3種類の負債

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     しばしの間、記事がアップできず、ご心配おかけしました。今日は久しぶりに記事を書きます。今日のテーマは、「3種類の負債」と題して論説します。

     

     日本経済新聞の記事をご紹介します。

    『2019/09/11(水) 日銀、「異次元」の国債購入終了 黒田緩和前の水準に

     日銀の長期国債の年間購入額が、2013年4月に異次元金融緩和を始める前の水準にほぼ戻ってきた。19年8月末の長期国債保有額は1年前と比べて約24兆円の拡大にとどまり、13年4月末時点の年間増加額(約25兆円)を下回った。ピーク時の3割程度への縮小だ。中央銀行の歴史に残るとの見方もあった「異次元」の巨額国債買い入れは、いったん終わった。

     日銀は黒田東彦総裁の下で異次元緩和を始めたとき、年約50兆円ペースに向けた長期国債の購入増額に着手した。14年の追加緩和で約80兆円とした。白川方明前総裁時代の13年1〜2月期には年23兆円程度のペースだったので、文字通り異次元だった。だが次第に政策の持続性に疑問が指摘されるようになった。 

     そこで16年9月に決めたのが緩和策の軸足を「資金供給」から「長短金利操作」に移す措置だ。長期国債は長期金利(10年物国債利回り)を「ゼロ%程度」に誘導するのに必要な額だけ買えばよくなり、減額への道が開かれた。「ステルス(隠密な)緩和縮小」と呼ばれたこの路線を3年続け、ついに異次元緩和前の購入額にほぼ戻った。

     それでも長期金利が跳ね上がらないのは、ストック面では日銀の存在感が大きくなっているためだ。国債発行残高に占める日銀保有シェア(8月末)は5割に近くなっている(QUICK調べ)。

     長期国債の購入額について、日銀は今でも「年間約80兆円のめど」を掲げている。その形骸化が進むが、政策の持続性が上がり物価に上昇圧力を加え続ける「粘り強い緩和」ができるようになったと日銀は受け止める。

     国債買い入れ縮小は、追加的な政策対応の余地を広げる効果も持つと日銀はみる。将来購入を再び増やす追加緩和を演出しやすくなるからだ。実際追加対応の選択肢として日銀は長短金利の引き下げや資産買い入れの拡大と並んでマネタリーベース(資金供給量)の拡大ペース加速も挙げる。

     もっとも、当面焦点が当たりそうな手段は金利の引き下げだ。欧米中央銀行の利下げ観測が強まる中で、現時点で為替市場などでの関心が「金利」に集まっているからだ。

     ただ仮に欧州中央銀行(ECB)が量的緩和再開を決めるなどして市場の関心が「資金量」に戻ってきたら、日銀も国債買い入れ拡大を前面に出す可能性は残る。

    「現時点で実現可能性は低いが、国債購入増額は大規模な財政出動との連携で実施すれば、株高・円安効果を持つ可能性がある」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作氏)。ステルス緩和縮小を進めておけば、将来の量的緩和の余地が広がるわけだ。

     長期国債の買い入れ規模だけをみれば、大胆さが薄れた印象もある日銀の緩和策。ただ国債市場での日銀の存在感は拡大し、原則年間約6兆円ペースの上場投資信託(ETF)の購入も続く。今後短期政策金利のマイナス幅を広げる可能性もある。「異次元」の要素は消えず、副作用への配慮は引き続き必要だ。』

     

     

     上記日経新聞の記事の通り、異次元の国債購入が終了したというニュースです。アベノミクス第二の矢は、異次元の金融緩和ということで、毎年80兆円の国債を日銀が市中から買い取るということでした。

     

     ”市中から買い取る”というのは、メガバンクや地銀などが保有する国債を買い取るという意味です。一方で国債の増刷をしないため、国債が品薄の状態となっており、今も国債の品薄状態は続いています。記事の後半で三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野氏が指摘する通り、大規模な財政出動との連携で、国債買入増額を実施すれば、株高・円安効果を持つ可能性があるという指摘は、全くその通りです。

     

     にもかかわらず、相変わらず「借金=悪」という誤解のため、財政出動をしません。財政出動といった場合、多くの国民は、「公共事業は無駄」「借金=悪だからこれ以上借金は増やしてはいけない」という言説を信じていることでしょう。

     

     これではいつまで経っても、デフレ脱却できず、世界の先進国の中で日本の負け状態が、間違いなく続くことになります。先進国では激しく緊縮財政をやっているドイツも同様です。日本はGDPが伸びず、ドイツもGDPは過去20年間で1.4倍しか増えていません。日本とドイツに共通するのは、負債を増やさずに緊縮財政をしているという点です。

     

     そもそも負債には、3つのカテゴリーがあります。

     

     _鳩廚良藝

     企業の負債

     政府の負債

     

     _鳩廚良藝弔蓮⊇斬陬蹇璽鵑篌動車ローンなどがあります。これらのローンは、生涯稼ぐ所得以上に増やすことはできません。また相続放棄や相続の限定承認する以外は、負債は相続されます。

     

     企業の負債は、デフレ期においては負債は少ない方がいいのですが、インフレ期には、むしろ負債が多い方が、ROE(自己資本利益率)が向上します。財務レバレッジという言葉をご存知であれば、お分かりいただける通り、自己資金で投資するよりも、他人からお金を借りて投資した方が、その投資が成功した場合に、ROEの数字は跳ね上がります。何しろROE=当期利益/自己資本なので、分母の自己資本が増えずに当期利益を増やすことになるからです。何が言いたいか?といえば、インフレの時は、自己資本ではなく他人資本で投資をした方がよいということです。

     

     政府の負債は、昨今MMT理論(現代貨幣理論)で説明されている通り、イコール国民の資産です。政府が負債を増やせば増やすほど、国民の資産が増えます。年金2000万円問題についても、1億3000万人の人口で2000万円が必要ということは、2000万円×1億3000万人=2600兆円、政府が負債を増やす必要があります。

     

     例えば、今後50年間、毎年公共事業を52兆円させ、その財源として建設国債・科学技術国債・教育国債など、名前は何でもいいのですが、とにかく全額国債発行で賄うことができれば、50年後には一人当たり2000万円の金融資産が民間側に形成されます。

     

     上述の通り、負債といっても、家計の負債と企業の負債と政府の負債では全く意味が違うのです。

     

     さらにいえば、政府の負債は、日銀が買い取ることで実質的に返済してしまうことも可能です。どういうことか?といえば、日銀はJASDAQに上場している株式会社組織でありますが、55%の株式を日本政府が保有しています。

     

     そのため、50.1%以上取得ということで、日本政府と日銀は親子関係にあります。親会社の日本政府の負債を子会社が買い取ったとなれば、日銀が日本政府にお金を貸しているということになるわけですが、日本政府と日銀で連結決算をするため、連結貸借対照表作成時に、その負債は相殺されてしまうのです。

     

     これは何も日本政府と日銀という特別な関係がそうさせているわけではありません。例えば支店を有する企業が、本店と支店間で金銭が移動する取引をした場合、本支店間取引は相殺されます。同じように親会社と子会社とでお金の貸し借りをした場合、負債は相殺するのです。

     

     親会社と子会社でのお金の貸し借り?というのは、普通の人はピンと来ないかもしれませんが、CMS(キャッシュ・マネージメント・システム)というシステムを、メガバンクが営業をかけていて、大企業はCMSを導入しています。CMSを導入すれば、子会社が銀行で借りる際に、親会社の財務諸表を元に安い金利で資金調達が親会社から借りれますが、導入していない場合は子会社の財務諸表を元に資金調達します。NTTドコモとNTTというような関係では、NTTドコモが単独で資金調達した方が低金利でお金を借りられる可能性がありますが、通常の企業では子会社が単独で資金調達すると金利は高くなることが多いです。

     

     少しだけ話を戻しまして、結論から申し上げますと、日本政府と親子関係にある日銀が保有する国債は、日本政府にとっては実質的に返済をする必要がないということになります。

     

    <国債の所有シェア(2019年6月末速報)>

    (出典:日銀のホームページの資金循環統計から数値を引用)

     

     上記のグラフは、2019年6月末時点における日本の国債の所有シェアです。

     

     短期証券と合わせ、1,157兆円が国債発行残高となっています。そのため、日銀が所有する国債シェアは、1,157兆円×46.5%≒511兆円です。

     

     アベノミクス第二の矢の金融緩和政策によって、実に46.5%もの国債を日銀が保有しているというのが真実です。そして日銀が保有する511兆円は、実質的に返済する必要はありません。

     

     実質的な返済が不要だとしても、借金という名称がイヤだ!というのであれば、無期限国債など名前を変えてしまえば言いだけの話であり、政府の負債とは所詮その程度のものであって、家計の負債や企業の負債とは全く意味が違うのです。

     

     そのため、”1000兆円の借金で国民一人当たり800万円の借金”というのは、「3種類の負債」を混同させて、日本国民に緊縮財政を正しいと誤認させる完全なミスリードといえるでしょう。

     

     

     というわけで今日は「3種類の負債」と題して論説しました。

     財政に関しては、憲法83条の財政民主主義に始まり、財政法第4条で公共事業には国債発行が認められ、財政法第7条において予算を執行するために国庫短期証券を発行することが認められています。

     このことは「政府は徴税して予算を支出している」のではなく、予算執行が行われた年度の終わりに確定申告し、支払う税額を確定することを意味しており、「支出が先で徴税は後」ということが真実です。これこそが「スペンディング・ファースト」であり、「政府支出のために税収が必要」ということが間違っているということに他なりません。

     今必要なのは「政府支出」と「国債増刷」であることを改めてお伝えしたいと同時に、社会保障費支出のために消費増税ということも間違っていて、消費増税そのものがデフレ化では全く必要がないことも申し添えておきたいと私は思います。 

     

     

     

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    ハイパーカミオカンデの建設費675億円の支出を惜しむ日本政府

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       今日は「ハイパーカミオカンデの建設費675億円の支出を惜しむ日本政府」と題して論説します。

       

       下記は朝日新聞の記事です。

      『朝日新聞 2019/08/22 16:30 ハイパーカミオカンデ建設へ ノーベル賞級の観測目指す

       二つのノーベル物理学賞につながった素粒子観測施設の後継となる「ハイパーカミオカンデ」を文部科学省が建設する方針を固め、来年度予算の概算要求に建設費を盛り込む。最も基本的な物質である陽子が壊れる現象の観測を目指す。陽子崩壊を発見すれば、ノーベル賞は確実とされる。
       ハイパーカミオカンデは、東京大宇宙線研究所が岐阜県飛驒市の山中に建設したカミオカンデとスーパーカミオカンデに続く3代目。巨大な水槽にスーパーカミオカンデの約5倍の26万トンの純水をため、超高感度の光センサーで、物質がぶつかったり壊れたりした痕跡を観測する。2027年の本格稼働を目指す。
       建設に7年間かけ、総額約650億円。このうち日本が約8割を負担し、残りは計画に参加を予定している国などが出す。文科省は昨年、今年度予算に調査費5千万円を計上していた。』

       

      <カミオカンデ>

      (出典:東京大学宇宙線研究所のホームページから引用)

       

       上記の通り、文科省は物体をすり抜けて飛び交う素粒子のニュートリノを検出する次世代観測システム「ハイパーカミオカンデ」を岐阜県飛騨市に建設するため、来年度予算の概算要求に地盤調査費と開発費で十数億円を盛り込む方針を決めました。

       

       2度のノーベル賞物理学賞受賞につながった「カミオカンデ」「スーパーカミオカンデ」の後継施設となるもので、2027年の完成を目指すとしています。

       

       この3台目の「ハイパーカミオカンデ」で、3度目のノーベル賞受賞が期待されているのですが、675億円の建設費が課題とされています。記事では工法を見直すことで数十億削減できるという見通しとなっているようで、文科省は妥当な計画と判断した模様です。

       

       カミオカンデは、ニュートリノという宇宙から飛んでくる目に見えない小さな粒子を測定する装置で、まだ人類に役立つかわからないので、研究を進めている段階であるとしています。これは素晴らしい研究で、宇宙空間と同じ状況を作り出します。

       

       こうした夢のある施設、夢のある科学技術振興に対して、675億円程度の費用が課題というのは、そもそも課題の設定方法が間違っています。結局、カネカネカネとやって金を使わず金を貯めることを国家までもがやっているということ。

       

       675億円かかるからお金がないといって、開発費は10億円といわれています。

       

       これはもうラーメンの代金675円に対して、10円を払っているようなもので、何で10円なの?麺が5本くらいしか入っていないラーメンでいいの?という話です。

       

       お金がないということ自体、MMT理論ではウソです。紙幣を作るのは国家であり、675億円を普通に政府支出をすればいいだけの話です。赤字国債の”赤字”という言葉が嫌ならば、科学技術国債でよいのでは?と思えるほどです。

       

       また工法を見直して支出を削減すると、せっかく削減した分が経済成長を抑制します。さらにケチケチやって、結局安物買いの銭失いとなってしまうくらいならば、しっかりと予算を付けていい施設を作った方がいいのでは?とも思います。

       

       

       というわけで今日は「ハイパーカミオカンデの建設費675億円の支出を惜しむ日本政府」と題して論説しました。

       

       

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      日本人で奴隷制度が根付かなかった理由とアユタヤ王国の王女と結婚した山田長政

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         今日は「日本人で奴隷制度が根付かなかった理由とアユタヤ王国の王女と結婚した山田長政」と題して論説します。

         

         日本は奴隷制度が根付いたという史実はありません。その理由は、羊や牛、ヤギやラクダ、トナカイといった「家畜」を飼う習慣をもっていないからです。

         

         ユーラシア大陸の奴隷制度は、家畜を「コントロール」しなければ生き延びられないという環境が生み出したものともいえます。いわゆる遊牧民と呼ばれるものですが、羊などの家畜を管理、統制しなければ生きていくことができません。

         

         羊や牛、ヤギやラクダ、トナカイが、貯金でいう元本であり、家畜からの乳で作られるミルクやチーズなどが利息です。元本をと殺して食すると減っていってしまうので、血統を管理して統制するという技術が生まれます。

         

         この発想がやがて「他の人間を管理統制する」というシステムにつながり、奴隷制度につながったものとみられています。

         

         人間はアミノ酸を摂取しなければ生きていくことができない動物ですが、ユーラシア大陸の人々のように、家畜からタンパク質を摂取する以外に、日本人のように海産物からたんぱく質を摂取することも可能です。というより、日本は明治時代以降に畜産業が育成されました。逆にそれまで、たんぱく質は自然に存在する魚や貝、甲殻類を摂取することで、日本人は歴史を積み重ねてきたのです。

         

         そのため、海外に日本人町を建設したとしても、日本人は交易ができればいいだけであって、他国を支配する、他国民を奴隷にするという発想がありません。

         

         日本人町で暮らす日本人たちは、現地人と友人になり、人間関係は常に対等でした。ここが欧米列強国の植民地支配との決定的な違いです。

         

         奴隷制度に慣れた欧米諸国は、アジアの人々を下の階級の存在とし、あくまでも所得を搾取する対象でしかなく、決して友人になりません。欧米人とアジア人では階級が異なるのです。

         

         確かに日本はアジアに進出しました。欧米諸国が交易の拠点を設けた国に、日本人も植民していき、日本人が進出しましたが各国に「日本人町」を作っていき、いわゆる朱印船貿易の時代が始まりました。

         

         例えばフィリピンのルソンには、3000人もの日本人が住む日本人町が作られ、タイのアユタヤでは山田長政で有名な日本人町が建設され、1500人以上の日本人が住んでいました。

         

         なぜ日本人が東南アジアに進出したのか?といえば、実は欧米諸国と同じ理由で、交易することが目的で、各地に日本人町を作ったのです。特にすごいのは山田長政という人物で、アユタヤ王国の王女と結婚し、現地の人々のために命を懸けて戦うという歴史があります。欧米諸国ではアジアの人々を下の階級をみなしている以上、そうはいきません。

         

         欧米諸国がアジアを植民地にしていた時代に、日本人が東南アジアやインドの権益を持ち続けた場合、おそらく全く異なる価値観で交易が続いた可能性があるでしょう。

         

         これは善悪の問題ではなく、日本人が動物性たんぱく質を家畜ではなく、海産物から摂取し続け、「他者を管理する=奴隷にする」という発想を持たない文明を構築したという単なる事実に基づくものです。

         

         

         というわけで今日は「日本人で奴隷制度が根付かなかった理由とアユタヤ王国の王女と結婚した山田長政」と題して論説しました。

         歴史に”もし”は禁物だと思いますが、敢えていえば、東南アジアやインドで日本人が日本人町を作って現地と友達になるというのが広がれば、アジア諸国の植民地化はなかったかもしれません。

         アフリカ大陸は、さすがに遠くて欧米の植民地化を回避するのは不可能だったでしょうが、アジア諸国が植民地化にならなかったら、きっと世界の歴史は大きく変わっていたかもしれず、第二次世界大戦すらなかったかもしれません。そのかわりアジア諸国の権益をめぐって、日本はベンガル湾辺りで欧米諸国と激突していたかもしれませんが・・・。

         いずれにしても、海産物からたんぱく質を摂取する食文化の歴史を積み上げてきたので、日本人が奴隷制度を経験しなかったということについて、私たち日本人は認知するべきであると思います。

         

        〜関連記事〜

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        日本食のグローバル化がもたらす漁業資源の乱獲問題

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           今日は「日本食のグローバル化がもたらす漁業資源の乱獲問題」と題して論説します。

           

           新聞記事を2つ紹介させていただきます。

           まずは毎日新聞の記事です。

          『毎日新聞 2019/08/24 08:51 根室のサンマ、1匹約700円 不漁が直撃 札幌市場

           北海道・根室で22日に水揚げされたサンマが23日、札幌市中央卸売市場で競りにかけられ、最高値は1キロ4119円となった。1匹にすると約700円。
           22日は棒受け網漁の中型船(20トン以上100トン未満)5隻が、根室の花咲港に約17トンを初水揚げした。昨年と比べて約9割減だった。
           水産庁のサンマ長期漁海況予報によると、今季はサンマの来遊量が少なく、漁期を通じて不漁が続くとみられている。【土谷純一】』

           

           上記記事の通り、サンマが大ピンチということで、サンマ漁の本格シーズンを控えた今月の漁獲量が過去にないほど低調のようです。

           

           北海道の漁業関係者からは、ほとんど獲れないと悲鳴が上がっています。

           

           その原因の一つとしてあげられるのが、外国船による違法漁業です。

           

           台湾や中国の大型漁船が、北海道の東の沖から、三陸沖の排他的経済水域(EEZ)の外の公海にとまって漁獲をしているのでは?という見方があります。

           

           一昨年、脂の乗ったサンマが一尾500円の値を付けたことがあるようなのですが、今年は約700円にまで上昇しました。

           

           このような台湾・中国の大型漁船の操業によってサンマが高級魚になってしまう可能性があるかもしれません。

           

           サンマに限らず海の資源が少なくなっているといわれており、イワシやサバも漁獲量が下がっています。もともと漁獲量は変動するものなので、獲れない年があるものの、トレンドとして漁獲量が下がってきているという実態があります。

           

           そしてその原因の一つとしてあげられるのが、外国漁船の闇操業です。

           

           仮に排他的経済水域の内側であれば、そうした外国漁船を取り締まることができますが、公海では取り締まることができません。ただ北朝鮮の漁船などでは、排他的経済水域の中に入って漁をしているというケースもあります。そのような漁船に対して取り締まりを強化するため、海上警備をもっと充実させて欲しいと切に思います。

           

           

           次に産経新聞の記事を紹介します。

          『産経新聞 2019/08/20 11:00 おでんがピンチ 欧米で消費増で「すり身」高騰 秋冬商戦向け値上げ検討

           おでんやかまぼこといった魚肉練り製品の原料、すり身の輸入価格が高騰している。欧米や中国で魚の消費が増えているためだ。物流費や人件費の上昇も重なり、月内にも始まる練り製品の秋冬商戦に向け、値上げや新商品の絞り込みを検討する動きが広がる。

           財務省貿易統計によると、主力のスケトウダラすり身の輸入価格は2017年春ごろから上昇。今年6月は1キログラム当たり約401円で2年前と比べ約3割値上がりした。

           練り製品の世界最大の消費国とされる日本は、すり身の多くを輸入し国内で加工している。輸入量のほとんどを米国産スケトウダラが占める。

           一方、欧米や中国では健康志向の高まりなどから魚の切り身の消費が拡大。スケトウダラの漁獲量は米国が大半で「各国から引く手あまた」(関係者)という。スケトウダラを切り身に回す動きが加速し、海外ですり身価格上昇につながった。

           大手水産商社の担当者は「海外需要は引き続き旺盛。値下がりの要素はない」とし、価格の高止まりが続くとみる。日本水産や紀文食品が今年3月に練り製品を値上げするなど水産加工メーカーは苦境に立たされている。「努力はしているが価格上昇分の穴埋めはできていない」(メーカー担当者)と明かす。

           大手コンビニは今月、おでんの販売を一斉に開始。おせち料理向け練り製品の商戦も近く本格化する。ある水産加工大手は新商品を例年より約2割減らし「効率化を図る」(担当者)という。だがコスト増を吸収できないメーカーでは値上げも選択肢となりそうだ。

           練り製品業者でつくる日本かまぼこ協会の奥野勝専務理事は「すり身価格とともに物流費や人件費も上がり、メーカーの努力を超えている」と苦慮している。』

           

           サンマの不漁で一尾700円まで高騰していることをご紹介しましたが、はんぺんなどの練り物に使われる魚のすり身も高騰しています。

           

           輸入物のスケトウダラのすり身の価格は、昨年4月に1キロ当たり270円だったのが、今年6月に400円ほどまで上昇しました。

           

           背景にはスケトウダラの世界的な需要の高まりがあって、欧米でヘルシーな健康食材として近年人気になっているということがあります。

           

           おでんやはんぺんなど魚のすり身を使ったものに影響が出てくることは必須でしょう。

           

           すしなど、日本食のグローバル化が進むので、どうしてもこうなってしまうわけであって、やはりグローバル化は問題であると私は思います。決められた漁獲量を守るというルールが本当に大事なのが海洋資源です。

           

           各国と協調してしっかりと資源管理をして欲しいですし、違法操業に対してはしっかりと海上保安庁に取り締まっていただきたいと私は思います。

           

           

           というわけで今日は「日本食のグローバル化がもたらす漁業資源の乱獲問題」と題して論説しました。

           

           

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             今日は「米国トランプ政権が中国を為替操作国に認定」と題して論説します。

             

             下記はブルームバーグの記事です。

            『ブルームバーグ 2019/08/05 22:57 米財務省、中国を為替操作国に認定−「通貨戦争」突入との見方も

             米財務省は5日、中国を為替操作国に認定したと発表、米中貿易戦争を一段と激化させた同省が外国を為替操作国に認定するのは1990年代以来で、その際も中国が認定の対象だった。中国人民銀行(中央銀行)は米国の新たな対中追加関税への対応として、2008年以来となる1ドル=7元台の人民元安を容認していた。

             中国人民銀は6日の声明で、最近の人民元安は市場によって決まっており、中国の操作によるものではないと主張した。

             為替操作国認定は、それによって制裁が行われた場合でもトランプ大統領が発動済みの措置ほど強力でなく、象徴的な意味合いが強いが、米中関係の急速な悪化が浮き彫りになった。これを受け市場には動揺が広がり、S&P500種株価指数先物はいったん2%近く下げた。ただ人民銀が6日、人民元の中心レートを予想よりも高めの水準に設定したことで、混乱は和らいだ。

             人民銀の易綱総裁は5日、中国は貿易問題に対処する手段として為替相場を利用することはないと表明した。易総裁は声明で、「人民元は外部の不確実性の下での最近の変動にもかかわらず強い通貨であり続けると私は確信している」と述べた。

             財務省は5日の声明で、ムニューシン財務長官は「中国の直近の措置が作り出した不公正な競争上の優位を是正するため国際通貨基金(IMF)と協力する」とした。

             トランプ大統領は同日これに先立ち、ツイッター投稿で、1ドル=7元という目安を超えた元急落を「為替操作」だと指摘。米金融当局が対抗することを望むと示唆していた。

             ムニューシン長官とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が先週、上海での貿易協議で成果を得られず帰国した後、米中貿易戦争はエスカレート。トランプ大統領は新たに中国からの輸入品約3000億ドル(約31兆7000億円)相当に9月1日から10%の関税を賦課すると表明した。

             

            「無益な」エスカレート

             

             中国は5日早くに反撃し、人民元の下落を容認するとともに、米国からの農産物輸入を停止すると発表した。

            (出典:みずほ証券のレポート)
             上記ブルームバーグの記事の通り、米国トランプ政権が中国に対して25年ぶりに為替操作国に認定しました。貿易、ハイテクと続き、米中の歯止めなき応酬がついに為替問題にまで発展した形です。
             米中の直近の出来事を時系列にすると、
            ●2019年7月末 米中の閣僚級の協議が不調に終わる
            ●2019年8月1日 トランプ政権が対中国関税の第4弾発動を表明
            ●2019年8月5日 人民元相場で7元台に下落 中国当局が人民元安を容認するとの見方が広がる
            ●2019年8月5日 中国が米国からの農産物輸入の停止を発表
            ●2019年8月6日 トランプ政権が中国に対して為替操作国認定
            となります。
             米中貿易戦争は、いつから起きたか?ご存知でしょうか?
             2018年の初頭に、ピーターナヴァロ氏が対中国に対して強硬な姿勢を打ち出したことがきっかけで、2018年4月頃から、日本のマスコミでも取り上げられました。トランプ大統領は、ホワイトハウス国家通商会議のトップにピーター・ナヴァロ氏を起用しました。

             

             ピーター・ナヴァロ氏は、米中が比較優位に基づいて自由に取引すれば、米中両国の生活が向上するはずなのですが、下記 銑┐砲茲辰董∨念彖蠎蟾颪砲魯哀蹇璽丱螢坤爐鰺弋瓩掘⊆国は非グローバリズム的な手法を推進してきたと述べています。

             

            |療財産権の侵害
            国内市場へのアクセスを交換条件とした外国企業に対する技術移転強要
            9發ご慇脳稱鼻蔽羚颪亮動車関税はアメリカの十倍)
            こ姐餞覿箸北餡陲併業免許要件や出資比率規制を課す
            ス駘企業や中国政府が資金支援する企業に土地や資本を助成
            国内企業に対する無数の輸出補助金や寛大な税制優遇措置
            О拌慍霪による人民元の為替レート調整
            ╂府系ファンドの活用

             

             中国は、上記 銑┐魍萢僂掘軍事先端につながる技術を盗み続けて、経済成長だけでなく軍事力が強化され、国際秩序を脅やかしかねない存在になっているとピーター・ナヴァロ氏は指摘しました。

             

             こうして始まった米中対立ですが、米国はGDPで世界第一位、中国は世界第二位。したがってこれを抑えようとすれば地球連邦軍しかないといえます。実際に国連では抑えきれません。

             

             例えば日韓の問題というのは、少なくても今まで収まっていたのは、米国大統領やホワイトハウスが抑えてきたため、ケンカは起きなかったのです。

             

             ところがトランプ大統領は「日本も韓国も勝手にやれば!俺は知らない!」という態度であるため、日韓問題が起きているという側面があります。

             

             米中は、そうした抑える国家がありません。そのため、最初から米中貿易戦争は終わらない話で、案の定継続しています。

             

             為替操作国認定は、トランプ政権が温存してきた強力の交渉カードの一つと考えられていたと思いますが、突如、為替操作国認定に踏み切ったのは、中国との貿易交渉が暗礁に乗り上げたことが背景にあるといえるでしょう。

             

             安全保障から貿易、ハイテクへと広がってきた米中対立が通貨分野にも本格的に波及し、もはや長期化は避けられそうにありません。

             

             となれば、GDP世界第一位の米国、世界第二位の中国という巨大経済大国が経済戦争をしているということなので、世界経済が冷え込んでいく圧力がかかるのは当然の帰結といえるでしょう。

             

             日本の経済にはどのような影響が出るでしょうか?

