日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!

0

    JUGEMテーマ:年金/財政

    JUGEMテーマ:経済成長

    JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

    JUGEMテーマ:銀行

     

     今日は、「日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!」と題し、産経新聞の記事を紹介したうえで、下記1〜5の順で論説したいと思います。

     

     

    1.マイナス金利導入の意味とは?

    2.マネタリーベースを増やせばマネーストックが増えるのは本当か?

    3.「日銀当座預金の意味」と「バンクとノンバンクの違い」について

    4.法定準備預金制度について

    5.産経新聞記事に対する私見

     

     

     

     まずは産経新聞の記事を紹介します。

     

    『産経新聞 2018/08/18 21:58 「出口」戦略の障害の懸念も 利上げで債務超過… 日銀資産、戦後初のGDP超え

     日銀の総資産が膨張したことで、将来的に大規模金融緩和を手じまいする「出口」戦略を開始した際に財務体質が悪化する懸念が強まっている。日銀が国債購入で放出したお金は金融機関が日銀に預ける当座預金に入る仕組みで、金利水準を引き上げればその利払い費が増加するからだ。最悪の場合、日銀の自己資本8兆円が消失して債務超過に陥る恐れもあり、出口を検討する際の障害になる。
     三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは「もし総資産の規模を保ったまま利上げに踏み切れば、債務超過もあり得る」と指摘する。
     問題は日銀の収入となる保有国債の利息と、支出となる当座預金の利払い費の差額だ。平成29年度末の国債保有額は448兆円で、利息は1兆2211億円に上る。対する当座預金は378兆円で、利払い費は1836億円。差額の1兆円余りが日銀の収益となる。
     当座預金の金利はマイナス金利政策下で0.1〜マイナス0.1%に抑えられている。ただ、出口戦略で金利を引き上げれば保有国債の金利(29年度は0.28%)を超え、利息の受け取り分を支払い分が上回る“逆ざや”になりかねない。仮に1%利上げすれば単純計算で3兆7千億円規模の利払い費が追加発生するため、数年で日銀の自己資本を食い潰してしまう。
     日銀も出口での損失に備え27年から国債の利息収入の一部を年数千億円規模で引き当てており、国債の購入規模も減額している。また、実際の出口戦略では、まず資産規模を減らしてから利上げに移るといった手法も考えられるため、「逆ざやに陥らないよう工夫して対策を取るだろう」(市川氏)との見方が強い。
     ただ、資産規模ばかり膨らみ、対策のハードルを上げているのは事実だ。日銀は先月の金融政策決定会合で欧米の中央銀行にならいフォワードガイダンスと呼ばれる指針を導入し、超低金利を当面続ける姿勢を明確にした。市場では2%の物価上昇目標達成は難しいとの見方が強まっており、終わりの見えない金融緩和をいつまで続けるのか改めて問われている。(田辺裕晶)』

     

     

     上記の記事は、日銀の金融緩和が継続していることについての懸念をしている旨のニュースです。どのような懸念があるかといえば、2013年以降、アベノミクスの金融緩和で、コアCPI(生鮮食品の価格変動を除く消費者物価指数)で2%上昇の目標を立てていましたが、未だ日本はデフレのため、2%の物価目標達成は難しいと言われています。

     

     デフレ脱却には財政出動が必要ですが、謂れのない借金問題が原因で、国債増刷すらせず、財政出動は無駄遣いとして財政出動をしていません。政府の積極的な財政出動によって需要創出をしない限り、2%の物価目標達成は未来永劫できないでしょう。

     

     物価目標率に関していえば、私はもともと日銀の物価目標はコアCPIではなくコアコアCPI(エネルギー価格と生鮮食品の価格変動を除く消費者物価指数)で、2%目標を設定すべきと思っております。なぜならば原油価格が上昇するだけでコアCPIは上昇するからです。

     日本は原油輸入国ですから、原油価格が上昇しても日本人の所得増にはつながらず、カタールなど中東諸国の所得が増えるだけであり、日銀の物価目標がデフレ脱却だとするならば、輸入価格の物価上昇が主な原因でコアCPIが2%達成できたとしても、GDPは輸入は控除するため、GDP拡大どころか、むしろ伸びを抑制してしまうのです。

     

     

     

    1.マイナス金利導入の意味とは?

     

     日銀の物価目標がコアCPIかコアコアCPIかどちらがふさわしいかという話題はさておき、日銀は2016年1月29日からマイナス金利を導入しました。

     

     理由は金融緩和で、日銀が市中(三菱東京銀行、三井住友銀行、みずほ銀行などメガバンクほか、地銀や信金・信組といった金融機関)から国債を買い取って、銀行の日銀当座預金を増やしていますが、資金需要がなく貸し出しが伸び悩んでいるからです。

     

    <日銀当座預金とマイナス金利のイメージ>

     

     

     上図はマイナス金利のイメージ図です。上図を見れば一目で明らかですが、日銀当座預金全額にマイナス金利をかけるわけではありません。基礎的残高とマクロ加算残高を除く日銀当座預金部分のことを政策金利残高と呼んでいますが、この部分にマイナス金利をかけるのです。

     

     ではマイナス金利導入の意図は何でしょうか?

     

     それは「新規に日銀当座預金に積まないで貸し出しを増やしなさい!」という意図です。

     

     とはいえ、物・サービスの価格を下げないと売れないというデフレ環境下では、資金需要が伸び悩むのは当たり前です。デフレでお金を借りてビジネスをしても儲からないため、銀行への借金の返済が滞る可能性を恐れて、お金を借りてまでしてビジネスをしようとはしないのです。

     

     

     

    2.マネタリーベースを増やせばマネーストックが増えるのは本当か?

     

     「市中に出回っているお金」のことをマネーストックといい、「市中に出回っているお金+日銀当座預金」のことをマネタリーベースといったりもしますが、リフレ派と呼ばれる人々が、「マネタリーベースを増やせば、マネーストックが増える」と考え、財政支出をせず金融緩和だけで景気が良くなると主張してきました。

     

     これは1976年にノーベル経済学賞を受賞したミルトン・フリードマン氏が唱えたマネタリーベースを操作することでマネーストックを増減できるという考え方に基づくものです。私は、この意見には全く賛同できず反対の立場です。

     

     なぜならば需要がない限り、日銀当座預金の残高をどれだけ増やしても、貸し出しが増えることはありません。理由は企業が借入して投資しても、物・サービスの値段を下げないと売れないデフレ化では儲かりにくいため、借入金の返済が滞る可能性が高いからです。つまりマネーストックを増やすことを目的に、マネタリーベースを増やすべく日銀当座預金をどれだけ増やしても、残念ながらマネーストックが増えることはないのです。

     

     事実、現在の日本は日銀が国債を買い取って日銀当座預金を増やす形で、マネタリーベースが増やしていますが、物価上昇率2%目標は達成できていません。

     

     

     

    3.「日銀当座預金の意味」と「バンクとノンバンクの違い」について

     

     もともと日銀当座預金は「お金」であることには間違いありません。ただし一般の支払い(資材などの代金の支払い、従業員などの給料の支払いなど)に使うことができません。物・サービスを買うお金ではないのです。

     

     もちろん銀行は日銀当座預金を取り崩して現金に換えることは可能です。とはいえ、譲渡性という点で日銀当座預金は、現金紙幣、銀行預金、小切手、約束手形などに比べて劣っています。

     

     また日銀当座預金は、私たち家計分野や企業が口座を持つことができず、法定準備預金ということで銀行が保有します。銀行は記帳するだけでお金を貸すことができます。信じられないかもしれませんが銀行は、資金を調達して利ザヤを載せて貸すのではなく、記帳するだけでお金を貸し出すことができます。

     

     例えば皆さんが住宅ローンを3000万借り入れるとして、3000万円の現金をみたことがあるでしょうか?おそらくないでしょう。銀行は預金が集まるのを3000万円待つことなく、貸付金3000万円、お金を借りる人に借入金3000万円とするだけで、お金を貸すことができます。この3000万円借りた個人は、住宅建設会社に建設代金を3000万円支払います。現金で払った場合は、建設会社は受け取った3000万円を銀行に預けるでしょう。もしくは振込払いの場合は、建設会社の預金残高が3000万円増えるでしょう。

     

     こうして裏付けなく3000万円貸し出したお金は、銀行に預金という形で戻ってきます。このとき、経済のパイが3000万円増えることとなりますが、このことを信用創造といいます。バンクと呼ばれる銀行は信用創造の機能を持ちます。経済のパイを拡大する機能を持ちます。ところが、ノンバンクの場合は信用創造の機能がないため、有償無償問わず他から何らかの名目(借入金、社債、新株発行、保険料などの何らかの名目)で調達した上で、利息を付して貸し出します。

     

     消費者金融、商工ローン会社であれば、銀行から有償で借りて、さらに金利を乗せて貸したり、株式を発行・社債を発行・銀行から借り入れなどで調達したお金に金利を乗せて貸す。生命保険会社であれば保険料を集めて、そのお金に金利を乗せて住宅ローンとして貸し出す。などなど。

     

     上述の通り、銀行というバンクはお金を貸し付ける際に資金調達などしなくても、自身のバランスシートに「貸付金」、借主の通帳に「借入金」と記帳するだけでお金を貸すことができて、経済のパイを拡大する信用創造機能を持ちますが、ノンバンクは資金を調達して貸し出すビジネスモデルであるため、信用創造の機能はありません。これがバンクとノンバンクの決定的な違いです。

     

     

     

    4.法定準備預金制度について

     

     銀行などのバンクは、記帳するだけでお金を貸せるため、規制がないと制限なく貸し出しができてしまいます。そこで法定準備預金という制度で、日銀当座預金に日銀が定めた利率の分の現金を預けなければならないと規制しています。

     例えば、法定準備預金の利率が1%だった場合、3000万の住宅ローンを個人に貸し付けたとすれば、その銀行は1%に相当する30万円を日銀当座預金に預ける必要があるのです。

     

     この日銀当座預金には通常は利息が付きません。もともと利息が付かない日銀当座預金でしたが、リーマンショックで世界的に金融危機が訪れた2008年10月から、日銀は日銀当座預金の残高に0.1%の金利をつけることにしたのです。それが先ほどの図の基礎的残高に対する△0.1%です。

     

     とはいえ、日銀は政府が55%の株式を持つ株式会社組織です。日銀と政府は親子関係にあるため、日銀が買い取った国債の金利は国庫納付金として、一般会計に入ります。

     

     本来であれば、利息が付かない日銀当座預金に対して、各銀行の残高の0.1%相当の利息を日銀が銀行に払うということは、一般会計に入るお金の一部が民間の銀行に渡されていることを意味します。

     

     

     

    5.産経新聞記事に対する私見

     

     こうしたことを踏まえますと、産経新聞の記事は、明確に間違っていると断言できます。

     

     産経新聞の記事によれば、日銀の2017年度の決算資料から、日銀当座預金残高が378兆円あり、日銀が銀行に払う利息は1836億円にも上るとのことです。この利息は、上述の「4.法定準備預金制度について」の後段で述べている通り、本来一般会計に入るべきお金を、銀行の経営の補助のごとく銀行に渡しているものです。

     

     もともと日銀当座預金は利息は付きません。ブタ積預金といって金利が付かない口座が日銀当座預金です。

     

     そのため、本来銀行は資金を効率よく運用するため、できるだけ不要な資金を日銀当座預金に預けないで最小限の残高に留めるということをします。

     

     例えば、今日の定期預金は普通預金と金利が同じ水準なので意識しないかもしれません。皆さんの家計では、金利の低い普通預金の残高はなるべく少なくして、残りは少しでも金利が高い定期預金に預けるということをするはずです。

     

     そうした発想と同様に銀行は、日銀当座預金は法定で定められた利率以上に預けないようにするというのが、本来の姿です。

     

     ではなぜ今、銀行は日銀当座預金の準備利率を超えてお金を預けるのでしょうか?

     

     お金を借りてくれる人がいないからです。銀行といえば聞こえはいいですが、消費者金融と比べれば、信用創造の機能があるだけであり、預ける人しかおらず、借りてくれる人がいなければ銀行の経営は破綻します。何しろ銀行の貸借対照表上では、預金は負債だからです。

     

     とすれば産経新聞の記事の「(準備預金の利率を)仮に1%に利上げすれば・・・」というくだりは、何のために1%利上げするの?ということになりませんでしょうか?まさかマイナス金利環境で貸し出しが伸び悩む環境の中、経営が悪化する銀行の補助金を増やすために1%利上げするのでしょうか?これは、もう意味不明としかいいようがありません。真の意味で正常化というのであれば、日銀当座預金の利息0.1%付与を、0.0%に戻すことこそ、正常化です。

     

     だいたい「出口戦略」を語る人の論説の中に、肥大した日銀のバランスシートとして、日銀の金融緩和政策は将来の日銀の経営破綻リスクが高まるなどと、ウソをまき散らす人が多い。「出口戦略」というそれっぽいことを語る人は、なぜか日銀のバランスシートの拡大(=日銀の負債と資産の両方が増えること)を問題視します。

     

     日銀といえども、負債だけ増えるというファンタジーなことはありません。反対側で必ず資産も増えます。簿記が少しわかる人なら理解できるはず。負債が増えて資産が増えるわけですから、日銀の総資産が増えることはあってバランスシートは拡大しても、純資産が減るわけではないのです。仮に日銀のバランスシートが拡大・肥大化して何か問題あるのでしょうか?真に問題にすべきことは、国債を増刷せず市中の国債を買い取り続けた場合、市中の国債が尽きてしまうことではありませんか?

     

     日銀が保有する国債が増えること自体は極端な話どうでもよく、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!なのです。

     

     日銀の当座預金の金利が上昇して日銀の純資産を食いつぶすという論説は、全くをもってデタラメです。記者クラブで財務省職員からそうした説明があったのか?記事を書いた真相は不明ですが、産経新聞の記事には残念に思います。

     

     

     

     というわけで、今日は「日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!」と題して論説しました。日銀の金融緩和は、財政出動とセットになってこそ、景気浮揚策として十二分に寄与しますが、財政出動をしなければ貸し出しは増えず、景気浮揚効果はありません。

     とはいえ、市中の国債(民間の銀行や信金・信組が保有する国債)を、日銀が買い取ることで、実質的な政府の負債が減少し、新規の国債発行を容易に消化できる環境を作り出していることに意義があります。つまり国債増刷の環境を整えているということです。であるからこそ、「新規に国債増刷」「積極的な財政出動」という政策が打てます。

     にもかかわらず、謂れのない借金問題や、公共事業が無駄であるとか、税金の無駄遣いなどとして、「積極的な財政出動」をしないから、いつまでたっても景気が良くならないのです。

     一刻も早く多くの国民が「積極的な財政出動」こそ、早急に行うべき政策であることに気付いていただくため、私はこの言論活動を続けていきたいと思うのであります。

     

    〜関連記事〜

    増税を実現するためのプロパガンダ集団“記者クラブ「財政研究会」”

    マイナス金利とは?

    財務省職員の人事評価制度について(増税できた人を評価するのではなく、GDPを増やした人を評価すべき)

    財務省が正当化する緊縮財政とデフレの真因(自組織防衛のために偽装公文書作成する財務省)

    森友学園問題!日本国を亡ぼす財務省の人事評価制度に鉄槌を!

    森友学園の佐川前国税庁長官の証人喚問

    日本人にとって、国内における真の敵は財務省の職員?

    財務省の役人は、なぜ緊縮財政なのか?

    国債発行残高減少?国債が尽きるXデーが早まる!


    小さな政府論は正しいのか?(厚労省の分割問題について)

    0

      JUGEMテーマ:省庁の情報

      JUGEMテーマ:行政

       

       皆さんはよく、”日本は人口が減少するから、「小さな政府」を目指すべきだ!”という論説を目にすることがあるでしょうか?

       「小さな政府」は、1976年にノーベル経済学賞を受賞したミルトン・フリードマンが主張していたのですが、彼こそ新古典派経済学の元祖であり、規制緩和で民営化を推進することを唱えていた学者です。彼は「小さな政府」論を支持すると同時に、マネタリストともいわれ、マネタリーベースを増やせば、マネーストックをコントロールして増やせるという主張もしていまして、私は正直、あまり評価していません。

       

       そこで今日は「小さな政府論は正しいのか?」と題し、日本経済新聞の記事をご紹介したいと思います。

       

      『日本経済新聞 2018/08/02 厚労省の分割検討 政府・自民、20年にも 生産性向上へ政策強化  

       自民党は今月にも厚生労働省(総合2面きょうのことば)の分割を念頭に置いた提言を安倍晋三首相に渡す。これを受け、政府は分割への検討を本格化する。2001年に誕生した厚労省は働き方改革など新たな政策需要に対応しきれていないと判断した。政策立案を強化し、生産性を高める。20年を目標に旧厚生省と旧労働省の業務の2分割による新体制を発足させる計画だ。

       党行政改革推進本部(甘利明本部長)は01年の1府12省庁の中央省庁再編を検証し、月内にも首相に提言する。20年近くが経過して浮かび上がった問題点を洗い出し、課題を列挙する。

       厚労省は07年に旧社会保険庁の年金記録を巡り、年金記録の持ち主が分からなくなった「消えた年金」問題が発覚。その後も年金の個人情報流出や支給漏れなどの不祥事が相次いだ。行革本部幹部は提言について「厚労省の現体制は限界に来ている」とのメッセージを送るのが主眼と説明する。

       労働行政はかつては労働組合を意識した賃上げなど労働環境の改善に傾斜していた。今は働き方改革に象徴されるように日本全体に目配りした政策が求められる。厚労省分割構想の底流には生産性向上への期待がある。

       国会の要因もある。厚労省が国会に法案を提出しても審議する委員会は衆参厚生労働委員会だけ。答弁にあたる閣僚も1人しかいない。厚労省を分割すれば、閣僚も2人になり、委員会も2つになるので、法案審議を加速できる。

       自民党内には総務省、経済産業省など複数の省にまたがる現在の情報通信行政の統合や総合的な通商戦略を担う「日本版通商代表部」を創設する案もある。政府内は厚労省に加え、内閣府や総務省、国土交通省などを創設した01年のような大がかりな再々編には否定的な意見が多い。

       抜本的な省庁再々編に慎重なのは憲法改正や経済再生など看板政策と並行させるのは時間的に厳しいとの認識がある。

       首相が9月の党総裁選で3選したとしても任期は21年9月までだからだ。厚労省分割などに限定した小幅な再編にとどまる公算が大きい。

       政府は01年に厚生省と労働省を統合した際、その理由を「社会保障政策と労働政策を一体的に推進する」と主張した。

       日本のように年金や医療、労働を一つの省で扱う国は世界では珍しい。米国は社会保障、年金、労働政策を複数の省庁で分担。英国やフランス、ドイツも複数に分けている。

       政策研究大学院大学の竹中治堅教授は「厚労省は閣僚の守備範囲があまりに広く、分割すれば意思決定が早くなる利点がある」と評価する。半面「社会福祉問題と労働問題は密接に関連しており、単に省庁を切り離せば解決するというわけではない。国会改革も同時に進める必要がある」と話す。』

       

       

       

       上記記事の通り、厚労省の分割を検討するというニュースです。厚生労働省といえば、今から11年前の2007年に、旧社会保険庁の年金記録を巡り、消えた年金などといわれ、年金記録の所有者がわからなくなったという問題が発生しました。

       

       その後も、年金の個人情報流出、支給漏れなど、不祥事が相次ぎました。

       

       この厚生労働省の分割は、2020年を目標に旧厚生省と旧労働省を2分割するというものですが、記事の詳細を読めば、誰でも納得ができるものと思われます。

       

       とすれば、2001年1月6日に再編統合した省庁再編は、いったい何だったのか?ということになります。

       

       例えば国交省でいえば、運輸省、建設省、北海道開発庁、国土庁の4つを全部1つにしました。全部一つに再編したときの議論は、「効率化する」ことが狙いでした。

       

       国交省の場合は、大臣が4人いたのが1人になった結果、4つあった委員会は1つになりました。当時は「効率化」が大義名分で1つにしたものの、今回の見直し議論では、大臣が1人しかいないから「非効率」であるとし、委員会が1つだと審議が遅いから2つの委員会に分けるとしています。

       

       これは当時の省庁再編の議論と、全く完全に正反対の逆の話です。

       

       当時省庁再編の目的としては、縦割り行政による弊害をなくし、内閣機能の強化、事務および事業の減量、効率化などが謳われていました。1つに集中した結果が「非効率」であるとするならば、当時の再編前のままでよかったのでは?という話になります。

       

       しかも、今回の議論はなぜか厚労省の分割だけが対象です。とするならば、建設省と運輸省、文部省と科学技術庁は、”ゆっくりのまま非効率でいい”と主張しているのと同じです。

       

       ついでにいえば、委員会が1つだと審議のスピードが遅くなるため2つに分けるというのは、速度という点では遅いとしても、権限に関しても議論すべきと思います。

       

       例えば財務省は、収入と支出が一体化して権限が集中しており、世論操作や政治家やマスコミへの影響力が集中しているので解体するか分割するべきという議論もあります。

       

       そうした議論も含め、省庁再編とは何だったのか?小さな政府を目指すというのは、本当に正しかったのか?改めて議論する必要があるのではないでしょうか。

       

       特に財務省については組織の在り方を見直す議論があってしかるべきで、公文書偽装作成を平気で行い、緊縮財政を主導して日本を亡国に追いやる組織といえます。財務省の人事制度が、GDPを拡大することが目標ではなく、増税をすることと出ていくものを抑制する緊縮財政をした人が評価されるという人事制度であるために、政府支出が思うようにできず、他国と国力でどんどん差を付けられ、日本が発展途上国化しているということを認識すべきです。

       

       そのため財務省の組織の在り方を含め、省庁再編についてもう一回見直すという声があってもいいと思います。ところが日本経済新聞の記事では、それをせず、なぜか小幅な改革に留まると報道されています。

       

       できることならば、財務省の人事制度の見直しや組織の在り方にまで踏み込み、全体的な見直しをしてもいいはずであると私は思うのです。

       

       

       

       というわけで今日は「小さな政府論は正しいのか?(厚労省の分割問題について)」と題し、論説しました。

       現在、厚労省が国会法案提出している審議する委員会について、衆参厚生労働委員会だけ答弁に参加する閣僚が1人しかいないので、分割して2人にするとするならば、閣僚が2人、委員会が2つとなって法案審議を加速できるとしています。

       もし、それが本当ならば、2001年1月6日に行った省庁再編によって、様々な法案の審議を減速せしめたといっているのと同じであり、失敗だったのでは?ということにならないでしょうか?

       失敗か否か?という評価は横に置いたとしても、プライマリーバランス黒字化を是とする財務省については、この際、人事評価制度、組織の在り方を見直すべきではないかと思っておりまして、今回の報道の行方を見守りたいと思います。

       

       

       

      〜関連記事〜

      財務省職員の人事評価制度について(増税できた人を評価するのではなく、GDPを増やした人を評価すべき)

      財務省が正当化する緊縮財政とデフレの真因(自組織防衛のために偽装公文書作成する財務省)

      森友学園問題!日本国を亡ぼす財務省の人事評価制度に鉄槌を!

      森友学園の佐川前国税庁長官の証人喚問

      日本人にとって、国内における真の敵は財務省の職員?

      財務省の役人は、なぜ緊縮財政なのか?

      増税を実現するためのプロパガンダ集団“記者クラブ「財政研究会」”


      米国とトルコの貿易戦争

      0

        JUGEMテーマ:世界の経済

        JUGEMテーマ:通商政策

        JUGEMテーマ:グローバル化

         

         トルコリラが急落しましたが、今日はトルコの米国に対する報復関税について取り上げます。

         

         下記はロイター通信の記事です。

        『ロイター通信 2018/08/16 04:48 米政府、トルコの報復関税を批判 米国人牧師解放でも関税緩和せず

         [ワシントン 15日 ロイター] - 米ホワイトハウスは15日、トルコ政府が米輸入品に報復関税を課す方針を打ち出したことについて「誤った方向に向けた措置」として批判した。トルコによる米国人牧師拘束やその他の外交問題を背景に、両国の関係は悪化。

         トルコ政府はこの日、乗用車やアルコール、たばこなど一部の米国製品に対する関税を2倍に引き上げた。トランプ大統領が前週、トルコから輸入するアルミニウムと鉄鋼の関税を引き上げることを承認したと発表したことを受けた動き。

         サンダース報道官は記者団に対し「トルコが関税措置を導入したことは実に遺憾であり、間違った方向に向けたステップだ。米国がトルコに課した関税は国家安全保障上の利益を踏まえた決定だったが、トルコの措置は報復に過ぎない」と語った。

         その上で、米政府はトルコの経済情勢とリラ相場の動向を注視しているとした。また、トルコが直面する問題は長期トレンドの一環であり、米国の講じた措置によるものではないと強調した。

         サンダース報道官はまた、トルコが身柄を拘束している米国人牧師のアンドリュー・ブランソン氏を解放したとしても、米国の関税措置の緩和にはつながらないと言明。ただ制裁措置の緩和にはつながる可能性があるとの認識を示した。

         同報道官は「ブランソン氏が解放されても関税措置は解除されない。関税措置は国家安全保障に絡んでいる。ただ制裁措置はブランソン氏を含む、米国が不当に身柄を拘束されていると認識する人々の解放に関連して導入されており、(解放された時点で)解除を検討する」と述べた。』

         

         

         上記の通り、トルコ政府が乗用車やアルコール類などの米国産品に追加関税を課すと発表しました。

         

         トランプ大統領がトルコから輸入するアルミニウム・鉄鋼の関税を倍に引き上げ、トルコの通貨のリラ急落の一因となりましたが、トルコ政府の米国産品追加関税を課す動きは、このトランプ政権の対応に対する報復措置です。

         

         また、米国ホワイトハウスの当局者は、トルコ国内で軟禁状態にある米国人牧師について、一週間以内に何らかの対応を取らない場合は、米国はさらなる行動に出るとして、牧師を解放するまで圧力をかけ続けることを示しています。

         

         もともと今回の米国の対応は、トルコ産のアルミニウム・鉄鋼の関税引き上げは、トルコで軟禁状態にある米国人牧師のアンドリュー・ブランソン氏が拘束されているというのがきっかけの一つとされています。

         

         トルコの通貨リラの急落で世界経済に混乱を引き起こした両国関係が一段と悪化して、対立が泥沼化していく可能性もあるでしょう。

         

         米国はトルコ産のアルミニウム・鉄鋼の関税引き上げに対し、トルコ政府は、乗用車120%、アルコール類140%、タバコ60%などなど、様々なものを追加関税の対象にしています。

         

         こうした両国の動きは、必然的ともいえます。

         

         大きな背景として、グローバリズムが世界中を席巻していたからです。

         

         もし、グローバリズムの進み具合が弱ければ、報復するとかしないとか、貿易戦争などと言われていますが、何されても関係がありません。したがって、報復関税が大きく影響をもたらすということは、米国とトルコの関係が深く結びすぎているからに他なりません。

         

         もともと国家のガバナンス、即ち政治的なコントロール内にグローバリズムを進めていく分には、安定的にグローバリズムの環境が保たれることもあり得ます。

         

         ところが、政治的なコントロール以上に自由貿易を進めてしまった場合、こうした格好で急に引き締めるということが起きて、リスクが大きくなるのです。

         

         グローバリズムで関税を引き下げ、他国と関係を深くしていくと、政権が代わって方針が変わるなど、このようなリスクは普通に存在します。その意味で、今回の両国の対応は、政府の政治的なコントロール以上に自由貿易を進めてしまったことによる当然の結果といえるでしょう。

         

         

         

         というわけで、今日は「米国とトルコの貿易戦争」と題し、ロイター通信の記事を紹介しました。今回の米国とトルコ間のお互いに関税強化する動きは、ある意味で第一次世界大戦や第二次世界大戦が引き起こされた状況と似ています。

         グローバリズムは自国で考えた場合、輸出は射撃であり、相手国に失業増という傷を残す一方、輸入は味方の損害です。グローバリズムは、結果は自己責任としていますが、自己責任となった業種の供給力が崩壊すれば、その業種について他国依存となります。これが何かをきっかけに関税引き上げという形で、外交カードになってしまうのです。外交カードを持たれると、その分言いたいこと、やりたいことができなくなります。即ち国力の弱体化、安全保障の弱体化です。

         この米国とトルコのやり取りを見ていますと、グローバリズムが戦争や紛争を導くきっかけになっていることの一例であり、グローバリズムを過度に推進することは危険であるということが、よく理解できるのでは?と考えます。


        トランプ大統領が米国証券取引委員会(SEC)に対して、企業の四半期決算を半期へ変更提案!

