影響が大きいのでは?と考えられます。

                                         

                                         具体的には4月に給付金が支給されて消費の意欲が高まり、衣類、テレビ、ゲームなど幅広い商品が売れるようになっていることが、ジェトロの資料を見ているとわかります。

                                         

                                         日本でも給付金が出た場合、購買意欲が高まったとして、その後どうなるか?が注目すべき点です。

                                         

                                         逆説的にいえば、コロナ前の経済の軌道に、成長の軌道に乗るまで、政府はお金を注入し続けることが必要だといえます。

                                         

                                         米国は恐らくそのつもりで経済政策を打ってくるでしょう。

                                         

                                         日本の場合はどうか?といえば、「もういいでしょ!税収が大きく減収したので、もうガタガタいうな!」これが日本政府、多くの国会議員が考えていることで、いわば守銭奴的な親といえます。

                                         

                                         日本に比べれば、米国は「困っているのか?まだお金がいるのか?じゃぁ、お金をあげよう!」ということで良い親です。

                                         

                                         財政赤字を拡大した分、経済成長し、貧困から米国国民を救うことができます。

                                         

                                         代わりに借金が増えて財政が・・・という人がいるかもしれませんが、政府が自国通貨建ての負債を増やしても何ら問題ありません。

                                         

                                         ロシアやレバノンのように固定為替相場制でなく、米国は日本と同様に変動相場制で基軸通貨ですので、米ドルの借金がどれだけ増えようとも財政問題は存在しないのです。

                                         

                                         日本は一律10万円給付をやっても、消費が戻らない場合は、もう1回10万円を出すとかやればいいのですが、きっとそうならないでしょう。日本では絶対に追加給付はないといえます。

                                         

                                         もしやるとすれば、消費税をゼロにする。年間300万円の消費をする人であれば、実に30万円給付することと同じです。

                                         

                                         一時的に見れば、日本も購買意欲が高まるかもしれません。バネというものは、凹んだ後に伸びますが、経済というのは縮んだ分元通りには戻りません。10凹んでも3くらい戻って終わりです。

                                         

                                         米国ですら、前月比で17.7%の増加とポジティブですが、前年同月比では▲6.1%減少なのです。米国は前年同月比がプラスになるまで、経済を成長の軌道に乗せるまで、財政赤字を拡大して米国国民を救うでしょう。

                                         

                                         日本は凹んでそのまま放置されますが、これはリーマンショックの時もそうでした。12000円だけ配っただけでは、当然足りません。菅直人政権の時に復興増税を導入し、安倍政権になって2014年4月、2019年10月と2度にわたって消費増税し、もはや経済成長率2%どころか、プラス0.1%とかで喜んでいるような状態です。

                                         

                                         V字回復どころか、L字型で推移するのがここ20年間の政府の経済政策の結果で、それは財務省が財務省設置法第3条の「健全な財政運営」の下、そうさせているともいえるのです。

                                         

                                         

                                         というわけで今日は「日本の親は守銭奴で米国の親は良い親か?」と題して論説しました。

                                         日本の国会議員の発言、例えば甘利氏の消費税減税は考えられないとか、稲田氏の将来世代にツケを残すので消費税減税はあり得ないとか、西村氏は一律10万円は消費税減税と同じ効果があるとか、ウソデタラメが蔓延しています。一律10万円はワンショットであり、消費税率の増税は、減税もしくはゼロにしない限り、ずっと続くものであって、こうしたレトリックを使って発言すること自体ムカつきます。

                                         野党の議員も、消費税減税を語る人はほとんどいない。むしろ自民党の若手議員を中心に消費税減税や消費税ゼロという話が出てくるというのは、何とも言えません。野党の不勉強すぎで期待できませんし、重鎮と呼ばれる当選回数が多い自民党国会議員もまた勉強不足でまるで白痴と言わざるを得ません。

                                         一刻も早く米国のように財政赤字を拡大することこそ、国民を豊かにできるということを理解していただきたいと、私は改めて思います。


                                        2019年度の税収が激減

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                                          JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                                          JUGEMテーマ:年金/財政

                                           

                                           今日は「2019年度の税収が激減」と題して論説します。

                                           

                                           下記は時事通信の記事です。

                                          『時事通信 2020/06/17 21:23 19年度税収、50兆円台半ばに コロナ響き3年ぶり減少

                                           2019年度の国の税収が見込み額(60.2兆円)から大幅に下振れることが17日、明らかになった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた実体経済の悪化や納税猶予などで、2年ぶりに60兆円を割り込むだけでなく、50兆円台半ばまで落ち込む見通しだ。税収減は3年ぶり。
                                           19年度税収をめぐり、政府は当初62.5兆円の過去最高額を見込んでいたが、米中貿易摩擦に伴う日本企業の輸出低迷などを受け、昨年末に60.2兆円へ下方修正した。さらに、コロナ禍で納税が困難な事業者に来年1月末まで国税の納付を猶予したことで、「税収が大きく減ることは確実だ」(財務省幹部)という。今年に入ってからの景気悪化も影響する。』

                                           

                                           上記記事の通り、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国の税収が2年ぶりに60兆円を割り込む見通しとなりました。

                                           

                                           企業活動の停滞に加え、収入が急減した場合に、納税を1年猶予する措置を導入したことも響いていますが、2020年度はもっと不透明感が強く、民間の資産では50兆円台前半まで落ち込むという試算があります。

                                           

                                           とはいえ、私はこうした報道をすることに違和感があります。

                                           

                                           

                                           なぜならば2019年10月の消費増税の影響で、10月〜12月の実質GDPは▲7.1%でした。GDPが減るとなれば、税率が同じであれば税収が減るのは当たり前です。

                                           

                                           GDPが減るという情報以上の情報が、この時事通信の記事にはありません。もちろん税収に関するニュースは大事なので、報道するマスメディアが存在したとして、この情報を流させているのは、財務省が意図的に流させているのでは?という疑義が濃厚です。

                                           

                                           マスメディアを通じて税収が大幅に減収することを日本国民に知らしめることで、さらなる増税や支出削減の布石を打とうとしていることが、ありありと見て取れます。

                                           

                                           そのため、この報道を見たに国民は、「そっかぁー!なんか一律10万円とかいっていたけど、あんまり10万円とかもらってはいけないのでは・・・。」と萎縮させる空気を醸成します。

                                           

                                           税収大幅減収という情報は、情報としては間違っていませんが、これがかなり大きく取り上げられるところに財務省の意図を感じます。

                                           

                                           この内容はもっと小さくてもいい記事です。

                                           

                                           それよりも経済がダメになることの方が、もっと深刻であって、経済がダメになって経済の恵みを国民も日本政府も得ているので、国民は所得を得て、政府は税収を得ているということを、まず理解するべきでしょう。

                                           

                                           税収大幅減少!と報じれば、国民の所得=GDPが減少していることについての問題意識が希薄になります。何しろ税収が減収するのはわかりきったことで、コロナ禍でさらに法人税や所得税が減収することが見込まれるのです。

                                           

                                           GDPの6割を占める個人消費に大きなダメージがあれば日本経済がダメになるのは必須。むしろGDPの6割を占める個人消費を拡大させるために、財政赤字を拡大して一律10万円給付を2度ならぬ3度やったり、公共事業を増やしたりしなければなりませんし、消費税をゼロにするのも有効な経済政策です。

                                           

                                           もし皆さんのご家庭で、子どもが死にかかって病院に行ったとします。

                                           

                                           病院の出費が何百万かかるとして、まだ子どもが入院中のとき、母親が「何百万も出費で家計の赤字が増えるけどどうしよう?」などという母親がいるでしょうか?

                                           母親がそういえば、父親の方は「子どもが死にかけているんだから、そんなお金の話などしなくてもいいでしょ。」と。

                                           それでも何百万もかかるなどとお金の話をされれば、いい加減してくれ!と言いたくもなります。

                                           

                                           だいたい子どもの命が300万円などといっている人は悪い奴で、そう考えると税収が大幅減少することを大きく報じるのは、悪い話です。

                                           

                                           子どもが日本の経済だとするならば、子どもが元気になって後で稼いでくれれば何ら問題ありません。

                                           

                                           今は300万かかろうが、500万かかろうが、お前は黙れ!という話です。

                                           

                                           普通の倫理のある大人ならそうなります。

                                           

                                           記事では猶予措置について報じられていますが、猶予措置によって資金繰りが大幅に改善する一方、猶予対象期間が長いため、将来の納税額は増える面もあるという指摘もありますが、むしろ納税額を将来に持ち越して増やさせず、全部1年ずつ遅らせ、場合によってはずっと未来永劫遅らせてもいいくらいの話です。

                                           

                                           景気が良く成れば税収は増加します。そのため、払えるようになったら少しずつ戻してもらえればいいのです。

                                           

                                           劣後ローンのように借りているのと同じですが、出世払いでちょっとずつ返させ、返すことができないくらいなら、そのまま債権を放棄してあげてしまうくらいで問題ありません。

                                           

                                           企業活動が元気になることが大事であることを改めて私たち国民は認識する必要があるものと思います。

                                           

                                           

                                           というわけで今日は「2019年度の税収が激減」と題して論説しました。


                                          中国でモノを作るとコストが低い理由は?

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                                             今日は「中国でモノを作るとコストが低い理由は?」と題して論説します。

                                             

                                             昨日オーストラリアのシンクタンクの「Australian Strategic Policy Institute(以下ASPI)」の報告書についてご紹介しました。その中で、中国共産党政府がウイグル人を不当に拘束して再教育キャンプに収容し、その後、中国の全土にあるグローバル企業の工場で、賃金を払わずにウイグル人を働かせていると説明させていただきました。

                                             

                                             中国でモノを作るとなぜコストが抑えられるのか?といえば、それは人件費がゼロのウイグル人を奴隷として働かせて作っているからコストが抑えられるのです。

                                             

                                             前回日本企業11社について、実名を出しました。具体的には、日立、ジャパンディスプレイ、三菱電機、ミツミ電機、任天堂、パナソニック、シャープ、ソニー、TDK、東芝、ユニクロの11社です。

                                             

                                             中国に工場を進出して、その工場がウイグル人を雇用しているということは無くても、製造委託契約を交わした契約企業がウイグル人を雇用しているというケースがあります。

                                             

                                            <日立ハイテクが今創集団有限公司(KTKグループ)と合弁会社設立>

                                            (出典:日立ハイテクのホームページ)

                                             

                                             上記は日立の子会社の日立ハイテク社が、中国のKTKグループと合弁会社設立に向けたプロジェクトを紹介しているホームページのサイトです。

                                             

                                             なぜ私がこうしたサイトを紹介するか?といえば、一部の企業がASPIに対して、ウイグル人を強制労働させるような企業と契約関係にないと反論しているからです。

                                             

                                             もちろん直接的契約して関与することはなくても、間接的に関与することはあり得ます。その例がKTKグループです。ASPIは直接契約した契約企業の先のサプライチェーンのほとんどに、ウイグル人の強制労働があるとしています。サプライチェーンのチェーンを辿れば、ウイグル人の強制労働につながるのです。

                                             

                                             今や、中国で製造された製品について、強制労働によらないことを保証するのは難しい。必ずどこかでウイグル人の強制労働のチェーンに汚染されているといえます。

                                             

                                             ニューズウィークの記事をご紹介します。

                                            『Newsweek 2020/03/10 17:10 新型肺炎の流行地にウイグル人労働者を送り込む中国政府の非道

                                             <感染を恐れて中国人労働者が集まらないのを補塡するため、各地の工場にウイグル人が派遣されている>

                                             世界のトップ企業に供給される部品を製造する中国の工場では2017年から19年にかけて、新疆ウイグル自治区の収容施設から移送された8万人ものウイグル人が強制労働させられている──。シンクタンクのオーストラリア戦略政策研究所が3月1日に発表したレポートが世界に波紋を広げている。

                                             レポートはウイグル人の強制労働が行われているのは「アップル、BMW、ソニー」の関連工場だと言及しているが、この動きは新型肺炎の拡大後、違う形で加速している。

                                             同自治区のニュースサイト「天山網」は3月4日、「私たちは元気で暮らしています──新疆生まれの労働者たちの声」と題する記事を配信した。それによると「2月23日、97人の若者が専用機でアクスから杭州に行き、杭州日月電器有限公司で働くようになった」。この工場は電気コネクタなどを生産しており、生産品の80%以上をアメリカや日本、フランスなどに輸出している。杭州は浙江省の省都であり、浙江省は湖北省に次ぐ新型肺炎の流行地となった場所だ。

                                             さらにその記事は「2月27日と29日、ホタン市とその周辺から185人が福建省晋江市に赴き、スポーツシューズ製造工場で労働を始めた」「ホタン地区グマ県からは3月1日、169人が出発し、その日の晩に山東省青島市の聯洋水産品有限公司に到着した」とも記している。また新華社通信の記事には「2月27日、ホタン市とカラカシ県の353人の農民が飛行機で広西チワン族自治区の南寧市と福建省晋江市に赴いた」とある。

                                             いずれも「新型肺炎の検査を経て、健康に問題のない者たちが貧困脱出のために出稼ぎに出た」ことが記されている。さらに人民日報ネット版の1月13日の報道では、カシュガル地区マルキト県から1025人のウイグル人が、新型肺炎の蔓延する湖北省や北京などに派遣されたことが、はっきり記されている。

                                             1月から3月にかけての官製メディアの報道を分析すると、新型肺炎が蔓延する湖北省や隣の湖南省、中国沿海の工業発展地域に南新疆出身のウイグル人が「出稼ぎ」に出されていると分かる。彼らは当局の管理の下、飛行機で大量移送させられている。(後略)』

                                             

                                             この記事にある3/1発表のレポートとは、まさにASPIの報告書です。そして日本企業でソニーの名前が出ています。

                                             

                                             記事を見て衝撃的なのですが、新型コロナウイルスの感染拡大が広がる中、湖北省や北京にウイグル人が強制労働者として派遣させられていたのです。中国共産党の非道と表題にありますが、非道と報じられても仕方がないでしょう。

                                             

                                             もう1つニューズウィークの記事をご紹介します。

                                            『Newsweek 2019/11/26 20:15 ウイグル弾圧で生産された「新疆綿」を日の丸アパレルが使用?

