中国の習近平ではなく台湾の蔡英文総統を国賓として招聘すべきでは?

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     今日は2020/01/11に行われた台湾総統選挙で民進党の蔡英文氏が再選されたことについて触れたく、「中国の習近平ではなく台湾の蔡英文総統を国賓として招聘すべきでは?」と題して論説します。

     

     日経ビジネスの記事をご紹介します。

    『日経ビジネス 2020/01/17 台湾総統選、蔡英文氏圧勝をもたらした香港以外の要因

     米国のトランプ大統領は中国に対する経済政策を見直すことで、米国内の景気の足腰を盤石にし、11月の大統領選挙に臨む構えなのだろう。米中両政府は日本時間の1月16日未明、これといった波乱もなく2019年12月に決められた内容の通りに、米中貿易協議を巡る「第1段階」と呼ばれる部分合意の文書に署名した。18年7月に米中貿易摩擦が激化して以降、初めてとなる制裁緩和は、両国の貿易交渉において大きな一歩となる。

     しかし、ここに来て米中関係をかく乱するもう1つの要因が浮上している。1月11日に実施された台湾総統選で、中国の「一国二制度」を拒否する民進党の蔡英文(ツァイ・インウェン)氏が、親中派の野党国民党が擁立する韓国瑜(ハン・グオユー)氏を大差で破り、当選したからだ。

     米国との距離を縮める蔡氏に対し、中国がよい顔をするはずがない。事実、中国国営の新華社通信は、蔡氏の当選について「不正行為や抑圧、脅迫などの汚い小細工を用いて得票し、身勝手で強欲、邪悪な本性を完全に露呈した」と批判。加えて圧勝には「外部の闇の勢力によるコントロールがあった」と分析した。この「闇の勢力」とは、暗に米国を指しているとされている。

     だが、収拾のつかない香港の混乱と、中国政府の抑圧的な態度が多くの台湾人に警戒心を与え、蔡氏の圧勝につながったのは言うまでもない。それに加えて、米中の経済関係の悪化が蔡氏の躍進を生み出したといっても過言ではない。(後略)』

     

     上記記事は、蔡英文総統が再選を果たされ、その要因について分析している記事です。

     

     台湾の総統選挙前、蔡英文の人気が今一つで、対抗勢力である国民党の方が支持率が高いという状態が続いていたときがあり、私は中国の膨張を加速してしまうのでは?と危惧して、この台湾の総統選挙について注目していました。そういう意味で、蔡英文総統が再選されたというのは、日本にとって絶対にプラスであると思っています。

     

     記事でも報じられていますが、中国政府の抑圧的な態度、まさに香港の状態に象徴された習近平に対する反発の結果で、蔡英文総統が習近平が主張する一国二制度がウソなんだ!という主張が、多くの台湾人に伝わった結果なのだと考えます。

     

     マスコミの記事を見ていると、特に台湾の20代〜30代の若者が圧倒的に蔡英文の民進党陣営を支持していたようで、蔡英文の選挙戦の戦略として、一国二制度は欺瞞で、中国の併合に乗らないとはっきり主張し、一つのフレーズとして「今日の香港が明日の台湾だ!」と訴えてきたことが、勝利につながったと言えるのかもしれません。

     

     中国の機関紙といえば、人民日報が有名で、皆さんも聞いたことがあるでしょう。その世界版で、Global Timesというのがあるのですが、Global Timesによれば、蔡英文勝利後、中国本土は台湾併合を急ぐことになると報じています。

     

     Global Times紙は、名前のようなグローバルな欧米の機関紙でなく、中国共産党政府寄りの機関紙なので、普通に台湾併合を主張します。

     

     その中で、蔡英文総統の2期目で、蔡英文総統が従来以上にアクティブに独立的な行動に出るだろうとし、そうなれば台湾国内が混乱するので、その前に中国本土は以前から計画している台湾併合を急ぐということをほのめかしているのです。

     

     実際に台湾海峡での軍事支援を中国は増やしていますし、もしかすると蔡英文総統が再選されたことで浮かれている場合ではないのかもしれません。なぜならば中国の習近平が予想外の軍事行動に出る可能性が高まるかもしれないからです。

     

     そうした中国の動きに対抗し、蔡英文総統を後押ししているのが米国議会です。米国議会が可決し、大統領が署名した台湾に関連する法律を並べますと、下記の通りとなります。

     

     1979/04/10 Taiwan Relations Act(台湾関係法)

     2018/02/18 Taiwan Travel Act(台湾旅行法)

     2018/12/31 Asia Reassurance Initiative Act(アジア再保証イニシアティブ法)

     2019/12/21 National Defence Authorizations Act(米国防権限法=NDAA)

     

     日中国交回復後の今から40年以上前、米国は1979年4月10日に台湾関係法(Taiwan Relations Act)という法律を制定します。

     

     台湾は国連に加盟しておらず、国家承認がされていなかったのですが、米国は台湾関係法を制定し、台湾との関係をこの法律でつなげていました。

     

     そして2年前の2018年2月18日には、台湾旅行法(Taiwan Travel Act)が制定され、台湾と米国の政府高官が往来できるようになりました。

     

     さらに2018年12月31日には、アジア再保証イニシアティブ法(Asia Reassurance Initiative Act)が制定されましたが、この法律も台湾を助けるための法律です。

     

     もう一つおまけが、昨年2019年12月21日に制定された米国防権限法(National Defense Authorizations Act)では、台湾の軍事的支援を明確化しました。

     

     既に40年以上も前から米国は台湾関係法によって台湾との関係を構築し続け、ここ数年は中国へ対抗する為に3つも法律を制定してきたのが米国議会で、民主党、共和党の与野党関係なく、挙党一致して台湾をバックアップする体制をとってきました。

     

     もちろんトランプ大統領も米国議会が通した法案に署名しています。

     

     この後、米国の台湾政策の方向性としては、台湾を国連加盟させ、国家承認の方向に向かうと私は予想します。

     

     それに対して日本はどうでしょうか?日本の国会でも、台湾関係法と同じ趣旨の法律を制定するべきではないでしょうか?

     

     習近平主席を国賓で招くなど、台湾を含めた親日国のアジア諸国に対して、間違ったメッセージを伝えるだけであり、私は断固として反対です。

     

     中国にへつらって遠慮するなど無用で、むしろ対中国強硬策を講じている米国に歩調を合わせ、台湾の蔡英文総統を国賓で招くべできなのでは?と私は思います。

     

     

     というわけで今日は「中国の習近平ではなく台湾の蔡英文総統を国賓として招聘すべきでは?」と題して論説しました。

     

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    ”日本型雇用”は本当悪いのか?

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       今日は「"日本型雇用"は本当悪いのか?」と題して論説します。

       

       今春の春闘で経営側の指針となる経団連の経営労働政策特別委員会報告の原案で指摘していること。それは「新卒一括採用」「終身雇用」「年功型賃金」の3つを特徴とする日本型の雇用システムの様々な課題が顕在化しているということです。

       

       職務遂行に必要な能力を持つ社員を配属するJOB型雇用の活用を含めた人事・賃金制度の再構築を会員企業に対して、促しています。

       

       経団連の原案で、「日本型雇用システムが様々な問題を顕在化している」との指摘について、私は”バカ丸出し”と言いたい。

       

       経団連は私が思うところ、反社会勢力といえます。そもそも日本の経済成長は、戦後、奇跡の復興を遂げましたが、それは日本型経営・日本型雇用によって経済が拡大できたわけで、その特徴が「終身雇用」「年功序列」です。

       

       もちろん「終身雇用」「年功序列」は会社を経営する側にとっては大変なこと。ましてや今は20年以上に渡るデフレのため、自社の製品・サービスを値上げすることができないので厳しい状況です。

       

       たとえそうした状況であったとしても、終身雇用であれば、ずっと雇用しなければならないですし、年功序列であれば、ロクでもない奴を雇用してしまったとしても、年々少しずつ給料を上げていかなければなりません。

       

       しかしながら、それらを通じて、愛社精神を出させ、企業に対するロイヤリティを出させて、職業の誇りを持ち、サービス残業も自分の人生の喜びとして働くという労働者をたくさん作り上げてきました。それが会社の発展をもたらし、日本経済の成長を導いてきたというのが私の見解です。

       

       デフレが放置され、むしろデフレ促進策ばかりが打たれるため、会社経営もいろいろと大変な状況になっていますが、経団連が主張する「脱日本型雇用」とは、経営者が「終身雇用」「年功序列」というコストのかけ方ではなく、できれば全部使い捨ての部品みたいな風にして、社員を雇用したいということに他なりません。

       

       経団連は日本人ファーストでも何でもなく、日本人が社会だとするならば、経団連は反社会勢力ともいえるでしょう。

       

       会社の経営しか見ておらず、損益計算書の営業利益、経常利益、当期利益しかみて、おらず会社の活力のことすら見ていない、多くの日本の会社が陥っている状況ではないかと私は思います。

       

       米国型の会社に変えていこうとする人ら、彼らは日本人ではなく反社会勢力です。

       

       経団連の原案では、日本型雇用システムについて、社員の安心感となって、高い定着率・ロイヤリティにつながっていると評価はしているのですが、転職の阻害要因となり、人材の流動化を妨げていると指摘しています。

       

       私は「人材の流動化が必要だ!」との言説について、「社員は家族」という日本型雇用システムと比べれば、家族が流動化すべき!と言っているに等しく、「それ、マジで言っているの?」としか言いようがありません。

       

       経団連はそんなことを原案で指摘していますが、多くの日本企業は、日本型雇用を伝統的文化的に持ち、それが企業の実力を養って支えており、各人がノウハウや技術を蓄積していくのですが、それを変えようとしている点で、愚かであると私は思います。

       

       金に目がくらんで肝心な人材を、部品としか見られないのでは、今経営が苦しいから終身雇用が制度疲労してしまうという言葉につながってしまうのか?大変残念なことです。

       

       むしろ安倍政権に賃金UPをお願いします!と言われている経団連の立場からすれば、「終身雇用」と「年功乗列」が維持できる環境を整えてもらうため、具体的には政府支出拡大、国債増刷をやってデフレ脱却を真剣にやっていただきたい、価格に人件費を転嫁してもモノ・サービスの数量が多く売れるようにして欲しいと、提言するのが本当ではないでしょうか?

       

       そういう意味で経団連も「経世済民」ではなく、カネカネカネという発想しか持ちえていないという点で、反社会勢力に近いと私は思うのです。

       

       

       というわけで今日は「”日本型雇用”は本当悪いのか?」と題して論説しました。 


      10月、11月と2カ月連続でゼロとなった景気動向指数DIと、日銀のウソつき報告書

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         今日は「10月、11月と2カ月連続でゼロとなった景気動向指数DIと、日銀のウソつき報告書」と題して論説します。

         

         まずは産経新聞の記事をご紹介します。

        『産経新聞 2020/01/15 17:25 北陸など3地域で景気判断引き下げ 日銀さくらリポート

         日本銀行は15日、1月の地域経済報告(さくらリポート)を公表し、北陸と東海、中国の3地域で景気の総括判断を前回10月時点から引き下げた。米中貿易摩擦を受けた海外経済の下振れで輸出や生産が弱含んだことが主な要因。3地域で同時に引き下げるのは昨年4月以来3四半期ぶり。

         個別項目では、生産について3四半期ぶりに6地域で判断を下方修正した。企業からは海外経済の減速で「主力の中国向けで需要が低迷し、受注・生産ともに弱い動きが継続している」(中国地方の鉄鋼)と懸念の声が上がった。また、「台風の影響で生産停止を余儀なくされた」(関東地方の輸送用機械)など昨年10月に発生した台風19号の打撃が尾を引いた。

         一方、消費税増税の影響が懸念された個人消費は全地域で判断を据え置いた。増税による購買意欲の減退を念頭に、東北が「底堅く推移」から「消費税率引き上げなどの影響による振れを伴いつつも底堅く推移」に表現を改めるなど5地域で文言を修正したものの、「消費の基調に影響はない」(日銀)と判断した。

         増税に関する受け止めは「今のところ消費者マインドの悪化はさほど感じられない」(四国地方の商業施設)とする企業がいる半面、「外食部門の客足が落ち込んでいる」(甲信越地方の宿泊・飲食)という声もあり、判断が分かれた。駆け込み需要の反動減を抑えるため、小売業が独自にポイント還元率を引き上げる事例も報告された。(後略)』

         

         上記記事の通り、2020/01/15に日銀が地域経済報告というものを公表しました。米中貿易摩擦を受けた海外経済の下振れで、輸出や生産が弱含んだことが主な要因として、景気の総括判断を引き下げた原因を、海外経済が要因であると報じています。

         

         私は、日銀の報告書も、産経新聞の報道も、オカシイと思います。

         

         景気が悪くなっている原因は、確かに米中貿易摩擦もあるでしょうが、明確に消費増税をしたことが原因であり、景気は途轍もなく悪くなっているといえます。

         

         にもかかわらず、例えば、東北地方は「底堅く推移」の表現が、「消費税率引き上げなどの影響による振れを伴いつつも底堅く推移」としています。この言い方は、消費増税の影響が全くなかったわけではないものの、日本国内の多くの地域は、その影響を乗り越えているということかもしれませんが、明確に「乗り越えていない」のが実態です。

         

         景気が悪いという指標は、いろんな指標で出ていて、例えば景気動向指数DI(一致指数)というのがあり、ヒストリカルDIとも言われていますが、この指数は内閣府が景気の判断をする指数で、下記の9つの指標をみています。

         

         \源沙愎堯聞杞業)

         鉱工業用生産財出荷指数

         B儺彎暖餾盻于抻愎

         そ蠶螻囲働時間指数(調査産業計)

         ヅ蟷餾盻于抻愎堯塀輸送機械)

         商業販売額(小売業)(前年同月比)

         ЬΧ犯稜箜曄焚掲箒函法柄闇同月比)

         ┗超藩益(全産業)

         有効求人倍率(除学卒)

         

         内閣府の定義では、 銑のうち8個が同じ動きになった場合に初めて判断を変えるということになっています。具体的には8個がプラスになったら景気拡大、8個がマイナスになったら景気後退というわけです。現時点では、そ蠶螻囲働時間指数(調査産業計)と┗超藩益(全産業)が公表されていないため、内閣府の景気判断として「景気後退」となっていませんが、き┛奮阿梁召了愽賢´↓キΝЛはマイナスとなっていて、一致指数は10月、11月と「0.0」が連続している状況です。

         

        <景気動向指数DIが2カ月連続でゼロになっている>

        (出典:内閣府のホームページ)

         

        (出典:内閣府のホームページ)

         

         

         因みに、DI(一致指数)は、最高が「100」で、最低は「0」です。

         

         2019年10月の消費増税以降、10月、11月と2カ月連続でゼロということになりますが、2カ月連続ゼロというのは、過去で調べると、一番直近はリーマンショックです。

         

         リーマンショックの時は、2008年9月〜2009年3月まで7カ月連続ゼロでした。

         

         1ヶ月単月でゼロとなったのは、直近では東日本大震災直後の2011年5月です。

         

         またITバブルが崩壊したときも、2001年7月、2001年10月、2001年12月がゼロでした。

         

         その他、2カ月以上連続ゼロは、1997年11月〜1997年12月、飛び飛びになっていますが、1997年9月、1998年3月と、消費増税5%のときで、構造改革基本法によって緊縮財政が始まった年です。

         

         あと1992年、宮沢喜一内閣の土地の総量規制に始まったバブル崩壊で、1992年4月〜1992年5月、1992年10月〜1992年12月がゼロとなっています。

         

        <景気動向指数DI(一致指数)の推移> 

        (出典:内閣府のホームページ)

         

         

         いかがでしょうか?

         

         バブル崩壊、1997年のデフレが始まった構造改革基本法、リーマンショックと、歴史的な経済ショックと同じくらいの状況が、10月、11月と連続して指標が出ているにもかかわらず、「景気は底堅い」という表現は、どの口が言っているの?と私は思います。

         

         太平洋戦争のときの大本営発表、まさに今の日本のマスコミの景気判断の報道は、大本営発表です。

         

         そしてその結果、多くの人々が真実を知らされていない状況になっていて、正しい経済政策が打たれず、日本国民の貧困化が止められないでいるものと私は改めて思います。

         

         

         というわけで今日は「10月、11月と2カ月連続でゼロとなった景気動向指数DIと、日銀のウソつき報告書」と題して論説しました。

         

         

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        レバノンのベイルートとビブロス遺跡

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           今日は、昨年末からお正月にかけて視察してきたレバノンについて書きます。

           

           私がレバノンに入国したのは、2019/12/30で、ちょうどカルロス・ゴーンが入国したのと同じタイミングでした。現地でもカルロス・ゴーンのレバノン入国、ベイルート入りのニュースは大きく報じられていました。

           

           そんなレバノンは、どこにあるのか?というと、国境ではシリアとイスラエルに接しています。下記をご参照ください。

           

          <レバノンの位置>

           

          <ベイルートの位置>

           

           私が訪れた場所は、ベイルートの他、ベイト・エッディーン、ジェイタ洞窟、ハリッサ、ビブロスです。

           地図で見ると、シリアのダマスカスまで、直線距離にして約90舛任后

           

           一見すると治安とかISとかテロとか、大丈夫?と、知人に言われ続けていましたが、ベイルートの治安は良かったと思います。ただ、両替所など要所要所でマシンガンを持った特殊警察の人を見ました。目の前でマシンガンを見るのは、テロなどの発生に備えてということで、緊張しました。

           

           視察を通じてガイドをしてくださったのは、アリー・ハムイエさんという方で、アリーさんから、レバノン経済について下記の通りお聞きしました。

           

          <レバノン経済について>

           政府が、金融業や不動産業の支援をする一方、製造業の支援をしなかったため、多くの工場が閉鎖された。

           農産物は、チェリー、アプリコット、穀物、果物、野菜を生産するが、自国の供給を賄いきれず輸入している。

           輸入が輸出より多く対外債務が膨らんでいる。そのためレバノン経済は崩壊している。

           崩壊したレバノン経済を立ち直らせる解決策は、製造業、工場、農業を政府が資金的に支援することで、結果レバノン国民の雇用が生まれ、賃金も上昇する。

           

          <通貨について>

           レバノン・ポンドは、1$=約1,500レバノンポンドのドル固定されている。

           中央銀行がレバノン・ポンド建ての債券を発行し、ベイルート銀行やビブロス銀行などが引き受けている。

           

          金利は17%〜18%。

           

           

           そんなわけでガイドのアリーさんによれば、レバノン経済は厳しく、市民がデモをやっているのは、レバノン政府が国内需要の創出をしないからとお聞きしました。

           

           日本の場合は、国内需要を創出するどころか、国内需要を削減し、民営化という需要削減を、あたかも需要創出とマスメディアが報じてデフレを促進させているのが現状です。相対的にこれまでの国内の供給力という蓄積があるからこそ、日本はレバノンのような状況に陥っていないというだけで、その供給力もデフレで毀損しているので、このままデフレを放置し続ければ、レバノンと同じように国内経済は地獄のようになってしまうのだろうと、改めて認識しました。

           

           

           2019/12/30〜2020/01/02の行程概要は下記の通りです。

           

          【初日:2019/12/29(日)】

          22:20 東京成田国際空港発 ⇒ JL9995便 ⇒ 04:50 ドーハ・ハマド国際空港着

          機内泊

           

          【2日目:2019/12/30(月)】

          08:50 ドーハ・ハマド国際空港発 ⇒ QR416便 ⇒ 11:10 ベイルート・ラフィクハリリ国際空港着

          Golden Tulip Galleria 泊(ベイルート市内)

           

          【3日目:2019/12/31(火)】

          ベイド・エッディーン町内視察

          ベイルート市内視察(ベイルート博物館、旧市街地、鳩の岩)

          Golden Tulip Galleria 泊(ベイルート市内)

           

          【4日目:2020/01/01(水)】

          ドッグリバー石碑 ジェイダの洞窟 ハリッサ大聖堂と聖母マリア ビブロス遺跡

          Golden Tulip Galleria 泊(ベイルート市内)

           

          【5日目:2020/01/02(木)】

          19:25 ベイルート・ラフィクハリリ国際空港発  ⇒ QR421便 ⇒ 23:25 ドーハ・ハマド国際空港着

          ラウンジ泊

           

          【6日目:2020/01/03(金)】

          07:00 ドーハ・ハマド国際空港発 ⇒ JL7998便 ⇒ 22:30 東京羽田国際空港

           

           

           

          【初日〜2日目:2019/12/29(日)〜2019/12/30(月)】

           

          この日は、レバノンへの入国がテーマです。

           

           

          カタール航空の機内食の写真からご紹介します。

          IMG_1899.JPG

           

          ドーハ・ハマド国際空港着陸前の食事です。

          IMG_1900.JPG

           

          ドーハ・ハマド国際空港の中の様子です。

          IMG_1904.JPG

           

          毎度おなじみの大きなぬいぐるみです。

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          ダイナースクラブのクレジットカードで無料で入れるオリックス・ラウンジというラウンジに入ります。

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          ラウンジの受付です。

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          ラウンジの中の様子です。

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          軽食が無料で好きなだけ食べられます。

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          適当に皿に取りました。

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          エスプレッソマシンもあります。

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          ラウンジを出まして、ベイルート行きのQR416便に搭乗しました。

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          QR416便の食事です。

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          QR416便の上空からみた景色ですが、シリア領域でしょうか?砂漠が広がっています。

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          砂漠に雪がかかっています。

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          ベイルートのラフィク・ハリリ国際空港に到着しました。

          私が乗っていたQR416便の機体とボーディングブリッジがつながっている様子です。

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          ベイルート空港内の様子です。

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          イミグレーションです。

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          入国審査を終え、手荷物を受け取ります。

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          手荷物を受け取って税関を通過します。

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          クリスマスツリーがありました。

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          出口を出ますと、送迎の人らが多数、出迎えで待っています。

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          ラフィク・ハリリ国際空港からホテルに向かう途中のベイルート市内の景色です。

          乗用車の助手席から撮影しましたが、向こうに見えるのは地中海です。

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          私が3泊する Golden Tulip Galleria ホテル の入り口です。

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          Golden Tulip Galleria ホテルの中の様子です。

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          ホテルを出て周辺を散策しました。

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          【3日目:2019/12/31(火)】

           

          この日は、ベイト・エッディーン宮殿とベイルート市内の観光です。

           

          ホテル「Golden Tulip Galleria」の朝食会場の様子です。

          クリスマスツリーがあります。

          私は過去にクリスマス後の年末年始に、ウズベキスタン、モスクワ、オマーンを往訪した際に、いずれの国においてもクリスマスツリーをみました。上述の国では1月の第1週までクリスマスの期間だと聞いたことがあります。

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          こんな感じでバイキングです。

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          AM06:45頃の状況ですが、朝食会場にいるのは私だけです。

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          フルーツサラダに加え、各種チーズ、各種ハム、オリーブ(白・黒)、ピクルス、ヨーグルトなどがあります。

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          左側は各種料理。右側はパンや果物などです。

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          いろんな形をしたパンがあります。

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          とりあえず、適当に食べ物を取りました。

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           そしてベイト・エッディーン宮殿です。

           ベイト・エッディーン宮殿は、ベイルートの南東48舛砲△襯戰ぅ函Ε┘奪妊ーン町にあります。

           19世紀初頭(1800年初頭)から50年以上にわたり、レバノンを治めたエミール・ベシール・エル・シェハービ(以下「シハーブ」)が統治している間、1788年から宮殿の建築が続けられたとされています。 

           シハーブ家は、1697年〜1842年の間、統治していたのですが、エジプトと英国との戦争で、エジプト側についたものの、エジプトが英国に敗れたため、シハーブ家はマルタに亡命することになります。

            その後、シハーブ家が亡命後は、オスマン帝国政府の建物として利用されたり、1943年にレバノンが独立してからは大統領が使う宮殿にもなりました。

           

          ベイト・エッディーン宮殿敷地の入り口です。

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          宮殿敷地内の庭です。

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          宮殿の中に入ります。

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          宮殿内の中庭です。真ん中に噴水があります。

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          宮殿の中に入りました。

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          イスラム語ですが、なんて書いてあるかわかりません。その上に木の絵がありますが、レバノン杉でしょう。

          レバノンの国旗にあるレバノン杉と思われます

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          宮殿内の様子です。

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          このステンドグラスが貼ってあるのは、シハーブ女王が使っていた部屋と説明を受けました。

          外からはステンドグラスで部屋の中が見えませんが、この部屋から外の様子を見ることはできます。

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          2Fに上がって宮殿内の中庭の様子です。

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          寝室です。

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          二つ大きな器のようなものがありますが、ガイドによれば、あの器の中に食べ物を入れて、この部屋で食事を振舞うとのことでした。

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          ローマ帝国でもありましたが、お風呂です。

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          こちらもお風呂です。

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          これはトイレと説明を受けました。

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          お風呂です。

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          体を洗うところです。

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          お風呂です。

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          ガイドのアリーさんです。

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          宮殿2Fの外に出ます。

          扉が閉まっていますが、この建物は裁判所とのことでした。

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          柱にも彫刻があります。

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          裁判所の中に入ります。

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          ここで裁きを行うようです。

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          待合室のようです。

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          待合室の反対側に特別室と呼ばれる部屋があります。

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          この模様が描かれている壁は、壁から水が流れるとのこと。

          そのことによって、特別室で話している話声が、水が流れている音で、待合室にいる人々らに聞こえないようになっているとのことでした。

          現代では、防音で壁を厚くするなどの工法が取られるのでしょうが、水を流して話声を聞こえなくさせるというのは、面白いと思いました。

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          裁判所を出まして、宮殿の中庭の外側の1Fの庭にモザイク画があります。

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          宮殿の中に再び入ります。

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          モザイク画がいくつもあります。

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          モザイク画が掲示されている掲示されている宮殿内を全て見学し、ベイト・エッディーン宮殿の視察は終了です。

          下記の写真は、ベイト・エッディーン宮殿敷地内の外庭の様子です。

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          ベイト・エッディーン宮殿の視察が終わり、次はベイルート市内に戻って、ベイルート国立博物館に行きます。