        0

          JUGEMテーマ:経営

          JUGEMテーマ:株式投資、FX

          JUGEMテーマ:海外投資

          JUGEMテーマ:経済全般

          JUGEMテーマ:世界の経済

           

           今日は、トランプ大統領が企業の決算について、現状四半期決算を義務付けているものを、半期へ変更提案したというニュースを取り上げ、日本における株式市場に与える影響や上場企業の決算業務について、私見を述べさせていただきます。

           

           下記はロイター通信の記事です。

           

          『ロイター通信 2018/08/18(土)00:02配信 米大統領、四半期決算の半期への変更提案 SECに調査要請

           [ワシントン/ニューヨーク 17日 ロイター] - トランプ米大統領は17日、 米証券取引委員会(SEC)に対し企業に決算を四半期ごとでなく半期に一度発表することを許容した場合の影響を調査するよう要請したことを明らかにした。米企業幹部との話し合いを経てこうした要請を行ったとした。
           米国では現在、公開企業は3カ月ごとに年4回決算を発表しているが、トランプ大統領の提案では決算発表は年2回に軽減され、欧州連合(EU)、および英国と歩調を合わせることになる。
           トランプ大統領はツイッターで「これにより柔軟性が増し、資金の節約もできる」との考えを示した。そのうえで、多くの財界首脳との協議を経てSECに変更について検討するよう要請したと表明。ある企業幹部は決算発表を半期に一度とすることはビジネス強化に向けた1つの方策となると語ったとした。ただ具体的にどの企業の幹部がこうした見解を示したかについては明らかにしなかった。
           トランプ氏はこのほど、休暇先のニュージャージー州のゴルフクラブに多くの大手企業の幹部を招いている。
           トランプ大統領はその後、記者団に対し「(企業決算発表を)年2回とすることを望んでいるが、どうなるか見たい」と述べ、退任が決まっているペプシコ<PEP.O>のヌーイ最高経営責任者(CEO)からこの件を提起されたと明らかにした。
           これについてヌーイCEOは、ロイター宛ての電子メールで「市場参加者の多くやわれわれビジネス・ラウンドテーブル(財界ロビー)会員は、より長期的な視点に立った企業のあり方について議論を重ねている。わたしの発言にはこうしたより広範な事情が背景としてあるほか、米国と欧州で異なる決算方式の調和を目指そうという意図も含まれている」と述べた。
           四半期ごとの決算発表を廃止するにはSEC委員による採決が必要となり、独立機関であるSECに大統領が変更を命じることはできない。また、SECはトランプ氏が任命したクレイトン委員長の下で規制緩和に向けた措置を取ってきたが、公表された資料によると、四半期決算発表の廃止は現在は議題に挙がっていない。
           SECのクレイトン委員長は午後に入り発表した声明で、決算発表の頻度について検討し続けるとの立場を表明。トランプ大統領は「米企業を巡る主要な検討事項」にあらためて焦点を当てたとした。
           マサチューセッツ工科大(MIT)のスローン・スクール・オブ・マネジメントの上級講師、ロバート・ポーゼン氏は「企業決算の発表が四半期ごとから半期ごとに変更されれば、投資家はタイムリーな情報を得ることができなくなり、インサイダー取引が行なわれる恐れが著しく高まる」と指摘。企業が短期的に市場に監査されることを避けたいなら、次四半期の業績見通し公表をやめることで解決できるとの考えを示した。
           また、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏とJPモルガン<JPM.N>のダイモンCEOは今年6月、米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙への寄稿で、採用、投資、研究・開発に向けた支出が抑制されているため、四半期ごとのガイダンス公表をやめるよう呼び掛けた。ただ四半期決算発表の廃止は提案していない。

           

           

           上記記事の通り、トランプ大統領が、企業に義務付けている四半期決算について、半期決算への変更を提案したというニュースです。このニュースは米国のニュースではありますが、日本の上場企業の決算開示ルールについても影響が出るかもしれません。

           

           米国における四半期開示の状況は下表のとおりです。

          (出典:金融庁の「金融審議会金融分科会第一部会」の資料の「諸外国における四半期開示の状況」から抜粋)

           

           

           上表の通り、米国の四半期開示の状況は1934年から開始され、現在の四半期報告書制度は1970年から導入されていました。

           一方で、日本では遅れて2000年代に入ってから整備され、日本の企業の決算開示ルールについては、次のような流れで今日に至っています。

           

          <2003年4月:証券取引所が上場企業に四半期開示を義務付け>

          四半期業績の概況として、売上高の開示を義務付ける

           

          <2004年4月:証券取引所が四半期開示の拡充>

          四半期財務・業績の概況として、連結決算ベース(連結財務諸表を作成していない場合は個別決算ベース)の「売上高」「営業利益」「経常利益」「四半期(当期)純利益、純資産」及び「株主資本の額」のほか、要約された「貸借対照表」「損益計算書」を開示することを義務付ける

           

          <2009年11月:金融商品取引法上の制度として義務付け>

          金融商品取引法上の制度として、上場企業などを対象に「四半期報告書制度」の導入する

           

           

           上記の流れで注視すべきは2009年11月の金融商品取引法上の制度としての義務付けです。もともと2003年4月から始まった四半期開示義務は、証券取引所の自主ルールという位置づけであり、いいかえれば法律(有価証券取引法、金融商品取引法などの法律)によってオーソライズされたものではありませんでした。

           

           そのため、2003年4月以降の開示義務付けが始まったものの、仮に開示情報に虚偽記載があっても、証券取引法などの法律に基づくものではないため、罰則の対象になりませんでした。結果、投資家が虚偽記載された情報を信じて株式を買って損害を被ったとしても、証券取引法に基づく民事責任を求めることはできなかったのです。

           

           法律にお詳しい方であれば、民法の不法行為責任709条で損害賠償請求ができるのでは?とお思いの方もおられるかと思います。とはいえ、一般的な話でいえば、民法の不法行為責任709条で、投資家が経営者に虚偽記載の過失責任を問うのを立証することは、極めて難しいということも想像できるでしょう。

           

           そのため、投資家保護という観点から、四半期決算の開示ルールについて金融商品取引法上の制度とすれば罰則の対象にできるということで、2009年11月から制度改定したのです。

           

           記事では、米国の著名投資家のウォーレン・バフェットらが、採用、投資、研究開発の支出が抑制されるので、四半期ガイダンス公表をやめるよう呼びかけたが、廃止までは提案していないとしてトランプ大統領の提案に対して、完全に賛同したわけではないとしています。

           

           私はウォーレン・バフェットの四半期ガイダンス公表の中止については賛成ですし、トランプ大統領の提案の通りさらに踏み込んで半期決算に変更するというのは、大賛成の立場です。

           

           ネガティブな意見として、もし四半期決算を半期決算に変更されると、企業の負担が減る一方で、投資家にとっては年4回決算状況の把握できたのが年2回となる点の悪影響を指摘する意見もあります。

           

           しかしながら、私は、企業の負担で将来のためにねん出すべき投資・研究開発費が、決算業務で費消される、もしくは十分な投資・研究開発費が費やせないというのであれば、トランプ大統領の提案は最適解であると考えます。

           

           企業の負担もさることながら、株式市場も年4回の決算で株価が右往左往することによるボラティリティ(=価格変動)も抑制できる効果があると思います。

           

           株価のボラティリティ抑制効果は横に置き、投資・研究開発費が十分に捻出できるということは、GDP拡大に寄与します。

           

           GDP=個人消費+政府支出+設備投資+純輸出(※)

           ※純輸出=輸出−輸入

           

           ウォーレン・バフェットが指摘する投資・研究開発費の捻出抑制が、半期決算によって払しょくされるならば、上記式の設備投資が増えやすくなり、GDPが拡大しやすくなるということになります。GDP3面等価の原則により、設備投資が増えれば、投資(=消費)=生産=所得 ですので、米国国民の所得が増えるということになるわけです。

           

           つまり四半期決算を半期決算に変えることで、米国経済は、より力強く経済成長できるというわけです。

           

           もし、日本も半期決算になれば同じ経済効果が期待できるでしょう。

           

           

           

           というわけで、今日はロイター通信の「トランプ大統領が米国証券取引委員会(SEC)に対して、企業の四半期決算を半期へ変更提案!」を取り上げて論説しました。

           米国は言うまでもなく日本のマスコミにも不人気なトランプ大統領ですが、1兆ドル(≒110兆円)のインフラ投資、NAFTA見直しによる関税強化、他国との関税の見直しなど、米国民ファーストを着実に実行に移しています。

           また金融危機の引き金になりかねない銀証ファイアーウォール撤廃を見直すためのグラス・スティーガル法の復活なども注目すべき経済政策です。

           上述の政策は、いずれも米国経済を強化し、米国国民の所得を増やし、国力強化につながる政策ばかりであり、日本もトランプ大統領の政策を見習うべきであると思います。


          治水事業費を削減したのは民主党政権だが、安倍政権も治水事業費を増やしていない!という事実

          0

            JUGEMテーマ:経済成長

            JUGEMテーマ:年金/財政

            JUGEMテーマ:土木

            JUGEMテーマ:土木工作物

            JUGEMテーマ:安全保障

             

             今日は、相次ぐ異常気象で、国家としてはどういう対策が必要なのか?検証しながら、「治水事業費を削減したのは民主党政権だが、安倍政権も治水事業費を増やしていない!という事実」と題して論説します。

             

             世界的な異常気象の話題が絶えない今年の夏ですが、日本では海水温の異常な上昇により、西日本豪雨に象徴されるような災害が頻するようになりました。

             

             そこで今日は

            1.災害対策費を政府は増やしているのか?

            2.民主党政権が治水事業費を削減したのは事実だが、安倍政権も治水事業費は増やしていないという事実

            3.今後対応すべき課題

            の順に論説したいと思います。

             

             

             

             

            1.災害対策費を政府は増やしているのか?

             

             そもそも政府は災害対策費を増やしているのでしょうか?

             

             豪雨は、30年前比で1.7倍にまで発生頻度が増えているため、普通に考えるならば単純に災害対策費も1.7倍以上に増やさなければならないでしょう。

             

             ところが日本は災害対策費を減らしています。

             

             それはなぜか?プライマリーバランス黒字化目標があるからです。1997年に構造改革基本法が制定されて以来、公共事業の削減を始めました。そこに竹中平蔵氏がプライマリーバランス黒字化目標というコンセプトを、国家の財政運営に持ち込み、日本はデフレ対策ができないどころか、安全保障のための十分な支出ができなくなってしまったのです。

             

             これだけ豪雨が激甚化しても、予算は削減され続け、対策は一向に進みません。

             

             作るべき砂防ダムは作られないため、今もなお、土砂災害で大勢の人が命を失う危険にさらされているのです。

             

             今回の西日本豪雨もまた、作るべき砂防ダムの設置計画はあったものの、財政問題を理由に作ることを留保、または着工開始が遅れました。その結果、西日本豪雨では岡山県の小田川が決壊したり、古い砂防ダムが決壊したりするなどして、大勢の人々が亡くなりました。岡山県の小田川の堤防決壊では50人近くの人が亡くなったのが、象徴的です。

             

             もし堤防強化などの治水事業に予算が付けられ、対策を早期に着手していれば、今回の事故で命を落とした人々が助かった可能性は濃厚です。

             

             実は、計画された治水対策はたくさんありました。それらに予算をつけて早期着手していれば、死者は普通に半分以下になっていたことが想像できます。

             

             

             

             

            2.民主党政権が治水事業費を削減したのは事実だが、安倍政権も治水事業費は増やしていないという事実

             

             下記は、公共事業費と治水事業費の推移のグラフです。

             

            (出典:財務省の予算資料、国交省の予算資料、内閣府のホームページなど)

             

             

             上記グラフを作ってみますと、下記の通り分析ができます。

            ●総じて公共事業費は1998年をピークに減少傾向にある

            ●治水対策費も1998年をピークに減少傾向にあり、2008年に40%近く削減されて、それ以降2016年まで横ばい

            ●現在の治水対策費の水準はピークの約半分程度である

            ●金融危機が発生した1998年は小渕恵三政権が第二次補正予算で公共事業費を増額した

            ●小泉純一郎政権は支持率が高かったが、公共事業費を毎年削減してきた

            ●リーマンショックが発生した2009年に麻生太郎政権が、一時的にプライマリーバランス黒字化目標を棚上げし、公共事業費を増やした

            ●民主党政権になって2010年、公共事業を削減し、治水事業も削減した

            ●民主党政権は、2011年においても3.11の東日本大震災が発生したにもかかわらず、公共事業を削減している

            ※2011年度は菅直人内閣は、第4次補正予算(第1次補正予算2011/05/02成立、第2次補正予算2011/07/25成立、第3次補正予算2011/11/21、第4次補正予算2012/02/08)まで組んだが、実額にしてわずか0.3兆円と低い水準の支出に留まっている

            ●2012年度は補正予算が前年比2.1兆円増加の2.4兆円を組んだが、これは安倍政権が誕生して2013/02/26に成立したもの

            ●2013年度以降の第2次安倍政権下においても、治水事業はピークの半分程度のトレンドを踏襲している

             

             

             治水事業費だけでグラフを見てみると下記のとおりです。

            (出典:国交省のホームページに掲載の公表数値)

             

             

             上記の通り、2009年の麻生政権で1兆3,192億円の治水事業費が、2010年の民主党政権で8,073億円にまで減少しています。確かに民主党政権で激減させたことは事実です。

             

             とはいえ、2002年〜2009年にかけて、少しずつ右肩下がりで治水事業費が削減されており、2013年度以降においても低水準の8,000億円前後で安倍政権も治水事業を増やしていません。

             

             もし、安倍政権が治水事業を1兆5,000億円〜2兆円程度の予算をつけているならば、批判を免れると考えてもいいと思いますが、安倍政権ですら8,000億円前後で治水事業を増やしていないのです。

             

             

             

            3.今後対応すべき課題

             

             異常気象に対して、どういう対策をとればいいか?といえば、治水事業を徹底的に実施するしかありません。多くの人々が、次の台風で洪水などで命を落とすかもしれないからです。そしてその台風は、来週来るかもしれないですし、来月来るかもしれない、何しろ日本は、海外の他国と比べて、屈指の自然災害のオンパレード国であり、災害安全保障のための需要は無限です。

             

             2年前の2016年、台風がこないとされていた北海道でさえ、4つの台風(7号、11号、9号、10号)が来ました。特に2016年8月29日〜8月31日北海道に接近した台風10号では、上陸こそしなかったものの、爆風と爆雨をもたらし、南富良野町で空知川の堤防が決壊、帯広市でも札内川の堤防が決壊、そして芽室町でも芽室川が氾濫して道路や住宅が浸水、JR線や道路も壊滅状態になっただけでなく、道東の十勝総合振興局で新得町と大樹町で二人が死亡、清水町でも行方不明者が出ました。

             

             この2016年8月の北海道で大被害をもたらした台風10号は、複雑な動きをした台風ということで1951年(昭和26年)に気象庁が統計を取り始めて以来、初めて東北地方の太平洋側に上陸した珍しい進路ということで取り上げられました。

             

             この夏の酷暑に限らず、”気象庁が統計を取り始めて以来”が増えつつあり、過去のトレンドとは異なるトレンドになっている点で注意が必要です。何しろ北海道でも台風が4つも襲来して、人が亡くなってしまうということが起きる時代です。

             

             異常気象の緊急対応をすべきということが、誰が見ても明らかです。

             

             では具体的には何をすべきでしょうか?

             

             短期的な視点と、長期的な視点での対策の両方が必要と考えます。

             

             短期的な対策でいえば、今年から2年くらいのスパンでみて、小田川の堤防のような治水事業は、可及的に速やかにすべて着手・実行に移すべきです。合わせて砂防ダムの治山事業も同様に行うことが必要です。

             

             その際、国債が発行できないから予備費の範囲内とか、余っている財源を充当するとか、そういう家計簿発想、企業経営の発想ではなく、必要なお金はいくらなのか?必要額を開示させ、不足する財源は、躊躇なく国債発行する、これが最大のポイントであり、最適の解決策です。

             

             国債を発行したら借金が増えると思われる方、おられるかもしれませんが、円建て国債でマイナス金利でタダ同然で借りられる状況です。国債不足に陥っている債券市場も正常化します。財政法第4条では公共事業について赤字国債は認められませんが、建設国債は普通に認められます。例えば国会で治水事業・治山事業で20兆円必要と決まれば、20兆円国債発行することは普通に可能なことです。

             

             中長期的な対策としては、江戸時代の徳川家康の利根川東遷は60年かかりましたが、そのくらいの中長期スパンでのスーパー堤防の建設や防波堤防潮堤の設置、火山噴火予測など、これらの先行きが長い対策については、財政出動で行うために臨時に特別措置法を制定するなどの対応も検討課題です。

             

             短中期の対策、中長期の対策の両方を議論し、とにかく躊躇なく国債を発行すること、これが大事です。

             

             今年の夏は大阪北部地震、西日本豪雨、酷暑による熱中症などで、大勢の方が亡くなっています。また次の自然災害がいつ発生するか誰にも予測できません。このような過酷な自然環境にある日本だからこそ、災害安全保障に対する需要は無限にあり、プライマリーバランスを赤字化して躊躇なく国債発行することが必要であると私は考えます。

             

             

             

             というわけで今日は「治水事業費を削減したのは民主党政権だが、安倍政権も治水事業費を増やしていない!という事実」と題して、民主党政権だけが治水事業費を削減したというのは、間違っているということと、喫緊の課題としての解決策について論説しました。

             

            〜関連記事〜

            財政法第4条について(公共事業の費用は国債発行して何ら問題なし!)

            「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論

            蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について

            西日本豪雨で1か所、砂防ダムが決壊してしまったその理由とは?

            とんでもない豪雨災害となった西日本豪雨について

            安倍首相が表明する豪雨被災地に対する財政支援について


            小中学校のエアコン設置を国の補助でやることは、経済成長に寄与します!

            0

              JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

              JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

              JUGEMテーマ:年金/財政

              JUGEMテーマ:経済全般

              JUGEMテーマ:夏の暑さ対策

              JUGEMテーマ:学校のこと

               

               

               今日は、「小中学校のエアコン設置を国の補助でやることは、経済成長に寄与します!」と題して論説します。

               

               

               下記は日本経済新聞の記事です。

              『日本経済新聞 2018/07/25 08:33 世界の異常気象「地球温暖化と関係」 国際機関

               【ジュネーブ=細川倫太郎】世界気象機関(WMO)は24日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で記者会見し、世界各地で記録的な猛暑が広がっていると発表した。北極圏では30度、米国では50度を超えた。今月に西日本を襲った豪雨災害も含め、WMOは一連の異常気象は「温暖化ガスの増加による長期的な地球温暖化の傾向と関係している」と分析した。

                欧州では特に北部で高気圧が停滞し、例年より高温の日が続く。WMOによると、ノルウェー北部バルドゥフォスでは17日に33.5度を記録。スウェーデンでは今月半ばに50カ所以上で森林火災が発生。WMOはスカンディナビアとバルカンの両地域では、高温と乾燥で森林火災の危険性が高まっていると警戒を呼びかけた。ギリシャのアテネ近郊でも山火事が発生し、死傷者が出た。

              一方、米国カリフォルニア州のデスバレー国立公園で8日、52度を観測。同公園では、1913年7月に最高気温56.7度を記録している。ロサンゼルス近郊のチノでも48.9度に達した。

               中東ではオマーンの首都マスカット近郊で6月28日、1日を通して気温が42.6度までしか下がらず、強烈な猛暑日となった。北アフリカでも各地で熱波が襲い、アルジェリアのサハラ砂漠では5日に51.3度を記録し、モロッコでも史上最高となる43.4度を観測した。

               WMOの記者会見では気象研究担当のパオロ・ルティ氏が説明。WMOの今後の見通しとして「極端な異常気象はしばらく続く」と予測。「人の健康や農業、生態系など様々な分野に影響が広がっている」と懸念を表明した。一部地域では雨も降らないため、水不足への懸念も強まっている。(後略)』

               

               

               

               上述の通り、異常気象は世界的に広がっております。日本でも連日危険な暑さが続いており、7/22には埼玉県熊谷市で国内観測史上最高の41.1度を記録しました。

               

               異常気象というのは、これまで30年の歴史で一度もないくらいの暑さ、寒さということで、記事によれば、WMOが今後もこのトレンドが続くことを予測している旨を報じています。

               

               日本では熱中症対策で菅官房長官が全国の小中学校のエアコン設置のための政府の補助を検討する考えを示しています。何しろ今年は、洪水・豪雨災害で500人以上の人が亡くなっており、東京都23区では7月だけで70人以上の方が亡くなっています。全国でいえば200人超の人々が猛暑で亡くなっています。

               

               

               西日本豪雨級の熱中症被害が、今年の酷暑で発生していると捉えることもできるため、菅官房長官のエアコン設置のための国の補助というのは、正しい判断といえます。

               

               昔はエアコンを稼働させず、汗をかく方が健康であるという考え方もあったかもしれません。エアコンを設置ていても稼働させなかったりする家庭も多かったでしょう。

               

               今年はエアコンをつけないと熱中症で命を落とす可能性があるため、エアコンが設置されているならば稼働させ、設置されていないのであれば設置を急ぐ必要があるものと考えます。

               

              (出典:nippon.comが文科省の資料を基に作成したものを引用)

               

               

               上記は、全国公立小・中学校の冷房設備率の2017年までの推移です。グラフの通り2017年度時点で、普通教室で約50%、特別教室で30%強となっており、普通教室と特別教室で合わせて41.7%程度に留まっています。

               

               昔はゼロに近かったでしょう。私の小中学校ではどうだったか?1978年〜1989年が該当しますが、記憶はありません。ですが、上記グラフからみる限り、1978年〜1989年では、おそらく設置されていなかったと思われます。

               

               そういう意味では「41%も設置されているんだ!」という見方もあるかもしれませんが、今後もこの酷暑がトレンドとして続くということであれば、極力100%設置を目指すべきであると考えます。

               

               これを国の補助でやることは、何ら問題ありません。政府最終消費支出でGDP成長に寄与します。なぜならば、政府最終消費出=生産=所得で、GDP3面等価の原則により、例外なく必ずGDPが拡大して経済成長します。そして所得が発生すれば、税収増にも寄与する。そして所得を得た人は、消費を増やすことができる。これは所得を得た人がどのくらい消費か?は不確実ですが、すべて貯金や借金返済になることはないでしょう。とはいえ、財政支出額以上に所得を創出するのは、間違いありません。

               

               経済効果はいうまでもありませんが、酷暑という自然災害から子供たちの命を守ることができます。何よりも学校の先生も含め、快適な環境で教育サービスが供給できることにもなるわけです。

               

               

               

               というわけで、今日は「小中学校のエアコン設置を国の補助でやることは、経済成長に寄与します!」と題し、論説しました。ぜひ、政府には躊躇なく国債を発行していただき、エアコン設置プロジェクトを実行に移していただきたいです。それ以外のプロジェクト、例えば国際リニアコライダーなどもあります。デフレですので、この際政府がそうした長期プロジェクトをすべて政府支出で実行に移せば、普通にデフレ脱却することができます。

               日本には財政問題は存在しませんから、躊躇なく国債を発行して政府支出によって公共事業を行う、これがいま日本政府に求められているのです。

               

               

              〜関連記事〜

              酷暑続きで小学生が命を落とした学校校舎のエアコン設置問題


              財政法第4条について(公共事業の費用は国債発行して何ら問題なし!)

              0

                JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                JUGEMテーマ:年金/財政

                 

                 以前、財政法第5条について取り上げたことがありますが、今日は財政法第4条という法律について取り上げ、工業事業の支出の財源として国債発行することは、何ら問題がないことをご説明したいと思います。

                 

                 読者の皆様の中には、公共事業へのアレルギー反応を持つ人がいるかもしれませんが、利益の出にくい事業や成果が出るのに時間がかかるが将来の技術革新につながるような科学技術投資など、民間企業がやるにはリスクが高いものこそ、公共事業でやるべきものであり、公共事業=悪と考えるのは全くの誤りです。

                 

                 公共事業の例でいえば、橋脚・トンネル・防波堤防潮堤・高速鉄道・高速道路・一般道路・港湾などなど、民主党的にいえば、いわゆるコンクリート分野であったり、CNT(カーボンナノチューブ)やCNF(セルロースナノファイバー)などの新素材や、IPS細胞などの医療分野や、国際リニアコライダー事業やスパコン事業など、いろいろあります。

                 

                 どれ1つとっても重要です。民主党政権のときのスローガンである「コンクリートより人へ」で公共事業を削減して人にお金を配るというのは、公共事業削減=需要削減=経済抑制であり、お金を配ってもデフレ下では消費に使われるか否か?が不明であるため、消費伸長とならないということで経済成長効果も限定的であり、マクロ経済的に間違っています。

                 

                 経済学的観点からみなくても、日本は自然災害オンパレード国です。今年の台風・豪雨のみならず酷暑に加え、地震・火山噴火もあれば山津波や洪水は言うまでもなく、日本の国土の50%が豪雪地帯もしくは特別豪雪地帯に該当するという、海外の国々と比較した場合、とんでもない自然災害国です。治安はいいかもしれませんが、たとえ人に殺されることはなくても、自然災害で人が殺されます。

                 

                 そのため洪水を防ぐためのスーパー堤防やダム建設は必要です。津波対策として防波堤防潮堤も必要です。山津波対策として砂防ダムも必要です。豪雪に備えて除雪車の配備は万一に備えてふんだんに配備する必要もあります。地震に備えて耐震強化も必要。火山に備えて噴火予知ができるようにする研究も必要。

                 

                 こうしたことは、マクロ経済学的には、すべて需要です。安全保障対策でみれば、自然災害対策の需要は日本では無限にあります。そこに資金を躊躇なく投ずれば経済成長ができ、自然災害から日本国民を守ることができるのです。

                 

                 需要があるならば、民間企業がやればよいのでは?と思われる方、100年に1回のために備えるという経営者は普通に存在しません。中期経営計画ですら3年〜5年程度。GMOインターネットの熊谷社長は50年スパンでインターネットビジネスを見ていると株主総会で発言されておられましたが、そうした経営者は極稀です。

                 

                 なぜならば、成果が出るのに時間がかかるというのは、利益追求組織の株式会社では難しい。利益を追求しようとすれば、すぐに成果が出るものにこそ、他よりもプライオリティを高く人・物・カネを投じざるを得ません。

                 

                 しかしながら、民間の投資を促してそれらを待っていたとしても、自然災害は待ったなしです。待っている間に手をこまねいていれば、その間に自然災害が発生したら日本国民が殺されるかもしれないのです。

                 

                 であるがゆえに、成果が出るのに時間がかかるもの、利益は出ないが安全保障上必要であるもの、そうした資金の源泉は、国債で何ら問題がありません。

                 

                 よくある間違いは、プライマリーバランス黒字化目標を推進し、政府の中に内部留保のごとく税金を貯め込んでから支出するとお考えの方、いるかもしれません。これこそ、国家の財政運営を家計簿の発想、企業経営の発想で考えるという典型的な誤りです。

                 

                 国家の財政運営は、家計簿や企業経営と異なり、通貨発行権があるということ、そもそも政府の存在は「民を治め世を救う=経世済民」を目的としたNPO法人であって利益追求組織ではないことから、税金を貯め込んでから支出するなんて考える必要がないのです。

                 

                 自然災害で人が死ぬことが予測できるとするならば、それがたとえ100年に1度かもしれなかろうが、200年に1度かもしれなかろうが、甚大な被害が人々を苦しめるということが想定されるのであれば、政府は躊躇なく国債を発行して財政出動によって、その対策をするべきですし、財政法第4条という法律によって国債発行で公共事業することは、普通に認められています。

                 

                 財政法第4条には次のように書かれています。

                 

                 

                 

                財政法第4条
                 1.国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。
                 2.前項但書の規定により公債を発行し又は借入金をなす場合においては、その償還の計画を国会に提出しなければならない。
                 3.第1項に規定する公共事業費の範囲については、毎会計年度、国会の議決を経なければならない。
                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 いかがでしょうか?国債発行したら借金が増えるからダメと思う人がおられるかもしれませんが、財政法第4条1項では、公共事業に関しては国債発行が認められることが書かれているのです。しかも国会の決議だけでできます。財務省職員からアドバイスを受けたとしても、従う必要はありません。

                 

                 というより、財務省は国債発行を抑制しようとしています。そのうえ、デフレ脱却が果たせず、資金需要が不足して国債を日銀が買い上げているという状態です。市中には国債が不足しており、そのために国債の価格が上昇して、金利は低下してマイナス金利を導入するまでに至っているのが、今の日本の実情です。

                 

                 バカげていると思いませんでしょうか?

