電力業界で自由化で競争を加速させるならば送電網は全部国営化すべきです!

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     今日は「電力業界で自由化で競争を加速させるならば送電網は全部国営化すべきです!」と題して論説します。

     

     NHKニュースWebの記事をご紹介します。

    『NHKNEWSWEB 2019/11/05 18:31 倒れて停電長期化 鉄塔や電柱の強度見直し議論始まる

     ことし9月の台風15号で、千葉県を中心に送電用の鉄塔や電柱が倒れる被害が相次いで停電が長期化したことから、経済産業省の作業部会は鉄塔や電柱の強度の基準の見直しについて議論を始めました。

     

     先月の台風15号の影響で、千葉県を中心に長期化した大規模停電を巡り、経産省が進めてきた電力分野の問題点を検証するための有識者による作業部会の議論が始まりました。

     

     この作業部会では、主に3つの柱がありました。

    .疋蹇璽鵑魍萢僂靴申蘰阿凌彗化
    効率的な電源車の派遣などの関係者の連携強化
    E甘磴龍度基準の見直し
    など、電力ネットワークの強靭化を3本柱とする災害対策の推進を重要項目にあげました。

     大規模停電の再発を防ぐため、鉄塔や電柱などの送配電網の強度基準の見直しの検討を始めるとのこと。

     

     その一方で、無電柱化(電柱の地中化)については、一部の有識者からコストがかかると疑問の声があがり、効果が高いと見込まれる地点から優先的に進めるとしています。

     

     この問題を解決するもっとも簡単なことは何か?といえば、国費投入をどこまでやるか?という基本方針の変更です。

     

     日本の電力事業、ガス事業は、いずれも外国と異なり、純然たる民間企業で、電気料金の収入で運営してきました。純政府組織として、東京電力や関西電力などに勤務される方は、半ば公務員という心持ちで、国家・公共のために頑張るとやってきました。

     

     ここにきて台風が狂暴化してきたため、強力な台風に対応するためにはコストが追加で発生します。もしもその追加コスト分を、電気料金に上乗せすることができれば、そのコストを捻出することができますが、政府は今、電力自由化を推進しています

     

     電力自由化の状況で、送電網の管理責任は大手電力会社にあるにもかかわらず、ソフトバンクグループの孫正義らがやっている電力事業者は送電網の責任を持ちません。

     

     このような強力な非対称性の下、競争を促進すればどうなるでしょうか?

     

     東京電力などの大手電力会社は、経産省の指導で料金を上乗せしろ!と言っていますが、それでは大手電力会社は、ソフトバンクグループのような送電網の責任を持たない会社に競争で負けろ!と言っているのと同じです。

     

     となれば大手電力会社は、どこかを削減するしかなく、発電のためにいろんなものを削減するしかありません。

     

     要は競争が不平等であるということに尽きます。

     

    <電飾10社の設備投資金額の推移>

    (出典:東京電力のホームページ)

     

    <東京電力の設備投資額の推移(単位:億円)>

    (出典:東京電力のホームページ)

     

     

     上記グラフの通り、大手電力会社は、電力自由化が始まった1995年をピークに、東京電力は1993年をピークに、設備投資を削減しています。その結果、送電網のメンテナンスにお金をかけられなくなっているのです。

     

     そこへきて電力の自由化をさらに進め、2020年4月からは発送電分離が始まりますが、今後、日本では発展途上国と同様に停電が頻発するような国になっていくことでしょう。いわば電力の弱体化が進んでいくでしょう。

     

     仮にも作業部会が電力サービス強靭化の実現を図ることを大前提として、かつ自由化で競争を加速させるならば、少なくても送電網は全て、国営化すべきです。

     

     それならば大手電力会社もソフトバンクグループの孫正義らと、対等の勝負ができるでしょう。

     

     では、なぜ経済産業省は、それをやらないのでしょうか?

     

     私が想像し得るに「大手電力会社は体力があるから、そのくらい大丈夫だろう!」ということと、国費を投入するとなれば、財務省が緊縮財政なので簡単にOKしないということで、大手電力会社に甘えざるを得ないということなのかもしれないと、思っています。

     

     仮にそうだとすれば、私は電力会社の味方をするわけではありませんが、筋が通っていないと思います。

     

     今回、経済産業省が台風対策の強靭化を検討するのはいいですが、国費投入の割合を上げなければ、自由化しようとしている意図と、筋が整合しません。

     

     政府が国費を入れないならば、電力サービスは脆弱なままでいいのでしょうか?

     

     もし政府が電力の安定供給に責任を持つならば、国費投入をしなければダメです。

     

     また今年の台風15号による大規模停電では、倒木の処理、伐採に時間がかかった教訓から、電力会社や自治体や自衛隊の災害連携協定を明確にして、電線沿いの樹木の計画的な伐採を共同で進める必要性も強調されました。

     

     具体的には医療機関やガソリンスタンドなど災害時の重要拠点に、自家発電設備を導入することも提案するとしています。

     

     しかしながら、電力サービスも含めたエネルギーインフラは、いわば基礎インフラであり、公共インフラという認識です。そのため、キャッシュフローで儲かる部分があるため、全額国費というわけにはいきませんが、相当程度、いろんな仕組みを使って国費を注入しています。

     

     財務省も国費を投入すべきであり、経済産業省は財務省に対して「オマエ!もっと金を出せ!」と主張すべきでしょう。決して経済産業省だけで解決できるものではありません。

     

     しかしながら10%消費増税のどさくさに紛れて、キャッシュレスの推進を財務省とネゴるくらいならば、むしろ公共性の高い基礎インフラである電力サービスの安定供給のため、国費を一定程度入れるように方針転換するよう財務省に働きかけをしなければ、電力サービスの強靭化は進むどころか、弱体化していくことになるでしょう。

     

     

     というわけで今日は「電力業界で自由化で競争を加速させるならば送電網は全部国営化すべきです!」と題して論説しました。

     マスコミの報道に限らず、昨今の自然災害に対して、”想定外”という言葉を使って濁すことが多い日本ですが、人間がフルに想像し得る最悪のシナリオを検討し、そのシナリオを回避するための対策を考えるということは、日本国民の生命や財産を守るためには絶対に必要です。
     そのときに、いちいち”お金がない”、”1,000兆円の借金があるからできない”、”プライマリーバランス黒字化があるからできない”ということで躊躇しているから、作業部会での検討内容もクソみたいな内容になっています。
     台風15号にしろ、台風19号にしろ、国交省で記録するトップ10に入らない勢力のヘクトパスカルであり、今年の台風15号よりもあるいは台風19号よりも、もっと大きな台風が今後何回も来る可能性があります。
     大地震と違って台風はもともと頻度が多く、太平洋の温度が上昇しているという環境も踏まえれば、国費を投入して対策をするべきであり、それらの対策もまた人口の増減に関係なく必要とする需要であることを、私たち一般人も理解を深めていかなければならないと私は思うのです。

    景気動向指数とCPIから考える史上最高益を出したセブン&アイ・ホールディングスのリストラ

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       今日は「景気動向指数とCPIから考える史上最高益を出したセブン&アイ・ホールディングスのリストラ」と題して論説します。

       

       螢札屮鵝アイ・ホールディングスは、皆さんもご存知と思いますが、螢ぅ函璽茵璽堂、螢札屮鵝Εぅ譽屮鵝Ε献礇僖鵝↓蠅修瓦Α西武といった小売事業を中心とした業態を抱える持ち株会社です。

       

       そのセブン&アイ・ホールディングスが、2019/10/10の15:30に、第2四半期の決算発表と同時に、事業構造改革なるものを発表しました。

       

       それによれば、螢札屮鵝Εぅ譽屮鵝Ε献礇僖鵑任蓮⊃夕衂埖や人件費上昇などで、店舗の運営環境の厳しさが増すとして、加盟店の持続的な成長に向けて、24時間営業実施の店舗に対するインセンティブ・チャージを引き下げ(減益要因)と同時に、約1,000店の不採算店の閉鎖、人員政策は会計改革実施や店舗開発人員・非営業部門人員の適正化を発表。

       

       螢ぅ函璽茵璽堂は、33店舗をグループ内外企業と連携して、閉店を検討するとのこと。医療、住居関連商品を取り扱う事業のマーチャンダイジングの改廃と売り場面積の減積に加え、人員については約▲1,700人を自然減を含めて適正化すると発表。

       

       また蠅修瓦Α西武は、2020年8月に4店舗(西武岡崎店、西武大津店、そごう西神店、そごう徳島店)を閉店、2021年2月に1店舗(そごう川口店)を閉店し、2021年2月に2店舗(西武秋田店、西武福井店)を減積するとし、人員政策は▲1,300人を自然減を含めて適正化すると発表しています。

       

       一方で、第2四半期(2019年3月1日〜2019年8月31日)の決算発表では、売上高こそ▲0.9%で減収となったものの営業利益は2.8%、経常利益は3.2%の増収となり、減収増益で利益は史上最高益となりました。

       

       にもかかわらず、3,000人規模のリストラをするということで、雇用にも影響が出てくるでしょう。

       

      <商業販売額の前年同月比の推移>

      (出典:内閣府のホームページ)

       

       内閣府の景気動向指数をみてみますと、上記折れ線グラフの通り、商業販売額は2018年12月〜2019年8月まで、9カ月連続の前年割れです。小売業販売額にしても、2019年8月、2019年9月の2カ月こそ、消費増税前の駆け込み需要があったと思われますが、それより以前の数字もプラスを維持しているものの、2.0%未満を推移していて弱い数字になっています。

       

       

      <2015年の数値を100とした場合の鉱工業・鉱工業用生産財・耐久消費財出荷指数の推移>

      (出典:内閣府のホームページ)

       

       次に鉱工業・鉱工業用生産財・耐久消費財出荷指数についても、耐久消費財出荷指数は2019年4月と2019年5月は大きく伸びていますが、ほぼ前年度と同じ水準に推移しています。

       

       また、鉱工業生産指数と鉱工業用生産財出荷指数は、2015年と比べれば100以上を維持するものの、どちらも2018年度の同じ月よりも下回った状況で推移しています。

       

       景気動向指数は9つの指数で判断しますが、既に8月分発表では、景気後退を示す悪化に下方修正されました。とりわけ深刻なのは消費者物価指数でしょう。

       

      <消費者物価指数(コアCPI、コアコアCPI)の推移>

      (出典:総務省のホームページ「e-slat」から引用)

       

       上記折れ線グラフの通り、緑色の折れ線のコアCPIを見てください。2014年4月こそ、消費増税8%で強制的に物価を引き上げたので、2.5%増となりました。3%増であるにもかかわらず、2.5%増に留まったというのは置いておき、直近の2019年9月は▲0.3%です。特に今年に入ってからはどんどんマイナスが続いていたため、日銀は将来の利下げを示唆している状況にあります。

       

       10月以降の消費増税10%にしても、軽減税率の導入を主張する政府ですが、対象品目は2割程度に過ぎず、電気やガスや水道などは軽減税率の対象外です。

       

       そうした影響もあってなのか?今年に入って悪い数字が続いているのを反映し、今年1月から9月までの早期希望退職を実施した上場企業の集計人数は10,342人と6年ぶりに1万人を超えています。

       

       この影響は既に新卒採用に影響しており、大卒の求人倍率は1.88倍→1.83倍に下がっています。

       

       今までずっと上がってきた求人倍率も、新卒でさえ労働需要が下がっているというのが現状です。

       

       そういう状況でリストラをどんどん進めていくにしても、限界があります。

       

       人件費は働く人の所得であり、その所得を削減していくということになれば、消費が落ち込むのは当然の帰結です。

       

       消費が落ち込んでしまえば、企業がいくら人件費を切りつめたとしても、やがて利益を出せなくなります。

       

       企業の内部留保を貯め込むのは言うまでもなく、家計もお金を使うよりも貯めようとしています。まさにデフレスパイラル真っただ中という状況でしょう。

       

       

       というわけで今日は「景気動向指数とCPIから考える史上最高益を出したセブン&アイ・ホールディングスのリストラ」と題して論説しました。

       先週は広範に株価が下落しましたが、株価が高い状況は続いています。私は米国株は地に足の着いた株価上昇とみて、まだまだ伸びると思うのですが、日本株については指標を見る限り懐疑的であり、むしろ暴落する可能性が高いとみています。

       投資家の皆様におかれましては、政府や日銀などが発表する指標について、十分に読み解き、キャッシュポジションを高めにしておいた方がいいのでは?と私は思います。

       

       

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      南米チリでのAPECとCOP25の開催中止について

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         今日は「南米チリでのAPECとCOP25の開催中止について」と題して論説します。

         

         まずは時事通信の記事をご紹介します。

        『時事通信 2019/11/02 20:19 チリ首都のデモ継続=APEC中止後も

        【サンティアゴAFP時事】アジア太平洋経済協力会議(AC)首脳会議が中止に追い込まれた南米チリの首都サンティアゴで1日、再び大規模なデモが行われた。黒装束の女性約1000人が無言で行進後、大統領府の衛兵の前で拳を突き上げ「正義と真実を。免責はいらない」と連呼、20人が死亡した過去2週間の事態に対する政府の責任者追及を求めた。

         政府によると、キリスト教の聖人を祝う万聖節で休日だった1日、首都では約2万人がデモに参加した。家族連れも多かったが、一部で警官隊と衝突し、催涙弾や放水車で解散させられた。デモ隊はAPEC中止ではなくピニェラ大統領退陣を求めている。 』

         

         上記記事の通り、南米のチリで開催予定のアジア太平洋経済協力会議APECが中止に追い込まれました。理由は大規模なデモが発生しているため、沈静化しなければならないという理由です。

         

         チリ政府は、2019/10/30に開催断念を発表しましたが、デモの対応に加え、でも発生によって治安が悪くなっているという理由で開催中止をしたと報じられています。

         

         今、香港のデモが事態収拾することなく、ずっと継続しているわけですが、同じようなデモがチリのサンディエゴで起きています。

         

         南米でも一番中国に親しいチリで、香港デモと同じようなことが発生しているのです。

         

         チリで起きているデモは、香港と同じように100満員規模のデモが週末に発生しています。とはいえ、デモといっても、本質的には平和的な行進をしているデモだったのですが、一部が暴徒化して暴力的なことが発生したため、チリ政府は非常事態宣言を出しました。

         

         そのタイミングが悪いことに、APECが11月、国連の気候変動会議COP25が12月に開催される予定だったのですが、いずれも開催中止になりました。

         

         APECで話し合われる内容について、大きなアジェンダは特になく、注目されていたのは、米国トランプ大統領と、中国の習近平国家主席が米中首脳会談を行い、米中貿易交渉のフェイズ1である第一段階の合意に署名するのでは?ということが注目されていました。

         

         APECそのものというより、APECを利用して米中首脳会談の署名式が行われるということが注目されていたのです。

         

         したがってチリでAPECが中止になること自体は、大きな影響はないでしょう。

         

         APECの主催国がキャンセルした場合に、バックアップして代替開催する国というのは存在しません。そのため、今年はAPECそのものが行われない見込みとなります。

         

         もう1つ、COP25については、世界で話題になっています。

         

         なぜならば、世界の中で気候変動問題に対して、熱心に活動している活動家やNPO法人がたくさんあるからです。

         

         この地球温暖化問題を推進しているのは、主にマスコミです。

         

         今回のチリのCOP25では、パリ協定をどう具体化するのか?詳細を決める予定でした。

         

         パリ協定について、米国のトランプ大統領は、既に離脱を表明し、来年にも米国は離脱する予定です。

         

         米国以外の国々はパリ協定に対して、どのようなスタンスか?といえば、ほとんど真剣に取り組もうとしていないのが実情です。

         

         そのため、チリで開催予定だったCOP25で、パリ協定をどう具体的に実行するのか?推進派は決めたかったはずですが、チリで開催されなくなったため、多いな問題になっています。

         

         このCOP25は、もともとチリではなく、ブラジルで開催される予定だったのですが、ブラジル開催を発表直後に、ブラジルの大統領が変わり、ボルソナール大統領という人に変わりました。

         

         ボスロナール大統領は、ブラジルのトランプ大統領と呼ばれているくらいの人で、自分が大統領に就任する前に既に決まっていたCOP25の開催について、国内多忙で実施しないと述べていました。

         

         そのボルソナール政権は、地球温暖化問題は、形を変えた共産主義であると明言しています。

         

         では、チリでなぜ大規模なデモが発生しているのでしょうか?

         

         デモのきっかけは、チリ政府が財政難を理由に、首都のサンディエゴの地下鉄の料金を値上げすると発表したことが原因です。

         

         その値上げ幅は、なんと米ドルで4セント。たかだか4セントの値上げの発表で、100万人規模のデモになってしまいました。

         

         チリ政府は既に地下鉄料金の値上げを撤回したものの、デモの規模はどんどん大きくなり、20人が死亡して7000人もの人が逮捕される事態にまでなっています。

         

         まさに香港と同じことが、チリの首都サンディエゴで発生しているのです。

         

         チリ市民は不満で怒っているわけですが、不満と怒りがデモの原因である点は、香港デモと似ています。

         

         チリは南米経済全体が悪い中で、唯一といっていいほど経済は順調で、南米の優等生ともいわれています。

         

         ただここ最近、通貨のペソは2年ほど下落をしており、その結果、輸入品の価格が大きく上昇しています。

         

        <アルゼンチンペソの対日本円チャート>

         

         上記チャートの通り、2015年末から2016年の年初にかけて、大きく暴落し、その後も右肩下がりでアルゼンチンペソは値下がりを続けています。

         

         このような通貨の弱い国は、通貨が爆下げすると、輸入価格が大きく上昇します。特に発展途上国は、輸入で国内経済が成り立っている側面もあり、庶民の生活が物価高になってしまうことも国民の不満につながりやすいのです。

         

         今回のデモは、そうした不満もありますが、それ以外にも親中国であるからという理由もあります。

         

         ブラジル以外の南米では、親中国の国家は多く、チリも南米の中で、中国の一帯一路の中心になるといわれていた国です。そんなチリで、皮肉なことに中国政府と戦っている香港デモと同じデモが発生しているのです。

         

         

         というわけで今日は「南米チリでのAPECとCOP25の開催中止について」と題して論説しました。


        中国でキャッシュレスが広まったのは人民元の”ニセ札”が中国国内で大量に出回っているからです!

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           今日はキャッシュレス化に関連して、消費増税のポイント還元について触れながら「中国でキャッシュレスが広まったのは人民元の”ニセ札”が中国国内で大量に出回っているからです!」と題して論説します。

           

           まず、キャッシュレスの話の前に、消費増税でのポイント還元について述べます。

           

           2019年10月の消費増税について、明らかに今回の方がヤバいと私は思っています。2014年4月の消費増税8%は、2013年に安倍政権は景気拡大の取り組みをやっていたため、景気がそこそこよかったのです。

           

           具体的には十数兆円の補正予算を組んでいました。当時は景気が良くなったところで8%増税したため、景気もガクッと落ち込みました。

           

           今回は、すでに景気が落ち込んでいるのに増税するの?ということです。

           

           政府は消費増税の悪影響を理解はしているのでしょう。なぜならば、景気対策を万全にするといって対策をやっているからです。ところがこの景気対策の中身が、全くダメダメな内容です。

           

           政府の言い分としては、消費税増税で国民が6.3兆円の負担し、国民の所得が減ります。そして、消費税の軽減税率(食料品・新聞)、幼児教育の無償化、社会保障充実で4兆円強の予算を使う上に、ポイント還元で2兆円を加え、合計6.6兆円を国民に還元すると主張しています。

           

           ところがこの中にダメダメな政策があります。一番ダメダメな政策は、何といってもポイント還元です。

           

           このポイント還元は、2020年6月末で終了します。いわば2020年7月1日以降、オリンピック直前に再増税になります。

           

           なぜこのようなことになったか?といえば、ポイント還元とキャッシュレス還元です。

           

           軽減税率について、据え置き税率となった持ち帰り食料品と、配達新聞の8%の2つ以外は、10%となります。そこにポイント還元が加わりますが、お店によって還元率が異なります。

           

           まず大手百貨店やスーパーはポイント還元の対象外です。

           

           コンビニ、ガソリンスタンドのフランチャイズ店は、キャッシュレスで買えば2%還元となります。

           

           大手百貨店でも大手スーパーでもなく、フランチャイズでもない普通の小売店は、キャッシュレスシステムを導入して、経済産業省に登録をすれば、5%還元となります。

           

           これまでの説明で、ポイント還元策の概要が理解できた人はいるでしょうか?

           

           整理すると実は2019年10月以降、下記(1)〜(5)の5種類の税率が存在します。

           

          (1)消費税率10%

          ●食料品でも新聞でもないもので、大手百貨店でも大手小売店でもなくかつキャッシュレス非対応小売店で購入

          (例:地元商店街の金物屋さんでキャッシュレス対応ができていない小売店など)

           

          (2)消費税率8%

          ●大手百貨店、大手小売店における食品の持ち帰り購入:もともと8%

          ●コンビニで食料品以外のものの購入:8%=10%−2%

           

          (3)消費税率6%

          ●コンビニで食料品を持ち帰り購入:6%=8%−2%

           

          (4)消費税率5%

          キャッシュレス対応している小売店で、食料品以外のものを購入:5%=10%−5%

           

          (5)消費税率3%

          キャッシュレス対応している小売店で、食料品を持ち帰り購入:3%=10%−5%−2%

           

           上記(1)〜(5)を理解している日本人は、果たしてどれだけいるのでしょう?と私は思います。

           

           なぜ、こんな仕組みになってしまったのでしょうか?

           

           仮にも100歩譲って、食料品だけ軽減税率というルールならば、まだわかりやすかったでしょう。

           

           なぜならば持ち帰り食料品は8%のままで、それ以外は10%と覚えればいいだけだからです。ところがそこにポイント還元が加わりました。

           

           にもかかわらず、こんな複雑な仕組みになってしまった理由は、経済産業省の官僚が電子マネー会社やクレジットカード会社ら経営陣と意見交換して、日本はキャッシュレスが遅れていると考えていたからでしょう。

           

           そこで消費増税10%を機に、火事場泥棒的にキャッシュレスシステムを導入させたものといえます。

           

           よく日本ではキャッシュレスが進んでいないという言説があり、「中国と比べて日本は遅れている」という人がいます。

           

           しかしながら中国でキャッシュレス決済が進んだ背景には理由があります。それは偽札が大量に出回っているからです。

           

           中国人は財布を持たず、来日した中国人観光客の中には、財布を開いて小銭を数える日本人を見て、「中国は完全に日本を抜いている」と溜飲を下げている中国人もいるとのことですが、”中国人が財布を持たない”とか”現金は不要”というのは、中国国内で偽札を掴まされるというリスクから解放されるからなのです。

           

           そのため、スマホ決済でQRコードで買い物をするのは、便利という理由だけではなかったのです。多くの中国人が、人民元を信用できない状況であるため、キャッシュレス化が進んだのです。

           

           当たり前ですが、日本において偽札が出回り、紙幣が信用できないということはありません。

           

           にもかかわらず、「中国ではキャッシュレスが進み、日本ではキャッシュレスが遅れている」というのは、全くをもってアホとしか言いようがありません。

           

           

           というわけで今日は「中国でキャッシュレスが広まったのは人民元の”ニセ札”が中国国内で大量に出回っているからです!」と題して論説しました。


          ”税金返せ!”とプラカード持って大嘗祭に反対している人は愚民です!

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            JUGEMテーマ:経済成長

            JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

             

             今日は「”税金返せ!”とプラカード持って大嘗祭に反対している人は愚民です!」と題して論説します。

             

             下記は朝日新聞の記事です。

            『朝日新聞 2019/11/14(木)19:41 大嘗祭「一晩のため税金27億円」 東京駅前で反対集会

             東京都千代田区のJR東京駅・丸の内駅前広場で14日夜、大嘗祭(だいじょうさい)に反対する集会があった。主催者の男性はマイクを持ち「たった一晩の儀式のために27億円もの税金を使い、巨大な神殿が建てられた」と訴えた。参加者は「インチキ大嘗祭」などと書かれたプラカードを掲げ「大嘗祭反対」「税金返せ」とシュプレヒコールの声を上げた。武蔵野市から来たという女性(37)は「天皇制に反対する人は潜在的にいるのに、声を上げにくい息苦しい状況が生まれている」と語った。』

             

             

             上記は、大嘗祭で27億円も使っているということに対して、反対集会が東京駅の丸の内駅前広場で行われたとする記事です。

             

             この記事を見て思ったことがあります。といっても本当はこの言葉は、同じ同胞の日本国民・日本人には使いたくありませんが、それでも言わざるを得ず、敢えていいますが”愚民”です。

             

             その理由を2つご説明します。

             

             まず一つ目として、「たった一晩の儀式のために27億円もの税金を使い、巨大な神殿が建てられた」と批判するのはいいですが、27億円支出すれば、27億円分所得が発生して、経済成長します。

             

             経済成長するとは、実質GDPが成長すると私は定義します。そう定義した場合、実質GDPが増えるというのは、例えば今までパンを10個食べることができたのを、実質GDPが増えたことによって12個のパンを食べることができるようになった、ということを意味します。

             

             今まで10個しか買えなかった人が12個のパンを買えるようになったというのは、豊かさを実感できるでしょう。

             

             逆に実質賃金が減ったりした結果、10個のパン買えていたのに、8個しか買えなくなったとなれば、貧困を実感することになるでしょう。何しろ食べ物を買える量が減ったということなので、パンが買える個数がどんどん減って、8個→6個→4個→2個→0個となってパンが買えなくなってしまえば、飢えて死んでしまうからです。

             

             では27億円を大嘗祭に費消した場合、経済効果はどうなるでしょうか?

             

             消費額27億円であれば、消費27億=生産27億=所得27億と、毎度おなじみの”GDP3面等価の原則”で、必ず所得が27億円増えます。

             

             プラカードを持って大嘗祭に反対している人の中で、神殿の建築で受注した企業にお勤めの人とか、居ないと思いますが、仮にいたとすれば、大バカ者です。一義的には公共事業を受注すれば、その受注企業が一番初めに潤うからです。

             

             とはいえ、受注企業に勤める人も、そのことで給料が増えれば、消費を増やします。

             

             消費者として消費を増やす際、製品の購入にしろ、サービスの購入にしろ、その製品やサービスを供給している企業とは、もしかしたらプラカードを持って大嘗祭に反対している人が勤めている企業の製品・サービスかもしれません。

             

             そのため、そもそも27億円を無駄遣いといっている時点で間違っているのです。

             

             

             愚民である理由の2つ目は、反対のデモに参加している人が持つプラカードの「税金を返せ」という言説です。

             

             こうした「税金を返せ!」という言説について、朝日新聞の記事では「税金返せ!」と書いていますが、これは「(私たちの)税金返せ!」ということで、”私たちの税金”で支出していると思われていることでしょう。

             

             ”私たちの税金”という言葉は、”私たちが払っている税金”だと思うのですが、私たちが払っている税金で政府支出をするのではありません。

             

             財政法第7条で定められた財務省証券(政府短期証券)や、財政法第4条の建設国債やら、それらを政府が発行し、政府が日銀当座預金を借りるために、財務省証券や建設国債を差し入れて、日銀当座預金を担保に政府小切手を発行して支払っているだけであって、日本国民が納めたお金で支出しているというのは間違っています。

             

             政府支出は”スペンディングファースト(支払いが先)”であって、徴税などを担保にして支出しているわけではありません。

             

             そのため、私たち日本人が納めた税金で政府支出をしているわけではないので、「税金を返す」というのは、誰に税金を返すのか?という話になります。

             

             つまり「私たちの税金を勝手に使って税金ドロボウ!といった言説は、上述を理解できない”愚民”としか言いようがないと私は思います。

             

             

             というわけで今日は「”税金返せ!”とプラカード持って大嘗祭に反対している人は愚民です!」と題して論説しました。

             この記事が本当にひどい記事であると思うのは、大嘗祭の税金返せという話と別に、天皇制の反対を主張する人がいます。こうした人は、日本の皇統が2000年以上続いて、それが世界最古で世界の人々から尊敬されているという事実を知らないか、もしくはそのことの価値を理解できない人です。

             そうした人に対しては、やはり”愚者”としか言いようがないものと、改めて私は思います。

             

             

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            日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!