             

             当然、日本からの輸出は減少します。英国のブレグジットを待たずとも円高の圧力がかかり、円高となるとあらゆる国に対する輸出が減少するということで日本は損をします。米中貿易戦争が長引けば長引くほど日本は損をします。

             

             25年前、米国が為替操作国に認定したのが中国でした。

             

             当時は世界経済に与える影響は限られていて、今とは状況が異なります。世界第一位、世界第二位の経済大国が通貨安競争に対立を深めると、当然日本円は、他国通貨高になります。その結果、日本の景気は腰折れする可能性が大きいでしょう。

             

             

             というわけで今日は「米国トランプ政権が中国を為替操作国に認定」と題して論説しました。

             

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            フェイスブックの超国家通貨リブラについて

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               一昨日の8/23(金)からG7首脳会談が行われていますが、先月はG7の財務省中央銀行総裁会議が行われました。今日は、そのG7財務省中央銀行総裁会議で課題として取り上げられたフェイスブックの超国家通貨「リブラ」について、論説します。

               

               G7で仮想通貨が議題になったということ自体すごいことです。

               

               超国家通貨と呼ばれているリブラに比べて、普通の通貨は国家が管理します。普通の通貨は海外送金が不便なのに比べて、リブラは海外送金が楽であるといわれています。

               

               普通の通貨は、送金側も受取る側も銀行口座を持っていなければならず、手数料が高いうえに1週間程度時間がかかります。これに対してフェイスブックのリブラは、フェイスブックに備わっているメッセンジャー機能で一瞬にして送金することができます。まるでチャットのように海外送金ができる点が、リブラの最大の強みです。

               

               フェイスブックユーザー同士でなければ使えないのですが、そのユーザー数は全世界で27億人と言われており、実に27億人の口座を持っている銀行が登場するかもしれないという話でもあります。

               

               当然、国家の銀行は、国家を超えた銀行である「フェイスブックリブラ」を恐れています。理由は金融政策が効かなくなるかもしれないからです。

               

               そこで今回のG7で、リブラに対して最大の規制を課すことが決まりました。

               

               そのリブラは仮想通貨と呼ばれているものの、本質的にみるとビットコインのような仮想通貨とは少し違います。フェイスブックがリブラを運営するのではなく、VISA、Paypal、ウーバーといった名だたる企業20数社がリブラ協会というコンソーシアムに参加して、リブラ協会が運営することになっています。

               

               日本では、ほとんどの人が銀行口座を持ちますが、世界では例えば発展途上国では銀行口座を持っていない人が多くいまして、その数は世界全域で17億人が銀行口座を持っていないといわれています。ただ、17億人のうち10億人は、スマートフォーンを持っており、インターネットさえ接続できれば、銀行口座を持っていなくても、スマートフォーンを通じてフェイスブック登録すれば、金融サービスが使えるようになります。

               

               銀行口座を持っていない17億人のほとんどは、発展途上国の貧困層なのですが、そうした貧しい人であっても金融サービスを受けられるため、高い手数料を払わず金融サービスが受けられるようになります。

               

               そういう意味では、今の金融サービスの課題を解決するのがリブラのビジョンともいえます。実際にビットコインは価格変動が大きく、海外送金の手数料がかからないといっても、少しもたもたしているうちに大きな価格変動で為替差損益が生じるというデメリットがあるのですが、リブラは法貨や国債を裏付けにして価格変動を小さくするとしています。

               

               リブラとビットコインの違いは下表のとおりです。

              発行・運営団体利用者数価値の裏付け価格変動
              リブラ協会未定(フェイスブックユーザー数は約27億人)法定通貨・国債
              不在約4000万口座なし

               

               リブラは、価格変動が小さいといわれていますが、理由はフェイスブックの中だけで使えるからという特徴にあります。そのため、ビットコインのような激しいボラティリティはありません。

               

               では何のためにリブラはあるのか?といえば海外送金に特化しているため、海外送金・海外決済に有利なのです。

               

               とはいえ、マネーロンダリングに利用されるという懸念があり、G7財務省中央銀行総裁会議でも懸念として取り上げられました。

               

               いま世界中がマネーロンダリングに犯されており、リブラのような巨大なネットワークを持った仮想通貨ができると、間違いなくマネーロンダリングに利用されることが想定されます。

               

               それだけではありません。日本人で富裕層が日本で稼いだお金に対して税金を払わず、海外に送金してしまうようなキャピタルフライトを誘発する恐れもあります。例えばオフショアのタックスヘイブンのペーパーカンパニーを作り、そこに資金を送金することで税金を逃れることができます。

               

               既にこのキャピタルフライトで数兆円のお金が日本から海外へ送金されていると思われますが、リブラのような価格変動が小さい通貨であれば、もっと簡単にできるようになるでしょう。今は規制がかかっているため、掻い潜って海外送金しているものが、何の規制もかけないでリブラができると、簡単にできるようになってしまうのです。

               

               そのため簡単には進まず、ムニューシン財務長官は国家安全保障に関わる問題であるとして深刻に批判をしています。

               

               フェイスブック側は、あくまで各国と協議して承認が得られるまではサービスを開始しないとしていますが、G7の財務省中央銀行総裁会議では、リブラに対して最高水準の規制を課すことを決議しています。

               

               具体的には、下記のとおりです。

              ●銀行と同じように確認作業をさせること

              ●銀行の法律をそのまま順守すること

              ●資金の法的な裏付けを必ず取ること

              ●問題が起きた時の処罰を伴う消費者保護の枠組みを義務付けること

               

               いわば普通の銀行と全く同じルールを守らせる内容になっており、これではお金も手間もかかるため、フェイスブック側にうまみはありません。

               

               そもそも通貨発行とは何に基づくか?といえば、納税を認める法定通貨ということで、国家の経済力や信用といったものに基いて発行されます。リブラは米ドルもしくは世界の主要通貨バスケットや、米国債を担保する予定となているものの、法定通貨ではないという根本的な問題があって、G7では規制すべき!という声になっています。

               

               

               というわけで今日は「フェイスブックの超国家通貨リブラについて」と題して論説しました。 

               

               

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              台湾の地政学上の重要性を理解している米国と、カネ儲け優先で理解しない愚かな日本

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                 今日は相次ぐ米国の台湾への武器売却について触れ、「台湾の地政学上の重要性を理解している米国と、カネ儲け優先で理解しない愚かな日本」と題して論説します。

                 

                1.台湾への武器売却はトランプ政権というより米国議会が推進する対中国強硬政策の一環

                2.元公安調査官の菅沼光弘氏による米国が過去に台湾を切り捨てた理由

                3.カネ儲けを優先し、台湾海峡がシーレーンの一部であるという地政学上の重要性を認識していない日本政府

                 

                 上記1〜3の順に説明し、金儲けを優先して地政学を全く理解していない日本政府の対応について批判したいと思います。

                 

                 

                 

                1.台湾への武器売却はトランプ政権というより米国議会が推進する対中国強硬政策の一環

                 

                 トランプ大統領は、台湾に対して相次いで武器売却をしています。先月7/8(月)には、台湾へ戦車を108台と防衛ミサイル、総額22億ドルの武器を台湾に売却することを米国議会が要請し、トランプ大統領が承認しました。そして今月8/16(金)には、F16戦闘機を66機、台湾へ売却することを承認しました。

                 

                 これらの台湾への武器売却は、当然のことながら中国を刺激します。とはいえトランプ政権がこれらを推し進めているというのではなく、米国議会が強力に推し進めているという事実を、日本のマスメディアは報じません。

                 

                 米国議会は、2018/07/23に、NDAA2019(NATIONAL DEFENSE AUTHORIZATION ACT FOR FISCAL YEAR 2019)という

                新しい法律を制定することについて上院と下院の合意案をまとめ、2018/07/26に下院で可決、2018/08/01に上院で可決を経て、2018/08/13にトランプ大統領の署名によって成立し、施行されました。

                 

                 「トランプ大統領は過激なことやっている!」と報じる日本のマスメディアしか見聞きしない日本人の多くは、実はトランプ政権よりも米国議会の方が、対中国に対して強硬な姿勢であるという事実が知られていません。

                 

                 

                 

                2.元公安調査官の菅沼光弘氏による米国が過去に台湾を切り捨てた理由

                 

                 トランプ政権が台湾に大量の武器売却をしたことを踏まえ、なぜ過去に米国が台湾を切り捨てて、中国を選んだのか?その歴史について菅沼光弘氏という方が面白い事実を述べられていますので、その言説を取り上げ、歴史を振り返りたいと思います。

                 

                 菅沼光弘氏は、現在は評論家として活躍されていますが、もともとは京都府出身で公安調査庁で調査第二部の部長を務めた元公安調査官です。

                 

                 中国は今、香港や台湾など、”一つの中国”を国際社会に受け入れさせようとして、香港の雨傘運動を弾圧し、台湾を排除しようとしています。この”一つの中国”という言葉が出たのは、いつ頃か?といえば、1972年で、米国のニクソン大統領が訪中したときです。

                 

                 ニクソン大統領と大統領補佐官のキッシンジャーの二人が訪中し、彼らは周恩来、毛沢東と会談しました。このとき、中国側がニクソン大統領に対して”一つの中国”を認めることを要請しています。

                 

                 日本人の印象では、このときに米国が中国を選び、台湾を捨てたと思っている人が多いのでは?と思いますが、これは全くの誤解です。

                 

                 このとき米国は中国側から「”一つの中国”を受け入れよ!」と要請を受け、台湾と国交を断絶して欲しいと要請されたのですが、米国はこれを拒否しました。

                 

                 その後、米国は中国側と台湾問題について何年も粘り強く交渉を続け、中国とすぐには国交を結びませんでした。理由は、当時はソビエト連邦との冷戦の真っただ中であり、ソビエト連邦と中国が手を組むことを米国は恐れました。

                 

                 当時から考えれば、同じ共産主義国家ということで手を結んでも全く不思議ではないわけですが、幸いなことにソビエト連邦と中国は仲が悪かったのです。

                 

                 しかしながら中国は、米国の目的を見抜いていたため、米国の足元を見て「(私たち中国と)国交を結ぶ代わりに台湾と国交を断絶しろ!」と要請。ニクソン大統領は、すぐにその要請を受けず、粘り強く慎重に交渉を続けて、何とか台湾との関係を維持し続けながら、中国と国交を結べないか?探っていました。そして7年かけて、1979年カーター大統領のときに米中国交正常化となり、同時に台湾と国交を断絶したのです。

                 

                 一方、米国が台湾問題で中国と慎重に交渉を続けていた頃、1972年に田中角栄元首相は、ニクソンが訪中した7月後に訪中して、対中国関係で米国にとっても日本にとっても一番の懸案だった「台湾との国交を断絶せよ!」との要求をあっさりと承諾してしまいました。

                 

                 米国側からみれば、「西側諸国の一員のはずの日本が、勝手に中国に手を出しやがって!」と思ったことでしょう。日本が西側諸国で最初に”一つの中国”を認めて、日中平和条約を締結。それ以降、「日本が台湾と国交を断絶したのだから、貴国も国交を断絶してください!」として、他国に次々と”一つの中国”を受け入れさせ、その反対側で台湾は次々と国交を断絶させされました。

                 

                 なぜ田中角栄は米国よりも先に台湾を捨てて中国を選んだのか?

                 

                 それは日本企業が中国に進出して利益を独占できると考えたからというのがその理由です。

                 

                 このとき、米国のキッシンジャーは田中角栄に対して激怒したと言われています。なぜならば、当時米国が毛沢東相手に慎重に交渉し、何とか台湾との関係を維持したいと考えていたにもかかわらず、田中角栄があっさりと”一つの中国”を認めたことで、その努力がすべて台無しになってしまったからです。

                 

                 キッシンジャーは、「ジャップ!」と日本を罵倒し、真珠湾攻撃以来の屈辱だったとしています。その後、キッシンジャーは、ロッキード事件を仕掛け、田中角栄は逮捕されました。

                 

                 

                 

                3.カネ儲けを優先し、台湾海峡がシーレーンの一部であるという地政学上の重要性を認識していない日本政府

                 

                 ここで台湾の地政学的なポイントについて述べます。

                 

                 米国は当時、台湾の地政学的な重要性を見抜いていました。もし、中国が台湾を併合したら台湾海峡が中国に抑えられてしまいます。その危険性を米国は、よく理解していました。

                 

                 台湾海峡は日本にとっても、命綱のシーレーンの一部であるため、中国に台湾海峡を支配されるようなことがあれば、日本経済の支配権を中国に握られたも同然となります。しかしながら当時の日本政府は、中国の利権を独占できることをメリットとして考える一方で、地政学的な台湾の重要性を全く理解していませんでした。

                 

                 キッシンジャーは、日本に最初に中国と国交を結ばれてしまったため、”一つの中国”を受け入れざるを得ませんでした。そこで米国は台湾との関係について、国内法で「台湾関係法(Taiwan Relations Act:通称TRA)」を議会に作らせ、米国は台湾を国家に準ずる存在とし、台湾の安全保障について米国が引き続き責任を持つとして、TRAを定めたのです。

                 

                 このTRAによって、米国が台湾に対して防衛用の武器を輸出できるよう道筋がついていました。そこまでやって、ようやく米国は中国と国交正常化をしました。

                 

                 この歴史を振り返りますと、日本は米ソ冷戦を利用して、中国のビジネスを優先し、台湾という日本の国益にとって大切なものを切り捨てたことになります。目先のカネに囚われ、台湾海峡を守るという国益を全く理解していない白痴だったといえます。

                 

                 この後、1989年の天安門事件でも同じことをやっています。世界中が中国の人権弾圧を非難し、中国に対して経済制裁をしましたが、日本は逆にその状況を利用して経済制裁を解除し、中国のビジネスを優先しました。

                 

                 そして米中新冷戦が続いている今、日本がよもや同じことを繰り返し、米中対立を利用して中国とのビジネスを優先するという愚策を繰り返すのでは?と私は危惧しています。

                 

                 

                 

                 というわけで今日は「台湾の地政学上の重要性を理解している米国と、カネ儲け優先で理解しない愚かな日本」と題して論説しました。

                 日本政府は、台湾を守ろうとしていませんが、香港も同じです。民間人が雨傘運動に参加する一方で、日本の政府はいうまでもなく国会ですら何もしません。米国では議会が対中国に対して強硬な姿勢をとり、人権弾圧に対して制裁を加えようとしています。

                 日本はカネカネカネで”金儲けができればいい”ということで、安全保障は二の次となっており、このままだと国力は弱体化していくことになるでしょう。国力とはお金を持っているということえはなく、自国で防衛も食料も災害も全ての安全保障を供給できるという力こそが、国家として他国との相対的な強さであり、国力です。

                 台湾の問題、香港の問題、ウイグル・チベットの問題、いずれも邪悪な中国共産党政府による人権弾圧の一環であり、断じて許してはいけないと思うのですが、日本の国会議員の人にも改めて知っていただき、行動に移していただきたいものと私は思います。

                 

                 

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                世界で最古の国が”日本”である事実を否定する歴史学者たち

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                  JUGEMテーマ:歴史

                   

                   

                   今日は「世界で最古の国が”日本”である事実を否定する歴史学者たち」と題して論説します。

                   

                   実は日本国は世界最強の歴史を誇る国です。国家の始まりがあまりにも古すぎて、建国日がいつなのか?誰もわかりません。

                   

                   古事記や日本書紀といった「正史」で天照大神(あまてらすおおみかみ)や素戔嗚尊(すさのおのみこと)あるいは、伊邪那岐(いざなぎ)や伊邪那美(いざなみ)といった神話の神々から始まっているのが、日本国です。

                   

                   天照大神と素戔嗚尊が結婚して何人か子供が生まれていますが、その孫の中に瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)というのがいます。瓊瓊杵尊は天照大神の命を受け、高天原から日向に天下りました。これが「天孫降臨(てんそんこうりん)」と呼ばれるものです。

                   

                  <天照大神から神武天皇誕生までの系譜>

                   

                   

                   

                   日向の国とは、今の宮崎県にあります。宮崎という地名は、「宮の前」という意味を持つそうです。

                   

                   瓊瓊杵尊の一族は、しばらく日向で暮らしていましたが、その曾孫の神倭伊波礼比古命(かむやまといわれびこ)が、紀元前660頃に天孫降臨(てんそんこうりん)し、東に新天地を求めて出発したといわれていまして、それは神武東征と呼ばれています。この天孫降臨した神倭伊波礼比古命こそ、日本の初代天皇である神武天皇です。

                   

                   そして、今上天皇(令和時代の天皇=「徳仁」)は、神武天皇から数えて第126代目の天皇になるのですが、これほどまでに長期かつ「男系」で皇統が続いた国の存在は、日本以外にありません。

                   

                   まさに日本という国家は、世界の奇跡といえるでしょう。

                   

                   この「男系」で皇統が続くということこそ、世界最長の歴史を誇る国ということで、日本が世界の国々から尊敬されている理由の一つです。

                   

                   中国は日本を貶め、中国の方が歴史が長いなどと主張しますが、残念ながら中国は「易姓革命」といって、王朝・一族が滅ぼされて新たな王朝が誕生するという歴史を歩んでいるだけで、「男系」で王朝の歴史が積み重なったわけではありません。

                   

                   因みに、日本が世界最古といいましたが、二位はデンマーク、三位はイギリスです。とはいえ、デンマーク王朝は、900年代のゴーム老王誕生から始まっているとされていまして、神武天皇の天孫降臨が紀元前660年と言われていることから、日本の王朝の歴史の長さは、二位のデンマークと比べて2倍以上の差が付いています。

                   

                   しかしながら、日本の歴史学会では、初代の神武天皇から、9代目の開花天皇までの歴史がなかったことになっています。その理由は日本書紀に記述された天皇の寿命が、神武天皇の没年齢が127歳、考安天皇が137歳、考霊天皇が128歳、垂仁天皇が139歳、景行天皇が147歳というように、異常に長いからというのが、その理由です。

                   

                   その歴史学会ですら、存在を認めざるを得ない仁徳天皇は、日本書紀によれば143歳。なぜ仁徳天皇の143歳を認め、開花天皇以前の100歳以上の年齢は認めないで否定するのでしょうか?ここにも経済分野における借金で日本が財政破綻するという話と同じウソ・デタラメな陰謀が存在していると私は思います。

                   

                   そもそも日本書紀に記述された天皇の寿命が異常に長いのは、「春秋歴」というものが使用されていたといわれていまして、春の耕作期、秋の収穫期をそれぞれ「1年」と数えていたため、各天皇の寿命が現代の暦に換算すると「二倍」になっているのです。

                   

                   歴史学会の陰謀というのは、動機が日本を貶めたいのか?不明ですが、日本の歴史家は、我が国の「正史」で、かつ当時の日本人が書いた古事記・日本書紀の記載内容を都合に合わせて全否定します。

                   

                   そのくせして、日本人以外の人が書いた「魏志倭人伝」は、妙に信頼を寄せ、「日本の皇統は決して長くはない。中国の方が素晴らしい」とウソの言説を放って日本を貶めます。

                   

                   当時の日本と中国は、現在と同様、日本海は東シナ海が広がり、容易に行き来できるだけの航海技術はありませんでした。

                   

                   海の向こう側の中国大陸の人々は、日本についての正しい情報など、ほとんど取れていないでしょうし、しかも日本の歴史家は西暦300年代に書かれた中国の歴史書を盲信する割には、西暦700年代に日本人が書いた日本の正史である古事記・日本書紀を信じないというのは、どう考えても合理的ではなく、「中国の方が日本よりすごい!」と思い込んでいる人が、自分の都合で歴史の事実を捻じ曲げているとしか、私には考えられません。

                   

                   

                   というわけで今日は「世界で最古の国が”日本”である事実を否定する歴史学者たち」と題して論説しました。

                   第二次大戦後、日本は日本の歴史について正しいことを教えられなくなりました。日本と戦争して原子爆弾を投下せざるを得ないほど手こずったため、二度と戦争をさせないようにしようと、GHQが正しい歴史を日本人の教えないようにしたと私は思っています。

                   そして「世界最長の皇統を否定したい」「日本の歴史は、それほどが長くない。いや長くてはいけない」という自虐意識を放つことが、「私は一般の人よりも知識を持って、博識である。日本は実はたいした国ではない。明治維新で日本は豊かになったのだ!」という言説につながっているのではないでしょうか?

