9月入学が国際標準・グローバル基準というのは本当なのか?

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     今日は「9月入学が国際標準・グローバル基準というのは本当なのか?」と題して論説します。

     

     下記は共同通信の記事です。

    『共同通信 2020/05/25 9月入学、市区長8割慎重か反対 新型コロナで政府が検討

     新型コロナウイルスの影響を受けて政府が導入の可否を検討している9月入学制に関し、全国市長会は25日、市区長の約8割が慎重か反対だったとの調査結果を明らかにした。

     市長会は東京23区を含む全815市区長を対象に調査し、576人が回答した。「賛成」104人(18・1%)に対し、「反対」は103人(17・9%)で「慎重」は360人(62・5%)だった。9人は「保留」と答えた。

     一方、全国町村会も各都道府県の町村会長47人に意見を聞いた。賛成は3人で反対が38人、「どちらとも言えない」が6人だった。

     両会は、自民党が同日開いた秋季入学制度検討ワーキングチームの会合で調査結果を報告した。』

     

     上記記事は、9月入学について、全国の市区長の多数が慎重もしくは反対をしたという記事です。

     

     新型コロナウイルスによる学校の長期休校を受け、政府が検討中の9月入学について、全国の市区長の8割が導入に慎重もしくは反対しているという調査結果が出ました。新型コロナウイルス対策に全力を挙げるべきだという意見が多く、自民党のワーキングチームは提言の原案をまとめ、今年や来年など直近の導入を見送るべきだとしています。

     

     9月入学は、児童や生徒への負担が大きく、国民的な合意や一定の準備期間が必要であるとの見解を示しています。また教育現場や専門家からも異論が続出し、政府与党は来年度秋からの導入を見送る方向で調整しています。

     

     そもそも何十年もやっている仕組みを変えるというだけで、とんでもない話であると言わざるを得ず、私はもともと9月入学導入に反対の立場です。

     

     よほどのメリットがあれば違う見解も持てるかもしれませんが、私が思うところ、ほとんどメリットはありません。

     

     そのため、9月入学に移行するための莫大なコストがかかり、そのコストに見合うだけのものがあるのか?といえば、今拙速に導入する話ではないと考えます。

     

     9月入学の問題については、まるで大阪都構想を思い出させます。9月入学を推奨する人は、とにかく「国際標準に合わせるのが正しい!」などと薄い論拠で9月入学にすべきという言説を振りまいている人が多いと思うからです。

     

     9月入学は果たして、本当に国際標準なのでしょうか?

     

     ニッセイ基礎研究所の調べによれば、小学校・中学校・高校の学年歴は、下表の通りとなっております。

     

    <月別・国別の学年歴>

    (出典:ニッセイ基礎研究所)

     

     上記の通り、日本は4月ですが、インド、パキスタンも4月ですが、例えば米国は週によって異なりますし、シンガポール、マレーシア、バングラディッシュ、南アフリカが1月であることをはじめ、スイス、スウェーデン、デンマークなど北欧諸国と台湾、ヨルダンは8月です。

     

     9月を学年歴にしている国は確かに多く、英国や中国などの国名が連ねています。まさか中国が9月だから、中国人留学生を多数入れるには9月入学を認めるべき!などと考えているとするならば、何が国際標準なの?といいたい。中国に合わせる必要はどこにあるのでしょうか?

     

     この表を一発見れば、9月入学など不要であるという結論は明らかです。

     

     なぜ9月入学をやりたいのか?中国人を大量に入学させたいのか?あるいは、中国人を大量に留学させることをビジネスにしようとしている連中がいるのか?わかりかねますが、「改革が必要だ!」という言説も私は看過できません。

     

     例えば私の名前が、いきなり”マイケル杉っ子”とか”ジェームス杉っ子”とか、メリットなど知らないが改革が必要だから変えるなどというのは、改革バカとしか言いようがありません。

     

     改革が大事!とやって今までのモノを変えていくことが、どれだけ日本を破壊してきたことか?ということでもあります。

     

     いずれにしても上表の通り、1月〜10月まで学年歴が国別に存在しているというのが真実で、この表を一発見れば、9月入学の必然性は薄れます。

     

     よく大学ランキングを持ち出し、日本の大学の地位低下を主張する言説もありますが、ランキングを作っているのは英国と中国で、いずれも9月入学の国です。

     

     そのため9月入学を導入すべきという人は英国、中国をイメージしているということでもあり、英国や中国を中心としたアカデミズムや大学からみれば、留学生の受け入れができないというデメリットはあるかもしれません。

     

     しかしながら日本教育学会は9月入学について、学習の遅れを取り戻し、学力格差を縮小する効果は期待で射ないとして、反対する独自の提言をまとめています。

     

     しかも4月→9月に移行する際、移行期という端境期が出てきて、その期間の半年間はどうするのか?という問題もあります。

     

     その子どもの教育のために余分な教員、余分な教育施設が必要というシミュレーションもあり、現場からは絶対に対応できないという声もあるようです。

     

     さらに9月入学に移行するとなれば、学校教育法など30以上の法改正も必要になると言われており、大いなるロードが発生する割に得るものは少なく、「意味ねー」という結果になるのは当然の帰結といえるでしょう。

     

     

     

     というわけで今日は「9月入学が国際標準・グローバル基準というのは本当なのか?」と題して論説しました。

     

    〜関連記事〜

    学校の新学期の9月入学・始業について


    地域モビリティを守ることなしに地方創生を語るなど寝言同然です!

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       今日は「地域モビリティを守ることなしに地方創生を語るなど寝言同然です!」と題して論説します。

       

       下記は日本経済新聞の記事です。

      『日本経済新聞 2020/05/19 20:04 路線バスの丸建自動車、民事再生法申請     

       埼玉県内で路線バスなどを運営する丸建自動車(埼玉県上尾市)は19日までに、さいたま地裁に民事再生法の適用を申請し、監督命令を受けた。東京商工リサーチなどによると、負債総額は約5億円で、新型コロナによるバス会社の経営破綻は全国で初めて。今後は半年以内をメドにスポンサーを探し、事業再建を目指す。

       同社は上尾市や北本市などで路線バスを運行し、「けんちゃんバス」の愛称で親しまれてきた。10年以上前から経営難が続いていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で乗客数が急減し、資金繰りが行き詰まった。路線バスは通常通り運行を継続している。』

       

       上記記事は、先月5/19に、埼玉県の路線バスを運営する丸建自動車という会社が経営破綻したことを報じている記事です。新型コロナウイルスの影響で利用客が減少したことなどから、資金繰りに行き詰まり、民事再生法の適用を申請しました。

       

       この記事はバスの記事ですが、バス以外にもタクシー業界、航空業界、鉄道業界、いずれも利用者減少に苦しみ、大阪府の会社では事業停止するなど廃業に追い込まれた会社も出始めていました。

       

       これは西浦教授による緊急事態宣言を出したことによる必然的な帰結であって、西浦氏や尾身氏が緊急事態宣言をすべき!と発言した瞬間にそうなることは確定していた話です。

       

       どこがいつどうつぶれるか?までは予測できなくても、こうなることは当然の帰結として予想で射ていた話であって、「それ見たことか!」という話です。

       

       西浦教授ら、専門家会議の連中は、この責任をどう取るのでしょうか?

       

       「1事業者のバス会社の経営責任など、知ったことか!自己責任だ!」という愚者の考えが、彼らの頭の中にあるか?もしくは想像力の欠如で何とも思っていないか?のいずれかで、どっちの発想もバカ・アホの類です。

       

       尾身氏は、経済専門家会議を作りました。そのため、丸建自動車の経営破綻については、幾分か罪の意識を感じているのかもしれません。

       

       ところが、経済がつぶれることに拍車をかける連中が専門家会議メンバーとして入ってきました。それが小林慶一郎氏ら4人の連中です。(参考記事:「◆”コロナを機につぶれるべき中小企業は、つぶれろ!”と提言している専門家会議メンバーの小林慶一郎氏」)

       

       専門家会議のメンバーは、こうなることを理解しながら発言をしなければならず、政治家もそう動かなければならなかったのです。

       

       もし8割自粛というならば、経営破綻する地域モビリティの会社が出ないように、補償を徹底的にする!と宣言して実行に移すべきでした。

       

       そうすれば丸建自動車の経営破綻は無かったのですが、実際は補償すらせず、自己責任で・・・と「自粛を要請しているだけなので、ご自身の判断で事業を継続してもいいですよ!ただし他の皆さんの目に気を付けてくださいね!あとは知りません。自己責任で判断してください。」これが日本政府の姿勢です。

       

       いわば「水の中に沈んでいろ!」と言われて苦しくなって黙って沈んでいて、息継ぎをしようとしても「息継ぎもするな!我慢しろ!」といって死んでしまったという話に等しい。

       

       こうして粗利益補償に踏み切ることをしないため、呼吸ができなくなって民事再生法や廃業をしていった会社がたくさん出ました。

       

       私は交通の問題は極めて重要な問題であると思っておりまして、もともと公共事業は大事に保護されなければならないという立場です。

       

      <モビリティを運営する事業者が事業継続に苦しくなる時期>

      (出典:日本モビリティ・マネジメントのホームページから引用)

       

       上記は日本モビリティ・マネジメントという団体が事業者436社に対して行ったアンケートで、事業継続が苦しくなる時期についての回答を円グラフにしたものです。

       

       6月中旬頃に苦しくなると答えた事業者は45社で10%強を占め、7月中旬、8月中旬を合わせると、実に半数の事業者が経営が苦しくなると回答しています。

       

       6/1から全面的に自粛解除しても、元通りに戻るか?不明ですし、既に4月〜5月の自粛で資金繰りが苦しくなっている事業者にとっては綱渡り状態ともいえます。

       

       

      <政府からの必要な支援内容について>

      (出典:日本モビリティ・マネジメントのホームページから引用)

       

       上記は政府から支援して欲しい具体策とその必要性についてのアンケート結果です。

       

       政府の支援に対して、「簡素に迅速に補償を!」という声や、「地方公営企業法などによる市の一般会計からの栗リれの制限緩和を求めたい!」という声のほか、「融資を受けたくても全く受けられない現状のため、存続できない」など、切実な声が寄せられています。

       

       事業者自らコスト削減として、元々コスト削減を最大限行ってきたため、従業員の給料を大幅に下げるしかないとか、固定人件費を削減するのも限界があるといった声が挙げられました。

       

       こうした切実な声に対して答えられる経済政策は、粗利益補償以外にあり得ません。持続化給付金は売上高50%減少という条件が付く上に、支援額も上限が200万円とショボすぎます。

       

       はっきり言って日本政府の対応は、小林慶一郎氏の発想と同じで、「コロナを機につぶれる企業はつぶれて新陳代謝を促す」というアホな発想と同じです。

       

       なぜ「つぶれるべき企業がつぶれるべき!」という発想がアホなのか?といえば、今デフレであるということに加え、今後もデフレが続くということ。そして供給力というのは一朝一夕に成し得ないということです。

       

       特にモビリティ事業については、つぶれたら困る人がたくさん出ます。

       

       普通の会社もつぶれるのは困りますが、例えばラーメン屋がつぶれたとしても、うどん屋さんやそば屋さんがあるなど、代替性が幾分ありますが、丸建自動車のようなバス会社が倒産したら代替はありません。

       

       本当に地域の暮らしが崩壊してしまうため、公共交通はどんなことをしても絶対に守らなければならないのです。

       

       その意味では航空業界も大打撃で、ゴールデンウィーク利用実績では、国内線がJALで前年比▲95%、ANAで前年比▲96%と、旅客需要の激減で、多くの路線が減便に追い込まれ、JALの第4四半期は195億円の赤字、ANAは587億円の赤字に転落しました。

       

       JALの専務執行客員の菊山英樹氏は会見で、「四半期で赤字に転落したことは、まだまだ努力が足りなかったのではないか?と反省しており、特に無配当については慚愧の念に堪えかねない」と語りましたが、私から言わせてみれば、赤字に転落したことも、無配当に転落したことも、JALの努力でどうなるという話でもなく、ANAの努力でどうなるという話でもなく、補償なしに自粛要請という政策を取った日本政府の責任であり、日本政府に対して怒るべきであると思うのです。

       

       もちろん当事者らが政府に怒っても、自己責任論に染まった多くの日本人は共感しないかもしれません。ただ共感しない日本人に言いますが、自分が住む町の鉄道会社が破綻したり、バス会社が破綻したり、タクシー会社が無くなって、不便になったとしても、自己責任を振りまいてきた以上、それも自己責任ですよ!という話です。

       

       自分の身に降りかかってきたら「スタコラサッサ」と逃げるのでは、まるで韓国セウォール号事件で沈没した船の船長と同じです。

       

       そうではなく、同じ日本人・日本国民の生活、経済を守るという観点から、政府に対して「ちゃんと補償しろ!」と声を上げることが、道徳的な行動なのではないでしょうか?

       

       安倍政権は地方創生を謳っておりますが、こうした地域モビリティや代替性が効かない運輸業界、鉄道業界を守ろうとせず、カネカネカネと金を出すのを惜しむ姿勢は、全く賛同できませんし、地方創生を謳ってもそれは寝言にしか聞こえない!というのが私の率直な意見です。

       

       

       というわけで今日は「地域モビリティを守ることなしに地方創生を語るなど寝言同然です!」と題して論説しました。

       日本モビリティマネジメントによれば、自粛を続けていれば、3.5兆円の被害が出るという試算が出ていて、この3.5兆円の中には航空業界も含まれます。

       海外ではこの分野に公的資本を注入しています。ナショナルフラッグという言葉があるくらい国家としてはエアライン会社は準公共主体であり、そこは守りたいというのが普通の考えです。

       そのため徹底的に政府が資本注入して、場合によっては国有化するというケースも出ました。タイではタイ国際空港が破綻してしまいましたが、資本注入が間に合わなかったためと言われており、資本注入をしなければ普通に倒産してしまうのは当然の帰結といえるでしょう。

       インフラの重要性について多くの日本国民も認識を改めて欲しいと私は切に願っております。

       

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      インバウンドに頼る経済成長というのは負け犬・発展途上国の発想です!

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         今日は「インバウンドに頼る経済成長というのは負け犬・発展途上国の発想です!」と題して論説します。

         

         下記は毎日新聞の社説記事です。

        『毎日新聞 2020/05/25 訪日外国人の激減 新たな観光モデル作ろう

         新型コロナウイルスの感染拡大で、4月の訪日外国人が初めて3000人を割り込んだ。政府は2020年に4000万人の外国人旅行者を受け入れる目標を掲げるが、実現は不可能だ。インバウンド政策は見直しを迫られよう。

         政府は現在、感染封じ込めのため、100カ国・地域からの入国を拒否している。水際対策の緩和は、世界的なコロナ禍の収束にあわせて慎重に進めるべきだ。

         海外旅行の本格的な再開は、ワクチンや治療薬が開発されてからになるだろう。その後も旅行を控える動きが続く可能性がある。需要の長期低迷やニーズの変化への対応が不可欠だ。

         例えば、高い水準の衛生環境を求める旅行者は増えるはずだ。感染リスクを抑えるために、宿泊施設には、食事のビュッフェ形式を避けたり、浴場の入場者数を制限したりといった対応が求められる。消毒の徹底も欠かせない。

         採算との兼ね合いが難しいが、安心して旅行を楽しむ「日本発」のモデルを提案してほしい。

         業界団体はこうした対策をガイドラインにまとめた。外国人旅行客に理解してもらうには、多言語表記やピクトグラム(絵文字)の活用を広げることが有効だ。

         観光客が増えて騒音などが問題になるオーバーツーリズムを解消する契機にもしたい。

         世界文化遺産の岐阜県・白川郷では昨年、一部の見学を予約制にし、混雑を緩和することができた。他者と適切な距離を保つことにもつながる。

         携帯端末で混雑状況を把握し、すいている観光地に誘導するサービスの活用も進めるべきだ。

         感染が収束しても、訪日外国人を迎える環境が整うまでは、国内旅行を徐々に回復させながら観光産業を支えることになるだろう。

         政府は今年度補正予算に旅行需要喚起の事業費を計上した。ただ、急に拡大すると観光地が混雑し、感染リスクが高まりかねない。

         観光客が一時期に集中するのを避けるためにも、企業や官庁は働き方を見直し、従業員が休みを分散して取れるようにしてほしい。

         年間を通して需要が一定になれば、収益改善にもつながる。コロナ後の社会の変化を展望し、観光産業を強化する改革が必要だ。』

        <2020年4月と2019年4月の訪日外国人観光客数>

        (出典:観光庁のホームページより)

         

         

         日本政府観光局が発表した4月の訪日外国人旅行者数は、新型コロナウイルス感染拡大による渡航制限の影響などで、前年同月比▲99.9%の2,900人でした。7か月連続の減少となり、減少幅は3月を上回って過去最大となりました。

         

         上記毎日新聞の社説は、その結果を受けての記事です。

         

         2,900人という数字は、入国しても2週間留め置くという状況であるにもかかわらず、2,900人来日したともいえますが、2019年4月実績の2,926,685人→2,900人という変化は、インバウンド需要が殲滅したといえるインパクトといえます。

         

         とはいえ、私はインバウンドに頼る日本の財界、インテリ、政治家にモノを申したく思っておりました。なぜならば、インバウンドに頼って経済成長するなど、発展途上国の発想だからです。

         

         国力の強さという点で見れば、外需メインの国よりも、内需主導の国の方が国力が強いといえるのですが、 日本のGDPは約60%が日本人の個人消費であり、内需主導の国です。

         

         外国人の小銭をあさるなど、終戦直後の「ギブミーチョコ」の精神であり、外国人のお金に頼らなければ、経済成長ができないというのは、恥ずかしい話であることであると思っている人が少ないことにモノ申したく思います。

         

         そんなものに頼るから、万一の事件が発生したときに、とても困ることが起きるのです。

         

         困ることとは何か?といえば、外国人が逃げるということ。それは経済が脆弱であるということを意味します。

         

         外国人は、すぐ逃げます。3.11の東日本大震災でも逃げます。今回のコロナウイルスでも逃げました。

         

         そんなものに頼った経済というのは、いわば爪楊枝が一本折れたら崩壊する建物に等しく、ものすごい脆弱で砂上の楼閣であるといえます。

         

         国土強靭化、経済のレジリエンスという観点からも、インバウンドに頼るというのは絶対にダメです。

         

         「インバウンドで経済成長しなければ…」という言説を振りまいた連中に対して言いたいこと、それは「それ見たことか!」です。

         

         では、インバウンド殲滅で打撃を受けた観光産業、宿泊産業、陸運産業、空運産業はどうすればいいのか?といえば、普通に政府が保証をすればいいだけの話です。

         

         これから日本経済は内需主導型、国民経済の消費拡大型をやればよく、そうすれば経済は確実に成長します。

         

         では消費を伸ばすには何が一番効果的か?といえば、消費税5%への減税もしくは思い切って消費税ゼロ。これを置いて他に何もありません。

         

         消費税10%をゼロにすれば、それだけで一瞬で実質消費は10%伸びることになります。

         

         そこから波及効果を考えれば10%下げるだけで、1年〜2年経過後に確実に15%ぐらい消費が伸びていくことになるでしょう。

         

         そうなれば日本は豊かな素晴らしい国になり、所得が増えて財務省も万々歳!ということになります。

         

         2020年4月の訪日外国人旅行者数▲99.9%、2,900人という統計数字の裏に、私は人々の苦しみが見え、消費税10%凍結すべきであるということを、多くの日本国民に知っていただきたいと思うのです。

         

         インバウンドはダメだな!やっぱり内需拡大だな!極力バリューチェーンは国内でやるべきだな!特に中国に頼ってはいけないな・・・!、内需拡大ならば世界経済がどうなろうと、米中貿易戦争がどうなろうと、99.9%訪日客数減少となろうと、内需国であれば強靭な経済なのでビクともしないな!という物語を、私は統計から読み取れます。

         

         

         というわけで今日は「インバウンドに頼る経済成長というのは負け犬・発展途上国の発想です!」と題して論説しました。

         訪日外国人旅行者数▲99.9%の裏側に何が見えるか?その数字の裏にどういう感情があるのか?日本国民のどういう思いがあるのか?一般の人々にはわからなくても、それをわかりやすく私は伝えたい。

         一時的に大量の外国人が来て、宿泊できるところがないから増設し、そしたらこのありさまです。外国人に対しては、満員であれば、満員ですと断る勇気も必要といえるでしょう。

         日本人が使っている宿泊施設を、余った余剰分について外国人に提供するというのが観光の基本であり、それを無視して外国人からお金儲けしようと供給力を増やすのは間違っていると私は思うのです。


        実効再生産数の推移を見る限り、8割自粛は無駄かつ不要だった疑義が濃厚です!

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           今日は、実効再生産数というものを取り上げ「実効再生産数の推移を見る限り、8割自粛は無駄かつ不要だった疑義が濃厚です!」と題して論説します。

           

           実効再生産数の”再生産数”には、基本再生産数と実効再生産数があります。再生産数の説明をするにあたって、ウイルス排出期間という概念を理解していただきますと、より理解が深まるため、まずウイルス排出期間についてご説明いたします。

           

           ウイルスというものは、感染してから回復するまで、「感染→ウイルス排出開始→発症→ウイルス排出終了→回復」というプロセスを辿ります。新型コロナウイルスの場合、発症日を起点として、排出開始→発症が3日間、発症→排出終了は6日間と言われているため、別の人に感染させ得る期間は9日間となります。

           

           これを図解しますと下図になります。

           

          <ウイルス排出期間のイメージ>

           

           上図がウイルス排出期間のイメージです。

           

           発症日を起点として0日としますと、新型コロナウイルスは排出開始日が−3日間、排出終了日は+6日間となります。

           

           では再生産数という概念はどういうものか?というと、1人の感染者がウイルス排出期間中に新たに感染させる平均の人数のことをいいます。

           

           例えば20人中4人が感染していたとして、4人で10人に感染させると、感染拡大後の感染者数10人÷感染拡大前の感染者数4人=2.5人という数値が算出されますが、この2.5という数値が再生産数です。

           

           再生産数が2.5という状況は、同じ2.5倍で再生産され、その次も2.5倍に再々生産されるということを意味し、指数関数的に感染が拡大する危険な状況です。

           

           その再生産数には、基本再生産数と実効再生産数の2つの概念があります。

           

           基本再生産数はR0と表記され、実効再生産数はRtと表記されます。クラスター対策班では、R0とRtについて以下の通り定義しています。

           

           R0=免疫を持たない集団において、1人の感染者が新たに感染させる平均の人数

           Rt=ある時点で、1人の感染者数が新たに感染させる平均の人数

           

           R0は時期によらず感染力の強さを示す尺度である一方、Rtはいろんな要因で変化します。例えば感染確率や接触頻度や免疫の獲得やワクチンの開発などで一刻一刻と変化します。

           

           Rtはどうなるとよいか?といえば、Rt=0となるのが一番ベストとなります。なぜならば次に感染拡大する人がゼロになるからです。ただRt=0になるまで自粛することは現実的に不可能であるため、Rt<1を目指すことになります。

           

           因みにRt>1というのは、感染が拡大を続けている状況であり、Rt=1の場合は、感染拡大が横ばいを続けているということを意味します。

           

           新型コロナウイルスの基本再生産数は2.5と言われております。即ちR0=2.5 です。

           

           R0=2.5を下げるため、8割接触減をすれば、統計的にはRt=2.5×0,2=0.5 となります。8割減のほか、6割減、7割減もそれぞれ算出しますと下記の通りです。

           

           接触6割減:Rt=2.5×0.4=1.00

           接触7割減:Rt=2.5×0.3=0.75

           接触8割減:Rt=2.5×0.2=0.50

           

           この0.75と0.50の数字について、Rt=0は難しいですが、極小化を目指し、0.1を目指すとなれば、Rt=0.75のときで約70日間、Rt=0.50のときで約30日間となります。

           

           8割減を約30日間続ければ、Rt=0.1になるということで、クラスター対策班は8割の接触減を謳ったということです。

           

           Rt=0.1を目指そうとしていたクラスター対策班ですが、専門家会議の資料を見ると、どうも腑に落ちない点があります。次の図をご覧ください。

           

          <実効再生産数の推移と感染者の推移>

          (出典:新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「状況分析・提言(令和2年5月14日)」から抜粋)

           

           上図は、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が5/14に出している資料なのですが、青色の実線が実効再生産数の推移であり、黄緑色の棒グラフは推定感染者数であるという定義の説明があります。

           

           すると不思議なことに、実効再生産数が1.0以下になっているところが、1月下旬、2月上旬、2月下旬〜3月初旬、3月月末〜GWまで、1.0以下になっているのです。

           

           例えば1月下旬といえば、1/23に武漢市閉鎖が実施され、日本人を救出すべくANA機が1/28に救出に向かいましたが、当時の日本は「自粛」「ロックダウン」はしませんでした。その状況で「Rt<1」が実現されていたとするならば、それはすごいことになります。

           

           とはいえ統計学的な見地からみれば、2月中旬までRtが0.5〜4.5を推移しており、ブレが大きい。何らかの理由があると考えられますが、あり得るのは局所的に存在する少人数の検査結果をそのまま全国の数値としたからでは?と考えられます。感染者というのは、検査していろんな条件をくぐって初めて感染者となるため、当時、真の感染者が分かりにくかった状況においては、少人数の検査結果を使って得られた実効再生産数は、信用ができないともいえます。

           

           そういう意味では、3月月末〜GWにおける「Rt<1」というのも信憑性がどれだけあるか?不明なため、4/7に緊急事態宣言を行ったという判断も間違いではないのかもしれませんが、私が責任者の立場だとするならば、緊急事態宣言は経済のダメージが大きいため、緊急事態宣言を出さない判断をしていたかもしれません。

           

           ただ感染者数は3月下旬がピークとなって、その後は減少に転じています。4/7の緊急事態宣言の後も、新規感染者数は減少を続け、「Rt<1」が継続されています。

           

           下記は元内閣官房参与の藤井聡先生のフェイスブックに掲載された資料です。

          (出典:藤井聡先生のフェイスブック)

           

           上図で注釈が入っていますが、8割自粛開始時点で、既に感染者数は大きく減少するトレンドになっていたことに加え、実効再生産数は1.0以下になっていたこと、さらに8割自粛前後で新規感染者数減少トレンドに変化がなく、Rtは1.0以下を一定の推移で動いていることを見ると、8割自粛は全く効果がなかったということがいえます。

           

           少なくても「Rt<1」が1月〜2月では母数が少なくて信用ができなかったとしても、3/27時点で感染者数がピークアウトしており、4/7の時点でも「Rt<1」が実現できていたとするならば、4/7に開始された8割自粛は少なくてもGW前に解除する判断もあったはずです。

           

           一般的に感染症は一旦「減少」したら、よほど状況に大きな変化がない限り、感染者数は「ゼロ」になるまで減少し続けます。実効再生産数がどうやって算出されるのか?前段に説明した通りで、ゼロに収束するのです。

           

           となれば3月下旬以降、Rt<1が続いているということが意味することは、4/7以降、特に何もしなくても、必然的にゼロに収束する状況になっていたことになるのです。

           

           4/7の判断に誤りがあったとしても、GW前に解除することもできたでしょうし、ましてや延長など無用の産物で、延長させたこと自体、犯罪に近いレベルの判断ミスだと私は思います。

           

           何しろ8割自粛のせいで、事業者が苦しみ、労働者が解雇され、倒産・失業が一気に拡大したという実害が発生しています。

           

           多くの日本人は、そうした経済的社会的な犠牲はあっても、感染を抑制するためには仕方がなかったと思われるかもしれませんが、その感染抑制に対して、8割自粛要請は、全く役に立っていなかったのです。

           

           公共全体で考えた場合、大いなる無駄玉・不要だっただけでなく、多大なる実害を与えた有害でしかなかったともいえます。

           

           4/8の時点で、日本政府も専門家会議メンバーのクラスター班の西浦教授らは、「間違った判断をした」という客観的事実を科学的に意味していると解釈せざるを得ません。

           

           政治的責任は横に置いたとしても、政府も西浦教授も8割自粛に積極的に協力した日本国民も、しっかりと無駄だったという事実を受け止めなければならないのではないでしょうか?

           

           

           というわけで今日は「実効再生産数の推移を見る限り、8割自粛は無駄かつ不要だった疑義が濃厚です!」と題して論説しました。

           仮に今後、感染の第二派が来た場合であっても、8割自粛などやっても意味がありません。何しろ4/7以降の「Rt<1」がそれを物語っています。

           大阪府の吉村知事や、東京都の小池知事らは、当時、「政府に対して緊急事態宣言を出せ!」と騒ぎ立て、実際に緊急事態宣言が出されて、あたかもリーダーシップを取っているかの如く、マスコミは報じていますが、実効再生産数の推移を見る限りにおいて、そうした要請も間違っていたといえます。

           GW明けに緊急事態宣言を解除しない西浦教授、専門家会議メンバーは大罪を犯していますが、刑事罰を受けることはありません。しかしながら第二派が来た場合は、間違っても過剰自粛となる緊急事態宣言を簡単に出してはならないものと、私は思います。

           

          〜関連記事〜

          緊急事態宣言の解除について


          TBSサンデーモーニングのコメンテーター寺島実郎氏が提唱する国際連帯税について

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            JUGEMテーマ:国際金融情勢

             

             皆さんは、TBSの番組で日曜日の午前中に放映されている「サンデーモーニング」という番組をご存知でしょうか?