          ベイルート市内の様子です。緑色の十字は薬局店です。

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          道案内がイスラム語で書かれています。

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          ベイルート国立博物館の入り口です。

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          営業時間が記載されています。左側がフランスと、真ん中が英語、右側がイスラム語です。

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          ベイルート国立博物館の様子です。

          彫刻がたくさん展示されています。

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          モザイク画です。

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          モザイク画ですが、一部損傷して修復ができずにいます。

          内戦で被害を受けた美術品もあるとのことでした。

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          下記は石棺ですが、人の絵が彫刻されています。

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          下記はモザイク画で、ギリシャ神話で出てくるバッカス(Bacchus)という神です。

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           バッカスというのは、ギリシャ神話で別名「ディオニソス」という神で出てきます。バッカスは豊穣と酩酊の神といわれています。豊穣の神、酩酊の神とは、農作物の神であり、お酒の神です。デュオニソスは、教師であり従者であったシノレスを歓待してもらったお礼として、アナトリア(現在のトルコ)のミダス王に「触れるものがすべて黄金に変わる手」を与えたという物語があります。

           

           「触れるものがすべて黄金に変わる手」は、ミダス王側が望んだもので、バッカスがミダス王に与えました。

           

           ミダス王は人間にとって最も重要なのは「富」であると考えていたため、富、お金、財産こそ、人間にとって最も重要かつ「必要」なものであると考えていました。

           バッカスの贈り物を受けたミダス王は大いに喜び、木の絵だや石などを次々に「黄金」に変えていき、食べ物も飲み水も、最愛の娘までも黄金に変えていきました。

           

           その後、ミダス王は「金持ちであるこということが、惨めでもある」と自らの願いを憎悪し、「父なるバッカスよ!お許しください。わたしが間違ってたのです。どうか、ご慈悲を!結構ずくめのこの災いから、お救い下さいますように」と、ミダス王はバッカスに乞い願い、「黄金」に変わる力を取り消してもらいました。

           

           その物語の内容は、オウィディウス「変身物語(岩波文庫)」というラテン文学の名作で神話の原点と一つとして著書があります。

           

           バッカスの文字を見たとき、思わずミダス王の物語を、私は思い出しました。

           

           

          続いて、モザイク画です。

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          このモザイク画は、左上が修復されておらず、レバノンの内戦で左下の箇所が銃弾を受けて損傷しています。

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          石棺です。

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          石棺の下部にアルファベットが書いてあります。アルファベットを発明したのはフェニキア人とされていますが、まさにフェニキア人が書いたものです。

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          年号が掲載されていましたので、写真に収めてみました。

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          続いてミイラです。

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          石碑が数体横たわっています。

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          ミイラです。

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          硬貨です。

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          というわけで、ベイルート国立博物館の視察は終了です。

          このあと、昼食会場へ向かいます。

          下記が昼食会場です。

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          牛の形をした造作物がレストランの入り口に置いてあります。

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          レストランの中に入ります。

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          レストランの中庭です。

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          レストランの建物中です。

          中は衛生的できれいです。

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          これが昼食で出たものです。

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          上段左:ミックスグリル(牛やケバブなど)

          上段中:パセリのみじん切りと細かく切ったトマトのサラダ

          上段右:焼き茄子とゴマのディップ(焼きナスをペースト状にしたもの)

          下段左:パン

          下段右:ポテトを炒めたもの

           

           

          上段左のミックスグリルは、なかなかボリュームがありました。

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          これはランプみたいなものなのですが、どうやって使うものなのか?全くイメージできませんでした。

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          改めて中庭の写真です。

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          薪でストーブがついています。

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          私が食べた場所は屋内でしたが、中庭もおしゃれで雰囲気がいいです。

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          昼食を食べた後、旧市街地に行きます。

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          ローマ帝国時代の建造物です。

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          この建物の一つ向こう側にモスクがあります。

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          旧市街地の様子ですが、雨が降っています。

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          ムハンマド・アミーン・モスクです。

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          モスクの中の様子です。

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          中では、お祈りしている人もいました。

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          モスクを出て旧市街地の様子です。

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          続いて、ベイルートの海岸沿いの鳩の岩と呼ばれるところに行きます。

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          鳩の岩と呼ばれる岩です。

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          以上で、この日の視察は終了です。


          多くの国民が誤解している”国民から集めた税金で行政運営している”という言説について

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             今日は「多くの国民が誤解している”国民から集めた税金で行政運営している”という言説について」と題して論説します。

             

             多くの国民が誤解している・・・と表題にしていますが、これは日本国民のみならず、世界中の人々も誤解している人が多いかもしれません。

             

             以前MMT理論について取り上げさせていただきましたが、MMT理論がわかると、公務員の給料や公共事業を行う際、私たちが納める税金で賄っているというのは、間違っていることが理解できます。

             

             その話の前に、そもそもお金はどうやって生まれてくるのか?どうやって生み出されるのか?

             

             お金というのは誰かが”銀行”もしくは”日銀”から借り入れを起こしたときに初めて生まれます。その誰かとは、家計で住宅ローンを借りるでもいいですし、企業が設備投資で銀行から借り入れるでもいいですし、あるいは政府が国債を発行するでも構いません。

             

             上述で”銀行”と”日銀”に限定しているのは、例えば損害保険会社や生命保険会社も企業融資や住宅ローンなどをやっていますが、損害保険会社や生命保険会社はノンバンクであるため、ゼロからお金を生み出す信用創造機能を持ちません。一方、”銀行”と”日銀”はゼロからお金を生み出すことができます。

             

             即ち、バンクとノンバンクの違いということになりますが、バンクはお金をゼロから生み出せるのに対して、ノンバンクはお金をゼロから生み出せません。例えば保険会社がローンで貸し付ける際は、保険料という名目で集めたお金に利ザヤを乗せて貸し出します。消費者金融や商工ローンについても、社債や借入などでお金を低利で調達し、調達した金利よりも高い金利を付けて貸し付けます。このようにノンバンクはゼロからお金を生み出して貸し付けるのではなく、何らかの名目で調達したお金に利ザヤを乗せて貸し出すというのが特徴です。

             

             もう一つ指摘しておきたいこと。それは、よくある言説として「政府は、日本国民から広く税金を集め、そのお金を元手に行政運営している」ということが言われます。公務員の給料の支払いや、公共事業の支払いなど、政府の諸々の経費は、税金を集めてその税金を元手に支払っていると思っている人がほとんどではないかと思います。

             

             実際は間違っています。

             

             仮に日本では、税金を集めて、その税金を元手に行政運営しているとするならば、日本国民は、仕事で給料をもらう前に、いきなり政府に税金を払わなければいけなくなります。これは、おかしな話だと思いませんでしょうか?

             

             基本的に税金は後払いです。

             

             例えば法人ならば、決算後、2カ月後に法人税を納税します。個人の場合、給料から源泉徴収されるとしても、個人事業主ならば、12/31で帳簿を締めて決算し、税金の計算をして3/15までに所得税の確定申告をして納税しなければなりません。

             

             こうしたプロセスを考えますと、税金は後で払っているということがよく理解できるのではないでしょうか?

             

             では、一番最初に日本政府ができたとき、政府が1年間行政運営をしているとするならば、その時はどうしていたのでしょうか?

             

             政府が日本銀行からお金を借り、そのお金を元手に行政運営に関わる支払いをして、日本国民が税金を払う前に、政府は先に支出をしました。具体的には、先に公務員の給料を支払い、いろんなものを購入したり、公共事業の支払いをしていたのです。

             

             私は今、過去形で「支払いをしていた」と書きましたが、現在も同じプロセスで、先に支払いをします。

             

             政府が先にお金を支払う際、政府は建設国債(4条公債)もしくは財務省証券(政府短期証券)を発行して日銀に差し入れ、日銀から日銀当座預金を借り入れ、政府小切手を発行して、公共事業を発注したり、振り込みで公務員の給料を支払います。

             

            <図 Ю府が国債を発行して銀行預金が生み出される一連のプロセスの図解>

             

            <図◆日本政府が財務省証券を発行して銀行預金が生み出される一連のプロセスの図解>

             

             

             上図 ⊂綽洵△猟未蝓∪府小切手も最終的には受注企業が銀行に取り立てることで銀行預金に代わり、受注企業の従業員の給料になります。

             

             このようなプロセスを経ることで、日本国民にお金が行き渡ります。

             

             行き渡ったお金で日本国民は税金を計算して、納税をすることができるようになるのです。

             

             ところが、多くの日本国民、国会議員やエコノミスト、アナリスト、経済学者も、順番を逆だと思っている人がほとんどです。

             

             税金を払ってもらって、その税金を元手に支出をしているのではなく、政府が負債を増やしてお金を生み出し、そのお金を国民に払うことでお金が行き渡り、国民が納税できる環境が整うようになるというのが、真実の順番です。

             

             通貨を発行できる権利を通貨発行権といいますが、通貨発行権は中央銀行が有します。日本の場合、中央銀行は日銀ですが、日銀は株式を上場していて、株式の55%を日本政府が保有します。

             

             財政法第4条で公共事業は建設国債を政府が発行してよいと記され、財政法第7条で通常予算は財務省証券を政府が発行できると記されていることから、日本政府は、お金を生み出すという行為即ち通貨の発行者であるということもできます。

             

             通貨を発行する主体としては、政府が借金するか、企業が借金をするか、家計が借金をするか?3つあります。家計が借金をした場合、負債は相続しますので、住宅ローンを借りたとしても、基本的に返済していきます。企業の場合は、適度なインフレで例えば2%のインフレの状況であれば、設備投資がしやすく銀行から借り入れをしてもビジネスとして儲かるという案件も出てくるでしょう。その場合、自己資金ではなく他人資本、即ち銀行から借り入れて設備投資をするという経営判断も当然あり得ます。

             

             いずれにしても、企業が借金をした場合も、政府が国債発行した際と同様にお金が生み出され、通貨の供給量(マネーストック)が増えることになります。通貨の供給量が増えるということは、国民にお金が行き渡って納税することができるようになるということでもあります。

             

             このように理論上も、実際のオペレーションも、政府は税金を集めなくても、行政運営をすることは可能なのです。

             

             では、税府が税金を集めなくても行政運営ができるならば、税金を取らなくてもいいのでは?という言説があります。いわゆる無税国家と呼ばれるものです。

             

             もともと税金の役割は「景気の安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)機能」「格差縮小を目的とした所得再分配」「複数通貨を使用する不便さからの解放」というのがあります。

             

             その中でも「景気の安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)機能」とは、経済を調整する機能ともいえます。

             

             通貨を増やして通貨の供給量を増やした結果、インフレ率が高まるとなれば、バブルが発生する可能性がありますので、通貨を回収した方がいいわけですが、その回収する手段が税金であるということができます。

             

             政府は通貨を供給し、一方で税金という名目で供給した通貨の一部を回収しますが、そのことによって国内の景気をコントロールするというのが、税金の景気の安定化装置機能といえるでしょう。

             

             結局のところ、租税とは財源を確保する手段ではなく、経済を調整する手段なのです。

             

             景気がいいときには、増税して日本国内に供給された通貨を回収して景気の過熱を冷まします。逆に景気が悪いときは、減税して供給した通貨を回収しないようにして、通貨の流通量を増やすことで景気を良くしていきます。そうした景気を調整する手段として租税というものが存在するのです。

             

             日本国民のみならず、世界中で勘違いしていること、それは税金は、行政を運営するコストの財源と思っていることです。そのため、政策論争をする際、必ず財源はどうするのか?という話になります。いわばミクロ経済学の「予算制約」を無意識のうちに、国家の財源に当てはめているのです。「予算制約」という考え方は、家計や企業経営では有効ですが、通貨発行ができる国家に当てはめるのは間違っているのです。

             

             予算制約を無視できる政府について、財政政策の運営方法、財源調達の方法を整理すると下記の通りです。

             

             先払い:建設国債(4条公債:財政法第4条)、財務省証券(政府短期証券:財政法第7条)

             後払い:租税

             

             例えば公務員の給料支払いのため、財務省証券を10兆円発行し、公共事業の支払いのため、建設国債を10兆円発行したとしましょう。

             

             だからといって、20兆円分全額を租税で回収しなければいけないという考え方にはなりません。

             

             例えば租税を15兆円しかしなければ、政府には5兆円の財政赤字が発生します。この場合、5兆円分は国民にお金が行き渡って、国民の預金が増えて5兆円分豊かになることができます。

             

             もしバブルの発生を懸念して租税を25兆円回収すれば、政府は5兆円の財政黒字になりますが、その代わり国民から5兆円を余計に吸い上げますので、5兆円分国民の預金が減って貧しくなるのです。

             

             上述の例では、20兆円の支出に対して、15兆円租税で回収、25兆円租税で回収、という例でしたが、租税が5兆円だった場合は、15兆円も国民の預金が増加しますので、相当豊かになることができるでしょう。景気が悪い状況であればデフレ脱却することが可能になるかもしれません。

             

             ところが、プライマリーバランス黒字化という考え方によって、租税で全額回収しなければならないと思っている人がほとんどです。政府の財政の骨太方針にプライマリーバランス黒字化目標というのがありますが、これは政府の行政運営コストを租税収入の範囲内でなされなければいけないという考え方なのですが、これまで述べてきた通り、その考え方そのものが間違っています。

             

             

             

             というわけで今日は「多くの国民が誤解している”国民から集めた税金で行政運営している”という言説について」と題して論説しました。

             「国家の財政を家計に例えたら・・・」とか、「収入が60万円しかないのに100万円も消費して家計は40万借金して・・・」と言われれば、「それはダメだね!」と誤解しがちなのですが、そもそも国家の財政を家計に例えることが間違っているのです。

             政府が借金を増やすという行為は、通貨の発行して国民の預金を増やして豊かにすることであることを、政治家も官僚も一般の日本国民にも知ってもらい、税金は行政運営を賄うコストではないということの理解を深めていただきたいと思います。

             

             

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            税金の役割とは何なのか?


            日本の財政悪化の原因は、消費増税です!

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               今日は「日本の財政悪化の原因は、消費増税です!」と題して論説します。

               

               昨日の記事でも書きましたが、令和の消費増税10%は、安倍ショックといってもいいほど、経済を大きく破壊する指標を叩き出しました。

               

               消費増税10%の目的は、そもそも何だったでしょうか?

               

               増え続ける医療費用や介護費用などの社会保険の制度を維持するためであるとし、多くの日本国民もまたこの言説を信じ込んでいる人が多いのですが、実際は消費増税をすると、却って財政が悪化します。

               

               なぜならば、消費税は消費に対する罰則課税であって、経済成長のメインエンジンである消費を抑制するからです。

               

               皆さんのお財布の中には、1万円札があると思いますが、1万円札は単純にお金としてみた場合、1万円であることに違いはありません。”なんのこっちゃ!”と思われるかもしれませんが、経済で1万円札を見た場合、1万円を100人で、お金をモノ・サービスの交換をすれば、100人に1万円の所得が発生します。

               

               GDP3面等価の原則でいえば、所得=生産=消費ですので、100人×1万円=100万円の所得が発生します。100万円の所得=100万円の生産=100万円の消費です。

               

               たった1万円が100人のコミュニティの中で、100人がそれぞれ1対1で、お金とモノ・サービスの交換をすれば100万円の所得を生み出します。

               

               この流れが1回転で100万円とするならば、2回転すれば200万円になります。3回転すれば300万、4回転すれば400万・・・・・・。

               

               GDP3面等価の原則で、所得400万円ならば、分配(=所得)面のGDP400万円=支出面のGDP400万円=生産面のGDP400万円です。

               

               この回転が多ければ多いほど、景気が良いということになり、回転が少ないほど、景気が悪いということになります。

               

               回転が多い=消費が活発、回転が少ない=消費が少ない、と考えれば理解しやすいかと思います。そして消費が増えれば所得が増え、税収増という形で国家にも恩恵を与えることができるのです。

               

               こうしてみると消費がどれだけ経済に重要か?メインエンジンたるか?がお分かりいただけるのではないでしょうか。

               

               その消費を抑制させるのが消費税です。下記のグラフをご覧ください。

               

              <実質消費の推移(緑色の線)>

              (出典:内閣府のホームページ)

               

               上図のグラフは、緑色の線が実質消費の推移です。実質消費が落ち込んでいるポイントを4つ黄色でマーキングしました。

               

               1997年:5%消費増税

               2008年:リーマンショック

               2011年:東日本大震災

               2014年:8%消費増税

               

               リーマンショックと東日本大震災のときは、一時的に実質消費が落ち込んだものの、その後の実質消費はV字回復しています。

               

               ところが消費増税は、1997年の5%消費増税、2014年の8%消費増税、いずれも消費の伸びる傾き(赤色の実線と点線)が小さくなっていることがご理解できるかと思います。

               

               消費増税しても実質消費はV字回復せず、L字もしくはL字底割れとなって、傾きが大きくなることはありません。なぜならば消費税は、消費に対する罰則課税であり、インフレ対策で消費を抑制することが目的の税制だからです。

               

               実質消費が落ち込むとどうなるか?当然のことながら、GDP3面等価の原則により、実質消費が落ち込む=実質生産が落ち込む=実質所得が落ち込む、となって、賃金の伸びが抑制され、日本国民が貧困化するのです。

               

               

              <2015年の数値を100とした場合の実質賃金指数の推移>

              (出典:厚労省のホームページの毎月勤労統計の資料の数値を引用)

               

               上図をみれば、消費増税が実質賃金を下落させる効果を持つということが、よく理解できるのではないかと思います。

               

               政府や、与野党問わず多くの政治家、エコノミスト、アナリスト、経済学者と呼ばれる有識者とかいわれる人らは、税収が足りないから消費増税が必要という言説を述べます。

               

               しかしながら、消費増税をすればするほど、消費の抑制が大きくなり、税収を増やすために消費増税をしたとしても、所得税や法人税などの直接税の減少を通じて、全体の税収は伸び悩んでしまうのです。

               

               日本の財政が悪化したのは、消費増税が原因であるということが、こうしたグラフからも読み取れるのではないかと思います。

               

               

               というわけで今日は「日本の財政悪化の原因は、消費増税です!」と題して論説しました。

               2014年4月の8%消費増税が何をもたらしたか?といえば、実質消費を落ち込ませ、賃金が激しく下落したというのが結論です。当然のことながら2019年10月の10%消費増税も同様下落することは確実で、いわば当然の帰結であったといえるでしょう。

               インフレを過度に恐れるがあまり、間違った経済政策、税制の方向性が日本国民の頭に刷り込まれてしまっている状況では、財務省のいうとおりに政治家が動き、緊縮財政が継続され、日本国民の貧困化が止まらなくなります。

               日本だけが貧困化する一方で、仮想敵国の中国、先進国の米国はGDPを伸ばし、EU離脱を決定的にした英国もまたGDPを伸ばしていくことでしょう。

               米国、英国は同盟国なので問題ありませんが、中国がGDPを伸ばし続けるとなれば、軍事費の格差が拡大し、やがて中国が本格的に日本を蹂躙するということになりかねません。

               そうなってしまっては、私たちの将来世代に対して、取り返しのつかないツケを残してしまうということになってしまうということを、改めて申し添えたいと思います。

               

               

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                 今日は、日本国内の経済について取り上げたく「令和元年10月に実施した消費増税10%の経済破壊力インパクト」と題して論説します。

                 

                 経済産業省のホームページで、商業動態統計速報という数値が毎月公表されていますが、昨年末2019/12/27、商業動態統計速報の2019年11月分の速報値が発表となりました。

                 

                 

                <商業動態統計2019年11月速報:単位「10億円 %」>

                (出典:経済産業省のホームページ)

                 

                 上表の通り、商業合計では、前月比で0.5%と辛うじてプラスになったものの、内訳は下記の通りです。

                 

                 卸売業:前月比▲0.5%(販売額:25,694億円 前年同月比:▲8.7%)

                 小売業:前月比+4.5%(販売額:11,867億円 前年同月比:▲2.1%)

                 

                 数字を見るとプラスになっているのは、10月の消費増税の反動で小売業が辛うじてプラスになっただけで、小売業の2倍以上の販売実額は、10月の消費増税の落ち込みから、さらにひどい落ち込み、▲0.5%となりました。

                 

                 卸売業、小売業、いずれも前年同月比(2018年10月比)では、それぞれ▲8.7%、▲2.1%と、とんでもない落ち込みです。

                 

                 上述は2019年11月の数値でしたが、それでは2019年10月はどうだったか?

                 

                 2019年10月はまさに消費増税10%が始まった月になりますが、こちらは確報値が2019/12/13付で公表されています。

                 

                 

                <商業動態統計2019年10月確報:単位「10億円 %」>

                (出典:経済産業省のホームページ)

                 

                 上表の通り、商業合計では、前月比で▲9.5%と予想通りひどい落ちこみで、特に小売業の落ち込みは▲14.2%とひどい数字でした。内訳は下記の通りです。

                 

                 卸売業:前月比▲7.6%(販売額:25,573億円 前年同月比:▲9.5%)

                 小売業:前月比▲14.2%(販売額:11,108億円 前年同月比:▲7.0%)

                 

                 

                 2019年10月確報、2019年11月速報の数値をみて、いえることは2019年10月の消費増税10%は、ものすごい消費にダメージを与えたということです。

                 

                 日本のマスメディアでは、ほとんど消費増税のマイナスインパクトについて報じておらず、日本経済への影響を安倍総理は、そもそも把握しているのか?疑問を持ちます。

                 

                 この経済産業省のホームページに記載の商業動態統計では、2015年度を基準値100として、各品目ごとに指数が公表されています。その数値について拾ってみますと下表の通りです。

                 

                (出典:経済産業省のホームページ)

                 

                 ついでに2014年4月の8%消費増税と、2019年10月の10%消費増税における前年同月比についてグラフにしてみました。

                (出典:経済産業省のホームページ)

                 

                 

                 表を見れば、わざわざグラフにするまでもないかもしれませんが、敢えて作成しました。

                 上記グラフで消費増税の破壊インパクトがよくわかるのですが、0%以上の品目がないということに加え、すべて右肩下がりになっているという点です。消費税が消費に対する罰則課税であって、税率を引き上げれば消費が落ち込むということが改めて認識できるかと思います。

                 

                 飲食料品においては、前期比こそ軽減税率据置の影響と思われるのですが、前期比で▲3.8%と、消費増税8%の▲6.9%よりも、落ち込まなかったものの、それでも前年同月比で▲1.8%とマイナスであることに変わりありません。日本国民は、軽減税率が適用された食料品ですら消費を減らしたということになります。

                 

                 上表を参照の通り、2018年10月がすべての品目でマイナスであったところ、そこにさらに輪をかけてマイナスになっているということがよくわかります。というより軽減税率据置でも食料品はマイナスになってしまっていることについて、政府関係者やマスコミはどう思っているのでしょうか?