             

             

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            皇室は、日本のナショナリズムの中核です!


            日本の消費税と米国の売上税の違い

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               よく消費税の議論をするときに、海外の事例を出す人がいます。そんな中で、今日は米国の売上税というものが、日本の消費税とは全く異なるものであることをお伝えしたく、「日本の消費税と米国の売上税の違い」と題して論説します。

               

               端的にいいますと、米国には消費税はありませんが、州ごとに異なる税率で売上税というのが課税されます。

               

               日本の消費税は、欧米では付加価値税などといいまして、バリュー・チェーンのすべてのプロセスで消費税を課します。

               

               一方で、米国の売上税は、付加価値税でも消費税でもありません。消費者に販売する人が乗せて売るだけで、販売業者がそれを州政府に送金します。バリュー・チェーンのプロセスの段階では税金はかかりません。最後の消費者だけが税金を負担するという意味で、本当の意味での消費税ともいえます。

               

               日本の消費税や欧州などの付加価値税は、バリュー・チェーンのすべてのプロセスで消費税がかかるため、プロセスの過程で業者が消費税分を乗せられればいいですが、デフレ圧力や力関係で乗せられないというケースが普通にあり得ます。

               

               仮にも消費税分を乗せられなければどうなるか?その分値引きしたことと同じになります。

               

               付加価値の積み上げのイメージとして、畜産農家から消費者の手元にサーロインステーキが来るケーススタディで考えてみましょう。

               

              <付加価値の積み上げのイメージ図>

               

               上記は、畜産農家が黒毛和牛を育て、サーロインステーキとなって消費者の手元に渡るまでのバリュー・チェーンをイメージしたものです。

               畜産農家が100円で黒毛和牛を食肉加工業者に販売し、食肉加工業者は小売店に200円で販売し、消費者は小売店から300円で牛肉を買ったというシナリオです。

               

               付加価値税の付加価値は、会計上粗利益であり、GDPに相当します。そのため、以前、GDP3面等価の原則でも取り上げたことがありますが、整理すると下記の通りになります。

               

               生産面のGDP300円=畜産農家100円生産+食肉加工業者100円生産+小売業者100円生産

               支出面のGDP300円=個人消費300円

               分配面のGDP300円=畜産農家100円所得+食肉加工業者100円所得+小売業者100円所得

               

               さて、このシミュレーション図に対して、‐暖饑0%、⊂暖饑8%(景気が良くインフレのとき)、消費税8%(景気が悪くデフレで消費税が乗せられず丸々値引きしたとき)、で箴綫8%として表にしたものが下表です。

               

              <シミュレーション表>

               

               日本のようなデフレの状況で消費増税をすれば、のようにバリュー・チェーンの途中で税金を取れないケースがあります。この場合は、値引きするため、名目GDPは減少します。

               

               実質賃金も上昇して、可処分所得が増えている環境下では、△任睫簑蠅覆いもしれませんが、デフレ下では仮にとまではいかなくても、△両態で個数が減少、サービスを受ける回数が減少という形で、実質GDPが減少します。

               

               一方で、米国のような売上税の場合、STEP1〜STEP3のバリュー・チェーンでは消費税がかかりません。

               

               一般的に、法人税は赤字にすれば支払い義務は生じません。法人税は利益に対する罰則課税であるからです。そのため、利益が出ていなければ法人税は払う必要がないのです。

               

               ところが消費税は売上高にかかるため、赤字の企業でも支払い義務が生じます。さらに輸出に対しては還付金(輸出戻し税)があるのに、輸入には課税されます。

               

               そのため、米国では消費税・付加価値税よりも法人税の方が有効であるとし、消費税・付加価値税を導入していないのです。

               

               経済評論家の岩本沙弓氏によれば、1960年代の米国の財務省の報告書の中で、米国では、法人税がどれだけ高い税率であったとしても、赤字企業が法人税を支払わなくて済めば、その企業にとっても経済全体にとってもよいと考えているとのこと。たとえどんなに革新的な新規ビジネスであったとしても、収益構造が確立するまでの間、ある程度時間がかかるわけで、そういう状況下で赤字企業に対して消費税という名目で税金を課すことは有効ではないとの記述があると述べています。

               

               こうした記述をみて思うことは、米国はまさにフロンティア精神の国家であるといえるのでは?ということ。新しい挑戦の芽をつぶすことはしないという意思表示が、消費税・付加価値税導入を見送り、法人税を高くするということに現れているのでは?と思うのです。

               

               先進国でもベンチャービジネスが米国で隆盛するのは、このような税制の考え方も無視できないと思います。もし、安倍政権がベンチャー企業の育成を掲げるならば、法人税こそ引き上げて投資を促し、消費税は凍結もしくは引き下げるべきではないでしょうか?

               

               

               というわけで今日は「日本の消費税と米国の売上税の違い」と題して論説しました。


              ”公務員は私たちの税金で飯を食べている”という言説と”スペンディング・ファースト”について

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                 今日は「”公務員は私たちの税金で飯を食べている”という言説と”スペンディング・ファースト”について」と題して論説します。

                 

                 皆さんは公務員というと、どう思われるでしょうか?表題にある通り、「公務員は私たちの税金で飯を食べている」とか「公務員は税金泥棒だ!」とか、「国民の税金で養われている分際で・・・」などなど、公務員に対するバッシングは多いですが、私から一言言わせていただきますと、いずれも醜いルサンチマンの類であると主張したいのと同時に、デフレ放置の成れの果てで民度が下がった結果であると思っています。

                 

                 そもそも、公務員の給料は、政府支出に該当し、GDPが増えます。

                 

                 GDP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出(※)

                 ※純輸出=輸出−輸入

                 税収=名目GDP×税率×税収弾性値

                 

                 上記算出式にある政府支出には、公務員の給料が含まれます。そのため、公務員の給料を引き下げたり、公務員を削減するなどすれば、GDPは減少します。つまり経済成長とは逆に貧困化していくのです。

                 

                 多くの人は税金といえば、「日本政府は税金を集めて、公共サービスに支出する。道路を作るにしても、公務員の給料を払うにしても、集めた税金で支出する」と思っておられる方、多いかと思います。

                 

                 これは全く事実と異なります。

                 

                 それが”スペンディング・ファースト”と呼ばれるものです。

                 

                 スペンディングとは、英語の「spend」で日本語訳は「(費用や時間を)費やす」と訳します。そのため”スペンディング・ファースト”とは、”支出が先”であることを示すのですが、実は政府支出は、この”スペンディング・ファースト”なのです。

                 

                 例えば政府が予算が組み、国会で可決されたとします。その後、予算執行しますが、そのときのオペレーションはどうなるか?といえば、日本政府が「財務省証券」という政府短期証券の一種を日銀に差し入れ、日銀当座預金を調達することで財源を賄っているのです。

                 

                 財政法第7条

                国は、国庫金の出納上必要があるときは、財務省証券を発行し又は日本銀行から一時借入金をなすことができる。

                2.前項に規定する財務省証券及び一時借入金は、当該年度の歳入を以て、これを償還しなければならない。

                3.財務省証券の発行及び一時借入金の借入の最高額については、毎会計年度、国会の議決を経なければならない。

                 

                 上記財政法第7条に規定されている通り、日本政府は、手持ちの国庫金もしくは財務省証券で調達した(借り入れた)日銀当座預金をベースに予算執行を行います。

                 

                 それをイメージしたものが下図です。

                 

                <図 日本政府が財務省証券を発行して銀行預金が生み出される一連のプロセスの図解>

                 

                  銑イ魏めて並べますと下記の通りです。

                ‘本政府が1兆円の財務省証券を発行して日本銀行に差し入れ、日銀当座預金を借り入れる

                日本政府が公共事業を発注して、受注した企業に1兆円代金を政府小切手で支払う

                4覿箸論府小切手1兆円を市中銀行に持ち込み、1兆円の銀行預金に振り替える

                ご覿箸錬叡円を従業員に支払う

                セ埣羔箙圓論府小切手1兆円を日本銀行に持ち込み、1兆円の日銀当座預金に振り替える

                 

                 

                 

                 下記は、以前国債発行の時に解説で用いた預金創出のプロセスのイメージ図です。

                 

                <図◆Ю府が国債を発行して銀行預金が生み出される一連のプロセスの図解>

                 

                 政府からみれば、政府小切手を発行するための担保として日銀当座預金を調達するのに、財務省証券の発行も、国債の発行も、政府が普通に発行することができ、しかも徴税権の裏付けなど必要がないことがよくわかるのではないでしょうか?

                 

                 政府は徴税した税金を裏付けに予算を執行して支出しているのではないのです。

                 

                 改めて考えてみれば、私たちに日本国民も、年度の終わりに確定申告し、支払う税額が確定します。国家に限らず、日本国民というミクロ単位でみても、実は支出が先で、徴税は後になっている状態、まさに”スペンディング・ファースト”です。

                 

                 この現実を理解すると、政府支出のために税収が必要であるとか、公共サービスを維持する為に公務員の給料を払うために税収が必要、医療介護費用のために税率をUPさせて徴税すべき金額を増やす必要があるなどとする言説は、非常にナンセンスであることが理解できるのではないでしょうか?

                 

                 もちろん税金には、前回記事で3つの目的「景気の安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)機能」「格差縮小を目的とした所得再分配」「財源(複数通貨を使用する不便さからの解放)」ということをお伝えしましたが、特に「財源」については、かなり根拠が薄いという話になります。

                 

                 何しろ、日本政府に徴税権がなかったとしても、予算執行することは可能だからです。

                 

                 さらにいえば、国債発行すら不要です。財務省証券の発行が財政法第7条で認められているため、徴税も国債発行なしでも、日本政府は財政法第7条による財務省証券の発行によって、普通に予算を支出することが可能なのです。

                 

                 これを言い換えれば、”公務員は私たちの税金で飯を食べている”のではなく、財政法第7条の財務省証券の発行によって財源を生み出し、その生み出された財源で公務員は飯を食べて公共サービスを提供しているのであって、私たちの税金で飯を食べているわけではありません。

                 

                 

                 というわけで今日は「”公務員は私たちの税金で飯を食べている”という言説と”スペンディング・ファースト”について」と題して論説しました。

                 ”スペンディング・ファースト”を理解しますと、見えてくることがいろいろと出てきます。例えば「政府は税収で負債を返済しなければならない」とか、「財政拡大は財政破綻につながる」などといった言説の根拠となるミクロ経済学の予算制約の考えが、いかに間違っているか?ということです。

                 予算制約式において、経済の主体は一生涯稼ぐ所得以上の借入はできないという考え方がありますが、確かに個人の場合は当てはまるでしょう。

                 ところが永続することが前提で、通貨発行権を持つ政府についてまで、予算制約式を適用するというのは、間違っています。なぜならば、それ以前の話として、たとえ日本政府は税収が「ゼロ」であったとしても、財務省証券、国債、日銀当座預金、政府小切手によって、予算執行することが可能だからです。

                 

                 

                〜関連記事(税金やお金や財政破綻について)〜

                ”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!

                政府が借金を増やすと国民の預金は増加します!

                3種類の負債

                政府の税収が安定している必要は全くありません!

                税金の役割とは何なのか?

                2018年度の税制改正の主要テーマに取り上げられた所得税の改革について

                「所得税を減税しないと富裕層が逃げていく!」は本当か?

                お金の本質を理解していた江戸時代の勘定奉行”荻原重秀”

                モンゴル帝国のフビライ・ハンの時代にインフレーションが発生したのはなぜか?

                ジンバブエのハイパーインフレについて

                ”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について

                親日家の投資家ジム・ロジャーズ氏が指摘する日本の財政破綻に反論する!

                ”国債増刷+財政出動で税金を増せる”という言説は無責任なのか?

                国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)

                ミクロ経済学の「予算制約式」について(「政府の負債は税金で返済しなければならない」のウソ)

                憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

                日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!

                 

                 

                〜関連記事(MMT理論・銀行のビジネスモデルについて)〜

                ”MMT理論よ!お願いだから、引っ込んでくれ!”と恐れる構造改革論者と緊縮財政論者

                政府支出を拡大すればインフレ率が抑制できなくなるという言説に対する反論

                公共事業などの政府支出は銀行預金で借りているわけではありません!

                反論になっていない財務省の”増税不要論”への反論

                MMT理論の批判論に対する反論!

                ゼロからお金を生み出すことができるのが銀行です!

                借入金の否定=資本主義の否定(信用創造機能とは何か?)

                日本には財政問題は存


                ”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!

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                   今日は「”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!」と題して論説します。

                   

                   MMT理論の反論者は、必死に反論を展開しています。何しろ、MMT理論によって、自分たちの言説、アナリストレポートなどで主張していたこと、前提となっていたことが全て間違っていたということを認めてしまうことになるためです。

                   

                   そうした反論の中に、「デフレの日本は税金を取る必要がないということなのか?」という反論があります。この反論に対して、私は「それは間違っています!」という立場です。税金を取る必要はあります。

                   

                   なぜならば、税金を徴収する目的は、下記の3つの目的があるからです。

                   

                  【目的1】景気の安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)機能

                  【目的2】格差縮小を目的とした所得再分配

                  【目的3】財源(複数通貨を使用する不便さからの解放)

                   

                   まず、【目的1】の「景気の安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)」とはどういうものか?といえば、好景気の時期に徴税を増やして可処分所得を減らすことで景気を鎮静化させたり、逆に不景気のときは徴税を減らし、可処分所得を増やすことで景気を回復させます。

                   

                   景気の良し悪しで、可処分所得を減らしたり、増やしたりすることで、景気の過熱を抑制したり、景気を浮揚させたりというのが税金の目的の1つです。

                   

                   この場合、景気の良し悪しを判断する指標が、果たして適切な指標なのか?ということが重要になるのですが、竹中平蔵氏が日本の潜在GDPの定義を変更してしまったため、デフレギャップが小さく見えるもしくはインフレギャップが計算できてしまっているという奇妙な状態になっています。

                   

                  <図 Ы祥茲痢嶌蚤膤鞠亜廚寮在GDPと名目GDPを元にしたデフレギャップのイメージ>

                   

                  <図◆А嵎振儚鞠亜廚吠僂┐蕕譴神在GDPと名目GDPを元にしたデフレギャップのイメージ>

                   

                  <図:需給ギャップがプラスになっていることが間違っていることに気付いていない事例>

                  (出典:2018/03/09の産経新聞の記事から引用)

                   

                   

                   

                   図,猟未蝓∪在GDPとは、最大限の潜在GDPであって、それは工場が最大限に稼働し、生産年齢人口のほとんど100%の人が働いている状態のときの供給量をいいます。

                   

                   一方、竹中平蔵氏は、図△猟未蝓∪在GDPの定義を過去の実績の平均値に変更してしまいました。これは100m走でベストスコアが9.5秒の人に対して、「ベストスコアは何秒ですか?」という問いに、「100m走の平均スコアが10秒です。」と答えているのと同じでイカサマであり、インチキです。

                   

                   インフレギャップというのは、私もイメージ図を描きますが、あくまでも概念的なものであってイメージであって、インフレギャップを算出することはできません。

                   

                   図の産経新聞の記事では、需給ギャップがプラスになっていますが、そもそも需給ギャップがプラスということは、製造できない製品や、供給できないサービスを買ってしまっていることとなり、物理的にあり得ません。

                   

                   これは、竹中平蔵氏が潜在GDPの定義を変更したために、こうした矛盾が生じてしまっているのです。

                   

                   次に【目的2】の「格差縮小を目的とした所得再分配」とは、高所得者層から税金を徴収し、低所得者層もしくは国民向けの公共サービスに支出することで格差を是正し、社会を安定化させます。

                   

                   国内の所得格差が縮小し、国民生活が安定化すると、高所得者層も安心して暮らせるというメリットを享受できます。

                   

                   最後に【目的3】の「財源」です。この「財源」という意味は、政府が日本国民に対して、日本円による税金の支払いを求め、公共サービスや公共投資の政府支出を日本円で行い、日本国内で日本円以外の通貨の流通を制限する意味で用いています。

                   

                   企業でいうところの売上高から支出する、家計でいうところの所得から支出する、ということではありません。

                   

                   多くの人は、国民に税収を払わせ、その税収で公務員の給料を払ったり、年金や医療や介護やインフラ投資などの支出に充当すると思っていると考えられますが、これらは正しくありません。

                   

                   あくまでも日本円を日本国内に流通せしめるために、「財源」というお題目で徴収しているにすぎないのです。

                   

                   以上、【目的1】〜【目的3】の通り、税金には「ビルトイン・スタビライザー」「所得再分配」「通貨の流通を強制して複数通貨を使用する不便さからの解放」という3つの役割があります。

                   

                   仮にデフレが継続して財源としての税金を徴収する必要がなくなったとしても、景気を安定化させて格差の縮小するためにも税金は必要です。

                   

                   即ち、「MMTで財源が無限にお金を生み出せたとしても、日本は無税国家になるべきではない!」という結論になります。

                   

                   

                   というわけで今日は「”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!」と題して論説しました。

                   

                   

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                  政府の税収が安定している必要は全くありません!

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                  2018年度の税制改正の主要テーマに取り上げられた所得税の改革について

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                  ”国債増刷+財政出動で税金を増せる”という言説は無責任なのか?

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                  日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!

                   

                   

                  〜関連記事(MMT理論・銀行のビジネスモデルについて)〜

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                  政府支出を拡大すればインフレ率が抑制できなくなるという言説に対する反論

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                  反論になっていない財務省の”増税不要論”への反論

                  MMT理論の批判論に対する反論!

                  ゼロからお金を生み出すことができるのが銀行です!

                  借入金の否定=資本主義の否定(信用創造機能とは何か?)

                  日本には財政問題は存在せず、金融緩和だけでは景気が良くなるわけがありません!

                  国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)

                  ”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について

                  グリーン・ニューディール政策と現代金融理論


                  1,000兆円の国債発行は”1”を1回、”0”を15回、キーボードを叩いて”Enter”を押すだけで発行できます!

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                     今日はMMT理論について触れたく、「”1,000兆円の国債発行は”1”を1回、”0”を15回、キーボードを叩いて”Enter”を押すだけで発行できます!」と題して論説します。

                     

                     今年の4月から、私はMMT理論(Modern Monetary Theory)について記事を何回か書いています。MMT理論の要点は下記の通りです。

                    (1)自国通貨建ての債務について、ミクロ経済学でいう予算制約は受けない

                    (2)全ての国家は、生産と需要について実物的な限界という制約を受けることはあり得る

                    (3)政府の赤字は民間の黒字である

                     

                     また、(3)に関連して、政府の赤字は民間の黒字であるということで、国民の預金が増えるためには、誰かが負債を増やす必要があり、負債を増やす主体は、家計でも企業でも政府でもよく、デフレの日本では家計も企業も借金を増やそうとはしない一方、政府はデフレでも負債を増やすことができ、デフレの時に負債を増やせる主体は政府であれば、供給力という制約を除けば、好きなだけ政府の負債を増やすことが可能です。

                     

                     企業と家計にとってデフレ状況下では負債は悪です。なぜならば借金の元金の価値は下がることなく、物価の下落を通じて、企業の売上が減少し、実質賃金、名目賃金が下がっていくことで、企業と家計は負債の返済ができなくなってしまうからです。

                     

                     ところが政府はデフレ状況下で負債を増やすことは可能です。ミクロ経済でいうところの予算制約の影響がないからです。

                     

                     というより政府の存在目的は、経世済民(世を経め、民を済う)であるため、経世済民のためには何をやってもよい。デフレ脱却する為に負債をどれだけ増やしたとしても、何ら問題ありません。

                     

                     そしてインフレは恐れるに足らずです。資本主義の前提は、負債を増やして経済を拡大していくことであって、人口の増減とか全く関係なく、相関関係ですらありません。そのため、マイルドなインフレ率2%〜3%が、資本主義として健全な状態です。

                     

                     日本は日銀の物価目標2%(コアCPIで2%)としていますが、達成できておらず、第2次安倍政権になって6年以上経過していますが、未だデフレが脱却できていないということになります。

                     

                     少し話を戻しましてMMT理論でいえば、政府が負債を増やすことについて物理的にはいくらでも可能です。例えば新たに建設国債を1,000兆円発行する場合、1,000兆円=1,000,000,000,000,000円ですので、”1”を1回、”0”を15回、キーボードを叩いて”Enter”を押すだけで、1,000兆円の国債を発行することは可能です。

                     

                     政府は銀行預金を借りているわけではありません。政府は国債を発行して赤字国債を増やすことで、具体的には下記 銑Г離廛蹈札垢魴个胴餾弔鯣行します。

                    <政府支出によって(財政赤字にすることで)、預金が生み出されるプロセス>

                     ‘本銀行が銀行に日銀当座預金を貸し出す

                     (市中の銀行は、銀行預金は負債勘定となるため、自行に銀行預金を持つことはできない)

                     ∪府は国債を発行し、銀行が持つ日銀当座預金を借り入れる

                     F銀当座預金の所有者が銀行名義から政府名義に代わる

                     (日銀当座預金は、政府と銀行しか保有できず、一般企業や一般人は保有できない)

                     だ府は日銀当座預金を担保に政府小切手を発行して、企業に公共事業の支払いをする

                     (=政府に赤字が発生=財政赤字が発生=企業に黒字が発生)

                     ゴ覿箸論府小切手を銀行に持ち込み、預金と交換する

                     Χ箙圓論府小切手を日銀に持ち込み、日銀当座預金と交換する

                     日銀は政府小切手を政府名義の日銀当座預金で決済する

                     

                     

                     

                     上図の通り、 銑Г鮟腓砲笋辰討いと、上図の上から下の方に降りてくる形で、オペレーションされます。結果、政府が財政赤字を作り出すことで、民間企業に黒字がもたらされ、企業の預金が増えます。そして、企業の預金は給料などの名目で家計の預金に振り替わります。

                     

                     上図は政府が”100”財政赤字にすると、国民が”100”黒字になる図でしたが、政府が財政赤字にするため、建設国債を発行するのは、瞬時にできます。何しろ”1”を1回、”0”を2回キーボードを叩き、”Enter”するだけでいいからです。

                     

                     仮に2,000兆円の赤字国債を発行するにしても、”2”を1回、”0”を15回、キーボードを叩いた後、”Enter”をするだけです。

                     

                     このように国債を発行することは簡単で、制約がないのか?といわれれば、供給能力という制約は存在します。

                     

                     例えば、デフレを放置して医療機関がバタバタを倒産したとして、それも自己責任といって政府が放置したとします。

                     

                     その後、経世済民のために、”日本国民の医療費を政府が全額負担します” あるいは ”自己負担30%が無くなって全額政府が負担してくれる” としましょう。

                     

                     この場合、赤字国債でも医療国債でもなんでもいいのですが、国債を1,000兆円発行することは簡単にできますが、医療機関が倒産を続けてしまえば、政府が医療費を全額負担しようにも、病院(施設や医師や看護師)が不足しているという状況となり、日本国民は治療を受けられない可能性が普通に起こり得るのです。

                     

                     憲法第13条では、国政は、国民の幸福を追求する権利について最大の尊重を必要するとあります。

                    第十三条
                    すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

                     

                     そのため、日本国民を幸せにしよう!豊かな生活を送れるようにしよう!と、憲法13条でいう国民の幸福を追求する為に、医療費を医療国債もしくは赤字国債を発行して全額負担すると国会で決めたとしても、病院が倒産してしまって不足している、看護師や医師が不足しているという状況では、満足な治療を受けられないどころか、そもそも受診することですらできません。

                     

                     家計や企業経営ではお金が問題になりますが、国家というのはお金が問題なのではなく、供給力が問題です。

                     

                     供給力が高い国家こそ、国力が高い国=先進国です。国民が幸福を追求するとすれば、あらゆる需要が無限に存在します。

                     

                    ●中国の軍事侵攻や北朝鮮のミサイルから日本国民を守るための国防安全保障

                    ●日本国民が安心しておいしい食事を食べられるにするための食糧安全保障

                    ●日本国民が最先端の医療を受けられるようにするための医療安全保障

                    ●あらゆる自然災害から日本国民の生命と財産を守るための災害安全保障

                    ●日本国民が豊かに暮らせるために生産性向上のためのインフラ設備投資と科学技術の振興 などなど

                     

                     上記で挙げたものは、人口の増減に関係なく、需要が存在し、無限に存在します。

                     

                     その需要に応えるためには、お金は問題になるのでしょうか?

                     

                     お金など、キーボードマネーで簡単に生み出すことができます。政府がキーボードマネーで負債を増やせば、国民はお金が増えますが、お金が増えることは国民の豊かさに直結するのでしょうか?

                     

                     私は何も”お金は大事ではない”とか、”お金など不要”などと、言いたいのではなく、”供給力があってこそ、お金には価値があり、供給力こそ国力の強さである”と言いたいだけです。

                     

                     そうしたことが理解できれば、「プライマリーバランス黒字化」とか、「”1000兆円の負債ガー”といった言説」がいかに愚かであり、お金が問題なのではなく、供給力こそ大切にしなければならないことであるということが、誰でも理解できるのではないでしょうか?

                     

                     

                     というわけで今日は「1,000兆円の国債発行は”1”を1回、”0”を15回、キーボードを叩いて”Enter”を押すだけで発行できます!」と題して論説しました。

                     

                     

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                    日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!


                    権力のためなら平気で他人を裏切る人間が頻出するのが中国の歴史です!