             私は個人的には、この「サンデーモーニング」は有害な番組だと思いまして、その理由は反日報道が目に余るからです。メインゲストに出てくる面々もレベルの低い人が多い。寺島実郎氏は著名な方ではありますが、この方の論説・言説も相当にイマイチです。

             特にコロナの関係では、寺島実郎氏は「国際連帯税」なるものを導入推進すべきという言説を展開していまして、私は逆に「国際連帯税」は増税なので、デフレ期の今の増税にそもそも反対の立場です。

             そこで今日は寺島実郎氏が推奨する国際連帯税を取り上げ、「TBSサンデーモーニングのコメンテーター寺島実郎氏が提唱する国際連帯税について」と題して論説します。

             

             寺島実郎氏は、日本再生論という題で論説を展開しておりまして、その中にBSL−4施設の建設の増設を主張されています。

             

             私は、この考えには賛成です。

             

             BSL−4というのは、新型コロナウイルスやエボラ出血熱など、危険なウイルスを取り扱う研究所施設のことを言い、バイオセキュリティレベル4と呼びます。

             

             日本国内では国立感染症研究所村山庁舎と理化学研究所筑波研究所の2つの施設で、BSL−4の研究ができる施設を所有します。現在長崎県でもBSL−4施設を建設中で今年完成する予定で、長崎の施設が完成すれば、日本では3つの施設を保有することになります。

             

             因みに新型コロナウイルスが漏れたのでは?と、コロナウイルスの発生源とされた武漢ウイルス研究所もBSL−4施設の一つです。

             

             寺島実郎氏は、日本が感染症のパンデミックに速やかに適切な対応が取れるようBSL−4施設を多く建設するべきであると述べておりまして、私もその考えには賛同します。

             

             ところがBSL−4施設建設にあたり、財源をどうするか?という点で、寺島実郎氏は「国際連帯税」を徴収して財源に充当すべきであるとしています。

             

             この発想こそ、寺島実郎氏の実力であろうと私は思います。

             

             国際連帯税というのは、航空券連帯税と称されるものと、金融取引税に分けられます。

             

             航空券連帯税は、フランスなど14か国が導入しており、金融取引税についてはEU加盟国10か国が先行導入を検討しているとしています。金融取引税は、株取引に0.2%、為替取引に0.005%を課し、主にグローバル化の恩恵を受ける人が責任を共有して負担するべきであるという発想を根底とした制度設計になっています。

             

             しかしながらいま日本はデフレであり、コロナの影響で世界中がデフレになりつつあります。

             

             というより、米中貿易戦争によるスロートレード(貿易量の減少)により、コロナの前から世界はデフレ化の方向にむかっていて、その状況にコロナ騒動が舞い込んできたという状況です。

             

             何が言いたいかといえば、デフレでは増税は不要ということ。グローバリズムの恩恵を受けていようといなかろうと、日本はデフレなので、BSL−4建設の財源など、普通に財政出動をすれば済む話です。

             

             憲法第16条の国民の幸福権追及の義務と齟齬する財務省設置法第3条の「健全な財政運営」との表記を、「国民が豊かになるための財政運営」に改正する。そうすれば国民の幸福権追及のためにBSL−4施設を作る。その財源は、財政法第4条による4条公債(建設国債)を発行すればいいだけの話です。

             

             財務省は、財務省設置法第3条で「健全な財政運営」という記載があるために緊縮財政をやっているようなもので、人事制度もそのようになっているので、財政規律を守ろうとします。

             

             私は過去、財務省設置法第3条の改正についても取り上げたことがありましたが、仮にも財務省設置法第3条の改正がなくても、憲法第83条の財政民主主義により、国会が財政出動を決めれば、新たに国際連帯税やコロナ増税や消費増税などで税金を集めなくても、4条公債を日本政府が発行し、日銀に担保として差し入れ、日銀は日本政府に日銀当座預金を貸出すことで、日本政府は財源を捻出することが可能です。

             

             中央銀行(米国はFRB、英国はイングランド中央銀行など)の日本銀行や、メガバンクや地銀など商業銀行がバンクをいわれる所以は、ゼロからお金を生み出すことができるということ。これが信用創造であり、資本主義というものは、信用創造によって経済が成長できるのであって、ミクロ経済学の予算制約を当てはめてBSL−4建設の財源を考えていると、「財源はどこから捻出すべきか?どのような税金を取ればいいだろうか?」という徴税を担保にした発想になります。

             

             因みに、4条公債を日本政府が発行して・・・というオペレーションは、日銀と財務省間でオンラインでつながっている官公庁会計システムのADAMS兇箸いΕ轡好謄爐砲茲辰徳犧遒鮃圓┐仆峪にお金を生み出すことが可能です。

             

             したがって国際連帯税やコロナ復興税などの名目で税金を集める必要もありません。

             

             政府の財政支出について徴税の担保なしに資金を拠出できるスペンディング・ファーストを理解していれば、BSL−4建設で財源をどうするか?を考える際、どうやって税金を集めるか?という答えにならないはずです。

             

             ところが他国の話を持ち出して、国際連帯税を日本にも導入すべきであると持ち出す時点で、寺島実郎氏の実力というのは、残念ながら”この程度”という話になろうかと、私は思います。

             

             もともと日本再生論などと大きくマクロを論じられておられるものの、寺島実郎氏の言説・論説では、日本を再生させることは絶対にできません。

             

             TBSのサンデーモーニングでのコメントを聞いていても、国民経済についてまるで白痴であり、日本の没落を加速化させる言説・言論でしかありません。

             

             どんな肩書を持とうと、どんな資格を保有していようと、どんな経歴があろうとも、地動説を知らずガリレオを迫害したキリスト教徒と同じ。あるいはハンガリー人の研修医センメルヴェイル・イグナーツの手洗いの推奨を理解せず、パスツールが細菌論を確立するまで、多くの母子を死に追いやってインテリぶった産婦人科の医師と何ら変わりません。

             

             こういう人の言説が日本国内で蔓延るために、いつまで経っても日本が再生せず、発展途上国が止まらないということを自覚していただきたいと、僭越ながら私は強く抗議したく思います。

             

             

             

             というわけで今日は「TBSサンデーモーニングのコメンテーター寺島実郎氏が提唱する国際連帯税について」と題して論説しました。

             因みにですが、GDP3面等価の原則で考えれば、財政出動でBSL−4施設を作ることで、「政府支出=施設の生産=生産者の所得の発生」でGDP成長、即ち経済成長するということも、寺島実郎氏はご存知ないかもしれません。

             もしどなたか?寺島実郎氏の知人の方がおられましたが、寺島氏に「国際連帯税なんて不要ですよ。間違ってますよ。普通に国債発行が正しいですよ!」と優しく教えて差し上げてください。

             

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            高校野球の開催を中止する必要はありません!

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              JUGEMテーマ:夏の甲子園

               

               今日は「高校野球の開催を中止する必要はありません!」と題して論説します。

               

               朝日新聞の記事をご紹介します。

              『朝日新聞 2020/05/20 20:36 「最後は試合して終わりたい」 甲子園中止に悔やむ球児

               全国高校野球選手権大会を主催する朝日新聞社と日本高校野球連盟は20日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今夏の第102回全国選手権大会と、代表49校を決める地方大会の中止を発表した。

               昨年まで全国選手権に戦後最長の13年連続出場を果たしていた聖光学院(福島)は、19日から約1カ月ぶりに全体練習を再開したばかり。中止決定を知った内山連希主将(3年)は「甲子園は小さいときから夢見てきた舞台。なんと言えばいいかわからない」としながら、「仕方ないという思いもあって……複雑です」とうつむいた。

               2年連続の出場をめざした津田学園(三重)では、佐川竜朗監督が3年生とマネジャー計25人を集めて開いたミーティングで選手に語りかけた。「みんながこの夏絶対に甲子園に行くんやという気持ちで練習してくれたのは、私の心には財産として残っています。この夏がないっていうのは想像もつかないけれど、みんなは先のある人間だから、夢を持って次のステージに行くために最善を尽くしてほしい。みんなの高校野球はまだ続いているから」

               ミーティング後、涙を拭う部員もいた。山崎滉介主将(3年)は「この夏は津田学園の歴史を変えるつもりでやってきた。挑戦することもできないのは、正直悔しい」と話した。

               昨夏代表の筑陽学園(福岡)は練習後、グラウンドに3年生29人が集まり、江口祐司監督が大会中止を伝えた。監督に促された中村敢晴(かんせい)主将(3年)は「きついことでも甲子園に向けて練習できた。これまでやってきたことは宝物。これからも支え合ってやっていこう」と呼びかけた。

               鹿児島城西は、今春の選抜大会で初めて甲子園の土を踏むはずだった。古市龍輝主将(3年)は「最後はどんな形でも試合をして終わりたい。この経験を将来に生かしたい」と誓った。

               昨夏、初めて甲子園に臨んだ誉(ほまれ)(愛知)。試合に出場した手塚陸斗君(3年)は「最後の夏は甲子園で1勝すると去年の3年生と約束した。悔しいし、悲しい」。今年のチームの目標は「甲子園8強」を掲げていた。堀魁斗主将(3年)は「夏の甲子園はあると信じていた。冬の厳しい練習に耐え、春、夏にぶつけていこうという気持ちが強かったので悔しい」と話した。』

               

               

               上記記事の通り、日本高校野球連盟は2020/05/20、新型コロナウイルスの影響で8/10から予定されていた夏の甲子園と、全49代表を決める47都道府県の地方大会を中止すると発表しました。夏の甲子園中止は戦後初です。

               

               日本高野連によれば、県境をまたぐ移動と長期宿泊を伴う甲子園大会で、事前の地方大会で選手らの感染リスクを完全に排除できないと判断した模様。長期間の休校で夏休み短縮の動きもあり、地方大会開催で学業に支障をきたし、全代表が決まらない可能性もあるということから中止を決断したとのことです。

               

               記事では、中止を告げられて涙を流す球児についても報じられていますが、春の選抜に続き、夏の選抜も中止になってしまいました。

               

               これはもう日本の不条理さ、バカさ加減の象徴といえます。

               

               特に理由が噴飯もので、「選手の感染リスクを完全に排除できない」という件が徹底的にオカシイ。なぜならば感染リスクを完全に排除できないなど当たり前で、例えばエボラ出血熱の感染やペストの感染リスクも排除することはできません。

               

               完全に排除できないからやらないというならば、月が落ちてくる可能性も排除できず、マグニチュード10.0の地震が発生して日本列島が崩壊する可能性も完全に排除できません。

               

               この「完全に排除できない」という論理を理由に中止にしてはいけないと私は考えます。完全に排除できないなら、自動車の運転だって事故を起こす可能性を完全に排除することは不可能なので、車を運転してはいけないという話になります。

               

               感染リスクでいえば、一定以上どうしても想定されるから・・・などの言い回しや、受け入れがたいほどのリスクが予期されるから・・・といういい方なら、まだ理解できます。

               

               完全に排除できないという言い方は、全く承服できず、本当にバカバカしい話だと私は思います。

               

               しかも感染リスクは、高校野球ではほぼゼロといえます。

               

               まず甲子園は屋外であるため、東京ドームや大阪ドームと違って密室ではなく感染リスクはありません。

               

               バスの移動で感染リスクがあるかもしれませんが、コロナウイルスは飛沫感染と接触感染とエアロゾル感染に気を付ければいいだけなので、換気をして、極力目と鼻と口を触らないように注意してマスクして黙っていればいいだけの話。

               

               リスクを完全に排除できないとしても、1%とか0.1%とか感染確率をゼロに近づけることは可能です。

               

               変な話、密室の畳4畳半の部屋で麻雀を6時間〜7時間でもやっていれば、感染リスクはあるでしょうが、屋外の野球場でどうやって飛沫感染するのか?接触感染するのか?エアロゾル感染するのか?教えていただきたいです。

               

               実際に海外ではスポーツを始めている国もあります。

               

               公務員の事なかれ主義(批判を怖れて回避すること)の塊で、こうした状況になっているのが実態で、どうすれば感染するのか?ちゃんとわかっていれば、十分注意するだけで高校野球を中止する必要など、全くないと私は考えます。

               

               プロ野球選手や野球愛好家らが、夢を見失った球児に対して、激励やエールを送っているとも報じられているのですが、私は真に必要なのは不条理な中止に対して怒るべきだということ。

               

               子どもたちの夢はどうするのか?どういうつもりなのか?怒るべきであって、野球を突破口にして、バスケットボールやバレーボールなどの他のスポーツも全部突破してあげなければならないのに、3月から過剰自粛を続けて8月の選抜も中止するなど、「いい加減にしろ!」と怒らなければならないと私は思います。

               

               

               というわけで今日は「高校野球の開催を中止する必要はありません!」と題して論説しました。

               

               

              〜関連記事〜

              感染者の拡大確率を求める計算式に関する考察


              ”コロナを機につぶれるべき中小企業は、つぶれろ!”と提言している専門家会議メンバーの小林慶一郎氏

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                 コロナ諮問委員会に経済学者が4人加わりましたが、その経済学者4人とも、とんでもない学者であって、これは日本政府が財政規律を守ることを優先して、日本経済を救う気がない意思表示をしたと思えるほどです。

                 その4人の中でも特に小林慶一郎氏の言説はひどく、その言説を取り上げ、今日は「”コロナを機につぶれるべき中小企業は、つぶれろ!”と提言している専門家会議メンバーの小林慶一郎氏」と題して論説します。

                 

                 朝日新聞の記事を紹介します。

                『朝日新聞 2020/05/12 12:49 政府、コロナ諮問委に経済学者を追加へ 慶大教授ら4人

                 新型コロナウイルス対応のため政府が設置した「基本的対処方針等諮問委員会」に、竹森俊平・慶大教授ら経済の専門家4人を加える方向で政府が調整していることがわかった。緊急事態宣言の一部解除を見据え、今後課題となる感染拡大防止と経済活動の両立について、見解を求めるのが目的だ。

                 政府関係者が明らかにした。竹森氏のほかに政府が起用を調整しているのは、小林慶一郎・東京財団政策研究所研究主幹、大竹文雄・大阪大大学院教授、井深陽子・慶大教授の3人。オブザーバー参加も含めて検討されている。竹森氏は経済財政諮問会議の議員、大竹氏は政府の新型コロナ対策を検討する専門家会議にも参加しており、それぞれの組織をつなぐ役割も期待されている。

                 諮問委は、新型コロナ対応の特別措置法に基づき設置され、いまのメンバーは会長の尾身茂・地域医療機能推進機構理事長ら計16人。政府高官は「疫学的な対策を考えさせる専門家に、経済まで背負わすわけにはいかない」と話した。』

                 

                 上記記事の通り、コロナ諮問委員会に経済学者が4人加わりました。具体的には以下の4名です。

                 

                 大竹文雄 大阪大大学院教授(行動経済学)

                 井深陽子 慶応大教授(医療経済学)

                 小林慶一郎 東京財団政策研究所研究主幹(マクロ経済学)

                 竹森俊平 慶応大教授(国際経済学)

                 

                 小林慶一郎氏は、2020/03/18付で、新型コロナウイルス対応について、東京財団のホームページで、緊急提言なるものを出しています。

                 

                 特に提言8の内容はひどく、皆様もご一読いただければと思い、ご紹介させていただきます。

                『提言8

                 政府は感染拡大の影響を受ける中小企業等への支援策を打ち出してきた。観光客が激減
                した観光業者や部品の調達・供給等の停滞の影響を受ける製造業などへの雇用調整助成金
                が特例拡大される。平均売上の参照期間は 3 か月から 1 か月に短縮するなど要件を緩和す
                る。非正規雇用の労働者も対象とする。企業の資金繰り悪化に対応するようリーマンショッ
                ク時の金融円滑化法も事実上復活する。「民間金融機関に対し、貸し出しの金利を下げ、返
                済期間を猶予するなどの条件の変更を求める」とした。また、「雇用の維持と事業の継続を
                当面最優先に、全力を挙げて取り組む」べく中小企業への融資や保証の枠を総額で1兆 6000
                億円規模に拡大するとともに信用保証の枠を拡充する。具体的には、日本政策金融公庫など
                を通じて売り上げが急減している中小・零細事業者に実質的に無利子・無担保の融資を行う。
                 
                 「雇用の7割程度、付加価値の5割以上」を占める中小・零細企業への支援は不可欠とさ
                れる。しかし、度重なる天災・自然災害ごとに中小企業へ支援するのはややもすれば過度な
                保護になり、新陳代謝を損ないかねない。
                実際、国際的にみて我が国の開廃業率は低く推移
                してきた。廃業率は我が国が 3.5%である一方、最も高い英国で 12.2%、独でも 7.5%とな
                っている
                (中略)。

                低い開廃業率は生産性の低い企業が市場に留まっていることも示唆する。今回の支援対象に

                は以前から業績が低迷し、いずれ撤退したはずの企業も含まれよう。関東大震災直後の日銀

                による震災手形の再割引は震災前から放漫経営していた企業や、その企業に資金融資してい

                た銀行の整理を先送り、「人為的に延命」したとされる。問題を「先送り」しているだけな

                ら、一連の支援が終わってしまえば、経営が立ち行かなくなる。

                 

                 しかし緊急時に、支援すべき(=生産性の高い)企業と撤退すべき企業を識別することは
                難しい。雇用を確保する観点からも中小・零細企業の資金繰り支援は当面の間の緊急措置と
                して、やむを得ない。他方、セイフティーネットとして撤退(廃業)に対する支援も講じる
                べきだろう。我が国の中小企業政策は事業の継続に偏ってきた。対照的に災害などを機に
                「廃業」を選ぶ経営者などへの支援は乏しい。
                中小企業庁の調査によれば、廃業にあたって
                は主に生活資金や債務の返済など廃業に係るコストに対して多くの経営者が不安を抱えて
                いるという。
                廃業にあたって必要な様々な手続き等について専門的なアドバイスも十分受
                けられていない。産業の新陳代謝の促進を図る観点からも、廃業の障害を緩和する措置を講
                じることが求められる。廃業後の生活資金確保としては「小規模企業共済制度」(小規模企
                業の経営者向けの退職金制度)がある。加えて一定の生活費の確保や、「華美でない」自宅
                に住み続けられるよう「経営者保証ガイドライン」も策定された。民間では前向きな(早い
                時機での)自主廃業を支援する「カーテンコール融資」(事業整理支援融資)のような取り
                組みもある。これらの制度を普及・充実させる。あるいは緊急措置として廃業支援の新たな
                助成制度を創設することも一案だ。財政負担を懸念する向きもあろうが、採算性の乏しい企
                業が事業を続ければ、あとでそれ以上の財政支出が必要となるかもしれない。 』

                 

                 

                 上記の内容を見て皆さんはどう思われるでしょうか?

                 

                 小林氏の発想は、つぶれるべき中小企業を政府が延命させてきたという論調です。延命させてきたという論調は非常にネガティブで、「新陳代謝を促すためにつぶれるべき会社はつぶれろ!」これが小林氏の発想の根源にあるものでしょう。

                 

                 またここに記載はしませんが、提言5では、日銀による100兆円のETF購入をコミットせよ!と述べています。株価が下がることで低迷が長期化すれば、金融機関や企業のバランスシートが悪化して倒産するというもの。株価の下落を日銀に買い支えるくらいならば、日銀が地方債を購入し、地方自治体の財源のキャパシティを増やしてあげれば、地方交付税交付金を増額したのと同じ効果があります。もちろん、日銀が地方債を買ってさらに地方交付税交付金を増額するもの普通にあり得る政策の一つです。

                 

                 大都会も地方も中小企業のみならず、大企業も状況は厳しい。この国難・苦境を脱するためには、粗利益補償をすべての業種で行い、倒産する会社を一社を出さないとコミットメントすることこそ、一番効果があることであって、財源など日本はデフレなのでインフレ率が5%くらいになるまで、いくらでも出し続けることが可能です。

                 

                 小林氏は、安くなった日本株を今買っておけば、将来株価が上昇したときに売却することで、国庫負担が軽くなるなどと述べていますが、そんなことする必要はありません。

                 

                 もちろん株の持ち合いで減損処理を迫られて、損益計算書上で損失を出さなければならなくなることはあるかもしれませんが、そもそも粗利益補償で経済活動が維持できれば、売上の減少を防ぎ、営業利益の減少も防ぐことができるので、損益計算書上ではダメージは少なくなります。結果的に株価の下落が限定的になることもあり得るのです。

                 

                 中小企業の新陳代謝を求める、株価を買い支える、消費税減税の主張がない、この時点で、この経済学者は、コロナ騒動で今何が起きていることを全く理解しておらず、まるで白痴だといえるでしょう。

                 

                 日本には憲法第21条で言論の自由があります。とはいえ、小林氏のように、「コロナ騒動をよいきっかけとして、中小企業にいっぱいつぶれてもらおう!その際の廃業についてはちゃんと支援します!そうやって日本国家が新陳代謝を促すことでより強い産業構造にします!」という考え方は、「勝手に死んでください!」と言っているのと何ら変わりません。

                 

                 強い産業構造が何を意味するのか?それはマクロで見て国益に資することなのか?マクロ経済の専門家とは思えない発想でfす。

                 

                 こういう人を政府の重要な会議のメンバーに入れたとしたら、それは日本政府そのものが中小企業を助けないといっているのに等しいです。

                 

                 しかも小林氏は、財政再建こそ、経済成長を促すとも主張しています。本ブログの読者の皆様は、十二分にご理解されていると思いますが、財政再建をすれば、政府が黒字になるので国民は赤字になって貧乏になります。政府が黒字にする過程で、国民からお金を吸い上げるからです。MMT理論を理解している人であれば、普通に理解できること。小林氏は、MMT理論を理解していないか、理解しようとしていないか、あるいはMMT理論そのものを知らないか、のどちらかでしょう。

                 

                 そんな小林氏はコロナ増税もやる気満々です。このような人を専門家会議に入れる日本政府の対応に、私は失望せざるを得ません。

                 

                 

                 というわけで今日は「”コロナを機につぶれるべき中小企業は、つぶれろ!”と提言している専門家会議メンバーの小林慶一郎氏」と題して論説しました。


                米国トランプ政権のHuaweiへの禁輸措置強化について

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                   今日は「米国トランプ政権のHuaweiへの禁輸措置強化について」と題して論説します。

                   

                   ITmedias NEWSの記事をご紹介します。

                  『ITmedias NEWS 2020/05/16 12:15 米商務省、Huaweiへの禁輸措置を強化 米国製装置で作った非米国製品も禁止

                   米商務省は5月15日(現地時間)、中国Huaweiに対する事実上の禁輸措置を強化すると発表した。同省は昨年5月にHuaweiを安全保障上のリスクがある企業のリスト「エンティティリスト」に追加したが、Huaweiが規制の抜け穴を悪用しているとして、その抜け穴をふさぐのが目的だ。

                   ウィルバー・ロス商務長官は発表文で「Huaweiとその系列企業は、エンティティリストに追加された後、この制限を弱体化させる取り組みを強化した。(中略)これは責任あるグローバル企業にふさわしくない行為だ」と語った。

                   これまでは、米国の製品をHuawei(およびその系列企業、以下同)に輸出することを禁じていたが、さらに米国以外で製造した半導体でも米国製の製造装置で製造したものは輸出できないとする。

                   Huaweiはエンティティリストに追加された後、台湾の半導体受諾大手TSMCなどから部品を調達してきたが、今回の強化でこれが難しくなる。

                   BISは一方で同日、Huaweiとその関連企業への米国企業からの一部の製品の輸出禁止を猶予する「Temporary General License(TGL)」の期間を新たに90日間延長し、8月13日まで有効にしたと発表した。輸出禁止を猶予されているのは、例えばHuawei製品で運営しているネットワークや携帯端末の保守に必要な製品などだ。

                   BISはTGLを再三延期してきたが、この延期が「恐らく最後」とし、8月13日以降にライセンスの改訂あるいは廃止の可能性があると警告した。

                   中国共産党系列メディアGlobal Times(環球時報の英語版)は同日、中国政府に近い筋の話として、米国の動きへの対抗策として、中国政府は米国の企業を中国側のエンティティリストに掲載し、中国との取引を制限する計画だと報じた。「米国の企業」にはApple、Qualcomm、Cisco Systems、Boeingが含まれるという。

                   

                   上記の記事は、米中貿易戦争の主戦場のハイテク分野において、米国がついにHuaweiの生命線を絶とうとしているニュースです。米国の商務省は、Huaweiが米国技術を活用して、海外で半導体を開発するということを制限するという発表をしました。

                   

                  <米国政府のHuaweiに対する禁輸措置のイメージ図>

                   

                   既に2019年5月、トランプ政権はHuaweiをエンティティリスト、即ち禁輸措置対象のブラックリストに入れ、米国企業もしくは米国以外の他国企業であっても、米国製品が25%含まれた製品を輸出することを禁止しておりました。

                   

                   ところがその禁輸措置に抜け道があり、Huaweiは台湾の半導体受託製造会社のTSMCなどに生産委託し、台湾で製造した半導体を自社製品として、スマートフォーンやタブレットで使っていた可能性が指摘されています。

                   

                   場合によっては軍事に流れて転用されていた可能性も否定できず、今回の措置は安全保障面から強化されたものといえます。

                   

                   上述の台湾のTSMCの場合、米国の技術やソフトを利用して製造された半導体製造装置を使っています。そしてこの半導体製造装置を使ってHuawei向けの半導体を生産していたのですが、今回これもダメということになりましたが、この強化措置はかなり致命的なことといえるでしょう。

                   

                   Huaweiはこうなることを事前に予想し、深センに本拠地がある子会社のハイシリコン社にて、半導体の内製化に注力してきましたが、技術的にはTSMCのような最先端レベルには到達していないと思われます。

                   

                   今回の新ルール導入で、Huaweiに半導体を供給するためには、米国商務省の事前許可が必要になるということで、TSMCはHuaweiからの生産委託を停止しました。

                   

                   また米国政府は新たな取り組みもしており、TSMCは米国のアリゾナ州に建設費120億ドル(約1兆3,000億ドル)の工場建設の計画を発表しています。

                   

                   TSMC半導体は、ステルス戦闘機F35にも使用されており、コロナウイルスの直径100ナノメートルよりも、20分の1の5ナノメートルの回路幅の超微細の製造プロセスの半導体を製造する工場を作ろうとしています。

                   

                   このレベルで超微細化された半導体を製造する工場は、米国国内では台湾以外では初めての工場となります。

                   

                   米国は中国への技術流出を防ぎ、米国国内に経済のカギとなる分野のサプライチェーンの構築を目指しています。

                   

                   因みにTSMCレベルで、最先端の半導体を製造できるのは、韓国のサムスン電子ぐらいしかないのですが、今後、中国がサムスン電子を取り込もうとするのか?韓国の動向も注目されることでしょう。

                   

                   日本はどうすべきか?といえば、今後はチャイナマネーに対する警戒を強化する必要があると考えます。

                   

                   米国がHuaweiに対するサプライチェーンを切り崩そうとする中、中国は技術力のある日本企業をターゲットにする可能性が十分にあります。

                   

                   欧米諸国では、コロナショックで株価が下がった自国企業に対して、中国企業によるM&Aから守るための防衛策を強化しています。

                   

                   日本も粗利益補償をして大企業も守ったり、中国企業による買収の規制を設けるなどせず、自己責任論で倒産・廃業を放置すると、中国系企業がスポンサーとして超安値で買い叩かれ、技術流出を許すようなことがあってはならないと私は思います。

                   

                   カネカネカネとやって財政規律が大事という発想で、自己責任論を振りかざして、日本の企業の倒産を放置するのは、途轍もない売国行為であって、欧米諸国からも見捨てられる可能性ですらあり得ます。

                   

                   速やかに日本は粗利益補償を行い、1社でもコロナ騒動で倒産・廃業させてはならず、上場企業・非上場企業問わず中国企業からの買収させないという方針を、日本政府は打ち出して欲しいと私は思います。

                   

                   

                   というわけで今日は「米国トランプ政権のHuaweiへの禁輸措置強化について」と題して論説しました。 

                   

                  〜関連記事(米中覇権戦争)〜

                  中国に対して資本規制に踏み切るトランプ政権

                  米国の4〜6月GDPの予想値は最大▲40%という衝撃的な数字と日本の経済対策について

                  米中貿易戦争が核戦争につながる可能性について

                  制海権や制空権ならぬサイバー空間を制するために5G覇権を戦っている米国と中国戦争は、トランプ大統領に勝算あり!

                  動画アプリ”TikTok”は中国共産党政府の不都合な事実(香港デモや天安門事件)を閲覧制限か?

                  米国務省による台湾への大量の武器売却について

                  トランプ政権が米国証券取引所に上場する中国株の上場廃止を検討!

                  台湾の地政学上の重要性を理解している米国と、カネ儲け優先で理解しない愚かな日本

                  台湾を国家承認する運動が起きているドイツを、日本も学ぶべきでは?

                  米国トランプ政権が中国を為替操作国に認定

                  中国と欧州を為替操作ゲームを楽しんでいると皮肉ったトランプ大統領

                  農産物の大量購入の約束を守らない中国に対して、トランプ大統領の関税第四弾の鉄槌が下る

                  なぜトランプ大統領は対中国に対して強気に出ることができるのか?

                  トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制

                  日本はトランプ大統領の関税カードの使い方を学ぶべきです!

                  トランプ大統領の中国製品の関税25%引き上げの真の狙いは何か?

                  米国債残高1位の中国は米国債売却で反撃するという言説について

                  米中貿易戦争で中国は勝てません!

                  中国Huawei・ZTE問題と、国家安全保障にかかわる次世代通信システム5Gサービスについて

                  米国による同盟国への中国ファーウェイ製品の使用中止要請について

                  覇権挑戦国に伸し上がろうとする中国をつぶそうとしている米国

                  米中貿易戦争の報復関税合戦の行き着くところは、新たなリーマンショックの予兆か?

                  米国の対中国貿易戦争は、トランプ大統領に勝算あり!

                   

                  〜関連記事(中国による人権弾圧)〜

                  ブルームバーグ紙が報じる香港への人民解放軍動員の可能性

                  国際社会は香港問題について、英国と約束した一国二制度を、中国に守らせるべき!

                  香港で起きているデモの本当の狙いとは?

                  中国ウイグル自治区の再教育キャンプで行われているウイグル人への拷問

                  中国共産党によって人権と民主主義が脅かされている香港を支援する米国と何もしない日本

                  ”逃亡犯条例改正案”に反対している香港のデモ活動は日本人にとって他人事ではない!

                  トランプ大統領の国連の武器規制条約からの撤退の意味とは?

                  「高度な能力や資質を有する外国人を受け入れる」の欺瞞と「中国による洗国(せんこく)」の恐怖

                   

                  〜関連記事(日本の対中政策)〜

                  日中通貨スワップは誰のため?

                  米国債残高1位の中国は米国債売却で反撃するという言説について

                  中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア

                  中国の公平でないグローバリズムに強硬な姿勢をとる米国と、製造2025をビジネスチャンスと考えるアホな国

                  中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!