                 

                 すべての品目でマイナスですから、グラフにしても当然すべての項目で右肩下がり、即ち消費増税10%の影響は、消費増税8%のときより影響が大きかったという結論が結果として出たといえます。

                 

                 ただしこの数値は10月の数値ですが、11月の速報においても、商業動態統計で、卸売業は大幅マイナス、小売業はプラスに転じたものの10月の落ち込みをカバーしきれていない状況で、合計ではマイナスになっている状態です。

                 

                 これらの極めて悪い数字が公表されたことで、2019年10月の消費増税は、前回よりも増税幅が2%と小さかったにもかかわらず、消費への悪影響は多大なもので、その被害の程度は東日本大震災のときの経済被害に匹敵しているのです。

                 

                 消費増税10%にする10月1日に、日本の新聞はどう報じたか?見出しだけを並べてみました。

                 

                 日本経済新聞:「万全の対応とる」消費増税で首相 2019/10/01 10:21

                 読売新聞:消費税10%・・・景気下支え、首相「万全の対応」 2019/10/01 22:57

                 毎日新聞:安倍首相、増税影響「しっかり注視」「万全の対策を」 2019/10/01 12:29

                 朝日新聞:安倍首相「万全の対応とっていく」消費税の引き上げで 2019/10/01 11:07

                 

                 

                 私は消費増税10%に反対の立場で過去に記事を書いてきました。上記の通り新聞各紙は、消費増税しても万全を期すから大丈夫であるとする論説を報じていました。

                 

                 いろんな対策をやると言っていた一つが軽減税率だったのですが、食料品は落ち込まないと思いきや、前年同月比▲3.8%、前期比▲1.8%のマイナスです。

                 

                 消費者は景気の先行きが悪くなると考えた心理的な影響もあるかもしれませんが、他のモノ例えば電気、電話、水道、ガスなども値上がりしているため、可処分所得が伸び悩んでいるということで、財布のひもを固くした結果であると思われます。

                 

                 

                 というわけで今日は「令和元年10月に実施した消費増税10%の経済破壊力インパクト」と題して論説しました。

                 私は、過去の記事で消費税を10%にしたら、8%のときよりも破壊インパクトは大きくなると主張してきましたが、まさにその通りとなりました。

                 本当はそうなって欲しくなかったのですが、消費税が消費に対する罰則課税であることに加え、世界的に景気が悪い状況で、ただでさえ8%消費増税の悪影響が抜けきれない中での消費増税だったため、予想の通りの結果となってしまったのです。

                 消費は経済学の中では経済成長のメインエンジンであり、消費が伸びていけば、他の指標もすこぶるよくなっていく上に、税収増にですら貢献するのですが、消費増税という経済政策は消費を減らす景気過熱抑制のインフレ対策の経済政策であるため、消費税で税収を確保しつつも、それ以上に所得税や法人税が伸び悩み、結果的に税収が減ってしまうのです。

                 「税収が不足しているから消費増税を!」という言説は、全くのウソ・デタラメであり、むしろ消費増税こそ、財政を悪化させている主因であるということを、多くの国民に知っていただきたいと私は思うのです。

                 

                 

                〜関連記事〜

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                レバノンのベイルートに滞在中

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                  あけましておめでとうございます。


                  皆さまは2020年の新年をいかがお過ごしでしょうか。


                  私は昨年の暮れから、レバノンのベイルートに滞在しています。


                  そして本日レバノンを出国し、2020/01/03の夜に日本に帰国します。


                  レバノンというと、治安は大丈夫?と聞かれます。


                  私が滞在しているのはベイルートです。


                  レバノンのベイルートから南東へ約90キロ、途中レバノン山脈を越えますと、シリアのダマスカスに到達します。


                  そんな場所のベイルート市内は、ダマスカス通りというシリアのダマスカスに行く道もありますが、ベイルート市内は安全です。


                  後日、旅行記を掲載しますが、今日は視察中に撮影した写真の一部をご紹介させていただきます。


                  <雨が降っているベイルート市内の街の様子>

                  (出典:2019/12/30 杉っ子がベイルートで撮影)


                  <現地のニュースが報じる日産自動車の元CEOカルロス・ゴーン>

                  (出典:2019/12/31 杉っ子がホテルで撮影)


                  <ベイルート市内の地中海沿岸>

                  (出典:2019/12/31 杉っ子がベイルートで撮影)


                   昨年度は元号が変わりましたが、日本は相変わらず緊縮財政で、国債増刷+政府支出拡大の政策がなされず、逆に消費増税したため、デフレが進行して日本国民の貧困化が進み、今なお現在進行しています。


                   今年こそ、緊縮財政からの転換をせねば、日本の発展途上国化がさらに進むこととなるでしょう。


                   レバノンでは、レバノン政府が、農業、製造業を支援せず、金融業、不動産業の支援に傾注して、レバノン経済はひどい状況であると、現地のガイドさんから聞きました。


                   共通するのは、富国強兵は、政府がお金を溜め込むことでもなければ、モノを作らない金融業、不動産業を発展させることでもなく、内需拡大のために国内の産業、農業を含めた支援こそ、国力強化につながり、外交でも日本の立場、影響力が増すということです。


                   今回のレバノン視察、ガイドさんからの取材で、そのことを実感しました。


                   そんなわけで、読者の皆さま、今年もどうぞよろしくお願いいたします。








                  英国が抱えることになるEUとの貿易協定と英米FTA

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                     英国はEU離脱となった後、貿易協定はどうなるのでしょうか?今日はこのことについて述べたく、「英国が抱えることになるEUとの貿易協定と英米FTA」と題して論説します。

                     

                     英国はEU離脱後、2つの貿易協定の問題を抱えます。具体的にはEUとの貿易協定と英米FTAです。

                     

                     EUに加盟していた英国がEUから離脱することで、英国にとってEUは貿易協定を締結しなければならない相手となります。2020年1月30日にEUを離脱した後、2020年12月31日までに、EU間で貿易協定を締結することになっていて、それまでの11カ月間は移行期間と呼ばれています。

                     

                     移行期間中は、今まで通り、EUとの貿易は自由貿易で関税はかかりませんが、2020年末までにEUとの貿易協定締結が間に合わない場合、WTOのルールが適用され、関税が発生することになります。

                     

                     実際のところ、英国もEUも双方ともに、関税回復は望んでいないと思われます。

                     

                    <2017年度 英国→EUへの輸出額・輸入額・純輸出額(単位「100万ポンド」)>

                    (出典:ジェトロ)

                     

                    <2018年度 英国→EUへの輸出額・輸入額・純輸出額(単位「100万ポンド」)>

                    (出典:ジェトロ)

                     

                    (出典:ジェトロ)

                     

                     上記グラフ・表のとおり、英国は、EU、ドイツ、オランダで、貿易赤字となっています。つまり、EU、ドイツ、オランダにとって、英国はお得意様なのです。

                     

                     仮に双方で関税をかけあうことになれば、EU、ドイツ、オランダの貿易赤字が減るため、EUは関税協定を締結しようとすることになるでしょう。

                     

                     とはいえ、通常、自由貿易協定は複雑な協定であるため、1年で締結するのは難しいのでは?と私は思います。そのため、結果的にWTOルールの適用になる可能性が高いのではと思うのです。

                     

                     一方で米国との貿易協定では、米国のトランプ政権は、英国の医療制度であるNHSを狙ってくる可能性が極めて高いでしょう。

                     

                     また農産物についても参入を狙っているものとみられます。

                     

                     米国は、英国に農産物を買って欲しく、英国に農産物を輸出したいのですが、そのとき、1つ問題があります。

                     

                     英国はEUから離脱するものの、今後EUのルールに縛られずに自由になれるのか?といえば、そうならないといわれています。

                     

                     例えば英米FTAでいえば、米国は農産物を英国に売りたいわけですが、米国の農産物の農薬基準は、EUの農薬基準よりも低く、小麦などは米国では大量に余っていて米国国内だけでは消費しきれず、海外に売るというのが米国の戦略です。

                     

                     日本も小麦のほとんどは米国から買わされています。その米国の農薬基準は非常に緩く、EUでは2018年度からそのことが問題視されています。EUではそれまで米国から小麦を輸入していたのですが、農薬基準が低く、緩いという理由で輸入が禁止になっているのです。

                     

                     EUが受け入れられない基準で作っているのが米国産の農産物なのですが、英国がEUから離脱したからといって、英国が果たしてそのまま米国の農産物を輸入できるのでしょうか?

                     

                     EUから離脱することで、英国は自国の主権で輸入の可否を決めることができるのですが、EUは英国経由で米国産の農産物が入ってくることを懸念しています。EUは英国との貿易交渉で、英国からEUに入ってくる農産物のチェックを厳しくしなければならないという項目が入ってきてしまうという非常に複雑な問題が発生することになるでしょう。

                     

                     英国は、EUと良好な関係を保ちつつ早く自由貿易協定をまとめたいと思われますが、そこに英米FTAを同時並行で考えなければならないものの、農産物の農薬基準の問題が顕在化することで、EUや米国との貿易協定を締結するのは容易ではないでしょう。

                     

                     結局、英国としてはEUの厳しい農産物の農薬基準を、米国に対して要求することになると思われるのですが、そうすると米国は英国に農産物を売ることができなくなります。

                     

                     英国はEU側につくのか?米国側につくのか?ジョンソン首相は難しい判断を迫られることになるでしょう。

                     

                     

                     というわけで今日は「英国が抱えることになるEUとの貿易協定と英米FTA」と題して論説しました。

                     ブレグジットが方付いた後も、ジョンソン首相には問題が山積しています。それでも英国は再び繁栄の道を歩むものと私は思います。

                     貿易協定で悩む英国に手を差し伸べる形で、かつての日英同盟と同様に、日本も日英FTAを検討してもよいのかもしれないとも私は思うのです。


                    EU離脱後、英国は香港支援でマグニツキー法の適用を検討か?

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                       今月は、2020年度の予算編成の作業のため、本業が激務につき、記事の投稿ができずにおりました。また、本日日本を出国してレバノンのベイルートへ出発の予定です。

                       そんな状況ではありますが、今日は前回のEU離脱関連で、「EU離脱後、英国は香港支援でマグニツキー法の適用を検討か?」と題して論説します。

                       

                       今年2019/12/11に、英国の総選挙で、ボリス・ジョンソン首相が率いる保守党が予想以上の大勝をしまして、保守党1党で単独過半数を確保しました。

                       

                       英国の下院議会でこれまで何度も決まらなかったEU離脱法案は、今回の選挙結果で、可決が決まったと言ってもよく、ブレグジットはほぼ決定的といえるでしょう。

                       

                       ボリス・ジョンソン氏は今年の7月に首相になりました。最初の議会のスピーチで、新たなゴールデンエイジを迎えると述べていまして、かつては英国は覇権国として謳歌してきた時代がありましたが、その後、英国病と呼ばれて衰退し、経済規模は、米国、中国、日本、ドイツの次に甘んじています。

                       

                       ジョンソン首相は、「英国は、改めてこれから”ゴールデンエイジを謳歌した”と未来の歴史が語ることになるだろう!」と述べました。ゴールデンエイジの始まりとなるのか否か?は、ブレグジットの成否がカギでしたが、今回の選挙でブレグジットのめどがようやくつきました。

                       

                       私は、英国の今後の課題は、「香港支援」と「英米FTA」ではないか?と思っています。

                       

                       その「香港支援」について考えてみれば、香港はかつて英国が宗主国でした。その英国は、人権問題を抱える香港問題に対して、香港支援を集中していくことになるでしょう。担当は、ドミニク・ラーブ氏という外務大臣が担当します。

                       

                       ドミニク・ラーブ外務大臣は、既に香港支援に熱心に取り組んでいます。香港では区議会選挙が11/24に行われ、民主派が圧倒的な勝利をおさめる形で選挙を終えました。ところが、この選挙、当初から中国共産党の妨害などが予想され、選挙そのものが正しく実施されるか微妙であるという言説もありました。

                       

                       実際に、香港の行政庁長官のキャリー・ラム氏は、この区議会選挙をやりたくなかったはずです。デモが収束せず、民主化運動が継続している以上、選挙をやれば親中派が負けることは容易に想像できたことでしょう。

                       

                       ところがこのドミニク・ラーブ氏は、キャリー・ラム氏に対して、この選挙は必ず実施すべきであると強く推してました。

                       

                      下記は大紀元時報というサイトの記事で、マグニツキー法について取り上げたものです。

                      『EPOCH TIMES 2019/10/02 19:10 法輪功学習者、米英など4カ国政府に迫害関与者リストを追加提出

                       米、加、英、豪に在住する法輪功学習者はこのほど、中国国内の学習者への迫害に加担した中国当局者のリストを作成し、4カ国の政府に提出した。学習者は各政府に対して、加担者への入国拒否と海外資産の凍結などの制裁を強化するよう呼び掛けた。

                       法輪功の迫害情報を伝える「明慧網」によると、昨年12月、カナダの学習者は、カナダ版「マグニツキー法」に基づき、各国の中で初めて迫害関与者リストを提出し、制裁を求めた。米の学習者も今年7月に、米政府の「グローバル・マグニツキー法」の基でリストを提示した。今回、英と豪州の学習者は同国政府に初めて提出した。

                       米国務省担当者は、現在28カ国の政府がグローバル・マグニツキー法に類似する法律を制定した、または制定する予定だと法輪功学習者に明かした。明慧網は、今後、米英4カ国のほかに、世界各国の法輪功学習者もそれぞれの政府に迫害関与者リストを提供していくと報じた。

                       法輪功は中国伝統気功で、1992年、李洪志氏によって公に伝えられた。健康促進と道徳心の向上に大きな効果をもたらしたため、中国市民の間で人気が高まった。中国当局の統計では、1998年時点で国内で約7000万人の市民が法輪功を修煉していた。しかし、1999年、江沢民政権は法輪功の学習者が共産党員より多いとの理由で弾圧政策を始めた。これ以降、国内では多くの学習者が投獄、拷問、性的虐待、薬物注射だけではなく、中国当局が主導する強制臓器摘出の主要対象になっている。明慧網によると、当局の迫害で4362人が死亡したと確認された。

                       

                       中国共産党政府による法輪功学習者の人権弾圧は、皆さんもお聞きになったことがあるのでは?と思います。何しろ、人権弾圧という言葉では生ぬるいくらいのひどいことが行われています。記事には、投獄、拷問、性的虐待、薬物注射、強制臓器摘出とありますが、この中の強制臓器摘出とは、麻酔をかけず、臓器のドナーにするというおぞましいものです。こうした非道を米国は把握しており、人権弾圧で非道であると非難しています。

                       

                       また台湾では2015年6月25日に、臓器移植のビジネス化防止のため、人体臓器移植条例の修正案を可決しました。この法律は、台湾で身元不明の臓器移植を受けた場合、最高5年の懲役刑と150万元の罰金の対象とし、これに違反した医師は医師免許を剥奪するというもので、中国の臓器狩りに対して、厳しい態度で法を整備しています。(因みに日本でもこうした臓器移植を中止する運動がありますが、国会議員らの動きは鈍く、法案のめどが立ったなどの情報はありません。)

                       

                       英国のドミニク・ラーブ外相は、香港支援の一つとして、マグニツキー法の適用を上げています。それ以外には、香港からの亡命者を受け入れたり、香港デモにおける逮捕者についての調査など、香港を支援する意向を表明しています。

                       

                       香港の事態が最悪の事態になった場合、元宗主国の英国が亡命者を受け入れることになりますが、既にその準備をやっています。

                       

                       米国では既にトランプ大統領が香港人権民主主義法案に署名しており、香港の民主化運動をして逮捕された人々に対して、米国へのビザを発給することを決めているのですが、英国でも同じことをやろうとしているのです。

                       

                       また逮捕者の捜査では、個別の調査を英国政府が香港政府に対して強力に要請することになるでしょう。

                       

                       その調査の過程で、ひどい人権弾圧が行われていることが判明した場合、マグニツキー法の適用を検討することになるでしょう。

                       

                       マグニツキー法とは、米国議会が人権を守る法律として作った法律です。人権侵害を行う政府に対して、その政府の担当者、人権侵害を行った責任者に対して経済制裁を行うというのが特徴で、米国の議会が成立させた香港人権法と、ほぼ同じ趣旨の法律です。

                       

                       このマグニツキー法は、米国だけではなく、上記記事の通り、カナダ政府なども中国に対して適用しようとしています。

                       

                       英国はブレグジット問題を抱えていたため、中国の人権問題や香港支援に注力ができなかったと思われますが、ブレグジットが片付くメドがついたことで、ドミニク・ラーブ外務大臣を中心に、英国政府は今後、香港の民主化運動をしている人々への支援を強めていくことができるようになることでしょう。

                       

                       

                       というわけで今日は「EU離脱後、英国は香港支援でマグニツキー法の適用を検討か?」と題して論説しました。

                       生きたまま臓器を摘出するなど、たとえ死刑囚だったとしても許すべきことではありません。そうした中国の真実について報道しない日本のマスメディア、口を噤む国会議員ら、すべて中国の犯罪を幇助していると言っても過言ではないのではないでしょうか?

                       私はボリス・ジョンソン首相が、トランプ大統領と同様に、香港や台湾を守ろうとする動きを加速させることを真に期待しているのと同時に、日本でも同様の動きが出てくることを期待します。

                       

                       

                      〜関連記事(中国による人権弾圧)〜

                      ブルームバーグ紙が報じる香港への人民解放軍動員の可能性

                      国際社会は香港問題について、英国と約束した一国二制度を、中国に守らせるべき!

                      香港で起きているデモの本当の狙いとは?

                      中国ウイグル自治区の再教育キャンプで行われているウイグル人への拷問

                      中国共産党によって人権と民主主義が脅かされている香港を支援する米国と何もしない日本

                      ”逃亡犯条例改正案”に反対している香港のデモ活動は日本人にとって他人事ではない!

                      トランプ大統領の国連の武器規制条約からの撤退の意味とは?

                      「高度な能力や資質を有する外国人を受け入れる」の欺瞞と「中国による洗国(せんこく)」の恐怖

                       

                      〜関連記事(日本の対中政策)〜

                      日中通貨スワップは誰のため?

                      中国の一帯一路の被害国を増やすことに手を貸す日本企業と、中国とのプロジェクトを決別宣言したマレーシア

                      中国の公平でないグローバリズムに強硬な姿勢をとる米国と、製造2025をビジネスチャンスと考えるアホな国

                      中国のAIIBと一帯一路に手を貸す銀行・企業は、中国の侵略に手を貸すのと同じです!

                      血税3,500億円を突っ込んだジャパンディスプレイ社を800億円で中国企業に売ろうとしている日本の官民ファンド

                       

                      〜関連記事(米国の対中政策)〜

                      ブレグジットのきっかけとなった英国の医療保険制度NHSについて

                      動画アプリ”TikTok”は中国共産党政府の不都合な事実(香港デモや天安門事件)を閲覧制限か?

                      米国務省による台湾への大量の武器売却について

                      トランプ政権が米国証券取引所に上場する中国株の上場廃止を検討!

                      台湾の地政学上の重要性を理解している米国と、カネ儲け優先で理解しない愚かな日本

                      台湾を国家承認する運動が起きているドイツを、日本も学ぶべきでは?

                      米国トランプ政権が中国を為替操作国に認定

                      中国と欧州を為替操作ゲームを楽しんでいると皮肉ったトランプ大統領

                      農産物の大量購入の約束を守らない中国に対して、トランプ大統領の関税第四弾の鉄槌が下る

                      なぜトランプ大統領は対中国に対して強気に出ることができるのか?

                      トランプ大統領が指示するレアアースの米国国内での生産体制

                      日本はトランプ大統領の関税カードの使い方を学ぶべきです!

                      トランプ大統領の中国製品の関税25%引き上げの真の狙いは何か?

                      米国債残高1位の中国は米国債売却で反撃するという言説について

                      米中貿易戦争で中国は勝てません!

                      中国Huawei・ZTE問題と、国家安全保障にかかわる次世代通信システム5Gサービスについて

                      米国による同盟国への中国ファーウェイ製品の使用中止要請について

                      覇権挑戦国に伸し上がろうとする中国をつぶそうとしている米国

                      米中貿易戦争の報復関税合戦の行き着くところは、新たなリーマンショックの予兆か?

                      米国の対中国貿易戦争は、トランプ大統領に勝算あり!


                      ブレグジットのきっかけとなった英国の医療保険制度NHSについて

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                        JUGEMテーマ:英国に関するニュース

                         

                         英国の議会選挙では、ボリス・ジョンソン首相が率いる与党保守党が圧勝しました。

                         

                         私は今年5月のGWに英国とフランスを往訪し、ロンドンとパリを訪れています。ロンドンは1694年に世界で初となる中央銀行のイングランド中央銀行が設立された場所であり、そのロンドンを都市に持つ英国の特徴の一つといえる国営の医療保険制度NHS(National Health Service)というのをご存知でしょうか?日本も国民皆保険が存在しますが、実は世界で初めて国民皆保険制度を発明したのが英国なのです。

                         そこで今日は「ブレグジットのきっかけとなった英国の医療保険制度NHSについて」と題して論説します。

                         

                         英国人は自国の国民皆保険制度のNHSについて誇りを持ち、重要視していました。そのNHSの制度がある英国に、EUから外国人移民が大量に入ってきました。

                         

                         外国人移民が英国に住み着くとなれば、当然病気をすることもあるでしょう。病気をすれば、その外国人移民はNHSを使うことができ、タダで治療を受けることができます。

                         

                         では、その治療費は誰が払っているのでしょうか?

                         

                         それは英国人の税金です。

                         

                         英国人の税金が、昨日今日、海外から入ってきたばかりの外国人にどんどん使われているというのがEUに加盟している英国の現在の状況。と同時に、外国人移民を英国に送り込んできたのがEUという制度といえます。

                         

                         そのEU本部に対して、英国はEU負担金として多額のお金を払い続けなければなりません。

                         

                        <2014年度のEU予算への国別純拠出額>

                        (出典:みずほ総合研究所)

                         

                         

                         上記は2014年度のEU予算への国別純拠出額ですが、2014年度の数字で英国はドイツ、フランスに次いで3番目に多く拠出しています。

                         

                         EUのせいで外国人が入ってくることを、英国政府は止めることができず、EUに従わざるを得ず、外国人が入ってきて英国国民のために積み立てられてきたNHSの財源がどんどん蝕まれ、しかも多額のEU負担金を支払わなければならない。

                         

                         しかもそれが全部、英国国民の税金で負担しているということで、そんなバカなことがあるのか?ということ。これがブレグジットが始まった要因の一つで、グローバリズムの問題点を露わにしたものといえます。

                         

                         EUというグローバリズムによって自分たちの主権がなくなる象徴といえるでしょう。そもそも英国国内で、なぜブレグジットという話が出てきたのか?といえば、国民皆保険のNHSを守るためであったといえるでしょう。

                         

                         今回の英国議会選挙は、ブレグジットが決まるか否か?を問う選挙だったか?といえば、EU離脱を問う選挙になっていませんでした。

                         

                         その理由は、与党保守党はEU離脱賛成、野党第二党の自由民主党はEU離脱反対で、野党第一党の労働党がEU離脱賛成を明言しなかったからです。

                         

                         選挙の公約をマニフェストというのは英国が起源なのですが、マニフェストで労働党はEU離脱賛成を明確に言いませんでした。

                         

                         なぜならば本来は労働党はEU離脱に反対の立場です。ところが反対を明確にしすぎてしまうと、労働党支持者の中に、EU離脱賛成の人がたくさんいて、そうした人の票を失うことを恐れ、コービン党首はEU離脱反対を明確にしなかったのです。

                         

                         いずれにしても、与党保守党が勝ったことでEU離脱は明確に決まり、英国はついにEU離脱となります。

                         

                         今後英国政府は、EU本部と貿易協定の交渉に入ることになるでしょう。

                         

                         自由貿易協定を結ぶことになろうかと思われますが、最低1年はかかると言われています。しかもその交渉をしている間に他国とも自由貿易協定の交渉に入らなければなりません。

                         

                         これまではEUが代表して他国と貿易交渉をしていましたが、今度は英国が単独で他国と貿易協定を締結しなければならなくなります。

                         

                         その中でも特に重要なのが米国との貿易自由協定で、米国が狙っているのは、英国の医療保険制度であるNHSです。

                         

                         国民皆保険は英国政府が拠出する無料の医療保険制度で、関連するマーケットは、医薬品、医療機器、保険などありとあらゆる医療関係のマーケットが存在するため、米国は参入したがっているのです。

                         

                         今まではEUの中に入っていたことで、英国の国営医療制度としてEUの中でも聖域となっていました。

                         

                         EU離脱後は、自由貿易となるため、米国としては英国から自由貿易でいろんなものを買う代わりに、その見返りとしてNHSの市場を開放しろ!と要求されることが予想されます。

                         

                         これは英国にとって大きな問題で、おそらく英国議会でも、この問題が大きく取り上げられて紆余曲折するでしょう。

                         

                         そこで時間をかけて交渉し、最終的には米英でFTAが締結されると予想されますが、EU離脱後に起きる最大のテーマともいえます。

                         

                         

                         

                         というわけで今日は「ブレグジットのきっかけとなった英国の医療保険制度NHS」と題して論説しました。

                         私がジョンソン首相の立場だとするならば、EU離脱は賛成しますが、NHS参入については、何としても死守します。なぜならば英国の雇用にも影響しますし、米国の参入を許せば、米国のビジネスとして制度が運営されることとなって、英国政府国営とは異なり、利益追求の運営によって英国国民に不利益がもたらされることになるからです。

                         トランプ大統領のことをポジティブに思う私であっても、自国民ファーストの観点からは、是々非々で賛成・反対の意見を持っているわけで、ジョンソン首相には、ぜひとも米国の圧力に負けることなく、英国の聖域である国民皆保険を守って欲しいと私は思います。

                         

                         

                        〜関連記事(欧州関連)〜

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                        〜関連記事(ドイツ経済関連)〜

                        ブレグジットがドイツ経済に与える影響について

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                        CoCo債(偶発転換社債)という資金調達手法

                        トランプ大統領が検討するグラススティーガル法(銀行法の通称)の復活について

                        ドイツで起きている2つの問題

                        男の子の溺死写真がきっかけで、メルケル首相が難民受け入れを推進したことによるドイツ国民の不幸

                        「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

                        ドイツのメルケル首相の移民受入無制限宣言の結果、発生してしまったケルン事件


                        トランプ大統領の再選の切り札となる”減税2.0”について

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                          JUGEMテーマ:消費税

                           

                           今日は「トランプ大統領の再選の切り札となる”減税2.0”について」と題して論説します。

                           

                           下記は”DIAMOND online”の記事です。

                          『DIAMOND online 2019/11/22 04:50 「減税2.0」は再選の切り札か、トランプが思い描く汚名返上の現実味

                           トランプ大統領が「減税2.0」で目論むレーガン税制の再現

                           米国のトランプ大統領が、2017年の大型減税に続く第2弾の減税への意欲を示している。2019年11月、12日にニューヨークで行った演説では、「米国経済復活の中心には、米国史上で最大の減税、税制改革がある」と指摘したうえで、さらなる減税の可能性に言及した。

                           トランプ大統領が追加減税に言及するのは、これが初めてではない。中間選挙を控えた2018年10月には、中間層に10%の減税を行う方針を明らかにしていた。2019年8月には、公的年金等の財源である給与税の減税をほのめかしたこともある。いずれも具体的な提案には至っていないが、トランプ大統領が再度の減税を意識し続けているのは間違いない。

                           「減税2.0」と呼ばれる現在検討中の追加減税は、来年の大統領選挙に向けた公約として提案される見込みである。財務省の高官は、減税2.0の具体案が明らかにされるのは、来年半ばになるとの見通しを示している。選挙前の減税実現を目指すのであれば、来年2月頃に発表される予算教書で具体案を示すのが普通だが、そうしたスケジュールが念頭に置かれているわけではないようだ。

                           トランプ政権で減税2.0への道のりを率いるのは、クドロー国家経済会議(NEC)委員長である。クドロー委員長は、すでに9月の段階で追加減税の準備を始める方針を示していた。また、今回のトランプ大統領の演説に先立つ11月1日にも、減税2.0の実現に向けて共和党議員と接触していることを明らかにしている。(後略)』

                           

                           米国の下院議会では、トランプ大統領の弾劾追訴が決まりました。民主党としてはウクライナ疑惑でトランプ大統領を追い込みたい意向と思われますが、それに対してトランプ大統領は堂々と受けて立つのみならず、経済政策においてトランプ減税の第2弾を用意しているということで、上記記事は「減税2.0」として報じられています。

                           

                           ちょうど今から2年前に、トランプ政権発足後の1年目の2017年12月に、大減税法案が成立しました。

                           

                           その結果、どうなったか?といえば、米国経済は、ここ数年であり得ない大繁栄となり、雇用者数は600万人も増加し、失業率は過去50年ぶりの低さの3.5%にまで下がりました。

                           

                           米国のGDP成長率は一時3%以上となったのですが、その要因は減税です。

                           

                           ただ減税については法人税を恒久減税する一方、所得税は期限付きで、2020年で終わることになっていました。その個人の所得税についてさらなる減税を行うか、もしくは少なくても今の減税を継続する方針です。

                           

                           仮にトランプ大統領が減税しようとするならば、法律を作る必要があります。いくらトランプ大統領が減税したかったとしても、勝手に減税することはできません。あくまでも法律を新たに作るか?法律を変えるしかありません。

                           

                           では法律を作るのはどこか?といえば、トランプ大統領ではなく米国議会が作って決めなければなりません。米国議会が決めなければ大統領がいくら減税したくても実現しないのです。

                           

                           2017年度の大減税法案を成立させたときは、米国議会、特に減税や税率を決めるのは下院が中心に行われ、当時の下院は与党の共和党の議員が過半数を占めていました。当初共和党は、トランプ大統領の減税案に乗り気でなかったのですが、最終的にトランプ大統領に説得されて減税が実施されました。

                           

                           ところが2018年の中間選挙で、下院は民主党が過半数を取りました。今、トランプ大統領が減税をやりたかったとしても、下院で過半数を民主党議員が占めている現状では、ほぼ不可能といえるでしょう。

                           

                           対中国強硬策では、挙国一致で野党民主党も与党共和党も関係なく法律が通っている状況にありますが、減税法案については下院で法律が通る見込みは極めて低いものと考えます。

                           

                           ”DIAMOND online”の記事に記載の通り、トランプ大統領は、来年2020年の大統領選挙再選に向けて、トランプ陣営の公約として所得税減税、特に米国の中間層の所得税を一気10%に引き下げて、15%にするという法案を用意している模様です。

                           

                           米国における中間層といえば、年収が3万ドル〜10万ドルの間の人たちで、日本円で300万円〜1000万円程度となります。今は所得税が20%もしくは24%ということでかなり高いのですが、日本の中間層も大体同じくらいです。

                           

                           ただ米国と異なるのは社会保険料が高く、社会保険料が所得税よりも高いため、日本の中間層の方が重税感が高く感じられるものと思われます。

                           

                           米国のトランプ大統領は公式に発表していませんが、ワシントンポストの報道によれば、トランプ大統領は税率を15%に引き下げるのみならず、所得税の税体系全体をシンプルにする案を考察しているとのこと。

                           

                           また所得税だけでなく投資に関する減税も検討されているようで、具体的には投資家が株式を売却して売却益が出たとして、他の株式を購入すれば非課税にするというキャピタルゲイン減税を検討している模様です。

                           

                           これらを実施するためには財源が必要で数兆円の財源が必要であるものの、2017年のトランプ減税では、実際に経済効果が出たことは既に実証済みであるといえます。

                           

                           実際にトランプ大統領が、選挙の切り札とするならば、「減税2.0」の減税法案は、米国議会で成立する可能性が出てくるでしょう。

                           

                           そのためには来年2020年の大統領選挙で、トランプ大統領が再選されるだけでなく、下院で共和党が再び過半数を取る必要があります。

                           

                           上院議員は1/3ずつの入れ替えですが、下院議員は全員2年に1回入れ替わります。そのため、2020年の下院選挙で共和党は何として勝たなければなりません。そのためのカードとして、「減税2.0」は重要なカードといえるでしょう。

                           

                           

                           というわけで今日は「トランプ大統領の再選の切り札となる”減税2.0”について」と題して論説しました。

                           もし、トランプ大統領が再選し、下院選挙で共和党が過半数を取れば、「減税2.0」法案が通り、米国のみならず世界中が減税という潮流になるかもしれません。

                           トランプ政権の行方によっては世界は減税による内需拡大こそが経済政策の王道となっていくことでしょうし、そうした時代が来ることは、日本にとっても良いことです。

                           消費税減税、医療費負担引き上げをはじめとする緊縮財政に終止符を打つためにもプライマリーバランス黒字化目標を破棄し、世界の潮流に乗って再び日本が経済成長できるようになることを私は望みます。


                          トランプ弾劾の強行は来年の大統領選挙と下院選挙の民主党敗北につながる!