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                      JUGEMテーマ:歴史

                       

                       今日は中国の歴史について触れたいと思います。

                       

                       よく中国は3000年の歴史とか、いろいろ仰る方がおられますが、日本の皇統と違って、皇統が断絶しているという点が特徴です。即ち歴史が断絶されてしまっているということ。中国の王朝は、易姓革命で、一族皆殺しか、自殺か、禅譲後殺されるか?といったように、宋の国を除いてずっと王朝が変わってきました。

                       

                       それに比べて日本は、神話の時代の話から連綿と歴史が積み重なり、2000年以上も経てもなお、男系の皇統が引き継がれています。

                       

                       逆に中国の歴史は王朝が変わるわけですが、その中でも春秋戦国時代の「蓁国」の始皇帝について、少しだけ触れたいと思います。

                       

                       時は紀元前の春秋戦国時代で、七雄と呼ばれる七大国が500年に渡って覇権を争い、激しい戦いを繰り広げていたのですが、そんな状況の中、戦乱の世をおさめて転嫁を統一するものが現れました。

                       

                       それは中国を統一した「蓁国」の始皇帝となった政(せい)という人です。

                       

                       この政という人は、蓁国の敵国の「趙国」で生まれ、人質にされていたそうです。なぜ、人質として生まれたか?といえば、政の父親が敵国に人質として捕らえられており、政も生まれながらにして人質とされたからとされています。

                       

                      <紀元前260年の春秋戦国時代の地図>

                      (出典:ウィキペディア)

                       

                       そんな不遇な状況に置かれた政が3歳の時に最大のピンチが訪れました。政という人質がいるにもかかわらず、蓁国が趙国に攻撃を仕掛けたのです。

                       

                       蓁国自体、人質の政の身が危うくなることは承知の上で、趙国の首都を攻めました。理由は、政の父は秦王の子でしたが、王位を継げる可能性が極めて低かったからとされています。そのため、蓁国にとって政の父親も、政も死んだとしても惜しくない人質だったのです。

                       

                       蓁国が趙国に攻めたことで、趙国は政の父親も政も生かしておく理由がなくなったため、政の父親も政も間もなく殺されようとするときに、呂不韋(りょふい)という商人が現れ、政の父親も政も助けました。

                       

                       呂不韋は大金を使って趙国の監視役を買収し、政の父の祖国の蓁国へ、政の父親を逃がしました。政の方は緊急事態だったので、蓁国に帰ることはできませんでしたが、呂不韋の配慮で趙国の豪族の家に匿われました。

                       

                       その後、6年後に政が9歳になり、蓁国に帰ることになります。政の父は呂不韋の取り計らいと幸運が味方して、秦王となりました。

                       

                       秦王は、命の恩人の呂不韋に役職を与えました。単なる商人だった呂不韋は、高位を手に入れたのです。

                       

                       ところが政の父は、わずか3年で亡くなります。まだ13歳だった政は、新たな秦王となったのですが、13歳の少年の政が国を統治することはできず、実質的には呂不韋が実権を握ることになりました。

                       

                       その後、政が22歳前後の頃、国内で反乱が起きたのですが、その反乱を起こしたのは、政の母親とその愛人でした。政の母親とその愛人は、政を殺し、愛人との子どもを次の王にしようとしたのです。

                       

                       そしてこの反乱の裏で手を引いていたのは、命の恩人の呂不韋でした。実は呂不韋自身も政の母親と関係があり、しかもその関係は政が生まれる前から続いていたのです。

                       

                       政は現実に絶望したことでしょう。何しろ、政の母親とその愛人が自分を殺そうとしたのですから。

                       

                       なんとか政はこの反乱を鎮めることに成功し、実の母親を幽閉します。そして多くの人を惨殺して、4000人以上の関係者を国外に追放。さらには愛人や愛人に近しい人物を晒し首にしました。

                       

                       裏で画策していた呂不韋は処刑されて当然なのですが、政は処刑することができませんでした。なぜならば政の命の恩人でもあり、絶大な功績のある呂不韋の命だけは守って欲しいとの諸侯の懇願があったからとされています。

                       

                       しかしながら権力欲に溺れた呂不韋は、その後も不穏な動きをしたため、政はついに呂不韋を国外追放するという決断をします。

                       

                       政は愛する母親、信頼する人から裏切られ、人を信用することができなくなってしまいました。そんな彼は、蓁国以外の人を排除する法律を作ろうとしましたが、その理由は母親の愛人が他国出身であったためとされています。

                       

                       ところが、法家の李斯(りし)という人物が、反論を唱えました。李斯は蓁国が経済・軍事の面で優位を保ってきたのは、国外の人民や製品を取り入れたからと主張したのです。

                       

                       李斯の主張に納得した政は、排斥する法律を取り下げました。政はカリスマ性もあったのですが、冷静な判断もできる人物でした。

                       

                       政は法律を整備し、蓁国の農業生産力・軍事力を増強。さらに王に権力を集中させる中央集権体制を構築し、内部の反乱を未然に防ぎました。

                       

                       その後、政は諸国を亡ぼして蓁国が中国全土を統一しようとして、次々に6大国を滅ぼしていき、呂不韋の国外追放からわずか15年で中国史上初となる「皇帝」として君臨することになったのです。

                       

                       そんな政自身の活躍で皇帝となった政ですが、皇帝になった後、たったの15年で滅びてしまいました。

                       

                       歴史学者の中には、思想や言論の統制を行ったから滅びたという学者もいますが、中国本土では現代でいうフェイクニュースが儒家から流されていたため、ある程度の言論統制は必要でした。

                       

                       万里の長城の増築をやったため、疲労した人々が反乱したという人もいますが、それは、どの皇帝も同じだったでしょう。

                       

                       蓁国が没落した後も、数多くの王朝が興亡を繰り返して、中国大陸を統一しても、その後崩壊してしまう歴史を積み重ねます。秦国の政(始皇帝)から2000年以上経って、毛沢東でさえも失脚してしまいます。

                       

                       中国大陸は想像を絶する殺し合いが頻発し、権力欲があって権力のためなら平気で他人を裏切る人間が頻出するのは、今も昔も変わらないのが中国であるといえるでしょう。その結果、日本の皇統のように延々と受け継がれる伝統などなく、王朝ごとに断絶した不毛な歴史を辿ってきたのが、中国の歴史なのだと私は思います。

                       

                       

                       

                       というわけで今日は「権力のためなら平気で他人を裏切る人間が頻出するのが中国の歴史です!」と題して中国の歴史について論説しました。

                       私はかつて、親中的な考えを持っていました。何しろ、高校生の時に中国武術の南拳を習い、大学生の時に第二外国語で中国語を学び、社会人になって2002年には中国株の投資をはじめ、2010年には上海万博にまでいきました。カラオケでは中国語の歌を歌うこともできます。

                       そんな私もマスコミに騙されて中国の歴史が日本よりも優れていると思っていたのですが、実際は日本の皇統とは全く違い、日本の皇統こそ世界に誇れるのであって、他国の中国の歴史など、薄っぺらい歴史であると思うようになりました。

                       左翼的な自虐史観や、マスコミの中国の礼賛に騙されないようにするためには、歴史教育は大変重要なものであると思いますし、学生の方々におかれましては、若いころから日本の皇統のすばらしさについて学んでいただきたいと私は改めて思うのです。

                       

                       

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                      ゴールドマンサックス証券の伝説のアナリストのアトキンソン氏

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                        JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                        JUGEMテーマ:経済成長

                         

                         今日は「ゴールドマンサックス証券の伝説のアナリストのアトキンソン氏」と題して論説します。

                         

                         アトキンソン氏は、デービット・アトキンソン(以下「アトキンソン」)という人物で、英国出身の元ゴールドマン・サックスのアナリストでもあります。彼はその後、日本経済の伝説のアナリストとされ、日本経済について研究して数々の提言を行ってきました。

                         

                         そんな彼が中小企業基本法が諸悪の根源であるとし、中小企業の合併を進めています。

                         

                         下記は東洋経済ONLINEの記事です。

                        『2019/10/03 05:30 アトキンソン「中小企業基本法が諸悪の根源」

                        (前略)

                         前回の記事(「中小企業の改革」を進めないと国が滅びるワケ)に対するコメントの中に、よくある誤解に基づいたものがありました。極めて重要なポイントですので、ご紹介したいと思います。

                        「町のラーメン屋が多すぎるといって10軒を1軒にまとめたところで中国には勝てません」

                         私の主張はまったく違います。今は10軒のラーメン店の裏に10社の企業があるので、10軒のラーメン店をそのままにして、それを所有している企業を2、3社にまとめようということです。

                        日本の生産性が低いのは「働き方」の問題ではない

                         さて、日本の生産性が一向に上がらず、デフレからも脱却できないという厳しい現実に対して、これは日本人に働き方に問題があるからだと主張する方たちが多くいらっしゃいます。 

                         日本人はすばらしい能力をもっているのに、働き方が悪いのでその実力が引き出されていない。だから働き方を変えれば景気もよくなっていく、というのが彼らの主張です。

                         しかし、経済分析の世界では、これは「願望」というか、まったくの見当外れな分析だと言わざるをえません。これだけ大きな国の経済が「働き方」程度の問題によって、20年も停滞することなどありえないからです。

                         では、何が日本の生産性を低くさせているのでしょうか。これまで30年にわたって、日本経済を分析してきた私がたどり着いた結論は、「非効率な産業構造」です。高度経済成長期から引きずっている時代錯誤な産業政策、非効率なシステム、科学的ではない考え方などが日本の生産性を著しく低下させているのです。

                         ただ、日本国内ではこのような意見を掲げる人はほとんどいらっしゃいません。政治家、エコノミスト、財界のリーダーたちの大多数は経済低迷の要因を、「産業構造」に結びつけず、ひたすら「労働者」へと押し付けています。

                        このあまりに”残念な勘違い”を象徴しているのが、「働き方改革」です。

                         残業を減らし、有給休暇を増やす。女性にも高齢者にも、働きやすい環境を作る。そうすれば、労働者のモチベーションが上がって、これまで以上によく働く。その結果、会社の業績も上がるので景気がよくなる。

                         驚くほど楽観的というか、ご都合主義な考え方です。繰り返しますが、この程度の施策で巨大国家の経済が上向くのなら、日本はとうの昔にデフレから脱却しています。20年も経済成長が滞っているという事実こそが、労働者個人の頑張りでどうにかなる問題ではないことを雄弁に物語っているのです。(中略)

                        日本の低迷の主因は伸びない中小企業

                         さて、このように日本の専門家があまりしてこなかった「要因分析」というものを、日本経済を低迷させている諸問題に対して行っていくと、驚くべきことがわかります。

                         実は日本経済の低迷も、女性活躍や有給取得率でもそうだったように、最後は必ず「小さな企業が多すぎる」という問題に突き当たるのです。低賃金、少子化、財政破綻、年金不足、最先端技術の普及の低さ、輸出小国、格差問題、貧困問題……さまざまな問題の諸悪の根源を容赦なくたどっていくと、「非効率な産業構造」という結論にいたるのです。

                         それはつまり、日本が他の先進国と比べて、経済効率の低い小さな企業で働く人の比率が圧倒的に多く、そのような小さな企業が国からも優遇されるということです。実は日本は、生産性の低い「中小企業天国」と呼べるような産業構造になっているのです。

                         このような話をすると、「小さな企業が多いのは日本の伝統で、普遍的な文化だ」とこれまた漠然とした主張をする人たちが多くいらっしゃいますが、実はこれも表面的な分析に基づく”残念な勘違い”なのです。(後略)』

                         

                         

                         東洋経済オンラインの記事を抜粋させていただきましたが、アトキンソン氏は、1964年から続く中小企業保護政策が日本を亡ぼしてきたと主張。経済合理性を無視した感覚的な経営が当たり前になっている点が改善されるべきであると主張しています。

                         

                         このアトキンソン氏は、大手金融機関ゴールドマン・サックスのアナリストでありながら、私が思うところ、全く経済も経営も理解していないと言わざるを得ません。

                         

                         「生産性の向上が必要」ということであれば、生産性の向上が何で決まるか?ということを理解しなければなりません。

                         

                         ところがアトキンソン氏は、中小企業の生産性の向上は、合併統合や企業努力で生産性向上が果たされると思っています。そのこと自体、根本的に何も理解できていないことの証左です。

                         

                         生産性向上という場合、企業努力も確かに大切ですが、生産性とはユニットレイバーコストが一番典型的な指標で、これは1時間働いてどのくらい稼げるか?ということを見る指標です。

                         

                         ビジネスの世界では、賢くなくても客がいれば儲かりますし、賢くても客がいなければ儲かりません。

                         

                         だから生産性というのは、賢いか?賢くないか?ということにも依存しますが、客がいるか否か?で決まります。

                         

                         まずアトキンソン氏は、合併統合と企業努力で生産性が向上されると思っている点で、理解できていないといえます。

                         

                         今の日本はデフレであるため、生産性を上げるためには、企業努力という話も必要かもしれませんが、需要を拡大していくという大局的なマクロ的な問題認識が必要です。

                         

                         大前提として買うお客がいて初めてモノが売れます。

                         

                         生産性向上の議論をする人が、見失いがちなのは半分が需要の話であるということです。

                         

                         デフレなのでほとんどはデフレが脱却できれば生産性は向上します。日本の企業の生産性が諸外国と比べて低いというのは、ひとえに日本がデフレだからというだけです。

                         

                         最低賃金の引上げも悪くありませんが、デフレを放置して最低賃金引き上げとなれば、賃金引き上げに耐えられない企業は倒産してしまうことでしょう。

                         

                         デフレ下の状況下でもMMT理論の特殊な方法のジョブギャランティープログラムを使えば、強制的に賃金引き上げはできるでしょうが、そうした手法を使わない限り、デフレ脱却しなければ最低賃金は上がりません。

                         

                         アトキンソン氏の主張は、分析は合っている部分もあると思いますが、解決策が間違っているといえます。

                         

                         日本には大局的な視点が欠けているとアトキンソン氏はいいますが、それはブーメランでアトキンソン氏こそ、大局的な視点が欠けているといえるでしょう。

                         

                         

                         というわけで今日は「ゴールドマンサックス証券の伝説のアナリストのアトキンソン氏」と題して論説しました。 

                         

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                        赤字国債を発行して地方交付税を交付しないので浅ましく頑張らざるを得ない地方自治体のふるさと納税

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                           今日は「赤字国債を発行して地方交付税を交付しないので浅ましく頑張らざるを得ない地方自治体のふるさと納税」と題して論説します。

                           

                           下記は日本経済新聞の記事です。

                          『日本経済新聞 2019/10/24 朝刊 ふるさと納税使い切れず 除外4市町、基金急増

                          泉佐野市、18年度残高2.7倍 制度改革も課題残る

                           

                           ふるさと納税で多額の寄付を集めた自治体で、貯金にあたる基金が増えている。過度な返礼品を理由に制度から除外された4市町は特に顕著で、大阪府泉佐野市の2018年度末の残高は1年前の2.7倍の287億円に急増した。財政規模に照らして巨額の寄付を使い切れていない現状が浮き彫りになった。

                           静岡県小山町、和歌山県高野町、佐賀県みやき町を合わせた4市町は過度な返礼品で18年度に著しく多額の寄付を集め、6月に始まったふるさと納税の新制度の対象外となった。18年度の寄付額で全国1〜4位を占め、合計額は1112億円と全国の2割強にあたる。

                           18年度末の基金の残高は小山町が4.4倍の106億円、高野町は4.6倍の85億円、みやき町は3割増の139億円となった。4市町がそれぞれ9月の議会で18年度決算の状況を説明した。

                           各自治体は用途別に基金を作っている。泉佐野市で特に大きく増えた「公共施設整備基金」は4倍の163億円に膨らんだ。同市の条例によると「公共施設の整備」を目的に設置した基金だが、担当者は「実際はほかの用途にも充てている。予想以上の寄付をいただき、ひとまず既存の基金に積み立てることにした」と説明する。

                           4市町は寄付の増加で財政規模も1年間で急拡大した。18年度の歳入は泉佐野市が8割増の1330億円、小山町が2.7倍の366億円、高野町は5.9倍の232億円、みやき町は6割増の439億円となった。

                           過去の公共事業による債務が大きかった泉佐野市は12年度まで地方財政健全化法に基づき「破綻懸念」の自治体に分類されていた。18年度はふるさと納税の収入もあって平均的な市町村とさほど変わらない程度まで財政指標が改善している。

                           基金の急増や財政規模の膨張は4市町に限らない。総務省が5月に4市町の除外を決めた際に「適切な方法で最も多くの寄付を集めた」と太鼓判を押した北海道根室市。18年度末の基金残高は60億円と3割増えた。担当者は「使い切れない金額が集まった」と認める。(後略)』

                           

                           

                           上記日本経済新聞の記事は、4つの市と町で、ふるさと納税の寄付が集まりすぎて基金が増えてしまったという記事です。

                           

                           地方自治体で基金が増えすぎるということはどういうことか?といえば、地方自治体で内部留保が増えているということです。

                           

                           政府は通貨発行権がありますが、地方自治体は、都道府県はもちろんですが、市町村または特別区もまた通貨発行権を持ちません。

                           

                           具体的にいえば、日本政府は国債を発行していくらでも予算を配分することが可能ですが、地方自治体にはそれができないということです。

                           

                           京都大学の客員教授で元内閣官房参与の藤井聡氏によれば、日本の財務省は基金化することを極端に嫌うそうです。理由は歳出として財布から出したものは、年度内中に使って貯金してはいけない!という発想であるとのこと。そもそも基金がダメで、貯金するくらいならおカネは出さないそうです。

                           

                           かつては基金は普通でした。

                           

                           例えば補正予算をドーンっと出して、基本的に全部使おうとするのですが、うまく使えず、不合理な使い方になるとすれば、基金にしておいて次の年に考えて使おうという柔軟性がありました。

                           

                           基金があるということ自体、別に悪いことではありません。しかもふるさと納税で集まった寄付は、予算請求したものではなく、もらったものであるため、それを合理的に基金として積み上げるのは、ある意味合理的であるといえます。

                           

                           だいたい日本政府の対応の方がオカシイです。

                           

                           普通に地方交付税交付金を配布し、その財源として赤字国債を発行すればいいだけの話なのに、赤字国債がイヤだから、寄付金を募らせて国債発行額を減らそうというセコさが丸見えです。

                           

                           地方創生と称して、限られたパイの奪い合いを地方自治体にやらせる。となれば、通貨発行権を持たない地方自治体は、破綻懸念自治体にならないよう生き残りのため、過度の返戻品を使うなど浅ましく寄付金を募ろうと頑張るに決まっています。

                           

                           しかしながらこれは、財務省が緊縮財政をやっているから、地方自治体は浅ましく頑張らざるを得ないことになっているだけです。

                           

                           総務省は、4つの自治体に対して、ふるさと納税から除外したりもしていますが、そもそも財務省の緊縮財政の姿勢こそ、批判されるべきではないでしょうか?

                           

                           

                           というわけで今日は「赤字国債を発行して地方交付税を交付しないので浅ましく頑張らざるを得ない地方自治体のふるさと納税」と題して論説しました。

                           MMT理論でいえば、日本政府は通貨発行権を持ちますので、例えば国債を10兆円発行して政府支出を行い、地方自治体に10兆円分配したとして、地方自治体が8兆円使って、2兆円を基金に積み立てたとして、税の徴収を一切しないとなれば、政府は10兆円赤字となり、民間は8兆円の黒字になります。いま日本はデフレですから、赤字国債を発行して地方交付税交付金を配布して、地方自治体がお金を使えば、少なくても赤字国債発行分から徴税しなかった分だけ、政府は赤字となり、国民は黒字になって潤うことになります。

                           地方創生といいながら地方自治体同士で競争して競わせ、負けたら自己責任などというのは、EUに似ています。地方でそもそもインフラ格差が拡大しているのに、インフラ格差がついたまま競争させれば、財政が苦しい自治体はより疲弊することになるでしょう。だからといって過度な返品で浅ましく寄付金を募るという状況自体、アホらしい限りであると私は思うのです。


                          利根川・荒川を守った防災インフラを東北地方にもやるべきです!

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                            JUGEMテーマ:年金/財政

                            JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

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                             東日本と東北に甚大な被害をもたらした台風19号は、その後も大雨が降るなどで各地で洪水、土砂崩れ、堤防決壊となりました。その一方で東京都内は多摩川は決壊しましたが、利根川と荒川は堤防決壊寸前までのところ、ぎりぎり決壊せず、大惨事を免れました。そこで今日は「利根川・荒川を守った防災インフラを東北地方にもやるべきです!」と題し、下記の順で論説します。

                             

                            1.台風19号による日本列島の治水能力のストレスチェック?

                            2.荒川区の広域避難計画は”絵に描いた餅”だった?

                            3.防災インフラにお金を使えば使うほど治水できる

                             

                             

                             

                            1.台風19号による日本列島の治水能力のストレスチェック?

                             

                             下記は日本経済新聞社の記事を引用したものですが、台風19号で決壊した河川と、その決壊地点をマーキングしたものです。

                             

                            <東北地方における台風19号による決壊箇所>

                            (出典:日本経済新聞)

                             

                             

                             上記の地図を見てみますと、どこが決壊したか?東北は決壊地点だらけとなる一方、南関東の都心部はゼロで全く決壊していません。

                             

                             しかも雨が降った量は都心部の方が相当降っています。日本列島を北上するにしたがって、普通は東北に行くと台風の勢いは弱まるのでは?と思いきや、東北地方の各地で堤防決壊してしまいました。

                             

                             まるで台風19号がリアルな治水能力のストレスチェックを行っているかのようで、都心部でなぜ被害が少なかったのか?治水事業の効果が絶大であったことを、日本のマスコミは大きく報じるべきです。

                             

                             

                             

                            2.荒川区の広域避難計画は”絵に描いた餅”だった?

                             

                             にもかかわらず、「ハードでは限界がある!」などと眠い話をする有識者とかなんとかやら!そいつらはアホとしか言いようがありません。

                             

                             「ハードでは限界」というのは防波堤・防潮堤、堤防設置では限界があると言いたいのでしょうけど、どこの何が限界なのでしょうか?日本には財政問題が存在しませんので、普通に4条公債(建設国債)を発行して、治水事業への投資額を増やせばいいだけの話です。治水事業の投資拡大の制約でお金は問題になりません。何しろ通貨発行権を持つ政府が建設国債を発行すればいいだけの話。何ら限界でも何でもありません。

                             

                             ハードでは限界と考える人の浅はかな発想だと思うのですが、台風19号が接近したとき、東京都の5区(墨田区、江東区、足立区、葛飾区、江戸川区)で、2019年8月に広域避難計画を発表し、初めてその計画された避難の検討作業に入っていたことが分かりました。

                             

                             ただ鉄道各社の計画運休を受けて実施は見送ったとのこと。広域避難計画では中心気圧が930ヘクトパスカル以下の台風直撃、荒川流域の3日間の雨量が400ミリを超える恐れがあるときなど、水没が予想されるエリア5区で共同避難を呼びかけることが検討されていました。

                             

                             今回の台風19号では、東京に来たときの中心気圧は950ヘクトパスカル、雨量も3日間で400ミリまで行かなかったものの、ギリギリでした。

                             

                             広域避難計画を立てて、最大250万人の近隣県へ避難を促していくというのは現実的にはどうでしょうか?そもそも大きな台風が来る場合、JRや私鉄各社は運転を間引いたり、運休したりします。そんな状況でどうやって逃げるのでしょうか?

                             

                             鉄道が止まれば、自家用車となるかもしれませんが、車ですと橋を渡るときに大渋滞となることが予想され、大渋滞のまま橋が流されるという最悪のケースを迎える可能性もあったため、広域避難の呼びかけをしなかったともいわれています。

                             

                             要するに広域避難計画を策定してみたものの、事前のイメージが十分にできていなかったということに他なりません。

                             

                             結局のところ、今回400ミリを超える可能性はあったかもしれないですし、930ミリヘクトパスカルで直撃する可能性もあったわけですが、実際に検討をし始めたら、鉄道各社が運転間引き・運休することになったために実施できず、”絵に描いた餅”だったというわけです。

                             

                             

                             

                            3.防災インフラにお金を使えば使うほど治水できる

                             

                             ハードの対照的な語彙として、”絵に描いた餅”の対策もどきをソフト対策とするならば、ハード対策は圧倒的に効果があったと言えます。

                             

                             例えば東京都心は八ッ場ダムが作られ、荒川も調整池がありました。土木学会の試算によれば、ハード対策とされる治水事業の主な防災インフラの効果は下記の通り。

                             

                             利根川の貯水

                            ・八ッ場ダム(10月1日に運用開始)に7500万立米

                            ・渡良瀬川遊水地で1.6億立米等

                             ⇒費用は約0.6兆円だが、決壊していれば、数兆円の大被害

                             

                             荒川の貯水

                            ・荒川第一調節池で3500万立米

                             ⇒費用は約0.13兆円だが、決壊していれば、62兆円規模の大被害

                             

                             上記の治水事業により、実際に水を貯めていたからこそ、下流側に水が流れず決壊を防ぐことができました。

                             

                             実際にその水を貯めていたとはいえ、利根川も荒川も危険水域を超えていた地点は何か所かありました。ということは7500万立米、1.6億立米、3500万立米の水がそのまま下流側に流れていたら、水位が高くなって大なる可能性で決壊を起こしていた可能性が高かったでしょう。

                             

                             そのような事例は、例えば南関東で狩野川台風というのがあります。伊豆半島に狩野川という川が清水市、沼津市を通っていますが、2019/11/01付記事「役に立った公共事業がニュースに報じられることは、ほとんどありません」でも取り上げた通り、狩野川は、樋管改築工事や護岸整備工事で放水路を作ったことで、水を上流で抜くようにしました。

                             

                             その結果、狩野川台風のときよりも今回の台風19号の方が降雨量が多かったにもかかわらず、全く決壊しませんでした。

                             

                             結局、治水事業はお金をかければかけるほど、治水ができるということであり、「ハード対策には限界ガー・・・!」とか言っているヤツは、”何も知らないアホ”か、カネカネカネの財政危機を煽る”知ったかさん”か、そのいずれかだろうと私は思います。

                             

                             60年前の1958年9月27日に発生した狩野川台風では大惨事となりましたが、今回の台風19号では治水事業にお金をかけたからこそ、大丈夫だったと言えると思うのです。

                             

                             

                             というわけで今日は「利根川・荒川を守った防災インフラを東北地方にもやるべきです!」と題して論説しました。

                             日本の治水事業への投資は、小泉政権の時に財務省の査定方針が変わり、とにかく前年比で数パーセント削減するという方針になりました。査定もせず、何も考えず削減するとなったのは、小泉政権の時からです。

                             何しろ小泉政権は7000億円ずつ公共事業を削減しました。この7000億円ずつというのは、子ども手当の財源のために民主党政権がやった事業仕分けとほぼ同じ額です。

                             民主党政権のときは「コンクリートから人へ!」で、削減したお金を子ども手当でお金での分配をしました。治水事業をやらずお金をもらっても、千曲川で治水をやらず、吉田川でも治水をやらず、人が死んでしまうこうした状況を見てもまだ「コンクリートから人へ!」は間違っていた!と謝罪しない国会議員らと同様に、小泉政権もまたダメダメな政権であったと私は思うのです。

                             

                             

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                            役に立った公共事業がニュースに報じられることは、ほとんどありません

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                            大災害が発生しても、日本政府は日本経済新聞の社員だけは救助してはいけない

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                            EUの優等生ドイツ国内の反グローバル旋風とドイツメルケル首相率いる与党の大敗北

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                               10/27にドイツのチューリンゲン州で行われた地方選挙で、メルケル首相が率いる与党のCDUが大敗しました。

                               今日はそのチューリンゲン州の選挙結果を取り上げて、「EUの優等生ドイツ国内の反グローバル旋風とドイツメルケル首相率いる与党の大敗北」と題し、下記の順で論説します。

                               

                              1.ドイツで行われたチューリンゲン州の議会選挙の結果

                              2.なぜAfDが躍進したのか?

                              3.負けに負けを重ねて負け続けるメルケル首相率いるCDUと対照的に得票率を伸ばすAFD

                               

                               

                               

                              1.ドイツで行われたチューリンゲン州の議会選挙の結果

                               

                               私はEUは数年後に崩壊するとみています。なぜならばEUは矛盾が多い制度だからです。そしてそのEUのニュースといえば、英国のブレグジットの再延期のニュースが続いていました。

                               

                               今回取り上げるドイツは、どちらかといえば、EUの優等生。しかも首相は女性のメルケル首相です。先日、ウクライナのゼレンスキーはEUは何もしてくれないとし、トランプ大統領は、ドイツのメルケル首相についてもウクライナの支援について、口だけで何もしない、即ち軍事支援もお金も出さないと酷評していました。

                               

                               まさにドイツこそ、今の日本と同じでカネカネカネとやって、EUを礼賛しているダメ国家でして、そのドイツでも遂に反グローバル旋風が吹こうしています。

                               

                               下記はNHKNEWSWEBの記事です。

                              『NHKNESWEB 2019/10/28 08:20 ドイツ州議会選 メルケル首相の政党 第3党に転落

                               ドイツではチューリンゲン州の議会選挙が行われ、メルケル首相の政党が東西ドイツ統一以降維持してきた第1党の座を奪われ、第3党に転落しました。一方で難民の受け入れに反対する右派政党が第2党となり今後、国政での政権運営にどのような影響が及ぶのかに注目が集まっています。

                               ドイツでは旧東ドイツのチューリンゲン州で27日、州議会選挙が行われ、暫定の開票結果によりますと、メルケル首相の「キリスト教民主同盟」の得票率は21.8%と前回をおよそ12ポイント下回り、東西ドイツ統一以降維持してきた第1党の座を奪われて、第3党に転落しました。

                               一方、難民の受け入れに反対する右派政党「ドイツのための選択肢」は前回の選挙の2倍を超える23.4%を獲得し、連立与党を担う左派党に続いて、第2党に躍進しました。
                               「ドイツのための選択肢」は先月、旧東ドイツの2つの州で行われた議会選挙でも第2党に躍進していて、旧西ドイツとの経済格差がいまだに解消されない現状や、難民の受け入れをめぐるメルケル政権の政策への不満を受け皿に支持を広げているとみられます。
                               メルケル政権としては得票率の下落に歯止めがかからない状況が続いていて今後、国政での政権運営にどのような影響が及ぶのかに注目が集まっています。

                               

                               上記記事の通り、チューリンゲン州の議会選挙で、第1党でメルケル首相の政党のCDU(ドイツキリスト教民主同盟)が第1党の座を奪われ、第3党に転落しました。

                               

                               その一方で、反EU政党のAFD(ドイツのための選択肢)が第2党となったと報じています。ドイツの政党でAFDは、米国ではトランプ大統領、英国ではジョンソン首相、フランスではマリーヌルペン氏、日本では山本太郎氏、マレーシアではマハティール首相らと同じ、反グローバリズムを掲げています。

                               

                               今回の選挙結果は、地方選挙とはいえ、非常に重要な結果であると思っています。

                               チューリンゲン州は、もともと左翼が強く、第1党は左翼党というのが第1党です。今回の選挙結果を受け、下記の通りとなりました。

                               

                              第1党:左翼党

                              第2党:AfD

                              第3党:CDU

                              第4号:SPD

                               

                               チューリンゲン州で3位CDUと、4位SPDになってしまった2党が連立を組んで与党になっているのですが、この2党の政党は地方選挙で負け続けている一方、躍進しているのがAfDです。

                               

                               

                               

                              2.なぜAfDが躍進したのか?