                                             <MUJIとユニクロを含む世界の衣料大手が、強制労働のウイグル人が生産した綿を調達している疑惑が浮上>

                                             日本の無印良品(MUJI)とユニクロが国際的な批判にさらされている。理由は、中国の新疆ウイグル自治区で綿を調達しているとされること。中国政府は新疆で、ウイグル人をはじめとするイスラム系少数民族を100万人以上強制収容しているとされる。

                                             ウォール・ストリート・ジャーナル紙は5月、新疆ウイグル自治区を製品のサプライチェーンに組み込んでいる企業について報じた。さまざまな報告と証言によると、収容施設を出所したウイグル人などがこの地域の工場で強制的に働かされているという。

                                             記事で名指しされた企業の中には、強制労働で綿花が生産されているウズベキスタンから綿花を調達しないという誓約書に署名している企業もあった。中央アジアのウズベキスタンと新疆では状況にいくらか違いはあるが、人権侵害をめぐる企業責任が問われていることに変わりはない。

                                             10月にはNPOのウイグル人権プロジェクト(本部ワシントン)のニュリ・トゥルケル議長が、中国問題に関する米連邦議会・行政府委員会で証言。「東トルキスタン(ウイグル人は新疆ウイグル自治区をこう呼ぶ)で強制労働により商品が製造されている可能性を無視することはさらに難しくなっている」と述べた。

                                             そして11月初めにはオーストラリアの公共放送ABCが、無印良品とユニクロが「新疆綿」の名を付けた製品を売り出して「波紋を呼んでいる」と報じた。無印良品は5月に「新疆綿」シリーズを発表。ユニクロは「高品質で知られる新疆綿を使用」という宣伝文句のシャツを販売している(現在は文言を削除)。

                                             無印良品はABCの取材に対し、強制労働による製品には関与しないという社内基準を示し、今後さらに内部調査を行うと答えた。ユニクロは「新疆ウイグル自治区に直接の生産パートナーはいない」と答えている。どちらの企業も「新疆綿」を広告でうたいながら、強制労働のイメージから距離を置きたがっている。(後略)』

                                             

                                             ASPIの報告書ではユニクロの名前は出ていましたが、無印食品のMUJIの名前はありません。ですが、昨年11月に、MUJIとユニクロが強制労働のウイグル人が生産した綿を調達している疑惑が浮上と報じられています。

                                             

                                             無印食品にせよ、ユニクロにせよ、サプライチェーンがウイグル人の強制労働に汚染されていないことを証明するのは難しいと思われます。直接的ではないにしろ、中国でビジネスをやるとなれば、間接的に関与する可能性は極めて大きいのです。

                                             

                                             ASPIは、中国にサプライチェーンを持つグローバル企業に対して、即座に徹底的なデューデリジェンス(実態調査)を行うべきであると主張していますが、この主張はその通りといえるでしょう。

                                             

                                             私は企業は、お金さえ儲ければ何をやってもいいということではないと考えます。もし人権侵害に関わっていたとしたら、それこそ大問題なのではないでしょうか?

                                             

                                             また各国政府は、ウイグル人の強制労働がILO(国際労働機関)が禁ずる強制労働に該当するとして圧力を中国政府にかけていくべきであると主張していますが、その通りです。

                                             

                                             安倍首相は2020/05/25、海外の依存度を減らし、サプライチェーンの強靭化を図る旨を述べられ、海外に工場を移転したり、海外で製品を作っている企業に対して、国内回帰を後押しすべく、補助金制度を作ることも検討できることを述べられましたが、これはとっても重要な政策であるといえるでしょう。

                                             

                                             ところが経団連企業はサプライチェーンの国内回帰について前向きではありません。

                                             

                                             経団連で中西会長は日立の人ですが、2020/05/24に報道されたNHK番組の日曜討論に出演し、「中国は非常に大きなマーケットで、中国と良い関係にある」などとほざいていて、海外に依存している生産のすべての分野を国内に移すのは現実的ではないとしています。

                                             

                                             私は、ウイグル人の強制労働という問題に対して、経団連企業、グローバル企業は甘く見ない方がいいと思っております。真剣にサプライチェーンの見直しを考えるべきです。

                                             

                                             何しろ米国は2020/06/18にウイグル人権法を成立させました。これによって米国、そして世界の主要な先進国は、ウイグルの人権侵害に関与しているものに対して、制裁することになりました。

                                             

                                             制裁対象は何も中国共産党政府の幹部だけではなく、ウイグル弾圧に関わる企業も制裁の対象になってきます。

                                             

                                             そのため、リスクマネジメント上も日本企業が例外視されることはないと考えるべきであると私は思います。

                                             

                                             

                                             というわけで今日は「中国でモノを作るとコストが低い理由は?」と題して論説しました。

                                             「安物買いの銭失い」という言葉がある通り、コストを削減しようとして、ウイグル人の強制労働に目をつぶってサプライチェーンの一部に中国企業が組み入れられることは、リスクしかないと思います。米国から制裁を受けて多額のお金を取られる可能性もあります。

                                             日本政府は国内回帰の資金的な後押しもさることながら、そもそもデフレを放置してきたことが海外進出に繋がっているため、デフレ脱却を急いで国内でも十分に利益が出る経済環境を整えることを、急いでやっていただきたいものと私は思います。

                                             そうやって国内回帰をさせて内需主導の経済政策を打ち出すことで、ウイグル人の人権弾圧に直接的には言うまでもなく、間接的にも関与してしまうリスクから解放されるのです。

                                             

                                            〜関連記事(中国による人権弾圧)〜

                                            ウイグル人権弾圧に加担している日本企業11社

                                            中国で行われる臓器移植のドナーはどこから来るのか?

                                            祝!米国でウイグル人権法案が成立!

                                            日本のマスコミが報じない中国共産党政府の死体ビジネス・臓器狩り

                                            中国の習近平ではなく台湾の蔡英文総統を国賓として招聘すべきでは?

                                            中国は反日で、台湾が親日である理由とは?

                                            米国務省による台湾への大量の武器売却について

                                            ブルームバーグ紙が報じる香港への人民解放軍動員の可能性

                                            国際社会は香港問題について、英国と約束した一国二制度を、中国に守らせるべき!

                                            香港で起きているデモの本当の狙いとは?

                                            中国ウイグル自治区の再教育キャンプで行われているウイグル人への拷問

                                            中国共産党によって人権と民主主義が脅かされている香港を支援する米国と何もしない日本

                                            ”逃亡犯条例改正案”に反対している香港のデモ活動は日本人にとって他人事ではない!

                                            トランプ大統領の国連の武器規制条約からの撤退の意味とは?

                                            「高度な能力や資質を有する外国人を受け入れる」の欺瞞と「中国による洗国(せんこく)」の恐怖

                                             

                                            〜関連記事(日本の対中政策)〜

                                            台湾の地政学上の重要性を理解している米国と、カネ儲け優先で理解しない愚かな日本

                                            日中通貨スワップは誰のため?

                                            中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア

                                            中国の公平でないグローバリズムに強硬な姿勢をとる米国と、製造2025をビジネスチャンスと考えるアホな国

                                            中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!

                                            血税3,500億円を突っ込んだジャパンディスプレイ社を800億円で中国企業に売ろうとしている日本の官民ファンド

                                             

                                            〜関連記事(中国という国の本質)〜

                                            ”タタールのくびき”と”従軍慰安婦””南京大虐殺”の虐殺性について

                                            中国はどれだけ経済発展したとしても民主化することは絶対にありません!

                                            権力のためなら平気で他人を裏切る人間が頻出するのが中国の歴史です!

                                            「中国は経済成長すれば、やがて中国人民が豊かになって民主化する」という言説と「沖縄はもともと中国の領土だ」という言説の真偽

                                             

                                            〜関連記事(中国の外貨準備高)〜

                                            国家安全法制定でキャピタルフライトリスクがあっても元安を容認せざるを得ない中国

                                            中国の外貨準備高3兆ドル割れ

                                            中国の爆買い規制と400兆円の外貨準備高の中身について


                                            ウイグルの人権弾圧に加担している日本企業11社

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                                                中国共産党政府が、新疆ウイグル自治区に強制収容所再教育キャンプという名前の強制収容所を作り、100万人以上のウイグル人に拷問をかけ、信仰を奪い、強制労働させ、臓器移植の犠牲になっています。

                                               もし、そのウイグル人の人権弾圧に、自分が勤めている会社が直接的ではないまでも、間接的に関与しているとしたら、皆さんはどう思うでしょうか?

                                               実はオーストラリアのシンクタンクが日本企業11社も含めて世界で83社がウイグル人の人権弾圧に間接的に関与しているというレポートを出しています。

                                               そこで今日は「ウイグルの人権弾圧に加担している日本企業11社」と題し、日本企業の実名11社が間接的に関与している可能性について論説します。

                                               

                                               下記はAFP通信の記事です。

                                              『AFP通信 2020/06/19 09:58 オーストラリアに大規模サイバー攻撃、攻撃主体は「国家ベース」

                                               【6月19日 AFP】(更新)オーストラリアのスコット・モリソン(Scott Morrison)首相は19日、同国が政府や公共サービスなどを標的とした大規模サイバー攻撃を受けており、攻撃主体は「国家ベース」だと明らかにした。

                                               モリソン氏は緊急記者会見を開き、サイバー攻撃について「あらゆるレベルの政府、産業界、政治団体、教育事業者、保健事業者、必要不可欠なサービスを提供する事業者、その他の重要なインフラの運営事業者など、幅広い分野にわたるオーストラリアの組織を標的としている」と語った。

                                               さらに、「オーストラリアの組織は現在、国家ベースの洗練されたサイバー攻撃主体に標的とされている」と述べたが、詳細は明らかにしなかった。

                                               中国、イラン、イスラエル、北朝鮮、ロシア、米国、多くの欧州諸国が高度なサイバー戦力を持つことで知られているが、対立が激化する中で最近オーストラリア製品に貿易制裁を科していたことから、中国に疑いが掛けられる可能性が高い。

                                               オーストラリアは、新型コロナウイルスの発生源についての調査を求めたことで中国の怒りを買っていた。(c)AFP』

                                               

                                               上記はオーストラリアに関する記事なのですが、オーストラリアのモリソン首相は2020/06/19、自国のオーストラリアは、政府や公共サービスを標的とした大規模なサイバー攻撃を受けているとし、攻撃の主体は国家ベースであると述べられました。

                                               

                                               AFP通信の記事では、オールストラリア製品に貿易制裁を課していることから、中国に疑いがかけられる可能性が高いと報じられています。

                                               

                                               オーストラリアでは、政府系のシンクタンクで、「Australian Strategic Policy Institute(以下ASPI)」というシンクタンクがあり、今年2020/03/01にある報告書を出しています。

                                               

                                              <Uyghurs for saleとある報告書>

                                              (出典:Australian Strategic Policy Instituteのホームページから引用・抜粋)

                                               

                                               ASPIの報告書によれば、ウイグル人は再教育キャンプで強制労働させられ、さらに再教育キャンプの強制労働後は、中国全土のあちこちに移送され、民間企業の工場で働かされているとのことです。

                                               

                                               上記の英文の抜粋を見ていただきたいのですが、日本の企業11社が実名で公表されています。

                                               

                                               日立、ジャパンディスプレイ、三菱電機、ミツミ電機、任天堂、パナソニック、シャープ、ソニー、TDK、東芝、ユニクロの全11社です。

                                               

                                               上記11社以外でも日本でよく知られている企業として、パソコン関係では、Acer、Apple、Cisco、Dell、HP(ヒューレットパッカード)、Microsoftなど、アパレル関係では、Adidas、Gap、Nike、PoloRalphLauren、Pumaなど、自動車産業も名前を連ねています。

                                               

                                               もし、日本人がナイキやアディダスのスニーカーを履いているとして、それは誰が作ったのか?というと、中国で強制労働させられているウイグル人が作ったものかもしれません。

                                               

                                               中国全土に移送されたウイグル人が強制労働させられている工場は、実は世界の名だたるグローバル企業のサプライチェーンになっているのです。

                                               

                                               私は株式投資をやっておりますが、上記11社の株式は保有したことがありません。TDKを買おうと思ったこともありましたが、この報告書を見て買う気が失せました。

                                               

                                               このようにASPIの報告書では、中国にサプライチェーンを持つグローバル企業83社(日本企業11社を含む)の実名が挙げられ、中国共産党政府がやっているウイグル人の人権弾圧に加担していることになっているのでは?と問題提起しています。

                                               

                                               実はこの件について、日本のマスメディアはほとんど報じていませんが、海外メディアでAFP通信社が報じています。

                                               

                                               AFP通信の記事をもう1つご紹介します。

                                              『AFP通信 2020/03/02 19:14 アップル・ソニーなど大企業、ウイグル人強制労働の工場から部品供給か 豪報告書

                                              【3月2日 AFP】オーストラリアのシンクタンク「オーストラリア戦略政策研究所(Australian Strategic Policy Institute)」は2日、世界のトップ企業に供給される材料や部品を製造している中国の工場で、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)の収容施設から移送された8万人以上のウイグル人が強制的に働かされているとの報告書を発表した。報告書では供給を受けている企業として米アップル(Apple)、独BMW、ソニー(Sony)などの名前が挙げられており、今後、各企業の経営にも大きな影響を与える可能性がある。

                                               オーストラリア戦略政策研究所は「テクノロジー、衣料、自動車産業の世界の有名企業、少なくとも83社のサプライチェーンに組み込まれている工場でウイグル人が働いている」と指摘し、「中には中国政府の労働者移送政策の下、ウイグル人を強制労働させている工場もあり、世界のサプライチェーンを傷つけている」と非難している。

                                               同研究所は供給先の企業としてアップル、BMW、ソニーのほか、米アパレルのギャップ(Gap)、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ、Huawei)、米スポーツ用品大手のナイキ(Nike)、韓国電機大手サムスン電子(Samsung Electronics)、独フォルクスワーゲン(Volkswagen)などの名前を挙げている。

                                               また「ウイグル人を強制労働に利用している企業は、強制労働によって製造した製品の輸入を禁じ、サプライチェーンへのリスクに関する報告を義務付ける法律に違反している可能性がある」と指摘している。(c)AFP』 

                                               

                                               いかがでしょうか?ソニーの名前が思いっきり出ています。

                                               

                                               日本では韓国に対して徴用工問題というのがありましたが、日本政府はちゃんと賃金を払って働かせていました。しかしながら中国共産党政府の場合、ウイグル人に賃金を払っていません。就職と呼ぶには程遠く、給料を払わず働かせるとなれば、奴隷と同じです。

