安倍総理の”切れ目のない機動的かつ万全”の”万全”とは何に対する”万全”なのか?

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     今日は「安倍総理の”切れ目のない機動的かつ万全”の”万全”とは何に対する”万全”なのか?」と題して論説します。

     

     下記は時事通信の記事です。

    『時事通信 2019/11/27 21:03 安倍首相、景気下支えに「万全の運営」 建設国債の使途拡大論―諮問会議

     政府は27日、経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)を開き、2020年度予算編成の基本方針の取りまとめに向けて議論した。米中貿易摩擦による海外経済の不透明感や消費税増税の影響で経済の下振れリスクが高まる中、首相は「切れ目のない、機動的かつ万全の経済財政運営を行う」と述べ、景気の下支えに全力を挙げる方針を確認した。
     会議では民間議員から、道路や港湾といった公共インフラ整備に使途が限られている建設国債について、「企業の生産性向上や人材投資」の財源に広げるよう求める意見が出た。終了後の会見で、西村康稔経済財政担当相は、「(発行ルールの見直しを議論する予定は)ない」と述べた。歳入を補う建設国債発行額は増加基調にあり、野放図な使途拡大は財政規律を一段と脅かす恐れがある。

     同日示した基本方針の原案には、長引く米中摩擦や10月の消費税率10%への引き上げ後の下振れリスクに備える必要性を明記。来月策定する新たな経済対策では、景気の下支えに加えて、東日本を中心に襲った台風や記録的豪雨の被災状況を踏まえた防災機能の強化に対応。来年の東京五輪・パラリンピック後を見据えた景気維持策も柱に19年度補正と20年度当初を「15カ月予算」として一体的に編成する考えで、原案にこれらが盛り込まれた。』

     

     上記の通り、政府は経済財政諮問会議において、2020年度の予算編成の基本方針の原案を示しました。2019年度の補正予算と一体的に編成する15カ月予算で、自然災害からの復旧、景気減速リスクなどに対応するとのこと。安倍総理は「切れ目のない機動的かつ万全の経済・財政運営を行う」と強調しました、

     

     安倍総理は”万全”という言葉を使っていますが、いったい何に対する”万全”なのでしょうか?

     

     万全とは何か懸念するリスクに対して使う言葉であり、消費増税による悪影響を懸念していることなのでしょうか?

     

     もしそうであれば、消費増税の悪影響に対する対策を”万全”にやるということでしょう。”万全”というのは”完璧”という意味でもあるため、景気の下振れゼロということを意味します。だから”万全”が何に対する”万全”か?といえば、経済対策を”万全”にやるということに他なりません。

     

     とはいえ、どうせ”万全”ではないでしょう。なぜならば既に景気は下振れしています。安倍総理の”万全”には、”万全を目指して”ということなのか?いい加減で軽々しい発言で空虚です。

     

     なぜならば2020年度予算の最大の焦点は、予算総額の3分の1を占める社会保障関係費とされ、概算要求の段階で高齢化による自然増5,300億円を見込んでいるのに、4,000億円余りにまで抑えられるか?が目安になっていると報じられている時点で、”万全”になっていません。

     

     1,300億円も削減すると言っている時点で、”万全”ではないのです。

     

     例えば、高齢者に対して、”政府にはお金がない”から社会保障関係費は削減するなど、万全ではありません。国家の予算は歳出規模約100兆円であり、1,300億円程度なら出せばいいのにと私は思います。

     

     ”政府にお金はない”という発想は、スペンディング・ファーストを理解していない愚者の発想。基本方針では社会保障全般にわたる持続可能な改革を進めると報じられていますが、改革とは何なのでしょうか?支出を削減することなのでしょうか?支出削減=生産削減=所得削減となって経済縮小になることを理解しているのでしょうか?

     

     政府支出削減=生産削減=所得削減は、GDP3面等価の原則上、必ずそうなります。高齢者への給付は、一部貯金に回るものもあるでしょうが、消費に使ってくれれば内需拡大します。

     

     相次ぐ台風や記録的豪雨の被害受けて、防災減災対策の強化に向けた公共事業費の増額を求める声が与党内で強まっているともいわれていますが、こうした声が強まって何が悪いのでしょうか?

     

     借金が増えるから悪いのでしょうか?歯止めが利かないインフレになるからダメなのでしょうか?財政を膨張させると通貨が暴落するからダメなのでしょうか?

     

     こうした危惧は、すべて杞憂です。なぜならば、内国建て債務が増えることは何ら問題がなく、インフレ率抑制は支出のスピードを減速するとか消費増税などの選択肢はいくらでも存在し、対外純資産大国が300兆円超かつ収支黒字国の日本にとっては外貨を円に換える圧力が常にあるわけであって、恐れるに足らずというわけです。

     

     安倍総理が”万全”に対策するといっても、改革だの削減だの言われると空虚な軽々しい発言にしか聞こえず、私はそうした発言に対して本当に腹立たしく思うのです。

     

     

     というわけで今日は「安倍総理の”切れ目のない機動的かつ万全”の”万全”とは何に対する”万全”なのか?」と題して論説しました。

     

     

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    人民元の行方と中国経済の崩壊について

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       今日は人民元の戦略に絡めて中国経済について論じたいと思います。

       

       中国人民元は、ずっと下落基調でした。下落していた理由として、1ドル=7元死守ということで、7元のラインを切って7元以上となると、大暴落につながる可能性があるかもしれません。

       

       中国の人民中央銀行は、人民元の下落を怖れており、為替介入で人民元の下落を抑制しています。今年1月に一旦、1ドル=7元のラインを切った場面がありましたが、これは米中貿易交渉がまとまらなかったという局面でした。そこを底に1ドル=6元台に上昇しています。(下記チャートを参照)

       

      <対ドル人民元為替レートチャート>

      (出典:サーチナから引用)

       

       

       上記のチャートを見ますと、暴落とまでは言いませんが、下落基調の人民元が7元を切るところまで回復しているのが、わかります。

       

       人民元の相場は、米中貿易交渉の協議とリンクしているといえます。貿易交渉がまとまらない方向に行けば人民元は弱くなり、貿易交渉がいい方向に行けば人民元は強くなるという相場になっているようにみえます。

       

       今年2019年8月のチャートを見ていただきたいのですが、2019年6月下旬に大阪でG20が開催され、トランプ大統領は習近平主席と貿易交渉で合意をしたのですが、中国側に合意を破棄されて決裂しました。

       

       決裂後、8/1にトランプ大統領は関税引き上げをツイッターで発表。人民元は一気に下落しました。

       

       ところが2019年10月の人民元相場は、米中貿易交渉がいい方向に向かっているとの思惑で、人民元が上昇し始めました。

       

       それでも11/05に中国の人民中央銀行は、主要金利を引き下げました。ずっと弱かった人民元が上昇し始めても利下げをしているのは、人民元高は中国経済にとって良くないことと判断したからではないかと考えられます。

       

       中国経済がものすごい悪いため、外需に依存する構造上、人民元高は景気を失速させるという判断があったものと私は思っています。

       

       人民元は上がりすぎて困る状態もさることながら、下がりすぎても困る状態にあります。資産逃避(キャピタルフライト)が加速するからです。

       

       ゴールドマンサックス証券の推計によれば、2019年6月〜8月、香港からシンガポールのシティバンク、HSBCホールディングス、スタンダードチャータード銀行などの外貨預金口座に、40億ドルの資金が流入しているとのこと。

       

       これは香港からシンガポールへ資金が逃避しているということをを意味します。香港からシンガポールへと言えども、この資金の動きは香港人だけではなく、中国共産党幹部の資金も香港を通じてシンガポールに預け替えているものと推察できます。

       

       今、中国で起きていることとして、本当に経済がヤバい状態にあるということかもしれません。それを一番よく知っている中国共産党幹部の人らが、人民元のまま国内で持っていたら危ないということで、先を見越してシンガポールに資金を移しているのではないでしょうか?

       

       第2のリーマンショックが発生するとすれば、中国発ではないか?という声も多いですが、世界が懸念している中国経済の崩壊は、金融破綻から始まるのでは?ということで、今後も中国の動向には注視したいと思います。

       

       

       というわけで今日は「人民元の行方と中国経済の崩壊について」と題して論説しました。


      設備投資を促そうとするならば研究開発費減税の厳格化ではなく法人税率の引き上げをやればいい!

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         今日は「設備投資を促そうとするならば研究開発費減税の厳格化ではなく法人税率の引き上げをやればいい!」と題して論説します。

         

         与党の税制調査会で、令和2年の税制改正で、研究開発費減税を厳格化する運営とする方向にする旨が協議されたことが報じられました。

         

         下記は産経新聞の記事です。

        『産経新聞 2019/11/26 20:39 法人税優遇の適用厳格化 政府検討 企業に投資促す

         研究開発費に応じて企業の法人税の納税額を軽くする「研究開発税制」について、政府・与党が、適用条件を厳しくすることを検討していることが26日、分かった。設備投資額を減価償却費の1割超としている基準を引き上げ、投資に消極的な企業には実質的な増税とする。令和2年度の税制改正では、企業のM&A(合併・買収)を促す減税措置が焦点となっており、「アメ」と「ムチ」を組み合わせて、企業の積極的な投資を引き出す。

         与党の税制調査会で協議し、2年度の与党税制改正大綱に反映させる方針だが、与党税調の幹部の中には、業績が悪化している企業が増えていることなどから「生産性の低下につながりかねない」との声もあり、今後、詳細を詰める。

         研究開発税制の優遇を受けるには、従業員の賃上げや国内への設備投資額で一定の条件を満たす必要がある。だが設備投資の基準は低く、大半の企業がクリアできることから、見直しの必要性を指摘する声が上がっていた。一方、多額の投資をすることで恩恵を受けている企業も多く、設備投資額の基準を大幅に引き上げた場合、経済界の反発も強まりそうだ。』

         

         上記産経新聞の記事の通り、研究開発費減税の適用を厳格化するとのこと。政府の目的は企業に投資を促すこととしています。

         

         具体的には、現行の設備投資額を減価償却費の1割超としている基準を引き上げ、投資に消極的な企業に実質的な増税をしようということなのですが・・・。

         

         はっきり言います。企業に設備投資を促すのであれば、法人税率を引き上げればいいのです。

         

         消費税が消費に対する罰則課税であり、消費すればするほど課税されるという消費を抑制することが目的であるのが消費税であり、高インフレなどでインフレ率を抑制したい場合などに有効です。

         

         それに対して法人税は、利益に対する罰則課税であり、利益を出すくらいならば、研究開発費などの投資は言うまでもなく、人件費やその他経費をたくさん使ってください!ということなので、投資と消費が増えます。

         

         企業すべてに法人税率の引き上げを行ったうえで、研究開発費減税を厳格化するならば、まだ理があります。本当に投資をしない内部留保ばかり貯め込む企業に対しては、たくさん増税をすればいいのです。

         

         儲かった利益を研究開発費に回さなかった企業は増税になるとなれば、例えば利益のうち1割でも投資すれば減税、2割投資すればさらに減税、3割投資すればさらに減税・・・となります。

         

         にもかかわらず、法人税率はそのままで、研究開発費減税を厳格化するとなれば、研究開発は進まなくなるだけではなく、投資が進まなくなるので、デフレ促進(経済成長を抑制)します。

         

         デフレ脱却を掲げている安倍政権ですが、どうもやっていることはデフレを本気で脱却させようとは思っていないのでは?と疑わざるを得ません。供給力強化、国力強化につながらず、ただカネカネカネとやって率先して政府が緊縮財政をやり、企業にも内部留保を高めて筋肉質な財務体質を・・・などというのは、資本主義の否定に他ならず、研究開発費が減少すれば、企業の競争力はむしろ低下するだけです。

         

         株式投資の自己資本比率を高めるなどという言説もまた資本主義を否定しているに他ならず、インフレになれば他人資本を入れて投資をして、成果が出ればROEが上昇するとなるわけですが、どうもこうした思考回路にならない日本人が多いと思われ、デフレ脱却を困難にしているのでしょう。

         

         

         というわけで今日は「設備投資を促そうとするならば研究開発費減税の厳格化ではなく法人税率の引き上げをやればいい!」と題して論説しました。

         表題とはテーマが異なりますが、資本金が1億超の大企業の交際費減税措置は、2019年度末に廃止にする方向であることも報じられています。これは例えば銀座の繁華街や、祇園の繁華街など、困る人がたくさんいるはずです。

         研究開発費減税の厳格化も、交際費減税措置廃止にしても、内需拡大どころか内需を縮小させるデフレ促進策ばかりであり、日本の未来は暗いものとなっていくことでしょう。

         残念ながら安倍政権が長く続けば続くほど、少しずつ日本がダメになっていく、そう思わざるを得ないのですが、だからといって、他の人が総理大臣をやっても同じことでしょう。

         多くの人々が経済についての正しい知見を持つこと、これ以外に政策転換することは難しいと私は思っています。


        消費税15%を提唱するIMFよ!お前はIMFではない!IMFの名を借りた財務省職員だ!

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           今日は「消費税15%を提唱するIMFよ!お前はIMFではない!IMFの名を借りた財務省職員だ!」と題して論説します。

           

           IMF国際通貨基金は日本経済に対して、定期的に行っている分析を踏まえた報告書を公表しました。それによれば、医療や介護などで増える社会保障費を賄うため、2030年までに消費税率を15%引き上げる必要があるとしています。

           

           IMFは日本の財政に関して債務持続性を維持するための長期的な計画が欠けているとしている。その上で、増大する社会保障費を賄い、債務持続性のリスクを引き下げるためには、消費税率を少なくても15%まで段階的に引き上げるべきだ!とIMFは主張しています。

           

           このIMFの提唱に対して、インターネットなどで不満の声があがっています。下記はテレ朝Newsの記事です。

          『テレ朝News 2019/11/26 IMF「消費税を15%に」提言 ネットに“違和感”も

           増税したばかりということもあってか、不満の声が上がっています。
           先月、消費税率を10%に引き上げた日本。家計の負担が気になるなか、来日していたIMF(国際通貨基金)専務理事のこの発言が波紋を広げています。
           IMF・ゲオルギエワ専務理事:「IMFの見解としては徐々に消費税率を引き上げることが有効だと考えています」
          IMFは消費税率を2030年までに15%、さらに2050年までには20%まで段階的に引き上げる必要があると提言したのです。これに対し、ネット上では反発の声が上がっています。

           消費税率を引き上げたばかりのこの時期にIMFの増税の提言に違和感を持つ人も多いようです。そもそもIMFとは加盟する約190カ国の貿易の促進や国民所得の増大などを目指す機関で、国際通貨制度の番人として1944年に設立されました。消費税率を段階的に引き上げる理由としてIMFは、日本の高齢化を挙げ、働き手が減る一方で、年金や医療費などが増え続け、国の財政運営が厳しくなると指摘しています。それにしても、なぜ日本へここまで具体的に提言するのでしょうか。
           第一生命経済研究所・永濱利廣首席エコノミスト:「IMFというのは、日本の財務省からも職員が出向しています。政策提言的な部分は各国の財務省の意向が色濃く反映されているのが特徴。ある意味、直接、自国の国民に言いにくい耳の痛い話をIMFという外的機関を使って発言することはよくあることです」

           

           上記の記事の通り、IMFのゲオルギエワ専務理事が「IMFの見解として徐々に消費税率を引き上げることが有効だ!」と述べていることを報じています。

           

           いかにも権威あるIMFの専務理事が発言しているのだから、「消費税率を引き上げることは正しい!」と思いきや、この発言はIMF専務理事の発言ではありません。

           

           IMFの名を借りた財務省の連中どもが「消費税率を引き上げることが有効だ!」と述べているのです。

           

           第一生命経済研究所の永濱氏も述べていますが、IMFは日本の財務省職員が出向して、政策提言的な部分は、各国の財務省の意向が色濃く反映されているのが特徴なのです。

           

           ある意味、直接自国の国民に発言しにくい耳の痛い話を、IMFという外的機関を使って発言するのです。いかにも権威ある国際機関がそう言っているとして、消費税率引き上げの正当性を主張するのが、彼ら財務省職員らの手口です。

           

           消費増税15%とか、今の日本経済をさらに崩壊させるだけの話であり、消費税率10%ですら、理がありません。デフレ脱却しない限り、消費税率の引き上げは無理な話。というより消費税率引き上げはインフレ対策であって、未だ日本はデフレであるということも忘れてはなりません。

           

           デフレさえ脱却して、インフレ率が10%とかにでもなれば、消費税率15%も選択肢としてあり得ます。

           

           消費税は景気を冷やすものであり、景気が過熱した場合は、加熱した景気を覚ます意味で消費増税も選択肢の一つとしてあり得るのですが、今はデフレであるため、あり得ないのです。

           

           IMFの名を借りているため、いかにも権威あるIMFが提言しているようにみえますが、実際は日本の財務省職員が勝手に消費税率15%などとほざいているだけです。

           

           

           というわけで今日は「消費税15%を提唱するIMFよ!お前はIMFではない!IMFの名を借りた財務省職員だ!」と題して論説しました。

           

           

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          ”景気は底堅い”と嘘八百を言い続けて失政により貧困化している事実に目を背ける安倍政権

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             今日は「”景気は底堅い”と嘘八百を言い続けて失政により貧困化している事実に目を背ける安倍政権」と題して論説します。

             

             私は数年前から、日本が貧困化しているのでは?と思った事象があるのですが、それは若者が車を乗らなくなったこと、電車の車中や街中でディスプレイが割れたスマートフォーンを使っている若者をよく見かけること、この2つです。これらを見るたびに、日本の貧困化が進んでいるのでは?と思うようになりました。

             

             皆さんはどう思われるでしょうか?

             

             よく有識者とか呼ばれている人ら、「最近の若者はゲームばかりで車に興味を持たない」と偉そうに発言をする人がいます。若者は車に興味を持たないのではなく、お金がないから車が買えないということを、彼らは微塵にも思ったことはないのではないでしょうか?

             

             特に都内に住む学生らからみれば、地下鉄や鉄道網のインフラが世界で比較してもずば抜けて整っていることもあり、別に車を必要と感じないと思う学生が多いということもあるかもしれません。

             

             しかしながら、そこにはお金の問題が絡んでいることは明白ではないでしょうか。

             

             免許証を取得するには20万円以上かかり、さらに車を持とうと思えば、駐車場代や税金や保険など、相当の出費が発生します。

             

             バブルを経験した世代や、バブル崩壊後も1997年の構造改革基本法制定による緊縮財政が始まるまで、日本が経済成長していた時代に社会人経験をし始めた人ら、貧困化した日本という事実を知らない人も多いのではと私は思います。

             

             下記の表とグラフは、平成13年度末と平成29年度末で、免許証の取得者数の推移を示したものです。

             

            <年齢区分別 運転免許証取得者数の推移>

            (出典:警察庁の免許証取得者数と、総務省の人口統計から引用)

             

             

             上記折れ線グラフを見ていただきたいのですが、若年層の人口減少という状況はあるものの、取得者数の割合が減少している点に注目していただきたく思います。

             

             20歳〜24歳 82.9%→75.8%

             25歳〜29歳 92.1%→87.9%

             

             20代の数字を見てわかることは、人口減少のスピード以上に免許証取得者数減少のスピードの方が多いため、割合が減少しているのです。

             

             他にも実際に貧困化を示す指標は、いくつもあります。

             

             下記はカオナビというサイトから数字を引用したものです。

             

             企業が労働者に支払った給与総額

             1999年:217兆円 → 2009年:192兆円(▲25兆円)

             

             労働者の平均年収

             1999年:461万円 → 2009年:406万円(▲55万円)

             

             正社員採用数

             2000年:74.0% → 2010年:65.6%(▲14.4%)

             

             

             また国士舘大学の小浜逸郎教授によれば、2015年度のOECD加盟国34か国中、日本の相対的貧困率は29位であることに加え、1995年には世帯収入の中央値が550万円のところが、2017年には423万円にまで減少。金融資産ゼロの世帯は3割を超えています。

             

            <貯蓄ゼロ世帯割合(%)>

            (出典:山本太郎事務所から引用)

             

             上記の通り、貯蓄ゼロ世帯の割合も2012年→2017年で、大幅に増加しています。

             

             決して安倍政権だけが悪いとはいいませんが、1997年の構造改革基本法以降、デフレを放置してきたのは事実であり、特に安倍政権になって以降は、2013年度を除いて、緊縮財政による実質賃金と実質消費の下落により、貯蓄ゼロ世帯の割合の増加したと言えるのではないでしょうか?

             

            <2015年の実質賃金を100として指数化した実質賃金指数の推移>

            (出典:厚労省のホームページの毎月勤労統計の資料の数値を引用)

             

             

             

             少なくても安倍政権が目標に掲げる物価目標2%は達成されず、デフレが続いているということは、消費者物価指数の推移(下記グラフ)を見ても明らかです

             

            <消費者物価指数(コアCPI、コアコアCPI)の推移>

            (出典:総務省のホームページ「e-slat」から引用)

             

             またデフレ放置に加え、労働市場の流動化と称して非正規雇用を増やすことができる、経営的には損益分岐点を左下にシフトできる規制緩和が、派遣業法改正以降ずっと続けられてきたこともあり、職を失う人、職に就けない日本人が続出。仮に職に就いたとしても低年収の人、あるいは非正規社員という雇用が不安定な人が増加していて、今もなお現在進行中の状況です。

             

             非正規雇用では、雇用期間が最長でも1年と不安定なうえに、社会保険が不十分であったりします。2018年4月に規制が強化されて、無期転換ルールが開始されたものの、無期転換ルール開始前に企業から労働契約を打ち切られる「雇い止め」が増加して、生活に困窮している労働者も増加しました。

             

            <年収200万円以下のワーキングプアと呼ばれる層の推移>

             

            (出典:国税庁の民間給与実態統計調査の1年を通じて勤務した給与所得者について集計したもの)

             

             

             ワーキングプアと呼ばれる層は、安倍政権になってからも1,100万人超を推移し続けています。

             

             私は公務員を増やすべきだ!という立場で論説することも多いのですが、実は公務員にも非正規雇用が増えています。小浜逸郎氏(前述)によれば、地方公務員では11年間で非正規雇用の公務員が4割増加し、全体の3分の1を占めるとのこと。しかも正規雇用の地方公務員の平均年収が660万円のところ、非正規雇用の地方公務員は207万円程度ということで、ワーキングプアすれすれの状況で彼らにはボーナスもなければ昇給もないとのこと。それだけにとどまらず、産休や看護休暇や交通費すら認めないとする自治体もあるようです。

             

             これでは地方経済が疲弊するのは、もはや当然の帰結と言えるでしょう。その象徴として、今年10月1日の消費増税を目前の9/30までに閉店した百貨店は10店舗以上あります。

             

             こうした中、国内の子どもの6人〜7人に1人が貧困状態にあるとされ、2012年から子ども食堂というのが全国で開設されています。

             

             下記は日本経済新聞の記事です。

            『日本経済新聞 2019/06/27 10:14 子ども食堂1.6倍に 3700カ所、6校に1つ     

             子供に無料か低額で食事を提供する「子ども食堂」が全国で3700カ所を超え、昨年比で1.6倍に増えたとの調査結果を支援団体が26日、公表した。どれだけ普及しているかを表す指標として、小学校数に対する食堂数の割合(充足率)も算出。都道府県平均は17.3%で、小学校6校に食堂が1カ所ある計算となった。最も高い沖縄(60.5%)と最も低い秋田(5.5%)では大きな開きがあり、地域差も明らかになった。

             子ども食堂は地域のボランティアらが運営。低所得や親の帰宅が遅い家庭の子供向けに2012年ごろ始まり、全国に広がったとされる。住民の交流拠点としての役割を果たすことも多い。

             調査はNPO法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」(東京)と全国のこども食堂地域ネットワークが実施。都道府県ごとに今年5月までの状況を集計した。

             食堂数は3718カ所を確認。秋田を除く46都道府県で、昨年の調査から計1400カ所以上増えた。最も多かったのは東京の488カ所で、大阪336カ所、神奈川253カ所が続いた。最も少なかったのは秋田の11カ所。全国の年間利用者数は推計で延べ約160万人。

            全ての子供が利用しやすくするには、小学校区単位で食堂があることが望ましいとして、小学校数に対する充足率も算出。高い順に沖縄60.5%、滋賀52.5%、東京36.6%だった。低かったのは秋田5.5%、青森5.6%、長崎7.0%の順だった。

             むすびえの湯浅誠理事長は「子ども食堂には貧困家庭の子供だけが食事する場所との誤解があるが、交流拠点としても機能している。地域の女性を中心に関心は高く、取り組みやすい雰囲気が出てきたことで、増えたと思う」としている。』

             

             

             これだけ貧困化が進んでいる指標や記事が出回っているにもかかわらず、内閣府は「景気は底堅い」などと発表をしていて、マスコミも”いざなぎ越え”と好景気であることを報じています。

             

            <主要国のGDP伸び率>

            (出典:世界経済のネタ帳から引用)

             

             1996年と2016年のGDP成長率でみれば、ケチケチのドイツですら1.4倍になっているにもかかわらず、日本だけが1.0倍と10年間足踏み状態。先進国の米国ですら2.3倍で、トランプ政権になってからは経済はさらに絶好調で、実質賃金は年率換算で2.8%増です。

             

             1995年には、世界のGDPに占める日本のシェアは17%に達していたのですが、現在は2018年には6%以下に落ち込んでいます。

             

             内閣府に限らず政府関係者や、経済学者やエコノミストやアナリストら、国会議員らも含め、これらの指標は誰でも見ることができます。

             

             にもかかわらず、そうした有識者と呼ばれる連中は、東京の場合は「銀座は人が大勢いる」とか「渋谷は活気がある」など、沖縄でいえば「国際通りは人が大勢溢れている」、大阪でいえば「インバウンドが絶好調」などといって「日本は景気が良い」という認識でいるので、あまりにもアホらしくなるのです。

             

             私は都内に住みますが、今年ゴールデンウィークに訪れた欧州視察で、ロンドンの物価、パリの物価が高かったことに驚きました。何しろ屋台で売っているホットドッグは、3.5英国ポンド(日本円で約500円)、500㎖ペットボトルのペプシコーラが3.4€(日本円で約419円)と物価が高く、私は日本が経済成長していないということを実感しました。

             

             日本国内の一部の都市だけをみて、あるいは都内に住む人は、日本の貧困化というのがピンと来ないかもしれませんが、恐るべきスピードで貧困化が進んでいるという実態は、誰もがいろんな指標を通じて知ることができるのです。

             

             

             というわけで今日は「”景気は底堅い”と嘘八百を言い続けて失政により貧困化している事実に目を背ける安倍政権」と題して論説しました。

             

             

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            フィリピンの送電企業NGCPの株式を40%保有している中国は、いつでもフィリピン国土の電力を遮断可能?