                  血税3,500億円を突っ込んだジャパンディスプレイ社を800億円で中国企業に売ろうとしている日本の官民ファンド

                   

                  〜関連記事(戦闘機のスペック)〜

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                  中国に対して資本規制に踏み切るトランプ政権

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                     今日は「中国に対して資本規制に踏み切るトランプ政権」と題して論説します。

                     

                     まずはロイター通信の記事とブルームバーグの記事をご紹介します。

                     一つ目は、連邦職員年金の中国株への投資を制限するとのニュースです。

                    『ロイター通信 2020/05/13 00:38 トランプ政権、連邦職員年金の中国株投資に停止圧力

                    [ワシントン 12日 ロイター] - トランプ米政権が連邦職員や軍人の退職金を運用する基金に対し、人権侵害の疑いや米国の安全保障を脅かす恐れがあると米政府が認識する中国企業への投資を停止するよう圧力をかけていることが、ロイターが入手した書簡で明らかになった。

                     問題となっているのは、軍人や連邦職員の退職金である連邦公務員向け確定拠出型年金(TSP)を運用する政府機関、連邦退職貯蓄投資理事会(FRTIB)による400億ドル規模の国際ファンドの投資先。

                     FRTIBは2017年、利益拡大を目指して2020年下期に投資先を変更することを決定。米政府が警戒する中国企業の株式を含む指数が採用される見通しとなっている。

                     しかし、米政府内の対中強硬派は、中国軍に製品を供給する中国航空工業集団[SASADY.UL]や、人権侵害で米政府が制裁を科した監視カメラ大手の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)(002415.SZ)などの企業に連邦政府職員の年金基金を投資するべきではないと主張している。

                     中国企業は米国の厳しい財務情報開示規則に従う必要がない、という点も投資家にとってリスクが高いと指摘している。

                     

                     二つ目は、米国証券市場から中国企業を締め出すとのニュースです。

                    『ブルームバーグ 2020/05/21 06:48 米上院、中国企業の米国上場廃止につながり得る法案を可決

                     米上院は20日、アリババ・グループ・ホールディングや百度(バイドゥ)などの中国企業による米証券取引所への株式上場を禁止することにつながり得る法案を全会一致で可決した。

                     同法案はジョン・ケネディ議員(共和)とクリス・バンホーレン議員(民主)が提出したもので、外国政府の管理下にないことを企業に証明を求める内容。

                     企業がそれを証明できないか、米公開会社会計監督委員会(PCAOB)が3年連続で会社を監査して外国政府の管理下にないと断定できない場合、当該企業の証券の上場は禁止される。

                     ケネディ議員は上院の議場で「私は新しい冷戦に参加したくはない」と述べ、「中国が規則に従って行動する」ことを求めると付け加えた。

                     ケネディ議員は19日、同法案がナスダックとニューヨーク証券取引所などの米株式市場に適用されるとFOXビジネスに話した。

                     バンホーレン議員は発表文で、「上場企業は全て同じ基準を順守すべきだ。この法案は条件を公平にするとともに、投資家が詳細情報を得て決断を下す上で必要な透明性をもたらすために良識的な変更を行うものだ」と説明し、下院に速やかな行動を呼び掛けた。

                    (中略)

                     米国の監督が強化されれば、馬雲(ジャック・マー)氏の螞蟻金融服務集団(アント・ファイナンシャル)やソフトバンクグループが出資するバイトダンス(字節跳動)など中国主要企業の将来の上場計画にも影響する可能性がある。しかし、開示義務強化の議論が昨年始まって以来、他の中国企業の多くはすでに香港市場に上場したか、そうする計画だと、ハルクスでアナリスト兼ポートフォリオマネジャーを務めるジェームズ・ハル氏は指摘した。

                     下院金融委員会のブラッド・シャーマン議員(民主)は上院の法案への幅広い支持を反映する形で同様の法案を下院に提出した。シャーマン氏は発表文で、会計不祥事の発覚でナスダックが中国の瑞幸咖啡(ラッキンコーヒー)の上場廃止に向けて動きだした点に言及。「私はこの重大な問題に取り組むために動いた上院議員を称賛する。この法案が既に成立していればラッキンコーヒーの米国株主は恐らく多額の損失を回避できていただろう」とコメントした。

                     下院指導部は同法案と、別に上院で可決されたイスラム教徒の少数民族に対する人権侵害を巡り中国当局者に制裁を科す法案について、議員や関係する委員会と協議していると民主党スタッフは明らかにした。』

                     

                     2つの記事をご紹介しましたが、トランプ政権がいよいよ資本規制に踏み切るというニュースです。

                     

                     これまで米中戦争といえば、関税引き上げや輸出の禁止など、貿易分野における”つばぜり合い”が行われていましたが、ついに資本の移動を規制する動きに出ます。

                     

                     一つ目はロイター通信の記事の通り、米国の公務員年金基金が中国株への運用を無期延長すると発表。この記事は、米国が連邦退職貯蓄(FRTIB)という連邦職員・軍人の年金運用の基金が、2017年に運用益拡大のため、2020年半ばから中国株をより多く買う方針を決めていました。

                     

                     しかしながら直前になって、中国株を無期限で延長することになったというのが今回の方針改定です。

                     

                     例えば監視カメラ大手のハイクビジョンや、軍事関連企業など、公的年金の投資先としてふさわしくないのでは?という議論があり、昨年2019年からマルコ・ルビオ上院議員ら、対中強硬派議員が強くこうした主張を展開していました。

                     

                     当初の予定では、約500億ドル(約5兆3,000億円)を中国株を含めた金融商品で運用する予定になっていたのですが、そのまま運用を開始した場合、約50億ドル(約5,300億円)の資金が中国株に流入される予定でした。

                     

                     ロイター通信の記事は、それが流入されなくなったということになるのですが、約50億ドルというのは決して少なくない金額であり、これはものすごい大きなニュースといえます。

                     

                     またトランプ大統領は、5/14米国のFOXテレビのニュースに出演し、中国との関係を全て断ち切ることもあり得るとし、断交宣言か?と思えるほど、これまでで最も厳しい発言をしています。

                     

                     このとき中国企業が米国会計基準の採用を義務付ければ、上場先を米国以外のロンドンなどの株式市場に移す公算が高いと述べており、具体的に米国の上院は5/20、ブルームバーグの記事に記載の通り、中国企業が米国株式市場に上場することを禁止する法案を全会一致で可決しました。

                     

                     もともと中国企業は米国企業に比べて情報開示が甘いと指摘され、具体的には財務諸表の開示やガバナンスで中国共産党との結びつきが明らかになることを恐れて、米国会計基準に厳密に従ってこなかったという背景がありました。

                     

                     トランプ大統領の発言、そして全会一致で可決した上院による中国企業の米国株式市場への上場禁止が意味することは、「中国企業は米国会計基準に従わないならば、他国の市場に出ていけ!」ということを意味します。

                     

                     即ち、ウォール街から中国企業を締め出すのが、トランプ政権、米国議会の狙いといえるでしょう。

                     

                     昨年2019年、ムニューシン財務長官が中国企業を締め出す趣旨の発言をしたことがありましたが、トランプ大統領がこの発言をしたことは、極めて重大なことだと私は思います。

                     

                     対中報復方法の一つとして選択肢に入っているのは間違いないでしょう。

                     

                     2019年9月時点で、米国市場に上場している中国企業は172社で、時価総額は1兆ドル(約110兆円)もあり、これが株式市場から追い出すという話なので、これも非常に大きな話です。

                     

                     

                     

                     というわけで今日は「中国に対して資本規制に踏み切るトランプ政権」と題して論説しました。

                     対中政策で強硬な姿勢なのは、トランプ大統領というよりも、米国議会であるということが、よく理解できるものと思います。ウイグル人弾圧や、香港デモ弾圧、台湾排除など、人権弾圧を公然と行う中国に鉄槌を下そうとしているのは、米国議会であり、与野党一致という点が素晴らしいです。

                     日本の政治家はレベルが低すぎで、首取りしかやらず、勉強不足も甚だしい。国益を損ねる議員が大多数を占めるのが現状ですが、米国は米国民ファーストで、安全保障のためには中国をつぶすという姿勢がはっきりとわかりますし、香港や台湾を真剣に守ろうとしているのが、可決した法案を見ていると、誰もが理解できるのではないかと私は思うのです。

                     

                     

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                    なぜトランプ大統領は対中国に対して強気に出ることができるのか?

                    トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制

                    日本はトランプ大統領の関税カードの使い方を学ぶべきです!

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                    覇権挑戦国に伸し上がろうとする中国をつぶそうとしている米国

                    米中貿易戦争の報復関税合戦の行き着くところは、新たなリーマンショックの予兆か?

                    米国の対中国貿易戦争は、トランプ大統領に勝算あり!

                     

                    〜関連記事(中国による人権弾圧)〜

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                    香港で起きているデモの本当の狙いとは?

                    中国ウイグル自治区の再教育キャンプで行われているウイグル人への拷問

                    中国共産党によって人権と民主主義が脅かされている香港を支援する米国と何もしない日本

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                    「高度な能力や資質を有する外国人を受け入れる」の欺瞞と「中国による洗国(せんこく)」の恐怖

                     

                    〜関連記事(日本の対中政策)〜

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                    米国債残高1位の中国は米国債売却で反撃するという言説について

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                    中国の公平でないグローバリズムに強硬な姿勢をとる米国と、製造2025をビジネスチャンスと考えるアホな国

                    中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!

                    血税3,500億円を突っ込んだジャパンディスプレイ社を800億円で中国企業に売ろうとしている日本の官民ファンド


                    黒川検事総長の接待麻雀は新聞記者から黒川検事総長へのワイロに該当するのでは?

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                      JUGEMテーマ:政界批判

                       

                       今日は「黒川検事総長の接待麻雀は新聞記者から黒川検事総長へのワイロに該当するのでは?」と題して論説します。

                       

                       朝日新聞の記事をご紹介します。

                      『朝日新聞 2020/05/21 11:45 黒川検事長の辞意、官邸側に報告 賭けマージャン認める

                       東京高検の黒川弘務検事長(63)が新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言中に新聞記者らとマージャンをしていたと報じられた問題で、黒川氏が法務省の聞き取り調査に対し、賭けマージャンをしたことを認めたことが分かった。同省は黒川氏辞任の意向を首相官邸側に伝達。21日にも調査結果や処分の有無などについて公表する見通し。政府高官は同日午前、黒川氏の処遇について「きちんと調査し、事実であれば一両日中にしかるべく対応する」と述べた。

                       義家弘介・法務副大臣は21日午前の衆院総務委員会で、同省が黒川氏から聴取していることを認め、「結果を踏まえて厳正に対処する」と述べた。調査内容については「現在進行形」として説明を避けたが、「国会並びに国民への説明もあるので、可及的速やかに行いたい」と語った。

                       東京都目黒区の黒川氏の自宅前には、同日朝から報道陣約30人が詰めかけた。

                       黒川氏のマージャン問題は、週刊文春(電子版)が20日に報じた。記事によると、黒川氏は5月1日夜から2日未明にかけて、産経新聞社会部記者の都内の自宅マンションを訪問。産経の別の記者と朝日新聞社員もいた。黒川氏は同月13日夜も産経記者宅を訪れていた。産経記者が用意したハイヤーで帰宅したという。記事では、黒川氏がいずれの日も「マージャンをした」などと指摘している。(後略)』

                       

                       東京高裁黒川検事長の賭けマージャンについての報道記事です。

                       

                       政府与党は5/20に検察官の定年を政府の判断で延長できる検察庁法改正法案の今国会の成立を断念していますが、この問題のきっかけとなった黒川検事長の処遇が注目されていました。

                       

                       週刊文集の報道によれば、勝ったり負けたりしていたと言われていて、一晩で一人10万円ぐらいお金が動いてたとされており、悪質性が高く、刑法の賭博罪を問える可能性があると言われています。

                       

                       黒川検事長とマージャンの相手をしていたのは、産経新聞の記者と、朝日新聞の記者であると報じられていますが、例えば黒川検事長から情報を得るために、接待麻雀をしていたとするならば、ワイロに該当する可能性もあります。

                       

                       マージャンをやったことがない人には、わかりにくい話かもしれませんが、麻雀はわざと負けることができるゲームです。そのため、新聞記者が黒川検事長から情報を得るために、接待麻雀を行い、わざと負けてあげる。その麻雀をやっている最中に、話をしながら重要な情報を漏らしていたというシナリオも考えられるのです。

                       

                       情報を欲しがっている新聞記者がいて、情報の下地を持っている黒川検事長が言葉の端に、チョロッと出して情報を切り売りしていたとなれば、利益相反そのものであり、許してはいけない犯罪行為であるといえます。

                       

                       なぜそこまで言い切れるのか?といえば、情報を漏らしてもらわないのであれば、新聞記者からみたら、黒川検事長と接待麻雀をやる意味がありません。お金と時間の無駄です。いくら麻雀で接待しても意味がないからやらないでしょう。

                       

                       そのため、何らかの情報が黒川検事長から産経新聞の記者と、朝日新聞の記者に漏れていたのでは?という疑義は極めて濃厚です。

                       

                       この手の取材記者は、こうした付き合い通して裏の情報を得ることがあると言われています。その付き合いを通して、「なるほど、○○ということなのか!」と物語が作られ、時事通信など他のメディアが先に報道されて、その記事を見て自分が記事を書くときに、その物語に基いた記事を書くことができます。

                       

                       私は実は、大学生の頃、産経新聞社と日本経済新聞社でデスク(記者)のサポート業務をやっていたことがあります。時事通信や共同通信の記事をデスクにもっていき、記者がその記事を元に記事を書くということをやっていました。私は当時、そうしたデスク補助の仕事に加え、法務省、大蔵省、建設省、運輸省といった省毎に担当記者が報道で省庁を訪問するためのハイヤーの手配などもアルバイトの仕事としてやっておりました。

                       

                       一つ言えることは、マスコミ記者というのは、オリジナルの記事もありますが、他のメディアからの情報に記事を書くことが普通にあるということ。そのためには接待をして表に出ていない情報を入手したくなるという動機は、理解できなくもありません。

                       

                       ただ情報が得られないのであれば、わざと負けてあげてお金を払い、何時間も麻雀をやるなど、全く意味がないことです。

                       

                       恐らく推測の域を出ませんが、産経新聞の記者、朝日新聞の記者ら、黒川検事長と麻雀をやった記者は、接待麻雀を通じて表に出ていない情報を入手し、他紙が報道して内容が表に出たときに、「あ!あのとき、麻雀で黒川さんが言っていた内容だ!」と認識して記事を書くことができます。

                       

                       となれば黒川検事長は、その情報を切り売りしていたということになり、非常に問題がある人物であるといえるのではないでしょうか?

                       

                       黒川検事長は、これまで自民党内で問題があった事案を握りつぶしてきた人物と言われてもいます。

                       

                       例えば、甘利明元経済再生担当相の場合、秘書が都市再生機構から道路用地買収の補償問題で口利きを依頼されて金品を受け取った疑惑(あっせん利得罪)が浮上しました。ところが「国会議員としての権限に基づく影響力の行使」が認められないという理由で起訴が見送られました。

                       

                       「議会で追及する」といった強い脅しが必要であって、その脅しがないから影響力の行使が認められないなどというのは、後解釈であり、これは当時法務省のナンバー2官僚だった黒川氏が官房長の時に握りつぶしたとされています。特捜部は「黒川にやられた!」と地団駄を踏んだとされ、黒川氏が握りつぶしたという疑惑は、かなり深まったといえます。

                       

                       また桜を見る会、森友学園を偽装公文書作成罪といった疑惑ですら、黒川検事が握りつぶしてきたのでは?という疑義もあります。

                       

                       もちろん甘利氏以外の事案は推測の域を出ず、実際にそれをやっていたか?裁判をしなければ断定はできませんが、「李下に冠を正さず」という言葉がある通り、非常に重要なポジションにある人間は、怪しいと思われることをやってはいけないという観点から、黒川氏が辞任するというのは望ましいですし、本当に悪い人であればいなくなってよかったということになるでしょう。

                       

                       

                       というわけで今日は「黒川検事総長の接待麻雀は新聞記者から黒川検事総長へのワイロに該当するのでは?」と題して論説しました。

                       私が思うところ、この事件は安倍内閣の何か?を象徴している問題といえます。普通10万円もお金が動く麻雀などやる人はいません。そんな人を定年延長させるという行為は、厚労省の毎月勤労統計調査不正事件などの不正に限らず、公然とGDPの数字を改定して見せたり、ダミー変数を設定して消費増税の悪影響を隠蔽しようとする行為そのものが、「お金のためならば、嘘をつく、人を騙しても問題なし」という中国や韓国の民度と似ていると私は危惧します。

                       世論の声に押されて、定年延長法案は葬られましたが、こうした動きは必要ですし、自民党の公認権を持って公然と反対論者をねじ伏せるという今の安倍政権の体制を改めなければ、また同じことが起きるかもしれません。

                       これを防ぐためには、自民党内での自浄作用がもう少しまともに機能するように選挙制度を昭和時代の中選挙区制に戻すという方法もあるのでは?と私は思います。


                      財政赤字を100兆円拡大して政府支出を増やさなければ超円高が日本経済を襲うことになります!

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                         今日は「財政赤字を100兆円拡大して政府支出を増やさなければ超円高が日本経済を襲うことになります!」と題して論説します。

                         

                         時事通信の記事をご紹介します。

                        『時事通信 2020/05/05 07:17 米借金、3カ月で320兆円 新型コロナ対策で過去最大

                        【ワシントン時事】米財務省は4日、2020年4〜6月期の国債発行による借入予定額が2兆9990億ドル(約320兆円)と、四半期ベースで過去最大になると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた総額3兆ドルに迫る大型経済対策の財政を賄うため、前例のない規模に膨らむ。
                         財務省によると、これまでの最大借入額は、08年7〜9月期の5270億ドル。景気対策費、個人や企業の納税申告延長による税収減を考慮し、3カ月間に必要な額は「通常の年間借入額を(大きく)上回る」(高官)見通しだ。
                         7〜9月期の借入額は6770億ドルと予想。このため20会計年度(19年10月〜20年9月)は4兆4830億ドルと、前年度から3.5倍に急増するとみている。』

                         

                         上記記事の通り、米財務省は、国債を約320兆円発行して、大型経済対策を行うと発表しました。

                         

                         このニュースで日本政府が真剣に考えなければならないこと、それは100兆円規模の財政赤字拡大を伴う経済政策です。

                         

                         にもかかわらず、日本国内では財政再建しなければ…という言説が多く蔓延っています。

                         

                        『AERA 2020/05/06 09:00 「この国にもう余力はない」 賃金8割支給がイギリスにできて、日本にできない理由〈AERA〉

                         新型コロナウイルス対策における政府の対応で疑問視される、補償の財源問題。我々には何ができるのか。日本に未来はあるのか。AERA 2020年5月4日−11日号では、経済学者の水野和夫さん、弁護士の明石順平さんのそれぞれの分析を紹介する。

                         ●寛容の精神で企業の内部留保を休業補償の財源に
                        水野和夫さん(67)経済学者

                         いまだに政府は人命よりも経済重しと考えている。そう感じます。営業自粛を要請しながら休業補償しないのは、感染する以前に死んでくださいと言っているようなものです。

                         補償のための財源は、企業の内部留保金で対処できます。財務省の法人企業統計によると、国内企業の内部留保金は約460兆円。そのうち、本来は従業員が受け取るはずの、労働生産性の上昇に応じて支払われるべき賃金分など「過剰」に蓄積したものが、約130兆円あります。うち、すぐに現金にできる資産である現金・預金、短期有価証券などが約70兆円。これを取り崩して使うんです。

                         本来なら各社の従業員に還元すべきものですが、いまは日本の危機ですから、「日本株式会社の内部留保金」として国内の全雇用者6千万人に分ける。1人あたり約100万円。足りなければ、第2弾として残りの60兆円も用意しておけばいい。

                         企業経営者は「まさかの時に」と内部留保金を積み上げてきました。いまの日本の状況は「まさかの時」に該当しないのか。政府が頼りない今こそ、「財界総理」として経団連がまず、呼びかけるべきです。(後略)』

                         

                        『現代ビジネス 2020/05/05 「10万円給付のツケ」は結局、国民に…!大増税時代がやってくる

                         新型コロナウイルスの感染拡大による経済の急速な悪化に対応して、日銀は先週月曜日(4月27日)、国債を制限なく購入することなどを柱とした追加の金融緩和策を決定した。

                         生活困窮者が続出したり、中小企業が未曽有の資金繰り難に直面したりする事態が現実の問題となりつつある中で、先週木曜日(同30日)に成立した2020年度補正予算の執行を可能にして政府のコロナ対策を実現するためには、避けて通れない道だろう。

                         しかし、日本の金融・財政が、ここ数年、「財政再建不要論」として経済学の世界で大きな論争を呼んでいるMMT(現代貨幣理論)派が主張するような「いくらでも借金ができる」ような状態とは、筆者には思えない。いずれ、日銀や日銀のバランスシート、そして通貨・円への信認が揺らぐ日が来ないとは断言できないのではないだろうか。

                         われわれ納税者の立場からみて、さらに深刻なのは、日銀が制限なく買った国債の元利払いのため、遠からず、増税せざるを得ない日がやってくることだろう。新型コロナウイルス感染症ショックの深い傷跡が残り、成長率が下押しされ、雇用と所得が伸びにくい中で、法人税や消費税ではなく、所得増税がターゲットになるリスクは非常に大きいのだ。

                         コロナは克服できても、経済面での我慢は続く。今から覚悟が必要な問題であり、せめて今から、安倍政権の不要なバラマキに目を光らせておかなければならない。(後略)』

                         

                         朝日新聞系列のAERAと、現代ビジネスの2つの記事をご紹介しました。

                         

                         この2つの記事に共通することは、ミクロ経済学の予算制約を国家の財政運営に当てはめていることです。この国には余力がなく、賃金8割支給が英国にできて、日本ができない理由は財源の余力がないという主張です。

                         

                         また現代ビジネスの記事の執筆者は町田徹という経済ジャーナリストが書いているものですが、10万円給付のツケは結局国民が被るとして、将来大増税時代が来るなどと論説しています。

                         

                         こうした記事を書く人らは、3つの思想があります。

                         

                         1つは財政再建をすべきであるとする論調。2つ目は緊縮財政をしなければ破綻するという論調。3つ目は、今回のような危機があっても国民に金を出して救うことに反対するという大変おぞましい思想です。

                         

                         どちらもGW中にオープンになった記事ですが、その論調は3つの思想があって、今カネを出して窮している日本国民を救うと、自分たちがそのツケを払わなければならなくなるため、大増税時代が来ることになるので、安易に財政出動してはいけないという言説をマスメディアを使って貼り始めています。

                         

                         こうした言説は、第2次補正予算で100兆円規模の真水の経済対策をやろうとすることの足枷になるのは確実でしょう。

                         

                         国民世論の間でも、日本の財政は厳しいので、安易に財政支出を増やしてはいけないとする論調が未だ多い。それだけではなく、維新の会が称賛されるように、身を切る改革をもっと進めて財政支出の財源を確保しなければならないなどと、橋下徹氏や吉村大阪府知事らが主張しています。

                         

                         テレビなどを使ってそうした発言が報じられると、そういう世論が形成されてしまう恐れが多分にあります。

                         

                         ひょっとしたら、今この状況で既に緊縮と反緊縮の戦いの中で、反緊縮の方が劣勢になっている可能性もあります。

                         

                         仮に100兆円規模の経済政策の予算を確保したとしても、必ず緊縮派は財政再建のために増税が必要と主張することでしょう。

                         

                         3.11の東日本大震災の際、復興税が導入されてしまったように、同じようにコロナ増税という話が出てくる可能性は十二分にあり得ます。

                         

                         私は何としてもこの動き阻止する必要があるものと思っております。

                         

                         第2次補正予算が4/27に可決し、一律10万円給付が始まっていますが、この財源は国債で、12兆円の国債を発行しています。

                         

                         いわゆる国の借金が12兆円増えたことになるのですが、12兆円の国債が発行されることによって、みんなに10万円給付することができ、国民に12兆円の現金を渡すことができます。

                         

                         国債を発行することが国民を豊かにするという行為であることが、今目の前で起きようとしている現象なのです。

                         

                         これから国債を発行することで国民生活が救われ、コロナ終息後のV字回復を狙って供給力を温存しておくことこそ、日本経済が復活できる最低条件です。

                         

                         そのためにも、再度10万円の給付を検討することもありですし、賃金と雇用を守るための粗利益補償を日本政府には決断していただく。

                         

                         その財源として財政赤字を100兆円拡大すれば、米国の320兆円に見合って円高にならずに済みます。

                         

                         米国が320兆円財政赤字を拡大するとなれば、米国の国債金利は下がり、相対的に円高になります。規模間でいえば320兆円の財政赤字拡大とするならば、日本も最低100兆円の財政赤字拡大が必要でしょう。

                         

                         ここで財政再建だとか、赤字国債の発行を躊躇した場合、ドル円の為替レートは超円高になり、日本経済に大ダメージを与えることになります。

                         

                         民主党政権のとき、1ドル=70円台でも放置していましたが、そのときと同じシナリオが到来する可能性があるのです。

                         

                         

                         というわけで今日は「財政赤字を100兆円拡大して政府支出を増やさなければ超円高が日本経済を襲うことになります!」と題して論説しました。


                        世界各国がコロナ対応で苦慮する中で行われた香港民主派一斉逮捕と習近平国家主席国賓来日の再調整

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                          JUGEMテーマ:中国

                           

                           昨年の2019/06/09、香港で大規模デモが行われました。新型コロナウイルスで香港のデモはどうなったのか?そんな状況下で、菅官房長官が2020/05/22の記者会見で、延期になっていた習近平国家主席の国賓来日を再調整すると述べられました。

                           

                           中国共産党政府の許せない動きをお伝えしたく、また日本政府の習近平国家主席の国賓来日の動きに断固として反対すべく「世界各国がコロナ対応で苦慮する中で行われた香港民主派一斉逮捕と習近平国家主席国賓来日の再調整」と題して論説します。

                           

                          1.世界がコロナ対応で苦慮する中で行われた香港民主派一斉逮捕

                          2.中国共産党政府が国家安全法の導入を急ぐ理由について

                          3.香港を救うために積極的に動く米国議会の動き

                          4.中国抜きの世界経済を作り直すべきなのに習近平国家主席を国賓来日しようとする日本政府

                          上記1〜4で超長文となりますこと、ご容赦ください。

                           

                           

                           

                          1.世界がコロナ対応で苦慮する中で行われた香港民主派一斉逮捕

                           

                           

                           下記は日本経済新聞の記事です。

                          『日本経済新聞 2020/04/19 17:06 香港民主派逮捕、欧米相次ぎ非難 中国は全面的に反論

                           【香港=木原雄士】香港警察が18日、昨年の違法なデモを呼びかけ参加した容疑で民主派15人を逮捕したことを受け、欧米から批判が相次いだ。ポンペオ米国務長官は声明で「中国政府は透明性や法の支配、高度な自治を保障した中英共同宣言の約束と矛盾した行動をとり続けている」と非難。バー米司法長官は「中国共産党が信用できないことを改めて示した」と述べ、英外務省も懸念を表明した。

                           香港警察が逮捕したのは民主派重鎮の李柱銘(マーティン・リー)氏や黎智英(ジミー・ライ)氏、現職の立法会(議会)議員の梁耀忠氏ら。警察トップは18日夜の記者会見で「法を犯した者は誰でも逮捕する」と述べた。

                           ポンペオ氏はツイッターに「政治的な法の執行は表現や結社、平和的な集会の自由という普遍的な価値に反している」と投稿した。バー氏は「中国共産党の価値観が西側の自由民主主義とどれほど正反対か示すものだ」とこき下ろした。

                           中国外務省の香港代表部はこうした批判に全面的に反論する声明を発表し「(逮捕は)道理にかなった合法なもので、外国には干渉する権利はない」と強調した。無許可の集会を「平和的な抗議」とみなすのは「真実をゆがめている」とも指摘した。

                           このところ新型コロナウイルスの発生源などを巡って米中関係がギクシャクしており、香港問題でさらに対立が深まる可能性もある。』

                           

                           今から1カ月前、2020/04/18、香港の民主派勢力の重鎮メンバー15人が一斉逮捕されました。特に民主主義の父といわれるマーチン・リーさんが逮捕されたのは、香港市民にとってショックだったものと思われます。

                           

                           このことに端を発し、世界各国が新型コロナウイルス対応で手いっぱいな時を狙い、次々と香港やバックにいる中国政府が、香港民主派勢力の切り崩しをやってきました。

                           

                           そして今回、全人代で香港国家安全法という法律を中国政府が導入しようとしています。

                           

                           

                           

                          2.中国共産党政府が国家安全法の導入を急ぐ理由について

                           

                           2020/05/22、中国では日本の国会にあたる全人代が開催され、香港に関して極めて重要な法律の法案が提出されました。

                           

                           AFP通信の記事をご紹介します。

                          『AFP通信 2020/05/23 04:50 【解説】渦中の香港国家安全法、その内容と中国の思惑は?

                           【5月23日 AFP】中国の全国人民代表大会(National People's Congress、全人代、国会に相当)が提案した香港での国家安全法導入について、米国や同市の民主派は香港の自由への攻撃だと非難しており、経済中心地の同市で抗議運動が再燃する恐れが出ている。

                          ■中国はなぜ導入に動いたのか?

                           香港の「ミニ憲法」である基本法の第23条では、中国政府に対する「反逆、分離、扇動、転覆」を禁止する国家安全法を制定することが定められている。

                           香港は長年にわたり同法の導入を試みてきたが、昨年同市をまひ状態に陥らせた民主派デモによってこの問題の緊急度が増し、中国政府の行動へとつながった。

                           全人代で実際に立法を担う常務委員会の王晨(Wang Chen)副委員長は22日、香港民主化運動を抑制するには「強力な措置」が必要だと警告した。

                          ■香港市民の意見は?

                           香港基本法第23条は、香港市民が大切にしている表現や報道の自由などの権利剥奪につながることが懸念され、これまで施行されてこなかった。こうした自由は中国本土では認められておらず、香港では1997年の英国による中国への同市返還前に結ばれた合意で保護されている。

                           2003年には同条項の施行が試みられたが、50万人が参加する街頭デモが発生し、見送られた。中国政府は、香港の立法会(議会)を迂回(うかい)し、国家安全法を直接制定する権限を全人代に与えようとしている。

                          ■今後の展開は?

                           法案は全人代最終日の28日に採決され、来月に再び開かれる会議で詳細が詰められる見通し。常務委員会の王副委員長は、香港での新法施行はその後になるとしており、同市では抗議デモがさらに激化する可能性がある。

                           昨年の騒乱のきっかけとなった大規模デモを主催した市民団体「民間人権陣線(Civil Human Rights Front)」のリーダー、岑子傑(ジミー・シャム、Jimmy Sham)氏は香港市民に対し、再び数百万人規模の街頭デモを行うよう呼び掛けた。

                          ■「一国二制度」はどうなる?

                           民主派議員らは、同法の制定について、中国への返還後の香港での高度な自治を認めた「一国二制度」の終わりを意味すると主張している。

                           民主派議員の陳淑莊(Tanya Chan)氏は、同法は「香港での『一国一制度』の正式施行を感じさせるものだ」と警鐘を鳴らした。(c)AFP』

                           

                           AFP通信の記事は、中国共産党政府が香港に対して、国家安全法という法律を導入しようとしていると報じています。

                           

                           これは中国政府が扇動的とみなした発言や行動を犯罪にできるというもので、言葉を言い換えれば香港を弾圧するための法律といえます。

                           

                           香港安全法を中国が香港に導入するということは、中国共産党政府が香港の自由を奪うことを意味し、これは1国2制度を50年間守られるという約束を反故にするとんでもない法律です。

                           

                           この話が出てきたのは、2020/05/22から開幕している中国全人代で、3月開催の予定が新型コロナウイルスの影響で延期になっていましたが、このタイミングで国家安全法の導入が示唆されました。

                           

                           このことが何を意味するか?といえば、昨年から香港の反政府デモを封じ込めようとする狙いがあるといえます。本来ならば反政府デモの封じ込めは、香港政府がやらなければならなかったのですが、香港政府がデモを封じ込めできないことに、中国共産党政府は苛立っているとも見て取れます。

                           

                           この報道を受け、先週末の5/22(金)香港株は大暴落しています。

                           

                          <2020/05/22のハンセン指数のチャート>

                          (出典:楽天証券)

                           

                           上述のチャートの通り、前日5/21(木)の終値、9850.07→9426.78まで下がり、最安値では9364.26と一時5%以上も値下がりをしています。

                           

                           なぜ香港株が値下がりをしたのか?といえば、香港は国際金融市場であり、世界的な貿易センターでもあります。香港市場が、国際金融市場や貿易センターである条件は、香港が中国から独立した法の支配のもとにあることが条件です。

                           

                           ところが金融市場のマーケット関係者にとっては、いよいよその条件が無くなるということが明らかになるということで、香港株売却の動きにつながったのでは?と予想されます。

                           

                           例えば言論の自由・集会の自由が無くなるという状況が金融市場で認めるわけにはいかないでしょう。

                           

                           これによって香港の株価がどうなるか?は注目すべきことですが、そもそも中国共産党政府が本気で、香港に国家安全法の導入をさせるのか?といえば、上述のAFP通信の記事を見る限り、本気度は高いと私は考えます。

                           

                           中国の外務省は、各国の大使に書簡でこの件を事前説明し、香港の野党が外国勢力と共謀して政権転覆を図っているので、法に従って処罰すべきで、即刻実施されるべきであると主張しています。

                           

                           なぜ今、中国共産党政府は香港に国家安全法の導入をやろうとしているのか?