                   そうした言説は、全く賛同できませんし、考古学的にも学術的にも科学的にも間違っています。とはいえ一旦そうした言論を発してしまった人からすれば、「今までの言説は間違っていました!ゴメンナサイ!」というのは自分のメンツ・立場がなくなるので、できないでしょう。まさに日本の財政問題と同じように、自分のメンツ・立場がなくなるという理由で歴史が捻じ曲げられているのです。

                   私は、財政破綻のウソ言説をまき散らす経済学者と同様に、このような歴史学者を許せません。日本の皇統を守るべく、今後はこうした歴史問題についても取り上げていきたいと思います。

                   

                   

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                  有志連合によるシーレーンの防衛について

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                     今日は「有志連合によるシーレーンの防衛について」と題して論説します。

                     

                     下記は日本経済新聞の記事です。

                    『日本経済新聞 2019/08/06 07:31 米、有志連合へ「同盟国は参加を」 英国に追随期待

                    【ワシントン=中村亮】米国防総省は5日、中東のホルムズ海峡で民間船舶の安全確保に向けた有志連合構想に英国が参加すると決めたことについて「歓迎する」との声明を発表した。英国との協力に加えて「民間船舶の航行の自由という共通の目標を持つ同盟国との連携に期待している」と強調し、他の関係各国にも参加を呼びかけた。

                     英国の決定は有志連合への参加国を増やしたい米国にとって追い風になりそうだ。ポンペオ国務長官は4日、訪問先のオーストラリアでのインタビューで有志連合をめぐり「イランの行動を抑止するとともにホルムズ海峡の物流に依存する豪州や日本、韓国の経済を守るために包括的な計画が必要だ」と指摘し、参加を促した。

                     エスパー国防長官も2日、訪問先の豪州に向かう機内で記者団に対して、7月25日に開いた有志連合の説明会に30カ国以上が参加したと説明。「さまざまなレベルでの約束があり、なんらかの発表を近くできるだろう」との見通しを示していた。

                     ホルムズ海峡では5〜6月にタンカーを狙った攻撃が相次ぎ、米政権はイラン革命防衛隊の関与と断定した。イランは関与を否定している。一方で、イランは7月に英国などの石油タンカーを拿捕(だほ)しており、航行の自由に悪影響が出ている。』

                     

                     上記記事は、米国防総省がシーレーン防衛で、航行の自由の目標を持つ同盟国に対して連携をと呼びかけていて、英国が有志連合に参加すると決定したことを報じています。

                     

                     有志連合への参加は、日本も協力を要請されています。岩谷防衛大臣は、来日していた米国のエスパー国防長官と防衛省で会談し、原油の安定供給の確保、同盟国米国との関係、イランとのこれまでの友好関係など、様々な角度から検討すると述べました。

                     

                     ホルムズ海峡の航行の安全確保を巡っては、自衛隊の独自派遣を軸に検討しているという報道もあります。なぜならば米国が呼びかける有志連合の傘下に入ることは、日本の国内の法的ハードルが高いことに加え、イランとの関係悪化が懸念されているからです。

                     

                     自衛隊単独での警戒、監視、情報収集などを通じて日本の役割を果たすという考えもありますが、構想の全容が見えないため、日本としても他国の参加状況を見極めているというのが現状でしょう。

                     

                     私が思うところ、米国が呼びかける有志連合について、行っても行かなくてもどちらも選択肢としてあり得ると考えます。

                     

                     もし行くなら行くということで、シーレーン防衛も自衛隊の任務の一つであるため、わが国の独自の自衛権の発動のために行くという立て付けでOKです。日本国民に対しても、米国に要請されて圧力に屈して行くのではないことを国民に説明し、納得できれば行くということで問題ないでしょう。

                     

                     それができない場合は、行くべきではないですし、米国に対しては日本の法律があって行けない旨を回答すればいいだけの話です。

                     

                     一番ダメなのは、法律的には行けないが、米国から要請された以上、日本と米国の関係が悪くなっては困るので、特別措置法を国会で数の力で通して、とりあえず参加する方向でいくというのが、一番ダメな選択肢です。というより今の安倍政権の運営だと、きっとこのダメな選択肢を取ることになるでしょう。ずっと米国の妾のような存在で、自国の主権がないという点で、本当に情けない選択です。

                     

                     「自国を防衛する・シーレーンを防衛する」と同時に、「(他国の意向と無関係に)日本国家の主権を守る」という2つの問題を同時に説かなければならないのが、このシーレーン問題です。

                     

                     にもかかわらず、現実は「主権を放棄するなら参加する」「主権を放棄しないなら参加しない」、即ち「主権を守るなら有志連合に参加しない」「主権を放棄して米国の属国として行く」という選択肢になっている点が問題であるといえます。

                     

                     主権を守りながら、かつ防衛もするという体制にならなければならないのに、いずれの選択肢も「自国を防衛する・シーレーンを防衛する」と同時に、「(他国の意向と無関係に)日本国家の主権を守る」という2つの問題を解いていません。

                     

                     2つの問題を解くためには、自主防衛の日米同盟、安全保障条約と憲法9条と地位協定を改定し、本当に同盟国として参加すべきか?参加は見送るべきか?を決めればいいのですが、おそらく米国の属国(=妾)として特別措置法を制定していくことになるでしょう。

                     

                     

                     というわけで今日は「有志連合によるシーレーンの防衛について」と題して論説しました。

                     この有志連合構想は、参加国ができることをやるという話でもあります。そのため、イランが有志連合に参加するなら日本も参加するというなら、日本としても筋が通しやすい。あくまで海賊対策であるため、イランも一緒にシーレーンを防衛するということならば、筋が通る話です。

                     米イランが戦争になり、日本がその片棒を担がされるような状況であれば、最悪は行かないということになるでしょうが、イランも海賊から守るということならば参加すると意思表示することは、一つの案であると私は思います。

                     

                     

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                    政府の税収が安定している必要は全くありません!

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                      JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                      JUGEMテーマ:経済成長

                       

                       今日は「政府の税収が安定している必要は全くありません!」と題して論説します。

                       

                       よく税収の議論をするときに、”消費税は安定的に税収が確保できる”という言説があります。これは正しいか?間違っているか?といえば正しいです。

                       

                       消費税にはスタビライザー機能がないからです。

                       

                       スタビライザー(stabilizer)とは安定装置です。法人税を高くすることや所得税の累進課税を強化することはスタビライザー機能を有効にします。

                       

                       具体的には、景気が良くなれば、企業から法人税を多く徴収し、高額所得者からは所得税を多く徴収します。結果、景気の過熱が抑制されます。他方で景気が悪くなれば、法人税を取れなくなり、所得税も多く徴収できなくなります。

                       

                       逆に消費税は、景気に左右されず、景気が過熱しても消費税は増えませんし、逆に不景気でも消費税は減りません。

                       

                       そういう意味で安定財源と表現することは正しいです。

                       

                       所得税の累進課税を緩和し、消費税率を引き上げるとなれば、どうなるか?

                       

                       高額所得者にとっては消費税率が8%であろうと、10%であろうと関係ありません。値段をいちいち気にして買い物かごに入れるということはないのです。

                       

                       しかしながら消費性向が高い低所得者層にとって、消費税は可処分所得を奪い取る行為です。

                       

                       日本は過去から一貫して、高額所得者層を利する法人税減税と、低所得者層を苦しめる消費増税を同時に進めてきました。下記は、1990年と2018年とで一般会計の歳入の内訳を比較したグラフです。

                       

                      <1990年と2018年の一般会計・歳入の内訳の比較>

                       

                       

                       上記のグラフを見れば一目瞭然ですが、高額所得者層を利する法人税減税と、低所得者層を苦しめる消費増税を同時に進めた結果、消費税が13.1%増えて、所得税と法人税は同率の▲6.1%減少となり、消費税が歳入に占める割合は、4.6%→17.7%にまでシェアが拡大しました。

                       

                       法人税減税と消費税増税の組み合わせは、国民から株式に投資できる高額所得者層への所得移転ともいえます。なぜならば、法人税を引き下げ、企業の純利益が拡大すれば、配当金や自社株買いの資金が捻出できるようになるため、高額所得者層の金融所得までもが増えるからです。

                       

                       法人税収が減った分、「税金は幅広く、平等に負担する」という美辞麗句のもと、国民に負担が押し付けられているというのが、今の日本の実態です。

                       

                       デフレの国における消費増税は、物価が強制的に引き上げられる一方で給料が上がらないため、実質賃金が思いっきり下がります。

                       

                       デフレで貧困化しているところに消費増税となれば、さらに貧困化していくということになるでしょう。

                       

                       そもそも税収が安定している必要はあるのでしょうか?

                       

                       税収が安定している方がいいに決まっているという考えは、国家の財政運営を家計簿や企業経営と重ねている考えを持っていることの証左です。

                       

                       確かに家計では、収入が不安定に高くなったり低くなったりするよりも、安定していた方が生活しやすいに決まっています。企業経営もまた固定給など固定的に支払うものがあるわけで、売上が安定していた方がいいに決まっています。

                       

                       しかしながら国家(=政府)は、税収が不安定になろうとも安定しようと関係なく、税収が安定している必要がありません。なぜならば経世済民(世を経め、民を済う)が政府の存在目的だからです。

                       

                       税収が不安定になって、国家の財政が赤字になったとしても、国家の財政の赤字=国民(家計・企業)の黒字です。

                       

                       10兆円の財政出動をしたとして、8兆円徴税すれば2兆円が国民の資産になりますし、2兆円しか徴税しなければ8兆円が国民の資産になります。仮にも10兆円財政出動して10兆円徴税すれば、国民の資産はゼロです。

                       

                       また、政府は貯めたお金で国家公務員の給料を払っているわけでありません。公共事業についても、徴税した税金で賄っているのではありません。

                       

                       政府が公共事業をするときは、国債を担保に入れて、日銀当座預金を借り入れ、日銀当座預金を担保に政府小切手を発行して業者に支払いします。その業者が政府小切手を銀行に持ち込んで初めて預金が生み出され、企業の資産となります。

                       

                       何がいいたいかと言えば、徴収した税金を貯め込んでそれを公共事業に使っているわけではないということ、これに尽きます。

                       

                       まさに国家の財政では、ミクロ経済学でいう予算制約がないのです。国家の財政を企業経営や家計と同様に考えるからこそ、税収は安定しているべきであるとする言説が生み出されるのでしょう。

                       

                       誠に愚かなことと私は思います。

                       

                       

                       

                       というわけで今日は「政府の税収が安定している必要は全くありません!」と題して論説しました。

                       

                       

                      〜関連記事(税金やお金や財政破綻について)〜

                      税金の役割とは何なのか?

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                      お金の本質を理解していた江戸時代の勘定奉行”荻原重秀”

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                      ジンバブエのハイパーインフレについて

                      ”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について

                      親日家の投資家ジム・ロジャーズ氏が指摘する日本の財政破綻に反論する!

                      ”国債増刷+財政出動で税金を増せる”という言説は無責任なのか?

                      国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)

                      ミクロ経済学の「予算制約式」について(「政府の負債は税金で返済しなければならない」のウソ)

                      憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

                      日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!

                       

                       

                      〜関連記事(MMT理論・銀行のビジネスモデルについて)〜

                      ”MMT理論よ!お願いだから、引っ込んでくれ!”と恐れる構造改革論者と緊縮財政論者

                      政府支出を拡大すればインフレ率が抑制できなくなるという言説に対する反論

                      公共事業などの政府支出は銀行預金で借りているわけではありません!

                      反論になっていない財務省の”増税不要論”への反論

                      MMT理論の批判論に対する反論!

                      ゼロからお金を生み出すことができるのが銀行です!

                      借入金の否定=資本主義の否定(信用創造機能とは何か?)

                      日本には財政問題は存在せず、金融緩和だけでは景気が良くなるわけがありません!

                      国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)

                      ”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について

                      グリーン・ニューディール政策と現代金融理論


                      トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制

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                        JUGEMテーマ:安全保障

                        JUGEMテーマ:ドナルド・トランプ

                         

                         今日は「トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制」と題して、国防政策とリンクさせた財政出動をやろうとしているトランプ大統領について論説します。

                         

                         ロイター通信の記事をご紹介します。

                        『ロイター通信 2019/07/13 06:30 米国防総省、国内レアアース生産能力を調査 安定供給に向け

                        [12日 ロイター] - 米国防総省がレアアース(希土類)の安定供給確保に向け、国内のレアアース生産能力を調査している。ロイターが政府文書を入手した。

                         レアアースを巡っては、貿易問題で米国と対立する中国が交渉カードに使うのではないかとの思惑が広がっている。

                         6月27日付けの文書によると、国防総省は鉱山業者に対し、レアアース鉱山や処理施設の開発計画について説明するよう要請。製造業者に対してはレアアース需要を問い合わせている。回答期限は7月31日。』

                         

                         

                         米中貿易戦争で、世界的にスロートレード(貿易量の減少)が問題になっており、外需に頼る輸出国にとっては厳しい経済状況が続くことになるでしょう。

                         

                         そうした中、トランプ政権は、国防関連に関わる法律に基づき、レアアースの国内での生産体制を作るよう指示を出しています。

                         

                         上記記事は、それを裏付けるべく、鉱山業者に対してレアアース鉱山や処理施設の開発計画について説明するよう要請したというニュースです。

                         

                         米国は、レアアースを国防のために必須の戦略素材と位置づけ、輸入に頼るのではなく、自国で生産できる体制を作ろうとしています。

                         

                         レアアースは、名前が”レア”とついているだけあって、希少価値があるといわれていますが、実際には多く存在します。ところが採掘するのに多大な投資が必要となるため、採掘できたレアアースは確かに”レア”です。

                         

                         レアアースが何に使われているか?主な用途は下記のとおりです。

                         

                         ●軽希土●

                         ランタン(La):光学レンズ、セラミックコンデンサー

                         セリウム(Ce):ガラス研磨剤、自動車用助触媒、UVカットガラス、ガラス消色剤

                         ネオジム(Nd):Nd磁石(焼結・ボンド)、セラミックコンデンサー

                         

                         ●重希土●

                         ガドリニウム(Gd):光学ガラス、原子炉の中性子遮断材

                         ジスプロジウム(Dy):Nd焼結磁石、超磁歪材

                         ホルミウム(Ho):レーザー関係、磁性超伝導体

                         エルビウム(Er):クリスタルガラス着色剤

                         

                         上記素材はPCのハードウェアから、軍隊の戦闘機のエンジンに至るまで、実に広範囲で使われています。

                         

                         実際に使われる要は少ないものの、最重要部分に使われるため、最重要部分の最も戦略的な素材としてレアアースは使われます。

                         

                         その非常に重要な品目であるレアアースは、過去数十年間、中国のほぼ独占市場になっており、世界の供給の8割が中国です。

                         

                         米国のある軍事産業では、中国からの輸入に完全に依存しており、米国の兵器の重要部分に使われるレアアースを、敵国からの輸入に頼っているのが現状です。

                         

                         中国の習近平政権は、レアアースの米国への輸出を削減し、米国に圧力をかけようとしてます。

                         

                         そこでトランプ大統領は、こうした習近平政権の動きに対抗しようとして、レアアースの米国国内での生産体制を作り、米国の国防総省が軍備のためにレアアースを必要としているのを、中国からの輸入ではなく、米国国内産業からレアアースを買うという形を作ろうとしているのです。

                         

                         米国では4月〜6月のGDPが2.1%増でしたが、個人消費こそ4.3%増と伸びているものの、輸出と設備投資が減少となりました。そのような状況で、2019/07/13に国内レアアースの生産体制の強化を打ち出すとなれば、鉱工業などの企業の設備投資を促すきっかけになります。

                         

                         個人消費が良くて、国内の設備投資がずっと悪いという状況であるため、低迷している企業への設備投資を刺激しようとしており、国防政策と経済政策の両方を備えた財政政策で素晴らしいといえます。米国は放っておけばだんだん不況に入っていく。トランプ大統領は、それを「黙って見てはいないぞ!」という姿勢を示しているのでしょう。

                         

                         それに比べて日本はどうか?輸入が大幅減少でGDPがプラスになったことを喜んでいる。まさに頭の中お花畑としかいいようがありません。

                         

                         日本の政治家に対して、少しはトランプ大統領の爪の垢でも煎じて飲んでいただきたいと思うのは私だけでしょうか?

                         

                         

                         というわけで今日は「トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制」と題して論説しました。

                         

                         

                        〜関連記事〜

                        レアアース危機とは何だったのか?(反日中国に対する日本産業界による強烈なブーメランの炸裂)

                        米国の実質GDP速報値、4月〜6月の2.1%増をどう考えるか?


                        青森県の大平山元遺跡(おおだいやまもといせき)と司馬遼太郎の功罪

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                          JUGEMテーマ:歴史認識について

                           

                           今日は、私が5/26〜5/27に往訪した青森県の大平山元遺跡(おおだいやまもといせき)を取り上げ、「青森県の大平山元遺跡(おおだいやまもといせき)と司馬遼太郎の功罪」と題して、

                          1.大平山元遺跡が示す司馬遼太郎の功罪

                          2.政治家小沢一郎氏の歪んだ歴史観

                          3.成人T細胞白血病ウイルスキャリアについて

                          上記の順で論説します。

                           

                           

                           

                          1.大平山元遺跡が示す司馬遼太郎の功罪

                           

                           皆さんは、「日本の領土の沖縄がかつて中国の領土だった!」とか「稲作は中国大陸の渡来人が日本人に伝えた!」などという言説について、どのように思われるでしょうか?

                           

                           歴史の話から少しそれますが、経済の分野では、多くの経済学者が、日本で財政破綻など起こり得ないのに財政破綻するというウソの言説をばら撒いています。最近でこそ、ニューヨーク州立大学のステファニー・ケルトンという女性の教授が、MMT理論(現代貨幣理論)を発表したため、「財政破綻を回避するために消費増税すべき!緊縮財政で無駄な公共事業を削減すべき!」という言説をばら撒いてきた彼らは今さら「実は日本が財政破綻することはありません。今まで間違っていました。ゴメンナサイ!」とは、自分たちのメンツがつぶれるので言えず、混乱に陥っています。

                           

                           歴史の分野においても、本当は日本の伝統や歴史の方が2000年の皇統を継いで世界でも尊敬されているにもかかわらず、「中国の方が日本よりすごい!」という言説をばら撒く人がいます。そうした人らからみれば、放射性炭素年代測定法による16,500年前の土器や遺跡に加え、プラント・オパール法によって稲作が6000年前、灌漑施設を使った稲作が3000年前に、日本列島に住む人々がやっていたという科学的・学術的な証明があったからといって、「自分たちの認識が間違っていました。本当は日本の歴史の方が素晴らしいです。」と言えない状況にあります。

                           

                          <大平山元遺跡が旧石器時代と縄文時代の遺跡があることを示した年表>

                          (出典:2019/05/26に杉っ子が青森県東津軽郡外ヶ浜町の大山ふるさと資料館で撮影)

                           

                           上記の通り、炭素C14を使った放射性炭素年代測定法とプラント・オパール法により、科学的・学術的に日本で見つかった石器は16500年前、稲作は6000年前、灌漑施設を使った高度な稲作は3000年前からやっていたことが証明されています。

                           

                           その中で大平山元遺跡は16500年前の石器が発掘されたという点で、ものすごい価値がある遺跡であるといえるでしょう。

                           

                           以下、私が資料館で撮影した写真をご紹介します。

                           

                          <大平山元遺跡の数々>

                           

                           

                           

                           

                           

                           

                           

                           

                           

                          (出典:杉っ子が2019/05/26に撮影)

                           

                           

                           上記資料館では、縄文時代の人々がどのように過ごしたか?解説の動画がありました。その中では、栗やクルミなどの木など、人々が共同生活で食を絶やさないようにしていたと思われる説を、遺跡と共に紹介していました。

                           

                           遥か昔の私たち日本の先祖がどうやって生活していたのか?大変なロマンを感じます。 

                           

                           にもかかわらず作家の司馬遼太郎は、

                          「日本人の先祖は大陸から朝鮮半島経由でやってきた」

                          「日本の稲作文明は渡来人がもたらした」

                          とウソの歴史を日本国民に刷り込んでいたわけで、その罪は重いといえるのではないでしょうか?

                           

                           

                           

                          2.政治家小沢一郎氏の歪んだ歴史観

                           

                           さらに罪深きは、東京大学名誉教授の故江上波夫氏(96歳で没)という人物です。

                           

                           江上氏は、古事記、日本書紀に加え、副葬品などの発掘資料の2つのアプローチにより、騎馬民族が日本を征服したとして、日本の先祖は大陸から来たものであると唱えました。

                           

                           しかしながら日本には去勢の文化がありません。中国でもいる宦官は、朝鮮半島にも存在しましたが、日本には宦官は存在しませんでした。去勢の文化そのものは、遊牧民族の文化であり、農耕民族の文化では去勢という分化は発生し得ず、律令体制後も、日本では宦官というものは存在しなかったのです。

                           

                           にもかかわらず、例えば政治家の小沢一郎氏は、江上氏の騎馬民族制服説を支持し、2009年12月12日に、韓国のソウル市内の大学で、「古代、朝鮮から九州に渡来してきた人々が、拠点を築き、その人たちが北上し、奈良盆地に政権を建てて、天皇になった」と発言しました。

                           

                           日本人は渡来人と関係なく、私たち日本人の先祖の縄文人は、オーストロネシア人とツングース人の混血でした民族で、大陸とは無関係な海洋民族です。今の私たちが想像している以上に日本列島の周りをぐるぐると船で回っていたのです。このことは単に科学的に学術的に証明された事実です。

                           

                           また亀ヶ岡遺跡は、青森県津軽平野西南郡で発見された縄文時代の遺跡ですが、2003年には沖縄県の北谷村でも亀ヶ岡遺跡で発掘された土器と同じものが発掘されています。

                           

                           この沖縄県の北谷村で発掘された遺跡は、私たち日本の先祖の縄文人が、東日本と西日本との交流に沖縄を含めた壮大な活動範囲を覗けることとなり、意義のある遺跡であるといえるでしょう。

                           

                           にもかかわらず「日本の皇室の先祖は中国から朝鮮半島経由で来た騎馬民族だ!」などという言説を江上氏が広め、それを小沢一郎氏が韓国の大学でも紹介するという、科学的・学術的根拠が極めて薄い言説を広め、日本の歴史を貶めました。

                           

                           そもそも古事記や日本書紀の中に、天皇や皇室の人が乗馬している描写はありません。

                           

                           小沢一郎氏といえば”剛腕”などという批判をする人が多いですが、私はそれよりも歪んだ歴史観、国家観こそ、批判すべきではないかと思うのです。

                           

                           

                           

                          3.成人T細胞白血病ウイルスキャリアについて

                           

                           丸地三郎氏のDNAから導き出される日本人の起源という資料によれば、免疫グロブリンG(Gm)の標識遺伝子の分布において、琉球王国は人種的にアイヌ人と近いと言われています。

                           

                           免疫グロブリンGの標識遺伝子の分布が、琉球王国とアイヌが似ているからです。

                           

                          <免疫グロブリンG(Gm)の標識遺伝子の分布>

                          (出典:丸地三郎氏の「DNAから導きだされる日本人の起源」の資料から抜粋)

                           

                           

                           中国大陸の南方の人々は、標識遺伝子で「afb1b3(円グラフの赤い部分)」が多く、北方の人々は「axg(円グラフの黄緑色部分)」が多く、「ab3st(円ブラフの黄色い部分」が少ないです。その一方で日本列島の人々は、沖縄県与那国島にかけて「ab3st(円ブラフの黄色い部分」が多いのが特徴です。

                           

                           ウイルス学者の日沼頼夫氏によれば、成人T細胞白血病ウイルスのキャリアは、日本列島では沖縄県から九州にかけて約5%と、世界的にみても高い確率で感染する一方、中国大陸や朝鮮半島の人々からは、成人T細胞白血病ウイルスのキャリアは発見されないとのことです。もっといえば東南アジア諸国でも見つからないが、インドの南部とイランにはウイルスキャリアが存在するとのことです。

                           

                           ATL(Adult T-cell Leukemia)ウイルスとも呼ばれるこのウイルスは、日本では南日本のみならず、北海道までの全国で存在しています。

                           

                           このように放射性炭素年代測定法による土器の出土年代の特定、プラント・オパール法による稲作の年代の特定に加え、医学や遺伝子から見られる、免疫グロブリンG、ATLウイルスキャリアの分布図によって、日本人の先祖が中国大陸であるとする説はあり得ないということが証明されています。

                           

                           海洋民族のオーストロネシア人とツングース人の混血によって生まれたのが私たち日本人の先祖といえるでしょう。

                           

                           

                           というわけで今日は「青森県の大平山元遺跡(おおだいやまもといせき)と司馬遼太郎の功罪」と題して論説しました。

                           私は海外に足を運んで視察・取材に行くことを旅行記として記事に書くこともありますが、改めて日本人が日本人のルーツを知るためにも、青森県の大平山元遺跡に足を運んでいただきたいと感じます。

                           何しろ日本の歴史を知るうえで、青森県は貴重な遺跡が多く存在する都道府県の一つだからです。逆に私たちは2003年に発掘された沖縄県北谷村の亀ヶ岡遺跡と同じ土器が出土された現場も見るべきです。そうすれば沖縄県は縄文時代のときから日本列島の一つであったということを実感することができるでしょう。

                           日本人が日本各地に数多く旅行できれば、インバウンドの需要など不要になります。そうしたことを政府や地方自治体は真剣に考えていただきたいものと私は思います。

                           

                           

                           

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                          なぜ日本国の先人らは男系の皇統を守り続けたのか?

                          皇室は、日本のナショナリズムの中核です!


                          安倍外交で”日米同盟が盤石”という評価について

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                             今日は「安倍外交で”日米同盟が盤石”という評価について」と題して論説します。

                             

                             安倍外交についてマスコミの評価といえば、「さすが!安倍総理!」と安倍首相を持ち上げる論説が多いのですが、私はむしろ懐疑的に思っています。

                             

                             例えば、今問題になっているホルムズ海峡の船舶防衛で考えてみます。

                             

                             今から2カ月ほど前、トランプ大統領は「中国は原油の91%、日本は62%、他の多くの国も同様に(ホルムズ)海峡から輸入している。なぜ、われわれが他国のために無償で航路を守っているのか。これらの国は危険な旅をしている自国の船を自らで守るべきだ。」とツイートしたことが報道されました。

                             

                             ちょうどこの頃、日本とノルウェーの海軍会社が運航するタンカーが攻撃されたり、米国の無人偵察機が撃墜されるなど、米国とイランとの間で緊張が高まっている中、トランプがツイートしました。

                             

                             その中でトランプ大統領は、多くの原油を輸入する日本と中国を名指しし、米国がホルムズ海峡の安全を守っている現状に疑問を呈しました。

                             

                             当時6/25に、菅官房長官は記者会見で「ホルムズ海峡の航行の安全確保はわが国のエネルギー安全保障上、死活的に重要だ。米国をはじめ関係国と連携しつつ、中東地域の緊張緩和と情勢安定化に向け外交努力を継続する」と述べています。

                             

                             この問題が発生する前、安倍総理は4/26のワシントンでの会談を皮切りに、トランプ大統領と3カ月連続で首脳会談をしています。

                             

                            <安倍首相の3カ月連続の首脳会談の概要>

                             2019/04/26 米国ワシントンでトランプ大統領と会談

                             2019/05/27 元赤坂の迎賓館でトランプ大統領と日米首脳会談

                             2019/06/28 大阪市内でG20で来日したトランプ大統領と会談

                             

                             このように安倍総理が3か月連続でトランプ大統領と会談するというのは異例です。そして先ほどのトランプ大統領のツイッターは2019/06/26の話です。

                             

                             その1カ月前、5/26〜5/29にトランプ大統領を国賓として迎え、相撲を観戦させ、優勝カップを持たせ、ゴルフを仲良くやって、「日米同盟盤石」という政治的なショーをアピールしたものの、トランプ大統領に「中国は原油の91%、日本は62%、他の多くの国も同様に(ホルムズ)海峡から輸入している。なぜ、われわれが他国のために無償で航路を守っているのか。これらの国は危険な旅をしている自国の船を自らで守るべきだ。」などと言われているわけで、どこが盤石なのでしょうか?