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                             今日は「トランプ弾劾の強行は来年の大統領選挙のみならず下院選挙の民主党敗北につながる!」と題して論説します。

                             

                             トランプ大統領の弾劾について、日本のメディアを見ていると、あまりにも偏向的な報道が目に付くため、今日はこの内容をお伝えしたく思います。

                             

                             まずトランプ大統領の弾劾追訴を大きく報じている日本のマスメディアのNHKニュースWEBと時事通信の記事をご紹介します。

                             

                            『NHKNEWSWEB 2019/12/14 04:11 トランプ大統領の弾劾追訴議案を可決 米下院司法委

                             アメリカのウクライナ疑惑でトランプ大統領を弾劾追訴する決議案が、議会下院の司法委員会で野党民主党の賛成多数で可決しました。

                             (中略)

                             ウクライナ疑惑で議会下院の司法委員会は13日、民主党がまとめたトランプ大統領の弾劾追訴の決議案を採決し、賛成多数で可決しました。

                             決議案は一般の刑事事件の起訴状にあたるもので、トランプ大統領がみずからの政治的利益のためにウクライナに圧力をかけた「権力乱用」と、議会による疑惑の調査を妨害した「議会妨害」を根拠に、「トランプ大統領は憲法への脅威だ」として、大統領罷免とあらゆる公的地位からの追放を求めています。

                             11日から行われた審議では、トランプ大統領の不正は弾劾に値すると主張する民主党議員に対し、与党共和党の議員は不正の証拠が示されていないと反発していましたが、「権力乱用」と「議会妨害」のいずれの条項も賛成23票、反対17票の賛成多数で可決されました。

                             決議案は来週にも下院の本会議で採決にかけられ、多数を占める民主党の議員の賛成で可決されるとみられ、これによりトランプ大統領は弾劾追訴される見通しです。

                             司法委員会で弾劾追訴の決議案が可決されるのは、1860年代のジョンソン大統領、1970年代のニクソン大統領、1990年代のクリントン大統領に次いで4人目で、このうち可決後に辞任したニクソン大統領を除く2人は本会議を経て弾劾追訴されています。弾劾追訴の決議案は一般の刑事事件の起訴状に当たります。今回の決議案はトランプ大統領の「権力乱用」と「議会妨害」の2つを大きな柱としています。(後略)』

                             

                             

                             

                            『時事通信 2019/12/14 06:42 米下院、トランプ大統領を弾劾追訴へ 史上3人目、18日にも−ウクライナ疑惑

                            【ワシントン時事】米下院司法委員会は13日、トランプ大統領のウクライナ疑惑をめぐる弾劾追訴状案を可決した。野党民主党が多数派の下院は18日にも本会議を開き、弾劾案を採決に付す方針。米史上3人目となる大統領弾劾追訴は確実な情勢だ。

                             委員会で可決されたのは、政敵捜査をウクライナに求めた「権力乱用」と、疑惑調査を全面拒否した「議会妨害」。いずれの条項も民主党議員23人全員が賛成し、共和党議員17人全員が反対した。ナドラー委員長(民主)は可決後、「厳かで悲しい日だ」と語った。

                             ロイター通信によると、下院は18日に本会議で弾劾案を討論し、同日中に採決される可能性がある。民主党の下院議席は233で過半数(216)を17上回っている。

                             委員会での弾劾案可決は、近年では「ウォーターゲート事件」のニクソン氏、「不倫もみ消し疑惑」のクリントン氏の例がある。ニクソン氏は本会議を待たずに辞任。クリントン氏は謝罪している。』

                             

                             

                             続いて、ブルームバーグの記事をご紹介します。

                            『ブルームバーグ 2019/12/12 12:31 米上院共和党、トランプ大統領弾劾裁判を早期決着する方向に傾斜

                             米共和党上院議員らによると、トランプ大統領の弾劾裁判を短期間で終わらせる方向で同党では早くも合意が形成されつつあり、証人からの聴取なしで同大統領を無罪放免にすることについて採決される可能性がある。
                             ジョンソン上院議員(共和、ウィスコンシン州)は、民主党が過半数を握る下院での弾劾訴追が決まった後、トランプ大統領側の反論を聞いた上で速やかに弾劾条項について採決を行いたいという考えが上院共和党議員53人の中で増していると述べた。

                             下院本会議は来週、トランプ大統領の罷免に向けて「権力乱用」と「議会妨害」の2つの弾劾条項について採決を行う見込みで、弾劾訴追が決まれば上院で来年1月上旬から中旬に弾劾裁判の審理が始まる

                             ただ、コーニン上院議員(テキサス州)は、「票を確保できているなら採決しよう」というのがホワイトハウスへの助言だとコメント。トランプ氏に近いグラム上院司法委員長(サウスカロライナ州)も、多くの証人を召喚することには慎重姿勢で、「彼らが弾劾条項の可決に使ったものは何であれ、裁判の記録であるべきだ。そうすれば一からやり直す必要はない」と語った。

                             共和党のマコネル上院院内総務は弾劾裁判を早期に決着させたいかどうか手の内を明かしていなかったが10日には、双方の主張を聞いて十分に聴取した場合は証人からの証言なしで、上院の過半数で裁判を決着させることができると述べた。

                             

                             

                             以上、トランプ大統領の弾劾追訴について、記事を3つご紹介しました。

                             

                             このニュースについて過去に記事を書いたことがありますが、ウクライナ疑惑と呼ばれるトランプ氏がやってきたこと、それはそもそも弾劾に値するものなのでしょうか?

                             

                             いずれの記事も、トランプ大統領の弾劾の根拠は、「(大統領の)職権乱用」と「議会妨害」の2つをあげています。

                             

                             まず「職権乱用」についていえば、トランプ大統領はウクライナに対して米国が行う3億9000万ドル相当の軍事支援について、米国の議会が既に承認したにもかかわらず、トランプ大統領が勝手に停止したという立て付けになっています。そして「軍事支援を停止する」というカードを使って、ウクライナ政府を脅迫したとし、それも来年の大統領選挙で自分の都合のいいように職権を乱用したというものです。

                             

                             軍事支援を停止したことについては、トランプ大統領は確かに3億9000万ドルの軍事支援を一時的に止めました。しかしながらそれはあくまでもトランプ政権内部の話であって外部に公表されたものではありません。そのため、ウクライナ政府、ゼレンスキー大統領は、そもそも3億9000万ドルの米国の軍事支援について知らないですし、トランプ大統領はゼレンスキー大統領に対して軍事支援を停止するなどとは、ひとことも言っていません。

                             

                             ゼレンスキー大統領が、米国の軍事支援停止の事実を知らない以上、ゼレンスキー大統領を脅迫したというのは、どう考えても無理な立て付けで、理論がよくわからないあり得ない話であるといえます。

                             

                             これに対して民主党側は、何もしなければトランプ大統領の罪に加担することになるため、弾劾すると主張していますが、疑惑が存在しない以上、全く筋が通らない主張であると私は思います。

                             

                             次に「議会妨害」ですが、これはトランプ大統領が下院議会の議事を妨害しているという罪です。

                             

                             具体的には、米国の会員議会によって、トランプ大統領の弾劾調査が2カ月にわたって行われました。その下院の情報委員会がトランプ大統領に対して、文書の提出を命じる召喚状を出して証言して欲しい旨の要請をしたのですが、トランプ大統領はその要請に従いませんでした。トランプ大統領側からすれば、特段その要請に従う義務はありません。ところが、この従わなかったことが、トランプ大統領弾劾の議事進行を妨害したと民主党幹部は主張しています。

                             

                             またトランプ大統領は、他の証人に対して、具体的には欧州を担当している国務省の外務官のケント氏、ウクライナの代理で臨時に大使をしているテイラー氏らに対して脅迫したとし、これも議会の妨害であると主張しています。

                             

                             こうした主張をしている民主党に対して、私は本当に大丈夫だろうか?と思います。当然ながらトランプ大統領は12/10にツイッターで反論。トランプ大統領はウクライナのゼレンスキー大統領に圧力をかけたという主張はばかげていると主張。ウクライナのゼレンスキー大統領側も、ウクライナの外務省も圧力をかけられていないと何度も主張しています。

                             

                             民主党幹部は、それを承知しながら認めないということなのでしょうか?

                             

                             トランプ大統領の弾劾は、下院の司法委員会で採決され、弾劾追訴は決定となりましたが、現実的には最終的にトランプ大統領は弾劾されません。

                             

                             ロイター通信の記事で報じられている通りなのですが、仮に下院がトランプ大統領の弾劾を賛成多数で可決しても、2020年1月に上院で否決されることが目に見えているからです。

                             

                             上院が弾劾裁判をやるとするならば、上院で2/3以上の上院議員が弾劾に賛成しなければ、トランプ大統領を弾劾することはできません。

                             

                             そして上院議員は、過半数をトランプ大統領の与党の共和党議員が占めています。トランプ大統領を裏切って共和党の議員の中から造反して賛成する人がいない限り、トランプ大統領の弾劾はできないのです。

                             

                             トランプ大統領弾劾はさておき、民主党のナンシー・ペロシ氏は、トランプ大統領がNAFTAの改訂版であるUSMCAに合意したことを12/10(火)に発表しました。

                             

                             このUSMCA合意は、トランプ大統領に勝利を与えるものといえ、いわば敵に塩を送るようなものです。このNAFTAに代わる新USMCAは、アメリカ労働総同盟・産業別組合会議(AFL-CIO=American Federation of Labor and Congress of Industrial Organizations)が支持を発表しています。

                             

                             通常、労働組合は自由貿易協定に反対することが多いのですが、USMCAは非常に内容が良いということで、労働組合が支持しているのです。

                             

                             そのため、民主党としては労働組合の票を失うことを恐れ、このタイミングでUSMCAに合意したことを言及したのでしょう。

                             

                             実際、USMCAは米国政府、メキシコ政府、カナダ政府の3か国が合意したNAFTAに代わる新たな自由貿易協定で、2018年10月に合意していました。

                             

                             ところが、ナンシー・ペロシ下院議長が1年以上引き延ばし、議会で批准しませんでした。本来、中身がいいというならば、すぐに批准すべきだったと思いますが、民主党は1年以上も引き延ばしていたのです。

                             

                             米国メディアでは、トランプ大統領の弾劾について、米国国民が民主党を非難していることを取り上げていますが、日本のメディアではあまり報じられていません。東洋経済社など、マイナーなメディアでは民主党を非難する論調もありますが、大手メディアはトランプ大統領の弾劾で、民主党のバイデンの方が疑惑があり、何の疑いもないトランプ大統領を弾劾することに対する非難の論調の記事は、少なくても私は見つけることができませんでした。

                             

                             今回、USMCA合意も、ウクライナ疑惑で民主党があまりにも不利な状況であり、かつUSMCAでは票の母体の労働組合が支持に回っていることから、民主党は是々非々で政治をやっているという印象を米国国民に与えたくて、USMCAの批准を決めたのかもしれません。

                             

                             

                             というわけで今日は「トランプ弾劾の強行は来年の大統領選挙と下院選挙の民主党敗北につながる!」と題して論説しました。

                             現実的にはトランプ大統領が弾劾を受けることはあり得ません。にもかかわらず民主党は弾劾をしようとしているので、私には理解ができないのですが、民主党は下院でトランプ大統領の弾劾追訴を実行に移しました。

                             このことで米国国民は民主党に対して怒り、逆にトランプ政権にとって追い風となるでしょうし、USMCA合意にしてもトランプ政権の手柄ですので、来年迎える大統領選挙のトランプ再選、下院議会の選挙の共和党の勝利、この2つが見えてきたように思えます。
                             トランプ大統領は、再選すれば所得税の減税をすることも視野に入れているため、米国国民ファーストでさらに米国国民が豊かになるでしょう。その一方で、相変わらず消費増税や医療費引き上げといった緊縮財政をやっている日本は、経済成長できず、日本の国際的地位はさらに低くなるでしょう。
                             日本の政治家は、マスメディアの報道に惑わされないようにトランプ大統領の爪の垢でも煎じて飲んでいただきたいと私は思います。

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                            安倍総理の”切れ目のない機動的かつ万全”の”万全”とは何に対する”万全”なのか?

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                               今日は「安倍総理の”切れ目のない機動的かつ万全”の”万全”とは何に対する”万全”なのか?」と題して論説します。

                               

                               下記は時事通信の記事です。

                              『時事通信 2019/11/27 21:03 安倍首相、景気下支えに「万全の運営」 建設国債の使途拡大論―諮問会議

                               政府は27日、経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)を開き、2020年度予算編成の基本方針の取りまとめに向けて議論した。米中貿易摩擦による海外経済の不透明感や消費税増税の影響で経済の下振れリスクが高まる中、首相は「切れ目のない、機動的かつ万全の経済財政運営を行う」と述べ、景気の下支えに全力を挙げる方針を確認した。
                               会議では民間議員から、道路や港湾といった公共インフラ整備に使途が限られている建設国債について、「企業の生産性向上や人材投資」の財源に広げるよう求める意見が出た。終了後の会見で、西村康稔経済財政担当相は、「(発行ルールの見直しを議論する予定は)ない」と述べた。歳入を補う建設国債発行額は増加基調にあり、野放図な使途拡大は財政規律を一段と脅かす恐れがある。

                               同日示した基本方針の原案には、長引く米中摩擦や10月の消費税率10%への引き上げ後の下振れリスクに備える必要性を明記。来月策定する新たな経済対策では、景気の下支えに加えて、東日本を中心に襲った台風や記録的豪雨の被災状況を踏まえた防災機能の強化に対応。来年の東京五輪・パラリンピック後を見据えた景気維持策も柱に19年度補正と20年度当初を「15カ月予算」として一体的に編成する考えで、原案にこれらが盛り込まれた。』

                               

                               上記の通り、政府は経済財政諮問会議において、2020年度の予算編成の基本方針の原案を示しました。2019年度の補正予算と一体的に編成する15カ月予算で、自然災害からの復旧、景気減速リスクなどに対応するとのこと。安倍総理は「切れ目のない機動的かつ万全の経済・財政運営を行う」と強調しました、

                               

                               安倍総理は”万全”という言葉を使っていますが、いったい何に対する”万全”なのでしょうか?

                               

                               万全とは何か懸念するリスクに対して使う言葉であり、消費増税による悪影響を懸念していることなのでしょうか?

                               

                               もしそうであれば、消費増税の悪影響に対する対策を”万全”にやるということでしょう。”万全”というのは”完璧”という意味でもあるため、景気の下振れゼロということを意味します。だから”万全”が何に対する”万全”か?といえば、経済対策を”万全”にやるということに他なりません。

                               

                               とはいえ、どうせ”万全”ではないでしょう。なぜならば既に景気は下振れしています。安倍総理の”万全”には、”万全を目指して”ということなのか?いい加減で軽々しい発言で空虚です。

                               

                               なぜならば2020年度予算の最大の焦点は、予算総額の3分の1を占める社会保障関係費とされ、概算要求の段階で高齢化による自然増5,300億円を見込んでいるのに、4,000億円余りにまで抑えられるか?が目安になっていると報じられている時点で、”万全”になっていません。

                               

                               1,300億円も削減すると言っている時点で、”万全”ではないのです。

                               

                               例えば、高齢者に対して、”政府にはお金がない”から社会保障関係費は削減するなど、万全ではありません。国家の予算は歳出規模約100兆円であり、1,300億円程度なら出せばいいのにと私は思います。

                               

                               ”政府にお金はない”という発想は、スペンディング・ファーストを理解していない愚者の発想。基本方針では社会保障全般にわたる持続可能な改革を進めると報じられていますが、改革とは何なのでしょうか?支出を削減することなのでしょうか?支出削減=生産削減=所得削減となって経済縮小になることを理解しているのでしょうか?

                               

                               政府支出削減=生産削減=所得削減は、GDP3面等価の原則上、必ずそうなります。高齢者への給付は、一部貯金に回るものもあるでしょうが、消費に使ってくれれば内需拡大します。

                               

                               相次ぐ台風や記録的豪雨の被害受けて、防災減災対策の強化に向けた公共事業費の増額を求める声が与党内で強まっているともいわれていますが、こうした声が強まって何が悪いのでしょうか?

                               

                               借金が増えるから悪いのでしょうか?歯止めが利かないインフレになるからダメなのでしょうか?財政を膨張させると通貨が暴落するからダメなのでしょうか?

                               

                               こうした危惧は、すべて杞憂です。なぜならば、内国建て債務が増えることは何ら問題がなく、インフレ率抑制は支出のスピードを減速するとか消費増税などの選択肢はいくらでも存在し、対外純資産大国が300兆円超かつ収支黒字国の日本にとっては外貨を円に換える圧力が常にあるわけであって、恐れるに足らずというわけです。

                               

                               安倍総理が”万全”に対策するといっても、改革だの削減だの言われると空虚な軽々しい発言にしか聞こえず、私はそうした発言に対して本当に腹立たしく思うのです。

                               

                               

                               というわけで今日は「安倍総理の”切れ目のない機動的かつ万全”の”万全”とは何に対する”万全”なのか?」と題して論説しました。

                               

                               

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                                 今日は人民元の戦略に絡めて中国経済について論じたいと思います。

                                 

                                 中国人民元は、ずっと下落基調でした。下落していた理由として、1ドル=7元死守ということで、7元のラインを切って7元以上となると、大暴落につながる可能性があるかもしれません。

                                 

                                 中国の人民中央銀行は、人民元の下落を怖れており、為替介入で人民元の下落を抑制しています。今年1月に一旦、1ドル=7元のラインを切った場面がありましたが、これは米中貿易交渉がまとまらなかったという局面でした。そこを底に1ドル=6元台に上昇しています。(下記チャートを参照)

                                 

                                <対ドル人民元為替レートチャート>

                                (出典:サーチナから引用)

                                 

                                 

                                 上記のチャートを見ますと、暴落とまでは言いませんが、下落基調の人民元が7元を切るところまで回復しているのが、わかります。

                                 

                                 人民元の相場は、米中貿易交渉の協議とリンクしているといえます。貿易交渉がまとまらない方向に行けば人民元は弱くなり、貿易交渉がいい方向に行けば人民元は強くなるという相場になっているようにみえます。

                                 

                                 今年2019年8月のチャートを見ていただきたいのですが、2019年6月下旬に大阪でG20が開催され、トランプ大統領は習近平主席と貿易交渉で合意をしたのですが、中国側に合意を破棄されて決裂しました。

                                 

                                 決裂後、8/1にトランプ大統領は関税引き上げをツイッターで発表。人民元は一気に下落しました。

                                 

                                 ところが2019年10月の人民元相場は、米中貿易交渉がいい方向に向かっているとの思惑で、人民元が上昇し始めました。

                                 

                                 それでも11/05に中国の人民中央銀行は、主要金利を引き下げました。ずっと弱かった人民元が上昇し始めても利下げをしているのは、人民元高は中国経済にとって良くないことと判断したからではないかと考えられます。

                                 

                                 中国経済がものすごい悪いため、外需に依存する構造上、人民元高は景気を失速させるという判断があったものと私は思っています。

                                 

                                 人民元は上がりすぎて困る状態もさることながら、下がりすぎても困る状態にあります。資産逃避(キャピタルフライト)が加速するからです。

                                 

                                 ゴールドマンサックス証券の推計によれば、2019年6月〜8月、香港からシンガポールのシティバンク、HSBCホールディングス、スタンダードチャータード銀行などの外貨預金口座に、40億ドルの資金が流入しているとのこと。

                                 

                                 これは香港からシンガポールへ資金が逃避しているということをを意味します。香港からシンガポールへと言えども、この資金の動きは香港人だけではなく、中国共産党幹部の資金も香港を通じてシンガポールに預け替えているものと推察できます。

                                 

                                 今、中国で起きていることとして、本当に経済がヤバい状態にあるということかもしれません。それを一番よく知っている中国共産党幹部の人らが、人民元のまま国内で持っていたら危ないということで、先を見越してシンガポールに資金を移しているのではないでしょうか?

                                 

                                 第2のリーマンショックが発生するとすれば、中国発ではないか?という声も多いですが、世界が懸念している中国経済の崩壊は、金融破綻から始まるのでは?ということで、今後も中国の動向には注視したいと思います。

                                 

                                 

                                 というわけで今日は「人民元の行方と中国経済の崩壊について」と題して論説しました。


                                設備投資を促そうとするならば研究開発費減税の厳格化ではなく法人税率の引き上げをやればいい!