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               今日は「フィリピンの送電企業NGCPの株式を40%保有している中国は、いつでもフィリピン国土の電力を遮断可能?」と題して論説します。

               

               下記はCNNの記事です。

              『CNN 2019/11/26 17:58 フィリピンの電力網、中国が「いつでも遮断可能」 内部報告書が警告

               CNN) フィリピンの電力供給網は中国政府の支配下にあり、紛争の際には遮断される可能性があるという議員向けの内部報告書の存在が明らかになった。
               中国の送電会社の国家電網は、フィリピンの送電企業NGCPの株式の40%を保有している。民間の合弁企業のNGCPは2009年からフィリピンで送電事業を行っている。中国がフィリピンの電力システムに介入する可能性については10年前の合意時から懸念が出ていた。
               議員からは今月、取り決めについて再検討を求める声があがった。内部報告書によれば、システムの主要素にアクセスできるのは中国人技術者のみで、理論上は中国政府の指示によって遠隔で動作を停止させることも可能だという。
               中国によってこうした攻撃が電力網に行われたという前歴はない。また、喫緊にこうしたことが行われるという証拠が提示されているわけでもなく、あくまで将来的な理論上の可能性としている。
               情報筋によれば、内部報告書は電力網が現在、中国政府の「完全な支配下」にあり、中国政府はフィリピンの電力網に混乱を引き起こす能力を保持していると警告している。
               中国外務省は、国家電網が、NGCPのプロジェクトについて現地のパートナーとして関与していると述べた。中国外務省はまた、「フィリピンは中国にとって隣人であり重要なパートナーだ」と指摘。相互の利益の拡大とウィンウィンな関係の拡大に向けて、法と規則にのっとって、フィリピンで事業を行う中国企業を支援すると述べた。
               電力網に関する取り決めについては2020年の電力予算を協議するなかで懸念が持ち上がった。
               上院議員の1人は、「スイッチひとつで」電力が停止する可能性に懸念を示した。復旧には24時間から48時間かかる見通しだという。別の上院議員も中国がNGCPの株を保有していることについて、「中国の最近の行動や覇権主義的な願望を考えると、国家安全保障に対する深刻な懸念だ」と述べた。
               NGCPはフィリピン全土で電力の送電事業を行っており、同社の報告書によれば、フィリピンの家庭の約78%に電力を供給している。2009年に民営化され、国家電網が株式を保有したほか、運営のためのスタッフも派遣している。』

               

               

               上記記事は、NGCPという電力の送電をやっている会社が、中国の送電会社の国家電網に株式を40%保有されているため、中国がフィリピンの電力システムを操作できるということで、フィリピンの安全保障問題として提起しています。

               

               日本でも発送電分離というバカバカしい規制改革系の電力自由化が始まりますが、送電会社に外資規制をかけない可能性も十分にあります。

               

               例えば日本では種子法が廃止され、それまで種子法によって植物の種を地方自治体で圃場で管理することを義務付け、予算を付けてきました。種子法廃止によって、これまで税金を使って知見を蓄積してきたものを、民間企業に共有することが法律で明記されています。

               

               その民間企業には、外資規制がないため、遺伝子組み換え作物の種を作っている悪名高いモンサントが、種の情報を買うことが可能になります。

               

               これは食糧安全保障の崩壊につながるため、安全保障弱体化につながります。多くの国会議員どもは、そんなことも知らず、自由市場が正しいと盲目に信じ込んで、反対したのは共産党だけでした。

               

               同じように発送電分離についても、私はもともと発送電分離に反対していましたが、おそらく発電会社と送電会社に分かれて、その際、送電会社への外資規制は書けないのでは?と疑っています。

               

               何しろ”規制は悪”で、”市場の事由に委ねれば最適な価格・・・”で安い電力が提供できるなどと発言するバカな有識者どもが多いからです。

               

               2020年4月からの発送電分離では、発電会社と送電会社の役員の兼務が禁止されています。コーポレートガバナンス化何を理由にしているか、私には不明ですが、少なくても発電会社と送電会社が一緒であればこそ、停電しても電力会社の社員がプライドにかけて、復旧を急ぐことで、日本は世界でも停電が最も少ない国とされてきました。

               

               ところが発電会社と送電会社が分離されることによって、ともに利益追求組織で分離されることとなるため、停電をしたとして送電会社が発電会社に対して復旧を急ぐよう要請したとしても、急いで復旧してくれるとは限りません。あくまでも別会社であり、しかも役員兼務まで禁止しています。

               

               今までのように送電と発電が一緒であればこそ、電力サービスは安定供給することが可能なのに、分離してしまえば安定供給はできなくなる、即ち停電が今後は発生する頻度が高くなることが予想されるということです。

               

               事実、台風15号では千葉県全域で停電が長時間にわたって続きました。

               

               しかしながら、そうした長期にわたる停電が今後頻発し、ニュースにすら取り上げられなくなるかもしれません。

               

               それより問題なのは外資規制をかけなければ、フィリピンのNGCPと同様に、中国に株式を保有されてしまった場合、中国は日本の電力を止めるというカードを持つことになり、安全保障上の脅威になることに違いありません。

               

               CNNの今回のニュースをきっかけに、日本政府はバカバカしい規制緩和や自由化を辞めてむしろ規制強化の方向に転換されることを私は望みます。

               

               

               というわけで今日は「フィリピンの送電企業NGCPの株式を40%保有している中国は、いつでもフィリピン国土の電力を遮断可能?」と題して論説しました。


              主権国通貨ルーブルを持つロシアがデフォルトした理由

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                 ロシアがかつて、デフォルトになったことがあります。

                 ”自国通貨建てのデフォルトはあり得ない”は事実で正しいですが、固定為替相場制を導入している場合、デフォルトする可能性は捨てきれません。そこで今日は「主権国通貨ルーブルを持つロシアがデフォルトした理由」と題して論説します。

                 

                1.固定為替相場制の概要

                2.大量のモノを他国から輸入して、原油・天然ガスの輸出で稼ぐ構造のロシア経済の弱点

                3.外貨を調達できないロシア政府は緊縮財政という政策を打つことができるのか?

                 

                上記の順でご説明します。

                 

                 

                 

                1.固定為替相場制の概要

                 

                 為替市場というものは、需要と供給で決まります。もし為替市場で1ドル=100円と固定するためには、政府が為替介入をするしかありません。

                 

                 では、なぜ固定為替相場制の場合に政府の介入が必要になるのでしょうか?

                 

                 その理由の一つとしては、自国通貨が外貨に両替される圧力が高まることに加え、貿易黒字側も米ドルを持ちたくないという事情もあります。そのため、逆のオペレーションをしなければならず、そのオペレーションについて政府が介入するのです。具体的には、日米で1ドル=100円で固定する場合、米国が日本円という外貨準備高を取り崩し、ドルを買い戻すというオペレーションが必要になります。

                 

                 では、変動為替相場に移行すると、どうなるでしょうか?

                 

                 実は自国通貨建ての国債がデフォルトするのは、固定為替相場制の国が、変動為替相場制に移行したときにデフォルトが発生します。

                 

                 具体的な例としては、ロシアが1998年に財政破綻した例があります。

                 

                 ロシアは財政破綻する前、ロシアの自国通貨ルーブルは、1ドル=6.45ルーブルで固定化されていたのですが、それはロシア政府が対ドル固定為替相場の維持を望んでいたためです。

                 

                 原因として考えられるのが、ロシアは原油輸出国であり、財政の大部分を原油や天然ガスの輸出に依存しているため、財政が組めなくなってしまう恐れがあるということです。例えば同じ量の石油や天然ガスを他国に売ったとしても、ルーブルが為替相場で暴落してしまえば、手に入るお金が変わってしまうため、財政が組めなくなってしまいます。そのため、1ドル=6.45ルーブルで固定していました。これによりロシア政府のロシアの自国通貨ルーブル建て債務は、事実上ドル建て債務と化します。

                 

                 例えば1億ルーブルの国債を買おうと思っていたとして、もしルーブルが暴落している状況であれば、ルーブル建て国債を買いたいと思う人は誰もいないでしょう。しかしながら、”米ドル建てロシア国債”もしくは”円建てロシア国債”であれば、基軸通貨ドルもしくは円建てということで、ロシア国債を買ってもいいという人は多いでしょう。

                 

                 仮に米ドル建てロシア国債、日本円建てロシア国債を発行しなかったとして、ロシアが固定為替相場制にした場合、例えば1ドル=6.45ルーブルで固定化すれば、ルーブルは対ドルで為替変動しないため、ドル建てで国債を買ったことと同じことになります。

                 

                 実際に国際金融市場では、ロシア政府が発行するルーブル建て国債が買われていましたが、その理由はドル固定であったからこそ、投資家らはロシア国債を買うことができたのです。

                 

                 しかしながら、ロシアは原油と天然ガスしか売り物がありません。ロシア製の製造物など、ソビエト連邦の頃からありません。

                 

                 ロシアは国土面積こそ大きいですが、シベリアのような巨大な資源宝庫があるので、科学技術投資や素材投資などやらなくても、原油や天然ガスを他国に売って稼げてしまうため、逆に言えば原油と天然ガスの発掘・採掘の投資以外は、ほとんど投資しないというのがロシア経済の特徴です。

                 

                 ゆえに他国に売るものは原油と天然ガスしかないため、原油価格や天然ガスの価格がちょっと暴落するだけで、貿易赤字が巨大に膨らむ構造になっているといえます。

                 

                 そもそもロシア国内で生産しているものがないために、多くのモノを他国から輸入しなければならなくなるので、必然的に貿易赤字が膨らみやすいのです。

                 

                 

                2.大量のモノを他国から輸入して、原油・天然ガスの輸出で稼ぐ構造のロシア経済の弱点

                 

                 石油や天然ガスの資料を発掘することに傾注し、エネルギー分野以外の産業を育成しないロシアにとって、ロシアルーブルはどうなるでしょうか?

                 

                 まず、輸入量が変わらず、輸出量は減少するとなれば、物を買う量の方が多い状態です。輸出は外貨を稼ぐ、具体的には外貨をルーブルに戻すのでルーブル高の要因です。

                 

                 一方で穀物などの食料を買う場合、ルーブルを売って外貨を買い、外貨で穀物などの食料を買いますが、これはルーブル安の要因です。

                 

                 例えば、石油と天然ガスを売って輸出した場合、輸出で稼いだ外貨をルーブルに交換するため、外貨売りルーブル買いとなりますが、もし国際市場でエネルギー価格が下落した場合、ルーブル高の要因が減少することで、ルーブル安外貨高の圧力が高まることになります。

                 

                 他国からいろんなものをたくさん輸入している一方で、輸出品目は原油と天然ガスという貿易構造のロシアが、国際市場におけるエネルギー価格の変動によってルーブルが下落して貿易赤字が膨らんだ場合、固定為替相場制を採用しているロシア政府には何ができるでしょうか?

                 

                 まず自国通貨のルーブル安を支えるため、外貨準備高を取り崩してルーブル安を支える方法があります。

                 

                 実際にロシア政府は外貨準備高を取り崩してルーブル安を支えたのですが、それでもロシアルーブル安の強い下落圧力がかかりました。その後、ルーブル安を買い支えて外貨準備高を取り崩したロシア政府は、外貨準備高の減少に直面し、ルーブル安を支えるために必要な外貨準備高が足りなくなってしまいました。

                 

                 外貨準備の減少に直面したロシア政府は、その後、外貨が無くなっただけでなく、必要な資金を外貨で借りることすらできなくなりました。

                 

                 それもそのはず、国家が危ない状況でロシア政府がドルを貸して欲しいと言ったとしても、貸した側は、ロシア政府が本当に返してくれるのだろうか?と投資家は疑心暗鬼になるため、ロシア政府は外貨を獲得できなったのです。

                 

                 そのような危ない状況でロシア政府が「ドルを貸して欲しい!」といったところで、貸してくれる投資家はほとんどいないでしょう。

                 

                 結果、ロシア政府は外貨を獲得できませんでした。

                 

                 

                 

                3.外貨を調達できないロシア政府は緊縮財政という政策を打つことができるのか?

                 

                 為替相場を固定化させるための他の政策として考えられるのは、緊縮財政です。


                  緊縮財政をやれば、輸入が減少するため、ロシアルーブルの売り圧力は弱まります。

                 

                 しかしながら1998年の破綻した以前のロシアは、ソビエト連邦の崩壊でめちゃくちゃになっていました。

                 

                 そのため、失業率を上昇させる緊縮財政はできませんでした。

                 

                 1998年当時はエリツィン大統領ですが、彼は権力を奪った立場であったため、緊縮財政をやって失業者が増えることになれば、国民がエリツィン大統領を引きずり降ろすことになっていたことでしょう。

                 

                 そこで緊縮財政ができないと考えたロシア政府は、為替変動相場制に移行しました。

                 

                 ところが為替変動相場制移行後、ロシア政府にはルーブルでの支払いの意欲が無くなりました。これは為替相場制に移行後、為替市場に自由に任せたとして、ルーブル建ての国債が償還される際にルーブルを通貨発行した場合、ものすごいルーブル暴落圧力となります。そうすると輸入物価が上昇し、国民生活が苦しくなることが予想されます。

                 

                 もともとロシア国内でモノを製造せず、モノを他国から輸入しているという状況で、輸入価格が暴騰するルーブルの暴落だけは受け入れることができなかったため、ロシア政府は債務不履行を選びました。

                 

                 本来ならば、ルーブルは自国通貨なので通貨発行ができます。しかしながら自国通貨を発行してルーブルが大暴落して輸入物価が大幅に上昇することは受け入れることができなかったでしょう。だからこそ、債務不履行を選んだのでした。

                 

                 緊縮財政と債務不履行以外に打てる手はありません。なぜならば、ロシアは貿易黒字を維持できる経済ではなく、むしろ原油・天然ガスが暴落するだけで、貿易赤字が膨らみやすい体質だったと言えるでしょう。

                 

                 しかも固定為替相場制にしなければ、国家の財政を組めなかったという状況にもありました。

                 

                 では、どうすればよかったのか?といえば、固定為替相場制にすべきではなく、むしろ国内の生産能力を引き上げて、海外からモノやサービスを買わなくても、ちゃんとロシア国内だけでやっていける経済にしていくべきでした。

                 

                 ところが逆にロシアの場合、原油と天然ガスがおいしすぎました。原油と天然ガスが山のように存在し、しかも売却する先は世界中たくさんあります。

                 

                 そのため、原油と天然ガスの発掘投資に注力して、他の産業を育成しませんでした。その結果、輸入に頼ることになるというのは、ある意味でロシア経済の宿命的な構図かもしれません。

                 

                 

                 

                 というわけで今日は「主権国通貨ルーブルを持つロシアがデフォルトした理由」と題して論説しました。

                 資源がたくさんある国といえば、資源がない日本の人から見れば、うらやましく思えるかもしれません。またロシアは、原油と天然ガスの他に宇宙開発や軍事の投資はしていましたが、それ以外は全部輸入です。そのような環境ではルーブルの下落圧力は高まるのは、当然の帰結と言えるでしょう。

                 では固定為替相場制でルーブルを固定するとなれば、外貨準備高を増やすしかありませんが、外貨準備高が不足していれば、外貨を借りるしかありません。しかもその外貨すら借りれないとなれば、緊縮財政か変動為替相場制へ移行するしかありません。

                 緊縮財政が選択できなければ変動為替相場制にならざるを得ませんが、ルーブルが暴落するとロシア経済危機になるため、物価上昇してロシア国民が暴動を起こすかもしれません。そこでロシア政府は、デフォルトを選んだのでした。


                WTOで中国が発展途上国優遇されていることについて

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                   今日は「WTOで中国が発展途上国優遇されていることについて」と題して論説します。

                   

                   下記は日本経済新聞の記事です。

                  『日本経済新聞 2019/11/07  WTO「途上国」優遇で摩擦  

                   「発展途上国」の扱いをめぐり国際社会にあつれきが生じている。国内総生産(GDP)世界2位の中国をはじめ「経済力がある国が世界貿易機関(WTO)で途上国として優遇されている」とトランプ米政権が批判したためだ。韓国など自ら途上国の地位を放棄する国もでている。途上国の定義に絶対的基準はない。新興国の発展で線引きは一段と難しくなっている。

                   

                   韓国政府は10月25日、WTOで途上国として優遇を受けられる地位を自ら放棄すると決めた。貿易の国際ルールを定めるWTOの各協定は、途上国に「特別かつ異なる待遇(S&D)」と呼ばれる優遇を認める。本来は禁止される輸出補助金を認めたり、先進国への輸出で優遇関税率を適用したりする条項がある。

                   

                  基本は自己申告

                   

                   途上国か否かは基本的に「自己申告」だ。韓国は1995年のWTO発足時に途上国と主張した。96年に「先進国クラブ」と言われる経済協力開発機構(OECD)に加わったが、一部の途上国扱いを訴えコメなどに高関税をかけてきた。途上国放棄の背景に対米摩擦回避があるとされる。

                   

                   「世界で最も裕福な国々が途上国だと主張し、WTOのルールを免れて特別扱いを受けており、WTOは崩壊している」。トランプ米大統領は7月26日、ツイッターで批判し、同日の大統領令で米通商代表部(USTR)に対処を求めた。

                   

                   問題例としてシンガポールやアラブ首長国連邦(UAE)など1人当たり購買力平価ベースのGDPが高い国をあげた。韓国やメキシコなど20カ国・地域(G20)とOECD双方のメンバー国も名指しした。

                   

                   特にやり玉にあげたのが「世界最大の発展途上国」と称する中国だ。トランプ氏は中国が世界2位のGDPや世界最大の商品輸出額を誇り、世界の500大企業のうち120社を抱えると指摘。「そのままの状況は続けられない」と批判した。中国政府は農村など貧困問題を抱えると強く反発し「発展途上国の地位を堅持する」と主張した。

                   

                   国際郵便も途上国の扱いに揺れた。特に小型郵便を途上国が割安で発送できる制度に中国なども含まれ、米国はコストを負っていると非難した。一時は万国郵便連合からの脱退もちらつかせたが、9月に改革方針で合意し脱退は回避した。

                   

                   果たして中国は途上国か否か――。そもそも先進国と途上国の区別に絶対的な基準はない。

                   

                   よく使われる区分はOECDの開発援助委員会の政府開発援助(ODA)の対象国・地域リストだ。18〜20年の最新版には143カ国・地域が載り、中国やブラジル、トルコ、インドなどが含まれる。日本もこれらの国に支援しているが、中国への新規案件は18年度を最後に実施していない。

                   

                   リストの基準のひとつが、世界銀行の1人当たり国民総所得(GNI)に応じた分類だ。1025ドルまでを「低所得国」、3995ドルまでを「下位中所得国」、1万2375ドルまでを「上位中所得国」とし、それより多い国は「高所得国」と位置付ける。高所得国と上位中所得国の境が先進国と途上国の境といえる。(後略)』

                   

                   上記記事の通り、米国のトランプ政権は、GDP世界第二位の中国をはじめ、経済力のある国が、世界貿易機関で途上国扱いされて優遇されていると批判しました。

                   

                   WTOの協定では、途上国に対して特別かつ異なる待遇を認めていて、本来ならば禁止されている輸出補助金を認めたり、先進国への輸出で優遇関税率を適用する条項があります。

                   

                   途上国の定義について絶対的な基準がないため、新興国の発展で一段と線引きが難しくなっているとも報じられています。

                   

                   WTOのこうした世界の動きをみていて感じることは、日本ですら何を基準に判断するか?判断基準がおかしくなっていることが多々あります。

                   

                   発展途上国の場合は、なおさら基準など存在せず、言い放題になっていると言えるでしょう。

                   

                   言い放題になっている以上、恐らく米国ですら「私たちは発展途上国です!」と言おうと思えば言えるわけで、日本も言おうと思えば言えます。

                   

                   というより日本の場合は、1997年の橋本政権の構造改革基本法を制定して以来、20年間以上もの間、GDPがゼロ成長で、他国に抜かれている現状をみれば、日本は既に発展途上国かもしれません。

                   

                   その証拠に台風19号が来て大停電が起きたり、河川があちこちで決壊したり、インバウンドなどと称して積極的に観光立国を目指そうとしているあたりが、そもそも自ら発展途上国になろうとしているのに等しい。

                   

                   最近では都内の鉄道も、理由は乗客のマナーやメンテナンス不備など、いろいろあると思いますが、時間にルーズな気がします。遅れるのが当たり前という発想は、発展途上国の鉄道やバスでは普通です。

                   

                   とはいえ、日本は対外純資産大国で、インフラはボロボロでも、原発を止めて原油を高く買わされて貿易赤字になったとしても、収支黒字国なので、現時点では発展途上国ではないかもしれません。

                   

                   そうは言っても、めちゃくちゃ金持ち国の日本や米国が「私は発展途上国です!」といえるとすれば、それはおかしな状況といえるでしょう。

                   

                   基準がないのはダメで、仮に基準がなかったとしても基準を追い求める精神は必要なのではないでしょうか?

                   

                   

                   というわけで今日は「WTOで中国が発展途上国優遇されていることについて」と題して論説しました。


                  韓国のGSOMIA継続について

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                     今日は「韓国のGSOMIA継続について」と題して論説します。

                     

                     韓国のGSOMIA継続について、多くの日本人はGSOMIAが破棄されると予想していたのではないでしょうか?

                     

                     ところが急転してGSOMIAは継続されることになりました。

                     

                     この件について、海外メディアの記事をご紹介します。

                    『英国テレグラフ 2019/11/19 China signs defence agreement with South Korea as US angers Seoul with demand for $5bn troop payment

                     

                     The defence ministers of South Korea and China have agreed to develop their security ties to ensure stability in north-east Asia, the latest indication that Washington’s long-standing alliances in the region are fraying. 

                     On the sidelines of regional security talks in Bangkok on Sunday, Jeong Kyeong-doo, the South Korean minister of defence, and his Chinese counterpart, Wei Fenghe, agreed to set up more military hotlines and to push ahead with a visit by Mr Jeong to China next year to “foster bilateral exchanges and cooperation in defence”, South Korea’s defence ministry said.  

                     Seoul’s announcement coincided with growing resentment at the $5 billion (£3.9bn) annual fee that Washington is demanding to keep 28,500 US troops in South Korea.

                    That figure is a sharp increase from the $923 million that Seoul paid this year, which was an 8 per cent increase on the previous year. 

                     An editorial in Monday’s edition of The Korea Times warned that the security alliance between the two countries “may fall apart due to Washington’s blatantly excessive demands”. 

                     Mr Trump has previously threatened to withdraw US troops if his demands are not met, with the editorial accusing the president of regarding the Korea-US mutual defence treaty “as a property deal to make money”.

                     The vast majority of Koreans agree, with a recent survey by the Korea Institute for National Reunification showing that 96 per cent of people are opposed to Seoul paying more for the US military presence. 

                     There is also irritation at the pressure that Washington is applying to the South to make Seoul sign an extension to a three-way agreement on sharing military information with the US and Japan.