                 

                 普通に国債を発行すれば、国債不足という状況は解決します。生命保険会社や損害保険会社といった100%安全な国債で運用しなければいけない保険会社の経営も収益が安定します。銀行にしても資金需要が高まるインフレになるまでは、国債購入によって金利収入を得ることができます。

                 

                 旧民主党時代の前原氏がかつて、アベノミクス第一の矢に対して、財政ファイナンスに該当し、財政法第5条に違反すると国会で指摘したことがありました。

                 

                 ついでなので財政法第5条も見ておきましょう。

                 

                 

                 財政法第5条

                「すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。」

                 

                 

                 財政法第5条は国債発行に際して、直接日銀が引き受けることを禁ずるというものです。ところが但し書きがあり、国会の承認を得れば直接引き受けすることは可能です。

                 

                 しかしながら、黒田日銀総裁がアベノミクスでやっていることは、日銀が政府の国債を直接引き受けているわけではなく市中の国債、即ち三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行といったメガバンクや地銀、信金信組といった金融機関が保有する国債を買い取っているのであり、財政法第5条と全く関係がありません。

                 

                 

                 というわけで、今日は「財政法第4条について(公共事業の費用は国債発行して何ら問題なし!)」と題して論説しました。

                 家計簿発想で国家財政運営を考えること、企業経営の発想で国家財政運営を考えること、これらは価値観の問題とかではなく、明確に誤りなのですが、誤っていることに気付いていない日本国民が多くいるため、デフレ脱却の解決策である「国債増刷」「政府支出増」という政策に踏み切れない、もしくは政治家ですら誤解していてそもそも考えていない、というのが日本の状況です。

                 「国の借金問題」が典型的ですが、日本には財政問題は存在しません。日本国民の多くがそうした事実を知らないということが、解決を困難にしている側面もあるといえます。

                 そのためには、経済学者であろうがアナリスト・エコノミストに関係なく、一般国民が経済に対する正しい知見を持つこと、これ以外に方法がないものと、私は思っております。

                 

                 

                〜関連ブログ〜

                「日銀の円建て国債購入が財政法第5条による財政ファイナンスに該当する」との指摘に対する反論


                記録的な猛暑による野菜価格の高騰と消費者物価指数について

                0

                  JUGEMテーマ:安全保障

                   

                   今年の記録的な猛暑は、もはや自然災害といっていいと思うのですが、そんな中で野菜の価格が高騰しています。

                   

                   今日は「記録的な猛暑による野菜価格の高騰と消費者物価指数について」と題して論説します。

                   

                   下記は朝日新聞の記事です。

                  『朝日新聞 2018/07/25 21:44 キャベツや大根が7割高「災害級」の猛暑で野菜高騰

                   「災害級」の暑さは、人々の暮らしに大きな影響を与えている。飲料や冷却商品などの売れ行きは伸びているが、高温で生育状況が思わしくない葉物野菜は価格が高騰。屋外で働く機会が多い建設業界では、作業員の熱中症対策を急ぐ。

                   東京都江東区のスーパー「たつみチェーン豊洲店」。入り口近くには25日午前、割高な値段をつけた野菜が並んでいた。店長の村松義康さん(59)は「キャベツは普段より100円、ホウレンソウは50円高い。いつもより売れなくなっている」と話す。

                   店では今月初旬の西日本豪雨以降、葉物野菜の価格が高止まりしていた。そこに追い打ちをかけたのが、連日続いた猛暑だ。暑さの影響が本格的に出てくるのはこれからだといい、村松さんは「さらに値上がりする可能性がある」と心配する。

                   農林水産省によると、高温と少雨で腐ったり生育の遅れが生じて出荷が少なくなったりして、群馬や長野県産を中心にキャベツ、レタス、ホウレンソウなどの葉物野菜の市場価格が平年より高騰している。

                   特に目立つのがキャベツで、東京都中央卸売市場の1キロあたりの卸値は平年比65%増の129円(23日時点)。2週間前より48円値上がりした。「JA全農ぐんま」の担当者は「暑さが一段落してほしいというのが産地の願い」と話す。

                   また、暑さで乳牛の搾乳量が減っている地域もある。同省は各地の農家に、ハウス内を生育に適した温度に保つことや、扇風機による家畜への送風といった暑さ対策を求めている。農作業中の熱中症への注意も呼びかけている。(後略)』

                   

                   

                   上記記事の通り、キャベツ、きゅうりといった夏野菜の店頭価格が軒並み高騰しているというニュースです。特にキャベツは去年に比べて2倍ほど高いお店があります。原因は、高い湿度と雨不足で出荷量が減少しているためです。

                   

                   西日本豪雨以降、まとまった雨が降っておらず、貯水量減少の影響などの懸念も出ています。

                   

                   朝日新聞の記事では、前年比で値段が高騰しているキャベツが前年比65%増と報じていますが、キャベツは2倍近くになっているところもあります。レタス、きゅうり、大根も、軒並み価格高騰しており、気象庁によれば、今後も全国的に平年より暑く8月中旬まで続く見通しとしています。

                   

                   西日本豪雨の災害をみれば、雨は降っているのでは?という印象をお持ちの読者の方がおられるかもしれませんが、最近の日本は豪雨の頻度は増えているにもかかわらず、渇水も増えているというのが現状です。

                   

                   豪雨と渇水の両方が増えているという状況。合計雨量は前年比で増えていたとしても、集中豪雨が増えているというのが実情です。

                   

                   本ブログでは、デフレ・インフレについても言葉の定義を含め、頻繁に取り上げますが、もう一つスクリューフレーションという言葉があります。これは所得中間層の貧困化とインフレーション(生活必需品の上昇)が同時に起きる現象のことをいいます。

                   

                   原油価格上昇によるエネルギー価格の上昇と同様に、猛暑による野菜価格の上昇は、可処分所得が減る方向に働くため、ある意味でデフレ圧力となります。

                   

                   毎月もらえる月給が伸び悩むもしくは増えにくいという状況で、生活必需品の価格が高騰するとなると、家計が苦しくなり、他の物が買いたくても買えなくなってしまうからです。

                   

                   物価変動を見る指標の1つに消費者物価指数というのがあります。消費者物価指数は3種類あります。具体的には、CPI、コアCPI、コアコアCPIの3つです。

                   

                   CPIは英語では「Consumer Price Index」の略称でして、コアCPIは生鮮食品の価格変動を除くCPI、コアコアCPIは生鮮食品に加えてエネルギー価格の価格変動を除くCPIです。

                   

                   アベノミクスで日銀が物価目標としている2%は、コアCPIで目標設定しています。そのため野菜価格が高騰したとしてもコアCPIが上昇することはありません。それは健全であるといえます。

                   

                   とはいえ、野菜価格と直接関係ありませんが、原油価格が高騰するとコアCPIは上昇してしまいます。本来であれば日銀の物価目標2%はコアコアCPIで目標設定すべきであるということを、私はアベノミクスが始動して以来、ずっと主張し続けています。原油価格が高騰しても、原油輸出国の中東諸国の所得が増えるだけで、むしろ輸入額が増えることでGDPはマイナスに働くからです。

                   

                   猛暑によって野菜価格が高騰した場合、農家は豊かになれるのか?といえば、そうはいきません。猛暑で供給量が減少しているだけであるため、需要>供給 となって価格が高騰しているに過ぎないからです。

                   

                   本来であれば、天候に左右されず、農家にはたくさん農作物を作っていただく。これが日本の食料安全保障の強化になります。もし豊作貧乏と言われるくらい豊作になったら、捨てることで高価格を維持するのではなく、政府が農作物を高く買い上げ、中国や韓国にダンピング輸出することで、中国と韓国の胃袋を日本が握るということもできます。これは外交のカードが1枚増えることになりますし、農家も収入が安定して豊かになれますので経済成長を支えることにもなります。

                   

                   

                   というわけで今日は「記録的な猛暑による野菜価格の高騰と消費者物価指数について」と題して論説しました。

                   

                   

                  〜関連記事〜

                  物価目標2%は、どの指数を使うべきか?消費者物価指数は3種類あります!

                   

                   

                  〜農業に関する記事〜

                  大災害で農作物不作時に自国民が飢えてまで他国に食糧を輸出する国は存在しない!

                  「農業で利益を出そう」=「植民地への道」です。

                  種子法廃止で、食料安全保障は崩壊か?

                  私たちの税金で培った種苗の知見・ノウハウは国民の財産です!

                  「全農は協同組合だからグローバルなビジネスを展開できない!」は本当か?

                  全農は世界一の商社です!

                  小学校の学校給食のメニュー

                  2017年は穀物生産が過去最高のロシア、輸出拡大を狙うもインフラ整備が足かせに!


                  蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について

                  0

                    JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                    JUGEMテーマ:土木工作物

                    JUGEMテーマ:土木

                     

                     今日は「蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について」と題し、治山・治水事業について論説したいと思います。

                     

                     治山・治水という言葉は、あまり聞きなれないかもしれません。治山事業とは山津波(土砂災害)に備える事業をいい、治水事業とは河川の決壊(洪水災害)に備える事業です。

                     

                     今年7月の西日本豪雨は、平成史上最悪という被害をもたらしました。そのため、国土強靭化が改めて強く求められています。豪雨に関していえば、東京都の荒川、愛知県の庄内川、大阪府の大和川・淀川という大河川があります。荒川の場合、流域平均雨量が550ミリを超えると決壊する恐れがあるといわれています。

                     

                     国交省は、荒川が決壊した場合の被害シミュレーションを試算しています。荒川周辺は、人口・資産が集積しているため、一度氾濫すると被害は甚大であるしています。

                     

                    <荒川決壊時の想定被害シミュレーションの試算>

                    ●浸水区域は約7,800ha

                    ●浸水想定区域内の人口は約116万人

                    ●被害家屋数が約47万

                    ●想定被害額が約22兆円

                     

                     上記の想定被害額22兆円という金額は、日本のGDPを500兆円とした場合の4%に相当します。また浸水想定区域内の人口116万人という規模は、地方自治法第252条19項にある政令指定都市の要件の人口基準50万人の2倍以上に相当します。

                     

                     もちろん、550ミリの降雨量をもたらす大雨は、そう頻繁に発生するものではありません。とはいえ、今回の西日本豪雨では、高知県で800ミリ台、1,000ミリ台という大雨が降ったのです。

                     だから、東京で550ミリ超の大雨が絶対に発生しないとは、必ずしも言い切れないと考えられます。西日本豪雨では、たまたま東京が被害に遭わずに済んだだけで、今度発生する大雨は、東京かもしれないのです。

                     

                     荒川の治水事業は、過去遡りますと江戸時代から行われていました。今の日本人は、現在のことだけを考えている人が多く、治水事業についての理解がほとんどないといえるでしょう。

                     

                     例えば、江戸という町、東京都という町があるのは、徳川家康が今の江戸川のところに流れていた利根川を銚子まで引っ張ったからと言ってもいいかもしれません。

                     

                    <1000年前の利根川と現在の利根川>

                    (出典:国交省関東地方整備局、江戸川河川事務所のホームページより引用)

                     

                     上図の通り、現在の江戸川は、かつて太日川(ふといがわ)と呼ばれていました。そして太日川の西側を並走する形で利根川が流れ、東京湾に水が注がれていたのです。

                     時は江戸時代で徳川家康が1594年に利根川東遷(利根川の流れを東側に移動して変えること)を命じ、60年の月日を経て大工事を完了させました。具体的には、現在の千葉県銚子市まで、川を掘って水を引いたのです。

                     そうすることで、上流から来る水の流れを、江戸の真ん中を通る川の水量を減らすことができ、そのまま太平洋にぶち抜くようにしたため、江戸では洪水がほとんどなくなったのです。

                     結果的に、江戸の町から洪水を守り、銚子から江戸までの交通路を開き、田畑を広げ、普通の都会を作ることができたのです。

                     江戸時代は車などありませんから、この川によって船で物を運ぶことができるようになり、河川輸送も盛んになって江戸時代の江戸が繁栄しました。

                     

                     もし、徳川家康が利根川東遷をやっていなければ、江戸の町は頻繁に洪水に襲われ、江戸文化の開花は無かったでしょう。とはいえ、利根川東遷には実に60年もの年月を費やしているのです。 

                     

                     中長期的に時間がかかる大事業だったことには間違いありませんが、まさに徳川家康は、洪水から守る治水事業、さらに河川輸送を発達させるためのインフラ整備を行ったということです。

                     

                     大阪にしても江戸と同じです。安治川などの河川を作って関を作り、何十年・何百年をかけて大阪という町が守られるようになりました。本来治水事業というのは、そのくらいの期間単位で行うべきものであるということが、歴史を遡れば理解できるかと思います。

                     

                     これは、スーパー堤防を批判した蓮舫だけでなく、公共事業を無駄だと思っている自民党議員や財務省職員にも知っていただきたいことです。

                     

                     そして、治水事業には時間だけでなくお金もかかります。街づくりそのものともいえます。荒川の堤防決壊が想定されるのであれば、すぐにでも堤防建設をやるべきです。もちろん財源は、建設国債の増刷で構いません。デフレでマイナス金利でタダ同然で借りられるお金です。デフレ脱却に寄与することは、間違いないのです。

                     

                     

                     かつて旧民主党の蓮舫が、スーパー堤防に関して事業仕分けで、大洪水の被害想定額以上の建設コストがかかるので「廃止」にしてしまいました。当時はマスコミをはじめ、多くの国民が「無駄削減ができた!さすがは民主党!」と胸がスーッとしたかもしれません。

                     

                    <事業仕分けを推進してスーパー堤防を廃止にした蓮舫をはじめとする民主党議員ら>

                     

                     

                      私は、事業仕分け自体反対でしたので、逆に「なんてことするんだ!」と思っていました。

                     上記写真で出ている民主党議員は、現在の西日本豪雨災害などをみて、かつての事業仕分けが誤りだったことを認めるメッセージを発した人っているのでしょうか?多くの人が死んでいるのに、あたかも何もなかったように装い、口を噤む。これが日本をダメにしている主因であると思うのです。

                     

                     そもそも公共事業について、経済学的に正しい知見を持つ人が少なすぎます。

                     

                     公共事業でコストがかかるという言葉を聞けば、当時のマスコミや多くの国民が、「無駄なお金!もったいない!」と思ったに違いありません。しかしながらマクロ経済的にいえば、コストがかかる=高いお金がかかる=高い名目需要がある=高い経済成長ができるチャンスがある です。

                     

                     日本には財政問題がありませんから、多くの人々が正しい知見を持っていれば、本来ならば躊躇なく「国債増刷」「政府支出増」によって、スーパー堤防建設が着手されていたことでしょう。

                     

                     財政問題について正しい知見を持たない日本国民が多いことは、あらゆる問題の解決策を困難にしている根本理由といえるのです。財政問題について正しい知見を持てさえすれば、公共事業でかかるコストを、家計簿や企業経営のように「もったいないから削減すべき!」とはならず、「躊躇なくやりましょう!」という発想を持つことができます。

                     

                     

                     

                     というわけで、今日は「蓮舫議員が批判し、事業仕分けで廃止にされたスーパー堤防について」と題して論説しました。

                     第二次安倍政権誕生後のアベノミクスでも第二の矢で国土強靭化をあげていました。ところが、いつしか国土強靭化の旗が下りてしまいました。プライマリーバランス黒字化目標があるために、思い切った財政出動ができないのです。

                     2013年こそ財政出動によって名目GDPで△1.9%上昇し、税収も△6.9%増えて、デフレ脱却機運が高まったのですが、プライマリーバランス黒字化目標を重視し始めて、2014年8%への消費増税を皮切りに、補正予算の減額もはじめました。

                     皆様の中には、豪雨災害の被害拡大について民主堂が治水対策費などの公共事業を減らしたためだと思われている方、いないでしょうか?

                     確かに民主党は「コンクリートから人へ!」スローガンで、公共事業を削減しました。とはいえ、安倍政権ですら、2013年度こそ公共事業を増やしましたが、以降は補正予算を減額して公共事業を削減しています。支持率の高かった小泉純一郎政権でさえ、毎年7000億円ずつ公共事業を削減していました。

                     こうした無駄削減にまい進してきた人々は、西日本豪雨などの自然災害でお亡くなりになった被害者の加害者と言っても過言ではないと私は思うのです。

                     

                    〜関連記事〜

                    堤防建設という公共工事の経済効果(物語「稲むらの火」の主人公、濱口梧陵の偉業)


                    「貧すれば鈍する」「安物買いの銭失い」のラオスのダム決壊事故と、韓国企業に一切触れない関口宏のサンデーモーニング

                    0

                      JUGEMテーマ:ラオス

                      JUGEMテーマ:土木

                      JUGEMテーマ:土木工作物

                       

                       今日は東南アジアの国の一つ、ラオスという国で起きているダム決壊事故について論説します。

                       

                       下記はブルームバーグの記事です。

                      『ブルームバーグ 2018/07/25 11:25 ラオスで建設中の水力発電用ダム決壊−数百人が行方不明

                       ラオス南部で建設中の水力発電用ダムが決壊し、数人の死者が出たほか、数百人が行方不明となっている。国営パテト・ラオ通信(KPL)が報じた。

                       KPLによると、ダムは現地時間23日夜に決壊し、50億立方メートルの水が流出。近隣の6つの村が水浸しとなり、6600人余りの住民が家を失った。

                       10億ドル(約1100億円)規模の水力発電所建設プロジェクトを手掛けていたセピエン・セナムノイ(PNPC)はラオス政府と、タイのラチャブリ・エレクトリシティー・ジェネレーティング・ホールディング、韓国のSKエンジニアリング・アンド・コンストラクション、韓国西部発電の合弁。2019年までに商業運転を開始する予定だった。ラチャブリによると、プロジェクト全体の約90%が完成していた。』

                       

                       

                       上記の通り、ラオスでダムが決壊し、6つの村が水浸しとなり、6600人余りの住民が家を失ったというニュースです。施工したのは、セピエン・セナムノイ(PNPC)という特別目的会社で、そこに出資していたのが、出資比率順に韓国SK建設(26%)、西武発電(25%)、タイ電力会社(25%)、ラオス政府(24%)です。

                       

                       SK建設はダムの設計・建設をやっていたのですが、このダムがダムとしての機能を有さず、今回の事故は人災ではないかと言われています。各紙が報道する事故現場の写真などをみると、構造物はダムとなっているが、ほとんど盛土で堰き止めていたのでは?本当にダムとしての機能を有していたのか?と思えるくらいの現場の写真でした。

                       

                       このダムは東南アジアの電源として、ラオスにとっては水力発電所を稼働させてベトナムやカンボジアなどから収益を得る国家を上げた大変重要なプロジェクトでしたが、大惨事となってしまいました。

                       

                       

                       本件で、朝鮮日報の記事もご紹介します。

                      『朝鮮日報 2018/08/02 21:12 ラオス政府「ダム事故は人災」、SK建設に補償要求か

                       韓国のSK建設が参画してラオス南東部で建設中だった水力発電用ダムが決壊した事故をめぐり、ラオス政府が「自然災害ではなく人災」との立場を表明したと現地の国営メディアが2日、報じた。

                       ラオス国営メディア、ビエンチャン・タイムズによると、ラオスのシーパンドン副首相は先ごろ、事故処理のための特別委員会会議で「洪水はダムにできた亀裂が原因で発生したもので、被害者への補償も一般的な自然災害とは違う形になるべき」と言及した。つまり「特別補償」が必要というわけだ。エネルギー鉱業省のポンケオ局長も「われわれには被災者に対する補償規定があるが、この規定は今回の事故には適用されないだろう。今回の事故が自然災害ではないからだ」と述べた。

                       ラオス当局が発表した現時点での人命被害は死者13人、行方不明者118人。周辺の村や田畑の浸水に伴う物的被害の規模はまだ具体的に明らかにされていない。

                       SK建設、韓国西部発電、タイのラチャブリ電力、ラオスのLHSE社による合弁会社、PMPC側は、6億8000万ドル(約700億円)規模の建設工事保険に加入している。工事保険は、工事の目的物であるダム自体の損害などを補償するもので、一般住民の被害については特約事項となっている。

                       SK建設は「工事に関連して事故が発生した場合、第三者に対する被害まで補償する保険にも入っている」と説明した。しかし、事故原因が施工上の問題と判明し、民間人の被害金額が保険で設定された金額を上回る場合、SK建設が大規模な被害補償を行わなければならなくなるというのが業界の分析だ。』

                       

                       

                       上記の通り、ラオス政府はSK建設に責任があるという立場を明確にしています。安値落札した韓国のSK建設ではダム建設の技術力が本当にあったのか?疑義があります。

                       

                      <日本のゼネコンが作るダムと、韓国のゼネコンが作るダムの違いのイメージ図>

                       

                       

                       上図の通りですが、写真をみる限り、表面はアスファルトで覆われていますが、中身が盛土になっているとしか思えません。これでは当然水圧に耐え切れず、決壊するのは当たり前です。

                       

                       実は同じような話が、同じアジアの国のパラオでもありました。パラオで橋を建設する際、日本と韓国で競争入札となり、韓国が安値落札しました。結果は、橋が崩落して死者が出てしまったとのこと。

                       

                       そのあと、日本のゼネコン大手の1つの鹿島と、日本政府が無償ODAで資金援助して、友好橋というものを架けました。当然、橋は崩落することなく今でも使われています。

                       

                       私はパラオに行ったことはありませんが、カンボジアで日本が作った友好橋というのを見たことがあります。

                       

                      <カンボジアのプノンペン市内の日本との友好橋>

                       

                      (出典:2013年9月17日に杉っ子が撮影)

                       

                       

                       このように、日本のインフラは作れば長く使われ、すぐ壊れるようなことはありません。ところが、お金をケチって安い方を選ぶと、大体において中国や韓国の企業が多いのですが、後で失うものは大きい。

                       

                       インドネシアの新幹線建設における中国の受注もそうですし、インドネシアのジャカルタのモノレール建設も韓国企業がトンズラしたと現地のガイドから聞いています。

                       

                       また2013年9月にカンボジアのプノンペンに行ったときに、日本が作る道路は長く使えるが、中国が作る道路は、すぐにベコベコになってしまうというのを現地のガイドに言われたこともあります。東南アジア諸国の人々は、日本が作るものに絶大な信頼を寄せているということを実感しました。

                       

                       今回のラオスのダムでいえば表面的にはわかりません。当たり前です。表面的な部分まで明らかにみすぼらしければ、すぐに手抜きがバレてしまいます。表面的にはコンクリートで覆われて、その中身がどうであるか?耐震性は?耐久性は?わかりません。

                       

                       とはいえ、安値落札するということは、そうした技術力が伴っているのか?安全・安心は大丈夫なのか?貧すれば鈍するということにならないのか?ということを、本来は気にするべきです。ところが、発展途上国は外貨が不足しているため、品質よりも値段を優先し、つい安値を出す中国・韓国企業を採用してしまうのです。

                       

                       因みに偏向報道のレッテルを貼られている番組で、関口宏のサンデーモーニングという番組があります。この中で、司会者の関口宏と、コメンテーターの安田菜津紀のやり取りがあり、韓国企業(SK建設)の技術力の拙劣には一切触れず、ラオス政府が電力ビジネスを急いだことが悪いかのようなコメントをしていました。即ちラオス政府が拙速だったのでは?とコメントし、あたかも完成を急いだラオス政府が悪いかの如く、印象操作されていました。

                       

                       もちろん、報道の自由、言論の自由があるとはいえ、肝心な韓国企業の技術力や、危機発生前とその後の対応に問題があった点については一切触れていません。これではTBSのサンデーモーニングが、偏向報道のレッテルを貼られても仕方がないものと思います。

                       

                       

                       

                       というわけで今日はラオスで起きたダム決壊事故について論説しました。「安物買いの銭失い」「貧すれば鈍する」という言葉は、あらゆる場面で共通するのでは?と思います。

                       航空業界でいえば、本当はLCCも危ないのでは?と思うことがあります。日本でもあまりにも価格競争が続くようだと資金が不足してきて安全の品質へのコストが削減される可能性が普通にあり得ます。

                       私はJALの株式を300株保有しますが、本当はLCC事業には手を出して欲しくない。ライバル社のANAにしてもピーチなんてやめて欲しいと思っています。海外のLCCなんて無視すればいいだけ。

                       安全面を考えれば、日本ではLCCは飛んで欲しくないですし、LCCがあることでJALもANAも運賃を値下げ追随せざるを得なくなり、十分な利益の確保がしにくくなると思うのです。

                       安心や安全はお金では買えないと思い、高い値段でもJALやANAに乗る、医薬品はジェネリックは使わない、どれだけ安くても仮想敵国中国の製品、不良品質の韓国製品は買わない。こうした取り組みを多くの国民ができるように、政府にはデフレ脱却のため「躊躇なき国債増刷」「躊躇なき政府支出増」の実施を急いでいただきたいと改めて思うのです。


                      リビアで韓国人4人拉致に対抗し、文在寅大統領が軍艦派遣を決断!