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                                  JUGEMテーマ:年金/財政

                                   

                                   

                                   今日は「設備投資を促そうとするならば研究開発費減税の厳格化ではなく法人税率の引き上げをやればいい!」と題して論説します。

                                   

                                   与党の税制調査会で、令和2年の税制改正で、研究開発費減税を厳格化する運営とする方向にする旨が協議されたことが報じられました。

                                   

                                   下記は産経新聞の記事です。

                                  『産経新聞 2019/11/26 20:39 法人税優遇の適用厳格化 政府検討 企業に投資促す

                                   研究開発費に応じて企業の法人税の納税額を軽くする「研究開発税制」について、政府・与党が、適用条件を厳しくすることを検討していることが26日、分かった。設備投資額を減価償却費の1割超としている基準を引き上げ、投資に消極的な企業には実質的な増税とする。令和2年度の税制改正では、企業のM&A(合併・買収)を促す減税措置が焦点となっており、「アメ」と「ムチ」を組み合わせて、企業の積極的な投資を引き出す。

                                   与党の税制調査会で協議し、2年度の与党税制改正大綱に反映させる方針だが、与党税調の幹部の中には、業績が悪化している企業が増えていることなどから「生産性の低下につながりかねない」との声もあり、今後、詳細を詰める。

                                   研究開発税制の優遇を受けるには、従業員の賃上げや国内への設備投資額で一定の条件を満たす必要がある。だが設備投資の基準は低く、大半の企業がクリアできることから、見直しの必要性を指摘する声が上がっていた。一方、多額の投資をすることで恩恵を受けている企業も多く、設備投資額の基準を大幅に引き上げた場合、経済界の反発も強まりそうだ。』

                                   

                                   上記産経新聞の記事の通り、研究開発費減税の適用を厳格化するとのこと。政府の目的は企業に投資を促すこととしています。

                                   

                                   具体的には、現行の設備投資額を減価償却費の1割超としている基準を引き上げ、投資に消極的な企業に実質的な増税をしようということなのですが・・・。

                                   

                                   はっきり言います。企業に設備投資を促すのであれば、法人税率を引き上げればいいのです。

                                   

                                   消費税が消費に対する罰則課税であり、消費すればするほど課税されるという消費を抑制することが目的であるのが消費税であり、高インフレなどでインフレ率を抑制したい場合などに有効です。

                                   

                                   それに対して法人税は、利益に対する罰則課税であり、利益を出すくらいならば、研究開発費などの投資は言うまでもなく、人件費やその他経費をたくさん使ってください!ということなので、投資と消費が増えます。

                                   

                                   企業すべてに法人税率の引き上げを行ったうえで、研究開発費減税を厳格化するならば、まだ理があります。本当に投資をしない内部留保ばかり貯め込む企業に対しては、たくさん増税をすればいいのです。

                                   

                                   儲かった利益を研究開発費に回さなかった企業は増税になるとなれば、例えば利益のうち1割でも投資すれば減税、2割投資すればさらに減税、3割投資すればさらに減税・・・となります。

                                   

                                   にもかかわらず、法人税率はそのままで、研究開発費減税を厳格化するとなれば、研究開発は進まなくなるだけではなく、投資が進まなくなるので、デフレ促進(経済成長を抑制)します。

                                   

                                   デフレ脱却を掲げている安倍政権ですが、どうもやっていることはデフレを本気で脱却させようとは思っていないのでは?と疑わざるを得ません。供給力強化、国力強化につながらず、ただカネカネカネとやって率先して政府が緊縮財政をやり、企業にも内部留保を高めて筋肉質な財務体質を・・・などというのは、資本主義の否定に他ならず、研究開発費が減少すれば、企業の競争力はむしろ低下するだけです。

                                   

                                   株式投資の自己資本比率を高めるなどという言説もまた資本主義を否定しているに他ならず、インフレになれば他人資本を入れて投資をして、成果が出ればROEが上昇するとなるわけですが、どうもこうした思考回路にならない日本人が多いと思われ、デフレ脱却を困難にしているのでしょう。

                                   

                                   

                                   というわけで今日は「設備投資を促そうとするならば研究開発費減税の厳格化ではなく法人税率の引き上げをやればいい!」と題して論説しました。

                                   表題とはテーマが異なりますが、資本金が1億超の大企業の交際費減税措置は、2019年度末に廃止にする方向であることも報じられています。これは例えば銀座の繁華街や、祇園の繁華街など、困る人がたくさんいるはずです。

                                   研究開発費減税の厳格化も、交際費減税措置廃止にしても、内需拡大どころか内需を縮小させるデフレ促進策ばかりであり、日本の未来は暗いものとなっていくことでしょう。

                                   残念ながら安倍政権が長く続けば続くほど、少しずつ日本がダメになっていく、そう思わざるを得ないのですが、だからといって、他の人が総理大臣をやっても同じことでしょう。

                                   多くの人々が経済についての正しい知見を持つこと、これ以外に政策転換することは難しいと私は思っています。


                                  消費税15%を提唱するIMFよ!お前はIMFではない!IMFの名を借りた財務省職員だ!

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                                     今日は「消費税15%を提唱するIMFよ!お前はIMFではない!IMFの名を借りた財務省職員だ!」と題して論説します。

                                     

                                     IMF国際通貨基金は日本経済に対して、定期的に行っている分析を踏まえた報告書を公表しました。それによれば、医療や介護などで増える社会保障費を賄うため、2030年までに消費税率を15%引き上げる必要があるとしています。

                                     

                                     IMFは日本の財政に関して債務持続性を維持するための長期的な計画が欠けているとしている。その上で、増大する社会保障費を賄い、債務持続性のリスクを引き下げるためには、消費税率を少なくても15%まで段階的に引き上げるべきだ!とIMFは主張しています。

                                     

                                     このIMFの提唱に対して、インターネットなどで不満の声があがっています。下記はテレ朝Newsの記事です。

                                    『テレ朝News 2019/11/26 IMF「消費税を15%に」提言 ネットに“違和感”も

                                     増税したばかりということもあってか、不満の声が上がっています。
                                     先月、消費税率を10%に引き上げた日本。家計の負担が気になるなか、来日していたIMF(国際通貨基金)専務理事のこの発言が波紋を広げています。
                                     IMF・ゲオルギエワ専務理事:「IMFの見解としては徐々に消費税率を引き上げることが有効だと考えています」
                                    IMFは消費税率を2030年までに15%、さらに2050年までには20%まで段階的に引き上げる必要があると提言したのです。これに対し、ネット上では反発の声が上がっています。

                                     消費税率を引き上げたばかりのこの時期にIMFの増税の提言に違和感を持つ人も多いようです。そもそもIMFとは加盟する約190カ国の貿易の促進や国民所得の増大などを目指す機関で、国際通貨制度の番人として1944年に設立されました。消費税率を段階的に引き上げる理由としてIMFは、日本の高齢化を挙げ、働き手が減る一方で、年金や医療費などが増え続け、国の財政運営が厳しくなると指摘しています。それにしても、なぜ日本へここまで具体的に提言するのでしょうか。
                                     第一生命経済研究所・永濱利廣首席エコノミスト:「IMFというのは、日本の財務省からも職員が出向しています。政策提言的な部分は各国の財務省の意向が色濃く反映されているのが特徴。ある意味、直接、自国の国民に言いにくい耳の痛い話をIMFという外的機関を使って発言することはよくあることです」

                                     

                                     上記の記事の通り、IMFのゲオルギエワ専務理事が「IMFの見解として徐々に消費税率を引き上げることが有効だ!」と述べていることを報じています。

                                     

                                     いかにも権威あるIMFの専務理事が発言しているのだから、「消費税率を引き上げることは正しい!」と思いきや、この発言はIMF専務理事の発言ではありません。

                                     

                                     IMFの名を借りた財務省の連中どもが「消費税率を引き上げることが有効だ!」と述べているのです。

                                     

                                     第一生命経済研究所の永濱氏も述べていますが、IMFは日本の財務省職員が出向して、政策提言的な部分は、各国の財務省の意向が色濃く反映されているのが特徴なのです。

                                     

                                     ある意味、直接自国の国民に発言しにくい耳の痛い話を、IMFという外的機関を使って発言するのです。いかにも権威ある国際機関がそう言っているとして、消費税率引き上げの正当性を主張するのが、彼ら財務省職員らの手口です。

                                     

                                     消費増税15%とか、今の日本経済をさらに崩壊させるだけの話であり、消費税率10%ですら、理がありません。デフレ脱却しない限り、消費税率の引き上げは無理な話。というより消費税率引き上げはインフレ対策であって、未だ日本はデフレであるということも忘れてはなりません。

                                     

                                     デフレさえ脱却して、インフレ率が10%とかにでもなれば、消費税率15%も選択肢としてあり得ます。

                                     

                                     消費税は景気を冷やすものであり、景気が過熱した場合は、加熱した景気を覚ます意味で消費増税も選択肢の一つとしてあり得るのですが、今はデフレであるため、あり得ないのです。

                                     

                                     IMFの名を借りているため、いかにも権威あるIMFが提言しているようにみえますが、実際は日本の財務省職員が勝手に消費税率15%などとほざいているだけです。

                                     

                                     

                                     というわけで今日は「消費税15%を提唱するIMFよ!お前はIMFではない!IMFの名を借りた財務省職員だ!」と題して論説しました。

                                     

                                     

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                                    財務省が正当化する緊縮財政とデフレの真因(自組織防衛のために偽装公文書作成する財務省)

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                                    財務省に電話して「”財政破綻の定義”って何ですか?」と聞いてみましょう!(財務省職員は絶対に財政破綻の定義について答えられません!)

                                    財務省職員の人事評価制度について(増税できた人を評価するのではなく、GDPを増やした人を評価すべき)

                                    いわゆる国の借金の返済のために、ただ取るだけ!財務省の緊縮財政の発想が日本を亡ぼす!

                                    財務省の緊縮財政発想が日本の医療介護サービスを崩壊させる!

                                    財務省が2018年度に医療・介護費削減する理由

                                    日本人にとって、国内における真の敵は財務省の職員?


                                    ”景気は底堅い”と嘘八百を言い続けて失政により貧困化している事実に目を背ける安倍政権

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                                      JUGEMテーマ:年金/財政

                                      JUGEMテーマ:マスコミ・報道

                                      JUGEMテーマ:消費税

                                       

                                       今日は「”景気は底堅い”と嘘八百を言い続けて失政により貧困化している事実に目を背ける安倍政権」と題して論説します。

                                       

                                       私は数年前から、日本が貧困化しているのでは?と思った事象があるのですが、それは若者が車を乗らなくなったこと、電車の車中や街中でディスプレイが割れたスマートフォーンを使っている若者をよく見かけること、この2つです。これらを見るたびに、日本の貧困化が進んでいるのでは?と思うようになりました。

                                       

                                       皆さんはどう思われるでしょうか?

                                       

                                       よく有識者とか呼ばれている人ら、「最近の若者はゲームばかりで車に興味を持たない」と偉そうに発言をする人がいます。若者は車に興味を持たないのではなく、お金がないから車が買えないということを、彼らは微塵にも思ったことはないのではないでしょうか?

                                       

                                       特に都内に住む学生らからみれば、地下鉄や鉄道網のインフラが世界で比較してもずば抜けて整っていることもあり、別に車を必要と感じないと思う学生が多いということもあるかもしれません。

                                       

                                       しかしながら、そこにはお金の問題が絡んでいることは明白ではないでしょうか。

                                       

                                       免許証を取得するには20万円以上かかり、さらに車を持とうと思えば、駐車場代や税金や保険など、相当の出費が発生します。

                                       

                                       バブルを経験した世代や、バブル崩壊後も1997年の構造改革基本法制定による緊縮財政が始まるまで、日本が経済成長していた時代に社会人経験をし始めた人ら、貧困化した日本という事実を知らない人も多いのではと私は思います。

                                       

                                       下記の表とグラフは、平成13年度末と平成29年度末で、免許証の取得者数の推移を示したものです。

                                       

                                      <年齢区分別 運転免許証取得者数の推移>

                                      (出典:警察庁の免許証取得者数と、総務省の人口統計から引用)

                                       

                                       

                                       上記折れ線グラフを見ていただきたいのですが、若年層の人口減少という状況はあるものの、取得者数の割合が減少している点に注目していただきたく思います。

                                       

                                       20歳〜24歳 82.9%→75.8%

                                       25歳〜29歳 92.1%→87.9%

                                       

                                       20代の数字を見てわかることは、人口減少のスピード以上に免許証取得者数減少のスピードの方が多いため、割合が減少しているのです。

                                       

                                       他にも実際に貧困化を示す指標は、いくつもあります。

                                       

                                       下記はカオナビというサイトから数字を引用したものです。

                                       

                                       企業が労働者に支払った給与総額

                                       1999年:217兆円 → 2009年:192兆円(▲25兆円)

                                       

                                       労働者の平均年収

                                       1999年:461万円 → 2009年:406万円(▲55万円)

                                       

                                       正社員採用数

                                       2000年:74.0% → 2010年:65.6%(▲14.4%)

                                       

                                       

                                       また国士舘大学の小浜逸郎教授によれば、2015年度のOECD加盟国34か国中、日本の相対的貧困率は29位であることに加え、1995年には世帯収入の中央値が550万円のところが、2017年には423万円にまで減少。金融資産ゼロの世帯は3割を超えています。

                                       

                                      <貯蓄ゼロ世帯割合(%)>

                                      (出典:山本太郎事務所から引用)

                                       

                                       上記の通り、貯蓄ゼロ世帯の割合も2012年→2017年で、大幅に増加しています。

                                       

                                       決して安倍政権だけが悪いとはいいませんが、1997年の構造改革基本法以降、デフレを放置してきたのは事実であり、特に安倍政権になって以降は、2013年度を除いて、緊縮財政による実質賃金と実質消費の下落により、貯蓄ゼロ世帯の割合の増加したと言えるのではないでしょうか?

                                       

                                      <2015年の実質賃金を100として指数化した実質賃金指数の推移>

                                      (出典:厚労省のホームページの毎月勤労統計の資料の数値を引用)

                                       

                                       

                                       

                                       少なくても安倍政権が目標に掲げる物価目標2%は達成されず、デフレが続いているということは、消費者物価指数の推移(下記グラフ)を見ても明らかです

                                       

                                      <消費者物価指数(コアCPI、コアコアCPI)の推移>

                                      (出典:総務省のホームページ「e-slat」から引用)

                                       

                                       またデフレ放置に加え、労働市場の流動化と称して非正規雇用を増やすことができる、経営的には損益分岐点を左下にシフトできる規制緩和が、派遣業法改正以降ずっと続けられてきたこともあり、職を失う人、職に就けない日本人が続出。仮に職に就いたとしても低年収の人、あるいは非正規社員という雇用が不安定な人が増加していて、今もなお現在進行中の状況です。

                                       

                                       非正規雇用では、雇用期間が最長でも1年と不安定なうえに、社会保険が不十分であったりします。2018年4月に規制が強化されて、無期転換ルールが開始されたものの、無期転換ルール開始前に企業から労働契約を打ち切られる「雇い止め」が増加して、生活に困窮している労働者も増加しました。

                                       

                                      <年収200万円以下のワーキングプアと呼ばれる層の推移>

                                       

                                      (出典:国税庁の民間給与実態統計調査の1年を通じて勤務した給与所得者について集計したもの)

                                       

                                       

                                       ワーキングプアと呼ばれる層は、安倍政権になってからも1,100万人超を推移し続けています。

                                       

                                       私は公務員を増やすべきだ!という立場で論説することも多いのですが、実は公務員にも非正規雇用が増えています。小浜逸郎氏(前述)によれば、地方公務員では11年間で非正規雇用の公務員が4割増加し、全体の3分の1を占めるとのこと。しかも正規雇用の地方公務員の平均年収が660万円のところ、非正規雇用の地方公務員は207万円程度ということで、ワーキングプアすれすれの状況で彼らにはボーナスもなければ昇給もないとのこと。それだけにとどまらず、産休や看護休暇や交通費すら認めないとする自治体もあるようです。

                                       

                                       これでは地方経済が疲弊するのは、もはや当然の帰結と言えるでしょう。その象徴として、今年10月1日の消費増税を目前の9/30までに閉店した百貨店は10店舗以上あります。

                                       

                                       こうした中、国内の子どもの6人〜7人に1人が貧困状態にあるとされ、2012年から子ども食堂というのが全国で開設されています。

                                       

                                       下記は日本経済新聞の記事です。

                                      『日本経済新聞 2019/06/27 10:14 子ども食堂1.6倍に 3700カ所、6校に1つ     

                                       子供に無料か低額で食事を提供する「子ども食堂」が全国で3700カ所を超え、昨年比で1.6倍に増えたとの調査結果を支援団体が26日、公表した。どれだけ普及しているかを表す指標として、小学校数に対する食堂数の割合(充足率)も算出。都道府県平均は17.3%で、小学校6校に食堂が1カ所ある計算となった。最も高い沖縄(60.5%)と最も低い秋田(5.5%)では大きな開きがあり、地域差も明らかになった。

                                       子ども食堂は地域のボランティアらが運営。低所得や親の帰宅が遅い家庭の子供向けに2012年ごろ始まり、全国に広がったとされる。住民の交流拠点としての役割を果たすことも多い。

                                       調査はNPO法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」(東京)と全国のこども食堂地域ネットワークが実施。都道府県ごとに今年5月までの状況を集計した。

                                       食堂数は3718カ所を確認。秋田を除く46都道府県で、昨年の調査から計1400カ所以上増えた。最も多かったのは東京の488カ所で、大阪336カ所、神奈川253カ所が続いた。最も少なかったのは秋田の11カ所。全国の年間利用者数は推計で延べ約160万人。

                                      全ての子供が利用しやすくするには、小学校区単位で食堂があることが望ましいとして、小学校数に対する充足率も算出。高い順に沖縄60.5%、滋賀52.5%、東京36.6%だった。低かったのは秋田5.5%、青森5.6%、長崎7.0%の順だった。

                                       むすびえの湯浅誠理事長は「子ども食堂には貧困家庭の子供だけが食事する場所との誤解があるが、交流拠点としても機能している。地域の女性を中心に関心は高く、取り組みやすい雰囲気が出てきたことで、増えたと思う」としている。』

                                       

                                       

                                       これだけ貧困化が進んでいる指標や記事が出回っているにもかかわらず、内閣府は「景気は底堅い」などと発表をしていて、マスコミも”いざなぎ越え”と好景気であることを報じています。

                                       

                                      <主要国のGDP伸び率>

                                      (出典:世界経済のネタ帳から引用)

                                       

                                       1996年と2016年のGDP成長率でみれば、ケチケチのドイツですら1.4倍になっているにもかかわらず、日本だけが1.0倍と10年間足踏み状態。先進国の米国ですら2.3倍で、トランプ政権になってからは経済はさらに絶好調で、実質賃金は年率換算で2.8%増です。

                                       

                                       1995年には、世界のGDPに占める日本のシェアは17%に達していたのですが、現在は2018年には6%以下に落ち込んでいます。

                                       

                                       内閣府に限らず政府関係者や、経済学者やエコノミストやアナリストら、国会議員らも含め、これらの指標は誰でも見ることができます。

                                       

                                       にもかかわらず、そうした有識者と呼ばれる連中は、東京の場合は「銀座は人が大勢いる」とか「渋谷は活気がある」など、沖縄でいえば「国際通りは人が大勢溢れている」、大阪でいえば「インバウンドが絶好調」などといって「日本は景気が良い」という認識でいるので、あまりにもアホらしくなるのです。

                                       

                                       私は都内に住みますが、今年ゴールデンウィークに訪れた欧州視察で、ロンドンの物価、パリの物価が高かったことに驚きました。何しろ屋台で売っているホットドッグは、3.5英国ポンド(日本円で約500円)、500㎖ペットボトルのペプシコーラが3.4€(日本円で約419円)と物価が高く、私は日本が経済成長していないということを実感しました。

                                       

                                       日本国内の一部の都市だけをみて、あるいは都内に住む人は、日本の貧困化というのがピンと来ないかもしれませんが、恐るべきスピードで貧困化が進んでいるという実態は、誰もがいろんな指標を通じて知ることができるのです。

                                       

                                       

                                       というわけで今日は「”景気は底堅い”と嘘八百を言い続けて失政により貧困化している事実に目を背ける安倍政権」と題して論説しました。

                                       

                                       

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                                      フィリピンの送電企業NGCPの株式を40%保有している中国は、いつでもフィリピン国土の電力を遮断可能?

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                                         今日は「フィリピンの送電企業NGCPの株式を40%保有している中国は、いつでもフィリピン国土の電力を遮断可能?」と題して論説します。

                                         

                                         下記はCNNの記事です。

                                        『CNN 2019/11/26 17:58 フィリピンの電力網、中国が「いつでも遮断可能」 内部報告書が警告

                                         CNN) フィリピンの電力供給網は中国政府の支配下にあり、紛争の際には遮断される可能性があるという議員向けの内部報告書の存在が明らかになった。
                                         中国の送電会社の国家電網は、フィリピンの送電企業NGCPの株式の40%を保有している。民間の合弁企業のNGCPは2009年からフィリピンで送電事業を行っている。中国がフィリピンの電力システムに介入する可能性については10年前の合意時から懸念が出ていた。
                                         議員からは今月、取り決めについて再検討を求める声があがった。内部報告書によれば、システムの主要素にアクセスできるのは中国人技術者のみで、理論上は中国政府の指示によって遠隔で動作を停止させることも可能だという。
                                         中国によってこうした攻撃が電力網に行われたという前歴はない。また、喫緊にこうしたことが行われるという証拠が提示されているわけでもなく、あくまで将来的な理論上の可能性としている。
                                         情報筋によれば、内部報告書は電力網が現在、中国政府の「完全な支配下」にあり、中国政府はフィリピンの電力網に混乱を引き起こす能力を保持していると警告している。
                                         中国外務省は、国家電網が、NGCPのプロジェクトについて現地のパートナーとして関与していると述べた。中国外務省はまた、「フィリピンは中国にとって隣人であり重要なパートナーだ」と指摘。相互の利益の拡大とウィンウィンな関係の拡大に向けて、法と規則にのっとって、フィリピンで事業を行う中国企業を支援すると述べた。
                                         電力網に関する取り決めについては2020年の電力予算を協議するなかで懸念が持ち上がった。
                                         上院議員の1人は、「スイッチひとつで」電力が停止する可能性に懸念を示した。復旧には24時間から48時間かかる見通しだという。別の上院議員も中国がNGCPの株を保有していることについて、「中国の最近の行動や覇権主義的な願望を考えると、国家安全保障に対する深刻な懸念だ」と述べた。
                                         NGCPはフィリピン全土で電力の送電事業を行っており、同社の報告書によれば、フィリピンの家庭の約78%に電力を供給している。2009年に民営化され、国家電網が株式を保有したほか、運営のためのスタッフも派遣している。』

                                         

                                         

                                         上記記事は、NGCPという電力の送電をやっている会社が、中国の送電会社の国家電網に株式を40%保有されているため、中国がフィリピンの電力システムを操作できるということで、フィリピンの安全保障問題として提起しています。

                                         

                                         日本でも発送電分離というバカバカしい規制改革系の電力自由化が始まりますが、送電会社に外資規制をかけない可能性も十分にあります。

                                         

                                         例えば日本では種子法が廃止され、それまで種子法によって植物の種を地方自治体で圃場で管理することを義務付け、予算を付けてきました。種子法廃止によって、これまで税金を使って知見を蓄積してきたものを、民間企業に共有することが法律で明記されています。

                                         

                                         その民間企業には、外資規制がないため、遺伝子組み換え作物の種を作っている悪名高いモンサントが、種の情報を買うことが可能になります。

                                         

                                         これは食糧安全保障の崩壊につながるため、安全保障弱体化につながります。多くの国会議員どもは、そんなことも知らず、自由市場が正しいと盲目に信じ込んで、反対したのは共産党だけでした。

                                         

                                         同じように発送電分離についても、私はもともと発送電分離に反対していましたが、おそらく発電会社と送電会社に分かれて、その際、送電会社への外資規制は書けないのでは?と疑っています。

                                         

                                         何しろ”規制は悪”で、”市場の事由に委ねれば最適な価格・・・”で安い電力が提供できるなどと発言するバカな有識者どもが多いからです。

                                         

                                         2020年4月からの発送電分離では、発電会社と送電会社の役員の兼務が禁止されています。コーポレートガバナンス化何を理由にしているか、私には不明ですが、少なくても発電会社と送電会社が一緒であればこそ、停電しても電力会社の社員がプライドにかけて、復旧を急ぐことで、日本は世界でも停電が最も少ない国とされてきました。

                                         

                                         ところが発電会社と送電会社が分離されることによって、ともに利益追求組織で分離されることとなるため、停電をしたとして送電会社が発電会社に対して復旧を急ぐよう要請したとしても、急いで復旧してくれるとは限りません。あくまでも別会社であり、しかも役員兼務まで禁止しています。

                                         

                                         今までのように送電と発電が一緒であればこそ、電力サービスは安定供給することが可能なのに、分離してしまえば安定供給はできなくなる、即ち停電が今後は発生する頻度が高くなることが予想されるということです。

                                         

                                         事実、台風15号では千葉県全域で停電が長時間にわたって続きました。

                                         

                                         しかしながら、そうした長期にわたる停電が今後頻発し、ニュースにすら取り上げられなくなるかもしれません。

                                         

                                         それより問題なのは外資規制をかけなければ、フィリピンのNGCPと同様に、中国に株式を保有されてしまった場合、中国は日本の電力を止めるというカードを持つことになり、安全保障上の脅威になることに違いありません。

                                         

                                         CNNの今回のニュースをきっかけに、日本政府はバカバカしい規制緩和や自由化を辞めてむしろ規制強化の方向に転換されることを私は望みます。

                                         

                                         

                                         というわけで今日は「フィリピンの送電企業NGCPの株式を40%保有している中国は、いつでもフィリピン国土の電力を遮断可能?」と題して論説しました。


                                        主権国通貨ルーブルを持つロシアがデフォルトした理由

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                                          JUGEMテーマ:外国為替

                                          JUGEMテーマ:為替市場動向

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                                           ロシアがかつて、デフォルトになったことがあります。

                                           ”自国通貨建てのデフォルトはあり得ない”は事実で正しいですが、固定為替相場制を導入している場合、デフォルトする可能性は捨てきれません。そこで今日は「主権国通貨ルーブルを持つロシアがデフォルトした理由」と題して論説します。

                                           

                                          1.固定為替相場制の概要

                                          2.大量のモノを他国から輸入して、原油・天然ガスの輸出で稼ぐ構造のロシア経済の弱点

                                          3.外貨を調達できないロシア政府は緊縮財政という政策を打つことができるのか?

                                           

                                          上記の順でご説明します。

                                           

                                           

                                           

                                          1.固定為替相場制の概要

                                           

                                           為替市場というものは、需要と供給で決まります。もし為替市場で1ドル=100円と固定するためには、政府が為替介入をするしかありません。

                                           

                                           では、なぜ固定為替相場制の場合に政府の介入が必要になるのでしょうか?

                                           

                                           その理由の一つとしては、自国通貨が外貨に両替される圧力が高まることに加え、貿易黒字側も米ドルを持ちたくないという事情もあります。そのため、逆のオペレーションをしなければならず、そのオペレーションについて政府が介入するのです。具体的には、日米で1ドル=100円で固定する場合、米国が日本円という外貨準備高を取り崩し、ドルを買い戻すというオペレーションが必要になります。

                                           

                                           では、変動為替相場に移行すると、どうなるでしょうか?