                             

                             日米同盟の外交の一番の基礎は安保条約であり、その安保条約の重要なオペレーションの一つが、ホルムズ海峡のシーレーン防衛です。

                             

                             そのため、トランプ大統領にこのようなことを言われていること自体、日米同盟が盤石などとは言えないのでは?というのが言いたいことの一つ目です。

                             

                             二つ目は、米国の言い分も理解できるという点です。なぜ米国がシーレーン防衛を全部やらなければならないのか?というわけで、日本としても海軍を増強してシーレーンを守りましょうよ!ということでもあります。

                             

                             もともと海上自衛隊の重要な任務を2つ挙げるとすれば、日本の国土の防衛とシーレーンの防衛の2つであり、この2つを第7艦隊と共同で守るというのは、今も行っていることなのですが、これを機に多くの日本人に知っていただきたいというのが二つ目です。

                             

                             三つ目は、参議院選挙が終わったタイミングで日米FTAを締結しようとしています。今までの内閣は全て断ってきた日米FTAですが、安倍総理は日米FTAをやると言った。なぜ今までの内閣が断ってきたか?といえば、交渉すれば日本が大損することが確定しているからであり、米国との自由貿易協定はご法度だったのです。

                             

                             仮に安倍総理が日米FTAをやるとなれば、日本の隷属・従属関係、収奪関係が明らかになります。それを防ぐためにTPPを締結したという立て付けだったにもかかわらず、2国間で交渉するとするとなっています。

                             

                             トランプ大統領から安保を破棄するぞ!といわれれば、軍事的に弱い日本は米軍との同盟を続けて欲しいと言わざるを得ません。となれば米国は「だったら、もっとお土産を持ってきなさい!」ということになります。

                             

                             トランプ大統領のツイートに日本人が慌てるのは、これまで米国は日本に独立を促すようなことを言ってきませんでした。

                             

                             なぜならば米国人からすれば、日本が軍事的に独立したらヤバイと思っているに違いありません。何しろ70年前の1941年12月の真珠湾攻撃の記憶があるからです。

                             

                             「日本を独立させたらヤバイ!」というこの考えこそ、米国の日本に対する超長期戦略といっていいでしょう。

                             

                             米国が日本に米軍を駐留させる理由は2つあって、一つ目は日本が独立して強くなろうとするのを封じ込めるということ。二つ目は中国・ロシアに対する防衛基地として米軍を駐留させるということ。この2つが米国の日本に対するスタンダードな考えといえます。

                             

                             ところがトランプ大統領は、このスタンダードな考えを壊そうとしているのです。

                             

                             トランプ大統領の「ホルムズ海峡は自分で守れ!なぜ米国が守らなければならないのか?」というメッセージによって、米国は日本に対して何もしないということがバレます。ここでかつて米国人に恐れられていたように、日本が牙を見せないと、もっと収奪されることになるでしょう。

                             

                             米国の超長期化戦略によって、日本人は総白痴化してしまい、安全保障を考えることができなくなってしまいました。

                             

                             中国では中国共産党の首脳部が、中国人を白痴化させるため、中国共産党を批判しなければ「”いい暮らし”をさせてやる!」とやってきました。

                             

                             これと同じことを米国が日本に対して担い、金儲けさせるから、独立とか軍隊とかそういうことは考えるな!と戦後70年統治してきて、日本人は白痴化してしまったのです。

                             

                             こうした状況の中で、安保条約の見直し、ホルムズ海峡の防衛について、日本がどうすべきか?といえば、自国で自立するしかありません。

                             

                             ところが安倍政権は、憲法9条2項をそのままにして3項を加憲するといっていまして、その発想自体、自国で自立することを放棄しているに等しいのです。

                             

                             安倍外交とは何か?といえば、麻雀でいえば”べたおり”麻雀で、強国の属国として従属していく妾になることを継続する外交であり、ケンカすべき時はケンカするという発想がない、何とも情けない外交であるというのが、私が思うところです。

                             

                             

                             というわけで今日は「安倍外交で”日米同盟が盤石”という評価について」と題して論説しました。

                             

                             

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                               今日は「文在寅大統領というおかしな奴にスキを与えた安倍外交」と題して、韓国向け半導体才材料の輸出許可問題について論説します。

                               

                               下記は日本経済新聞の記事です。

                              『日本経済新聞 2019/08/08 10:38 韓国向け半導体材料、一部に輸出許可 厳格化後で初

                               世耕弘成経済産業相は8日、韓国向け輸出で個別審査を求めている半導体材料など3品目について、審査の結果、一部の輸出を許可したと明らかにした。兵器転用の恐れがないと判断した。世耕氏は「韓国政府から『禁輸措置』との批判があり例外的に公表した」と述べた。韓国の貿易管理体制の弱さが解消されたわけではないとも指摘し、さらなる厳格化の可能性についても言及した。

                               半導体製造などに使うレジスト(感光材)が許可の対象となった。政府は輸出管理の厳格化について「禁輸措置ではない」と説明してきた。一部の許可を出すことで、手続きに問題がなければ輸出できることを国内外に示す狙いがある。

                               世耕氏は輸出を許可した品目を明言しなかったが、「恣意的な運用はせずに、審査を踏まえて許可していく」と述べた。一方で、不適切な事例などが出てくれば輸出管理をさらに厳格化する考えを示した。菅義偉官房長官も8日午前の記者会見で「(規制強化が)禁輸措置ではなく、正当な取引については恣意的な運用をせず許可を出していることを示したものだ」と述べた。

                               経産省は審査の手続きに90日程度かかるとしていた。厳格化してから約1カ月で第1弾の許可を出したことになる。手続きに苦労している企業もあるとみられ、韓国の半導体業界が十分な半導体材料を確保できるかは不明だ。

                               韓国政府は日本政府による輸出管理の厳格化について、「世界貿易機関(WTO)協定に違反する」「グローバルなサプライチェーンと世界の消費者に悪影響が及ぶ」などとして撤回を求めてきた。

                               経産省は7月4日から、半導体製造などに使うフッ化ポリイミド、レジスト(感光材)、フッ化水素の3品目を対象に、輸出ごとに個別許可を求めるよう改めた。

                               3品目は兵器転用が可能で、輸出の際に必ず審査・許可を求める「リスト規制」の対象となっている。従来は企業が包括的な許可を取れば、一定期間中は個別審査なしで輸出できる仕組みが適用されていた。

                               政府は7日、輸出管理の優遇対象国から韓国を除外する政令を公布した。輸出管理の厳格化の第2弾で、28日に施行する。韓国向けの輸出の際に、食品と木材を除くほぼ全ての品目で経産省が個別審査を求めることができるようになる。』

                               

                               

                               上記日本経済新聞の記事の通り、政府が先月7月韓国の輸出管理を見直した半導体材料3品目(フッ化水素、フッ化ポリイミド、レジスト)の一部について、措置の発動以降、韓国向けへの輸出が8/8に初めて許可されました。経済産業省が輸出に関する許可申請を審査した結果、製品が輸出先で適切に扱われることを確認できたとして、問題ないと判断したようです。

                               

                               今回経産省が輸出許可を出した3品目は、半導体の回路のパターンを作る工程で基盤に塗る材料で、半導体や液晶ディスプレイの製造に必要なものであり、輸出先はサムスン電子グループ向けと思われます。

                               

                               今回の報道では”許可が出る”と報じられていますが、経産省は今回の措置は輸出を禁止する禁輸措置ではないため、審査により適切な民間取引で問題がないことが確認されれば、粛々と輸出許可を出すとしています。

                               

                               したがって韓国の企業が普通に個別申請をして、普通に許可されるようになったというだけの話です。

                               

                               韓国は日本の措置について世界経済に破壊をもたらすなどと反発を強めていますが、経産省は今回の措置が貿易行為を禁止する措置や輸出規制ではないとして、今後も韓国向けの許可申請を審査し、問題がなければ許可を出す方針です。

                               

                               この韓国の反発に対して言いたいことは山ほどあります。

                               

                               一つ目は、今回の日本の措置は世界経済に破壊をもたらしません。ちゃんと手続きを踏んで輸出管理をしてくれているならば輸出します。一線を超えたとか反発していますが、韓国側が一線を越えているから日本が管理を厳しくしただけに過ぎません。A国からB国に落としただけの話であり、B国レベルは、インド・ロシア・中国もB国です。

                               

                               したがって韓国を特別ひどい扱いにしているというわけではないということが、一つ目の話です。

                               

                               二つ目は、この報道で「さすが!安倍外交!」と安倍政権の対応を評価している声が多く、実際に内閣支持率が上昇しました。本来であれば、この問題について語るべきことは山ほどあるのですが、一つ目の対応をしただけで「さすが!安倍総理!」という反応をするのは問題だと私は思います。

                               

                               なぜならば何でこのようなことになったか?といえば、もともとは慰安婦問題で韓国との合意を急いだからという理由があります。文在寅の前の朴槿恵政権との合意で、不可逆的な合意をすると、日本は韓国と合意しました。

                               

                               岸田文雄外相は「慰安婦問題は当時の軍の関与の下に多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、かかる観点から日本政府は責任を痛感している」と声明を発表し、日韓合意は歴史的な外交成果につながると当時は言われていました。

                               

                               そして日韓合意に基づき設立されたのが「和解・癒やし財団」と呼ばれるもので、日本政府と韓国政府が共に10億円ずつ拠出し、韓国側で支援事業を運営することになりました。その支援事業の内容として、元慰安婦に1億ウォン(約1000万円)、遺族に2000万ウォン(約200万円)が支給されることや、若者留学支援などを行うことが決められ、日韓関係をより良い関係を築くためのバックアップを行うことになっていたのです。

                               

                               朴槿恵政権から文在寅政権に変わり、日韓合意を反故にする動きが顕著となりました。2018年11月には「元慰安婦は同意しなかった」などの理由で、癒やし財団の解散を発表。今年2019年6月に正式に解散となってしまいました。

                               

                               その後、文在寅政権は徴用工問題でも1965年に協定した日韓請求権協定を反故にして、不当に日本に金銭を要求しようとしています。

                               

                               日韓請求権協定は国家間で交わされた条約で国際法であり、各国の主権の上に位置します。それを韓国側が反故にするというのは、国家間での約束を勝手に反故にするということで、韓国の国家としての信用を失墜させる行為に他なりません。

                               

                               本来であれば、日本からケンカを売っていい話であり、韓国の相次ぐ「癒やし財団の解散」「徴用工問題」で不当に国家間の協定を破棄した上に、韓国に輸出した半導体材料が他国に不当に輸出するとは”けしからん!許せざる行為!”ということで、最初からケンカを売ってよかったのではないでしょうか?

                               

                               今回、日本からケンカを売っているわけではなく、文在寅政権がケンカを売ってきたという立て付けでマスコミは報じています。

                               

                               実際に日本の世論は「文在寅政権の対応が不当だから、安倍総理、頑張れ!」という声が多いような気がします。

                               

                               しかしながら、本来ならば「癒やし財団の解散」「徴用工問題」で不当なことをしているから、日本はホワイト国から除外するとケンカを売るべき!強く出るべきであると思いますし、文在寅政権にスキを与えた安倍外交の拙劣さを誰も問われるべきではないでしょうか?

                               

                               

                               というわけで今日は「文在寅大統領というおかしな奴にスキを与えた安倍外交」と題して論説しました。

                               もともと韓国という国と仲よくしようと思う方が間違いです。ビジネスチャンスなどを理由として「揉め争うのは辞めようよ!」という発想こそ、外交にスキを与えます。

                               隣国と仲良くするべきというお花畑な発想を捨て、是々非々で隣国と向き合い、おかしな対応をしてきた場合は、普通に強く出るというのが本当の外交であると私は思います。

                               

                               

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                              息を吐くように嘘を吐く韓国への制裁の検討は、やむを得ない

                              日韓請求権協定は国際法であり、国際法を守ることは国家の基本的な存立条件です!

                              日韓請求権協定は国際協定なので憲法・主権の上に立つ!

                              サムスン電子について


                              日本の企業が内部留保を積み上がることへの対策について

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                                 今日は「日本の企業が内部留保を積み上がることへの対策について」と題して論説します。

                                 

                                 企業の内部留保が積み上がる理由とは、デフレが長く続いているからに他なりません。デフレとは、貨幣現象ではなく、物価変動現象です。

                                 

                                 モノ・サービスが多く買われていれば、物価は上昇しますし、モノ・サービスが少なく買われている状況であれば物価は下落します。そうしたデフレ状況下では、企業は内部留保を積み上げるというのは、経済合理性があります。

                                 

                                 なぜならばモノ・サービスが少なく買われている状況下では、価格を下げないと売れないからです。

                                 

                                 価格を下げないと売れないということで、値下げをしてモノ・サービスを売ったとすれば、売上高の伸びが抑制されることは当然の帰結です。

                                 

                                 皆さんもご存知の元大阪市長の橋下徹氏は、BS-TBSの「報道1930」という番組の中で、法人税を引き下げる一方で、内部留保のストック部分について課税すべきであると主張されています。その理由は、法人税を引き下げなければ、もしくは法人税を引き上げたら、企業が海外に逃げていくからとしています。

                                 

                                 橋下徹氏は、内部留保が積み上がることに対して何とかしなければならないという声があるものの、グローバル社会では、法人税を引き上げることはできず、法人税を高くしてしまえば、企業が海外に逃げていくと主張しています。

                                 

                                 経済産業省が海外進出する企業に対して、なぜ海外に進出しているのか?アンケートを取っています。下記は2008年〜2017年度にかけての投資する理由に上げられた上位4項目における時系列比較のグラフです。

                                 

                                <投資項目上位4項目の時系列比較>

                                (出典:経済産業省のホームページ)

                                 

                                 なんと、税制の優遇が受けられるからというのは、上位4項目に入っていません。多くの理由は旺盛な需要が見込まれるからというのが大半なのです。

                                 

                                 20年以上も続くデフレ状況に対して、政府は、いつまで経っても財政出動せず、それどころか無駄削減と称して政府支出を削減してきたため、消費は冷え込んだままです。

                                 

                                 消費が冷え込む=需要が冷え込む なので、生産も冷え込まざるええず、投資に対するリターンが見込めない以上、投資したくても投資できません。

                                 

                                 私あ、多くの日本企業の経営者に、敢えて問いたい!

                                 

                                 日本企業が求めているのは、税制の優遇なのでしょうか?

                                 

                                 税制優遇よりも、この日本という国でちゃんと商売ができる環境こそ、本来求められるべきことではないでしょうか?

                                 

                                 ちゃんと商売が出る環境というのは、マイルドなインフレが持続的に続き、実質賃金が持続的に上昇を続けている環境であると私は考えます。

                                 

                                 マイルドなインフレであれば、銀行からお金を借り入れて商売しても儲かりますし、自己資本で商売しても同様に儲かります。自己資本を投資しても金額が足らず、まだ儲かるという状況であれば追加資金は銀行借り入れで行うという経営判断もあるでしょう。そうした方が、財務レバレッジが効いて、ROE(自己資本利益率)も上昇します。

                                 

                                 資本主義というのは、上述のように本来銀行借り入れをして投資することで経済成長するというモデルです。

                                 

                                 なので、そのような環境を作ることこそが政府の役割であるといえます。

                                 

                                 にもかかわらず政府はデフレを放置してきました。デフレを放置すれば、企業は内部留保を積み上げざるを得ません。なぜならば儲からないからです。

                                 

                                 そうやって合法的に貯め込んだ内部留保に対して課税をするというのは、私有財産の侵害に該当し、憲法違反ともいえます。橋下徹氏が主張する内部留保への課税に対して、私は反対の立場です。

                                 

                                 むしろ政府が成長戦略を打ち出して、政府自身が率先垂範して投資し、それをきっかけに民間企業に投資を誘発する形で内部留保を取り崩させるというのが、本来やるべきことではないでしょうか?

                                 

                                 投資の財源はどうすべきか?それは集めた税金でやるという必要がありません。MMT理論で主張されている通り、スペンディング・ファーストの考えで、支出先行で何ら問題がなく、躊躇なく国債を発行して財政出動すればいいだけの簡単な話です。

                                 

                                 財政赤字が拡大すれば、民間の貯蓄が増えます。例えば20兆円政府が国債を発行して、20兆円全額財政出動をすれば、政府にとっては借入金ですが、民間にとっては資産になります。

                                 

                                 だから国債を増刷して何ら問題がなく、デフレであるがゆえにふんだんに国債を増刷して財政出動をすればよいのです。

                                 

                                 確かに高インフレ率は、財政出動の制約とする考えもありますが、高インフレ率になったら、財政出動のペースを落としたり、事業計画を遅らせたり、直接税の累進課税を強化したり、場合によっては消費増税も選択肢の一つとしてあり得ます。

                                 

                                 とにかくデフレを脱却することが大事なのに、デフレ脱却していないまま消費増税をするというのですから、この国は終わっているとしかいいようがありません。ありもしない財政問題。カネカネカネというのは、個人でやってくれればいい。国家政府は破綻しないにもかかわらず、多くの国民が「日本は財政破綻する!」と騙され、不勉強な国会議員が生み出されて、いつまでもデフレ脱却できずにいるというのが、今の日本です。

                                 

                                 内部留保が積み上がる問題も、結局はデフレ脱却を果たせば、自然と内部留保を取り崩し、投資にお金が向かうことでしょう。

                                 

                                 そうやって投資にお金が向かえば、投資として支出したお金が、消費=生産=所得となって、経済成長して税収増にも貢献するのです。

                                 

                                 

                                 というわけで今日は「日本の企業が内部留保を積み上がることへの対策について」と題して論説しました。

                                 

                                 

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                                経済官僚が書いたレベルの低い経済財政白書について

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                                   今日は「経済官僚が書いたレベルの低い経済財政白書について」と題して論説します。

                                   

                                   下記は産経新聞の記事です。

                                  『産経新聞 2019/07/23 19:11 「日本的雇用慣行」見直しが重要と強調 経済財政白書

                                   令和元年度の経済財政白書は、高齢者や女性、外国人らを含む多様な人材の活躍を促すことが望ましいとし、そのためには長期雇用や年功的な賃金制度を特徴とする「日本的雇用慣行」の見直しが重要だと強調した。長い目でみた日本経済の成長力を映し出す潜在成長率は1%程度となかなか高まらない中、雇用のあり方を見直した上で多様な人材の活用を後押しし、生産性向上や経済成長につなげていけるかが問われる。

                                   「平成から令和に引き継がれた課題も多くある。人口減少・少子高齢化が進む中で、生産性向上により潜在成長率を高めていくことは喫緊の課題だ」。茂木敏充経済再生担当相は白書の巻頭言でこう指摘した。

                                   白書は、柔軟な働き方の導入などを伴えばとの前提で、多様な人材の活用は新しい発想やイノベーションを後押しし、「企業業績や生産性にプラスの効果が期待される」とした。足元で深刻さを増す人手不足の緩和にも貢献が見込める。

                                   政府が6月に閣議決定した経済財政運営の指針「骨太方針」や新たな成長戦略は、70歳までの就業機会の確保など、高齢者の活用が柱の一つだ。女性の労働参加も、総務省の労働力調査によると、15歳以上の全ての女性のうち働く人の割合は平成30年平均が50年ぶりに5割を超えた。外国人をめぐっても、受け入れ拡大に向け「特定技能」の在留資格を定めた改正入管難民法が4月に施行された。

                                   ただ、女性管理職比率はまだ低く、白書は「女性活躍は進んではいるものの、一層の推進が必要」と指摘。外国人の就業拡大も、日本人と円滑に意思疎通できる職場環境が不可欠だ。

                                   大和総研の神田慶司シニアエコノミストは「働く人の専門性や技術を基に職務内容を明確に定めた『ジョブ型』雇用を加速させる必要があるが、個々の企業や社会が具体的にどう導入していくかが今後の課題」と話した。(森田晶宏)』

                                   

                                   

                                   上記は、閣議に提出された2019年度の経済財政白書に関する記事です。

                                   

                                   記事に記載の通り、少子高齢化・人口減少が進む日本で、企業が収益や生産性を高めるためには、働き手の多様化を進める必要があると分析してます。多様な人材を活用していくために年功的な人事や長時間労働など、日本的な雇用慣行の見直しが欠かせないと強調しています。

                                   

                                   この白書は、内閣府が日本経済の現状を毎年分析するものなのですが、今後の政策立案の指針の一つとなり得るもので、今回の副題は令和新時代の日本経済です。

                                   

                                   生産性向上を通じ、潜在成長率の向上を高める必要性を訴え、生産性を高めるためにも働き手の多様化を進める必要があるとしています。

                                   

                                   私が思うにこうした分析は、ピントがずれている分析としか言いようがありません。正直にいえば経済官僚はバカばかりでレベルが低いということです。

                                   

                                   なぜならば、生産性を図る基本的な尺度は「単位労働コスト」です。「単位労働コスト」とは、労働者が1位間働くことで平均的にどれだけのGDP(=国富)を生み出すことができるか?ということで、端的にいえば1時間働いてどのくらい儲けることができるか?という指標ともいえます。

                                   

                                   これは労働者がどれだけ努力しても関係なく、買う人がいなければ、どんな素敵な商品を作っても売れません。

                                   

                                   私はかつてサイバーダインという会社の株式を推奨したこともありましたが、サイバーダインのパワーアシストスーツがどれだけいい商品だったとしても、介護費用を抑制しては、民間の投資が誘発されるはずもなく、結果的にサイバーダインは長期にわたって黒字化が果たせないという状況が続いていると認識しています。

                                   

                                   結局、生産性は上がりません。今の日本の生産性が低いのは、1時間当たりの付加価値が少ないのは、デフレでモノ・サービスを値下げしないと売れないからです。みんな貧乏になっていて、モノ・サービスを値下げしないと売れないのです。

                                   

                                   お金持ち相手ならば1万円で売れるところ、貧乏人相手なら1000円でしか売れないということは普通にあり得ます。

                                   

                                   同じ能力がある労働者でもお金持ちが開いてであれば10倍とか20倍といった生産性を上げることができます。

                                   

                                   いま日本はデフレであるがゆえに生産性が下がっているというだけの話であり、この経済白書には、その認識がなく、デフレについて触れていない点で、読むに値しないレベルの低い分析が書いてある白書といえます。

                                   

                                   

                                   というわけで今日は「経済官僚が書いたレベルの低い経済財政白書について」と題して論説しました。

                                   

                                   

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                                  日産自動車の大幅減益は、消費増税8%で内需が伸び悩んだことも原因か?

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                                     今日は「日産自動車の大幅減益は、消費増税8%で内需が伸び悩んだことも原因か?」と題して論説します。

                                     

                                     下記は日本経済新聞の記事です。

                                    『日本経済新聞 2019/07/25 22:20日産、戦略迷走のツケ 4〜6月99%減益     

                                     日産自動車が25日発表した2019年4〜6月期連結決算は営業利益が16億円と前年同期に比べて99%減った。直接的には主力の「米国事業が減速した」(西川広人社長兼最高経営責任者)ためだが、根底には新興国での拡大路線から米国での安値販売へと戦略が揺れ動いたダメージがある。米市場では「販売奨励金への依存」から抜け出せておらず、業績の本格回復は容易ではない。

                                     4〜6月に日産の世界販売は123万台と6%減り、営業利益は米金融危機後の09年1〜3月期以来の水準に落ち込んだ。米国や欧州などで自動車販売が全般に落ち込むなか、日産特有の「2つのつまずき」の影響が表面化したからだ。

                                    ひとつめは新興国戦略の失敗。日産は00年代にインドやインドネシア、ブラジルなどで積極的に生産能力を増やした。だが、各地の景気はその後ピークアウトし、稼働率は低迷した。今回、生産能力の削減を余儀なくされたのはこのためだ。 

                                     新興国での苦戦を補おうと、日産は10年代半ば以降、米国での値引き販売に傾斜した。これが2つめの失敗だ。ライバルから短期間でシェアを奪うため、販売奨励金を積み増した。ピークの18年11月には1台あたり4574ドルとトヨタ自動車(2572ドル)を約8割上回る水準にのぼった。

                                     販売は伸ばせたものの、「安い車」というイメージが定着。モデルチェンジが遅れて車の「高齢化」が進んだことも重なってブランド力が低下した。奨励金を積み増さないと販売を維持できなくなり、採算も悪化した。

                                     この悪循環から抜け出そうと、日産は奨励金を絞っている。19年6月にはピーク比で15%減らしたところ販売は急速に冷え込み、「旧式車を売るには奨励金をつけるしかない」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の竹内克弥アナリスト)という厳しい現実があらわになった。

                                     ディーラーが抱える在庫が急拡大し、ミシシッピ工場は1月から減産に追い込まれた。この効果で月末の在庫台数を日々の販売台数で割った「在庫日数」は6月に56日と直近ピーク(4月の80日)から低下した。

                                     奨励金への依存は「リース事業での損失」という問題も誘発しかねない。リースは消費者が月々の料金を支払って車を「借り」、利用する仕組みだ。メーカーは契約が数年後に終了するとリース車を引き取り、中古車として売却する。

                                     奨励金を出し過ぎるとブランド力が低下し、中古車相場を押し下げる。リース車を引き取る際の想定価値を中古車相場が下回ると評価損が発生してしまう。かつて日産が経営危機に陥った1990年代や08年の金融危機時に、こうした損失が膨らんだ経緯がある。

                                     日産の米リース事業の規模は過去数年で拡大したとみられる。同事業の詳細は開示されていないが、リース資産から生じる減価償却費の規模は08年3月期より4割多い水準にある。

                                     日産は収益力の土台が弱っており、売上高営業利益率は18年度で2.7%と米金融危機前の5年間の平均(9%)より6.3ポイントも低下した。海外勢はこの間に収益力を高め、例えば独フォルクスワーゲンの営業利益率は7.4ポイント改善した。世界的にみても低迷した「稼ぐ力」を立て直すには時間がかかりそうだ。

                                     

                                     日産自動車の業績悪化に歯止めがかからないという記事です。2019年4月〜6月期の連結営業利益は、前年同期比で9割落ち込み、数十億円規模に留まりました。主力市場での米国での販売が振るわず、自動運転・電動化のための次世代技術のための研究開発費もかさみました。

                                     

                                     業績悪化を受け、日産自動車は人員削減、生産能力の削減に踏み切ります。特に人員の削減規模は、今年5月に示した4,800人から大幅に増やし、1万人を超える可能性があるとしています。

                                     

                                     なぜこうなったか?といえば、日本の国内需要が十分に拡大していないからともいえます。内需が十分に拡大していない原因は、消費増税5%→8%にしたことによる間接的影響ともいえるのではないでしょうか?