                           

                           来月6/4は天安門事件の記念日で重要な日でもあります。6/9もまた昨年大規模デモを行った1周年の日です。

                           

                           そのため、このタイミングで民主派の抗議デモが再燃することはほぼ間違いなく、それを怖れているのでは?というのが1つ目の理由です。

                           

                           2つ目は、2020年9月に立法会選挙が香港で行われるのですが、今回の立法会選挙では、民主派が勝つ見込みとなっています。国家安全法の香港への導入は、中国の全人代が決めるのではなく、香港の議会である香港立法会が決めなければなりません。

                           

                           ところが香港立法会が国家安全法の導入を決める前に、2020年9月の立法会選挙で国家安全法を阻止できるだけの議席数を民主派が獲得しそうであることが、今の時点で明らかになっており、中国共産党政府は一番それを怖れているものと考えられます。

                           

                           そこで2020年9月の立法会選挙の前に、今このタイミングで国家安全法を導入しようとしているのです。

                           

                           香港立法会に国家安全法を決める権限があるのか?といえば、香港には香港基本法というものがあります。

                           

                           その香港基本法が憲法として認めていながら、現時点で実際にできていないものが2つあります。

                           

                           1つ目は普通選挙で、香港基本法が認めているにもかかわらず、未だ実施されていません。2つ目は国家安全法の制定で、これも基本法が謳っています。

                           

                           香港市民の立場でいえば、前者の普通選挙は早く実施したいでしょうし、後者の国家安全法には反対の立場でしょう。現状は国家安全法には反対で、普通選挙はなぜやらないのか?というのが香港市民の声といえます。

                           

                            香港の憲法にあたる香港基本法との関係でいえば、国家安全法というのは、国家に対する反逆、国家分裂、スパイ行為の禁止で、普通の民主主義国家であれば、あった方がよい法律ですが、中国共産党政府が香港の今の自由を奪って支配しようとするならば、邪魔な法律です。

                           

                           そこで中国共産党政府は、香港基本法を利用することを企てていると考えられます。なぜならば香港基本法は、中国の全人代による国家安全法の香港への導入を認めているため、中国共産党政府が合法的に進めることができる状況にあるからです。

                           

                           中国共産党政府が国家安全法の導入を急ぐ背景は、そこにあります。

                           

                           

                           

                          3.香港を救うために積極的に動く米国議会の動き

                           

                           こうした中、先述の香港民主派の父、マーチン・リーが逮捕されましたが、香港政府は中国国家への侮辱行為を犯罪とする法案が提出されようとしていまして、この法案は事実上、香港の国家安全法に相当する法律といえるでしょう。

                           

                           このような法案が既に香港議会の香港立法会の中でも出され、親中派議員と民主派議員の間で激しい対立が起きています。こんな中で香港の自由が完全に無くなってしまったり、1国2制度が無くなろうとしている状況下にある中、こうした動きを阻止する為に頼りになるのは、米国しかいません。

                           

                           今、米国議会では2つの大きな動きがあります。

                           

                           米国では2019/11/27に香港人権民主主義法という法案が米国議会で可決・成立しています。通称「Hong Kong Human Rights and Democracy Act of 2019)という法律で、2019/06/13に共和党議員のマルコ・ルビオ氏、クリス・スミス氏によって提出されたものです。

                           

                           この法律は米国政府の中でも国務省が香港が1国2制度の下で、高い自治が高い自治を維持しているか否か?を米国国務省が調査し、米国議会に報告するという内容です。

                           

                           もし、香港国内で自治が維持されていないという評価を国務省が下した場合、米国政府はそれに関係した中国人当局者を制裁します。

                           

                           この報告書について国務省は、中国共産党政府が今回の国家安全法の導入をすすめようとしていることを知っていたため、提出を遅らせていました。

                           

                           しかしながらAFP通信の記事の通り、導入をすすめようとしていることがはっきりとしたので、国務省は報告書を提出して精査という方向に向かうと思われます。

                           

                           これが1つ目の大きな動きです。

                           

                           2つ目は、米国議会の上院が共和党議員を中心にいくつか法案を提出していますが、ワシントンDCの中国大使館前の道の名前を改名するという法案が出ています。

                           

                           下記は時事通信の記事です。

                          『時事通信 2020/05/11 13:20 コロナ警鐘の武漢医師の名、中国大使館前の通りに 米議会に改称案

                           【ワシントンAFP=時事】米議員団は7日、新型コロナウイルスの流行について警鐘を鳴らし、警察から訓戒処分を受けた中国・武漢の李文亮医師の名を、在米中国大使館前の通りに付ける法案を上下両院に提出した。中国政府の猛反発は必至だ。

                           この法案は、これまで「インターナショナル・プレース」という当たり障りのない名前で呼ばれていた米首都ワシントンの中国大使館前の通りを、「李文亮プラザ」に改称するもの。

                           李医師は昨年12月、重症急性呼吸器症候群(SARS)ウイルスに似たウイルスが武漢市内で広がっているとソーシャルメディアに投稿した医師の一人。このため警察から訓戒処分を受け、今後は「違法行為」をしないとする合意書への署名を強制された。

                           今年2月に李医師が新型コロナウイルスで死亡すると、国民からは悲しみと政府の危機対応への怒り、言論の自由に対する強い要求が湧き起こり、警察は李医師の処遇について異例の謝罪をした。

                           対中タカ派として知られるトム・コットン上院議員(共和党)は、「李文亮医師の死の責任を負う国の大使館前にその名を永遠に刻むことで、李医師の名が決して忘れられることのないようにしたい」と述べた。マルコ・ルビオ上院議員もこの法案を支持している。

                           米国では2014年にも、民主化運動を率いて投獄されたノーベル平和賞受賞作家の劉暁波氏にちなんで通りを改称する法案が提出された。

                           しかし、中国の反発を受けて、当時のバラク・オバマ政権が中国政府との協力を考慮し、拒否権の行使をほのめかしたため、この法案は下院で廃案となった。

                           一部の中国人らはこの後、在中米国大使館前の通りを、米政府による大規模な情報収集活動を暴露し、亡命生活を送る米国家安全保障局元職員のエドワード・スノーデン容疑者にちなんで改称しようと提案した。【翻訳編集AFPBBNews】〔AFP=時事〕』

                           

                           上記記事の通り、ワシントンDCの中国大使館前の通りを、「インターナショナル・プレース」という名称から「李文亮プラザ」へ改名する法案が提出されました。

                           

                           ”李文亮”というのは、中国人医師の名前です。今回の新型コロナウイルスを早期に発見して、中国共産党政府に対して警告したにもかかわらず、中国当局に握りつぶされて死亡した中国人医師の李文亮さんは、米国ではヒーローとして尊敬されています。

                           

                           米国議会は「李文亮プラザ」という名前を中国大使館前の道を改名し、抗議の意思を表そうとしているのです。

                           

                           

                           

                          4.中国抜きの世界経済を作り直すべきなのに習近平国家主席を国賓来日しようとする日本政府

                           

                           米国議会の動きは、スピーディーで真剣に香港を救おうとする強い意志が伺える一方、日本政府の対応は?といえば、先述の通り2020/05/22に菅官房長官が、習近平国家主席の国賓来日を再調整するなどとほざいてます。

                           

                           米国は中国共産党政府に対する報復措置として、国家安全法を香港に導入したら、関与した中国人当局者、組織に対して制裁する法案、特に金融制裁をする法案を出そうとしています。

                           

                           こうした米国議会の動きに、中国共産党政府が香港への国家安全法の導入を諦めるとは思えません。

                           

                           私が思うところ、中国問題というのは抜本的な解決策が必要なのでは?と思います。

                           

                           その抜本的な解決策は何か?といえば、サプライチェーンから中国を完全に排除すること、即ち中国抜きの世界経済を作ることなのではないでしょうか?

                           

                           今までの経済は中国を含めた経済というより、中国で稼ごうとしてきた世界経済でした、私は転機を迎えるべきであると考えます。

                           

                           それはグローバリズムを辞めるということでもあります。

                           

                           グローバリズムというのは、世界の大企業が中国と一緒に儲けてきました。

                           

                          <グローバリズムによる所得移転のメカニズム>

                           

                           グローバリズムというと聞こえがいい語彙で、国境を超えて世界が一つになるというイメージがありますが、大企業が中国と一緒に儲けることを優先する、カネカネカネファースト、中国ファースト、これがグローバリストらの正体です。

                           

                           上記のメカニズムでは、「日本の労働コスト=中国の労働コスト+日本の経営者役員報酬・投資家の配当・消費者利益」ということで、A=B+Cになりますが、これは米国でも同じことがいえます。

                           

                           米国のラストベルトとは、イリノイ州、インディアナ州、ミシガン州、オハイオ州、ペンシルバニア州の工業地帯を指し、時代遅れの工場・技術に依存して錆び付いた街を象徴してラストベルトといわれています。

                           

                           それはグローバリズムを突き進むことで、米国民の雇用・所得であるAを、中国への雇用・所得移転Bとすることで、差額のCを配当金や消費者利益として得続けてきたことを意味します。

                           

                           しかしながらAで雇用を失った人、所得が減った人は、今度消費者側に回ったときに、所得が減っているので値段の安いものを求めるということになりますが、これが正にデフレスパイラルであり、国力を毀損し続けるメカニズムといえるでしょう。

                           

                           私は人権弾圧を公然と行う中国に利するような雇用・所得を生み出して、日本国民が雇用・所得を失って苦しむようなことがあってはならないと思いますし、多くの人も同じように共感できるかと思います。

                           

                           消費者利益を犠牲にしろ!とはいいません。普通にCの部分を政府が補助すれば、Aの所得を減らすことなく、Cの消費者メリットを享受することが可能です。中国をサプライチェーンに組み込まなくても、政府支出を拡大すれば、Aを減らさず、Cの消費者メリットを享受することは普通にできることです。むしろAを減らさないことで雇用も賃金も守られるということは、供給力を温存するということでもあり、国力強化・国内経済のレジリエンス強化につながるともいえます。

                           

                           ところが緊縮財政を是として、財政規律を守ろうとする考えが根底にあると、こうした発想は出てこない。それが日本の経済の再生を遅らせ、解決を困難にしている理由です。

                           

                           日本のグローバリズムを望んでいるのは、経団連など財界が望んでいますが、政府がちゃんと補助を出したうえで、こうした考えを是正しない限り、中国問題は終わらず、香港、ウイグル、台湾への弾圧も終わらないでしょう。

                           

                           にもかかわらず、習近平主席を国賓来日させる発表した菅官房長官や政府官邸、経団連など財界人は、まるで白痴だといえるものと、私は思います。

                           

                           

                           というわけで今日は「世界各国がコロナ対応で苦慮する中で行われた香港民主派一斉逮捕と習近平国家主席国賓来日の再調整」と題して論説しました。

                           

                          〜関連記事(コロナウイルス関連)〜

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                          〜関連記事(中国による人権弾圧)〜

                          中国の習近平ではなく台湾の蔡英文総統を国賓として招聘すべきでは?

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                          〜関連記事(日本の対中政策)〜

                          台湾の地政学上の重要性を理解している米国と、カネ儲け優先で理解しない愚かな日本

                          日中通貨スワップは誰のため?

                          中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア

                          中国の公平でないグローバリズムに強硬な姿勢をとる米国と、製造2025をビジネスチャンスと考えるアホな国

                          中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!

                          血税3,500億円を突っ込んだジャパンディスプレイ社を800億円で中国企業に売ろうとしている日本の官民ファンド

                           

                          〜関連記事(中国という国の本質)〜

                          ”タタールのくびき”と”従軍慰安婦””南京大虐殺”の虐殺性について

                          中国はどれだけ経済発展したとしても民主化することは絶対にありません!

                          権力のためなら平気で他人を裏切る人間が頻出するのが中国の歴史です!

                          「中国は経済成長すれば、やがて中国人民が豊かになって民主化する」という言説と「沖縄はもともと中国の領土だ」という言説の真偽


                          粗利益補償こそがコロナ対策で一番優れている理由について

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                             今日は「粗利益補償こそがコロナ対策で一番優れている理由について」と題して論説します。

                             

                             今月5/14に、39県で緊急事態宣言が解除され、5/21には大阪、京都、兵庫の3府県も解除。首都圏4都県と北海道は、引き続き緊急事態宣言が続いています。また緊急事態宣言解除後も、大いなる無駄玉である「新たな生活様式」なるものが、飲食店業界を中心に大ダメージを与えることになるでしょう。

                             

                             私は「新たな生活様式」は、即刻で撤廃すべきであると思っておりまして、このままではコロナウイルスで死ぬ人よりも、生活が困窮して自ら命を絶つ人が増えていくという悲惨な状況が、目の前に訪れることになることが目に見えているからです。

                             

                             その解決策としては、一日も早く100兆円規模の補正予算を組み、事業者の皆さんには、十分な粗利益補償をするべきであると思っております。

                             

                             そもそも粗利益を補償するとはどういうことなのか?下記のイメージ図をご覧ください。

                             

                            <イメージ図>

                             

                             粗利益(=売上総利益)を補償するということは、売上高から売上原価を差し引いた部分(上図の★の黒枠太線の部分)を補償します。

                             

                             粗利益の中には、販管費や法人税も含まれます。販管費が含まれるということは、人件費、家賃、光熱費、リース料金なども全て含まれます。

                             

                             さらに純利益も補償することになるため、銀行から借り入れをして銀行へ返済する原資までもカバーされることになるのです。

                             

                             そのため、粗利益補償をすれば、自粛していたとしても、通常営業していたのと同じように、従業員の雇用も賃金も守られ、支払うべきものは借入金返済を含めてすべて支払うことが可能になります。

                             

                             経済産業省が管轄している持続化給付金は、残念ながら売上高が50%を切ることという条件があり、業種によっては自粛しても売上高が20%とか30%しか減少しない業種もあります。

                             

                             その場合、販管費には固定費用と変動費用がありますが、固定費が高いと損益分岐点が高いということとなり、赤字に転落して銀行への返済が滞るということが起こり得ます。それを回避する為に従業員を解雇するということもあり得るでしょう。

                             

                             私は持続化給付金について、売上高50%減少という条件を撤廃すべきであると思っておりまして、それは全業種救済する必要があると考えるからで、全業種粗利益補償をするとなれば、自粛していたとしても、通常の経済活動で動くお金が、そのまま動くことになるからです。

                             

                             また持続化給付金は、個人事業主も申請ができますが、制度の不備が指摘されています。具体的には個人事業主で事業所得として申告しているものしか補償されず、給与所得や雑所得で申告している場合は、給付対象外としているためとされています。

                             

                             この制度不備は来月6月上旬から是正されることになっていますが、本来であれば一日も早く是正されるべきと私は思います。

                             

                             

                             

                             というわけで今日は「粗利益補償こそがコロナ対策で一番優れている理由について」と題して論説しました。

                             私は粗利益補償をすべての業種に対して行うべきであると考えております。理由は、コロナの影響で売り上げが下がったか?不明などとモラルリスクを回避することを論じている間に、多くの企業が倒産の憂き目に遭う可能性があるからです。

                             供給力の温存こそが国力の維持につながり、かつ財政に制約がないということが理解できれば、自ずと粗利益補償を全業種に対して行うべきという結論に行き着くはずです。

                             ぜひとも日本政府には、全業種への粗利益補償のため、持続化給付金の50%売上減少という条件を撤廃していただきたいと私は思います。


                            緊急事態宣言の解除について

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                              JUGEMテーマ:政界批判

                               

                               今日は「緊急事態宣言の解除について」と題して、緊急事態宣言が解除されたことに対してモノ申したく思います。

                               

                               読売新聞の記事をご紹介します。

                              『読売新聞 2020/05/14 22:34 緊急事態宣言、39県で解除…残る8都道府県は21日めどに再判断

                               安倍首相は14日の政府対策本部で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を39県で解除することを決めた。

                               安倍首相は14日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言を39県で解除することを決めた。宣言の対象地域を解除するのは、4月7日の発令以来、初めてだ。首相は疲弊した経済を支援するため、2020年度第2次補正予算案の編成を指示した。

                               首相は記者会見で、「感染拡大を予防しながら社会経済活動を本格的に回復させる『新たな日常』を作り上げる極めて困難なチャレンジに踏み出す」と強調した。そのうえで、緊急事態宣言を続ける8都道府県について、「収束に向けて前進しているのは間違いない。可能であれば(宣言の)期限の31日を待たずに解除する」と述べた。1週間後の21日をめどに解除の可否を改めて判断する考えだ。

                               記者会見後に開かれた政府対策本部では、宣言の対象区域を全都道府県から、いずれも感染対策を重点的に行う「特定警戒都道府県」の北海道、埼玉、千葉、東京、神奈川、京都、大阪、兵庫の8都道府県に変更すると正式決定した。

                               これまで特定警戒だった茨城、石川、岐阜、愛知、福岡の5県を含む計39県は14日付で解除となった。これを受け、店舗の営業などは、知事の協力要請や業種ごとの指針に基づき判断してもらうことになる。』

                               

                               上記記事の通り、安倍首相は5/14に39県で緊急事態宣言を解除しました。私はもともと緊急事態宣言を出したことについて、ネガティブに思っていまして、理由は基準が明確でないからです。そのため、感染者数がゼロの岩手県までもが自粛要請に付き合わされることとなり、大問題であることを過去記事に書きました。(◆判断基準なき緊急事態宣言によって自粛要請の対象となった感染者ゼロの岩手県 2020/05/13UP)

                               

                               今回解除するとしても、一応基準を示しているものの、かなりいい加減な基準での解除と言わざるを得ません。

                               

                               解除するということは出口に出るということであり、これは場所X→場所Yへ移動することを意味します。

                               

                               出口を宣言するということは、今の状況の場所Xと、出口後の場所Yがどういう状況なのか?定義しなければ、明確な出口になりません。

                               

                               マスコミの報道で気になるのは、解除宣言をした後、どうなるのか?ほとんど報道されていません。

                               

                               あるとすれば、専門家会議の精度の悪い全く合理性のない「新しい生活様式」なるもの、これしかありません。

                               

                               今後、感染が拡大しないシナリオ、感染が拡大するシナリオ2つが存在しますが、課題を残したままの解除となることは明白です。

                               

                               感染が拡大しない可能性としては、暖かくなると基礎免疫の力が高まります。そもそもインフルエンザに罹患する人も少ないのは、そうした理由によるもので、同じようにコロナウイルスに感染する人も減るでしょう。

                               

                               もし、気候が暖かくなることで基礎免疫の力が高まったことが理由で感染者数が減るとしたら、そもそも緊急事態宣言は不要だったということになります。

                               

                               緊急時態勢宣言に意味があるとすれば、夏でも感染拡大する可能性があるならば、意味があったといえます。

                               

                               仮に夏でも感染拡大するというならば、感染はどこで広がるか?といえば、居酒屋、飲み会、カラオケ、風俗産業、老人ホームで、誰が危ないか?といえば、老人と基礎疾患を持っている人ということになります。

                               

                               全て自粛するのではなく、居酒屋、飲み会、カラオケ、風俗産業を自粛させ、コロナ弱者の老人と基礎疾患者を守れること徹底すれば、感染拡大を防ぎながら経済活動はできたでしょうが、そのような議論は全くされていません。

                               

                               このままだとお年寄りの老人や、基礎疾患を持つ若者など、コロナ弱者がコロナウイルスに感染するリスクに晒されることになるでしょう。

                               

                               これまでクラスターが発生してきた密閉空間といえば、居酒屋であり、カラオケボックスであり、老人ホームがありますが、こうした場所はどうするか?という議論をしないまま行動を緩めたら、リスクの高い密閉空間の施設を持つ事業者、コロナ弱者を中心に被害が拡大していくことになるでしょう。

                               

                               仮にも感染拡大しない可能性があるとすれば、暖かく湿度が高いからということであり、だったら非常事態宣言の必要はなかったということになります。

                               

                               非常事態宣言を出した4/7(水)の5日後の4/12(日)には、感染者数がピークアウトしています。

                               

                              <4/12(日)が陽性714人増加でピーク>

                               

                               

                              <4/22(金)が入院者数953人増加でピーク>

                               

                              (出典:朝日新聞デジタル)

                               

                               潜伏期間が2週間程度あるということから推測すると、3/25(水)辺りに感染した日のピークがあったということが想定できます。

                               

                               となれば非常事態宣言は、ピークアウトに何の役にも立たなかったといえるのではないでしょうか?

                               

                               3月下旬といえば、会社では送別会、学校では追い出しコンパなどの宴席が目白押しです。そこで感染が拡大したということが、こうした統計データから読み取れることになります。

                               

                               政府の専門家会議のメンバーの見解はどうなのか?といえば、「えっ?マジ?」というくらいアホしかいません。「新しい生活様式」なるものがどれだけめちゃくちゃか、皆さんは「新しい生活様式」をどう思われるでしょうか?

                               

                               このまま感染拡大しなければ、単に夏で暖かくなったからという理由になります。

                               

                               これは国家ぐるみで大は小を兼ねる的な無駄玉を打ち、途轍もない国益を損ねることをやってきたということになります。

                               

                               その無駄なことをやって誰も被害がなければいいですが、実際は飲食店など倒産・廃業した事業者があるのです。

                               

                               下記は緊急事態宣言後の東京新聞の記事です。

                              『東京新聞 2020/04/20 11:42 歌舞伎座前の老舗、歴史に幕 152年愛された弁当店

                               1868(明治元)年に創業し、東京・歌舞伎座前でのれんを掲げていた老舗弁当店「木挽町辨松」が20日、最後の日を迎えた。新型コロナウイルスの影響を受けて店の存続が困難に。「最後にもう一度味わいたい」。なじみ客らに惜しまれつつ、152年の歴史に幕を閉じることになった。

                               店は「歌舞伎と共に今に伝える江戸の味」を掲げ、観劇客や役者に長年親しまれてきた。作家の故池波正太郎らの作品に描かれたことも。中村獅童さんや市川海老蔵さんら人気役者からもひいきにされていたという。

                               5代目店主の猪飼信夫さん(67)は、店の老朽化などから、自分で店を続けることを断念した。』

                               

                               明治元年創業の老舗の弁当店が閉店しましたが、このニュースは明治の老舗の有名弁当店だったからこそ取り上げられたもので、同じように閉店、廃業、倒産した事業者は山ほどあるでしょう。

                               

                               一連の緊急事態宣言発令や解除を見ていますと、明確な基準がなく、なんとなくやったとしか思えず この緊急事態宣言で、不幸に見舞われた人に対しては、私は哀悼の意を表したく思います。

                               

                               もし、緊急事態宣言の解除に意味があるとすれば、政府や地方自治体がお金を払う必要がなくなったということで、補償もしなければ協力金も払う必要が無くなるということで、緊縮財政派の連中が喜ぶということ、ただそれだけです。

                               

                               

                               

                               というわけで今日は「緊急事態宣言の解除について」と題して論説しました。

                               これから日本政府に望むことは、高齢者、基礎疾患者を守るということ、これに尽きます。経済活動もしっかり支援すべきで、危ない場所は、はっきりとわかっています。

                               ウイルス学的には、目と鼻と口を触らないことに加え、換気をしっかりすることと、食事の際に飛沫が飛ぶのを気を付けることで、感染リスクは相当回避できると言われています。このくらいであれば無駄玉とならず、効率的に感染拡大を回避でき、経済活動を止める必要もないでしょう。

                               こうした議論がなされず、「新しい生活様式」なるものが公表されたことも私は大変遺憾に思います。

                               

                               

                              〜関連記事〜

                              判断基準なき緊急事態宣言によって自粛要請の対象となった感染者ゼロの岩手県

                              安倍政権がコロナ感染拡大防止のために自粛を強制せず、自粛要請とする理由について


                              租税は財源確保の手段ではなく、経済を調整する手段でもある!

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                                 今日は、税金の役割について別の角度から論じたいと思いまして、「租税は財源確保の手段ではなく、経済を調整する手段でもある!」と題して論説します。

                                 

                                 過去、スペンディング・ファーストやMMT理論を通じて、行政運営の財源は、税収で賄われているわけではないことをご説明しました。国家の財政運営は、企業経営と異なり、家計簿管理とも異なります。

                                 

                                 税金には3つの役割(景気の安定化装置、格差縮小を目的とした所得再分配、複数通貨を使用する不便さからの解放)があるというお話もさせていただきましたが、別の切り口として管理通貨制度という側面からお話をします。

                                 

                                 管理通貨制度について、いつからそうなったのか?歴史を抑えておきたいと思います。

                                1944年 金本位制→金ドル本位制に移行

                                米ドルが基軸通貨として金と交換できるという体制で、ブレトンウッズ体制もしくはIMF体制ともいいます。

                                 

                                1971年 金ドル本位制→管理通貨制度

                                米国が米ドルと金の兌換停止に踏み切り、金と通貨の関係は完全に切り離されて管理通貨制度に移行されました。

                                 

                                 上記の通り、1971年以降は管理通貨制度で世界は動いています。

                                 

                                 1971年の出来事は、いわゆるニクソンショックと呼ばれるものです。第二次大戦後、欧州国は貿易黒字を確保し続け、その結果米ドルが外貨準備高としてどんどん膨れ上がりました。

                                 

                                 欧州国は米ドルをたくさん保有するものの、果たして米国にはそれだけの金地金を保有するのか?という疑問を持つようになりました。

                                 

                                 金ドル本位制では米ドルは、金と交換できるという兌換紙幣の位置づけであったことがその理由なのですが、当然、金という資源は有限であり、無限に存在するものではないため、米国が米ドルの発行残高に見合う金地金など持っているわけがありません。

                                 

                                 そこで兌換を停止というニクソン大統領の宣言により、金ドル本位制は終焉しました。

                                 

                                 歴史を遡りますと、兌換紙幣や金本位制の歴史は古いです。モンゴルのフビライ・ハンが1260年に通貨を統一して、「中統元宝交鈔」という銀を裏付けにした紙幣を発行しましたが、モンゴルの経済が経済成長を続ける過程で、銀の保有が不足し、1287年に「至元通行宝鈔」という銀の交換を前提としない紙幣を発行しました。モンゴルの「至元通行宝鈔」は人類初の不換紙幣で、貴金属の裏付けがない紙幣となります。

                                 

                                 金本位制の歴史でいえば、1689年に勃発した第2次100年戦争で、英国が1815年にワーテルローの戦いでナポレオンを亡ぼし、英国は、その翌年1816年に貨幣法を制定して金本位制を法的に整備しました。

                                 

                                 その後、1929年にウォール街株式暴落事件で、日本の高橋是清大蔵大臣は1931年に金本位制を捨てて積極財政に転ずるなどした後、1944年に世界はブレトンウッズ体制の元、金ドル本位制になります。

                                 

                                 そして1971年にニクソンショックを経て、現在の管理通貨制度に至っています。

                                 

                                 税金の役割を管理通貨制度という側面から見た場合、経済を調整する為に存在するともいえます。

                                 

                                 通貨の供給量を増やした場合、インフレになりやすくなります。もちろん通貨の供給量を増やしただけでは、インフレになりません。インフレ・デフレは、需要の過不足によって物価変動が生じるものであって、通貨の供給量を増やすだけではインフレになりませんが、インフレになりやすい環境を作ることは可能です。

                                 

                                 通貨の供給量を増やして、財政出動を例えば1000兆円1年でやるとなれば、需要>供給の差が大きすぎて高インフレの状態になります。

                                 

                                 その時のインフレ率が高くて、それを放置するとバブルが発生する可能性はあり得ます。

                                 

                                 通貨を供給しすぎた場合、その通貨を回収しなければならないとなれば、金融政策で「国債の売りオペレーション(国債を市中に売却して現金を吸い上げる)」や「法定準備預金の利率の引き上げ(貸出の抑制のために準備預金の利率を引き上げる)」という方法の他に、増税によって市中に流通する通貨を回収するという方法があります。

                                 

                                 いずれもマネーストックを減らす行為であり、インフレを抑制することが可能です。

                                 

                                 政府は通貨を供給し、その代わりに租税という方法で一部の通貨を回収する。そうやって国内の景気の状態をコントロールするのが税金の役割という考え方もあるのです。これは税金の目的の一つのビルトインスタビライザー機能と呼ばれるものです。

                                 

                                 管理通貨制度という側面で見ても、税金の役割は、財源確保ではなく、経済を調整する手段、マネーストックという市中に出回っている貨幣量を調整する手段なのです。

                                 

                                 景気がいいときは増税して日本国中に行き渡っている通貨を回収し、バブルが発生しないように景気の過熱を抑制します。景気が悪いときは減税して通貨を回収しないようにして、通貨の流通量を増やし、景気が良くなりやすい環境を作ります。通貨の供給量を増やすだけではインフレにならないことは、先ほども述べさせていただきました。

                                 

                                 このように景気を調整する手段として租税というものが存在しているのですが、世界を見ると例えばEUのマーストリヒト条約や、ドイツが憲法に財政規律を入れていることなど、税金が行政を運営するコストの財源と思っていることが多い。

                                 

                                 これは大なる勘違いで間違っています。世界中でこうした勘違いがあり、政策論争をすると「ではその財源はどうするの?」という話になります。

                                 

                                 管理通貨制度という側面で考えた場合、日本政府が使う財源は2つあります。

                                 

                                 1つ目は国債の発行もしくは政府短期証券の発行です。前者は財政法第4条による4条公債(建設国債)、特例公債法による赤字国債、後者は財政法第7条による財務省証券(=政府短期証券)の発行です。

                                 

                                 政府が負債を増やして資金調達するという行為は、国民に通貨を渡す行為であるため、国民を豊かにする方法といえます。

                                 

                                 2つ目は国民から通貨を吸い上げる租税です。

                                 

                                 政府というのは、この2つをうまく組み合わせて財源を設定するというのが、管理通貨制度における財政政策の基本的な運営方法であるといえます。

                                 

                                 ところが今、コロナ対策の専門家会議メンバーの連中を見ていると、租税で全部回収しなければならないと思っている人が多い。というよりも、多くの日本国民もまた誤解している人が多い。

                                 

                                 政府の方針のプライマリーバランス黒字化とは、租税の収入の範囲内で行政運営コストを賄わなければならないという考え方ですが、この発想は今まで述べてきた通り、完全に間違っています。

                                 

                                 「行政運営を賄うために税金を払わなければならない」という言説は、国家の財政を家計簿運営、企業経営になぞった言説であるため、誤解しやすいのです。

                                 

                                 例えば「収入が100万円しかないのに118万円も消費している家計は、18万借金していることになるので、いつか家計が破綻しますね!」と説明されたら、「それはダメだね!」と誤解してしまいます。

                                 

                                 国家の財政運営と家計簿運営・企業経営は一緒に考えてはいけません。政府が借金を増やすという行為は、通貨を発行して国民を豊かにする行為であり、そのことを政治家、官僚、国民に知ってもらい、行政運営を賄うコストではないということを理解していただきたいと私は思います。

                                 

                                 

                                 というわけで今日は「租税は財源確保の手段ではなく、経済を調整する手段でもある!」と題して論説しました。

                                 

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                                アパレル業界の実質消費の落ち込みについて

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                                   今日は「アパレル業界の実質消費の落ち込みについて」と題して論説します。

                                   

                                   下記は日本経済新聞の記事です。

                                  『日本経済新聞 2020/05/08 09:48 3月の実質消費支出、新型コロナで6.0%減 15年3月以来の下落幅     

                                   総務省が8日発表した3月の家計調査によると2人以上世帯の消費支出は1世帯あたり29万2214円と、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比6.0%減少した(変動調整値)。6カ月連続の減少で、2014年の消費税率引き上げ前の駆け込み需要が膨らんだ翌年にあたる15年3月(10.6%減)以来の下落幅。新型コロナウイルス感染症の拡大が個人消費を下押しした。

                                   QUICKがまとめた市場予想の中央値(6.2%減)より減少幅は小さかった。季節調整した前月比は4.0%減だった。

                                   内訳をみると、新型コロナウイルス感染症の影響で外出が自粛され、国内パック旅行費や宿泊料などサービス関連消費の落ち込みが大きかった。飲酒代など外食関連の消費も落ち込んだ。

                                   総務省は3月の消費支出について「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛などにより減少しているが、一部の品目では巣ごもり需要などによる増加もみられ、今後の動向には注視が必要だ」とコメントした。

                                   勤労者(サラリーマン)世帯の1世帯あたりの消費支出は32万2461円だった。実質で8.1%減と、6カ月連続の減少となった。

                                   同時に発表された1〜3月期の2人以上世帯の消費支出(実質)は3.5%減だった。19年度でみると0.4%減となった。

                                   3月の消費動向指数(CTI、2015年=100)は、世帯消費の平均額の推移を示す世帯消費動向指数(総世帯)が実質で94.6と、前年同月比9.2%減少した。世帯全体の消費支出総額を推計する総消費動向指数は98.0と前年同月比3.3%減少した。前月と比べると2.8%減少した。』

                                   

                                   上記記事の通り、2020/05/08、総務省のホームページで、2020年3月の実質消費の発表がありました。実質消費支出の前年同月比の落ち込み幅は2015年3月以来とのことで、2015年3月は記事にも書かれていますが、2014年4月の消費増税8%直前の駆け込み需要による前年同月比の落ち込み以来の下落幅で、しかも2019年10月以降、6カ月連続の減少です。

                                   

                                   外出抑制で旅行や宿泊料などのサービス関連消費の落ち込みが大きいと報じられています。

                                   

                                   一方で、品目をそれぞれ見ていますと、アパレル関係の落ち込みもひどいです。

                                   

                                  <実質消費支出・前年同月比の推移>

                                  (出典:総務省のホームページ掲載の家計調査2020年3月分の数値を引用)

                                   

                                   上記の折れ線は、実質消費の品目のうち、マイナス幅の大きい品目「食料」「被服及び履物」「交通・通信」「教育」「教養娯楽」をピックアップしたものです。

                                   

                                   消費増税10%以降、10月〜12月では、被服及び履物の前年同月比は▲10.7%、▲6.8%、▲11.1%、教育は▲15.9%、▲17.1%、▲16.6%とひどい状況でした。

                                   

                                   そして2020年3月では、被服及び履物は▲26.1%、教育は▲17.4%で、教養娯楽は▲20.6%と急落しました。

                                   

                                   マイナス幅が尋常じゃないと思われる方、多いと思いますが、実際は消費増税直後の2019年10月〜2019年12月の数値、これはコロナの影響がない状況ですが、ボロボロの数字が並んでいたのです。

                                   

                                   全体の実質消費は前年同月比▲6.0%なのですが、マスコミの報道だけを見ていると、イベントや飲食店にばかりフォーカスが当たっている一方で、こうしたデータを見ると被服履物のアパレル関係のダメージもかなり大きいということが理解できるでしょう。

                                   

                                   もちろん2020年3月単月で見れば、入社式、入学式の行事や式典が中止になったことや自宅勤務が増えて春物を新調しなかったことなどが考えられますが、そもそもアパレル関係は消費増税以降もひどかったということは、マスコミの報道ではほとんど耳にしていないのではないでしょうか?