                                           

                                           実は自国通貨建ての国債がデフォルトするのは、固定為替相場制の国が、変動為替相場制に移行したときにデフォルトが発生します。

                                           

                                           具体的な例としては、ロシアが1998年に財政破綻した例があります。

                                           

                                           ロシアは財政破綻する前、ロシアの自国通貨ルーブルは、1ドル=6.45ルーブルで固定化されていたのですが、それはロシア政府が対ドル固定為替相場の維持を望んでいたためです。

                                           

                                           原因として考えられるのが、ロシアは原油輸出国であり、財政の大部分を原油や天然ガスの輸出に依存しているため、財政が組めなくなってしまう恐れがあるということです。例えば同じ量の石油や天然ガスを他国に売ったとしても、ルーブルが為替相場で暴落してしまえば、手に入るお金が変わってしまうため、財政が組めなくなってしまいます。そのため、1ドル=6.45ルーブルで固定していました。これによりロシア政府のロシアの自国通貨ルーブル建て債務は、事実上ドル建て債務と化します。

                                           

                                           例えば1億ルーブルの国債を買おうと思っていたとして、もしルーブルが暴落している状況であれば、ルーブル建て国債を買いたいと思う人は誰もいないでしょう。しかしながら、”米ドル建てロシア国債”もしくは”円建てロシア国債”であれば、基軸通貨ドルもしくは円建てということで、ロシア国債を買ってもいいという人は多いでしょう。

                                           

                                           仮に米ドル建てロシア国債、日本円建てロシア国債を発行しなかったとして、ロシアが固定為替相場制にした場合、例えば1ドル=6.45ルーブルで固定化すれば、ルーブルは対ドルで為替変動しないため、ドル建てで国債を買ったことと同じことになります。

                                           

                                           実際に国際金融市場では、ロシア政府が発行するルーブル建て国債が買われていましたが、その理由はドル固定であったからこそ、投資家らはロシア国債を買うことができたのです。

                                           

                                           しかしながら、ロシアは原油と天然ガスしか売り物がありません。ロシア製の製造物など、ソビエト連邦の頃からありません。

                                           

                                           ロシアは国土面積こそ大きいですが、シベリアのような巨大な資源宝庫があるので、科学技術投資や素材投資などやらなくても、原油や天然ガスを他国に売って稼げてしまうため、逆に言えば原油と天然ガスの発掘・採掘の投資以外は、ほとんど投資しないというのがロシア経済の特徴です。

                                           

                                           ゆえに他国に売るものは原油と天然ガスしかないため、原油価格や天然ガスの価格がちょっと暴落するだけで、貿易赤字が巨大に膨らむ構造になっているといえます。

                                           

                                           そもそもロシア国内で生産しているものがないために、多くのモノを他国から輸入しなければならなくなるので、必然的に貿易赤字が膨らみやすいのです。

                                           

                                           

                                          2.大量のモノを他国から輸入して、原油・天然ガスの輸出で稼ぐ構造のロシア経済の弱点

                                           

                                           石油や天然ガスの資料を発掘することに傾注し、エネルギー分野以外の産業を育成しないロシアにとって、ロシアルーブルはどうなるでしょうか?

                                           

                                           まず、輸入量が変わらず、輸出量は減少するとなれば、物を買う量の方が多い状態です。輸出は外貨を稼ぐ、具体的には外貨をルーブルに戻すのでルーブル高の要因です。

                                           

                                           一方で穀物などの食料を買う場合、ルーブルを売って外貨を買い、外貨で穀物などの食料を買いますが、これはルーブル安の要因です。

                                           

                                           例えば、石油と天然ガスを売って輸出した場合、輸出で稼いだ外貨をルーブルに交換するため、外貨売りルーブル買いとなりますが、もし国際市場でエネルギー価格が下落した場合、ルーブル高の要因が減少することで、ルーブル安外貨高の圧力が高まることになります。

                                           

                                           他国からいろんなものをたくさん輸入している一方で、輸出品目は原油と天然ガスという貿易構造のロシアが、国際市場におけるエネルギー価格の変動によってルーブルが下落して貿易赤字が膨らんだ場合、固定為替相場制を採用しているロシア政府には何ができるでしょうか?

                                           

                                           まず自国通貨のルーブル安を支えるため、外貨準備高を取り崩してルーブル安を支える方法があります。

                                           

                                           実際にロシア政府は外貨準備高を取り崩してルーブル安を支えたのですが、それでもロシアルーブル安の強い下落圧力がかかりました。その後、ルーブル安を買い支えて外貨準備高を取り崩したロシア政府は、外貨準備高の減少に直面し、ルーブル安を支えるために必要な外貨準備高が足りなくなってしまいました。

                                           

                                           外貨準備の減少に直面したロシア政府は、その後、外貨が無くなっただけでなく、必要な資金を外貨で借りることすらできなくなりました。

                                           

                                           それもそのはず、国家が危ない状況でロシア政府がドルを貸して欲しいと言ったとしても、貸した側は、ロシア政府が本当に返してくれるのだろうか?と投資家は疑心暗鬼になるため、ロシア政府は外貨を獲得できなったのです。

                                           

                                           そのような危ない状況でロシア政府が「ドルを貸して欲しい!」といったところで、貸してくれる投資家はほとんどいないでしょう。

                                           

                                           結果、ロシア政府は外貨を獲得できませんでした。

                                           

                                           

                                           

                                          3.外貨を調達できないロシア政府は緊縮財政という政策を打つことができるのか?

                                           

                                           為替相場を固定化させるための他の政策として考えられるのは、緊縮財政です。


                                            緊縮財政をやれば、輸入が減少するため、ロシアルーブルの売り圧力は弱まります。

                                           

                                           しかしながら1998年の破綻した以前のロシアは、ソビエト連邦の崩壊でめちゃくちゃになっていました。

                                           

                                           そのため、失業率を上昇させる緊縮財政はできませんでした。

                                           

                                           1998年当時はエリツィン大統領ですが、彼は権力を奪った立場であったため、緊縮財政をやって失業者が増えることになれば、国民がエリツィン大統領を引きずり降ろすことになっていたことでしょう。

                                           

                                           そこで緊縮財政ができないと考えたロシア政府は、為替変動相場制に移行しました。

                                           

                                           ところが為替変動相場制移行後、ロシア政府にはルーブルでの支払いの意欲が無くなりました。これは為替相場制に移行後、為替市場に自由に任せたとして、ルーブル建ての国債が償還される際にルーブルを通貨発行した場合、ものすごいルーブル暴落圧力となります。そうすると輸入物価が上昇し、国民生活が苦しくなることが予想されます。

                                           

                                           もともとロシア国内でモノを製造せず、モノを他国から輸入しているという状況で、輸入価格が暴騰するルーブルの暴落だけは受け入れることができなかったため、ロシア政府は債務不履行を選びました。

                                           

                                           本来ならば、ルーブルは自国通貨なので通貨発行ができます。しかしながら自国通貨を発行してルーブルが大暴落して輸入物価が大幅に上昇することは受け入れることができなかったでしょう。だからこそ、債務不履行を選んだのでした。

                                           

                                           緊縮財政と債務不履行以外に打てる手はありません。なぜならば、ロシアは貿易黒字を維持できる経済ではなく、むしろ原油・天然ガスが暴落するだけで、貿易赤字が膨らみやすい体質だったと言えるでしょう。

                                           

                                           しかも固定為替相場制にしなければ、国家の財政を組めなかったという状況にもありました。

                                           

                                           では、どうすればよかったのか?といえば、固定為替相場制にすべきではなく、むしろ国内の生産能力を引き上げて、海外からモノやサービスを買わなくても、ちゃんとロシア国内だけでやっていける経済にしていくべきでした。

                                           

                                           ところが逆にロシアの場合、原油と天然ガスがおいしすぎました。原油と天然ガスが山のように存在し、しかも売却する先は世界中たくさんあります。

                                           

                                           そのため、原油と天然ガスの発掘投資に注力して、他の産業を育成しませんでした。その結果、輸入に頼ることになるというのは、ある意味でロシア経済の宿命的な構図かもしれません。

                                           

                                           

                                           

                                           というわけで今日は「主権国通貨ルーブルを持つロシアがデフォルトした理由」と題して論説しました。

                                           資源がたくさんある国といえば、資源がない日本の人から見れば、うらやましく思えるかもしれません。またロシアは、原油と天然ガスの他に宇宙開発や軍事の投資はしていましたが、それ以外は全部輸入です。そのような環境ではルーブルの下落圧力は高まるのは、当然の帰結と言えるでしょう。

                                           では固定為替相場制でルーブルを固定するとなれば、外貨準備高を増やすしかありませんが、外貨準備高が不足していれば、外貨を借りるしかありません。しかもその外貨すら借りれないとなれば、緊縮財政か変動為替相場制へ移行するしかありません。

                                           緊縮財政が選択できなければ変動為替相場制にならざるを得ませんが、ルーブルが暴落するとロシア経済危機になるため、物価上昇してロシア国民が暴動を起こすかもしれません。そこでロシア政府は、デフォルトを選んだのでした。


                                          WTOで中国が発展途上国優遇されていることについて

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                                             今日は「WTOで中国が発展途上国優遇されていることについて」と題して論説します。

                                             

                                             下記は日本経済新聞の記事です。

                                            『日本経済新聞 2019/11/07  WTO「途上国」優遇で摩擦  

                                             「発展途上国」の扱いをめぐり国際社会にあつれきが生じている。国内総生産(GDP)世界2位の中国をはじめ「経済力がある国が世界貿易機関(WTO)で途上国として優遇されている」とトランプ米政権が批判したためだ。韓国など自ら途上国の地位を放棄する国もでている。途上国の定義に絶対的基準はない。新興国の発展で線引きは一段と難しくなっている。

                                             

                                             韓国政府は10月25日、WTOで途上国として優遇を受けられる地位を自ら放棄すると決めた。貿易の国際ルールを定めるWTOの各協定は、途上国に「特別かつ異なる待遇(S&D)」と呼ばれる優遇を認める。本来は禁止される輸出補助金を認めたり、先進国への輸出で優遇関税率を適用したりする条項がある。

                                             

                                            基本は自己申告

                                             

                                             途上国か否かは基本的に「自己申告」だ。韓国は1995年のWTO発足時に途上国と主張した。96年に「先進国クラブ」と言われる経済協力開発機構(OECD)に加わったが、一部の途上国扱いを訴えコメなどに高関税をかけてきた。途上国放棄の背景に対米摩擦回避があるとされる。

                                             

                                             「世界で最も裕福な国々が途上国だと主張し、WTOのルールを免れて特別扱いを受けており、WTOは崩壊している」。トランプ米大統領は7月26日、ツイッターで批判し、同日の大統領令で米通商代表部(USTR)に対処を求めた。

                                             

                                             問題例としてシンガポールやアラブ首長国連邦(UAE)など1人当たり購買力平価ベースのGDPが高い国をあげた。韓国やメキシコなど20カ国・地域(G20)とOECD双方のメンバー国も名指しした。

                                             

                                             特にやり玉にあげたのが「世界最大の発展途上国」と称する中国だ。トランプ氏は中国が世界2位のGDPや世界最大の商品輸出額を誇り、世界の500大企業のうち120社を抱えると指摘。「そのままの状況は続けられない」と批判した。中国政府は農村など貧困問題を抱えると強く反発し「発展途上国の地位を堅持する」と主張した。

                                             

                                             国際郵便も途上国の扱いに揺れた。特に小型郵便を途上国が割安で発送できる制度に中国なども含まれ、米国はコストを負っていると非難した。一時は万国郵便連合からの脱退もちらつかせたが、9月に改革方針で合意し脱退は回避した。

                                             

                                             果たして中国は途上国か否か――。そもそも先進国と途上国の区別に絶対的な基準はない。

                                             

                                             よく使われる区分はOECDの開発援助委員会の政府開発援助(ODA)の対象国・地域リストだ。18〜20年の最新版には143カ国・地域が載り、中国やブラジル、トルコ、インドなどが含まれる。日本もこれらの国に支援しているが、中国への新規案件は18年度を最後に実施していない。

                                             

                                             リストの基準のひとつが、世界銀行の1人当たり国民総所得(GNI)に応じた分類だ。1025ドルまでを「低所得国」、3995ドルまでを「下位中所得国」、1万2375ドルまでを「上位中所得国」とし、それより多い国は「高所得国」と位置付ける。高所得国と上位中所得国の境が先進国と途上国の境といえる。(後略)』

                                             

                                             上記記事の通り、米国のトランプ政権は、GDP世界第二位の中国をはじめ、経済力のある国が、世界貿易機関で途上国扱いされて優遇されていると批判しました。

                                             

                                             WTOの協定では、途上国に対して特別かつ異なる待遇を認めていて、本来ならば禁止されている輸出補助金を認めたり、先進国への輸出で優遇関税率を適用する条項があります。

                                             

                                             途上国の定義について絶対的な基準がないため、新興国の発展で一段と線引きが難しくなっているとも報じられています。

                                             

                                             WTOのこうした世界の動きをみていて感じることは、日本ですら何を基準に判断するか?判断基準がおかしくなっていることが多々あります。

                                             

                                             発展途上国の場合は、なおさら基準など存在せず、言い放題になっていると言えるでしょう。

                                             

                                             言い放題になっている以上、恐らく米国ですら「私たちは発展途上国です!」と言おうと思えば言えるわけで、日本も言おうと思えば言えます。

                                             

                                             というより日本の場合は、1997年の橋本政権の構造改革基本法を制定して以来、20年間以上もの間、GDPがゼロ成長で、他国に抜かれている現状をみれば、日本は既に発展途上国かもしれません。

                                             

                                             その証拠に台風19号が来て大停電が起きたり、河川があちこちで決壊したり、インバウンドなどと称して積極的に観光立国を目指そうとしているあたりが、そもそも自ら発展途上国になろうとしているのに等しい。

                                             

                                             最近では都内の鉄道も、理由は乗客のマナーやメンテナンス不備など、いろいろあると思いますが、時間にルーズな気がします。遅れるのが当たり前という発想は、発展途上国の鉄道やバスでは普通です。

                                             

                                             とはいえ、日本は対外純資産大国で、インフラはボロボロでも、原発を止めて原油を高く買わされて貿易赤字になったとしても、収支黒字国なので、現時点では発展途上国ではないかもしれません。

                                             

                                             そうは言っても、めちゃくちゃ金持ち国の日本や米国が「私は発展途上国です!」といえるとすれば、それはおかしな状況といえるでしょう。

                                             

                                             基準がないのはダメで、仮に基準がなかったとしても基準を追い求める精神は必要なのではないでしょうか?

                                             

                                             

                                             というわけで今日は「WTOで中国が発展途上国優遇されていることについて」と題して論説しました。


                                            韓国のGSOMIA継続について

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                                               今日は「韓国のGSOMIA継続について」と題して論説します。

                                               

                                               韓国のGSOMIA継続について、多くの日本人はGSOMIAが破棄されると予想していたのではないでしょうか?

                                               

                                               ところが急転してGSOMIAは継続されることになりました。

                                               

                                               この件について、海外メディアの記事をご紹介します。

                                              『英国テレグラフ 2019/11/19 China signs defence agreement with South Korea as US angers Seoul with demand for $5bn troop payment

                                               

                                               The defence ministers of South Korea and China have agreed to develop their security ties to ensure stability in north-east Asia, the latest indication that Washington’s long-standing alliances in the region are fraying. 

                                               On the sidelines of regional security talks in Bangkok on Sunday, Jeong Kyeong-doo, the South Korean minister of defence, and his Chinese counterpart, Wei Fenghe, agreed to set up more military hotlines and to push ahead with a visit by Mr Jeong to China next year to “foster bilateral exchanges and cooperation in defence”, South Korea’s defence ministry said.  

                                               Seoul’s announcement coincided with growing resentment at the $5 billion (£3.9bn) annual fee that Washington is demanding to keep 28,500 US troops in South Korea.

                                              That figure is a sharp increase from the $923 million that Seoul paid this year, which was an 8 per cent increase on the previous year. 

                                               An editorial in Monday’s edition of The Korea Times warned that the security alliance between the two countries “may fall apart due to Washington’s blatantly excessive demands”. 

                                               Mr Trump has previously threatened to withdraw US troops if his demands are not met, with the editorial accusing the president of regarding the Korea-US mutual defence treaty “as a property deal to make money”.

                                               The vast majority of Koreans agree, with a recent survey by the Korea Institute for National Reunification showing that 96 per cent of people are opposed to Seoul paying more for the US military presence. 

                                               There is also irritation at the pressure that Washington is applying to the South to make Seoul sign an extension to a three-way agreement on sharing military information with the US and Japan.

                                               The General Security of Military Information Agreement is due to expire at midnight on November 23 and South Korea insists that it will only agree to an extension if Japan cancels restrictions on exports of chemicals critical to the South’s microchip industry. (後略)』

                                               

                                               この記事は、英国のデイリーテレグラフというマスメディアの記事です。この記事によれば、韓国は中国と防衛協定を結んだと報じています。

                                               

                                               先週タイのバンコクでASEAN拡大防衛相会議が行われ、各国の防衛省が集まっていまして、米国のエスパー国防長官他、日本からも河野防衛相が出席していました。

                                               

                                               ここで韓国の鄭景斗(チョンギョンドゥ)国防相は、中国の魏鳳和(ウェイ・フォンホー)氏と新たな防衛相互協定を締結したと報じています。上記記事では、既にある軍事的なホットラインを拡大して、韓国の鄭景斗国防相を来年中国に招くとも報じられています。

                                               

                                               そもそも韓国を取り巻く状況はどうだったか?といえば、韓国はGSOMIA問題で、米国から怒りを買っている真っ最中でした。

                                               

                                               米国は韓国に対して高官を送り込み、日本とGSOMIAを継続するよう働きかけをしていました。

                                               

                                               ところが英国テレグラフの記事にも記載がありますがトランプ大統領は、在韓米軍の費用を来年から今の5倍に引き上げるよう要求しており、これには韓国国民の96%が反対をしていて、韓国政府もトランプ政権に対して自国の金を稼ぐための道具にしていると非難・反発をしていたのです。

                                               

                                               この英国テレグラフの記事については、私が調べる限りにおいて、米国ヤフーの記事で見つけた以外は、日本のマスメディアでは報じられていません。

                                               

                                               米韓は70年以上続いている古い友人同士でもあります。共に朝鮮戦争を戦い、ベトナム戦争を戦い、イラク戦争を戦いました。米韓の軍事同盟は、日米同盟よりもある意味では密だったともいえますが、GSOMIA継続破棄は、それが終わろうとしていた歴史的な瞬間でした。

                                               

                                               その韓国が中国と新たに防衛相互協定を締結するということは、同盟関係にあった米韓を見直し、中国との関係を深めようとしていたわけで、米国からみればあり得ない話です。

                                               

                                               GSOMIAの破棄は、そもそも何を意味していたか?といえば、日米間の3国同盟が崩れ、中国を念頭に置いたアジア戦略が崩れることを意味します。そのため、GSOMIA破棄は、日韓問題というだけでなく、米韓問題でもあったのです。

                                               

                                               そこで米国は韓国に対して、GSOMIAを破棄しないよう圧力をかけて続けていましたが、韓国は裏では中国にすり寄っていたのでした。

                                               

                                               韓国と中国の関係でいえば、THAAD(Terminal High Alutitude Area Defence)という最新鋭迎撃ミサイルシステムを米軍が観光に配備して以降、冷え込んでいました。

                                               

                                               また文在寅政権が外交では中国よりも北朝鮮に傾注していたため、対中国関係は改善していないと思われていたのですが、この英国テレグラフの記事をみる限り、水面下では関係が改善されていたと思われます。

                                               

                                               その原因の一つがトランプ政権に対する韓国の反発だったということで、今後の展開としては、米国の圧力でGSOMIAは継続されたものの、その前に韓国は中国と手を結ぶ選択肢を持ったことで、今後は天秤にかけていく可能性があります。

                                               

                                               昔の米国であれば、このような態度を取れば、きっと韓国をつぶしにかかっていったことでしょう。

                                               

                                               今回のASEAN拡大防衛相会議には、米国はエスパー国務長が参加し、アジア太平洋構想を打ち出しましたが、インドとオーストラリア以外は、賛同していません。

                                               

                                               韓国以外のASEANの国々の多くが、米国と中国を天秤にかけて、どちらと組む方がよいか?比較しているといえます。

                                               

                                               そういう意味では、韓国だけではないのです。

                                               

                                               肝心な日本はどうなのか?といえば、日本こそ仮想敵国中国を与するのではなく、インド、オーストラリアと一緒にアジア太平洋構想に賛同して、中国と対立して包囲し、手を打つべきであると思うのですが、そうした手を打っているようにみえません。

                                               

                                               相変わらず、中国にビジネスチャンスなどと言っている人が多いため、日本もまた韓国と同じように中国と米国を天秤にかけているという情けない状況であると私は思います。

                                               

                                               

                                               というわけで今日は「韓国のGSOMIA継続について」と題して論説しました。

                                               

                                               

                                              〜関連記事(THAAD)〜

                                              イージスアショア2機の導入について


                                              台風被害の復旧対策1,300億円について

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                                                  今月11/08、政府は10月の台風19号などの豪雨で被害を受けた住宅の再建や、農家や中小企業などの経営支援のため、2019年度予算の予備費から1,300億円支出することを決定したことが報じられました。この1,300億円について意見したく、今日は「台風被害の復旧対策1,300億円について」と題して論説します。

                                                 

                                                 下記はFNNプライムニュースの記事です。

                                                『FNNPRIME 2019/11/08 00:44 台風被害で1300億円超 復旧対策 農家や観光業者などへ

                                                 政府は、台風19号などの豪雨災害について、被災した農家や中小企業のほか、観光業者向けの復旧対策をまとめた。

                                                 安倍首相は、「地域ごとの特性をふまえ、きめ細やかな取り組みをさらに加速させる必要がある」と述べた。   

                                                 政府の対策では、枯れてしまったリンゴなどを植え替える費用や、保管しているコメが浸水した農家などに対して、財政支援が行われる。

                                                 また、中小企業が設備を復旧するための費用は最大4分の3が支援されるほか、観光分野でも被災地域にあるホテルなどに宿泊する場合、1人1泊5,000円の補助を出すなど、被災地の再建を後押しする。

                                                 政府は、8日の閣議で、2019年度予算の予備費から1,300億円を上回る額を活用することを決定する。

                                                 

                                                 上記記事の通り、閣議決定で1,300億円を上回る額を活用することが決定されました。この1,300億円について、人によっては政府支出の拡大と思われている方、多いと思います。

                                                 

                                                 しかしながら、国家の予算というものは、いつも余して予備費というものを計上しています。したがって台風があって大被害が発生したという状況であれば、支出するのは当たり前の話であり、自動的に機械的に予備費が充当されているに過ぎません。

                                                 

                                                 そのため、1,300億円を上回る額というのが、しっかり補正予算を組んで国債発行をするか?というのが問題となります。

                                                 

                                                 まさに財政規律という緊縮財政を主張するバカどもと、失われた生活とのせめぎあいです。

                                                 

                                                 国民の生活が大事か?財政規律が大事か?という本当にバカバカしい戦いです。

                                                 

                                                 ところが、このバカバカしい戦いにおいて、経済学者らは増税によって財源を確保して・・・などという大バカがいるのです。

                                                 

                                                 それは東大名誉教授の伊藤元重氏、伊藤隆俊氏らです。

                                                 

                                                 災害からの復興に莫大なコストがかかることは事実ですが、そのコストは需要であって、むしろデフレ脱却に歓迎すべきことです。にもかかわらず、そのコストを増税で対応してしまった場合、増税した分だけ経済成長が抑制されます。

                                                 

                                                 即ちスペンディング・ファーストの政府支出において、増税などで徴税する担保は不要です。ミクロ経済学の予算制約を当てはめるから、こうしたバカな発想が出てくるのでしょう。

                                                 

                                                 東大名許教授という肩書があっても、伊藤元重氏、伊藤隆俊氏らは、バカ・アホとしか言いようがありません。救いようのないバカです。

                                                 

                                                 日本では10月に消費増税されたばかりでもあり、むしろ財政赤字を計上して歳出増、政府支出増をすることこそ、デフレ脱却につながるのです。

                                                 

                                                 にもかかわらず、相変わらずエコノミストらは、ミクロ経済学の予算制約を当てはめて、支出には担保が必要と考えているのです。

                                                 

                                                 そんなわけで、有識者と呼ばれているアホなエコノミストが主張する増税をしなかったとしても、1,300億円からどれだけ増額されるのか?は重要で、いわばここからが勝負といえます。

                                                 

                                                 例えばJR東日本は、北陸新幹線の車両が水に浸かった8編成96両は全て廃車すると発表しました。高速鉄道は高速で走るがゆえに、ショートしたり爆発したりする可能性があり、電気配線まで浸水している状況では修理は難しく、廃車はやむを得ないでしょう。

                                                 

                                                 3mの盛り土があっても、水が浸水してきたということであれば、それを上回る盛り土なのか?何らかの対策が必要でしょう。

                                                 

                                                 北陸新幹線の車両を発注をしたとしても、すぐに納車されるわけではなく、当面間引き運転するとなれば、その分だけ生産性が落ちて北陸の経済にもダメージが出ます。

                                                 

                                                 高速鉄道は基礎インフラであるため、ぜひとも1,300億円の予備費以外に、上乗せとして高速鉄道インフラの強靭化にも予算がしっかりとつくことを、私は望んでいます。

                                                 

                                                 

                                                 というわけで今日は「台風被害の復旧対策1,300億円について」と題して論説しました。


                                                固定為替相場とは何なのか?