                               

                               なぜ、AfDは躍進を続けているのでしょうか?

                               

                               AfDは2013年に反EU政党として発足し、当初からドイツはEUから離脱すべきと主張していました。

                               

                               英国はEUに加盟したもののユーロには加盟せず、通貨は自国通貨の英国ポンドが流通するものの、ドイツはEUに加盟してかつユーロにも加盟しているため、ドイツ国内で流通する通貨は、欧州共通通貨のユーロです。

                               

                               AfDは、ドイツがEUのみならずユーロからも抜けるべきであると主張していました。その後、大きな方針転換で反移民を主張しています。

                               

                               2015年、過激派組織「イスラム国」が支配するシリア北部から逃れてくるシリア難民を中心としたイスラム教徒がたくさん流入しました。このことを欧州移民危機と呼んでいますが、メルケル首相は、オバマ政権の「Yes we can!」を真似て「政治難民受入に上限はない。私たちはできる!」と、スローガンを連呼して難民受入路線を突き進みました。

                               

                               下記は、そのメルケルが大量の移民受入の決断をした1枚の写真です。

                               

                               

                               上記の写真は大変ショッキングな記事ですが、当時は世界中のマスメディアが取り上げ、難民の無制限受入を表明したメルケル首相を称賛したのです。

                               

                               その後、メルケル首相は2016/09/19に記者会見を行い、難民政策は誤っていたとし、時計の針を戻したいと言いました。

                               

                               難民の無制限受入を始める前と後で、2015年に11万4238件だったのが、2016年に17万4438件(前年比52.7%増)と、犯罪件数が急増したのです。

                               

                               ウォールストリートジャーナルなどの海外メディア各紙は、ドイツで移民による犯罪の急増を報じ、犯罪の種類は、窃盗犯、財産犯罪・文書偽造、身体危害・強盗・違法監禁に加え、麻薬関連や性的犯罪も増えていると報じました。

                               

                               メルケル首相の記者会見の3か月前には、ドイツの大量移民受入の混乱がきっかけとなり、英国ではブレグジット(=EU離脱)が決議されましたが、ドイツでも同じことが起きていたのです。

                               

                               その政党が反移民でドイツ人の支持を受けたAfDでした。

                               

                               

                               

                              3.負けに負けを重ねて負け続けるメルケル首相率いるCDUと対照的に得票率を伸ばすAFD

                               

                               ドイツ人の支持を受けたとはいえ、AfDの得票率は5%程度でしたが、チューリンゲン州の議会選挙はチューリンゲン州に限定されているとはいえ、得票率は21.8%です。

                               

                               AfDは反エスタブリッシュメントの政党で、いわば米国でいえばトランプ大統領に近い。2017年の国政選挙でも、12.6%の得票で、ドイツの連邦議会の議席を獲得しています。

                               

                               今回のチューリンゲン州に留まらず、9/1にはザクセン州、ブランデンブルグ州でも議会選挙が行われていまして、ザクセン州では前回選挙の2014年に比べて3倍増の27.5%の得票率、ブランデンブルグ州でも前回選挙の2014年と比べて11.3%増の23.5%と倍以上に得票率を伸ばしています。

                               

                               AfDの政党イメージカラーは青なのですが、チューリンゲン州の代表を務めるビョルン・フッケ氏は、「ドイツ東部を青で染めた。あと数年もすれば、私たちドイツ国民のすべての政党になるだろう!」と述べていまして、まさにその勢いで勢力を伸ばしています。

                               

                               一方で、負けに負け続けているのがメルケル首相率いるCDU。どこの選挙でも負け続け、負けに負けを重ねています。次の総選挙では政権交代されかねない勢いで負け続けています。

                               

                               メルケル首相は、選挙の敗北の責任を取って党首から辞任し、現在CDUの党首はアンネグレート・クランプ=カレンバウアーという女性が党首です。

                               

                               メルケル首相は党首を降りたものの首相に居座っていますが、2021年にメルケル首相は、首相を辞任すると公言しているため、このままいけばアンネグレート・クランプ=カレンバウアー氏が次の首相になるということなのですが、そもそもCDUが第1党を維持できるのか?と疑問視されている状況です。

                               

                               実際に地方選挙で負け続けている状況で、次の総選挙をアンネグレート・クランプ=カレンバウアー氏に任せていいのか?という声が出ており、今後の行方に注視したいと私は思っています。

                               

                               

                               というわけで今日は「EUの優等生ドイツ国内の反グローバル旋風とドイツメルケル首相率いる与党の大敗北」と題して論説しました。

                               

                               

                               

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                              否決されてしまった英国のEU離脱案

                              ”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩


                              米国株と日本株が堅調な理由について

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                                JUGEMテーマ:国際金融情勢

                                 

                                 

                                 11/04(月)は祝日で日本の株式市場はお休みでしたが、米国市場は始まっており、ダウ平均、ナスダック、S&P50の指標がいずれも過去最高値更新ということで、米国株は依然絶好調のようです。

                                 そこで今日は「米国株と日本株が堅調な理由について」と題し、株式市場について論説します。

                                 

                                 私は今年、いろんな理由を考え、為替相場は円高となり、米国株と英国株は高くなり、日本株は株安になる予想をしていました。

                                 

                                 金融緩和ができなくなることや、世界中がスロートレードで円が買われやすくなる環境であること、香港デモなどを中心にキャピタルフライトの発生や、米国の経済が好調であることなどがその理由です。

                                 

                                 しかしながら、私の予想は見事に外れました。

                                 

                                 思ったほど円高にならず、英国株はブレグジットの延期でそれほど高くならず、日本株は下がるどころか年初来高値をうかがう動きとなっていて、米国の株高だけが当たって、それ以外は外れました。

                                 

                                 

                                <ニューヨークダウのチャート>

                                (出典:ヤフーファイナンス)

                                 

                                 上記のチャートの通り、ニューヨークダウは、トランプ大統領就任以降、上昇を続けました。日経平均も上昇を続けていますが、米国株は、GDP成長を伴い、実質賃金も上昇していて足腰が強く上昇しているといえます。

                                 

                                 今後、一つの見方として、ウクライナ疑惑が今、”マスごみ”によって大きなニュースとして取り上げられています。米国の市場関係者は、米国のトランプ大統領の弾劾については、ワシントンの民主党と反マスコミのフェイクニュースであると思っているかもしれません。

                                 

                                 しかしながら株価が上昇を続けている状況であるため、トランプ弾劾のニュースが、株価の調整に使われる可能性はあります。

                                 

                                 なぜ米国株も日本株も上昇しているのでしょうか?

                                 

                                 今年前半を振り返りますと、米中貿易戦争の影響で、株価は全世界的に下落傾向でしたが、10月に入ってから米国株も日本株も上昇しています。

                                 

                                 特に米国では6月に入ってから、FRBは3回利下げをしており、3カ月間で0.75%の政策金利を引き下げています。

                                 

                                 その結果、日米の金利差は1%近くも縮まりました。普通は金利差が縮小すると、円高ドル安になります。ところがそれでもドルや下がりませんでした。

                                 

                                 日米の金利差が縮小すれば円高になるという従来の発想が、今のマーケットでは通用しなくなっています。考えられることは、日本の債券がマイナス金利で、日本の債券を買おうにも、買える債券がないということ。

                                 

                                 スイスやドイツもマイナス金利になっており、世界中で債券市場が機能していないということで、株式を買うしかないのでは?というのが私の見立てです。

                                 

                                 仮に株式を買おうとするならば、経済が絶好調な米国株にお金が流れるというシナリオは普通にあり得るでしょう。

                                 

                                 一方で為替は大きな円高にならず、ドル円相場でいえば104円以下になりませんでした。

                                 

                                 これも超低金利が原因なのかもしれません。何しろ買う債券がないので、ドルで保有するとすれば、米国株にお金が行くことは当然考えられます。

                                 

                                 その結果、ドルが買われているということで、円高になりそうでならないのは、世界的な超低金利、とりわけ日本のマイナス金利が理由なのかもしれないと私は思っています。

                                 

                                 もし、米国株が下がらず、上昇を続けるならば、トランプ大統領の再選に有利な展開といえるでしょう。

                                 

                                 米中貿易戦争も、第一段階として部分合意に至ろうとしており、この材料もまたトランプ大統領の再選に有利といえるでしょう。

                                 

                                 では、なぜ日経平均までもが上昇するのでしょうか?

                                 

                                 10/1から消費増税10%というネガティブな状況にありながら、株価が上昇する理由は何なのでしょうか?

                                 

                                 現在、3月期決算企業の中間決算の発表が相次いでますが、業績はマチマチです。東京エレクトロンなどが上方修正する一方、ファナックや小松製作所などが下方修正しています。

                                 

                                 特にファナックは、製造するNC装置が工作機械の頭脳部分に該当し、世界中の向上で使われ、グローバル企業の優等生とされてきました。

                                 

                                 そのファナックの第2四半期(7月〜9月)の受注は、NC装置などのファクトリーオートメーション部門は前年同期比35%減少、工作機械のロボマシン部門は30%減少で、営業利益は6割も減少するとの決算発表をしています。

                                 

                                 いずれも米中貿易摩擦が響き、スロートレードなどから輸出関連企業の中でも海外売上高比率の高い企業は苦戦しています。

                                 

                                 フォークリフトで有名な小松製作所も通期業績見通しを下方修正し、営業利益予想は3,370億円→2,790億円で前年比29.9%減と、3割近く減少する見込みです。

                                 

                                 いずれも決算は悪いにもかかわらず、少し下がっただけでした。

                                 

                                 米中貿易戦争の影響を長らく指摘され、株は売られ続けていた感があります。

                                 

                                 そこに米中貿易戦争の一部合意というポジティブな要因が出てきたため、決算が多少悪くても株価が下げすぎていたということで、それほど下がらないのかもしれません。

                                 

                                 そういう意味では米国株の上昇と、日本株の上昇は、若干意味が違うと思われ、特に米国株は経済が絶好調で株価が高いという意味で、望ましい状況といえます。

                                 

                                 しかしその一方で、気になることがあるとすれば、金価格の相場です。

                                 

                                <金地金のチャート>

                                (出典:楽天証券)

                                 

                                 1グラム5300円という水準は、かなり高い水準といえます。通常株価が高い場合、金は売られるのですが、むしろ金は買われています。

                                 

                                 そういう意味では投資家は慎重であり、米国株も買い、日本株も買うが、金地金も買っておこうということで、慎重な姿勢であるともいえるのです。

                                 

                                 つい先日、10/30から2日間、金融政策決定会合が開かれましたが、金融政策については現状維持でした。10/01消費増税という状況にありながらも金融政策は現状維持ということは、日銀は消費増税の悪影響が出ていないと判断しているのかもしれません。

                                 

                                 とはいえマイナス金利に突入してかつ日銀の金融緩和をやろうにも買える国債が品薄の状況では、打つべき手は限られていると思われます。「国債増刷」を日本政府が決断してくれれば、状況は変わってくると思いますが、現時点では、追加利下げやマイナス金利の更なる引き下げしかない状況で、そうしたカードを温存したのかもしれません。

                                 

                                 

                                 

                                 というわけで今日は「米国株と日本株が堅調な理由について」と題して論説しました。

                                 消費増税の影響による景気後退は、これから起こり得ることです。

                                 上昇を続ける日本株は、米国株と異なり、足腰が弱いと私は思っています。日本株を保有される投資家の皆さんのおかれましては、国内外のニュースに注視していただきたいと思います。

                                 

                                 

                                 

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                                   今日は「根拠がないウクライナ疑惑でトランプ大統領弾劾ありきの報道をする”マスごみ”」と題して論説します。なぜ”マスごみ”とマスコミを揶揄するかといえば、ウクライナ疑惑について、”大山鳴動して鼠一匹”ならぬ”鼠ゼロ匹”だったロシア疑惑に懲りず、またまた真実と異なることを報道して騒ぎ立てているからです。

                                   

                                   これでは米国のマスコミをトランプ大統領がフェイクニュースを垂れ流しているのと同じ、日本のマスコミも「トランプ大統領はおかしなヤツ」というレッテル貼りの印象操作報道で同じことをやっていると思うからです。

                                   

                                   まずは毎日新聞の記事をご紹介します。

                                  『毎日新聞 2019/11/01 11:05 米下院、弾劾審査開始を正式に決議 トランプ大統領のウクライナ疑惑

                                   米下院は10月31日、ウクライナ疑惑を巡ってトランプ大統領を弾劾訴追するか審査するための決議を賛成多数で採択した。事実上、審査は始まっているが、ペロシ下院議長(民主党)が記者会見で審査開始を宣言したことがホワイトハウスや共和党の批判の的となっていることから、過去の弾劾訴追の手続きを踏まえ、正式に決議を採択した。
                                   決議は公聴会の開催や書面証言の公表など手続きの概要を定めたもの。賛成232、反対196で、ほぼ党派に沿った結果だった。共和党は全員が反対し、民主党は2議員が反対票を投じた。この2議員の選挙区ではトランプ氏が前回大統領選で勝利している。
                                   ペロシ氏は当初、選挙区に共和党支持者を多く抱える民主党議員が弾劾訴追に前向きな姿勢を示せば再選が危うくなると考え、賛否が明確になる決議採決に消極的だった。だが、共和党が手続きの不備を批判したことに加え、非公開の公聴会で、トランプ氏がウクライナに政敵のバイデン前副大統領の捜査を要求した疑惑に関する証言が得られたことから、方針を転換したものとみられる。
                                   ペロシ氏は採決前に議場で「これは真実に関する投票だ。米国の民主主義が危うくなっている」と訴えた。これに対し、トランプ氏はツイッターで「米国史上、最大の魔女狩りだ!」と弾劾訴追の動きを批判。「インチキ弾劾訴追は株式市場に悪影響を与えている」とも指摘した。
                                   一方、下院委員会の31日の非公開公聴会に、国家安全保障会議(NSC)でウクライナを担当するモリソン上級部長が出席。米紙ニューヨーク・タイムズによると、モリソン氏は、「バイデン氏への捜査がウクライナへの軍事支援再開の条件となっていた」とのテイラー駐ウクライナ臨時大使の証言に同意したという。【ワシントン古本陽荘】』

                                   

                                   上記は毎日新聞の記事ですが、毎日新聞に限らず新聞社各紙、テレビのマスメディアは、米国の下院議会が2019/10/31(木)に本会議で、トランプ大統領のウクライナ疑惑の弾劾調査の開始が決定されたと報じました。

                                   

                                   このニュースは米国のみならず日本を含め、世界中で大ニュースになっています。

                                   

                                   ウクライナ疑惑というのは、そもそもどのような疑惑なのでしょうか?

                                   

                                   ウクライナ疑惑とは何か?といえば、トランプ大統領がゼレンスキー大統領を脅して、民主党の大統領候補のバイデン氏の調査を無理強いしたということで、その行為がトランプ大統領の弾劾の理由になっています。

                                   

                                   それは米国のトランプ大統領と、ウクライナのゼレンスキー大統領の電話会談がきっかけです。しかしながら、その電話会談については、記録があり、ワシントンのホワイトハウスで公表されていまして、CNNが内容を紹介しています。

                                   

                                  <ワシントンのホワイトハウス>

                                  (出典:杉っ子が2014年12月31日に撮影したもの)

                                   

                                   その内容について、長文で恐れ入りますが、全文をご紹介させていただきます。注釈でクリーム色になっている部分にご注目ください。

                                   

                                  『CNN 2019/09/26 21:23 トランプ氏とウクライナ大統領の電話会談の全内容、注釈付き

                                  (CNN) トランプ米大統領はウクライナ大統領に対し、米国の政治的ライバルを捜査するように圧力をかけた。以下、ホワイトハウスが公表した電話会談の内容を注釈付きで記す。

                                  ◆電話会談の覚書◆

                                  主題:ゼレンスキー・ウクライナ大統領との電話会談

                                  参加者:ゼレンスキー・ウクライナ大統領

                                  筆記者:ホワイトハウス・シチュエーションルーム

                                  日時:2019年7月25日午前9時3分〜9時33分(東部標準時)

                                  場所:レジデンス

                                   

                                  注意:この電話会談の覚書は会話の逐語の書き起こしではない。この文書の文章は会話の発生時に会話の聴取と書面への記録を担当したシチュエーションルームの当直将校と国家安全保障会議の政策スタッフのメモと記憶を記録したものである。電話回線の不調やアクセント及び/または解釈の差を含む多くの要因が、記録の正確性に影響を与える。「聴取不能」の用語は、記録者が聞き取れなかった会話の部分を示すために使われる。

                                  (注)シチュエーションルームの記録係からの注意がある。ここで目にするものは詳細なメモであり、厳密に言えば逐語の書き起こしではない。

                                   

                                  トランプ大統領
                                  偉大な勝利をおめでとう。我々はみな米国から見ていた。素晴らしい仕事だった。多くのチャンスを与えられていたわけではないが、劣勢をはねのけたやり方、あなた方はたやすく勝利をつかんだ。すばらしい成功だ。おめでとう。

                                  (注)ゼレンスキー大統領は4月に大統領に就任しているが、この電話はゼレンスキー氏の政党が議会選挙で大勝したときのものだ。

                                  なお、ゼレンスキー氏は元コメディアンで、ウクライナの大統領になる前、テレビドラマで同職を演じたことがある。

                                   

                                  ゼレンスキー大統領
                                  完全にその通りだ、大統領閣下。我々は大きく勝利し、このために懸命に働いた。多くの働きをしたが、我々はあなたに、あなたから学ぶ機会があったことを伝えたい。あなたの手腕や知見を多く利用し、我々の選挙に取り入れ、そう、これらはユニークな選挙戦だった。あなたが最初に私に祝福の電話をかけてくれたのは私が大統領選に勝ったときだった。そして次にあなたが今、私に電話をかけてくれているのは私の政党が議会選で勝ったときだ。もっと出馬して、もっとあなたが私に電話をかけ、もっと我々が電話で会話できるようにしたいと思っている。

                                  (注)他国の首脳に見られるのと同じパターンで、ウクライナの大統領もトランプ氏への返礼にお世辞を言う。

                                   

                                  トランプ大統領
                                  それはとてもいい考えだ。あなたの国はそれをとても喜ぶと思う。

                                   

                                  ゼレンスキー大統領
                                  はい、実のところ、我々が懸命に働こうとしたのは、我が国の沼地を干上がらせたいからなのです。我々は多くの人々を引き連れてきました。古い政治家ではなく、典型的な政治家でもない。なぜなら我々は新しい形式、新しいタイプの政府を作りたかったからです。あなたはその点で我々の偉大な先生です。

                                  (注)ゼレンスキー氏はトランプ大統領が選挙戦で使った、米国の沼地を干上がらせるという言葉に同調した。

                                   

                                  トランプ大統領
                                  我々がウクライナのために多くのことをしてきたと言ってくれて本当にありがとう。我々は多くの努力と時間を費やしてきた。欧州の国々がやっているよりはるかに多い。彼らは今よりもっとあなた方を助けるべきだ。ドイツはあなた方のためにほとんど何もやっていない。

                                  (注)米国議会は実際、この年だけでウクライナ向けの多額の支援を4億ドル近く認めていたが、トランプ大統領はこの電話会談の直前に、9月で終了する本会計年度での支援を停止させていた。もしゼレンスキー大統領がこの電話の時にその事実を知らなかったとしても、まもなく知ることになっただろう。

                                  トランプ氏は資金援助を停止した理由について、ドイツなどの欧州諸国にウクライナに対するより多くの資金援助を促すためだったと説明した。

                                   

                                  トランプ大統領(続)
                                  彼らは口先だけで、あなたは本当にもっと彼らに聞いてもいいと思う。私がアンゲラ・メルケル(独首相)と話したとき、彼女はウクライナについて話したが、何もしていない。多くの欧州の国々もそうで、あなたが注目したいところだと思う。だが、米国はウクライナにとても、とてもよくしてきた。私は必ずお返しがあるものだと言うつもりはない。悪いことが起きているのだから。だが、米国はとても、とてもウクライナによくしてきた。

                                  (注)「私は必ずお返しがあるものだと言うつもりはない」。 ここにある全ての言葉は重要な意味を持ち、精査される。この文は間違いなく他と比べて主要な意味を持つ。トランプ氏はここで何を言おうとしていたのか。

                                   

                                  ゼレンスキー大統領
                                  ええ、あなたは完全に正しい。100%ではなく、本当に1000%だ。あなたに次のことが言える。アンゲラ・メルケルと会話をし、会いもした。マクロン(仏大統領)とも会い、話をした。私は彼らに制裁に関する問題で彼らがすべきことをしていないと伝えた。彼らは制裁を履行していない。彼らはウクライナのためにすべき程度に働いてはいない。論理的には欧州連合(EU)が我々の最大のパートナーとなるべきだが、厳密に言えば米国の方がEUよりはるかに大きなパートナーで、それについて私はあなた方に深く感謝している。米国はウクライナのためにかなり多くのことをしてくれている。特にロシア連邦に対する制裁の件ではEUよりはるかに多くのことを。

                                  (注)米国もEUもロシアのクリミア半島併合に対し同国への制裁を科している。ゼレンスキー氏は欧米からの支援やEUへの加入を求めていて、西側寄りの人物と見られている。

                                   

                                  ゼレンスキー大統領(続)
                                  私は防衛分野でのあなた方の大きな支援に感謝している。我々は次のステップに向けて協力を続ける準備ができている。特に米国からは防衛目的で(対戦車ミサイルの)ジャベリンをもっと購入する用意もある。

                                  (注)米国からの4億ドル近い支援には、軍事支援2億5000万ドルが含まれている。トランプ氏はそれを停止したが、最終的には議会からの非難を浴びて実行した。

                                   

                                  トランプ大統領
                                  我々の願いを聞いて欲しいのだが。我が国は多くを経験し、ウクライナもそれについて多くを知っている。ウクライナとの全体的な状況で何が起きているのかを把握してほしい。彼らはクラウドストライクと言っている・・・あなたの国には裕福な人物がいると思う。サーバーだ、彼らはウクライナにあると言っている。多くのことが続いた、全体的な状況だ。同じような人々が何人かあなたの周りにいると思う。

                                  (注)「我々の願いを聞いて欲しい」に不明確な部分はない。

                                  これはトランプ氏による米国政治に関する初めての言及だ。クラウドストライクは2016年の大統領選挙で米民主党全国委員会のデータ漏えいを調査した会社だ。また、トランプ氏の顧問弁護士、ルディ・ジュリアーニ氏は、脱税で有罪判決を受けた元トランプ陣営選対本部長のポール・マナフォート氏がウクライナでした仕事にどのように関わっていたのかの調査にも尽力している。

                                   

                                  トランプ大統領(続)
                                  司法長官にあなたかあなたの側近に電話させようと思う。その真相を解明してほしい。あなたが昨日見たように、あのまったく無意味なことがロバート・マラーという名前の男のとても貧弱な仕事ぶりとともに終わった。無能な仕事ぶりだ。だが、彼らは多くのことがウクライナとともに始まったと言う。できることがあればどんなことであれ、それが可能であるならば、あなたがやってくれることがとても重要だ。

                                  (注)ゼレンスキー氏がミサイルを頼んだわずかな言葉の後に、トランプ氏はマナフォート氏の支援に関連する事項で米国司法長官と協力するように要請している。だが、マナフォート氏を訴追したのは司法省であり、その省を率いているのがバー司法長官だ。

                                  この電話会談は、ロバート・マラー元特別検察官がトランプ陣営とロシア人のやり取りやトランプ氏の捜査妨害に関する報告書について議会証言した翌日に行われた。ロシアによる選挙介入に関するロシア側との共謀で訴追された者はいないが、マナフォート氏は脱税で有罪判決を受けた。同氏はウクライナで稼いだ数百万ドルを所得として申告していなかった。

                                   

                                  ゼレンスキー大統領
                                  ええ、それは私にとって、またあなたがつい先ほど述べた全てのことにとって非常に重要です。大統領の私にとって、それは非常に重要であり、今後どのような協力も受け入れます。我々は米国とウクライナの関係の新たなページを開く準備ができています。そのために、私は米国から大使を召還し、非常に有能で非常に経験のある大使と交代させます。彼は我々双方がより緊密になるために懸命に働くでしょう。私は彼があなたの信頼と信任を得て、あなたとの個人的関係を築き、我々がさらに協調できるようになることを期待します。個人的にお話ししますが、私の補佐の一人がジュリアーニ氏とつい最近話をしました。ジュリアーニ氏がウクライナを訪れ、訪問時には我々と会うことを願っています。我々の周りにはあなたの友人しかいないことを約束したい。私には最良の、最も経験豊富な人々がついていることを保証します。私はまた、我々は友人だということをあなたに伝えたい。我々は素晴らしい友人であり、あなた、大統領閣下は我が国に友人がいて、我々は戦略的協力関係を継続できる。私は自分の周囲に素晴らしい人物をそろえ、その捜査のほかにも、ウクライナの大統領として全ての捜査が公明正大に行われることを保証する。これは私があなたに保証できることだ。

                                  (注)ゼレンスキー氏はここでトランプ氏にノーとは正確には言っていない。

                                  これはゼレンスキー氏が既にジュリアーニ氏の動きに気づいている証拠だ。これはマナフォート氏の件とバイデン氏一族への調査の圧力の両方を含む。ジュリアーニ氏は結局、この電話会談の後まもなく、マドリードでゼレンスキー氏の腹心に会った。

                                  トランプ氏は願いを聞いてほしいと言った。ゼレンスキー氏は、本質的に、了解したと答えている。

                                   

                                  トランプ大統領
                                  いいことだ。なぜなら、あなた方にはとても優秀な検察官がいたが、解任され、それは実に不公平なことだったと聞いているからだ。多くの人がそれについて話をしている。彼らがあなた方の優秀な検察官をやめさせた方法や、それに関与したとても悪い奴らがいることを。ジュリアーニ氏は非常に尊敬されている人物だ。彼は元ニューヨーク市長、偉大な市長で、あなたに電話させようと思う。彼に司法長官とともにあなたに電話するように頼んでおこう。ルディは何が起きているか非常によく知っていて、とても有能な男だ。もしあなたが彼と話すことができれば、素晴らしい機会になるだろう。

                                  (注)バイデン氏や多くのウクライナ人、西欧の当局者はウクライナ検察のトップ、ショキン氏の解任を願っていた。なぜなら汚職を訴追しないからだ。トランプ氏の言い分では、ショキン氏は「解任され、実に不公平だ」ということになる。

                                  トランプ氏はゼレンスキー氏に、特にジュリアーニ氏の話を聞いてほしいと頼んでいる。ジュリアーニ氏はトランプ氏の個人弁護士でバイデン氏の捜査をしたがっている。米国の検察トップのバー司法長官をそこに加えたことは、これまで見てきたのとはまた別の新たな司法省の政治問題化の話になるだろう。

                                  ジュリアーニ氏はヒラリー・クリントン氏に対する追及が彼をウクライナへと導いたと主張する。ヒラリー氏や民主党員がマナフォート氏の信用をおとしめた張本人だと語る。ジュリアーニ氏は先週、CNNで「これを調べる中で、私はジョー・バイデンに関する信じられない話を見つけた。彼がウクライナ大統領に賄賂を渡し、息子の捜査をしようとする検察官を解任しようとしたとの内容だ」と語り、メディアが隠ぺいしようとしているとも述べた。

                                   