                                     

                                     外需依存で経済成長しようとしているショボい国では、こういうことは起こり得ます。米国市場で販売が振るわないということは、普通にあり得ます。内需が拡大していないから米国市場に活路を見出したというわけです。

                                     

                                     もし2014年4月の消費増税8%にせず、消費税5%のままであれば、内需は維持もしくは拡大し、日本経済が成長して1万人の雇用を失うということにならなかった可能性は極めて高いと私は思います。

                                     

                                     記事では、モデルチェンジから数年が経過して高齢者種が多く、米国で値引き依存から脱却しようと販売奨励金を減らしたところ、客足が予想外に落ち込んだと報じていますが、これはあくまで米国市場での話です。

                                     

                                     またカルロス・ゴーン元会長被告の指示で、米国の金融危機で業績回復を急いで新興国での生産能力を大幅に拡大した結果、新車開発にかける資金が少なくなり、環境や安全性能が高まる中で日産自動車の商品力の相対的な低下が進んだという指摘もあり、日産自動車独自の弱さを露呈しています。

                                     

                                     もともと日本の大企業、例えばソニーやトヨタ自動車など、どうやって大企業になったのか?といえば、十分に強力な内需があったからこそ、日本人にたくさんモノが売れました。

                                     

                                     そこでお金を稼いで、さらにいいものをどんどん作っていく。そうやって日本人向けにいいものをどんどん作り続けてきた結果、いつの間にかガラパゴス的に良い製品ができ、それを海外に売ったら、海外でもたくさん売れたのです。

                                     

                                     かつて日本の企業が強かったのは、日本の内需が強かったからといえます。内需がダメになれば、たとえ日産自動車といえども、こうなるのは当然の帰結です。

                                     

                                     技術の日産といわれて立派な会社だったにもかかわらず、その技術がトヨタ自動車やフォルクスワーゲンなどのライバルに負けている。その間接的な要因として消費増税8%というのも影響としてあげられるのでは?と私は思います。

                                     

                                     

                                     というわけで今日は「日産自動車の大幅減益は、消費増税8%で内需が伸び悩んだことも原因か?」と題して論説しました。

                                     

                                     

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                                       今日は、よくある言説「グローバルな社会だから法人税を引き下げなければ企業が海外に逃げていく」がウソであることを論じたいと思います。

                                       

                                       皆さんは、日本の税制において、法人税をもっと引き下げるべきという意見についてどう思うでしょうか?また、日本では法人税の引き下げと消費税の引き上げがセットで行われているという実態をご存知でしょうか?

                                       

                                       経済産業省は、毎年海外進出企業に対してアンケート調査を行っており、海外事業活動基本調査の中で「投資決定のポイント」というアンケートの結果をホームページで公表しています。

                                       

                                      <海外事業活動基本調査「投資決定のポイント」> 

                                      順位 海外進出する際の投資決定のポイント

                                      回答

                                      社数

                                      割合

                                      (%)

                                      1位 現地の製品製造が旺盛又は今後の需要が見込まれる。 761 37.4
                                      2位 進出先近隣三国で製品需要が旺盛又は今後の拡大が見込まれる。 287 14.1
                                      3位 納品先を含む、他の日系企業の進出実績がある。 283 13.9
                                      4位 良質で安価な労働力が確保できる。 177 8.7
                                      5位 税制、融資等の優遇措置がある。 89 4.4
                                      6位 その他・無回答 438 21.5
                                      合計                               2,035

                                      100.0

                                       

                                      (出典:経済産業省のホームページ)

                                       

                                      <投資項目上位4項目の時系列比較>

                                      (出典:経済産業省のホームページ)

                                       

                                       上表と円グラフの通り、上位1位〜5位を見てみますと、「税制・融資の優遇措置がある」と答えた企業は、2035社中89社の4%に留まっている一方、「現地の製品需要が旺盛で、今後も需要が見込まれる」と回答した企業は、761社の37%もあります。

                                       

                                       2位の進出先近隣三国で製品需要が旺盛というのは、例えばベトナムに進出すれば、カンボジアやラオスやタイなど、ASEAN諸国全体での需要が旺盛であるといいたいのでしょう。

                                       

                                       1位と2位のように需要が旺盛であることが見込まれるという回答を合計すると、2035社中1,048社で、実に過半数以上に相当する51%に相当します。

                                       

                                       企業が海外に進出する理由とは何か?といえば、「旺盛な需要が見込まれるため」というのが第一といえるでしょう。

                                       

                                       企業経営者は、税金が安いからという理由で海外進出しているのではなく、需要があるかないか?という当たり前の理由で海外進出しています。

                                       

                                       にもかかわらず、ニュース・討論番組などで司会者が、法人税を引き下げなければ、企業が海外に逃げていくとウソをいいます。

                                       

                                       企業が海外に進出する理由は、税制の問題ではなく、日本が緊縮財政をやっていて、相対的に海外の需要が魅力的に感じるということに他なりません。

                                       

                                       緊縮財政をやるとなぜ需要が減るのか?

                                       

                                       例えば消費税は、消費に対する罰則課税であり、増税すればするほど消費が落ち込みます。日本のGDP500兆円の6割を占める300兆円が減少するとなると、1%減少するだけで3兆円の市場が失われます。そうすることで設備投資も落ち込み、GDPで消費と設備投資がダブルパンチでダメージを受けます。

                                       

                                       また無駄削減を代表とする構造改革系の政策も緊縮財政が元になっています。一般競争入札で安く安くとなれば、名目の需要が減少します。

                                       

                                       公営企業の民営化も同様です。100億円で運営していた公営企業のビジネスを、80億円で民間企業にやらせるとなれば、政府最終消費支出▲100億円、設備投資△80億円で、差し引き▲20億円分、経済が縮小します。無駄削減と称して、民営化をやればやるほど、経済がシュリンクするというわけです。

                                       

                                       それでも日本のGDPが500兆円を維持できるのは、高齢化で医療・介護の費用が増えているからです。少子高齢化というのは、少子化=生産年齢人口減少、高齢化=需要 です。そのため、医療介護費用が増大すればするほど、需要が拡大することになるのですが、なぜか政府は医療介護費を抑制しています。

                                       

                                       一方で他国は財政出動を行い、政府が需要を創出する結果、民間企業も投資を誘発し、個人の所得が伸びることで旺盛な需要がさらに旺盛になるという好循環で需要を創出し続けています。

                                       

                                       それに比べて安倍政権は徹底した緊縮財政をやっています。とにかく政府の中にお金を貯め込む。そのために増税して無駄を削減して・・・とやっているわけで、このような状況で需要が削られている以上、名目需要の減少、実質需要の減少と、民間の設備投資が増えるわけがありません。

                                       

                                       安倍政権は”グローバルな社会だから法人税を引き下げなければ企業が海外に逃げていく”のというウソの言説を元に、法人税を引き下げ、消費増税のみならず構造改革系の民営化を推進する史上最悪の国家破壊内閣といえるのではないでしょうか?

                                       

                                       日本の企業が日本に投資をするためには、デフレ脱却が必要であるということが、このアンケートからも改めて認識できるかと私は思います。

                                       

                                       

                                       というわけで今日は「”グローバルな社会だから法人税を引き下げなければ企業が海外に逃げていく”のウソ」と題して論説しました。

                                       米国ではトランプ政権が内需主導で経済成長を果たしているため、米国企業で米国外に工場を出していた企業が、米国国内に戻ってきており、それがさらに経済成長につながるという好循環になっています。

                                       そうした事例や今回のアンケートを見れば一目瞭然で、法人税が高いと海外に逃げていくというのは、ウソです。あくまでも需要があるかないか?これに尽きます。何しろ、モノが売れなければ話にならないのです。

                                       グローバリストらは「日本の法人税や人件費が高いから企業は海外に出て行かざるを得ないのだ」などといっていますが、そうした主張は、企業実態から大きくかけ離れていることがこの調査でご理解できるのではないかと、私は思うのです。

                                       

                                       

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                                      金利が下がれば設備投資が増えるは本当か?(魚の仲買人さんのビジネスモデル)


                                      ”財政規律が無くなると悪性インフレを引き起こす恐れがある”のウソ

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                                         今日は「国債の市中消化の原則」を取り上げ、「”財政規律が無くなると悪性インフレを引き起こす恐れがある”のウソ」と題して論説します。

                                         

                                         よくある言説、そしてMMT理論を批判する言説として、次のようなものがあります。

                                        ●”いくら財源が無限にあるからといって財政赤字を拡大させるとハイパーインフレになってしまう”

                                        ●”政府が財政出動に関与すると(国民の人気どり?)財政の規律が緩んで悪性インフレになる”

                                        ●”財政の規律が緩むと国債の金利が急騰する”

                                        などなど、上述の言説は一見すると、もっともらしく聞こえます。

                                         

                                         この言説を発しているのは、ニュース番組の司会者、アナリスト、エコノミスト、自民党を含めた多くの国会議員(例えば石破茂、橋下徹など)らが言説を発している一方で、自民党の中でも安藤裕衆議院議員(京都府選出)、西田昌司参議院議員(京都府選出)、山本太郎前参議院議員ら3人が、上述言説は間違っていると明言しています。

                                         

                                         言説として目立たないものの、与野党問わず多くの国会議員は、財政規律問題とか財政問題とか、存在しない財政問題を課題とし、このままだと日本は財政破綻すると思っていることでしょう。

                                         

                                         また、日銀のホームページによれば、国債は市中で消化させるということで、日本銀行による国債の引き受け自体は、財政法第5条によって禁じられている旨が記載されています。

                                         

                                        財政法第5条

                                        「すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。」

                                         

                                         このように財政法第5条では、日銀が国債を直接引き受けることを原則禁止としています。

                                         

                                         この理由について、日銀のホームページでは以下の回答をしています。

                                         

                                         おしえてにちぎん

                                         日本銀行における国債の引き受けは、財政法第5条により、原則として禁止されています。(これを「国債の市中消化の原則」と言います。)

                                         これは、中央銀行がいったん国債の引き受けによって政府への資金供与を始めると、その国の政府の財政節度を失わせ、ひいては中央銀行通貨の増発に歯止めがかからなくなり、悪性のインフレーションを引き起こす恐れがあるからです。そうなるとその国の通貨や経済運営そのものに対する国内外からの信頼も失われてしまいます。これは長い歴史から得られた貴重な経験であり、わが国だけでなく先進各国で中央銀行による国債引受けが制度的に禁止されているのもこのためです。

                                         ただし、日本銀行では、金融調整の結果として保有している国債のうち、償還期限が到来したものについては、財政法第5条但し書きの規定に基づいて、国会の決議を経た金額の範囲内に限って、国による借換えに応じています。こうした国による借換えのための国債の引受けは、予め年度ごとに政策委員会の決定を経て行っています。

                                         

                                         

                                         ここで国債を発行することで預金が生み出される仕組みについて、改めて2つのケーススタディをご紹介します。

                                         

                                         

                                        <ケーススタディ1:日銀が政府から新規発行国債を直接引き受ける場合>

                                         財政法第5条で禁止されている日銀による新規発行国債を直接引き受けた場合のオペレーションは下記 銑イ箸覆蠅泙后

                                        ‘銀が国債を購入し、政府の日銀当座預金に振り込む(日銀の政府に治する信用創造)

                                        ∪府は公共事業の発注にあたり、政府小切手で企業に支払う

                                        4覿箸麓莪銀行に政府小切手を持ち込み、代金の取り立てを依頼する

                                        ざ箙圓論府小切手相当額を企業の口座に記帳(預金が新たに創造される=民間貯蓄の増加)し、日銀に代金の取り立てを依頼する

                                        ダ府保有の日銀当座預金が銀行の日銀当座預金勘定に振り替えられる(銀行の当座預金が増える=国債金利の低下

                                         

                                         上記の通り、財政赤字は同額の民間貯蓄(預金)を増やし、国債金利を低下させます。また日銀が購入する際、通貨発行権があるため、資金調達の問題は発生せず、いくらでも国債を購入できます。

                                         

                                         

                                        <ケーススタディ2:銀行が新規発行国債を購入する場合(市中消化の原則)>

                                         日銀が述べている「市中消化の原則」にしたがって銀行が新規発行国債を購入する場合のオペレーションは下記 銑イ箸覆蠅泙后

                                        ゞ箙圓国債を購入すると、銀行が保有する日銀当座預金(※)は、政府の日銀当座預金に振り替えられる

                                        ※日銀当座預金は日銀が銀行へ供与する資産勘定科目であって通常の当座預金ではない。国民の預金は銀行にとっては負債勘定科目である。

                                        ∪府は公共事業の発注にあたり、政府小切手で企業に支払う

                                        4覿箸麓莪銀行に政府小切手を持ち込み、代金の取り立てを依頼する

                                        ざ箙圓論府小切手相当額を企業の口座に記帳(預金が新たに創造される=民間貯蓄の増加)し、日銀に代金の取り立てを依頼する

                                        ダ府保有の日銀当座預金が銀行の日銀当座預金勘定に振り替えられる(日銀当座預金が銀行に戻ってくる=国債金利は上昇しない

                                         

                                         上記の通り、財政赤字は同額の民間貯蓄(預金)を増やし、国債金利は上昇しません。銀行は、戻ってきた日銀当座預金で再び国債を購入します。なぜならば日銀当座預金にお金を置いたままにしておいても、金利はゼロだからです。デフレでお金を借りたい人がいない以上、国債を買わざるを得ません。そして、この 銑イ魯院璽好好織妊1と同様に資金調達の問題は発生せず、永続し得ます。

                                         

                                         上記ケーススタディ1、2をご覧いただいてお分かりの通り、財政法第5条で禁止されている日銀による国債の直接引き受けにせよ、市中消化にせよ、打ち出の小槌のようにお金を生み出して、政府は財政出動することができるというのが結論です。しかもハイパーインフレどころか、金融緩和だけでは日銀当座預金が増えるだけですので、ハイパーインフレにすらなりませんし、財政出動しただけではインフレになるわけがありません。インフレデフレは物価変動現象ですので、日銀当座預金を担保に財政出動したときに初めてモノ・サービスが買われて物価下落に歯止めをかけ、物価を上昇に転じさせることが可能です。

                                         

                                         この財政出動したお金で、

                                        ●首都直下型地震に対する備え

                                        ●南海トラフ地震に対する備え

                                        ●火山噴火に対する備え

                                        ●台風による洪水に対する河川の堤防の強化

                                        ●津波高潮に対する防波堤・防潮堤の整備

                                        ●酷暑で熱中症患者を増やさないための公的建物への冷房設置

                                        ●生産性向上のための高速鉄道網の整備

                                        ●生産性向上のための高速道路網の整備

                                        ●生産性向上のための科学技術投資

                                        ●生産性向上のための港湾整備

                                        ●科学技術振興につながる宇宙開発投資

                                        ●高い生産性を維持するための老朽化したインフラの補強・強化

                                        ●仮想敵国中国に対する防衛の整備

                                        ●食料自給率100%超を目指すための農産物への補助金

                                        ●医療の先進治療を受診しやすくするための公的医療保険の拡充

                                        ●介護サービス向上のための公的介護保険の拡充

                                        などなど、日本人の賃金UP、雇用創出に加え、日本の安全保障が強化されて、国力が強靭化につながる支出をすれば、日本国民は豊かになることができます。

                                         

                                         真に制約があるとすれば、上記のメニューを一気に1年間で100兆円かけてやるとなれば、供給力が追い付かないという意味で制約があります。MMT理論の反論があるとすれば供給力の指摘は仰る通りです。(実際は供給力云々という反論ではなく、国際社会に対する信認とか、意味不明な抽象的な反論しかありません。)

                                         

                                         とはいえ、1年間で100兆円ではなく、10年間で150兆円かけてやるなどと、年間平均15兆円程度で、財政出動するならば、あっという間にデフレ脱却を果たし、マイルドなインフレ2%〜3%に到達することでしょう。

                                         

                                         仮にもマイルドなインフレではなく、インフレ率が7%とか8%とかになったら、10年計画を15年計画にして年間15兆円→10兆円に政府支出額を減額すればいいだけの話。それでもインフレ率が7%とか8%だったら、消費増税することもありです。

                                         

                                         上記のメニューのために使ったお金で発生した財政赤字は、供給力の向上という国力強化につながります。その一方でデフレ化で緊縮財政をやり続け、結果的に法人税や所得税が減少して財政赤字となった場合、賃金UPにもならず、雇用創出にもならず、供給力は強化されるどころか、儲からないということで自主廃業やM&Aが増加して国力弱体化になります。

                                         

                                         そういう意味でデフレ化で緊縮財政を続けるというのは、日本の国力弱体化を続けるということであり、日本を破壊する行為であるといえます。

                                         

                                         もっともらしい言説「”財政規律が無くなると悪性インフレを引き起こす恐れがある”のウソ」によって、緊縮財政が継続されるならば、この言説を吐く輩は、日本の国益を真剣に考えていない輩であると同時に、「ウソ・デタラメをいうな!」と言わざるを得ないのです。

                                         

                                         

                                         というわけで今日は「”財政規律が無くなると悪性インフレを引き起こす恐れがある”のウソ」と題して論説しました。

                                         

                                         

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                                        親日家の投資家ジム・ロジャーズ氏が指摘する日本の財政破綻に反論する!

                                        憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

                                        日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!

                                        財政法第4条について(公共事業の費用は国債発行して何ら問題なし!)

                                        「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論


                                        日銀に追加緩和の余地がなく、超円高シナリオの到来か!

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                                           今日は「日銀に追加緩和の余地がなく、超円高シナリオの到来か!」と題して論説します。

                                           

                                           下記は日本経済新聞の記事です。

                                          『日本経済新聞 2019/07/30 14:30 黒田総裁「緩和にかなり前向きに」 リスク予防を強調

                                           日銀の黒田東彦総裁は30日、金融政策決定会合後に記者会見した。会合後の声明文で「先行き、物価安定の目標に向けたモメンタム(勢い)が損なわれるおそれが高まる場合には、ちゅうちょなく、追加的な金融緩和措置を講じる」と明記。黒田総裁は「リスクを未然に防ぐ方針をさらに明確にする必要があると判断した」と説明したうえで「従来より金融緩和にかなり前向きになったとは言える」と語った。

                                           黒田総裁は経済・物価の動向について「海外経済を中心に下振れリスクが大きい」と指摘。欧米の中央銀行が緩和方向にカジを切る背景について「世界経済の不確実性の大きさがある」と述べ、金融市場に影響が出る可能性にも言及した。

                                           そのうえで「これまで『モメンタムが損なわれる場合にちゅうちょなく』と申し上げてきたが、今回はさらに一歩進めて『モメンタムが損なわれるおそれが高まる場合に』とし、より明確に日銀としての金融緩和への対応を示した」と述べた。

                                           黒田総裁は政策対応のタイミングについて「予防的といってもいいかもしれない」と表明。日銀が採りうる次の一手については短期政策金利の引き下げや長期金利操作目標の引き下げ、資産買い入れの拡大、マネタリーベースの拡大ペースの加速などを挙げ、「追加的な手段はいくつもあり得る」と強調した。

                                           日銀は30日の会合で短期金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%程度に誘導する金融緩和策(長短金利操作)の現状維持を賛成多数で決めた。上場投資信託(ETF)などの資産買い入れを続ける。現在の超低金利政策を「少なくとも20年春ごろまで」続けるとしている政策金利の先行き指針(フォワードガイダンス)を継続する。

                                           3カ月に1度改定する「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では2019年度の成長率予測(中央値)を0.7%、生鮮食品を除く消費者物価指数(CPI)の上昇率予測を同1.0%と、4月時点よりそれぞれ0.1ポイント引き下げた。成長率予測について20年度は0.9%に据え置き、21年度は1.1%と0.1ポイント下げた。

                                           黒田総裁は、世界経済が20年にかけて成長を加速させる基本シナリオについて「崩れていない」としつつも、「ピックアップする時期が少し後ずれしていく、時期が若干ずれている可能性はある」との見解を示した。

                                           欧州中央銀行(ECB)は25日、追加利下げや量的緩和政策の再開を検討する方針を決定。31日まで開く米連邦公開市場委員会(FOMC)では米連邦準備理事会(FRB)の利下げが確実視される。日銀は米利下げで日米金利差が縮小し、為替相場で円高が進むリスクを警戒してきた。』

                                           

                                           

                                           日銀の黒田総裁は、7/30に金融政策決定会議を行い、日銀として金融政策に変更なしと発表しました。これは追加利下げもせず、追加緩和もしないということで、事前の予想通りです。

                                           

                                           上記記事では、日銀が採りうる次の一手ということで、短期政策金利の引き下げ、長期金利操作目標の引き下げ、資産買い入れの拡大など、追加手段がいくつもあると、黒田総裁の発言を取り上げています。

                                           

                                           さらに、記事の途中でカットインする形で「日銀総裁会見の要旨」ということで照会応答形式で記者と黒田総裁とのやり取りが報じられています。

                                           

                                           その中で黒田総裁は「日本の景気は引き続き好調だが海外が良くなく、海外の経済は保護主義の高まりによってリスクが高まっているとし、その影響を受けて日本の物価目標2%(インフレターゲット2%)を達成するモメンタムが損なわれる恐れがあるならば、躊躇なく追加利下げをする」と述べています。

                                           

                                           日本経済は極めて好調で、海外の経済が悪く、米国は保護主義的なことをやろうとしており、その悪影響が日本にも及んでいて、日銀はインフレターゲット2%に向けて頑張っているのに、達成できなくなるリスクがあるので、2%に向けてのモメンタムが損なわれる恐れが出てきたら利下げをするということなのですが、結局のところ、これは日本としては何もしないということを意味します。

                                           

                                           この説明が理解しにくく、記者からの質問があるのですが、日本は景気がいいがモメンタムが損なわれる・・・と、同じ内容を何度も説明し続け、グダグダとした回答になっていました。

                                           

                                           この回答が意味するところ、それは日銀の金融緩和の余地がないということがバレバレになったということです。あたかも黒田総裁が次の一手がいくつもあると発言して、カードがあると見せているように思えるのですが、実際には、マイナス金利に沈んでいる日本にとって、米国が金融緩和を始めるとなれば、手の打ちようがないというのが現実です。

                                           

                                           今の状況は、2015年1月15日に起きたスイスフランショックの状況と似ています。

                                           

                                           スイスフランショックでは、中央銀行が金融緩和を実施して、自国通貨のスイスフラン高を抑えるため、1ユーロ=1.2スイスフランの為替防衛ラインを設定し、スイスフランを増刷してスイスフラン売りユーロ買いの為替介入をやりました。何のために為替介入をやったか?といえば、スイスは米国、日本と異なり、内需国ではなく、外需に頼る国です。そのため、自国通貨高は輸出減となって経済成長を抑制します。そのシナリオを抑制するためという目的に加え、景気減速とならないよう物価を上昇させるという目的と合わせ、スイスフラン売りユーロ買いの為替介入をやったのです。

                                           

                                           その結果、マネタリーベースは金融緩和前とスイスフランショック直前とで、5倍にまで膨れ上がりましたが、マネタリーベースをどれだけ増えても、当然それだけではマネーストックは伸びず、物価上昇率は0%でした。

                                           

                                           そこにユーロが大規模金融緩和をやるということで、スイスの中央銀行は、「こりゃダメだ!これ以上金融緩和はできない!」ということで、金融緩和を辞めた結果、1ユーロ=1.2スイスフランが、1日にして1ユーロ=0.8スイスフランにまで、急激にスイスフラン高となったという事件が、スイスフランショックです。

                                           

                                           今、米国はFRBのパウエル議長の会見の失敗で、超円高シナリオは回避されましたが、既に米国は0.25%利下げしました。日米の金利差は縮小され、円高になりやすい環境が続いています。

                                           

                                           もしトランプ大統領がドル高に不満を持ち、FRBがさらなる金融緩和をしたとして、その結果、超円高になれば、日経平均は大暴落し、輸出関連企業を中心に企業の業績が悪化します。そこに消費増税で内需がボロボロになるわけですから、スイスフランショック直前のスイスよりも、日本経済の先行きは極めて暗いと私は思います。

                                           

                                           

                                           というわけで今日は「日銀に追加緩和の余地がなく、超円高シナリオの到来か!」と題して論説しました。

                                           相変わらず政府はお金を出さず、即ち財政出動をせず、MMT理論を歪曲して財政出動は間違っているかの如く印象操作し、将来2%達成すると政府が明確にすれば物価目標2%は達成できると考えている時点で、黒田総裁もダメな人と思います。元副総裁の岩田規久男氏ですら、消費増税を反対しました。黒田総裁はフィッシャー方程式「実質金利=名目金利−期待インフレ率」をまだ信じているのでしょうか?