                                               

                                               中国共産党政府がウイグル人を強制労働させている行為は、奴隷労働、奴隷売買、人身売買に該当するのです。

                                               

                                               そして強制労働を受け入れている民間企業が中国には全土にたくさんあって、そこの工場で作られているアパレル製品がナイキ、アディダス、ラルフ・ローレン、Gap、FILAなど、家電製品でいえば、敢えて日本企業名を出しますと、ソニー、日立、パナソニック、東芝、三菱電機、任天堂であり、工業製品だとジャパンディスプレイ、ミツミ電機、TDKです。

                                               

                                               ASPIの報告書によれば、新疆ウイグル自治区で普通に暮らしている普通のウイグル人が突然拘束され、再教育キャンプに送られ、拷問を受けて洗脳教育を受けた後、中国全土にある各地の工場に送られます。

                                               

                                               これは中国という国家による大々的な人身売買が公然と行われて、日本もそのサプライチェーンが汚染されているといえるでしょう。

                                               

                                               こうした工場に送られたウイグル人は、どういう生活をしているのか?といえば、報告書では実質的に刑務所に近いとしています。

                                               

                                               隔離された宿舎の中で生活し、新疆ウイグル自治区の自宅に帰ることは一切できず、労働時間以外の時間では、中国語学習と共産主義の洗脳教育を受けます。

                                               

                                               ウイグル人はもともとイスラム教ですが、イスラム教の宗教行為に参加できず、顔認証システムで常に監視され、有刺鉄線に囲われた敷地の中から一歩も外に出られず、監視塔の監視カメラで常に監視されているのです。

                                               

                                               この状況、つい最近も話題にしたマンガ「約束のネバーランド」に似ています。約束のネバーランドでは12歳になるまで仲間とみんなで幸せに過ごして、12歳になったら鬼に食べられて死ぬという仕組みなのですが、中国の再教育キャンプや工場敷地内にいるウイグル人も同じで、臓器移植の注文があれば、無理やり脳死させられて生きたまま臓器を摘出させるという大変おぞましいことをやっているのですが、食用児の子どもを鬼に食べさせる「約束のネバーランド」と重なります。

                                               

                                               ところでこの報告書についてAFP通信が報じた記事を紹介しましたが、日本のマスコミは私が知る限り、いろいろ検索しましたが、報じているマスメディアを見つけることができませんでした。

                                               

                                               このASPIの報告書は、中国共産党政府による奴隷売買、人身売買の証拠を突き付けたものともいえます。なぜならば中国におけるこうした話は、今までもずっとあったのですが、直接調査してエビデンスに基いた主張はなかったのです。しかしながら、この報告書は新しい有力な証拠といえるでしょう。

                                               

                                               それによってグローバルサプライチェーンが汚染され、グローバル企業が安く物を作ってコスト削減しているという実態を把握することができるのです。

                                               

                                               

                                               というわけで今日は「ウイグルの人権弾圧に加担している日本企業11社」と題して論説しました。

                                               

                                               

                                               

                                              〜関連記事(中国による人権弾圧)〜

                                              中国で行われる臓器移植のドナーはどこから来るのか?

                                              祝!米国でウイグル人権法案が成立!

                                              日本のマスコミが報じない中国共産党政府の死体ビジネス・臓器狩り

                                              中国の習近平ではなく台湾の蔡英文総統を国賓として招聘すべきでは?

                                              中国は反日で、台湾が親日である理由とは?

                                              米国務省による台湾への大量の武器売却について

                                              ブルームバーグ紙が報じる香港への人民解放軍動員の可能性

                                              国際社会は香港問題について、英国と約束した一国二制度を、中国に守らせるべき!

                                              香港で起きているデモの本当の狙いとは?

                                              中国ウイグル自治区の再教育キャンプで行われているウイグル人への拷問

                                              中国共産党によって人権と民主主義が脅かされている香港を支援する米国と何もしない日本

                                              ”逃亡犯条例改正案”に反対している香港のデモ活動は日本人にとって他人事ではない!

                                              トランプ大統領の国連の武器規制条約からの撤退の意味とは?

                                              「高度な能力や資質を有する外国人を受け入れる」の欺瞞と「中国による洗国(せんこく)」の恐怖

                                               

                                              〜関連記事(日本の対中政策)〜

                                              台湾の地政学上の重要性を理解している米国と、カネ儲け優先で理解しない愚かな日本

                                              日中通貨スワップは誰のため?

                                              中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア

                                              中国の公平でないグローバリズムに強硬な姿勢をとる米国と、製造2025をビジネスチャンスと考えるアホな国

                                              中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!

                                              血税3,500億円を突っ込んだジャパンディスプレイ社を800億円で中国企業に売ろうとしている日本の官民ファンド

                                               

                                              〜関連記事(中国という国の本質)〜

                                              ”タタールのくびき”と”従軍慰安婦””南京大虐殺”の虐殺性について

                                              中国はどれだけ経済発展したとしても民主化することは絶対にありません!

                                              権力のためなら平気で他人を裏切る人間が頻出するのが中国の歴史です!

                                              「中国は経済成長すれば、やがて中国人民が豊かになって民主化する」という言説と「沖縄はもともと中国の領土だ」という言説の真偽

                                               

                                              〜関連記事(中国の外貨準備高)〜

                                              国家安全法制定でキャピタルフライトリスクがあっても元安を容認せざるを得ない中国

                                              中国の外貨準備高3兆ドル割れ

                                              中国の爆買い規制と400兆円の外貨準備高の中身について


                                              中国で行われる臓器移植のドナーはどこから来るのか?

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                                                 今日は「中国で行われる臓器移植のドナーはどこから来るのか?」と題して論説します。

                                                 

                                                 昨日はウイグル人の弾圧から守るため、米国がウイグル人権法という法律が制定されたことをお伝えしました。ウイグルの問題、ウイグル人弾圧の最大のポイントは何か?といえば、臓器移植のドナーの対象になっている点に尽きます。

                                                 

                                                 中国の臓器移植は1999年を境に、急激にその数は増加しています。

                                                 

                                                 臓器移植が増加するとなれば、臓器を提供している人も増加しなければなりません。ところが中国国内では、中国人ドナーの提供者は200人以下で、13億人も人口がいると言われているにもかかわらず、世界最小でドナー提供率はほぼゼロに近い状態です。

                                                 

                                                 死刑囚から臓器を取っているのか?といえば、中国の死刑囚は毎年1000人〜2000人なのですが、1999年以降の臓器移植の手術件数は毎年19万2000件以上といわれています。

                                                 

                                                 多くて2000人の死刑囚から臓器を取るとしても、手術件数19万2000件とはあまりにも開きが大きく、この差は何なのか?疑問ですが、想像し得るにウイグル人から臓器を取っているのでは?という疑義があるのです。

                                                 

                                                 通常、腎臓や肝臓の臓器移植は平均で2年〜3年の待期期間があるといわれているのに、中国では1ヶ月〜2カ月程度、最短で4時間で臓器移植が受けられるとされていまして、逆にその臓器はどこから来るのか?ということで、ウイグル人から取っている可能性が高いと考えられているのです。

                                                 

                                                <山田宏自民党参議院議員のツイッター>

                                                 

                                                 

                                                 上記は自民党参議院議員の山田宏氏のツイッターです。

                                                 

                                                 日本では2020/06/17、フジテレビの番組、小倉アナウンサーが司会をしている「とくダネ!」という番組の中で、日本では進まない臓器移植と題し、待機は先進国で最長という特集を放送しました。

                                                 

                                                 番組の中で、日本は臓器移植希望者約1万4000人のうち、移植を受けられるのは約2%とし、心臓移植の平均待期期間は約3年1ヶ月と日本の現状を紹介。一方で中国の武漢市の病院の移植事例を紹介し、中国では移植まで平均1ヶ月〜2カ月などと報じました。

                                                 

                                                 ところが、なぜ日本と中国でここまで差があるのか?明確な説明はなかったため、あたかも中国が進んでいて、日本は臓器移植のインフラが遅れているというメッセージを送りたかったのか?当然、中国の臓器移植がそれだけ早くできるには、何らかの理由があるはずで、その何らかの理由については全く報じられず、中国への渡航を推奨するのか?といった誤解を視聴者に与えました。

                                                 

                                                 

                                                <Erkin Sidick氏の写真とErkinSidick氏が2020/06/17にツイートした内容>

                                                 

                                                 

                                                 上記はウイグル出身で現在NASAの研究員として宇宙開発に従事しておられるErkin Sidick(アーキン・サイディック)氏という人物がいましてツイートしています。

                                                 

                                                 新疆ウイグル自治区で、新たな法律が発表され、それによればウイグル人女性の避妊政策とのこと。ウイグル人の人口増加率は既に数%となっているのですが大半のウイグル人男性は、新疆ウイグル自治区から連れ去られ、再教育キャンプという強制収容所に男性を中心に収容されました。

                                                 

                                                 私の想像の域を出ませんが、おそらく再教育キャンプに入れられたウイグル人は、その後、飛行機や電車などを使って強制的にドナーにさせられているのでは?と思っています。

                                                 

                                                 その結果、男性がいなくなって女性しかいないという状況になっているため、ウイグル人の人口は増えないのです。

                                                 

                                                 このままでいけば、自然にウイグル人の子孫がいなくなり、民族として消滅します。まさにエスニッククレンジング(洗国)と呼ばれる国際犯罪です。

                                                 

                                                 かつて満州の女真族が漢人によって洗国被害を受けて消滅したのと同様のことを、ウイグル人に現在進行形で行い、しかも臓器収奪という許しがたい人権弾圧で、海外からの臓器移植渡航者を受け入れて外貨を獲得するお金儲けをしているのです。

                                                 

                                                 中国共産党政府としては、早急にウイグル人を消滅させることを狙っており、ウイグル人女性に対して、避妊政策を推し進めているのではないかと考えられます。

                                                 

                                                 こうして中国共産党政府によって、ウイグル人への人権弾圧が公然と行われているにもかかわらず、日本のマスメディアはほとんど報じることはない。むしろフジテレビの「とくダネ!」のように、法輪功学習者やウイグル人の臓器収奪を見て見ぬふりをして、「臓器移植をするなら中国へ!」あるいは「臓器移植は中国を見習え!」と言わんばかりの番組を垂れ流すのですから、開いた口がふさがりません。

                                                 

                                                 

                                                 というわけで今日は「中国で行われる臓器移植のドナーはどこから来るのか?」と題して論説しました。

                                                 米国のワシントンにはウイグル人権プロジェクト(Uyghur Human Rights Project=通称UHRP) という団体があり、その団体の副総裁のオマール・カナット氏は、米国のみならず世界各国が中国との戦いに参加して欲しいと述べています。日本でもウイグル人を守る団体がありまして、日本ウイグル連盟(事務局住所:東京都文京区本郷3-3-11 NCKビル4F)というのがあり、都内でオマール・カナット氏が、講演した実績もあるようです。

                                                 2020/06/17に米国で作られたウイグル人権法は、素晴らしい法律ですが、米国だけではなく、私は日本も中国との戦いに参加して欲しいものと改めて思うのです。

                                                 

                                                 

                                                 

                                                〜関連記事(中国による人権弾圧)〜

                                                祝!米国でウイグル人権法案が成立!

                                                日本のマスコミが報じない中国共産党政府の死体ビジネス・臓器狩り

                                                中国の習近平ではなく台湾の蔡英文総統を国賓として招聘すべきでは?

                                                中国は反日で、台湾が親日である理由とは?

                                                米国務省による台湾への大量の武器売却について

                                                ブルームバーグ紙が報じる香港への人民解放軍動員の可能性

                                                国際社会は香港問題について、英国と約束した一国二制度を、中国に守らせるべき!

                                                香港で起きているデモの本当の狙いとは?

                                                中国ウイグル自治区の再教育キャンプで行われているウイグル人への拷問

                                                中国共産党によって人権と民主主義が脅かされている香港を支援する米国と何もしない日本

                                                ”逃亡犯条例改正案”に反対している香港のデモ活動は日本人にとって他人事ではない!

                                                トランプ大統領の国連の武器規制条約からの撤退の意味とは?

                                                「高度な能力や資質を有する外国人を受け入れる」の欺瞞と「中国による洗国(せんこく)」の恐怖

                                                 

                                                〜関連記事(日本の対中政策)〜

                                                台湾の地政学上の重要性を理解している米国と、カネ儲け優先で理解しない愚かな日本

                                                日中通貨スワップは誰のため?

                                                中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア

                                                中国の公平でないグローバリズムに強硬な姿勢をとる米国と、製造2025をビジネスチャンスと考えるアホな国

                                                中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!

                                                血税3,500億円を突っ込んだジャパンディスプレイ社を800億円で中国企業に売ろうとしている日本の官民ファンド

                                                 

                                                〜関連記事(中国という国の本質)〜

                                                ”タタールのくびき”と”従軍慰安婦””南京大虐殺”の虐殺性について

                                                中国はどれだけ経済発展したとしても民主化することは絶対にありません!

                                                権力のためなら平気で他人を裏切る人間が頻出するのが中国の歴史です!

                                                「中国は経済成長すれば、やがて中国人民が豊かになって民主化する」という言説と「沖縄はもともと中国の領土だ」という言説の真偽

                                                 

                                                〜関連記事(中国の外貨準備高)〜

                                                国家安全法制定でキャピタルフライトリスクがあっても元安を容認せざるを得ない中国

                                                中国の外貨準備高3兆ドル割れ

                                                中国の爆買い規制と400兆円の外貨準備高の中身について


                                                祝!米国でウイグル人権法案が成立!