                                  トランプ大統領(続)
                                  前米国大使の女性は非常に悪いニュースであり、彼女がウクライナで取り引きしてきた人々も悪いニュースで、あなたにはそれを知らせておこう。その他に、バイデンの息子の話もたくさんある。バイデンが訴追をやめさせたという話で、多くの人がそれについて知りたがっている。だから司法長官とともにあなたにできることがあれば何でもすばらしい。バイデンは訴追を止めたと自慢して言いふらしていた。だからもしそれを調べられれば・・・私にとって恐ろしい話だ。

                                  (注)米国の駐ウクライナ大使はキャリア外交官のマリー・ヤヌコビッチ氏で、ウクライナのユリー・ルツェンコ検事総長(当時)と保守系メディアからの主張や批判を浴びたあと5月に召還された。いずれにせよ、これにより当時民主党員が主張していた通り、彼女の異動は政治的動機に基づくものだということがほとんど証明された。

                                   

                                  ゼレンスキー大統領
                                  その検察官についてあなたに話をしたい。まず最初に、私は状況を理解し知っている。我々が議会で絶対的な多数を勝ち取ったので、次の検事総長は100%の私の人、私の候補者になり、議会で承認され、9月に新しい検察官としてスタートする。この人物はその状況、特にあなたがこの問題で言及した会社について捜査する。その件の捜査の課題は、まさに公正を回復することを保証する問題であり、我々はそれに注意を向け、その件の捜査に乗り出す。それに加えて、あなたが我々に提供できる追加の情報がないかを尋ねたい。ウクライナの駐米大使に関して我が国で正義を執行するのを確実にするための捜査に非常に役に立つだろう。記憶の限りではイバノビッチという名前だ。彼女が悪い大使であることを最初に伝えてくれた人物があなたでよかった。私も100%そう思うからだ。彼女の私に対する態度は、彼女があこがれる前大統領に向けた最良のものとはかけ離れていて、彼女は彼の側の人間だ。彼女は私を新大統領として十分に受け入れていない。

                                  (注)ゼレンスキー氏はハンター・バイデン氏が以前携わった事業の権益を調査する新たな検察官の指名を約束し、それが公正におこなわれることを保証している。

                                  トランプ氏は大使に対して文句を言う言動を繰り返してきた。

                                   

                                  トランプ大統領
                                  ええ、彼女は何かを経験するだろう。私はジュリアーニ氏にあなたに電話させ、バー司法長官にも電話させ、その真相を解明する。あなたがそれを解明すると思う。私はその検察官が非常にひどい待遇を受けたこと、彼が非常に公正な検察官だったことを聞いているので、全てうまくいくように祈る。そちらの経済は私が予言したとおりどんどん良くなっている。あなた方には多くの資産がある。偉大な国だ。私には多くのウクライナの友人がいて、みな信じられないほどすばらしい人々だ。

                                  (注)もしあなたが数えているなら、これはトランプ氏がジュリアーニ氏に触れた4回目の発言だ。

                                  トランプ氏はビクトル・ショキン検察官に言及しているようだ。多くのウクライナ人や西欧の当局者は、彼が腐敗を根絶しようとしていたとは考えていない。バイデン氏は2018年に、ショキン氏の追放に圧力をかけ成功したことを成果として発言していた。

                                   

                                  ゼレンスキー大統領
                                  私もあなたに米国に多くのウクライナ人の友人がいることを伝えたい。実際、前回米国を訪れた際、私はニューヨークのセントラルパーク付近に滞在し、トランプタワーに滞在した。彼らと将来また話し、会いたい。また、訪米、特にワシントンへの招待についてあなたに感謝したい。他方、この件については我々は真剣で、捜査を行うことをあなたに保証したい。経済については、両国とも大きな潜在力があり、ウクライナにとって非常に重要な課題の一つがエネルギーの独立性だ。我々はエネルギーの独立性に関してとても成功し、米国と協力できていると考えている。我々は米国産の石油を購入しているが、今後の会合をとても期待している。こうした機会について議論し、お互いによく知る機会をもっと増やしていこう。あなた方の支援に大変感謝している。

                                  (注)これは、諸外国の当局者がトランプ氏の不動産をひいきにすることがポイントを稼ぐことになると期待していることを示している。

                                  米国産の石油や天然ガスの輸出はトランプ氏にとって重要な課題だ。

                                   

                                  トランプ大統領
                                  いい話だ。そう、本当にありがとう、私も感謝している。ルディとバー司法長官に電話するように言っておく。ありがとう。ホワイトハウスに来たいときは、いつでも電話をしてほしい。日程を教えてくれれば調整しよう。あなたに会うことを楽しみにしている。

                                  (注)ゼレンスキー氏がジュリアーニ氏と話をするべきだとのメッセージをまだ受け取っていないなら、たぶん今彼はそれを受け取っただろう。

                                   

                                  ゼレンスキー大統領
                                  本当にありがとう。訪問し、あなたと個人的に面会し、お互いをよりよく知れたらうれしい。会談を楽しみにしているし、ウクライナを訪れ、美しい街キエフに来られるようにあなたを招待したい。我々の国は美しく、あなたを歓迎する。他方で、9月1日に我々はポーランドにいて、できればポーランドでお会いできればと思う。その後、あなたがウクライナに来るのはいい考えかもしれない。私の飛行機でウクライナに来てもいいし、あなたの飛行機に乗ってもいい。その方が我々の機体よりずっとよさそうだ。

                                  (注)トランプ氏はハリケーン「ドリアン」の進展を監視するために、この外遊をキャンセルしなければならなかった。彼は少しゴルフもしていたが。

                                  マイク・ペンス副大統領がポーランドに行き、ゼレンスキー氏と会談した。ペンス氏はバイデン氏の問題を取り上げたことを否定したが、ウクライナへの米国の支援と腐敗の問題を多く議論した。

                                   

                                  トランプ大統領
                                  わかった、調整してみよう。ワシントンか、もしかしたらポーランドで会えることを楽しみにしている。2人ともそのときそこにいるだろうから。

                                   

                                  ゼレンスキー大統領
                                  非常に感謝している、大統領閣下。

                                   

                                  トランプ大統領
                                  あなたが成し遂げたすばらしい仕事におめでとうと言いたい。全世界が見ている。それほどの番狂わせだったかはわからないが、とにかくおめでとう。

                                   

                                  ゼレンスキー大統領
                                  ありがとう、大統領閣下。さようなら。

                                   

                                  ◆会談終了◆』

                                   

                                   

                                   

                                   この電話会談が行われたのは、2019/07/25なのですが、民主党の主張は、トランプ大統領がゼレンスキー大統領に対して、民主党のバイデン前副大統領と、その息子に対する調査を要求し、その見返りとして米国の軍事支援を使ったのでは?との疑義を主張しています。

                                   

                                   確かにバイデン氏は、来年の米国大統領選挙で民主党の有力な候補になっています。このバイデン氏のウクライナ疑惑を調査して欲しいということを、トランプ大統領がゼレンスキー大統領に圧力をかけて要求を飲ませ、その見返りにウクライナへ軍事支援をしたとなれば、トランプ大統領は自らの大統領選挙再選のために、米国の安全保障政策を利用したとんでもない罪であるというのが、民主党の主張で、これをもってトランプ大統領は弾劾されるべきであるとしています。

                                   

                                   しかしながら、CNNが紹介しているホワイトハウスで公表された電話会談の中身を見る限り、民主党の主張とは程遠い印象を受けますが、皆さんはどう思われるでしょうか?

                                   

                                   電話会談の内容からもわかるのは、トランプ大統領とゼレンスキー大統領は非常に仲がいいということ。そして、誰がどう読んでもゼレンスキー大統領はトランプ大統領のファンであると言っても過言ではないのではないでしょうか?

                                   

                                   まず初めに、トランプ大統領は、「偉大な勝利をおめでとう。」とゼレンスキーの大統領選挙の大勝利を祝福しています。

                                   

                                   ウクライナでは今年の春、大統領選挙があり、2019/03/31に第1回投票、2019/04/21に決選投票が行われ、ゼレンスキー大統領がポロシェンコを破って当選し、2019/05/20に大統領に就任しました。その後、電話会談の直前の7/22にウクライナ議会選があり、ゼレンスキー大統領が率いる「国民の奉仕者」が、史上最高となる得票率の絶対多数を獲得しました。

                                   

                                   ゼレンスキー大統領は、トランプ大統領に対して「我々はあなたに、あなたから学ぶ機会があったことを伝えたい。あなたの手腕や知見を多く利用し、」と答えています。

                                   

                                   また「我が国の沼地を干上がらせたい」という表現を使って、古い政治家・典型的な政治家ではなく、政府や議会を新しく刷新したいと述べています。

                                   

                                   その後、トランプ大統領が、ロシアへの制裁について触れ、欧州が何もしていないことを批判しています。中でもドイツのメルケル首相が何もしていないことを批判し、「我々がウクライナのために多くのことをしてきた」「彼らは今よりもっとあなた方を助けるべきだ」と米国はウクライナについて支援してきたことを述べています。

                                   

                                   さらにはトランプ大統領は「私は必ずお返しがあるものだと言うつもりはない」と述べ、トランプ大統領のウクライナへの支援は、EUが何もしないことが原因としながらも、米国として見返りを求めるものでもないことも触れられています。

                                   

                                   次にようやく問題のバイデン氏の調査の依頼のシーンとなります。「我々の願いを聞いて欲しいのだが。」と切り出し、バイデン氏、バイデン氏の息子のことについて触れています。

                                   

                                   しかしながら、その切り出し方は、マスコミが今報じているような、軍事支援をチラつかせて、トランプ大統領がゼレンスキー大統領に圧力をかけたわけではなく、「願いを聞いて欲しい」として、上からというよりも下からお願いという感じで、圧力をかけているとは到底思えません。

                                   

                                   ゼレンスキー大統領の回答をみても、トランプ大統領の調査依頼に対して、ウクライナにとって重要なことであり、既にバイデン候補の調査をすることになっているものの、前政権が放置してきた汚職疑惑であるとし、「ウクライナの大統領として全ての捜査が公明正大に行われることを保証する。」として自分が大統領として責任をもってオープンに調査することを約束しています。

                                   

                                   そして、その調査する検察官はバイデン氏に近い候補であったため、調査をちゃんとやらなかったので検察官も入れ替えるとしています。

                                   

                                   最後に両大統領の相互訪問を約束して、友好的に電話会談は終わっています。

                                   

                                   

                                   この内容を見る限り、米国のウクライナへの軍事支援について、トランプ大統領が軍事支援のカードをチラつかせて、ゼレンスキー大統領を脅したとか圧力をかけたとか、とてもそのような雰囲気であったとは思えません。

                                   

                                   反トランプのマスコミが主張しているのは、「トランプ大統領は、実際にウクライナの軍事支援を一時止めた!」ということで、それは確かに事実です。

                                   

                                   米国議会が既に決めていたウクライナへの3億9000万ドルの支援を一時停止するよう指示を出していて、それは事実です。

                                   

                                   ただ、その指示を出したのは2019/07/25の電話会談の数日前であり、この電話会談では支援停止について全く触れられていません。

                                   

                                   しかもゼレンスキー大統領は、トランプ大統領がウクライナの支援を一時停止する指示を出した事実を知りません。それどころか、ゼレンスキー大統領は会話の中で、毎年支援してもらっていることに触れ、その前の年までの支援について、感謝を述べています。

                                   

                                   ゼレンスキー大統領がその感謝をした後に、トランプ大統領が「我々の願いを聞いて欲しいのだが。」と切り出しています。

                                   

                                   つまりトランプ大統領は、バイデン氏の調査をやらせたいがために、軍事支援を使ってゼレンスキー大統領を脅したわけでもなく、ゼレンスキー大統領が米国のこれまでの軍事支援に感謝し、その後にトランプ大統領がバイデン氏の調査を依頼しています。

                                   

                                   まるで順番が逆になっていて、それでトランプ大統領によるプレッシャーとか脅しとか主張されるのは、単にトランプ大統領を貶めたいだけの報道なのでは?と言わざるを得ません。

                                   

                                   米国のマスコミ、日本のマスコミも、とにかくトランプ大統領の弾劾ありきの報道で、こうした根拠がない事実を捻じ曲げる報道は、たとえ報道の自由、言論の自由、表現の自由があったとしても、許してはいけないのではないでしょうか?

                                   

                                   

                                   というわけで今日は「根拠がないウクライナ疑惑でトランプ大統領弾劾ありきの報道をする”マスごみ”」と題して論説しました。

                                   私は反グローバリズムの立場で、論説することが多いわけですが、マスコミによる印象操作、事実を捻じ曲げて貶める報道に、ほとほと嫌気が指します。何しろマスコミもグローバル企業からの広告料を受け取っているグローバリズムの陣営に属するからこうなるのでしょう。

                                   しかし、それは人類にとっていいことは何一つないと思っておりまして、トランプ大統領には、こうしたフェイクニュースを垂れ流す”マスごみ”に負けないで頑張っていただきたいものと、私は思うのです。

                                   

                                   

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                                  医療介護問題は、お金の問題ではなく、供給能力の問題です!

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                                     今日は「医療介護問題は、お金の問題ではなく、供給能力の問題です!」と題して論説します。

                                     

                                     私は過去4回の入院経験があります。

                                     

                                     1回目は2002年2月に腸閉塞にり患し、2週間ほど東京都内の病院で入院しました。2回目は2019年6月に頸椎部神経根症という神経疼痛で3週間ほど福島県内の病院で入院。退院直後、会社の健康診断で、神経痛の薬が原因と思われる十二指腸潰瘍で、2019年7月に2週間ほど福島県内の別の病院で入院しました。その後、2013年5月に、ミャンマーのヤンゴン視察で、最終日に対象を崩し、急性胃腸炎でタイのバンコク市内の病院に4日間入院しました。

                                     

                                     日本にいるときは健康保険が使えますが、タイで入院したときは海外旅行保険を使いました。

                                     

                                     日本で治療を受けた場合、健康保険に加入しているので月額で最高8万円までの負担となりますが、海外ではそうした制度はありません。例えばフィリピンでも健康保険制度はあるものの、約5%しか健康保険で補填されず、9割以上は自己負担となります。そのため、安心して病院に行くことができないそうです。

                                     

                                     そういう意味で、日本の健康保険は、本当にありがたい制度であり、病気になったり、ケガをしたりすると、そのありがたさが実感できます。

                                     

                                     仮にも、この制度を変えようとしている勢力があるとするならば、私は異を唱えます。

                                     

                                     例えば米国では、民間の医療保険会社が、我が物顔でビジネスをしています。その米国の民間の医療保険会社が日本に参入したいと思っても、日本では国民皆保険があるので、参入することはできません。

                                     

                                     ところが緊縮財政で、医療保険の自己負担を引き上げたり、新しい治療や医薬品が開発されても、財政破綻するからという理由で保険適用しないということをやっています。

                                     

                                     財務省の緊縮財政によって、すべての国民に便益がある治療方法や素晴らしい効能がある医薬品が開発されたとしても、保険適用をしないようにすれば、財務省の大好きなカネカネカネの出費が止まる代わりに、多くの国民が損をします。

                                     

                                     その考えに、米国の民間の保険会社が乗っかってくることもあり得るでしょう。

                                     

                                     もし緊縮財政が大好きな財務省が、新しい治療、医薬品について、一切保険適用しないとなれば、次の新しい治療、医薬品が出てきても、自由診療となります。そうなれば、いくら治療費がかかるかわからないため、「それならば当社の医療保険に加入してはいかがでしょうか?」となります。

                                     

                                     医療保険に加入できる人は、それでもかまわないかもしれませんが、医療保険に加入できない人は、治療が受けられないということになります。

                                     

                                     この医療費の問題について、MMT理論でいえば、日本、米国、カナダ、英国、オーストラリア、中国といった自国通貨建ての国債を発行できる国は、予算制約がありません。お金など、印刷すればいくらでも発行できます。

                                     

                                     ただし別の制約は存在します。

                                     

                                     MMT理論を米国議会で知らしめたオカシオ・コルテス氏、あるいはバーニー・サンダース氏ら、米国でも日本のように国民皆保険を導入すべきであるとしています。なぜならば金持ちしか歯医者や医者にかかれないというのは、先進国ではないということだからです。

                                     

                                     先進国とは、国民の需要に対して、国家が供給を満たしているものが、発展途上国と比べて割合が高いからこそ、先進国なのです。

                                     

                                     だから金持ちしか医者の治療を受けられないというのは、先進国じゃないでしょ?という話です。

                                     

                                     ということで、国民皆保険を米国で導入したとして、MMT理論で財源問題は解決するでしょう。

                                     

                                     しかしながら、重要な話はお金の問題ではないことに気付きませんでしょうか?

                                     

                                     確かにMMT理論があれば、財源は国債発行すればいいのは事実です。

                                     

                                     そのため、米国政府が国債を発行したとして、国民皆保険を導入し、金持ち以外の米国の国民も、みんな安心して病院に行けるようになったとしましょう。

                                     

                                     果たしてそのとき、病院の医者の数、ベッド数、看護師の数や病院そのものの数は、ちゃんと足りているのでしょうか?

                                     

                                     米国政府が国債を発行して財源を確保して、国内で国民皆保険を導入したとして、医療サービスの需要が一気に拡大したときに、果たしてその需要を満たしうるだけの供給力は足りているのでしょうか?

                                     

                                     つまりこれが制約です。

                                     

                                     私が日本国内で過去3回入院して病気を治すことができたのは、供給力が足りていたからであって、そもそも近くに病院がないとか、病院のベッド数が不足して満員で入院ができないとなれば、どれだけ私がお金を持っていようとも、医療保険に加入していたとしても、入院して治療を受けることができません。

                                     

                                     ニューヨーク州立大学のステファニー・ケルトン教授によれば、日本も米国も社会保障の問題はお金の問題ではなく、供給力の問題であるとしています。

                                     

                                     具体的には病院が確保できるのか?ベッドが確保できるのか?医師や看護師は自国で供給できるのか?ということで、東日本大震災の時、コンビニでアルバイトしていた韓国人、中国人などの外国人が、一斉に日本から逃げていきましたが、医師や看護師を外国人で雇っていると、いざという時に逃げられる可能性があります。

                                     

                                     ところが今、厚労省はインセンティブを付けて、病院を統合してベッド数を減らそうとしています。

                                     

                                     下記は日本経済新聞の記事です。

                                    『日本経済新聞 2019/10/27 11:00 厚労省の公立病院再編リスト 地域の理解進まず

                                     厚生労働省が9月に公表した「再編統合が必要な公立・公的病院」リストが、全国に波紋を広げている。同省は多くの公立病院の「診療実績が少なく医療財政を圧迫している」と問題視するが、自治体などは「地域の実情を考慮していない」と反発している。人口減少時代に適応した地域医療体制が求められる中、両者の隔たりは大きい。

                                     「本当だったらリストを返上してもらいたい」。10月4日、厚労省が公表したリストについて国と地方が協議した会合で、鳥取県の平井伸治知事は国の姿勢を批判した。同省は17日から各地で関係者向けの説明会を開き、理解を求めている。

                                     厚労省が「再編統合について特に議論が必要」として、9月に公表した公立病院と日本赤十字などの公的病院の数は424。各地で協議したうえ、2020年9月末までに統合や縮小などの方針を決めるよう求めている。

                                     高齢人口の増大に伴い、同省は手厚い医療体制で診療報酬が高い急性期病床を減らし、リハビリテーション向けの回復期や長期入院の慢性期病棟主体に移行させる方針だ。急性期の病床に回復期の患者を受け入れるなど、非効率な運営を是正する狙いがある。今回のリストはこうした改革を進めるために公表された。

                                     だが、公立病院を経営する自治体の多くは反発を強めている。県内の5病院がリストに挙げられた富山県の石井隆一知事は10月1日の記者会見で「(事前の情報提供もなく)乱暴なやり方。形式的な物差しに当てはめるのはいかがなものか」と語気を強めた。

                                     和歌山県の仁坂吉伸知事も同日の記者会見で「厚労省はやり過ぎだ。余計なお世話だと思う」と発言。佐賀県の山口祥義知事は「数合わせのような感じで上から数字的にやっていく進め方はどうか」と疑問を投げかけた。

                                     リストに挙がった公立病院がある鳥取県の岩美、南部、日南の3町長は1日、県に要望書を提出し、強制的な調整を行わないよう国に働きかけることを求めた。要望書では「拙速で安易な再編・統合は、今日まで積み上げてきた地域医療の崩壊につながる恐れがある」と強い調子で国を批判した。

                                     岩美町の西垣英彦町長は取材に対し「なぜ公立病院だけなのか。地域の実情を踏まえた地域医療構想を進めてほしい」と話した。

                                     名前が挙がった病院関係者は戸惑いを隠せない。東京都奥多摩町の国民健康保険・奥多摩病院では「確かにがんなどの高度な手術はしていないが、手術の際は他の病院を紹介し、一定程度回復したら当院に入院してもらっている。一番近い病院は車で30〜40分かかる。再編・統合しろと言われても現実的ではなく、困惑している」と話す。

                                     急性期病棟の稼働率が低いとされた北海道滝上町の国民健康保険病院は、18年度の赤字額が2億円と町財政を圧迫している。同町は経営のあり方をめぐり検討委員会を設置している。ただ、人口2500人の同町で唯一の病院で、隣の紋別市の医療機関までは35キロ離れている。病院関係者は「町民にとってなくてはならない存在」と強調する。

                                     名前が挙がった病院の中には、すでに自治体が経営改革に乗り出しているところも含まれる。山形県の天童市民病院は18年11月、全床を回復期病棟に転換し、リハビリなどに特化する体制を作ったばかりだ。天童市の山本信治市長は「再編自体は必要」としながらも「県の医療構想に基づき、役割分担を着々と進めている。最新のデータで公表してもらえばよかったが…」と納得がいかない様子だ。

                                     新潟県では県央地域の三条総合病院(三条市)や県立吉田病院(燕市)などがリストに挙がったが、県はすでに三条総合病院を含めた基幹病院の設立を計画している。燕市の鈴木力市長は取材に対し、厚労省のリスト公表について「『上から目線』で地域の実情を理解していない。(病院再編は)地域住民の命を守るという視点で議論を進めたい」と力を込めた。

                                     厚労省はリスト作成にあたり、診療実績に加え類似した機能を持つ病院との距離なども基準にした。福祉行政に詳しい城西大学の伊関友伸教授は「日本は世界的にも病床数が多く削減の必要はあるが、慎重に議論を進めるべきだ。名指しされた病院は北海道や新潟県などが多いが、例えば降雪を考えても全国の他の地域と一律の基準で測るのは無理がある」と指摘している。(後略)』

                                     

                                     厚労省は、財務省に言われてなのか?はたまた厚労省の職員どもも、MMT理論を理解していないのか?理解していても、財務省の緊縮せよ!というバイアスがかかっているのか?結局はそういうことなのでしょうが、地方の病院を中心に、財政が圧迫するからという理由で、どんどん病院を統合させています。

                                     

                                     これが問題なのは、統合して減らすことは容易いのですが、後から「増やして!」と言われても、簡単に増やすことはできないということです。

                                     

                                     病院を統合させて片方の病院をつぶすのは簡単ですが、後から病院を作ることはどれだけ大変なことか?わかっているのでしょうか?

                                     

                                     

                                     というわけで今日は「医療介護問題は、お金の問題ではなく、供給能力の問題です!」と題して論説しました。

                                    相変わらず、日本ではカネカネカネが優先され、肝心な供給力強化については、何にも考えていないとしか言いようがありません。このままでは普通に格差が拡大し、貧困層は病院にも行けないという悲惨な状況になっていくことでしょう。

                                     それでも日本は先進国といえるのか?あるいは国民皆保険というものを導入してくれた先人の人らに示しがつくのでしょうか?

                                     医療介護問題について、費用の拡大ばかりを報じるマスコミ報道の姿勢にも不満がありますが、そうしたマスコミ報道に騙されることなく、社会保障制度の問題は、お金の問題ではなく供給力の問題であることを、多くの日本人に知っていただきたいと私は思います。

                                     

                                     

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                                    増税して政府の財政を健全化させることは憲法13条違反です!

                                    社会保障費の増加は、何ら問題がないという真実!

                                    医療サービスを自由化したらどうなるか?


                                    大規模停電の原因は、電力・土木建設業界と行政で”無駄を削る=余裕を削る”をやった結果です!

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                                       台風19号についての論説を中心に書いた記事が続きましたが、今日は少し戻しまして台風15号での千葉県で発生した大規模停電について論じたく「大規模停電の原因は、電力・土木建設業界と行政で”無駄を削る=余裕を削る”をやった結果です!」と題して論説します。

                                       

                                       台風19号は雨量で河川の決壊によって多くの甚大な被害をもたらしましたが、台風15号では風によって大規模な停電が発生しました。

                                       

                                       電力は、ガス・水道・電話などのインフラと異なり、インフラ中のインフラと言われています。電気が止まれば、ガスも水道も電話も止まってしまいます。その現代人の生活に必須ともいえる電力で、なぜこんなに大規模な停電になったのか?といえば、台風のせいで2000本にも上る電柱が倒れたということが原因であることはご承知のことと思います。

                                       

                                       一番衝撃的なのは、千葉県君津市で、1970年代に作られた高圧線の送電棟が2本倒れたことで、これが1つ目とすれば、2つ目は倒木です。倒木が停電の原因で、複合的な原因で停電となったため、東京電力としても対応に苦慮したことは間違いないでしょう。

                                       

                                       例えば東京電力の社員は、電柱を直すことはできると思いますが、倒木の撤去は土木建設の人でなければできません。しかし土木建設の人らは、電柱や電線を触ることはできません。

                                       

                                       あらかじめ、電力会社と建設会社で連携するシステムがあればよかったと思いますが、そうしたシステムはありませんでした。

                                       

                                       もっと重大な問題として、自治体の職員を減らしすぎたため、自治体の職員が現場に行くことができませんでした。

                                       

                                       仮にも電気が通じていれば、現地から情報が入ってきますが、停電で電気が通じず、情報が入ってこないため、現地に行くしか方法がないのですが、行く人もいない。

                                       

                                       ということで、デフレを放置してきた結果、電力サービス、土木建設サービス、行政サービスという供給力を削減しその弊害が一気に出たものといえるでしょう。

                                       

                                       このような国家を何と呼ぶか?皆さんご存知でしょうか?

                                       

                                       そうです!発展途上国といいます。

                                       

                                       日本は発展途上国になってしまっているのです。大災害で直接的な被害で命を落とすのみならず、その後の復興もままならない。「無駄を削れ!」とやって平時の無駄は削れたかもしれませんが、その代わり非常時には余裕がなくなってしまい、ここ一番の大事な災害時にサービスを供給できなくなってしまっているというのが今の日本の実情でしょう。

                                       

                                       デフレ放置に加え、無駄削減ということをやってきたいわば当然の帰結といえるのです。

                                       

                                       では2度と大規模停電を発生させない取り組みとして、日本がすべきことは何でしょうか?