                     The General Security of Military Information Agreement is due to expire at midnight on November 23 and South Korea insists that it will only agree to an extension if Japan cancels restrictions on exports of chemicals critical to the South’s microchip industry. (後略)』

                     

                     この記事は、英国のデイリーテレグラフというマスメディアの記事です。この記事によれば、韓国は中国と防衛協定を結んだと報じています。

                     

                     先週タイのバンコクでASEAN拡大防衛相会議が行われ、各国の防衛省が集まっていまして、米国のエスパー国防長官他、日本からも河野防衛相が出席していました。

                     

                     ここで韓国の鄭景斗(チョンギョンドゥ)国防相は、中国の魏鳳和(ウェイ・フォンホー)氏と新たな防衛相互協定を締結したと報じています。上記記事では、既にある軍事的なホットラインを拡大して、韓国の鄭景斗国防相を来年中国に招くとも報じられています。

                     

                     そもそも韓国を取り巻く状況はどうだったか?といえば、韓国はGSOMIA問題で、米国から怒りを買っている真っ最中でした。

                     

                     米国は韓国に対して高官を送り込み、日本とGSOMIAを継続するよう働きかけをしていました。

                     

                     ところが英国テレグラフの記事にも記載がありますがトランプ大統領は、在韓米軍の費用を来年から今の5倍に引き上げるよう要求しており、これには韓国国民の96%が反対をしていて、韓国政府もトランプ政権に対して自国の金を稼ぐための道具にしていると非難・反発をしていたのです。

                     

                     この英国テレグラフの記事については、私が調べる限りにおいて、米国ヤフーの記事で見つけた以外は、日本のマスメディアでは報じられていません。

                     

                     米韓は70年以上続いている古い友人同士でもあります。共に朝鮮戦争を戦い、ベトナム戦争を戦い、イラク戦争を戦いました。米韓の軍事同盟は、日米同盟よりもある意味では密だったともいえますが、GSOMIA継続破棄は、それが終わろうとしていた歴史的な瞬間でした。

                     

                     その韓国が中国と新たに防衛相互協定を締結するということは、同盟関係にあった米韓を見直し、中国との関係を深めようとしていたわけで、米国からみればあり得ない話です。

                     

                     GSOMIAの破棄は、そもそも何を意味していたか?といえば、日米間の3国同盟が崩れ、中国を念頭に置いたアジア戦略が崩れることを意味します。そのため、GSOMIA破棄は、日韓問題というだけでなく、米韓問題でもあったのです。

                     

                     そこで米国は韓国に対して、GSOMIAを破棄しないよう圧力をかけて続けていましたが、韓国は裏では中国にすり寄っていたのでした。

                     

                     韓国と中国の関係でいえば、THAAD(Terminal High Alutitude Area Defence)という最新鋭迎撃ミサイルシステムを米軍が観光に配備して以降、冷え込んでいました。

                     

                     また文在寅政権が外交では中国よりも北朝鮮に傾注していたため、対中国関係は改善していないと思われていたのですが、この英国テレグラフの記事をみる限り、水面下では関係が改善されていたと思われます。

                     

                     その原因の一つがトランプ政権に対する韓国の反発だったということで、今後の展開としては、米国の圧力でGSOMIAは継続されたものの、その前に韓国は中国と手を結ぶ選択肢を持ったことで、今後は天秤にかけていく可能性があります。

                     

                     昔の米国であれば、このような態度を取れば、きっと韓国をつぶしにかかっていったことでしょう。

                     

                     今回のASEAN拡大防衛相会議には、米国はエスパー国務長が参加し、アジア太平洋構想を打ち出しましたが、インドとオーストラリア以外は、賛同していません。

                     

                     韓国以外のASEANの国々の多くが、米国と中国を天秤にかけて、どちらと組む方がよいか?比較しているといえます。

                     

                     そういう意味では、韓国だけではないのです。

                     

                     肝心な日本はどうなのか?といえば、日本こそ仮想敵国中国を与するのではなく、インド、オーストラリアと一緒にアジア太平洋構想に賛同して、中国と対立して包囲し、手を打つべきであると思うのですが、そうした手を打っているようにみえません。

                     

                     相変わらず、中国にビジネスチャンスなどと言っている人が多いため、日本もまた韓国と同じように中国と米国を天秤にかけているという情けない状況であると私は思います。

                     

                     

                     というわけで今日は「韓国のGSOMIA継続について」と題して論説しました。

                     

                     

                    〜関連記事(THAAD)〜

                    イージスアショア2機の導入について


                    台風被害の復旧対策1,300億円について

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                        今月11/08、政府は10月の台風19号などの豪雨で被害を受けた住宅の再建や、農家や中小企業などの経営支援のため、2019年度予算の予備費から1,300億円支出することを決定したことが報じられました。この1,300億円について意見したく、今日は「台風被害の復旧対策1,300億円について」と題して論説します。

                       

                       下記はFNNプライムニュースの記事です。

                      『FNNPRIME 2019/11/08 00:44 台風被害で1300億円超 復旧対策 農家や観光業者などへ

                       政府は、台風19号などの豪雨災害について、被災した農家や中小企業のほか、観光業者向けの復旧対策をまとめた。

                       安倍首相は、「地域ごとの特性をふまえ、きめ細やかな取り組みをさらに加速させる必要がある」と述べた。   

                       政府の対策では、枯れてしまったリンゴなどを植え替える費用や、保管しているコメが浸水した農家などに対して、財政支援が行われる。

                       また、中小企業が設備を復旧するための費用は最大4分の3が支援されるほか、観光分野でも被災地域にあるホテルなどに宿泊する場合、1人1泊5,000円の補助を出すなど、被災地の再建を後押しする。

                       政府は、8日の閣議で、2019年度予算の予備費から1,300億円を上回る額を活用することを決定する。

                       

                       上記記事の通り、閣議決定で1,300億円を上回る額を活用することが決定されました。この1,300億円について、人によっては政府支出の拡大と思われている方、多いと思います。

                       

                       しかしながら、国家の予算というものは、いつも余して予備費というものを計上しています。したがって台風があって大被害が発生したという状況であれば、支出するのは当たり前の話であり、自動的に機械的に予備費が充当されているに過ぎません。

                       

                       そのため、1,300億円を上回る額というのが、しっかり補正予算を組んで国債発行をするか?というのが問題となります。

                       

                       まさに財政規律という緊縮財政を主張するバカどもと、失われた生活とのせめぎあいです。

                       

                       国民の生活が大事か?財政規律が大事か?という本当にバカバカしい戦いです。

                       

                       ところが、このバカバカしい戦いにおいて、経済学者らは増税によって財源を確保して・・・などという大バカがいるのです。

                       

                       それは東大名誉教授の伊藤元重氏、伊藤隆俊氏らです。

                       

                       災害からの復興に莫大なコストがかかることは事実ですが、そのコストは需要であって、むしろデフレ脱却に歓迎すべきことです。にもかかわらず、そのコストを増税で対応してしまった場合、増税した分だけ経済成長が抑制されます。

                       

                       即ちスペンディング・ファーストの政府支出において、増税などで徴税する担保は不要です。ミクロ経済学の予算制約を当てはめるから、こうしたバカな発想が出てくるのでしょう。

                       

                       東大名許教授という肩書があっても、伊藤元重氏、伊藤隆俊氏らは、バカ・アホとしか言いようがありません。救いようのないバカです。

                       

                       日本では10月に消費増税されたばかりでもあり、むしろ財政赤字を計上して歳出増、政府支出増をすることこそ、デフレ脱却につながるのです。

                       

                       にもかかわらず、相変わらずエコノミストらは、ミクロ経済学の予算制約を当てはめて、支出には担保が必要と考えているのです。

                       

                       そんなわけで、有識者と呼ばれているアホなエコノミストが主張する増税をしなかったとしても、1,300億円からどれだけ増額されるのか?は重要で、いわばここからが勝負といえます。

                       

                       例えばJR東日本は、北陸新幹線の車両が水に浸かった8編成96両は全て廃車すると発表しました。高速鉄道は高速で走るがゆえに、ショートしたり爆発したりする可能性があり、電気配線まで浸水している状況では修理は難しく、廃車はやむを得ないでしょう。

                       

                       3mの盛り土があっても、水が浸水してきたということであれば、それを上回る盛り土なのか?何らかの対策が必要でしょう。

                       

                       北陸新幹線の車両を発注をしたとしても、すぐに納車されるわけではなく、当面間引き運転するとなれば、その分だけ生産性が落ちて北陸の経済にもダメージが出ます。

                       

                       高速鉄道は基礎インフラであるため、ぜひとも1,300億円の予備費以外に、上乗せとして高速鉄道インフラの強靭化にも予算がしっかりとつくことを、私は望んでいます。

                       

                       

                       というわけで今日は「台風被害の復旧対策1,300億円について」と題して論説しました。


                      固定為替相場とは何なのか?

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                         読者の皆様におかれましては、為替相場について関心がある人も多いかと思います。日本では変動相場制を取り入れているため、ドル円相場、ドルユーロ相場など、マスコミも毎日報じています。一方で、変動相場制に対して固定相場制というのがあります。今日は、この固定相場制について意見したく、「固定為替相場とは何なのか?」と題して論説します。

                         

                        1.MMT理論に対するよくある2つの反論

                        2.固定為替相場制の特徴

                        3.主流派経済学者が固定為替相場制を好む理由

                        上記3つの順に解説したいと思います。

                         

                         

                         

                        1.MMT理論に対するよくある2つの反論

                         

                         私はMMT理論(現代貨幣理論)に対して、ポジティブな立場で論説しています。MMTをある程度理解すれば、自国通貨の国がデフォルトしないこと、債務不履行はあり得ないということが理解できます。

                         

                         MMTの反論でよく見かける言説は主に2つあります。

                         

                         1つ目はインフレ率の上昇をコントロールできなくなるということ。これは私がちょっと前にお会いした日本生命のアナリストの方も仰っていました。実際にはコントロールできるので、このアナリストの方もMMT理論を理解しておられないのです。

                         

                         2つ目が円が暴落するということです。

                         

                         インフレも円暴落も話としては同じです。ただ確かに変動為替相場制とMMT理論は密接ですが、インフレも発生しなければ円暴落もあり得ません。

                         

                         MMT理論は、ステファニー・ケルトン教授の他、ランダル・レイ教授などもポジティブに論説していますが、その中に「主要通貨国」という言葉があります。

                         

                         主要通貨国とは自国通貨といっていいでしょう。自国の主権で発行できる通貨が主権通貨といえます。逆にユーロは主権で通貨発行できないので非主権通貨となります。

                         

                         日本は自国通貨国、主権通貨国であるため、財政破綻しません。

                         

                         では自国通貨国、主権通貨国であれば絶対に財政破綻しないのか?といえば、ユーロ加盟国、固定為替相場を採用している国、外貨建て債務を抱えている国は、普通にデフォルトし得ます。

                         

                         外貨建て国債発行国で財政破綻したのはアルゼンチンであり、ユーロ加盟国で破綻したのはギリシャ、アイルランドであり、固定為替相場制の国で破綻したのはロシアです。

                         

                         

                         

                        2.固定為替相場制の特徴

                         

                         上述ではロシアを固定為替相場制の例としましたが、固定為替相場とは、果たしてどんなものなのでしょうか?

                         

                         例えば政府が1ドル=100円と宣言すれば固定相場になるのでしょうか?

                         

                         結論から申し上げますと、宣言するだけでは固定相場になり得ません。なぜならば為替相場は、円とドルでいえば、ドル円の両替需要の話だからです。

                         

                         例えば持っている円をドルに換えたいという人がたくさんいれば、円安ドル高になりますし、逆も同じことです。

                         

                         ドル円の為替相場において、どれだけのドル、どれだけの円が両替されるか?を、国家がコントロールすることは不可能です。

                         

                        <図1>

                         

                         上図は、1ドル=100円で合意していたとして、日本が米国に対して100億円を輸出したイメージの図です。

                         

                         日本が米国に100億円輸出した場合、1ドル=100円ならば、日本は1億ドル手に入れることが可能です。

                         

                         米国から日本への輸出がゼロだとすれば、米国の対日貿易赤字は1億ドルとなり、日本からみれば対日貿易黒字は100億円です。

                         

                         これを放置した場合、自動車を輸出した企業は、1億ドル持っていたとしても、日本人にドルで給料を払うわけにはいかないため、1億ドルを円に交換しようとします。

                         

                         こうした交換しようとする動きに対して、政府がコントロールすることはできません。

                         

                         なぜならばビジネスにおける為替レートの両替の話であり、仮に日本政府が日本企業に対して「1億ドル両替してはいけない!」とやれば、日本企業は日本人に給料が払えなくなってしまうからです。

                         

                         ということで1億ドルを100億円に両替しようとする圧力が為替市場で発生します。

                         

                         これを放置した場合、変動相場制であれば、円が買われてドルが売られるため、円高ドル安になるため、1ドル=100円という為替レートの相場を維持することができなくなります。

                         

                         もし米国が対日本円で1ドル=100円を維持しようとした場合、日米が対等であるという前提であれば、米国がモノを売らないから、即ち日本へ輸出しないから米国が悪いという話になります。

                         

                         このとき米国が政策として考えられる方法は4つあります。

                         

                        (1)外貨準備高を取り崩して日本円を売却してドルを買う

                        (2)外貨を借りて調達する

                        (3)1ドル=50円などとして切り下げる

                        (4)緊縮財政で貿易赤字を縮小させる

                         

                         まず(1)の外貨準備高を取り崩して日本円を売却してドルを買う方法の場合、実際に米国政府は日本円を円建て国債で運用しているのですが、その国債を100億円分売却して外貨準備高を取り崩し、1億ドルを買い戻します。

                         

                         日本企業が1億ドルを100億円に交換しようとするところを、米国政府が100億円分を1億ドル買い戻せば、需要と供給が一致して1ドル=100円を維持することができます。

                         

                         では外貨準備高を持っていない場合はどうすべきか?といえば、(2)の通り、円を借りることになります。米国政府は自国通貨の米ドルを発行することは可能ですが、日本円を発行することは不可能です。そのため、米国政府は外貨である100億円を借り入れ、ドルを買い戻すことになります。

                         

                         このとき外貨建ての対外債務が発生します。米国からみれば、日本円建て債務、即ち外貨建て債務が発生しますが、日本円を売ってドルを買うという操作をするためには、ドル建てで借りても意味がなく、日本円を借りる以外に方法はありません。

                         

                         もし日本政府が日本円を借りることができなかった場合、1ドル=100円よりも強くて実力があるということで、(3)のように、1ドル=50円に切り下げるという方法があります。この場合、ドルを円にしたいという動きが加速する可能性があって、危険な方法であるといえます。

                         

                         (3)が厳しいということであれば、最後は米国が緊縮財政をやって日本からの輸入を減らし、貿易赤字を縮小させるという方法があります。それが(4)です。

                         

                         かつては金本位制の頃、外国為替市場の圧力で、緊縮財政を強いられる可能性がありましたが、これはひどい話です。

                         

                         なぜならば緊縮財政をやれば、失業率が上昇して国民が貧困に陥り、輸入ができなくなるからです。にもかかわらず「貿易赤字が縮小すれば、緊縮財政でいい!」ということになっていました。

                         

                         今は米国が覇権国ですが、金本位制のとき、もしくは金ドル本位制のとき、貿易赤字国といえども米国と平等であったため、

                        (1)外貨準備高を取り崩す、(2)外貨を借り入れる、(3)為替レートを切り下げる、(4)緊縮財政をする の4つしか方法がありませんでした。

                         

                         歴史を振り返れば、日本でも濱口雄幸内閣のとき、井上準之助蔵相によって緊縮財政が強いられ、昭和恐慌に陥りました。

                         

                         日本国民は貧困に叩き込まれ、国内経済は大混乱して失業率が上昇し、社会不安が起きました。ところが貿易赤字が縮小されるので問題ないとし、実際に輸入が減少して貿易赤字が縮小して為替レートを維持しました。そのうち、貿易黒字になれば、為替レートは円安圧力は後退します。

                         

                         このように為替市場によって、政府の財政政策が制限されるというのが固定為替相場の特徴です。

                         

                         

                         

                        3.主流派経済学者が固定為替相場制を好む理由

                         

                         もし、固定為替相場制を導入することで、政府の財政政策が制限されることを回避したいのであれば、変動為替相場制に移行するしかありません。

                         

                         米国は基軸通貨国であるため、ドルが基準なので固定為替相場制を望む国があるとすれば、その国が米国に合わせます。そのかわりに政府の政策が制限されてしまいます。例えば貿易赤字が拡大したときには、財政出動ができなくなってしまうのです。

                         

                         思想的なポイントとして、政府の裁量的な経済政策を許さない!とする考え方があります。レッセフェール(放任主義)というのもそうですが、経済はダイナミックに自然に任せるのがよく、「神の見えざる手」に委ねるべきという考え方で、人為的に裁量的に経済政策をするべきではないとする考え方があります。

                         

                         一方で、ジョンメイナード・ケインズは「金本位制は未開社会の遺物である」とし、レッセフェールに反対でした。ところが主流派経済学者は、固定為替相場制や金本位制を好み、市場がコントロールするといいます。そして、政府が固定為替相場制で、緊縮財政を強いられるのも、外国為替市場で圧力があるから仕方がないとも主著します。

                         

                         一見もっともらしく聞こえますが、何でそんなことしなければならないのでしょうか?

                         

                         例えば日本でいえば、日本政府の政策は、主権者を選んだ国会議員が施行するべきです。具体的には日本の場合は、憲法第83条で、「【財政処理の基本原則】国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。」と明文化されています。

                         

                         ところが主流派経済学者は、国会の決議による経済政策を禁止します。彼らは、そんなことを許せば、どれだけインフレになるのか?コントロールができなくなると主張するのです。そのため、固定為替相場制であれば、経済政策を制限できるので好ましいというのが彼らの言い分。

                         

                         仮に財政赤字が拡大したとしても、日本のように自国通貨であれば、国債を買い取って終わります。ところが主流派経済学者らは、なぜか国債買取をやらせたくありません。そのためユーロのような共通通貨建て通貨を推奨します。

                         

                         なぜならばユーロは固定為替相場制であり、各国はユーロに合わせる形で固定することで、通貨発行権をECB(欧州中央銀行)に移譲するのです。ある意味でユーロ加盟国からみれば、ユーロは利用者といえます。

                         

                         もし利用者のギリシャ政府が財政赤字を拡大しようとすると、どうなるでしょうか?

                         

                         日本の場合は国債を買い取れば終わる話ですが、ギリシャの場合は国債の金利が跳ね上がります。その結果、金利が上昇することでギリシャ政府は資金調達ができなくなり、財政赤字を縮小するために緊縮財政を強いられることになります。

                         

                         こうして主流派経済学者らは、外国為替市場と国債市場の2つを利用して、各国の政府の主権を取り上げて、自分たちの望むような政策にしたいという思想になっているのです。

                         

                         主流派経済学者らは、グローバリストに与します。グローバリストらはギリシャに構造改革を強制し、ギリシャのインフラや島などの財産を安くたたき売らせて買取り、所有権を奪って儲けようとするのです。

                         

                         

                         

                         というわけで「固定為替相場とは何なのか?」と題して論説しました。

                         固定為替相場制というのは、全くメリットがありません。財政政策が制限されるという点で、経世済民を果たすことができないからです。

                         ケインズはブレトンウッズ体制で、固定為替相場制を辞めるよう主張したのですが、通りませんでした。そして1971年のニクソンショックまでドルは一定レートで金に交換できるとされていました。

                         現在は管理通貨制度であるため、変動相場制を採用する国は、財政政策について最も裁量を持つことができます。日本はデフレかつ円高であるため、円安になりにくい、円が暴落しにくいという意味で、基軸通貨国米国を除いて、財政政策について最も裁量がある国であるといえるのです。

                         デフレ脱却のために早く裁量を生かした財政政策をして欲しいものと改めて思います。


                        トランプ大統領がウクライナ疑惑で弾劾されるのを望んでいる愚かな”マスゴミ”

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                           今日は「トランプ大統領がウクライナ疑惑で弾劾されるのを望んでいる愚かな”マスゴミ”」と題して論説します。

                           

                           下記は日本経済新聞の記事です。

                          『日本経済新聞 2019/11/14 06:33 米共和、バイデン氏に批判の矛先 ウクライナ疑惑     

                          【ワシントン=中村亮】2015年にバイデン副大統領のオフィスに利益相反の可能性があると伝えた――。ジョージ・ケント米国務次官補代理(ウクライナ担当)は13日の公聴会でこう説明した。汚職疑惑でウクライナ検察が捜査に乗り出した同国の大手ガス会社「ブリスマ」の幹部にバイデン氏の息子ハンター氏が就任。同じころにバイデン氏がウクライナの検察官解任を主張し、息子が勤務する企業を擁護したと疑われかねなかった。

                           トランプ大統領はウクライナ政府にバイデン氏に関する調査を求めた理由について、バイデン親子の利益相反の疑いをあげていた。与党・共和党の一部議員は公聴会で、バイデン親子の疑惑を積極的に取り上げて、トランプ氏の擁護に回った。国務省高官も利益相反の疑いを指摘したことが判明し、トランプ氏にはウクライナ政府への調査要請を正当化する材料になりそうだ。

                           ただケント氏はバイデン氏が副大統領のころにブリスマの捜査を妨害した証拠はないと証言。バイデン氏は欧州諸国と連携し検察官解任を働きかけていたと説明し、バイデン氏が個人的利益のために権力を悪用したとの主張はあたらないとの見解も示した。

                           20年の大統領選に向けた野党・民主党の指名争いでは、バイデン氏の支持率が最近伸び悩んでいる。ウクライナ疑惑が一因とされている。共和党は今後の公聴会でもバイデン親子の疑惑を取り上げるとみられ、バイデン氏にとって悪影響が長引く可能性がある。』

                           

                           

                           上記の記事は、2019/11/13、米国ワシントンでトランプ大統領の弾劾問題で、初の公聴会が行われた内容に関する記事です。

                           

                           もともとは民主党側が、トランプ大統領の弾劾を実現する為に設定した公聴会なのですが、結果的にはウクライナ疑惑そのものはトランプ大統領は潔白であり、むしろバイデン副大統領こそ、疑惑があることが分かってしまったという意味で、大変面白い公聴会だったといえます。トランプを搦めようようにも潔白なので突っ込むことができず、逆に身内のバイデンに対する疑惑が深まったという意味で、愉快な公聴会でした。

                           

                           かつて日本の国会でも民主党議員が自民党議員を疑惑に追い込もうとしてそのメールの内容が偽装でしたという事件がありましたが、米国の政界でも全く同じようなことが民主党がやっていて、しかもそれをマスゴミが相変わらず気付かず、もしくは意図的にトランプ大統領の印象を貶めようと報じていることに対して、私は怒りを覚えます。

                           

                           そもそもウクライナ疑惑とは何が問題だったのでしょうか?

                           

                           2019/07/25にウクライナのゼレンスキー大統領とトランプ大統領との間での電話会談が問題になっています。

                           

                           その中でトランプ大統領は、オバマ政権のときの副大統領のジョー・バイデン氏と、ウクライナに関する汚職疑惑について、調査をして欲しいと依頼をしたことが問題になっているのです。

                           

                           調査をして欲しいと依頼するだけならば、特段問題にはならないのですが、ゼレンスキー大統領と電話会談をする少し前に、オバマ政権の頃から続けていたウクライナへの軍事支援をトランプ大統領は止めました。

                           

                           これは事実です。

                           

                           その後、ゼレンスキー大統領と話をして、ジョー・バイデンの汚職疑惑に調べて欲しいと依頼しているので、調査をしなければ軍事支援を止めると脅して、強制的にゼレンスキー大統領に調査させたという疑惑を、民主党がトランプ大統領にかけているのです。

                           

                           上述が事実とすれば、大統領権限の乱用であり、米国にとって準同盟国のウクライナの安全保障を危機に陥れるということが、米国の安全保障の問題でもあり、トランプ大統領は弾劾されるべきである!というのが、民主党の主張です。

                           

                           そこで、二人の証人が証言に立ちました。二人とも国務省の外交官で、一人は記事にも記載されていて欧州を担当している高官のケント氏、もう一人は今ウクライナの代理で臨時の大使をされておられるテイラー氏です。

                           

                           この二人は、基本的にウクライナ疑惑についてトランプ大統領が軍事支援を餌にしてウクライナの大統領にバイデン副大統領の調査をさせたのでは?という疑義を持っており、そのために証言に立ちました。

                           

                           ところが実際に彼らが証券した内容は、トランプ大統領に有利な事実しか出てきませんでした。

                           

                           本来民主党側からすれば、ケント氏、テイラー氏の決定的な証言で、トランプ大統領を弾劾にもっていきたかったはずなのですが、むしろ民主党のバイデン副大統領の疑惑の方が深まってしまい、まさにブーメランとなって襲ってきたといえるでしょう。

                           

                           日本のマスコミの多くの記事がそのように報じていないので、日本人のほとんどが、トランプ大統領を悪い奴だ!と思っていることでしょうが、それは全くの誤解で、事実ではありません。

                           

                           具体的な話をすれば、ジョー・バイデンの息子のハンター・バイデン氏が、2015年からウクライナの大手エネルギー会社の役員として就任し、社外取締役として月5万ドル、日本円にして550万近い給料をもらっていました。

                           

                           そのハンター・バイデン氏が、この公聴会で取り上げられ、なぜこのハンター・バイデン氏がウクライナのエネルギー会社の役員になっているのか?逆に問題視されたのでした。

                           

                           このウクライナのエネルギー会社は、ブリスマという会社です。そのブリスマというエネルギー会社と、米国の1機関のUSAID(アメリカ合衆国国際開発庁)が密接な関係にあることが判明しています。

                           

                           USAIDというのは、海外の国に援助する機関で、日本でいえば、JAICAやODAみたいな機関です。

                           

                           そしてウクライナでは、学生向けイベントで、スピーチコンテストというのがあるのですが、USAIDが主催し、ブリスマも協賛で一緒にやっていたという事実が証言されています。

                           

                           そのスピーチコンテスト主催のためのお金が、USAIDからブリスマを通じて流れていることについて、ケント氏、テイラー氏は問題があるのでは?と証言。国務省に報告して、結果的に一緒に実施しなくなりました。

                           

                           この証言を通じて、ブリスマと米国政府が緊密な関係にあったことが判明。そしてその当時の米国政府はオバマ政権です。もともとウクライナという国は汚職だらけの国だったようで、ウクライナの大企業のブリスマも汚職疑惑が存在し、その中の一つとして、ジョー・バイデン氏の息子のハンター・バイデン氏も疑惑がかけられていたのです。

                           

                           公聴会では逆にハンター・バイデン氏への質問が次々に出ていて、例えば

                          ●ハンター・バイデン氏は大企業の経営に関して知見を持っているのか?