                                           記者会見ではMMT理論をネガティブに回答されましたが、リフレ派がいうフィッシャー方程式「実質金利=名目金利−期待インフレ率」が常に万能な方程式なのか?黒田総裁には語っていただきたい。というより、フィッシャー方程式が常に成立することはあり得ないのです。

                                           日銀が打てる手段は限られており、今必要なのは財政出動と、MMT理論に従って政府が赤字を増やすこと、即ち国債の増刷です。このことに多くの人々に気付いていただきたいと改めて私は思います。

                                           

                                           

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                                          パウエル議長のFRB利下げの失敗

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                                            JUGEMテーマ:国際金融情勢

                                             

                                             昨日に引き続き、米国経済について取り上げ、今日は「パウエル議長のFRB利下げの失敗」と題して論説します。

                                             

                                             米国のFRBは、7/30と7/31の2日間にわたり、FOMCを開き、金融政策について話し合い、10年ぶりの利下げを決定しました。その利下げ幅は、0.25%か0.50%か?という議論があったのですが、事前の予想通り0.25%となりました。

                                             

                                             ところが0.25%の利下げのニュースの後、ニューヨーク市場は株価が下落しました。下記は共同通信の記事です。

                                            『共同通信 2019/08/01 07:15 トランプ大統領、追加利下げ要求 FRB議長に「がっかり」

                                            【ワシントン共同】トランプ米大統領は7月31日、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が追加利下げに慎重な姿勢を示したのに対し、「パウエル氏はいつものようにわれわれをがっかりさせた」とツイッターで批判し、さらに利下げを要求した。
                                             FRBは同日、10年7カ月ぶりの利下げを決めたが、パウエル氏は記者会見で「長く続く利下げの始まりではない」と述べた。これを受けて市場の追加利下げ期待が後退し、米株価が急落した。
                                             これに対し、トランプ氏は「市場が聞きたかったのは、中国や欧州連合(EU)のような長くて攻撃的な利下げサイクルの始まりという言葉だ」と指摘した。

                                             

                                             

                                             6月の終わりころから、FRBが7月末のFOMCで利下げをするだろうという話がずっと続いていました。世界経済が不安定になる中、利下げをすることは確実で、0.25%か0.50%かどちらか?という議論があり、この中で利下げの材料が株式市場に織り込まれていったものと思われます。

                                             

                                             普通ながら利下げを好感して株価は上昇するのですが、0.25%は既に材料として読み込まれていて、むしろ材料出尽くしということで株価は下落しました。

                                             

                                             日経平均の方は、ニューヨークの株式市場の下落を受けて連れ安となりましたが、為替が円安に振れていたので、日本の株式市場の株価下落幅は、幾分縮まりました。

                                             

                                             もし、0.50%であればサプライズで株価は上昇していた可能性があります。

                                             

                                             事前の期待感で人々は株を買うのですが、これを材料を織り込むというもの。それで出てきた結果が期待通りだった場合、既にその材料は買われていて売られることが多く、出てきた結果が期待以上ならば株価は上昇します。

                                             

                                             パウエル議長は、0.25%の利下げの後、記者会見をしているのですが、ここでパウエル議長は失敗しました。その失敗とは記者会見で「断続的な利下げをするのではない。今回1回限りの利下げだ。」と発言したことです。

                                             

                                             利下げとは、金融緩和策の一つであり、長期的な取り組みであって短期的な取り組みではありません。

                                             

                                             にもかかわらず、パウエル議長は今回0.25%の利下げをするが、今後も禁輸緩和を続けて利下げをするか?金融引き締めするか?わからないと回答しました。

                                             

                                             トランプ大統領もいっていますが、マーケットが聞きたかったのは、FRBの次の一手を聞きたかったのであって、その次の一手がなかったということです。

                                             

                                             その証拠にパウエルの会見でニューヨークが下落し、それを見たトランプ大統領がツイートしました。

                                             

                                            『マーケットがパウエルから聞きたかったのは、長期的な利下げの始まりに過ぎないということ。さもないと中国、EUの金融緩和についていけない。相変わらずパウエルは私たちを失望させてくれる。ただ少なくても彼は量的金融緩和の引締めだけは辞めようとしている』

                                             

                                             FRBはジャネット・イエレンが議長だったとき、利上げをして量的金融引締めをやっていました。しかしながらインフレになっているわけではないため、このトランプ大統領の発言は正しいです。

                                             

                                             インフレになっていないにもかかわらず、量的引き締めと利上げをやってきたのがイエレン前議長。理由は株価が上昇して、賃金が上昇しているからというもの。しかしながらインフレになっていないにもかかわらず、インフレになるかもしれないという理由でインフレ懸念ということで4回も利上げをしたのですが、これは間違っていたといえます。

                                             

                                             さらにトランプ大統領は、「セントルイス連銀のブラード総裁は、2018年12月の利上げは間違いで、その訂正が遅すぎたと言っているではないか?」とツイートしています。

                                             

                                             トランプ大統領が求めているのは、0.25%の利下げではなく、0.50%の利下げ。もしくは0.25%の利下げだったとしても、その後、続けて利下げを続けるという方針をパウエル議長に語って欲しかったと思われますが、パウエル議長は、どちらもやりませんでした。

                                             

                                             

                                            <米国の政策金利の推移>

                                            (出典:外為ドットコム)

                                             

                                             

                                             

                                             本当に求めていた利下げ幅は、上記チャートの右下の通り、2018年に相次いで利上げをしたトータル1%分を、今年利下げして欲しいというのがトランプ大統領の要求です。

                                             

                                             トランプ大統領によれば、2018年の利上げがなければ、今頃、米国のGDPは4.5%上昇し、株価は5,000ドルほど高い水準であると語っています。株価はともかく、利上げがなければGDPが4%台になっていた可能性は高いです。

                                             

                                             トランプ大統領のツイッターなどの発言に対しては、いろんな見方があります。例えば、来年の自分の大統領選挙の再選のために株価をバブルにしておきたいという見立て。もしかしたら、それは当たっているかもしれません。

                                             

                                             しかしFRBのやり方に文句を言い続けているのは、あくまでも単に株価を上げたいというのではなく、中国、EU、日本との貿易赤字の削減が目的であり、そのためにもドル高を止めたいというだけのこと。

                                             

                                             これがトランプ大統領の本当の目的であって、大統領選挙のときから主張してきた公約でもあります。だからFRBのやり方に文句をいって利下げを促しているのは、その公約を実行しているにすぎないのです。

                                             

                                             

                                             

                                             というわけで今日は「パウエル議長のFRB利下げの失敗」と題して論説しました。 

                                            パウエル議長は、トランプ大統領の真意を理解せず、ただインフレを恐れるがあまり、市場へのメッセージの発し方を誤りました。今後のFRBの金融政策が転換され、引き続き断続的に利下げを実施するのか?注視したいと思います。

                                             

                                             

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                                            米国の実質GDP速報値、4月〜6月の2.1%増をどう考えるか?

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                                               今日は「米国の実質GDP速報値、4月〜6月の2.1%増をどう考えるか?」と題して論説します。

                                               

                                               ロイター通信の記事をご紹介します。

                                              『ロイター通信 2019/07/26 23:54 米GDP速報値、4─6月期は2.1%増 設備投資が懸念材料

                                              [ワシントン 26日 ロイター] - 米商務省が26日発表した第2・四半期の実質国内総生産(GDP)の速報値(季節調整済み)は年率換算で前期比2.1%増と、予想ほど減速しなかった。

                                               市場予想が1.8%増、第1・四半期は3.1%増だった。個人消費が急増し、輸出減少や在庫投資の減速による影響を和らげた。

                                               比較的良い内容だったが、懸念材料もみられた。設備投資が2016年第1・四半期以来初めてマイナスに転じたほか、住宅建設投資は6四半期連続で落ち込んだ。

                                               米中貿易摩擦を中心に経済見通しのリスクが高まっていることを踏まえると、米連邦準備理事会(FRB)が31日に10年ぶりとなる利下げに踏み切ることには変わりないとみられる。

                                               ロヨラメリーマウント大学のSung Won Sohn教授(経済学)は「将来の経済成長の鍵を握るのが企業支出だ。企業が消費者の熱狂を分かち合うところまで明らかに進んでいない」と指摘。雇用が減るため景気には良い兆候と言えないとし、来週の利下げを予想した。

                                               トランプ大統領は、成長減速を重要視せず、勢いがなくなった責任をFRBに求めた。

                                               ツイッターに「FRBという非常に大きな重しの制約を受けている状況を考慮すれば、それほ悪くはない。インフレはほとんどみられない。米国は『急成長』する見通しだ」と投稿した。

                                               第2・四半期GDPの内訳は、米経済の3分の2以上を占める個人消費が4.3%増と、2017年第4・四半期以来の大幅な伸びだった。前期は1.1%増だった。年初めは35日間続いた政府機関の一部閉鎖が個人消費減速の一因だった。現在、失業率は約50年ぶりの低水準にあり、個人消費を下支えしている。

                                               輸出は5.2%減と、前期の大幅な伸びから反転した。貿易赤字が拡大し、貿易はGDPを0.65%ポイント押し下げる方向に働いた。前期は0.73%ポイント押し上げていた。

                                               個人消費の加速に伴い、過剰在庫が解消された。在庫投資は717億ドル増と、前期の1160億ドル増から減速した。在庫はGDPを0.86%ポイント押し下げる方向に働いた。在庫の第1・四半期GDPの寄与度はプラス0.53%ポイントだった。

                                              設備投資は0.6%減った。ガスや石油の立坑・油井を含む住宅以外のインフラ投資が10.6%減少し、全体を押し下げた。知的財産は増加。機器への投資は0.7%増と、前期の落ち込みから持ち直したが、米航空機大手ボーイング(BA.N)が737MAX型機の問題で生産を減らしていることが依然として抑制要因だ。』

                                               

                                               

                                               2019/07/26、米国の商務省が発表した4月〜6月の実質GDP速報について、事前の予想では1.8%成長という予想だったのですが、それよりも上に出まして、年率で前期比2.1%増となりました。記事でも指摘されていますが、1月〜3月が3.1%増だったので、それよりは減速したことになります。

                                               

                                               とはいえ、4月〜6月期の事前予想値1.8%よりも0.3%も上回っているので、米国経済は依然好調といえるでしょう。

                                               

                                               中身をみてみますと、良い点と悪い点が混在しているようにもみえます。

                                               

                                               例えば貿易でいえば、貿易摩擦による世界経済全体の低迷が米国経済にも影響していて、米国企業の設備投資が減少して、輸出も減少しています。

                                               

                                               よかったのは個人消費で、米国経済の2/3以上を占める個人消費が4.3%増と、2017年第4四半期以来の大幅な伸びであると報じられています。

                                               

                                               7/31にFRBが政策金利を0.25%引き下げましたが、景気全体がいいということであれば、FRBは利下げをする理由がありません。

                                               

                                               しかしながらFRBが0.25%引き下げたのは、現在の景気に対して対策をしたわけではなく、将来の景気に対して、景気後退とならないよう予防的に利下げをしたのがFRBの狙いです。

                                               

                                               今、米国の経済が好調だったとしても、世界経済がどこも悪いので、米国も悪くなるだろうという前提で予防的に利下げをしたのです。

                                               

                                               米国経済の最大の部分は2/3以上を占める個人消費であることを述べましたが、米国経済は何といっても個人消費で成り立っており、内需国です。

                                               

                                               内需国は外需国と異なり、他国の輸出で儲けるというのではなく、国内需要で儲けるということであって、その国内需要の相当部分を占めるのが個人消費です。

                                               

                                               その個人消費が4.3%増で、2017年第4四半期以来の大幅な伸び率であることから、米国経済は引き続き好調であるといえるでしょう。

                                               

                                               

                                               

                                               というわけで今日は「米国の実質GDP速報値、4月〜6月の2.1%増をどう考えるか?」と題して論説しました。

                                               米国と同様に日本もまたGDP500兆円のうち6割程度を個人消費が占めている内需国です。その国内需要を冷やす消費増税が10月に控えており、日本経済は成長する兆しが見えません。

                                               消費増税で内需が冷え込むなら、努力して海外に打って出ると外需に頼ると、他国との通商協議で不利になることもあります。外需はその国の都合で突然需要を失うということがあり得るため、不安定なのです。

                                               米国は1兆ドルのインフラ投資で財政出動を行い、メキシコの壁を作って移民の受け入れを拒否しようとして、結果的に米国国外に工場を出していた米国企業が、米国国内に戻ってきていることに加え、失業率は3.8%と過去50年間で最低と、景気が絶好調です。

                                               日本のように景気が悪いにもかかわらず、「景気はいざなぎ越え」と報じているマスコミどもがバカバカしく思えます。トランプ政権の政策をマネをするだけで、デフレ脱却と対中国強硬策で、日本は再び発展の道を歩むことができるようになるのではないか?と私は思うのです。

                                               

                                               

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                                              なぜトランプ大統領は対中国に対して強気に出ることができるのか?

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                                                 今日は「なぜトランプ大統領は対中国に対して強気に出ることができるのか?」と題して論説します。

                                                 

                                                 このところ、日経平均のみならず、海外の株式が下落となり、私のポートフォリオも傷が付きまくっています。私は、ヤフーファイナンスの掲示板をみることがあるのですが、よく「トランプ大統領が余計なことをするから株価が下がる!」とか「トランプのせいで・・・」といった言説を数多く拝見します。またマスコミの論調も、トランプ大統領に対して、関税引き上げは古い!などと大変ネガティブに報じます。

                                                 

                                                 しかしながらトランプ大統領は、ただ一点国益に叶うか叶わないか?ビジネスだけを見るのではなく、安全保障を重視するという点が好感をもてますし、むしろ日本の政治から、特にグローバリストらは学ぶべきことが多いはずです。

                                                 

                                                 現実は認知的不協和で、トランプの政策はどこかが間違っているはず・・・と、その正当性を認めることができないグローバリズムエリートたち。まったく哀れなことと私は思います。

                                                 

                                                 そもそも米国は内需国であり、国内需要即ち、国内設備投資と個人消費がGDPの大半を占める先進国です。そのため、本来ならば米中貿易戦争で関税をお互いに掛け合えば、個人消費がダメージを受けて経済成長に影響が出る可能性は否定できません。

                                                 

                                                 それでも強気に出るのはなぜでしょうか?

                                                 

                                                 一つの理由として、米国国内では中国に対して強い態度で挑むべきとする意見が、保守派、リベラル派の双方で強いということです。

                                                 

                                                 例えば米国の民主党はリベラル派なのですが、民主党の上院議員のトップ、チャック・シューマー氏は、ニューヨーク選出でトランプ大統領と同じ、ニューヨーク出身です。

                                                 

                                                 トランプ大統領のあらゆる政策に対して反対していて、いわばトランプ大統領の天敵のような人物ですなのですが、中国に対する政策だけは賛成しています。

                                                 

                                                 今年のGWの後半の5/5に、トランプ大統領が突然中国に対して関税25%に引き上げることを発表した際、チャック・シューマー氏は、「トランプ大統領よ!対中国強硬姿勢を貫け!一歩も引いてはならない!」とツイートしています。

                                                 

                                                 チャック・シューマー氏は、中国のことを”略奪者”と呼んだり、”不公正な競争相手”と強烈な批判をしていて、これだけを聞いていると民主党上院のトップが、トランプ大統領の熱烈な支持者にみえるくらいです。そのくらい米国の政界は対中国に対しては超党派で強硬に出ようと一致しています。

                                                 

                                                 そう考えれば、米中貿易戦争で一番ダメージが大きいのは日本かもしれません。

                                                 

                                                 なぜならば日本にとって米国と中国は貿易相手の1位と2位の国であり、その2か国が関税報復合戦をしているとなれば、影響をもろに受けてしまうのは明らかです。

                                                 

                                                 中国の景気が良ければ工場が増えて工場の設備投資が増え、工場の設備投資の注文が来るのは日本の製造業だったのですが、デフレを放置したことで、売上高のポートフォリオが内需依存から外需依存となり、企業の競争力が弱体化するのと同時に国力も弱体化しました。

                                                 

                                                 結果、外需が伸び悩むと日本企業の業績減速につながるという構図が鮮明になってしまっています。

                                                 

                                                 米国ではFRBが0.25%の利下げをしたため、円高になりやすい状況がある中で、今回の追加関税第4弾は、日本経済にダブルで悪影響をもたらすことになるでしょう。

                                                 

                                                 

                                                 というわけで今日は「なぜトランプ大統領は対中国に対して強気に出ることができるのか?」と題して論説しました。

                                                世界経済が不透明感を増す中、消費増税10%と、オリンピック特需の足なし、残業規制と、景気が良くなる要素が全くなく、悪くなる要素だけがオンパレードで並んでいる状態です。

                                                 少なくても消費増税はするべきではないですし、補正予算を10兆円クラスを10年間続けるくらいのメッセージが政府から出されなければ、この国は普通に発展途上国化し、安全保障も弱体化して中国に責められて蹂躙される未来が近づくことになります。

                                                 それを回避するためにも、米国の通商戦略、安全保障政策について学び、日本でも取り入れることを真剣に考える必要があるものと私は思います。


                                                農産物の大量購入の約束を守らない中国に対して、トランプ大統領の関税第四弾の鉄槌が下る

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                                                  JUGEMテーマ:ドナルド・トランプ

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                                                   今日は「農産物の大量購入の約束を守らない中国に対して、トランプ大統領の関税第四弾の鉄槌が下る」と題して論説します。

                                                   

                                                   ブルームバーグの記事をご紹介します。

                                                  『ブルームバーグ 2019/08/02 02:52 トランプ大統領、中国製品3000億ドル相当に関税へ−9月1日から

                                                   トランプ米大統領は1日、現時点で制裁関税の対象となっていない中国からの輸入品3000億ドル(約32兆2300億円)相当に10%の追加関税を課すと発表し、中国との貿易戦争をいきなりエスカレートさせた。この関税が発動されれば、米消費者はこれまでより直接的な影響を被る見込み。

                                                   トランプ大統領はツイッターで、この新たな関税は9月1日から賦課されると説明した。また大統領はその後、スマートフォンやノート型パソコン、子供服などを対象とする追加関税について、税率は25%を「はるかに上回る」可能性があると述べた。2500億ドル程度の中国産品を対象とする25%の追加関税は継続することから、中国からの輸入のほぼ全てが制裁関税の対象となる見通し。

                                                   今回の発表は対中通商関係を巡ってトランプ政権による最も強い緊張激化の動きとなる。そして米中首脳が6月の大阪での20カ国・地域(G20)首脳会議の際の会談で合意した「休戦」はあっけない幕切れとなった。

                                                   中国の王毅外相は2日、米政権の関税方針に関する中国側の初めての正式な反応となるコメントを発表。同相は「新たな関税を賦課することは、貿易摩擦への正しい解決策では決してない」と、タイ・バンコクでの東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)に合わせて現地の中国テレビ局に語った。

                                                   中国外務省の華春瑩報道官は2日の定例会見で、「米国が追加関税を実施するのであれば、中国として必要な対抗措置を講じなければならないだろう」と言明。どのような措置となるかは詳述しなかった。

                                                   米株式市場は関税発表を受け反落、S&P500種株価指数とダウ工業株30種平均、ナスダック総合指数はいずれも下げて終わった。米国債相場が大幅に値上がりした一方、ニューヨーク原油先物相場は8%近く下落し、この4年余りで最大の下げとなった。

                                                   トランプ大統領はオハイオ州シンシナティでの1日夜の政治集会でも中国に言及した。「彼らはわれわれとの取引を取りまとめたい考えだと思うが、はっきり分からない」と言明。「合意が成立する時まで、われわれは中国に徹底的に関税を課すことになるだろう」と述べた。

                                                   上海での協議に詳しい関係者6人の話では、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表とムニューシン財務長官に対し、中国からの新たな提案は一切なかったという。

                                                   トランプ大統領は新たな関税を巡る一連のツイートで、さらなる協議の扉は開いたままとする姿勢を示した。「包括的な通商合意に関して中国との前向きな対話を継続することをわれわれは期待する。両国の未来は非常に明るいと感じている!」と述べた。その後、オハイオ州の集会出席のためホワイトハウスを離れる際に記者団に、習近平国家主席の貿易戦争解決に向けた動きは「十分に迅速ではない」と語った。

                                                   上海で今週行われた協議の後、米中は両国の交渉担当者が9月初めにワシントンで再び協議に臨む予定だとしている。トランプ政権に近い複数の関係者は、引き続き予定通り協議を行う方針だと話した。

                                                   ただ関係者によると、2020年米大統領選後の政権交代の可能性を見越して、中国が協議を来年まで引き延ばそうとしているように見られるとして、トランプ大統領と側近らは懸念を強めているという。(後略)』

                                                   

                                                   

                                                   ブルームバーグの記事の通り、トランプ大統領は突如、対中国の関税第4弾を発表しました。

                                                   

                                                   対中国の貿易交渉がついに決裂し、第4弾の関税措置として、3,000憶ドル相当(日本円で32兆円相当)に対して、10%の関税をかけることになりました。

                                                   

                                                   これにより、中国から米国へ輸出する品目ほとんどすべてに関税がかかることになります。具体的には、ノート型PC、タブレット型PC、衣料品、おもちゃなど、消費財が多く対象となっています。

                                                   

                                                   これを受けて米国の株式市場は大きく下落しましたが、株だけでなく10年物の債券が1.9%を割り込む水準で金利が推移しています。下記は米国国債10年物のチャートです。

                                                   

                                                  <米国国債10年物>

                                                  (出典:ヤフーファイナンス)

                                                   

                                                   これはマーケット関係者の間で、中国経済がさらに悪化するだろうということを見越していると思われます。

                                                   

                                                   なぜトランプ大統領は第4弾の関税をかけてきたのか?ウォールストリート・ジャーナルの社説で、為替相場についての指摘がありました。

                                                   

                                                   どのような指摘か?といえば、トランプ大統領の目的は、人民元を急落させることが目的ではないか?ということです。人民元の対ドル相場は急落しています。いわゆる資本逃避(=キャピタルフライト)が発生していると思われます。

                                                   

                                                   中国国内にある資本が人民元から米ドルや日本円に逃げていくとなれば、中国共産党政府は人民元を買い支えなければなりません。

                                                   

                                                   トランプ大統領は、これが狙いではないか?と思われます。

                                                   

                                                   中国のお金というのは、人民元という通貨自体が中国人にも信用されていません。だからこそ中国人はビットコインなどの仮想通貨に換え、その仮想通貨を米ドルや日本円に交換したりするのです。

                                                   

                                                   平常時ではそうした動きはそれほど顕著とはならないものの、有事になれば日本円や米ドルに逃げていくいわゆるキャピタルフライトが発生します。これこそが中国共産党政府の最大の弱点です。

                                                   

                                                   まさにトランプ大統領は、その弱点を突き、中国に対して貿易交渉で譲歩を要求する戦略ではないか?というのがウォールストリート・ジャーナルの見立てです。

                                                   

                                                   ではなぜ、このタイミングでトランプ大統領が関税第4弾を放ったか?