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                                                   読者の皆様におかれましては、為替相場について関心がある人も多いかと思います。日本では変動相場制を取り入れているため、ドル円相場、ドルユーロ相場など、マスコミも毎日報じています。一方で、変動相場制に対して固定相場制というのがあります。今日は、この固定相場制について意見したく、「固定為替相場とは何なのか?」と題して論説します。

                                                   

                                                  1.MMT理論に対するよくある2つの反論

                                                  2.固定為替相場制の特徴

                                                  3.主流派経済学者が固定為替相場制を好む理由

                                                  上記3つの順に解説したいと思います。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                  1.MMT理論に対するよくある2つの反論

                                                   

                                                   私はMMT理論(現代貨幣理論)に対して、ポジティブな立場で論説しています。MMTをある程度理解すれば、自国通貨の国がデフォルトしないこと、債務不履行はあり得ないということが理解できます。

                                                   

                                                   MMTの反論でよく見かける言説は主に2つあります。

                                                   

                                                   1つ目はインフレ率の上昇をコントロールできなくなるということ。これは私がちょっと前にお会いした日本生命のアナリストの方も仰っていました。実際にはコントロールできるので、このアナリストの方もMMT理論を理解しておられないのです。

                                                   

                                                   2つ目が円が暴落するということです。

                                                   

                                                   インフレも円暴落も話としては同じです。ただ確かに変動為替相場制とMMT理論は密接ですが、インフレも発生しなければ円暴落もあり得ません。

                                                   

                                                   MMT理論は、ステファニー・ケルトン教授の他、ランダル・レイ教授などもポジティブに論説していますが、その中に「主要通貨国」という言葉があります。

                                                   

                                                   主要通貨国とは自国通貨といっていいでしょう。自国の主権で発行できる通貨が主権通貨といえます。逆にユーロは主権で通貨発行できないので非主権通貨となります。

                                                   

                                                   日本は自国通貨国、主権通貨国であるため、財政破綻しません。

                                                   

                                                   では自国通貨国、主権通貨国であれば絶対に財政破綻しないのか?といえば、ユーロ加盟国、固定為替相場を採用している国、外貨建て債務を抱えている国は、普通にデフォルトし得ます。

                                                   

                                                   外貨建て国債発行国で財政破綻したのはアルゼンチンであり、ユーロ加盟国で破綻したのはギリシャ、アイルランドであり、固定為替相場制の国で破綻したのはロシアです。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                  2.固定為替相場制の特徴

                                                   

                                                   上述ではロシアを固定為替相場制の例としましたが、固定為替相場とは、果たしてどんなものなのでしょうか?

                                                   

                                                   例えば政府が1ドル=100円と宣言すれば固定相場になるのでしょうか?

                                                   

                                                   結論から申し上げますと、宣言するだけでは固定相場になり得ません。なぜならば為替相場は、円とドルでいえば、ドル円の両替需要の話だからです。

                                                   

                                                   例えば持っている円をドルに換えたいという人がたくさんいれば、円安ドル高になりますし、逆も同じことです。

                                                   

                                                   ドル円の為替相場において、どれだけのドル、どれだけの円が両替されるか?を、国家がコントロールすることは不可能です。

                                                   

                                                  <図1>

                                                   

                                                   上図は、1ドル=100円で合意していたとして、日本が米国に対して100億円を輸出したイメージの図です。

                                                   

                                                   日本が米国に100億円輸出した場合、1ドル=100円ならば、日本は1億ドル手に入れることが可能です。

                                                   

                                                   米国から日本への輸出がゼロだとすれば、米国の対日貿易赤字は1億ドルとなり、日本からみれば対日貿易黒字は100億円です。

                                                   

                                                   これを放置した場合、自動車を輸出した企業は、1億ドル持っていたとしても、日本人にドルで給料を払うわけにはいかないため、1億ドルを円に交換しようとします。

                                                   

                                                   こうした交換しようとする動きに対して、政府がコントロールすることはできません。

                                                   

                                                   なぜならばビジネスにおける為替レートの両替の話であり、仮に日本政府が日本企業に対して「1億ドル両替してはいけない!」とやれば、日本企業は日本人に給料が払えなくなってしまうからです。

                                                   

                                                   ということで1億ドルを100億円に両替しようとする圧力が為替市場で発生します。

                                                   

                                                   これを放置した場合、変動相場制であれば、円が買われてドルが売られるため、円高ドル安になるため、1ドル=100円という為替レートの相場を維持することができなくなります。

                                                   

                                                   もし米国が対日本円で1ドル=100円を維持しようとした場合、日米が対等であるという前提であれば、米国がモノを売らないから、即ち日本へ輸出しないから米国が悪いという話になります。

                                                   

                                                   このとき米国が政策として考えられる方法は4つあります。

                                                   

                                                  (1)外貨準備高を取り崩して日本円を売却してドルを買う

                                                  (2)外貨を借りて調達する

                                                  (3)1ドル=50円などとして切り下げる

                                                  (4)緊縮財政で貿易赤字を縮小させる

                                                   

                                                   まず(1)の外貨準備高を取り崩して日本円を売却してドルを買う方法の場合、実際に米国政府は日本円を円建て国債で運用しているのですが、その国債を100億円分売却して外貨準備高を取り崩し、1億ドルを買い戻します。

                                                   

                                                   日本企業が1億ドルを100億円に交換しようとするところを、米国政府が100億円分を1億ドル買い戻せば、需要と供給が一致して1ドル=100円を維持することができます。

                                                   

                                                   では外貨準備高を持っていない場合はどうすべきか?といえば、(2)の通り、円を借りることになります。米国政府は自国通貨の米ドルを発行することは可能ですが、日本円を発行することは不可能です。そのため、米国政府は外貨である100億円を借り入れ、ドルを買い戻すことになります。

                                                   

                                                   このとき外貨建ての対外債務が発生します。米国からみれば、日本円建て債務、即ち外貨建て債務が発生しますが、日本円を売ってドルを買うという操作をするためには、ドル建てで借りても意味がなく、日本円を借りる以外に方法はありません。

                                                   

                                                   もし日本政府が日本円を借りることができなかった場合、1ドル=100円よりも強くて実力があるということで、(3)のように、1ドル=50円に切り下げるという方法があります。この場合、ドルを円にしたいという動きが加速する可能性があって、危険な方法であるといえます。

                                                   

                                                   (3)が厳しいということであれば、最後は米国が緊縮財政をやって日本からの輸入を減らし、貿易赤字を縮小させるという方法があります。それが(4)です。

                                                   

                                                   かつては金本位制の頃、外国為替市場の圧力で、緊縮財政を強いられる可能性がありましたが、これはひどい話です。

                                                   

                                                   なぜならば緊縮財政をやれば、失業率が上昇して国民が貧困に陥り、輸入ができなくなるからです。にもかかわらず「貿易赤字が縮小すれば、緊縮財政でいい!」ということになっていました。

                                                   

                                                   今は米国が覇権国ですが、金本位制のとき、もしくは金ドル本位制のとき、貿易赤字国といえども米国と平等であったため、

                                                  (1)外貨準備高を取り崩す、(2)外貨を借り入れる、(3)為替レートを切り下げる、(4)緊縮財政をする の4つしか方法がありませんでした。

                                                   

                                                   歴史を振り返れば、日本でも濱口雄幸内閣のとき、井上準之助蔵相によって緊縮財政が強いられ、昭和恐慌に陥りました。

                                                   

                                                   日本国民は貧困に叩き込まれ、国内経済は大混乱して失業率が上昇し、社会不安が起きました。ところが貿易赤字が縮小されるので問題ないとし、実際に輸入が減少して貿易赤字が縮小して為替レートを維持しました。そのうち、貿易黒字になれば、為替レートは円安圧力は後退します。

                                                   

                                                   このように為替市場によって、政府の財政政策が制限されるというのが固定為替相場の特徴です。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                  3.主流派経済学者が固定為替相場制を好む理由

                                                   

                                                   もし、固定為替相場制を導入することで、政府の財政政策が制限されることを回避したいのであれば、変動為替相場制に移行するしかありません。

                                                   

                                                   米国は基軸通貨国であるため、ドルが基準なので固定為替相場制を望む国があるとすれば、その国が米国に合わせます。そのかわりに政府の政策が制限されてしまいます。例えば貿易赤字が拡大したときには、財政出動ができなくなってしまうのです。

                                                   

                                                   思想的なポイントとして、政府の裁量的な経済政策を許さない!とする考え方があります。レッセフェール(放任主義)というのもそうですが、経済はダイナミックに自然に任せるのがよく、「神の見えざる手」に委ねるべきという考え方で、人為的に裁量的に経済政策をするべきではないとする考え方があります。

                                                   

                                                   一方で、ジョンメイナード・ケインズは「金本位制は未開社会の遺物である」とし、レッセフェールに反対でした。ところが主流派経済学者は、固定為替相場制や金本位制を好み、市場がコントロールするといいます。そして、政府が固定為替相場制で、緊縮財政を強いられるのも、外国為替市場で圧力があるから仕方がないとも主著します。

                                                   

                                                   一見もっともらしく聞こえますが、何でそんなことしなければならないのでしょうか?

                                                   

                                                   例えば日本でいえば、日本政府の政策は、主権者を選んだ国会議員が施行するべきです。具体的には日本の場合は、憲法第83条で、「【財政処理の基本原則】国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。」と明文化されています。

                                                   

                                                   ところが主流派経済学者は、国会の決議による経済政策を禁止します。彼らは、そんなことを許せば、どれだけインフレになるのか?コントロールができなくなると主張するのです。そのため、固定為替相場制であれば、経済政策を制限できるので好ましいというのが彼らの言い分。

                                                   

                                                   仮に財政赤字が拡大したとしても、日本のように自国通貨であれば、国債を買い取って終わります。ところが主流派経済学者らは、なぜか国債買取をやらせたくありません。そのためユーロのような共通通貨建て通貨を推奨します。

                                                   

                                                   なぜならばユーロは固定為替相場制であり、各国はユーロに合わせる形で固定することで、通貨発行権をECB(欧州中央銀行)に移譲するのです。ある意味でユーロ加盟国からみれば、ユーロは利用者といえます。

                                                   

                                                   もし利用者のギリシャ政府が財政赤字を拡大しようとすると、どうなるでしょうか?

                                                   

                                                   日本の場合は国債を買い取れば終わる話ですが、ギリシャの場合は国債の金利が跳ね上がります。その結果、金利が上昇することでギリシャ政府は資金調達ができなくなり、財政赤字を縮小するために緊縮財政を強いられることになります。

                                                   

                                                   こうして主流派経済学者らは、外国為替市場と国債市場の2つを利用して、各国の政府の主権を取り上げて、自分たちの望むような政策にしたいという思想になっているのです。

                                                   

                                                   主流派経済学者らは、グローバリストに与します。グローバリストらはギリシャに構造改革を強制し、ギリシャのインフラや島などの財産を安くたたき売らせて買取り、所有権を奪って儲けようとするのです。

                                                   

                                                   

                                                   

                                                   というわけで「固定為替相場とは何なのか?」と題して論説しました。

                                                   固定為替相場制というのは、全くメリットがありません。財政政策が制限されるという点で、経世済民を果たすことができないからです。

                                                   ケインズはブレトンウッズ体制で、固定為替相場制を辞めるよう主張したのですが、通りませんでした。そして1971年のニクソンショックまでドルは一定レートで金に交換できるとされていました。

                                                   現在は管理通貨制度であるため、変動相場制を採用する国は、財政政策について最も裁量を持つことができます。日本はデフレかつ円高であるため、円安になりにくい、円が暴落しにくいという意味で、基軸通貨国米国を除いて、財政政策について最も裁量がある国であるといえるのです。

                                                   デフレ脱却のために早く裁量を生かした財政政策をして欲しいものと改めて思います。


                                                  トランプ大統領がウクライナ疑惑で弾劾されるのを望んでいる愚かな”マスゴミ”

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                                                     今日は「トランプ大統領がウクライナ疑惑で弾劾されるのを望んでいる愚かな”マスゴミ”」と題して論説します。

                                                     

                                                     下記は日本経済新聞の記事です。

                                                    『日本経済新聞 2019/11/14 06:33 米共和、バイデン氏に批判の矛先 ウクライナ疑惑     

                                                    【ワシントン=中村亮】2015年にバイデン副大統領のオフィスに利益相反の可能性があると伝えた――。ジョージ・ケント米国務次官補代理(ウクライナ担当)は13日の公聴会でこう説明した。汚職疑惑でウクライナ検察が捜査に乗り出した同国の大手ガス会社「ブリスマ」の幹部にバイデン氏の息子ハンター氏が就任。同じころにバイデン氏がウクライナの検察官解任を主張し、息子が勤務する企業を擁護したと疑われかねなかった。

                                                     トランプ大統領はウクライナ政府にバイデン氏に関する調査を求めた理由について、バイデン親子の利益相反の疑いをあげていた。与党・共和党の一部議員は公聴会で、バイデン親子の疑惑を積極的に取り上げて、トランプ氏の擁護に回った。国務省高官も利益相反の疑いを指摘したことが判明し、トランプ氏にはウクライナ政府への調査要請を正当化する材料になりそうだ。

                                                     ただケント氏はバイデン氏が副大統領のころにブリスマの捜査を妨害した証拠はないと証言。バイデン氏は欧州諸国と連携し検察官解任を働きかけていたと説明し、バイデン氏が個人的利益のために権力を悪用したとの主張はあたらないとの見解も示した。

                                                     20年の大統領選に向けた野党・民主党の指名争いでは、バイデン氏の支持率が最近伸び悩んでいる。ウクライナ疑惑が一因とされている。共和党は今後の公聴会でもバイデン親子の疑惑を取り上げるとみられ、バイデン氏にとって悪影響が長引く可能性がある。』

                                                     

                                                     

                                                     上記の記事は、2019/11/13、米国ワシントンでトランプ大統領の弾劾問題で、初の公聴会が行われた内容に関する記事です。

                                                     

                                                     もともとは民主党側が、トランプ大統領の弾劾を実現する為に設定した公聴会なのですが、結果的にはウクライナ疑惑そのものはトランプ大統領は潔白であり、むしろバイデン副大統領こそ、疑惑があることが分かってしまったという意味で、大変面白い公聴会だったといえます。トランプを搦めようようにも潔白なので突っ込むことができず、逆に身内のバイデンに対する疑惑が深まったという意味で、愉快な公聴会でした。

                                                     

                                                     かつて日本の国会でも民主党議員が自民党議員を疑惑に追い込もうとしてそのメールの内容が偽装でしたという事件がありましたが、米国の政界でも全く同じようなことが民主党がやっていて、しかもそれをマスゴミが相変わらず気付かず、もしくは意図的にトランプ大統領の印象を貶めようと報じていることに対して、私は怒りを覚えます。

                                                     

                                                     そもそもウクライナ疑惑とは何が問題だったのでしょうか?

                                                     

                                                     2019/07/25にウクライナのゼレンスキー大統領とトランプ大統領との間での電話会談が問題になっています。

                                                     

                                                     その中でトランプ大統領は、オバマ政権のときの副大統領のジョー・バイデン氏と、ウクライナに関する汚職疑惑について、調査をして欲しいと依頼をしたことが問題になっているのです。

                                                     

                                                     調査をして欲しいと依頼するだけならば、特段問題にはならないのですが、ゼレンスキー大統領と電話会談をする少し前に、オバマ政権の頃から続けていたウクライナへの軍事支援をトランプ大統領は止めました。

                                                     

                                                     これは事実です。

                                                     

                                                     その後、ゼレンスキー大統領と話をして、ジョー・バイデンの汚職疑惑に調べて欲しいと依頼しているので、調査をしなければ軍事支援を止めると脅して、強制的にゼレンスキー大統領に調査させたという疑惑を、民主党がトランプ大統領にかけているのです。

                                                     

                                                     上述が事実とすれば、大統領権限の乱用であり、米国にとって準同盟国のウクライナの安全保障を危機に陥れるということが、米国の安全保障の問題でもあり、トランプ大統領は弾劾されるべきである!というのが、民主党の主張です。

                                                     

                                                     そこで、二人の証人が証言に立ちました。二人とも国務省の外交官で、一人は記事にも記載されていて欧州を担当している高官のケント氏、もう一人は今ウクライナの代理で臨時の大使をされておられるテイラー氏です。

                                                     

                                                     この二人は、基本的にウクライナ疑惑についてトランプ大統領が軍事支援を餌にしてウクライナの大統領にバイデン副大統領の調査をさせたのでは?という疑義を持っており、そのために証言に立ちました。

                                                     

                                                     ところが実際に彼らが証券した内容は、トランプ大統領に有利な事実しか出てきませんでした。

                                                     

                                                     本来民主党側からすれば、ケント氏、テイラー氏の決定的な証言で、トランプ大統領を弾劾にもっていきたかったはずなのですが、むしろ民主党のバイデン副大統領の疑惑の方が深まってしまい、まさにブーメランとなって襲ってきたといえるでしょう。

                                                     

                                                     日本のマスコミの多くの記事がそのように報じていないので、日本人のほとんどが、トランプ大統領を悪い奴だ!と思っていることでしょうが、それは全くの誤解で、事実ではありません。

                                                     

                                                     具体的な話をすれば、ジョー・バイデンの息子のハンター・バイデン氏が、2015年からウクライナの大手エネルギー会社の役員として就任し、社外取締役として月5万ドル、日本円にして550万近い給料をもらっていました。

                                                     

                                                     そのハンター・バイデン氏が、この公聴会で取り上げられ、なぜこのハンター・バイデン氏がウクライナのエネルギー会社の役員になっているのか?逆に問題視されたのでした。

                                                     

                                                     このウクライナのエネルギー会社は、ブリスマという会社です。そのブリスマというエネルギー会社と、米国の1機関のUSAID(アメリカ合衆国国際開発庁)が密接な関係にあることが判明しています。

                                                     

                                                     USAIDというのは、海外の国に援助する機関で、日本でいえば、JAICAやODAみたいな機関です。

                                                     

                                                     そしてウクライナでは、学生向けイベントで、スピーチコンテストというのがあるのですが、USAIDが主催し、ブリスマも協賛で一緒にやっていたという事実が証言されています。

                                                     

                                                     そのスピーチコンテスト主催のためのお金が、USAIDからブリスマを通じて流れていることについて、ケント氏、テイラー氏は問題があるのでは?と証言。国務省に報告して、結果的に一緒に実施しなくなりました。

                                                     

                                                     この証言を通じて、ブリスマと米国政府が緊密な関係にあったことが判明。そしてその当時の米国政府はオバマ政権です。もともとウクライナという国は汚職だらけの国だったようで、ウクライナの大企業のブリスマも汚職疑惑が存在し、その中の一つとして、ジョー・バイデン氏の息子のハンター・バイデン氏も疑惑がかけられていたのです。

                                                     

                                                     公聴会では逆にハンター・バイデン氏への質問が次々に出ていて、例えば

                                                    ●ハンター・バイデン氏は大企業の経営に関して知見を持っているのか?

                                                    ●ウクライナ語が話せるのか?

                                                    ●なぜ月500万円も給料をもらっているのか?

                                                    等の質問が出てきたのですが、ケント氏もテイラー氏も回答ができませんでした。

                                                     

                                                     しかもハンター・バイデン氏とブリスマの汚職疑惑を、当時のウクライナ検察庁が調べようとひたところ、米国はオバマ政権で、ジョー・バイデン氏は副大統領であり、バイデン副大統領はウクライナ政府に対して、「ブリスマの汚職を調べるな!」と圧力をかけて、疑惑を調査しようとした検察官をクビにしたそうです。

                                                     

                                                     この事実の方が、本当の真のウクライナ疑惑なのでは?というほど重要な事実であり、むしろジョー・バイデン氏の疑惑が、この公聴会で明らかになったといえるでしょう。

                                                     

                                                     もともとウクライナのゼレンスキー大統領は、米国の軍事支援の一時停止を知りませんでした。

                                                     

                                                     電話会談は2019/07/25でしたが、少し前にトランプ大統領は、ウクライナへの軍事支援を一時止めていました。

                                                     

                                                     ただ電話会談で軍事支援を止めたことは言っておらず、ゼレンスキー大統領もそれを知りません。米国が正式にウクライナ政府に発表していなかったため、ゼレンスキー大統領も知らなかったと、ケント氏とテイラー氏が証言しています。

                                                     

                                                     となればトランプ大統領が軍事支援をカードに脅していたということはなかったことを証明したことになります。

                                                     

                                                     またケント氏とテイラー氏はオバマ政権のとき、もっとウクライナの軍事支援をして欲しいと要請していたことを証言しています。

                                                     

                                                     オバマ政権ではウクライナの軍事支援をすることになっていましたが、オバマ政権は大した支援をしませんでした。

                                                     

                                                     ケント氏とテイラー氏の証言によれば、ロシアと戦っている状況なので本来はもっと重要な武器の支援をするべきだったところ、オバマ政権はそれを渋り、毛布を支援していたとのこと。

                                                     

                                                     トランプ政権になってから、ようやく本格的な支援が始まったということも証言しています。

                                                     

                                                     ということはトランプ政権の方が、ウクライナの軍事支援をまともにやろうとしていたことになります。

                                                     

                                                     ただトランプ政権とすれば、ジョー・バイデン氏の疑惑があるため、この疑惑がはっきりするまで軍事支援を止めようとしたことは確かです。

                                                     

                                                     その軍事支援を止めようとしたことが、果たして大統領の権限の乱用に当たるのか否か?それがこの問題の焦点だったとはいえ、トランプ大統領は明らかにシロであることを証明した公聴会でした。

                                                     

                                                     

                                                     というわけで今日は「トランプ大統領がウクライナ疑惑で弾劾されるのを望んでいる愚かな”マスゴミ”」と題して論説しました。

                                                     何かと新しい新事実などという言葉を使って、トランプ大統領を貶める報道がなされることに辟易とします。現実は、民主党のジョー・バイデン元副大統領の疑惑の方が重要です。

                                                     私はもともと反グローバルの立場なので、トランプ大統領には好意的に思える部分が多いのですが、逆に米国の民主党に対しては、日本の野党と同じで、相手の首取りのための政治をやっているようで、怒りを覚えます。

                                                     ぜひ2020年の米国の大統領選挙では、トランプ大統領に再選していただき、反グローバリズムを決定的なものとして、積極財政や安全保障強化が日本でも政策転換の契機になって欲しいものと私は思います。

                                                     

                                                     

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                                                       ここのところ、ドイツ経済について連日記事を書いている一方、ブレグジットについても動きが出始めました。そこで今日は「ブレグジットがドイツ経済に与える影響について」と題して論説します。

                                                       

                                                       前回、ユーロ加盟国は、国際金融のトリレンマで、「為替レートの安定」「資本移動の自由」「自由な金融政策」のうち、「自由な金融政策」を放棄してユーロに加盟していると述べました。

                                                       

                                                       ところが「自由な金融政策」を放棄するデメリットはたくさんあるというより、日本でいえば憲法第83条の財政民主主義に基づき、自国民の意思で財政政策を行うことは可能なのですが、ユーロ加盟国は「自由な金融政策」を放棄しているため、財政民主主義が存在しません。これは致命的なデメリットといえるでしょう。

                                                       

                                                       その予備知識を持ったうえで、ブレグジットについてはどう考えるべきか?読者の皆様はどう思われるでしょうか?

                                                       

                                                       ブレグジットの最大の問題は、アイルランドと北アイルランドの国境問題です。

                                                       

                                                       そこに一気に検問所を2カ月弱で作る必要があり、その数は250か所にも上るといわれています。

                                                       

                                                       そしてブレグジット後は、いきなりそこに国境が生まれるのです。

                                                       

                                                       もし、国境を作らない場合、バックストップ条項によって、北アイルランドをアイルランド共和国および欧州連合の関税同盟に残すこととなり、国境がない代わりに、国境線がアイルランド島とブリテン島の間に移動することになります。

                                                       

                                                      <国境線がアイルランド島とブリテン島にひかれた場合のイメージ図(オレンジ色の点線)>

                                                       

                                                       

                                                       今は黄色の点線が国境線です。アイルランドはユーロ加盟国かつEU加盟国で、北アイルランドは英国に属し、ユーロには加盟しておらず、EUには加盟していますが、今度ブレグジットでどうなるか?というところ。

                                                       

                                                       仮にも国境線を黄色で引くことができず、バックストップ条項が発動されるとなれば、北アイルランドは欧州の関税同盟に残るため、国境線はオレンジ色の線に移動します。

                                                       

                                                       これは日本でいえば、北海道と本州の津軽海峡に国境線ができたようなものです。

                                                       

                                                       本州と北海道が別の関税同盟です!というのと同じこの状況を、さすがに英国の保守派やEU離脱派が許すとは思えません。

                                                       

                                                       そこで何が何でも急遽国境に検問所を作る必要があります。もちろん、これには英国経済や英国国民にとって短期的に混乱を生じますが、将来的に英国国民にとっては、いいことです。

                                                       

                                                       ドイツは、その英国に対して、猛烈な貿易黒字になっています。

                                                       

                                                      <英国からユーロ圏への輸出額・輸入額・純輸出額>

                                                      (出典:ジェトロ)

                                                       

                                                       この状況で英国がEUを離脱し、関税同盟から外れて、お互いに関税を元に戻して、関税を双方で掛け合った場合、損をするのは間違いなくドイツになります。

                                                       

                                                       なぜならば貿易黒字を失うのはドイツだからです。ドイツにとって英国は大得意様なのです。

                                                       

                                                       本来は、「英国さん!関税同盟を維持したまま、EUから離脱してくださいね!」とやっていればよかったのですが、この場合、英国は何の負担もなくEUを離脱できたことになります。

                                                       

                                                       そうすると欧州から離脱したい他の欧州国がたくさん出てくる可能性が高く、本来ならば関税の税率を維持したままブレグジットの容認をすべきところ、それができないのです。

                                                       

                                                       今でも欧州連合側は、「合意なき離脱の場合、5兆円の違約金を払え!」といっていますが、そんなことをいっても英国のブレグジット派が反発するだけでしょう。

                                                       

                                                       いずれにしても短期的に混乱しても、長期的には英国側に利があります。

                                                       

                                                       英国がEUを離脱後、欧州連合側が対英国に対して関税を引き上げれば、当然英国も関税を引き上げます。一方的に英国だけが関税を引き上げしないということはあり得ません。結果的にドイツが困ることになるでしょう。

                                                       

                                                       

                                                       というわけで今日は「ブレグジットがドイツ経済に与える影響について」と題して論説しました。

                                                       英国との貿易黒字が減少するドイツが、この苦境から脱するには、EUから離脱し、ユーロからも離脱する以外に道がありません。

                                                       結局ユーロやEUは、自国民を豊かにできず、自国民を豊かにしようにも政策が国民主権でできない点で矛盾を抱えており、やがて崩壊するしかないものと私は予測しています。

                                                       引き続きブレグジットと合わせて欧州経済、特にドイツ経済には日本の市場関係者も注目しておいた方がいいと私は思います。

                                                       

                                                       

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                                                      0

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                                                         今日は「租税貨幣論を参考にユーロ加盟国がユーロから離脱する方法を考える」と題して論説します。

                                                         

                                                         租税貨幣論とは何か?といえば、端的に言えば、通貨を通貨たらしめるための理論であり、具体的には、税金という債務を弁済するために日本国内では日本円を使わざるを得ない、日本円が流通せざるを得ないとされています。

                                                         

                                                         何しろ、政府は日本円以外での納税を認めてくれません。世界の基軸通貨ドルをたくさん持っていたとしても、日本国民である限り、税金は日本円で支払わなければならないのです。

                                                         

                                                         ではドイツのようなユーロ加盟国というのは、どう考えるべきなのでしょうか?