                                       

                                       電力サービスでいえば、もうわかりきっていることなのですが、まずは電柱の地中化であり、送電網のメンテナンスです。

                                       

                                      <東京電力の設備投資額の推移(単位:億円)>

                                      (出典:東京電力のホームページ)

                                       

                                       

                                       上記グラフの通り、 東京電力は1991年がピークで、送電網に8,931億円も設備投資をしていました。今は2015年の数字で、2,097億円と4分の1以下に留まります。

                                       

                                       特に3.11で福島原発の事故が発生して以降、コストカットを開始し、しかも原発を止めていることで、鉱物性燃料の価格が値上がりして利益を圧迫し、投資を削減してきました。

                                       

                                       人員も3000人近く削減しました。

                                       

                                       こうして行政も電力業界も土木建設業界も、デフレ放置と無駄削減と自由化による利益圧迫で、投資ができなくなり、大規模停電が発生してしまったわけです。

                                       

                                       こうした事態を回避するためには、平時の時にお金を使って余裕をもって投資し、民間の会社に体力がない場合は、政府が財政拡大するなり、電力会社に資金を投入するなり、公共事業拡大をするなどして、土木建設の供給能力を拡大しなければならないのですが、それをせず”無駄を削減しろ”で、”無駄を削減=余裕を削減”であることに気付かなかった日本国民に、当然の帰結として大規模停電が襲ったといえるでしょう。

                                       

                                       1997年の構造改革基本法が制定以来、過去25年間、非常事態における余裕のことを、多くの日本国民が「無駄」と称して削ってきました。

                                       

                                       無駄=余裕であり、その考え方そのもの根本を見直さなければなりません。

                                       

                                       中身は同じでも呼び方は違います。無駄削減に邁進するということは余裕の削減に邁進してきたことに他なりません。

                                       

                                       そのため、日本はこれから大変なことになるのは目に見えて明らかです。

                                       

                                       それでも千葉県は東京都に近く、陸続きである点でまだましな方かもしれません。

                                       

                                       例えば東京都でも、式根島、新島などでは、1週間ぐらい経過しても事故の状況は全くわからなかったといわれています。

                                       

                                       電気が切れれば、そもそも連絡が取れず、そういう時に備えて非常用電源や無線などの準備が必要で、それは政府が財政支出する以外に方法はありません。

                                       

                                       ところがプライマリーバランス黒字化や緊縮財政をやっていると、それはできないでしょう。

                                       

                                       

                                       というわけで今日は「大規模停電の原因は、電力・土木建設業界と行政で”無駄を削る=余裕を削る”をやった結果です!」と題して論説しました。

                                       

                                       

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                                      役に立った公共事業がニュースに報じられることは、ほとんどありません

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                                         今日は「役に立った公共事業がニュースに報じられることは、ほとんどありません」と題して論説します。

                                         

                                         台風19号による被害は農業分野にまで被害が及んでいます。川の氾濫による果樹園や稲などの農地への浸水に加え、暴風によってハウスの破損・倒壊や、農業用のため池、水路の決壊など、数多くの被害が発生しているのはご承知の通りです。

                                         

                                         こうした被害に対して福島県では被害総額が100億円を超える可能性があると指摘されていて、被害の全容は未だ掴みきれていない状況です。

                                         

                                         台風被害によってもたらされた供給不足は食糧品の価格上昇につながる恐れがあります。何しろ農産物の被害は甚大です。

                                         

                                         大災害が発生した際、通常発生直後では被害はわからないことが多いです。被害の全容が積み上がった時には、既に数カ月が経過しているということも普通にあって、多くの人々の心の中では既に忘れ去られ、場合によっては被害額総額を知らないまま生きているということもあり得ます。

                                         

                                         例えば「100億超えるかも・・・」というのは断定できないからそう言っているだけであり、100億円超える可能性は高いと言えるでしょう。

                                         

                                         1958年9月27日に関東や伊豆半島を襲った大型台風で、狩野川台風というのがあります。このときの雨量は739ミリだったのですが、今年の台風19号の雨量は778ミリであり、狩野川台風よりも雨量が多かったことになります。

                                         

                                         その狩野川台風では、狩野川に放水路を作っていたことで、洪水被害から市民を守ることができたのですが、そのことを報じるニュースは私が確認したところでは見当たりませんでした。

                                         

                                         

                                        <狩野川の大工事>

                                         

                                        <大平地区江尻樋管改築工事 工期:平成28年10月28日〜令和元年6月27日>

                                        (出典:国交省中部地方整備局のホームページ 写真は令和元年5月末の写真)

                                         

                                         

                                        <狩野川下河原地区護岸整備工事 工期:平成31年2月20日〜令和元年9月30日>

                                        (出典:国交省中部地方整備局のホームページ 写真は令和元年5月末の写真)

                                         

                                         上記の通り、狩野川は樋管改築工事や護岸整備工事を行い、今年5月末までに完成したことで、洪水が発生しませんでした。その狩野川放水路によって洪水から守られた経済効果は、国交省によれば7,400億円に上ると推定されています。

                                         

                                         逆に考えれば、放水路や樋管改築工事・護岸整備工事をやっていなかった場合、狩野川周辺の三島市、清水市、沼津市など、多くの住民が住むエリアが水浸しになっていたことでしょう。

                                         

                                         このような話は、山ほどあって日本にはいろんな箇所に河川があります。東京でも荒川、利根川、多摩川などがあり、何十年もかけて行ってきた防災投資が機能してきたという実績があります。ところが、公共事業というのは役に立ったとしても、報じられることはほとんどありません。

                                         

                                         一方で機能が不十分だったところ、投資が不十分だったところへは、容赦なく洪水などの被害に見舞われました。

                                         

                                         日本には財源問題は存在しませんから、本来ならば躊躇なく建設国債を財源に公共事業として発注すればいいだけの話です。

                                         

                                         今回の台風19号では、多くの堤防が決壊したことから、機能が不十分で投資が不十分な個所を中心に、現在各地で応急的な復旧工事がすすめられています。

                                         

                                         その復旧工事は、堤防のかさ上げに限らず、新たな強化策も検討されているようなのですが、例のごとく、費用が高くなる可能性があって財政面でのハードルが予想されると言われています。

                                         

                                         しかしながら日本には財政面のハードルなど、もともと存在しません。

                                         

                                         だいたい日本が自然災害で死にかけているのに、”財政問題のハードル”とか言っている人は何なのでしょうか?

                                         

                                         例えば子どもが死にそうというときに、「今、お金が25万しかないから、お医者さん!25万で何とかして!もし25万で死んだら仕方がない!」とでもいうのでしょうか?

                                         

                                         確かにデフレ放置で貧困化が進んでいる今日、そんな話があり得ないとは言い切れませんが、そもそも親としてどうなの?というのが普通の感覚ではないでしょうか?

                                         

                                         家計の場合は、通貨発行権を持たないため、確かに家計はハードルがあります。

                                         

                                         とはいえ、日本の国家に、政府に、財政面のハードルなど存在しません。

                                         

                                         普通にお金を借りればいいだけの話であり、財政法第4条に則って粛々と建設国債を発行して、政府支出をすればいいだけの話です。

                                         

                                         ところが安倍政権が財政の骨太の方針でプライマリーバランス黒字化目標を入れてしまった。そのプライマリーバランス規律があるから、財政面にハードルがあると言っているに過ぎません。

                                         

                                         プライマリーバランス規律というのが、どれだけ不道徳な規律であるか?理解している日本人も少ないのも残念な話です。

                                         

                                         私に言わせれば、プライマリーバランスを守ろうとする人は人殺しと同じなのですが、ほとんどの日本国民にそれが見えていないことも大変残念に思います。

                                         

                                         仮にも政府が国民の命を守らないとするならば、政府は何のために存在するのでしょうか?

                                         

                                         1998年7月24日に米国で初公開された戦争映画で、アカデミー賞を受賞したスピルバーグ最高傑作作品の「プライベートブライアン」、あるいはソマリアで発生した「モガディッシュの戦闘」を舞台にした戦争映画で2001年12月18日に米国で初公開された「ブラックホークタウン」。この2つの映画で象徴的なのは、一人の人間を救うために、人・モノ・カネを政府がどんどん投入するのが特徴的です。

                                         

                                         そしてそのようにさんざんお金をかけるというのが政府ではないでしょうか?

                                         

                                         公共事業にどんどんお金を使う結果、確かにゼネコン業界が潤いますが、ゼネコン業界の人らは消費を増やしますので、間違いなく他業界の皆さんも恩恵を受けることになります。

                                         

                                         それに加えて大災害が発生したとしても、公共事業によって多くの人々の命と財産が守られることになるでしょう。

                                         

                                         私は、公共事業の結果、国民の命を守ったこと、財産を守ったこと、こうした事実についてもマスメディアの人らは積極的に報道すべきであると思います。

                                         

                                         

                                         というわけで今日は「役に立った公共事業がニュースに報じられることは、ほとんどありません」と題して論説しました。

                                         

                                         

                                        〜関連記事〜

                                        マスコミが報じない兵庫県の六甲砂防ダムの活躍(六甲山系グリーンベルト)

                                        堤防建設という公共工事の経済効果(物語「稲むらの火」の主人公、濱口梧陵の偉業)

                                        公共工事B/C(ビーバイシー)基準と宮城県釜石市の「釜石・山田道路(通称:命の道)」

                                        一人を救うために何百人も投入し、救おうとされる以上の人々が亡くなっても助けるのが国家です!

                                        大型化する台風に対して日本がすべきことは何か?

                                        大災害が発生しても、日本政府は日本経済新聞の社員だけは救助してはいけない

                                        治水事業費を削減したのは民主党政権だが、安倍政権も治水事業費を増やしていない!という事実

                                        蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について

                                        財政法第4条について(公共事業の費用は国債発行して何ら問題なし!)

                                        「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論

                                        蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について

                                        西日本豪雨で1か所、砂防ダムが決壊してしまったその理由とは?

                                        とんでもない豪雨災害となった西日本豪雨について

                                        安倍首相が表明する豪雨被災地に対する財政支援について


                                        大型化する台風に対して日本がすべきことは何か?

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                                           今日は「大型化する台風に対して日本がすべきことは何か?」と題して論説します。

                                           

                                           各地に記録的な大雨をもたらした台風19号に続き、台風21号の大雨で千葉県や東北地方を中心に被害が拡大しました。台風19号の被害の実態が日を追うごとに明らかになったところへ、台風21号の大雨ということで、特に東北地方では甚大な被害が出ています。

                                           

                                           それに比べ、東京都は多摩川が越水したものの、荒川と利根川の堤防決壊は、ぎりぎり回避できました。広い意味で東京都は、福島県や宮城県と比べて守られたといえるでしょう。

                                           

                                           東京都も河川があることはいうまでもなく、宮城県や福島県にも吉田川、阿武隈川などの河川がたくさんあります。東京が守られて東北が守られなかった理由とは何が考えられるか?といえば、ひとえに防災投資水準の差、これに尽きると思います。

                                           

                                           地方は新幹線や高速道路といったインフラが整備されていないのと同時に、河川に対する防災投資の水準も東京都の方が高かったということなのでは?と思っていまして、これは大変残念なことです。

                                           

                                           東京都と東北地方で同じような台風が襲ってくることは普通は少ないと思いますが、システム的にいえば、日本国家をストレスチェックにかけていると考えた場合、東京都は強くその他の県は弱かったということになるでしょう。

                                           

                                           日本人は東北をしっかり守るという気持ちを持たなければならないと私は思います。特に海側は防災無線があったのに、川側には防災無線がないのが致命的だったことが、今回の被害の中で伝わります。

                                           

                                           日本のマスコミは、台風19号が過去最大クラスと報道しましたが、今後これ以上の台風が繰り返しやってくるのか否か?といえば、確実にやってくるでしょう。しかもその可能性が来年であることは十二分にあるといえます。

                                           

                                           気象庁が発表している統計で歴代大型台風のベスト10というランキング一覧があります。

                                           

                                          <上陸時(直前)の中心気圧が低い台風>

                                          (出典:気象庁のホームページ)

                                           

                                           上表の通り、上陸時に大きい台風ベスト10の1位は、925ヘクトパスカルで、ベスト10の5位は、940ヘクトパスカルの台風が6つも並んでいます。

                                           

                                           今回の台風14号、台風19号、台風21号ですら、ベスト10に入りません。伊勢湾台風や室戸台風に比べれば、台風19号は確かに大きかったものの、台風の強度はヘクトパスカルでみるため、それで見れば必ずしもすさまじい台風だったとはいえず、実際にトップ10には入らないのです。

                                           

                                           これからヘクトパスカルで、950とか940とか930とかで上陸することはあり得るでしょう。今回が例外で終わりということはないでしょう。

                                           

                                           ベスト10にある台風のように1950年代〜1960年代と比べて、海水温が高くなっていると言われていますので、今後はもっと大きい巨大な強い台風がやってくる可能性は普通にあります。

                                           

                                           特徴的なことをいえば、台風15号は風、台風19号、台風21号は雨量がポイントでしたが、2018年度も台風21号が関西に上陸し、台風24号が東海地方を通過して電線がたくさん切れて停電を引き起こしましたし、2018年の西日本豪雨は台風ではありません。

                                           

                                           そういう意味では現在の日本は、国家の治水能力よりも、豪雨の能力の方が超過してしまっている状態といえるでしょう。

                                           

                                           インフラが古くなっているという指摘もありますが、それはそれで当然更新投資をしていく必要があり、人口の増減に関係なく需要です。

                                           

                                           東京都という町は、徳川家康が利根川東遷によって江戸文化が栄えた町といえます。利根川東遷がなされていなければ、東京都はずっと洪水だったに違いありません。

                                           

                                          <1000年前の利根川と現在の利根川>

                                          (出典:国交省関東地方整備局、江戸川河川事務所のホームページより引用)

                                           

                                           上記の通り、かつて利根川は東京湾に水を注いでいました。徳川家康が1594年に東遷事業を開始し、それ以来400年間近く治水事業を継続して、今回台風19号から日本国民を守ることができたのです。

                                           

                                           放水路を作るだけでなく、75000立米の貯水量を誇る八ッ場ダムによって、利根川の決壊を止めたともいえます。

                                           

                                           治水事業はずっと継続していかなければなりません。何しろ台風の強さは、年々大きくなっていう可能性があるからであって、台風の能力が、日本の国家の治水能力を超えてしまうことがあるからです。

                                           

                                           今年の台風19号でいえば、東北地方や長野県の千曲川など、治水能力を超えてしまっていたといえるでしょう。

                                           

                                           千曲川の洪水は、北陸新幹線に多大な被害をもたらしましたが、洪水になることは予想されていたといわれています。技術的にみれば、水準を満たしておらず、急がなければならなかった場所だったと言えると思うのですが、お金がないということでケチったのか?それとも緊縮財政で地場の建設業者が倒産して人手不足で供給力が追い付かなかったのか?など、いろんな原因が考えられます。

                                           

                                           それらの理由は、はっきり言ってダメダメな理由です。

                                           

                                           なぜならば、お金などいくらでも印刷すればいいだけの話。日本政府は外貨建て債務などありませんし、海外の技術を導入する必要もないので外貨準備でドル決済する必要もなく、ただ日本のゼネコンに公共事業を発注すればよかっただけの話です。財源は普通に建設国債(4条公債)で問題ありません。

                                           

                                           よく言われることとして、民主党が子ども手当の財源を確保するため、八ッ場ダムを中止を訴えていたことが象徴的でしたが、公共事業削減をやりまくりました。しかしながら安倍政権もピーク時の半分しか治水事業にお金を使っていません。

                                           

                                          <1989年〜2018年の治水事業費の推移(単位「億円」)>

                                          (出典:国交省のホームページに掲載の公表数値)

                                           

                                           もし治水事業について、ピーク時と同じ水準の2兆2000億円水準を続けていれば、千曲川は決壊しなかったかもしれません。

                                           

                                           となればやるべきことは簡単で、建設国債を発行して治水事業を増やせばいい!ただそれだけです。

                                           

                                           

                                           というわけで今日は「大型化する台風に対して日本がすべきことは何か?」と題して論説しました。

                                           なぜ、こんな簡単な解決策が、頭のいい官僚の人らが気付かないのか?本当に疑問に思います。日本国民の生命と財産を守ろうとする意志があるのであれば、「とりあえず7兆円で対策で3年間よろしく!」とか、「前年比よりも予算で1兆円増やしたぞ!」とか、そういう発想は出ないはずです。

                                           必要なものを全て積算し、躊躇することなく建設国債を発行して治水事業を行っていく、これ以外に、日本国民を洪水や河川氾濫の危険から守るすべはないものと改めて主張しておきたいと思います。

                                           

                                           

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                                          訪日韓国人が激減しても、日本経済に与える影響はほとんどありません!

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                                            JUGEMテーマ:インバウンド

                                            JUGEMテーマ:韓国

                                             

                                             今日は「訪日韓国人が激減しても、日本経済に与える影響はほとんどありません!」と題して論説します。

                                             

                                             下記は朝日新聞の記事です。

                                            『朝日新聞 2019/10/16 22:01 韓国人客減に長期化の気配 各地で広がる「リスク分散」

                                             9月に日本を訪れた韓国人旅行者数は、前年同月より58・1%減って20万1200人だった。減少は3カ月連続で、下げ幅は急減した8月の48・0%からさらに拡大した。観光庁が16日、発表した。日韓の対立で、韓国人が訪日旅行を控える動きが長期化する気配が、濃くなっている。

                                             訪日客全体では、前年同月より5・2%増の227万2900人となり、2カ月ぶりに増加に転じた。各地でラグビー・ワールドカップ(W杯)の試合が行われ、出場国・地域が含まれる欧米などからの訪日客が大幅に増えたことが大きかった。特に英国は同84・4%増となった。フランスは同31・6%増、豪州は同24・4%増、カナダは同23・4%増だった。昨年9月の訪日客数が台風や北海道での地震の影響で同5・3%減だった反動の面もある。

                                             昨年9月の韓国人客は前年同月より13・9%減と、全体より落ち込みが大きかった。その中での大幅な下げだけに、韓国人客の低迷ぶりが際立つ形となった。

                                             観光庁の田端浩長官は16日の会見で、落ち込みの理由について「訪日旅行が控えられ、航空路線が運休、減便したこと」と説明。今後の動向は「今の時点では見通せない」とした。ただ、延期していた訪日を呼びかける韓国での共同広告を9月下旬から再開したものの、日韓の航空会社の10月第1週の、両国を結ぶ航空便数は前年の同時期より28%減り、9月第1週の13%より拡大しているという。

                                             日本政府観光局によると、韓国からの訪日客は昨年半ばから、ベトナム旅行の人気が高まるなど渡航先の多様化や、韓国経済の低迷の影響などで前年割れの傾向が出ていた。加えて日本政府が7月、半導体関連3品目の対韓輸出規制を強化したことをきっかけに、韓国で訪日旅行を取りやめる動きが広がりだした。

                                             一方、田端長官は、台風19号によって宿泊施設や鉄道・道路など交通網に広範囲に被害が出ていることから、「まずは交通機関など復旧を急ぐが、復旧後は官民をあげて観光地に訪れていただけるよう、旅行需要の喚起に取り組みたい」と語った。(高橋尚之、田中美保)』

                                             

                                            <2018年度 インバウンド消費額の内訳>

                                             

                                            <2019年9月の訪日外客数シェア>

                                            (出典:観光庁のホームページ)

                                             

                                             

                                             朝日新聞の記事では、9月に日本を訪れた韓国人旅行者数の急減を伝えています。減少は3カ月連続で、下げ幅は急減した8月の48%からさらに拡大したと報じています。

                                             

                                             また観光庁のホームページに掲載されている円グラフを掲載していますが、48万人→20.1万人と大きく減少していることがよくわかります。

                                             

                                             日本人がこのようなニュースをみた場合、インバウンドが大変だ!という人、結構いるのでは?と思うのですが、実際はどうなんでしょうか?

                                             

                                             コンビニエンスストアの店長からすれば、「韓国人の客が減ったなぁー!」というのは、チョコレート菓子のブラックサンダーの入荷が遅れたとか、その程度の話であるように私には思います。

                                             

                                             コンビニエンスストアの場合、弁当やビールを売ったりしているわけで、韓国人がインバウンドで旅行者数が増えるか否か?というのは、全体のビジネスの1%にも満たしません。

                                             

                                             2018年度は、インバウンドが過去最高の額4兆5000億円を記録していますが、買い物は1兆6000億円程度。仮にコンビニでいえば、テイクアウトではなく店内飲食を想定して、飲食と合計しても2兆5000億円程度ですし、宿泊や交通を含めたインバウンド全体でも4兆5000億円で考えても、GDPの1%に届きません。

                                             

                                             要は日本のGDPは500兆円ですので、韓国人の旅行者数が増えるか減るか?といったところで、日本経済への影響は1%もないといえます。

                                             

                                             コンビニエンスストアからすれば、単価の安いブラックサンダーの売れ行きが悪くなったとして、コンビニの店長からすれば「まぁいっかぁー!」という程度の話でしょう。

                                             

                                             規模という点からみれば、右往左往する話ではありません。しかも韓国人の旅行者が減るとか増えるとか、韓国の主権で決まることであり、日本でコントロールできる話でもありません。

                                             

                                             

                                             というわけで今日は「訪日韓国人が激減しても、日本経済に与える影響はほとんどありません!」と題して論説しました。

                                             記事では田端観光庁長官が「復旧後は官民をあげて観光地に訪れていただけるよう、旅行需要の喚起に取り組みたい」と発言していますが、どうせこの発言の趣旨はインバウンドが減らないようにしましょう!ということに違いありません。

                                             なぜ日本人旅行客の需要喚起のため、政府支出の拡大を求めるといったコメントが出ないのか?結局、多くの人々がデフレ脱却を本気で考えていないことの証左であり、インバウンド需要に頼ることは国力弱体化につながることを知らないことの証左でもあります。

                                             このような報道こそが、日本をダメにしているような気もするのですが、とりあえず韓国人旅行者など、増える必要もないですし、むしろ減ってもらった方がいいと私は思うのです。

                                             

                                             

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                                            「外国人様に来ていただく!」という発想で観光立国を目指すと、行き着く先は発展途上国化です!

                                            外国人観光客、外国人労働者は、いずれも真実を隠蔽するビジネス用語です!

                                            「外国人様!外国人様!」とやっても、2兆円程度しかGDPは増えません!

                                            中国人の爆買い需要を狙った三越の失敗(日本人客を大事せず中国人向けシフトにしたツケと百貨店の苦境)

                                            典型的なレントシーキング “マスコミが報じない「民泊の不都合な真実」”


                                            北陸新幹線の被害による日本経済への影響

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                                              JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

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                                               今日は台風19号による千曲川の氾濫で浸水被害を受けた北陸新幹線の被害について論説します。

                                               

                                               共同通信の記事をご紹介します。

                                              『共同通信 2019/10/19 20:59 北陸新幹線ダイヤ復旧、年内困難 車両足りず、年末年始に影響も

                                               台風19号の大きな被害が出た北陸新幹線は、年内に元のダイヤに戻るのが困難であることが19日、JR関係者への取材で分かった。

                                               10編成120両の浸水による車両不足に陥っており、年単位の時間がかかる新規製造や、上越新幹線の同種車両の振り替えでは、被災前の輸送力に達しない。20日で浸水被害から1週間。年末年始の帰省やUターンでも、旅客需要を満たすことはできず、影響は長期化しそうだ。
                                               長野市の車両センターで浸水した車両は電気系統の重大被害などのため、JR東は一部を再利用するか、新たに車両を製造する方向。製造には通常、発注から受け取りまで2〜3年かかるという。

                                               

                                               上記記事は、線路の一部の長野新幹線の車両センターで、北陸新幹線の10編成が水に浸かり、運用のメドが立たないという記事です。10編成は、すべての車両の1/3に相当するということで、JR東日本は、2019/10/15から車両センターで水に浸かった車両の状況調査を始めました。

                                               

                                               車両の下にあるモーターや電子機器の交換は必須で、JR東日本の関係者によれば、最悪の場合、すべての車両を廃車にする可能性もあるとのこと。10編成全ての車両を廃車にした場合の損害は、車両をそれぞれ保有するJR東日本とJR西日本で300億円以上といわれています。

                                               

                                               TVでも報じられていましたが、シートは泥で汚れて大変な状況になっているというニュースです。

                                               

                                               この被害額300億円以上というのは、あくまでも車両価格のみです。

                                               

                                               運用のメドが立たず、間引き運転をするようですが、その分の営業損失も大きくなるでしょう。

                                               

                                               復旧するまで、どのくらいかかるか?不明ということで、被害額は営業損失を含めますと、どこまでいくのか?想像が難しいです。

                                               

                                               新幹線は精密機械の塊であり、東北新幹線や東海道新幹線を持ってくればいいとはなりません。特殊な車両を走らせているというほかにも、電気の周波数が北陸新幹線は、東日本エリアでは50ヘルツ、西日本エリアでは60ヘルツで、その区間を交互に走るということもあり、10編成全てを廃車にした場合は、今から作り直すことになるとのことです。

                                               

                                               記事では、製造の発注をしてから受け取りまで2〜3年かかるといわれています。

                                               

                                               もし1年間間引き運転するとなれば、ものすごい減収になります。

                                               

                                               また北陸新幹線ができたことで、金沢の経済に莫大な効果がありました。例えば兼六園は北陸新幹線ができてから、年間入場者数は毎年200万人を超えるなどの効果があったのですが、その効果が無くなります。

                                               

                                               そのため、北陸の経済停滞を導くと考えれば、被害は車両価格300億円では済まないでしょう。

                                               

                                               3倍〜4倍の経済フローの被害が出るとするならば、全部で1000億円を超える被害になるかもしれません。

                                               

                                               たかだか水に浸かったというだけで、これだけの被害が出るというのは、想像しにくく、となれば新幹線の車両基地の治水事業は、こうしたマイナスの経済効果を発生させない効果もあるといえるでしょう。

                                               

                                               優先順位として高いプライオリティで防災対策をしておく必要があるものと考えます。

                                               

                                               

                                               というわけで今日は「北陸新幹線の被害による日本経済への影響について」と題して論説しました。

                                               今回の台風19号で、まさか北陸新幹線の車両が浸水するなど、想定できた人はいるのでしょうか?ちょっと考えれば想像できることであったとしても、気付かないことはあるでしょう。

                                               とはいえ、人間の想像力をフル発揮すべく、可能な限り想像力を働かせて、防災や治水事業を進めていく必要があるものと改めて思います。

                                               

                                               

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                                              注目される英国のEU離脱の行方について

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                                                JUGEMテーマ:経済成長

                                                JUGEMテーマ:英国に関するニュース

                                                 

                                                 今日は「注目される英国のEU離脱の行方について」と題して論説します。

                                                 

                                                 下記はAFP通信の記事です。

                                                『AFP通信 2019/10/23 05:20 英議会、首相の日程案を否決 EU離脱の延期濃厚に

                                                【10月23日 AFP】英下院は22日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)に関する採決を行い、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相がまとめた離脱協定案を実行するための法案を大筋で承認したものの、同法案の早期議会通過を目指した首相の日程案を否決した。これにより、離脱日がまたしても延期される可能性が高まった。

                                                 下院は、ジョンソン首相の離脱協定案を実施する法案を賛成329、反対299で大筋で承認。首相にとって大きな勝利となった。

                                                 だが下院はその直後、10月31日のEU離脱期限を守るための措置として同法案を3日以内に議会を通過させることを求めた首相の動議を賛成308、反対322で否決した。

                                                 ジョンソン氏はこれを受け、自身の離脱協定案承認に向けた取り組みを中断すると表明。離脱のさらなる延期についてEU指導部と協議するとしたが、一方で離脱はそれでも予定通り今月末に実施すべきだとも主張した。(c)AFP』

                                                 

                                                 上記はブレグジット関連の記事ですが、記事にある通り10/22(火)英国でジョンソン首相の合意案の大筋が承認されました。一方で、合意案に関連して英国の国内法の整備が必要なのでは?ということで、関連法の整備に関して議会の合意を取れたものの、スケジュールについては否決されました。

                                                 

                                                 ジョンソン首相としては、合意案を3日以内でスピード審議しようとしたのですが、反対多数で否決された形です。日本のマスメディアですと、何か英国は合意を求めて離脱しようとしているとか、改めて国民投票をするとか、相変わらず英国のEU離脱について懐疑的であるように報じていますが、海外のメディアを見る限りにおいていえることとして、スピード離脱することについて反対だったというだけのことであるように思えます。

                                                 

                                                 なぜならばAFP通信の記事を見る限り、合意案大筋の承認を得るのには、賛成329対反対299で賛成多数。ただ3日間でスピード審議するには、賛成308対反対322で否決ということで、肉薄していました。

                                                 

                                                 この投票結果を見る限りにおいていえるのは、法案の趣旨そのものには賛同しているものの、審議にはもう少し時間が欲しいという微妙な判断が議会で下されたということでしょう。

                                                 

                                                 ということで合意案は議会の合意が取れたものの、後はスケジュールの問題です。

                                                 

                                                 何しろ合意案の吟味するのに、百何十ページもある法案であるため、吟味して修正すべき箇所を修正するには、それなりの時間がかかることでしょう。

                                                 

                                                 一方ジョンソン首相は、10月31日離脱を公約していたため、スピード審議しようとしたのかもしれません。

                                                 

                                                 それに対してEU側は、大半の国がやむなしとする一方で、フランスは延期に対して疑問を呈するとしています。一応、EUのトゥスク大統領は、加盟国に延期を受け入れるよう働きかけをしています。

                                                 

                                                 とはいえ27か国が一致して延期を受け入れなければ、EUとして延期を認めることはできないということになります。具体的にはフランスが強烈に反対するとなれば、EU側が延期離脱を拒否するということになります。そうなれば合意なき離脱となる可能性は十分に残っています。

                                                 

                                                 EUが延期をOKした場合、ジョンソン首相は2020年1月末まで延期したいと主張しているようなので、そこまで延長するかもしれません。いずれにしても、ジョンソン首相は公約で10月末離脱を掲げていたため、フランスが反対してEUとして延期を認めなかったとしても、「別に!いいですよ!」ということかもしれません。

                                                 

                                                 なぜならば合意なき離脱をされると困るのはEU側です。下記はジェトロのサイトから引用したもので、英国の2017年と2018年の輸出入額を一覧にし、2018年については輸出額・輸入額・純輸出額をグラフにしてみたものです。

                                                (出典:ジェトロ)

                                                 

                                                 上表・グラフの通り、英国とEUで貿易量をみた場合、EU側が英国に対して貿易黒字の状況です。

                                                 

                                                 英国がEUに対して輸出するよりも、英国がEUから輸入するものが多くなっています。2017年と2018年の資料を掲載していますが、トレンドは変わっていません。

                                                 

                                                 となれば、合意なき離脱となって、関税が発生して困るのはEU側、特にドイツが困ることになるでしょう。

                                                 

                                                 ドイツにとって英国は超お得意様であり、ただですら経済が悪いドイツにとって、ここで合意なき離脱をされると間違いなく困ることになります。

                                                 

                                                 なのでドイツはEU離脱の延期を認めることになるのでは?と考えられます。

                                                 

                                                 いずれにしましても、今週以降、どのようになるのか?状況を見守りたいと思います。

                                                 

                                                 

                                                 というわけで今日は「注目される英国のEU離脱の行方について」と題して論説しました。

                                                 ジョンソン首相は10月末離脱を公約しているため、強行突破で合意なき離脱もあり得るでしょう。貿易量をみると輸出が多いドイツは弱みを握られているということになっています。

                                                 日本では、内需を拡大せず、外需で経済成長をしなければならない的な論説が多いですが、輸出を増やせば増やすほど、外交や通商政策では弱くなるということがよくわかるのではないでしょうか?