                          ●ウクライナ語が話せるのか?

                          ●なぜ月500万円も給料をもらっているのか?

                          等の質問が出てきたのですが、ケント氏もテイラー氏も回答ができませんでした。

                           

                           しかもハンター・バイデン氏とブリスマの汚職疑惑を、当時のウクライナ検察庁が調べようとひたところ、米国はオバマ政権で、ジョー・バイデン氏は副大統領であり、バイデン副大統領はウクライナ政府に対して、「ブリスマの汚職を調べるな!」と圧力をかけて、疑惑を調査しようとした検察官をクビにしたそうです。

                           

                           この事実の方が、本当の真のウクライナ疑惑なのでは?というほど重要な事実であり、むしろジョー・バイデン氏の疑惑が、この公聴会で明らかになったといえるでしょう。

                           

                           もともとウクライナのゼレンスキー大統領は、米国の軍事支援の一時停止を知りませんでした。

                           

                           電話会談は2019/07/25でしたが、少し前にトランプ大統領は、ウクライナへの軍事支援を一時止めていました。

                           

                           ただ電話会談で軍事支援を止めたことは言っておらず、ゼレンスキー大統領もそれを知りません。米国が正式にウクライナ政府に発表していなかったため、ゼレンスキー大統領も知らなかったと、ケント氏とテイラー氏が証言しています。

                           

                           となればトランプ大統領が軍事支援をカードに脅していたということはなかったことを証明したことになります。

                           

                           またケント氏とテイラー氏はオバマ政権のとき、もっとウクライナの軍事支援をして欲しいと要請していたことを証言しています。

                           

                           オバマ政権ではウクライナの軍事支援をすることになっていましたが、オバマ政権は大した支援をしませんでした。

                           

                           ケント氏とテイラー氏の証言によれば、ロシアと戦っている状況なので本来はもっと重要な武器の支援をするべきだったところ、オバマ政権はそれを渋り、毛布を支援していたとのこと。

                           

                           トランプ政権になってから、ようやく本格的な支援が始まったということも証言しています。

                           

                           ということはトランプ政権の方が、ウクライナの軍事支援をまともにやろうとしていたことになります。

                           

                           ただトランプ政権とすれば、ジョー・バイデン氏の疑惑があるため、この疑惑がはっきりするまで軍事支援を止めようとしたことは確かです。

                           

                           その軍事支援を止めようとしたことが、果たして大統領の権限の乱用に当たるのか否か?それがこの問題の焦点だったとはいえ、トランプ大統領は明らかにシロであることを証明した公聴会でした。

                           

                           

                           というわけで今日は「トランプ大統領がウクライナ疑惑で弾劾されるのを望んでいる愚かな”マスゴミ”」と題して論説しました。

                           何かと新しい新事実などという言葉を使って、トランプ大統領を貶める報道がなされることに辟易とします。現実は、民主党のジョー・バイデン元副大統領の疑惑の方が重要です。

                           私はもともと反グローバルの立場なので、トランプ大統領には好意的に思える部分が多いのですが、逆に米国の民主党に対しては、日本の野党と同じで、相手の首取りのための政治をやっているようで、怒りを覚えます。

                           ぜひ2020年の米国の大統領選挙では、トランプ大統領に再選していただき、反グローバリズムを決定的なものとして、積極財政や安全保障強化が日本でも政策転換の契機になって欲しいものと私は思います。

                           

                           

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                             ここのところ、ドイツ経済について連日記事を書いている一方、ブレグジットについても動きが出始めました。そこで今日は「ブレグジットがドイツ経済に与える影響について」と題して論説します。

                             

                             前回、ユーロ加盟国は、国際金融のトリレンマで、「為替レートの安定」「資本移動の自由」「自由な金融政策」のうち、「自由な金融政策」を放棄してユーロに加盟していると述べました。

                             

                             ところが「自由な金融政策」を放棄するデメリットはたくさんあるというより、日本でいえば憲法第83条の財政民主主義に基づき、自国民の意思で財政政策を行うことは可能なのですが、ユーロ加盟国は「自由な金融政策」を放棄しているため、財政民主主義が存在しません。これは致命的なデメリットといえるでしょう。

                             

                             その予備知識を持ったうえで、ブレグジットについてはどう考えるべきか?読者の皆様はどう思われるでしょうか?

                             

                             ブレグジットの最大の問題は、アイルランドと北アイルランドの国境問題です。

                             

                             そこに一気に検問所を2カ月弱で作る必要があり、その数は250か所にも上るといわれています。

                             

                             そしてブレグジット後は、いきなりそこに国境が生まれるのです。

                             

                             もし、国境を作らない場合、バックストップ条項によって、北アイルランドをアイルランド共和国および欧州連合の関税同盟に残すこととなり、国境がない代わりに、国境線がアイルランド島とブリテン島の間に移動することになります。

                             

                            <国境線がアイルランド島とブリテン島にひかれた場合のイメージ図(オレンジ色の点線)>

                             

                             

                             今は黄色の点線が国境線です。アイルランドはユーロ加盟国かつEU加盟国で、北アイルランドは英国に属し、ユーロには加盟しておらず、EUには加盟していますが、今度ブレグジットでどうなるか?というところ。

                             

                             仮にも国境線を黄色で引くことができず、バックストップ条項が発動されるとなれば、北アイルランドは欧州の関税同盟に残るため、国境線はオレンジ色の線に移動します。

                             

                             これは日本でいえば、北海道と本州の津軽海峡に国境線ができたようなものです。

                             

                             本州と北海道が別の関税同盟です!というのと同じこの状況を、さすがに英国の保守派やEU離脱派が許すとは思えません。

                             

                             そこで何が何でも急遽国境に検問所を作る必要があります。もちろん、これには英国経済や英国国民にとって短期的に混乱を生じますが、将来的に英国国民にとっては、いいことです。

                             

                             ドイツは、その英国に対して、猛烈な貿易黒字になっています。

                             

                            <英国からユーロ圏への輸出額・輸入額・純輸出額>

                            (出典:ジェトロ)

                             

                             この状況で英国がEUを離脱し、関税同盟から外れて、お互いに関税を元に戻して、関税を双方で掛け合った場合、損をするのは間違いなくドイツになります。

                             

                             なぜならば貿易黒字を失うのはドイツだからです。ドイツにとって英国は大得意様なのです。

                             

                             本来は、「英国さん!関税同盟を維持したまま、EUから離脱してくださいね!」とやっていればよかったのですが、この場合、英国は何の負担もなくEUを離脱できたことになります。

                             

                             そうすると欧州から離脱したい他の欧州国がたくさん出てくる可能性が高く、本来ならば関税の税率を維持したままブレグジットの容認をすべきところ、それができないのです。

                             

                             今でも欧州連合側は、「合意なき離脱の場合、5兆円の違約金を払え!」といっていますが、そんなことをいっても英国のブレグジット派が反発するだけでしょう。

                             

                             いずれにしても短期的に混乱しても、長期的には英国側に利があります。

                             

                             英国がEUを離脱後、欧州連合側が対英国に対して関税を引き上げれば、当然英国も関税を引き上げます。一方的に英国だけが関税を引き上げしないということはあり得ません。結果的にドイツが困ることになるでしょう。

                             

                             

                             というわけで今日は「ブレグジットがドイツ経済に与える影響について」と題して論説しました。

                             英国との貿易黒字が減少するドイツが、この苦境から脱するには、EUから離脱し、ユーロからも離脱する以外に道がありません。

                             結局ユーロやEUは、自国民を豊かにできず、自国民を豊かにしようにも政策が国民主権でできない点で矛盾を抱えており、やがて崩壊するしかないものと私は予測しています。

                             引き続きブレグジットと合わせて欧州経済、特にドイツ経済には日本の市場関係者も注目しておいた方がいいと私は思います。

                             

                             

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                               今日は「租税貨幣論を参考にユーロ加盟国がユーロから離脱する方法を考える」と題して論説します。

                               

                               租税貨幣論とは何か?といえば、端的に言えば、通貨を通貨たらしめるための理論であり、具体的には、税金という債務を弁済するために日本国内では日本円を使わざるを得ない、日本円が流通せざるを得ないとされています。

                               

                               何しろ、政府は日本円以外での納税を認めてくれません。世界の基軸通貨ドルをたくさん持っていたとしても、日本国民である限り、税金は日本円で支払わなければならないのです。

                               

                               ではドイツのようなユーロ加盟国というのは、どう考えるべきなのでしょうか?

                               

                               ドイツのような共通通貨ユーロは、あくまでも利用者ということになります。自国の意思で金融政策はできないため、通貨発行も公定歩合の上げ下げも何もできません。その代わりドイツ以外のユーロ加盟国で個人間や企業間の取引で決済することができます。

                               

                               ところが最大のデメリットは自国の意思で金融政策ができないということ。

                               

                               国際金融のトリレンマというのがあるのですが、「為替の安定」「資本移動の自由」「自由な金融政策」の3つは同時に手に入れることはできないとされるものなのですが、ユーロ加盟国は「自由な金融政策」を放棄して、ユーロに加盟していることになります。

                               

                               即ち、ドイツは米中貿易戦争で外需が伸び悩むからといって、内需拡大の政策をやることができません。ユーロに加盟しているがゆえに金融政策で国債の発行ができず、財政政策はEUのマーストリヒト条約で政府支出の拡大すらできないのです。

                               

                               ユーロ加盟国のドイツが助かるためには、ユーロ離脱か、ユーロそのものが解体する以外にありません。

                               

                               例えば財政危機になったギリシャが、財政出動したいと思っても、ユーロから離脱するしかありません。景気後退に陥ったドイツがユーロに加盟していると、MMTができないので離脱したいと思っても、やはりユーロから離脱するしかありません。

                               

                               では、具体的にユーロから離脱する方法というのはあるのでしょうか?

                               

                               例えばドイツの場合、マルク紙幣をドイツ政府が発行し、ドイツ政府が「税金はマルク以外では受取らない。ユーロは受け取らない。」と宣言すればいいだけです。

                               

                               そうすればドイツ国内で流通する通貨は、ユーロではなく、あっという間にマルクに変わることでしょう。

                               

                               これはMMTでいう租税貨幣論と呼ばれるもので、実際にそうなるはずです。

                               

                               なぜならば我々がなぜ日本円を使っているのか?といえば、日本政府が税金を日本円でしか受け取ってくれないからです。

                               

                               Tポイントやナナコポイントやビットコインでの支払いは受け付けてくれませんし、日本円の税金を払わない場合は逮捕されます。

                               

                               ギリシャも同じで、ドラクマを発行して公務員などの年金支払いに充当すれば解決します。

                               

                               そもそもそんなドラクマなどという通貨に信用があるのかと思われるかもしれませんが、ギリシャ政府が税金をドラクマ以外では受取らないと宣言すればいいだけの話です。

                               

                               ユーロ加盟国は、上述の方法でなければ、ユーロが解体する以外に助かる道がありません。

                               

                              <世界主要国のGDPの伸び率>

                              (出典:世界経済のネタ帳)

                               

                               

                               上記は1996年〜2016年にかけてGDPの伸び率を高い順に並べたものです。

                               

                               日本は過去10年間、GDPの伸び率が1.0%となっていて、全く伸びていません。

                               ドイツもイタリアと同じでブービー賞を競っていて1.4%となっています。

                               

                               こうした国々はユーロに加盟しているため、金融政策も財政政策も自国の意思で自由にできないのですが、日本は違います。共通通貨ではなく自国通貨であり、財政政策についても縛りはありません。

                               

                               自民党の議員の中には、憲法草案に財政規律条項を入れようとしている連中がいますが、私はこれには猛烈に反対です。間違いなく後世にツケを残すことになるからです。何しろデフレで財政出動したい、あるいはスロートレードで貿易も悪いので内需拡大で財政出動したいという局面になった際に、憲法に財政規律条項があるから、財政出動ができないということになってしまうからです。

                               

                               日本はデフレや不況から助かる道があるのですが、ドイツにはデフレや不況から助かる道がない、これが現実です。

                               

                               ドイツが助かるには、ユーロから離脱するしかないでしょう。

                               

                               その意味で、最近躍進が続くAfD(ドイツのための選択肢)は、ユーロからの離脱を掲げていまして、ドイツ国民ファースト真剣に考えている政党であると私は思っています。

                               

                               

                               というわけで今日は「租税貨幣論を参考にユーロ加盟国がユーロから離脱する方法を考える」と題して論説しました。

                               

                               

                              〜関連記事(ドイツ経済)〜

                              首の皮一枚で景気後退を回避したドイツ経済

                              ナチスドイツと高橋是清の経済政策

                              EUの優等生ドイツ国内の反グローバル旋風とドイツメルケル首相率いる与党の大敗北

                              ドイツをはじめとしたユーロ圏の経済失速と、ドイツよりバカであることが確定した我が国

                              ドイツ銀行の経営危機で、メルケル首相に強烈なブーメランが炸裂!

                              CoCo債(偶発転換社債)という資金調達手法

                              トランプ大統領が検討するグラススティーガル法(銀行法の通称)の復活について

                              ドイツで起きている2つの問題

                              男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

                              「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

                              ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件

                               

                               

                              〜関連記事(ドイツ以外の欧州関連)〜

                              ケチケチのフランス、マクロン大統領が緊縮財政を転換して大減税へ!

                              財政赤字を増やそうとしたイタリア政府

                              決して他人事ではないイタリアで発生した高架橋崩落事故について

                              デフレ脱却のためには財政赤字の拡大が必要です!

                              EUは、このままだと解体か?

                              「自国で通貨発行・政府支出ができる日本」と「EUに加盟しているためにできないフランス」どっちが愚かなのか?

                              「政府の債務残高対GDP比率3%以下」という”3%”に根拠なし!

                              フランスでも始まるか?日本で猛威を振るうデフレ長期化をもたらした緊縮財政!

                              イギリスのメイ首相のEU離脱宣言について!


                              首の皮一枚で景気後退を回避したドイツ経済

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                                JUGEMテーマ:グローバル化

                                JUGEMテーマ:ドイツ

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                                 ドイツの第3四半期のGDP速報値が発表され、前期比+0.1%と辛うじてプラスを維持できました。第2四半期が輸出の落ち込みなどで前期比▲0.1%だったため、景気後退に突入か?と危惧されていたのですが、辛うじて首の皮一枚で景気後退にはならず、ドイツの市場関係者はホッと胸をなでおろしたことでしょう。

                                 そこで今日は「首の皮一枚で景気後退を回避したドイツ経済」と題し、ドイツ経済について論説します。

                                 

                                 下記はロイター通信の記事です。

                                『ロイター通信 2019/11/14 17:42 第3四半期の独GDP速報値、前期比+0.1% 景気後退回避

                                [ベルリン 14日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)速報値は前期比0.1%増となり、景気後退(リセッション)を回避した。市場予想の0.1%減を上回った。

                                 第3・四半期のGDPは前年同期比(季節調整後)では0.5%増。第2・四半期は0.3%増だった。

                                 第3・四半期は、家計消費が前期比で増加。政府支出も拡大した。建設業も経済成長を支えた。

                                アルトマイヤー経済相は「景気後退には陥っていないが、経済成長率はまだ低すぎる」と指摘。ただ、米国との通商問題や英国の欧州連合(EU)離脱などに関連する「暗雲」はやや解消したとの見方を示した。

                                ショルツ財務相は、来年の独経済は勢いを取り戻すとの見方を表明。経済は減速しているが、危機に陥っているわけではないとし、「慎重ながらも楽観的な見方を持っている。来年の成長率は上向く」と述べた。

                                輸出は小幅に増加したが、輸入は前四半期とほぼ同水準。純輸出は経済成長に寄与したとみられる。』

                                 

                                <ドイツのGDP>

                                (出典:株式会社フジトミのホームページのコラムから引用)

                                 

                                 

                                 

                                1.ドイツの第3四半期GDPは辛うじてプラス成長

                                 

                                 ドイツ経済について冒頭でもご説明の通り、景気後退が危惧されていたのですが、何とか0.1%のプラス成長ということで景気後退は回避できました。

                                 

                                 内需国の日本と異なり、ドイツは輸出依存国です。輸出依存度というのは下記式で算出されます。

                                 

                                 輸出依存度(%)=財の輸出÷GDP

                                 

                                 ドイツは40%弱で、日本は約14%程度です。よくある言説で、”日本は輸出で稼いでいる”という言説がありますが、これは果たして本当にそう言えるのか?少なくても、ドイツと日本で相対的なことをいえば日本は内需国であり、輸出国ではないといえるでしょう。

                                 

                                 日本がかつて輸出依存国だったことはありません。輸出依存国という言葉に定義がないため、絶対的な依存か否か?は断定できないものの、日本は他国と比べて相対的に輸出依存国ではないといえます。

                                 

                                 一方でドイツはバリバリの輸出依存国であり、ドイツの輸出先は欧州と中国になります。

                                 

                                 ところが米中貿易戦争の影響で、中国の景気は明らかに輸出を中心に失速しています。特に中国からの米国への輸出は激減していますが、これは関税を引き上げられているから当然の帰結といえるでしょう。

                                 

                                 それを受けてドイツの中国向け輸出が減少し、ユーロ全体が景気失速しています。ユーロで今起きているのは、””デフレ真っただ中の日本化”です。

                                 

                                 全体的に支出を削減し、需要が落ち込むので、結果的に資金需要が落ち込み、お金を借りる人がいなくなります。その当然の帰結として国債金利が急低下して、金利がゼロに近い状況になっているのです。

                                 

                                 

                                 

                                2.悲惨な状態になっているドイツの自動車産業とドイツ銀行問題

                                 

                                 

                                 特にドイツでは、自動車産業が悲惨な状態になっています。

                                 

                                 皆さんもご存知でしょうか?フォルクスワーゲン車の排ガス規制検査を不正に届出していたことを見抜いた機械を作成していたのは、日本企業の衙拆貔什扈蝓幣攘凜魁璽鼻6856)です。

                                 

                                 この排ガス問題は訴訟にまで発展して、フォルクスワーゲン社の経営に地味に効いています。

                                 

                                 理由は金額が大きいからです。

                                 

                                 ディーゼル車の排ガス規制を無理やり超えるために書類をねつ造し、事実を捻じ曲げたというもので、これは絶対に許されないこと。既に300億ユーロ(日本円で約4兆円弱)も費用が発生していますが、今のところ倒産せずにいます。

                                 

                                 ダイムラーベンツについてもディーゼルの問題でリコールをドイツ政府から始動されているため、ドイツ国内における自動車産業は軒並み失速しています。

                                 

                                 この自動車産業が失速しているところに加えて、ドイツ銀行問題があります。

                                 

                                 銀行という業態は、MMT理論でも散々取り上げていますが、お金を貸すことでお金を生み出すことができます。

                                 

                                 そして銀行のバランスシート上では、預金は負債勘定であり、預金の反対には借用証書として貸付金という資産があります。

                                 

                                 この貸付金について与信審査が誤っていて返してもらえなくなるのが不良債権です。

                                 

                                 不良債権が増加すれば普通に銀行は倒産します。

                                 

                                 どこの国の銀行も、多少の不良債権は抱えていますが、ドイツ銀行が問題なのは中国にお金を多額に貸し付けていることです。

                                 

                                 中国に貸し付けているお金は、相当傷んでいるのでは?と私は思っていまして、ドイツ銀行問題というのは、中国の経済問題とリンクするものと考えています。

                                 

                                 今まで中国市場は常に永遠に順調に拡大発展するという感覚で与信を行い、自動車など輸出拡大をしてきました。

                                 

                                 そしてその幻想の中国の経済拡大の恩恵を受けてきたのがドイツといえるでしょう。

                                 

                                 

                                 

                                3.米中貿易戦争が与える影響について

                                 

                                 中国共産党政府は、共産党支配が凋落して崩壊すると考えたことはないと考えられます。

                                 

                                 もし中国共産党政府が推し進める中国製造2025に対抗して、米国が半導体の製造装置を中国に売却するのを辞めるとなった場合、中国側はどう出てくるでしょうか?

                                 

                                 私は中国は自国で開発できるようにするものと予想します。期間は1年でできると思いませんが、数年間かけてでも、半導体製造に必要な工作機械や資材を自分たちで開発するでしょう。

                                 

                                 中国共産党政府はMMTを理解していると思われ、兆円単位で政府支出をします。その上、他国から技術を盗みます。

                                 

                                 そのため、米国が供給させまいとしても、中国は自国で本当の意味での自国での供給力を持つ可能性も私は否定できないと思っています。

                                 

                                 米中貿易戦争でトランプ大統領が「習近平政権をやっつけてくれる!」みたいな考えは辞めて、もっと日本国民はリアルに物事を考えるべきです。

                                 

                                 具体的には日本はデフレ脱却を急ぎ、中国以上に政府支出を拡大して、技術力を高めて供給力を高めていかなければなりません。

                                 

                                 その上で米国と対等になって、パートナーシップを強化し、日米安保を改定して、日米共に太平洋とアジアを守るという方向性で行かなければ、人類の文明が中国共産党政府によって侵されると私は危惧します。

                                 

                                 ”デフレ真っただ中の日本化”は、プラスの側面もあります。それは金利が低くてインフレ率が低いということは、その分だけ財政出動ができるということでもある点です。インフレにならないため、自国通貨をガンガン発行して、軍事分野の供給力を強化したり、生産性向上のための投資や、安全保障強化のための支出など、需要に応えることができるのです。

                                 

                                 ところがドイツの場合、ユーロに加盟しているため、自国民の意思で財政出動することができません。さらにEUに加盟しているため、マーストリヒト条約によって、政府の負債対GDP比率を3%以下にするという縛りがあるため、ユーロ建ての債務を発行して財政出動するということもできません。

                                 

                                 即ち、ユーロ加盟国のような共通通貨加盟国では、MMTが通用しないのです。

                                 

                                 となれば米中貿易戦争でトランプ大統領に歯向かうか?トランプ大統領やバーニーサンダースのような自国民ファーストの反グローバリズムの政治家がいなくなるか?ですが、反グローバリズムは米国のみならず、欧州でもその動きは加速していくことでしょう。

                                 

                                 ドイツでもAfD(ドイツのための選択肢)という政党が躍進し、反グローバリズムの政党の躍進は、日本を除き、世界の潮流になっています。

                                 

                                 ドイツも反グローバリズムの潮流に乗り、ユーロを解体するか?ユーロから離脱するか?しか助かる道はないかもしれません。

                                 

                                 

                                 というわけで今日は「首の皮一枚で景気後退を回避したドイツ経済」と題して論説しました。

                                 

                                 

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                                韓国へのビールの輸出額が▲99.9%と激減したことについて

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                                  JUGEMテーマ:韓国

                                   

                                   今日は10/30に財務省が発表した9月の品目別貿易統計で韓国向けビールの輸出が激減したことを取り上げ、「韓国へのビールの輸出額が▲99.9%と激減したことについて」と題して論説します。

                                   

                                   下記は産経新聞の記事です。

                                  『産経新聞 2019/10/30 13:35 韓国向けビール輸出 99・9%減 不買運動が影響 品目別貿易統計

                                   財務省が30日発表した9月の品目別の貿易統計によると、韓国向けのビール輸出額は前年同月比99・9%減の58万8千円だった。日本政府が7月から始めた韓国向け輸出管理の厳格化に反発した日本製品の不買運動の影響が色濃く現れたとみられる。

                                   半導体の洗浄に使う「フッ化水素」の韓国への輸出額も99・4%減の372万3千円だった。8月の韓国向け輸出は数量、金額ともにゼロだった。9月に入って政府の許可手続きが進んだと考えられる。

                                   フッ化水素などの輸出をめぐっては、日本政府が軍事転用可能な物品や技術の韓国向け輸出の管理を厳格化し、7月4日以降、それまで企業に3年間有効な許可を与えていたのを輸出ごとの許可に切り替えた。ただ、軍事転用の恐れなどがないと判断した場合には輸出を許可するとしている。』

                                   

                                   

                                   上記記事の通り、9月の韓国向けビールの輸出額が2018年9月比▲99.9%の58万8000円と激減したと報じられています。半導体材料のフッ化水素、フッ化ポリイミド、レジストの3品目の輸出管理の厳格化対応をしている日本政府に対する反発として、日本製品の不買運動が反映された形になっています。

                                   

                                   下記グラフは、総務省のe-slatから引用した統計品目番号2203(ビール)について、2019年1月からの数字を拾ってみたものです。

                                   

                                  <韓国向けビールの輸出金額、輸出数量の推移>

                                  (出典:総務省のe-slat)

                                   

                                   上記の通り、7月639,430千円→8月50,091千円→9月588千円と、株価でいうところの落ちるナイフのごとく激減しています。

                                   

                                   このグラフから考えると、ほぼ完ぺきに日本からビールを買うのを辞めたということでしょう。

                                   

                                   とはいえ、好きにすればいいのでは?と、私は思います。

                                   

                                   なぜならば、日本経済は韓国と異なり、内需国です。輸出がGDPの50%以上を占める韓国に比べ、日本は内需が60%を占める内需国です。内需で経済成長するというのが基本です。

                                   

                                   韓国の人がビールを買うか買わないか?以前に、日本人がビールをたくさん飲んでいます。日本国内での日本人のビールの消費量が毎年1%〜3%ずつ伸びていけば、輸出金額の7億程度など、簡単に取り戻せるでしょう。

                                   

                                   仮にビールを飲む量が増えていなかったとしても、より高級のビールを日本人が飲むようにすれば、輸出額などいくらでも取り返せます。

                                   

                                   ビール輸出額激減のニュースは、産経新聞に限らず、読売新聞なども各紙が報じていますが、こんなことで一喜一憂することがおかしい話であり、本来ならば内需拡大すべき!とか、緊縮財政を辞めて政府支出を増やしなさい!とか、消費税を減額しなさい!などと政府に働きかける論調であるべきです。

                                   

                                   一方で、日本から韓国への半導体の洗浄に利用するフッ化水素の9月の輸出額は、▲99.4%減少の372万3,000円でした。記事で報じられている通り、8月は数量と金額がともにゼロだったため、9月に入って政府の許可手続きが進んだと考えられます。

                                   

                                   サムスン電子などの大財閥がGDPの大半以上を占める韓国経済にとっては痛手ですが、日本にとっては日本国民ファーストで安全保障上の問題であり、韓国政府に輸出管理をちゃんとやれ!としかいいようがありません。

                                   

                                   反対に韓国の人々がビールを買ってくれるか否か?は、他国の内政の問題であり、日本でとやかく言う話ではありません。輸出が伸び悩むから経済成長を抑制するという言い分も理解できなくはありませんが、それ以前として内需だけで経済成長ができるような環境にしておくことこそ、通商政策や安全保障上も重要であるといえるでしょう。

                                   

                                   

                                   というわけで今日は「韓国へのビールの輸出額が▲99.9%と激減したことについて」と題して論説しました。

                                   

                                   

                                   


                                  電力業界で自由化で競争を加速させるならば送電網は全部国営化すべきです!