                      0

                        JUGEMテーマ:韓国ニュース

                        JUGEMテーマ:国防・軍事

                        JUGEMテーマ:安全保障

                         

                         今日は「リビアで韓国人4人拉致に対抗し、文在寅大統領が軍艦派遣を決断!」と題して論説します。

                         

                        下記はAFP通信の記事です。

                        『AFP通信 2018年8月2日 16:44 発信地:ソウル/韓国 リビアで韓国人ら4人拉致、韓国が軍艦「文武大王」を派遣

                        【8月2日 AFP】韓国政府は2日、北アフリカのリビアに軍艦を派遣したことを明らかにした。リビアで武装集団に拉致された韓国人ら4人が助けを求める動画が今週公開されたことから、身柄解放を目指した示威行為とみられる。

                         当局筋によると、派遣されたのはソマリア沖アデン湾(Gulf of Aden)で海賊の警戒に当たっている駆逐艦「文武大王(Munmu the Great)」。韓国国防省の報道官は「文武大王」について、「商船の護衛任務を遂行するとともに、軍事支援の必要性を含むあらゆる事態に備えている」とAFPに説明したが、詳細は明らかにしなかった。

                         韓国人1人とフィリピン人技師3人は、リビア西部の水利事業の現場で先月6日に拉致された。韓国・フィリピン両政府は、今週ソーシャルメディアに公開された動画に映っているのがこの4人だと確認した。

                         米テロ組織監視団体SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)も同じ動画を公開した。

                         動画の中で4人はカメラに向かって英語で呼び掛けている。背後には武装した見張りの男が砂地にしゃがんでいるのが映っている。撮影日は不明。4人を拉致したグループは特定できておらず、犯行声明も出ていない。

                         韓国大統領府(青瓦台、Blue House)の金宜謙(キム・ウィギョム、Kim Eui-kyeom)報道官は、「わが国の持てる資源全てを使って全力を尽くしている」との声明を発表。拉致された韓国人について「韓国と韓国大統領は、一瞬たりとも彼を忘れていない」と述べた。

                         また、韓国政府が事件発生直後からリビアに加えフィリピン、米国など同盟諸国と緊密に連携し、被害者の安全と解放のため尽力していることを強調した。

                         リビアでは、独裁体制を長年敷いてきたムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐が2011年に失脚し殺害された後、イスラム国(IS)をはじめとするイスラム過激派組織や民兵組織が外国人労働者や外交官を狙う事件が相次いでいる。(c)AFP』

                         

                         

                         

                         上記AFP通信の通り、リビアで韓国人4人が拉致されたというニュースです。

                         

                         リビアといえば、今年のGWで私はリビアの西の隣国のチュニジアを往訪しています。チュニジアは北部のチェニスなどは治安がいいですが、南部のサハラ砂漠の近辺は、アルカイダなどの武装集団がいて危ないと言われています。リビアはカダフィー大佐が殺害されて以降、無政府状態となっていまして、大変危険な状況です。

                         

                         私は嫌中・嫌韓であること公言しておりますが、中国にせよ韓国にせよ、日本が政策的に見習うべき部分もあると思うことがあります。

                         

                         韓国と韓国大統領は、「一瞬たりとも拉致された彼らを忘れていない」という声明を出しています。ISに殺害された日本人の後藤健二さん、湯川遥菜さんの拘束時や、今アルカイダに拘束されている安田純平さんのように、日本政府もいろんな策を講じました。とはいえ、決定的に違うのは自衛隊を派遣しないことです。なぜならば、憲法9条で交戦権を否定しているため、自衛隊を派遣することができないのです。

                         

                         ウソが多い韓国ですから、また敵前逃亡もする韓国ですから、救援活動がどこまで現実的であるか?は別にしても、自国民が拉致されたならば、軍艦を派遣するということは、国民を守ることの意思表示であり、日本も見習うべきであると思うのです。

                         

                         私は「憲法9条が日本を守っている」と思っている人々、一般人であってもですが、怒りを感じることがあります。憲法9条の存在のために、韓国に竹島を奪われ、北朝鮮による拉致被害者を奪還できず、東京都の小笠原の赤サンゴは壊滅状態となり、沖縄県の尖閣諸島では漁業関係者が漁をできないでいます。「憲法9条が日本を守っている」は一種の思考停止と言えるでしょう。

                         

                         結果、一般国民も含め、無知と現実の逃避によって、頭の中がお花畑いっぱいとなり、日本を亡国の危機に晒しているのが、今の日本ではないかと危惧しています。だから、後藤健二さん、湯川遥菜さん、安田純平さんがISやアルカイダに拉致されても”自己責任”と切り捨てることができるのです。

                         

                         北朝鮮に拉致された後藤めぐみさんについて”自己責任”と思う人は、さすがにいないでしょう。とはいえ、どこかで同情を装っているだけで自分には関係がないと思っている人がほとんどであるように思えます。

                         

                         もし、憲法9条の交戦権否定の縛りがなければ、堂々と自衛隊を派遣して救援することができたかもしれません。殺されずに救出できて日本に帰国したら改めて「バカヤロー!人騒がせ!」などの罵声を浴びせればいいだけの話。仮に殺されたとしても、日本国籍である以上、日本政府は日本人の生命を守るというメッセージが全ての日本国民に伝わるはずです。

                         

                         因みに自衛隊派遣のためにかかる費用は、政府最終消費支出でGDP拡大に寄与します。具体的にいえば危険手当などの支払いで、自衛隊員の給料が増えますので、個人消費が増える乗数効果も期待できます。

                         

                         経済効果はさておき、憲法9条があることで、人々の頭の中はお花畑となり、”自己責任”、”自分とは無関係”、で終わってしまっているのが今の日本です。

                         

                         それに比べれば、中国と同様に、ウソで塗り固められた国家と揶揄される韓国ですが、自国民を守ろうと軍艦を派遣するというのは、国民を守るということを明確にメッセージとして発信することになるわけで、日本も見習うべきことだと思います。

                         

                         韓国は経済でも見習うべき政策があります。例えば、2017/05/12に文在寅大統領は、政府や公共機関で働く非正規職をゼロにするための工程表づくりを各機関に指示し、非正規社員ゼロ、雇用81万人創出を掲げました。

                         

                         韓国嫌いの人からすれば、韓国のやっていることすべて否定しがちになるかもしれませんが、冷静に客観的に起きている事象を見なければ、単にレッテル貼りで思考停止しているのと同じです。

                         

                         韓国は日本よりも国力が弱い発展途上国です。非正規職ゼロで公務員を増やす政策は、内需主導にシフトすることを意味します。韓国は輸出がGDPの50%以上を占める典型的な外需国です。そのため世界経済の変動をまともに受ける脆弱な経済体質となっています。

                         

                         加えて、1990年代後半のアジア通貨危機でIMFからの支援を受け、通貨暴落時に欧米の資本が入り込みました。特に、財閥企業(サムスン電子、現代自動車、新韓銀行など)は、株式が暴落した際に欧米資本が入り込んだことから、外国人投資比率が50%を超えるという事態になってしまったのです。外国人投資比率で50%超ということは、財閥企業のサムスン電子にしろ、現代自動車にしろ韓国企業とはいえません。変な意味でグローバル企業になってしまっているのです。

                         

                         グローバル企業というと、聞こえがいいかもしませんが、実情はひどい。利益を配当で持っていかれるため、従業員への分配原資は限られます。また将来の生産性向上のための設備投資も制約を受けます。韓国人のために会社が存在しているのではなく、韓国外の資本投資家に配当を払うために存在している会社に落ちぶれているのです。

                         

                         

                         

                         というわけで今日は「リビアで韓国人4人拉致に対抗し、文在寅大統領が軍艦派遣を決断!」と題して論説しました。経済では通貨危機を経験してボロボロな韓国ですが、自国民ファーストという点からは、韓国がやっていることは部分的に正しいと思います。日本も韓国や中国を好む好まないにかかわらず、見習うべきことがあれば見習ってもいいのでは?と私は思うのです。

                         

                         

                        〜関連記事〜

                        韓国の文在寅大統領、「非正規社員ゼロに!」雇用81万人創出

                        サムスン電子について


                        憲法21条の言論の自由、表現の自由、報道の自由について

                        0

                          JUGEMテーマ:偏向報道について

                          JUGEMテーマ:マスコミ・報道

                          JUGEMテーマ:憲法改正

                          JUGEMテーマ:土木

                          JUGEMテーマ:土木工作物

                          JUGEMテーマ:天変地異、災害

                          JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                          JUGEMテーマ:経済全般

                           

                           今日は「憲法21条の言論の自由、表現の自由、報道の自由について」と題し、論説します。

                           私は、レッテル貼りをする日本のマスコミをほとんど信用していません。かつての私は、朝日新聞だけが左翼と思っていて、同じ系列のテレビ朝日も論外ですが、TBSしかり、NHKにしろ、日本経済新聞にしろ、真実でないことを報道しているとは思っていませんでした。

                           

                           そもそも私は、左翼・右翼という言葉が嫌いです。なぜならばレッテル貼りは、思考停止させるからです。左翼・右翼に関係なく、また学歴や資格の有無に関係なく、真実を語っているのであれば称賛します。それが例え左翼とレッテル貼りをされた人の発言内容であっても正しいものは正しい。逆に右翼とレッテル貼りされた人の発言内容であっても間違っているものは間違っている、と。

                           

                           ウソ・デタラメのテレビ番組が多い中で、その中の一つにTBSで日曜日に報道される「サンデー・モーニング」という番組があります。私が嫌っている理由は、左翼・右翼とかそういうものではなく、司会者の関口宏氏にしろ、その他のコメンテーター、有識者らが、歴史背景の真実を知らず、もしくは少し聞きかじった”しったか”程度の知識で論説し、しかも事実を隠蔽し、何ら恥じることなく事実を捻じ曲げて報道して、あたかも自分たちは先進的であるかの如く振舞うからです。そしてその発信した内容がどれだけ日本の国益を貶め、後になって誤りだったことが判明したとしても、彼らは何ら責任を取ることがありません。厚顔無恥の象徴といえます。

                           

                           日本の憲法では、憲法21条において表現の自由、言論の自由、報道の自由というのがあります。私は個人的にはこの自由に制限を加えてもいいのではないか?と思っています。なぜならば、特に肩書で情報発信をする人の中には、日本の国益を貶める重大な不実を発信する人がいるのに、そうした人たちが自由に論説し、それを生業としていることを考えた場合、その人が生み出す所得と、日本の国益を損ねることで失う所得とでは、明らかに後者のほうが尊重されるべきであると思うからです。

                           

                           なんら国益を生み出さず、むしろ国益を貶める言論人とは、どれだけ所得を稼いでいたとしても存在価値はなく、むしろ有害といえます。むろん、そうした言論人が過去の言論を修正し、誤りを認めるならば別です。一般の人が、言論修正を認め、謝罪を受け入れるかどうかは別にして、言論を修正して間違いを認めるのであれば、私は普通に称賛したいと思います。(日本が中国の属国になってしまったり、遺伝子組み換え作物が入ってきて日本の在来種が全滅して復活できないなど、取り返しがつかないくらい国益を損ねてしまった場合は、私でも許せないかもしれませんが・・・・。)

                           

                           かつてエール大学の浜田教授が、第二次安倍政権誕生時に、金融緩和をやればデフレ脱却ができると主張していましたが、金融緩和政策だけでは限界があるとし、言論を修正しました。

                           

                           私はもともと「金融緩和」と「財政出動」の両方が必要という立場であったため、金融緩和で量的緩和をやれば、財政出動をしなくてもデフレ脱却できるとする考え方、いわゆるデフレが貨幣現象であるとする考え方には否定的な立場です。

                           

                           1976年にノーベル経済学賞を受賞したミルトン・フリードマン氏は、1929年〜1933年の米国大恐慌において、FRBが十分にマネタリーベースを拡大しなかったことを指摘し、FRBが十分な通貨供給をすれば、大恐慌は防げたはずと主張しました。

                           

                           マネタリーベースを拡大すれば、マネーストックが増えるという考え方が誕生したのは、ミルトン・フリードマン氏が起源かもしれません。

                           

                           もちろんこれは誤りです。ノーベル経済学賞を受賞した学者が主張したとしても、間違いは間違い。大恐慌から這い上がるためには、需要創出が必要ですし、それに伴って政府支出増で仕事が増えて資金需要増大によって金利上昇が予期されるのであれば、マネタリーベース拡大も必要です。何が言いたいかと言えば、「財政出動」と「金融緩和」の2つを同時に行わなければデフレ脱却はできないということです。

                           

                           実際に日本ではアベノミクスで金融緩和を行い、マネタリーベースは2倍にまで増えましたが、物価はどうなったか?コアコアCPIでプラスマイナスゼロで、GDPデフレーターはマイナス基調です。

                           

                           これ、2015年1月15日にスイスで発生したスイスフランショックの前のスイス政府の金融緩和政策も同じです。スイスはマネタリーベースを5倍に増やしましたが、物価上昇率はプラスマイナスゼロでした。

                           

                           なぜ、市場に通貨供給しても物価上昇しないか?おわかりでしょうか?

                           

                           通貨を発行しただけでは、物・サービスが買われるわけではありません。国債が買われたとしても、それは物・サービスを買うのではありませんから、物価変動には全く影響しないのです。

                           

                           例えばこの瞬間、日本政府が100兆円のお金を発行したとして、そのお金を私が焼き芋を焼くために、100兆円のお金を燃したとして、芋や焼き芋が価格変動しないということは、誰でも想像できるのではないでしょうか?

                           

                           先述のエール大学の浜田教授は、私が尊敬する藤井聡氏と同じ、内閣官房参与の一人でもあります。その浜田氏が過去の言論を修正して過ちを認めたのですから、私は普通に称賛したいと思うのです。

                           

                           一方で、過去の発言に口を噤む経済学者もいます。その象徴が東京大学名誉教授の吉川洋氏です。吉川洋氏は、2018/7/11発売の雑誌「中央公論(2018年8月号)」において、『時評●「国難」としての自然災害と日本経済』という表題で論説しています。

                           

                           その論説の内容は、公共事業費拡大を否定する内容です。具体的には、現在の国費ベースである年間6兆円で公共事業費の拡大を続けた場合、日本は自然災害をきっかけに「亡国」の財政破綻に陥ると主張しているのです。

                           

                           この主張は、南海トラフ地震や首都直下型地震対策としての防波堤・防潮堤、耐震補強や、豪雨災害対策のための治山・治水事業や、暑さ対策のためのエアコン設置などに対して国費を投じ続ければ、日本は財政破綻して亡びるという主張です。

                           

                           端的に言えば、この東京大学名誉教授の吉川洋氏は、災害対策せず財政再建に取り組むことこそが急がれると主張しているのに等しいのです。

                           

                           この論説は2018/7/11発売の雑誌ですから、記事は6月中には書いていたことだと想定されます。6月に記事を書いている吉川洋氏が、その後の7月に入って西日本豪雨が発生するとは、よもや予想していなかったことでしょう。もちろん政治的な判断・考え方として、「財政再建を急ぐため、自然災害で大勢の日本人の死者が出たとしても、やむなし」という判断はゼロではないかもしれません。ですが、私はとても賛同できません。吉川洋氏の亡国の定義がいかなるものか?不明ですが、亡国の内容によっては、さらに多くの人々の死者が出ることもあり得るからです。

                           

                           吉川洋氏は、財政を優先するために治山・治水事業の着手が遅れたことで、今回に西日本豪雨で小田川の堤防が決壊して多くの人々が亡くなったことについて、どう思っているのか?ぜひ感想を述べていただきたいと、皮肉を込めて言いたいです。

                           

                           

                           というわけで、今日は「憲法21条の言論の自由、表現の自由、報道の自由について」と題して論説しました。過去の主張の誤りに口を噤む経済学者、アナリスト、エコノミスト、政治家、マスコミら。彼らは、言論の自由で保護されているとばかりに、過去に発言したことに口を噤みます。

                           吉川洋氏は、いうまでもなく日本経済学会の会長まで上りつめた有識者です。一般人ならまだしも、吉川洋氏のような肩書のある人が、軽いノリで言論しているのか?平気でウソ・デタラメをばら撒いて日本を貶めてきたとするならば、その言論活動は、憲法21条の言論の自由という範疇や価値観ではなく、万死に値するものであると私は思うのです。

                           

                           

                          〜関連記事〜

                          「国債増刷」「政府支出増」が必要な理由

                          社会通念化している財政破綻論


                          西日本豪雨で1か所、砂防ダムが決壊してしまったその理由とは?

                          0

                            JUGEMテーマ:経済全般

                            JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                            JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                            JUGEMテーマ:天候、地震など

                            JUGEMテーマ:年金/財政

                            JUGEMテーマ:経済成長

                             

                             今日は「西日本豪雨で1か所、砂防ダムが決壊してしまったその理由とは?」と題し、国が行う治山事業・治水事業について論説したいと思います。

                             

                             ロイター通信の記事をご紹介します。

                            『ロイター通信 2018/07/25 18:10 7月の土砂災害1350件

                             西日本豪雨を含む7月の大雨により全国で発生した土砂災害が25日時点で1350件に達したことが国土交通省の集計で分かった。最近10年間の年間平均約1100件を1カ月で上回り、短期間に災害が集中した実態が鮮明になった。被害は31道府県に及び、土砂災害による犠牲者は100人に達した。国交省の担当者は「土砂災害としては平成最大の広域災害」としている。

                             西日本豪雨の被害の全貌は把握できておらず、件数はさらに上積みされる見通しだ。今後の台風襲来などによる二次被害も懸念され、国交省は危険箇所に安易に近づかないよう注意を呼び掛けている。』

                             

                             上記の記事の通り、土砂災害が1350件にも達したということで、最近10年間の年平均1,100件を1か月足らずで上回ったというニュースです。

                             

                             7月時点での1350件という件数は、とんでもない状況です。何しろ、まだ8月・9月・10月と台風シーズンが訪れます。

                             

                             通常は、そのシーズンに台風被害が増えるのですが、梅雨の時期だけでこの状況とは、今年は異常と言わざるを得ないでしょう。

                             

                             多くの人々に知られていないことなのですが、東日本災害のような超激甚災害を除き、自然災害で最も人が亡くなるのは何でしょうか?毎年毎年コンスタントに人命が奪われる自然災害は、実は土砂災害です。

                             

                             よく皆さんがニュースで見聞きする大雨の被害では、裏山が崩壊して生き埋めになるというニュースをお聞きなることがあるでしょう。水の場合は助かる確率はそれなりに高いのですが、土砂の場合は助かる確率は低いです。端的にいえば、山津波は水津波よりも助かる確率は低いのです。

                             

                             そのため、昔から治山治水といっていますが、治水治山とはいいません。治山=山津波対策=土砂災害対策です。これがきちんとできていない領主は、そこに住む民が安定的な暮らしができず、政治が乱れるということになります。

                             

                             今年の西日本豪雨をみると治山もダメですが、岡山県の小田川の被害など、治水もダメであることが明白です。治山も治水も両方できていないという状況は、普通に政治がダメということです。

                             

                             そもそも土砂災害を防ぐためには、どうすればいいのか?それは砂防ダム・砂防堤防の建設で、これが一番効果があります。

                             

                             なぜならば治水を考えた場合、洪水の場合は川がどこで決壊するか?予測がつきにくい点がある一方、山津波=土石流というのは、発生する場所は決まっています。

                             

                             小学生のころ、皆さんは社会科で地理を習ったと思いますが、山には谷筋と尾根筋があります。土石流は山に必ずある谷筋で発生します。そのため、谷筋に砂防ダムを作って起きさえすれば、ほぼ100%土石流を防ぐことができるのです。しかしながら砂防ダムがないところでは、多くの人が命を落としています。

                             

                             2014年8月に発生した広島県の土砂災害では、砂防ダムの建設予定があったのですが、財政に余裕がないという理由で、そのままになっていました。本来は財政に余裕がないという理由はあり得ず、マイナス金利でタダも同然の金利で政府が建設国債を発行するなどして、政府が主導して予算をつぎ込めば砂防ダムを作ることは可能だったでしょう。

                             

                             財政的にも技術的にも可能であるにもかかわらず、プライマリーバランス黒字化すべきという間違った家計簿発想を持つ政治家や財務省職員らのせいで、作らなかった。

                             

                             結果、砂防ダムがあった場所は、砂防ダムが土砂を受け止めて人々が救われたのですが、砂防ダム建設が留保された場所は、土砂がなだれ込んできて多くの人々が命を落としました。

                             

                             ぜひ一度皆さんには、広島県内の地図を見ていただきたいのですが、下記は安佐南区というエリアの周辺地図です。

                             

                            <広島県広島市安佐南区の周辺地図>

                            (出典:広島市都市整備局の「八木・緑井地区の概要」資料から引用)

                             

                             

                             水色の部分が土砂流出範囲となっています。この安佐南区だけでなく、広島県には谷筋がたくさんあり、そこは土砂災害で人が命を落とすのです。

                             

                             ただそこに砂防ダムさえ作ればいいので、広島県内は砂防ダムが多くありますが、ありもし得ない財政難を理由に完成されていない砂防ダムもたくさんあります。

                             

                             広島県坂町で1か所、今年になって砂防ダムが決壊したというニュースがあり、毎日新聞などのマスコミの報道は「コンクリートの砂防ダムを作っても意味がない」というトーンで報道していました。この坂町の砂防ダム決壊は、古い石積みの砂防ダムであったため、早く建築し直す必要があったのですが、財政難で放置していたというのが真実です。

                             

                             ちゃんとした砂防ダムを造れば、土砂災害は100%防げるのに、日本では存在しえない財政難を理由に放置するというのは、これはもう国家による殺人と言ってもいいのではないでしょうか?

                             

                             

                             

                             というわけで「西日本豪雨で1か所、砂防ダムが決壊してしまったその理由とは?」と題し、砂防ダムについて論説しました。自然災害大国であるがゆえに、日本は人口減少に関係なく、災害対策の需要は旺盛です。

                             にもかかわらず、家計簿発想のプライマリーバランス黒字化のために、需要に応じずにいるのです。マイナス金利でデフレなのですから、躊躇なく普通に「建設国債」を発行して、政府支出によって砂防ダム建設を各地でやれば、そのこと自体が経済成長し、GDP増加に貢献するだけでなく、人々の安全保障強化に寄与します。結果的に多くの日本人が恩恵を受けるわけです。

                             ところが、お金に対する間違った考え方、人口が減少するから無駄だと、公共事業を否定する輩は多い。こういう人々が真実を理解しない限り、日本は亡国へと突き進んでいくことになるでしょう。

                             そのうち、土砂災害や道路崩落や上下水道菅破裂事故など各地で発生する件数が多すぎて、ニュースにもならなくなるような日が来るような気がします。

                             そうならないためには、私たち国民が正しい知見を持ち、政治家を動かすことが必要と思うのです。


                            JR北海道がレール計測データを改ざんした真の理由とは?

                            0

                              JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                              JUGEMテーマ:年金/財政

                              JUGEMテーマ:経済成長

                              JUGEMテーマ:経済全般

                              JUGEMテーマ:道路・交通のフリートーク

                               

                               今日は、国交省がJR北海道に対して監督命令を出した真の理由について論説します。

                               

                               下記はNHKニュースウェブの記事です。

                              『NHK 2018/07/26 13:21 国交省 JR北海道に監督命令へ 収益力改善求める

                               国土交通省は、厳しい経営が続くJR北海道に対し、27日にも収益力の改善に努めるよう求める監督命令を出す方針を固めました。国が来年度以降、新たに財政的な支援を行うことに伴う措置です。

                               JR北海道は、人口減少に伴う利用者の落ち込みなどから、グループ全体の経常損益が2期連続で100億円を超える赤字となるなど厳しい経営が続いていて、国や道などに支援を求めています。
                               国は、来年度と再来年度の2年間、合わせて400億円程度の財政的な支援に応じる方針ですが、これに合わせて国土交通省はJR会社法に基づく監督命令を出す方針を固めました。
                               この中では、不動産事業など鉄道以外の事業にも積極的に取り組むとともに、経営コストの削減を進めるなどして、会社の収益力の改善に努めるよう求めることにしています。
                               JR北海道に監督命令が出されるのは、4年前、レールの検査データの改ざんが発覚した際に続いて、2度目となります。
                               国土交通省では、27日にも財政的な支援を正式に表明するとともに、JR北海道の社長を呼んで監督命令を出すことにしています。』

                               

                               上記記事の通り、厳しい経営が続くJR北海道に対して監督命令を出して、400億円を財政支援するという内容です。

                               

                               今回のJR北海道の監督命令について、普通の常識で考えれば、「400億円も支援するわけだから経営基盤をしっかりさせろ!」ということになるでしょう。

                               

                               しかしこれは完全に間違っている発想です。

                               

                               例えば、IMFが財政に苦しむ国家に対してお金を貸すかわりに、「プライマリーバランスを黒字しなさい!」と言っているに等しいです。

                               

                               

                              <IMF(ワシントン)>

                               

                              (2014/12/31 杉っ子がワシントンで撮影)

                               

                               

                               ギリシャの場合、ユーロに参加して共通通貨建て国債しか発行できず、その発行の権限はECB(欧州中央銀行)にあり、ギリシャ政府には通貨発行権がありません。ドイツからの輸入攻勢に苦しむ一方、ユーロに参加しているために関税もかけられず。ただ財政赤字を積み上げていきました。

                               

                               本来、ギリシャはユーロ離脱して、新通貨で「新ドラクマ」を発行するなどして財政出動し、ドイツの輸入に対しては関税をかけることで自国産業を育成するという方法がとれたのですが、ユーロを離脱せず、IMFからお金を借り入れました。

                               

                               IMFは「プライマリーバランス黒字化して増税して返済するように財政基盤をしっかりしろ!」とやった結果、余計に景気が悪くなって経済成長できず、結果ギリシャは財政破綻しました。

                               

                               今回のJR北海道についても、IMFのように財政支援したからといって、JR北海道をギリギリ締め上げたら、JR北海道の経営はさらに苦しくなるでしょう。

                               

                               そもそも、なぜJR北海道がデータ改ざんをしたのか?

                               

                               理由は、儲からないからです。

                               

                               もちろんJR北海道が組織として経営として悪いということもあるかもしれません。とはいえ、儲からない・貧乏・収入が少ないという環境が主な原因であるといえるでしょう。

                               

                               したがって解決策は、JR北海道の収入基盤を強化してあげることが最適な解決策です。

                               

                               同じJRでありながら、なぜJR東海は儲かるのでしょうか?

                               

                               それは新幹線があるからです。

                               

                               もちろんJR東海の組織が立派ということもあるかもしれませんが、それ以前に新幹線という儲かる基盤があるからこそ、組織も立派になると言える側面があると思うのです。

                               

                               JR東日本も同様に、インフラ整備が整って国の中枢機関である霞が関があり、結果として本社機能も東京に置く企業が多いこともあって、人口がたくさん集まります。

                               その人口がたくさん集まる東京23区内をぐるぐる回る環状線の山手線があるのですから、何してもお金が儲かります。

                               

                               JR北海道と比べて、JR東海、JR東日本は財政基盤が強いのです。

                               

                               JR九州も九州新幹線ができてから、経営基盤が良くなっています。

                               

                               にもかかわらず、記事では不動産事業などの鉄道事業以外の収益源を強化させて、コスト削減して会社の収益力を改善するよう指導すると言っており、これは完全に間違っていると言わざるを得ません。

                               

                               JR北海道の経営基盤が強化される最善策は、一刻も早く、早期の新幹線整備に着手し、新幹線を完成させることに他なりません。だから、JR北海道に対しては新幹線整備をいち早く完了してあげるというのが国交省の本当の仕事ではないでしょうか?

                               

                               なのに今755億円しかお金がないから、ゆっくり新幹線整備するとなると、十数年かかります。新幹線整備には費用もかかり、札幌まで新幹線がつながるのは、全然先の話です。

                               

                               それを急いでやる。特に函館北斗→札幌→旭川を急いで完成させること。そうすれば、ほっておいてもJR北海道は儲かります。

                               

                               

                               というわけで、今日は「JR北海道がレール計測データを改ざんした真の理由とは?」と題し、JR北海道の経営基盤について論説しました。

                               私は北海道新幹線は、函館北斗〜札幌間は言うまでもなく、旭川まで延伸し、そこから北方は旭川→稚内、南東へは旭川→富良野→帯広→釧路→根室まで、延伸すべきであり、急げば急ぐほど日本経済に好影響を及ぼすと考えています。

                               また経済だけでなく、日本人同士が地政学的に高速鉄道で結ばれるということで、国民の結束力も高まります。新幹線整備という内需拡大策は、こうした国民の結束力強化と、デフレ脱却につながるだけでなく、生産性向上にも寄与します。

                               このような一石が二鳥三鳥にもなる内需拡大政策を、躊躇なく国債増刷によって早く着手していただきたい、私はそう願っております。

                               

                               

                              〜関連記事〜

                              北陸新幹線の開業効果について

                              強制的にインフレにする恐るべき新幹線の効果

                              北海道夕張市の地域再生事業について

                              日本の運命を決定する長崎新幹線車両(「フル規格」に賛成!「FGT」は反対!)

                              祝!JR九州、JR西日本の反対により、フリーゲージトレイン計画が崩壊!

                              地方創生にはインフラ整備が必要です!(JR四国・JR北海道の再国有化)

                              四国新幹線の署名活動について


                              トランプ大統領の通商政策に対抗する最適な解決策は、国内需要シフトです!