                                                0

                                                  JUGEMテーマ:臓器移植

                                                  JUGEMテーマ:ドナルド・トランプ

                                                  JUGEMテーマ:凶悪犯罪

                                                   

                                                   今月2020/06/17、米国でウイグル人権法という法律ができました。

                                                   これは中国共産党政府の邪悪なウイグルの人権弾圧からウイグル人を守ろうと活動してきた人々にとっては、歴史的な出来事といえるものであり、素晴らしいことであると思います。

                                                   ところが、私が調べる限り、日本のマスコミは大きく報じられていません。

                                                   そこで、ぜひ皆さんにご紹介したいと思いまして、今日は「祝!米国でウイグル人権法案が成立!」と題して論説します。

                                                   

                                                   

                                                  AFP通信の記事をご紹介します。

                                                  『AFP通信 2020/06/18 08:17 米「ウイグル人権法」成立、中国当局者の資産凍結や渡航禁止

                                                  【6月18日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は17日、中国の新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)でイスラム教徒の少数民族ウイグル人が施設に強制的に収容されているとされる問題で、中国当局者への制裁を認める法案に署名し、「ウイグル人権法(Uighur Human Rights Act)」が成立した。

                                                   新法は米政府に、ウイグル人などの少数民族に対する「恣意(しい)的な拘束、拷問、ハラスメント」に責任を負うべき中国当局者を特定し、これらの中国当局者について、米国内に保有する資産凍結と米国への渡航禁止を義務付ける内容。

                                                   同法案は中国の少数民族政策への怒りを背景に米議会をほぼ全会一致で通過しており、トランプ氏は署名するとみられていた。

                                                   トランプ氏は、「この法律は人権侵害やウイグル人ら中国の少数民族の民族としてのアイデンティティーや信仰を消し去ることを目的とした洗脳キャンプの体系的な使用、強制労働、侵襲的な調査をする者たちに責任を取らせるものだ」とする声明を発表した。

                                                   同法案へのトランプ氏署名の発表は、米国のジョン・ボルトン(John Bolton)前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の衝撃的な暴露本の抜粋がメディアに掲載された中で行われた。米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)によると、ボルトン氏は近く出版される著書に、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席からウイグル人の収容について説明されたトランプ氏は、収容施設は「まさに実行すべき正しいこと」だと習氏に語り、ウイグル人収容施設を是認したと記しているという。(c)AFP』

                                                   

                                                   上記AFP通信の記事の通り、2020/06/17トランプ大統領はウイグル人権法案に署名し、ウイグル人権法が成立しました。

                                                   

                                                   この法律はどういう法律か?といいますと、昨年2019年にもウイグル人権法2019(通称:「Uighur Human Rights Act of 2019」)が成立していたのですが、その内容が途中から厳しい内容にバージョンアップさせ、今回バージョンアップを完成させたものが法律として成立したものです。

                                                   

                                                   具体的には、米国議会が米国政府に対して、ウイグルの現状を調べて米国議会に報告をせよ!と要求している内容になっていて、米国政府の国防総省の情報局、FBI、国務省など、それぞれの海外情報を取り扱う部局が、それぞれで調べ、ウイグルの現状について議会に報告するよう要求しています。

                                                   

                                                   また米国大統領に対して、ウイグルの人権を弾圧している加害者を刑事問題として責任追及するため、加害者リストを米国議会に提出するよう要求をしています。

                                                   

                                                   さらにウイグル人の人権弾圧の加害者らの米国国内の金融資産を凍結し、加害者らが米国に入国しようとしたら米国への入国を拒否するという制裁も入っています。

                                                   

                                                   こうした資産の凍結、入国禁止というのは、グローバル・マグニツキー法という法律に基づくもので、グローバル・マグニツキー法とは、国際的な人権を守る法律の一つであり、この内容をウイグルに特定した内容として、ウイグル人権法2020が位置付けられています。

                                                   

                                                   特にこの法律は米国の大統領に対して、加害者らに対する制裁を大統領の思い次第でいくらでも厳しくできるという内容になっている点が特徴といえ、非常に重要な法案が遂に成立したのが2020/06/17という日でした。

                                                   

                                                   では、この法律の制裁が初めて適用されるのは一体誰なのか?といえば、おそらく中国のウイグル新疆自治区を統括している陳全国という中国共産党政府の政治局委員の一人です。

                                                   

                                                   もともとウイグル人は、従前から様々な形で差別を受けてきたのですが、チベットの書記長だった陳全国が2016年に新疆ウイグル自治区の党書記に転任し、以後弾圧が強化されました。

                                                   

                                                   2017年3月に「脱過激派条例」を制定し、宗教的、文化的な表現が、公私を問わず「過激主義」とみなされ、顎髭を生やしたり、ベールやヘッドスカーフを着用したり、イスラム教やウイグルに関する本や記事を所持したり、定期的な祈り、断食、禁酒といった行為を摘発対象として、ウイグル人を苦しめてきました。

                                                   

                                                   中国共産党政府の政治局員というのは25人いるのですが、陳全国はそのうちの一人であり、陳全国が制裁を受けるとなれば、中国共産党の政治局委員に対する初の制裁という歴史的なことにもなります。

                                                   

                                                   この法案の提案者は、対中国強硬派で知られる米国上院議員のマルコ・ルビオ氏です。

                                                   

                                                   法案の成立には時間がかかり、なかなか進まなかった部分もあったのですが、海外に亡命して海外で活動しているウイグル人やその団体、またそれらを支援する人々らの願いが結集して、マルコ・ルビオ氏のみならず、共和党、民主党の超党派でこの法律を提案して、上院、下院ともほぼ満場一致で成立。トランプ大統領が6/17に署名しました。

                                                   

                                                   この法律を成立する為に関わった人々には改めてお祝いのメッセージをお送りしたく思います。

                                                   

                                                   このようなウイグルを支援する法律は、他国に存在するのか?というと、台湾やイスラエルやカナダで存在します。

                                                   

                                                   例えば台湾では2015/06/12、人体臓器移植法を改正して、処刑された囚人の臓器の利用、売買、仲介行為を禁じ、移植ツーリズムも禁止しました。また違法臓器移植に医師が関与した場合は、その医師に対して医師の資格を剥奪することもできるようになりました。

                                                   

                                                   イスラエルでは2008年に臓器移植法が可決され、イスラエル国内のみならず国外を含め、臓器の売買・あっせんを禁止。自分を含めて、死刑囚だろうが何であろうが、いかなる者からの臓器摘出に対して報酬を受け取ることを禁止しています。

                                                   

                                                   カナダでは2018/10/25に、強制臓器摘出・臓器売買の撲滅を目的とする刑法改正案、人身売買難民法の法案の「S-240法案」という法律が上院で可決し、下院でも可決して制定されました。「S-240法案」は、カナダ国民が海外で死者の事前同意なしの臓器移植を受けた場合、刑事犯罪とみなす他、違法な臓器売買に関わった外国人に対して、カナダへの移民を許可せず、または難民として受け入れることもできないことを定めています。

                                                   

                                                   こうした他国の動きはいずれも、臓器移植の犠牲になっている人ら、少数民族や宗教の少数派の人々を守るためとし、具体的には法輪功学習者やウイグル人を指しているといえるでしょう。

                                                   

                                                   日本では、元経済産業省のOBで外交評論家の加瀬英明氏が、中国における臓器移植を考える会、通称SMGネットワークというのを立ち上げ、内閣総理大臣宛の署名を集める運動を行っています。

                                                   

                                                   こうした動きについて、世界はウイグルのために、ウイグルの人権を守るために具体的に動いているということを私たち日本人は知っておく必要があると考えます。

                                                   

                                                   

                                                   というわけで今日は「祝!米国でウイグル人権法案が成立!」と題して論説しました。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                  〜関連記事(中国による人権弾圧)〜

                                                  日本のマスコミが報じない中国共産党政府の死体ビジネス・臓器狩り

                                                  中国の習近平ではなく台湾の蔡英文総統を国賓として招聘すべきでは?

                                                  中国は反日で、台湾が親日である理由とは?

                                                  米国務省による台湾への大量の武器売却について

                                                  ブルームバーグ紙が報じる香港への人民解放軍動員の可能性

                                                  国際社会は香港問題について、英国と約束した一国二制度を、中国に守らせるべき!

                                                  香港で起きているデモの本当の狙いとは?

                                                  中国ウイグル自治区の再教育キャンプで行われているウイグル人への拷問

                                                  中国共産党によって人権と民主主義が脅かされている香港を支援する米国と何もしない日本

                                                  ”逃亡犯条例改正案”に反対している香港のデモ活動は日本人にとって他人事ではない!

                                                  トランプ大統領の国連の武器規制条約からの撤退の意味とは?

                                                  「高度な能力や資質を有する外国人を受け入れる」の欺瞞と「中国による洗国(せんこく)」の恐怖

                                                   

                                                  〜関連記事(日本の対中政策)〜

                                                  台湾の地政学上の重要性を理解している米国と、カネ儲け優先で理解しない愚かな日本

                                                  日中通貨スワップは誰のため?

                                                  中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア

                                                  中国の公平でないグローバリズムに強硬な姿勢をとる米国と、製造2025をビジネスチャンスと考えるアホな国

                                                  中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!

                                                  血税3,500億円を突っ込んだジャパンディスプレイ社を800億円で中国企業に売ろうとしている日本の官民ファンド

                                                   

                                                  〜関連記事(中国という国の本質)〜

                                                  ”タタールのくびき”と”従軍慰安婦””南京大虐殺”の虐殺性について

                                                  中国はどれだけ経済発展したとしても民主化することは絶対にありません!

                                                  権力のためなら平気で他人を裏切る人間が頻出するのが中国の歴史です!

                                                  「中国は経済成長すれば、やがて中国人民が豊かになって民主化する」という言説と「沖縄はもともと中国の領土だ」という言説の真偽

                                                   

                                                  〜関連記事(中国の外貨準備高)〜

                                                  国家安全法制定でキャピタルフライトリスクがあっても元安を容認せざるを得ない中国

                                                  中国の外貨準備高3兆ドル割れ

                                                  中国の爆買い規制と400兆円の外貨準備高の中身について


                                                  豊臣秀吉が奴隷ビジネスを阻止した日本と奴隷ビジネスが横行したアフリカ

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                                                    JUGEMテーマ:歴史

                                                     

                                                     マンガで「約束のネバーランド」という作品がありまして、私はハマって読んでいるのですが、今起きているグローバリズムと反グローバリズムの戦いであったり、中国共産党政府によるウイグル人弾圧、香港デモ弾圧と、反中国との戦いであったりと、現代の世界と重なる部分が多いと思いながら読んでいます。

                                                     日本では1500年代に、奴隷ビジネスが横行していたという史実があり、過去に「教科書で語られない16世紀の日本人奴隷(豊臣秀吉の「伴天連追放令」の理由)」という記事を書きましたが、今日は改めてこの問題を取り上げ、「豊臣秀吉が奴隷ビジネスを阻止した日本と奴隷ビジネスが横行したアフリカ」と題して、下記の順で論説します。

                                                     

                                                    1.日本人に失いつつある国民意識とナショナリズム

                                                    2.奴隷ビジネスに蹂躙されるアフリカと日本

                                                    3.欧米人がアフリカ人や日本人を奴隷にした方法

                                                    4.日本とアフリカの違い

                                                    5.自己責任論が蔓延して失われつつある同じ日本人を助けるという国民意識

                                                     

                                                     

                                                     

                                                    1.日本人に失いつつある国民意識とナショナリズム

                                                     

                                                     安倍政権の腐敗レベルは最高潮に達しているものと思われます。その上、安倍政権は史上数々の不名誉な記録を打ち出し続けています。例えば、最も実質賃金を引き下げ、最も実質消費を減らし、最も出生率を減少させたという不名誉な記録が並び続けます。

                                                     

                                                     また、コロナ恐慌という国家的危機に陥っているにもかかわらず、十分な補償をせずに後手後手の対応となり、パソナ・電通の中抜き問題、黒川元検事総長の定年延長、種苗法改正など、コロナショックを利用して様々な根回しや利益誘導を行い、何か対策や改善をするか?と思えば、息を吐くようにウソをつき続けてきました。

                                                     

                                                     まさに安倍政権下では、日本の国家破壊が着々と進められてきたといえるでしょう。

                                                     

                                                     なぜそのようになってしまったのか?といえば、私は国民意識やナショナリズムを喪失してしまったからでは?と思っています。

                                                     

                                                     自己責任論に代表される通り、今の日本が直面しているのは、同胞を守るという国民意識・ナショナリズムの欠如であって、自己責任論は、その象徴であると私は考えます。

                                                     

                                                     日本が30年間近く、経済成長ができず、衰退し続けてきたのだ原因は、国民意識・ナショナリズムが失われて蔓延した自己責任論であると思います。

                                                     

                                                     ところがこの国民意識・ナショナリズムというのは、現代の日本だけではなく、400年前のアフリカにはありませんでした。

                                                     

                                                     日本でも16世紀の安土桃山時代に、国民意識・ナショナリズムを喪失していたときがあったのですが、戦国武将の豊臣秀吉によって、日本は救われ、その後経済成長を遂げることができたという史実を知る日本人はほとんどいないでしょう。

                                                     

                                                     今から400年以上前、白人の奴隷貿易によりアフリカは蹂躙された歴史を持ちますが、日本でも安土桃山時代に奴隷貿易がありました。それを断固として阻止したのが豊臣秀吉です。

                                                     

                                                     日本とアフリカの運命を分けたたった1つの違い、それは国民意識・ナショナリズムです。その事実を知ることで、安倍政権の腐敗と日本の衰退のカラクリがはっきりと理解できるでしょう。

                                                     

                                                     

                                                     

                                                    2.奴隷ビジネスに蹂躙されるアフリカと日本

                                                     

                                                     今、米国では黒人差別に対するデモが行われ、日本でも東京都内の渋谷駅周辺で行われました。その黒人差別の根本的な原因は何か?といえば英国に原因があります。

                                                     

                                                     英国はアフリカから黒人を連れてきて、船でアメリカ大陸に運び、奴隷として働かせていたのです。

                                                     

                                                     アフリカ人の奴隷は縛られて手錠や首輪によってお互いをつなぎ合わされた状態で、身動き取れないほど密閉した船にすし詰めのようにされて運ばれ、普通に奴隷貿易が行われていました。そしてアメリカ大陸に運ばれたアフリカ人は、900万人〜1100万人といわれていますが、この数は航路の途中で死んだ人は含まれていません。

                                                     

                                                     教科書やニュースで知られている話として、アフリカの奴隷貿易を知っている人は多いでしょうが、16世紀後半にポルトガル人が日本人が奴隷として売買されていたことを知る人は少ないでしょう。

                                                     

                                                     豊臣秀吉の側近で、軍紀作家の大村由己(おおむらゆうこ)は、「九州御動座記」の中で、日本人数百人が男女問わず、南蛮船が買い取って手足に鎖を付けて船に詰め込み、それは地獄よりもひどく、生きながらにして皮を剥がされるなど、狂気ともいえる様子が目の前に広がり、九州にいる日本人は皆その様子を見ており、子を売り、親を売り、妻女を売っていることを耳にしているとのこと。

                                                     

                                                     ポルトガル人は奴隷が自分の財産であることを示すため、まるで「約束のネバーランド」の食用児のごとく、人間用の焼き印を用いるなどしていたようで、日本人に対して家畜以下の扱いを行っていました。そして奴隷として売り飛ばされた日本人は、インドやその他の遠隔地に運ばれました。

                                                     

                                                     

                                                     

                                                    3.欧米人がアフリカ人や日本人を奴隷にした方法

                                                     

                                                     英国人がアフリカ人を奴隷にした際、あるいはポルトガル人が九州で日本人を奴隷にした際、いずれも戦争をして植民地化して無理やり奴隷にしたわけではありません。

                                                     

                                                     仮にも戦争をして植民地化すれば、奴隷人口が少なくなってしまうため、むしろ英国人やポルトガル人にとっては都合が悪くなってしまいます。

                                                     

                                                     欧州人の場合、どうやってアフリカ人を奴隷にしたのでしょうか?