                                   

                                   ファッション関係も産業のすそ野は広く、デザイナーやパタンナーに加え、バイヤーなど、岡山の中小企業事業者らが中心になってデニムの生地を作ったりしています。

                                   

                                   私は「クールジャパン」といった空虚で中身のない政策をやめて、実質的に日本国内のアパレル産業を支援するべきであると考えておりますし、アパレル業界に限らず、あらゆる業種で日本政府はこの窮地を救うべきでしょう。

                                   

                                   日本政府は2020年度の補正予算で持続化給付金という制度を創設しましたが、給付条件に50%の売上高の減少という条件が付いています。

                                   

                                   私はこの条件を取っ払うべきであると思っております。政府によれば、自粛要請に協力をすれば売上高は50%減少するということなのでしょうが、経営者の立場から考えますと売上高50%減少というのは、廃業を検討するレベルです。

                                   

                                   なぜ売上高50%減少という条件を付けたか?といえば、想像し得るにコロナの影響と関係なく売上高が落ち込んでいる事業者まで給付を認めるべきなのか?とか、事業者側のモラルリスクを意識して条件を付けたと思われます。

                                   

                                   もちろんイベント業者や飲食店といった業種では売上高50%減少で受給しやすいと思いますが、売上高が20%減少、30%減少という業種も、損益分岐点が高い業者は、従業員の給料や家賃や光熱費が高い場合は、赤字になってしまいます。

                                   

                                   もう一つ気になるのは、経済専門家会議のメンバーの中に、小林慶一郎という人物がいます。小林氏は元慶応大学の経済学部教授で、東京財団政策研究所研究主幹という肩書を持っています。小林氏によれば、「大きく急速な産業構造変化が起きると予想されるが、それには企業の退出(廃業、倒産)と新規参入による新陳代謝が不可欠である」と主張しています。

                                   

                                   端的に言えば、コロナ騒動の機会を利用して「つぶれるべき会社、倒産すべき会社、廃業すべき会社は、市場から去っていくべき!」という発想を持っていることがわかります。

                                   

                                   また小林氏は東日本大震災直後では、当時、復興支援の合意が得られやすい状況であって政治的には増税の好機とし、復興税の導入に前向きでした。となれば小林氏は大なる可能性で、コロナ増税を主張してくるのでは?と思います。

                                   

                                   これまで私はスペンディング・ファースト、MMT理論を通じ、税金の役割について記事を書いてきましたが、小林慶一郎氏は全くこうした事実を知らない経済のイロハも分からない”ド素人”ということになります。

                                   

                                   そんな人が専門家会議のメンバーにいるというのは、絶望的だと私は思いますが、いずれにせよ、コロナ騒動によって、中小企業に限らず大企業も含めて、倒産を1社でも少なくするという取り組みが必要であることは言うまでもありません。

                                   

                                   供給力というのは、「ローマは一日にして成らず」であり、供給力を温存しなければ国力を毀損し、財政出動しようにも経済成長できなくなるということになります。

                                   

                                   自国民の需要のすべてを自国民で賄うことができる国、それが国力の強い国であって、安い海外から輸入するというのは国力弱体化につながることを私たち日本国民は知るべきです。

                                   

                                   世界各国がコロナ騒動で供給力を温存する為に、米国ではCARES法を通して事業者への資金給付を行い、英国も粗利益補償、EUは財政規律を凍結して積極財政に転じてケチケチのドイツですら粗利益補償に動いています。

                                   

                                   日本だけがモラルリスクなど理由をつけて持続化給付金の制度に売上高50%減少などという条件を付けているのは、本当にダメだなあと私は思います。イベント業者や飲食店に限らず、アパレル業界やその他、旅行業界、ホテル業界、すべて粗利益を補償する。

                                   

                                   その財源は?といえば、スペンディング・ファーストで官公庁会計システムのADAMS兇砲茲辰董日銀と財務省の間で瞬時に資金を作り出すことが可能です。

                                   

                                   小林慶一郎氏や池上彰氏らが主張する「後から税金で集める・・」など、全く不要なのです。

                                   

                                   

                                   というわけで今日は「アパレル業界の実質消費の落ち込みについて」と題して論説しました。


                                  税金がなくても政府を運営することは可能だが、税金が重要である理由について

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                                     今日は「税金がなくても政府を運営することは可能だが、税金が重要である理由について」と題して論説します。

                                     

                                     税金の話については、過去にその役割など記事を書いてきましたが、税金の話以外ではお金についても記事を書きました。

                                     

                                     まずお金はどうやって生まれてくるのか?

                                     

                                     ここを理解しないと、「皆さんが支払った税金で政府がお金を使う」という誤解が生じます。

                                     

                                     お金は誰かが借り入れを起こしたときに初めて誕生します。そしてそのお金は、誰かがそのお金を返済したときに、消えてしまうのです。

                                     

                                     政府は、国民から広く税金を集めて、そのお金を元に行政運営し、公務員の給料、公共事業の支払い、医療介護費、年金など、国民が支払った税金を元に運営するという説明がよくされます。

                                     

                                     ほとんどの皆さん、日本国民がそう思っているかもしれませんが、実は間違っていることで、いわゆる”スペンディング・ファースト”と呼ばれるものです。

                                     

                                     仮に税金を集めてその税金を元手に日本政府が行政運営しているとするならば、日本国民は何も便益を受けないうちに政府に税金を払わなければならないことになります。

                                     

                                     これは、仕事を始めるのに給料をもらっていないのに、まず先に税金を払ってもらわないと政府は支払いができないということと同じであり、おかしな話であることは理解できるのではないでしょうか?

                                     

                                     基本的に税金というのは後払いであるということ、これを理解している人は少ないかもしれませんが事実です。

                                     

                                     企業であれば決算後、2か月後に納税します。

                                     

                                     個人も給料から源泉徴収されるとしても、個人事業主ならば12/31で一度会計を締め、それで決算をして税金の計算を行い、3/15までに確定申告をして納税します。

                                     

                                     このように税金の支払いというのは、よくよく考えると後払いになっているということがよくわかると思います。

                                     

                                     では、一番最初に日本政府ができたとき、政府が1年間行政運営をしているとするならば、お金はどうしていたのでしょうか?

                                     

                                     政府が日本銀行からお金を借りて、そのお金を元手に支払いをしていました。

                                     

                                     国民が税金を払う前に政府は支出をしていたのです。政府が日銀からお金を借り入れ、公務員の給料を支払い、いろんなものを購入したり、公共事業の支払いをしていました。

                                     

                                     そうしたプロセスを通じて、日本国民にお金が行き渡り、その行き渡ったお金で日本国民は税金を計算して納税することができるようになります。

                                     

                                     順番が逆になっているということがご理解できるのではないでしょうか?

                                     

                                     税金を払ってもらって、その税金を元手に支出しているのではなく、そもそもの始まりは政府が借金をしてお金を作り出し、そのお金を国民に支払うことで通貨が行き渡り、国民の皆さんが納税できる環境が整うというのが真実です。

                                     

                                    <日本政府が財務省証券(政府短期証券)を発行して、日銀当座預金を借り入れてお金が生み出されるプロセス>

                                     

                                     上図の通り、4条公債(建設国債)や特例公債(赤字国債)を発行せずとも、財務省証券(政府短期証券)を日本政府が発行して日銀に担保として差し入れ、日銀当座預金というお金が生み出されます。

                                     

                                     日銀当座預金は、政府が何もしないで、そのまま抱えているのではなく、行政運営の費用として使われます。

                                     

                                     このときマクロ経済のGDP3面等価の原則でいえば、「政府支出の発生=財・サービスの生産=生産した人に所得の発生」となるのです。

                                     

                                     政府は集めた税金を使って予算執行しているわけでもないですし、メガバンクなどの商業銀行からお金を借りているわけで

                                    はありません。

                                     

                                     よく「公共事業は無駄だ!」という人がいますが、何が無駄なのでしょうか?

                                     

                                     無駄な公共事業というそれっぽいことをいう人は、たとえ無駄な公共事業であったとしても、政府が負債を増やして政府支出をすることで雇用と賃金が発生するという事実を理解していません。その言説そのものが白痴であると言わざるを得ません。

                                     

                                     実際は、公共事業をやることで預金が生み出されます。老後の一人当たり2000万円問題の解決策のヒントもそこにあります。

                                     

                                     なぜならば政府は国債や財務省証券、特例公債を発行して負債を増やすことで、預金が増えるからです。

                                    <政府支出によって預金が生み出されるプロセス>

                                     ‘本銀行が銀行に日銀当座預金100を貸し出す

                                     (市中の銀行は、銀行預金は負債勘定となるため、自行に銀行預金を持つことはできない)

                                     ∪府は国債100を発行し、銀行が持つ日銀当座預金100を借り入れる

                                     F銀当座預金100の所有者が銀行名義から政府名義に代わる

                                     (日銀当座預金100は、政府もしくは銀行しか保有できず、一般企業や一般人は保有できない)

                                     だ府は日銀当座預金100を担保に政府小切手100を発行して、企業に公共事業100の支払いをする

                                     (=政府に赤字が100発生=財政赤字が100発生=企業に黒字が100発生)

                                     ゴ覿箸論府小切手100を銀行に持ち込み、預金100と交換する

                                     Χ箙圓論府小切手100を日銀に持ち込み、日銀当座預金100と交換する

                                     日銀は政府小切手100を政府名義の日銀当座預金100で決済する

                                     

                                     

                                     上図 銑Г僚腓妊ペレーションされます。結果、政府が財政赤字100を作り出すことで、民間企業に黒字100がもたらされ、企業の預金が100増えます。そして、企業の預金100は給料などの名目で家計の預金100に振り替わります。

                                     

                                     上図を一覧にしたものが下記の図になります。

                                     

                                     このように国家の財政運営は、皆さんが払った税金で運営されるわけではないということが理解できたのではないでしょうか?

                                     

                                     コロナ対策で粗利益補償することも、国民に一律10万円給付することも、オペレーションは同じで、増税してからお金を給付しているわけではありませんし、コロナ対策で支出したお金を、コロナ税などの名目で後から集める必要もありません。徴税を担保として政府支出が行われているわけではないのです。

                                     

                                     理論上政府は税金がなくても行政運営をすることができるならば、税金を取らなくてもいいのでは?という声があります。

                                     

                                     その声に対していえば、税金は非常に大事なのですが、その理由は行政運営するための財源ということではありません。

                                     

                                     税金を徴収する目的は、下記の3つの目的があって、行政運営に必要な費用を賄うのではないのです。

                                    【目的1】景気の安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)機能

                                    【目的2】格差縮小を目的とした所得再分配

                                    【目的3】財源(複数通貨を使用する不便さからの解放)

                                     

                                     【目的1】の「景気の安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)」とは、好景気の時期に徴税を増やして可処分所得を減らすことで景気を鎮静化させたり、逆に不景気のときは徴税を減らし、可処分所得を増やすことで景気を回復させる機能のことをいいます。この機能によって例えば景気がいい場合は、所得税の累進課税を強化することによって、所得を稼ぐ人から多くの税金を取ることで、投資の過熱を防ぎ、バブルの発生を抑制することができます。

                                     

                                     【目的2】の「格差縮小を目的とした所得再分配」とは、所得をたくさん稼ぐ人から税金を徴収し、低所得者層もしくは国民向けの公共サービスに支出することで格差を是正し、社会を安定化させます。国内の所得格差が縮小し、国民生活が安定化すると、高所得の人も安心して暮らせるようになります。

                                     

                                     【目的3】の「財源」です。この「財源」という意味は、政府が日本国民に対して、日本円による税金の支払いを求め、公共サービスや公共投資の政府支出を日本円で行い、日本国内で日本円以外の通貨の流通を制限する意味で用いています。企業の売上高や家計の収入から徴税して支出するという意味ではないのです。

                                     

                                     先日、池上彰氏の言説を批判しましたが、国民への一律10万円給付にしても、後で税金で徴収しなければ・・・という言説を発している人は、たとえその人が東京大学を卒業していようが、経済学者・アナリスト・エコノミストという肩書を持っていようが、国会議員であろうが、大企業の社長であろうが、そうした人らは全て白痴の(何も知らない)人となります。

                                     

                                     一般国民でも多くの人は、国民に税収を払わせ、その税収で公務員の給料を払ったり、年金や医療や介護やインフラ投資などの支出に充当すると思っていると考えられますが、全て誤りであって、日本円を日本国内に流通せしめるために、「財源」というお題目で徴収しているにすぎません。

                                     

                                     以上、【目的1】〜【目的3】の通り、税金には「ビルトイン・スタビライザー」「所得再分配」「通貨の流通を強制して複数通貨を使用する不便さからの解放」という3つの役割があります。

                                     

                                     

                                     というわけで今日は「税金がなくても政府を運営することは可能だが、税金が重要である理由について」と題して論説しました。

                                     

                                     

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                                    「所得税を減税しないと富裕層が逃げていく!」は本当か?

                                    お金の本質を理解していた江戸時代の勘定奉行”荻原重秀”

                                    モンゴル帝国のフビライ・ハンの時代にインフレーションが発生したのはなぜか?

                                    ジンバブエのハイパーインフレについて

                                    ”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について

                                    親日家の投資家ジム・ロジャーズ氏が指摘する日本の財政破綻に反論する!

                                    ”国債増刷+財政出動で税金を増せる”という言説は無責任なのか?

                                    国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)


                                    財力の乏しい農家を窮地に追い込む改正種苗法について

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                                      JUGEMテーマ:農業経済・農業政策

                                       

                                       昨日、ゲノム編集食品について取り上げた際、改正種苗法についても触れさせていただきましたが、今日は「財力の乏しい農家を窮地に追い込む改正種苗法について」と題して論説します。

                                       

                                       改正種苗法は、農林水産省が出している法案なのですが、日本国民の食卓を危機に陥れるトンデモない法案であるため、共有したいと思います。

                                       

                                       そもそも種苗法とは何か?といえば、種苗(植物のタネと苗)についての知的財産権(著作権)を守る法律で、野菜、果物、穀物、草花など、植物すべてが対象です。

                                       

                                       種子法は対象がコメ、麦、大豆に限定されていますが、都道府県の圃場で種を管理することで、種子を安価で安定的に生産できるように、国と都道府県が管理することを明文化しています。種子法によって管理するための予算も付けられています。

                                       

                                       今回は種苗法を改正するということですが、その理由は農水省によれば、シャインマスカットなど日本の優良な育種知見が中国、韓国などの海外流出するのを防ぐために、この法案が必要としています。

                                       

                                       しかしながら、これまで農水省は、海外での商標登録が重要であって、海外に流出しても、現行の種苗法で流出を防ぐことは可能であり、刑事告発できるという立場でした。そのため種苗法を改正しなくても十分に海外流出を防ぐことは法的にも物理的にも可能と考えられます。

                                       

                                       また元代議士の山田正彦氏によれば、政府は種子法を廃止し、農業競争力強化支援法を成立させ、独立行政法人農研機構の各都道府県の優良な育種知見を民間に提供することを促進するとしており、民間には日本国内のみならず、海外の事業者も含まれます。

                                       

                                       そのため、これまで日本に種の知見を積み上げたものを、やすやすと海外事業者にも提供するという誠に国益に反することが普通に合法化されます。

                                       

                                       さらに種苗法の改正によって、登録品種は自家増殖(採種)が一切禁止になり、農家は登録された品種の育種権利者からお金を払って許諾を得るか?許諾が得られない場合は、苗を新しく購入するしかなくなります。しかも違反すると10年以下の懲役と1000万以下の罰金という罰則があります。

                                       

                                       いちごやイモ類、サトウキビ、りんご、ミカンなどの果樹を自家増殖することが一切できなくなります。

                                       

                                       特にコメ、麦、大豆の専業農家は、新しく購入した登録品種を3年ほど自家採種して使うため、自家増殖できないとなると経営的に大きな打撃を受けることになるでしょう。

                                       

                                       今から30年ほど前までは、日本においては国産100%の伝統的な種子を使っていました。種子法によって都道府県が種を圃場で管理することを義務付けられ、そのための予算が付いていました。そのため、いわゆる育種権利者は都道府県でした。

                                       

                                       ところが、その種子法は2017/03/23に廃止法案が可決されて廃止になりました。

                                       

                                       そのため、現状はモンサントなどの多国籍バイオ企業から種子を毎年購入し、その価格は40倍〜50倍に跳ね上がっています。

                                       

                                       今回の改定で新品種に関しても、この傾向が続くとみられています。

                                       

                                       そして育種権利者が都道府県からバイオ企業に変わった場合、日本の農家は都道府県と契約など交わすのは稀ですが、バイオ企業と契約を交わすことになるでしょう。

                                       

                                       その場合、毎年バイオ企業から許諾を得る必要があり、バイオ企業に対して言いなりの価格で種苗を買わざるを得なくなるのです。

                                       

                                       仮に新たな種を育種登録しようとすれば、最低で何百万円も費用がかかるため、大企業しか登録はできなくなるでしょう。

                                       

                                       どうみても農家のためというよりもバイオ企業のために種苗法を改正するとしか思えません。

                                       

                                       国内のバイオ企業だけでなく、海外のバイオ企業から高い種苗を買わざるを得なくなるという状況を、皆さんはどう思われるでしょうか?

                                       

                                       日本国内で流通する種苗は、各都道府県のその土地と気候に合わせた高品質な種苗ばかりなのですが、それらがバイオ企業の手に渡り、遺伝子組み換え作物などに変えられて日本へ輸出してくるということも普通にあり得るでしょう。

                                       

                                       かつてインドでは「緑の革命」といって、農業をグローバル化することによって食糧危機から救ったとされ、種子の開発者のノーマン博士がノーベル平和賞を受賞しました。

                                       

                                       インドでは人口爆発と同時に、穀物倉庫に保存された穀物を鼠が食べてしまうということで、インディーラ・カンディーが、飢餓で苦しむ自国民に対して「ねずみを食べよう!」と呼びかけたとされるほど、飢餓に苦しんでいました。

                                       

                                       そのインド国民を救ったとされる「緑の革命」は、確かにコメを大量生産できるようになりましたが、その後、大量の餓死者を出すことになりました。

                                       

                                       理由は、種子を提供したのがモンサント社で、モンサント社が提供した種子は特別な遺伝子の組み換えが行われていました。

                                       

                                       モンサント社によって提供された種子を育てるには、モンサント社の特殊な農薬が必要なのですが、遺伝子の組み換えによってその農薬に対して耐性を持っていました。

                                       

                                       しかしながらモンサント社の種子をモンサント社の農薬を使って育てているうちに、雑草までもがモンサント社の農薬に対する耐性がついて、年を重ねるたびに農薬の量を増やさざるを得なくなりました。

                                       

                                       この農薬は米国がベトナム戦争で使用したものと同じくらい強力な農薬であったため、その農薬を使ったインドの畑は数年で使い物にならない状態になってしまったのです。

                                       

                                       さらにモンサント社の種子は一度しか使えません。同じ種で繰り返し食料を育てられないように遺伝子の組み換えが行われていました。

                                       

                                       その結果、収穫した大豆、小麦は二度発芽しないため、毎年インド国民はモンサント社にお金を払って農薬と化学肥料をセットで種子を買い続けなければならない状況に追い込まれました。

                                       

                                       表向きは人道支援ということで、開発したノーマン博士がノーベル平和賞まで受賞していますが、実際は人道支援という名目でインドの食糧市場に介入し、お金を儲けるのが目的だったといえるでしょう。

                                       

                                       インド国民は土地が使い物にならなっただけでなく、種子、農薬、化学肥料を買った莫大な借金だけが残され、農家は破綻して食料が自給できなくなり、再び飢餓で死ぬインド国民が続出することになりました。

                                       

                                       飢餓で苦しむインド国内では、あらゆる農産物の価格が上昇。安い輸入品と競合できなくなってしまったのです。

                                       

                                       日本でも農家がどんどん廃業していくのを放置すると、農産物の価格は上昇します。利益追求の農業法人が代わりに農産物を作ろうとしても、利益追求組織であるがゆえに儲かる農産物しか作りません。一般的に穀物は儲からず、コーヒーなどの嗜好品は儲かります。

                                       

                                      【農業事業の一体経営】

                                       

                                       農家が作った穀物を農協が買い上げ、農林中金やJA共済連の利益を使って、安く日本国民に穀物を売る。上記の農業事業の一体経営があるからこそ、私たち日本国民は、値段の安定した穀物を買うことができるのです。

                                       

                                       農協と農家がいなくなって、利益追求の株式会社農業で、規制を緩和していけば、穀物が安定的に供給できなくなります。何しろ利益追求なので利幅が大きい農産物を作るということで、安定した値段、安定した供給ということよりも、自社の利益追求が最優先になるからです。

                                       

                                       インドの場合、モンサント社の遺伝子組み換え作物と農薬・化学肥料によって、農家の経営が成り立たなくなり、「自由競争」「グローバル化」で海外から安い農産物が入ってくるために、国内の農家は価格競争に負けて次々に廃業に追い込まれました。

                                       

                                       その廃業した農家の土地は、インド国外の外資系バイオ企業が安く買い上げ、遺伝子組み換え作物の畑に変えていかれ、食料というライフラインを完全に支配されてしまったのです。

                                       

                                       日本もこのままだと日本国内のバイオ企業、外資系のバイオ企業から、農家が種子や苗を高いお金を出して買うことになりますが、農協があって農家を支援しようと思っても、種子の価格は高騰していくことでしょう。

                                       

                                       これまでは種子法によって都道府県が圃場を管理することで種子が安定供給され、農家は安定供給をすることができましたが、今後は財力の乏しい農家の廃業がどんどんと進み、日本もインドのような状況になる可能性は十分にあり得ます。

                                       

                                       

                                       というわけで今日は「財力の乏しい農家を窮地に追い込む改正種苗法について」と題して論説しました。

                                       モンサント社は人道支援という名目で「インドの食糧危機を救う」など聞こえの良いことを言っていましたが、その内実はインド人を犠牲にして自分たちの金儲けで利益を拡大していっただけに過ぎません。

                                       江戸時代から明治時代にかけて近江商人が”三方よし”ということで、いいものを売ることで買い手が喜び、売り手も喜び、世間もうまく行くということで近江商人は信用を大事にしました。

                                       モンサント社がインドに対してやったことは、とても三方よしの精神から程遠いものであって、インドの国民を救うというのは全くの欺瞞であると私は思います。

                                       

                                       

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                                      私たちの税金で培った種苗の知見・ノウハウは国民の財産です!

                                      「全農は協同組合だからグローバルなビジネスを展開できない!」は本当か?

                                      大災害で農作物不作時に自国民が飢えてまで他国に食糧を輸出する国は存在しない!

                                      「農業で利益を出そう」=「植民地への道」です。

                                      農業関連の補正予算について(なんで1回限りの補正予算なの?)

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                                      TPPを導入するならば、保護主義のための国内制度を徹底的に強化すべき!

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                                      全農は世界一の商社です!

                                       

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                                         コロナ騒動の裏で日本政府はトンデモない法案を通しています。日本のマスコミはコロナの話題中心で、肝心な私たちの安全保障についての報道がされないことは大変問題であると思います。実は、コロナ騒動の裏で、種苗法改正案が国会で提出されています。

                                         今日はそのことを取り上げ、「コロナ騒動の裏で通そうとしている種苗法改正で、日本国民はゲノム編集食品の実験台になります!」と題して論説します。

                                         

                                         みなさんは、ゲノム編集食品とはどういうものか?ご存知でしょうか?

                                         

                                         米国、英国などは、ゲノム編集食品をビジネス化しようとしていて、自国以外の他国に輸出しようとしています。そして、そのゲノム編集を使った植物、動物を輸出する先のターゲットが、何と日本になっているのです。

                                         

                                         なぜ日本が輸出先のターゲットになっているか?といえば、自国では反対が出るからで、日本に輸出して儲けようしています。特に米国の場合、日米FTAが進んでいます。

                                         

                                         トランプ大統領の大票田にはバイオ産業や農業ビジネス、企業型農業をやっている分野が該当します。

                                         

                                         そうした背景もあり、トランプ大統領は2019年6月11日、「バイオ農産物規制の枠組みの現代化」の大統領令を公布し、米国通商代表部(USTR)に「貿易障壁を除去し、バイオ農産物の市場を拡大するための国際的な戦略を策定する」ようと求め、日本政府は米国政府の要求を先取りする形で、規制緩和を進めてきました。

                                         

                                         具体的には、米国は海外にゲノム編集食品を輸出できるように規制を外し、トウモロコシに表示を付けずに買わせようとしていまして、輸出先が日本を前提としています。

                                         

                                         下記は昨年9月の古い記事ですが、日本経済新聞の記事をご紹介します。

                                        『日本経済新聞 2019/09/27 12:44 ゲノム編集食品が日本に 米大手が新制度届け出へ

                                         種子大手の米コルテバ・アグリサイエンス(元ダウ・デュポン)は遺伝子を自在に改変できるゲノム編集で品種改良したトウモロコシを日本で流通できるように、厚生労働省に年内にも届け出る。10月から同省が始める新制度に従って手続きを進める。早ければ2021年にも米国で栽培したものが菓子や調味料の原料として輸入される見通しだ。

                                         ゲノム編集食品で国際大手が国内進出を示したのは初めてで、普及への試金石になる。

                                         ゲノム編集は遺伝子を狙った場所で改変できる技術で、簡単に品種改良ができる。海外では、米バイオベンチャー、カリクストが米国で19年2月に植物油の成分、オレイン酸を多く含むように改良した大豆から作った植物油を発売するなど実用化が始まった。国内では大学発ベンチャーがトマトで製品化を目指している。

                                         厚労省は10月からゲノム編集を使った食品について、新たに遺伝子を加えない場合に届け出だけで販売できる新制度を始める。輸入品も安全性審査なしで販売できる。

                                         コルテバは、遺伝子組み換えしたトウモロコシや大豆の種子なども扱う。今回は、米国の農家にゲノム編集で品種改良した種子を販売し、育ったトウモロコシを商社などを通して日本に輸出する。主に、菓子やドレッシングに使うコーンスターチの原料になるという。

                                         同社のトウモロコシは収量の多い品種を、ゲノム編集でもちもち感を増やすようにでんぷんの組成を変えた。食品会社への安定供給や加工食品の価格低下につながる可能性がある。』

                                         

                                         上記の記事は、昨年2019年9月、ゲノム編集食品が日本で流通できるように、日本の厚労省に届け出をしたという記事です。生地に出ているコルテバ社は、ダウ・デュポンから独立した会社なのですが、トウモロコシを日本へ輸出し始めようとしています。

                                         

                                         ゲノム編集食品は、米国人の中では嫌われています。にもかかわらず、日本に輸出して稼ごうとしているのです。

                                         

                                         このままですと、日本国民はゲノム編集食品を米国のバイオ企業から売りつけられて食卓にゲノム編集食品が並ぶことになるのですが、もともと現代の日本国民は農業、農家といった農業政策について、全く理解をしていないと思われます。

                                         

                                         その証拠が「農家は保護されすぎている」という言説に賛同する農家以外の日本国民が多いか、もしくは農業に全く関心のない人かどちらかです。農業に関心のない日本人がたくさんいる裏側で、知らないうちに食卓にゲノム編集食品が並ぶなど、多くの人は知らないのではないかと思われます。

                                         

                                        <諸外国の穀物自給率(%)の推移(1961年〜2013年)>

                                        (出典:農水省のホームページの資料から)

                                         

                                         日本の穀物自給率は、2013年の時点で主要国の中でもオランダの16%に次いで低く28%でした。諸外国と比べて日本の農家は全く保護されていません。にもかかわらず、農家、農業、農業政策への無知・無理解によって、食料安全保障がじわじわと崩壊していました。

                                         

                                         そこに止めを刺したのが2017年3月23日の種子法の改正であり、今回のコロナ騒動の裏で通そうとしている種苗法改正法案と言えるでしょう。

                                         

                                         少し話し戻しますが、ゲノム編集食品は、遺伝子組み換え作物と同様で、安全性についてまだわかりません。未知の技術で食べたらどんなデータが出るのか?新しすぎてわからないのですが、2017/03/23規制緩和で種の知見を守るための種子法を廃止した流れを引き継ぎ、日本政府の姿勢は、普通にゲノム食品を規制しないで日本への流通を暗に認めているのが実態です。

                                         

                                         日本政府が流通を認める理由としては、遺伝子組み換え作物のように外からバクテリアを注入するというのではないので、安全であるという立場を取っています。

                                         

                                         <日本政府のゲノム編集食品に対する安全性の評価について>

                                        ●バクテリア注入しているわけではないのでゲノム編集は安全である

                                        ●2018年から2回のみ検討会を実施

                                        ●2019年10月1日より届け出のみで販売許可を出す制度が開始

                                        ●同日より米国コルテバ社が日本の厚労省に届け出

                                        ●消費者庁は、生産者・販売者ともに表示義務を課さないことを決定

                                        ●厚労省「見分けがつかないから表示は不可能」

                                         

                                         分子生物学者の河田昌東氏によれば、ゲノムとは、遺伝子の相対を表すもので、人為的に壊したり、入れ替えたりして食料は医療に役立てようというのがゲノム編集技術で、標的遺伝子を自在に切断できる”遺伝子のはさみ”「CRISPR-Cas9(クリスパーキャスナイン)」が開発されたことで、世界で急速に研究が広がっているとのことです。

                                         

                                         その河田氏によれば、正しくはゲノム編集の痕跡が残るため、区別は可能であるとしていますが、厚労省はスーパーマーケットなどの小売店で、ゲノム編集食品を選別するのは不可能であると主張しています。

                                         

                                         日本経済新聞の記事で報じられているとおり、既に厚労省に届け出を出せば、ゲノム編集食品を販売してもいいという制度が始まっています。消費者からすれば、スーパーで買う時、ゲノム編集食品がどれなのか?知りたいはずです。

                                         

                                         ところが消費者庁は、製造者、販売者、両方とも表示義務は不要と回答したため、消費者が見分けるのは無理な状況です。

                                         

                                         安倍首相は2015年9月に、「世界で一番ビジネスがしやすい国にする」と述べていますが、その延長でゲノム編集についても、「コルテバ社さま、どうぞ、日本でビジネスをしてください!ゲノム編集食品は、遺伝子組み換え作物と異なり、外部のバクテリア注入ではないから見分けがつかないので、表示もさせません。ビジネスがしやすいように環境を整えますので、どうぞ投資してください。」というならば、私は売国としか表現しようがありません。

                                         

                                         海外ではEUは規制し、英国は輸出に前向きで、米国は規制なしという温度差があるものの、あたらしいものであるため、予防原則で規制するという立場を日本政府は取るべきではないでしょうか?