                              0

                                JUGEMテーマ:通商政策

                                 

                                 今日は「トランプ大統領の通商政策に対抗する最適な解決策は、国内需要シフトです!」と題し、日米の通商政策について論説します。

                                 

                                 まずは産経新聞の記事をご紹介します。

                                『産経新聞 2018/07/25 23:39 日米新通商協議、8月開催へ 車輸入制限などで攻防

                                 米国発の貿易摩擦が激化する中、米欧首脳会談に続いて、日本は米国との新しい通商協議(FFR)の初会合を8月にも開催する方向で調整する。当初は7月下旬を予定していたが、米国が欧州や中国との通商問題の対応に追われ、事実上困難になったためだ。FFRで日本は、米国が検討する自動車輸入制限の翻意を促すほか、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への復帰を米国に求める方針だ。

                                 FFRは日本側が茂木敏充経済再生担当相、米国側はライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が交渉窓口となる。6月にワシントンで開かれた日米首脳会談でFFRの初会合を7月に開くことで一致。その後、日本側は国会の会期末(7月22日)以降の開催を米側に打診していた。

                                 しかし、米政府はUSTRが欧州や中国との通商問題のほか、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の対応にかかりきりで、FFRは事前の事務レベルでの調整も行われていないもようだ。開催日程も25日時点で「セットされていない」(政府高官)という。

                                 来週にも日米は日程などの調整を行う見通しだが、初会合は8月にずれ込む公算が大きい。

                                 FFRで焦点になるのは、米国が検討する自動車に高関税を課す輸入制限だ。日本は「いかなる貿易上の措置も世界貿易機関(WTO)協定と整合的であるべきだ」(政府関係者)とし、3月に発動された鉄鋼輸入制限も含め米国に反対の立場を訴える。

                                米国側は農産品などでさらなる市場開放を日本に要求するとみられる。日本は米国が脱退したTPPで合意した内容よりも悪い条件は受け入れられないと主張する構えだ。

                                 さらに日本が警戒するのは、米国が求めるとみられる2国間の自由貿易協定(FTA)交渉だ。トランプ氏はTPPのような多国間交渉よりも、自らの主張を反映させやすい2国間交渉に持ち込み、日本に譲歩を迫る狙いだ。交渉にあたる茂木氏は「国益に反することは絶対に行わない」と強調するが、通商問題をめぐり日米がどこまで歩み寄れるかは見通せない。』

                                 

                                 

                                 上記記事の通りですが、米国発の貿易摩擦が激しさを増しています。日米新通商協議は、当初7月下旬に予定されていたのですが、米国が欧州や中国との通商問題の対応に追われて事実上7月中の実施が困難になり、8月になりました。

                                 

                                 通商協議で焦点となるのは、米国が検討する自動車に高い関税を課す輸入制限です。

                                 

                                 日本の立場は、いかなる貿易上の措置も世界貿易機関(WTO)協定と整合が取れているべきであるとし、今年3月に発動された鉄鋼輸入制限も含めて米国に反対の立場を訴えるとのことです。

                                 

                                 一方で米国側は、農産品でさらなる市場開放を日本に要求するとしており、油断はできず今後の展開は大変気になるところです。

                                 

                                 米国が検討する自動車輸入制限について、仮に今年8月の新通商協議の交渉で守ったとしても、これはずっと言われ続けるテーマとなるはずです。なぜならば、米国民ファーストを掲げるトランプ大統領にとって、米国の国益につながるからです。

                                 

                                 もちろん米国の国益は、日本の国益ではありませんし、そもそも他国からの輸入と制限し、自国の輸出を増やすという発想が、他国の雇用を奪っていると考えるべきです。そして雇用問題とは別に、食料安全保障をはじめとする安全保障問題も考慮する必要があります。

                                 

                                <諸外国の穀物自給率(%)の推移(1961年〜2013年)>

                                (出典:農水省のホームページの資料から)

                                 

                                 2013年度の穀物自給率の数値では、日本はオランダに次いで下から2番目の28%です。米国は127%と100%を超えており、穀物が余剰に生産されているので、輸出できるのです。

                                 日本は食料自給率が極めて低く、米国側の農産品の市場開放を求める声に対しては、断固として反対の姿勢を貫かなければなりません。

                                 

                                 かつて民主党の前原誠司氏が、農家を保護するのではなく、日本の輸出産業のためにもTPPに加盟するべきであるとして、2010年10月19日に次のように述べています。

                                「日本の国内総生産(GDP)における第1次産業の割合は1.5%だ。1.5%を守るために98.5%のかなりの部分が犠牲になっているのではないか?」

                                 

                                 これは第一次産業=農業ということで、農業を守るために、自動車産業が犠牲になってもいいのか?と言っていることに等しい。大体、自動車は食べ物ではありません。自動車の産業規模と農業の産業規模を比較すること自体、食料自給率という安全保障問題が全く考慮されていません。

                                 

                                 仮に民主党の前原氏が「数値データ」を用いて、TPP推進や二国間貿易協定で、農産品の関税は引き下げるべきという主張をするのであれば、こちらも数値データを出さないわけにはいきません。

                                 

                                <世界の貿易依存度 国別ランキングの抜粋 (2017/08/21)>

                                (出典:グローバルノートから抜粋)

                                 

                                 

                                 具体的にいえば、日本の輸出依存度です。輸出依存度とは、財の輸出額÷名目GDPで算出されます。

                                 上表の通り、日本は191位で24.76%と決して高くはありません。主要国では198位の米国が19.66%、200位のブラジルが18.28%という状況で、日本よりも輸出依存度が低いです。

                                 

                                 さらにいえば、日本の輸出の主力は「資本財」です。日本人の多くは「主力輸出品」が自動車と思い込んでいるかもしれませんが、GDP輸出比率でみた場合で、乗用車は5兆円強の1%強で、家電はもっと低いです。乗用車・家電は「消費財」なのですが、日本の輸出の半分以上の50%強は、消費財ではなく資本財です。

                                 

                                 資本財は、電子部品(コンデンサー、セミコンダクター、シリコンウェハー、半導体チップなど)や工業用原料(25%程度)が該当します。一般的に個人が電子部品や工業用原料を買うことはありませんから、日本が輸出する75%は、海外の企業が購入する資本財なのです。

                                 

                                 前原氏は2010年10月19日に「日本の国内総生産(GDP)における第1次産業の割合は1.5%だ。1.5%を守るために98.5%のかなりの部分が犠牲になっているのではないか?」と述べているので、あえて2009年の数値を出すと、下記の通りです。

                                 

                                 日本の輸出依存度:約11.5%

                                 GDP比輸出比率(乗用車):1.23%

                                 GDP比輸出比率(家電):0.021%

                                 GDP比輸出比率(資本財合計):51.81%

                                 GDP比輸出比率(工業用原料):25.5%

                                 GDP比輸出比率(消費財合計):14.42%

                                 

                                 上記数値から「消費財の輸出対GDP比率」を算出しますと、下記の通り。

                                 

                                 消費財の輸出対GDP比率=14.42%×11.5%≒1.66%

                                 

                                 つまり前原氏の「日本の国内総生産(GDP)における第1次産業の割合は1.5%だ。1.5%を守るために98.5%のかなりの部分が犠牲になっているのではないか?」という主張は、「日本のGDP比第1次産業割合が1.5%である一方で、消費財は1.66%と0.16%上回っているから、農業は犠牲になっても関税引き下げを受け入れ、自動車の関税引き下げを米国に主張すべき!」と言っているに等しいのです。

                                 

                                 私は消費財の輸出メーカーである自動車産業を悪者にして、自由貿易に反対するつもりはありません。自由貿易などせずとも、日本の輸出産業を救う真っ当な手段があるということが言いたいのです。

                                 

                                 その真っ当な手段とは何か?

                                 

                                 それはデフレ脱却です。デフレが継続しているため、日本国内では過当競争を強いられています。そのために海外に目を向けるようになっているわけです。

                                 

                                 では、デフレ脱却のためにはどうすればいいか?

                                 

                                 答えは簡単で内需主導の日本を、より内需主導にシフトすることです。内需主導でデフレ脱却すれば、国内の経済成長率が高まることとなり、国内の自動車メーカーも米国市場を意識しなくても済みます。

                                 

                                 加えて、マイナス金利で名目金利が下がり、実質金利も下がっている状況ですので、日本円は為替レートが円安に振れがちですので、日本円の為替レートが下がれば、韓国の現代自動車など他国の自動車メーカーに対する競争力を獲得できるのです。

                                 

                                 さらには日本が内需主導で経済成長することで、輸入も増えます。そのとき、米国からの輸入も増える可能性があります。貿易赤字になったとしても、日本は圧倒的な金持ち大国で配当や金利が入る所得収支が大幅黒字の状況ですので、貿易赤字が続いても何ら心配は不要です。

                                 

                                 

                                 

                                 というわけで今日は「トランプ大統領の通商政策に対抗する最適な解決策は、国内需要シフトです!」と題し、内需拡大シフトこそ、最適解であることをお伝えしました。

                                 米国は中国、欧州には極めて強硬な態度をとる一方、日本に対しては、そこまで強硬ではありませんが、トレンドとしては強硬な姿勢を主張する流れとなっています。米国は今以上に激しく、自動車輸入制限などの日本にとって不利な条件を押し付けるのは必定といえます。

                                 日本がすべきことは、日本の国内産業を守るのと同時に、外需を掠め取って他国の雇用を奪うのではなく、自国の内需を拡大して自分たちの産業を食べさせるのは、自国国民の消費と投資であると認識して、内需主導により強くシフトしていくべきです。さもなければ、米国の強硬な態度に戦々恐々としていくこととなるでしょう。

                                 この流れは、当分変わることはないでしょうから、米国との交渉に一喜一憂するのではなく、自力で内需拡大する!この一手しかありません。

                                 だからデフレ脱却して日本人がたくさんお金を使えるようにして、日本で生産したものを買うだけでなく、貿易赤字になっても米国製品を買うというくらいに、日本が旺盛に消費できる環境を作るというのが、一番ベストな答えです。


                                冷房が効いた部屋で血眼になって経費削減にまい進する想像力が欠如した緊縮財政主義者!

                                0

                                  JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                  JUGEMテーマ:天候、地震など

                                  JUGEMテーマ:年金/財政

                                  JUGEMテーマ:経済全般

                                  JUGEMテーマ:学校のこと

                                  JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                                   

                                   今日は「冷房が効いた部屋で血眼になって経費削減にまい進する想像力が欠如した緊縮財政主義者!」と題して論説します。

                                   

                                   先週末から台風12号が発生して、日本列島に大きな傷跡を残しました。西日本豪雨が発生して、その前は大阪北部地震も発生しています。それだけではありません。今年は熱中症で搬送された人が多く、エアコンをつけないために命を落とす人も増えています。

                                   

                                   

                                   下記は読売新聞のニュースです。

                                  『読売新聞 2018/07/24 13:44 熱中症死者、最悪の65人…搬送は2万2千人超

                                   記録的猛暑が続く中、総務省消防庁は24日、16〜22日の1週間に熱中症で救急搬送された人が全国で2万2647人(速報値)に上ったと発表した。週単位の搬送者数は統計を取り始めた2008年以降、最多という。死者数も65人(同)で、過去最多だった。気象庁は「気温の高い状態は今後2週間は続く」として、警戒を呼びかけている。

                                   総務省消防庁によると、65歳以上の高齢者が1万525人で、搬送者の46・5%を占めた。

                                   日別では、岐阜県多治見市で40・7度を記録した18日の搬送者が3736人で最も多く、19日が3711人。全国237地点で最高気温が35度以上の猛暑日となった22日は、搬送者は3224人だったが、死者数は12人で最も多かった。

                                   1週間の搬送者数は、9〜15日の9956人から約2・3倍に急増。これまで最多だった15年7月27日〜8月2日の1万2064人を大幅に上回った。

                                   都道府県別では、東京が1979人で最多。愛知1954人、大阪1779人、埼玉1617人の順で、都市部での搬送が目立った。

                                   23日以降も、埼玉県熊谷市で国内観測史上最高の41・1度を記録するなど猛暑が続いており、埼玉県八潮市では23日夜、自宅にいた男性(86)が熱中症とみられる症状で死亡した。

                                   一方、東京都監察医務院によると、東京23区では7月1〜23日に計52人が熱中症で死亡。昨年7月の1か月間(25人)をすでに大幅に上回っており、84・6%が60歳以上だった。

                                   気象庁によると、日本列島は24日も高気圧に覆われ、関東から九州を中心に気温が上昇。正午現在、岐阜県多治見市38度、三重県桑名市37・7度、大阪府豊中市37・2度で、東京都心も34・3度に達した。同庁は、35度以上の猛暑日と予想される39都府県に「高温注意情報」を発表し、熱中症への注意を呼びかけている。』

                                   

                                   

                                   上記記事の通り、全国で2万2000人強もの人が熱中症またはその疑いで病院搬送されています。死者も65人で過去最高とのこと。東京都内でも80歳の姉妹とみられる二人がエアコンをつけない部屋で亡くなっているのが発見されました。

                                   特に都内23区内では、7月に入ってから7/23時点で52人の方が熱中症で死亡し、昨年度の1か月25人を既に大幅に上回っている状況となっています。

                                   

                                   台風や洪水の場合は家屋の損壊という被害がありますが、熱中症の場合はそうした被害がありません。とはいえ、命の危険という暑さが続いており、記事によれば今後2週間続くとされていますので、西日本豪雨以上に死者が出るかもしれません。

                                   

                                   この高温や熱波の状況は、日本だけではなく、ヨーロッパでも観測されています。北欧のノルウェー北部の北極圏で7月として最高の33.5度を記録しました。ノルウェーの最高気温は夏で平均21度くらいなのですが、ノルウェーは、もともとエアコンがなくても生活できる気温であるため、今年7月の33.5度という気温は大変な状況のはずです。

                                   

                                   それ以外でも、高温・乾燥による森林火災が50件程度発生しており、世界的な地球温暖化が原因としています。

                                   

                                   2018/07/23でちょうど2年となった東京オリンピックですが、ここまで暑いのならば開催時期を変えたほうがいいのでは?という声も出ています。

                                   

                                   前回の東京オリンピックは「スポーツの秋」ということで1964年10月に行われました。その経済効果も、新幹線や首都高などの巨大インフラが整備されるなど、莫大な生産性向上効果をもたらしましたが、今年はリニア新幹線でさえ、完成することができず、それも期待できません。

                                   

                                   私たちの先祖は、東海道新幹線を着工から6年足らずで完成させています。1959年4月20日に東海道新幹線工事を着工し、1959年5月に、1964年東京オリンピック開催が決定されました。そして、1961年に世界銀行から8000万ドルものお金を借り入れています。そして1964年10月1日に、東海道新幹線の東京〜新大阪間が開業し、1964年10月10日〜1964年10月24日に東京オリンピックが開催されたのです。

                                   

                                   以上を編年体で記載すると下記のとおりです。

                                   

                                   1959年4月20日 東海道新幹線着工

                                   1959年5月   東京オリンピック開催決定

                                   1961年    世界銀行から8000万ドルの借入に調印

                                   1964年10月1日 東海道新幹線の東京〜新大阪間が開業

                                   1964年10月10日 東京オリンピック開催

                                   

                                   

                                   1960年代は、JRは株式会社組織でなく国鉄であったため、政府の関与で普通に6年足らずで新幹線を完成させることができました。私たちの先祖は、たった6年足らずで東海道新幹線の東京〜東大阪間を完成したという事実を、ぜひ知っていただきたい。

                                   

                                   であるならば、本来はリニア中央新幹線も6年足らずで完成させることができたのでは?と思いますが、国鉄でなくJR東海という株式会社組織で上場しているために、キャッシュフローの中から投資費用をねん出するため、2027年完成というスケジュールになっているのです。

                                   

                                   仮にJR東海のままだったとしても、建設国債を発行してJR東海に資金援助する形で、とにかく2020年までにリニア中央新幹線を開業させていたら、どれだけの経済効果があったことか?

                                   

                                   リニア中央新幹線の東京〜大阪間の総工費は10兆円程度です。その10兆円のうち、土地の買収費用分は経済効果が発生しないとはいえ、乗数効果を除いても数兆円程度は、普通に経済成長・デフレ脱却に貢献したことでしょう。

                                   

                                   新幹線だけではありません。公立の小中学校の冷房設備の設置率は5割弱で、都道府県によっては2割未満のところもあり、千葉県千葉市ではゼロとのこと。下記の冷房設置率推移をご参照ください。

                                   

                                  (出典:nippon.comが文科省の資料を基に作成したものを引用)

                                   

                                   上記グラフの通り、2017年度時点で普通教室と特別教室を合わせても50%未満という状況です。

                                   

                                   

                                   さらにいえば、東京オリンピックで使われる新国立競技場では、観客席の冷房設備の費用をカットしたため、冷房が設置されません。ミストシャワーなどで熱中症対策をとるなどという案もあるようですが、経費削減・コストカットという発想が原因で冷房が設備されないことに変わりありません。

                                   

                                   本来であれば、お金をかけて後世に残るものを作る。利益追求しなくても公務員が運営に当たれば、公務員という雇用も生まれる。そうした経済効果があるはずなのに、家計簿発想で考えてプライマリーバランス黒字化が日本のためになると考え、必死で財政支出を抑制しようとして、それが経済成長を阻害するということに気付かずにいる。

                                   

                                   エアコンが効いた涼しい部屋で緊縮財政しか頭にない政府関係者や財務省職員とは、いったい何のために存在しているのでしょうか?

                                   

                                   

                                   というわけで「冷房が効いた部屋で血眼になって経費削減にまい進する想像力が欠如した緊縮財政主義者!」と題して論説しました。国家の財政運営を家計簿発想で考える政府関係者や財務省職員らは、まさに想像力の欠如と言わざるを得ません。夜でも熱帯夜が続いている状況でありますが、オリンピック競技は日中の炎天下で行われるのです。

                                   経済効果とは何なのか?マクロ経済のGDP3面等価の原則が理解できれば、普通に「建設国債発行」「政府支出増」という発想が出てくるはず。そして、今からでも冷房設備設置のために予算を増額することはできるわけです。日本には、ダイキン工業や新晃工業といった空調設備の企業はたくさんあり、技術的には何ら問題がありません。

                                   利権が発生するとか言っている人も改めて考えていただきたいのですが、利権が発生して何か問題あるでしょうか?冷蔵設備装置を付けることで恩恵を最初に受けるのは設備業者です。その設備業者の方は、皆さんのサービスを買っていただく消費者になるかもしれないのです。即ち最終的には、多くの日本人に便益が発生するのです。

                                   この国民経済への理解、GDP3面等価の原則の理解、お金の価値に対する理解、こうしたことが日本国民に深まらない限り、日本は亡国に突き進んでいくのでは?と大変危惧しています。

                                   少しでも冷房設置について、国立競技場はもちろん小中学校の校舎もそうですが、躊躇なく国債発行していただき、可及的速やかに実現して欲しいものと、私は思います。


                                  IR実施法案について(外資規制をかけないことによる問題点と海外のカジノで活躍するジャンケット問題)

                                  0

                                    JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                     

                                     今日は、2018/07/20 21:30に参議院本会議で可決されたIR実施法案について、反対理由とイメージ図に触れながら、次の3つの順で論説したいと思います。

                                     

                                     

                                    1.マクロ経済的の観点から集まったお金以上に収益を上げることはできない

                                    2.外資規制がないことの問題点

                                    3.ジャンケット問題

                                     

                                     

                                     私はIR実施法案に反対の立場でした。理由は複数ありまして、前段として下記の通り私見を述べておきます。

                                    ●ゲーミング事業自体は付加価値がなく、マクロ経済的に利益がない

                                    ●ゲーミング事業は、パチンコや競馬や宝くじと同じで分配金には課税されず税収増にも貢献しない(下図の「カジノ参加者の分配金」を参照)

                                    ●ゲーミング事業で仮に分配金が少ない場合は、当選金が少なくなってギャンブルの魅力を失う

                                    ●もし、IR実施法案を通すのであれば、外国人客に絞り込むようにするか、カジノ事業者に外資規制をかけるべきである

                                     

                                     

                                    <IR施設におけるゲーミング事業・ゲーミング以外事業の収益イメージ>

                                     

                                     上図で「賭場の従業員」とは、ルーレットで球を入れる人だったり、ポーカーなどでトランプを配る人などです。「ゲーミング事業以外の人件費」とは、賭場で飲み物を販売したりプレイヤーに持ってきたりする接客する人や、ホテル従業員などです。

                                     

                                     

                                     

                                    1.マクロ経済的の観点から集まったお金以上に収益を上げることはできない

                                     

                                     マクロ経済的に収益を上げられないという理由は、上図イメージをご参照の通り、掛け金以上にカジノ事業者が利益を出すことができないからです。

                                     

                                     周辺事業でホテルや会議場運営で利益を出すとしても、ゲーミング事業をメインとして集客する施設と、ディズニーランドのようなエンターテイメント施設をメインとして集客する施設で比較した場合、後者は「カジノ参加者の分配金」というのがない分、集まった客が施設内で使ったお金は、すべて事業者の収益・従業員の人件費とすることができます。

                                     

                                     事業者の収益、従業員の人件費は、法人税・所得税の増収につながりますが、分配金は宝くじの当選金等と同様に非課税です。

                                     

                                     

                                     

                                    2.外資規制がないことの問題点

                                     

                                     日本のIR実施法案は、特にカジノ事業者に外資規制をかけていないことに加えて、カジノ事業者が貸金業を併用することができます。

                                     

                                     即ち、日本人客を相手にお金を貸し込み、ゲームで負けさせてさらにお金を貸し付けるということができます。

                                     

                                     もし外国人観光客のお金を巻き上げることが主目的であるとするならば、日本人の入場は制限されるべきでしょう。

                                     

                                     したがって、カジノを日本で作るとすれば、外資規制と日本人の入場者禁止もしくは入場料を10万円など高めの設定をして敷居を高くするべきです。

                                     

                                     カジノも文化の一つという考え方として許容するという考え方もありますが、日本に来日する外国人で、カジノを目的に日本に来る人は、どれだけいるでしょうか?

                                     

                                     開業してみなければわからないとはいえ、近場ということでいえば中国人がたくさん来る可能性が十分にあり得ます。中国人はギャンブル好きで、実際にマカオのカジノでは大部分が中国人です。

                                     

                                     週刊ダイヤモンドの2018/05/18付掲載の「中国大陸客に乗っ取られたマカオ、日本のカジノも同じ轍か?」によれば、マカオの「ギャラクシーマカオ」のプレイヤーの約75%が中国大陸客であるとのこと。シンガポールや韓国のカジノも中国人が大半を占めるとのことです。

                                     

                                     何が言いたいか?といえば、外資規制をかけず海外のカジノ事業者が日本人からお金をむしり取るのか、それとも大量の中国人を来日させるのか?どっちも私の価値観では反対であるということです。

                                     

                                     外資規制をかけて日本のカジノ事業者が、カジノ事業を運営したとして、大量の中国人がゲームで負けて借金を作ったとして、取り立てることができるのでしょうか?取り立てができなければ、貸金業者の損失となります。

                                     

                                     取り立てるにしても、中国に乗り込んで取り立てるのでしょうか?

                                     

                                     外資規制をかけないのも問題ですが、かといって外資規制をかけたとしても、こうした問題があるわけです。外資規制の有無は別にしても、日本のカジノもギャンブル好きな中国人客を切り離して考えることはできないでしょう。

                                     

                                     もし、「カジノの中国化」が始まると、中国資本が参入し、飲食店に高級中華料理店、ショッピングセンターのテナントには時計や宝飾品で埋められる可能性があります。

                                     

                                     私は、日本の国土の一部が「中国人のための賭博場」になるのは嫌です。仮に外資規制をかけて日本人の中間層からお金を取るとしても、同じ成長戦略であれば、普通にインフラ整備や将来の生産性向上のための科学技術投資のほうが、よっぽど将来の子供や孫の世代に感謝される贈り物になると思うのです。

                                     

                                     

                                     

                                    3.ジャンケット問題

                                     

                                     読者の皆様は「ジャンケット」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

                                     

                                     ジャンケットというのは、カジノで大口顧客をあっせんし、ゲーム運営の委託を受ける業者のことをいいます。実際にゲーム運営をするとなれば、マネーロンダリングや反社会的勢力の関与といった問題点があります。

                                     

                                     一応、政府のIR推進本部事務局によりますと、有識者会議に提出した資料の中で、カジノ業者がゲーム運営や掛け金の貸付といった「中核的な業務」を委託する行為を禁止する方針としており、ジャンケットの活動は大幅に制限されています。

                                     

                                     しかしながら、マカオのコンサルタント会社のベン・リー氏によれば、「ジャンケットの活動が認められなければカジノの収益は大幅に下がると予想し、運営業者の投資意欲も削がれる」と分析しています。またCSLA証券のシニアリサーチアナリストのジェイ・デフィバウ氏は、大口顧客をあっせんするジャンケット禁止は織り込み済みで日本のカジノ事業の成否は、日本人の中間層の顧客獲得こそ重要だとの認識を示しています。

                                     

                                     ジャンケットがマネーロンダリングや反社会的勢力関与で問題だから、ジャンケット活動を禁止して日本人の中間層を顧客のメインとすべきという論調は、まことにゲーミング事業でいかに収益を上げるか?という答えなのでしょう。

                                     

                                     とはいえ、マクロ経済的にゲーミング事業は付加価値がありませんし、毎月の給料が増えないデフレ化では、他の消費を削減してゲーム事業にお金を費消するということになります。本当にこれが経済成長になるのか?といわれれば、「国債増刷」と「政府支出増」が行われない限り、マクロ経済的には経済成長しないということになるのです。

                                     

                                     

                                     

                                     というわけで、今日は「IR実施法案について(外資規制をかけないことによる問題点と海外のカジノで活躍するジャンケット問題)」と題して論説しました。

                                     猛暑が続き、熱中症で亡くなる人も多い今年の夏ですが、どう考えてもIR法案を政府が成長戦略として率先して推進するとは、プライオリティが間違っていると言わざるを得ないと思うのは私だけなのでしょうか?

                                     普通に小中学校に国費で冷房設置するとかやれば、経済成長に資するだけでなく、デフレ脱却の一助となり、税収も増えます。しかも熱中症で死ぬ人が増えて、本来は制帽設置は急いでやるべきことです。

                                     本来自然災害大国の日本において、急がれるべきでしかも冷房設置や治水・治山事業といった政策自体が経済成長できるのに、それが無視されてカジノで経済成長などと主張する人は、経済の理論を全く理解していない愚民であるとしか言いようがないと、私は思うのです。

                                     

                                    〜関連記事〜

                                    カジノの経済効果について(宝くじとGDP3面等価の原則を考える!)

                                    カジノの入場料の議論と経済効果について


                                    EUは、このままだと解体か?

                                    0

                                      JUGEMテーマ:通商政策

                                      JUGEMテーマ:グローバル化

                                       

                                       

                                       今日は、「EUは、このままだと解体か?」と題して、論説します。

                                       

                                       EUといえば、2017年1月17日の英国メイ首相によるEU離脱宣言、スペインカタルーニャ独立問題、フランスにおけるマリーヌ・ルペン氏の台頭、イタリアの南アフリカ難民受入問題、ドイツのドイツ銀行危機とメルケル首相の支持率低下など、EUという体制を維持するにはネガティブなニュースが続いております。

                                       

                                       EUは、もともとフランス・ドイツ・イギリスという超大国に加え、イタリア・スペインといった周辺国が集合体となったという構造ですが、この構造そのものが弱体化しているというのが、現在のEUの状況であるといえます。

                                       

                                       例えば、ドイツ銀行の経営危機に関していえば、経営危機に陥っているドイツ銀行を、メルケル首相は救済する意思表示をすればいいのですが、かつて自らが他国の銀行の経営危機に対して、国家による救済は許さないとしてきたことから、簡単にドイツ銀行の救済ができない状況です。

                                       

                                       ドイツの危機がさらに表面化して、ドイツの危機が深まり、ドイツが瓦解すると、EUも瓦解せざるを得ないでしょう。

                                       

                                       また、メルケル政権が崩壊すれば、EUの指導力を持つ大国が消えることになります。短期的にはメルケル首相のような頑固な人がいなくなったほうが、銀行の救済をしやすくし、EU各国にとっては経済政策をやりやすくなってEUとしてまとまる可能性ががあります。

                                       

                                       とはいえ、中長期的には指導力を持つ国がいなくなることで、バラバラになっていくこともあり得ます。

                                       

                                       どちらに進むにせよ、EUは解体に向かう可能性が高いのでは?と思うのです。

                                       

                                       ドイツはEU内では大国であり、GDP的にも人口的にも一番の大国です。もう1つの大国であるイギリスがブレグジットで出ていくことで、EUは組織力・まとめる力が一気に小さくなります。

                                       

                                       最近ではトランプ大統領が、フランスのマクロン大統領に対して、「EUを離脱したらどうか?」と提案したことが話題になっています。マクロン大統領はEUと緊密に連携をとるとして、フランスの主権回復を訴えてEU離脱を主張するマリーヌ・ルペン氏と大統領選挙を争って当選しました。マクロン大統領としては、トランプ大統領にEU離脱の提案を受けたとしても、そう簡単に受け入れることはできないでしょう。

                                       

                                       ドイツ銀行の株価が下落して、それを買いざさえたのは、中国の海南航空を事業ベースとしている海航集団でした。そして、フォルクスワーゲンの不正排ガス問題でみた場合、フォルクスワーゲンのメインバンクはドイツ銀行です。

                                       

                                       ドイツ銀行がおかしくなった場合、フォルクスワーゲンの経営もおかしくなり、世界最大の部品企業であるボッシュの経営もおかしくなって、結果的に中国の製造業の基盤も壊れるというリンク構造があります。

                                       

                                       世界経済を考えれば、リーマンショックのような事件が起きる兆候ともいえる事象が既に目の前にあり、メルケル首相はドイツ銀行の救済を急ぐべきなのですが、メルケル首相に救済の意思表示がないため、ドイツ銀行株が株式市場で売られているという状況が

                                      続いています。

                                       

                                       救済しない場合は、中国の経済まで壊れるという波及リスクもあるため、救済以外はどうしようもないのです。

                                       

                                       ドイツ銀行の2017年12月末での総資産は、世界金融機関ランキングで17位です。

                                       

                                      <世界の金融機関の総資産ランキング(2017年12月末時点)>

                                       

                                       上表の通り、17位に位置するドイツ銀行の総資産額は1兆7,668億ドルです。

                                       

                                       これは、ゆうちょ銀行1兆8,735億ドル(13位)、みずほフィナンシャルグループ1兆8,501億ドル(14位)、三井住友フィナンシャルグループ1兆8,474億ドル(15位)といった日本の金融機関1行に匹敵します。日本における有力な金融機関1行が経営破綻となれば、これは大変なことで世界経済へ大きな影響があるレベルの規模です。

                                       

                                       そして、ドイツ銀行に資金を貸しているアメリカの銀行や、日本の銀行もあります。

                                       

                                       こうした構造を踏まえますと、国際金融的に怖いのは、システミックリスクとカウンターパーティーリスクの2つのリスクです。

                                       例えばドイツ銀行の取引相手、取引銀行のリスクであり、それが連鎖するシステムのリスクです。

                                       

                                       このリスクをどうやって排除していくべきか?これをやらないとリーマンショックのような金融危機の発生が現実のものとなる可能性があります。

                                       

                                       米国のトランプ大統領のグラス・スティーガル法復活は、商業銀行業務と投資銀行業務の併用を規制することを目的にしていますが、米国の銀行の経営リスクを未然に防ぐという意味で、理に適っています。

                                       

                                       米国に限らず、他国もこうしたリスクを認識しながら対策をとる必要があります。なぜならば、放置した場合、実際に金融危機が発生したときのダメージが大きくなるからです。

                                       

                                       

                                       

                                       というわけで、「EUは、このままだと解体か?」と題して論説しました。日本の場合、需要削減の消費増税8%→10%がスケジュール化されていますが、リーマンショッククラスの問題が発生したら、消費増税しない可能性があります。

                                       とはいえ、そうなったとしても、それは付け焼刃的な発想であり、もともとのプライマリーバランス黒字化目標が残っている限り、常に消費増税しなければならないという発想から抜けきることはできないでしょう。

                                       インフレで物価上昇を抑制する必要があるのであれば、消費増税も選択肢の一つとしてあり得ますが、日本はデフレですのでインフレ対策ではなく、デフレ対策が必要です。

                                       具体的にいえば、「国債増刷」と「政府支出増」の2つの組み合わせなのですが、いつからこの組み合わせに舵を切るのか?EU解体や中国の台頭といった世界情勢を踏まえれば、早く日本を外需依存を引き下げ、国内需要主導の経済にしていく必要があると、私は思うのです。

                                       


                                      ドイツ銀行の経営危機で、メルケル首相に強烈なブーメランが炸裂!