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                                     今日は「電力業界で自由化で競争を加速させるならば送電網は全部国営化すべきです!」と題して論説します。

                                     

                                     NHKニュースWebの記事をご紹介します。

                                    『NHKNEWSWEB 2019/11/05 18:31 倒れて停電長期化 鉄塔や電柱の強度見直し議論始まる

                                     ことし9月の台風15号で、千葉県を中心に送電用の鉄塔や電柱が倒れる被害が相次いで停電が長期化したことから、経済産業省の作業部会は鉄塔や電柱の強度の基準の見直しについて議論を始めました。

                                     

                                     先月の台風15号の影響で、千葉県を中心に長期化した大規模停電を巡り、経産省が進めてきた電力分野の問題点を検証するための有識者による作業部会の議論が始まりました。

                                     

                                     この作業部会では、主に3つの柱がありました。

                                    .疋蹇璽鵑魍萢僂靴申蘰阿凌彗化
                                    効率的な電源車の派遣などの関係者の連携強化
                                    E甘磴龍度基準の見直し
                                    など、電力ネットワークの強靭化を3本柱とする災害対策の推進を重要項目にあげました。

                                     大規模停電の再発を防ぐため、鉄塔や電柱などの送配電網の強度基準の見直しの検討を始めるとのこと。

                                     

                                     その一方で、無電柱化(電柱の地中化)については、一部の有識者からコストがかかると疑問の声があがり、効果が高いと見込まれる地点から優先的に進めるとしています。

                                     

                                     この問題を解決するもっとも簡単なことは何か?といえば、国費投入をどこまでやるか?という基本方針の変更です。

                                     

                                     日本の電力事業、ガス事業は、いずれも外国と異なり、純然たる民間企業で、電気料金の収入で運営してきました。純政府組織として、東京電力や関西電力などに勤務される方は、半ば公務員という心持ちで、国家・公共のために頑張るとやってきました。

                                     

                                     ここにきて台風が狂暴化してきたため、強力な台風に対応するためにはコストが追加で発生します。もしもその追加コスト分を、電気料金に上乗せすることができれば、そのコストを捻出することができますが、政府は今、電力自由化を推進しています

                                     

                                     電力自由化の状況で、送電網の管理責任は大手電力会社にあるにもかかわらず、ソフトバンクグループの孫正義らがやっている電力事業者は送電網の責任を持ちません。

                                     

                                     このような強力な非対称性の下、競争を促進すればどうなるでしょうか?

                                     

                                     東京電力などの大手電力会社は、経産省の指導で料金を上乗せしろ!と言っていますが、それでは大手電力会社は、ソフトバンクグループのような送電網の責任を持たない会社に競争で負けろ!と言っているのと同じです。

                                     

                                     となれば大手電力会社は、どこかを削減するしかなく、発電のためにいろんなものを削減するしかありません。

                                     

                                     要は競争が不平等であるということに尽きます。

                                     

                                    <電飾10社の設備投資金額の推移>

                                    (出典:東京電力のホームページ)

                                     

                                    <東京電力の設備投資額の推移(単位:億円)>

                                    (出典:東京電力のホームページ)

                                     

                                     

                                     上記グラフの通り、大手電力会社は、電力自由化が始まった1995年をピークに、東京電力は1993年をピークに、設備投資を削減しています。その結果、送電網のメンテナンスにお金をかけられなくなっているのです。

                                     

                                     そこへきて電力の自由化をさらに進め、2020年4月からは発送電分離が始まりますが、今後、日本では発展途上国と同様に停電が頻発するような国になっていくことでしょう。いわば電力の弱体化が進んでいくでしょう。

                                     

                                     仮にも作業部会が電力サービス強靭化の実現を図ることを大前提として、かつ自由化で競争を加速させるならば、少なくても送電網は全て、国営化すべきです。

                                     

                                     それならば大手電力会社もソフトバンクグループの孫正義らと、対等の勝負ができるでしょう。

                                     

                                     では、なぜ経済産業省は、それをやらないのでしょうか?

                                     

                                     私が想像し得るに「大手電力会社は体力があるから、そのくらい大丈夫だろう!」ということと、国費を投入するとなれば、財務省が緊縮財政なので簡単にOKしないということで、大手電力会社に甘えざるを得ないということなのかもしれないと、思っています。

                                     

                                     仮にそうだとすれば、私は電力会社の味方をするわけではありませんが、筋が通っていないと思います。

                                     

                                     今回、経済産業省が台風対策の強靭化を検討するのはいいですが、国費投入の割合を上げなければ、自由化しようとしている意図と、筋が整合しません。

                                     

                                     政府が国費を入れないならば、電力サービスは脆弱なままでいいのでしょうか?

                                     

                                     もし政府が電力の安定供給に責任を持つならば、国費投入をしなければダメです。

                                     

                                     また今年の台風15号による大規模停電では、倒木の処理、伐採に時間がかかった教訓から、電力会社や自治体や自衛隊の災害連携協定を明確にして、電線沿いの樹木の計画的な伐採を共同で進める必要性も強調されました。

                                     

                                     具体的には医療機関やガソリンスタンドなど災害時の重要拠点に、自家発電設備を導入することも提案するとしています。

                                     

                                     しかしながら、電力サービスも含めたエネルギーインフラは、いわば基礎インフラであり、公共インフラという認識です。そのため、キャッシュフローで儲かる部分があるため、全額国費というわけにはいきませんが、相当程度、いろんな仕組みを使って国費を注入しています。

                                     

                                     財務省も国費を投入すべきであり、経済産業省は財務省に対して「オマエ!もっと金を出せ!」と主張すべきでしょう。決して経済産業省だけで解決できるものではありません。

                                     

                                     しかしながら10%消費増税のどさくさに紛れて、キャッシュレスの推進を財務省とネゴるくらいならば、むしろ公共性の高い基礎インフラである電力サービスの安定供給のため、国費を一定程度入れるように方針転換するよう財務省に働きかけをしなければ、電力サービスの強靭化は進むどころか、弱体化していくことになるでしょう。

                                     

                                     

                                     というわけで今日は「電力業界で自由化で競争を加速させるならば送電網は全部国営化すべきです!」と題して論説しました。

                                     マスコミの報道に限らず、昨今の自然災害に対して、”想定外”という言葉を使って濁すことが多い日本ですが、人間がフルに想像し得る最悪のシナリオを検討し、そのシナリオを回避するための対策を考えるということは、日本国民の生命や財産を守るためには絶対に必要です。
                                     そのときに、いちいち”お金がない”、”1,000兆円の借金があるからできない”、”プライマリーバランス黒字化があるからできない”ということで躊躇しているから、作業部会での検討内容もクソみたいな内容になっています。
                                     台風15号にしろ、台風19号にしろ、国交省で記録するトップ10に入らない勢力のヘクトパスカルであり、今年の台風15号よりもあるいは台風19号よりも、もっと大きな台風が今後何回も来る可能性があります。
                                     大地震と違って台風はもともと頻度が多く、太平洋の温度が上昇しているという環境も踏まえれば、国費を投入して対策をするべきであり、それらの対策もまた人口の増減に関係なく必要とする需要であることを、私たち一般人も理解を深めていかなければならないと私は思うのです。

                                    景気動向指数とCPIから考える史上最高益を出したセブン&アイ・ホールディングスのリストラ

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                                      JUGEMテーマ:経済成長

                                      JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                                       

                                       今日は「景気動向指数とCPIから考える史上最高益を出したセブン&アイ・ホールディングスのリストラ」と題して論説します。

                                       

                                       螢札屮鵝アイ・ホールディングスは、皆さんもご存知と思いますが、螢ぅ函璽茵璽堂、螢札屮鵝Εぅ譽屮鵝Ε献礇僖鵝↓蠅修瓦Α西武といった小売事業を中心とした業態を抱える持ち株会社です。

                                       

                                       そのセブン&アイ・ホールディングスが、2019/10/10の15:30に、第2四半期の決算発表と同時に、事業構造改革なるものを発表しました。

                                       

                                       それによれば、螢札屮鵝Εぅ譽屮鵝Ε献礇僖鵑任蓮⊃夕衂埖や人件費上昇などで、店舗の運営環境の厳しさが増すとして、加盟店の持続的な成長に向けて、24時間営業実施の店舗に対するインセンティブ・チャージを引き下げ(減益要因)と同時に、約1,000店の不採算店の閉鎖、人員政策は会計改革実施や店舗開発人員・非営業部門人員の適正化を発表。

                                       

                                       螢ぅ函璽茵璽堂は、33店舗をグループ内外企業と連携して、閉店を検討するとのこと。医療、住居関連商品を取り扱う事業のマーチャンダイジングの改廃と売り場面積の減積に加え、人員については約▲1,700人を自然減を含めて適正化すると発表。

                                       

                                       また蠅修瓦Α西武は、2020年8月に4店舗(西武岡崎店、西武大津店、そごう西神店、そごう徳島店)を閉店、2021年2月に1店舗(そごう川口店)を閉店し、2021年2月に2店舗(西武秋田店、西武福井店)を減積するとし、人員政策は▲1,300人を自然減を含めて適正化すると発表しています。

                                       

                                       一方で、第2四半期(2019年3月1日〜2019年8月31日)の決算発表では、売上高こそ▲0.9%で減収となったものの営業利益は2.8%、経常利益は3.2%の増収となり、減収増益で利益は史上最高益となりました。

                                       

                                       にもかかわらず、3,000人規模のリストラをするということで、雇用にも影響が出てくるでしょう。

                                       

                                      <商業販売額の前年同月比の推移>

                                      (出典:内閣府のホームページ)

                                       

                                       内閣府の景気動向指数をみてみますと、上記折れ線グラフの通り、商業販売額は2018年12月〜2019年8月まで、9カ月連続の前年割れです。小売業販売額にしても、2019年8月、2019年9月の2カ月こそ、消費増税前の駆け込み需要があったと思われますが、それより以前の数字もプラスを維持しているものの、2.0%未満を推移していて弱い数字になっています。

                                       

                                       

                                      <2015年の数値を100とした場合の鉱工業・鉱工業用生産財・耐久消費財出荷指数の推移>

                                      (出典:内閣府のホームページ)

                                       

                                       次に鉱工業・鉱工業用生産財・耐久消費財出荷指数についても、耐久消費財出荷指数は2019年4月と2019年5月は大きく伸びていますが、ほぼ前年度と同じ水準に推移しています。

                                       

                                       また、鉱工業生産指数と鉱工業用生産財出荷指数は、2015年と比べれば100以上を維持するものの、どちらも2018年度の同じ月よりも下回った状況で推移しています。

                                       

                                       景気動向指数は9つの指数で判断しますが、既に8月分発表では、景気後退を示す悪化に下方修正されました。とりわけ深刻なのは消費者物価指数でしょう。

                                       

                                      <消費者物価指数(コアCPI、コアコアCPI)の推移>

                                      (出典:総務省のホームページ「e-slat」から引用)

                                       

                                       上記折れ線グラフの通り、緑色の折れ線のコアCPIを見てください。2014年4月こそ、消費増税8%で強制的に物価を引き上げたので、2.5%増となりました。3%増であるにもかかわらず、2.5%増に留まったというのは置いておき、直近の2019年9月は▲0.3%です。特に今年に入ってからはどんどんマイナスが続いていたため、日銀は将来の利下げを示唆している状況にあります。

                                       

                                       10月以降の消費増税10%にしても、軽減税率の導入を主張する政府ですが、対象品目は2割程度に過ぎず、電気やガスや水道などは軽減税率の対象外です。

                                       

                                       そうした影響もあってなのか?今年に入って悪い数字が続いているのを反映し、今年1月から9月までの早期希望退職を実施した上場企業の集計人数は10,342人と6年ぶりに1万人を超えています。

                                       

                                       この影響は既に新卒採用に影響しており、大卒の求人倍率は1.88倍→1.83倍に下がっています。

                                       

                                       今までずっと上がってきた求人倍率も、新卒でさえ労働需要が下がっているというのが現状です。

                                       

                                       そういう状況でリストラをどんどん進めていくにしても、限界があります。

                                       

                                       人件費は働く人の所得であり、その所得を削減していくということになれば、消費が落ち込むのは当然の帰結です。

                                       

                                       消費が落ち込んでしまえば、企業がいくら人件費を切りつめたとしても、やがて利益を出せなくなります。

                                       

                                       企業の内部留保を貯め込むのは言うまでもなく、家計もお金を使うよりも貯めようとしています。まさにデフレスパイラル真っただ中という状況でしょう。

                                       

                                       

                                       というわけで今日は「景気動向指数とCPIから考える史上最高益を出したセブン&アイ・ホールディングスのリストラ」と題して論説しました。

                                       先週は広範に株価が下落しましたが、株価が高い状況は続いています。私は米国株は地に足の着いた株価上昇とみて、まだまだ伸びると思うのですが、日本株については指標を見る限り懐疑的であり、むしろ暴落する可能性が高いとみています。

                                       投資家の皆様におかれましては、政府や日銀などが発表する指標について、十分に読み解き、キャッシュポジションを高めにしておいた方がいいのでは?と私は思います。

                                       

                                       

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                                         今日は「南米チリでのAPECとCOP25の開催中止について」と題して論説します。

                                         

                                         まずは時事通信の記事をご紹介します。

                                        『時事通信 2019/11/02 20:19 チリ首都のデモ継続=APEC中止後も

                                        【サンティアゴAFP時事】アジア太平洋経済協力会議(AC)首脳会議が中止に追い込まれた南米チリの首都サンティアゴで1日、再び大規模なデモが行われた。黒装束の女性約1000人が無言で行進後、大統領府の衛兵の前で拳を突き上げ「正義と真実を。免責はいらない」と連呼、20人が死亡した過去2週間の事態に対する政府の責任者追及を求めた。

                                         政府によると、キリスト教の聖人を祝う万聖節で休日だった1日、首都では約2万人がデモに参加した。家族連れも多かったが、一部で警官隊と衝突し、催涙弾や放水車で解散させられた。デモ隊はAPEC中止ではなくピニェラ大統領退陣を求めている。 』

                                         

                                         上記記事の通り、南米のチリで開催予定のアジア太平洋経済協力会議APECが中止に追い込まれました。理由は大規模なデモが発生しているため、沈静化しなければならないという理由です。

                                         

                                         チリ政府は、2019/10/30に開催断念を発表しましたが、デモの対応に加え、でも発生によって治安が悪くなっているという理由で開催中止をしたと報じられています。

                                         

                                         今、香港のデモが事態収拾することなく、ずっと継続しているわけですが、同じようなデモがチリのサンディエゴで起きています。

                                         

                                         南米でも一番中国に親しいチリで、香港デモと同じようなことが発生しているのです。

                                         

                                         チリで起きているデモは、香港と同じように100満員規模のデモが週末に発生しています。とはいえ、デモといっても、本質的には平和的な行進をしているデモだったのですが、一部が暴徒化して暴力的なことが発生したため、チリ政府は非常事態宣言を出しました。

                                         

                                         そのタイミングが悪いことに、APECが11月、国連の気候変動会議COP25が12月に開催される予定だったのですが、いずれも開催中止になりました。

                                         

                                         APECで話し合われる内容について、大きなアジェンダは特になく、注目されていたのは、米国トランプ大統領と、中国の習近平国家主席が米中首脳会談を行い、米中貿易交渉のフェイズ1である第一段階の合意に署名するのでは?ということが注目されていました。

                                         

                                         APECそのものというより、APECを利用して米中首脳会談の署名式が行われるということが注目されていたのです。

                                         

                                         したがってチリでAPECが中止になること自体は、大きな影響はないでしょう。

                                         

                                         APECの主催国がキャンセルした場合に、バックアップして代替開催する国というのは存在しません。そのため、今年はAPECそのものが行われない見込みとなります。

                                         

                                         もう1つ、COP25については、世界で話題になっています。

                                         

                                         なぜならば、世界の中で気候変動問題に対して、熱心に活動している活動家やNPO法人がたくさんあるからです。

                                         

                                         この地球温暖化問題を推進しているのは、主にマスコミです。

                                         

                                         今回のチリのCOP25では、パリ協定をどう具体化するのか?詳細を決める予定でした。

                                         

                                         パリ協定について、米国のトランプ大統領は、既に離脱を表明し、来年にも米国は離脱する予定です。

                                         

                                         米国以外の国々はパリ協定に対して、どのようなスタンスか?といえば、ほとんど真剣に取り組もうとしていないのが実情です。

                                         

                                         そのため、チリで開催予定だったCOP25で、パリ協定をどう具体的に実行するのか?推進派は決めたかったはずですが、チリで開催されなくなったため、多いな問題になっています。

                                         

                                         このCOP25は、もともとチリではなく、ブラジルで開催される予定だったのですが、ブラジル開催を発表直後に、ブラジルの大統領が変わり、ボルソナール大統領という人に変わりました。

                                         

                                         ボスロナール大統領は、ブラジルのトランプ大統領と呼ばれているくらいの人で、自分が大統領に就任する前に既に決まっていたCOP25の開催について、国内多忙で実施しないと述べていました。

                                         

                                         そのボルソナール政権は、地球温暖化問題は、形を変えた共産主義であると明言しています。

                                         

                                         では、チリでなぜ大規模なデモが発生しているのでしょうか?

                                         

                                         デモのきっかけは、チリ政府が財政難を理由に、首都のサンディエゴの地下鉄の料金を値上げすると発表したことが原因です。

                                         

                                         その値上げ幅は、なんと米ドルで4セント。たかだか4セントの値上げの発表で、100万人規模のデモになってしまいました。

                                         

                                         チリ政府は既に地下鉄料金の値上げを撤回したものの、デモの規模はどんどん大きくなり、20人が死亡して7000人もの人が逮捕される事態にまでなっています。

                                         

                                         まさに香港と同じことが、チリの首都サンディエゴで発生しているのです。

                                         

                                         チリ市民は不満で怒っているわけですが、不満と怒りがデモの原因である点は、香港デモと似ています。

                                         

                                         チリは南米経済全体が悪い中で、唯一といっていいほど経済は順調で、南米の優等生ともいわれています。

                                         

                                         ただここ最近、通貨のペソは2年ほど下落をしており、その結果、輸入品の価格が大きく上昇しています。

                                         

                                        <アルゼンチンペソの対日本円チャート>

                                         

                                         上記チャートの通り、2015年末から2016年の年初にかけて、大きく暴落し、その後も右肩下がりでアルゼンチンペソは値下がりを続けています。

                                         

                                         このような通貨の弱い国は、通貨が爆下げすると、輸入価格が大きく上昇します。特に発展途上国は、輸入で国内経済が成り立っている側面もあり、庶民の生活が物価高になってしまうことも国民の不満につながりやすいのです。

                                         

                                         今回のデモは、そうした不満もありますが、それ以外にも親中国であるからという理由もあります。

                                         

                                         ブラジル以外の南米では、親中国の国家は多く、チリも南米の中で、中国の一帯一路の中心になるといわれていた国です。そんなチリで、皮肉なことに中国政府と戦っている香港デモと同じデモが発生しているのです。

                                         

                                         

                                         というわけで今日は「南米チリでのAPECとCOP25の開催中止について」と題して論説しました。


                                        中国でキャッシュレスが広まったのは人民元の”ニセ札”が中国国内で大量に出回っているからです!

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                                           今日はキャッシュレス化に関連して、消費増税のポイント還元について触れながら「中国でキャッシュレスが広まったのは人民元の”ニセ札”が中国国内で大量に出回っているからです!」と題して論説します。

                                           

                                           まず、キャッシュレスの話の前に、消費増税でのポイント還元について述べます。

                                           

                                           2019年10月の消費増税について、明らかに今回の方がヤバいと私は思っています。2014年4月の消費増税8%は、2013年に安倍政権は景気拡大の取り組みをやっていたため、景気がそこそこよかったのです。

                                           

                                           具体的には十数兆円の補正予算を組んでいました。当時は景気が良くなったところで8%増税したため、景気もガクッと落ち込みました。

                                           

                                           今回は、すでに景気が落ち込んでいるのに増税するの?ということです。

                                           

                                           政府は消費増税の悪影響を理解はしているのでしょう。なぜならば、景気対策を万全にするといって対策をやっているからです。ところがこの景気対策の中身が、全くダメダメな内容です。

                                           

                                           政府の言い分としては、消費税増税で国民が6.3兆円の負担し、国民の所得が減ります。そして、消費税の軽減税率(食料品・新聞)、幼児教育の無償化、社会保障充実で4兆円強の予算を使う上に、ポイント還元で2兆円を加え、合計6.6兆円を国民に還元すると主張しています。

                                           

                                           ところがこの中にダメダメな政策があります。一番ダメダメな政策は、何といってもポイント還元です。

                                           

                                           このポイント還元は、2020年6月末で終了します。いわば2020年7月1日以降、オリンピック直前に再増税になります。

                                           

                                           なぜこのようなことになったか?といえば、ポイント還元とキャッシュレス還元です。

                                           

                                           軽減税率について、据え置き税率となった持ち帰り食料品と、配達新聞の8%の2つ以外は、10%となります。そこにポイント還元が加わりますが、お店によって還元率が異なります。

                                           

                                           まず大手百貨店やスーパーはポイント還元の対象外です。

                                           

                                           コンビニ、ガソリンスタンドのフランチャイズ店は、キャッシュレスで買えば2%還元となります。

                                           

                                           大手百貨店でも大手スーパーでもなく、フランチャイズでもない普通の小売店は、キャッシュレスシステムを導入して、経済産業省に登録をすれば、5%還元となります。

                                           

                                           これまでの説明で、ポイント還元策の概要が理解できた人はいるでしょうか?

                                           

                                           整理すると実は2019年10月以降、下記(1)〜(5)の5種類の税率が存在します。

                                           

                                          (1)消費税率10%

                                          ●食料品でも新聞でもないもので、大手百貨店でも大手小売店でもなくかつキャッシュレス非対応小売店で購入

                                          (例:地元商店街の金物屋さんでキャッシュレス対応ができていない小売店など)

                                           

                                          (2)消費税率8%

                                          ●大手百貨店、大手小売店における食品の持ち帰り購入:もともと8%

                                          ●コンビニで食料品以外のものの購入:8%=10%−2%

                                           

                                          (3)消費税率6%

                                          ●コンビニで食料品を持ち帰り購入:6%=8%−2%

                                           

                                          (4)消費税率5%

                                          キャッシュレス対応している小売店で、食料品以外のものを購入:5%=10%−5%

                                           

                                          (5)消費税率3%

                                          キャッシュレス対応している小売店で、食料品を持ち帰り購入:3%=10%−5%−2%

                                           

                                           上記(1)〜(5)を理解している日本人は、果たしてどれだけいるのでしょう?と私は思います。

                                           

                                           なぜ、こんな仕組みになってしまったのでしょうか?