                                                     

                                                     英国がアフリカ人を黒人奴隷としてアメリカ大陸に送り込み、綿花や砂糖やたばこやコーヒーなどを作らせました。

                                                     

                                                     

                                                    <黒人奴隷を使ったビジネスの図式>

                                                     

                                                     

                                                     上図のようなビジネスの契約を、アフリカ大陸に住む部族それぞれと締結し、捕虜となったアフリカ現地民を欧州人が買い上げて奴隷として売り飛ばすというビジネスが成立しました。

                                                     

                                                     日本でも戦国時代、九州は統一されておらず、豊後の大友、肥前の龍造寺、薩摩の島津の3氏戦国大名による三つ巴の抗争が展開されていました。

                                                     

                                                     当時、キリスト教布教のために来日していたポルトガル人は、九州の大名をキリスト教に染めていき、貿易を有利にするように取り計らいました。

                                                     

                                                     そしてポルトガル人は九州の大名らに対して、もし敵の捕虜を捕まえたら、捕虜を殺すのではなく奴隷として売るように交渉し、九州の大名らから日本人を買い取ったのです。

                                                     

                                                     これはアフリカと英国のビジネスモデルと全く同じ図式です。

                                                     

                                                     

                                                    <16世紀に日本人奴隷がインドなどに売り飛ばされるビジネスモデルの図式>

                                                     

                                                     

                                                     このように日本においても16世紀、アフリカと英国の関係と同様に、日本とポルトガルとの間に奴隷ビジネスが成立していたのです。

                                                     

                                                     なぜこのようなビジネスが成立したか?といえば、捕虜を捕まえて奴隷として売り飛ばしたアフリカの現地人、あるいは九州の大名の大友、龍造寺、島津らの立場からすれば、自分の部族の人、同じ領地の人を強制的に遠隔地に連れていかれるのは強い抵抗を示すものの、「捕虜は同じ部族ではないから、奴隷となって売り飛ばされようが、どうなろうが知ったことか!」という心理が働いたことに加え、捕虜を売り飛ばすことで莫大な資金で私腹を肥やすことができたため、カネカネカネと金儲けのために同じ国の人を売り飛ばして儲けるというビジネスが加速していったのです。

                                                     

                                                     まさしく奴隷貿易とは国境を越えて、あらゆるものを売買するというグローバリズムの真の姿であり、16世紀にもグローバリズムが進んでいました。

                                                     

                                                     

                                                     

                                                    4.日本とアフリカの違い

                                                     

                                                     日本人もアフリカの民族と同様に奴隷として売り飛ばされていましたが、日本人とアフリカの民族には、1つだけ違いがあります。

                                                     

                                                     それは豊臣秀吉が天下統一を果たしたことです。豊臣秀吉は1586年、三つ巴抗争が続く九州に平和な状態を作り出すため、島津氏と戦います。これが九州平定です。

                                                     

                                                     この九州平定のとき、豊臣秀吉は日本人が奴隷としてポルトガル商人により売買され、家畜のように扱われる状況を目の当たりにしたとされています。

                                                     

                                                     この惨劇を見た豊臣秀吉は、ガスパール・コエリョに使者を出して、次のように述べました。

                                                    「(前略)予は商用のために当地方(九州)に渡来するポルトガル人、シャム人、カンボジア人らが、多数の日本人を購入し、彼らからその祖国、両親、子供、友人を剥奪し、奴隷として彼らの諸国へ連行していることも知っている。それらは許すべからざる行為である。よって、汝、伴天連は、現在までにインド、その他遠隔の地に売られていったすべての日本人をふたたび日本に連れ戻すように取り計られよ。もしそれが遠隔の地のゆえに不可能であるならば、少なくとも現在ポルトガル人らが購入している人々を放免せよ。予はそれに費やした銀子を支払うであろう。」

                                                     

                                                     上記の記述は、ルイス・フロイスの「歴史」という書物に書かれている内容ですが、豊臣秀吉が九州で日本人が奴隷として売られていることを知った翌年、豊臣秀吉は九州を制圧して九州の大名らを抑え、イエズス会の副館長ガスパール・コエリョに対して、奴隷貿易の禁止などを要求する手紙を送り、伴天連追放令を出してキリスト教を制圧しました。

                                                     

                                                     その後、豊臣秀吉は日本から宣教師を排除して奴隷交易を廃止させ、海外に売り飛ばされていた日本人を連れ戻したのです。

                                                     

                                                     ポルトガル人のビジネスモデルで奴隷として売り飛ばされた大勢の日本人を解放したのは、豊臣秀吉でした。

                                                     

                                                     マンガ「約束のネバーランド」では、エマ、ノーマンが、同じ仲間のコニーが鬼に食べられるのを見て、自分たちが食用児として食べられるために育てられているのを知り、従前からその仕組みを知っていたレイと一緒に3人で、農園のグレースフィールド(GF)からの脱出を計画し、見事に成し遂げるというシナリオがあります。まさに16世紀後半の九州では、グローバリズム的な奴隷ビジネスが当たり前のように横行し、それを救ったのが豊臣秀吉であり、豊臣秀吉によって奴隷となった日本人が解放されて連れ戻されるという史実と、私は重なる部分があると思うのです。

                                                     

                                                     また規制緩和という観点からいえば、豊臣秀吉の天下統一、九州平定の前は、アフリカと同じように中央政府がない状態でした。

                                                     

                                                     このような国家が存在しない状態で、「今だけ、金だけ、自分だけ」という自己の利益の最大化しか求めない人々が暴走すると、一個人では抗うことができず、人々の権利を守ることはできません。

                                                     

                                                     「約束のネバーランド」においても、鬼と契約した成人の人間の監視の目から、エマ、ノーマン、レイ、彼らが一個人で抗うのはできなかったでしょう。もちろんマンガなのでフィクションとはいえ、豊臣秀吉が九州平定で天下統一を果たす以前に奴隷となって捕らえられた人ら、彼らが一個人として敵方の九州の大名やポルトガル人に抗うことはできなかったものと考えられます。

                                                     

                                                     「約束のネバーランド」では、「ティファリに最上の一皿を!農園に最大の利益を!」というセリフがあります。そのセリフを言ったのは、鬼と契約した成人の人間なのですが、食用児を鬼に食べさせるために食用児を売り飛ばすのと、カネカネカネで私腹を肥やすために奴隷となった日本人をポルトガル人に売り飛ばす九州の大名の行為は、カネカネカネでおカネ儲けさえできれば何をやっても構わず、規制は邪魔、国家は邪魔というグローバリズムの発想そのものであると思います。

                                                     

                                                     豊臣秀吉は国家権力を使い、グローバリズムを規制したので日本は救われました。豊臣秀吉は「同じ国民だから守るのは当然」という当たり前の国民意識・ナショナリズを持ち、だからこそ日本人が奴隷で遠隔地に飛ばされている危機に対して、ポルトガル人にお金を払ってでも日本人を連れ戻して奴隷貿易を規制したのでしょう。

                                                     

                                                     中央政府の存在、日本人としての国民意識の有無が、日本とアフリカの運命を分けたともいえます。

                                                     

                                                     もし当時の日本で豊臣秀吉のような天下統一をする武将が現れず、それぞれの地域が独立してバラバラの状態だったとしたら、アフリカや欧州の植民地にされた国と同様に、ほんの一部の特権階級の日本人だけがお金を儲けて、その他大勢の日本人は奴隷にされて売り飛ばされていたかもしれません。

                                                     

                                                     

                                                     

                                                    5.自己責任論が蔓延して失われつつある同じ日本人を助けるという国民意識

                                                     

                                                     今の日本が直面している危機の根幹に、日本人としての国民意識・ナショナリズムが欠けているという問題があると考えられます。

                                                     

                                                     私は1973年生まれ、即ち昭和48年生まれなのですが、平成以降の日本では、同じ日本人を助けるという国家感が失われつつあると感じることがあります。

                                                     

                                                     その証拠に日本では、竹中平蔵氏のように自己の利益、特定の企業のみの利益を追求し、自身もしくはその特定の企業は一般人と違う特別階級であると立ち振る舞い、政府の関与を小さくする、中央政府を小さくする、市場に任せる、というグローバリズム主義によって、派遣労働の解禁、移民労働者の爆増、度重なる増税が実施されてきました。

                                                     

                                                     東日本大震災の時も、4条公債(建設国債)など政府が復興債を発行すればいいところ、被災した人々にも復興増税をかけ、不十分な支援しか行わず、見捨てています。

                                                     

                                                     コロナ禍の日本においては、経済学者という立場の人間が、「不況に耐えられない企業はつぶれてしまえ!」と平気で発言します。

                                                     

                                                     こうした言説、立ち振る舞いは、16世紀のポルトガル人、「約束のネバーランド」で食用児を鬼に売り飛ばす成人の人間らと、何ら変わらないのでは?と考えられます。

                                                     

                                                     安倍政権にしても、コロナショックによる恐慌が起きているにもかかわらず、自粛を要請するだけで十分な支援をせず、経済指標が悪くなっているにもかかわらず、それを無視して息を吐くようにウソつき続け、特定の業者に利益誘導を行うなど、ビジネスの暴走と国民の権利を無視する政策が推し進められ、その姿は16世紀のポルトガル人によって奴隷貿易が横行していた九州や、アフリカの姿と重なります。

                                                     

                                                     今の日本はかつての日本ではなく、欧州人に蹂躙されたアフリカのようになっているといっても過言ではないと思うのです。

                                                     

                                                     今の日本を経済の面からだけではなく、国民意識・ナショナリズムの有無という視点から、日本の現状をみていると、なぜ日本経済は低迷し続けているのか?なぜ政治家は国民を見捨てるような言動を繰り返しているのか?なぜ自分の利益しか考えない官僚、竹中平蔵氏のような民間議員が平気な顔をして、日本を破壊するような政策を推進するのか?なぜ日本人は国民意識・ナショナリズムが希薄になってしまったのか?

                                                     

                                                     国民意識・ナショナリズムという観点で見ていくと、平成時代以降の日本に蓄積された日本を破壊してきたものを理解できるようになるのではないでしょうか?

                                                     

                                                     そしてこの国民意識・ナショナリズムを軽視している現状を放置し続けていると、一部のエリート層らの暴走が止められず、日本はかつてのアフリカのようになってしまうかもしれません。

                                                     

                                                     

                                                     

                                                     というわけで今日は「豊臣秀吉が奴隷ビジネスを阻止した日本と奴隷ビジネスが横行したアフリカ」と題して論説しました。

                                                     防災・復興・科学技術のために必要な投資がされず、グローバリズムが無制限に進められ、外国人や外国籍企業が日本国内に無制限に入り込み、デフレが放置されて、日本国家そのものが激しく弱体化し続けているのが今の日本の現状です。

                                                     安倍首相は「世界一ビジネスがしやすい国家にする」と公言していましたが、これはまさに日本国民を見捨てた国家による虐待と同じであり、竹中平蔵氏らグローバリストに利することです。

                                                     一部のエリート層、特権階級の日本人は、家族を守るという当たり前の感覚と同じく「日本人を守る」という感覚がなくなってしまっています。

                                                     だからこそ「不況でつぶれる企業はつぶれろ!」とか、消費増税で低所得者層が苦しくなっても自己責任論を振りかざし、多くの国民が苦しむことになる消費増税には目をつぶって、ビジネスをしやすい国家にするという名目で規制緩和、法人税引き下げを推し進めているのでしょう。

                                                     いくら安倍政権が国家として権力を絶大に保持していたとしても、「同じ国民を守るという国民意識・ナショナリズム」がなければ、奴隷として同じ国民を売り飛ばして自分たちだけが儲けてきた九州の大名らと何ら変わらないではないか?と私は思うのです。

                                                     

                                                     

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                                                       日本はアジアの国に対して、ひどいことをした侵略国家であると思われている方、それは史実と異なります。中国と韓国は反日ですが、東南アジアは違います。歴史の史実を私たちは正しく知り、後世に継いでいく必要があると考えておりまして、今日はインドネシアの独立の歴史を取り上げ、「インドネシア独立の真実と、支配されたのに日本に感謝するインドネシア国民の声」と題して論説します。

                                                       

                                                       過去に私は旅行記で「◆インドネシア視察(ジャカルタとバンドン)」の記事を書きましたが、現在のインドネシアの地図は下記の通りです。

                                                       

                                                      <インドネシアの地図>

                                                      (出典:ヤフー地図)

                                                       

                                                       インドネシアは太平洋戦争が終戦して2日後、1945年8月17日に独立戦争をはじめ、1949年に名実ともに独立を果たすことができました。それまで1942年から、日本が統治していましたが、日本の統治が終わって独立戦争に勝ってから今日に至るまで、インドネシアは「世界一の親日国家」といわれています。

                                                       

                                                       かつて独立戦争を戦ったインドネシアの指揮官は、みんな日本刀を携え、英国とオランダを相手に戦いました。なぜ日本刀を携えていたか?といえば、日本刀を持つと日本精神が乗り移ると信じられていたからです。

                                                       

                                                       そのインドネシアはもともと1600年代から300年以上にわたってオランダの植民地でした。19世紀には田畑の1/5をコーヒーや茶など、オランダ向けの生産物に強制栽培させられ、400万人がタダ同然で働かされました。

                                                       

                                                       その結果、餓死者が続出して平均寿命が35歳にまで下がったとされます。例えばドゥマックという村では、33万6000人いた人口が、1850年には12万人にまで減少。ゴロボガンという村でも、人口が8万9500人から9000人へと約1/10にまで減少しました。