                                                   

                                                   7/12に各紙が報じていますが、7/11トランプ氏はツイッターで「中国に失望した。米農産物を買うと言っておきながら買ってない。」と述べ、6月の米中首脳会談後の中国の対応を批判しました。

                                                   

                                                   もともと日本の大阪で開催されたG20で、米中首脳会談が行われ、中国が農産物の大量購入を約束したため、それをもってトランプ大統領は関税をかけることを留保し、交渉を継続することとなりました。

                                                   

                                                   2019/05/01レコードチャイナによれば、中国は米国からの大豆の輸入を大幅に減らし、ロシアやブラジルなどからの購入を増やしました。もちろん米中貿易戦争中なので、中国は中国なりにリスクヘッジしたということです。

                                                   

                                                   中国にとって大豆は直接食べる豆類加工品の原料になるだけではなく、家畜の飼料になるため、極めて重要な農産物です。

                                                   

                                                   中国国内の供給の増産に力を入れ始めているものの、国内だけでは十分な生産量が確保できず、国外に調達先を探さなければならない状況で、米中貿易戦争となったことで大豆の調達先を米国からロシア・ブラジルに変えました。

                                                   

                                                   その後、G20の米中首脳会談で米国の農産物を大量に買うと約束しておきながら、普通に反故にしたとすれば、トランプ大統領が怒る気持ちは十分に理解できます。そこで2019/07/31にムニューシン財務長官、ライト・ハザーUSTR代表が上海を往訪し、交渉を再開したもののわずか5時間で決裂。その後、トランプ大統領が「中国は農産物の大量購入の約束を全然守ってない」とツイートし、不満感・不信感がピークに達して、第4弾の関税発動に踏み切りました。

                                                   

                                                   最初は10%となっていますが、中国の態度によっては、おそらく25%に引き上げるでしょう。

                                                   

                                                   関税引き上げは、米中双方に痛みがあります。しかしながら米国は内需国、中国は外需で稼ぐ国ということで、米中間の貿易の輸出額を相対で見れば、2017年の数値で、輸出金額にして中国→米国の輸出額5,056憶米ドル、米国→中国の輸出額1,304億米ドルと、3倍以上も違います。

                                                   

                                                  <米中間における貿易構造(2017年)>

                                                  (出典:三井住友銀行のアナリストレポートの中国国家統計局から作成した資料を引用) 

                                                   

                                                   

                                                   

                                                   外需に頼る国は、外交で弱いということを露呈していますが、まさに米中貿易戦争で中国に勝ち目がないと言われているのは、そいういうことです。

                                                   

                                                   事実、既に中国は米国から輸入するものに対して、すべて関税をかけてしまっているため、中国側には打つ手がありません。

                                                   

                                                   一方のトランプ大統領は中国の反応によっては、10%→25%に引き上げるというカードを残しています。

                                                   

                                                   それに対して中国は対抗しようにも何もできず、そこに人民元の急落となれば、さすがの中国も厳しいのでは?と考えます。

                                                   

                                                   

                                                   というわけで今日は「農産物の大量購入の約束を守らない中国に対して、トランプ大統領の関税第四弾の鉄槌が下る」と題して論説しました。

                                                   

                                                   

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                                                  ブルームバーグ紙が報じる香港への人民解放軍動員の可能性

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                                                    JUGEMテーマ:香港に関するニュース

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                                                    JUGEMテーマ:中国ニュース

                                                     

                                                     今日は香港で天安門事件の悪夢が再発される可能性を指摘し、「ブルームバーグ紙が報じる香港への人民解放軍動員の可能性」と題して、下記の小題で論説します。

                                                     

                                                    1.人民解放軍による暴動鎮圧演習の動画を報じたブルームバーグの記事

                                                    2.3つの事実

                                                    3.米国は中国共産党が関与すれば貿易上の優遇措置を撤廃か?

                                                     

                                                     

                                                     

                                                    1.人民解放軍による暴動鎮圧演習の動画を報じたブルームバーグの記事

                                                     

                                                     8/2に報じられたブルームバーグの記事をご紹介します。

                                                    『ブルームバーグ 2019/08/02 13:05 人民解放軍の動員あるか−香港「悪夢」シナリオなら習主席の汚点に

                                                     香港にとって最大級の問題が浮上している。中国人民解放軍はどう動くかということだ。

                                                     一段と過激化しつつある抗議活動が8週目となっても、反政府デモが弱まる兆しはほとんどなく、中国政府が人民解放軍を動員するのではとの懸念が広がりつつある。中国側もまたそうした観測をたきつけているように見える。7月31日には軍による暴動鎮圧演習の動画を公開した。

                                                     軍事介入は現実的ではないとみられるが、その可能性だけでも香港で既に緊張感を高めている。英国から中国に香港が返還されて22年たつが、人民解放軍の香港駐屯部隊がこれまで果たしてきた役割はごくわずか。その状況が変われば、香港のみならず中国にとっても、意味するところは極めて大きい。

                                                     最大の懸念は「天安門事件」が繰り返されることだ。1989年6月、北京の天安門広場に集まった民主化を求める学生らを武力弾圧したのが人民解放軍だ。同様の状況となれば、米国が香港に付与する貿易上の特権を撤回する可能性もある。

                                                     たとえ小規模な軍事介入であっても、香港の金融市場から資金が反射的に逃げ出す可能性があるとアナリストらは指摘。不動産は値下がりし、グローバル企業は香港での事業活動を再考することになるだろうとしている。

                                                     ブルームバーグ・ニュースが意見を聞いたアナリストの大半は軍の介入について、その後の深刻な影響を考えれば極めて可能性の低いシナリオだと分析している。最後の手段として中国の習近平国家主席が軍投入を検討するのは、反政府デモ隊が香港警察を圧倒し、中国政府の香港統治を危うくした場合に限るだろうという。

                                                     オーストラリアのラトローブ大学でアジア調査関連のエグゼクティブディレクターを務めるユアン・グラハム氏は「中国政府が行使し得る他のあらゆる手段を使い果たしたと感じるまで、人民解放軍を動員して抗議行動を鎮圧する公算は小さい」と指摘。「結局のところ、習主席は天安門の大虐殺を繰り返したとの汚名を着せられたくない」と話した。

                                                     香港政府の報道官は先週、香港当局には公的秩序を保つ「完全な能力」があり、人民解放軍への支援要請は不要だと言明した。ただ、国家安全保障を損ねないことと中央政府の権限に挑まないこと、中国を弱体化させる基盤として香港を利用しないことを中国側が3つの原則とする中で、軍の介入があるかもしれないとの不安は3原則を巡りデモ活動家を強くけん制することになる。

                                                     中国共産党機関紙・人民日報系の新聞、環球時報の胡錫進編集長は先月の論説で、香港の「火消し役」として人民解放軍が活用されるとの見通しを弱めた。軍投入は極端なケースのみで、例えば過激な活動家が香港政府の主要機関を乗っ取る場合などに限定されるとの見方だ。

                                                     ロンドンの国際戦略研究所(IISS)で中国国防政策・軍近代化を研究しているメイア・ヌウウェンズ氏は、中国人民武装警察部隊が動員されるかもしれないとみている。66万人から成る同部隊は準軍事的な組織で、天安門広場など要所の警備や新疆ウイグル自治区といった地域での混乱鎮圧で中国政府が頼りにしている。

                                                     大和証券キャピタル・マーケッツ香港の頼志文(ケビン・ライ)エコノミストは、人民解放軍動員以外の「最悪のシナリオ」には香港での戒厳令発令や非常事態宣言が含まれると、7月25日の顧客向けリポートで予測した。

                                                     頼氏はインタビューで、北京による介入は米国が香港に与えている貿易上の優遇措置取り消しを招き、香港経済に壊滅的な打撃を与え得るとし、「人民解放軍動員の可能性はあるかもしれない」が確率はまだ低いと説明。その上で「もしそうなれば、香港にとって非常にネガティブだ」と語った。』

                                                     

                                                     

                                                     上記記事の通り、ブルームバーグは香港市民のデモの鎮圧で、中国の人民解放軍が動員される可能性について論じています。

                                                     ブルームバーグ紙によれば、7/31に人民解放軍による暴動鎮圧演習の動画を公開したと報じておりまして、その動画とは下記の動画になります。

                                                     

                                                    <人民解放軍の暴動鎮圧演習の動画>

                                                     

                                                    <郭文貴さんのツイート>

                                                     

                                                     

                                                     まず、ご紹介したYoutubeについて、どのような構成になっているかといいますと全編13分45秒となっており、下記の2部構成になっています。

                                                    <第一部>00:00〜03:05:人民解放軍による暴動鎮圧演習

                                                    <第二部>03:05〜13:45:ニューヨークに亡命した郭文貴さんの中国共産党打倒のメッセージ

                                                     

                                                     

                                                    2.3つの事実

                                                     

                                                     ここからは3つの事実を小題として取り上げます。

                                                     

                                                    (1)日本の憲法に相当する香港基本法

                                                    (2)郭文貴氏とはどのような人物なのか?

                                                    (3)この動画を報じているのはブルームバーグ紙のみ

                                                     

                                                     

                                                    (1)日本の憲法に相当する香港基本法

                                                     

                                                     動画の<第一部>00:00〜03:05では、人民解放軍が暴動鎮圧の演習を撮影した動画となっており、人民解放軍が香港市民のデモ隊のような民衆を鎮圧し、デモ隊の人々が散り散りバラバラになって逃げている様子が写っています。

                                                     

                                                     この映像では香港の治安を乱しているデモ隊が悪役となり、そこに人民解放軍が入ってデモ隊を鎮圧し、正義の味方となっている人民解放軍を賞賛して、市民と人民解放軍が一体化しています。

                                                     

                                                     現実の問題として、香港では日本の憲法に該当するもので、香港基本法というのがあり、香港政府が中国政府に対して人民解放軍の動員を要請すれば、人民解放軍を香港に動員することができるようになっています。

                                                     

                                                     

                                                     

                                                    (2)郭文貴(カク・ブンキ)氏とはどのような人物なのか?

                                                     

                                                     郭文貴さんは、中国の政界を立ち回って財産を築いた政商で、日本でいえば竹中平蔵氏に近いと私は勝手に思っています。なぜならば政商とはレントシーキングというときもありますが、日本でいえば、「派遣業法改正」「種子法廃止」「水道法改正」「郵政民営化」など、小さな政府を目指して公務員がやってきた仕事を民営化させたり、規制を緩和して、自分たちのビジネスにして利益を貪っているわけで、経世済民の理念に反しているので、竹中平蔵氏に対して私は悪い印象しか持っていません。

                                                     

                                                     竹中平蔵氏と同じ政商かもしれないとはいえ、郭文貴さんは今、事実上の亡命をしてニューヨークに住んでおり、亡命先のニューヨークから中国政府の幹部の汚職を告発しています。その郭文貴さんが、中国政府の中枢の人から、香港で厳戒令を敷くという情報を聞いたため、郭文貴さんはYoutube番組を流してリークしているのです。

                                                     

                                                     仮に厳戒令が敷かれた場合、香港人は大量の規制の中に置かれ、特に海外から香港へ入国することは難しくなるでしょうし、デモ隊に参加した香港市民は、ことごとく逮捕されることになるでしょう。

                                                     

                                                     今、香港にはたくさんの欧米人や日本人など外国人がたくさん住んでいますが、香港在住の外国人は大量に排除され、国外退去ということになるかもしれません。

                                                     

                                                     郭文貴さんがこの動画をアップした目的は、香港の仲間たちに事前に準備するように伝えたかったということで、自らは香港市民の味方であると言っています。

                                                     

                                                     

                                                     

                                                    (3)この動画を報じているのはブルームバーグ紙のみ

                                                     

                                                     郭文貴さんは厳戒令が敷かれると8/1に警告しており、その翌日8/2にブルームバーグがこのことを報じています。そしてブルームバーグの記事では、香港に対して人民解放軍の動員があり得るのか?様々な見方を紹介しています。

                                                     

                                                     もし、人民解放軍が動員されることとなれば、米国が香港に与えている貿易上の優遇措置は撤廃されることになります。

                                                     

                                                     中国は米国と関税合戦をしていますが、米国は香港を特別扱いとし、日本の韓国へのホワイト国のような優遇をしていますが、それが撤廃される可能性があるとブルームバーグの記事で報じられています。

                                                     

                                                     香港市民の民衆化デモは、始まってから8週目に入っており、その間に香港市民の勢いが収拾していないため、中国側でこのままだとヤバイと思って人民解放軍を香港へ動員するという脅しを香港内で広めている模様です。

                                                     

                                                     

                                                     

                                                    3.米国は中国共産党が関与すれば貿易上の優遇措置を撤廃か?

                                                     

                                                     ブルームバーグ氏の見立てとして、人民解放軍の香港への動員は現実的はなく、ただ単に緊張感を高めることが目的では?とも報じています。

                                                     

                                                     その緊張感とは何か?といえば、天安門事件の再来です。

                                                     

                                                     30年前に天安門に集まった学生たちを鎮圧したのは人民解放軍なのですが、それと同じことが30年経過して香港で起きるかもしれないという恐怖感を与えているという見立てです。

                                                     

                                                     もしそのような軍事介入が香港でなされた場合、香港の金融市場から一気に資金が逃げ出すことが予想されます。いわゆるキャピタルフライト(=資産逃避)です。

                                                     

                                                     8/1にトランプ大統領の追加関税第4弾の発表で、世界中の株式市場が急落しましたが、一番大きく下落したのは香港市場で2.35%も下落しました。

                                                     

                                                    <急落するハンセン指数>

                                                    (出典:楽天証券)

                                                     

                                                     

                                                     今回の中国共産党の人民解放軍の動員の可能性を示唆した動画が公開されたことが影響しているか否か?わかりません。

                                                     

                                                     しかしながら香港市場の下落幅は、米国や日本や上海に比べても大きく、トランプ大統領の関税に加えて、ブルームバーグ紙しか取り上げていないこの香港の問題が市場関係者の間ですでにリークしていたのでは?とも考えられます。

                                                     

                                                     ブルームバーグ紙では、政治アナリストらに軍事介入の可能性を聞いていますが、大半は可能性が低いと回答。なぜならば介入の後の影響があまりにも大きすぎるからとしています。

                                                     

                                                     仮にも、中国共産党政府が人民解放軍を動員するとなれば、米国は経済上の優遇措置を撤廃し、キャピタルフライトが止まらず、香港の経済繁栄を失うことになるでしょう。

                                                     さらには、国際社会からも制裁を受ける可能性があり、中国も香港も共に国際社会から孤立することも予想されます。

                                                     

                                                     そのことをさすがの習近平も理解しているがゆえに、軍事介入のオプションは行使しないだろうと思っているアナリストが大半を占めているのです。

                                                     

                                                     とはいえ、香港市民のデモ隊が、どんどんエスカレートして香港政府の機動隊を圧倒してしまい、香港政府を転覆するような事態になった場合は、軍事介入のシナリオも十分に考えられると思います。

                                                     

                                                     

                                                     というわけで今日は「ブルームバーグ紙が報じる香港への人民解放軍動員の可能」と題して論説しました。

                                                     私は株式投資で香港株の銘柄を1つだけ保有しています。週明けには売却することを検討しています。ただでさえ香港がおかしくなろうとしている上に、超円高シナリオまであり得るため、香港への株式投資は継続するべきでないと判断しました。既に取得価格の3倍近くになっているため、明日利益確定して香港株とは”おさらば”する予定です。

                                                     と同時に私の株式がどうなろうとも、まずは香港市民の民主主義が守られ、邪悪な中国共産党政府の横暴に対して、国際社会は一致団結して対処して欲しいと願うと同時に、日本のマスコミもいい加減に中国を賞賛するようなことは辞めていただき、中国の邪悪な真実を日本国内で報道していただきたいと改めて思います。

                                                     

                                                     

                                                    〜関連記事〜

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                                                    トランプ大統領の仮想通貨批判

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                                                       今日はフェイスブックが企画している仮想通貨のリブラを取り上げ、「トランプ大統領の仮想通貨批判」と題して論説します。

                                                       

                                                       まずはブルームバーグの記事をご紹介します。

                                                      『ブルームバーグ 2019/07/12 11:41 トランプ大統領、フェイスブックの仮想通貨「信頼性得られない」

                                                       トランプ米大統領は11日夜、フェイスブックの仮想通貨「リブラ」計画に警告を発した。

                                                       トランプ大統領は一連のツイッター投稿で、「フェイスブックの『仮想通貨』は高い評価も信頼性もほとんど得られないだろう。フェイスブックや他の企業が銀行になりたいなら、新たに銀行設立許可を求める必要があり、他の銀行と同じように全ての銀行規制に従わなければならない」と指摘した。
                                                       同社は仮想通貨市場への参入計画を発表して以来、規制当局者や民主、共和両党議員から疑念を投げ掛けられてきた。

                                                       

                                                       上記記事の通り、トランプ大統領は先月7/11に、仮想通貨ビットコインやフェイスブックが導入を計画しているリブラなどの仮想通貨を批判する言説をツイートしました。トランプ大統領は、フェイスブックのような企業が仮想通貨を立ち上げたいというならば、そもそも銀行規制に従う必要があると主張しています。

                                                       

                                                       トランプ大統領のツイッターでは、「I am not fan of Bitcoin and other Cryptocurrencies」と述べ、私はビットコインや他のクリプトカレンシー(暗号通貨)は好きではないと述べ、4つの理由を挙げています。

                                                       

                                                      _樵枋眠澆歪眠澆任呂覆

                                                      価格変動が激しすぎる

                                                      実体のないものに基づいている(based on thin air)

                                                      ど塰,兵莪にいくらでも利用できる(麻薬取引やマネーロンダリングが簡単にできる)

                                                       

                                                       ,砲弔い討蓮仮想通貨は「通貨」ではないということでまさにその通り。あらゆる国家は、仮想通貨による納税を認めませんし、通貨発行権を持つ自国の通貨を管理通貨制度の下で管理しますが、仮想通貨にはそれがありません。

                                                       

                                                       △硫然癖册阿激しすぎるというのその通り。下記がビットコインのチャートです。

                                                       

                                                      <ビットコインのチャート>

                                                       

                                                       

                                                       上記チャートの通り、ビットコインは2017年の年末の11月〜12月にかけて上昇しましたが、2017年12月の1ヶ月だけをみても、2017/12/08に1BTC=2,378,320円の最高値を付けたあと、その翌日2017/12/09に1BTC=1,465,000円の安値を付け、再び上昇に転じて2018/12/17に1BTC=2,278,190円まで上昇した後に、2019/01/01には、370,600円の安値を付けました。

                                                       直近では150万円ほどまで値を戻して、現在は110万円台の水準を維持しています。

                                                       

                                                       これだけ値動きが激しい相場ですと、値幅取りの短期取引で投機のお金が増えます。投機のお金が流入することでさらに値動きが激しくなります。

                                                       

                                                       は実体のないものに基づいているというのは、現在は管理通貨制度で中央銀行が金融政策を実施して通貨の安定の確保に努めるわけですが、ビットコインは管理通貨制度とは全く無縁で、むしろ国家が通貨の関与をしない自由な取引であるため、国力とは無関係という意味で実体がありません。現在の管理通貨制度では不換紙幣が流通しますが、兌換紙幣の場合は金本位制であれば金が裏付けとなり、銀本位制であれば銀が裏付けになります。仮想通貨にはそうした裏付けがないという意味で、実体がないものに基づいているといえるでしょう。

                                                       

                                                       い眩瓦トランプ大統領の主張は正しく、麻薬取引などの犯罪取引が普通にできてしまいます。世界の貧困層は銀行口座を持っておらず、そうした人らが麻薬取引などの犯罪に手を染めるのは普通にあり得るのですが、そうした人らも携帯電話さえ持っていて、インターネットの環境があれば、麻薬を売ってビットコインを手に入れるということが可能になります。

                                                       

                                                       上述のようにフェイスブックのリブラでさえも例外ではありません。そのためトランプ大統領は、フェイスブックのような企業が銀行をやりたいと思うのならば、「銀行法を守れ!」と主張しているのでしょう。

                                                       

                                                       米国にはリアルな通貨として、かつてないほど安心で信用できる通貨USAドルがあります。

                                                       

                                                       仮想通貨は不法取引に使われやすく、世界中がマネーロンダリングに対して血眼になっている中、新たな巨大なマネーロンダリングシステムがリブラという仮想通貨によってできあがるとなれば、これを見過すわけにはいかないでしょう。

                                                       

                                                       米国のFRB理事のパウエル議長も批判し、特にマネーロンダリングに対して懸念を示しています。

                                                       

                                                       仮想通貨業界では、2018年1月にコインチェック社で仮想通貨NEMが事件当時の終値で480億円相当、2018年9月にテックビューロ社(=ザイフ)で4種の仮想通貨が事件当時の終値で67億円相当が流出し、それぞれ仮想通貨不正流出事件として大きなニュースとなりました。

                                                       

                                                       この事件以来、金融庁が規制の強化に努めました。具体的には仮想通貨の交換業者に立ち入り調査を行い、業務改善命令や業務停止命令を相次いで出すなど、取引の安全性の強化の指導をしてきました。

                                                       

                                                       そんな中、先月7/11にビットポイントという交換所でハッキングによって35億円の仮想通貨が流出するという事件が発生しています。

                                                       

                                                       このビットポイントという交換所は、金融庁が業務改善命令が出ていた交換所だったのですが、2019年6月末に業務が改善されたとして改善命令を解除したばかりだったにもかかわらず、ハッキングで35億円流出とは、一体金融庁は何やっているのか?という話で、全く納得できません。

                                                       

                                                       トランプ大統領の7/11のツイッターの直後に、ビットポイントでの35億円流出事件の発生とは、偶然の出来事と思うものの、日本の仮想通貨市場はセキュリティが弱く狙われやすいということを証明してしまっているともいえます。

                                                       

                                                       このように仮想通貨はリスクが高いため、仮想通貨を投資対象としておられる方は、トランプ大統領を敵に回していることを意識し、仮想通貨の保有に注意した方がいいと私は考えます。

                                                       

                                                       

                                                       というわけで今日は「トランプ大統領の仮想通貨批判」と題して論説しました。

                                                       

                                                       

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                                                      0

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                                                         今日は以前もお伝えしたステファニー・ケルトン教授が提唱するMMTについてお話ししたく、「日本がハイパーインフレになる確率は政府・日銀が理性的である限りゼロ%です!」と題して論説します。

                                                         

                                                         先月、2019/07/16(火)に、ステファニー・ケルトン教授が来日し、東京都内で講演しました。

                                                         

                                                         MMTとは何か?

                                                         

                                                         日本に限らず、多くの国家が税収を基準に政府の支出額を考えており、財政赤字をできるだけ減らすという基準で支出額を決めるのですが、これには全く何の合理性もないというのが、MMTの一番のコアな部分です。

                                                         

                                                         借金だから減らさなきゃと思うかもしれませんが、20年以上もデフレを経験している日本人からすれば、借金を減らすのが当たり前という感覚でしょう。

                                                         

                                                         しかしながら政府の財政赤字を減らしても誰も得をしません。政府の負債を減らしたいという財務省の自己満足は達成されますが、実際に赤字を減らすと日本国民が貧乏になります。

                                                         

                                                         政府は財務省の自己満足や財務省職員の出世のために存在するのではなく、国民の幸福のために存在します。憲法13条で国民の幸福の追求権を謳っており、そのために政府が存在します。財務省の自己満足だったり、財務省職員の出世のために政府が存在するのではありません。

                                                         

                                                         そうであるならば、インフレ率2%〜3%を目指そう!となるわけで、自国通貨を発行できる国は、低インフレであっても高インフレであっても、財政破綻はあり得ません。

                                                         

                                                         もともと円という通貨は、日本政府が作っており、政府は自分の好きな時にいつでも円を作ることができるため、それが作れなくなって破綻するということはあり得ません。

                                                         

                                                         MMT理論の説明に対する反論で、ハイパーインフレになるという人がいたとして、ケルトン教授はゼロ%と言い切りました。

                                                         

                                                         確かに中央銀行、日本の場合は日銀が理性的である限り、ハイパーインフレになる確率はゼロ%です。パイロットでも頭がおかしくなって墜落するという事件が、ドイツのルフトハンザ航空機でありましたが、普通は想定していません。日銀が頭がおかしくならない限り、日本政府が頭がおかしくならない限り、基本的にハイパーインフレになることはあり得ないのは、ジャンボ機のパイロットで逆噴射するパイロットがいないことと同じです。

                                                         

                                                         またデフレ環境下でデフレ脱却のため、物価上昇を目指した金融緩和の状況が続く日本において、日銀の金融緩和政策よりも、消費者の所得を向上させる財政政策の方が直接的に機能するとも語られました。

                                                         

                                                         インフレ率という場合、物価、賃金、GDPデフレータ、全体の成長率など全て見ましょう!ということ。そのもっとも重要な尺度はインフレ率で、金融政策も一部影響することがあります。とはいえ、金融政策は、民間が使うお金の量を間接的に影響を及ぼすだけの政策で、その証拠にマネタリーベースが増加するだけ、日銀当座預金が増加するだけで、それだけでマネーストック、即ち貸し出しが増えるわけがありません。

                                                         

                                                         金融政策が無駄だとまでは言わないものの、金融政策だけでインフレ率や経済成長率を調整することは不可能です。

                                                         

                                                         インフレ率や経済成長率をカチッと決めきれるのは、結局のところ、財政政策ということになるのです。

                                                         

                                                         具体的には、消費減税や補正予算を増やすとか、デフレ脱却するまで通常予算を増やすなどが具体策です。

                                                         

                                                         特にインフラ政策は大事であるとしています。多くの有識者と呼ばれる愚者(MMTが理解できないバカもしくはMMTが正しいことを知りつつも自分の過去の発言を否定できず嘘を吐き続けるバカ)は、財源ばかり問題視します。しかしながら真に問題視すべきは、建設会社があるのか?エンジニアの数は足りているのか?ちゃんとした高い品質の技術があるのか?建設従事者は十分に存在するのか?鉄鋼やコンクリートなどの資材の供給は大丈夫か?というリソースをインフラ投資に使えるのか?が問題であって、リソースが不足するとインフレになります。

                                                         

                                                         本来ならばリソースが議論されるべきで、お金など自国通貨をいつでも発行できる以上、問題視する必要がありません。

                                                         

                                                         特に公共投資を増やす過程で、公務員の給料を引き上げたり、公共調達(公共事業や学校の先生や警察官や医療や介護に従事する人々など)に該当する業種の賃金を高くすることも重要で、その財源は普通に自国通貨建ての国債で構いません。もし上述を実行すれば、多くの人々がそういう業種で就業しようとするため、ブラック企業は自然と駆逐できます。

                                                         

                                                         最低賃金を単に法律で決めるだけでは意味がなく、かえって中小企業が倒産してしまいます。むしろ政府こそ公務員の給料を引き上げ、公共調達に該当する業種の賃金を引き上げるということを実際にやって見せることこそ大事なことであるといえます。

                                                         

                                                         また消費増税については経済成長やインフレ率を確保する場合、消費拡大は大切であり、今の日本の状況で消費増税は何のためにやるの?という話です。法人税や所得税などの直接税が激減し、結果的に財政再建もできません。

                                                         

                                                         もちろん消費が増えすぎて困るような状況下になった場合、消費増税は選択肢の一つとしてあり得ますが、今の状況は消費増税よりも、消費減税が必要であることは、経済指標をみれば明々白々です。

                                                         

                                                         

                                                         というわけで今日は「日本がハイパーインフレになる確率は政府・日銀が理性的である限りゼロ%です!」と題して論説しました。

                                                         もっと早くMMT理論を日本政府が取り入れていたとして、財政出動をしていたならば、今頃少なくてもGDPは800兆円にはなっていたでしょう。となれば税収は100兆円程度にまで膨れ上がります。

                                                         そうなれば日本人がみんな豊かになり、政府もいろんなことをやって、今起きている貧困問題や年金問題も医療介護費用の問題も、ほとんどすべてが解決します。

                                                         ところが新聞・テレビ記者らマスコミらは、インフレを心配している人が多く、ハイパーインフレになるとか制御不能なインフレになるというウソの言説を振りまきます。

                                                         そうした愚者に騙されないようにするために、MMT理論について多くの人々に知っていただきたいと私は思うのです。

                                                         

                                                         

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                                                        ゼロからお金を生み出すことができるのが銀行です!