                                           

                                           仮にも100歩譲って、食料品だけ軽減税率というルールならば、まだわかりやすかったでしょう。

                                           

                                           なぜならば持ち帰り食料品は8%のままで、それ以外は10%と覚えればいいだけだからです。ところがそこにポイント還元が加わりました。

                                           

                                           にもかかわらず、こんな複雑な仕組みになってしまった理由は、経済産業省の官僚が電子マネー会社やクレジットカード会社ら経営陣と意見交換して、日本はキャッシュレスが遅れていると考えていたからでしょう。

                                           

                                           そこで消費増税10%を機に、火事場泥棒的にキャッシュレスシステムを導入させたものといえます。

                                           

                                           よく日本ではキャッシュレスが進んでいないという言説があり、「中国と比べて日本は遅れている」という人がいます。

                                           

                                           しかしながら中国でキャッシュレス決済が進んだ背景には理由があります。それは偽札が大量に出回っているからです。

                                           

                                           中国人は財布を持たず、来日した中国人観光客の中には、財布を開いて小銭を数える日本人を見て、「中国は完全に日本を抜いている」と溜飲を下げている中国人もいるとのことですが、”中国人が財布を持たない”とか”現金は不要”というのは、中国国内で偽札を掴まされるというリスクから解放されるからなのです。

                                           

                                           そのため、スマホ決済でQRコードで買い物をするのは、便利という理由だけではなかったのです。多くの中国人が、人民元を信用できない状況であるため、キャッシュレス化が進んだのです。

                                           

                                           当たり前ですが、日本において偽札が出回り、紙幣が信用できないということはありません。

                                           

                                           にもかかわらず、「中国ではキャッシュレスが進み、日本ではキャッシュレスが遅れている」というのは、全くをもってアホとしか言いようがありません。

                                           

                                           

                                           というわけで今日は「中国でキャッシュレスが広まったのは人民元の”ニセ札”が中国国内で大量に出回っているからです!」と題して論説しました。


                                          ”税金返せ!”とプラカード持って大嘗祭に反対している人は愚民です!

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                                            JUGEMテーマ:経済成長

                                            JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                                             

                                             今日は「”税金返せ!”とプラカード持って大嘗祭に反対している人は愚民です!」と題して論説します。

                                             

                                             下記は朝日新聞の記事です。

                                            『朝日新聞 2019/11/14(木)19:41 大嘗祭「一晩のため税金27億円」 東京駅前で反対集会

                                             東京都千代田区のJR東京駅・丸の内駅前広場で14日夜、大嘗祭(だいじょうさい)に反対する集会があった。主催者の男性はマイクを持ち「たった一晩の儀式のために27億円もの税金を使い、巨大な神殿が建てられた」と訴えた。参加者は「インチキ大嘗祭」などと書かれたプラカードを掲げ「大嘗祭反対」「税金返せ」とシュプレヒコールの声を上げた。武蔵野市から来たという女性(37)は「天皇制に反対する人は潜在的にいるのに、声を上げにくい息苦しい状況が生まれている」と語った。』

                                             

                                             

                                             上記は、大嘗祭で27億円も使っているということに対して、反対集会が東京駅の丸の内駅前広場で行われたとする記事です。

                                             

                                             この記事を見て思ったことがあります。といっても本当はこの言葉は、同じ同胞の日本国民・日本人には使いたくありませんが、それでも言わざるを得ず、敢えていいますが”愚民”です。

                                             

                                             その理由を2つご説明します。

                                             

                                             まず一つ目として、「たった一晩の儀式のために27億円もの税金を使い、巨大な神殿が建てられた」と批判するのはいいですが、27億円支出すれば、27億円分所得が発生して、経済成長します。

                                             

                                             経済成長するとは、実質GDPが成長すると私は定義します。そう定義した場合、実質GDPが増えるというのは、例えば今までパンを10個食べることができたのを、実質GDPが増えたことによって12個のパンを食べることができるようになった、ということを意味します。

                                             

                                             今まで10個しか買えなかった人が12個のパンを買えるようになったというのは、豊かさを実感できるでしょう。

                                             

                                             逆に実質賃金が減ったりした結果、10個のパン買えていたのに、8個しか買えなくなったとなれば、貧困を実感することになるでしょう。何しろ食べ物を買える量が減ったということなので、パンが買える個数がどんどん減って、8個→6個→4個→2個→0個となってパンが買えなくなってしまえば、飢えて死んでしまうからです。

                                             

                                             では27億円を大嘗祭に費消した場合、経済効果はどうなるでしょうか?

                                             

                                             消費額27億円であれば、消費27億=生産27億=所得27億と、毎度おなじみの”GDP3面等価の原則”で、必ず所得が27億円増えます。

                                             

                                             プラカードを持って大嘗祭に反対している人の中で、神殿の建築で受注した企業にお勤めの人とか、居ないと思いますが、仮にいたとすれば、大バカ者です。一義的には公共事業を受注すれば、その受注企業が一番初めに潤うからです。

                                             

                                             とはいえ、受注企業に勤める人も、そのことで給料が増えれば、消費を増やします。

                                             

                                             消費者として消費を増やす際、製品の購入にしろ、サービスの購入にしろ、その製品やサービスを供給している企業とは、もしかしたらプラカードを持って大嘗祭に反対している人が勤めている企業の製品・サービスかもしれません。

                                             

                                             そのため、そもそも27億円を無駄遣いといっている時点で間違っているのです。

                                             

                                             

                                             愚民である理由の2つ目は、反対のデモに参加している人が持つプラカードの「税金を返せ」という言説です。

                                             

                                             こうした「税金を返せ!」という言説について、朝日新聞の記事では「税金返せ!」と書いていますが、これは「(私たちの)税金返せ!」ということで、”私たちの税金”で支出していると思われていることでしょう。

                                             

                                             ”私たちの税金”という言葉は、”私たちが払っている税金”だと思うのですが、私たちが払っている税金で政府支出をするのではありません。

                                             

                                             財政法第7条で定められた財務省証券(政府短期証券)や、財政法第4条の建設国債やら、それらを政府が発行し、政府が日銀当座預金を借りるために、財務省証券や建設国債を差し入れて、日銀当座預金を担保に政府小切手を発行して支払っているだけであって、日本国民が納めたお金で支出しているというのは間違っています。

                                             

                                             政府支出は”スペンディングファースト(支払いが先)”であって、徴税などを担保にして支出しているわけではありません。

                                             

                                             そのため、私たち日本人が納めた税金で政府支出をしているわけではないので、「税金を返す」というのは、誰に税金を返すのか?という話になります。

                                             

                                             つまり「私たちの税金を勝手に使って税金ドロボウ!といった言説は、上述を理解できない”愚民”としか言いようがないと私は思います。

                                             

                                             

                                             というわけで今日は「”税金返せ!”とプラカード持って大嘗祭に反対している人は愚民です!」と題して論説しました。

                                             この記事が本当にひどい記事であると思うのは、大嘗祭の税金返せという話と別に、天皇制の反対を主張する人がいます。こうした人は、日本の皇統が2000年以上続いて、それが世界最古で世界の人々から尊敬されているという事実を知らないか、もしくはそのことの価値を理解できない人です。

                                             そうした人に対しては、やはり”愚者”としか言いようがないものと、改めて私は思います。

                                             

                                             

                                            〜関連記事(税金やお金や財政破綻の話)〜

                                            ”公務員は私たちの税金で飯を食べている”という言説と”スペンディング・ファースト”について

                                            ”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!

                                            政府が借金を増やすと国民の預金は増加します!

                                            3種類の負債

                                            政府の税収が安定している必要は全くありません!

                                            税金の役割とは何なのか?

                                            2018年度の税制改正の主要テーマに取り上げられた所得税の改革について

                                            「所得税を減税しないと富裕層が逃げていく!」は本当か?

                                            お金の本質を理解していた江戸時代の勘定奉行”荻原重秀”

                                            モンゴル帝国のフビライ・ハンの時代にインフレーションが発生したのはなぜか?

                                            ジンバブエのハイパーインフレについて

                                            ”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について

                                            親日家の投資家ジム・ロジャーズ氏が指摘する日本の財政破綻に反論する!

                                            ”国債増刷+財政出動で税金を増せる”という言説は無責任なのか?

                                            国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)

                                            ミクロ経済学の「予算制約式」について(「政府の負債は税金で返済しなければならない」のウソ)

                                            憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

                                            日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!

                                             

                                             

                                            〜関連記事(MMT理論・銀行のビジネスモデルについて)〜

                                            ”MMT理論よ!お願いだから、引っ込んでくれ!”と恐れる構造改革論者と緊縮財政論者

                                            政府支出を拡大すればインフレ率が抑制できなくなるという言説に対する反論

                                            公共事業などの政府支出は銀行預金で借りているわけではありません!

                                            反論になっていない財務省の”増税不要論”への反論

                                            MMT理論の批判論に対する反論!

                                            ゼロからお金を生み出すことができるのが銀行です!

                                            借入金の否定=資本主義の否定(信用創造機能とは何か?)

                                            日本には財政問題は存在せず、金融緩和だけでは景気が良くなるわけがありません!

                                            国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)

                                            ”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について

                                            グリーン・ニューディール政策と現代金融理論

                                             

                                             

                                            〜関連記事(天皇関連)〜

                                            女性天皇を認めて女系天皇を認めないというのは、男性差別であって女性差別ではありません!

                                            天皇陛下の存在について

                                            米国に恐れられ、教科書に墨を塗らせて滅私奉公の精神を骨抜きにされた日本

                                            世界で最古の国が”日本”である事実を否定する歴史学者たち

                                            青森県の大平山元遺跡(おおだいやまもといせき)と司馬遼太郎の功罪

                                            「中国は経済成長すれば、やがて中国人民が豊かになって民主化する」という言説と「沖縄はもともと中国の領土だ」という言説の真偽

                                            なぜ日本国の先人らは男系の皇統を守り続けたのか?

                                            皇室は、日本のナショナリズムの中核です!


                                            日本の消費税と米国の売上税の違い

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                                              JUGEMテーマ:経済成長

                                              JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                                              JUGEMテーマ:消費税増税

                                              JUGEMテーマ:消費税

                                               

                                               よく消費税の議論をするときに、海外の事例を出す人がいます。そんな中で、今日は米国の売上税というものが、日本の消費税とは全く異なるものであることをお伝えしたく、「日本の消費税と米国の売上税の違い」と題して論説します。

                                               

                                               端的にいいますと、米国には消費税はありませんが、州ごとに異なる税率で売上税というのが課税されます。

                                               

                                               日本の消費税は、欧米では付加価値税などといいまして、バリュー・チェーンのすべてのプロセスで消費税を課します。

                                               

                                               一方で、米国の売上税は、付加価値税でも消費税でもありません。消費者に販売する人が乗せて売るだけで、販売業者がそれを州政府に送金します。バリュー・チェーンのプロセスの段階では税金はかかりません。最後の消費者だけが税金を負担するという意味で、本当の意味での消費税ともいえます。

                                               

                                               日本の消費税や欧州などの付加価値税は、バリュー・チェーンのすべてのプロセスで消費税がかかるため、プロセスの過程で業者が消費税分を乗せられればいいですが、デフレ圧力や力関係で乗せられないというケースが普通にあり得ます。

                                               

                                               仮にも消費税分を乗せられなければどうなるか?その分値引きしたことと同じになります。

                                               

                                               付加価値の積み上げのイメージとして、畜産農家から消費者の手元にサーロインステーキが来るケーススタディで考えてみましょう。

                                               

                                              <付加価値の積み上げのイメージ図>

                                               

                                               上記は、畜産農家が黒毛和牛を育て、サーロインステーキとなって消費者の手元に渡るまでのバリュー・チェーンをイメージしたものです。

                                               畜産農家が100円で黒毛和牛を食肉加工業者に販売し、食肉加工業者は小売店に200円で販売し、消費者は小売店から300円で牛肉を買ったというシナリオです。

                                               

                                               付加価値税の付加価値は、会計上粗利益であり、GDPに相当します。そのため、以前、GDP3面等価の原則でも取り上げたことがありますが、整理すると下記の通りになります。

                                               

                                               生産面のGDP300円=畜産農家100円生産+食肉加工業者100円生産+小売業者100円生産

                                               支出面のGDP300円=個人消費300円

                                               分配面のGDP300円=畜産農家100円所得+食肉加工業者100円所得+小売業者100円所得

                                               

                                               さて、このシミュレーション図に対して、‐暖饑0%、⊂暖饑8%(景気が良くインフレのとき)、消費税8%(景気が悪くデフレで消費税が乗せられず丸々値引きしたとき)、で箴綫8%として表にしたものが下表です。

                                               

                                              <シミュレーション表>

                                               

                                               日本のようなデフレの状況で消費増税をすれば、のようにバリュー・チェーンの途中で税金を取れないケースがあります。この場合は、値引きするため、名目GDPは減少します。

                                               

                                               実質賃金も上昇して、可処分所得が増えている環境下では、△任睫簑蠅覆いもしれませんが、デフレ下では仮にとまではいかなくても、△両態で個数が減少、サービスを受ける回数が減少という形で、実質GDPが減少します。

                                               

                                               一方で、米国のような売上税の場合、STEP1〜STEP3のバリュー・チェーンでは消費税がかかりません。

                                               

                                               一般的に、法人税は赤字にすれば支払い義務は生じません。法人税は利益に対する罰則課税であるからです。そのため、利益が出ていなければ法人税は払う必要がないのです。

                                               

                                               ところが消費税は売上高にかかるため、赤字の企業でも支払い義務が生じます。さらに輸出に対しては還付金(輸出戻し税)があるのに、輸入には課税されます。

                                               

                                               そのため、米国では消費税・付加価値税よりも法人税の方が有効であるとし、消費税・付加価値税を導入していないのです。

                                               

                                               経済評論家の岩本沙弓氏によれば、1960年代の米国の財務省の報告書の中で、米国では、法人税がどれだけ高い税率であったとしても、赤字企業が法人税を支払わなくて済めば、その企業にとっても経済全体にとってもよいと考えているとのこと。たとえどんなに革新的な新規ビジネスであったとしても、収益構造が確立するまでの間、ある程度時間がかかるわけで、そういう状況下で赤字企業に対して消費税という名目で税金を課すことは有効ではないとの記述があると述べています。

                                               

                                               こうした記述をみて思うことは、米国はまさにフロンティア精神の国家であるといえるのでは?ということ。新しい挑戦の芽をつぶすことはしないという意思表示が、消費税・付加価値税導入を見送り、法人税を高くするということに現れているのでは?と思うのです。

                                               

                                               先進国でもベンチャービジネスが米国で隆盛するのは、このような税制の考え方も無視できないと思います。もし、安倍政権がベンチャー企業の育成を掲げるならば、法人税こそ引き上げて投資を促し、消費税は凍結もしくは引き下げるべきではないでしょうか?

                                               

                                               

                                               というわけで今日は「日本の消費税と米国の売上税の違い」と題して論説しました。


                                              ”公務員は私たちの税金で飯を食べている”という言説と”スペンディング・ファースト”について

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                                                 今日は「”公務員は私たちの税金で飯を食べている”という言説と”スペンディング・ファースト”について」と題して論説します。

                                                 

                                                 皆さんは公務員というと、どう思われるでしょうか?表題にある通り、「公務員は私たちの税金で飯を食べている」とか「公務員は税金泥棒だ!」とか、「国民の税金で養われている分際で・・・」などなど、公務員に対するバッシングは多いですが、私から一言言わせていただきますと、いずれも醜いルサンチマンの類であると主張したいのと同時に、デフレ放置の成れの果てで民度が下がった結果であると思っています。

                                                 

                                                 そもそも、公務員の給料は、政府支出に該当し、GDPが増えます。

                                                 

                                                 GDP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出(※)

                                                 ※純輸出=輸出−輸入

                                                 税収=名目GDP×税率×税収弾性値

                                                 

                                                 上記算出式にある政府支出には、公務員の給料が含まれます。そのため、公務員の給料を引き下げたり、公務員を削減するなどすれば、GDPは減少します。つまり経済成長とは逆に貧困化していくのです。

                                                 

                                                 多くの人は税金といえば、「日本政府は税金を集めて、公共サービスに支出する。道路を作るにしても、公務員の給料を払うにしても、集めた税金で支出する」と思っておられる方、多いかと思います。

                                                 

                                                 これは全く事実と異なります。

                                                 

                                                 それが”スペンディング・ファースト”と呼ばれるものです。

                                                 

                                                 スペンディングとは、英語の「spend」で日本語訳は「(費用や時間を)費やす」と訳します。そのため”スペンディング・ファースト”とは、”支出が先”であることを示すのですが、実は政府支出は、この”スペンディング・ファースト”なのです。

                                                 

                                                 例えば政府が予算が組み、国会で可決されたとします。その後、予算執行しますが、そのときのオペレーションはどうなるか?といえば、日本政府が「財務省証券」という政府短期証券の一種を日銀に差し入れ、日銀当座預金を調達することで財源を賄っているのです。

                                                 

                                                 財政法第7条

                                                国は、国庫金の出納上必要があるときは、財務省証券を発行し又は日本銀行から一時借入金をなすことができる。
                                                2.前項に規定する財務省証券及び一時借入金は、当該年度の歳入を以て、これを償還しなければならない。
                                                3.財務省証券の発行及び一時借入金の借入の最高額については、毎会計年度、国会の議決を経なければならない。

                                                 

                                                 上記財政法第7条に規定されている通り、日本政府は、手持ちの国庫金もしくは財務省証券で調達した(借り入れた)日銀当座預金をベースに予算執行を行います。

                                                 

                                                 それをイメージしたものが下図です。

                                                 

                                                <図 日本政府が財務省証券を発行して銀行預金が生み出される一連のプロセスの図解>

                                                 

                                                  銑イ魏めて並べますと下記の通りです。

                                                ‘本政府が1兆円の財務省証券を発行して日本銀行に差し入れ、日銀当座預金を借り入れる

                                                日本政府が公共事業を発注して、受注した企業に1兆円代金を政府小切手で支払う

                                                4覿箸論府小切手1兆円を市中銀行に持ち込み、1兆円の銀行預金に振り替える

                                                ご覿箸錬叡円を従業員に支払う

                                                セ埣羔箙圓論府小切手1兆円を日本銀行に持ち込み、1兆円の日銀当座預金に振り替える

                                                 

                                                 

                                                 

                                                 下記は、以前国債発行の時に解説で用いた預金創出のプロセスのイメージ図です。

                                                 

                                                <図◆Ю府が国債を発行して銀行預金が生み出される一連のプロセスの図解>

                                                 

                                                 政府からみれば、政府小切手を発行するための担保として日銀当座預金を調達するのに、財務省証券の発行も、国債の発行も、政府が普通に発行することができ、しかも徴税権の裏付けなど必要がないことがよくわかるのではないでしょうか?

                                                 

                                                 政府は徴税した税金を裏付けに予算を執行して支出しているのではないのです。

                                                 

                                                 改めて考えてみれば、私たちに日本国民も、年度の終わりに確定申告し、支払う税額が確定します。国家に限らず、日本国民というミクロ単位でみても、実は支出が先で、徴税は後になっている状態、まさに”スペンディング・ファースト”です。

                                                 

                                                 この現実を理解すると、政府支出のために税収が必要であるとか、公共サービスを維持する為に公務員の給料を払うために税収が必要、医療介護費用のために税率をUPさせて徴税すべき金額を増やす必要があるなどとする言説は、非常にナンセンスであることが理解できるのではないでしょうか?

                                                 

                                                 もちろん税金には、前回記事で3つの目的「景気の安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)機能」「格差縮小を目的とした所得再分配」「財源(複数通貨を使用する不便さからの解放)」ということをお伝えしましたが、特に「財源」については、かなり根拠が薄いという話になります。

                                                 

                                                 何しろ、日本政府に徴税権がなかったとしても、予算執行することは可能だからです。

                                                 

                                                 さらにいえば、国債発行すら不要です。財務省証券の発行が財政法第7条で認められているため、徴税も国債発行なしでも、日本政府は財政法第7条による財務省証券の発行によって、普通に予算を支出することが可能なのです。

                                                 

                                                 これを言い換えれば、”公務員は私たちの税金で飯を食べている”のではなく、財政法第7条の財務省証券の発行によって財源を生み出し、その生み出された財源で公務員は飯を食べて公共サービスを提供しているのであって、私たちの税金で飯を食べているわけではありません。

                                                 

                                                 

                                                 というわけで今日は「”公務員は私たちの税金で飯を食べている”という言説と”スペンディング・ファースト”について」と題して論説しました。

                                                 ”スペンディング・ファースト”を理解しますと、見えてくることがいろいろと出てきます。例えば「政府は税収で負債を返済しなければならない」とか、「財政拡大は財政破綻につながる」などといった言説の根拠となるミクロ経済学の予算制約の考えが、いかに間違っているか?ということです。

                                                 予算制約式において、経済の主体は一生涯稼ぐ所得以上の借入はできないという考え方がありますが、確かに個人の場合は当てはまるでしょう。

                                                 ところが永続することが前提で、通貨発行権を持つ政府についてまで、予算制約式を適用するというのは、間違っています。なぜならば、それ以前の話として、たとえ日本政府は税収が「ゼロ」であったとしても、財務省証券、国債、日銀当座預金、政府小切手によって、予算執行することが可能だからです。

                                                 

                                                 

                                                〜関連記事(税金やお金や財政破綻について)〜

                                                ”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!

                                                政府が借金を増やすと国民の預金は増加します!

                                                3種類の負債

                                                政府の税収が安定している必要は全くありません!

                                                税金の役割とは何なのか?

                                                2018年度の税制改正の主要テーマに取り上げられた所得税の改革について

                                                「所得税を減税しないと富裕層が逃げていく!」は本当か?

                                                お金の本質を理解していた江戸時代の勘定奉行”荻原重秀”

                                                モンゴル帝国のフビライ・ハンの時代にインフレーションが発生したのはなぜか?

                                                ジンバブエのハイパーインフレについて

                                                ”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について

                                                親日家の投資家ジム・ロジャーズ氏が指摘する日本の財政破綻に反論する!

                                                ”国債増刷+財政出動で税金を増せる”という言説は無責任なのか?

                                                国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)

                                                ミクロ経済学の「予算制約式」について(「政府の負債は税金で返済しなければならない」のウソ)

                                                憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

                                                日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!

                                                 

                                                 

                                                〜関連記事(MMT理論・銀行のビジネスモデルについて)〜

                                                ”MMT理論よ!お願いだから、引っ込んでくれ!”と恐れる構造改革論者と緊縮財政論者

                                                政府支出を拡大すればインフレ率が抑制できなくなるという言説に対する反論

                                                公共事業などの政府支出は銀行預金で借りているわけではありません!

                                                反論になっていない財務省の”増税不要論”への反論

                                                MMT理論の批判論に対する反論!

                                                ゼロからお金を生み出すことができるのが銀行です!

                                                借入金の否定=資本主義の否定(信用創造機能とは何か?)

                                                日本には財政問題は存在せず、金融緩和だけでは景気が良くなるわけがありません!


                                                ”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!

                                                0

                                                  JUGEMテーマ:経済全般

                                                  JUGEMテーマ:経済成長

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                                                  JUGEMテーマ:家計

                                                  JUGEMテーマ:税金と確定申告

                                                   

                                                   今日は「”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!」と題して論説します。

                                                   

                                                   MMT理論の反論者は、必死に反論を展開しています。何しろ、MMT理論によって、自分たちの言説、アナリストレポートなどで主張していたこと、前提となっていたことが全て間違っていたということを認めてしまうことになるためです。

                                                   

                                                   そうした反論の中に、「デフレの日本は税金を取る必要がないということなのか?」という反論があります。この反論に対して、私は「それは間違っています!」という立場です。税金を取る必要はあります。

                                                   

                                                   なぜならば、税金を徴収する目的は、下記の3つの目的があるからです。

                                                   

                                                  【目的1】景気の安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)機能

                                                  【目的2】格差縮小を目的とした所得再分配

                                                  【目的3】財源(複数通貨を使用する不便さからの解放)

                                                   

                                                   まず、【目的1】の「景気の安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)」とはどういうものか?といえば、好景気の時期に徴税を増やして可処分所得を減らすことで景気を鎮静化させたり、逆に不景気のときは徴税を減らし、可処分所得を増やすことで景気を回復させます。

                                                   

                                                   景気の良し悪しで、可処分所得を減らしたり、増やしたりすることで、景気の過熱を抑制したり、景気を浮揚させたりというのが税金の目的の1つです。

                                                   

                                                   この場合、景気の良し悪しを判断する指標が、果たして適切な指標なのか?ということが重要になるのですが、竹中平蔵氏が日本の潜在GDPの定義を変更してしまったため、デフレギャップが小さく見えるもしくはインフレギャップが計算できてしまっているという奇妙な状態になっています。

                                                   

                                                  <図 Ы祥茲痢嶌蚤膤鞠亜廚寮在GDPと名目GDPを元にしたデフレギャップのイメージ>

                                                   

                                                  <図◆А嵎振儚鞠亜廚吠僂┐蕕譴神在GDPと名目GDPを元にしたデフレギャップのイメージ>

                                                   

                                                  <図:需給ギャップがプラスになっていることが間違っていることに気付いていない事例>

                                                  (出典:2018/03/09の産経新聞の記事から引用)

                                                   

                                                   

                                                   

                                                   図,猟未蝓∪在GDPとは、最大限の潜在GDPであって、それは工場が最大限に稼働し、生産年齢人口のほとんど100%の人が働いている状態のときの供給量をいいます。

                                                   

                                                   一方、竹中平蔵氏は、図△猟未蝓∪在GDPの定義を過去の実績の平均値に変更してしまいました。これは100m走でベストスコアが9.5秒の人に対して、「ベストスコアは何秒ですか?」という問いに、「100m走の平均スコアが10秒です。」と答えているのと同じでイカサマであり、インチキです。

                                                   

                                                   インフレギャップというのは、私もイメージ図を描きますが、あくまでも概念的なものであってイメージであって、インフレギャップを算出することはできません。

                                                   

                                                   図の産経新聞の記事では、需給ギャップがプラスになっていますが、そもそも需給ギャップがプラスということは、製造できない製品や、供給できないサービスを買ってしまっていることとなり、物理的にあり得ません。

                                                   

                                                   これは、竹中平蔵氏が潜在GDPの定義を変更したために、こうした矛盾が生じてしまっているのです。

                                                   

                                                   次に【目的2】の「格差縮小を目的とした所得再分配」とは、高所得者層から税金を徴収し、低所得者層もしくは国民向けの公共サービスに支出することで格差を是正し、社会を安定化させます。

                                                   

                                                   国内の所得格差が縮小し、国民生活が安定化すると、高所得者層も安心して暮らせるというメリットを享受できます。

                                                   

                                                   最後に【目的3】の「財源」です。この「財源」という意味は、政府が日本国民に対して、日本円による税金の支払いを求め、公共サービスや公共投資の政府支出を日本円で行い、日本国内で日本円以外の通貨の流通を制限する意味で用いています。

                                                   

                                                   企業でいうところの売上高から支出する、家計でいうところの所得から支出する、ということではありません。

                                                   

                                                   多くの人は、国民に税収を払わせ、その税収で公務員の給料を払ったり、年金や医療や介護やインフラ投資などの支出に充当すると思っていると考えられますが、これらは正しくありません。

                                                   

                                                   あくまでも日本円を日本国内に流通せしめるために、「財源」というお題目で徴収しているにすぎないのです。

                                                   

                                                   以上、【目的1】〜【目的3】の通り、税金には「ビルトイン・スタビライザー」「所得再分配」「通貨の流通を強制して複数通貨を使用する不便さからの解放」という3つの役割があります。

                                                   

                                                   仮にデフレが継続して財源としての税金を徴収する必要がなくなったとしても、景気を安定化させて格差の縮小するためにも税金は必要です。

                                                   

                                                   即ち、「MMTで財源が無限にお金を生み出せたとしても、日本は無税国家になるべきではない!」という結論になります。

                                                   

                                                   

                                                   というわけで今日は「”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!」と題して論説しました。

                                                   

                                                   

                                                  〜関連記事(税金やお金や財政破綻について)〜

                                                  政府が借金を増やすと国民の預金は増加します!