                                      0

                                        JUGEMテーマ:グローバル化

                                         

                                         前回は「ドイツで起きている2つの問題」ということで論説しましたが、今日は2つの問題の中でもドイツ銀行の経営危機に焦点を絞って、CoCo債という仕組み債を発行したことで、経営が深刻な状況になっていることをお伝えしたいと思います。

                                         

                                         少し古い記事ですが、ブルームバーグが2018年3月27日に取り上げたドイツ銀行のCoCo債リスクについての記事をご紹介します。

                                         

                                        『ブルームバーグ 2018年3月27日 15:35 JST ドイツ連銀がCoCoのリスク警告−トリガー発動なら投資家動揺も

                                         欧州を中心に発行されてきた偶発転換社債(通称CoCo)は、金融機関が苦境に置かれた際に損失吸収に充当し、公的資金による救済を回避する目的で金融危機後に考案された。銀行の健全性の向上に寄与するはずだったが、新たな危機を引き起こす結果となる恐れがある。

                                         市場規模が1786億ユーロ(約23兆5000億円)相当に上るCoCoは、ほぼ試練に遭うことのない状態がこれまで続いてきた。ドイツ連邦銀行の3月の月報によれば、規模が拡大する場合は特にそうだが、一定の条件の下で株式に転換されることなどを定めたトリガー条項が実際に発動されれば、投資家を動揺させ、他の金融機関の安定を損なうこともあり得る。

                                         2016年にはドイツ銀行によるCoCoのクーポン支払い能力を一部のアナリストが疑問視し、投資家は似たような状況を少し経験した。クーポンの支払いは行われたが、不安に駆られた顧客がビジネスを他の取引先に移し、ドイツ銀の収入減少につながった。

                                         CoCoは発行体の自己資本比率があらかじめ定められた水準を下回った場合、株式への転換や元本の削減が行われるほか、発行体の裁量でクーポンの支払いを停止することもできる。自己資本トリガーの発動基準は現在、CET1(普通株式等ティア1)比率で5.125%に設定されているが、発動を容易にするために欧州の監督当局は引き上げを検討すべきだとドイツ連銀は主張した。』

                                         

                                         

                                         上述のブルームバーグの記事ですが、欧州の金融機関を中心に発行されたCoCo債についてリスクが大きいと警告しているニュースです。

                                         

                                         リーマンショック、サブプライムローンショックが発生した際、米国の金融機関は倒産を防ぐために、保有資産の売却を推進しました。ついでに投資銀行業務も縮小させていきました。日本では銀行業務、証券業務は、本体で併営することができません。即ち銀証ファイアーウォールというものがありますが、米国は銀行が証券業務を併用することができます。

                                         

                                         投資銀行業務とは証券業務といい、商業銀行業務のことを銀行業務といいます。日本では、みずほ銀行が証券業務を行うことはできないため、みずほ証券という証券会社があります。三井住友銀行でいえば、日興コーディアル証券が証券業務をやっており、日興コーディアル証券は、SMBCグループの一員です。三菱UFJ銀行の場合は、三菱UFJモルガンスタンレー証券が証券業務をやっています。このように日本では商業銀行が投資銀行業務を行うことができないのですが、米国では可能となっています。

                                         

                                         銀証ファイアーウォールというのは、銀行が集めた預金で証券業務と行えるとなると、リスクの高い金融商品を買うことがあり得ます。そうしたリスクの高い金融商品に手を出すことで、万一その金融商品が紙くずとなった場合に、預金が戻らなくなる可能性が

                                        あるため、規制しているものです。

                                         

                                         米国国内では、かつてグラス・スティーガル法という法律によって、銀証ファイアーウォールがあったのですが、クリントン大統領が1999年に廃止法案に署名し、商業銀行が投資銀行業務を併営できるようになっているのです。これは日本でいえば、三菱UFJ銀行や三井住友銀行、みずほ銀行などの銀行が直接証券業務ができるようになったことを意味します。預金をリスクの高い有価証券に投資することが可能になり、銀行のリスクが高まることから日本では銀証分離を基本としていましたが、業務分野の規制緩和により、子会社方式での相互参入が認められています。(子会社方式での相互参入の例:みずほ銀行とみずほ証券、三菱東京銀行と三菱UFJモルガンスタンレー証券など)

                                         

                                         トランプ大統領は、グラス・スティーガル法を復活させて規制すべきであると主張していますが、米国では今後どうなるか?私は注目しています。

                                         

                                         ドイツ銀行の話に戻しましょう。

                                         

                                         リーマンショック、サブプライムローンショック発生時に、米国の金融機関は資産売却を進める一方、その資産を逆に買い向かったのがドイツ銀行です。

                                         

                                         米国の銀行が規模縮小する中で、逆にドイツ銀行は規模拡大を図りました。今、この時の規模拡大の方法に、大きな問題があったと言われているのです。

                                         

                                         米国とは異なり、欧州ではリーマンショック発生時に、資産の時価評価を放棄するという手法を取り入れました。時価評価を放棄するとは、本来であれば保有資産が価格下落で毀損しているにもかかわらず、その評価損を表に出さないで簿価などで評価することを意味します。

                                         

                                         欧州の金融機関は、この手法で損失を表面化させることはなかったものの、不良債権を資産内に抱えたまま業務を拡大していきました。

                                         

                                         特にドイツ銀行の場合は、米国が売った資産をどんどん買収していきました。本来、必要な資本増強もCoCo債を発行して、ごまかしてきたのですが、この時の本質的な問題解決をしなかったすべての問題が、今表面化してきているという状況なのです。

                                         

                                         CoCo債発行の問題自体は、2016年に指摘されており、2年前にドイツ銀行の株価は暴落しました。この暴落したドイツ銀行の株式を買い支えるために出資したのは、中国の海航集団で、HNAインフラストラクチャー(香港株で証券コード:0357)という企業のグループです。海航集団は、海南航空というエアライン事業がベースですが、その海航集団がドイツ銀行を買収したのでした。

                                         

                                         今、ドイツ銀行の筆頭株主は、その海航集団です。ところが海航集団もまた11兆円もの巨大な有利子負債を抱え、2018/07/04にはナンバー2がフランスで事故死するなどの混乱もあって国有化の危機になっています。つまりドイツ銀行の筆頭株主が新たな出資ができる状況ではないのです。

                                         

                                         この状況であれば、本来ドイツ銀行は規模縮小をするべきですが、保有資産を売却や、融資の貸し剥がしをした場合、高値掴みしたものを投げ売る必要があって、損失が表面化します。

                                         

                                         その際、資本増強することも可能なのですが、過去にCoCo債というリスクの高い資金調達をしてきたため、増資で一株当たり利益希薄化によって株価が下がると、どんどん暴落してしまう可能性があるのです。

                                         

                                         本来ならば、ドイツ政府やEUが救済に走るべき状況です。ところが、ドイツのメルケル首相は、かつてリーマンショック、サブプライムローンショックのとき、EU域内のドイツ国外の他国の経営に陥った銀行に対して、「国による救済は許されない!まかりならん!」と言っていました。

                                         

                                         そのため、メルケル首相としても、ドイツ銀行が瀕死の経営危機に陥ったとしても、手出しができる状態ではありません。他国の銀行に対して「政府の救済は許さない!まかりならん!」と言ってきたメルケルにとって、まさにブーメランとなってメルケル首相を襲ってきたと言えるでしょう。

                                         

                                         

                                         というわけで、今日はドイツ銀行の経営危機についてお伝えしました。EUと経済連携協定を交わした安倍総理ですが、EU発のリーマンショックのようなものが発生する可能性があるため、外需に頼るのではなく、内需に頼る政策をとるべきであると考えます。具体的には、日本国内のインフラ整備をはじめとする内需拡大であり、政府支出増です。

                                         ドイツ銀行の危機は、中国の海航集団も絡み、解決は難しいでしょう。やがてEUは解体するかもしれません。となれば、7/17にEUとEPA(経済連携協定)に署名した安倍首相ではありますが、そもそもEUと経済の振興を今以上に深めていくこと自体、先行き日本にリスクとなってくるのではないか?と、私は思うのです。

                                         

                                        〜関連記事〜

                                        CoCo債(偶発転換社債)という資金調達手法

                                        トランプ大統領が検討するグラススティーガル法(銀行法の通称)の復活について


                                        ドイツで起きている2つの問題

                                        0

                                          JUGEMテーマ:グローバル化

                                           

                                           今日は「ドイツで起きている2つの問題」と題し、ドイツについて取り上げます。

                                           

                                           今、ドイツでは2つの問題が起きていると言われています。

                                           

                                           1つ目は、メルケル政権分裂の危機です。

                                           

                                           移民問題をめぐる議論で、ドイツのメルケル首相と、ホルスト・ゼーホーファー内相との間で対立が生じています。特に南部のバイエルン州は、難民が入ってくる入り口にあたるのですが、バイエルン州は難民を受け入れたくありません。

                                           

                                           一方でメルケル首相は、無制限に移民を受け入れると表明した張本人であり、この移民問題で大きな対立が生じています。

                                           

                                           2018/07/06〜2018/07/07にかけてEU首脳会談が行われ、EU圏内で難民に対してどのような解決策があるのか?議論が行われました。一応、議論はまとまったものの、中身的にはあいまいでいい加減なものが多い内容となっています。地政学的に難民受け入れの玄関となっているイタリアは「イタリアだけが多くの移民を受け入れているのは不公平」として、難民受け入れの分担を提案して、なんとか合意したという状況です。

                                           

                                           その上、トルコに難民を追い返すという政策をとっていますが、トルコとEUとの関係もおかしくなってきており、トルコがいつまで難民を受け入れ続けられるか?不明な状況です。

                                           

                                           このように難民によってヨーロッパがおかしくなってきている中で、ドイツ政権もCDU(ドイツキリスト教民主同盟)、CSU(キリスト教社会同盟)の連立政権となっています。

                                           

                                           もし、メルケル首相とゼーホーファー内相との間が完全に決裂すると、連立崩壊となります。

                                           

                                           2つ目は、ドイツ銀行の問題です。ドイツ銀行が米国のストレステストと呼ばれる銀行のテストで、重大な脆弱性があるということで、不合格になりました。

                                           

                                           FRBによるストレステストでは、資本的な問題と内部の監査状況、具体的にはマネーロンダリングが行われていないか?と、資金が健全に運用されているか?の2つをチェックします。

                                           

                                           ドイツ銀行はこの2つが不合格でした。

                                           

                                           米国のストレステスト自身は、罰則規定もなければ強制権もありませんが、ストレステストに落ちたということ自体、銀行としてリスクがあるとみなされます。

                                           

                                           下記のチャートの通り、現在ドイツ銀行の株価は一時の高値と比べて3分の1以下と、リーマンショック時の株価水準で低迷しています。

                                           

                                           

                                           ドイツ銀行がこのままちゃんと運営できるのか?新たなリーマンショックのような金融危機が発生する可能性もあり、ドイツ銀行の今後の行方を注視したいと思っております。

                                           

                                           

                                           というわけで、今日は「ドイツで起きている2つの問題」をご紹介しました。

                                           

                                          〜関連記事〜

                                          男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

                                          「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

                                          ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件

                                           


                                          中国は反日で、台湾が親日である理由とは?

                                          0

                                            JUGEMテーマ:台湾

                                            JUGEMテーマ:台湾ニュース

                                            JUGEMテーマ:中国

                                             

                                             私は2015年9月に台湾を往訪したことがありまして、今日は、中国が反日であるのに対して、台湾がとても親日である理由について述べたいと思います。

                                             

                                             読者の皆様の中には、中国が反日である一方、台湾は親日であることに対して、日本に対して正反対な感情を抱くのを不思議に思われる方も多いかと思いますが、私は中国が台湾と同様に親日国家になることはあり得ないと考えております。

                                             

                                             かつて小平の時代は日本礼讃だった時代があり、日本映画を日本から中国に持ち込んだら、中国国内は黒山の人だかりになったときがあったようです。

                                             

                                             1974年に西村寿行の小説で「君よ憤怒の河を渉れ」という原作を、松竹が封切公開して1976年に映画化しました。そのとき出演した俳優の高倉健、中野良子、栗原小巻らは、中国でも大人気だったと言われています。

                                             

                                             「君よ憤怒の河を渉れ」の作品は、日本では2005年に徳間書店から再販し、1979年1月5日に「ゴールデン洋画劇場」でテレビ放映もされたとのことです。

                                             

                                             こうして人気俳優もいるような日本礼讃の時もあったわけですが、中国というと反日のイメージがあります。

                                             

                                             では、そのような中国とは別に、なぜ台湾は親日的なのでしょうか?

                                             

                                             歴史を遡れば、日本は50年間もの間、台湾を領有していました。その50年間で、日本は台湾に何をしたのでしょうか?

                                             

                                             日本は、欧米列強国のように、植民地支配にして搾取するということをしませんでした。

                                             

                                             学校を設立し、日本人と同じ教育をすると同時に、社会のインフラ整備も行いました。具体的には、ダムを作り、道路を作り、鉄道を敷き、警察官を教育して日本精神を教え込んだのが台湾です。台湾人のほうが、現在の日本人よりも日本精神を持った台湾人のほうが多いかもしれません。

                                             

                                            <台湾の鳥山頭ダム>

                                            (2015/09/20に杉っ子が撮影)

                                             

                                             

                                             

                                             それでは中国はどうか?といえば、これはもう教育のバックグラウンドが全く違います。つい10年前まで、文字の読み書きができる人口の割合である識字率は50%程度と、多少漢字が読めても識字率は低かったのです。変な言い方になりますが、日本ではホームレスの人を含めて、識字率は100%にほぼ近いわけですが、中国では10年ほど前までは識字率が相対的に低かったのです。

                                             

                                             今でこそ、当時より識字率は上昇しましたが、一人っ子政策による悪影響が出ていると言われています。

                                             

                                             中国共産党政府は、2016年に一人っ子政策をやめましたが、それで人口が増えたか?と思いきや、2017年以降の人口の伸び率は、それほど変わっていません。

                                             

                                            <中国の人口の推移(2018年4月時点)>

                                            (出典:世界経済のネタ帳)

                                             

                                             

                                             中国は沿岸沿いの北京や上海は猛烈な経済成長をしています。GDPの数字がデタラメであることが言われていいるものの、公共事業を中心に1995年比で8倍もの政府支出を行っており、数字はともかくとして政府支出分は経済成長しているのです。

                                             

                                             その結果、北京のマンションの価格は東京の2倍といわれ、住宅ローンは毎月10万ずつ返済しても100年かかるような物件が多い。しかも幼稚園から大学までの学費を考えると、子供も作れず、結婚もできないという状況にあるようです。

                                             

                                             貧富の格差が大きく、単一民族ではないことや、中国共産党が支配している民主主義国家ではないことも考えますと、台湾のように親日になることは土壌として難しいものと思われます。

                                             

                                             一方で台湾もまた出生率が1.0を切る状態なのですが、これは馬英九政権など親中派の政権が、中国人を労働者として受け入れることを推進したため、台湾人と中国人で賃金切り下げ競争となって年収が伸び悩んでいることが原因です。

                                             

                                             台湾の若者がどのように考えているのか?私も大変関心がありますが、かつての日本精神を持った台湾人は、既に高齢になっているでしょう。そうした台湾人が総退場すると、日本語を話せない台湾人がどんどん増えていくと思われます。

                                             そうなると、台湾も今後どうなっていくのか?という不安がありますが、台湾は反日教育どころか、八田興一の功績を知っています。そもそも日本人のほとんどが、八田興一なる人物を知りません。日本の歴史の教科書に載っていません。

                                             

                                             私は仮想敵国中国とは、友好関係は結べないと思う一方、台湾は友好関係が結べると考えます。八田與一がダム・灌漑施設を作り、台湾を有数の穀倉地帯にして豊かにしました。

                                             第17回の高校野球では、台湾の嘉義農林学校が準優勝までしています。当時、嘉義農林学校と呼ばれた学校は、現在2000年に大学に昇格して、国立嘉義大学と呼ばれています。

                                             

                                             

                                             

                                             

                                             というわけで、中国と台湾ではバックグラウンドが違いすぎているため、中国人が台湾人のようになることはない旨の論説をさせていただきました。日本にとって台湾は大切にすべき友好国であると私は思います。

                                             

                                            〜関連ブログ〜

                                            同化政策(大日本帝国・ローマ帝国)と植民地(欧米列強国)の違い

                                             

                                            〜参考写真〜

                                            <鳥山頭ダムを作った八田興一>

                                             

                                            <八田興一の出身地の石川県金沢市出身の森喜朗元首相が訪れて桜の木を植えた場所>

                                             

                                            <台湾高速鉄道>

                                             

                                             

                                             

                                            <日本の新幹線と内装がほとんど同じの台湾の新幹線の車内の様子>

                                             

                                             

                                            <台湾の新幹線のテーブル(上)と、アメリカの新幹線アムトラックのテーブル(下)>

                                            (台湾新幹線は2015/09/20、アメリカ新幹線アムトラックは2014/12/31、いずれも杉っ子が撮影)

                                            ちゃんと飲み物を置く窪みがあります。アメリカのアムトラック新幹線には、飲み物を置く窪みがありません。

                                             

                                            新幹線一つ見ても、日本精神・日本のおもてなしというのは、台湾には伝播されていると思います。

                                             


                                            日本の技術を盗むために、日本企業のベテラン社員の定年退職者を厚遇雇用する中国と韓国!

                                            0

                                              JUGEMテーマ:通商政策

                                               

                                               今日は、2018/6/28に日本経済新聞で報道された米国のトランプ政権が海外への技術流出を防ぐために、米国への海外からの投資を調査している外国投資委員会の機能強化の決定のニュースに触れ、日本でも現在進行している中国・韓国への技術流出について論説したいと思います。

                                               

                                               

                                               下記は日本経済新聞の2018/06/28の記事です。

                                               

                                              『日本経済新聞 2018/06/28 米、外資規制を厳格化へ 中国念頭も狙い撃ちは回避 議会、CFIUS機能強化審議

                                              【ワシントン=河浪武史】トランプ米大統領は中国企業の対米投資制限を巡り、既存の対米外国投資委員会(CFIUS)による審査厳格化で対応すると27日に正式表明した。中国を狙い撃つ真正面からの激突を避けたのは、米企業が中国で締め出される報復を懸念したからだ。ただ、米議会が審議するCFIUSの改革法案は強力で、中国勢の対米投資縮小は避けられない。

                                               トランプ氏は中国の知的財産権の侵害を制裁するため、500億ドル(約5兆5千億円)分の中国製品に追加関税を課すとしており、7月6日に第1弾を発動する。米財務省には6月末までに中国企業の対米投資の制限案を検討するよう指示していたが、27日にトランプ氏は既存組織であるCFIUSを投資制限に活用すると表明した。

                                               CFIUSは外資全般を対象とする。トランプ政権内には大統領権限で中国企業の投資を抜本的に差し止める強硬案もあった。具体的にはイランへの金融制裁などに用いてきた「国際緊急経済権限法」を発動して中国にも適用し、モノやマネーの流れを根本から止める仕組みだ。ナバロ大統領補佐官ら強硬派は、ホワイトハウスの裁量が大きい同法の発動を主張してきた。

                                               ただ、ムニューシン財務長官ら穏健派は投資分野での中国の報復措置を強く警戒した。米中関係をモノの貿易でみれば中国の対米輸出が圧倒的に多いが、直接投資は米国の対中投資額(ストック)が925億ドルと、中国の対米投資より3倍以上も大きい。成長市場の中国には金融や自動車、ハイテクなどあらゆる米企業が進出し、中国が米企業の投資を締め上げれば打撃が大きい。

                                               さらに、米企業が仕掛ける世界規模の大型M&A(合併・買収)は「巨大市場を持つ中国の競争当局の承認が今では欠かせない」(米中通商筋)。実際、半導体大手のクアルコムは中国当局の承認が得られず、車載半導体のNXPセミコンダクターズ(本社オランダ)を巨額で買収する構想が滞っている。

                                               もっとも、トランプ氏が追加制裁を見送っても、中国企業の対米投資が制限される流れが変わるわけではない。CFIUSは財務省や国防総省などが管轄する独立組織で、軍事転用が可能な技術が流出するなどして安全保障上で問題だと判断すれば、大統領に投資中止を勧告する。米議会は中国企業を念頭に、審査対象をさらに広げる法案を検討中だ。

                                               例えばCFIUSのこれまでの主な審査条件は「米企業の支配を目的とする海外企業による買収・合併」だったが、新法案では少額出資や合弁企業の設立も対象に加える。中国などを「特に懸念される国」と指定して審査をさらに厳格化する条項もある。新法案では国家安全保障というCFIUSの目的が拡大解釈され、人工知能(AI)など先端技術を持つ米企業への出資を幅広く制限することになる。

                                               米議会は中国製品の追加関税に異論を唱えてきたが、CFIUSの権限強化には与野党がそろって賛成する。下院は26日、CFIUS改革法案を400対2という圧倒的多数で可決した。中国の知財侵害や技術移転の強要、サイバー攻撃といった手法には、米議会のアレルギーが極めて強い。上院での審議を急ぎ、米議会は早期の法案成立を目指す。』

                                               

                                               

                                               上記の通り、トランプ大統領が海外の技術流出を防ぐため、米国への外国からの投資を調査している外国投資委員会の機能強化を決定しました。

                                               

                                               日本でもシャープが鴻海(鴻海は中国系台湾企業)に買収されるなど、特に家電メーカーの体力が弱まったのと同時に、中国系企業に買収されたり、韓国系の投資企業に投資先として狙われています。

                                               

                                               日本企業が持っている技術が、中国をはじめとした海外へ流出されてしまうことは、安全保障の面からも抑制する方法を検討すべきであると考えます。

                                               

                                               トランプ大統領は、直接的に中国からの投資を差し止めるのではなく、CFIUS(Committee on Foreign Investment in the United States=対米外国投資委員会)機能強化に変えたことで、表面的には中国への強硬な姿勢を崩した形になっていますが、軍事転用が可能な技術流出の恐れがあると判断される場合は、CFIUSは大統領に対して投資中止を勧告することになっています。

                                               

                                               また米議会が中国企業を念頭に、審査対象を広げる法案を検討していることからも、米国が中国への技術流出に対して、対策が必要と認識していることが十分にうかがえます。

                                               

                                               こうした米国の動きと比べますと、我が国日本は鈍い。はっきりいって、フラットパネルディスプレイの軍事技術を持つシャープ、原発や半導体の技術を持つ東芝が、海外企業に買収されようと経営危機に陥っても、”自己責任”の一言で片づけているのか?政府が支援するなどの声が一向に出てきません。

                                               

                                               自由主義で買収されようが”負けた人の自己責任”と一言で片づけていいのでしょうか?

                                               

                                               日本も中国をはじめとした海外へ技術流出に対して、これ以上は防ぐための政策をとれないのか?真剣に議論する必要があるものと考えます。この問題は、現在進行形で、今もなお日本企業の中国への技術流出が起きているのです。

                                               

                                               取れる方策としては2つあるといわれています。

                                               

                                               1つ目はスパイ防止法制定です。

                                               

                                               国連憲章51条では「自衛権」について記載があります。

                                              『国連憲章第51条
                                              この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当って加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。また、この措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持または回復のために必要と認める行動をいつでもとるこの憲章に基く権能及び責任に対しては、いかなる影響も及ぼすものではない。』

                                               

                                               上記は国連憲章51条の本文ですが、自衛権は、国際法で定められた独立国固有の権利であることがわかります。そのため、世界の各国は防諜機関を設立して取り締まりをしています。米国ではCIA・FBI、ロシアではKGBなどが防諜機関です。スパイ罪の最高刑は死刑や無期懲役といった重い刑罰を科していますが、国家の安全を脅かすことは公益の利害を損ねるため、当然と言えます。

                                               

                                               一方で、日本にはスパイ防止法がありません。1985年に自民党から起案されましたが廃案となっています。もともと公務員の守秘義務を定め、第三者への漏洩する行為を防止することを目的とした法案であったにもかかわらず、マスコミらが憲法が保障する表現の自由に抵触するとして批判の対象になってしまったのです。当時の野党も反対し、結果野党が審議拒否して、そのまま廃案となりました。

                                               

                                               2つ目は日本の特許法の欠陥です。

                                               

                                               最先端技術が特許になるならないは別として、特許出願しますと、日本では出願日から1年6か月後に、特許法第64条により、特許出願した内容が公開されます。

                                               一般的には出願日から1年3か月が経過する前に、特許出願を取り下げることで、出願公開を回避することは可能ですが、特許が認定されようと認定されなかろうと、18か月後に全部公開されるというのは、欠陥ではないかと思うのです。

                                               

                                               米国の場合、国家の防衛安全保障にかかわる特許は公開しなくてもいいことになっていまして。そうした公開されない特許のことをサブマリン特許と呼ばれています。

                                               

                                               日本は法律的にこうした欠陥があるため、これを変える必要があります。

                                               

                                               上記2つ以外に検討しなければならないのは、中国に進出していた日本企業のベテラン社員が定年退職をきっかけに、中国企業が厚遇スカウトするという手法があります。ベテラン社員を厚遇雇用するのは、日本の技術を盗み取るためです。

                                               

                                               福建省に福州と呼ばれる都市がありますが、成田空港との直行便があります。この福州ではリチウム電池の開発に携わった日本人が定年退職後に、中国企業に雇用されます。評論家の宮崎正弘氏によれば、月給30万円で社宅費用は全額会社負担に加え、月1回日本への帰国が認められるとのこと。

                                               

                                               月給30万円というのは、中国の購買力平価で考えた場合、130万〜140万円に相当します。一人当たりGDPで中国9,000ドル、日本45,000ドルですから、5倍弱の差はあります。何が言いたいかといえば、中国で月給30万もらうということは、毎月130万もらっているのと同じです。かなり贅沢ができます。

                                               

                                               そういう形でベテラン日本人エンジニアを再雇用して技術流出しているケースにも対策を考える必要があります。即ち、定年を延長してでも、ベテラン技術者は日本企業に残すべきです。

                                               

                                               

                                               

                                               というわけで、今日は「日本の技術を盗むために、日本企業のベテラン社員の定年退職者を厚遇雇用する中国と韓国!」と題し、論説しました。

                                               米国のトランプ政権は、技術流出について厳しい対応を検討していると思われるかもしれませんが、世界ではそれが当たり前。日本は、平和ボケで頭の中がお花畑になっている国会議員らが多い。その結果、日本の技術が掠め取られてもなんとも思わないのでしょうか?

                                               特にベテランエンジニアが中国や韓国に再雇用されるという事態は、デフレで生活しにくくなった日本の状況では、解決が難しい。家計にとってお金は大事だからです。とはいえ、外国人労働者を受け入れるくらいなら、ベテランの日本人を日本企業に残すほうが、よほどマシだと考えます。

                                               日本企業が厚遇でベテラン社員を定年延長できる制度にするためには、企業が十分に利益の確保ができるようにするため、デフレ脱却が必須です。加えて、受注企業が十分な利益を中長期的に安定的に得ることができるよう、自由主義による競争強化・一般競争入札ではなく、場合によっては供給力強化、品質向上のための政策に舵を切ってもいいのではないでしょうか?