                                                       

                                                       オランダは自分たちが支配しやすくするために、インドネシア人に混血児をたくさん産ませました。バカのままだったら反乱も起こせないだろうという考えから、愚民政策を取り、教育を禁止。20世紀になって世界の批判を受け、やっと3年間の初等教育を実施したものの、学校に通えたインドネシア人は僅か数%でした。また上級学校へ進学するインドネシア人に対しては、オランダ語を強制し、大学を卒業するインドネシア人は年に10人程度しかいなかったのです。

                                                       

                                                       また住民に武力反乱を起こさせないように体育の授業や、団体訓練を禁止。住民の集会すら許しませんでした。独立運動家はニューギニアの島に流刑するか死刑に処しました。

                                                       

                                                       オランダはインドネシア人に対して国旗掲揚・国歌斉唱を禁止し、インドネシア人のほとんどが信仰しているイスラム教を弾圧して逆にキリスト教を広めていきました。

                                                       

                                                       こうしてインドネシア人はオランダの植民地時代を経て、自分たちの文化、信仰を忘れ去り、自国への誇りや独立の気概も失っていきました。

                                                       

                                                       1942年2月、オランダは日本の侵攻を受けますが、たった9日間で全面降伏。オランダはインドネシアから撤退し、日本が投資を始めることになりました。

                                                       

                                                       苛烈な植民地支配を経験したインドネシア住民らは、「白人が日本人になっただけ。一体今度はどんなひどいことをされるのだろうか?」と怯えていたと言われています。

                                                       

                                                       戦後、一般的には「日本はインドネシアにひどいことをした」という言説があり、その言説を振りまく人らは「実際に日本は戦後、インドネシアに最大の援助をしているではないか!」と主張します。

                                                       

                                                       しかしながら文献に残る日本の統治の真の姿は、オランダの統治とはまるで異なります。

                                                       

                                                       国旗掲揚・国歌斉唱を許可し、オランダに拘束されていた民族運動の指導者を自由にし、民族統一に向けた全国遊説も許可。6年間の初等教育を実施して学校に校庭を作り、「独立のためには強くならなければならない」として体育を重視した教育を行いました。

                                                       

                                                       さらに日本はインドネシア人の教師養成のための師範学校を設置。農業、漁業、造船、工業、医学などの専門・訓練学校も設置。1942年からわずか3年半で当時600人しかいなかったエリート層を最終的に10万人にまで育成しました。

                                                       

                                                       また議会を設置してインドネシア人を積極的に高級官僚に登用し、行政能力を培わせました。現地には250を超える言語があって国民同士がバラバラだったものを、日本がインドネシア語を普及させ、新聞やラジオ、映画、学校教育などで広めたことで、インドネシア民族に一体感が生まれるようになったとされています。

                                                       

                                                       オランダによって利益が出て儲かる農産物のコーヒーや茶の強制栽培によって、穀物の生産が縮小し、インドネシアは自給自足ができなくなっていたのですが、稲作農業の指導に力を入れ、食糧自給体制の確立を図りました。

                                                       

                                                       国防においてはインドネシア人に軍事訓練を実施し、日本は初めての軍隊を作りましたが、この軍隊はのちの独立戦争で指導的な役割を果たすことになります。

                                                       

                                                       宗教も信仰の自由を進めて、強制させられたキリスト教信仰を改め、もともとインドネシア人が信仰していたイスラム教を広めました。

                                                       

                                                       こうしたことを日本は僅か3年半の間にすべて行いましたが、このような日本統治時代に、インドネシア人は自分たちの言葉を話し、自分たちの文化に触れ、自国の誇りを培うことで、「自信」を取り戻していったのです。

                                                       

                                                       ところが1945年8月15日、太平洋戦争で日本が敗戦し、日本はインドネシアを去ることになります。

                                                       

                                                       インドネシア人は連合軍が再占領して再び白人支配をすると思っていましたが、数年前1942年の日本統治時代前に白人にやられるがままだったインドネシア人の姿は、そこにはありませんでした。

                                                       

                                                       「日本人がいなくても自分たちで十分に戦える」

                                                       

                                                       すでにインドネシア国民の中には独立意識が高まっていて、終戦から2日後の1945年8月17日には、「独立宣言」が発せられ、インドネシアはオランダと英国を相手にした独立戦争を始めました。

                                                       

                                                       代表的な戦いは、スラバヤ戦争です。1945年10月、英国軍がジャワ島西部の町のスラバヤに上陸。スラバヤ市民は立ち上がり、竹やりを持って連合軍の占領に抵抗しました。

                                                       

                                                       人口の90%がイスラム教徒だったインドネシアの一般市民は、愛する家族のため、愛する祖国のため、死を恐れず「ジハード」と叫んで英国軍に飛び込み、「ジバクジバク(自爆自爆)」と叫んで突撃。死を恐れないスラバヤ市民は、次から次へと英国軍に対して徹底抗戦しました。

                                                       

                                                        当初英国軍は3日もあればスラバヤの街を占領できると思っていたようなのですが、スラバヤ市民の徹底抗戦によって3年もかかり、英国軍が追い出されるまでになりました。

                                                       

                                                       さすがに英国軍も驚いたと思いますが、インドネシア人も自分たちの戦闘能力に驚いたと言われています。

                                                       

                                                       独立できるという自信を取り戻したインドネシア人は1949年、ついに340年も支配された白人を相手に独立戦争を打ち勝ち、名実共に完全に独立を果たすことができました。

                                                       

                                                      <インドネシアの独立記念塔>

                                                      P1015411.JPG

                                                      (出典:2017年12月31日に杉っ子がインドネシアのジャカルタ市内で撮影)

                                                       

                                                       日本がインドネシアを統治したのは、ただの援助目的でやっていたわけではなく、目的はオランダと同じで「自国の利益」のためであることには変わりません。

                                                       

                                                       特に日本にとってインドネシアは東南アジアの中継地点であり、そのため現地には差別もあって厳しい労働をさせられた人々がいたのも事実です。

                                                       

                                                       しかしながら1991年、オランダのアムステルダム市長のエドゥアルト・ヴァン・ティン氏は、戦後の日本の統治に対して次のような演説をしています。

                                                      貴方がた日本は、先の大戦で負けて、勝った私どもオランダは勝って大敗しました。

                                                      今、日本は世界一、二位を争う経済大国になりました。 私たちオランダはその間屈辱の連続でした。 勝ったはずなのに、世界一の貧乏国になりました。

                                                      戦前のオランダは、アジアに本国の36倍もの大きな植民地インドネシアがあり、石油等の資源産物で本国は栄躍栄華を極めていました。

                                                      今のオランダは日本の九州と同じ広さの本国丈となりました。

                                                      あなた方日本はアジア各地で侵略戦争を起こして申し訳ない、諸民族に大変迷惑をかけたと自分をさげすみ、ペコペコ謝罪していますが、これは間違いです。

                                                      あなた方こそ自らの血を流して東亜民族を解放し、救い出す、人類最高の良いことをしたのです。

                                                      何故ならあなたの国の人々は、過去の歴史の真実を目隠しされて、今次大戦の目先のことのみ取り上げ、或いは洗脳されて、悪いことをしたと、自分で悪者になっているが、ここで歴史をふり返って、真相を見つめる必要があるでしょう。

                                                      本当は私共白人が悪いのです。

                                                      百年も三百年も前から競って武力で東亜民族を征服し、自分の領土として勢力下にしました。

                                                      植民地や属領にされて長い間奴隷的に酷使されていた東亜諸民族を解放し、共に繁栄しようと、遠大崇高な理想をかかげて、大東亜共栄圏という旗印で立ち上がったのが、貴国日本だったはずでしょう。

                                                       本当に悪いのは侵略して権力を振っていた西欧人の方です。

                                                       日本は敗戦したが、その東亜の解放は実現しました。 即ち日本軍は戦勝国の全てを東亜から追放して終わりました。 その結果アジア諸民族は各々独立を達成しました。

                                                       日本の功績は偉大です。 血を流して闘ったあなた方こそ最高の功労者です。

                                                      自分を蔑むのを止めて、堂々と胸を張って、その誇りを取り戻すべきです。

                                                       

                                                       上記の演説について、皆さんはどうお感じになるでしょうか?

                                                       

                                                       インドネシアだけではなく、台湾や朝鮮や満州でも、日本はとても立派な統治をしていたこと、日本は本気でアジアの国々の独立を願い、その土地の民族の誇りを奮い立たせることで、独立の支援をしたという事実がわかってきます。

                                                       

                                                       欧米も日本も目的は「自国の利益」でしたが、なぜ日本は欧米と異なり、獲得した領土を植民地として扱い、資源やお金を搾取せず、むしろ統治した国を独立させようとした理由は何なのでしょうか?

                                                       

                                                       その違いを読み解くカギとして一つ例をいえば、日本には資源がなかったことがあげられます。

                                                       

                                                       石油、LNGガス、ゴム、タングステン、ニッケル、錫、銅、鉄鉱石、ボーキサイト、石炭など、欲しい物資が東南アジアでは溢れていました。

                                                       

                                                       東南アジアにいた日本人は、日本の本土が米軍の爆撃で焼け野原と化していることは伝わっており、日本に残した愛する家族と祖国日本が立ち直るためには、東南アジアと良い関係を持って、継続的に資源を融通してもらえるようにしておくことが不可欠だと思っていたのではないでしょうか?

                                                       

                                                       であるがゆえに私たち日本人の先祖は、統治した国々は他国に依存することなく、自立するよう支援をしたのでは?と考えられるのです。

                                                       

                                                       とにかく祖国にいる自分の愛する家族、同胞が生きていくためには、東南アジア諸国の独立が最善の道であるというのが、当時の日本人全員の思いだったのではと考えられます。

                                                       

                                                       このような日本人の一般の感情という視点があれば、日本が他国を統治する際に、一方的に搾取して支配をする必要はなく、むしろ独立を支援して促した方が国益につながると考えたのでは?と理解できます。

                                                       

                                                       

                                                       というわけで今日は「インドネシア独立の真実と、支配されたのに日本に感謝するインドネシア国民の声」と題して論説しました。

                                                       日本は戦後の東京裁判史観に染まり、日本の統治を評価する声がかき消され、反日を声高に叫ぶ中国と韓国の話ばかりを取り上げ、現代に生きる日本人は日本民族の本来の思想や感情を忘れつつあると思います。

                                                       このままでは日本が他国を侵略して虐殺を繰り返したという歪んだ間違った知識だけが残り、「自分さえよければ相手を痛めつけても何をしてもよい」という価値観が蔓延して、かつての素晴らしく尊敬された日本人の精神性が失われて行ってしまうことでしょう。

                                                       このままでは私たちの将来世代では、完全にそうした精神性が失われ、植民地からただ搾取したり、歴史を捻じ曲げて反日を叫ぶ中国や韓国と何ら変わらない状態になるかもしれません。

                                                       私たちの先祖が脈々とタスキをつなげ続けてくれた世界最古の日本民族の心の誇りを、今生きる現代の人々が途切れさせてしまっていいのでしょうか?

                                                       戦後70年間に作られた狭い歴史観に縛られるのは辞め、温和で要調整が高いと言われる日本人がなぜ戦争に突き進まざるを得なかったのか?誇り高き日本人の思想・感情・精神の源を知って、誤解された私たち祖先の誇りを取り戻し、私たちは受け継いでいくべきであろうと改めて思うのです。

                                                       

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                                                         あのケチケチのドイツが、財政規律条項を取っ払ったというのは既に報じられていますが、ついに消費税減税にまで手を伸ばしてきました。そこで今日はドイツの経済政策について論じたく、 「ドイツの消費減税19%→16%へ」と題して論説します。

                                                         

                                                         下記は毎日新聞の記事です。

                                                        『毎日新聞 2020/06/13 10:22 ドイツ、新型コロナ対策で消費減税 経済への打撃を緩和 19%から16%に

                                                         ドイツ政府は12日、新型コロナウイルスによる経済への打撃を緩和するため、日本の消費税にあたる付加価値税を7月から引き下げる方針を閣議決定した。

                                                         減税は7月1日から年末までの限定措置となり、税率を現在の19%から16%、食料品など生活必需品に適用する軽減税率は7%から5%へと引き下げる。

                                                         減税は、3月に合意した総額7500億ユーロ(約90.6兆円)の対策に続き、1300億ユーロ(約15.7兆円)の追加経済対策の一環。子供1人あたり300ユーロ(約3万6000円)の家族向け一時給付金や、再生可能エネルギー普及のための電気代への賦課金引き下げも盛り込んでいる。【ベルリン念佛明奈】』

                                                         

                                                         上記記事の通り、ドイツ政府は新型コロナウイルスの影響で打撃を受けた経済を立て直すため、日本の消費税にあたる付加価値税(VAT)減税を盛り込んだ総額1300億ユーロ(≒16兆円)規模に上る追加の経済対策を取りまとめました。

                                                         

                                                         具体的には消費税の減税で、2020年7月から半年に限り、税率を現在の19%→16%にするとし、食料品などの軽減税率も7%→5%に引き下げられます。

                                                         

                                                         今回の追加政策で消費を喚起し、景気回復につなげるのがメルケル首相の狙いといえるでしょう。メルケル首相は、この経済対策は新型コロナウイルスによる経済危機の脱却の土台になると強調しています。

                                                         

                                                         緊縮財政を国是としているドイツが、このご時世に減税をするという驚くべきニュースであると私は思っておりまして、安定財源の消費税は、緊縮財政派の財務省の立場とすれば、絶対に減税したくないのですが、あのドイツですら消費税を減税したということは何を意味するでしょうか?