                                                  3種類の負債

                                                  政府の税収が安定している必要は全くありません!

                                                  税金の役割とは何なのか?

                                                  2018年度の税制改正の主要テーマに取り上げられた所得税の改革について

                                                  「所得税を減税しないと富裕層が逃げていく!」は本当か?

                                                  お金の本質を理解していた江戸時代の勘定奉行”荻原重秀”

                                                  モンゴル帝国のフビライ・ハンの時代にインフレーションが発生したのはなぜか?

                                                  ジンバブエのハイパーインフレについて

                                                  ”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について

                                                  親日家の投資家ジム・ロジャーズ氏が指摘する日本の財政破綻に反論する!

                                                  ”国債増刷+財政出動で税金を増せる”という言説は無責任なのか?

                                                  国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)

                                                  ミクロ経済学の「予算制約式」について(「政府の負債は税金で返済しなければならない」のウソ)

                                                  憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

                                                  日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!

                                                   

                                                   

                                                  〜関連記事(MMT理論・銀行のビジネスモデルについて)〜

                                                  ”MMT理論よ!お願いだから、引っ込んでくれ!”と恐れる構造改革論者と緊縮財政論者

                                                  政府支出を拡大すればインフレ率が抑制できなくなるという言説に対する反論

                                                  公共事業などの政府支出は銀行預金で借りているわけではありません!

                                                  反論になっていない財務省の”増税不要論”への反論

                                                  MMT理論の批判論に対する反論!

                                                  ゼロからお金を生み出すことができるのが銀行です!

                                                  借入金の否定=資本主義の否定(信用創造機能とは何か?)

                                                  日本には財政問題は存在せず、金融緩和だけでは景気が良くなるわけがありません!

                                                  国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)

                                                  ”政府は借金し放題”という”現代金融理論”について

                                                  グリーン・ニューディール政策と現代金融理論


                                                  1,000兆円の国債発行は”1”を1回、”0”を15回、キーボードを叩いて”Enter”を押すだけで発行できます!

                                                  0

                                                    JUGEMテーマ:年金/財政

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                                                     今日はMMT理論について触れたく、「”1,000兆円の国債発行は”1”を1回、”0”を15回、キーボードを叩いて”Enter”を押すだけで発行できます!」と題して論説します。

                                                     

                                                     今年の4月から、私はMMT理論(Modern Monetary Theory)について記事を何回か書いています。MMT理論の要点は下記の通りです。

                                                    (1)自国通貨建ての債務について、ミクロ経済学でいう予算制約は受けない

                                                    (2)全ての国家は、生産と需要について実物的な限界という制約を受けることはあり得る

                                                    (3)政府の赤字は民間の黒字である

                                                     

                                                     また、(3)に関連して、政府の赤字は民間の黒字であるということで、国民の預金が増えるためには、誰かが負債を増やす必要があり、負債を増やす主体は、家計でも企業でも政府でもよく、デフレの日本では家計も企業も借金を増やそうとはしない一方、政府はデフレでも負債を増やすことができ、デフレの時に負債を増やせる主体は政府であれば、供給力という制約を除けば、好きなだけ政府の負債を増やすことが可能です。

                                                     

                                                     企業と家計にとってデフレ状況下では負債は悪です。なぜならば借金の元金の価値は下がることなく、物価の下落を通じて、企業の売上が減少し、実質賃金、名目賃金が下がっていくことで、企業と家計は負債の返済ができなくなってしまうからです。

                                                     

                                                     ところが政府はデフレ状況下で負債を増やすことは可能です。ミクロ経済でいうところの予算制約の影響がないからです。

                                                     

                                                     というより政府の存在目的は、経世済民(世を経め、民を済う)であるため、経世済民のためには何をやってもよい。デフレ脱却する為に負債をどれだけ増やしたとしても、何ら問題ありません。

                                                     

                                                     そしてインフレは恐れるに足らずです。資本主義の前提は、負債を増やして経済を拡大していくことであって、人口の増減とか全く関係なく、相関関係ですらありません。そのため、マイルドなインフレ率2%〜3%が、資本主義として健全な状態です。

                                                     

                                                     日本は日銀の物価目標2%(コアCPIで2%)としていますが、達成できておらず、第2次安倍政権になって6年以上経過していますが、未だデフレが脱却できていないということになります。

                                                     

                                                     少し話を戻しましてMMT理論でいえば、政府が負債を増やすことについて物理的にはいくらでも可能です。例えば新たに建設国債を1,000兆円発行する場合、1,000兆円=1,000,000,000,000,000円ですので、”1”を1回、”0”を15回、キーボードを叩いて”Enter”を押すだけで、1,000兆円の国債を発行することは可能です。

                                                     

                                                     政府は銀行預金を借りているわけではありません。政府は国債を発行して赤字国債を増やすことで、具体的には下記 銑Г離廛蹈札垢魴个胴餾弔鯣行します。

                                                    <政府支出によって(財政赤字にすることで)、預金が生み出されるプロセス>

                                                     ‘本銀行が銀行に日銀当座預金を貸し出す

                                                     (市中の銀行は、銀行預金は負債勘定となるため、自行に銀行預金を持つことはできない)

                                                     ∪府は国債を発行し、銀行が持つ日銀当座預金を借り入れる

                                                     F銀当座預金の所有者が銀行名義から政府名義に代わる

                                                     (日銀当座預金は、政府と銀行しか保有できず、一般企業や一般人は保有できない)

                                                     だ府は日銀当座預金を担保に政府小切手を発行して、企業に公共事業の支払いをする

                                                     (=政府に赤字が発生=財政赤字が発生=企業に黒字が発生)

                                                     ゴ覿箸論府小切手を銀行に持ち込み、預金と交換する

                                                     Χ箙圓論府小切手を日銀に持ち込み、日銀当座預金と交換する

                                                     日銀は政府小切手を政府名義の日銀当座預金で決済する

                                                     

                                                     

                                                     

                                                     上図の通り、 銑Г鮟腓砲笋辰討いと、上図の上から下の方に降りてくる形で、オペレーションされます。結果、政府が財政赤字を作り出すことで、民間企業に黒字がもたらされ、企業の預金が増えます。そして、企業の預金は給料などの名目で家計の預金に振り替わります。

                                                     

                                                     上図は政府が”100”財政赤字にすると、国民が”100”黒字になる図でしたが、政府が財政赤字にするため、建設国債を発行するのは、瞬時にできます。何しろ”1”を1回、”0”を2回キーボードを叩き、”Enter”するだけでいいからです。

                                                     

                                                     仮に2,000兆円の赤字国債を発行するにしても、”2”を1回、”0”を15回、キーボードを叩いた後、”Enter”をするだけです。

                                                     

                                                     このように国債を発行することは簡単で、制約がないのか?といわれれば、供給能力という制約は存在します。

                                                     

                                                     例えば、デフレを放置して医療機関がバタバタを倒産したとして、それも自己責任といって政府が放置したとします。

                                                     

                                                     その後、経世済民のために、”日本国民の医療費を政府が全額負担します” あるいは ”自己負担30%が無くなって全額政府が負担してくれる” としましょう。

                                                     

                                                     この場合、赤字国債でも医療国債でもなんでもいいのですが、国債を1,000兆円発行することは簡単にできますが、医療機関が倒産を続けてしまえば、政府が医療費を全額負担しようにも、病院(施設や医師や看護師)が不足しているという状況となり、日本国民は治療を受けられない可能性が普通に起こり得るのです。

                                                     

                                                     憲法第13条では、国政は、国民の幸福を追求する権利について最大の尊重を必要するとあります。

                                                    第十三条
                                                    すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

                                                     

                                                     そのため、日本国民を幸せにしよう!豊かな生活を送れるようにしよう!と、憲法13条でいう国民の幸福を追求する為に、医療費を医療国債もしくは赤字国債を発行して全額負担すると国会で決めたとしても、病院が倒産してしまって不足している、看護師や医師が不足しているという状況では、満足な治療を受けられないどころか、そもそも受診することですらできません。

                                                     

                                                     家計や企業経営ではお金が問題になりますが、国家というのはお金が問題なのではなく、供給力が問題です。

                                                     

                                                     供給力が高い国家こそ、国力が高い国=先進国です。国民が幸福を追求するとすれば、あらゆる需要が無限に存在します。

                                                     

                                                    ●中国の軍事侵攻や北朝鮮のミサイルから日本国民を守るための国防安全保障

                                                    ●日本国民が安心しておいしい食事を食べられるにするための食糧安全保障

                                                    ●日本国民が最先端の医療を受けられるようにするための医療安全保障

                                                    ●あらゆる自然災害から日本国民の生命と財産を守るための災害安全保障

                                                    ●日本国民が豊かに暮らせるために生産性向上のためのインフラ設備投資と科学技術の振興 などなど

                                                     

                                                     上記で挙げたものは、人口の増減に関係なく、需要が存在し、無限に存在します。

                                                     

                                                     その需要に応えるためには、お金は問題になるのでしょうか?

                                                     

                                                     お金など、キーボードマネーで簡単に生み出すことができます。政府がキーボードマネーで負債を増やせば、国民はお金が増えますが、お金が増えることは国民の豊かさに直結するのでしょうか?

                                                     

                                                     私は何も”お金は大事ではない”とか、”お金など不要”などと、言いたいのではなく、”供給力があってこそ、お金には価値があり、供給力こそ国力の強さである”と言いたいだけです。

                                                     

                                                     そうしたことが理解できれば、「プライマリーバランス黒字化」とか、「”1000兆円の負債ガー”といった言説」がいかに愚かであり、お金が問題なのではなく、供給力こそ大切にしなければならないことであるということが、誰でも理解できるのではないでしょうか?

                                                     

                                                     

                                                     というわけで今日は「1,000兆円の国債発行は”1”を1回、”0”を15回、キーボードを叩いて”Enter”を押すだけで発行できます!」と題して論説しました。

                                                     

                                                     

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                                                    憲法改正で財政規律条項を入れる動きに反対!

                                                    日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!


                                                    権力のためなら平気で他人を裏切る人間が頻出するのが中国の歴史です!

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                                                       今日は中国の歴史について触れたいと思います。

                                                       

                                                       よく中国は3000年の歴史とか、いろいろ仰る方がおられますが、日本の皇統と違って、皇統が断絶しているという点が特徴です。即ち歴史が断絶されてしまっているということ。中国の王朝は、易姓革命で、一族皆殺しか、自殺か、禅譲後殺されるか?といったように、宋の国を除いてずっと王朝が変わってきました。

                                                       

                                                       それに比べて日本は、神話の時代の話から連綿と歴史が積み重なり、2000年以上も経てもなお、男系の皇統が引き継がれています。

                                                       

                                                       逆に中国の歴史は王朝が変わるわけですが、その中でも春秋戦国時代の「蓁国」の始皇帝について、少しだけ触れたいと思います。

                                                       

                                                       時は紀元前の春秋戦国時代で、七雄と呼ばれる七大国が500年に渡って覇権を争い、激しい戦いを繰り広げていたのですが、そんな状況の中、戦乱の世をおさめて転嫁を統一するものが現れました。

                                                       

                                                       それは中国を統一した「蓁国」の始皇帝となった政(せい)という人です。

                                                       

                                                       この政という人は、蓁国の敵国の「趙国」で生まれ、人質にされていたそうです。なぜ、人質として生まれたか?といえば、政の父親が敵国に人質として捕らえられており、政も生まれながらにして人質とされたからとされています。

                                                       

                                                      <紀元前260年の春秋戦国時代の地図>

                                                      (出典:ウィキペディア)

                                                       

                                                       そんな不遇な状況に置かれた政が3歳の時に最大のピンチが訪れました。政という人質がいるにもかかわらず、蓁国が趙国に攻撃を仕掛けたのです。

                                                       

                                                       蓁国自体、人質の政の身が危うくなることは承知の上で、趙国の首都を攻めました。理由は、政の父は秦王の子でしたが、王位を継げる可能性が極めて低かったからとされています。そのため、蓁国にとって政の父親も、政も死んだとしても惜しくない人質だったのです。

                                                       

                                                       蓁国が趙国に攻めたことで、趙国は政の父親も政も生かしておく理由がなくなったため、政の父親も政も間もなく殺されようとするときに、呂不韋(りょふい)という商人が現れ、政の父親も政も助けました。

                                                       

                                                       呂不韋は大金を使って趙国の監視役を買収し、政の父の祖国の蓁国へ、政の父親を逃がしました。政の方は緊急事態だったので、蓁国に帰ることはできませんでしたが、呂不韋の配慮で趙国の豪族の家に匿われました。

                                                       

                                                       その後、6年後に政が9歳になり、蓁国に帰ることになります。政の父は呂不韋の取り計らいと幸運が味方して、秦王となりました。

                                                       

                                                       秦王は、命の恩人の呂不韋に役職を与えました。単なる商人だった呂不韋は、高位を手に入れたのです。

                                                       

                                                       ところが政の父は、わずか3年で亡くなります。まだ13歳だった政は、新たな秦王となったのですが、13歳の少年の政が国を統治することはできず、実質的には呂不韋が実権を握ることになりました。

                                                       

                                                       その後、政が22歳前後の頃、国内で反乱が起きたのですが、その反乱を起こしたのは、政の母親とその愛人でした。政の母親とその愛人は、政を殺し、愛人との子どもを次の王にしようとしたのです。

                                                       

                                                       そしてこの反乱の裏で手を引いていたのは、命の恩人の呂不韋でした。実は呂不韋自身も政の母親と関係があり、しかもその関係は政が生まれる前から続いていたのです。

                                                       

                                                       政は現実に絶望したことでしょう。何しろ、政の母親とその愛人が自分を殺そうとしたのですから。

                                                       

                                                       なんとか政はこの反乱を鎮めることに成功し、実の母親を幽閉します。そして多くの人を惨殺して、4000人以上の関係者を国外に追放。さらには愛人や愛人に近しい人物を晒し首にしました。

                                                       

                                                       裏で画策していた呂不韋は処刑されて当然なのですが、政は処刑することができませんでした。なぜならば政の命の恩人でもあり、絶大な功績のある呂不韋の命だけは守って欲しいとの諸侯の懇願があったからとされています。

                                                       

                                                       しかしながら権力欲に溺れた呂不韋は、その後も不穏な動きをしたため、政はついに呂不韋を国外追放するという決断をします。

                                                       

                                                       政は愛する母親、信頼する人から裏切られ、人を信用することができなくなってしまいました。そんな彼は、蓁国以外の人を排除する法律を作ろうとしましたが、その理由は母親の愛人が他国出身であったためとされています。

                                                       

                                                       ところが、法家の李斯(りし)という人物が、反論を唱えました。李斯は蓁国が経済・軍事の面で優位を保ってきたのは、国外の人民や製品を取り入れたからと主張したのです。

                                                       

                                                       李斯の主張に納得した政は、排斥する法律を取り下げました。政はカリスマ性もあったのですが、冷静な判断もできる人物でした。

                                                       

                                                       政は法律を整備し、蓁国の農業生産力・軍事力を増強。さらに王に権力を集中させる中央集権体制を構築し、内部の反乱を未然に防ぎました。

                                                       

                                                       その後、政は諸国を亡ぼして蓁国が中国全土を統一しようとして、次々に6大国を滅ぼしていき、呂不韋の国外追放からわずか15年で中国史上初となる「皇帝」として君臨することになったのです。

                                                       

                                                       そんな政自身の活躍で皇帝となった政ですが、皇帝になった後、たったの15年で滅びてしまいました。

                                                       

                                                       歴史学者の中には、思想や言論の統制を行ったから滅びたという学者もいますが、中国本土では現代でいうフェイクニュースが儒家から流されていたため、ある程度の言論統制は必要でした。

                                                       

                                                       万里の長城の増築をやったため、疲労した人々が反乱したという人もいますが、それは、どの皇帝も同じだったでしょう。

                                                       

                                                       蓁国が没落した後も、数多くの王朝が興亡を繰り返して、中国大陸を統一しても、その後崩壊してしまう歴史を積み重ねます。秦国の政(始皇帝)から2000年以上経って、毛沢東でさえも失脚してしまいます。

                                                       

                                                       中国大陸は想像を絶する殺し合いが頻発し、権力欲があって権力のためなら平気で他人を裏切る人間が頻出するのは、今も昔も変わらないのが中国であるといえるでしょう。その結果、日本の皇統のように延々と受け継がれる伝統などなく、王朝ごとに断絶した不毛な歴史を辿ってきたのが、中国の歴史なのだと私は思います。

                                                       

                                                       

                                                       

                                                       というわけで今日は「権力のためなら平気で他人を裏切る人間が頻出するのが中国の歴史です!」と題して中国の歴史について論説しました。

                                                       私はかつて、親中的な考えを持っていました。何しろ、高校生の時に中国武術の南拳を習い、大学生の時に第二外国語で中国語を学び、社会人になって2002年には中国株の投資をはじめ、2010年には上海万博にまでいきました。カラオケでは中国語の歌を歌うこともできます。

                                                       そんな私もマスコミに騙されて中国の歴史が日本よりも優れていると思っていたのですが、実際は日本の皇統とは全く違い、日本の皇統こそ世界に誇れるのであって、他国の中国の歴史など、薄っぺらい歴史であると思うようになりました。

                                                       左翼的な自虐史観や、マスコミの中国の礼賛に騙されないようにするためには、歴史教育は大変重要なものであると思いますし、学生の方々におかれましては、若いころから日本の皇統のすばらしさについて学んでいただきたいと私は改めて思うのです。

                                                       

                                                       

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                                                         今日は「ゴールドマンサックス証券の伝説のアナリストのアトキンソン氏」と題して論説します。

                                                         

                                                         アトキンソン氏は、デービット・アトキンソン(以下「アトキンソン」)という人物で、英国出身の元ゴールドマン・サックスのアナリストでもあります。彼はその後、日本経済の伝説のアナリストとされ、日本経済について研究して数々の提言を行ってきました。

                                                         

                                                         そんな彼が中小企業基本法が諸悪の根源であるとし、中小企業の合併を進めています。

                                                         

                                                         下記は東洋経済ONLINEの記事です。

                                                        『2019/10/03 05:30 アトキンソン「中小企業基本法が諸悪の根源」

                                                        (前略)

                                                         前回の記事(「中小企業の改革」を進めないと国が滅びるワケ)に対するコメントの中に、よくある誤解に基づいたものがありました。極めて重要なポイントですので、ご紹介したいと思います。

                                                        「町のラーメン屋が多すぎるといって10軒を1軒にまとめたところで中国には勝てません」

                                                         私の主張はまったく違います。今は10軒のラーメン店の裏に10社の企業があるので、10軒のラーメン店をそのままにして、それを所有している企業を2、3社にまとめようということです。

                                                        日本の生産性が低いのは「働き方」の問題ではない

                                                         さて、日本の生産性が一向に上がらず、デフレからも脱却できないという厳しい現実に対して、これは日本人に働き方に問題があるからだと主張する方たちが多くいらっしゃいます。 

                                                         日本人はすばらしい能力をもっているのに、働き方が悪いのでその実力が引き出されていない。だから働き方を変えれば景気もよくなっていく、というのが彼らの主張です。

                                                         しかし、経済分析の世界では、これは「願望」というか、まったくの見当外れな分析だと言わざるをえません。これだけ大きな国の経済が「働き方」程度の問題によって、20年も停滞することなどありえないからです。

                                                         では、何が日本の生産性を低くさせているのでしょうか。これまで30年にわたって、日本経済を分析してきた私がたどり着いた結論は、「非効率な産業構造」です。高度経済成長期から引きずっている時代錯誤な産業政策、非効率なシステム、科学的ではない考え方などが日本の生産性を著しく低下させているのです。

                                                         ただ、日本国内ではこのような意見を掲げる人はほとんどいらっしゃいません。政治家、エコノミスト、財界のリーダーたちの大多数は経済低迷の要因を、「産業構造」に結びつけず、ひたすら「労働者」へと押し付けています。

                                                        このあまりに”残念な勘違い”を象徴しているのが、「働き方改革」です。

                                                         残業を減らし、有給休暇を増やす。女性にも高齢者にも、働きやすい環境を作る。そうすれば、労働者のモチベーションが上がって、これまで以上によく働く。その結果、会社の業績も上がるので景気がよくなる。

                                                         驚くほど楽観的というか、ご都合主義な考え方です。繰り返しますが、この程度の施策で巨大国家の経済が上向くのなら、日本はとうの昔にデフレから脱却しています。20年も経済成長が滞っているという事実こそが、労働者個人の頑張りでどうにかなる問題ではないことを雄弁に物語っているのです。(中略)

                                                        日本の低迷の主因は伸びない中小企業

                                                         さて、このように日本の専門家があまりしてこなかった「要因分析」というものを、日本経済を低迷させている諸問題に対して行っていくと、驚くべきことがわかります。

                                                         実は日本経済の低迷も、女性活躍や有給取得率でもそうだったように、最後は必ず「小さな企業が多すぎる」という問題に突き当たるのです。低賃金、少子化、財政破綻、年金不足、最先端技術の普及の低さ、輸出小国、格差問題、貧困問題……さまざまな問題の諸悪の根源を容赦なくたどっていくと、「非効率な産業構造」という結論にいたるのです。

                                                         それはつまり、日本が他の先進国と比べて、経済効率の低い小さな企業で働く人の比率が圧倒的に多く、そのような小さな企業が国からも優遇されるということです。実は日本は、生産性の低い「中小企業天国」と呼べるような産業構造になっているのです。

                                                         このような話をすると、「小さな企業が多いのは日本の伝統で、普遍的な文化だ」とこれまた漠然とした主張をする人たちが多くいらっしゃいますが、実はこれも表面的な分析に基づく”残念な勘違い”なのです。(後略)』

                                                         

                                                         

                                                         東洋経済オンラインの記事を抜粋させていただきましたが、アトキンソン氏は、1964年から続く中小企業保護政策が日本を亡ぼしてきたと主張。経済合理性を無視した感覚的な経営が当たり前になっている点が改善されるべきであると主張しています。

                                                         

                                                         このアトキンソン氏は、大手金融機関ゴールドマン・サックスのアナリストでありながら、私が思うところ、全く経済も経営も理解していないと言わざるを得ません。

                                                         

                                                         「生産性の向上が必要」ということであれば、生産性の向上が何で決まるか?ということを理解しなければなりません。

                                                         

                                                         ところがアトキンソン氏は、中小企業の生産性の向上は、合併統合や企業努力で生産性向上が果たされると思っています。そのこと自体、根本的に何も理解できていないことの証左です。

                                                         

                                                         生産性向上という場合、企業努力も確かに大切ですが、生産性とはユニットレイバーコストが一番典型的な指標で、これは1時間働いてどのくらい稼げるか?ということを見る指標です。

                                                         

                                                         ビジネスの世界では、賢くなくても客がいれば儲かりますし、賢くても客がいなければ儲かりません。

                                                         

                                                         だから生産性というのは、賢いか?賢くないか?ということにも依存しますが、客がいるか否か?で決まります。

                                                         

                                                         まずアトキンソン氏は、合併統合と企業努力で生産性が向上されると思っている点で、理解できていないといえます。

                                                         

                                                         今の日本はデフレであるため、生産性を上げるためには、企業努力という話も必要かもしれませんが、需要を拡大していくという大局的なマクロ的な問題認識が必要です。

                                                         