                                                         

                                                         ドイツのような共通通貨ユーロは、あくまでも利用者ということになります。自国の意思で金融政策はできないため、通貨発行も公定歩合の上げ下げも何もできません。その代わりドイツ以外のユーロ加盟国で個人間や企業間の取引で決済することができます。

                                                         

                                                         ところが最大のデメリットは自国の意思で金融政策ができないということ。

                                                         

                                                         国際金融のトリレンマというのがあるのですが、「為替の安定」「資本移動の自由」「自由な金融政策」の3つは同時に手に入れることはできないとされるものなのですが、ユーロ加盟国は「自由な金融政策」を放棄して、ユーロに加盟していることになります。

                                                         

                                                         即ち、ドイツは米中貿易戦争で外需が伸び悩むからといって、内需拡大の政策をやることができません。ユーロに加盟しているがゆえに金融政策で国債の発行ができず、財政政策はEUのマーストリヒト条約で政府支出の拡大すらできないのです。

                                                         

                                                         ユーロ加盟国のドイツが助かるためには、ユーロ離脱か、ユーロそのものが解体する以外にありません。

                                                         

                                                         例えば財政危機になったギリシャが、財政出動したいと思っても、ユーロから離脱するしかありません。景気後退に陥ったドイツがユーロに加盟していると、MMTができないので離脱したいと思っても、やはりユーロから離脱するしかありません。

                                                         

                                                         では、具体的にユーロから離脱する方法というのはあるのでしょうか?

                                                         

                                                         例えばドイツの場合、マルク紙幣をドイツ政府が発行し、ドイツ政府が「税金はマルク以外では受取らない。ユーロは受け取らない。」と宣言すればいいだけです。

                                                         

                                                         そうすればドイツ国内で流通する通貨は、ユーロではなく、あっという間にマルクに変わることでしょう。

                                                         

                                                         これはMMTでいう租税貨幣論と呼ばれるもので、実際にそうなるはずです。

                                                         

                                                         なぜならば我々がなぜ日本円を使っているのか?といえば、日本政府が税金を日本円でしか受け取ってくれないからです。

                                                         

                                                         Tポイントやナナコポイントやビットコインでの支払いは受け付けてくれませんし、日本円の税金を払わない場合は逮捕されます。

                                                         

                                                         ギリシャも同じで、ドラクマを発行して公務員などの年金支払いに充当すれば解決します。

                                                         

                                                         そもそもそんなドラクマなどという通貨に信用があるのかと思われるかもしれませんが、ギリシャ政府が税金をドラクマ以外では受取らないと宣言すればいいだけの話です。

                                                         

                                                         ユーロ加盟国は、上述の方法でなければ、ユーロが解体する以外に助かる道がありません。

                                                         

                                                        <世界主要国のGDPの伸び率>

                                                        (出典:世界経済のネタ帳)

                                                         

                                                         

                                                         上記は1996年〜2016年にかけてGDPの伸び率を高い順に並べたものです。

                                                         

                                                         日本は過去10年間、GDPの伸び率が1.0%となっていて、全く伸びていません。

                                                         ドイツもイタリアと同じでブービー賞を競っていて1.4%となっています。

                                                         

                                                         こうした国々はユーロに加盟しているため、金融政策も財政政策も自国の意思で自由にできないのですが、日本は違います。共通通貨ではなく自国通貨であり、財政政策についても縛りはありません。

                                                         

                                                         自民党の議員の中には、憲法草案に財政規律条項を入れようとしている連中がいますが、私はこれには猛烈に反対です。間違いなく後世にツケを残すことになるからです。何しろデフレで財政出動したい、あるいはスロートレードで貿易も悪いので内需拡大で財政出動したいという局面になった際に、憲法に財政規律条項があるから、財政出動ができないということになってしまうからです。

                                                         

                                                         日本はデフレや不況から助かる道があるのですが、ドイツにはデフレや不況から助かる道がない、これが現実です。

                                                         

                                                         ドイツが助かるには、ユーロから離脱するしかないでしょう。

                                                         

                                                         その意味で、最近躍進が続くAfD(ドイツのための選択肢)は、ユーロからの離脱を掲げていまして、ドイツ国民ファースト真剣に考えている政党であると私は思っています。

                                                         

                                                         

                                                         というわけで今日は「租税貨幣論を参考にユーロ加盟国がユーロから離脱する方法を考える」と題して論説しました。

                                                         

                                                         

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                                                        デフレ脱却のためには財政赤字の拡大が必要です!

                                                        EUは、このままだと解体か?

                                                        「自国で通貨発行・政府支出ができる日本」と「EUに加盟しているためにできないフランス」どっちが愚かなのか?

                                                        「政府の債務残高対GDP比率3%以下」という”3%”に根拠なし!

                                                        フランスでも始まるか?日本で猛威を振るうデフレ長期化をもたらした緊縮財政!

                                                        イギリスのメイ首相のEU離脱宣言について!


                                                        首の皮一枚で景気後退を回避したドイツ経済

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                                                          JUGEMテーマ:グローバル化

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                                                           ドイツの第3四半期のGDP速報値が発表され、前期比+0.1%と辛うじてプラスを維持できました。第2四半期が輸出の落ち込みなどで前期比▲0.1%だったため、景気後退に突入か?と危惧されていたのですが、辛うじて首の皮一枚で景気後退にはならず、ドイツの市場関係者はホッと胸をなでおろしたことでしょう。

                                                           そこで今日は「首の皮一枚で景気後退を回避したドイツ経済」と題し、ドイツ経済について論説します。

                                                           

                                                           下記はロイター通信の記事です。

                                                          『ロイター通信 2019/11/14 17:42 第3四半期の独GDP速報値、前期比+0.1% 景気後退回避

                                                          [ベルリン 14日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)速報値は前期比0.1%増となり、景気後退(リセッション)を回避した。市場予想の0.1%減を上回った。

                                                           第3・四半期のGDPは前年同期比(季節調整後)では0.5%増。第2・四半期は0.3%増だった。

                                                           第3・四半期は、家計消費が前期比で増加。政府支出も拡大した。建設業も経済成長を支えた。

                                                          アルトマイヤー経済相は「景気後退には陥っていないが、経済成長率はまだ低すぎる」と指摘。ただ、米国との通商問題や英国の欧州連合(EU)離脱などに関連する「暗雲」はやや解消したとの見方を示した。

                                                          ショルツ財務相は、来年の独経済は勢いを取り戻すとの見方を表明。経済は減速しているが、危機に陥っているわけではないとし、「慎重ながらも楽観的な見方を持っている。来年の成長率は上向く」と述べた。

                                                          輸出は小幅に増加したが、輸入は前四半期とほぼ同水準。純輸出は経済成長に寄与したとみられる。』

                                                           

                                                          <ドイツのGDP>

                                                          (出典:株式会社フジトミのホームページのコラムから引用)

                                                           

                                                           

                                                           

                                                          1.ドイツの第3四半期GDPは辛うじてプラス成長

                                                           

                                                           ドイツ経済について冒頭でもご説明の通り、景気後退が危惧されていたのですが、何とか0.1%のプラス成長ということで景気後退は回避できました。

                                                           

                                                           内需国の日本と異なり、ドイツは輸出依存国です。輸出依存度というのは下記式で算出されます。

                                                           

                                                           輸出依存度(%)=財の輸出÷GDP

                                                           

                                                           ドイツは40%弱で、日本は約14%程度です。よくある言説で、”日本は輸出で稼いでいる”という言説がありますが、これは果たして本当にそう言えるのか?少なくても、ドイツと日本で相対的なことをいえば日本は内需国であり、輸出国ではないといえるでしょう。

                                                           

                                                           日本がかつて輸出依存国だったことはありません。輸出依存国という言葉に定義がないため、絶対的な依存か否か?は断定できないものの、日本は他国と比べて相対的に輸出依存国ではないといえます。

                                                           

                                                           一方でドイツはバリバリの輸出依存国であり、ドイツの輸出先は欧州と中国になります。

                                                           

                                                           ところが米中貿易戦争の影響で、中国の景気は明らかに輸出を中心に失速しています。特に中国からの米国への輸出は激減していますが、これは関税を引き上げられているから当然の帰結といえるでしょう。

                                                           

                                                           それを受けてドイツの中国向け輸出が減少し、ユーロ全体が景気失速しています。ユーロで今起きているのは、””デフレ真っただ中の日本化”です。

                                                           

                                                           全体的に支出を削減し、需要が落ち込むので、結果的に資金需要が落ち込み、お金を借りる人がいなくなります。その当然の帰結として国債金利が急低下して、金利がゼロに近い状況になっているのです。

                                                           

                                                           

                                                           

                                                          2.悲惨な状態になっているドイツの自動車産業とドイツ銀行問題

                                                           

                                                           

                                                           特にドイツでは、自動車産業が悲惨な状態になっています。

                                                           

                                                           皆さんもご存知でしょうか?フォルクスワーゲン車の排ガス規制検査を不正に届出していたことを見抜いた機械を作成していたのは、日本企業の衙拆貔什扈蝓幣攘凜魁璽鼻6856)です。

                                                           

                                                           この排ガス問題は訴訟にまで発展して、フォルクスワーゲン社の経営に地味に効いています。

                                                           

                                                           理由は金額が大きいからです。

                                                           

                                                           ディーゼル車の排ガス規制を無理やり超えるために書類をねつ造し、事実を捻じ曲げたというもので、これは絶対に許されないこと。既に300億ユーロ(日本円で約4兆円弱)も費用が発生していますが、今のところ倒産せずにいます。

                                                           

                                                           ダイムラーベンツについてもディーゼルの問題でリコールをドイツ政府から始動されているため、ドイツ国内における自動車産業は軒並み失速しています。

                                                           

                                                           この自動車産業が失速しているところに加えて、ドイツ銀行問題があります。

                                                           

                                                           銀行という業態は、MMT理論でも散々取り上げていますが、お金を貸すことでお金を生み出すことができます。

                                                           

                                                           そして銀行のバランスシート上では、預金は負債勘定であり、預金の反対には借用証書として貸付金という資産があります。

                                                           

                                                           この貸付金について与信審査が誤っていて返してもらえなくなるのが不良債権です。

                                                           

                                                           不良債権が増加すれば普通に銀行は倒産します。

                                                           

                                                           どこの国の銀行も、多少の不良債権は抱えていますが、ドイツ銀行が問題なのは中国にお金を多額に貸し付けていることです。

                                                           

                                                           中国に貸し付けているお金は、相当傷んでいるのでは?と私は思っていまして、ドイツ銀行問題というのは、中国の経済問題とリンクするものと考えています。

                                                           

                                                           今まで中国市場は常に永遠に順調に拡大発展するという感覚で与信を行い、自動車など輸出拡大をしてきました。

                                                           

                                                           そしてその幻想の中国の経済拡大の恩恵を受けてきたのがドイツといえるでしょう。

                                                           

                                                           

                                                           

                                                          3.米中貿易戦争が与える影響について

                                                           

                                                           中国共産党政府は、共産党支配が凋落して崩壊すると考えたことはないと考えられます。

                                                           

                                                           もし中国共産党政府が推し進める中国製造2025に対抗して、米国が半導体の製造装置を中国に売却するのを辞めるとなった場合、中国側はどう出てくるでしょうか?

                                                           

                                                           私は中国は自国で開発できるようにするものと予想します。期間は1年でできると思いませんが、数年間かけてでも、半導体製造に必要な工作機械や資材を自分たちで開発するでしょう。

                                                           

                                                           中国共産党政府はMMTを理解していると思われ、兆円単位で政府支出をします。その上、他国から技術を盗みます。

                                                           

                                                           そのため、米国が供給させまいとしても、中国は自国で本当の意味での自国での供給力を持つ可能性も私は否定できないと思っています。

                                                           

                                                           米中貿易戦争でトランプ大統領が「習近平政権をやっつけてくれる!」みたいな考えは辞めて、もっと日本国民はリアルに物事を考えるべきです。

                                                           

                                                           具体的には日本はデフレ脱却を急ぎ、中国以上に政府支出を拡大して、技術力を高めて供給力を高めていかなければなりません。

                                                           

                                                           その上で米国と対等になって、パートナーシップを強化し、日米安保を改定して、日米共に太平洋とアジアを守るという方向性で行かなければ、人類の文明が中国共産党政府によって侵されると私は危惧します。

                                                           

                                                           ”デフレ真っただ中の日本化”は、プラスの側面もあります。それは金利が低くてインフレ率が低いということは、その分だけ財政出動ができるということでもある点です。インフレにならないため、自国通貨をガンガン発行して、軍事分野の供給力を強化したり、生産性向上のための投資や、安全保障強化のための支出など、需要に応えることができるのです。

                                                           

                                                           ところがドイツの場合、ユーロに加盟しているため、自国民の意思で財政出動することができません。さらにEUに加盟しているため、マーストリヒト条約によって、政府の負債対GDP比率を3%以下にするという縛りがあるため、ユーロ建ての債務を発行して財政出動するということもできません。

                                                           

                                                           即ち、ユーロ加盟国のような共通通貨加盟国では、MMTが通用しないのです。

                                                           

                                                           となれば米中貿易戦争でトランプ大統領に歯向かうか?トランプ大統領やバーニーサンダースのような自国民ファーストの反グローバリズムの政治家がいなくなるか?ですが、反グローバリズムは米国のみならず、欧州でもその動きは加速していくことでしょう。

                                                           

                                                           ドイツでもAfD(ドイツのための選択肢)という政党が躍進し、反グローバリズムの政党の躍進は、日本を除き、世界の潮流になっています。

                                                           

                                                           ドイツも反グローバリズムの潮流に乗り、ユーロを解体するか?ユーロから離脱するか?しか助かる道はないかもしれません。

                                                           

                                                           

                                                           というわけで今日は「首の皮一枚で景気後退を回避したドイツ経済」と題して論説しました。

                                                           

                                                           

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                                                            JUGEMテーマ:韓国

                                                             

                                                             今日は10/30に財務省が発表した9月の品目別貿易統計で韓国向けビールの輸出が激減したことを取り上げ、「韓国へのビールの輸出額が▲99.9%と激減したことについて」と題して論説します。

                                                             

                                                             下記は産経新聞の記事です。

                                                            『産経新聞 2019/10/30 13:35 韓国向けビール輸出 99・9%減 不買運動が影響 品目別貿易統計

                                                             財務省が30日発表した9月の品目別の貿易統計によると、韓国向けのビール輸出額は前年同月比99・9%減の58万8千円だった。日本政府が7月から始めた韓国向け輸出管理の厳格化に反発した日本製品の不買運動の影響が色濃く現れたとみられる。

                                                             半導体の洗浄に使う「フッ化水素」の韓国への輸出額も99・4%減の372万3千円だった。8月の韓国向け輸出は数量、金額ともにゼロだった。9月に入って政府の許可手続きが進んだと考えられる。

                                                             フッ化水素などの輸出をめぐっては、日本政府が軍事転用可能な物品や技術の韓国向け輸出の管理を厳格化し、7月4日以降、それまで企業に3年間有効な許可を与えていたのを輸出ごとの許可に切り替えた。ただ、軍事転用の恐れなどがないと判断した場合には輸出を許可するとしている。』

                                                             

                                                             

                                                             上記記事の通り、9月の韓国向けビールの輸出額が2018年9月比▲99.9%の58万8000円と激減したと報じられています。半導体材料のフッ化水素、フッ化ポリイミド、レジストの3品目の輸出管理の厳格化対応をしている日本政府に対する反発として、日本製品の不買運動が反映された形になっています。

                                                             

                                                             下記グラフは、総務省のe-slatから引用した統計品目番号2203(ビール)について、2019年1月からの数字を拾ってみたものです。

                                                             

                                                            <韓国向けビールの輸出金額、輸出数量の推移>

                                                            (出典:総務省のe-slat)

                                                             

                                                             上記の通り、7月639,430千円→8月50,091千円→9月588千円と、株価でいうところの落ちるナイフのごとく激減しています。

                                                             

                                                             このグラフから考えると、ほぼ完ぺきに日本からビールを買うのを辞めたということでしょう。

                                                             

                                                             とはいえ、好きにすればいいのでは?と、私は思います。

                                                             

                                                             なぜならば、日本経済は韓国と異なり、内需国です。輸出がGDPの50%以上を占める韓国に比べ、日本は内需が60%を占める内需国です。内需で経済成長するというのが基本です。

                                                             

                                                             韓国の人がビールを買うか買わないか?以前に、日本人がビールをたくさん飲んでいます。日本国内での日本人のビールの消費量が毎年1%〜3%ずつ伸びていけば、輸出金額の7億程度など、簡単に取り戻せるでしょう。

                                                             

                                                             仮にビールを飲む量が増えていなかったとしても、より高級のビールを日本人が飲むようにすれば、輸出額などいくらでも取り返せます。

                                                             

                                                             ビール輸出額激減のニュースは、産経新聞に限らず、読売新聞なども各紙が報じていますが、こんなことで一喜一憂することがおかしい話であり、本来ならば内需拡大すべき!とか、緊縮財政を辞めて政府支出を増やしなさい!とか、消費税を減額しなさい!などと政府に働きかける論調であるべきです。

                                                             

                                                             一方で、日本から韓国への半導体の洗浄に利用するフッ化水素の9月の輸出額は、▲99.4%減少の372万3,000円でした。記事で報じられている通り、8月は数量と金額がともにゼロだったため、9月に入って政府の許可手続きが進んだと考えられます。

                                                             

                                                             サムスン電子などの大財閥がGDPの大半以上を占める韓国経済にとっては痛手ですが、日本にとっては日本国民ファーストで安全保障上の問題であり、韓国政府に輸出管理をちゃんとやれ!としかいいようがありません。

                                                             

                                                             反対に韓国の人々がビールを買ってくれるか否か?は、他国の内政の問題であり、日本でとやかく言う話ではありません。輸出が伸び悩むから経済成長を抑制するという言い分も理解できなくはありませんが、それ以前として内需だけで経済成長ができるような環境にしておくことこそ、通商政策や安全保障上も重要であるといえるでしょう。

                                                             

                                                             

                                                             というわけで今日は「韓国へのビールの輸出額が▲99.9%と激減したことについて」と題して論説しました。

                                                             

                                                             

                                                             


                                                            電力業界で自由化で競争を加速させるならば送電網は全部国営化すべきです!

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                                                              JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

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                                                               今日は「電力業界で自由化で競争を加速させるならば送電網は全部国営化すべきです!」と題して論説します。

                                                               

                                                               NHKニュースWebの記事をご紹介します。

                                                              『NHKNEWSWEB 2019/11/05 18:31 倒れて停電長期化 鉄塔や電柱の強度見直し議論始まる

                                                               ことし9月の台風15号で、千葉県を中心に送電用の鉄塔や電柱が倒れる被害が相次いで停電が長期化したことから、経済産業省の作業部会は鉄塔や電柱の強度の基準の見直しについて議論を始めました。

                                                               

                                                               先月の台風15号の影響で、千葉県を中心に長期化した大規模停電を巡り、経産省が進めてきた電力分野の問題点を検証するための有識者による作業部会の議論が始まりました。

                                                               

                                                               この作業部会では、主に3つの柱がありました。

                                                              .疋蹇璽鵑魍萢僂靴申蘰阿凌彗化
                                                              効率的な電源車の派遣などの関係者の連携強化
                                                              E甘磴龍度基準の見直し
                                                              など、電力ネットワークの強靭化を3本柱とする災害対策の推進を重要項目にあげました。

                                                               大規模停電の再発を防ぐため、鉄塔や電柱などの送配電網の強度基準の見直しの検討を始めるとのこと。

                                                               

                                                               その一方で、無電柱化(電柱の地中化)については、一部の有識者からコストがかかると疑問の声があがり、効果が高いと見込まれる地点から優先的に進めるとしています。

                                                               

                                                               この問題を解決するもっとも簡単なことは何か?といえば、国費投入をどこまでやるか?という基本方針の変更です。

                                                               

                                                               日本の電力事業、ガス事業は、いずれも外国と異なり、純然たる民間企業で、電気料金の収入で運営してきました。純政府組織として、東京電力や関西電力などに勤務される方は、半ば公務員という心持ちで、国家・公共のために頑張るとやってきました。

                                                               

                                                               ここにきて台風が狂暴化してきたため、強力な台風に対応するためにはコストが追加で発生します。もしもその追加コスト分を、電気料金に上乗せすることができれば、そのコストを捻出することができますが、政府は今、電力自由化を推進しています

                                                               

                                                               電力自由化の状況で、送電網の管理責任は大手電力会社にあるにもかかわらず、ソフトバンクグループの孫正義らがやっている電力事業者は送電網の責任を持ちません。

                                                               

                                                               このような強力な非対称性の下、競争を促進すればどうなるでしょうか?

                                                               

                                                               東京電力などの大手電力会社は、経産省の指導で料金を上乗せしろ!と言っていますが、それでは大手電力会社は、ソフトバンクグループのような送電網の責任を持たない会社に競争で負けろ!と言っているのと同じです。

                                                               

                                                               となれば大手電力会社は、どこかを削減するしかなく、発電のためにいろんなものを削減するしかありません。

                                                               

                                                               要は競争が不平等であるということに尽きます。

                                                               

                                                              <電飾10社の設備投資金額の推移>

                                                              (出典:東京電力のホームページ)

                                                               

                                                              <東京電力の設備投資額の推移(単位:億円)>

                                                              (出典:東京電力のホームページ)

                                                               

                                                               

                                                               上記グラフの通り、大手電力会社は、電力自由化が始まった1995年をピークに、東京電力は1993年をピークに、設備投資を削減しています。その結果、送電網のメンテナンスにお金をかけられなくなっているのです。

                                                               

                                                               そこへきて電力の自由化をさらに進め、2020年4月からは発送電分離が始まりますが、今後、日本では発展途上国と同様に停電が頻発するような国になっていくことでしょう。いわば電力の弱体化が進んでいくでしょう。

                                                               

                                                               仮にも作業部会が電力サービス強靭化の実現を図ることを大前提として、かつ自由化で競争を加速させるならば、少なくても送電網は全て、国営化すべきです。

                                                               

                                                               それならば大手電力会社もソフトバンクグループの孫正義らと、対等の勝負ができるでしょう。

                                                               

                                                               では、なぜ経済産業省は、それをやらないのでしょうか?

                                                               

                                                               私が想像し得るに「大手電力会社は体力があるから、そのくらい大丈夫だろう!」ということと、国費を投入するとなれば、財務省が緊縮財政なので簡単にOKしないということで、大手電力会社に甘えざるを得ないということなのかもしれないと、思っています。

                                                               

                                                               仮にそうだとすれば、私は電力会社の味方をするわけではありませんが、筋が通っていないと思います。

                                                               

                                                               今回、経済産業省が台風対策の強靭化を検討するのはいいですが、国費投入の割合を上げなければ、自由化しようとしている意図と、筋が整合しません。

                                                               

                                                               政府が国費を入れないならば、電力サービスは脆弱なままでいいのでしょうか?

                                                               

                                                               もし政府が電力の安定供給に責任を持つならば、国費投入をしなければダメです。

                                                               

                                                               また今年の台風15号による大規模停電では、倒木の処理、伐採に時間がかかった教訓から、電力会社や自治体や自衛隊の災害連携協定を明確にして、電線沿いの樹木の計画的な伐採を共同で進める必要性も強調されました。

                                                               

                                                               具体的には医療機関やガソリンスタンドなど災害時の重要拠点に、自家発電設備を導入することも提案するとしています。

                                                               

                                                               しかしながら、電力サービスも含めたエネルギーインフラは、いわば基礎インフラであり、公共インフラという認識です。そのため、キャッシュフローで儲かる部分があるため、全額国費というわけにはいきませんが、相当程度、いろんな仕組みを使って国費を注入しています。

                                                               

                                                               財務省も国費を投入すべきであり、経済産業省は財務省に対して「オマエ!もっと金を出せ!」と主張すべきでしょう。決して経済産業省だけで解決できるものではありません。

                                                               

                                                               しかしながら10%消費増税のどさくさに紛れて、キャッシュレスの推進を財務省とネゴるくらいならば、むしろ公共性の高い基礎インフラである電力サービスの安定供給のため、国費を一定程度入れるように方針転換するよう財務省に働きかけをしなければ、電力サービスの強靭化は進むどころか、弱体化していくことになるでしょう。

                                                               

                                                               

                                                               というわけで今日は「電力業界で自由化で競争を加速させるならば送電網は全部国営化すべきです!」と題して論説しました。

                                                               マスコミの報道に限らず、昨今の自然災害に対して、”想定外”という言葉を使って濁すことが多い日本ですが、人間がフルに想像し得る最悪のシナリオを検討し、そのシナリオを回避するための対策を考えるということは、日本国民の生命や財産を守るためには絶対に必要です。
                                                               そのときに、いちいち”お金がない”、”1,000兆円の借金があるからできない”、”プライマリーバランス黒字化があるからできない”ということで躊躇しているから、作業部会での検討内容もクソみたいな内容になっています。
                                                               台風15号にしろ、台風19号にしろ、国交省で記録するトップ10に入らない勢力のヘクトパスカルであり、今年の台風15号よりもあるいは台風19号よりも、もっと大きな台風が今後何回も来る可能性があります。
                                                               大地震と違って台風はもともと頻度が多く、太平洋の温度が上昇しているという環境も踏まえれば、国費を投入して対策をするべきであり、それらの対策もまた人口の増減に関係なく必要とする需要であることを、私たち一般人も理解を深めていかなければならないと私は思うのです。

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