                                                        借入金の否定=資本主義の否定(信用創造機能とは何か?)

                                                        日本には財政問題は存在せず、金融緩和だけでは景気が良くなるわけがありません!

                                                        国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)

                                                        ”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について

                                                        グリーン・ニューディール政策と現代金融理論

                                                        親日家の投資家ジム・ロジャーズ氏が指摘する日本の財政破綻に反論する!

                                                        憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

                                                        日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!


                                                        少子高齢化は労働市場におけるインフレギャップ幅の拡大をもたらす

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                                                          JUGEMテーマ:経済成長

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                                                           今日は「少子高齢化は労働市場におけるインフレギャップ幅の拡大をもたらす」と題して論説します。

                                                           

                                                           まずは日本経済新聞の記事をご紹介します。

                                                          『日本経済新聞 2019/07/10 17:00 人口減少幅最大の43万人、外国人は最多 人口動態調査     

                                                           総務省が10日発表した住民基本台帳に基づく2019年1月1日時点の人口動態調査によると、日本人の人口は1億2477万6364人と前年から43万3239人減った。減少は10年連続で、減少幅は1968年の調査開始以来、最大だった。外国人は16万9543人増え、過去最多の266万7199人となった。

                                                           日本人の15〜64歳の生産年齢人口は7423万887人と61万3028人減った。全体に占める割合は過去最低の59.5%に下がり、高齢化に拍車がかかっている。死亡数から出生数を引いた自然減は過去最大の44万2564人となった。

                                                           外国人の生産年齢人口は14万9650人増の226万8941人だった。外国人全体の85.1%を占める。日本人の働き手の不足を外国人が一定程度補っている。

                                                           外国人が全国で最も多い市区町村は大阪市で13万7467人が暮らす。日本人を合わせた総人口に占める外国人の割合は26.1%の北海道占冠村が最も高かった。横浜市は前年から外国人が6092人増え、増加数では最多だった。

                                                           日本人の人口を都道府県別にみると、前年から増えたのは東京、沖縄、神奈川、千葉、埼玉の5都県のみ。これまで増加していた愛知県は減少に転じた。

                                                           東京圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)と名古屋圏(岐阜、愛知、三重)、関西圏(京都、大阪、兵庫、奈良)の三大都市圏の日本人人口も初めて減少に転じた。名古屋圏と関西圏の減少幅が広がったほか、東京圏の増加幅が縮んだためだ。

                                                           住基台帳に基づく人口動態調査は住民票に記載されている人の数を調べるもので、総務省が毎年実施する。人口に関する調査はほかに人口や国民の就業実態などを把握するため5年に1度実施する国勢調査や、国勢調査をベースに月ごとや年ごとの数字を示す人口推計がある。厚生労働省が出生数や死亡数などの動向を使って毎月集計する人口動態統計もある。』

                                                           

                                                           記事の通り、人口が43万人減少ということで過去最大の下げ幅になりました。その一方で、生産年齢人口は61万人の減少で、7423万人となりました。

                                                           

                                                           このニュースを見て、皆さんは人口減少というのが”ヤバイ”と思われる人が多いでしょう。一方で記事には書かれていませんが、記事に記載の数字を見ますと、総人口43万人の減少に対して生産年齢人口の減少は61万人です。

                                                           

                                                           これを2018年と2019年の比でみると下記のグラフの通りとなります。

                                                           

                                                           

                                                           上図の通り、確かに総人口は43万人減少していますが、生産年齢人口の減少は61万人です。

                                                           

                                                           人口減少率で見ると総人口は▲0.346%、生産年齢人口は▲0.819%で、生産年齢人口の減少の方が減少率が多くなっています。

                                                           

                                                           何がいいたいかと言えば、労働市場におけるインフレギャップが拡大しているということです。(上図でいえば、5037万人→5055万人に拡大しています。)

                                                           

                                                           総人口=需要、生産年齢人口=供給となるため、インフレギャップが拡大しているということは、「需要>供給」というインフレギャップの状態で、需要−供給=インフレギャップ幅が拡大しているということを意味します。

                                                           

                                                           この話は別に特別なことではありません。日本の人口は、ずっと生産年齢人口の減少の方が、総人口の減少よりも減少幅が大きく、インフレギャップが拡大しているというのが続いているのです。

                                                           

                                                           少子高齢化が進めば、今後はさらにインフレギャップ幅が拡大していく可能性があります。何しろ日本の医療水準は世界的に見ても高く、水資源など発展途上国と比べても衛生環境がいい。したがって平均寿命は長い一方、デフレが放置されて出生率が上昇に転じないため、生産年齢人口の減少のスピードが総人口の減少よりも早いという状況が続きます。

                                                           

                                                           少なくても今この瞬間出生率が上昇に転じたとしても、20年間はこの状態が続くことになります。

                                                           

                                                           よくアベノミクスの成果で「失業率が低下した」とか、「求人倍率が増えた」などとする論説がありますが、こうした論説はウソ・デタラメです。端的にいえば、アベノミクスの効果など関係なく、少子高齢化という環境の影響で、生産年齢人口減少の方が総人口の減少よりもスピードが早いというだけのことであり、誰が総理大臣になっていたとしても、失業率は低下し、求人倍率は勝手に増えていくでしょう。

                                                           

                                                           ついでにいえば、人件費ですら上昇し、賃金UPにつながっていた可能性ですらあります。何しろ、労働市場でインフレギャップ幅が拡大するということなので、普通に賃金UPする環境です。

                                                           

                                                           ところが外国人労働者の受け入れを安倍政権は推進してきました。日本国内史上最悪の移民推進内閣で、日本を破壊しまくっている政権と私は思います。

                                                           

                                                           しかも政策で地方創生を謳っておきながら、東京圏への一極集中は止まっていません。地方都市は全体の人口減少に加え、首都圏へ人口が移動する社会移動を合わせて、ダブルで人口が減少します。

                                                           

                                                           

                                                           

                                                           そうした都道府県の一つ、島根県は外国人の増加率が15.4%となっていますし、主な都市の外国人比率を見ると、下記のとおりです。

                                                           

                                                          ●群馬県邑楽郡大泉町 18.2%

                                                          ●北海道余市郡赤井川村 12.6%

                                                          ●東京都新宿区 12.4%

                                                          ●愛知県名古屋市中区 12.3%

                                                          ●神奈川県横浜市中区 12.1%

                                                           

                                                           こうした地域では幼稚園とか間違いなく10人に1人以上が外国人という状況になっていると思われます。

                                                           

                                                           今年2019年4月1日の移民法改正の前でこの状況です。

                                                           

                                                           となれば2019年4月1日以降は、こういう状況がどんどん広がっていくということであり、日本人が減って外国人が入ってきて日本が日本でなくなってしまうということが、こうした数字からも読み取れます。

                                                           

                                                           しかも東京一極集中が進み、首都直下型地震が来たらどうなることやら。

                                                           

                                                           こうした状態に何もしないどころか、外国人労働者を受け入れを推進することで、生産性向上のための設備投資が抑制されて、経済成長が抑制されます。

                                                           

                                                           この国は終わり(=亡国)に向かって突き進んでいると思うのは私だけでしょうか?

                                                           

                                                           

                                                           というわけで今日は「少子高齢化は労働市場におけるインフレギャップ幅の拡大をもたらす」と題して論説しました。 


                                                          観光公害により日本人の京都離れが進行中

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                                                            JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

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                                                             皆さんは、観光公害という言葉をご存知でしょうか?

                                                             

                                                             日本は全国あちこちに観光名所があり、京都は修学旅行でもよくいかれる場所だと思うのですが、その京都が大変なことになっていることをお伝えしたく、「観光公害により日本人の京都離れが進行中」と題して論説します。

                                                             

                                                             デイリー新潮の記事をご紹介します。

                                                            『デイリー新潮 2019/07/08 日本人の“京都離れ”が進行中、インバウンドがもたらす「観光公害」という病

                                                             日本政府は、東京オリンピックが開催される2020年に訪日外国人観光客数4000万人の誘致を目指している。18年度は約3200万人だったから、2年で800万人増やすということになる。ところが、「こうしたインバウンド(訪日外国人旅行)の増加は、旅行者による消費拡大という恩恵をもたらしますが、一方、マナー違反や環境破壊、住宅価格の高騰という副作用も生みます。それが観光公害です」と、解説するのは、7月1日に『観光公害―インバウンド4000万人時代の副作用』(祥伝社新書)を刊行した、京都光華女子大学キャリア形成学部教授の佐滝剛弘氏である。同氏は、元NHKディレクターで、NPO産業観光学習館専務理事も務め、著書に、『旅する前の「世界遺産」』(文春新書)、『日本のシルクロード―富岡製糸場と絹産業遺産群』(中公新書ラクレ)などがある。

                                                             佐滝氏は1年前から京都で暮らしているが、
                                                            観光公害で、近年、特に酷いのが京都ですね。日本人の間でも人気の高い清水寺、金閣寺、伏見稲荷は常に初詣のように人が溢れています。これだけ多いと風情が失われてしまいます
                                                             京都に宿泊した外国人観光客の数は、00年で40万人だったが、10年にほぼ倍に増加。11年の東日本大震災で52万人まで下がったが、翌年から右肩上がりとなり、17年ではなんと353万人にまで増えているのだ。ところが、外国人観光客の増加に伴い、日本人の“京都離れ”が加速してきた。主要ホテルでの日本人宿泊数は、近年で毎年4%前後のマイナスとなっているが、18年は9・4%も落ち込んだ。

                                                             何故、日本人の“京都離れ”が始まったのか。


                                                            「紅葉の季節になると、どの寺院も外国人客が押し寄せて、“穴場”というものが無くなってしまいました」
                                                             京都駅からJR奈良線で、1駅で行ける東福寺はどうか。『観光公害』から一部を紹介すると、
                                                            〈18年11月の、とある平日。(中略)東福寺の境内は立錐(りっすい)の余地もない、と言ってよいほどの混雑ぶりであった。(中略)ざっと見たところ、あくまでも私見であるが、観楓(かんぷう)客のほぼ半数が中国を中心にしたアジア系。欧米人の姿もかなり多い。もちろん、日本人にとっても、訪れたい紅葉の名所として名高いはずだが、全体の3割くらいしかいない感じである。東福寺は境内に入るだけなら拝観料は不要だが、紅葉シーズンは、紅葉見物のハイライトと言える「通天橋(つうてんきょう)」を行き来するルートが有料となる。にもかかわらず、橋の上はまさに身動きが取れないほどの混雑で、しかもほぼ全員が一眼レフカメラやスマホで一方向に身を乗り出すようにして、紅葉の風景とそれをバックにした自分やグループの写真を撮ろうとする。自撮り棒を使っているのは、ほぼ中国系の観光客と見てよいだろう〉

                                                             紅葉だけでなく、4月の桜の季節は、さらにすごいことになるという。

                                                            「海外でも、日本の花見はブームになっています。祇園は、京都観光の中で一番の人気エリアですが、桜の季節はすごいですよ。町家が連なり、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された祇園白川は、桜がひときわ美しいので、16年には30万人もの観光客が殺到。身動きが取れないほど混雑し、車と接触する危険が高まったほか、写真を撮るために桜の枝や花を折ったりするマナー違反が相次いだため、17年のライトアップを中止しました。今年は警備を強化してライトアップは再開されましたが、マナー違反は続いています。白川沿いの通りには竹垣があり、それにもたれたり座るのは禁止されているのですが、平気で座って写真を撮っている中国系の観光客をよく見かけます」

                                                             市バスも大変なことになっている。

                                                            「JR京都駅烏丸口のD1乗り場は、清水寺、祇園、平安神宮を経由して銀閣寺に向かうのですが、観光客が大行列をつくり、バスを2本見送らなくては乗れません。バスは7、8分おきに来ますから2本で15分ほど待つことになります。観光客は、15分くらいどうってことのない時間ですが、市民への影響は大きい。私は京都の大学で観光学を教えているのですが、学生から、『バスが2台続けて満員で、バス停を通過してしまって遅刻しました』と言われれば、怒りづらいですね」

                                                             

                                                            地元民が敬遠しだした「祇園祭」

                                                            「7月から1カ月続く祇園祭は、17日の“山鉾巡行”は観光客が集中し、その前日に各町内で行われる“宵山”は、巡行当日は近づけなかった山鉾を間近で見られ、多数の露店が出て、厄除けとして玄関に飾る粽(ちまき)を買うのが市民の楽しみになっていました。“巡行は観光客、宵山は市民”という具合に棲み分けができていたのですが、近年の観光客の増加で宵山にも観光客が押し寄せた。山鉾を飾る場所は、狭い路地が多いので、歩くこともままならないほど混雑します。それで市民から、『行く気が失せた』、という声をよく聞きます」

                                                             京都っ子の台所「錦市場」は食べ歩き天国に……。

                                                            「市民の台所と呼ばれた錦市場は、四条通の1本北にある錦小路通のうち、寺町通と高倉通に挟まれた400メートルほどの商店街で、魚屋が多く、刺身をサクで売っていました。それが12年以降の外国人観光客の増加で、食べ歩きができるように、刺身やイカ、エビ、はんぺんなどを串に刺して、店の一番目立つところに置いて売るようになったのです。市民が買いたい商品は店の奥に引っ込み、地元の人の足が遠のいてしまいました」

                                                             舞妓・芸妓がパパラッチに狙われることも。

                                                            「祇園界隈では、舞妓や芸妓が歩いていると、外国人観光客がカメラを向けるというケースが多くなっています。中には着物に触れたり、付け回したりするケースも。芸妓の見習いである舞妓は20歳前後と若いので、外国人に囲まれて怖い思いをした人もいたと思いますが、根本的な解決策がないというのが現状です」

                                                             住宅事情も大きく変わりつつあるという。

                                                            「京都のホテル建設ラッシュで、地価もここ4、5年で2、3割高騰しています。ホテル建設のため、マンションの建設が難しくなったため、滋賀県でマンションが次々に建っていますよ。草津から京都まで電車で30分かかりませんからね。郵便受けには、滋賀県のマンションのチラシが入るようになりました」

                                                             日本人からも敬遠され始めた京都。観光公害を解決する術はあるのか。

                                                            「ハワイのオアフ島のトローリーバスのような、観光客専用のバスを設けて、市民用のバスと分離するべきですね。マナーの問題では、訪日客はほとんどが航空機を使いますから、機内で日本でのマナーを伝授してみてはどうでしょうか。さらに、人気のある寺院だけに観光客が集まらないように、入館者の数を制限したり、拝観時間も夜まで延長、マイナーな寺院をアピールするなどして、観光客を分散させることも必要でしょう」』

                                                             

                                                             

                                                             上記記事を見て、皆さんはどのように思われるでしょうか?

                                                             

                                                             日本政府は東京オリンピックが開催される来年2020年に、訪日外国人観光客数4000万人の誘致を目指しています。訪日外国人旅行者数の増加は、旅行者による消費拡大という恩恵をもたらす一方、マナー違反、環境破壊、住宅価格高騰という副作用を生み出しているのですが、京都も例外ではありません。

                                                             

                                                             私は都内に住みますが、小さいころ昔は外国人を見かけたら、「あっ!外人さんだ!」という感じだったと思いますが、今は新宿駅や渋谷駅は外国人ばかりです。記事でも京都が外国人ばかりになっている様子がうかがえます。

                                                             

                                                            <訪日客数>

                                                            (出典:日本政府観光客のホームページ)

                                                             

                                                             

                                                             数字についていえば、記事では2018年が約3200万人とあります。一方で日本政府観光客のホームページでは、2017年までのデータがありまして、その数字を拾うと下記のとおりです。

                                                             

                                                             1987年   215万人

                                                             1997年   421万人

                                                             2007年   834万人

                                                             2017年  2869万人

                                                             2018年 約3200万人

                                                             

                                                             20年前に比べて8倍近くの3200万人にまで訪日客数が伸びています。

                                                             

                                                             京都の観光客は5000万人でそのうちの1割が外国人観光客なのですが、京都の観光客数5000万人の中には、京阪神エリアの日本人が入っており、そうした人を差し引けば、普通に1割以上が外国人観光客であるといえます。

                                                             

                                                             外国人が特に行きたいところに行けば、ほぼ半分以上が外国人観光客が訪れ、結果的に日本人宿泊者数は近年で毎年4%ずつ下がっていたところ、2018年は9.4%も前年比で減少したと報じています。外国人が予約して日本人が予約できないという事態が生じているのが理由の一つです。

                                                             

                                                             また京都といえば、7/15〜7/16にかけて祇園蔡が行われます。山車や山鉾を市中で引き回すのを見るのは、ほとんど外国人であり、地元民は見に行かないとのこと。また開催日前夜は地元民で潤っていたのも、最近では前夜も外国人が増えてきているようです。

                                                             

                                                             それだけではありません。上記記事で観光公害として象徴的なのは、錦市場という伝統のある市場が完全に観光ストリート化してしまっているということです。

                                                             

                                                             もともとは生活用品を買うための市場だったのに、観光客向けに湯葉揚げ600円とかステーキ串1000円とか、外国人観光客を満足させる食べ歩きのためのモノばかりが売られており、地元民が買うものは店の奥に引っ込んでしまったということで、まさに外国人観光客によって汚染されているといえるでしょう。

                                                             

                                                             さらには地元民の足であるバスが大変なことになっており、地元民がバスに乗れないくらい混雑していて、文字通り観光公害といえます。

                                                             

                                                             こうした観光公害を解決するためにはどうすればよいか?といえば、結局デフレを脱却して経済成長し、海外との所得格差が広がるのを食い止めるということに尽きます。

                                                             日本と、韓国、中国、欧州、米国の所得格差が縮まり、拡大しているからこそ、彼らが日本に来るのです。

                                                             

                                                             日本も諸外国と同じように経済成長して物価が上昇していけば、こうしたことは是正され、自然に外国人は来なくなるでしょう。その一方で、日本人の所得が増え、日本人が京都でモノを買うようになるでしょう。

                                                             

                                                             結局、消費増税の影響と20年以上も緊縮財政を続けてデフレを放置してきた結果、経済成長が抑制されてこうなったといえると、私は思います。

                                                             

                                                             

                                                             というわけで今日は「観光公害により日本人の京都離れが進行中」と題して論説しました。

                                                             

                                                             

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                                                               米国の4月〜6月におけるGDP速報値が発表となり、事前予想1.8%よりも高い2.1%で着地しました。そんな中で、今月末にFOMC連邦公開市場委員会が開かれます。

                                                               

                                                               すでに利下げすることは決定的といわれており、問題はその利下げ幅が0.25%か0.5%かが焦点になっています。

                                                               

                                                               ブルームバーグの記事を紹介します。

                                                              『ブルームバーグ 2019/07/25 18:00 来週のFOMC、25bp利下げの確率が最も大きい−エコノミスト調査

                                                               米金融当局は今月30、31両日の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利引き下げを決め、年内にもう1回利下げする。ただ、長期の緩和サイクルに入るわけではない。ブルームバーグが実施した最新のエコノミスト調査で、このような見方が示された。

                                                               KPMGのチーフエコノミスト、コンスタンス・ハンター氏は調査への回答で、「金融当局が成功を収めれば、将来の新たなリセッション(景気後退)の前に再度、利上げを実施するだろう」との考えを明らかにした。

                                                               今月19−23日実施の調査結果(中央値)では、来週のFOMCで25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げが決まる確率が80%と最も大きく、50bp利下げは10%、金利据え置きは5%とされた。

                                                               貿易摩擦が世界の経済見通しに影を落とし、低インフレが続く中で、エコノミストは6月の前回調査で12月と来年7月に1回ずつの計50bp利下げを予想。その後、米金融当局者が一層の景気減速に備える姿勢を強めたのを受け、今回の調査では利下げ時期の予想が7月と10月に前倒しされた。』

                                                               

                                                               

                                                               上記の通り、市場関係者の間では、0.25%の利下げを予想している人が多いです。

                                                               

                                                               ただ7/18にニューヨーク連邦準備銀行のウイリアムズ総裁が、経済状態の悪化に直面した場合は、速やかな利下げすべきである旨の発言をしたため、場合によっては0.5%の利下げもあるかもしれません。

                                                               

                                                               4月〜6月のGDP速報値が1%台であれば、0.5%の可能性は極めて高かったと思うのですが、2.1%というのは予想値よりは上回って米国経済が依然好調であることを示すとはいえ、1月〜3月は年率3.1%だったのをみると、世界経済が不調な状態が、米国にも影響を及ぼしているという見方もあります。

                                                               

                                                               ここで重要なのは、トランプ大統領がどう考えているか?です。

                                                               

                                                               トランプ大統領のツイッターを2つご紹介します。

                                                               

                                                              『AFP通信 2019/05/26

                                                              日米は貿易交渉で「大きく前進」しているが、交渉の「多く」は7月の参院選後まで待つことになる。』

                                                               

                                                              『ブルームバーグ 2019/07/04

                                                              中国と欧州は大きな為替操作ゲームに興じており、米国と競うためシステムにマネーを送り込んでいる。

                                                              われわれも同じ事をやるべきだ。そうでなければわれわれは、他国が何年も前からゲームを続けるのを座っておとなしく眺めている間抜けであり続けることになる!』

                                                               

                                                               なぜ、トランプ大統領のツイッターを取り上げたか?その理由は、トランプ大統領がドル売り円買いの為替介入の可能性に留意しなければならないと思うからです。

                                                               

                                                               参院選挙は終わり、その一方で中国と欧州は為替操作ゲームを派手に楽しんでいるとし、米国も対抗すべきであるとツイートしています。

                                                               

                                                               金融システムにお金をつぎ込む為替操作ゲームとは、国家が為替介入をするということで本当はやってはいけないことなのですが、トランプ大統領は、中国と欧州がそのような市場操作をやっているとして批判し、それならば米国も市場操作をやるという言い方をしています。

                                                               

                                                               このようにトランプ大統領は明らかにドル高に不満を持っているといえるでしょう。

                                                               

                                                               マーケットの一部では、大統領の再選がかかった大統領選挙で予想外に自分の支持率が民主党候補より低いということで、為替市場でドル買い介入を強行するのでは?という見方があります。

                                                               

                                                               ドル売り介入を強行し、ドル安他国通貨高にすることで、貿易交渉を有利に持って行こうと考えているのでは?といわれているのです。

                                                               

                                                               中国、欧州、そして日本と貿易戦争に勝つため、トランプ大統領は自らの票田の製造業に従事する人々に対してアピールする必要があり、そのためにも貿易赤字を食い止めようと為替市場におけるドル売り介入を強行するというシナリオは十分に考えられます。

                                                               

                                                               仮にもトランプ大統領がドル売り介入が強行されれば、間違いなく超円高になり、日本の株式市場は大暴落することでしょう。

                                                               

                                                               

                                                               というわけで今日は「中国と欧州を為替操作ゲームを楽しんでいると皮肉ったトランプ大統領」と題して論説しました。

                                                               本来ならば、消費増税などやっている場合ではないのですが、もはや10月の消費増税は、ほぼ確定してしまっています。世界経済や通商協議によっては超円高というシナリオがあるにもかかわらず、財政再建のために消費増税をするというのは、全くをもって白痴であると言わざるを得ません。

                                                               仮に消費増税をしたとして、最低でも10兆円規模の補正予算を10年間続け、その財源として国債を発行するということであれば、日本経済へのダメージは抑えられるかもしれません。しかしながら補正予算の規模もショボく、国債発行もせず、超円高と消費縮小となれば、日本経済へのダメージは破壊的なものになると私は思います。

                                                               

                                                               

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