                                                         

                                                         それは経済効果があるということが当たり前のように認知されているということに他なりません。だから日本も当然、消費税ゼロもしくは減税といった政策が視野に入るべきなのですが、西村担当大臣は、この報道が出た後、減税しないのか?というマスコミの問いに対して、2019年10月の消費増税は正しかったと主張しています。

                                                         

                                                         この主張は噴飯もので、2019年10月の消費増税が正しいと思っている人は、経済音痴の白痴者か、悪質なウソ吐きかのどちらかです。

                                                         

                                                         菅官房長官は、リーマンショック級の経済ショックが来たら、消費増税はしないと言っていたにもかかわらず、今リーマンショック以上のモノが到来したのに、ドイツですら減税した消費税について、日本政府は消費税減税を全く議論しないというのは、”いい加減にしろ!”と私は思います。

                                                         

                                                         新型コロナウイルス以前から、消費増税による景気の冷え込みは数字でも明らかです。

                                                         

                                                         上げ幅こそ8%→10%で2%だったものの、コロナが来て1月〜3月期の実質GDPが▲2.1%。消費増税2%の引き上げ直後でコロナの影響を全く受けていない10月〜12月期の実質GDPは▲7.1%です。

                                                         

                                                         コロナウイルス以上の経済ダメージを与えた消費増税をそのまま税率を据え置くなど、日本政府のやることは正気の沙汰とは思えません。

                                                         

                                                         ドイツの減税について、今回の対策は新型コロナウイルスの感染の第一波を凌ぎ切り、経済が底入れつつあることを受けた措置であって、消費と投資の活性化に力点を置き、力強さに欠ける経済の回復を下支えしたいという思惑がドイツ政府にはあります。

                                                         

                                                         となれば日本政府はなぜやらないの?という話です。

                                                         

                                                         経済を成長させる最大のエンジンは、インバウンドではなく、国内民間消費で、日本の場合はGDPの6割近くを占めます。もし消費税をゼロにすれば、10%の補助金を提供することと同じであり、消費が喚起されることは明々白々で、確実にGDPは上向きます。何しろ消費税は消費に対する罰則課税で、消費を抑制するための税金なのです。

                                                         

                                                         消費税をゼロにすれば、大幅に下落したマイナス成長のマイナス幅を大きく緩和してゼロに近づけ、場合によってはプラスに持って行けるだけの力があります。

                                                         

                                                         これだけ経済が落ち込んでいるので、消費税ゼロ以上に効果的なものはありません。予算の場合は、予算を成立させ、何に使うかを決め、プロジェクトを決め、政府が発注してようやくお金が回り始めるので、時間がかかります。

                                                         

                                                         10兆円〜20兆円の真水をマネーストックとして増やすには時間がかかるのです。

                                                         

                                                         ところが消費税は、仮にも明日からゼロにした場合、全ての消費に対して10%の補助金が出ることになるため、可及的で速い経済対策といえ、真水を10兆円とか20兆円入れるよりも効果はてきめんといえます。

                                                         

                                                         1日も早くしないと明日にも倒産するところが山ほどあるため、今こそ全員の経済活動を支える消費税減税が、これほど求められているときはないというのに、それが全く議論されないというのは異常です。

                                                         

                                                         ドイツは実施したのに、日本政府は明らかにカネカネカネで、カネは出さず自己責任という路線で、国民を甘やかしてはならず、”つぶれるべき企業はつぶれろ!”、”貧困で苦しむ人は自己責任で死んでください!”と言っているのと同じです。

                                                         

                                                         西村大臣は、消費税減税の声が与党の一部から出ていることについて、1人に一律10万円給付をしており、これは約13兆円の給付なので、消費税でいえば5%引き下げたのと同等の経済効果があり、1次補正予算、2次補正予算で生活を支えていく中で負担軽減につながっていくと述べていますが、この言説はいわば「国民1人に10万円配っているのだから、それでよいのでは?」ということです。

                                                         

                                                         10万円が振り込まれるという話と、全ての消費で一律10%の補助金が出されるのと、消費喚起は全く違います。10万円の振り込みはいわばワンショットの話。消費税は消費に対する罰則課税なので、ゼロにすれば、税率を再び引き上げるまで、罰則が未来に向かって無くなることを意味します。

                                                         

                                                         またワンショットの経済効果と継続的な経済的効果という違いを述べるまでもなく、10万円給付は最大で10万円しか消費喚起効果はありませんし、その10万円ですら全部使われないこともあるかもしれません。

                                                         

                                                         一方で消費税減税で、消費税率をゼロにすれば、100万円使う人は10万円が減税になり、50万円使う人は5万円が減税となり、しかもそれが1年限りではなく、税率が再び引き上げられるまで未来永劫続きます。

                                                         

                                                         明らかに10万円給付と比べ物にならないくらい超絶な経済効果が期待できるのです。もちろんドイツの減税は期間限定です。日本も未来永劫とまではいかなくても、期間限定の消費税ゼロとか、全然検討できる経済政策であって、日本国内でももっとまじめに議論すべき話ではないでしょうか?

                                                         

                                                         

                                                         というわけで今日は「ドイツの消費減税19%→16%へ」と題して論説しました。

                                                         黒川壮検事長の定年延長の法改正に対して、抗議ハッシュタグで芸能人が反対を表明して、一般人にもハッシュタグが拡大し、それに押されるように法改正の成立が延期になりました。

                                                         消費税減税をするにあたり、今必要なのは、同じような動きなのかもしれません。消費喚起策として消費税の税率を引き下げるかもしくは思い切ってゼロにするという経済対策が打たれれば、我が国の貧困化は食い止められ、再び経済成長への軌道を歩むことができるものと私は思うのです。


                                                        2次補正予算31.9兆円の補正予算で計上されている予備費10兆円と貸付金10兆円

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                                                           2次補正予算については、2020/06/07付の記事(◆2次補正予算32兆円の中身についての検証)でも取り上げましたが、今日は改めて「2次補正予算31.9兆円の補正予算で計上されている予備費10兆円と貸付金10兆円」と題して論説します。

                                                           

                                                           下記は、自民党のホームページに2020/06/12付で掲載されている2次補正予算について述べたものです。

                                                          『新型コロナウイルス対策を強力に推進するための今年度第2次補正予算が6月12日の参院本会議で与野党の賛成多数で可決、成立しました。
                                                           同予算は(1)雇用調整助成金の拡充(2)資金繰り対応の強化(3)家賃支援給付金の創設(4)医療提供体制の強化――が柱。一般会計の追加歳出は補正予算としての過去最高の31兆9114億円で、財政投融資や民間融資なども含めた事業規模は117兆1000億円にのぼります。
                                                           審議の中で安倍晋三総理はわが党議員の質問に対し、第1次補正予算と併せた事業規模がGDP(国内総生産)の4割にのぼる世界最大級の対策だと強調した上で、「感染を抑えながら完全なる日常を取り戻すまでの道のりはかなりの時間を要することとなる。この険しい道のりの中で事業と雇用は何としても守り抜いていかなければならない。同時に次なる流行のおそれに万全の備えを固めていかなければならない」と力強く訴えました。

                                                           

                                                           続いて日本経済新聞の記事を紹介します。

                                                          『日本経済新聞 2020/06/20 14:20 2次補正予算が成立 20年度の歳出、160兆円超に

                                                           新型コロナウイルス対策を盛る2020年度第2次補正予算が12日、参院本会議で自民、公明両党や立憲民主党など野党共同会派などの賛成多数で可決、成立した。当初予算、第1次補正予算と合わせた20年度の歳出は160兆円を超える。成立後は迅速な予算執行が課題になる。

                                                           安倍晋三首相は同日、首相官邸で記者団に、2次補正に盛り込んだ家賃補助などに触れ「一日も早く届け、事業継続と雇用・生活を守り抜く」と述べた。中小企業対策の持続化給付金について「無駄遣いがあってはならない。厳正に執行するのは当然だ」とも語った。

                                                           2次補正の一般会計からの歳出は31兆9114億円で補正で過去最大だ。財源は全額を国債の追加発行で賄う。当初予算の歳出は102兆6580億円、1次補正は25兆6914億円だった。

                                                           緊急事態宣言による外出自粛で影響を受けた企業への支援に重点を置いた。雇用調整助成金の日額上限1万5千円への引き上げや最大600万円のテナントの家賃支援が柱となる。

                                                           従業員が企業を介さずに申請・受給できる給付金制度も設ける。自治体が新型コロナ対策に活用できる地方創生臨時交付金は2兆円増額する。

                                                           感染拡大の備えとして使い道を事前に定めない予備費を10兆円積み増した。立民など野党からの批判を受け、5兆円については大まかな使途を説明した。(1)雇用維持や生活支援に約1兆円(2)中小企業の事業継続に約2兆円(3)医療体制強化に約2兆円――を充てる。

                                                           新型コロナ対策は遅れが指摘されている。厚生労働省によると、雇調金の11日時点の申請件数は15万5553件に対して支給決定件数は8万7195件にとどまる。

                                                           予算審議では大幅に減収となった中小企業に最大200万円を支給する「持続化給付金」の委託費や資金の流れが論点になっており、野党は説明責任を求めていた。』

                                                           

                                                           以前の記事にも書きましたが、金額の規模だけを見ていると、「わぁー!すごいな!GDPの4割160兆円!」と思うかもしれませんが、注目すべきは真水と呼ばれる国債発行額です。

                                                           

                                                          <1次補正予算と2次補正予算とその合計>

                                                           

                                                           国債発行額は57.6兆円であり、この部分が経済成長します。ただ新型コロナウイルス感染拡大で経済縮小のデフレギャップ幅が100兆円といわれているため、実際は57.6兆円はその補填で終わり、40兆円強のギャップ幅が、経済停滞として日本経済を襲うことになります。

                                                           

                                                           2次補正予算の中身をみれば、真水と呼ばれる部分は31.9兆円あります。真水というのは政府が国民に払うお金であり、預金が増える部分です。財政赤字は、政府の赤字になりますが国民には黒字になります。

                                                           

                                                           自民党のホームページのコメント然り、日本経済新聞の記事も同様なのですが、経済対策の規模の数字だけを見ても、本当に効果がある経済政策なのか?わかりません。真水の部分が大事なのです。

                                                           

                                                           よくエビフライやエビの天ぷらをイメージしていただければわかりやすいのですが、衣ばかりでエビが超細かったとしたら、そのエビフライ、エビの天ぷらは美味しくありません。

                                                           

                                                           やっぱりしっかりとしたエビがあって薄く衣がついていれば、エビフライ、エビの天ぷらもおいしいという話になります。

                                                           

                                                           そう考えますと自民党のホームページのコメントも日本経済新聞の記事の報じ方も、エビフライの大きさばかりが報じられ、肝心なエビの太さが報じられていないのです。

                                                           

                                                           いわば経済規模だけを報じて、国債発行額が実は小さすぎて経済対策としては全く不足するということであれば、その経済政策は張りぼてと言われても仕方がないでしょう。

                                                           

                                                           その意味でいえば、100兆円のギャップ幅のところ、57.6兆円は明らかに不足し、経済対策としては不十分です。

                                                           

                                                           31.9兆円の中身も、本当に31.9兆円が使われるのか?疑問です。

                                                           

                                                           31.9兆円のうちテナントの家賃支援、雇用調整助成金の日額15000円への引き上げなどに使われる10兆円は、経済政策として効果がすぐに出るので、純粋な真水といえます。

                                                           

                                                           残り20兆円は10兆円ずつ貸付金と予備費となっていて、純粋な真水といえません。

                                                           

                                                           もし貸付金10兆円が、劣後ローンや劣後債などで貸し付けるならば、最終的に返済不要で資本注入したことと同じになり、真水になりますが、そうした運用がなされず返済を免除しないならば真水になりません。

                                                           

                                                           また予備費10兆円は使えば真水ですが、財務省は使わない気満々です。モビリティマネジメント会議では、航空業界、バス業界、タクシー業界、船で3.5兆円の資金支援が必要と試算しているので、もしこの予備費10兆円のうち、3.5兆円が使われれば、3.5兆円は真水です。

                                                           

                                                           この予算が決まったとき、財政健全化しか頭にないアホ御用学者の土居丈朗氏は、財政再建の視点からこういうお金はできるだけ使わず残した方がいいと述べており、財務省も使わず残す気満々であるといえます。

                                                           

                                                           うまく使えば丸々真水ですが、ケチケチ使えば真水になりません。

                                                           

                                                           私は10兆円の予備費は速やかに使い切り、10兆円の貸付金も劣後ローンで使い切ったうえで、3次補正予算を秋にやって40兆〜50兆の予算を組めば、コロナによる経済の悪影響はゼロにできると考えます。

                                                           

                                                           そして消費税ゼロまで持っていければ、再び日本は経済繁栄の道に戻り、科学技術やインフラの整備にお金を使うことで、国力強化と経済のレジリエンス強化を果たすことができるものと思います。

                                                           

                                                           

                                                           というわけで今日は「2次補正予算31.9兆円の補正予算で計上されている予備費10兆円と貸付金10兆円」と題して論説しました。

                                                           

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                                                          国会議員の給料2割カットは”日本国民を救わないぞ”という決意表明しているのと同じです!