                                              CoCo債(偶発転換社債)という資金調達手法

                                              0

                                                JUGEMテーマ:直接金融

                                                JUGEMテーマ:証券会社

                                                JUGEMテーマ:国際金融情勢

                                                 

                                                 今日は企業の資金調達の方法の1つであるCoco債という社債についてご紹介したく、転換社債やストックオプションなどの新株予約権についても触れながら、CoCo債の特徴を論説します。

                                                 

                                                 次の3つの表題の順で説明したいと思います。

                                                 

                                                1.資金調達と資産運用は表裏一体

                                                2.転換社債とワラント債の特徴

                                                3.CoCo債の特徴

                                                 

                                                 

                                                 

                                                1.資金調達と資産運用は表裏一体

                                                 

                                                 リスクとリターンが表裏一体であるのと同様に、資金調達と資産運用もまた、表裏一体の関係にあると私は思っております。即ち、数学でいうところの関数・方程式とグラフみたいなものです。そのため、あらゆる金融商品について、資金調達サイドから見るメリデメと、資産運用サイドから見るメリデメは、常に表裏一体であると考えております。

                                                 

                                                 普通社債を考えれば理解しやすいと思われるのですが、普通社債で資金調達する場合のコストは支払利息です。その利息を受け取るのは投資家になります。普通社債の資金調達コストは、発行企業体の財務内容などを投資家が判断して決まります。

                                                 

                                                 発行企業体の財務内容が、相対的・絶対的に良好と判断されれば、利息は小さくなります。結果、発行企業体は少ないコストで資金調達でき、投資家は利回りが小さくなります。

                                                 

                                                 逆に相対的・絶対的に良好でないと判断されれば、利息は大きくなります。その結果、発行企業体は高いコストで資金調達することとなり、投資家は利回りが大きくなるのです。

                                                 

                                                 

                                                 

                                                2.転換社債とワラント債の特徴

                                                 

                                                 以上は普通社債についての説明でしたが、株式投資をされている方であれば、転換社債という金融商品をご存知の方もおられるでしょう。

                                                 

                                                 転換社債は、株式と社債を合体させた商品であり、株価がトリガーと呼ばれる価格にタッチしたら、株式へ転換請求できる権利を持つ社債といわれています。デリバティブ取引のオプション取引の1つであるコール・オプション(トリガー価格で買う権利)が付いた社債ともいえます。

                                                 

                                                 似たような商品では、ワラント債というのもありました。ワラント債は、価格がトリガーと呼ばれる価格にタッチしたら株式を購入できる権利を売買するというものです。

                                                 

                                                 転換社債とワラント債の違いでいえば、転換社債は社債部分の資金を投資家が既に払い込んでいるため、発行企業体からみると、株式転換された場合に、新たな資金流入が発生しません。

                                                 投資家サイドからみた転換社債は、権利行使価格以上に株価が推移しているのであれば、株式転換後の株式を市場で売却することで、そのまま「時価−権利行使価格」の分だけ利益を得ることができます。

                                                 

                                                <発行企業体における転換社債の転換前後のバランスシートのイメージ>

                                                 

                                                 

                                                 

                                                 一方でワラント債は、既に払い込む社債部分がないため、発行企業体からみると、権利行使後に新たに資金が払い込まれることで、自己資本に資金が流入します。

                                                 投資家サイドからみた場合、権利行使価格にタッチしたら、株式購入代金を一時的に資金を払い込む必要がありますが、権利行使価格以上に株価が推移しているのであれば、すぐに市場で売却することで、「時価−権利行使価格」の分だけ利益を得ることができます。

                                                 

                                                <発行体企業におけるワラント債の権利行使前後のバランスシートのイメージ>

                                                 

                                                 

                                                 企業が役員や従業員にインセンティブとして給料に変えてストックオプションを付与することがあります。このストックオプションも、株価がトリガーと呼ばれる価格にタッチしたら、株式を買う権利があるというもの。これは従業員が一時的に金銭を払い込むわけではないため、ワラント債に近いといえます。

                                                 

                                                 以上「転換社債」「ワラント債」「ストックオプション」という語彙を出させていただきましたが、2002年4月の商法改正で、新株予約権制度というのが新設されて「新株予約権」という名称に統一され、「新株予約権付き社債」と呼ぶようになりました。

                                                 

                                                 

                                                 

                                                3.CoCo債の特徴

                                                 

                                                 CoCo債とは「Contingent Convertible Bonds」の略称で、「偶発転換社債」と和訳され、株式と債券の中間の性格を持つハイブリット証券と呼ばれる部類に入ります。(因みに転換社債は「Convertible Bonds」の略称でCBと呼ばれます。)

                                                 

                                                 このようなハイブリット証券は、社債だから負債勘定と思いきや、金融機関の自己資本比率規制(バーゼル3)において、自己資本に入れてもいいとされており、金融機関の資本増強手段の一つとして人気があります。

                                                 

                                                 同じような資金調達方法としては、劣後債や劣後ローンとメザニンファイナンスと呼ばれるものがあります。劣後債も劣後ローンも社債と借入金なので他人資本ですが、金融機関の自己資本比率規制において、やはり自己資本への参入を認めています。

                                                 

                                                 一般にCoCo債は、発行体企業である金融機関の自己資本比率について、あらかじめ定められた水準を下回った場合に、元本の一部もしくは全部が毀損したり、強制的に株式転換されるなどの仕組み(トリガー条項)を持つ債権とされています。

                                                 

                                                 普通の「転換社債」では株価水準をみながら、投資家が株式転換するか否か?判断できるのですが、CoCo債は、発行体の金融機関の財務状況によって、強制的に株式転換されたり、元本削減されたりする点が特徴です。

                                                 

                                                 投資家サイドからみた場合、その分リスクが高いため、利回りは高めに設定されます。また、ハイ・イールド債と比較した場合でも、CoCo債の方が格付けが高いこともあり、リスクと利回りを他の金融商品と相対的に比較した場合に、CoCo債が有利と考えられて投資家には高い人気があるのです。

                                                 

                                                 このように投資家にとって高い人気があり、魅力的に見えるCoCo債ですが、商品設計の複雑さから問題視する声もあります。リーマンショックのような金融危機が発生した場合、発行金融機関でトリガー条項が発動された場合に、ドミノ倒しのように債券価格が下落し、金融機関の破綻が連鎖するというリスクがあります。

                                                 

                                                 

                                                 

                                                 というわけで、今日は普通社債や転換社債やストックオプションなど、新聞などでは稀に出てくる語彙ですが、改めてその違いについての説明と合わせ、CoCo債の特徴をご説明いたしました。

                                                 金融危機のような非常事態のときに、強制的に株式転換された場合、金融危機で株価も低迷しているため、強制転換された株式を市場で売るとしても損する可能性が高いです。

                                                 逆に強制転換できるという点があるからこそ、社債という顔を持ちながらも、自己資本に算入できるという点で、発行金融機関と投資家間でリスク・リターンが表裏一体になっているのです。

                                                 低金利にあえぐ日本の金融市場ですが、だからといって、よくわからない金融商品に手を出すのは危ないです。CoCo債には、そうしたリスクがあるということをご理解いただきたいと思います。


                                                沖縄県の最北端の伊平野島

                                                0

                                                  JUGEMテーマ:沖縄旅行

                                                  JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                                  JUGEMテーマ:沖縄

                                                   

                                                   今日は、2017年の11月22日〜11月25日にかけて往訪した沖縄県の伊平野島(いへやじま)という島をご紹介したいと思います。

                                                   

                                                   私の沖縄県の往訪歴として、今回紹介する伊平屋島や沖縄本島以外に、石垣島、竹富島、西表島、由布島、南波照間島、与那国島、南大東島、久高島、津堅島を往訪しています。

                                                   

                                                   伊平屋島は、沖縄県の最北端の島というのが特徴です。最北端の島は、与論島と思われている方もおられるかもしれません。与論島は鹿児島県最南端の島です。

                                                   

                                                   伊平屋島の位置とアクセス方法は、下記の通りです。

                                                   

                                                  <伊平屋島、野甫島、伊是名島へのアクセス方法>

                                                   

                                                   

                                                   行程は下記のとおりです。

                                                   

                                                  【初日:2017/11/22(水)】

                                                   16:10羽田空港発 ⇒飛行機(JAL921便)⇒ 18:55那覇空港着

                                                   宿泊先:KARIYUSHI LCH

                                                   

                                                  【2日目:2017/11/23(木)】

                                                   06:50県庁北口発 ⇒やんばる急行バス(1便)⇒ 09:29運天港着

                                                   11:00運天港発 ⇒伊平屋フェリー(1便)⇒ 12:20伊平屋着

                                                   宿泊先:民宿 むらどんち

                                                   

                                                  【3日目:2017/11/24(金)】

                                                   13:00伊平屋発 ⇒伊平屋フェリー(2便)⇒ 14:20運天港着

                                                   14:45運天港発 ⇒やんばる急行バス(12便)⇒ 17:28県庁北口着

                                                   宿泊先:ホテルサンパレス球陽館

                                                   

                                                  【最終日:2017/11/25(土)】

                                                   11:45那覇空港発 ⇒飛行機(JAL904便)⇒ 13:55羽田空港着

                                                   

                                                   

                                                   伊平屋島と野甫島は橋がかかって繋がっています。伊平屋島に到着した2日目に、自転車で野甫島まで行きました。そのため、伊平屋島と野甫島についての写真を順に掲載していきます。

                                                   

                                                   

                                                  運天港旅客ターミナルです。

                                                   

                                                  運天港旅客ターミナル内の伊平屋島行きの切符売り場です。

                                                   

                                                  伊是名島行きの切符売り場です。

                                                   

                                                  伊是名島の案内板です。

                                                   

                                                  運天港旅客ターミナル内の様子です。

                                                   

                                                  伊平屋島と野甫島の案内板です。

                                                   

                                                  運天港旅客ターミナルから乗船場所に行く出口に、貼り紙を見つけました。

                                                  ●離島地域の振興・発展を目指して

                                                  ●伊平屋空港、早期建設の着工

                                                  ●伊是名・伊平屋間の架橋建設の早期完成

                                                  伊平屋村 伊是名村

                                                  とありまして、伊平屋村、伊是名村におけるインフラ整備が要望されていることが切実にわかります。

                                                   

                                                   空港ができれば、島へのアクセスは、より早くなります。何しろ現在は那覇から運天港までもそれなりに距離がありますので。

                                                  ついでにいえば、野甫島は伊平屋島と橋が架かっていますが、伊平屋島と伊是名島に橋が架かれば、これまた村民同士が助け合うことができて、交流を深めることができます。物流の側面からも両島が架橋で結ばれれば、素晴らしいことと考えます。

                                                   いずれにしてもインフラ整備の需要があるということです。人口が減少してもこうしたインフラ整備をしておけば、無人島になるスピードは減るでしょう。

                                                   

                                                   東京都内で生まれ育った私はインフラが整備された環境で生活したため、そうした不便さ、切実な要望というのが、こうして貼り紙をみなければ、わからないです。もっと沖縄県に関するニュースで離島振興対策をマスコミが取り上げるべきだと強く感じました。

                                                   

                                                   そんな思いを胸に、船乗り場に向かいます。

                                                   

                                                   

                                                  このフェリーに乗船します。

                                                   

                                                  乗客が乗船していきます。私もそれに続きます。

                                                   

                                                   

                                                  フェリーの中の様子です。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                  1時間20分ほどの船旅でしたが、無事伊平屋村ポートターミナルに到着しました。

                                                   

                                                  伊平屋島の案内図です。

                                                   

                                                   

                                                  港湾の船着き場の様子です。

                                                   

                                                   

                                                  伊平屋島ポートターミナルの入り口に、運天港旅客ターミナルの貼り紙と同じものを見つけました。

                                                   

                                                  民宿「むらどんち」の宿主に車で宿まで行き、スーツケースを置いて、そのまま自転車を借りて野甫島へ行くことにしました。

                                                  ここからは、野甫島へ行くまでの写真になります。

                                                   

                                                  歯医者さんです。

                                                   

                                                  伊平屋村立歯科診療所と書いてあります。

                                                   

                                                  宿泊施設と商店が建ち並んでいます。

                                                   

                                                  川があって水門があります。

                                                   

                                                  セメント工場がありました。

                                                   

                                                  勾配を上った後、開けてきまして、海が見えます。

                                                   

                                                   

                                                  野甫島が見えてきました。

                                                   

                                                  野甫島を見ながら、前進します。

                                                   

                                                  左手にきれいな海が見えます。

                                                   

                                                   

                                                  途中で、伊平屋漁港がありました。

                                                   

                                                  伊平屋漁港の様子です。

                                                   

                                                   

                                                  再び道に戻ります。

                                                   

                                                  またまた工場を発見です。

                                                   

                                                  野甫島に架かる橋が見えます。

                                                   

                                                   

                                                  野甫島に架かる橋を見みながら前進します。海がきれいですが、白波が立っています。

                                                   

                                                  野甫島です。

                                                   

                                                  美ら海応援基金記念碑です。

                                                   

                                                  野甫島の案内板です。

                                                   

                                                  野甫大橋開通記念碑です。

                                                   

                                                  いよいよ野甫大橋を渡ります。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                   

                                                   

                                                   

                                                  野甫島に渡りました。

                                                   

                                                  野甫島の案内板です。

                                                   

                                                  野甫売店です。食料品や日用品が売っています。

                                                  野甫集落唯一のスーパーです。

                                                   

                                                  野甫港です。伊是名島に渡る船が就航しています。

                                                   

                                                  野甫港の船乗り場の様子です。

                                                   

                                                   

                                                  野甫集落の小さな子供たちに道案内をしてもらい、展望台に上ります。

                                                   

                                                  展望台から見た野甫港です。

                                                   

                                                  海を挟んで見えるのは伊平屋島です。

                                                   

                                                  伊平屋島と野甫島を架ける野甫大橋です。

                                                   

                                                   

                                                  展望台を下りまして、野甫集落の様子です。

                                                   

                                                  野甫集落に塩を製造・販売しているご主人とお会いし、いろいろとお話しさせていただきました。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                   

                                                   塩職人のご主人です。サラリーマンをしていたようなのですが、奮起して伊平屋島に来て、塩を製造・販売する今のお仕事をされています。

                                                   とはいえ、塩は関税がなく、海外から安いものと競争もあって、大変厳しいとおっしゃっていました。

                                                   色は同じ白ですが、砂糖は関税が328%と、米や麦と同じように高い関税で守られています。その一方で塩は関税がありません。塩を製造することを日本国家として供給力強化を図るためには、砂糖と同様に海外から輸入される塩に対して高い関税をかけてもよいのでは?と思います。

                                                   何しろ、人間はコメや麦は言うまでもありませんが、砂糖や塩も重要な食品目であると思うからです。野甫で塩を製造されるご主人のビジネスが成功するには、ロジスティクスの支援も必要です。何しろアクセスが大変だからです。

                                                   インフラが整備されていないエリアでは、国交省や沖縄北方担当相らが率先してインフラ整備にお金をつぎ込むよう働きかけをすべきです。インフラ整備自体が、GDPを増やし、税収を増やすことになるだけでなく、食料安全保障の強化や、人口一極集中しなくても日本人が分散して住めることによる災害安全保障の強化にもつながります。

                                                   

                                                   日が暮れてきたため、一路野甫島を離れて伊平屋島に戻ります。

                                                   

                                                   民宿「むらどんち」の近くにあるスーパーです。集落名が「田島」なので、「田島スーパー」という店名になっています。食料品や日用品など、豊富に品ぞろえがあります。私はここで芋焼酎も買いました。

                                                   

                                                   

                                                  民宿「むらどんち」で宿泊しまして、朝を迎えました。

                                                   

                                                   

                                                  宿を離れ、田島という集落を出て、伊平屋ポートターミナルに向かいます。

                                                  集落「田島」の様子です。

                                                   

                                                   

                                                  伊平屋島ポートターミナルへ向かう途中にスーパーを発見しました。

                                                   

                                                  海が見えてきました。

                                                   

                                                  ガソリンスタンドもあります。

                                                   

                                                  JAおきなわの伊平屋支店です。

                                                   

                                                  郵便局もあります。ゆうちょ銀行のATMもあります。

                                                   

                                                  伊平屋庁舎です。

                                                   

                                                  山中先生とやらの像があります。

                                                   

                                                  伊平屋村民憲章と記載された石です。

                                                   

                                                  <伊平屋村民憲章>

                                                  わたしたちは、伊平屋村民としての誇りと責任をもち、みんなで力をあわせて活力ある豊かな文化村をめざし、つぎのことを実践しましょう。

                                                  一、 自然を愛し、美しい村をつくりましょう
                                                  一、 時間を守り、住みよい村をつくりましょう
                                                  一、 教養を高め、文化の村をつくりましょう
                                                  一、 誰にも親切にし、心豊かな村をつくりましょう
                                                  一、 スポーツに親しみ、明るい村をつくりましょう

                                                   

                                                  「村民としての誇りと責任を持ち、力を合わせて活力のある豊かな文化村をめざす!」とあり、相互扶助で尊厳のある素晴らしいスローガンと思いました。

                                                   

                                                  伊平屋村ポートターミナルに到着です。

                                                   

                                                  伊平屋村の案内板です。

                                                   

                                                  ターミナル内での掲示板です。

                                                  釣り人に対して、乱獲しないように小さな魚は海に返すよう要請している内容です。

                                                  持続的な漁業を営むとは、まさに日本の先祖代々がやってきたこと。中国人みたいに先を考えず乱獲するようなことがないように、日本人釣り旅行客の方は守っていただきたいと思います。

                                                   

                                                  こちらは救急ヘリ「メッシュ」の活動に協力ください!とあります。

                                                   

                                                  沖縄本島にいけば、普通に病院に治療できることが、離島ではできません。こうした救急ヘリなんかは、利益追求が不要なNPO法人である政府が率先して村民に対してサービスを供給するべきであり、具体的には予算をつけて不自由がないように対応すべきでしょう。

                                                   

                                                  切符売り場です。

                                                   

                                                  フェリーが到着しまして、いよいよ伊平屋島とお別れです。

                                                   

                                                  フェリーに乗り込みます。

                                                   

                                                  さらば!伊平屋島!

                                                   

                                                  1時間20分ほど経過し、沖縄本島の運天港付近にやっていました。

                                                   

                                                   

                                                  運天港が見えてきました。

                                                   

                                                  運天港に到着です。

                                                   

                                                   

                                                  写真は以上です。

                                                   

                                                   

                                                   日本は改めて島国であることを実感します。島国として国土を守っていくためには、島民が暮らしやすくする必要があります。かつては尖閣諸島にも人が住んでいました。無人島になると、中国人は民間人を装って上陸し、既成事実化して自分たちの領土だと主張します。

                                                   つまり島を守るためには、島民に住んでいただくのが一番よいのです。もちろんインフラ格差が小さくなれば、沖縄本島やそれ以外からの日本人の移住もあり得るでしょう。野甫島で塩を製造されているご主人のように。

                                                   とはいえ、塩を製造することを業として収入を安定化させるには、自由競争で関税ゼロという状態では、海外からの安い製品と競争となり、収入が安定しません。

                                                   関税という通商政策に加え、離島対策として国交省からの補助金など、島民がより生活しやすいようにすることは、政府の仕事であると考えます。ところが安倍政権は、世界は貿易戦争などと言われて関税引き上げの自国民ファーストという流れとなっているにもかかわらず、TPP推進やFTA(二国間貿易協定)締結推進など、関税を引き下げることに躍起です。とても今の政府には、上述のような問題意識が念頭にあるとは思えません。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                   というわけで、今日は伊平屋島を紹介しました。皆さんもぜひ、日本の島々を往訪されてみてはいかがでしょうか?いろんな”気づき”があるはずです。


                                                  酷暑続きで小学生が命を落とした学校校舎のエアコン設置問題

                                                  0

                                                    JUGEMテーマ:デフレ・インフレ

                                                    JUGEMテーマ:年金/財政

                                                    JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                                    JUGEMテーマ:経済全般

                                                    JUGEMテーマ:夏の暑さ対策

                                                    JUGEMテーマ:学校のこと

                                                     

                                                     今日は、愛知県豊田市で、酷暑で小学1年生の男の子が熱射病死した事件について、論説します。

                                                     

                                                     この事件は、愛知県豊田市内の小学校で、小学校1年生の男子児童が校外学習の後、校舎内で熱射病で死亡したという大変痛ましいニュースです。校舎にはエアコンが設置されておらず、耐震性、トイレ洋式化などが優先されて、エアコン設置のための財源が十分に確保できなかったことが理由としています。

                                                     

                                                     中京テレビニュースの記事を2つ紹介します。

                                                     

                                                    【記事 

                                                    『2018/07/18 11:41 熱中症の疑いで小1男児死亡 高温注意情報発令も「これまで大きな問題がなかった」 会見要旨 愛知・豊田市

                                                    17日、愛知県豊田市の梅坪小学校1年生の男児が、校外学習の後、教室で意識を失い、病院に運ばれましたが死亡しました。死因は熱射病とみられるということです。17日の記者会見で、校長は高温注意情報が出ていたにもかかわらず「これまで大きな問題がなかった」ことを理由に、校外学習を実施したと話し、「判断が甘かったことを痛感しています」と謝罪しました。(後略)』

                                                     

                                                    【記事◆

                                                    『2018/07/20 14:43 最高気温40度超え、暑い町なのに教室にエアコンがないその理由とは 岐阜・多治見市

                                                    18日、最高気温40.7度を観測し、全国一の暑さとなった岐阜県多治見市。19日も38度の猛暑日となりました。
                                                    「こんな暑いことは初めて」(多治見市民)
                                                    「クーラーがないとやっていけないです」(多治見市民)

                                                     こんな日本一暑い町の小学校を訪ねてみると。
                                                    「全校の皆さんと先生方に連絡します。きょうも暑い日は続いています。そのため、きょうの昼休みの外遊びを禁止します」(校内放送)
                                                     外で遊べない子どもたちは、クーラーの設置された図書室で本を読んで過ごしていました。さらに…。
                                                    「きょうもプールが入れなくて」(生徒)
                                                     子どもたちが一番楽しみにしていたプールの授業も中止に。19日の水温が33度と、適温とされている25度を大きく上回ったためです。

                                                     そして、教室をのぞいてみると、シャツで汗をぬぐったり、暑そうに授業を受ける子どもたちの姿が。19日の正午ごろの教室の温度は、32.3度。
                                                    「各教室にはエアコンは設置されていません。教室に入るだけでも息苦しい」(脇之島小学校 坂野晃規 生徒指導主事)

                                                     

                                                    <小学校5年生の児童が書いたPTA宛の手紙>
                                                    (出典:中京テレビニュースの記事の写真を引用)


                                                     多治見市では増築された3つの教室を除き、公立の小中学校21校全てで、普段子どもが授業を受ける普通教室にエアコンが設置されていません。

                                                    「全国でもトップクラスの暑さをほこるので、できれば本当にエアコンの対応はしてほしいなと思う」(保護者)
                                                    「異常気象にしてもこの先まだ(暑さが)続くのであれば、命のことを真剣に考えた方がいいなって」(保護者)
                                                     エアコンをつけてほしいという保護者のみなさん。そして、子どもたちからも。
                                                     “学校にエアコンをつけてください。なぜなら愛知県で小学生が亡くなったからです。みんな死亡してほしくないので、よろしくお願いします”という5年生の児童から学校のPTAにあてられた手紙。
                                                     17日、愛知県豊田市の小学校の1年生の男子児童が校外学習のあと、熱射病で死亡した痛ましい出来事について手紙の中で書かれていました。手紙を書いた子どもたちに話を聞くと。
                                                    「熱中症で亡くなる子がかわいそうだから、みんなにも亡くなってほしくないからエアコンをつけてほしい」(手紙を書いた小学生)

                                                    エアコンが設置できない理由とは

                                                     日本一暑い町、多治見。どうして、小中学校にエアコンが設置されていないのでしょうか。
                                                    「これまで多治見市は耐震化、施設の老朽化、トイレの洋式化を中心に推進してまいりました。エアコンも非常に大きい問題として認識してきましたが、比較検討して、どれも重要だが、そちら(耐震化など)を実施し、エアコンを実施していないのが現状です」
                                                    (多治見市教育委員会 山本智基さん)
                                                     1台でも200万円以上かかるという教室のエアコン設置費用。限られた予算の中で、財源の確保は難しかったといいます。 
                                                    「市民からエアコン要望の高まりを受けて、今年3月の議会で市長からエアコン設置に向けて検討を開始するということでした」(多治見市教育委員会 山本智基さん)
                                                     多治見市は、エアコン設置に向けて、今年の秋までにスケジュールを決めるとしています。

                                                     しかし、学校のエアコン問題はここだけの話ではありません。
                                                     全国の公立小中学校の普通教室の半数以上でエアコンが設置されていないのが現状です(文部科学省の調べ)。東海地方では、エアコン設置率は愛知県(35.7%)、三重県(32.8%)と全国平均を大きく下回っています。

                                                     19日、最高気温が36.1度となった名古屋市。西区にあるなごや小学校をのぞいてみると、子どもたちは窓を閉め切った教室で授業を受けていました。


                                                    Q.教室にエアコンは?
                                                    「ついている。めっちゃ涼しい」(なごや小学校の生徒)


                                                     名古屋市では保護者からの要望などを受けて、2015年度に市内すべての小中学校の教室にエアコンの設置を完了しました。
                                                     ちなみに、冷房の効いた教室の中の温度は…27.7度。エアコンのない多治見市の小学校と比べ、5度ほど低い環境です。

                                                     時には死に至る熱中症。そのリスクを避けるためにも、エアコンの設置を進めるべきだと専門家は指摘します。
                                                    「この温暖化の中で、最高気温も上がる。猛暑日も増える。エアコンなしでは過ごせないっていう状況」(名古屋大学教育社会学 内田良 准教授)
                                                     去年、35度を超える日は全国13地点の平均で年間2日あまり。調査を始めた1931年に比べるとこの90年ほどで約4倍に増えてきています。
                                                     エアコンの設置が進まない理由はいったいどういうことなのでしょうか。
                                                    「エアコンをつけるときの大きな課題は、ひとつは財政面。なかなか億単位のお金が準備できない。国の中で(自治体ごとに)格差があることが問題。何よりも、日本全国で。できるだけ同じ教育環境をつくらなくてはいけない」(名古屋大学教育社会学 内田良 准教授)』

                                                     

                                                     

                                                     

                                                     上記の通り、小学校5年生の男子児童が校舎内で意識を失ってそのまま亡くなってしまったとのことで、死因は熱射病です。そもそも校舎にはエアコンが設置されていませんでした。

                                                     

                                                     このニュースを受け、多治見町で気温が上昇しているのに学校校舎にエアコンが設置されていないという問題を取り上げています。

                                                     

                                                     しかもその理由が財政面としています。

                                                     

                                                     本ブログをよくお読みいただいている読者の方であれば、十分にご理解いただいていると思いますが、日本には財政問題が存在しません。

                                                     

                                                     これらの原因は、地方自治体の財政運営を考える政治家(国会議員だけでなく地方議員を含む)、学校関係者、文科省、財務省らの家計簿発想の財政運営が原因といえるでしょう。

                                                     

                                                     日本政府は利益追求しないNPO法人です。学校にエアコンを設置することは、短期的には全く利益を生みません。学校を民営化すれば、経費を削減してエアコンの設置費用が捻出できるというものでもありません。仮に他の経費を削減すれば、削減された分野について品質が下がるのは明々白々です。「貧すれば鈍する」であり、私立学校ならともかく、国公立学校であれば、普通に政府が金銭負担をして問題ありません。

                                                     

                                                     確かに地方自治体には通貨発行権がありませんので、財政破綻することはあり得ます。とはいえ、地方交付税交付金というものがあるわけです。

                                                     

                                                     これには財源があります。そのため、家計簿発想で物事を考えると、エアコン設置のために他を削減するという発想になりかねません。例えば、エアコン設置のために耐震化を後回しにするとか、巨大地震が発生したらどうするのでしょうか?

                                                     学校校舎の耐震化もトイレ洋式化もエアコン設置も、それ自体利益は生みませんが、安心と快適な環境というニーズがある以上、これは利益追求を目的としないNPO法人である政府が率先して行うしかありません。

                                                     

                                                     財源が地方自治体マターだとするならば、その自治体の首長や知事のみならず、その自治体から選出される国会議員らが、地方交付税交付金の上乗せを総務省などを通じて要求すればいいだけの話です。

                                                     

                                                     では、要求受けた総務省やら政府はどうするべきでしょうか?

                                                     

                                                     税収が不足していようが充足していようが関係なく、政府支出すればいいだけの話。建設国債でも特例公債でもなんでもOKです。教育国債という国債でも新たに創設して学校校舎を快適な環境にするというのもありです。

                                                     

                                                     もちろんインフレ環境において、政府支出した場合はさらなる物価上昇となることもありますが、耐震化やエアコン設置が時間的に短期間で対応する必要があるとすれば、インフレによる物価上昇という不利益があっても、実施すべきです。

                                                     この場合は、優先度が低い他の事業の予算執行を遅らせてもいいかもしれないですし、需要削減で家計分野に貯蓄奨励すべく消費増税することも選択肢として入り得ます。

                                                     

                                                     とはいえ、日本はデフレです。デフレを脱却することができず、経済成長できなくて苦しんでいますので、むしろ政府支出増はデフレ脱却の一助となって、一石二鳥といえます。

                                                     

                                                     結局のところ、要は「1000兆円の借金で日本が財政破綻する」「公共事業は無駄だから削減すべきである」という国家の財政運営に家計簿発想を持ち込むという愚考が原因で、エアコン設置が進まないというのが日本の現状です。

                                                     

                                                     こうした窮状を見聞きする財務省職員は、どう思うのでしょうか?プライマリーバランス黒字化が国家のためになるというアホ発想を持っている以上、エアコン設置する代わりに増税するか、他の予算を削減するという愚行に出るでしょう。

                                                     

                                                     マクロ経済的にはエアコン設置という需要がある分、他の需要を削減することを意味し、経済成長できるのに、経済成長ができないということになるのです。

                                                     

                                                     この問題もまた、存在しない財政問題というのが大きな原因であるということが、お分かりになるのではないでしょうか?