                                                 ドイツの事例をみれば、国力を強化するならば、内需を拡大して輸入超過にした方が、経済は力強くなり、外交も通商政策も強気でいけるということを改めて実感できるものと、私は思うのです。

                                                 

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                                                   今日は日本経済新聞の記事を取り上げ、「大災害が発生しても、日本政府は日本経済新聞の社員だけは救助してはいけない」と題して論説します。

                                                   

                                                   日本経済新聞の記事をご紹介します。

                                                  『日本経済新聞 2019/10/14 防災対策、行政頼み限界

                                                   首都を含む多くの都県に「特別警報」が発令され、身近な河川が氾濫する事態を「自分の身に起きうること」と予期していた市民は、どれほどいただろうか。近年、頻発する災害は行政が主導してきた防災対策の限界を示し、市民や企業に発想の転換を迫っている。

                                                   2011年の東日本大震災は津波で多数の死傷者を出し、防潮堤などハードに頼る対策の限界を見せつけた。これを教訓に国や自治体は、注意報や警報を迅速に出して住民の命を守る「ソフト防災」を強めた。しかし18年の西日本豪雨でその限界も露呈した。気象庁は「命を守る行動を」と呼び掛けたが、逃げ遅れる住民が多かった。

                                                   堤防の増強が議論になるだろうが、公共工事の安易な積み増しは慎むべきだ。台風の強大化や豪雨の頻発は地球温暖化との関連が疑われ、堤防をかさ上げしても水害を防げる保証はない。人口減少が続くなか、費用対効果の面でも疑問が多い。

                                                   西日本豪雨を受け、中央防災会議の有識者会議がまとめた報告は、行政主導の対策はハード・ソフト両面で限界があるとし、「自らの命は自ら守る意識を持つべきだ」と発想の転換を促した。

                                                   南海トラフ地震や首都直下地震に備えるには、津波の危険地域からの事前移転や木造住宅密集地の解消など地域全体での取り組みが欠かせない。それを進めるにも市民や企業が「わがこと」意識をもつことが大事だ。

                                                   個別対策でも同様だ。運輸各社は計画運休により首都圏の公共交通をほぼ全面的に止めた。災害時にいつ、だれが、何をするか定めた「タイムライン」は被害軽減に役立ち、それが定着し始めたのは一歩前進といえる。

                                                   もし上陸が平日だったら企業活動や工場の操業にどんな影響が出たか懸念が残る。企業がテレワーク(遠隔勤務)などを真剣に考え、経済活動を維持する工夫も欠かせない。(編集委員 久保田啓介)』

                                                   

                                                   この記事は、あまりにもひどい内容で、意味不明な言説が多いと思ったため、取り上げました。

                                                   

                                                   まず「2011年の東日本大震災は津波で多数の死傷者を出し、防潮堤などハードに頼る対策の限界を見せつけた」という件でいえば、ハード対策がインフラ整備だったとして、インフラ整備では限界があると言いたいのでしょうか?

                                                   

                                                   「行政が主導してきた防災対策は限界で、市民や企業に発想の転換を迫る」とは、国や自治体に頼らないで自ら自分自身で自分を守るべきということなのか?ひどい記事です。

                                                   

                                                   中央防災会議の有識者会議の報告なぞ、クソくらえです。「自らの命は自ら守る意識を持つべきだ!」というならば、何のために政府が存在するのでしょうか?

                                                   

                                                   日本経済新聞の社員は「自らの命を、自ら身銭を切って自分たちの家族を守る意識を持つべきで、国には一切頼らないし、万一被害があっても救助は不要です。」ということでいいのでしょうか?

                                                   

                                                   怒りがこみ上げてくる記事の内容でして、どのフレーズも「何言ってんだ!こいつ!」という内容です。

                                                   

                                                   そもそも日本は自然災害のオンパレード国家であり、日本経済新聞の本社がある東京は、徳川家康によって利根川を60年かけて血筋業として東遷事業をやった結果、江戸文化が栄えて発展したものです。

                                                   

                                                   昨年の2018年だけでも、台風21号、台風24号、台風25号と大きな台風が傷跡を残し、今災害事故現場に行ったとしても、ほとんど変わっていない被災地が、日本全国に山ほどあるといわれています。

                                                   

                                                   日本経済新聞の久保田啓介編集委員のような公共事業が無駄だという論説のために、プライマリーバランス黒字化を是とし、国民が騙されて、堤防への投資が不十分だったために、あるいは堤防に対して政府がお金を使わなかったために、地獄の苦しみを被災地の皆さんは味わされることになったといえます。

                                                   

                                                   防波堤・防潮堤・砂防ダムなどに政府がお金を使うことをケチったことの結果として、地獄の苦しみを味合わされる被災住民が出るという構図があるのです。

                                                   

                                                   今回の台風19号では、河川の氾濫などによる市街地の浸水はほぼ解消したものの、未だに水を引いた場所に大量の汚泥やがれきが残り、住民生活の再建には程遠い状況になっています。

                                                   

                                                   いうまでもなく堤防を作らなかったことが原因であり、堤防を作ってさえいれば、復興・復旧にかかる出費は不要でした。

                                                   

                                                   その責任感を政府関係者の方々に感じていただきたいですし、世論の政治的な判断をする日本国民もまた、日本経済新聞のこのような記事を書く久保田啓介編集委員のような人物を許してはいけません。

                                                   

                                                   確かに憲法21条によって、「言論の自由」「報道の自由」「表現の自由」があります。私もこのブログで情報発信できるのは、言論の自由が保障されているからに他なりません。しかしながら憲法21条で保障される「言論の自由」「報道の自由」「表現の自由」は、日本国を貶めるものであったり、国益を損ねるものであったり、多くの国民を亡国に導くようなミスリードをしてしまうような誤解を招くものは、規制されるべきものであると考えます。

                                                   

                                                   久保田啓介氏に反論すべきこととして2つあります。

                                                   

                                                   まずハードが不要とのことですが、避難所を整備するなどのソフト面の対策よりも、防波堤・防潮堤・放水路・ダム建設といったハードインフラストラクチャーにしっかりお金をかけることがまずありきであるというのは、普通に考えれば誰でも理解できるのではないか?ということ。堤防があることが前提に考えれば、堤防がなかったことによる経済的な支出は無駄な出費と言わざるを得ません。

                                                   

                                                   堤防を作らないがために不要な政府支出を拡大してしまっているということが1つ目です。

                                                   

                                                   2つ目は堤防があれば経済活動がそのまま続き、被災者らは被災せず、普通に法人税や所得税を払います。ところが被災者になってしまえば、所得はゼロとなって所得税はゼロになります。法人はインフラがズタズタになって信号が停止したり、高速道路が通行止めになったり、高速鉄道が間引き運転するとなれば、モノの移動、人の移動に時間がかかることとなって生産性が低下します。

                                                   

                                                   生産性が低下するということは、GDP3面等価の原則で、生産減少=消費減少=所得減少となります。

                                                   

                                                   生産性が低下するだけならまだしも、生産ができない=ビジネスができない、となれば、法人税はゼロになります。

                                                   

                                                   そういう意味でハードインフラストラクチャーを整備しなかったことで、税収も減少するのです。

                                                   

                                                   カネカネカネとやって「公共事業が無駄だ!」と政府にお金を貯め込むことによって、自然災害で大変な苦しみに苛まれる被災者がたくさん出て、地獄の苦しみを味わされるのと同時に、財政が激しく悪化するという事実を、頭のいい役人さんには、ぜひとも認識していただきたいですし、マスコミの皆さんも認識するべきです。

                                                   

                                                   そのマスメディアの一つ、日本経済新聞の久保田啓介氏のような論説は、インフラにお金をかけるのが無駄で、自己責任で政府に頼らないようにすることが正しいなどと、全くをもって国民をミスリードする内容であり、問題がある論説記事です。

                                                   

                                                   日本経済新聞の社員の方々は、同じ日本人でありながら、東北地方の人々を守ろうという気が全く感じられません。

                                                   

                                                   このような記事を平然と書いている日本経済新聞の社員の方々は、その報いとして、今後発生する自然災害や北朝鮮のミサイルや中国からの侵略などから、日本政府は守る必要はないものと思うのは私だけでしょうか?

                                                   

                                                   

                                                   というわけで今日は「大災害が発生しても、日本政府は日本経済新聞の社員だけは救助してはいけない」と題して論説しました。


                                                  国民の生命・財産を守ろうとする意志がないインフラ緊急対策7兆円

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                                                     今日は、以前書いた記事「国土強靭化への緊急対策7兆円について」について取り上げ、今回の台風15号や台風19号の猛威を食い止めることができる予算だったのか?を検証すべく、「国民の生命・財産を守ろうとする意志がないインフラ緊急対策7兆円」と題して、昨年2018年度末に閣議決定された”インフラ緊急対策7兆円”について論説します。

                                                     

                                                     今回、台風19号による豪雨災害で堤防が決壊したのは、7つの県で55の河川、79か所に上り、多くの場所で浸水被害が発生しました。

                                                     

                                                     しかしながら、防災投資をして有効なものもありました。例えば八ッ場ダムや放水路などの堤防の整備です。

                                                     

                                                     とはいえ、79か所で川が決壊しました。堤防決壊は、1か所だけでも最悪の事態です。かつて鬼怒川の堤防が決壊したときは、大変なニュースになりましたが、今回は55の河川で決壊が発生しました。

                                                     

                                                     日本の河川は、まだまだ十分な水準に強靭化されていないといえます。先月9月、赤羽国交相は、相次ぐ大災害を受け、2018年末に政府がまとめた河川堤防の強化などのインフラ緊急対策を着実に進める方針を改めて示しました。具体的には、全国120の河川の堤防強化・かさ上げに加え、中小の河川を中心に簡易型の監視カメラを設置することが盛り込まれています。

                                                     

                                                     通常、インフラを点検するとなれば、インフラを点検チェックするわけですが、チェックする前に基準を決めます。その基準をクリアしていない個所を洗い出し、その箇所に対して予算を付けることになります。

                                                     

                                                     ところが2018年度末に政府がまとめた緊急対策7兆円は、そうしたプロセスを経ていません。仮にも十二分に日本国民を守り得る基準を定めたとして、その基準に満たないものを積み上げた結果が7兆円であれば、何ら問題ありません。

                                                     

                                                     しかしながら、予算ありきで、いわば「7兆円で何とかしよう!」という発想でまとめられたのでは?という疑義が極めて濃厚です。

                                                     

                                                     予算ありき、お金ありき、ということで7兆円とやっても、予算でできるものを優先度が高いと思われるものから順番にやっていくことになるでしょう。

                                                     

                                                     この場合、上から数えて累計が7兆円になったら、そこで打ち止め、終了です。たとえ国民を守る基準を下回っていたとしても、7兆円が上限で、お金がないからできませんという話になります。

                                                     

                                                     となれば、予算がつけられなかったその個所は強靭化されません。

                                                     

                                                     そのため、赤羽国交相が「2020年度までインフラ緊急対策でしっかりやる!」といっても、それは予算が既につけられたものを執行すると言っているだけの話で、本来のインフラ整備とは程遠いのでは?と考えられます。

                                                     

                                                     もちろん優先順位を決めるというプロセスそのものは悪くないのですが、7兆円までで打ち止めという話は間違っています。

                                                     

                                                     本来、日本国民の生命・財産を守るために、どのくらいかかるのか?基準値を下回るものを全て積み上げ、予算化することこそ、真のインフラ強靭化といえるでしょう。

                                                     

                                                     予算ありき、お金ありきで「強靭化にはお金がかかるのは知っているんだけど、そんなにお金があるわけではないから7兆円でなんとかやっておいて!」という発想は、例えば、自分の子どもが病気になったとして、子どもを救うのにたくさん手術しなければならないという状況で、手持ちが20万円しかないから、20万の範囲で子どもを救えるならば、20万でお願いし、死んでしまうんだったら、それは仕方ないと言っているのと、全く同じ発想です。

                                                     

                                                     2018年度末の緊急インフラ対策7兆円は、本当に日本国民の生命・財産を守ろうとする意図があったのか?というと、その意図はなかったのではないでしょうか?

                                                     

                                                     恐らく財務省に「7兆円で済むようにお願いね!」と国交省がいわれて、仕方なく7兆円まで積み上げたというだけなような気がします。

                                                     

                                                     もし国民の生命・財産をちゃんと守ろうとするならば、危険な個所は全部直そうとするに決まっています。基準を下回っている個所は、金額の過多を問わず積み上げ、その合計額でもって、可及的に速やかに建設国債(4条公債)を発行して、政府支出をすればいいだけのこと。

                                                     

                                                     金額の過多を問わず、基準を下回っている個所のすべてて直そうとした結果が7兆円でしたということになれば、あとは供給力を鑑みて、10年で終わらせるとなれば、毎年7000億円ずつやればいいですし、5年でやるとなれば、毎年1兆4000億円ずつやればいいのです。

                                                     

                                                     

                                                     というわけで今日は「国民の生命・財産を守ろうとする意志がないインフラ緊急対策7兆円」と題して論説しました。

                                                     お金がいくらかかるかわからないから「とりあえず7兆円ぐらいで…」という発想では、日本国民を自然災害から守ろうとする意図は全く感じられません。

                                                     そうした発想は、ミクロ経済学でいうところの予算制約が頭にこびりついているからであり、国家の財政運営を、家計簿発想、企業経営発想で考えてしまうことが、起因しているものであって、国家の財政運営は予算制約はありません。

                                                     そもそも国家の予算には、予算制約がないということを、特に政治家の皆さんに理解していただき、本当に必要な強靭化には、すべて予算化して「建設国債(4条公債)」の発行で対応していただきたいものと、私は思うのです。

                                                     

                                                     

                                                    〜関連記事〜

                                                    国土強靭化への緊急対策7兆円について

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                                                    「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論

                                                    増税して政府の財政を健全化させることは憲法13条違反です!

                                                    ミクロ経済学の「予算制約式」について(「政府の負債は税金で返済しなければならない」のウソ)


                                                    女性天皇を認めて女系天皇を認めないというのは、男性差別であって女性差別ではありません!

                                                    0

                                                      JUGEMテーマ:歴史認識について

                                                      JUGEMテーマ:歴史

                                                      JUGEMテーマ:天皇について

                                                       

                                                       「即位礼正殿の儀」が行われたこともあり、連日”天皇”をテーマに記事を書いています。よくある間違いで「”女系天皇”を認めないのは女性差別だ!」という言説があります。これに断固として反論させていただきたく、「女性天皇を認めて女系天皇を認めないというのは、男性差別であって女性差別ではありません!」と題して論説します。

                                                       

                                                       私たちは子供のころ、天皇が国民の象徴と習います。それは日本国憲法で決められて、そのように習っています。皇統が日本国の中心で、皇統があるから日本国があると考えればわかりやすいかと思います。

                                                       

                                                       2000年の伝統が、”古臭い”という人もいて、見過ごせない動きががいろいろとあります。

                                                       

                                                       例えば「女性宮家」とか「女系天皇」とか目にしたことありますでしょうか?

                                                       

                                                       今年5月、グローバリズム政党の一つである日本維新の会の馬場伸幸幹事長が「女性宮家」を検討するという報道がありました。

                                                      『産経新聞 2019/05/08 15:43 維新が「女性宮家」を検討へ

                                                       日本維新の会の馬場伸幸幹事長は8日の記者会見で、女性皇族が結婚後、宮家を立てて皇室に残り、皇族として活動する「女性宮家」の創設に関する党内議論を開始すると述べた。「不測の事態に備え、きちんと国会で議論し、皇室典範などの改正が必要であれば、そのような働きかけも行っていかなければならない」と強調した。

                                                       「女性宮家」の創設については「過去に例のない女系天皇への道が開ける」として保守派を中心に慎重論が根強い。

                                                       

                                                       こうした報道だけでなく、”皇太弟(こうたいてい)”となるべき秋篠宮殿下が、”皇嗣殿下(こうしでんか)”になるとか、今の天皇制を壊そうとする勢力が間違いなく存在します。能動的に壊そうとせずとも、グローバリストの片棒を担ぐ、もしくは中国共産党政府の片棒を担ぐという形で、結果的に天皇が邪魔で邪魔で仕方がない勢力というのが、中国共産党政府を中心に存在するものと私は思っています。

                                                       

                                                       また一般論で、今まで男系で皇統を継いできたことに対して、”男女差別である”という人もいます。古い記事ですが、下記は産経新聞の記事です。

                                                       

                                                       『産経ニュース 2016/03/09 14:30 男系継承を「女性差別」と批判し、最終見解案に皇室典範改正を勧告 日本の抗議で削除したが…

                                                       国連女子差別撤廃委員会が日本に関してまとめた最終見解案に皇位継承権が男系男子の皇族だけにあるのは女性への差別だとして、皇室典範の改正を求める勧告を盛り込んでいたことが8日、分かった。日本側は駐ジュネーブ代表部を通じて強く抗議し、削除を要請。7日に発表された最終見解からは皇室典範に関する記述は消えていた。

                                                       日本側に提示された最終見解案は「委員会は既存の差別的な規定に関するこれまでの勧告に対応がされていないことを遺憾に思う」と前置きし、「特に懸念を有している」として「皇室典範に男系男子の皇族のみに皇位継承権が継承されるとの規定を有している」と挙げた。その上で、母方の系統に天皇を持つ女系の女子にも「皇位継承が可能となるよう皇室典範を改正すべきだ」と勧告していた。

                                                       日本側は4日にジュネーブ代表部公使が女子差別撤廃委副委員長と会い、皇位継承制度の歴史的背景などを説明して「女子差別を目的とするものではない」と反論し削除を求めた。副委員長は内容に関する変更はできないが、日本側の申し入れを担当する委員と共有するなどと応じたという。7日の最終見解で皇室典範に関する記述が削除されたことについて、委員会側から日本政府への事前連絡はなかった。(後略)』

                                                       

                                                       

                                                       上記記事では、ジュネーブ代表部公使が、女性差別撤廃委員副委員長と会って、反論して削除を求めたということで、最終的に削除されたものの、公然と「日本の天皇制度が女性差別だ!」という人も、国連に所属する人で実際に存在します。

                                                       

                                                       皇位継承権が男系男子の皇族だけにあるのは、女性差別ではなく、男性差別であり、”女性差別”というのは明確に間違っています。

                                                       

                                                       男系男子の皇族にのみ、皇位継承権を認めるということは、男性は皇族になることができないものの、女性は皇族になれる可能性があるということ。日本の皇統が排除するのは、日本人男性であって、女性は受け入れているのです。

                                                       

                                                       例えば、皇后陛下もお妃も普通の女性ですが、普通の男性で皇族になった人はいません。この事実をもっても、国連の女性差別撤廃委員の人々らは、日本の皇統について女性差別と主張するのでしょうか?

                                                       

                                                       もし子どもが女の子であれば、皇后陛下になる可能性があります。具体的には悠仁親王殿下の妃になれば、皇后陛下になる可能性があるのです。しかしながら子どもが男の子であるならば、その男の子は皇族になることはできません。

                                                       

                                                       皇統に関する認識は、間違っていることが多いと改めて思いますが、特に2つ指摘したく思います。

                                                       

                                                       まず1つ目は、日本の皇統は男系を続けることによって男性を排除しているということです。

                                                       

                                                       2つ目は伝統が古いからダメという理由で、新しい皇室とか開かれた皇室とか、その延長で女系天皇を認めてもいいのでは?という人がいることです。

                                                       

                                                       伝統は途轍もない力を持ちます。特に日本の皇統は2000年以上続いているということで、2000年間の検証に耐え抜いたということを意味します。これは途轍もない力です。

                                                       

                                                       例えば、パッと思い付きで「2000年の伝統なんて古臭いからやめてしまえ!」となって、「女系天皇でもいいじゃん!」となり、1分ほどで思いついた個人のアイデアが、果たして2000年の検証に耐え得ることができるでしょうか?

                                                       

                                                       史実として理解すべきは、女性天皇というのは存在しますが、女系天皇とは異なります。女性天皇が一般の男性と結婚して、その子供が天皇になったことはありません。

                                                       

                                                       推古天皇や持統天皇や孝謙天皇(重祚して称徳天皇)などは女性天皇ですが、その女性天皇が皇族(神武天皇の血を引く男性)と結婚して、その子供が天皇になったケースはあるものの、これは男系天皇であって、父親が天皇でなかったというだけのこと。男系天皇として皇統を継いでいることに違いありません。

                                                       

                                                       ところが女系天皇はそうではありません。女系天皇の問題とは何が問題なのでしょうか?

                                                       

                                                       女系天皇は、まず女性天皇が誕生します。すると女性宮家ができますが、女性皇族の内親王殿下が一般男性と結婚し、そのまま宮家として皇族に残ったとします。そしてその皇族の女性が天皇になると女性天皇になります。今は皇室典範で禁じられていますが、先述の通り過去には女性天皇は存在していました。

                                                       

                                                       問題は、その子どもです。その子どもが一般男性と結婚して、息子や娘が天皇になった場合、これが女系天皇です。厳密にいえば、非男系天皇となります。

                                                       

                                                       したがって女性宮家を認めるという動きは、女性天皇を認めるということの第一歩といえます。

                                                       

                                                       怖いのは、さらにこれを進めていくと、その一般男性が、日本人男性とは限りません。例えば中国人男性とか韓国人男性とか米国人男性とか、英国王室の王子様とか、誰でもいいのですが、そうした外国人男性の子どもが日本の天皇になり得てしまいます。

                                                       

                                                       これが究極の女系天皇で非男系天皇なのですが、これは日本の皇統とはいえません。私は別にハーフを差別するつもりはありません。日本の皇統が断絶したことになるということだけであり、それは大変なことであると言いたいだけです。

                                                       

                                                       例えばその時点で中国人男性が皇室に入って、その子どもが天皇になれば、皇統は中国に移ります。あるいは英国の王室の王子様の子どもが天皇になれば、皇統は英国に移ります。

                                                       

                                                       これが何を意味するでしょうか?

                                                       

                                                       2000年以上続いてきた日本の皇統がそこで断絶し、別の王朝が始まることを意味します。それは日本が日本でなくなることを意味します。

                                                       

                                                       本来であれば、皇位継承権を持つ悠仁親王殿下が生まれた瞬間に、この問題は終わったはずなのですが、女系天皇を認めようと企む人々らは、この問題を終わらせなくないとも考えられます。

                                                       

                                                       将来、陛下や皇太子殿下に男の子が生まれず、皇位継承権が途絶える可能性が出たとしても、男系男子の皇統を引き継ぐ方法はいくらでもあります。

                                                       

                                                       にもかかわらず、それらを無視し、いきなり女性宮家という言葉が出てくるのは、何らかの政治的意図があるとしか私には思えません。

                                                       

                                                       戦後GHQが、日本の強さとは何か?ということで、ナショナリズムの健全さ、その根幹は天皇であると断定し、長期的に考えて、これをつぶそうとして11の宮家をつぶしました。

                                                       

                                                       そしたら信じられないことに、9人連続で女の子が生まれました。今の米国は宮家をつぶそうと考えている人は皆無だと思いますが、当時のGHQは宮家をつぶそうとした意図があったに違いありません。

                                                       

                                                       たまたま運が悪く女の子しか生まれなかったことに乗じ、「このままだと男系の皇統が・・・」となって皇統をつぶしたい連中が、女性宮家とか女性天皇を主張していたとしか考えられません。

                                                       

                                                       なぜならば悠仁親王殿下が居られる時点で、女性宮家とか女性天皇の議論など、やる必要がないのです。

                                                       

                                                       仮に本当に男系の皇統が無くなることを心配するならば、GHQによってかつてつぶされた宮家を、再び復帰させる議論をすればいいだけの話で、もし宮家を復帰させれば、男系の皇統を継ぐことは可能です。

                                                       

                                                       しかしながらそうした方法があるにもかかわらず、「女性宮家」「女系天皇」という話を持ち出すというのは、皇統を消そう、日本の王朝を断絶させよう、そうすることで日本が日本でなくなり、日本のナショナリズムを消し去ることができるからという政治的な意図があるとしか考えられないのです。

                                                       

                                                       

                                                       というわけで今日は「女性天皇を認めて女系天皇を認めないというのは、男性差別であって女性差別ではありません!」と題して論説しました。

                                                        日本の財政問題についても財政問題がないのに財政問題があるかの言説が蔓延り、皇室の問題についても男性差別を女性差別と主張する連中の愚かさは、目に余るものがあります。

                                                       私が思うところ、日本を蹂躙して侵略するために明確に皇統の破壊を意図しているのは中国共産党です。そして中国共産党はビジネス利権を餌に、マスコミや大企業など、いろんな分野で、中国ビジネスでお金が儲けさせてあげると餌を巻いて日本のナショナリズムの弱体化を企んでいると考えられます。

                                                       こうした不穏な動きを排除し、皇統を守るためには、皇室についての正しい知見や史実・歴史を知ることと同時に、中国ビジネスに手を出さなくても日本人が豊かな生活ができるように、デフレ脱却を急ぐこと、これに尽きると改めて私は思うのです。

                                                       

                                                       

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                                                         今日は天皇陛下の存在について論説します。

                                                         

                                                         日本は全国のあらゆるところに、神社があります。そして神社には神主(かんぬし)がいます。その神主の中の一番偉い人が天皇陛下です。

                                                         

                                                         天皇陛下にとって一番大事な仕事とは何でしょうか?

                                                         

                                                         それは国会の解散とかではありません。日本国民のために祈ること、これこそが天皇陛下の一番の仕事です。ただ、これはあくまでも国内の話であって、海外に目を向ければ、国際社会における天皇陛下とは何でしょうか?