                                                          航空業界へ資本注入する世界各国政府と、融資と空港使用料の猶予に留まる日本

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                                                            JUGEMテーマ:航空関連 - ニュース

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                                                             今日は「航空業界へ資本注入する世界各国政府と、融資と空港使用料の猶予に留まる日本」と題して論説します。

                                                             

                                                             下記は共同通信の記事です。

                                                            『共同通信 2020/06/21 12:25 日航、全社員に特別手当15万円 社長は夏賞与ゼロ

                                                             日本航空がグループのほぼ全社員に対し、1人につき最大15万円の特別手当を7月上旬に支給する方針を固めたことが21日、分かった。新型コロナウイルス流行に伴う減便で夏の賞与(ボーナス)は前年比半減とする方針で、社員の士気を維持するために別途、手当を支払う。一方、植木義晴会長や赤坂祐二社長には夏賞与を支給せず、他の役員は7割減額する。

                                                             日航グループの社員は約3万6千人で、特別手当の総額は約50億円に上る。感染が広がる中で公共交通を支えた現場の働きに報いる。また3月以降は在宅勤務を推進しており、通信代など自宅で働くためにかかった費用を補う目的もある。』

                                                             

                                                             上記は日本航空が全社員に特別手当15万円を払うことを決めたと報じているニュースです。社員の士気を維持するために、夏のボーナスが前年比半減となる中、15万円を払うということで、これは経営が苦しいことを如実に示しているといえるでしょう。

                                                             

                                                             安倍政権は自粛要請で経営が厳しくなった業者に対して、不十分な支援で企業に対して我慢を強いています。我慢しきれず資金繰りが倒産してしまったが、埼玉県のバス路線会社の丸建自動車でした。

                                                             

                                                             航空業界も経営は非常に厳しい状況です。

                                                             

                                                             もしこれが他国と同様に粗利益補償が実施されれば、特別手当などしなくても、日本航空の従業員の賃金は守られ、雇用も守られたのは明白です。なぜならば、粗利益を補償するということは、販管費と営業利益の両方を補償することになるからです。

                                                             

                                                            <イメージ図>

                                                             

                                                             上記の★を参照していただきたいのですが、「粗利益(売上総利益)=販管費+営業利益」となることが理解できるかと思います。

                                                             

                                                             毎月の給料や賞与は、販管費に含まれますので、粗利益を補償するということは所得を補償することと同じです。雇用調整金による補償というのは、過去の平均給与の6割に対して国が補償するものであり、上限が2/3→4/5に引き上げられたとはいえ、6割×80%=48%となって補償額としては不十分。内部留保の取り崩しなどしない限り賃金を守ることはできません。

                                                             

                                                             売上原価は仕入先になりますので、仕入先が売上減少するようなことがあれば、仕入先は別に粗利益を補償すればいいだけの話。こうして粗利益補償を通じて、全業種、全事業者の賃金と雇用が守られることが実現できます。

                                                             

                                                             財源はどこから捻出するか?MMT理論や税金の役割を理解しているなら、答えはわかるでしょう。

                                                             

                                                             財務省証券の発行(財政法第7条)で何ら問題ありません。財政赤字が拡大されれば、国民は黒字になります。

                                                             

                                                             このことを理解していない政治家、エコノミスト、アナリスト、経済学者が多いので、日本は間違った言説が蔓延り、亡国へと突き進む政策が打たれるのです。

                                                             

                                                             海外の例ではフランスの場合、自国の航空関連企業に対して、総額150億ユーロ(≒1兆8000億円)の資金支援を表明しています。

                                                             

                                                             この資金支援はフランスなどの欧州を拠点とするエアバス社や、そのサプライヤーである部品供給の会社、航空大手エールフランスを含めた航空業界全般を対象にしています。

                                                             

                                                             フランス政府は、航空業界に従事する10万人もの雇用が脅かされているとの声明を出し、国民に公的支援への理解を求めているのです。

                                                             

                                                             米国でも航空大手のボーイング社に対して、政府による救済観測が浮上しています。

                                                             

                                                             しかしながら日本政府による日本の航空業界の支援策といえば、「カネは出さず、自己責任」とばかりに、政府系金融機関を通じた融資、空港使用料の猶予などに留まっています。

                                                             

                                                             ご紹介した記事は日本航空に関する記事でしたが、ANAホールディングスにしても、5月下旬に3500億円の借入を発表しており、航空業界の経営の苦境が鮮明になっています。

                                                             

                                                             こうした状況を見て私が思うこと、それは「日本政府よ!早く航空業界の救済を決断せよ!」です。

                                                             

                                                             よく航空産業のことを、ナショナルフラッグという言い方をします。フランスでいえば国家の威信をかけてエールフランス社があり、島国の日本でいえば日本航空、全日空があります。

                                                             

                                                             そのナショナルフラッグに対して、金をケチって出さないで貸付金にしたり、自己責任などと蔑ろにして経営が弱っているのを何もせずただ放置しているというのは、自分の玄関を汚すようなものであるということを、日本政府は気付くべきです。

                                                             

                                                             世界各国が各国の威信をかけて、航空業界を守ろうとしていて、他国では国有化する国もあります。

                                                             

                                                             ところが日本ではそうした声が出ません。

                                                             

                                                             フランスは航空業界だけで1.8兆円ですが、日本モビリティマネジメント会議の試算では、日本の場合、航空業界のみならず、バス、タクシー、船など全部含めて最低3.5兆円の資金が必要とされています。

                                                             

                                                             居酒屋や飲食店や観光産業にも資金注入が必要ですが、交通の場合、ここにお金を注入しなければ交通網が崩壊し、代替が効きません。

                                                             

                                                             コロナウイルスによる自粛要請で、全ての会社が守られるべきで、決して倒産させてはいけませんが、特に交通関係産業は倒産してしまった場合の地域経済のダメージ、日本経済全体のダメージが途轍もなく破壊的に大きいです。

                                                             

                                                             だからこそ、優先順位を上位として日本政府はたくさんのお金を注入する姿勢を示すべきであると私は思います。

                                                             

                                                             

                                                             というわけで今日は「航空業界へ資本注入する世界各国政府と、融資と空港使用料の猶予に留まる日本」と題して論説しました。

                                                             2次補正予算では、31.9兆円の真水と呼ばれる予算のうち、予備費が10兆円計上されています。

                                                             財務省は予備費は使わない気満々なのですが、この10兆円のうち3.5兆円を交通業界に資本注入することで、私たち祖先が半世紀もかけて築いてきた交通網を守り抜くことができます。

                                                             将来世代への贈り物として脈々と引き継がれてきた交通網というインフラを無傷のまま引き継ぐことこそ、現代に生を受けて生きている人々の使命ではないかと、改めて私は思うのです。


                                                            新型コロナウイルスの経済対策としての消費税減税について

                                                            0

                                                              JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

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                                                               麻生財務大臣は、今月6/1、参議院の財政金融委員会で、消費税について今引き下げることは考えていないと強調しました。私は経済対策として普通に消費税をゼロにすることは有効な経済政策であるという立場でして、今日は「新型コロナウイルスの経済対策としての消費税減税について」と題して論説します。

                                                               

                                                               下記は時事通信の記事です。

                                                              『時事通信 2020/06/21 07:09 衆院解散、今秋にも=消費減税強く否定―自民・甘利氏

                                                               自民党の甘利明税制調査会長は時事通信のインタビューで、来年10月に衆院議員の任期満了を迎えることを踏まえ、その1年程度前となる今秋にも安倍晋三首相が衆院解散・総選挙に踏み切る可能性があるとの認識を示した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた経済対策として自民党内にも消費税減税を求める意見が出ていることに対しては、「あり得ない」と強く否定した。

                                                               甘利氏は首相の「盟友」。解散のタイミングについて「秋にやった方がいいと言う人もいる。秋以降、経済対策と合わせて(解散)する可能性はゼロではない」と語った。

                                                               「ポスト安倍」に関しては、「今、名前が挙がっているのは1に岸田、2に石破なのだろう」と指摘。有力候補として自民党の岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長の順に挙げた。また、「『我こそは』という人もたくさんいるようだ。3人くらい立候補するのがちょうどいい」と述べた。

                                                               首相の党総裁連続4選については、「次の総裁選が乱立状況になれば4選論が出てくる」との見通しを示しつつ、「ご本人はやるつもりはない。その意向を尊重したいと個人的には思う」と強調した。

                                                               消費税減税について、甘利氏は「財政に与えるマグニチュードは巨大だ。税率を(再び)上げるのに何十年もかかる」と述べ、財政運営の観点から反対論を展開。同時に「税率が5%になっても次の年にはそれが(国民にとり)当たり前になる。(消費行動に)何の効果があるのか」と述べ、経済対策としての有効性に疑問を呈した。「現金給付した方がインパクトはある」とも指摘した。

                                                               インタビューは18日、衆院議員会館で行った。』

                                                               

                                                               上記は甘利税制調査会長へのインタビューが報じられたもので、衆院解散の可能性について問うていますが、消費税減税についてもコメントされています。

                                                               

                                                               消費税についての考え方、財政破綻についての考え方、MMTの批判についてなど、言説として4つのタイプに分けられると考えられます。

                                                              〆眄を健全化させるため、社会保障制度維持のために消費税は安定財源なので絶対に必要である主張する

                                                               

                                                              ∈眄健全化とか社会保障費維持とか経済成長すればおつりがくるくらい財政は健全化することを知っているが、過去に財政破綻論を論じて消費増税が必要であると主張してしまっていて、過去の言説を変えて今さら”ゴメンなさい!”とは言えないので、財政健全化と消費増税は必要であると主張する

                                                               

                                                              財政支出は不要で、金融政策で金融緩和さえすれば、消費減税をしなくてもデフレ脱却を果たして日本は経済成長できると主張する

                                                               

                                                              だ廼發量魍笋錬海弔△蝓◆屮好織咼薀ぅ供宍’宗廖崕蠧世虜栃配機能」「複数通貨の種類の流通をさせないこと(円のみ流通させること)」を理解し、財政健全化は無意味で、財政赤字こそ健全であり、プライマリーバランス赤字化こそ健全な姿で、経世済民のためには消費税の税率は引き下げてもいいし、物価上昇率が高すぎるときは消費税率を引き上げを検討してもよいと主張する

                                                               

                                                               甘利氏は典型的な,覆里任蓮と思います。,浪燭發錣っておらず、いわば”白痴”、”何も知らないアホ”です。財政破綻論者で有名な藤巻健司氏らも,離織ぅ廚反篁,靴泙后

                                                               

                                                               △亘秬源瓩簔咯緇柑瓩?真実は不明ですが、”悪質なウソ吐き”です。はリフレ派と呼ばれる人ら”知ったかぶりのアホ”です。い老仞ず冖韻鰺解してお金についての考え方、貨幣感を理解している賢者です。

                                                               

                                                               い麓民党議員でいえば、衆議院議員の安藤裕氏、参議院議員の西田昌司氏、無所属の松原仁氏、国民民主党の玉木雄一郎氏の4人くらい。あとは議員ではありませんが、れいわ新党の山本太郎代表ぐらいでしょう。

                                                               

                                                               野党議員の中に、い慮誓發鮗臘イ靴討い訖佑鮖笋話里蠅泙擦鵝もし読者の皆様の中に、ご存知の方がいたら教えていただきたいです。

                                                               

                                                               一般的に、麻生氏や甘利氏のように、当選回数が多い国会議員といえば、民意を集め、政策通というイメージがあると思いますが、実際は,凌諭即ち何も知らない白痴者が多いのでは?と私は思います。重鎮で政策通と呼ばれる当選回数が多い国会議員は、もともと,鮗臘イ靴討い真佑多く、認知的不協和で,続く人と、後から間違いに気付いたが後戻りできないということで△鮗臘イ靴討い訖佑發い襪もしれません。麻生氏は過去の言説では財政破綻しないという言説を展開していたので△剖瓩い隼廚錣譴泙后

                                                               

                                                               ´↓のタイプの人は、消費増税によって財政が悪化しているという事実を知らない。

                                                               

                                                               消費税を引き上げると、消費が冷えて経済が悪くなり、所得が減って、法人の収益が減って、所得税と法人税が減少します。税収が減って財政が悪化するというのが、橋本政権時の1997年の構造改革基本法制定から続いているのです。

                                                               

                                                               財務省が、財務省設置法第3条にある「健全な財政運営」という目的を果たそうとするのであれば、消費税を引き上げることは明らかに損をしていることになります。

                                                               

                                                               財政が悪化すると社会保障費を支えられないなどという言説は浅慮であり、社会保障を支えようとするのであればむしろ消費税は減税すべきであることに気付きます。

                                                               

                                                               税収は以下の計算式で算出されます。

                                                               

                                                               税収=名目GDP×税率×税収弾性値

                                                               GDP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出(※)

                                                               ※純輸出=輸出−輸入

                                                               

                                                               第二次安倍政権発足直後の2013年は、安倍政権は国土強靭化で財政出動を行い、名目GDPは1.9%プラス、税収は6.9%のプラスとなりましたが、この場合の税収弾性値は、税収弾性値=6.9%÷1.9%≒3.63 です。

                                                               

                                                               GDPの伸び率以上に税収がプラスになるのはなぜか?といえば、景気がよくなれば赤字だった企業が黒字になって法人税を納め始めます。所得税が払えない失業者は雇用されて所得税を払い始めます。

                                                               

                                                               こうしてGDPが伸びると、税金を納めていなかった赤字企業も、失業者も税金を払わなければいけなくなるのです。逆にGDPが減少すると、企業の売り上げが減少します。

                                                               

                                                               となればこれまで黒字で法人税を納めていた企業の中には、赤字に転落して法人税を納められなくなる企業が出てきたり、所得を得ていた人が失業すれば所得税を納めることができなくなります。

                                                               

                                                               消費税があれば、そうした弱った法人、個人からも徴収できると思いがちですが、消費税は消費に対する罰則課税であり、消費・投資を減少させます。炭素税が増税されるとなった場合、工場を持つ法人が、もっと工場を稼働させて炭素税をたくさん払おうなどという経営者が存在しないのと同様に、消費税が増税されるのに、消費を今以上に増やそうという人は普通いません。

                                                               

                                                               インフレで給料が毎年5%とか上昇していれば、消費税率を2%とか、3%引き上げても消費は増え続けるかもしれませんが、そのためには毎月決まってもらえる月給が5%とか増えていなければ消費を増やす人はいないことぐらい誰でも理解できることでしょう。

                                                               

                                                               もちろん消費税減税のみならず、デフレ脱却のためには財政出動もやればいい。国際リニアコライダーの岩手県北上市への招致や、食料自給率200%を誇る北海道と本州を結ぶ青函大橋建設や、リニア新幹線を日本中に張り巡らせるなど、人口の減少に関係なく、安全保障強化のための需要は無限に存在しますので、財政赤字を増やして実際に支出を増やせば、その分は経済成長するのです。

                                                               

                                                               自民党の保守系の若手グループの代表の安藤裕氏は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済悪化を踏まえ、特異な経済状態が続く間は、消費税を執行停止する(ゼロにする)という法案を作る考えを示し、2019年10月の消費増税10%の引き上げで、経済はリーマンショック級のダメージとなり、他国と比べて相当に悪い状況であるため、税の負担軽減を急ぐべきだと主張しています。

                                                               

                                                               安藤裕氏のように、関連法案をまとめて自民党内に同調を呼びかけようとしていて、消費税ゼロ法案を作る動きが自民党内に出てきました。

                                                               

                                                               ぜひこうした議論を徹底的にやっていただきたいですし、安藤裕氏らの活動に期待したいと私は思います。

                                                               

                                                               

                                                               というわけで今日は「新型コロナウイルスの経済対策としての消費税減税について」と題して論説しました。

                                                               甘利氏のコメントでは現金給付がインパクトがあると主張していますが、財政赤字を拡大するという言説は微塵も感じられません。小手先の現金給付など、デフレ脱却には程遠く、2階から目薬を垂らすほどの効果しかないことに気付いていないのでしょう。

                                                               もちろんそうした政策もやらないよりやった方がましなのですが、重鎮と呼ばれる国会議員は、もっと経済について勉強していただきたい、さもなければ日本を亡ぼすことに加担しかねないということに、気付いていただきたいと私は思います。


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