                                                     

                                                     

                                                     

                                                     というわけで、今日は「酷暑続きで小学生が命を落とした学校校舎のエアコン設置問題」と題し、論説しました。仮に私の主張通り、「国債増刷」「政府支出増」で対応した場合、合わせて検討するのは外資規制です。

                                                     家計簿発想ですと、安いエアコンを設置するということになりかねません。どうせなら壊れにくいスペックの高いエアコンを設置すべく、デフレ脱却の経済効果を最大限に引き出すためにも、外資を排除することが必要です。普通に指名競争入札や談合によって、エアコン製造、エアコン設置業者は、日本企業だけが受注できるような仕組みにする必要もあります。

                                                     こうした発想は、プライマリーバランス黒字化を是として、国家の財政運営に家計簿発想を持ち込む財務省職員やアホな経済学者・アナリスト・エコノミスト・国会議員らでは、到底持ちえない発想です。

                                                     国会議員は国民の鏡でもありますので、そのような知見を持つ国会議員が増えるためには、私たち国民が知見を高める必要があるものと、改めて思うのであります。


                                                    米中貿易戦争の報復関税合戦の行き着くところは、新たなリーマンショックの予兆か?

                                                    0

                                                      JUGEMテーマ:通商政策

                                                       

                                                       今日は、「米中貿易戦争の報復関税合戦の行き着くところは?」と題し、論説します。

                                                       

                                                       下記は朝日新聞の記事です。

                                                       

                                                      『朝日新聞 2018/07/11 13:17

                                                      [ワシントン/北京 11日 ロイター] - トランプ米政権は10日、追加で2000億ドル相当の中国製品に10%の関税を適用する方針を明らかにし、新たな対象品目リストを公表した。

                                                       発表を受け、中国株を中心に世界的に株価が下落。中国商務省の李成鋼次官補は11日、米国による追加の関税適用方針について、世界貿易機関(WTO)体制に打撃を与え、グローバル化を損なうものだと警告した。

                                                       米株価指数先物もアジア時間で下落。オフショア人民元の軟調につれてオンショア人民元も下げている。

                                                       リストには、食品やたばこ、石炭、化学品、鉄鋼、アルミニウムのほか、タイヤ、家具、ハンドバッグ、ペットフード、カーペット、自転車、スキー板、トイレットペーパーなど数千項目及ぶ消費財が含まれた。

                                                       ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は「トランプ政権は1年以上にわたり中国に対し、不当な慣行をやめて市場を開放し、真の市場競争に参加するよう忍耐強く求めてきた」とし、「しかし、中国は米国の正当な懸念に対処するどころか、米国製品への報復措置に乗り出した。こうした行動に正当化の余地はない」と述べた。

                                                       米政府は先週、340億ドル相当の中国製品に対し25%の関税を発動し、中国も直ちに同規模の関税措置で対抗した。また、トランプ大統領は最終的に5000億ドル余りに相当する中国製品に関税を課す可能性があると警告していた。

                                                       新たなリストでは、先週発動された25%関税よりも多くの消費財が対象に挙げられており、消費者と小売業者への直接的な影響が大きいとみられる。

                                                       トランプ政権の新たな関税リスト公表を受け、一部の経済団体や有力議員からは強い批判が出ている。

                                                       上院財政委員会のハッチ委員長(共和党)は「無謀な措置に見え、的を絞ったアプローチではない」と述べた。

                                                       また、米商工会議所は「単純に言って、関税は税金だ」とし、追加で2000億ドル相当の製品に税金を課せば、米国の家庭や農家、労働者、雇用主のコスト上昇につながるほか、報復関税を招き、米労働者にとって一段の痛手になると警告した。

                                                       小売業リーダーズ協会(RILA)も「大統領は『中国に最大の打撃をもたらし、米消費者への痛手は最小にする』という約束を破った」と批判した。

                                                       米当局者によると、新たな関税リストは2カ月間のパブリックコメント募集期間を経て最終決定される。

                                                       中国の政府系英字紙チャイナ・デイリーは社説で、中国には、米国と同じ手段を用いて対抗する以外の選択肢はないと主張。「国内企業のコスト負担を最小限に抑え、世界の投資家に中国経済をさらに開放するための適切な措置を講じる一方で、断固として対抗する必要がある」と論じた。

                                                       オックスフォード・エコノミクスのアジア経済部門トップ、Louis Kuijs氏は、中国は米国の今回の措置を強く非難するとみられるが、中国の政策対応は当面限定される可能性が高いと指摘。その理由として、報復手段が限られていること、追加関税導入に向けた米政府の手続きがまだ初期段階にあることを挙げた。』

                                                       

                                                       

                                                       上記は米国が中国への制裁関税の対象に、新たに年間2000億ドル分の中国製品を加える方針を示したニュースですが、中国総務省は、報復措置を公表する意向を示しています。

                                                       

                                                       米国が「関税を高くするぞ!」とやれば、中国も報復する。中国は、そうせざるを得ないでしょう。

                                                       

                                                       グローバリズムの行き着く果てが、こうした報復合戦といえます。もし、グローバリズムの度合いが強くなければ、このような争いは発生しなかったか、激しくぶつかることはなかったと思います。

                                                       

                                                       両国が依存度を高めてしまっているために、米国国内では米国人労働者が不利益を被っているため、中間選挙のためにこうした措置を取らざるを得ません。グローバリゼーションは必然的にこうした事態を招きます。

                                                       

                                                       もう1つ注目すべきことは、リーマンショックから10年が経過しようとしておりまして、次のリーマンショックなるものがいつ来るか?と言われています。

                                                       

                                                       世界的に景気が良く、中国人や米国人の民間の負債が増えている状況で株価が高いという状況は、大恐慌が起きる典型的な構造です。政府の負債が増えならまだしも、民間の負債が増えて株価が高くて景気が良いというのは、負債でレバレッジを効かせて、株を買う、土地を買うという投機的な側面が強い可能性があるからです。

                                                       

                                                       投機とは、ビットコインもそうですが、上がると思うから買うということで、値段が吊り上がっていきます。もちろん、政府支出増によって需要が喚起されて、企業の利益が伸び、一株当たり利益の上昇を伴って株価が上昇しているならば、地に足がついた株価上昇といえるので問題ないでしょう。

                                                       

                                                       とはいえ、外需に依存しあう状況ですと、米中の貿易戦争における関税報復合戦だけでなく、輸出入禁止措置などによって一方的に供給・需要が削減されるということもあるわけで、油断できないのです。

                                                       

                                                       こうした大恐慌が起きる構造にある状況で、次の一押しは何かといえば、物価上昇で消費が縮小して、一気にバブル崩壊につながるというシナリオです。

                                                       関税引き上げは、物価上昇します。原油高騰と合わせ、巨大経済大国の関税引き上げ競争が物価を押し上げて、消費が委縮することで、世界恐慌が起きる一歩前では?とみることもできるのです。

                                                       

                                                       世界恐慌が起きたとき、一番被害の度合いが小さい国とは、どういう国でしょうか?

                                                       

                                                       それは、いかに外需に頼らず、内需で経済成長する国家になっているか否か?にかかっています。国内需要の割合が大きければ大きいほど、世界恐慌による経済のダメージは小さくなります。何しろ、需要も供給も自国内に頼っているというのであれば、景気後退やデフレ脱却をすることが、自国の政策次第でなんとでも可能です。

                                                       

                                                       

                                                       

                                                       というわけで、今日は「米中貿易戦争の報復関税合戦の行き着くところは、新たなリーマンショックの予兆か?」と題し、私見を述べさせていただきました。

                                                       株式投資をやっている方、引き続き要注意です。何しろ、日本国内では国債が尽きて金融緩和終了→超円高→株価大暴落というシナリオもあるからです。

                                                       こうしたシナリオを回避するためには、外需に頼らない内需中心の経済政策が打たれるべきなのですが、安倍政権は内需中心ではなく、インバウンドなどの外需中心の経済政策をやっていますので、安心して株式投資ができるという状況ではないと、私は考えてります。


                                                      安倍首相が表明する豪雨被災地に対する財政支援について

                                                      0

                                                        JUGEMテーマ:年金/財政

                                                        JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                                        JUGEMテーマ:天候、地震など

                                                         

                                                         今日は「安倍首相が表明する豪雨被災地に対する財政支援について」と題し、論説します。

                                                         

                                                         下記は日本経済新聞の記事です。

                                                         

                                                        『日本経済新聞 2018/07/11 21:26 豪雨被災地、首相が財政支援表明 死者174人に

                                                         安倍晋三首相は11日午後、西日本を襲った記録的豪雨の被災自治体を財政面で支援するため、国から定期的に配分する普通交付税を前倒しする考えを示した。被災者の生活支援について「予備費の活用、普通交付税の前倒し(配分)など、財政措置を講じる」と述べた。視察先の岡山市で記者団に語った。

                                                         今回の豪雨による死者は11日までに12府県で計174人となった。同日になって岡山県で安否不明者が増えるなどし、7府県で60人超の安否が依然分かっていない。懸命の捜索活動が続いているが、被害はさらに拡大する恐れが出てきた。

                                                         首相は激甚災害の指定作業を迅速に進めると表明。「被災者が一日も早く安心して暮らせる生活を取り戻すため全力を尽くす」と話した。

                                                         この日、首相は被害の大きかった岡山県倉敷市内の避難所になっている小学校2校を視察し、同市の真備町地区を流れる小田川の決壊現場近くの堤防で黙とう。岡山市内で伊原木隆太県知事と復旧・復興への取り組みについて意見交換した。(後略)』

                                                         

                                                         

                                                         

                                                         上記記事の通り、安倍総理は西日本を記録的豪雨が襲った被災自治体を財政面で支援すべく、普通交付税を前倒して配分する考えを示しました。

                                                         

                                                         被災者の生活支援について十分な予備費の活用するほか、普通交付税前倒しなど、しっかり財政措置を講じていくと述べました。今回の豪雨に対して、迅速に激甚災害指定する作業を進めていることも強調しています。もし、被災自治体が激甚災害に指定されれば、自治体の復旧事業に対する国の補助率が嵩上げされます。

                                                         

                                                         政府がすべきことは、大きく分けて「財政措置」と「人的措置」の2つがあると考えます。

                                                         

                                                         一つ目の「財政措置」からいえば、まずは予備費です。これは余っている財布があるからそれを使うということで、こういう時こそ使うべきものです。予備費に加えて、普通交付金の前倒しとなっていますが、本当に必要なのは予算執行の前倒しではなく、国債発行による十分な財政調達が大事です。

                                                         

                                                         市中の国債を日銀が買い取っているので不足気味になっているため、国債増刷は金融機関にとってはありがたい話です。何しろ、デフレで物・サービスを値下げしないと買われないために資金需要がないからです。

                                                         

                                                         財務省は国債発行を躊躇する傾向がありますが、こういう災害時こそ、国債発行がマッチする局面はありません。

                                                         

                                                         要するにこれだけの被害が発生しているというのは、人間の体でいえば大けがをした状態です。ここで財政措置を十分に対応しない場合は、後遺症が残って普通に活動できなくなってしまいます。逆に、迅速な治癒をしっかり行えば普通に復帰できます。

                                                         

                                                         だからこそ、今ここでしっかりと財政調達して、政府支出によって復旧をスピーディーに推進していかなければ、被害が長引くことになり、後々の人がずっと後遺障害に悩まされることになるでしょう。

                                                         

                                                         今ここで国債増刷して、政府支出によって復旧がスピーディーに行われれば、そのメリットは後世の人々全員が享受できます。

                                                         

                                                         そのため、この復旧復興治癒享受に対して、現代世代の人々だけが財政負担するのではなく、将来世代の人々も財政負担することになるわけですが、むしろ将来世代の人々も「国債増刷」による財源調達と「政府支出増」を望むことでしょう。なぜならば、将来世代の人々が財政負担しなかったことで、後遺障害が残っているのであれば、将来世代の人々からみた過去の治療費をちゃんと払うので、後遺障害が残らないように治癒しておいて欲しいと思うに決まっているからです。

                                                         

                                                         災害時に国債発行するのは、ごく普通の話なのですが、仮に「災害復興のために、国債発行することは許されない」と思っている人がいたとしたら、その人は、バカ・アホです。

                                                         

                                                         国債発行はこういう時こそ行うべきであるということは誰でも理解できるはずです。増税なんて言う人がいたら愚の骨頂。普通に国債増刷で問題ありません。これこそが、真に被災地を救う財政措置です。

                                                         

                                                         二つ目の「人的措置」は、全国から技術者、建設業者を誘導するという人の話です。

                                                         

                                                         今までの政治の流れをみた場合、果たして国債増刷できるのか?私には疑問があります。なぜならば、東日本大震災でも復興増税という名の増税をしました。しかも、被災者からも増税するという残酷さ。そこに気付かない家計簿発想の財政運営を是とする有識者らは、万死に値すると思うのは私だけでしょうか?

                                                         

                                                         ついでにいえば、公務員の給料も3年間削減しました。こうした施策は、マクロ経済的にいえば需要削減で、デフレをより深刻化させ、貧乏にしていくだけです。

                                                         

                                                         今回、国家運営にまともな人が携わっているのならば、普通に国債増刷して、将来のためにもしっかりと復旧復興させるでしょう。

                                                         

                                                         

                                                         というわけで、今日は豪雨被災地に対する財政支援について論説しました。

                                                         こういう災害時でもプライマリーバランス黒字化が正しいと思っている人々は、増税だったり予算の組み換えを主張します。今回安倍首相が表明した交付税の前倒しも、予算の組み換えに近い。本来であれば、国債増刷と政府支出による復旧復興の狼煙が上がってもいいのに、そうした声が出ないことに、私は大変失望しています。

                                                         災害時こそプライマリーバランス赤字化が正しいということに気付き、少しでも早く、国債増刷と政府支出増による復旧・復興が着手されるよう祈っております。


                                                        とんでもない豪雨災害となった西日本豪雨について

                                                        0

                                                          JUGEMテーマ:年金/財政

                                                          JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

                                                          JUGEMテーマ:天候、地震など

                                                           

                                                           今日は、被害が拡大している西日本豪雨について論説します。

                                                           

                                                           西日本豪雨は、とんでもない豪雨被害をもたらしました。死者数も拡大しており、2018/07/16付の毎日新聞の記事によれば、西日本豪雨による死者は、7/16(日)PM19:30時点で、14府県で合計214人、行方不明者は4件で合計18人としています。さらに3連休は厳しい暑さが続き、各地で35度以上の猛暑日となって熱中症で救急搬送される人も相次いでいます。

                                                           

                                                           2013年に第2次安倍政権が誕生し、アベノミクスの第二の矢である国土強靭化というキーワードが出て6年目となりますが、国土強靭化が進んでいないと感じるのは、私だけでしょうか?

                                                           

                                                           岡山県の小田川、愛媛県の肱川、いずれも防災・治水事業が計画され、着工しようとしていた矢先に被害を受けました。各地の防災事業・治水事業が完了されていれば、ここまで被害は広がっていなかっただろうと推察できたと思われます。

                                                           

                                                           もちろん避難したり、自助・共助など、事前避難がもう少し徹底されていれば、被害を防げた可能性もあります。

                                                           

                                                           岡山でお亡くなりになった方は、水死が多く高齢者も多い。大雨警報が夜出されたということもありますが、洪水は高さ5〜6メートル程度まで達したとされ、平屋建の建物は完全に浸かり、2F建てでも危ない状況だったでしょう。

                                                           

                                                           天気が持ち直して、雨が降らなくなったとしても、その後に川が氾濫したり、ため池の水が満水になって崩壊する危険性があるということで、今もなお避難指示が出ています。

                                                           

                                                           西日本豪雨で愛媛県の肱川の上流の野村ダムなどの6府県8つのダムの水量が、豪雨当時に満杯に近づいたため、流入量と同じ規模の量を緊急的に放水する異常放水時防災操作が行われたことが、後になってわかりましたが、同じ時期に8つのダムで行われたというのは、まさに異例です。

                                                           

                                                           同時的・広域的に、非常に広い範囲で豪雨が襲ったということで、8つのダムが同時に放水するというのは異常です。

                                                           

                                                           とはいえ、ダムがなかったら、もっと激しい洪水になっていたということでもあり、どれだけ深刻な豪雨だったかが改めて裏付けられた形です。

                                                           

                                                           かつて「ダムなんて無駄だ!」とする公共事業批判をする有識者は、こうした状況をどう思っているのでしょうか?口を噤んでいるだけで、言論の責任を取ることはありません。

                                                           

                                                           日本は災害大国であるがゆえに、自然災害から身を守るための安全保障の需要は無限です。地震以外にも今回の西日本豪雨のような自然災害からの被害を最小限に食い止めるための砂防堰堤(砂防ダム)や、水を堰き止めるための普通のダムなど、需要がたくさんあるにもかかわらず、「公共事業で財政が破綻する!」などとデタラメ・ウソを日本国中に蔓延させて、放置してきたことのツケとしか言いようがありません。

                                                           

                                                           

                                                           というわけで、今日は西日本豪雨について述べました。


                                                          米国の対中国貿易戦争は、トランプ大統領に勝算あり!

                                                          0

                                                            JUGEMテーマ:通商政策

                                                             

                                                             今日は「米国の対中国貿易戦争は、トランプ大統領に勝算あり!」と題し、貿易戦争について論説します。

                                                             

                                                             世界の株式市場は、貿易摩擦の行方を注目しており、特に日経平均・東証TOPIXは、一進一退の動きとなっています。中国はトランプ大統領の関税引き上げに対して、即座に報復関税で応じ、WTO(世界貿易機関)に提訴するとしています。

                                                             

                                                             トランプ大統領の関税引き上げによって、世界全体の貿易が停滞し、世界経済が大きく冷え込む可能性はあります。マスコミの報道では、米国が中国をターゲットにしていると考え、米中貿易戦争などと報じています。米国は中国との貿易額が大きいですが、日本やドイツとも貿易額は大きいため、実は中国だけをターゲットにしているわけではなく、日本もドイツもターゲットになっていると考えるべきです。

                                                             

                                                             そのため、今後は対日本、対ドイツでも中国と同じような貿易問題が生じるでしょう。

                                                             

                                                             トランプ大統領は、鉄鋼アルミニウム問題では、アルミニウムは10%、鉄鋼は25%の関税をかけるとしました。中国は相殺関税措置で報復関税をかけましたが、米国にとっては想定内といえるでしょう。

                                                             

                                                             なぜならば、困るのは中国だからです。

                                                             

                                                             米国にとっては、中国産の安い鉄鋼が入ってくるのは困るわけです。米国人の賃金が伸び悩み、雇用が奪われるためです。トランプ大統領は、中国産のアルミニウム、鉄鋼の輸入を減少させることが目的であり、関税によって中国産の安い鉄鋼が入って来なくなることは、米国にとって、むしろ歓迎すべきことです。

                                                             

                                                             逆に中国は、例えば小麦を大量輸入しています。2016年までは小麦輸出国でしたが、それ以降は一気に輸入国になった経緯があります。その小麦の輸入元はどこか?といえば、米国からも輸入しています。仮に中国が米国産の小麦に関税をかけたとしても、米国にとっては痛くもかゆくもなく、困ることはありません。

                                                             

                                                             困るのは輸入する側の中国です。突き詰めると、中国の消費者が小麦が高くなって困るだけです。

                                                             

                                                             トランプ大統領が仕掛ける関税引き上げに対抗しての中国の相殺関税措置に対して、マスコミが報じるほどトランプ大統領が怯むことはないと考えられます。トランプ大統領が怯まないからといって、中国が折れる可能性も少ないと思われますが、マスコミが言うほど、米国は困らないものと考えられます。

                                                             

                                                             日本は、これをどう見るべきか?といえば、米国の貿易政策で、為替や通商政策の直近の動向を把握するのに一番いいのは、米国の財務省が発表している為替報告書と呼ばれるものです。この報告書は、米国の貿易相手国が、自国の輸出に都合がいいように為替操作をしていないか?否か?を分析する報告書です。

                                                             

                                                             仮に為替操作国という一番重い認定をされてしまった場合、実際に報復関税をかけるという重い措置が出る可能性があります。そういう意味で、中国は言うまでもなく、日本もその一歩手前の要注意とみられているため、警戒が必要です。

                                                             

                                                             トランプ大統領の貿易戦争に対して、日本はどうするべきでしょうか?

                                                             

                                                             答えは簡単で、外需(対米輸出)に頼らず、内需拡大政策をすればいいだけです。内需中心の国家になれば、米国の関税引き上げも日本にとっては意に返しません。ついでにいえば、「国債増刷」と「政府支出増」の組み合わせでデフレ脱却を果たせば、日本の景気が良くなり、米国からの輸入が勝手に増える可能性があります。

                                                             

                                                             消費増税ではなく、消費減税もトランプ大統領には最高のお土産です。なぜならば、消費減税すれば、日本の国内消費だけでなく、日本が米国から輸入する輸入品にも消費税減税分の値段が下がることとなり、日本人が米国製品を買いやすくなって、輸入が増える可能性があるからです。

                                                             

                                                             

                                                             というわけで、今日は「米国の対中国貿易戦争は、トランプ大統領に勝算あり!」と題し、日本がとるべき方策も合わせて私見を述べさせていただきました。TPPやFTA(二国間貿易協定)を締結するのではなく、普通に内需拡大政策をとれば、米国との貿易摩擦は回避できます。日本は中国と違って先進国で、資源以外は他国から輸入しなければならないものは比較的少ないのですから、普通に「国債増刷」「政府支出増」の組み合わせの内需拡大政策をすればいいだけなのです。


                                                            大阪北部地震や西日本豪雨で、復興増税することは正しいのか?

                                                            0

                                                              JUGEMテーマ:消費税増税

                                                              JUGEMテーマ:消費税

                                                              JUGEMテーマ:年金/財政

                                                              JUGEMテーマ:大震災後の復興支援

                                                               

                                                               今日は復興増税について取り上げ、大阪北部地震や西日本豪雨で、被害を受けた地域の復興を名目に増税する可能性があるのか?復興増税の是非について、論じます。

                                                               

                                                               今から7年前に発生した2011年3月11日の東日本大震災では、旧民主党政権が非常に素早い対応を見せたのが、復興増税でした。この復興増税は、どういう経緯で決められたか?といえば、いわゆる災害便乗商法のようなものです。

                                                               

                                                               災害便乗商法とは、例えば「水道事業は民営化されるべきである!」とか「財政健全化のため増税するべきである!」などと考える一部の人々がいて、そうした人々が何らかの事件が発生したときにその事件発生に便乗してやろうとと導入する方法です。もともと事件発生前から、「財政健全化のために増税すべき!」と考える人々がいて、彼らが東日本大震災という大事件をきっかけに、いわば災害に便乗する形で復興増税を導入したのです。

                                                               

                                                               こうした手法をショックドクトリンといいます。

                                                               

                                                               先日の改正水道法案でいえば、老朽水道の話題を出して、コンセッション方式導入の議論が始まりました。大阪北部地震の発生をきっかけに、水道管の補修には「コンセッション方式を導入すべきである!」ということで、水道法改正法案が出てきたのです。

                                                               

                                                               東日本大震災でのショックドクトリンで導入された復興増税では、復興財源の確保を名目に、公務員給与の引き下げというのも行われました。以前に、福井県で大雪の対策費が賄えなえる予算がないから、福井県の職員の給与を引き下げるという公務員対象に増税したのを同じです。

                                                               

                                                               東日本大震災のとき、経済財政官僚が「復興のために増税しなければダメですよ!」と与野党国会議員を手引きしたといわれています。東日本大震災復興構想会議(第1回)議事録をみますと、驚くべきことに、第1回から復興増税を導入する方向性の意見を述べている人がいるのです。

                                                               

                                                               東日本大震災復興構想会議は内閣官房のホームページによれば、第1回2011年4月14日を皮切りに、最終回は第13回2011年11月10日が最終回になっています。

                                                               

                                                               第1回の開催日時は、2011年4月14日(木)14:00〜16:37で、議長や各委員の発言を抜粋しますと、

                                                              ●お金に関して、財源のゆとりはない

                                                              ●予算の組み換えを抜本的に行うことは、(大西委員の指摘の通り)どうしても必要

                                                              ●ただし予算の組み換えだけでは不十分であるため、新たな財源が必要

                                                              ●その財源は、(五百旗頭議長のメモの通り)国民全体でコストを負担する

                                                              とあり、復興増税の話題が言及されています。批判も出ておりましたが、批判は出にくい雰囲気だった様子がうかがえます。何しろ増税したい人々は、増税で人を救おうとするのに「人を救いたくないのか?」と議論をすり替えて主張するのです。

                                                               

                                                               普通に”「国債増刷」と「積極的な財政出動」の組み合わせで東北の人々を救うべきである!”と主張する人がいればいいのですが、そうした論説は見受けられませんでした。結果、東日本大震災では復興増税が盛り込まれてしまったのです。

                                                               

                                                               東日本大震災に限らず、今回の大阪北部地震や西日本豪雨にしろ、福井の豪雪対策にしてもそうですが、災害対策は建設国債で対応するのが常識です。

                                                               

                                                               例えば10年前に大災害が発生していたとして、その災害に遭遇した人々が復興するために国債を増刷して復興財源に充当したとします。そのお金で復興できたインフラやサービスなどの便益は、その災害に遭遇した人々は言うまでもなく、その他のすべての日本国民に便益が帰属します。

                                                               

                                                               復興できたことで、被災者が所得を減らさずに稼ぎ続けることができたので、被災者ではない人々が提供する物・サービスを買っていただけたり、被災者ではない人々がインフラを使って自分たちの物・サービスを供給したり旅行に行けたりもします。

                                                               

                                                               もし、その時にお金をケチって復興がもたついてインフラを直さなければ、私たちの暮らしは悪くなります。大災害時に壊れた橋が使える、壊れた堤防がまだ使える、などなど。将来の日本人全員が、ほぼ未来永劫半永久的に、その時のインフラ復興事業の便益について得られるのです。

                                                               

                                                               そうしたことが理解できれば、復興のお金を負担するのは当然であり、予算の組み換えでは、その分の財源を削減する緊縮で復興が遅れます。現在のみならず、将来の日本人全員が便益を受けることが理解できれば、受益者負担の概念から考えて、国債を財源として積極的に政府支出するというのは普通の話です。

                                                               

                                                               露骨な増税がなかったとしても、予算の組み換えで財源をねん出した場合は、その組み換えによって縮小する事業が生み出されることになり、その不便を被るのは今の日本人です。ある意味で広義でみた場合の増税に近いです。

                                                               

                                                               国債増刷による財源以外の方法は、ある意味で増税と同じ不便益を生じます。プライマリーバランス黒字化を是とする発想は、とてつもない害悪を国家にもたらすのです。

                                                               

                                                               

                                                               

                                                               というわけで、今日は復興税について取り上げました。

                                                               私はデフレ促進させ、受益者負担の概念から外れる復興増税には反対の立場です。とはいえ、大阪北部地震や西日本豪雨の復興について「国債増刷」や「政府支出増」の声が全く出ないことにも失望します。プライマリーバランス黒字化を是とする発想が、借金が増える「国債増刷」「政府支出増」を悪と誤解させるのです。

                                                               国家の財政運営は、家計簿とは異なります。「国債増刷」「政府支出増」をセットに行えば、今の日本人、将来の日本人が復興の便益を物理的に受ける以外にも、デフレ脱却という経済的な便益も受けます。皆さんがお住まいの議員の人に、そのことをぜひ教えてあげていただきたいと、私は強く思います。


                                                              | 1/16PAGES | >>

                                                              calendar

                                                              S M T W T F S
                                                                 1234
                                                              567891011
                                                              12131415161718
                                                              19202122232425
                                                              262728293031 
                                                              << August 2018 >>

                                                              スポンサーリンク

                                                              ブログ村

                                                              ブログランキング・にほんブログ村へ
                                                              にほんブログ村

                                                              selected entries

                                                              recent comment

                                                              • 生乳流通改革という欺瞞と、イギリスのミルク・マーケティング・ボード
                                                                富山の大学生 (06/05)
                                                              • オランダ人の物理学者、ヘイケ・カメルリング・オネス
                                                                師子乃 (10/02)
                                                              • オランダ人の物理学者、ヘイケ・カメルリング・オネス
                                                                mikky (12/01)

                                                              profile

                                                              search this site.

                                                              mobile

                                                              qrcode

                                                              powered

                                                              無料ブログ作成サービス JUGEM