                                         

                                         日本政府の姿勢は、危険であることが証明されていないので流通を認めるという立場であって、これは大変危険なことです。

                                         

                                         日本国民への人体の影響もさることながら、環境がどうなるのか?生態系が崩れた時にどうなるのか?など、全く未知の世界です。

                                         

                                         例えば”遺伝子のはさみ”についていえば、遺伝子は何千億もの種類があります。必ず狙ったところを切るというのは、100%無理で不可能です。そのため、切ってはいけないところを切ってしまうことはあり得ます。その生物に対して、非常に重要な情報を持った遺伝子かもしれないにもかかわらず、そこを誤って切ってしまう可能性もあります。

                                         

                                         変なところを切ってしまい、変な修復を行い、それが突然変異したときに、どういう結果が出るのか?誰も分かりません。

                                         

                                         そんな危険があるのに規制しない。新しい技術を予防原則で規制しないで世の中に流通させるというのは、正気の沙汰とは思えません。

                                         

                                         安倍政権は、日本国民がコロナの話題で持ち切りの中、どさくさ紛れで種苗法改正案を通そうとしています。東京新聞の記事をご紹介します。

                                        『東京新聞 2020/05/14 「種苗法改正案」農家に打撃懸念 地域農業守る「在来種保全法案」を

                                          新型コロナウイルス感染拡大の裏で、国会に「種苗法改正案」が提出されている。この法案が成立すると農家に大ダメージを与える恐れがある。作物の一部を採って繰り返し育てる「自家増殖」を原則禁じ、農家に企業などから種や苗を買うよう強いるからだ。「こんな法案より地域農業を守る法律が必要」。そんな動きがコロナ禍の国会で出てきた。

                                         ■なぜ不要不急の法案通そうとする

                                          「国民に不要不急の外出は控えなさいとか言ってる時に、なぜ政府が不要不急の種苗法を通そうとするのか」。川田龍平参院議員(立民)は十三日、インターネットを使ったオンラインの記者会見でこう訴えた。

                                         その種苗法改正案では、二〇二二年から育成権者の許諾なしに、農家が自家増殖することを禁じている。対象は八千品種余の国の登録品種。有名どころでは、米の「ゆめぴりか」「つや姫」、イチゴの「あまおう」などがある。

                                         時間と費用をかけて開発した育成権者を守り、海外流出を防ぐ。自家増殖の禁止は国の知的財産戦略の一環だ。例えば、日本で登録されたブドウ「シャインマスカット」。苗木が中国や韓国に流出してしまった。自家増殖を禁じていれば国内で苗の流れを管理でき、流出を防ぐことができる。農林水産省は法案についてこんな説明をしている。

                                         ■「企業の利益保護に偏りすぎて」

                                         一方、川田氏は「企業の利益保護に偏りすぎて地域農業を守るという視点がない」と反論する。実は種苗法以外にも、企業の権利を強める法の制定や廃止が相次いでいる。そんな状況を川田氏は問題視している。

                                         もともと種苗の開発は国や自治体の仕事で、「種苗は公共財産」という考えが農家には強かった。ところが、一七年に制定された「農業競争力強化支援法」は、都道府県が持つ種苗の知見を多国籍企業も含めた民間に提供するよう求めている。都道府県に優良な米や麦の生産や普及を義務付けた「主要農作物種子法」は一八年、廃止された。

                                         ここに自家増殖を禁止する種苗法改正が加わったらどうなるか。東京大の鈴木宣弘教授(農業経済学)は「国内品種の海外流出を防ぐという大義は理解できる。しかし、日本でも世界的流れと同様に、多国籍企業が種苗を独占していく手段として悪用される危険がある」と指摘する。

                                         ■訴訟リスク、日本の農業衰退する

                                         たとえ改正されても、登録されていない品種は自家増殖できる。それでも川田氏は「登録されているのと似ている品種もある。『これは登録品種だ』と疑いをかけられ訴訟を起こされるリスクがある。これでは規模が小さい日本の農業は衰退する」と心配する。

                                         そんなことにならないよう、川田氏は今国会で「在来種保全法案」を緊急提案しようと急いでいる。登録されていない在来品種を目録にし、農家が自家増殖する「権利」を守る内容にするという。

                                         鈴木氏も在来種の保護は急務と考えている。農家の高齢化が進み、この百年で在来種の七割が消滅したからだ。今も野菜を中心に在来種は減り続け、登録品種がとってかわっている。

                                         ■常に種を買わないといけなくなる

                                         鈴木氏は「種苗法が改正されると、農家は常に種を買わないといけなくなる。種のコストが高まる。『種を持つものが世界を制す』とはいう。これでは日本の食は守れない。南米やインドでは在来種を守ろうという抵抗が農家や市民から起きている。国民が知らぬ間の法改正はあってはならない。日本の市民はもっと関心を向け、引き戻しの議論をしてほしい」と訴えた。

                                         

                                         上記記事の通り、不要不急でどさくさ紛れとしか思えないのですが、改正種苗法案が国会に提出されてます。

                                         

                                         日本は2017/03/23の種子法改正に始まり、2017/08/01に施行された農業競争力化支援法で、自国の種を積極的に企業に差し出すように推進。種の知識・見分は日本国民の超重要な財産なのですが、それをバイオ産業に差し出すことを推進し、しかも外資規制もないという状況にしてきました。

                                         

                                         こうした日本政府の姿勢は、売国行為そのもので、日本国民がゲノム編集食品の実験台になるということを意味します。

                                         

                                         私たち日本国民が知らないうちにこのようなことがなされ、ゲノム編集食品の流通を後押しするのが種苗法改正といえるでしょう。

                                         

                                         私はこの法案に当然反対の立場ですし、賛成する国会議員は売国議員として私は批判します。「ふざけるな!」と言いたいです。

                                         

                                         

                                         というわけで今日は「コロナ騒動の裏で通そうとしている種苗法改正で、日本国民はゲノム編集食品の実験台になります!」と題して論説しました。

                                         種苗法改正法案が上程されていることを報じているマスコミは、ほとんどありません。日本のマスメディアは、本当に価値が情報を日本国民に伝えているのか?甚だ疑問です。

                                         また政府も政府で、火事場泥棒的にどさくさ紛れでこのような法案を通す姿勢が邪で許せないと思うのは私だけでしょうか?

                                         多くの日本国民に食料安全保障について、真剣に考えていただきたいと私は思います。

                                         

                                         

                                        〜関連記事(農業)〜

                                        種子法廃止で、食料安全保障は崩壊か?

                                        私たちの税金で培った種苗の知見・ノウハウは国民の財産です!

                                        「全農は協同組合だからグローバルなビジネスを展開できない!」は本当か?

                                        大災害で農作物不作時に自国民が飢えてまで他国に食糧を輸出する国は存在しない!

                                        「農業で利益を出そう」=「植民地への道」です。

                                        農業関連の補正予算について(なんで1回限りの補正予算なの?)

                                        ”「主要農作物種子法」廃止法案可決”食料安全保障問題として報道しないマスコミに怒り!

                                        TPPを導入するならば、保護主義のための国内制度を徹底的に強化すべき!

                                        生乳流通改革という欺瞞と、イギリスのミルク・マーケティング・ボード

                                        食料安全保障“全農グレイン(株)のIPハンドリング(遺伝子組み換え作物分別物流)”について考える!

                                        全農は世界一の商社です!

                                         

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                                        MMTを否定する人は、天動説を肯定してガリレオの地動説を否定するのと同じです!

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                                           今日は「MMTを否定する人は、天動説を肯定してガリレオの地動説を否定するのと同じです!」と題して論説します。

                                           

                                           私は、基本的には支持政党はありませんが、神道については信じるというよりも、日本書紀・古事記といった正史と共に大事にしていかなければならないと思っています。大学生のとき、私が通っていた大学はキリスト教系の大学でしたが、キリスト教には全く関心がありませんでした。

                                           

                                           この「杉っ子の独り言」のブログでは、国の借金問題についてよく取り上げていまして、MMT理論についても説明いたしました。MMT理論に対する批判については、全く的外れなものが多く、まるで天動説を肯定して地動説を否定していることと同じであることに、批判者は気付いていないものと私は思っております。

                                           

                                           MMT理論を理解できない人というのは、学校で習ったこと以外に、今現実で起きていることを真正面から見ることができない人といえます。

                                           

                                           例えば政府に借金が1000兆円あるとし、それがどんどん増えたら大変なのでは?と思う人、まだまだ世の中多数派なのでしょう。

                                           

                                           現実は、政府の負債1000兆円というのは、過去通貨発行してきた累積発行額の合計ということであって、その数字の1000兆円にはあまり意味がありません。

                                           

                                           政府の負債が1000兆円過去発行してきたとすれば、反対側で必ず国民の預金が1000兆円増加しています。もし、1000兆円の数字に意味があるとするならば、国民がその1000兆円を全額消費に使い始めた場合どうなるか?

                                           

                                           今でこそ内部留保が増加していて、コロナ騒動で先行きが不透明で消費が伸びない状況ですが、後に1000兆円の預貯金が使われ始めたら、景気が良くなり、生産が増加します。

                                           

                                           会社がコロナの自粛要請で倒産せず、設備が残っていれば、これからもお金を回すことができ、景気は良くなっていきます。

                                           

                                           景気がよくなれば当然、賃金が増えます。賃金が増えて消費が増えれば、物価も上昇してインフレ状態になります。

                                           

                                           当然、将来的には景気が良くなって景気が回復すれば、インフレになるのですが、ハイパーインフレになったらどうするのか?という反論が必ずあります。

                                           

                                           そもそもハイパーインフレは日本では起こりえません。

                                           

                                           かつての戦後直後の日本において、生産設備が空爆で破壊された状態で、供給力が激減している状況下、戦争の引揚者ら人口の6%〜7%の人が一気に戻ってきて需要が激増したとなれば、需給のバランスが大きく崩れ、ハイパーインフレが起こることはあるかもしません。

                                           

                                           現在の日本ではそういうことは起こりえませんし、発生させないようにするためにも、虎の子の供給を毀損させてはならない、即ち絶対に倒産する会社を作ってはいけないということになります。

                                           

                                           とにかくお金を供給して粗利益を補償し、従業員への給料と固定費を払い続け、コロナが収束後、そのお金が民間に渡っているので、そのお金を使ってデフレからインフレへ誘導していき、最終的には固定費の負債は免除するという方向にします。

                                           

                                           米国のCARES法(CARES-Act)という法律が、まさに該当します。事業を継続するための従業員の給料、家賃、光熱費等のコスト負担分を米国政府が資金を用立てして融資し、最終的には従業員の給料、家賃、光熱費について免除するというのが米国のCARES法です。

                                           

                                           昨日、池上彰氏の言説がウソ・デマであることを論じましたが、財務省から吹き込まれた受入の知識をそのまま発言しているとしか思えません。恐らく池上彰氏は、ハイパーインフレとか今現実に起きていることなど、自分の頭で考えたことがないのでしょう。

                                           

                                           池上彰氏は慶応大学経済学部を卒業されておられるようですが、たとえ東京大学を出ていようが、博士号を取っていようが、物事の本質が見えない人には、本質は見えません。

                                           

                                           かつてキリスト教の司祭者は、神が天地を創造して人間を作ったとし、天動説がキリスト教の世界観でした。

                                           

                                           ところがイタリアで生まれたガリレオは、自分で作った望遠鏡で天体観測を行い、詳しく天体を観測すればするほど、地球が太陽の周りを回っていると考えるようになりました。これが当時の「天動説の否定」です。

                                           

                                           ここで問題になるのは旧約聖書の内容が、神が天地を創造したという内容を否定してしまうことにつながるため、聖書の内容を否定することと同じであるとして、ガリレオは迫害されることになったという事実です。

                                           

                                           具体的には宗教裁判にかけられて「地動説は間違っていた」と誓わなければ死刑と宣告され、ガリレオは無理やり「地動説は間違っている」と誓わされました。

                                           

                                           当時の学者、宗教者らは、天動説が正しいとして、それに異を唱えたガリレオを異端者、無教養な人物として批判をしていたのですが、天体研究から地動説が正しいということとなり、ローマ法王のヨハネ・パウロ二世は、1992年になってガリレオに対して謝罪をしたという事実があります。

                                           

                                           MMT理論についていえば、主流派経済学を勉強してきた人間にとって、例えばミクロ経済学の予算制約というのを信じれば財政に予算制約があると考えるでしょうし、若い頃から自分が信じ続けた理論を、実際に本を書いてビジネスにしているとすれば、それを否定されるのは自分の否定になるため、MMT理論は自分を否定するのでできれば見たくない・知りたくないというバイアスがかかることは容易に想像できます。

                                           

                                           センメルヴェイス・イグナーツ現象もまた、ウィーン総合病院での産褥熱で母親をたくさん死に追いやったことを医師たちが認めたくないというバイアスで、センメルヴェイスが推奨した手術前の手洗いの効果を認めませんでした。

                                           

                                           MMT理論についても、政府の負債=国民の資産(政府の赤字=国民の黒字)、銀行のビジネスモデルとは集めた預金を貸し付けるものではない、など、かつてのガリレオの地動説の話や、センメルヴェイスの手洗いの推奨の話と、同じ話になっているものと私は思います。

                                           

                                           

                                           というわけで今日は「MMTを否定する人は、天動説を肯定してガリレオの地動説を否定するのと同じです!」と題して論説しました。

                                           

                                           

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                                          池上彰の”一律支給された10万円は国民が後で税金で返さなければならない”という説明のウソ

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                                             皆さんは、池上彰という人物をご存知かと思います。私は公人として池上彰氏は全く信用ができない嘘八百をメディアを通じて垂れ流している人物として、非常にネガティブに捉えています。

                                             その池上彰氏が、GWの5/2(土)20:00放送の「池上彰のニュース 新型コロナのお金問題 借金大国の日本の対策」という番組に出て、コロナ対応における経済対策の財源について論じていました。

                                             番組の中で、コロナの経済対策で第2次補正予算で決まった全国民への一律10万円支給について、後で国民が返さなければならないという発言があり、これは看過できないミスリードです。

                                             そこで今日は「池上彰の”一律支給された10万円は国民が後で税金で返さなければならない”という説明のウソ」と題して論説し、池上彰氏の問題がある3つの言説について論じたいと思います。

                                             

                                             5/2放送の池上彰氏の問題発言3つは次の通りです。

                                             

                                            1.コロナ対策のお金、例えば一律10万円給付はどこから出てきているのか?

                                            2.政府はどうやって借金をしているのか?

                                            3.政府の負債は私たちの子孫が返済しなければならないというウソ

                                             

                                             上記の3つについて問題点を指摘いたします。

                                             

                                             

                                             

                                            1.コロナ対策のお金、例えば一律10万円給付はどこから出てきているのか?

                                             

                                             みなさんは、一律10万円給付のお金は、どこから出ると思うでしょうか?

                                             

                                             国民全員に一律10万円給付することを盛り込んだ2020年度補正予算案は、4/27に法案が可決・成立し、新聞各紙は事業規模117兆円で新たな国債の発行は25.7兆円と報じました。

                                             

                                             池上彰氏は番組の中で、25.7兆円の借金を「家計に例えると・・・」として、収入が100万円で支出が100万円だった家計が、今回26万円急な用立てが必要になったなどと説明しています。

                                             

                                             そもそも国家の財政運営を家計に例えること自体が間違いであって、日本政府には通貨発行権があり、家計には通貨発行権はありません。

                                             

                                             

                                             

                                            2.政府はどうやって借金をしているのか?

                                             

                                             政府が負債を増やす仕組みは、財政法第4条による4条公債(建設国債)、財政法第7条による財務省証券(政府短期証券)、特例公債法による赤字国債の発行で、政府は負債を増やします。

                                             上記いずれの方法にせよ、政府が負債を増やした場合、反対側で必ず国民の預金が増えます。

                                             

                                             今回、一律10万円給付で、確かに政府の負債は増えましたが、その分、全国民の預金が増えます。

                                             

                                             また医療崩壊を防ぐためにコロナ対応の病床を増床させるために医療機関に600万円支給すれば、一時的に医療機関に従事する人が600万円預金が増え、その預金は医療機関は増床するための設備投資をしますので、設備投資業者に従事する国民の預金に変わります。

                                             

                                             学費に苦しむ学生に対して一律10万円給付するとすれば、一時的に学生の預金が10万円増え、受け取った10万円を学費に充当することで学校側、教育に従事する人らの預金に変わります。

                                             

                                             以上、負債を増やす財源は、集めた税金で支出しているわけではありませんし、後払いということで後で消費税率を引き上げるとか、コロナ税などの名目で増税するなどの必要もありません。

                                             

                                             ところが池上彰氏は、政府の負債=国債とし、その購入原資は私たち日本国民の銀行預金であると発言しています。銀行は国民の集めた預金で貸付金を増やしているわけではありません。銀行は記帳するだけでお金を生み出します。それこそがバンク機能、信用創造機能と呼ばれるもので、生命保険会社、損害保険会社、リース会社、消費者金融・商工ローンと呼ばれる金融機関は信用創造機能を持たないがゆえにノンバンクと呼ばれます。

                                             

                                             ノンバンクは各事業者が保険料や銀行からの借入や社債発行、株式を上場しているのであれば増資などでお金を集め、それらを原資に貸出しをします。新たにお金を生み出す信用創造機能はありません。

                                             

                                             バンク機能を持つ銀行とは、商業銀行のみならず、中央銀行の日銀もまた日銀当座預金というお金を創出することができます。

                                             

                                             

                                             

                                            3.政府の負債は私たちの子孫が返済しなければならないというウソ

                                             

                                             主流派経済学者らは、財政は税金で賄われていて、税金と予算の不足するものを赤字国債(特例公債)といい、借金だからあとで返さなければならないという発想で、表題の言説が出ているものと思っていますが、現実は異なります。

                                             

                                             1000兆円の国債残高をゼロにするというのは、国民の預金をゼロにするということで、お金を1000兆円吸い上げることになります。マネーストックをゼロにするということで、確実に国家が破綻します。

                                             

                                             1000兆円の国債をゼロにしなければならないと思っている人は、そもそもそこの認識が間違っています。政府の負債、即ち国債の残高とは何なのか?といえば、国家が通貨発行したお金の金額の控えでしかありません。

                                             

                                             過去累積で1000兆円通貨発行したとするならば、国民側に1000兆円の預貯金が渡ったということを意味し、それ以上でもなければそれ以下でもありません。

                                             

                                             

                                             以上3つ問題点を指摘しました。

                                             

                                             銀行が買う国債の購入原資は日銀当座預金なのですが、これは日銀が過去発行した国債を商業銀行から買い取っているものであって、国民の銀行預金で買っているのではないのです。

                                             池上彰氏が、これを知らずに銀行預金で国債を買っていると発言しているならば、完全な勉強不足・知識不足で、まるで白痴と言わざるをえませんし、知っていて発言しているならば、悪質なウソ吐きです。

                                             

                                             また26兆円もいずれ返済しなければならないと説明していましたが、過去、3.11東日本大震災の復興費用をまかなう復興費が約11兆円かかるということで、2011年〜2037年の25年間、所得税2.1%を徴収していることを例に出し、今回のコロナ対策では、消費税を1%UPすれば、2.5兆円の税収が増えるので、10年間1%UPを継続すれば、25兆円の返済が可能とし、あたかもコロナ増税が必要であるような言い回しをしていました。

                                             

                                             さらに、いずれ私たちの子孫が返さないといけない・・・という言説も全部デタラメです。

                                             

                                             池上彰氏の言う通り、増税してそのお金で国債残高を減らすとなれば、それは国民の試算の減少を意味します。国債の発行は貨幣の供給であって日本国民の資産なのです。

                                             

                                             ずっと返済しなくてもいいのか?といえば、返済する必要ないというのが正解です。

                                             

                                             ところが池上彰氏は、コロナ対策で新たに生まれた借金は返済する必要があるわけではなく、今後物価が大きく上昇した後に返済すればよいとも述べていますが、そもそも復興増税自体も間違いであり、そもそも東北地方の復興で用立てしたお金も返済は不要であるということです。

                                             

                                             

                                             

                                             というわけで今日は「池上彰の”一律支給された10万円は国民が後で税金で返さなければならない”という説明のウソ」と題して論説しました。

                                             政府と家計は全く別物であるということ、銀行が国債を買うのは国民の預金ではありませんし、コロナ対策で用立てしたお金も後で税金で返す必要は全くありません。

                                             経済や貨幣について正しい知識を持たない限り、正しい政治判断ができず、国民がますます苦しむことになってしまいます。

                                             私はたとえ憲法第21条で言論の自由、報道の自由、表現の自由が保障されているとはいえ、日本のマスメディアがウソ・デタラメを垂れ流すこと、池上彰氏のような著名人がウソ・デタラメの言説を公然とあたかも正しいかの如く振り撒くことは許されないことと思いますし、発言を訂正していただきたいものと思います。

                                             

                                            〜関連記事(池上彰氏が過去取り上げた経済理論)〜

                                            「リカードの比較優位論」の欺瞞と国際貿易(池上彰の間違った解説!)

                                            乗数効果について

                                            消費税率1%UPで2.5兆円増収できるというウソ

                                             

                                            〜関連記事(税金やお金や財政破綻について)〜

                                            政府が借金を増やすと国民の預金は増加します!

                                            3種類の負債

                                            政府の税収が安定している必要は全くありません!

                                            税金の役割とは何なのか?

                                            2018年度の税制改正の主要テーマに取り上げられた所得税の改革について

                                            「所得税を減税しないと富裕層が逃げていく!」は本当か?

                                            お金の本質を理解していた江戸時代の勘定奉行”荻原重秀”

                                            モンゴル帝国のフビライ・ハンの時代にインフレーションが発生したのはなぜか?

                                            ジンバブエのハイパーインフレについて

                                            ”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について

                                            親日家の投資家ジム・ロジャーズ氏が指摘する日本の財政破綻に反論する!

                                            ”国債増刷+財政出動で税金を増せる”という言説は無責任なのか?

                                            国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)

                                            ミクロ経済学の「予算制約式」について(「政府の負債は税金で返済しなければならない」のウソ)

                                            憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

                                            日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!

                                             

                                            〜関連記事(MMT理論・銀行のビジネスモデルについて)〜

                                            10万円給付の政治家受け取り自粛について

                                            3.11の東日本大震災の復興増税ならぬコロナ増税の可能性について

                                            国家議員の給料2割カットを賞賛する人は”スペンディングファースト”の事実を知らない白痴者です!

                                            国会議員の給料2割カットは”日本国民を救わないぞ”という決意表明しているのと同じです!

                                            ”公務員は私たちの税金で飯を食べている”という言説と”スペンディング・ファースト”について

                                            多くの国民が誤解している”国民から集めた税金で行政運営している”という言説について

                                            ”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!

                                            ”MMT理論よ!お願いだから、引っ込んでくれ!”と恐れる構造改革論者と緊縮財政論者

                                            政府支出を拡大すればインフレ率が抑制できなくなるという言説に対する反論

                                            公共事業などの政府支出は銀行預金で借りているわけではありません!

                                            反論になっていない財務省の”増税不要論”への反論

                                            MMT理論の批判論に対する反論!

                                            ゼロからお金を生み出すことができるのが銀行です!

                                            借入金の否定=資本主義の否定(信用創造機能とは何か?)

                                            日本には財政問題は存在せず、金融緩和だけでは景気が良くなるわけがありません!


                                            財政支出をせず病床数0.7%のコロナ病床の日本と財政出動して1.4倍のコロナ病床となったドイツの医療体制

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                                               今日は「財政支出をせず病床数0.7%のコロナ病床の日本と財政出動して1.4倍のコロナ病床となったドイツの医療体制」と題して論説します。

                                               

                                               5/6に期限を迎えるはずだった緊急事態宣言については、5/14に解除基準を定め、見直すこととなりました。緊急事態宣言は、感染拡大を防ぐことはもちろんですが、医療崩壊を防ぐためのものでもあります。

                                               

                                               政府は医療崩壊が起きるので危ないので、感染拡大しないように「”ステイホーム8割”に協力してください!」と言っています。

                                               

                                               そのため、国民は医療崩壊したら大変なことになってしまうので、協力しようということになりました。

                                               

                                               政府は患者を減らす取り組みとして国民に「自粛要請」という補償なき自粛によって協力を求める一方、医療供給量を増やす取り組みをやってきたのでしょうか?

                                               

                                               私が報道などで知る限りにおいて、医療供給量を増やす取り組みをほとんどやっていないと思っております。

                                               

                                               医療供給量を増やす取り組みは、4月に限らず、2月でも3月でもチャンスはありましたが、政府は何もやっていません。

                                               

                                               医師&医療経済ジャーナリストの森田氏によれば、日本には国内全体で約165万の病床があり、人口あたりでは世界一であるとのこと。ところがコロナ対応の病床数は、日本の病床数全体の0.7%と、ベッドがたくさんあるにもかかわらず、たったの0.7%しかコロナ治療で使えないという状況です。

                                               

                                               元内閣官房参与で京都大学の藤井聡氏によれば、0.7%以外の99.3%のベッドはガラガラで閑散としていると言われております。

                                               

                                               これはコロナで外出を恐れ、病院に行けば院内感染で病原菌をもらったり、自分が移してしまうかもしれないと思って病院に行くこと自体を回避しているとのこと。即ち、観光や飲食店のみならず、医療現場もまた商売ができていないという状況です。

                                               

                                               もし、99.3%のベッドのうち、2%くらいをコロナ病床に変えれば、供給量が増えますが、それをやらないのは、なぜか?

                                               

                                               財源の問題です。財政支出することを躊躇しているのです。

                                               

                                               ドイツではコロナ治療対応のためのIC(集中治療室)を1つ作るならば600万円を支給するとし、多くの医療機関でICを作りました。一度、ICを作っておけば、コロナ終息後も使えるということで、多くの医療機関が申請したとのこと。

                                               

                                               その結果、2月〜3月の約1か月間で、一気にコロナ対応の病床数は1.4倍にまで増加。その一方で、日本はドイツよりも先に感染者が出てにもかかわらず、そのままといった状況です。(下図の図 ⊃洵△鮖仮函

                                               

                                              <図 Ш眄支出により集中治療室を作ることに600万円支給をしたドイツの医療崩壊回避のメカニズム>

                                               

                                              <図◆Ш眄支出を躊躇することにより医療崩壊の恐れが放置されている日本>

                                               

                                               

                                               日本ではコロナ対応に追われる医療従事者のことばかりが報じられています。もちろん感染リスクを抱える中、懸命に働いている医療従事者に対しては、敬意を表しなければなりません。

                                               

                                               その一方で、コロナ対応以外の医療従事者は、特に医師は暇を持て余しています。

                                               

                                               ドイツのようにコロナ病床の対応するために設備投資をしようにも、例えば開業医は高いお金を払って病院を作っていれば当然借入金があるため、この状況で追加で借入金を増加させることは、経営的に無理があります。

                                               

                                               開業医に設備投資を促すために、政府支出によって設備投資の資金を支給するドイツ方式の方法も選択肢として検討できると思います。

                                               

                                               またそれ以外の方法では、コロナ対応の病床を持つ病院に一時的に従事してもらうため、感染リスクで普段の病院の経営ができなくなる恐れがあるので、その分の補償も含めて手当てをたくさん出すという条件で、医師を集めるという方法もあるでしょう。

                                               

                                               病院も余っていて、医師も余っていて、それで「医療崩壊の恐れ」とは、何言っているの?という話です。

                                               

                                               コロナ病床は高稼働で需給がひっ迫している状況でも、病床の99.3%はガラガラと閑散。ゴーグルにしても雨合羽にしても、政府が財政出動してメーカーに作らせればいいのですが、それも民間に委ねるだけで、政府としては何も財政支出を講じていません。

                                               

                                               我が国は、果たして国の体をなしているのか?私は危惧いたします。

                                               

                                               

                                               というわけで今日は「財政支出をせず病床数0.7%のコロナ病床の日本と財政出動して1.4倍のコロナ病床となったドイツの医療体制」と題して論説しました。

                                               

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                                                 今日は「西村経済再生担当大臣と吉村大阪知事の不毛な言い争い」と題して論説します。

                                                 

                                                 スポニチの記事をご紹介します。

                                                『スポーツニッポン 2020/05/06 20:06 西村経済再生担当相 吉村知事の非難に不快感「仕組みを勘違いしている」

                                                 西村康稔経済再生担当相は6日の記者会見で、新型コロナウイルス特措法に基づく休業要請などの措置の解除基準を国が示さないと吉村洋文大阪府知事が非難したことに対し「仕組みを勘違いしており、強い違和感を感じる。(措置の)解除は知事の権限」と不快感を示した。

                                                 また安倍晋三首相は6日のインターネット番組で措置については「各自治体が独自の判断をするのが基本的な考え方」と強調した。

                                                 国が緊急事態宣言を発令すれば、都道府県知事は特措法45条を根拠に、外出の自粛要請や、店舗を含む施設の使用制限の要請、指示ができる。

                                                 緊急事態宣言の延長決定を受けて、大阪府は5日、改めて外出自粛や事業者への休業を要請。その際、感染状況や病床の使用率などを参考にし、それぞれの要請を段階的に解除するための独自基準を決めた。
                                                 吉村知事は「どうなれば(措置を)解除するのか明確な出口戦略が必要だ」と強調。政府が措置の解除基準を示さないことに不満を募らせていた。
                                                 西村氏は自治体による措置について「各都道府県の裁量で、休業要請やその解除をやっていただく。大阪府がその説明責任を果たすのは当然だ」と主張。基本的に知事の権限の範囲内で対処するべきだとの認識を示した。 』

                                                 

                                                 上記記事は、西村大臣が、2020/05/06の記者会見で、新型コロナウイルス措置法に基づく休業要請の措置の解除基準を国が示さないことについて、吉村大阪府知事が強く非難したことに対して、不快感を示したことを報じています。

                                                 

                                                 吉村大阪府知事が、措置がどうなれば解除できるのか?明確な出口戦略が必要と強調して政府の対応に不満を募らせていると報じられている一方で、西村大臣は自治体による措置は、各都道府県の裁量で休業要請、解除をするものであって、大阪府が説明責任を果たすのは当然であると主張していることも報じられています。

                                                 

                                                 この吉村大阪府知事と西村大臣の2人の言い争いは、全く不毛であると私は思います。

                                                 

                                                 というのも緊急事態宣言の解除の基準を示すべきというのは、昨日も取り上げていますが、そもそも基準を定めないで緊急事態宣言を出すなどあり得ないと申し上げました。

                                                 

                                                 今さら解除の基準を示すなどということ自体があり得ず、その上で緊急事態宣言を延長することなど何事だ!という吉村大阪府知事の不満はごもっともです。

                                                 

                                                 しかしながら基本的には、政府は各都道府県知事に対して、「営業の自粛要請をしてもいいですよ!」といっているに過ぎません。

                                                 

                                                 したがって吉村大阪府知事は自分で自粛要請をしたことになるので、それを解除するのに国に基準を示せ!というのは筋違いという西村大臣の主張もごもっともです。

                                                 

                                                 東京都の小池都知事も同じなのですが、自粛要請をしたのは基準があるはずで、その基準は何ですか?ということが各都道府県知事に対して言えることでもあります。

                                                 

                                                 首相官邸も大阪府も東京都もそうですが、緊急事態宣言っていったい何なの?という話です。

                                                 

                                                 吉村知事がコロナで大活躍と言わんばかりに持ち上げるマスメディアが多いですが、そもそも吉村知事ですら、基準もなしに大阪府内の事業者に自粛要請させたのですか?ということで、政府を勇ましく責め立てて自分は正義であると振りかざしながら、ブーメランとなって帰ってきていることに気付いていないのでしょう。

                                                 

                                                 あるいは改正新型インフルエンザ対策特別措置法の第45条の立て付けが、自治体に自粛要請をしてもいいと委ねているにすぎないことを理解していないのでしょう。

                                                 

                                                 この二人の言い争いは、もうめちゃくちゃとしか言いようがありませんし、基準も明確にないまま岩手県も含めて緊急事態宣言を出して、自粛を要請するという話は、いったい何だったの?と思いますし、それを許す国民は何なの?とも私は思います。

                                                 

                                                 

                                                 というわけで今日は「西村経済再生担当大臣と吉村大阪知事の不毛な言い争い」と題して論説しました。 

                                                 

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                                                   今日は「判断基準なき緊急事態宣言によって自粛要請の対象となった感染者ゼロの岩手県」と題して論説します。

                                                   

                                                   サンケイスポーツの記事をご紹介します。
                                                  『サンケイスポーツ 2020/05/06 22:50 緊急事態宣言解除の判断基準作成へ 安倍首相「できるだけ早く」

                                                   安倍晋三首相は6日のインターネット番組で、5月末まで延長した緊急事態宣言を巡り、14日をめどとする地域ごとの解除検討に合わせ、判断基準を作成する考えを表明した。14日より前に基準が策定できた場合、内容を公表することも否定しなかった。新型コロナウイルス感染症の治療薬候補「レムデシビル」について、7日に薬事承認する予定だと説明した。

                                                   首相は判断基準について、宣言発令後の医療現場の逼迫度や、新規感染者数の推移などを踏まえた内容になるとの認識を示した。「行政としては、(専門家に)できるだけ早く基準をつくってほしい」と言及。これに関連し、西村康稔経済再生担当相も記者会見で「専門家と議論を進めている。近く示したい」とした。

                                                   首相は追加の経済対策については「状況を見極め、さらなる対策を当然考えたい」と明言した。

                                                   一方、首相は別のネット番組にビデオメッセージを寄せ、新型コロナウイルス感染症について「有効な治療法の確立に向け、この1カ月で一気に加速する」と強調した。

                                                   緊急事態宣言の延長を巡り「5月は出口に向けた準備期間だ。ウイルスの存在を前提としながら、いつもの仕事、毎日の暮らしを取り戻す」と語った。メッセージは5日に公邸で収録された。』

                                                   

                                                   上記記事の通り、安倍首相は新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言に関して、5/14をメドに地域ごとに解除を検討することを踏まえ、判断基準を作成する考えを表明しました。

                                                   

                                                   判断基準について緊急事態宣言発令後の医療現場のひっ迫度に加え、新規感染者数の推移などを巡る分析を踏まえた内容になるとの認識を示しています。

                                                   

                                                   このニュースは、正直なところ、「国民を舐めているのか?」と”激おこ”ニュースだと思います。

                                                   

                                                   なぜならば緊急事態宣言を発令したということは、基準があってその基準に抵触するから発令したのでは?と考えるのが普通です。

                                                   

                                                   緊急事態宣言を発令する前に、官邸が基準を定める必要がある理由は、解除ができなくなってしまうからです。

                                                   

                                                   このニュースによってわかったことは、首相官邸は適当に判断して宣言をしたということに他なりません。

                                                   

                                                   例えば味噌ラーメンのスープで「味噌の量はこのくらいでいいじゃんね?」とか、スパゲティの麺で「茹でる時間は〇分くらいでいいんじゃね?」などの具合で適当に判断をして宣言をしていたということになります。

                                                   

                                                   これはもう日本国民が暴動を起こさなければならないレベルではないでしょうか?