                                                         大前提として買うお客がいて初めてモノが売れます。

                                                         

                                                         生産性向上の議論をする人が、見失いがちなのは半分が需要の話であるということです。

                                                         

                                                         デフレなのでほとんどはデフレが脱却できれば生産性は向上します。日本の企業の生産性が諸外国と比べて低いというのは、ひとえに日本がデフレだからというだけです。

                                                         

                                                         最低賃金の引上げも悪くありませんが、デフレを放置して最低賃金引き上げとなれば、賃金引き上げに耐えられない企業は倒産してしまうことでしょう。

                                                         

                                                         デフレ下の状況下でもMMT理論の特殊な方法のジョブギャランティープログラムを使えば、強制的に賃金引き上げはできるでしょうが、そうした手法を使わない限り、デフレ脱却しなければ最低賃金は上がりません。

                                                         

                                                         アトキンソン氏の主張は、分析は合っている部分もあると思いますが、解決策が間違っているといえます。

                                                         

                                                         日本には大局的な視点が欠けているとアトキンソン氏はいいますが、それはブーメランでアトキンソン氏こそ、大局的な視点が欠けているといえるでしょう。

                                                         

                                                         

                                                         というわけで今日は「ゴールドマンサックス証券の伝説のアナリストのアトキンソン氏」と題して論説しました。 

                                                         

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                                                           今日は「赤字国債を発行して地方交付税を交付しないので浅ましく頑張らざるを得ない地方自治体のふるさと納税」と題して論説します。

                                                           

                                                           下記は日本経済新聞の記事です。

                                                          『日本経済新聞 2019/10/24 朝刊 ふるさと納税使い切れず 除外4市町、基金急増

                                                          泉佐野市、18年度残高2.7倍 制度改革も課題残る

                                                           

                                                           ふるさと納税で多額の寄付を集めた自治体で、貯金にあたる基金が増えている。過度な返礼品を理由に制度から除外された4市町は特に顕著で、大阪府泉佐野市の2018年度末の残高は1年前の2.7倍の287億円に急増した。財政規模に照らして巨額の寄付を使い切れていない現状が浮き彫りになった。

                                                           静岡県小山町、和歌山県高野町、佐賀県みやき町を合わせた4市町は過度な返礼品で18年度に著しく多額の寄付を集め、6月に始まったふるさと納税の新制度の対象外となった。18年度の寄付額で全国1〜4位を占め、合計額は1112億円と全国の2割強にあたる。

                                                           18年度末の基金の残高は小山町が4.4倍の106億円、高野町は4.6倍の85億円、みやき町は3割増の139億円となった。4市町がそれぞれ9月の議会で18年度決算の状況を説明した。

                                                           各自治体は用途別に基金を作っている。泉佐野市で特に大きく増えた「公共施設整備基金」は4倍の163億円に膨らんだ。同市の条例によると「公共施設の整備」を目的に設置した基金だが、担当者は「実際はほかの用途にも充てている。予想以上の寄付をいただき、ひとまず既存の基金に積み立てることにした」と説明する。

                                                           4市町は寄付の増加で財政規模も1年間で急拡大した。18年度の歳入は泉佐野市が8割増の1330億円、小山町が2.7倍の366億円、高野町は5.9倍の232億円、みやき町は6割増の439億円となった。

                                                           過去の公共事業による債務が大きかった泉佐野市は12年度まで地方財政健全化法に基づき「破綻懸念」の自治体に分類されていた。18年度はふるさと納税の収入もあって平均的な市町村とさほど変わらない程度まで財政指標が改善している。

                                                           基金の急増や財政規模の膨張は4市町に限らない。総務省が5月に4市町の除外を決めた際に「適切な方法で最も多くの寄付を集めた」と太鼓判を押した北海道根室市。18年度末の基金残高は60億円と3割増えた。担当者は「使い切れない金額が集まった」と認める。(後略)』

                                                           

                                                           

                                                           上記日本経済新聞の記事は、4つの市と町で、ふるさと納税の寄付が集まりすぎて基金が増えてしまったという記事です。

                                                           

                                                           地方自治体で基金が増えすぎるということはどういうことか?といえば、地方自治体で内部留保が増えているということです。

                                                           

                                                           政府は通貨発行権がありますが、地方自治体は、都道府県はもちろんですが、市町村または特別区もまた通貨発行権を持ちません。

                                                           

                                                           具体的にいえば、日本政府は国債を発行していくらでも予算を配分することが可能ですが、地方自治体にはそれができないということです。

                                                           

                                                           京都大学の客員教授で元内閣官房参与の藤井聡氏によれば、日本の財務省は基金化することを極端に嫌うそうです。理由は歳出として財布から出したものは、年度内中に使って貯金してはいけない!という発想であるとのこと。そもそも基金がダメで、貯金するくらいならおカネは出さないそうです。

                                                           

                                                           かつては基金は普通でした。

                                                           

                                                           例えば補正予算をドーンっと出して、基本的に全部使おうとするのですが、うまく使えず、不合理な使い方になるとすれば、基金にしておいて次の年に考えて使おうという柔軟性がありました。

                                                           

                                                           基金があるということ自体、別に悪いことではありません。しかもふるさと納税で集まった寄付は、予算請求したものではなく、もらったものであるため、それを合理的に基金として積み上げるのは、ある意味合理的であるといえます。

                                                           

                                                           だいたい日本政府の対応の方がオカシイです。

                                                           

                                                           普通に地方交付税交付金を配布し、その財源として赤字国債を発行すればいいだけの話なのに、赤字国債がイヤだから、寄付金を募らせて国債発行額を減らそうというセコさが丸見えです。

                                                           

                                                           地方創生と称して、限られたパイの奪い合いを地方自治体にやらせる。となれば、通貨発行権を持たない地方自治体は、破綻懸念自治体にならないよう生き残りのため、過度の返戻品を使うなど浅ましく寄付金を募ろうと頑張るに決まっています。

                                                           

                                                           しかしながらこれは、財務省が緊縮財政をやっているから、地方自治体は浅ましく頑張らざるを得ないことになっているだけです。

                                                           

                                                           総務省は、4つの自治体に対して、ふるさと納税から除外したりもしていますが、そもそも財務省の緊縮財政の姿勢こそ、批判されるべきではないでしょうか?

                                                           

                                                           

                                                           というわけで今日は「赤字国債を発行して地方交付税を交付しないので浅ましく頑張らざるを得ない地方自治体のふるさと納税」と題して論説しました。

                                                           MMT理論でいえば、日本政府は通貨発行権を持ちますので、例えば国債を10兆円発行して政府支出を行い、地方自治体に10兆円分配したとして、地方自治体が8兆円使って、2兆円を基金に積み立てたとして、税の徴収を一切しないとなれば、政府は10兆円赤字となり、民間は8兆円の黒字になります。いま日本はデフレですから、赤字国債を発行して地方交付税交付金を配布して、地方自治体がお金を使えば、少なくても赤字国債発行分から徴税しなかった分だけ、政府は赤字となり、国民は黒字になって潤うことになります。

                                                           地方創生といいながら地方自治体同士で競争して競わせ、負けたら自己責任などというのは、EUに似ています。地方でそもそもインフラ格差が拡大しているのに、インフラ格差がついたまま競争させれば、財政が苦しい自治体はより疲弊することになるでしょう。だからといって過度な返品で浅ましく寄付金を募るという状況自体、アホらしい限りであると私は思うのです。


                                                          利根川・荒川を守った防災インフラを東北地方にもやるべきです!

                                                          0

                                                            JUGEMテーマ:年金/財政

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                                                             東日本と東北に甚大な被害をもたらした台風19号は、その後も大雨が降るなどで各地で洪水、土砂崩れ、堤防決壊となりました。その一方で東京都内は多摩川は決壊しましたが、利根川と荒川は堤防決壊寸前までのところ、ぎりぎり決壊せず、大惨事を免れました。そこで今日は「利根川・荒川を守った防災インフラを東北地方にもやるべきです!」と題し、下記の順で論説します。

                                                             

                                                            1.台風19号による日本列島の治水能力のストレスチェック?

                                                            2.荒川区の広域避難計画は”絵に描いた餅”だった?

                                                            3.防災インフラにお金を使えば使うほど治水できる

                                                             

                                                             

                                                             

                                                            1.台風19号による日本列島の治水能力のストレスチェック?

                                                             

                                                             下記は日本経済新聞社の記事を引用したものですが、台風19号で決壊した河川と、その決壊地点をマーキングしたものです。

                                                             

                                                            <東北地方における台風19号による決壊箇所>

                                                            (出典:日本経済新聞)

                                                             

                                                             

                                                             上記の地図を見てみますと、どこが決壊したか?東北は決壊地点だらけとなる一方、南関東の都心部はゼロで全く決壊していません。

                                                             

                                                             しかも雨が降った量は都心部の方が相当降っています。日本列島を北上するにしたがって、普通は東北に行くと台風の勢いは弱まるのでは?と思いきや、東北地方の各地で堤防決壊してしまいました。

                                                             

                                                             まるで台風19号がリアルな治水能力のストレスチェックを行っているかのようで、都心部でなぜ被害が少なかったのか?治水事業の効果が絶大であったことを、日本のマスコミは大きく報じるべきです。

                                                             

                                                             

                                                             

                                                            2.荒川区の広域避難計画は”絵に描いた餅”だった?

                                                             

                                                             にもかかわらず、「ハードでは限界がある!」などと眠い話をする有識者とかなんとかやら!そいつらはアホとしか言いようがありません。

                                                             

                                                             「ハードでは限界」というのは防波堤・防潮堤、堤防設置では限界があると言いたいのでしょうけど、どこの何が限界なのでしょうか?日本には財政問題が存在しませんので、普通に4条公債(建設国債)を発行して、治水事業への投資額を増やせばいいだけの話です。治水事業の投資拡大の制約でお金は問題になりません。何しろ通貨発行権を持つ政府が建設国債を発行すればいいだけの話。何ら限界でも何でもありません。

                                                             

                                                             ハードでは限界と考える人の浅はかな発想だと思うのですが、台風19号が接近したとき、東京都の5区(墨田区、江東区、足立区、葛飾区、江戸川区)で、2019年8月に広域避難計画を発表し、初めてその計画された避難の検討作業に入っていたことが分かりました。

                                                             

                                                             ただ鉄道各社の計画運休を受けて実施は見送ったとのこと。広域避難計画では中心気圧が930ヘクトパスカル以下の台風直撃、荒川流域の3日間の雨量が400ミリを超える恐れがあるときなど、水没が予想されるエリア5区で共同避難を呼びかけることが検討されていました。

                                                             

                                                             今回の台風19号では、東京に来たときの中心気圧は950ヘクトパスカル、雨量も3日間で400ミリまで行かなかったものの、ギリギリでした。

                                                             

                                                             広域避難計画を立てて、最大250万人の近隣県へ避難を促していくというのは現実的にはどうでしょうか?そもそも大きな台風が来る場合、JRや私鉄各社は運転を間引いたり、運休したりします。そんな状況でどうやって逃げるのでしょうか?

                                                             

                                                             鉄道が止まれば、自家用車となるかもしれませんが、車ですと橋を渡るときに大渋滞となることが予想され、大渋滞のまま橋が流されるという最悪のケースを迎える可能性もあったため、広域避難の呼びかけをしなかったともいわれています。

                                                             

                                                             要するに広域避難計画を策定してみたものの、事前のイメージが十分にできていなかったということに他なりません。

                                                             

                                                             結局のところ、今回400ミリを超える可能性はあったかもしれないですし、930ミリヘクトパスカルで直撃する可能性もあったわけですが、実際に検討をし始めたら、鉄道各社が運転間引き・運休することになったために実施できず、”絵に描いた餅”だったというわけです。

                                                             

                                                             

                                                             

                                                            3.防災インフラにお金を使えば使うほど治水できる

                                                             

                                                             ハードの対照的な語彙として、”絵に描いた餅”の対策もどきをソフト対策とするならば、ハード対策は圧倒的に効果があったと言えます。

                                                             

                                                             例えば東京都心は八ッ場ダムが作られ、荒川も調整池がありました。土木学会の試算によれば、ハード対策とされる治水事業の主な防災インフラの効果は下記の通り。

                                                             

                                                             利根川の貯水

                                                            ・八ッ場ダム(10月1日に運用開始)に7500万立米

                                                            ・渡良瀬川遊水地で1.6億立米等

                                                             ⇒費用は約0.6兆円だが、決壊していれば、数兆円の大被害

                                                             

                                                             荒川の貯水

                                                            ・荒川第一調節池で3500万立米

                                                             ⇒費用は約0.13兆円だが、決壊していれば、62兆円規模の大被害

                                                             

                                                             上記の治水事業により、実際に水を貯めていたからこそ、下流側に水が流れず決壊を防ぐことができました。

                                                             

                                                             実際にその水を貯めていたとはいえ、利根川も荒川も危険水域を超えていた地点は何か所かありました。ということは7500万立米、1.6億立米、3500万立米の水がそのまま下流側に流れていたら、水位が高くなって大なる可能性で決壊を起こしていた可能性が高かったでしょう。

                                                             

                                                             そのような事例は、例えば南関東で狩野川台風というのがあります。伊豆半島に狩野川という川が清水市、沼津市を通っていますが、2019/11/01付記事「役に立った公共事業がニュースに報じられることは、ほとんどありません」でも取り上げた通り、狩野川は、樋管改築工事や護岸整備工事で放水路を作ったことで、水を上流で抜くようにしました。

                                                             

                                                             その結果、狩野川台風のときよりも今回の台風19号の方が降雨量が多かったにもかかわらず、全く決壊しませんでした。

                                                             

                                                             結局、治水事業はお金をかければかけるほど、治水ができるということであり、「ハード対策には限界ガー・・・!」とか言っているヤツは、”何も知らないアホ”か、カネカネカネの財政危機を煽る”知ったかさん”か、そのいずれかだろうと私は思います。

                                                             

                                                             60年前の1958年9月27日に発生した狩野川台風では大惨事となりましたが、今回の台風19号では治水事業にお金をかけたからこそ、大丈夫だったと言えると思うのです。

                                                             

                                                             

                                                             というわけで今日は「利根川・荒川を守った防災インフラを東北地方にもやるべきです!」と題して論説しました。

                                                             日本の治水事業への投資は、小泉政権の時に財務省の査定方針が変わり、とにかく前年比で数パーセント削減するという方針になりました。査定もせず、何も考えず削減するとなったのは、小泉政権の時からです。

                                                             何しろ小泉政権は7000億円ずつ公共事業を削減しました。この7000億円ずつというのは、子ども手当の財源のために民主党政権がやった事業仕分けとほぼ同じ額です。

                                                             民主党政権のときは「コンクリートから人へ!」で、削減したお金を子ども手当でお金での分配をしました。治水事業をやらずお金をもらっても、千曲川で治水をやらず、吉田川でも治水をやらず、人が死んでしまうこうした状況を見てもまだ「コンクリートから人へ!」は間違っていた!と謝罪しない国会議員らと同様に、小泉政権もまたダメダメな政権であったと私は思うのです。

                                                             

                                                             

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                                                            EUの優等生ドイツ国内の反グローバル旋風とドイツメルケル首相率いる与党の大敗北

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                                                              JUGEMテーマ:グローバル化

                                                              JUGEMテーマ:ドイツ

                                                               

                                                               10/27にドイツのチューリンゲン州で行われた地方選挙で、メルケル首相が率いる与党のCDUが大敗しました。

                                                               今日はそのチューリンゲン州の選挙結果を取り上げて、「EUの優等生ドイツ国内の反グローバル旋風とドイツメルケル首相率いる与党の大敗北」と題し、下記の順で論説します。

                                                               

                                                              1.ドイツで行われたチューリンゲン州の議会選挙の結果

                                                              2.なぜAfDが躍進したのか?

                                                              3.負けに負けを重ねて負け続けるメルケル首相率いるCDUと対照的に得票率を伸ばすAFD

                                                               

                                                               

                                                               

                                                              1.ドイツで行われたチューリンゲン州の議会選挙の結果

                                                               

                                                               私はEUは数年後に崩壊するとみています。なぜならばEUは矛盾が多い制度だからです。そしてそのEUのニュースといえば、英国のブレグジットの再延期のニュースが続いていました。

                                                               

                                                               今回取り上げるドイツは、どちらかといえば、EUの優等生。しかも首相は女性のメルケル首相です。先日、ウクライナのゼレンスキーはEUは何もしてくれないとし、トランプ大統領は、ドイツのメルケル首相についてもウクライナの支援について、口だけで何もしない、即ち軍事支援もお金も出さないと酷評していました。

                                                               

                                                               まさにドイツこそ、今の日本と同じでカネカネカネとやって、EUを礼賛しているダメ国家でして、そのドイツでも遂に反グローバル旋風が吹こうしています。

                                                               

                                                               下記はNHKNEWSWEBの記事です。

                                                              『NHKNESWEB 2019/10/28 08:20 ドイツ州議会選 メルケル首相の政党 第3党に転落

                                                               ドイツではチューリンゲン州の議会選挙が行われ、メルケル首相の政党が東西ドイツ統一以降維持してきた第1党の座を奪われ、第3党に転落しました。一方で難民の受け入れに反対する右派政党が第2党となり今後、国政での政権運営にどのような影響が及ぶのかに注目が集まっています。

                                                               ドイツでは旧東ドイツのチューリンゲン州で27日、州議会選挙が行われ、暫定の開票結果によりますと、メルケル首相の「キリスト教民主同盟」の得票率は21.8%と前回をおよそ12ポイント下回り、東西ドイツ統一以降維持してきた第1党の座を奪われて、第3党に転落しました。

                                                               一方、難民の受け入れに反対する右派政党「ドイツのための選択肢」は前回の選挙の2倍を超える23.4%を獲得し、連立与党を担う左派党に続いて、第2党に躍進しました。
                                                               「ドイツのための選択肢」は先月、旧東ドイツの2つの州で行われた議会選挙でも第2党に躍進していて、旧西ドイツとの経済格差がいまだに解消されない現状や、難民の受け入れをめぐるメルケル政権の政策への不満を受け皿に支持を広げているとみられます。
                                                               メルケル政権としては得票率の下落に歯止めがかからない状況が続いていて今後、国政での政権運営にどのような影響が及ぶのかに注目が集まっています。

                                                               

                                                               上記記事の通り、チューリンゲン州の議会選挙で、第1党でメルケル首相の政党のCDU(ドイツキリスト教民主同盟)が第1党の座を奪われ、第3党に転落しました。

                                                               

                                                               その一方で、反EU政党のAFD(ドイツのための選択肢)が第2党となったと報じています。ドイツの政党でAFDは、米国ではトランプ大統領、英国ではジョンソン首相、フランスではマリーヌルペン氏、日本では山本太郎氏、マレーシアではマハティール首相らと同じ、反グローバリズムを掲げています。

                                                               

                                                               今回の選挙結果は、地方選挙とはいえ、非常に重要な結果であると思っています。

                                                               チューリンゲン州は、もともと左翼が強く、第1党は左翼党というのが第1党です。今回の選挙結果を受け、下記の通りとなりました。

                                                               

                                                              第1党:左翼党

                                                              第2党:AfD

                                                              第3党:CDU

                                                              第4号:SPD

                                                               

                                                               チューリンゲン州で3位CDUと、4位SPDになってしまった2党が連立を組んで与党になっているのですが、この2党の政党は地方選挙で負け続けている一方、躍進しているのがAfDです。

                                                               

                                                               

                                                               

                                                              2.なぜAfDが躍進したのか?

                                                               

                                                               なぜ、AfDは躍進を続けているのでしょうか?

                                                               

                                                               AfDは2013年に反EU政党として発足し、当初からドイツはEUから離脱すべきと主張していました。

                                                               

                                                               英国はEUに加盟したもののユーロには加盟せず、通貨は自国通貨の英国ポンドが流通するものの、ドイツはEUに加盟してかつユーロにも加盟しているため、ドイツ国内で流通する通貨は、欧州共通通貨のユーロです。

                                                               

                                                               AfDは、ドイツがEUのみならずユーロからも抜けるべきであると主張していました。その後、大きな方針転換で反移民を主張しています。

                                                               

                                                               2015年、過激派組織「イスラム国」が支配するシリア北部から逃れてくるシリア難民を中心としたイスラム教徒がたくさん流入しました。このことを欧州移民危機と呼んでいますが、メルケル首相は、オバマ政権の「Yes we can!」を真似て「政治難民受入に上限はない。私たちはできる!」と、スローガンを連呼して難民受入路線を突き進みました。

                                                               

                                                               下記は、そのメルケルが大量の移民受入の決断をした1枚の写真です。

                                                               

                                                               

                                                               上記の写真は大変ショッキングな記事ですが、当時は世界中のマスメディアが取り上げ、難民の無制限受入を表明したメルケル首相を称賛したのです。

                                                               

                                                               その後、メルケル首相は2016/09/19に記者会見を行い、難民政策は誤っていたとし、時計の針を戻したいと言いました。

                                                               

                                                               難民の無制限受入を始める前と後で、2015年に11万4238件だったのが、2016年に17万4438件(前年比52.7%増)と、犯罪件数が急増したのです。

                                                               

                                                               ウォールストリートジャーナルなどの海外メディア各紙は、ドイツで移民による犯罪の急増を報じ、犯罪の種類は、窃盗犯、財産犯罪・文書偽造、身体危害・強盗・違法監禁に加え、麻薬関連や性的犯罪も増えていると報じました。

                                                               

                                                               メルケル首相の記者会見の3か月前には、ドイツの大量移民受入の混乱がきっかけとなり、英国ではブレグジット(=EU離脱)が決議されましたが、ドイツでも同じことが起きていたのです。

                                                               

                                                               その政党が反移民でドイツ人の支持を受けたAfDでした。

                                                               

                                                               

                                                               

                                                              3.負けに負けを重ねて負け続けるメルケル首相率いるCDUと対照的に得票率を伸ばすAFD

                                                               

                                                               ドイツ人の支持を受けたとはいえ、AfDの得票率は5%程度でしたが、チューリンゲン州の議会選挙はチューリンゲン州に限定されているとはいえ、得票率は21.8%です。

                                                               

                                                               AfDは反エスタブリッシュメントの政党で、いわば米国でいえばトランプ大統領に近い。2017年の国政選挙でも、12.6%の得票で、ドイツの連邦議会の議席を獲得しています。

                                                               

                                                               今回のチューリンゲン州に留まらず、9/1にはザクセン州、ブランデンブルグ州でも議会選挙が行われていまして、ザクセン州では前回選挙の2014年に比べて3倍増の27.5%の得票率、ブランデンブルグ州でも前回選挙の2014年と比べて11.3%増の23.5%と倍以上に得票率を伸ばしています。

                                                               

                                                               AfDの政党イメージカラーは青なのですが、チューリンゲン州の代表を務めるビョルン・フッケ氏は、「ドイツ東部を青で染めた。あと数年もすれば、私たちドイツ国民のすべての政党になるだろう!」と述べていまして、まさにその勢いで勢力を伸ばしています。

                                                               

                                                               一方で、負けに負け続けているのがメルケル首相率いるCDU。どこの選挙でも負け続け、負けに負けを重ねています。次の総選挙では政権交代されかねない勢いで負け続けています。

                                                               

                                                               メルケル首相は、選挙の敗北の責任を取って党首から辞任し、現在CDUの党首はアンネグレート・クランプ=カレンバウアーという女性が党首です。

                                                               

                                                               メルケル首相は党首を降りたものの首相に居座っていますが、2021年にメルケル首相は、首相を辞任すると公言しているため、このままいけばアンネグレート・クランプ=カレンバウアー氏が次の首相になるということなのですが、そもそもCDUが第1党を維持できるのか?と疑問視されている状況です。

                                                               

                                                               実際に地方選挙で負け続けている状況で、次の総選挙をアンネグレート・クランプ=カレンバウアー氏に任せていいのか?という声が出ており、今後の行方に注視したいと私は思っています。

                                                               

                                                               

                                                               というわけで今日は「EUの優等生ドイツ国内の反グローバル旋風とドイツメルケル首相率いる与党の大敗北」と題して論説しました。

                                                               

                                                               

                                                               

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                                                              CoCo債(偶発転換社債)という資金調達手法

                                                              トランプ大統領が検討するグラススティーガル法(銀行法の通称)の復活について

                                                              EUは、このままだと解体か?

                                                              ドイツで起きている2つの問題

                                                              男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

                                                              「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

                                                              ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件

                                                               

                                                               

                                                              〜関連記事(他の欧州の記事)〜

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                                                              ブレグジットでホンダが出て行くことは、ユーロに加盟していない英国には関係のない話です!

                                                              メイ首相辞任と英国ポンドの相場の行方について

                                                              本質的に全く同じ現象の”英国のブレグジット問題”と”トランプ大統領のロシア疑惑”

                                                              EU加盟後に国民の所得が激減したイギリス

                                                              地球上の世界は、英国が歴史を動かしてきたという史実

                                                              EU離脱案が2度も否決された理由の一つである北アイルランドとアイルランドの国境のバックストップ問題

                                                              財政赤字を増やそうとしたイタリア政府

                                                              EU加盟のデメリット(主権を失うこと)に気付いたイギリス人

                                                              否決されてしまった英国のEU離脱案

                                                              ”ちゃんとEUから離脱しろ!”との与党保守党の声とメイ首相の苦悩


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