                                                         

                                                         地球上でたった一人のエンペラーです。少し前の1974年までは、1270年から始まったエチオピアの皇帝で、ハイレ・セラシェ1世という方がおられましたが、1974年に亡くなってしまいました。

                                                         

                                                         エンペラーとはどれだけ偉いか?といえば、キングの上です。日本では、皇族の人々をロイヤルファミリーと呼ぶ人がいますが、それは間違いです。宮内庁のホームページでは、インペリアルファミリーとなっていて、ロイヤルファミリーとはなっていません。

                                                         

                                                         ということで権威という意味でいえば、地球上で最も上に立つ人が天皇陛下であり、国際社会上そうなっています。

                                                         

                                                         即ち、日本国内においては日本国民のために祈るのが天皇であり、世界ではエンペラーとなります。

                                                         

                                                         実際に天皇陛下の名刺は、エンペラーオフジャパンと記載されていると言われています。外国人はインペリアルと知ればすごいと理解する一方、日本人は全く理解していません。

                                                         

                                                         しかもそのエンペラーは、神話の時代から男系の血を引き継ぎ続け、途中途切れた時もありましたが、別の系統が神武天皇の息子の息子の息子と辿って続いて今の天皇陛下が居られるのです。

                                                         

                                                         これがどれだけすごいことなのか?多くの日本人は認識していないのではないでしょうか?

                                                         

                                                         例えばギリシャ神話の主神(しゅしん)はゼウスです。

                                                         

                                                         ゼウスの子孫は、トロイア戦争のギリシャ側のリーダーであり、王様でアケメメノと呼ばれる国王でしたが、ゼウスの血を引き継いだアケメメノは途絶えてしまっています。

                                                         

                                                         このようにギリシャ神話では王朝が途絶え、現在に至ることができていないのですが、日本は神話の時代からの王朝が現在も続いているということになります。

                                                         

                                                        <天照大神から神武天皇誕生までの系譜>

                                                         

                                                         天照大神の上の伊邪那美、伊邪那岐、その神話の時代から瓊瓊杵尊を経て、神倭伊波礼昆古命に伝わり、それが神武天皇です。

                                                         

                                                         だから神話の時代から続いているというのが日本の皇室・皇統ということになりますが、これは途轍もないことといえます。

                                                         

                                                         皇室のことを話題にするとき、何となく緊張感が出るのは、呼称についても私たちは悩むからでしょう。

                                                         

                                                         因みに、天皇陛下と皇后陛下は、陛下と呼びます。宮家の男性は親王殿下と呼び、女性は内親王殿下と呼びます。

                                                         

                                                         そのため”皇太子様”という呼び方は間違っており、”皇太子殿下”が正しい呼称です。

                                                         

                                                         新聞などの記事では、気軽に皇太子様と呼びます。

                                                         

                                                         例えば朝日新聞ですとこんな感じです。

                                                        『朝日新聞 2019/02/23 00:01 皇太子さま、59歳に 即位控え「とても厳粛な気持ち」

                                                        皇太子さまは23日、59歳の誕生日を迎えた。この日に報道されることを前提に21日、東京・元赤坂の東宮御所で記者会見に臨んだ。平成という時代を「人々の生活様式や価値観が多様化した時代」と回顧し、「この多様性を寛容の精神で受け入れ、お互いを高め合い、更に発展させていくことが大切」と述べた。(後略)』

                                                         

                                                         一方、読売新聞は見出しでは”皇太子さま”とし、記事の本文では一回だけ”皇太子殿下”と正しい呼称を用いて、その後はずっと”皇太子さま”を用いています。

                                                        『読売新聞 2019/05/01 00:08 「令和」幕開け…皇太子さまが新天皇陛下に即位

                                                         天皇陛下(第125代、御名・明仁=あきひと)の30日の退位に伴い、新たに皇太子徳仁親王殿下が5月1日午前0時、第126代天皇に即位された。平成の天皇陛下の在位期間は30年と114日に及んだ。退位は皇室典範特例法の規定によるもので、陛下は上皇に、皇后さまは上皇后にそれぞれなられた。天皇の退位は1817年の光格天皇以来202年ぶりで、憲政史上初めて。「平成」が終わり、新元号「令和」に改まった。

                                                         新天皇になられた皇太子さまは1日午前10時半から、皇居・宮殿で、初めての即位の儀式「剣璽等承継の儀」、さらに11時10分から「即位後朝見の儀」にそれぞれ臨まれる。

                                                         いずれも国の儀式で、朝見の儀では、新天皇として初めて安倍首相ら三権の長を始めとした国民の代表の前でお言葉を述べられる。(後略)』

                                                         

                                                         上記記事の”皇后さま”も、本来であれば”皇后陛下”が正しい呼称です。例として2つの新聞記事を紹介しましたが、陛下や皇太子殿下のみならず、”悠仁様”も間違いで、”悠仁親王殿下”であり、”雅子内親王殿下”が正しい。

                                                         

                                                         なぜこのように呼称を軽々しく間違えて平然としていられるのか?といえば、戦後、天皇陛下を軽く見せようとするプロパガンダが続いてきたからといえます。

                                                         

                                                         因みに、今天皇陛下についての話題を論じているわけですが、御代替わりする前までは、平成時代における天皇は、”明仁天皇陛下”であり、在位中は”今上天皇”とも呼びますが、”平成天皇”と呼んではいけません。”平成の天皇陛下”は大丈夫です。

                                                         

                                                         令和になってからは、”徳仁天皇陛下”もしくは”今上天皇”と呼ぶことはあっても、”令和天皇”と呼ぶのは間違いです。

                                                         

                                                         

                                                         というわけで今日は「天皇陛下の存在について」と題して論説しました。

                                                         

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                                                        ”真珠湾攻撃で活躍したゼロ戦1万機”と”マレー沖海戦で活躍した隼5千機”を製造した日本の航空技術力


                                                        米国に恐れられ、教科書に墨を塗らせて滅私奉公の精神を骨抜きにされた日本

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                                                          JUGEMテーマ:歴史認識について

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                                                           第二次世界大戦で日本が敗戦となるまで、米国が恐れていたものは何か?といえば、”驚異的な国家に対する滅私奉公の精神”であるといわれています。そこで今日は「即位礼正殿の儀」に関連して天皇について触れ、「米国に恐れられ、教科書に墨を塗らせて滅私奉公の精神を骨抜きにされた日本」と題して下記の順で論説します。

                                                           

                                                          1.日本の皇室が世界最古の歴史を持つという事実を知らない日本人

                                                          2.GHQによってなされた「墨(すみ)塗り教科書」

                                                          3.日本の文化・歴史を後世に継ぐため、現代の日本人は天皇や皇統についての知識を持つべき

                                                           

                                                           

                                                           

                                                          1.日本の皇室が世界最古の歴史を持つという事実を知らない日本人

                                                           

                                                           滅私奉公とは、私心や私情を抑制し、国家・地方公共団体・社会・世間などに対して奉仕する精神を意味し、「滅私」は私利私欲を捨てることとされています。

                                                           

                                                           これに似た表現に「利他(りた)の精神」というのがあります。利他の精神とは、他人の利益や便益を重んじ、自己をささげる心構えのこととされ、私は「滅私奉公」も「利他の精神」も好きな言葉です。

                                                           

                                                           しかしながら歴史を振り返りますと、米国は日本の精神、即ち「滅私奉公」や「利他の精神」を怖れたと言われています。そのため、GHQが日本の歴史を歪め、教育を歪め、そのような教育のもとで私たちは歴史を学んできたため、正しい真実とは何なのか?見えなくなってしまっているものと私は思います。

                                                           

                                                           そして正しい真実を知らないため、「即位礼正殿の儀」で、なぜ他国の要人が日本に来日して日本の天皇を礼賛するのか?私たち日本人で理解している人は少ないのでは?とも思っています。

                                                           

                                                           そもそも日本の皇室が世界最古の歴史を持つという事実を皆さんはご存知でしょうか?世界中の国から尊敬を集めているという事実に加え、なぜ尊敬を集めているか?という理由をご存知でしょうか?

                                                           

                                                           例えば2012年、英国でエリザベス女王の即位60周年を祝う行事がありましたが、この栄誉ある席に欧州の他国の王室を差し置く形で、アジアから招待された君主として、天皇陛下が選ばれました。これは20世紀以前のヨーロッパの価値観では考えられないことで、日本人だけでなく、すべてのアジア人が誇りに思っていいことといえます。

                                                           

                                                           また昭和天皇のご葬儀の「大喪の礼」では、世界164か国、ECおよび27の国際機関の元首が参列し、その参列者のレベルは歴史上例がないものです。

                                                           

                                                           しかも、「大喪の礼」では日本の国事行事であるにもかかわらず、インド、パキスタン、バングラディッシュなど、34か国が喪に服しました。

                                                           

                                                           多くの日本人は皇室の権威を知らないのですが、他国は皇室の権威を十分すぎるほど理解しているといえるでしょう。

                                                           

                                                           

                                                           

                                                          2.GHQによってなされた「墨(すみ)塗り教科書」

                                                           

                                                           ”日本人が皇室の権威を知らない”ことについて、「国際派日本人養成講座」という名のブログで、ちょっとしたエピソードが紹介されています。それを引用させていただきます。

                                                          『新帝陛下が即位された。国内外からの慶びの声が寄せられた令和の明るいスタートを寿(ことほ)ぎたい。ただ、我が国の多くのマスメディアは、皇太子殿下時代の御事績をほとんど報道してこなかったので、陛下がどんな方なのか、あまり知られていない。
                                                           たとえば、人類の直面する最も深刻な課題は水問題だが、陛下は水問題に関する国際会議の名誉総裁を務められたり、数々の基調講演をされている事をどれだけの国民が知っているだろうか。
                                                           世界水会議のロイック・フォーション会長は、「皇太子殿下のご存在は、水の分野におけるオム・デタ (Homme d'Etat) だ」と述べている。日本語に訳せば「元首」であろう。天皇が日本国民の統合の象徴であるように、陛下は水問題に取り組む人々の連帯の象徴となられている。
                                                           日本のあるジャーナリストが、海外の水問題の専門家に「海外での殿下の評価はどうか」と質問したところ、「どうしてそんな質問をされるのか。それは愚問というものだ。殿下の高い評価は言わずもがな。日本人だけが知らないのでは」と、やり込められる場面があった。(後略)』

                                                           

                                                           一体、この温度差は何が原因なのでしょうか?

                                                           

                                                           日本の皇室について、日本国民よりも外国人の方がよく知っているという奇妙なことが起きているのはなぜでしょうか?

                                                           

                                                           その重要な原因として、「墨塗り(すみぬり)教科書」と呼ばれるものがあります。日本が第二次世界大戦で敗北した直後、GHQが、国家主義や戦意の鼓舞につながる「滅私奉公」「利他の精神」のような記述を墨塗りしたり、書き換えを命じたりしました。

                                                           

                                                          <墨が塗られた教科書(左)と墨が塗られる前の教科書(右)>

                                                           

                                                           墨塗りされた記述の個所は下記のとおりです。

                                                          『「ボクハ センシャ兵 ダヨ」ト イヒマシタ。

                                                           ユリ子サンノ 弟ノ 秋男サンハ、ヲリガミノ グライダーヲ 持ッテ、

                                                           十六 兵タイゴッコ』

                                                           

                                                           これが墨塗り教科書と呼ばれるもので、東京都町田市にある玉川大学玉川キャンパスで公開されています。

                                                           

                                                           なぜGHQは、こんなことをしたのでしょうか?

                                                           

                                                           理由は日本に対してすさまじい恐怖心を抱いていたからに他なりません。原子爆弾を2つ落とさなければならないくらい米国を手こずらせたことに間違いありません。ゼロ戦や隼など、当時の日本の航空機の製造能力も恐れられていたほどです。

                                                           

                                                           その他、自らの命を顧みず敵を撃つべく突入していく神風特別攻撃隊や、軍人でもない民間人が必死の抵抗を見せた硫黄島での戦いや、年端もゆかぬ男の子が爆弾を抱えて戦車に突撃してきた沖縄戦など、日本人の驚異的な国家に対する滅私奉公の精神は一体どこから来るものなのか?得体の知れない日本人の精神に、米国人は恐れ慄いていたのです。

                                                           

                                                           そこで日本が二度と米国の脅威にならないように日本人の精神を完全に骨抜きにする一環として、教科書を検閲し、墨塗りや書き換えを命じました。

                                                           

                                                           日本人の精神を完全に骨抜きにするだけではなく、日本人から愛国心、誇り、滅私奉公の精神を消し去るため、天皇と国民の結びつきですら消滅させようとしました。

                                                           

                                                           そのため、天照大神や神武天皇といった日本の建国神話を教える国史の教科書は全て焼き払い、天皇からの直接的な教えであり、滅私奉公、無私利他の精神など、日本の美徳を育む修身の授業も全て禁じられました。

                                                           

                                                           全部の強化を禁じては学校での授業ができなくなってしまうため、天皇や神道に関する部分を削除しまくった教科書を使用したのです。

                                                           

                                                           そうして墨汁で塗りつぶして読めないようにしたのが、墨塗り教科書でした。

                                                           

                                                           しかもこの墨塗りは、自分たちの手で行わなければなりませんでした。自分たちの国の教科書に記載された、自国の成り立ち、自国の国の精神、それらを自分たちの手で黒く墨を塗るという行為は、当時の人々にとっては屈辱であったことに間違いありません。

                                                           

                                                           このように教科書から天皇や神道や神話に関する記述が消し去られたため、米国の思惑通り、戦後の教育を受けた日本人は、日本が天照大神を皇祖神とする神話の時代から続く国であること、日本の皇統が2000年以上続く世界最古の皇統であること、天皇を中心として国家の安寧を保ってきたことも、すべて忘れてしまったのです。

                                                           

                                                           

                                                           

                                                          3.日本の文化・歴史を後世に継ぐため、現代の日本人は天皇や皇統についての知識を持つべき

                                                           

                                                           日本人が皇統についての知識を持たないだけならともかく、そもそも私たち日本の先祖がなぜ日本国家のために命を懸けたのか?ですら理解している人は、ほとんどいないことでしょう。というより国家のために必死に戦った先祖たちを頭がイカれた狂人だと思っている人ですら、現代では存在します。

                                                           

                                                           それは戦前の日本人たちが当たり前のように学んでいた天皇や皇統の知識がないからです。

                                                           

                                                           日本の建国以来、天皇は国民の幸せを一心に祈られてきました。その祈りが、日本に「和」の精神を育み、強固な共同体を築き上げてきました。

                                                           

                                                           時の将軍や首相がどれだけ変わろうとも、日本国の最高権威として国家を安定させてきました。

                                                           

                                                           そのような天皇という存在があったからこそ、2000年以上に渡り、日本国家の安寧が保たれてきたといえるでしょう。

                                                           

                                                           にもかかわらず、そうした理解がないため、天皇を守ることは、日本を守ることだという先祖たちの考えを理解することができずにいるだけでなく、私たち先祖がどのような思いで日本を守ってきたのか?理解することができなくなってしまっています。

                                                           

                                                           私たちのおじいちゃん、おばあちゃん、そのまたおじいちゃん、おばあちゃん達は、私たちが平和で豊かな日本で暮らせるようにするため、命がけで皇統を守り抜いてきた、その想いを現代に生きる私たち日本人は蔑ろにしてよいのでしょうか?

                                                           

                                                           天皇や皇統といった日本の建国の成り立ちと密接に絡み合う記憶を失ったままでいいはずがありません。米国にしろ、フランスにしろ、中国にしろ、必ず歴史の授業で自国の成り立ちを学びます。

                                                           

                                                           自国の成り立ちを知らないのは、世界でも日本人だけではないでしょうか?

                                                           

                                                           外国人の方が、日本の中心の天皇について私たち日本人よりも知っているという実態は恥ずべきことであると私は思います。

                                                           

                                                           

                                                           というわけで今日は「米国に恐れられ、教科書に墨を塗らせて滅私奉公の精神を骨抜きにされた日本」と題して論説しました。

                                                           竹中平蔵氏や経団連企業の要人らを中心とした「今だけ金だけ自分だけ」で、同じ日本人である公務員を悪者に仕立て、民営化を進めていくというやり方は、どう見ても滅私奉公、利他の精神に反することです。同じ日本人を敵とする考え方そのものに違和感を覚えます。そういう意味で右翼・左翼というよりも、天皇という存在を消し去ろうとする輩、それはグローバリストであり、ビジネスでお金さえ儲けられればいいということで中国共産党に資する連中は、日本人の敵であると私は考えます。

                                                           中国共産党は、日本の天皇が邪魔で邪魔で仕方がなく思っているに違いありません。そういう意味でデフレを放置して、経済や技術力・軍事力で日本が中国に劣るようになれば、皇統断絶のための工作を本格化してくるかもしれません。

                                                           過去の先人たちが2000年以上に渡って連綿を受け継いできた世界最古の日本の皇統を私たちの代で消滅させてしまうことがないように、私たちは未来の日本人たち(子どもや孫の世代)に対して責務を負うものであると、私は思うのです。

                                                           

                                                           

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                                                          八ッ場ダムや第一貯水池などの工夫によって回避できた河川の決壊

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                                                            JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                                             

                                                             台風19号の被害は甚大でした。特に利根川は一部で決壊するといわれ、国交省の幹部もあきらめたのではないでしょうか?そこで今日は「八ッ場ダムや第一貯水池などの工夫によって回避できた利根川の決壊」と題して論説し、先人の人々が治水事業に投資をしてきたからこそ、利根川の決壊を回避できたことをお伝えしたいと思います。

                                                             

                                                             まず、今回の台風で一番恐れていたことは高潮です。多くの人が溺死する高潮にならなかったのは本当に幸いでした。理由は台風の速度が遅かったため、上陸するときの場所は伊豆半島でしたが、21:00頃だったことがその理由です。

                                                             

                                                             元内閣官房参与の藤井聡氏によれば、もしこれが、東京湾のあたりに直接上陸し、しかも上陸時間が17:00となれば、満潮時刻と合致しますし、東京湾に上陸するときにスピードが増していれば、風が勢いを増すこととなり、東京湾の潮位は数メートル高くなっていた可能性があるとのこと。そうなれば防潮堤の能力を超えることとなり、仮にも越水していたならば被害は100兆円ほどになっていた可能性があると指摘しています。

                                                             

                                                            <台風19号の進路結果>

                                                            (出典:気象庁のホームページ)

                                                             

                                                             まさに今回の台風の規模で、大潮かつ満潮というのは最悪だったのですが、幸いにも伊豆半島への到着時刻が遅く、高潮にならなかったのは本当に幸いでした。

                                                             

                                                             また、台風19号では八ッ場ダムの功績が伝えられています。

                                                             

                                                             八ッ場ダムがあったことで、75000立米の水を貯めて洪水を防ぐことができました。利根川の支流では決壊した箇所があったものの、八ッ場ダムの下流の利根川流域では決壊しませんでした。

                                                             

                                                             さらに恐れていたこととしては、荒川の決壊です。ただ、この荒川についても埼玉県戸田市に第一調整池というのがあり、そこはわざと洪水を起こさせて池に水を貯めるという工夫したものがあります。貯水能力は八ッ場ダムのおよそ半分の35000立米です。荒川も利根川と同様に洪水が発生しないようにいろんな工夫がされていたのですが、それでも今回の台風19号では、ギリギリでした。

                                                             

                                                             どれかの堤防整備、あるいは放水路がなかった場合、利根川や荒川が決壊してしまうシナリオは普通に想像できます。

                                                             

                                                             またこの台風よりも前に大雨が来ていたり、別の台風でダメージを受けていたところに、台風19号が直撃していたら、荒川は普通に決壊していたかもしれません。荒川が決壊した場合は、被害がどこまで拡大するのか?私にはデータがありませんが、被害額は相当なものになっていたことでしょう。

                                                             

                                                             にもかかわらず、堤防をこれ以上作っても意味がないなどとする社説を書いた日本経済新聞の記者がいますが、この新聞記者は、今回の台風19号は、大惨事をもたらしかねないぎりぎりの状態であったことを何も理解していないと言わざるを得ません。

                                                             

                                                             荒川でいえば、127の支流が注ぎ込み、発生して欲しくないですけど、万一荒川が決壊、氾濫となれば、東京23区のうち5区の250万人が被害を受けると言われている一方、避難所のキャパシティは、たったの20万人しかないそうです。こうした目の前の現実の問題については、堤防を作るよりも避難所を多く作るべきであるとでもいうのでしょうか?

                                                             

                                                             はっきり言いますが、避難所の整備はそれはそれで置いておいて、そもそも堤防を決壊させないようにした方がいいに決まっていますし、堤防に投資した方が費用は安く済みます。「堤防を作るのが無駄だ!」と書いた日本経済新聞記者は、バカとしかいいようがありません。

                                                             

                                                             堤防を作った方が、その後の復旧・復興にかかるお金に比べれば、はるかに安いですし、変な言い方をすれば、復旧・復興のお金は災害が起こっていなければ不要なお金であり、災害発生後に使うお金は貴重なお金で重要ではあるものの、堤防決壊を防ぐことができることを考えれば、もぐらたたきのトラブルシューティングに過ぎません。

                                                             

                                                             であるならば、堤防を作っている方がずっと安いに決まっています。復興・復旧にお金を使ったとしても、同じ災害が発生すれば、また同じ大惨事が起きます。もし堤防さえ作っておけば、何回台風が来ても大丈夫であり、はるかに費用は安く済みます。

                                                             

                                                             今回クローズアップされた放水路は、13年かけて2,300億円もの費用を費やしましたが、免れる被害は1回で1000億かかったとするならば、2,300億円かけて放水路を作っておいてよかったということになります。

                                                             

                                                             

                                                             というわけで今日は「八ッ場ダムや第一貯水池などの工夫によって回避できた河川の決壊」と題して論説しました。

                                                             今回の台風19号は、どんな被害が発生したという検証も必要ですが、どんな被害を軽減できたか?についても検証していただき、防波堤・防潮堤に加えてダムや放水路や貯水池などの設備をさらに増設すべき箇所には、速やかに予算を付けていただいて、公共事業として政府支出で対応して欲しいものと思います。

                                                             間違っても、自然災害税とか、アホなことだけは辞めていただきたい。復興でしっかりと予算を付ければ、経済効果も期待できるので、そうなるよう望んでいますし、ぜひとも可能な限り想像力を発揮して対策をお願いしたいものと私は思います。

                                                             

                                                             

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                                                               今日は「社会保障制度の維持、財政健全化を進めるために消費税をさらに引き上げるべきという言説」と題して論説します。

                                                               

                                                               経済同友会の桜田代表幹事は、「消費税は10%で未来永劫大丈夫ということを言い続けることは危険だと思っている。」などと発言し、物議を醸しました。この発言が消費税のさらなる引き上げを示唆していると受け止められています。桜田代表幹事は、2019/10/01の会見で、消費税は全体としてスムーズにスタートしているとし、社会保障制度の維持、財政健全化をすすめるために、今後さらに引き上げていくべきだという見解を示しました。

                                                               

                                                               要するに財政を健全化するために税収を増やすためには、税率を引き上げなければならないと言っているのですが、誠に残念なことに、消費増税をするから、消費税で安定的に税収を確保しつつも、消費に対する罰則課税ということで、法人税、所得税が激減し、財政の健全化からさらに遠のくということを、桜田代表幹事は理解していません。

                                                               

                                                               特に中小企業にとっては、ただでさえ増税が転嫁できずに粗利益(=GDP)を縮小させるだけでなく、軽減税率導入による事務処理負担、ポイント還元のためのキャッシュレス導入促進による手数料負担が発生し、厳しい状況に追い込まれるのは目に見えて明らかです。

                                                               

                                                               理論上は違うとされていますが、消費税は中小企業にとって事実上「外形標準課税」に等しく、利益に人件費、減価償却費を上乗せして税率をかければ、納税額を概算で算出することも可能です。

                                                               

                                                               私はもともと消費増税に反対の立場で論説していますが、理由は日本がデフレ環境にあるということが最大の理由です。消費増税はインフレ対策であり、デフレ化であればむしろ消費減税すべきです。

                                                               

                                                               特にこの10/1付の消費増税は、タイミングも最悪です。なぜならば今年に入ってから実質賃金は、毎月前年同月比でマイナスを続けています。

                                                               

                                                              <実質賃金指数の推移(左軸は2015年平均値を100とした場合の指数、右軸は前年同月比(%)>

                                                              (出典:厚労省のホームページ)

                                                               

                                                               上記グラフの通り、青の棒グラフは毎月決まって支給する給与は、2015年の平均値を100とした場合で、2019年4月に100.2を付けた以外、すべて100以下となっていますし、100.2を付けた2019年4月にしても、前年同月比では▲1.3%のマイナスです。

                                                               

                                                               また、オレンジ色の折れ線グラフを見ますと、2019年度以降、7カ月連続で前年同月比はゼロ以下のマイナスに沈み続けています。

                                                               

                                                               消費増税は消費に対する罰則課税であり、個人消費は必ず落ち込むことから、GDP3面等価の原則で、消費減少=生産減少=分配(所得)減少 となります。辛うじて日本の場合は高齢化で、医療費・介護費が増加傾向であるため、その増加分はGDPが増えますが、その増加率ですら抑制しようとしています。本来は日本には財源問題がないので、増加する医療費・介護費は、需要が増加することを意味するのに、家計簿発想、企業経営発想で物事を考えるアホどもが多いので、増加する医療費・介護費は抑制しなければならないといった間違った政策をやっているのが実情です。

                                                               

                                                               確かに政府は消費の落ち込みを防ぐための対策を講じています。仮にポイント還元で落ち込みが少なかったとしても、ポイント還元期間が終了すれば、増税がもろに効いてくるため、所詮は時限措置で会って恒久的措置ではないので、消費抑制効果はずっと続くことになります。

                                                               

                                                               消費抑制効果がずっと続くということは、生産抑制効果、所得減少効果がずっと続くということになり、過去、消費増税をするたびに実質賃金は、きっちりと減少してきました。(下記グラフを参照)

                                                               

                                                              <2015年の実質賃金を100として指数化した実質賃金指数の推移>

                                                              (出典:厚労省のホームページの毎月勤労統計の資料の数値を引用)

                                                               

                                                               

                                                              <総税収に対する各税収(消費税・法人税・所得税)が占める割合>

                                                              (出典:全商連の資料から引用)

                                                               

                                                               総税収に対する各税収のシェアのグラフを見てお分かりかと思いますが、消費税を増税しておきながら、所得税はシェアがほぼ横ばいで、法人税のシェアは下がっています。日本のGDPが500兆円から下がらない理由は、高齢化による介護・医療費の需要があるからです。

                                                               

                                                               とはいえ、日本政府がやってきたことは、各種税収のシェアを見てお分かりの通り、法人税の穴埋めで消費税が使われていると言っても過言ではありません。

                                                               

                                                               このような消費税を引き上げて法人税を減税するという政策が正当という理由として、法人税を引き下げなければ企業が海外に逃げていくという声があります。

                                                               

                                                               それはそれで否定しませんが、少しだけの話であり、そのような企業は法人税を減税しなくても出ていくことになるでしょう。

                                                               

                                                               経済産業省の調査によれば、海外移転する理由の中に、法人税が高いことを理由に挙げる企業はほとんどありません。日本の企業が海外に投資をするのは、日本がデフレで儲かりにくいからということ、これに尽きます。何しろ、作った製品は、値下げしないと売れにくい環境ですから、儲からないというわけです。

                                                               

                                                               海外へ投資するのは相対的に日本よりも経済が良いからということもそうですが、そもそもデフレでないからということに尽きます。デフレ環境ですと、名目需要、実質需要いずれも落ち込む傾向にある一方、海外はドイツを除けば、日本のようにデフレになっていませんので、需要が伸びていることから為替リスクを取ってでも日本企業は海外に出ていこうとしているのです。

                                                               

                                                               法人税が安いから日本企業が海外に出ていくというのは、全くのウソ・デマです。

                                                               

                                                               

                                                               というわけで今日は「社会保障制度の維持、財政健全化を進めるために消費税をさらに引き上げるべきという言説」と題して論説しました。

                                                               

                                                               

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