                                                   

                                                   なぜならば基準なき緊急事態宣言で、日本全国が自粛要請となり、どれだけの事業者が倒産したり、廃業を余儀なくされたり、自殺した人もいるのではないでしょうか?

                                                   

                                                   「今さら何言っているの?」というレベルでふざけるな!といいたい。

                                                   

                                                   主権が制限されて憲法違反をしているのに、何となく緊急事態宣言をしたとなれば、これはもう噴飯ものです。

                                                   

                                                   仮に定量的に感染者が何人とか決められなくても、定性的でも基準を作ることは可能です。例えば医療崩壊のリスクを鑑みて、医療崩壊リスクを回避するために緊急事態を宣言するなど、定量的に何%とかできなくても、定性的な基準を作ることはできたはずです。

                                                   

                                                   逆説的に考えた場合、なぜ基準を作れなかったか?といえば、感染者ゼロの岩手県を入れたかったからかもしれません。岩手県は感染者がゼロであり、感染拡大していないので、医療崩壊リスクもありません。

                                                   

                                                   しかしながら4月の時点ではゴールデンウィークを控え、外出自粛をする必要があると判断した官邸側が、対象を岩手県を除くとせず、全国としておけば、とりあえず基準などなくても、全国を対象に緊急事態宣言を出すことができます。

                                                   

                                                   なんとなく緊急事態宣言をする必要があったが、基準を作りたくても岩手県には感染者がいない、さてどうしようか?→とりあえず全国を対象にしよう!

                                                   

                                                   4月の時点では、このくらいの発想で緊急事態宣言を出したのだと思われます。

                                                   

                                                   さもなければ今さら基準を作成するなど、到底考えられません。

                                                   

                                                   岩手県内の飲食店は、とばっちりを受け、自粛要請に協力せざるを得ず、廃業や倒産の憂き目にあったり、自殺した人もいるのではないでしょうか?

                                                   

                                                   この基準なき緊急事態宣言によって岩手県民の人々は、いわれなき財産権の侵害を受けたものと怒るべきだと私は思います。

                                                   

                                                   

                                                   というわけで今日は「判断基準なき緊急事態宣言によって自粛要請の対象となった感染者ゼロの岩手県」と題して論説しました。


                                                  安倍政権がコロナ感染拡大防止のために自粛を強制せず、自粛要請とする理由について

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                                                    JUGEMテーマ:年金/財政

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                                                     今日は「安倍政権がコロナ感染拡大防止のために自粛を強制せず、自粛要請とする理由について」と題して論説します。

                                                     

                                                     毎日新聞の記事をご紹介します。

                                                    『毎日新聞 2020/05/09 20:35 「”なんだ大丈夫じゃないか”という緩み心配」西村担当相、外出自粛継続呼びかけ

                                                     西村康稔経済再生担当相は9日の記者会見で、東京都など13の「特定警戒都道府県」に関して、緊急事態宣言の延長後の人出について「(大型)連休前の平日は8〜9割減だったが、7、8日のデータを見ると平日との比較で6〜7割減にとどまっている。若干の緩みが生じている可能性がある」と指摘。そのうえで「これまでの努力を水の泡にしないように引き続き(外出自粛)継続をお願いしたい」と呼びかけた。

                                                     政府は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言延長にあたり、特定警戒都道府県にはこれまでと同様の接触機会の8割削減を求め、それ以外の34県には都道府県をまたぐ移動などに限って自粛を促している。

                                                     西村氏は休業要請などを延長しない地域が広がっていることに関し、「13都道府県で”なんだ大丈夫じゃないか”という緩みが出てきていることを心配している。今、緩むと2週間後に(数字に)出てくる」と警戒感を示した。【松本晃】』

                                                     

                                                     緊急事態宣言が延長されたことについて、大変遺憾に思っております。

                                                     

                                                     ウイルス感染拡大もさることながら、自粛要請によってまじめに自粛する事業者が経営に窮し、事業の継続ができなくなくなって倒産や廃業を検討する企業が増えていくことでしょう。

                                                     

                                                     結果的に雇用環境が悪化し、賃金は下落し、深刻な恐慌に突入していくことを本当に危惧しております。

                                                     

                                                     上記は毎日新聞の記事ですが、西村経済再生担当相は、国民の気の緩みが心配していると報じられています。

                                                     

                                                     私はそんな西村経済再生担当相に敢えて問いたい!

                                                     

                                                     「緊急事態宣言延長」は国民の責任なのでしょうか?安倍政権は1カ月何をやってきたのでしょうか?

                                                     

                                                     米国では2020/03/18にファミリー・ファースト新型コロナウイルス対策法(The Families First Coronavirus Response Act)が制定され、2020/03/27にCARES法(Coronavirus Aid,Relief and Economic Security Act)という法律が可決されました。

                                                     

                                                     日本では2020/04/08に非常事態宣言が出されましたが、米国では2020/03/13に非常事態宣言を出し、雇用者が従業員負担のための特定支出に際し、非課税で補填することを認めるだけではなく、給与補償プログラムの通称PPP(Paycheck Protection Program)によって、従業員の賃金を保護しています。

                                                     

                                                     PPPについては以前もご説明しておりますが、社員の給与や事業を継続するための家賃・光熱費等といったコストについて、雇用を維持しながら休業する場合に限って、賃金・雇用の維持を支援すべく、米国政府がそれらのコストを全て融資するというプログラムです。

                                                     

                                                     米国のPPPがすごいのは、融資といいながらも社員の給料、家賃、光熱費は返済免除としているため、実質的に社員の給料、家賃、光熱費に限っては結果的に給付しているのと同じであり、米国の雇用維持、賃金維持を下支えしています。

                                                     

                                                     当初約37兆円が計上されたものの、申請が殺到して財源が枯渇したため、2020/04/24にPPPの約33兆円追加支出を含む新型コロナウイルス追加対策法案を下院で可決し、トランプ大統領が署名しています。

                                                     

                                                     欧州では、英国でもボリスジョンソン首相が粗利益80%補償を表明。EUはマーストリヒト条約の財政規律を一時的に凍結し、ドイツも給与補償に動いています。

                                                     

                                                     それに比べて日本はどうでしょうか?

                                                     

                                                     自民党内でも一律10万円給付という要望があり、自民党の安藤裕衆議院議員が会長を務める「日本の未来を考える勉強会」でも要請してきたのですが、政府の当初補正予算案では、「日本の未来を考える勉強会」の要望の一律10万円給付は受け入れられませんでした。

                                                     

                                                     安藤裕衆議院議員によれば、一律10万円支給するのに3カ月もかかってしますため、所得減少世帯に特定して申請してもらって30万円支給する方が時間的に早いという説明があって、安藤氏ら一律10万円給付を要望する他の議員も含めて渋々了承したという経緯があるとのことでした。

                                                     

                                                     一度閣議決定した予算案が変更されるのは極めて異例とはいえ、結果的に一律給付10万円支給が決まったことはよかったと思いますが、官邸内でも一律10万円支給の意向が当初からあったということで、どこかで誤った情報が判断を迷わせたということは言えるでしょう。

                                                     

                                                     あのケチケチのドイツですら、今は戦争状態であるとして、財政規律を棚上げにし、財政赤字を積極的に増やす一方で、安倍政権は根本的に緊縮財政を継続し、麻生大臣も財政規律を守るといっています。

                                                     

                                                     感染拡大防止のため、もし「自宅に待機しろ!」「店は休業しろ!」と自粛を強制するならば、財産権の侵害なので日本政府は金銭の補償をしなければなりません。

                                                     

                                                     自粛強制ではなく、自粛要請であれば、あくまでも要請しているだけで強制はしていないので補償の必要はないという話になります。

                                                     

                                                     「みんなが自粛しているのに、あなたは外出するの?」と国民を分断させて社会的圧力で自粛させれば、政府は過大な財政負担から免れます。

                                                     

                                                     結局、緊縮財政、財政規律を守るというミクロ経済学の予算制約が頭から離れていないことの証左です。
                                                     

                                                     やる気になれば、地方債を購入したり、地方交付税交付金を増額し、そのための財源として、憲法第83条の財政民主主義により、財務省の緊縮財政方針に背いて、財政法第7条による財務省証券を日本政府が発行し、それを日銀に担保として差し入れて日銀当座預金を借りれば、普通に財源は出てきます。

                                                     

                                                     新たにコロナ税などの税金を集める必要がなくお金を創出できることを多くの人々が知らない。有事でも平時でも資本主義とは、誰かが負債を増やさない限り経済成長することはないことを国会議員、経済学者、エコノミストらは、知らない。

                                                     

                                                     憲法第38条財政民主主義により、財政法第7条や財政法第4条や特例公債法など、法的根拠もさることながら、現実のオペレーションでは官公庁会計システムのADAMS兇箸いΕ轡好謄爐鮖箸辰董日銀と財務省間でアッという間にオペレーションして通貨を発行することが可能です。

                                                     

                                                     各国が供給力を温存するために財政赤字を拡大させる中、日本は社会的圧力を使って自粛要請とし、「倒産する会社があってもやむを得ない」と虎の子の供給力が毀損することを何とも思わず、”財政規律を守る”=”お金の方が大事”とやって、財政赤字拡大をさせたくないと思って財政出動を渋っているわけです。

                                                     

                                                     この価値観では、非常時に限らず、平時であっても日本国民を幸せにすることは無理でしょう。

                                                     

                                                     

                                                     というわけで今日は「安倍政権がコロナ感染拡大防止のために自粛を強制せず、自粛要請とする理由について」と題して論説しました。

                                                     毎日新聞の記事の西村経済再生担当相の発言の”日本国民に気の緩み”というのは大変傲慢だと私は思います。欧米が財政出動するのと比べて、日本政府は真水でどれだけの財政出動をしたのか?胸を張っていえるのでしょうか?

                                                     それどころか赤字国債発行額が少ないことを隠蔽して、事業規模だけ大きく見せてGDPの2割に相当する118兆円とマスメディアを使って報じさせることに何ら違和感を持たないのでしょうか?

                                                     まさか西村大臣は100%円建て負債しか保有しない日本政府が財政破綻する確率はゼロであることを知らないのでしょうか?

                                                     もしご存知ないということであれば、日本国民を幸せにする方法を知らないことと同じであり、議員としていることすら迷惑であって、僭越ながらその職を辞するべきであると私は思います。

                                                     

                                                     

                                                    〜関連記事(コロナ)〜

                                                    粗利益補償をしない国と粗利益補償をした国で負け組と勝ち組に分かれるでしょう!

                                                    イベント開催の自粛要請で日本国民に責任を押し付けてショボい財政出動で凌ごうとする日本政府

                                                    緊急経済対策第2弾は2階から目薬を垂らすのと同じくらいショボすぎです!

                                                    EUの緊縮財政で新型コロナウイルスの感染が拡大してしまったイタリアについて

                                                    新型コロナウイルス騒動と関係なしに消費増税がデフレ圧力をかけています!

                                                    デフレ放置とデフレ促進策をまい進するところへ、新型コロナウイルス騒動で令和不況へ突入か?

                                                     

                                                     

                                                    〜関連記事(世界恐慌)〜

                                                    ナチスドイツと高橋是清の経済政策

                                                     

                                                    〜関連記事(財源問題)〜

                                                    国家議員の給料2割カットを賞賛する人は”スペンディングファースト”の事実を知らない白痴者です!

                                                    国会議員の給料2割カットは”日本国民を救わないぞ”という決意表明しているのと同じです!

                                                    ”公務員は私たちの税金で飯を食べている”という言説と”スペンディング・ファースト”について

                                                    多くの国民が誤解している”国民から集めた税金で行政運営している”という言説について

                                                    ”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!

                                                    政府が借金を増やすと国民の預金は増加します!

                                                    3種類の負債

                                                    政府の税収が安定している必要は全くありません!

                                                    税金の役割とは何なのか?


                                                    2020年度補正予算に不足しているものとは?

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                                                      JUGEMテーマ:年金/財政

                                                      JUGEMテーマ:プライマリーバランス

                                                      JUGEMテーマ:経済全般

                                                       

                                                       今日は「2020年度補正予算に不足しているものとは?」と題して、先月4/30に可決成立した2020年度補正予算案について論じたいと思います。

                                                       

                                                       下記はブルームバーグの記事です。

                                                      『ブルームバーグ 2020/04/30 19:13 新型コロナ対策、過去最大25.7兆円の補正予算成立−一律10万円給付

                                                       参院本会議で30日、2020年度補正予算が賛成多数で可決・成立した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う事業規模117.1兆円の緊急経済対策の実現に向け、予算規模は過去最大の25.7兆円となった。

                                                       同補正予算には国民1人当たり一律10万円の現金給付や上限200万円の中小小規模事業者への現金給付を含む雇用維持・事業継続に19.5兆円、感染症拡大防止に1.8兆円を計上。補正予算の財源はすべて国債の追加発行で賄う。

                                                       政府はいったん過去最大となる108.2兆円の緊急経済対策を閣議決定したが、緊急事態対象地域の全国拡大に伴い、現金給付を生活困窮世帯への30万円から一律10万円に急きょ方針転換。経済対策と同時に閣議決定された当初補正予算案も修正を余儀なくされ、8.9兆円の歳出の上振れとなった。

                                                       今回の補正予算では、休業を余儀なくされる事業者の固定費支払いを支援するため、休業手当への助成を拡充したほか、上限200万円の事業者給付を盛り込んだ。給付額は全国平均の半年分の地代を根拠としており、自粛期間が長引けば家賃の高い首都圏や業種によっては不足する可能性がある。

                                                       3月末に成立した20年度予算に今回の補正予算を上乗せすると、一般会計の歳出総額は128.3兆円、新規国債発行額は58.2兆円とそれぞれ過去最高、公債依存度は45.4%に悪化する見通し。財政出動に合わせて日銀は27日、国債を買い入れ上限を撤廃する追加金融緩和策を公表した。』

                                                       

                                                       上記の記事の通り、そして皆さんもご承知の通り、現金一律10万円給付などの緊急経済対策を盛り込んだ2020年度補正予算案が、衆議院本会議で採決され、参院本会議でも可決されて成立しました。

                                                       

                                                       規模でこそ117兆と華々しく報じていますが、国債増刷額は25兆7000億円です。経済対策の中身を見るポイントとして、事業規模は意味がありません。例えば「他の予算からの付け替え」や「財政投融資などの政府による貸付金」や「社会保障費・税金の徴収の猶予」といった政策は、GDPの落ち込みを直接防ぐことに影響しないからです。

                                                       

                                                       私は基本的に支持政党がありませんが、国民民主党の玉木代表が、家賃支援など予算委員会で質問したが、政府に危機感とスピード感がないことが分かったと述べられていまして、玉木代表が仰ることは全くその通りといえます。

                                                       

                                                       まず危機感に関していえば、大学生の2割が退学するかもしれないという状況が既に報じられ、中小企業は5月末まで自粛したら4割が倒産するかもしれず、6月末までとなれば6割が倒産するかもしれないという状況です。

                                                       

                                                       この状況でスピード感もなく財政支出を躊躇した場合、自殺者は増えるでしょうし、犯罪者も増えるでしょう。そうした犯罪を犯した人は捕まえて裁かなければなりませんが、その状況を作り出した政府にも責任があると私は思います。

                                                       

                                                       なぜならば、以前から予想していた話であるからです。

                                                       

                                                       スピード感でいえば、米国は2兆円の経済対策を早々に決め、欧州では3/21に財政規律を解除し、英国では給料補償を開始して、米国でもCARES法(CARES-Act)を通して、中小企業に対して3,000億円強の資金支援を3月、4月に決め、総額6,000億円強もの対策を既に決めています。

                                                       

                                                       日本ではようやく5月から一律一人当たり10万円の給付が開始ということで、どれだけ遅いのか?スピード感が全くないという玉木代表の表現は、まさにその通りといえるでしょう。

                                                       

                                                       結局安倍政権には危機感がない。危機感がなければスピード感もない。対策するための支出額も財政規律を守るから少ない。

                                                       

                                                       今回可決成立した2020年度補正予算の対策規模は117兆円ですが、その前の108兆円という規模でゴールドマンサックスが日本経済についてどれだけダメージを受けるか?試算し、GDPが▲25%となると発表しています。

                                                       

                                                       GDP25%減少というのは、日本国民の年収が25%減るということを意味するのですが、日本政府としては本当にそれでよいのでしょうか?

                                                       

                                                       危機感・スピード感もなく、政府支出拡大をケチっている状況では、大学生がたくさん辞め、中小企業も倒産し、自殺者・犯罪者が増えていくことになるでしょう。

                                                       

                                                       そのシナリオを回避するためには、追加で100兆円の対策を打ち、かつ消費税をゼロにするなどの組み合わせが必要であると私は思います。

                                                       

                                                       しかしながら、それをいつやるのか?といえば、秋の補正予算です。第2次補正予算が夏やれば、秋にお金が出ます。

                                                       

                                                       秋の補正予算までは「1人当たり10万円払うので、あとは自己責任でよろしく!」ということであり、コロナで死ぬよりも政府の無策・失策で殺される日本国民の方がはるかに多くなるでしょう。

                                                       

                                                       とにかく2020年度の補正予算で不足しているのは、スピード感、金額、この2点が圧倒的に不足しているものと私は思います。

                                                       

                                                       その思想の根底にあるものは、財政規律を守る、プライマリーバランスを黒字化しなければならないという発想が大元にあるからです。

                                                       

                                                       MMT理論でいえば、財政規律を守ろうというプライマリーバランス黒字化が間違っていること、政府が黒字だと民間は赤字になります。

                                                       

                                                       そのため、この状況で財政規律を守るというのは、却って国民を貧困地獄に叩き落すことになります。ところが相変わらずマスコミは財政破綻を煽る報道ばかりです。

                                                       

                                                       下記は日本経済新聞の記事です。

                                                      『日本経済新聞 2020/05/08 20:49 国の借金1114兆円 19年度末、過去最大を更新

                                                       財務省は8日、国債と借入金、政府短期証券を合計した国の借金が2019年度末時点で1114兆5400億円となり、過去最大を更新したと発表した。20年4月1日時点の総人口1億2596万人(総務省推計)で割ると、国民1人当たり約885万円の借金を抱えている計算になる。

                                                       18年度末と比べて11兆1856億円増えた。社会保障費などの財源を赤字国債で賄っていることが要因で、超低金利を背景に償還までの期間が10年以上の長期国債の発行が特に増えた。

                                                       内訳は、国債が10兆7852億円増の987兆5886億円だった。金融機関などからの借入金は、6693億円減の52兆5325億円。一時的な資金不足を穴埋めするために発行する政府短期証券は、1兆698億円増の74兆4188億円だった。

                                                       4月末に成立した20年度補正予算では、新型コロナウイルスの緊急経済対策を実施するため、23兆円の赤字国債を発行することになった。追加の対策を求める声も強まっており、国の借金増大は加速する見込みだ。

                                                       

                                                       借金=悪というのは、不況期では企業経営や家計においては正しい。しかしながら政府は経世済民のためのNPO法人であるため、自国通貨建てである限り、借金がどれだけ増えようとも何ら問題はありません。

                                                       

                                                       上記日本経済新聞の記事で言えば、1114兆5400億円という数字に意味があるかといえば、過去に発行した国債の残高の累計であり、反対側で国民の預金が1114兆5400億円存在するというだけの話です。

                                                       

                                                       国の借金増大と報じていますが、国の借金とは、政府の負債であり、企業の負債であり、家計の負債であり、金融機関の負債の合計となりますが、反対側で政府には資産もあり、企業も家計も金融機関も資産があって、日本は純資産残高が300兆円を超える世界一の金持ち大国です。

                                                       

                                                       今回、2020年度補正予算で23兆円の赤字国債を発行したことで、私たち国民に一律10万円給付されて預金が増えることになります。

                                                       

                                                       その財源を外貨で借りる場合、例えばドルやユーロで借りて日本国民に配るとなれば、これは将来世代にツケを残しますが、自国通貨建ての負債は全く問題がありません。

                                                       

                                                       また借金だけ増えるということは物理的にありません。必ず反対側で預金が増えます。その預金は私たち国民の預金であるため、一人当たり885万円の借金を背負うという表現も間違っていて、正しくは一人当たり885万円の資産という表現が正しいです。

                                                       

                                                       

                                                       というわけで今日は「2020年度補正予算に不足しているものとは?」と題して論説しました。

                                                       大企業・中小企業への粗利益補償、教育費負担のための大学生への金銭給付、コロナ対応病床増床のための医療機関への給付、地方交付税交付金の直接の増額、もしくは地方債の購入でも何でもいいのですが、政府が負債を増やしてこれらの政策にお金を投ずれば、民間の預金が増えます。

                                                       スピード感が遅いのは、財政規律を守ろうとするあまりなるべく支出したくないというバイアスがあるからであり、金額が少ないのも、財政規律を守ろうという考えがあるからです。

                                                       このように財政規律などというものは国民を幸せにするのに何の役に立たないため、プライマリーバランス黒字化そのものを早々に破棄するべきであると私は思います。


                                                      医療崩壊を防ぐ最も基本的な対策は医療供給力の増強である

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                                                        JUGEMテーマ:政界批判

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                                                        JUGEMテーマ:医療崩壊

                                                         

                                                         今日は「医療崩壊を防ぐ最も基本的な対策は医療供給力の増強である」と題して論説します。

                                                         

                                                         緊急事態宣言が5月一杯まで延長となりましたが、そもそもこの緊急事態宣言は何が目的で出しているのでしょうか?

                                                         

                                                         言うまでもなく、感染の急激な拡大を回避することであり、「医療崩壊」を回避することです。「医療崩壊」というのは、感染症の医療需要が供給量を大幅に超過してしまい、適切な医療を施せず、助かる命が失われてしまう状況をいいます。

                                                         

                                                         そして安倍政権は、この医療崩壊を回避するという大義名分のもの、自粛を要請しています。

                                                         

                                                         その結果、DV、虐待の弊害も出ています。

                                                        『河北新報 2020/05/02 コロナ禍とDV、虐待/ステイホームの弊害に目を

                                                         ストレスをうまく解消できず、コントロールできなくなった感情が理不尽な暴力となって大切な人を傷つける。
                                                          新型コロナウイルスの感染拡大で家庭内暴力(DV)や児童虐待の増加が懸念されている。集団感染を防ぐための休校、在宅勤務、外出の手控えがずるずると長期化し、家族が顔を合わせる時間が増えていることが影響している。

                                                         内閣府は緊急経済対策の一環として1億5000万円のDV対策費を計上した。相談体制の拡充を図り、手遅れにならないよう実態把握と救済に努めてほしい。
                                                         東日本大震災の際も家族の絆の大切さが強調された。ところが配偶者や交際相手への暴力、子どもへの虐待が被災地で頻発していたことが後の調査で明らかになっている。
                                                         被災者は窮屈な仮設住宅暮らしや見知らぬ土地での避難生活を強いられた。日常生活が突如奪われ、将来展望を見いだせないことで不安を深め、やり場のない怒りが身内に向けられた。
                                                         コロナ禍は「第2次世界大戦以来の厄難」と言われるだけに、より広範囲で深刻化しかねない。危機感を共有したい。
                                                        個別事情を直接聞き取ることが難しくなっている。DV相談窓口を設けても感染防止のため面談を控えざるを得ない自治体が出ているのだ。
                                                         内閣府は民間団体に委託し、メールや会員制交流サイト(SNS)、24時間対応の電話でも受け付ける相談窓口を新たに設置した。オンラインでの面談も導入し、被害者の窮状を受け止める仕組みを早期に広げたい。
                                                         緊急経済対策として国民に一律10万円の給付が決まり、世帯主の口座に家族分が一括振り込まれる。DVから逃れるため、居場所を隠して暮らしている被害者に細心の注意を払うべきだ。
                                                         避難先の市区町村に申し出れば給付を受け取れる手続きが始まったが、加害者に住所が知られることがないよう徹底してほしい。
                                                         子も親にとっても「ステイホーム」が長引いていることがやっかいだ。
                                                         本紙がSNSで長期休校を巡り実施したアンケートに対し、切実な声が寄せられた。
                                                         「虐待や貧困の中にある子どもたちに目が行き届かないこと、社会がイライラしていて他者に攻撃的になっていること…。影響は甚大でウイルスと同じレベルで危険だ」
                                                         「自宅に引きこもりの日々は子(高校2年の娘)も親もストレス」
                                                         学校側の目配りが行き届かず、子どもの心と表情の変化、体の傷など虐待の兆候を見逃す恐れがある。
                                                         休校は緊急事態宣言が延長になれば、さらに長期化する可能性がある。SOSのサインを見落とさないよう定期的な電話連絡や家庭訪問、分散登校日を設けるなど、きめの細かい見守りを継続したい。』

                                                         

                                                         また経済活動の停止で恐慌となり、自殺者が累計で27万人増という試算結果も出ています。

                                                         

                                                        『日刊ゲンダイ 2020/05/02 14:00 コロナ不況で自殺者が累計27万人増 京大研究グループの衝撃試算

                                                         コロナ不況によって、自殺者が累計14万〜27万人増加する――。
                                                         京大の研究グループ「レジリエンス研究ユニット」(ユニット長・藤井聡教授)が4月30日、衝撃的な試算を発表した。試算によると、過去のデータから、実質GDP成長率が下落すると、失業者が増え、自殺者が増えるという相関関係が実証されている。そこで、コロナが1年後に終息する「楽観シナリオ」と2年後に終息する「悲観シナリオ」を検討した。
                                                         民間の試算を参考に、コロナ禍による経済不況で、2020年度の実質GDPがマイナス14.2%になると想定。失業率が6.0〜8.4%に達するピーク時には、年間自殺者は3万4449〜3万9870人(2019年度比1万4280〜1万9701人増)に上る。
                                                         ピーク後は、景気が回復し、失業率も低下していくが、年間自殺者数が19年度の水準に戻るまで、19〜27年間かかり、自殺者の増加数は累計14万〜27万人になるというのだ。
                                                         もっと大胆な支援策をしなければ、えらいことになる。』

                                                         

                                                         こうした記事を見ていると、今の日本の状況は「コロナの感染拡大による医療崩壊を防ぐためには、社会が崩壊することについては目をつぶりましょう」という状況になっていると私は思います。

                                                         

                                                         医療崩壊を回避する努力を国民一丸となって実施している状況で、「社会崩壊を防ぐための話など、するべきではない!」といっていることに等しい。

                                                         

                                                         これは理不尽極まりない全体主義の社会的圧力です。

                                                         

                                                         政府が自粛を強制して、財産権の侵害を防ぐ意味で補償をしっかりと行うというならまだしも、多大な財政支出から免れるために自粛を強制せず、要請するということによって、社会的圧力を使って財政支出を極力少ない方法で切り抜けようとしているのが、今の安倍政権のやり方です。

                                                         

                                                         社会的圧力で自粛要請し、満足に補償をしないとなれば、DVや虐待が増え、倒産・失業が増え、揚げ句に犯罪や自殺が増加することは十分に予想できますが、これらを防ぐ努力について、「こういう状況でするべき話ではない!」とはならないはずです。

                                                         

                                                         しかも医療崩壊のリスクを極小化させ、社会崩壊を回避する方法も存在します。

                                                         

                                                         医療崩壊を回避するもっとも基本的な対策は、医療供給力を強化することであり、具体的にはコロナ対応病床数を増やすことではないでしょうか?

                                                         

                                                         4/17付の東京新聞の報道によれば、政府が対応できる病床数2万8000床という発表に対して、実際は1万607床であり、乖離している理由として都道府県が国へ報告したのは空きベッドであって、コロナ対応病床とは限らないとのことでした。

                                                         

                                                         4/28NHKの報道によれば、北海道、東京都、石川県の3都道県がコロナ対応病床の8割を超えて稼働しているとのこと。

                                                         

                                                         医師&医療経済ジャーナリストの森田氏は4/22、”【日本のコロナ対策病床は全病床の僅か0.7%】 世界一病院が多いのにオーバーシュートでホテル入院に頼らざるを得ない『日本医療の不都合な真実』”と題して、次のように述べています。

                                                        『(前略)

                                                         前回の記事では、毎年インフルエンザで1万人、自殺で2〜3万人が亡くなっている中、そのレベルの被害に到底到達しそうにないコロナの死亡のみに注目し、恐怖感からリスクゼロを目指して日本全体の経済を止めてしまうのは「圧倒的にバランスが悪い」と言った。

                                                         この記事は非常に多くの方に読んでいただき、また共感も頂いた。Facebookの「いいね」は2万以上になった。もちろんご批判も数多く頂いたのではあるが、袋叩き並みの批判を覚悟して投稿した身としてはこの総じて好意的な反応に感謝の一言である。

                                                         しかし、今回は一旦「コロナパニック自体の正当性」は置いておく。
                                                        仮に「コロナウイルスに真っ向から立ち向かう」と言う前提で話を進めたととしても、「圧倒的にバランスが悪い」おかしな話が日本の医療にはたくさんあるからである。

                                                         特に表題の「コロナ対策病床は全病床の0.7%」と言う話は本当におかしな話である。マスコミ等ではあまり議論されない話題ではあるが、個人的にはこれは相当の問題なのではないかと思っている。なぜなら今マスコミでもネット上でも、

                                                        ・医療機関がパンク(オーバーシュート)したら命を救えない!
                                                         ・医療機関の許容範囲内に感染を抑えるため学校は休校!外出は自粛!全国に緊急事態宣言!

                                                        と声高に叫ばれすべての国民の多大な負担となっている…それなのに患者を受ける側の当の医療機関の側で十分な準備が出来ていないのだとしたらそれは本当に大きな問題だからである。

                                                         コロナ対策病床は全病床の0.7%

                                                         日本には165万床の病床がある。ちなみにこれは人口あたりで世界最大である。

                                                        (中略)

                                                         世間ではあまり知られていないが、実は日本は世界一病院・病床が多い国なのだ。この医療体制は我々日本人にとって非常に心強いものである。しかし、その一方で実は2020年4月21日現在、国内全病床の0.7%しかコロナ感染対策に回せていないという現実もある。

                                                         このサイトは、全国都道府県のコロナ感染対策病床数と、患者数を一覧で見ることが出来る非常に便利なサイトだ。これを見ると日本のコロナ感染対策病床は全国で1万2千床しかない。日本の全病床数165万のうちの1万2千床だから、僅か0.7%ということになる。

                                                        (中略)

                                                         驚くべきドイツの急ピッチ医療整備

                                                         日本は世界一の病床数を持っているわけだからホテルを確保するより病床を確保するほうが簡単なのではないか? とは思われないだろうか。

                                                        (中略)

                                                         なぜ日本では病床がこんなに使われないのだろうか。

                                                         日本の病院・病床の多くが民間で経営されていることにその解答へのヒントがあるだろう。

                                                         日本ではあまり知られていないが、ドイツはもちろんヨーロッパの国々では医療といえば、警察や消防と同じ様な「公的」な存在なのが一般的である。ドイツの病院は公立・公的病院が8割で民間病院はわずか2割である。

                                                         簡単に言えば、医療の多くの部分を民間に移譲していないのである。これは同時に、国や公的機関が医療機関に対する指揮命令系統を保持しているということでもある。

                                                         一方、日本の医療機関は約8割が民営である。もちろん、コスト意識やマネジメント力の高い民間が医療機関を経営することのメリットは多大にある。しかしその一方で、医療という国家の安全保障の指揮命令権を民間に分割・移譲してしまうことのデメリットは計り知れない。民間に開放するということは、国からの指揮命令系統がうしなわれるということなのだから。

                                                         今回のコロナ感染パニックの様なこの危機的状況で、世界最大の病床を抱える日本がその0.7%しか病床を機能させられていないという事実は、そのデメリットを顕著に露呈していると言わざるを得ないだろう。

                                                        (後略)』

                                                         

                                                         上記の森田氏の論説で注目すべきは、国内の全病床の0.7%しかコロナ対応病床がないということで、残りの99.3%の病床は稼働していない状況であるということです。

                                                         

                                                         しかもドイツとの比較で、ドイツは公的病院が80%であるのに対し、日本は民間経営病院が80%となっていて、政府の命令指揮系統で病床をコロナ対応にするということができないと指摘しています。

                                                         

                                                         ただ民間であっても、政府支出で資金を補助してあげれば、ドイツと同じように病床を変更することは可能だと私は思います。

                                                         

                                                         日本政府は、コロナ対応以外の病院に対して、民間経営だからといって民間に自力で対応することを委ねるのではなく、準公共事業として政府支出で支援すればいいだけの話です。

                                                         

                                                         ところが安倍政権は、こうした取り組みを何一つといっていいほど、取り組みを進めていないのが現状で、その結果コロナ対応の病床数は増えず、コロナ対応の医療従事者も補強されず、必要な医療物資さえも増えていません。

                                                         

                                                         なぜこのような状況に陥っているのか?といえば、答えは「緊縮財政」です。

                                                         

                                                         公的病院、民間病院の割合の差はあるとはいえ、米国やドイツはコロナ対応では財政規律を無視し、おカネに糸目をつけず躊躇することなく政府支出で対応しています。

                                                         

                                                         日本では「3月一杯までは2019年度に計上した予備費しかないとし、4月以降は補正予算が決まるまでコロナ関係費が計上されていない当初予算しかなく、予備費しか使えない」ということで2020/04/27に可決成立した補正予算の執行が可能な2020/05/08から政府支出で対応できるという状況でした。

                                                         

                                                         安倍政権のこの対応スピードたるや、何という遅さでしょうか?

                                                         

                                                         財務省が決めたスケジュールと予算に従うことを優先し、それまでは医療供給力の引き上げをせず、当然の帰結として医療崩壊の危機が迫ってきているというのが日本の現状ではないでしょうか?

                                                         

                                                         この構図に気付かず、自粛要請の全体主義で政府の医療崩壊・緊縮財政に加担し、社会崩壊を引き起こすとするならば、そこに加担した日本国民にも重大な責任があるものと私は思います。

                                                         

                                                         

                                                         

                                                         というわけで今日は「医療崩壊を防ぐ最も基本的な対策は医療供給力の増強である」と題して論説しました。

                                                         安倍政権は緊縮財政政権であることが改めてよく認識できるかと思います。そもそも自粛を国家として強制すれば、補償が必要となる一方で、飲食店もイベント業者も安心して休業することが可能ですが、自粛要請となれば補償の必要がありません。

                                                         「みんなが自粛しているのに、あなたは休業しないのですか?」と国民を分断して、社会的圧力によって自粛が浸透すれば、多大な財政支出を免れることができます。

                                                         こうしたやり方に対して、私は全く賛同できませんし、コロナで死ぬよりも自殺者で多く死ぬことがあってはならず、緊縮財政は速やかに改めていただきたいものと、私は思います。


                                                        財政規律を凍結したドイツの経済対策について

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                                                           今日は「財政規律を一時停止した後のドイツの経済対策について」と題して論説します。

                                                           

                                                           AFP通信の記事をご紹介します。

                                                          『AFP通信 2020/04/23 20:02 ドイツ、1兆円超のコロナ追加対策を発表 労働者や飲食業界への支援拡充

                                                           【4月23日 AFP】ドイツ政府は23日、新型コロナウイルスの影響を受けている事業者や労働者への支援策として、100億ユーロ(約1兆1600億円)の追加経済対策を発表した。労働者向け給付金の拡充や、飲食業界向けの減税措置などを盛り込んでいる。

                                                           欧州最大の経済大国ドイツは、新型コロナの感染拡大について「制御下にある」と宣言し、1か月ぶりに一部店舗が営業を再開するなど経済活動の平常化へ向けて動き出している。

                                                           今回発表された追加対策では、ウイルスの感染拡大と政府の導入した拡散防止策のため自宅待機を余儀なくされた労働者に対し、4か月目から手取り給与額の70〜77%を補償する。これは、先に発表した補償額から10%引き上げとなる。

                                                           また、7か月目からは手取り給与額の80〜87%を給付。既に失業中の人については、失業手当の受給期間を3か月延長する。

                                                           さらに、感染対策の臨時休業で大きな損害を被っている飲食業界に対しては、7月1日から1年間、VAT(付加価値税)を19%から7%に引き下げる。

                                                           現在閉鎖中の学校は段階的に再開される見通しだが、オンライン授業のためパソコンを購入した家庭には政府が最大150ユーロ(約1万7000円)の支援を行う。

                                                           ドイツ政府は既に、事業者向けの資金繰り支援を中心とした約1兆1000億ユーロ(約130兆円)規模の緊急経済対策を発表しており、今回の追加支援はこれを拡充する内容となっている。』

                                                           

                                                           上記記事の通り、ドイツ政府は新型コロナウイルスの影響を受けている事業者・労働者への支援として、日本円で1兆1,600億円の追加経済対策を発表しました。

                                                           

                                                           労働者向けの給付金の拡充、飲食業界向けの減税措置を盛り込むとし、7/1から1年間VATを19%→7%に下げるという政策も打ち出しています。

                                                           

                                                           VATは付加価値税という名称になっていますが、日本の消費税と同じです。米国では国家として消費税というものはなく、州で消費税が課税される仕組みになっていますが、最終的に消費者にモノ・サービスが渡った時に払うという意味では、真に消費税といえますが、日本の場合は、最終的に消費者に渡る前から、BtoBで企業間の取引にも消費税がかかるため、欧州のVATである付加価値税に発想が近いです。

                                                           

                                                           何はともあれ、ドイツはVATを飲食業界に限定して19%→7%に減税することになりました。

                                                           

                                                           ドイツは憲法に財政均衡が条文として入っている緊縮財政国家で、プライマリーバランス黒字化をやってきた国です。そのドイツも、3/21にプライマリーバランス黒字化を辞めて財政規律を一時停止し、国民にとって必要なものを支出する財政拡大に方針転換しました。

                                                           

                                                           記事では、4か月目から給与額の70%を補償、7カ月目からは給与額の80%を給付するなど、労働者へ手厚い支援をしています。

                                                           

                                                           日本は10万円配って終わり。財政規律を守ろうとする人からすれば、「国民がガタガタ言うから、公明党が言うから、二階が言うから・・・」ということでとりあえず10万払って手打ちにしようということなのでしょうか?

                                                           

                                                           自民党の安藤裕衆議院議員は、10万円配布を追加で複数回行い、中小企業に対する「持続化給付金」の大幅な拡充や消費税ゼロとすることも検討するよう求めていますが、こうした政策を提言している国会議員は、本当にわずかな人であることが現状です。

                                                           

                                                           もっとも財務省は1回10万円を給付して財政支出拡大の幕引きを図ろうとするでしょう。

                                                           

                                                           下手すると2020年度の第2次補正予算で検討するとなれば、秋ぐらいから議論がされ、お金が給付されるのは2020年の年度末というスケジュールになります。

                                                           

                                                           10万を5月に払い、「あとは自己責任で頑張ってね!」というのが財務省であり、日本政府の方針です。

                                                           

                                                           あのケチケチのドイツですら、毎月お金を補填するとなれば、日本は対ドイツとの比較で、失業率・倒産率は圧倒的に高くなる可能性があります。

                                                           

                                                           ドイツやイタリアなど欧州各国は財政規律を凍結して財政政策を転換したから、そうした政策が可能なのですが、麻生大臣は日本においては財政規律を維持すると述べています。

                                                           

                                                           またフランスのマクロン大統領もまた典型的な新自由主義者のグローバリストでしたが、新型コロナウイルスの感染拡大をみてヤバイと思ったのでしょう。フランス国内の国民経済を回さないと全部輸入に頼っては生きていけず、保護主義に転換すべきと考え、モノの移動という輸出入を止め、国民の移動・出入国を停止するという方針に転換しました。

                                                           

                                                           いわばマクロン大統領からすれば「ゴメンナサイ!自由主義は非常時では国が滅びます。保護主義は必要でした。行き過ぎたグローバリズムは変えようと思います。」と主張しているのであって、日本のグローバリスト政治家らも、見習っていただきたいものと私は思います。

                                                           

                                                           とにかく欧州は反緊縮・反グローバリズムですが、その一方で日本は緊縮財政を礼賛し、平時になったらインバウンドで稼ぐという周回遅れのグローバリズムを礼賛する言説が蔓延しています。

                                                           

                                                           このままではコロナ終息後には、供給力がズタズタに毀損し、発展途上国化してしまうことを私は改めて危惧いたします。

                                                           

                                                           

                                                           というわけで今日は「財政規律を凍結したドイツの経済対策について」と題して論説しました。

                                                           各国が財政出動に政策転換をする中、日本は自粛要請を継続しています。自粛強要となれば財産権の侵害となって政府が補償する必要がありますが、自粛要請であれば補償する必要がなくなり、過大な財政支出を免れることになります。

                                                           非常時でも「カネカネカネ」とやって、倒産する企業があってもやむを得ない、ウイルス感染拡大防止のため、絆の力で皆さんで自粛に協力して乗り切りましょう!などという態度は、国民よりも財政規律が大事であるという価値観であって、その価値観ではコロナ感染拡大のようなパンデミックの非常時に限らず、平時であっても国民を幸せにすることはできません。

                                                           財政規律を守るといった思想は間違っており、100%円建ての国債しか保有せず、通貨発行権を持つ日本は財政破綻しないということを、改めて広めていかない限り、日本が再び発展することはできないと私は思います。

                                                           

                                                           

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                                                            JUGEMテーマ:郵政民営化について

                                                             

                                                             GW期間の2020/05/06の記事でCLOというローン担保証券が危ないことについて取り上げました。日本郵政でいえば、傘下のかんぽ生命の不適切な保険販売が騒がれましたが、意外と知られていないこと、それはゆうちょ銀行が抱えるCLO問題です。

                                                             そこで今日は「CLOを保有するゆうちょ銀行を抱え、1万人郵便局員削減しようとする日本郵政は国有化に戻すべき!」と題して論説します。

                                                             

                                                             下記は日本経済新聞の記事です。

                                                            『日本経済新聞 2020/03/24 郵便局1万人削減案 金融事業低迷で労使協議 コスト抑制が急務  

                                                             日本郵政グループは全国の郵便局に配置する局員数の見直しに向けて労働組合と協議に入る。全体の5%にあたる1万人の削減案などが浮上している。低金利による運用難やかんぽ生命保険の不適切販売問題で金融事業の収益力が落ち、人件費を抑える必要があるためだ。人口減少やデジタル化も踏まえ、業務の省人化を進める。

                                                             日本郵政グループ労働組合(JP労組)との春季労使交渉で、人員の配置基準に関する協議に入ることで一致した。地域ごとに必要な人数を改めて検討する。2021〜23年度を対象とする次の中期経営計画の合理化策の柱としたい考えだ。

                                                             郵政の取締役会は19年から非公式に郵便局のコスト削減の議論を開始。採用抑制や早期退職による1万人の削減案などが挙がる。グループ全体の従業員は民営化した07年度末から7%減にとどまっており、短期間で5%削減すれば大幅な加速となる。

                                                             これまで郵政グループは金融事業が収益の柱だった。全国2万4千の郵便局網もゆうちょ銀行とかんぽ生命からの年1兆円の委託手数料で維持している。

                                                             しかし金融2社はかんぽ問題や低金利による運用収入の減少で先細りが避けられない。両社とも手数料の減額を求めて日本郵便と交渉している。かんぽからの手数料は20年度、ゆうちょは21年度から大きく減る可能性がある。郵政の増田寛也社長は郵便局網を維持する方針で、人員削減によるコスト抑制が急務だ。

                                                             手紙やはがきなどの郵便物は減少が続く。デジタル化や人口減で窓口に来る顧客も減った。全体の業務量も減る傾向にあり、会社側は業務を効率化すれば人数を絞っても事業運営に支障は出ないとみている。

                                                             アルバイトなどの臨時従業員を除く日本郵便の18年度末の従業員は19万2889人。持ち株会社の郵政、ゆうちょ銀、かんぽ生命を合わせた21万5412人のグループ全体の9割を占める。現在の従業員数はほぼ配置基準通りだという。

                                                             郵政は07年に民営化し、13年に労使合意による配置基準を設けた。保険や貯金の取扱額、郵便物数といった業務量をもとに地域ごとに必要な人数をはじいたものだ。この基準に沿って採用や希望退職で人数を調整する。見直しは初めてとなる。

                                                             配置基準ができた13年度以降は1%しか減っていない。年2.6兆円の人件費が重くのしかかる。NTTグループは1985年の民営化から20年間で3分の1にあたる10万人程度を減らした。郵政グループ幹部は「民営企業らしく合理化する必要がある」と語る。

                                                             郵政は先細りの金融事業を補う新たな収益源の開拓が遅れている。15年に国際物流の強化を狙って豪物流大手のトール・ホールディングスを買収したが、4000億円の減損損失を計上する結果となった。トール社は今も業績不振にあえぐ。増田氏が育成を掲げる不動産事業もけん引役というにはまだ力不足だ。

                                                             人員配置基準に関する協議が必要とJP労組も判断したのは、このままでは郵政の全国一律サービスが立ち行かなくなるという危機感を会社側と共有しているからだ。』

                                                             

                                                             この記事が出た当時3/24は、緊急事態宣言は出ていないものの、新型コロナウイルスの問題は大きく話題になっていたわけで、その状況で1万人の人員を削減するとは、私は大変ひどい話であり、日本郵政は国有化すべきであると思います。

                                                             

                                                             またCLOについて2020/03/19付で全銀協会長がコメントした内容について取り上げさせていただきました。上記日本経済新聞の記事は、その1週間後に報じられたニュースです。

                                                             

                                                             かんぽ生命の保険の不適切販売と、低金利による運用収入減少についての指摘はありますが、CLOについては一切触れられていません。

                                                             

                                                             グループの金融事業の収益が落ち込んでいるために人件費を抑制する狙いがあるということなので、かんぽ生命問題で売上を伸ばせず、ゆうちょ銀行もデフレで資金需要がないので低金利が続くため、先細りになることを踏まえたものなのでしょう。

                                                             

                                                             マスコミ各紙は、ご紹介した日本経済新聞の記事に限らず、ゆうちょ銀行が保有するCLOについて取り上げているメディアが少ないです。私が確認できたところではブルームバーグの記事しか確認できておりません。

                                                             

                                                             そのCLOについて、3/19に全銀協の高島会長が会見で、新型コロナウイルス感染拡大で経済指標の悪化が続くとの見通しを示す一方で、日本の金融機関が保有するローン担保証券(CLO)への影響は軽微との見方を示しました。

                                                             

                                                             その当時からみると、明らかに状況は深刻に悪化しています。

                                                             

                                                             私がこのCLOの報道について注目しているのは、リーマン・ショックが発生する前に、サブプライムローン問題が発生し、当時の状況と非常に酷似していると思うからです。

                                                             

                                                             <CLOの仕組み>

                                                             

                                                             CLOについておさらいですが、米国の金融機関が企業A、企業B、企業Cに貸し出します。
                                                             銀行は債権者、企業A〜企業Cは債務者となり、それらの借用証書を集めて束ねて合体化して証券化し、投資家に売るのです。
                                                             銀行の融資を証券化するのが、CLOは、
                                                             Collateralized=担保
                                                             Loan=借入
                                                             Obligation=債務

                                                             となります。

                                                             

                                                             同じ融資で負債勘定のものであっても、貸付金・借入金の借用証書ではなく、社債を集めて束ねたものを証券化したものは、CBOといい、BはBond(債券)の頭文字をとったものです。

                                                             

                                                             そしてCLOとCBOを総称してCDO(Collateralized Debt Obligation)といいます。

                                                             

                                                             これらの商品の特徴は、CLOでいえば、たくさんの銀行融資を集めて輪切りにしたものが小口証券として投資家が保有するため、投資家からみた場合、1社や2社借り入れが返済できなくなったところで、影響は小さいという理屈になっています。

                                                             

                                                             投資信託などの理屈と同じ、ポートフォリオ理論が根源にありますが、リーマンブラザーズ破綻の時も同じ理屈でした。

                                                             

                                                             リーマンブラザーズが破綻する直前に、サブプライムローンが紙くずになりました。

                                                             

                                                             サブプライムローンは大量の住宅ローン債権を集めて証券化した商品で、CLOと違うのは企業の事業資金の貸付金か、住宅購入の貸付金かの違いだけです。

                                                             

                                                             CLOと同じ理屈で、住宅ローンを1人や2人返せない人が出ても、全体かすれば微々たるものなので、リスクが分散化されているということで高い格付けが付与され、売りまくっていたのです。

                                                             

                                                             CLOは企業の事業資金の貸付金ですが、サブプライムローンと全く同じことをやっています。

                                                             

                                                             平時の時は何ら問題がなく、上述の理屈は当たっているかもしれません。

                                                             

                                                             しかしながら今回の新型コロナウイルスのパンデミックは想定外です。

                                                             

                                                             結果的に企業が銀行への返済が滞ったり、返済ができなくなることが続出するとなれば、小口にリスク分散もクソもありません。証券化商品自体そのものが消滅する大打撃を受けることになるでしょう。

                                                             

                                                             リーマンショック時の前にサブプライムローン問題があったとなれば、CLOを起点としてそれらを保有する日本の金融機関の経営にも多大なる影響が出るものと私は危惧します。

                                                             

                                                             そのCLOを保有する金融機関の上位3つの中に、ゆうちょ銀行が入っています。

                                                             

                                                             最終的に私は、かんぽ生命、ゆうちょ銀行、郵便事業、そして親会社の日本郵政のすべてを国有化すべきであると考えます。

                                                             

                                                             この状況で1万人のリストラなど、あり得る話ではないですし、そもそも1万人も削減して地方でかんぽ生命、ゆうちょ銀行、郵便事業が成り立つのか?都会に住む人には理解できないかもしれませんが、離島や山奥では郵便局が生活の基点の一つになっており、私はリストラするくらいならば国有に戻すべきであると思うのです。

                                                             

                                                             赤字の郵便事業が赤字のままとならざるを得ないのは、離島や過疎地に郵便局を抱えるからであって、黒字にしようと思うならば、はがきは例えば500円とか、封筒の切手は1000円とか、大幅値上げをしない限り黒字にすることは無理でしょう。

                                                             

                                                             というよりも江戸時代からの飛脚を、明治時代に前島密(まえじま ひそか)が整備した郵便事業は、私たちの先代が津々浦々、郵便が届くようにと日本の近代化のために始まった事業であり、利益を追求しようとして始まった事業ではありません。

                                                             

                                                            <日本郵政の経営>

                                                             

                                                             日本の郵便事業は、上図の通り、赤字の郵便事業を、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の黒字で埋め合わせをしていましたが、デフレで金利が右肩下がりのために安定した安全な運用収入(日本国債の金利など)が見込まれず、格付けが高いとしてCLOの保有をすすめ、ゆうちょ銀行は危ない状況といえます。加えてかんぽ生命は民営化によって無理な営業をせざるを得なくなり、不適切な保険販売で批判を受けました。

                                                             

                                                             政府という組織が利益追求の企業ではない経世済民(世を経め、民を済う=よをおさめ、たみをすくう)のNPO法人組織であることを考えれば、そもそも郵便事業で稼いで黒字にする必要はなく、ゆうちょ銀行もかんぽ生命も赤字に転落したとしても、離島などの過疎地も含めて津々浦々全国均一のサービスを提供するという目的のため、政府事業で国有に戻すという発想があっても、何ら問題がないことだと私は思います。

                                                             

                                                             

                                                             というわけで今日は「CLOを保有するゆうちょ銀行を抱え、1万人郵便局員削減しようとする日本郵政は国有化に戻すべき!」と題して論説しました。

                                                             

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                                                            郵政民営化を断行した不道徳な小泉純一郎氏と郵政株売却期限5年延期について

                                                            ゆうちょ銀行の貯金限度額引き上げについて

                                                            (株)ゆうちょ銀行(証券コード:7182)について

                                                             

                                                            〜関連記事(デリバティブなど金融商品)〜

                                                            WHOのパンデミック宣言が1ヶ月以上も遅れた真の理由(パンデミック債について)

                                                            ドイツ銀行の経営危機で、メルケル首相に強烈なブーメランが炸裂!

                                                            CoCo債(偶発転換社債)という資金調達手法

                                                             

                                                            〜関連記事(銀行のビジネスモデル)〜

                                                            米国の経済悪化で、日本の銀行が保有するCLO(ローン担保証券)はどうなる?

                                                            デフレ放置では銀行というビジネスは成り立たない

                                                            ゼロからお金を生み出すことができるのが銀行です!

                                                            借入金の否定=資本主義の否定(信用創造機能とは何か?)

                                                            みずほ銀行の6800億円巨額損失について

                                                            三菱UFJ銀行と三井住友銀行がATMを相互解放へ!

                                                            金利が下がれば設備投資が増えるは本当か?(魚の仲買人さんのビジネスモデル)


                                                            米国の4〜6月GDPの予想値は最大▲40%という衝撃的な数字と日本の経済対策について

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                                                              JUGEMテーマ:国際金融情勢

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                                                               今日は米国商務省が発表した米国の1〜3月のGDPが▲4.8%だったことを取り上げ、「米国の4〜6月GDPの予想値は最大▲40%という衝撃的な数字と日本の経済対策について」と題して論説します。

                                                               

                                                               下記はロイター通信の記事です。

                                                              『ロイター通信 2020/04/29 23:39 米GDP、第1四半期速報値は4.8%減 4─6月期は最大40%減も

                                                              [ワシントン 29日 ロイター] - 米商務省が29日発表した第1・四半期の実質国内総生産(GDP)速報値(季節調整済み)は年率換算で前期比4.8%減と、2008年第4・四半期以来の大幅な落ち込みとなった。

                                                              新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた一連のロックダウン(都市封鎖)措置によって、3月後半の2週間に経済活動が急停止したことが影響した。

                                                               市場予想の中央値は4%減。予想レンジの下限は15%減だった。

                                                               2019年第4・四半期は2.1%増だった。

                                                               エコノミストは第2・四半期が最大40%のマイナス成長になると予想している。

                                                               MUFGのチーフエコノミスト、クリス・ラプキー氏は「米国が再開するまで経済は落ち込み続ける」と指摘。多くの州で実施された新型コロナの感染拡大を抑制するロックダウン措置が第1・四半期中は1カ月に満たなかったにもかかわらず、GDPが大幅に減少したことを考慮すると、第2・四半期の落ち込みは予想がつかないとの見方を示した。

                                                               商務省の経済分析局(BEA)は、新型コロナのパンデミック(世界的流行)による影響を完全に定量化することはできないが、第1・四半期GDPを一部押し下げたと指摘。3月の外出制限措置が「企業や学校による在宅業務への切り替えや業務停止、消費活動の抑制などにつながり、需要が急速に変化した」とした。

                                                               米経済の3分の2以上を占める個人消費は第1・四半期に7.6%減少。減少率は1980年第4・四半期以来の大きさだった。財・サービス両方の需要が急減した。19年第4・四半期は1.8%増だった。

                                                               家計の可処分所得は0.5%増と、19年第4・四半期の1.6%増から鈍化。貯蓄率は7.6%から9.6%に上昇した。

                                                               輸入は15.3%減少し、減少率は09年第2・四半期以来の大きさ。これが貿易赤字の縮小に寄与し、第1・四半期GDPを1.30%ポイント押し上げた。一方、在庫は163億ドル減少。19年第4・四半期は131億ドル増加していた。

                                                               設備投資は8.6%減で、09年第2・四半期以来の減少率を記録。鉱業向けの非住居用建造物や設備に対する投資減少が響き、4四半期連続の減少となった。

                                                               住宅市場は第1・四半期に加速したが、勢いは3月に弱まったもよう。政府支出は緩やかに増加した。』

                                                               

                                                               上記ロイター通信の記事の通りですが、米国の1月〜3月のGDPが米国商務省から発表されました。悪化は予想されていたとはいえ、▲4.8%となりました。

                                                               

                                                               4月〜6月は、最大で▲40%というとんでもない予想値が出ております。

                                                               

                                                               GDP▲40%というのは、所得が40%減ることを意味します。日本でイメージした場合、年収で1000万円の所得を得ている人は600万円となり、500万円の所得を得ている人は300万円になります。

                                                               

                                                               日本の1月〜3月のGDP速報値は、今月2020/05/16に発表の予定ですが、そもそも直近の2019年第4四半期のGDP(10月〜12月)は、▲7.1%でした。

                                                               

                                                               この▲7.1%という数字は、新型コロナウイルス感染拡大の影響は全く受けていません。

                                                               

                                                              <米国と日本の四半期GDPの推移>

                                                              (出典:米国商務省のホームページと日本の内閣府のホームページから引用)

                                                               

                                                               上記グラフは米国のGDPと日本のGDPについて推移を比較したものです。

                                                               

                                                               新型コロナウイルス騒動前の米国経済は順調そのものでした。先進国であっても、2%〜3%のプラスで推移していまして、どこかの大学教授らがそれっぽく「先進国は経済成長しない」などと言説を振り撒いてきたのは一体何なのか?と思えるほど、米国の経済は絶好調でした。

                                                               

                                                               その米国経済が、新型コロナウイルス感染拡大によって急激に変調し、1月〜3月のGDPは▲4.8%にまで落ち込みました。ここからさらに下落して最大で▲40%という予想値が出ているわけなので、これはもう世界恐慌といってよい状況でしょう。

                                                               

                                                               日本はどうか?といえば、10月〜12月の▲7.1%は、言うまでもなく消費増税10%による悪影響です。新型コロナウイルス感染拡大は一切影響していません。

                                                               

                                                               米国経済におけるコロナの悪影響の1.5倍以上のダメージを、消費増税10%で既に受けているというのが日本経済です。

                                                               

                                                               ▲4.8%が大変だ!とマスコミが報じるのであれば、日本の消費増税▲7.1%は、もっと大変ない状況であって、ここに新型コロナウイルスの影響がくるとなれば、1月〜3月期、4月〜6月期の日本のGDPは一体どうなるのか?と危機感を募らせます。

                                                               

                                                               ゴールドマンサックスは2020/04/08、日本の1月〜3月期のGDPは▲25%程度と予想しており、日本のGDPを約500兆円とすれば実に実額ベースで125兆円のマイナスということになります。

                                                               

                                                               この予想値は、安倍政権は2020/04/06に発表した総額108兆円規模の緊急経済対策を織り込んでいるとのこと。

                                                               

                                                               安倍首相は4/6の緊急経済対策発表時に、「緊急経済対策の規模は108兆円で過去最大であり、諸外国と比較して相当思い切ったものだ!」と誇らしげに述べましたが、108兆円はあくまでも事業規模であって、新規国債発行額は16.8兆円であるため、財政赤字は16.8兆円、即ち民間の黒字拡大は16.8兆円ということになります。

                                                               

                                                               ゴールドマンサックスは、事業規模ではなく財政赤字の真水部分は14兆円と見積もっています。14兆円や16.8兆円という財政赤字額では、民間の黒字も14兆円や16.8兆円となり、日本のGDPを約500兆円した場合でわずか3%前後しか、ダメージを防ぐことができないということになります。

                                                               

                                                               108兆円の中には、以前から予算を決定している台風19号の復旧事業19.8兆円や、税金・社会保障費の猶予26兆円など、新たなGDP成長につながらない施策が盛り込まれているのです。

                                                               

                                                               さらに新型コロナウイルス感染拡大収束後の消費喚起キャンペーンということで、観光・運輸、飲食・イベントに対する支援で1兆6,794億円、地域経済活性化でキャッシュレス導入推進などが1.7兆円も含まれています。

                                                               

                                                               4/6時点でコロナウイルスの感染拡大の収束が全く見通せていない中、収束後のことを考えて予算を付けるとか、全く危機感がありません。

                                                               

                                                               それどころか事業規模で108兆円などと誇ることすら、国民を欺いているわけで、1人当たり10万円程度を給付したところで、大恐慌に突入することは間違いないと本当に危機感を覚えます。

                                                               

                                                               そのことを報じない、日本のマスコミの報じ方もまた極めて問題であるといえるでしょう。

                                                               

                                                               米国経済がここまで悪化するとなれば、米中貿易戦争によるスロートレードは、さらに深刻なものとなり、内需の大打撃はもちろん外需ですら大打撃を受けることは必須の情勢といえます。

                                                               

                                                               

                                                               というわけで今日は「米国の4〜6月GDPの予想値は最大▲40%という衝撃的な数字と日本の経済対策について」と題して論説しました。

                                                               ゴールドマンサックスの予想値で日本のGDPが▲25%となるとするならば、今、日本政府がやるべきことは、GDPの25%に該当する100兆円以上の財政赤字額を増やすこと、即ち真水で100兆円の経済対策が必要です。

                                                               現金給付もいいですが、粗利益補償が一番効果があると思っていまして、理由は連鎖倒産を防ぎ、結果的に国民の賃金と雇用を守ることにつながるからです。

                                                               また2019年10月の消費増税10%によって▲7.1%のダメージがあったことを考えれば、消費税をゼロにすることもGDPを押し上げ効果につながるでしょう。

                                                               今の状況で財政規律とかプライマリーバランス黒字化という考えは、国民にとって有害な政策でしかあり得ませんので、すぐに撤廃していただき、真水で財政赤字額を増やして追加の経済対策を実施していただきたいものと私は思います。


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